JP4497768B2

JP4497768B2 - Water-soluble machining fluid composition for fixed abrasive wire saw

Info

Publication number: JP4497768B2
Application number: JP2001270657A
Authority: JP
Inventors: 健三横山; 茂樹上森; 培雄五藤; 章宮地; 禎彦近藤
Original assignee: Yushiro Chemical Industry Co Ltd; Hitachi Metals Ltd
Current assignee: Yushiro Chemical Industry Co Ltd; Hitachi Metals Ltd
Priority date: 2001-09-06
Filing date: 2001-09-06
Publication date: 2010-07-07
Anticipated expiration: 2021-09-06
Also published as: JP2003082335A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、希土類磁石の切断に用いられる固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物に関し、更に詳しくは希土類磁石の切断加工性に優れる固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
希土類磁石は高い磁気特性を有する優れた磁性材料として注目されている。従来より、この希土類磁石を切断するために、外周刃砥石、内周刃砥石、遊離砥粒を用いたバンドソーあるいはワイヤソーが使用されてきた。外周刃砥石及び内周刃砥石による切断では被削材の大型化への対応が難しく、また作業効率の面からも満足のいくものではなかった。また、バンドソーやワイヤソーによる切断では、砥粒が被削材や工作機械に付着し作業環境を低下させる問題や、付着した砥粒を洗浄する工程が必要になる等の問題点があった。
これらの問題に対し、金属線や非金属線に電着やレジンボンドを用いて砥粒を固定させた固定砥粒ワイヤソーが開発され（特開２００１−５４８５０号公報参照）、作業環境の改善や洗浄工程の簡略化等の効果が見られている。しかしながら、固定砥粒ワイヤソーに使用される加工液としてはこれまで軽油（砥粒加工学会誌，Ｖｏｌ．４３，Ｎｏ．１０，１９９９年、砥粒加工学会学術講演会講演論文集，１９９６年，ｐ３８９、砥粒加工学会学術講演会講演論文集，２０００年，ｐ２８５）、水道水（砥粒加工学会誌，Ｖｏｌ．４３，Ｎｏ．８，１９９９年、砥粒加工学会学術講演会講演論文集，１９９７年，ｐ３６９）、遊離砥粒の分散ベース（砥粒加工学会学術講演会講演論文集，１９９７年，ｐ３６９）等が試みられているがいずれも十分な成果を収めるに至っていない。また、近年では引火性の問題や作業環境の改善、加工後の洗浄工程の簡略化及び廃液処理等の点から加工液の水溶性化が進められており、固定砥粒ワイヤソーに使用される加工液についても水溶性の加工液の開発が求められていた。更に、希土類磁石の場合には、例えばネオジウム磁石では錆やすく高温に弱い、サマリウム・コバルト磁石は機械強度が弱く割れやすい等の性質があり、これらの特性を考慮した加工液の開発が望まれていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点に鑑みてなされたものであり、固定砥粒ワイヤソーによる希土類磁石の切断加工性に優れる水溶性加工液組成物を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、固定砥粒ワイヤソーによる磁性材料、特に希土類磁石の切断加工用の水溶性加工液組成物に要求される因子について鋭意研究を重ねた結果、加工液の組成が加工性能に大きく影響することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物は、希土類磁石（ネオジウム磁石、サマリウム・コバルト磁石等）の切断に用いられる固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物であって、（Ａ）グリコール類１〜５０重量部、（Ｂ）カルボン酸１〜３０重量部、（Ｃ）水に溶解して塩基性を示す化合物１〜３０重量部、及び（Ｄ）水１〜７０重量部を含有してなり［但し、（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）及び（Ｄ）の合計は１００重量部である。］、上記（Ａ）グリコール類が、ポリエチレングリコール、又は、ポリエチレングリコール／ポリプロピレングリコール共重合物であり、且つ、その分子量が３０００〜１００００であり、上記（Ｂ）カルボン酸の炭素数が８〜２２であることを特徴とする。
この「（Ｂ）及び（Ｃ）を含有する」の意味は、（ａ）カルボン酸と塩基性剤とを配合する場合、及び（ｂ）カルボン酸と塩基性剤とから形成される塩を配合する場合、更には（ｃ）この塩と、カルボン酸又は塩基性剤とを配合する場合の全てを含む意味である。尚、この（ａ）の場合は、少なくとも反応して生成する塩を含み、各成分が等当量でない場合は過剰の一方の成分（カルボン酸又は塩基性剤）を含むこととなる。更には、上記「（Ｂ）及び（Ｃ）を含有する」の意味としては、この組成物中に水を含む場合は、上記の各成分（化合物）、即ち塩基性塩、カルボン酸及び／又は塩基性剤が、所定のイオン及び対イオンとなって組成物中に存在する場合も含む意味に広く用いる。
上記（Ａ）グリコール類の分子量が３０００〜６０００であるものとすることができる。
上記（Ｃ）水に溶解して塩基性を示す化合物は、アルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムから選ばれる少なくとも１種であるものとすることができる。
本組成物は更に（Ｅ）硫黄系化合物を含有し、この（Ｅ）硫黄系化合物の含有量が本組成物１００重量部に対して０．１〜１０．０重量部であるものとすることができる。
また、本組成物を水で１０倍に希釈した際のｐＨが７．５〜９．５であるものとすることができる。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明を更に詳しく説明する。
上記「（Ａ）グリコール類」としては、ポリエチレングリコール、又は、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合物を用いる。上記（Ａ）グリコール類の分子量は３０００〜１００００、より好ましくは３０００〜６０００である。分子量が低すぎると加工性能に寄与せず、高すぎると加工液の粘度が高くなり実用に適さない。上記グリコール類のうち、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールの共重合物が好ましい。
本組成物中の上記（Ａ）グリコール類の含有量は、上記４つの成分の合計を１００重量部とした場合、１〜５０重量部であり、好ましくは５〜４５重量部、より好ましくは１０〜４０重量部である。１重量部未満では加工性能に寄与せず、一方、５０重量部を超えると加工性能が低下する。
【０００６】
上記「（Ｂ）カルボン酸」としては、炭素数が８〜２２の化合物を用い、更には１０〜２０であるものが好ましい。例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸及びステアリン酸等の直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸等の直鎖不飽和脂肪酸、イソノナン酸及びイソステアリン酸等の分岐脂肪酸、１，２−ヒドロキシステアリン酸及びリシノール酸等のヒドロキシ脂肪酸、シクロヘキサン酸及び４−メチルシクロヘキサン酸等の環状カルボン酸、安息香酸及びｔ−ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。これらのうち、オレイン酸及びドデカン酸が好ましい。また、これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。尚、炭素数が８未満のカルボン酸は、加工性能に寄与しない恐れがあり、２２を超えるものは加工時に気泡が多く発生し実用に適さない。
本組成物中の上記（Ｂ）カルボン酸の含有量は、上記４つの合計を１００重量部とした場合、１〜３０重量部であり、好ましくは２〜２５重量部、より好ましくは５〜２０重量部である。１重量部未満では潤滑性が不足し、十分な加工性能が得られず、一方、３０重量部を超えると加工時に気泡が多く発生し、加工性に劣る。
【０００７】
上記「（Ｃ）水に溶解して塩基性を示す化合物」（以下、「塩基性剤」という。）としては特に限定されず、例えば、アルカノールアミン、アルキルアミン、アンモニア及びアルカリ金属元素を含有する化合物等が挙げられる。これらのうちアルカノールアミンが好ましい。これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、Ｎ−メチルエタノールアミン、Ｎ−エチルエタノールアミン、Ｎ−ブチルエタノールアミン、Ｎ，Ｎ−ジメチルエタノールアミン及びＮ，Ｎ−ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。これらのうち、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びＮ−ブチルエタノールアミンが好ましい。また、これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記アルキルアミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン及びジプロピルアミン等が挙げられる。これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アルカリ金属元素を含有する化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウム等が挙げられる。これらのうち、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムが好ましい。また、これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
【０００８】
本組成物中の上記（Ｃ）塩基性剤の含有量は、上記４つの成分の合計を１００重量部とした場合、１〜３０重量部であり、好ましくは２〜２８重量部、より好ましくは５〜２５重量部である。１重量部未満では錆が発生しやすく、３０重量部を超えると加工液組成物と被削材とが反応して発熱することがあり好ましくない。
【０００９】
上記（Ｄ）水は、上記３つの成分の残部として配合されるものであり、その含有量は、上記４つの成分の合計を１００重量部とした場合、１〜７０重量部であり、好ましくは５〜６５重量部、より好ましくは１０〜６０重量部、更に好ましくは２０〜６０重量部である。１重量部未満では組成物の粘度が著しく高くなり、一方、７０重量部を超えると有効成分濃度が低下し、十分な加工性能が得られず好ましくない。
【００１０】
本組成物は、更に（Ｅ）硫黄系化合物を含有するものとすることができる。上記（Ｅ）硫黄系化合物としては特に限定されないが、例えば、硫化脂肪酸あるいはその塩、メルカプト脂肪酸あるいはその塩、チオカルボン酸あるいはその塩、ポリスルフィドのα、ωジカルボン酸あるいはその塩、メルカプトアルコール等が挙げられる。これらのうち、硫化脂肪酸あるいはその塩、ジチオプロピオン酸あるいはその塩が好ましい。これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
上記硫化脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸の硫化物が挙げられる。この脂肪酸は炭素数が８〜２２であるものが好ましい。上記メルカプト脂肪酸としては、チオグリコール酸、１２−メルカプトステアリン酸等が挙げられる。上記チオカルボン酸としては、チオ安息香酸、ジチオ安息香酸等が挙げられる。ポリスルフィドのα、ωジカルボン酸としては、ジチオプロピオン酸、ジチオオクチル酸等が挙げられる。これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの化合物は、アルカノールアミン、アルキルアミン、アンモニア、無機アルカリ化合物とから形成される塩として添加してもよいし、また、酸の状態で添加し、組成物中に存在する上記（Ｃ）塩基性剤と組成物中で塩を形成させてもよい。
上記メルカプトアルコールとしては、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトイソブタノール等が挙げられる。これらは１種単独であるいは２種以上を組み合わせて用いることができる。
【００１１】
上記（Ｅ）硫黄系化合物の含有量は、組成物全体を１００重量部とした場合、０．１〜１０重量部であり、好ましくは０．２〜８重量部、より好ましくは０．３〜６重量部である。０．１重量部未満では硫黄系化合物の効果が発揮されず、１０重量部を超えると被削材を腐食するため好ましくない。
【００１２】
本組成物は、水で１０倍に希釈した際のｐＨが好ましくは７．５〜９．５、より好ましくは７．８〜９．３、更に好ましくは８．０〜９．０である。この範囲に調整することにより、希土類磁石の錆及び腐食を抑えることができる。上記ｐＨが７．５未満では被削材が発錆しやすく、一方、９．５を超えると組成物を構成する成分と被削材とが化学反応して発熱することがあり好ましくない。
【００１３】
本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物には、上記成分以外に、希土類磁石に対して腐食、変色等の悪影響を及ぼさないもの、あるいは、混合後の系の安定性に影響を及ぼさないものであれば、加工性能を低下させない範囲でそのような添加剤を添加することができる。例えば、消泡剤及び酸化防止剤等を添加することができる。
【００１４】
本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物は、希土類磁石を切断加工する際に、そのまま用いてもよいし、水で適当な濃度に希釈して用いてもよい。水で希釈する場合の純分は好ましくは０．１〜５０重量％、より好ましくは０．５〜３０重量％、更に好ましくは１〜１５重量％である。
【００１５】
本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物を用いて希土類磁石を以下の実施例において示す条件で切断加工すると、その切断速度を好ましくは２４ｍｍ／ｈ以上、より好ましくは２４〜５０ｍｍ／ｈ、更に好ましくは２７〜４８ｍｍ／ｈ、特に好ましくは３０〜４５ｍｍ／ｈとすることができる。
【００１６】
【実施例】
以下に、本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物について、実施例及び比較例を挙げて、詳細に説明する。
１．固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物の調製
表１及び表２に示す配合割合の加工液組成物を調製した（試験例１〜１３）。単位は重量部である。尚、表１において用いた成分は以下の通りである。
（１）ポリエチレングリコール／ポリプロピレングリコール共重合物；ユシロ化学社製、平均分子量３０００。
（２）ポリエチレングリコール；三洋化成社製、商品名「ＰＥＧ６０００Ｓ」、平均分子量６０００。
（３）ポリオキシエチレン；住友精化社製、商品名「ＰＥＯ８」、平均分子量１００００００。
【００１７】
【表１】

【００１８】
【表２】

【００１９】
２．性能評価
各組成の加工液組成物を更に水で１０倍に希釈し、ｐＨを測定し、表１及び２に併記した。また、この希釈した加工液を用いて、縦４９ｍｍ、横４９ｍｍ、高さ３５ｍｍのＮｄ−Ｆｅ−Ｂ磁石を被削材とし、マルチ切断機（タカトリ社製）を用いて、ワイヤ線速２００ｍ／ｍｉｎ、ワイヤ張力２．０ｋｇｆでＮｄ−Ｆｅ−Ｂ磁石を横方向に切断した。この時の切断速度を表１及び２に併記した。
【００２０】
３．実施例の効果
表１及び２より、試験例１１は、希釈前の水分が８０重量％と７０重量％を超える例であり、切断速度が小さい。試験例１２は、プロピレングリコールの含有量が７０重量％と多量である例であり、切断速度が小さい。試験例１３は、ドデカン酸及び塩基性剤の含有量がともに３５重量％と本発明の範囲外である例であり、加工性に劣っていた。一方、試験例１〜１０は試験例１１〜１３より優れている。試験例８は分子量が６２のエチレングリコールを用いた例であり、切断速度が２５ｍｍ／ｈと試験例１１〜１３に比べて優れている。また、試験例１０は炭素数が７のヘプタン酸を用いた例であり、切断速度が２４ｍｍ／ｈと試験例１１〜１３に比べて優れている。また、試験例１〜７はいずれも、切断速度が極めて大きく（３１〜４２ｍｍ／ｈ）、加工性も極めて優れていた。特に、試験例７は硫黄系化合物を含有する例であり、配合の類似する試験例１よりも４ｍｍ／ｈも大きな切断速度を示した。
【００２１】
尚、本発明は上記実施例に限定されず、目的及び用途に応じて種々の態様とすることができる。即ち、前記実施例においては、上記に示す所定分子量の所定種類のグリコール類を用いているが、これ以外のグリコール類、又は７０〜１００，０００の範囲内であれば他の分子量を示すものであっても同様に優れる性能を示す。また、オレイン酸若しくはドデカン酸と、ジエタノールアミン又は水酸化カリウムとの所定量を配合しているが、所定量のこのアミン塩の形で配合することもできる。
【００２２】
【発明の効果】
本発明の固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工液組成物は、固定砥粒ワイヤソーによる希土類磁石の切断加工において切断速度が良好であり、加工液組成物として優れた性能を示す。
また、硫黄系化合物を含有する加工液組成物は、更に一層切断速度が大きく、加工性に優れる。
更に、水で１０倍に希釈した際のｐＨが７．５〜９．５である組成物の場合は、錆及び腐食を抑えることができ、且つ組成物を構成する成分と被削材とが化学反応して発熱することもない。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-soluble machining liquid composition for fixed abrasive wire saws used for cutting rare earth magnets, and more particularly to a water-soluble machining liquid composition for fixed abrasive wire saws excellent in cutting workability of rare earth magnets.
[0002]
[Prior art]
Rare earth magnets are attracting attention as excellent magnetic materials having high magnetic properties. Conventionally, in order to cut this rare earth magnet, a band saw or a wire saw using an outer peripheral grindstone, an inner peripheral grindstone, and loose abrasive grains have been used. The cutting with the outer peripheral grinding wheel and the inner peripheral grinding wheel is difficult to cope with the increase in the size of the work material, and is not satisfactory from the viewpoint of work efficiency. Further, in the cutting with a band saw or a wire saw, there are problems that the abrasive grains adhere to the work material or the machine tool and the working environment is lowered, and a process for cleaning the adhered abrasive grains is required.
In response to these problems, a fixed abrasive wire saw has been developed in which abrasive grains are fixed to metal wires or non-metal wires using electrodeposition or resin bonds (see Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-54850). Effects such as simplification of the cleaning process have been observed. However, as a working fluid used for a fixed abrasive wire saw, light oil has been used so far (Abrasive Technology Journal, Vol. 43, No. 10, 1999, Proceedings of the Academic Conference of the Abrasive Technology Society, 1996, p389. , Proceedings of the Academic Lecture Meeting of the Abrasive Machining Society, 2000, p285), Tap Water (Journal of the Abrasive Machining Society, Vol. 43, No. 8, 1999, Proceedings of the Academic Lecture Meeting of the Abrasive Machining Society, 1997 (P369), a dispersion base of loose abrasive grains (Academic Lecture Proceedings of the Abrasive Processing Society, 1997, p369) has been tried, but none has achieved sufficient results. In recent years, working fluids have been made water soluble from the standpoints of flammability problems and work environment improvements, simplification of the cleaning process after processing, and waste liquid processing, and processing used for fixed abrasive wire saws. As for the liquid, development of a water-soluble processing liquid has been demanded. Furthermore, in the case of rare earth magnets, for example, neodymium magnets are easily rusted and weak at high temperatures, and samarium / cobalt magnets are weak in mechanical strength and easily cracked. Development of a working fluid that takes these characteristics into consideration is desired. It was.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
This invention is made | formed in view of the said viewpoint, and it aims at providing the water-soluble process liquid composition excellent in the cutting workability of the rare earth magnet by a fixed abrasive wire saw.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research on factors required for a water-soluble machining fluid composition for cutting a magnetic material using a fixed abrasive wire saw, in particular, a rare earth magnet, the composition of the machining fluid greatly increases the machining performance. As a result, the present invention has been completed.
That is, the water-soluble working fluid composition for fixed abrasive wire saws of the present invention is a water-soluble working fluid composition for fixed abrasive wire saws used for cutting rare earth magnets (neodymium magnets, samarium / cobalt magnets, etc.), 1) to 50 parts by weight of glycols, (B) 1 to 30 parts by weight of carboxylic acid, (C) 1 to 30 parts by weight of a compound that is dissolved in water and exhibits basicity, and (D) 1 to 70 parts by weight of water. [However, the sum of (A), (B), (C) and (D) is 100 parts by weight.] The (A) glycol is polyethylene glycol or a polyethylene glycol / polypropylene glycol copolymer , the molecular weight is 3000 to 10,000, and the carbon number of the (B) carboxylic acid is 8 to 22 It is characterized by being.
The meaning of “containing (B) and (C)” means that (a) a carboxylic acid and a basic agent are blended, and (b) a salt formed from the carboxylic acid and the basic agent. In this case, it means that (c) all of the salt and the carboxylic acid or basic agent are added. In the case of (a), at least a salt produced by reaction is included, and when each component is not equivalent, an excess of one component (carboxylic acid or basic agent) is included. Furthermore, the meaning of the above-mentioned “containing (B) and (C)” means that when the composition contains water, each of the above components (compounds), that is, a basic salt, a carboxylic acid, and / or The basic agent is widely used to include the case where the basic agent is present in the composition as a predetermined ion and counter ion.
The molecular weight of the (A) glycols may be 3000 to 6000 .
(C) The compound which is dissolved in water and shows basicity is at least one selected from alkanolamine, sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium bicarbonate and potassium bicarbonate. can do.
The composition further contains (E) a sulfur compound, and the content of the (E) sulfur compound is 0.1 to 10.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the composition. Can do.
Moreover, the pH when the present composition is diluted 10 times with water can be 7.5 to 9.5.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in more detail.
As the above-mentioned "(A) glycols", polyethylene glycol, or Ru with a copolymer of polyethylene glycol and polypropylene glycol. The molecular weight of the (A) glycols 3000 to 10000, more preferably 3000 to 6000. If the molecular weight is too low, it does not contribute to the processing performance, and if it is too high, the viscosity of the processing liquid becomes high and is not suitable for practical use. Of the glycols, a copolymer of polyethylene glycol and polypropylene glycol is preferred.
The content of the glycols (A) in the composition is 1 to 50 parts by weight, preferably 5 to 45 parts by weight, more preferably 10 when the total of the four components is 100 parts by weight. ~ 40 parts by weight. If the amount is less than 1 part by weight, it does not contribute to the processing performance.
[0006]
As the “(B) carboxylic acid” , compounds having 8 to 22 carbon atoms are used , and those having 10 to 20 carbon atoms are preferred. For example, linear saturated fatty acids such as caprylic acid, capric acid, lauric acid and stearic acid, linear unsaturated fatty acids such as oleic acid, linoleic acid and linolenic acid, branched fatty acids such as isononanoic acid and isostearic acid, 1,2- Examples thereof include hydroxy fatty acids such as hydroxystearic acid and ricinoleic acid, cyclic carboxylic acids such as cyclohexane acid and 4-methylcyclohexane acid, and aromatic carboxylic acids such as benzoic acid and t-butylbenzoic acid. Of these, oleic acid and dodecanoic acid are preferred. Moreover, these can be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types. A carboxylic acid having less than 8 carbon atoms may not contribute to processing performance, and those having more than 22 carbon atoms are not suitable for practical use because many bubbles are generated during processing.
The content of the (B) carboxylic acid in the present composition is 1 to 30 parts by weight, preferably 2 to 25 parts by weight, more preferably 5 to 20 when the total of the four is 100 parts by weight. Parts by weight. If it is less than 1 part by weight, the lubricity is insufficient and sufficient processing performance cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 30 parts by weight, many bubbles are generated during processing and the processability is poor.
[0007]
The “(C) compound that dissolves in water and exhibits basicity” (hereinafter referred to as “basic agent”) is not particularly limited, and includes, for example, alkanolamine, alkylamine, ammonia, and an alkali metal element. Compounds and the like. Of these, alkanolamines are preferred. These can be used alone or in combination of two or more.
Examples of the alkanolamine include monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoisopropanolamine, diisopropanolamine, triisopropanolamine, N-methylethanolamine, N-ethylethanolamine, N-butylethanolamine, N, N- Examples thereof include dimethylethanolamine and N, N-diethylethanolamine. Of these, diethanolamine, triethanolamine and N-butylethanolamine are preferred. Moreover, these can be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types.
Examples of the alkylamine include methylamine, dimethylamine, ethylamine, diethylamine, propylamine, and dipropylamine. These can be used alone or in combination of two or more.
Examples of the compound containing the alkali metal element include sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium hydrogen carbonate, and potassium hydrogen carbonate. Of these, potassium hydroxide and sodium hydroxide are preferred. Moreover, these can be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types.
[0008]
The content of the basic agent (C) in the present composition is 1 to 30 parts by weight, preferably 2 to 28 parts by weight, more preferably when the total of the four components is 100 parts by weight. 5 to 25 parts by weight. If it is less than 1 part by weight, rust is likely to be generated, and if it exceeds 30 parts by weight, the working fluid composition and the work material may react and generate heat, which is not preferable.
[0009]
The (D) water is blended as the balance of the above three components, and the content thereof is 1 to 70 parts by weight when the total of the above four components is 100 parts by weight, preferably It is 5-65 weight part, More preferably, it is 10-60 weight part, More preferably, it is 20-60 weight part. If the amount is less than 1 part by weight, the viscosity of the composition is remarkably increased. On the other hand, if it exceeds 70 parts by weight, the concentration of the active ingredient is lowered, and sufficient processing performance cannot be obtained.
[0010]
The composition may further contain (E) a sulfur compound. The (E) sulfur compound is not particularly limited, and examples thereof include sulfurized fatty acids or salts thereof, mercapto fatty acids or salts thereof, thiocarboxylic acids or salts thereof, polysulfide α, ω dicarboxylic acids or salts thereof, mercapto alcohols, and the like. It is done. Of these, sulfurized fatty acids or salts thereof, dithiopropionic acid or salts thereof are preferred. These can be used alone or in combination of two or more.
Examples of the sulfurized fatty acid include sulfides of unsaturated fatty acids such as oleic acid and linoleic acid. This fatty acid preferably has 8 to 22 carbon atoms. Examples of the mercapto fatty acid include thioglycolic acid and 12-mercaptostearic acid. Examples of the thiocarboxylic acid include thiobenzoic acid and dithiobenzoic acid. Examples of the α, ω dicarboxylic acid of the polysulfide include dithiopropionic acid and dithiooctylic acid. These can be used alone or in combination of two or more. These compounds may be added as a salt formed from alkanolamine, alkylamine, ammonia and an inorganic alkali compound, or added in an acid state and present in the composition (C ) A salt may be formed in the composition with the basic agent.
Examples of the mercaptoalcohol include mercaptoethanol, mercaptopropanol, mercaptoisobutanol and the like. These can be used alone or in combination of two or more.
[0011]
Content of the said (E) sulfur type compound is 0.1-10 weight part when the whole composition is 100 weight part, Preferably it is 0.2-8 weight part, More preferably, it is 0.3- 6 parts by weight. If the amount is less than 0.1 parts by weight, the effect of the sulfur compound is not exhibited, and if it exceeds 10 parts by weight, the work material is corroded, which is not preferable.
[0012]
The pH of the present composition when diluted 10-fold with water is preferably 7.5 to 9.5, more preferably 7.8 to 9.3, and still more preferably 8.0 to 9.0. By adjusting to this range, rust and corrosion of the rare earth magnet can be suppressed. If the pH is less than 7.5, the work material is likely to rust. On the other hand, if it exceeds 9.5, the components constituting the composition and the work material may chemically react to generate heat, which is not preferable.
[0013]
In addition to the above components, the water-soluble machining fluid composition for a fixed abrasive wire saw of the present invention has no adverse effects such as corrosion and discoloration on rare earth magnets, or affects the stability of the system after mixing. If not, such an additive can be added as long as the processing performance is not deteriorated. For example, an antifoaming agent and an antioxidant can be added.
[0014]
The water-soluble machining liquid composition for a fixed abrasive wire saw of the present invention may be used as it is when cutting a rare earth magnet, or may be diluted to an appropriate concentration with water. The pure content when diluted with water is preferably 0.1 to 50% by weight, more preferably 0.5 to 30% by weight, and still more preferably 1 to 15% by weight.
[0015]
When a rare earth magnet is cut using the water-soluble machining fluid composition for a fixed abrasive wire saw of the present invention under the conditions shown in the following examples, the cutting speed is preferably 24 mm / h or more, more preferably 24 to 50 mm / h. More preferably, it can be 27 to 48 mm / h, and particularly preferably 30 to 45 mm / h.
[0016]
【Example】
Below, an example and a comparative example are given and explained in detail about a water-soluble processing fluid composition for fixed abrasive wire saws of the present invention.
1. Preparation of Water-Soluble Processing Fluid Composition for Fixed Abrasive Wire Saws Processing fluid compositions having the blending ratios shown in Tables 1 and 2 were prepared (Test Examples 1 to 13). The unit is parts by weight. The components used in Table 1 are as follows.
(1) Polyethylene glycol / polypropylene glycol copolymer; manufactured by Yushiro Chemical Co., Ltd., average molecular weight 3000.
(2) Polyethylene glycol; manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd., trade name “PEG6000S”, average molecular weight 6000.
(3) Polyoxyethylene; manufactured by Sumitomo Seika Co., Ltd., trade name “PEO8”, average molecular weight 1000000.
[0017]
[Table 1]

[0018]
[Table 2]

[0019]
2. Performance Evaluation The working fluid composition of each composition was further diluted 10 times with water, the pH was measured, and listed in Tables 1 and 2 together. Also, using this diluted working fluid, a Nd-Fe-B magnet having a length of 49 mm, a width of 49 mm, and a height of 35 mm was used as a work material, and a wire cutting speed of 200 m / The Nd—Fe—B magnet was cut in the transverse direction with min and wire tension of 2.0 kgf. The cutting speed at this time is also shown in Tables 1 and 2.
[0020]
3. Effects of Examples From Tables 1 and 2, Test Example 11 is an example in which the moisture before dilution exceeds 80 wt% and 70 wt%, and the cutting speed is small. Test Example 12 is an example in which the content of propylene glycol is as large as 70% by weight, and the cutting speed is low. Test Example 13 was an example in which the contents of dodecanoic acid and the basic agent were both 35% by weight and out of the scope of the present invention, and the processability was inferior. On the other hand, Test Examples 1 to 10 are superior to Test Examples 11 to 13. Test Example 8 is an example using ethylene glycol having a molecular weight of 62, and the cutting speed is 25 mm / h, which is superior to Test Examples 11-13. Test Example 10 is an example using heptanoic acid having 7 carbon atoms, and the cutting speed is 24 mm / h, which is superior to Test Examples 11-13. In each of Test Examples 1 to 7, the cutting speed was extremely high (31 to 42 mm / h), and the workability was extremely excellent. In particular, Test Example 7 was an example containing a sulfur-based compound, and showed a cutting speed of 4 mm / h higher than Test Example 1 having a similar composition.
[0021]
In addition, this invention is not limited to the said Example, It can be set as a various aspect according to the objective and a use. That is, in the said Example, although the predetermined kind of glycol of the predetermined molecular weight shown above is used, other molecular weight will be shown if it is in the range of other glycols or 70-100,000. Even if it exists, it shows the same excellent performance. Moreover, although the predetermined amount of oleic acid or dodecanoic acid and diethanolamine or potassium hydroxide is mix | blended, it can also mix | blend in the form of this amine salt of a predetermined amount.
[0022]
【The invention's effect】
The water-soluble processing liquid composition for a fixed abrasive wire saw of the present invention has a good cutting speed in cutting rare earth magnets with a fixed abrasive wire saw, and exhibits excellent performance as a processing liquid composition.
In addition, a working fluid composition containing a sulfur compound has an even higher cutting speed and is excellent in workability.
Furthermore, in the case of a composition having a pH of 7.5 to 9.5 when diluted 10-fold with water, rust and corrosion can be suppressed, and the components constituting the composition and the work material are It does not generate heat due to chemical reaction.

Claims

A water-soluble machining fluid composition for fixed abrasive wire saws used for cutting rare earth magnets,
(A) 1-50 parts by weight of glycols, (B) 1-30 parts by weight of carboxylic acid, (C) 1-30 parts by weight of a compound which is dissolved in water and shows basicity, and (D) 1-70 parts by weight of water. [However, the sum of (A), (B), (C) and (D) is 100 parts by weight.] ],
The (A) glycols are polyethylene glycol or polyethylene glycol / polypropylene glycol copolymer, and the molecular weight is 3000 to 10000,
(B) The water-soluble processing liquid composition for fixed-abrasive wire saws, wherein the carboxylic acid has 8 to 22 carbon atoms .

The water-soluble processing liquid composition for a fixed abrasive wire saw according to claim 1 , wherein the molecular weight of the glycols (A) is 3000 to 6000 .

The water-soluble processing liquid composition for a fixed abrasive wire saw according to claim 1 or 2, wherein the (A) glycol is a polyethylene glycol / polypropylene glycol copolymer.

(C) at least one compound selected from alkanolamine, alkylamine, ammonia, sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium hydrogencarbonate and potassium hydrogencarbonate, which is basic when dissolved in water The water-soluble processing liquid composition for fixed abrasive wire saws according to any one of claims 1 to 3.

Furthermore, (E) sulfur type compound is contained, and content of this (E) sulfur type compound is 0.1-10.0 weight part with respect to 100 weight part of this composition, The any one of Claim 1 thru | or 4 The water-soluble processing liquid composition for fixed abrasive wire saws described in 1.

The water-soluble processing liquid composition for a fixed abrasive wire saw according to any one of claims 1 to 5, wherein the pH of the present composition when diluted 10-fold with water is 7.5 to 9.5.