JP4497306B2 - ガス分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は一般にガス分析装置に関し、特に、試料ガスを囲むあるいは入れるチャンバ、光出射手段、前記チャンバの壁で反射した光を受光する手段、および電子回路で構成され、電子回路では出射光と比較して受光した光をスペクトル分析することで、他の機能の中でもとりわけ分析が可能なように構成された装置に関し、この方法で任意の瞬間に前記チャンバ内にある選択したガスおよび/または混合ガスの存在および存在するときはその濃度が決定される。
また本発明はIR光(赤外線光)などの出射光を反射させて、高効率の光反射特性を提供するように構成されたチャンバ内に形成された面あるいは壁に基づくものである。
また前記チャンバには、通常は拡散効果により、チャンバに試料ガスを入出して通過させるため1つまたは数個の開口を設け露出させることが装置に必要となる。
特に本発明は必要な光線通路を提供するためチャンバの合計長を所望の測定長さとした長細い内面形状に設計、形成あるいは付与すると考えられるチャンバを使用するようなガス分析装置に関する。
前記開口および/または複数の開口はチャンバの付近にあるいは隣接して配置され、この方法でガスあるいは混合ガスを取り囲むチャンバでチャンバの内部空間に接続され、周囲のガスあるいは混合ガスのガス濃度および/または混合ガスの組成に生じる変化によって、チャンバに囲まれあるいは入れた試料ガス内のガス濃度および/または混合ガスの組成が変化する。
別の方法として前記チャンバは前記光出射手段と前記光受光手段の間に境界として存在する多数の相互に作用する部分あるいは面によって制限される。
前述の特徴をもつ方法および装置においては異なる多数の実施形態のものが従来知られている。
選択したガスおよび/または選択した混合ガスの存在を正確に測定するために、および/またはガスおよび/または混合ガスの濃度を注意深く測定するために、チャンバ内に異なる長さの測定光路の必要が生じ、1または数個の測定光路が、選択したガスあるいは混合ガスに必要となり、1または数個の同一あるいは異なる測定光路が選択した第2のガスあるいは混合ガスに必要となる。
原理(A)と呼ばれる第1の原理の使用が、導波管の概念に導かれる光反射構造に関し関連目的のため比較的短い測定光路を必要とする測定に従来知られている。
原理(B)と呼ばれる第2の原理の使用が、対向する楕円形状の鏡面の使用に関し関連目的のため比較的長い測定光路を必要とする測定に従来知られており、この場合、点の形で生成された光はこれらの鏡面間で所望の測定光路に関し選択した回数として数回反射し、この方法で適応した長い測定光路が提供される。
当該分野の専門家にとっては、上述の前提条件によりたとえ原理(B)を適用するつもりであっても、原理(A)を適用することもできることは明らかである。
したがって本発明は単純化のため前述の原理(A)に原則として関係するものと考えられる。
前述の原理(A)に関し、かつ本発明が関係すると考えられる従来技術の一例として、特許文献1の内容を挙げることができる。前記特許文献1の図1は本出願の図1として説明し、また、本発明が基づくと考えられる技術の例として与えられる。
これにはガス分析装置に使用するため試料ガスを入れる長い「直管」(21)で構成されたチャンバあるいはセル(10)が提案される。内側に面する4側壁は光反射面(22)に構成され、この方法によって管は導波管としての機能が付与され、選択した開口角度でいくぶん発散させた光ビームあるいは光コーンは光出射手段(20)から検出器あるいは光受光手段(20)まで直接のみならず反射も伴って導かれ、光ビーム内に生成された光線は入れた試料ガス内を通過することになる。
特に実施形態には長い管(21)の面あるいは壁に数個の貫通開口あるいは小穴(24)が設けられ、この方法で隣接する周囲のガスあるいは混合ガスがセル(10)内に低速度で入って拡散して低速度で出て行く通路となる。
それぞれが管の1つの開口を塞ぐ、開口数と同じ数の小さな半透過膜(28)を使用することで、0.1mmを超える寸法の煙粒子およびダストをセル(10)内に入れないようにする。
特に、直管(21)内で評価する成分の露点温度以上のセル内温度にまで試料ガスを電気加熱することで凝縮したガスの試料成分を蒸発させる手段の使用が開示される。
特に、管の4側面に沿った4線に均等に分布させ、それぞれにフィルタを設けた18個の小穴(24)を対向配置する構成が実施形態に示される。
従来技術に属する別の実施形態として特許文献2には、楕円あるいは楕円体反射面として形成されたチャンバを使用した赤外線放射(IR放射)に基づくガス検知器が記載されている。
楕円体反射面には周知のように第1焦点と第2焦点が存在する。
不活性ガスを入れるチャンバ(4)内に1つの焦点を配置し、別のチャンバ(4)を配置して分析する試料ガスを入れる。
光出射手段(24)は1つの焦点(11)に配置され、光受光手段(26)は第2の焦点(12)に配置される。
2つのチャンバあるいはセル(2,4)は透明シート(15)で互いに分割される。
さらに、従来知られているガスを選択的に検知する検知手段の使用は特許文献3に開示されるような光学スペクトル分析に基づいている。
特許文献4には赤外線出射手段の使用の間、チャンバ内に配置されたガス分析装置が示され、このチャンバの内面には光を良好に反射させる特性を持たせる。
特に、光出射手段の光は光受光手段上にフォーカスさせるために楕円あるいは楕円体面および中間の平面から反射されることが示される。
またこの場合、チャンバ内に生成された光放射が周波数に関して前記チャンバに入れたガスに吸収され、光出射手段の強さと光受光手段で検知された周波数に関する強さとの周波数に基づく比較で必要な条件をつくり、ガスおよび/または混合ガスの発生の検知だけでなく現在のガス濃度を測定することが可能となる。
本発明に関連する特徴およびここに記載のガス分析装置のため急速な反応を行うために必要な対策を考慮すると、ガス分析のための反応時間を短縮させるためにいくつかの対策を立てることが従来知られていることは事実である。
ガス分析装置の感度を上げるために、また反応時間を減少させるために、分析用のガス部分を主流路からポンプで吸い込み、吸い込んだ後のガス部分を実際の測定に使用するチャンバを通して選択した速度で通過させるように、側方に配置した別個に駆動される装置を使用するに必要な条件を作ることが従来知られている。
また、ガス分析装置のチャンバを主流路内に使用し、得られる反応時間を主流路の速度で決めることが従来知られている。
様様な装置や手段を使用してガスまたは混合ガスをガス分析システム内のチャンバに押し込むシステムは「能動」システムと呼ばれるシステムとなる。
序文で述べ特許文献1に記載された特徴をもつガス分析装置の実施形態では、この場合線に沿って形成分布された小穴では拡散が非常に遅くなるので、このようなガス分析装置では平均値の変化が緩慢となり評価が遅れるだけである。この方法では反応時間が非常に長くなる。
光ビームを反射するシステムは図8に示し以下に述べるように従来技術に属する。すなわち光出射手段で出射光ビームあるいは光コーンが生じ、この光ビームは凹状面で反射して光ビーム光受光手段の方向に向って収束し、そこで光出射手段の強い像が作られる。
本発明に関する条件を考えると、図8による反射パターンでは好ましくない状態にフォーカスされた光源像が検出器に形成されるが、本発明の目的は検出器内に光源像を形成するのに必要な条件に基づき、フォーカス状態でも像は拡散されている。
国際特許公開公報WO93/11418(国際特許出願PCT/US91/08822) US−A−5170064 US−A−4557603 US−A−59703326
提出された1つまたは複数の技術的課題を解決するために当該分野の専門家が関連技術分野あるいは領域内で実施しなければならない技術的評価は方法または手段および/または一連の方法または手段に対する最初の必要な洞察だけでなく、必要な(1つまたは複数の)手段の必要な選択であることを考慮すると、次の技術的課題は、これに関し、本発明を展開させる間に関係することになる。
したがって、前述した、特に特許文献1に関連するような先行技術を考慮すると、カテゴリ「A」または「受動」システムによる条件が完全にまたは少なくとも意味のある程度に存在する異なった適用にガス分析システムが使用されても、簡単な手段によって反応時間をより短くするのに必要な条件を作り出し、意義および関連する有利性を実現する可能性は技術的課題とみなされる。
ここで考慮する種類のガス分析システムに必要な条件を作り出し、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。すなわちこの技術的課題は、鋭くフォーカスした光源像に依存する検出器を必要とせず、対象の拡散した強い光学信号をレンズを使用せずに提供する導波管の概念を使用し、適切で調整を必要としない、熱、衝撃、振動などに関し頑丈で安定して調整期間が長く、したがって実用上メンテナンスフリーなものとなり、反射光の光受光手段で周波数に関する光強度を周波数の関数として評価できるものであって、チャンバには大きな開口またはいくつかの大きな開口を設け、この方法で隣接する周囲のガスあるいは混合ガスを測定容積を形成するチャンバに迅速に入れて拡散させチャンバから出すために必要な条件が提供できるものである。
光出射手段と反射光受光手段の間で全面的に連続するチャンバ内反射面を使用して周波数に関するスペクトル分析が行えるチャンバ内条件を簡単な方法で作り出して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
光ビームの伝播方向に平行あるいはほぼ平行な面の十分境界面となる部分に沿った開口によって、チャンバ内の拡散時間が短縮できるような条件をチャンバ内に作り出して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記光出射手段と反射光受光手段の間で前記チャンバを多少湾曲させてチャンバ面を凹状にして、またチャンバの側面についても同じようにすることで、必要となる光反射面のすべて又はほぼすべてを形成し、一方チャンバに設ける開口は前記凹状面上に対向配置して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
使用するチャンバの凹状面の両端に前記光出射手段および前記反射光受光手段を配置して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口または複数の開口は前記光出射手段と前記光受光手段の間の1つの狭い範囲に配置して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口の寸法、範囲および方向はチャンバ内の全試料ガスが別の全試料ガスと主として拡散により急速に「受動」交換できるようにして、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口および/または複数の開口の合計面積は前記光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の15%を超えるようにして、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口および/または複数の開口の合計面積は前記光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の50%未満にして、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口および/または複数の開口の合計面積は前記光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の20〜30%にして、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
前記開口は四角形またはほぼ四角形の4辺のうちの1辺に設けて、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
出射光ビームあるいは光コーンの出射角度の大きい光出射手段のチャンバに付与する曲率半径は出射光ビームの出射角度の狭い光出射ビームのそれよりも小さくなるように選択して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
出射光ビームあるいは光コーンの出射角度の大きい光出射手段用のチャンバにおける、光出射手段からチャンバ面までの距離に対する曲率半径の比は、出射光ビームの出射角度の狭い光出射手段用のそれよりも小さくなるよう選択して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
1個または少なくとも数個のフィルタでチャンバの開口を覆うようにして、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
さらに、光ビームの中心線は湾曲した光反射面よび光出射手段に隣接する面部分を通って接線方向につながるように構成して、意義および関連する有利性を実現する可能性に技術的課題が存在する。
さらに、前記接線に対する光ビームの中心線の角度は小角度にして、意義および関連する有利性を実現する可能性が技術的課題と見られる。
光出射手段の像をフォーカスすることなく強くフォーカスされた光コーンを作り、意義および関連する有利性および関連する条件を実現する可能性が技術的課題である。
さらに、光ビームあるいは光コーンが凹状面に沿って小数回となる選択した回数分反射できるような条件を簡単な手段で作る可能性は技術的課題と見られる。
本発明は背景技術の項で述べた先行技術に基づくものであって、ガス分析装置は試料ガスを入れたチャンバと、光出射手段と、チャンバを通って反射した光を受光する手段と、電子回路とで構成され、前記チャンバ内の試料ガスとして存在する選択したガスおよび/または混合ガスの存在および/または濃度をスペクトル分析手段で分析決定するものである。
発明はチャンバ内に良好な光反射特性を有する対向する第2の面に基づき、またガスを拡散によって前記チャンバ内に出し入れする通路として1つまたは複数の開口を設けたチャンバに基づく。
特に発明は前記光出射手段と前記光受光手段の間のチャンバ内に前記開口および/または複数の開口を配置してその制限を規定できる形状が付与された前記チャンバに基づく。
前述の1つまたは複数の技術的課題を解決するために、本発明では前記チャンバおよび/またはその1反射面を前記光出射手段と前記光受光手段の間で多少凹状に湾曲した形状にし、前記開口および/または複数の開口を前記光出射手段と前記光受光手段の間の単一の十分に規定した範囲に配置し、さらに前記開口を受動的または能動的に、原則として拡散作用によって試料ガスを別の試料ガスに急速に交換できる寸法および範囲にすることが提案される。
本発明の基本的構想の範囲内となる好ましい実施形態にあるように、前記光出射手段および前記光受光手段を前記チャンバおよび/または前記湾曲した光反射面の端に配置することが提案される。
また、前記開口および/または複数の開口の合計面積を光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の15%を超えるようにすることが提案される。
また、前記開口および/または複数の開口の合計面積を光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の50%未満にすることが提案される。
特に、前記開口および/または複数の開口の合計面積を光出射手段と光受光手段の間のチャンバの合計内面積の20〜30%にすることが提案される。
さらに、前記開口を四角形またはほぼ四角形の横断面にすることが提案される。
前記開口を四角形またはほぼ四角形にした4辺のうちの1辺に設けることが有利である。
さらに、チャンバおよび/または湾曲した光反射面の曲率半径を、光ビームあるいは光コーンを発散させる出射角度が大きい光出射手段の場合は、出射光ビームの出射角度が小さい光出射手段の場合よりも小さく選択することが提案される。
出射光ビームの出射角度の大きい光出射手段における、チャンバ面から光出射手段までの距離に対するチャンバおよび/または湾曲した光反射面の曲率半径は、光ビームの出射角度が小さくてわずかの範囲にしか発散しない光出射手段のそれよりも小さく選択される。
さらに、1つの開口は1つのフィルタで覆うようにすると有利であることが提案される。
さらに、光ビームの中心線あるいは中心光線を凹状に湾曲した光反射面および光出射手段に隣接する面部分を通って接線方向につながるようにすることが提案される。
前記接線に対する光ビームの中心線の角度は小さくする。
特に、前記接線に対する光ビームの中心線の角度は10°以下の角度にすることができる。
しかし、反射光を受光する前記手段に、強くフォーカスされた光ビームあるいは光コーンが、光出射手段の直接像を形成しなくとも生じる。
光照明手段で生成された光ビームあるいは光コーン、例えばその中心ビームは凹状面で選択した少ない回数で反射してから光受光手段に達するように構成され、中心光線の反射回数は3回から5回の間の回数のように8回未満で選択する。
基本的に本発明の特徴と見なされる有利性およびこの方法で提案する特に重要な特徴は、受動システムに適宜使用でき、分析する試料ガスを入れることが可能な特別に設計したチャンバを備えたガス分析システムを提供するのに必要となる条件をこの方法で作ったことである。
チャンバの1つまたは少数の大開口を通して、周囲のガスあるいは混合ガスが急速にチャンバ内へ拡散する。
チャンバは光出射手段と反射光受光手段との間に位置する光反射面を形成するため多少湾曲した形状にする。
光出射手段の像をフォーカスしなく強くフォーカスされた光ビームあるいは光コーンが凹状面に沿った反射によって反射光受光手段に供給されるが、湾曲した光反射面での反射回数は像が時間の経過とともに顕著に変化しないように選択される。
反射光受光手段は電子回路に接続されるが、この電子回路は選択したガスあるいは混合ガスの存在および/または含まれたガスあるいは混合ガスの濃度をスペクトル分析によって評価することができ、その値が高くなり過ぎると光学あるいは音声信号をアラームユニットに与えることができる。
本発明による装置の特徴であると考えられるものは請求項1の特徴部分に記載される。
(従来技術の記載)
図1にガス分析装置の公知の実施形態を示すが、本発明はこの装置を改良した装置であると認めることができる。
図1による装置のさらに詳細な内容については特許文献1を参照されたい。
しかし、ガス分析装置1は試料ガスを入れたチャンバ2、光出射手段3、チャンバ2を通った反射光を受光する手段4および使用する周波数分析が可能なようにされた電子回路で構成され、公知の方法で前記チャンバ2に存在する選択したガスおよび/または混合ガスの存在および濃度が分析され決定されることが記載されている。
前記チャンバの4つの内面は公知の方法による光反射特性を有する。しかし、記載によると、光反射特性は計画した開口によって制限される。
前記チャンバ2には4側面のうちの1側面にそれぞれが沿った4本の線上に配置された多数の小さな開口が一対の円形開口6として、また垂直の一対の円形開口として設けられ、これらの開口は試料ガスが前記チャンバに入り拡散した後で出て行く通路となるように構成される。
さらに前記チャンバ2は細長い形状にされ、また円形の前記開口は前記光出射手段3と前記光受光手段4との間のチャンバ内に配置される。
合計の開口面積はチャンバの合計外側面積の約10%を占め、この方法で手段4で受光される光の強さはこれに応じて減少するものと推測される。
(提供する実施形態の記載)
本発明の革新的な概念を主として明確にするために、本発明に関連する重要な特徴を説明し添付図に示される図面について記載した今回提供する実施形態を以下に説明するに際して、最初に用語および特別の技術を選択したことを明確にする必要がある。
しかし、このテキストで考慮すべきことは、同様の発明および/または技術成果、あるいはほぼ同様の発明および/または技術成果をこの方法で達成するために、ここで選択した表現は選択して使用する用語のみに限定するものではなく、むしろ、各選択した用語は同様の方法あるいはほぼ同様の方法で作用するすべての技術的同等物を追加的に包含するように解釈されるものとして理解されるべきである。
図2に本発明の基本的な前提条件を概略的に示すが、チャンバの形状、光出射手段の位置および反射光受光手段の位置に関して発明に関連する重要な特徴は以下に詳細に述べる実施形態を通して一般に明確にされる。
図1に示すものに原理的に同等な構造のガス分析装置1を図2に示すが、同等な部品には同等の符号を付ける。
ガス分析装置1は試料ガスを入れたチャンバ20、光出射手段3、チャンバ20を通って反射した光を受光する手段4および電子回路5で構成され、前記チャンバ20内に試料ガス「G」として存在する選択したガスおよび/または混合ガスの存在および濃度を分析して決定することがスペクトラル分析によって可能であるように構成される。
また電子回路5には簡単な比較器が含まれ、この比較器で瞬間値と記憶された制限値とを電子的に比較して、決定された瞬間値が記憶された制限値を超えたとき光学あるいは音声回路を作動させるように構成される。
図2による実施形態はビームすなわち光線通路を示すために単純化の目的でチャンバに属する壁部分を取り除いたものを示す。
また演算電子回路5には図2に示すようにテーブル5aが比較回路とともに含まれ、このテーブルに選択したガスおよび/または混合ガスの選択した数個の制限値が記憶されて、演算回路5内の選択したガスおよび/または混合ガスの瞬間値がテーブルに記憶された制限値を超えたときアラーム回路6が光学的あるいは音声的に作動する。
チャンバ20の選択した断面の3つの実施形態を図3,4および5に示すが、光出射手段3に隣接する断面がほぼ四角形であるものを図3に、断面が楕円形の一部であるものを図4に、また断面が円形の一部であるものを図5に示す。
図3による実施形態では面30a,30bおよび30cが有効になるが、その面のうち30aと30cは互いに直接に対向して互いに平行になっているので光反射特性が極度に高くなる。
図4に関しては一部楕円形面40aが光反射特性を有し、図5に関しては一部環状面50aが光反射特性を有する。
これらの実施形態にはそれぞれ少なくとも1つの開口30,40および50が含まれ、試料ガス「G」が速い速度で前記チャンバ20に入出し、ここで前述の拡散によってガス交換が行われる。
チャンバ20は図1による実施形態の場合のように細長い構造に形成されてチャンバ20を形成する一部の壁が前記開口30,40および50で置き換わり、これらの開口は前記光出射手段3と前記光受光手段4の間を連続して直接に延びる。
図3,4および5は図2における光出射手段3にきわめて近い線「II―II」で切断したチャンバ20の断面を示すものである。
図2にはチャンバ20は円形環の一部を形成するため湾曲した対向する2つの面30a,30cと部分的筒状面30bとで構成されるが、明らかにこれ以外の湾曲面も使用できる。
連結する一部楕円で構成した湾曲面は円形環の一部として形成した湾曲面の代わりに選択することができる。
本発明では光出射手段3のおおよその拡散像が光受光手段4に現れるようになっているので、湾曲した光反射面30bに異なる曲率および異なる曲率半径を与える可能性が選択した実施形態に存在する。
図2を新たに参照してわかるように、前記チャンバ20は前記光出射手段3と前記光受光手段4の間を連続して多少湾曲した形状とされ、符号「R」で表した曲率半径を有する部分的円曲面で示す。
円弧の一部としての湾曲面のみでなく、筒状曲面および楕円曲面も本発明の構成に含まれ、発明で提供する方法で出射光3を発散する光ビームあるいは光コーン3’の形にし、かつ収束したあと受光ローブ内の光受光手段4に集光させるため可能な限り広範にチャンバ20内を通過させるために適用できる別の湾曲面も本構成に含まれる。
図2でさらに詳しく示すように、光出射手段3はある程度発散(例えば15°)する光ビームを生じるように考慮され、点21の方向に向かう中心光ビームすなわち光線3aはそこで反射して光線3a’となってほぼ水平となり、次に第2の点22で反射して光線3a’’として手段4に向かい、ここで受光される。
別の光線3bは点23で反射して光線3c’として手段4に達するように手段3を調整することができる。さらに、手段3からの光線3cが点24で反射し、引き続き光線3c’として手段4に達することが示される。
この場合、直接に到達する光線もある程度は使用することができる。
図6に示すように、出射ビーム3’の光線3dは平行面となる壁部30cおよび30aで反射し、さらに壁部30cで再度反射した光線3d’が光受光手段4で検出される。
発明の基本思想は形成した開口30,40、50に基づくものであり、図7に示すように少数の開口が前記光出射手段3と前記光受光手段4の間で単一に延びる範囲に配置されているが、1つだけの開口が好ましい。また前記開口の寸法と範囲はチャンバ20内で1つの試料ガス「G」を別のものと交換するために急速に抵抗なく拡散できるように形成し、チャンバ内で試料ガスを別の試料ガスに交換するときに要求に応じた交換速度とすることができるようにする。
発明で提供するチャンバ20においてチャンバ20の1つの壁部を取り外して自由に露出させることによって、拡散の速度を速めて時間を1秒未満に、好ましくは0.5秒未満にまで減少させることが可能となる。
図7に示すように開口は2つの部分30aおよび30bに分割し、その間に位置する部分31でチャンバを覆い、チャンバ20に面する表面部分31aには高反射特性をもたせる。
前記開口30,40または50、および/または開口30a,30bの合計面積は光出射手段3と光受光手段4の間のチャンバ20の合計内面積の少なくとも15−25%を超えることが可能となる同等の方法でなされる。
特に開口30,40または50、または30a,30bの合計面積は光出射手段3と光受光手段4の間のチャンバの合計内面積の50%未満として反射面部分と特に湾曲面部30bを開放することを提供する。
特に前記開口30,40または50の合計面積は光出射手段3と光受光手段4の間のチャンバの合計内面積の20−30%となるようにし、図10には約25%の場合の関係を示す。
図3,4,5,6,7,10および12による実施形態は前記開口を四角形あるいはほぼ四角形断面としたものを示すが、別の開口寸法および形状のもの、また本発明によるガス分析装置1の反応時間を減少させうる目的のためのすべてのものは本発明の構成に含まれ、この方法で、好ましくは光出射手段3で生じる「能動的な」熱を使用することによって拡散速度が増加する。
図3は前記開口30を四角形の4側面のうちの1側面に設けたものを示す。
図4は前記開口40を湾曲した楕円面の一部であって幅が長径の半分未満となる個所に設けたものを示す。
図5は前記開口50を環状面あるいは円筒面の一部であって幅が直径未満となる個所に設けたものを示す。
符号3a,3b,3cおよび3dを付した中心線を有する出射光ビーム3’の出射角度が大きい光出射手段では、光ビーム3’内で光線を発散させる出射角度が小さい光出射手段に対するものよりも、チャンバの内面30bから光出射手段までの距離「a」において、チャンバ20の曲率半径「R」が小さくなるように選択される。
前記距離は図3と他の図で符号「a」で示す。
フィルタ60は図3の実施形態においては開口30を覆い、フィルタ61は図4の実施形態においては開口40を覆い、またフィルタ62は図5の実施形態においては開口50を覆うようにする。
使用するフィルタの種類は周知であるので詳しく記載しない。
特に本発明では使用するフィルタ面は前記開口30,40または50がチャンバ20内の容積に対する係数を10−25(1/mm)とすることを提案する。
前記光出射手段3および前記光受光手段4はすべての実施形態では前記チャンバ20の端部に配置されるが、図12の実施形態に示すように前記光出射手段3および前記光受光手段4を延長部に取り付けるために、チャンバ20を形成する表面部がチャンバ20の領域を超えても何ら差し支えない。
この場合チャンバ20の容積を少なくするために図12の実施形態に示すようにフィルタ60の代わりにフィルタ60aとしても差し支えない。
図8には光ビーム3’が円弧形状の面30bで一度だけ反射する場合の手段3からのビームあるいは光線通路を示す。
ここに示す従来技術においては、光出射手段3で光ビームあるいは光コーン3’が凹状鏡面30b上に投影され、フォーカスされた光出射手段の像が反射光を受光する手段4のところで強さが高まるように構成される。
図9は本発明の第1の限界状態を示すものであり、光出射手段3で光ビームあるいは光コーン3’が凹状鏡面30b上に投影され、光出射手段3からのある程度拡散した像が反射光を受光する手段4のところで強度が高まる。しかも原則として面30bに沿う反射面あるいは反射点は2つのみである。
受光した像のフォーカスは本発明の原理による利点に使用する像としてはこの実施形態においてもシャープになり過ぎる。
フォーカスは使用する反射回数が多いほど落ちるが、実用的には中心光線における反射点の数が4あるいは4程度に選択することを提案する。
この場合、(図9において鏡面30bに至る)光ビーム3’の中心光ビームあるいは光線3aは手段3に隣接する湾曲面30bの接線9と小角度「b」を形成するように構成されることがわかった。
特に、接線9の方向につながるか一致するようにした光ビーム3の中心線あるいは中心光線3aが、湾曲した凹状反射面30bおよび光出射手段3に隣接する面部分30b’にそうように向うかどうかが問題である。
光ビームの中心線3aは前記接線9に対してわずかに上向きあるいは下向きの角度にするが、この場合でも角度は前記接線に対して通常10°以下にする。
光出射手段3の像を直接にフォーカスしなくても、図9および図10において強くフォーカスされた光ビームあるいは光コーンが反射光を受光する前記手段4に生じる。
光出射手段で発生させた光ビーム3’あるいは光コーンの1つの光線、中心光線3aなどは凹状面30bで数回反射して光受光手段4に達するようにする。
中心ビームあるいは光線の反射回数は図9の場合の2回だけのように実用上8回未満に
選択するが、図10に示す4回のように回数は3回および5回の間に選択することができる。
中心ビームあるいは中心光線3aが反射する点の数は中心ビームあるいは中心光線3aが湾曲面30b上に入射する角度「b」および湾曲面30bからの距離「a」を変更することで容易に制御できるので、図10による実施形態の使用が実用上好ましいといえる。
図10および11に本発明による特別の場合を示すが、光出射手段3は小さい入射角度で、図9で表す定義によればゼロに等しい角度「b」で、光ビームあるいは光コーン3’が凹状鏡面30b上に投影され、光出射手段3の拡散した像が反射光を受光する手段4に高い強さで生じ、また中心光ビームあるいは光線の反射面あるいは反射点は原則として4あるいは5となる。
図11は図10の凹状反射面30bの1つの端部30b’に隣接する光出射手段の配置の拡大図を示す。
ここに示す中心光ビームあるいは光線3aは接線9に平行であるが、本図から明らかなように角度「b」は正または負の値に変更することができ、図9には正の値の場合を示す。
また図11には距離「a」を変更して手段4における受光結果を異なったものとすることが可能であることを示す。
光出射手段および光受光ローブの光受光手段の位置および方向に関し前述した原理と同一の原理を使用することを妨げるものではない。
チャンバ20および手段4によって受光される像の実際の適用は次の要因によって変更することができる。
a. 選択する距離「a」
b. 選択する角度「b」
c. 光源の形式と強度およびその出射角度(約15°)
d. 反射光を受光する手段4の位置およびその受光角度(約15°)
e. 光を反射する凹状面30bの選択した曲率半径「R」
f. 試料ガス「G」を十分拡散させる選択した開口30の寸法と位置
g. 光出射手段3の熱がチャンバ20内の対流に関与するようなチャンバ20の位置
図12は図2および図3による実施形態において表面波ガイドシステムに置き換え、手段3および手段4を端部あるいは2つの平行面部間に配設してそれぞれ弦部で分離したものの斜視図を示す。
フィルタ60はこれらの弦部と相互に作用し、また凹状反射面30bは手段3および手段4に固定させるため適当な寸法距離だけわずかに外側に延設する。
手段3は、図11に示すように、光ビーム3’’を焦点3’’’に収束させてそこから発散する光ビームあるいは光コーン3aを出すための光システム3hおよびフィラメント3gで構成される。
フィルタ60は符号60aで示すようにチャンバ20内に寄せて配設することができ、
この方法によりチャンバ20の容積は図10に示す容積まで減少させうることは明らかである。
本発明は説明のために述べた上記の実施形態に限定されないことは当然である。特許請求の範囲に示した発明概念の構成枠内において本発明は修正できる。
所望の技術的機能を達成するために構成枠内において各ユニットと開示した別の各ユニットとを組み合わせることが可能であることに特に注意を払われたい。
国際特許公開公報WO93/11418の図1による従来技術を示す。 本発明によるガス分析装置の第1の実施形態の側面および断面を示す。 使用するチャンバの選択した断面の第1の実施形態を示す。 使用するチャンバの選択した断面の第2の実施形態を示す。 使用するチャンバの選択した断面の第3の実施形態を示す。 図3による第1の実施形態においてフィルタを外して下から見た図を示す。 図3による第1の実施形態においてフィルタを外して下から見た図であって、図6に示す開口形状と異なる構造のものを示す。 従来技術を示し、光出射手段で円弧形状の凹状鏡面上に光ビームあるいは光コーンが投影され、光出射手段の光強度の高いフォーカス像が反射光受光手段に現れる。 本発明による実用的な限界状態を示し、光出射手段で円弧形状の凹状鏡面上に光ビームあるいは光コーンが投影され、原則として2つの反射面あるいは反射点が使用されて、光出射手段のある程度拡散した光強度の高い像が反射光受光手段に現れる。 本発明によるさらに適切な場合を示し、光出射手段で円弧形状の凹状鏡面上に光ビームあるいは光コーンが小さな入射角で投影され、原則として4つまたは5つの反射面あるいは反射点が使用されて、光出射手段のさらに拡散した光強度の高い像が反射光受光手段に現れる。 図10による実施形態の拡大詳細図を示し、光出射手段の位置が円弧形状の凹状反射面の端部に隣接することが明瞭に示される。 図2および3による実施形態に代わるものを斜視図で示す。

Claims (8)

  1. 試料ガス(「G」)を入れるようにしたチャンバ(20)と、
    光出射手段(3)と、
    前記チャンバを通って反射した光を受光する光受光手段(4)と、
    電子回路(5)
    とで構成されたガス分析装置であって、
    前記チャンバ(20)内に試料ガス(「G」)として存在する選択したガスあるいは混合ガスの存在をスペクトル分析手段で分析決定するように設定され、
    チャンバ(20)の対向する内面(30a,30c)に光ガイドとしての光反射特性が付与され、
    ガスが前記チャンバ内に入り前記チャンバから出て行く通路としての1つあるいは複数の開口(30)が前記チャンバ(20)の1つの面に設けられ、
    チャンバ(20)は、一端に光出射手段(3)を、他端に光受光手段(4)が設けられ、光出射手段(3)と光受光手段(4)間を長手方向とする細長い形状とした、
    ガス分析装置において、
    前記チャンバ(20)および1つの光反射面(30b)は、前記光出射手段(3)と前記光受光手段(4)の間で、長手方向に細長く、かつ湾曲した形状にされ、
    1つあるいは複数の開口(30)は前記光出射手段(3)と前記光受光手段(4)の間のチャンバの1つの面に配置され、かつ前記開口(30)はチャンバ内の試料ガス(G)が別のガスと交換される寸法とされ、
    それによって、光反射面(30b)を露出可能にした前記チェンバ(20)は、光反射面(30b)に対向した面に少なくとも1つの前記開口を有し、
    前記光出射手段(3)および受信反射光の前記光受光手段(4)が、前記チャンバの両端に配置され、
    前記光出射手段(3)の中心線は、光出射手段(3)に隣接する凹状に湾曲した光反射面(30b)の接線方向に出射するように構成され、
    前記開口(30)は前記チェンバ(20)の1つの面に設けられる
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記開口および/または複数の開口の合計面積は光出射手段と光受光手段の間のチャンバ(20)の合計内面積の15%を超えるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記開口および/または複数の開口の合計面積は光出射手段と光受光手段の間の、チャンバ(20)の合計内面積の50%未満になるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記開口および/または複数の開口の合計面積は、光出射手段と光受光手段の間の、チャンバの合計内面積の20〜30%になるように構成されたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の装置。
  5. 前記開口は四角形またはほぼ四角形の横断面に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記開口は四角形に属し、チャンバの4つの面のうちの1つの面に設けられたことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記開口を覆うようにフィルタが設けられ、使用するフィルタの面積はチャンバの容積に対する前記開口の比が10−25(1/mm)となるように構成された請求項1に記載の装置。
  8. 光出射手段(3)に隣接する湾曲面の接線(9)と、光ビームの中心線間の角度(「b」)は、10°以下になるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
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