JP4489851B2 - Method for stabilizing aryl carboxylic acid, stabilizer thereof and aqueous liquid agent comprising stabilized aryl carboxylic acid - Google Patents

Method for stabilizing aryl carboxylic acid, stabilizer thereof and aqueous liquid agent comprising stabilized aryl carboxylic acid Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸性化合物であって抗炎症作用を有するアリールカルボン酸またはその薬理学上許容される塩の安定化方法、その安定化剤および安定化されたアリールカルボン酸からなる水性液剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩は、極めて優れた抗炎症剤として知られている。しかし、該アリールカルボン酸、特にプラノプロフェン、ジクロフェナックおよびブロムフェナックは水溶液中において不安定になるという問題がある。
【0003】
従来、水溶液中でアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩を安定化させるために、例えば、抗酸化剤の添加、pH、濃度およびイオン強度の調整、遮光することなどが知られているが、これらの安定化方法では、低温において充分な安定性を確保することができないという問題がある。
したがって、未だすべての温度領域、特に低温での充分な安定性を有するアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩、なかでもプラノプロフェン、ジクロフェナックおよびブロムフェナックからなる水性液剤ができていないのが現状である。
なお、特開平8−291065号公報には有機アミンを配合したプラノプロフェンが開示されているが、本発明で用いられる複素環式塩基は具体的に例示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩の安定化方法を提供することにある。
また本発明の他の目的は、複素環式塩基を有効成分とするアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩の安定化剤を提供することにある。
また本発明のさらに他の目的は、安定化されたアリールカルボン酸に複素環式塩基を配合することにより得られる水性液剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩に複素環式塩基を配合することにより、すべての温度領域、特に低温においてアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩、なかでもプラノプロフェンが安定性を有することを見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】
即ち、本発明の要旨およびその好ましい態様は次の通りである。
(1)一般式(I):
【0007】
【化20】

Figure 0004489851
【0008】
(式中、L1 は炭素数14以下の置換されてもよい複素環基またはアリール基を、R1 は炭素数4以下の置換されてもよいアルキル基または単結合を意味する)で表されるアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩に一般式(II):
【0009】
【化21】
Figure 0004489851
【0010】
(式中、AおよびA’は炭素原子または窒素原子を、Xは炭素原子または窒素原子を意味し、YおよびZはそれぞれ炭素原子を意味するか、またはYとZがいっしょになってCHを形成してもよい。R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR4 およびR5 は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R6 およびR7 は隣接するYおよびZを介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R5 は有さない。
【0011】
【化22】
Figure 0004489851
【0012】
は単結合または二重結合を意味する。ただし、AおよびA’が炭素原子の場合、YおよびZはそれぞれ炭素原子であり、
【0013】
【化23】
Figure 0004489851
【0014】
は二重結合である。また、AおよびA’が窒素原子の場合、YとZはいっしょになってCHを形成し、
【0015】
【化24】
Figure 0004489851
【0016】
は単結合である)で表される複素環式塩基を配合することを特徴とするアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩の安定化方法。
(2)複素環式塩基が一般式(III):
【0017】
【化25】
Figure 0004489851
【0018】
(式中、R9 、R10およびR11は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換されてもよいアルキル基を意味する)で表されるプリン塩基またはその薬理学的に許容される塩である上記(1)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(3)プリン塩基が、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(2)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(4)複素環式塩基が一般式(IV):
【0019】
【化26】
Figure 0004489851
【0020】
(式中、Xは前記と同義であり、R12、R13、R14およびR15は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR12およびR13は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R14およびR15は隣接する炭素原子を介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R13は有さない)で表されるピリドンカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩である上記(1)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(5)ピリドンカルボン酸がロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシンおよびトスフロキサシンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(4)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(6)アリールカルボン酸がイブプロフェン、ジクロフェナック、2−ナフトエ酸、2−ナフチル酢酸、2−ナフトキシ酢酸、ブロムフェナック、プラノプロフェン、サリチル酸、アスピリン、フルフェニサール、イブフェナック、アルクロフェナック、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、メフェナム酸、ニフルム酸、メチアジン酸、プロチジン酸、クロニキシン、インドメサシンおよびフェンクロズ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(1)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(7)アリールカルボン酸100重量部に対し複素環式塩基を0.001〜5重量部配合することを特徴とする上記(1)記載のアリールカルボン酸の安定化方法。
(8)一般式(II):
【0021】
【化27】
Figure 0004489851
【0022】
(式中、AおよびA’は炭素原子または窒素原子を、Xは炭素原子または窒素原子を意味し、YおよびZはそれぞれ炭素原子を意味するか、またはYとZがいっしょになってCHを形成してもよい。R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR4 およびR5 は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R6 およびR7 は隣接するYおよびZを介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R5 は有さない。
【0023】
【化28】
Figure 0004489851
【0024】
は単結合または二重結合を意味する。ただし、AおよびA’が炭素原子の場合、YおよびZはそれぞれ炭素原子であり、
【0025】
【化29】
Figure 0004489851
【0026】
は二重結合である。また、AおよびA’が窒素原子の場合、YとZはいっしょになってCHを形成し、
【0027】
【化30】
Figure 0004489851
【0028】
は単結合である)で表される複素環式塩基を有効成分とするアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩の安定化剤。
(9)複素環式塩基が一般式(III):
【0029】
【化31】
Figure 0004489851
【0030】
(式中、R9 、R10およびR11は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換されてもよいアルキル基を意味する)で表されるプリン塩基またはその薬理学的に許容される塩である上記(8)記載の安定化剤。
(10)プリン塩基が、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(9)記載の安定化剤。
(11)複素環式塩基が一般式(IV):
【0031】
【化32】
Figure 0004489851
【0032】
(式中、Xは前記と同義であり、R12、R13、R14およびR15は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR12およびR13は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R14およびR15は隣接する炭素原子を介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R13は有さない)で表されるピリドンカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩である上記(8)記載の安定化剤。
(12)ピリドンカルボン酸がロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシンおよびトスフロキサシンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(11)記載の安定化剤。
(13)アリールカルボン酸がイブプロフェン、ジクロフェナック、2−ナフトエ酸、2−ナフチル酢酸、2−ナフトキシ酢酸、ブロムフェナック、プラノプロフェン、サリチル酸、アスピリン、フルフェニサール、イブフェナック、アルクロフェナック、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、メフェナム酸、ニフルム酸、メチアジン酸、プロチジン酸、クロニキシン、インドメサシンおよびフェンクロズ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(8)記載の安定化剤。
(14)アリールカルボン酸100重量部に対し複素環式塩基を0.001〜5重量部配合することを特徴とする上記(8)記載の安定化剤。
(15)上記(1)記載の安定化方法により得られる安定化されたアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩および一般式(II):
【0033】
【化33】
Figure 0004489851
【0034】
(式中、AおよびA’は炭素原子または窒素原子を、Xは炭素原子または窒素原子を意味し、YおよびZはそれぞれ炭素原子を意味するか、またはYとZがいっしょになってCHを形成してもよい。R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR4 およびR5 は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R6 およびR7 は隣接するYおよびZを介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R5 は有さない。
【0035】
【化34】
Figure 0004489851
【0036】
は単結合または二重結合を意味する。ただし、AおよびA’が炭素原子の場合、YおよびZはそれぞれ炭素原子であり、
【0037】
【化35】
Figure 0004489851
【0038】
は二重結合である。また、AおよびA’が窒素原子の場合、YとZはいっしょになってCHを形成し、
【0039】
【化36】
Figure 0004489851
【0040】
は単結合である)で表される複素環式塩基からなる水性液剤。
(16)複素環式塩基が一般式(III):
【0041】
【化37】
Figure 0004489851
【0042】
(式中、R9 、R10およびR11は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換されてもよいアルキル基を意味する)で表されるプリン塩基またはその薬理学的に許容される塩である上記(15)記載の水性液剤。
(17)プリン塩基が、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(16)記載の水性液剤。
(18)複素環式塩基が一般式(IV):
【0043】
【化38】
Figure 0004489851
【0044】
(式中、Xは前記と同義であり、R12、R13、R14およびR15は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR12およびR13は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R14およびR15は隣接する炭素原子を介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R13は有さない)で表されるピリドンカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩である上記(15)記載の水性液剤。
(19)ピリドンカルボン酸がロメフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシンおよびトスフロキサシンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(18)記載の水性液剤。
(20)アリールカルボン酸がイブプロフェン、ジクロフェナック、2−ナフトエ酸、2−ナフチル酢酸、2−ナフトキシ酢酸、ブロムフェナック、プラノプロフェン、サリチル酸、アスピリン、フルフェニサール、イブフェナック、アルクロフェナック、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、メフェナム酸、ニフルム酸、メチアジン酸、プロチジン酸、クロニキシン、インドメサシンおよびフェンクロズ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(15)記載の水性液剤。
(21)点眼剤である上記(15)〜(20)のいずれかに記載の水性液剤。
(22)点鼻剤である上記(15)〜(20)のいずれかに記載の水性液剤。
(23)点耳剤である上記(15)〜(20)のいずれかに記載の水性液剤。
【0045】
【発明の実施の形態】
本発明の安定化方法は、酸性化合物であって抗炎症作用を有するアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩に、複素環式塩基を有効成分とする安定化剤を配合することによって行われる。その態様としては、例えばアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩に複素環式塩基を添加することなどによって行われる。
【0046】
複素環式塩基の添加は、例えばアリールカルボン酸および複素環式塩基とを水に溶解し、pHをホウ酸、酢酸、リン酸などにより調整し、場合によっては該溶液を凍結乾燥することにより実施できる。
調整すべきpH値は、アリールカルボン酸の種類によって変わるが、5〜9、好ましくは6〜8程度である。
【0047】
該複素環式塩基は、下記一般式(II)
【0048】
【化39】
Figure 0004489851
【0049】
(式中、AおよびA’は炭素原子または窒素原子を、Xは炭素原子または窒素原子を意味し、YおよびZはそれぞれ炭素原子を意味するか、またはYとZがいっしょになってCHを形成してもよい。R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 およびR8 は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR4 およびR5 は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R6 およびR7 は隣接するYおよびZを介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R5 は有さない。
【0050】
【化40】
Figure 0004489851
【0051】
は単結合または二重結合を意味する。ただし、AおよびA’が炭素原子の場合、YおよびZはそれぞれ炭素原子であり、
【0052】
【化41】
Figure 0004489851
【0053】
は二重結合であり、AおよびA’が窒素原子の場合、YとZはいっしょになってCHを形成し、
【0054】
【化42】
Figure 0004489851
【0055】
は単結合である)で表される化合物であれば、特に制限なく使用できる。
【0056】
「置換されてもよい低級アルキル基」なる表現中の低級アルキル部分としては、炭素数1〜6個のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ネオヘキシルなどの直鎖状または分枝鎖状のものが挙げられる。
「置換されてもよいシクロアルキル基」なる表現中のシクロアルキル部分としては、炭素数3〜9個のアルキル基であり、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。
上記低級アルキル基およびシクロアルキル基の置換基としては、低級アルキル基、ハロゲンなどが挙げられる。
【0057】
「置換されてもよい低級アシル基」なる表現中の低級アシル部分としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基、サリチロイル基などが挙げられる。
【0058】
上記のアシル部分は、同一または異なる適当な置換基、例えば、
低級アルキル(メチル、エチル、プロピルなど);
低級アルコキシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど);
低級アルキルチオ(メチルチオ、エチルチオなど);
低級アルキルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなど);
シクロ低級アルキル、例えば、シクロ (C3 〜C6 ) アルキル(シクロペンル、シクロヘキシルなど);
シクロ低級アルケニル、例えば、シクロ (C3 〜C6)アルケニル(シクロキセニル、シクロヘキサジエニルなど);
ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);
アミノ;アミノ保護基;ヒドロキシ;保護されたヒドロキシ;シアノ;ニトロ;カルボキシ;保護されたカルボキシ;スルホ;スルファモイル;イミノ;オキソ;
アミノ低級アルキル(アミノメチル、アミノエチルなど);カルバモイルオキシ;ヒドロキシ低級アルキル(ヒドロキシメチル、1−または2−ヒドロキシエチル、1−または2−または3−ヒドロキシプロピルなど)などで置換されていてもよい。
【0059】
「置換されてもよいアリール基」なる表現中のアリール部分としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられ、これらのうちで好ましいのはナフチルである。
「置換されてもよい複素環基」なる表現中の複素環部分としては、環を構成する原子として炭素原子以外に、窒素原子、硫黄原子および酸素原子のうちから選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有するものであってよく、飽和または不飽和の単環式または多環式複素環基を包含する。
好ましい複素環基としては、以下のものが挙げられる。
1〜4個の窒素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(例えば1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)、トリアジニル(例えば、1,2,4−トリアジニルなど)など;
1〜4個の窒素原子を含有する3〜7員飽和複素単環基、例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなど;
1〜4個の窒素原子を含有する飽和複素多環基、例えばキヌクリジニルなど;
1〜5個の窒素原子を含有する不飽和複素多環基、例えばインドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えばテトラゾロ[1,5−b]ピリダジニルなど)、プテリジニル、カルバゾリル、フェナントリニジル、アクリジニル、ペリミジルなど;
1〜3個の窒素原子と1〜2個の酸素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)など;
1〜3個の窒素原子と1〜2個の酸素原子とを含有する3〜6員飽和複素単環基、例えばモルホリニル、シドノリルなど;
1〜3個の窒素原子と1〜2個の酸素原子とを含有する不飽和縮合複素環基、例えばベンゾフラザニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジアゾリルなど;
1〜3個の窒素原子と1〜2個の硫黄原子とを含有する3〜6員不飽和縮合複素環基、例えばチアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)など;
1〜3個の窒素原子と1〜2個の硫黄原子とを含有する3〜6員飽和複素単環基(例えばチアゾリジニルなど);
1〜3個の窒素原子と1〜2個の硫黄原子とを含有する不飽和縮合複素環基(例えばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど);
1個の酸素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、例えばフリル、ピラニルなど;
1〜2個の硫黄原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、例えばチエニル、ジヒドロチエニルなど;
1〜2個の硫黄原子を含有する不飽和縮合複素環基(例えばベンゾチエニルなど)など。
【0060】
「アリール基」および「複素環基」は、水酸基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい脂肪族アルキル基、芳香族アルキル基、脂肪族カルボン酸基、芳香族カルボン酸基、脂肪族カルボン酸エステル基、芳香族カルボン酸エステル基、脂肪族エーテル基、芳香族エーテル基、脂肪族アルコール基、芳香族アルコール基、脂肪族アルデヒド基、芳香族アルデヒド基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基よりなる群から選ばれた置換基の1種または2種以上で置換されてもよい。
【0061】
4 およびR5 が隣接する窒素原子およびXを介して形成する4〜6員環、ならびにR6 およびR7 が隣接するYおよびZを介して形成する4〜6員環の複素環基としては、例えばチエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ジチアゾリル基、ジオキソラニル基(例えば、1,3−ジオキソラニル基など)、ジチオリル基、ピロリジニル基、チアジアジニル基、ジチアジアジニル基、モルホリニル基、オキサジニル基、チアジニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、ピラニル基、チオピラニル基などが挙げられる。
【0062】
前記複素環式塩基として、具体的にはプリン骨格を有するプリン塩基、およびピリジン骨格またはピリダジン骨格を有するピリドンカルボン酸などが例示される。
プリン塩基は、一般式(II)において、AおよびA’が窒素原子であり、YとZはいっしょになってCHを形成し、
【0063】
【化43】
Figure 0004489851
【0064】
は単結合である場合であり、下記一般式(III)
【0065】
【化44】
Figure 0004489851
【0066】
(式中、R9 、R10およびR11は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換されてもよいアルキル基を意味する)で表され、例えば、カフェイン、テオブロミン、テオフィリンおよびそれらの塩などが挙げられる。
【0067】
ピリドンカルボン酸は、一般式(II)において、AおよびA’が炭素原子であり、YおよびZはそれぞれ炭素原子であり、
【0068】
【化45】
Figure 0004489851
【0069】
は二重結合である場合であり、下記一般式(IV)
【0070】
【化46】
Figure 0004489851
【0071】
(式中、Xは前記と同義であり、R12、R13、R14およびR15は、同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン、カルボキシル基、置換されてもよい低級アルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアシル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基を意味し、またR12およびR13は隣接する窒素原子およびXを介して4〜6員環の複素環基を形成し、R14およびR15は隣接する炭素原子を介して4〜6員環の複素環基を形成してもよい。ただし、Xが窒素原子の場合、置換基R13は有さない)で表される。
【0072】
ピリドンカルボン酸としては、例えば、ノルフロキサシン〔1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(1−ピペラジニル)−3−キノリンカルボン酸〕、オフロキサシン〔(±)−9−フルオロ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−10−(4−メチル−1−ピペラジニル)−7−オキソ−7H−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾオキサジン−6−カルボン酸〕、エノキサシン〔1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(1−ピペラジニル)−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸〕、シノキサシン〔1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−[1,3]−ジオキソロ[4,5−g]シノリン−3−カルボン酸〕、シプロフロキサシン〔1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(1−ピペラジニル)−3−キノリンカルボン酸〕、スパルフロキサシン〔5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(cis−3,5−ジメチル−1−ピペラジニル)−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸〕、トスフロキサシン〔(±)−7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−ナフチリジン−3−カルボン酸〕、フレロキサシン〔6,8−ジフルオロ−1−(2−フルオロエチル)−1,4−ジヒドロ−7−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸〕、レボフロキサシン〔(−)−(S)−9−フルオロ−2,3−ジヒドロ−3−メチル−10−(4−メチル−1−ピペラジニル)−7−オキソ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸〕、ロメフロキサシン〔1−エチル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸〕、5,8−ジヒドロ−8−エチル−2−(1−ピペラジニル)−5−オキソピリド〔2,3−d〕ピリミジンカルボン酸、7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸、7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸、1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−メチルアミノ−1−ピロリジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸、7−(3−アミノ−3−メチル−1−ピロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸などの化合物およびそれらの塩などが挙げられる。
【0073】
プリン塩基またはピリドンカルボン酸の薬理学的に許容される塩としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、乳酸、コハク酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、マロン酸、グルコン酸などの有機酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノ酸などの酸から形成される酸付加塩やナトリウム塩やカリウム塩などの金属塩などが挙げられる。
【0074】
本発明の安定化方法に用いられるアリールカルボン酸としては、下記一般式(I)
【0075】
【化47】
Figure 0004489851
【0076】
(式中、L1 は炭素数14以下の置換されてもよい複素環基またはアリール基を、R1 は炭素数4以下の置換されてもよいアルキル基または単結合を意味する)で表される化合物であれば、特に制限なく使用できる。
【0077】
「炭素数14以下の置換されてもよい複素環基」なる表現中の複素環基としては、前記例示したものが挙げられ、該複素環基の置換基も前記例示したものが挙げられる。
【0078】
「炭素数14以下の置換されてもよいアリール基」なる表現中のアリール部分としては、前記例示したものが挙げられ、該アリール基の置換基も前記例示したものが挙げられる。
【0079】
「炭素数4以下の置換されてもよいアルキル基」なる表現中のアルキル部分としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチルなどの直鎖状または分枝鎖状のものが挙げられる。
【0080】
アリールカルボン酸としては、例えばナフトエ酸関連化合物、サリチル酸関連化合物、フェニル酢酸関連化合物、ピラゾロン関連化合物、アントラニール酸関連化合物、インドール酢酸関連化合物、フェンクロズ酸関連化合物およびそれらの塩などが挙げられる。
【0081】
ナフトエ酸関連化合物としては、2−ナフトエ酸、2−ナフチル酢酸および2−ナフトキシ酢酸などが挙げられる。
【0082】
サリチル酸関連化合物としては、サリチル酸、アスピリン、フルフェニサール、エテンザミドおよびベノリレイトなどが挙げられる。
【0083】
フェニル酢酸関連化合物としては、イブフェナック、アルクロフェナック、フルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、ブロムフェナック、プラノプロフェン、ナモキシレートおよびフェノプロフェンなどが挙げられる。
【0084】
ピラゾロン関連化合物としては、アミノピリン、フェニルブタゾン、アザプロパゾン、シノペンタゾンなどが挙げられる。
【0085】
アントラニール酸関連化合物としては、メフェナム酸、ニフルム酸、ジクロフェナック、メチアジン酸、プロチジン酸、クロニキシン、フルフェナム酸およびケトプロフェンなどが挙げられる。
【0086】
インドール酢酸関連化合物としては、インドメサシンおよびイントラゾールなどが挙げられる。
【0087】
アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩に添加させる複素環式塩基の量としては、アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩100重量部に対し、好ましくは0.001〜5重量部程度が例示される。
【0088】
アリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩の安定化剤は、複素環式塩基を有効成分とするものであり、その添加量は前記記載したものと同程度が例示される。
【0089】
本発明の水性液剤に使用される溶媒としては、精製水、特に注射用蒸留水が挙げられる。該水性液剤の有効成分であるアリールカルボン酸の濃度は、複素環式塩基によって著しく高められ、好ましくは0.1〜10(w/v)%となる。
【0090】
本発明の水性液剤に使用される複素環式塩基としては、前記と同様のものが使用される。
【0091】
該水性液剤にはさらに緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、防腐剤、粘稠剤、キレート剤、芳香剤などの各種添加剤を適宜添加してもよい。
【0092】
緩衝剤としては、例えばリン酸塩緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、アミノ酸などが挙げられる。
【0093】
等張化剤としては、例えばソルビトール、グルコース、マンニトールなどの糖類、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコール類、塩化ナトリウムなどの塩類などが挙げられる。
【0094】
溶解補助剤としては、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセリド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの非イオン界面活性剤などが挙げられる。
【0095】
防腐剤としては、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウム塩類、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ソルビン酸およびそれらの塩、チメロサール、クロロブタノール、デヒドロ酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0096】
粘稠剤としては、例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびそれらの塩などが挙げられる。
【0097】
キレート剤としては、エデト酸ナトリウム、クエン酸などが挙げられる。
芳香剤としては、1−メントール、ボルネオール、カンフル、ユーカリ油などが挙げられる。
【0098】
本発明の水性液剤は、点眼剤、点鼻剤、点耳剤として使用される。点眼剤として用いる場合、pHは通常約3.5〜8.5、好ましくは約6〜7に、点鼻剤として用いる場合、pHは通常約3.5〜8.5、好ましくは約6〜7に、点耳剤として用いる場合、pHは通常約3.5〜8.5、好ましくは約6〜7に調整する。
【0099】
本発明の水性液剤の製造方法は、液剤の種類によって異なるが、各液剤について自体公知の手段を採用できる。
【0100】
本発明の水性液剤の投与量は、例えば点眼剤の態様で用いる場合、眼炎症を有効に消炎させるに充分な量であればよく、症状、炎症の種類、該液剤を適用するヒトまたは動物などによって変動しうるが、一般に20〜200μL/1回、好ましくは50〜100μL/1回を1日1〜12回の範囲で適宜選択しうる。
【0101】
【実施例】
以下に実験例、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0102】
実験例1
〔プラノプロフェンの安定性試験(その1)〕
プラノプロフェン0.5w/v%溶液〔下記実施例1〜3〕を、5ml容量の無色ガラスアンプルに各々充填し、80℃にて1週間および2週間、60℃にて1週間および2週間、4℃にて1週間放置した。放置後のアンプル中のプラノプロフェンの残存率を高速液体クロマトグラフ法により測定した。その結果を表1に示す。尚、表中の数値は調製時のプラノプロフェン量を100とした時の値である。
【0103】
【表1】
Figure 0004489851
【0104】
実験例2
〔プラノプロフェンの安定性試験(その2)〕
プラノプロフェン0.5w/v%溶液〔ホウ酸(1.6w/v%)、カフェイン(0.3w/v%)、滅菌精製水(適量)〕(実施例4)を、5ml容量の無色ガラスアンプルに充填し、80℃にて2週間、60℃にて1週間、2週間および4週間、4℃にて1週間および1ヵ月放置した。放置後のアンプル中のプラノプロフェンの残存率を高速液体クロマトグラフ法により測定した。その結果を表2に示す。尚、表中の数値は調製時のプラノプロフェン量を100とした時の値である。
【0105】
【表2】
Figure 0004489851
【0106】
表1および表2に示した結果から明らかなように、プラノプロフェンの熱に対する安定性に対し、オフロキサシン、エノキサシンおよびカフェインで顕著な効果が認められた。また、低温で起こるプラノプロフェンの分解をノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシンおよびカフェインは顕著に抑制した。
【0107】
実施例1
下記の処方に従い、点眼剤を調製した。
Figure 0004489851
【0108】
実施例2
下記の処方に従い、点耳剤を調製した。
Figure 0004489851
【0109】
実施例3
下記の処方に従い、点鼻剤を調製した。
Figure 0004489851
【0110】
実施例4
下記の処方に従い、点眼剤を調製した。
Figure 0004489851
【0111】
実施例5
下記の処方に従い、点眼剤を調製した。
Figure 0004489851
【0112】
実施例6
下記の処方に従い、点眼剤を調製した。
Figure 0004489851
【0113】
実施例7
下記の処方に従い、点眼剤を調製した。
Figure 0004489851
【0114】
実施例8
下記の処方に従い、点耳剤を調製した。
Figure 0004489851
【0115】
【発明の効果】
本発明の安定化方法によれば、すべての温度領域、特に低温におけるアリールカルボン酸またはその薬理学的に許容される塩、なかでもプラノプロフェンの安定性を得ることができ、主として点眼用、点鼻用および点耳用などに適用される水性液剤を調製することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for stabilizing an aryl carboxylic acid or pharmacologically acceptable salt thereof which is an acidic compound and has an anti-inflammatory action, an aqueous liquid comprising the stabilizer and a stabilized aryl carboxylic acid.
[0002]
[Prior art]
Arylcarboxylic acids or pharmacologically acceptable salts thereof are known as extremely excellent anti-inflammatory agents. However, the arylcarboxylic acids, particularly pranoprofen, diclofenac and bromfenac have a problem that they become unstable in an aqueous solution.
[0003]
Conventionally, in order to stabilize an arylcarboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof in an aqueous solution, for example, addition of an antioxidant, adjustment of pH, concentration and ionic strength, light shielding, etc. are known. However, these stabilization methods have a problem that sufficient stability cannot be ensured at low temperatures.
Therefore, an aqueous solution comprising an aryl carboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof, particularly pranoprofen, diclofenac and bromfenac, which has sufficient stability in the entire temperature range, particularly at low temperatures, has been produced. There is no current situation.
Although JP-A-8-291065 discloses pranoprofen blended with an organic amine, the heterocyclic base used in the present invention is not specifically exemplified.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for stabilizing an arylcarboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof.
Another object of the present invention is to provide a stabilizer for an aryl carboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof containing a heterocyclic base as an active ingredient.
Still another object of the present invention is to provide an aqueous solution obtained by blending a heterocyclic base with a stabilized arylcarboxylic acid.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventor has formulated a heterocyclic base into an aryl carboxylic acid or a pharmaceutically acceptable salt thereof in all temperature ranges, particularly at low temperatures. The inventors have found that aryl carboxylic acids or pharmacologically acceptable salts thereof, in particular, pranoprofen have stability, and have completed the present invention.
[0006]
That is, the gist and preferred embodiments of the present invention are as follows.
(1) General formula (I):
[0007]
Embedded image
Figure 0004489851
[0008]
(Where L 1 Represents an optionally substituted heterocyclic group or aryl group having 14 or less carbon atoms, R 1 Represents an alkyl group having a carbon number of 4 or less or an optionally substituted alkyl group or a single bond), or a pharmacologically acceptable salt thereof (II):
[0009]
Embedded image
Figure 0004489851
[0010]
(In the formula, A and A ′ represent a carbon atom or a nitrogen atom, X represents a carbon atom or a nitrogen atom, Y and Z represent a carbon atom, or Y and Z together represent CH. R may be formed. 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 And R 8 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R Four And R Five Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 6 And R 7 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group through adjacent Y and Z. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R Five I do not have.
[0011]
Embedded image
Figure 0004489851
[0012]
Means a single bond or a double bond. However, A And A ' Y and Z are each a carbon atom Carbon atom And
[0013]
Embedded image
Figure 0004489851
[0014]
Is a double bond. A And A ' Is a nitrogen atom, Y and Z together form CH,
[0015]
Embedded image
Figure 0004489851
[0016]
Is a single bond), and a method for stabilizing an arylcarboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof, which comprises blending a heterocyclic base represented by the formula:
(2) The heterocyclic base is represented by the general formula (III):
[0017]
Embedded image
Figure 0004489851
[0018]
(Wherein R 9 , R Ten And R 11 May be the same or different and each represents a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group) or a pharmacologically acceptable salt thereof. Carboxylic acid stabilization method.
(3) The method for stabilizing an aryl carboxylic acid according to the above (2), wherein the purine base is at least one compound selected from the group consisting of caffeine, theobromine and theophylline.
(4) The heterocyclic base is represented by the general formula (IV):
[0019]
Embedded image
Figure 0004489851
[0020]
Wherein X is as defined above, and R 12 , R 13 , R 14 And R 15 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R 12 And R 13 Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 14 And R 15 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent carbon atom. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R 13 The method for stabilizing an aryl carboxylic acid according to the above (1), which is a pyridone carboxylic acid represented by (1) or a pharmacologically acceptable salt thereof.
(5) The method for stabilizing an aryl carboxylic acid according to the above (4), wherein the pyridonecarboxylic acid is at least one compound selected from the group consisting of lomefloxacin, norfloxacin, ofloxacin, enoxacin, ciprofloxacin and tosufloxacin.
(6) Arylcarboxylic acid is ibuprofen, diclofenac, 2-naphthoic acid, 2-naphthylacetic acid, 2-naphthoxyacetic acid, bromfenac, pranoprofen, salicylic acid, aspirin, flufenisal, ibufenac, alclofenac, flurbi Stabilization of arylcarboxylic acid according to (1) above, which is at least one compound selected from the group consisting of prophene, ketoprofen, naproxen, mefenamic acid, niflumic acid, methazidic acid, protidic acid, clonixin, indomethacin and fenclozic acid Method.
(7) The method for stabilizing an arylcarboxylic acid according to the above (1), wherein 0.001 to 5 parts by weight of a heterocyclic base is blended with 100 parts by weight of the arylcarboxylic acid.
(8) General formula (II):
[0021]
Embedded image
Figure 0004489851
[0022]
(In the formula, A and A ′ represent a carbon atom or a nitrogen atom, X represents a carbon atom or a nitrogen atom, Y and Z represent a carbon atom, or Y and Z together represent CH. R may be formed. 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 And R 8 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R Four And R Five Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 6 And R 7 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group through adjacent Y and Z. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R Five I do not have.
[0023]
Embedded image
Figure 0004489851
[0024]
Means a single bond or a double bond. However, A And A ' Y and Z are each a carbon atom Carbon atom And
[0025]
Embedded image
Figure 0004489851
[0026]
Is a double bond. A And A ' Is a nitrogen atom, Y and Z together form CH,
[0027]
Embedded image
Figure 0004489851
[0028]
Is a single bond) and a stabilizer of an aryl carboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof containing a heterocyclic base represented by
(9) The heterocyclic base is represented by the general formula (III):
[0029]
Embedded image
Figure 0004489851
[0030]
(Wherein R 9 , R Ten And R 11 May be the same or different and each represents a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group) or a pharmacologically acceptable salt thereof. Agent.
(10) The stabilizer according to (9), wherein the purine base is at least one compound selected from the group consisting of caffeine, theobromine and theophylline.
(11) The heterocyclic base is represented by the general formula (IV):
[0031]
Embedded image
Figure 0004489851
[0032]
Wherein X is as defined above, and R 12 , R 13 , R 14 And R 15 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R 12 And R 13 Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 14 And R 15 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent carbon atom. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R 13 The stabilizer according to (8) above, which is a pyridone carboxylic acid represented by (1) or a pharmacologically acceptable salt thereof.
(12) The stabilizer according to (11) above, wherein the pyridonecarboxylic acid is at least one compound selected from the group consisting of lomefloxacin, norfloxacin, ofloxacin, enoxacin, ciprofloxacin and tosufloxacin.
(13) The arylcarboxylic acid is ibuprofen, diclofenac, 2-naphthoic acid, 2-naphthylacetic acid, 2-naphthoxyacetic acid, bromfenac, planoprofen, salicylic acid, aspirin, flufenisal, ibufenac, alclofenac, flurbi The stabilizer according to (8) above, which is at least one compound selected from the group consisting of profen, ketoprofen, naproxen, mefenamic acid, niflumic acid, methazidic acid, protidic acid, clonixin, indomethacin, and fenclozic acid.
(14) The stabilizer according to (8) above, wherein 0.001 to 5 parts by weight of a heterocyclic base is blended with 100 parts by weight of the arylcarboxylic acid.
(15) Stabilized arylcarboxylic acid obtained by the stabilization method described in (1) above or a pharmacologically acceptable salt thereof and general formula (II):
[0033]
Embedded image
Figure 0004489851
[0034]
(In the formula, A and A ′ represent a carbon atom or a nitrogen atom, X represents a carbon atom or a nitrogen atom, Y and Z represent a carbon atom, or Y and Z together represent CH. R may be formed. 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 And R 8 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R Four And R Five Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 6 And R 7 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group through adjacent Y and Z. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R Five I do not have.
[0035]
Embedded image
Figure 0004489851
[0036]
Means a single bond or a double bond. However, A And A ' Y and Z are each a carbon atom Carbon atom And
[0037]
Embedded image
Figure 0004489851
[0038]
Is a double bond. A And A ' Is a nitrogen atom, Y and Z together form CH,
[0039]
Embedded image
Figure 0004489851
[0040]
Is a single bond).
(16) The heterocyclic base is represented by the general formula (III):
[0041]
Embedded image
Figure 0004489851
[0042]
(Wherein R 9 , R Ten And R 11 May be the same or different and each represents a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group) or a pharmacologically acceptable salt thereof. Liquid drug.
(17) The aqueous liquid preparation according to the above (16), wherein the purine base is at least one compound selected from the group consisting of caffeine, theobromine and theophylline.
(18) The heterocyclic base is represented by the general formula (IV):
[0043]
Embedded image
Figure 0004489851
[0044]
Wherein X is as defined above, and R 12 , R 13 , R 14 And R 15 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R 12 And R 13 Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 14 And R 15 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent carbon atom. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R 13 The aqueous liquid preparation according to the above (15), which is a pyridonecarboxylic acid represented by formula (1) or a pharmacologically acceptable salt thereof.
(19) The aqueous liquid preparation according to the above (18), wherein the pyridonecarboxylic acid is at least one compound selected from the group consisting of lomefloxacin, norfloxacin, ofloxacin, enoxacin, ciprofloxacin and tosufloxacin.
(20) Arylcarboxylic acid is ibuprofen, diclofenac, 2-naphthoic acid, 2-naphthylacetic acid, 2-naphthoxyacetic acid, bromfenac, pranoprofen, salicylic acid, aspirin, flufenisal, ibufenac, alclofenac, flurbi The aqueous liquid preparation according to the above (15), which is at least one compound selected from the group consisting of profen, ketoprofen, naproxen, mefenamic acid, niflumic acid, methazidic acid, protidic acid, clonixin, indomethacin and fenclozic acid.
(21) The aqueous liquid preparation according to any one of (15) to (20), which is an eye drop.
(22) The aqueous liquid preparation according to any one of (15) to (20), which is a nasal drop.
(23) The aqueous liquid preparation according to any one of (15) to (20), which is an ear drop.
[0045]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The stabilization method of the present invention comprises an aryl carboxylic acid which is an acidic compound and has an anti-inflammatory action, or a pharmaceutically acceptable salt thereof, and a stabilizer containing a heterocyclic base as an active ingredient. Done. The embodiment is carried out, for example, by adding a heterocyclic base to an arylcarboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof.
[0046]
The addition of the heterocyclic base is carried out, for example, by dissolving the arylcarboxylic acid and the heterocyclic base in water, adjusting the pH with boric acid, acetic acid, phosphoric acid, etc., and optionally lyophilizing the solution. it can.
The pH value to be adjusted varies depending on the type of arylcarboxylic acid, but is about 5 to 9, preferably about 6 to 8.
[0047]
The heterocyclic base has the following general formula (II)
[0048]
Embedded image
Figure 0004489851
[0049]
(In the formula, A and A ′ represent a carbon atom or a nitrogen atom, X represents a carbon atom or a nitrogen atom, Y and Z represent a carbon atom, or Y and Z together represent CH. R may be formed. 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 And R 8 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R Four And R Five Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 6 And R 7 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group through adjacent Y and Z. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R Five I do not have.
[0050]
Embedded image
Figure 0004489851
[0051]
Means a single bond or a double bond. However, A And A ' Y and Z are each a carbon atom Carbon atom And
[0052]
Embedded image
Figure 0004489851
[0053]
Is a double bond and A And A ' Is a nitrogen atom, Y and Z together form CH,
[0054]
Embedded image
Figure 0004489851
[0055]
Can be used without particular limitation.
[0056]
The lower alkyl moiety in the expression “optionally substituted lower alkyl group” is an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, tert-butyl, pentyl. , Straight chain or branched chain such as isopentyl, neopentyl, tert-pentyl, hexyl, isohexyl, neohexyl and the like.
The cycloalkyl moiety in the expression “optionally substituted cycloalkyl group” is an alkyl group having 3 to 9 carbon atoms, and examples thereof include cyclopropyl, cyclobutyl, cyclopentyl, cyclohexyl, cycloheptyl and the like.
Examples of the substituent for the lower alkyl group and cycloalkyl group include a lower alkyl group and halogen.
[0057]
Examples of the lower acyl moiety in the expression “optionally substituted lower acyl group” include formyl group, acetyl group, propionyl group, butyryl group, isobutyryl group, valeryl group, benzoyl group, naphthoyl group, toluoyl group, salicyloyl group, etc. Is mentioned.
[0058]
The above acyl moieties may be the same or different suitable substituents such as
Lower alkyl (such as methyl, ethyl, propyl);
Lower alkoxy (methoxy, ethoxy, propoxy, etc.);
Lower alkylthio (methylthio, ethylthio, etc.);
Lower alkylamino (such as methylamino, ethylamino, propylamino);
Cyclo-lower alkyl, eg, cyclo (C Three ~ C 6 ) Alkyl (cyclopentyl, cyclohexyl, etc.);
Cyclo-lower alkenyl, eg, cyclo (C Three ~ C 6 ) Alkenyl (cycloxenyl, cyclohexadienyl, etc.);
Halogen (fluorine, chlorine, bromine, iodine);
Amino; amino protecting group; hydroxy; protected hydroxy; cyano; nitro; carboxy; protected carboxy; sulfo; sulfamoyl; imino;
Amino lower alkyl (aminomethyl, aminoethyl etc.); carbamoyloxy; hydroxy lower alkyl (hydroxymethyl, 1- or 2-hydroxyethyl, 1- or 2- or 3-hydroxypropyl etc.) etc. may be substituted .
[0059]
Examples of the aryl moiety in the expression “optionally substituted aryl group” include phenyl, naphthyl and the like, and among these, naphthyl is preferable.
The heterocyclic moiety in the expression “optionally substituted heterocyclic group” includes at least one heteroatom selected from a nitrogen atom, a sulfur atom and an oxygen atom in addition to a carbon atom as an atom constituting the ring. And includes saturated or unsaturated monocyclic or polycyclic heterocyclic groups.
The following are mentioned as a preferable heterocyclic group.
3-6 membered unsaturated heteromonocyclic groups containing 1 to 4 nitrogen atoms, such as pyrrolyl, pyrrolinyl, imidazolyl, pyrazolyl, pyridyl, pyrimidinyl, pyrazinyl, pyridazinyl, triazolyl (eg 4H-1,2,4-triazolyl) 1H-1,2,3-triazolyl, etc.), tetrazolyl (eg, 1H-tetrazolyl, 2H-tetrazolyl, etc.), triazinyl (eg, 1,2,4-triazinyl, etc.), etc. ;
3-7 membered saturated heteromonocyclic groups containing 1-4 nitrogen atoms such as pyrrolidinyl, imidazolidinyl, piperidinyl, piperazinyl, homopiperazinyl and the like;
Saturated heterocyclic polycyclic groups containing from 1 to 4 nitrogen atoms, such as quinuclidinyl;
Unsaturated heteropolycyclic groups containing 1 to 5 nitrogen atoms, such as indolyl, isoindolyl, 3H-indolyl, indolizinyl, benzimidazolyl, quinolyl, isoquinolyl, indazolyl, phthalazinyl, naphthyridinyl, quinoxalinyl, quinazolinyl, cinnolinyl, benzotriazolyl , Tetrazolopyridazinyl (such as tetrazolo [1,5-b] pyridazinyl), pteridinyl, carbazolyl, phenanthrinidyl, acridinyl, perimidyl and the like;
3-6 membered unsaturated heteromonocyclic groups containing 1 to 3 nitrogen atoms and 1 to 2 oxygen atoms, such as oxazolyl, isoxazolyl, oxadiazolyl (eg 1,2,4-oxadiazolyl, 1,3,4) -Oxadiazolyl, 1,2,5-oxadiazolyl and the like);
A 3-6 membered saturated heteromonocyclic group containing 1-3 nitrogen atoms and 1-2 oxygen atoms, such as morpholinyl, sydnolyl, etc .;
Unsaturated condensed heterocyclic groups containing 1 to 3 nitrogen atoms and 1 to 2 oxygen atoms, such as benzofurazanyl, benzoxazolyl, benzoxazinyl, benzoxaziazolyl, etc .;
3-6 membered unsaturated condensed heterocyclic groups containing 1-3 nitrogen atoms and 1-2 sulfur atoms, such as thiazolyl, isothiazolyl, thiadiazolyl (eg 1,2,4-thiadiazolyl, 1,3, 4-thiadiazolyl, 1,2,5-thiadiazolyl, etc.);
A 3-6 membered saturated heteromonocyclic group containing 1-3 nitrogen atoms and 1-2 sulfur atoms (eg thiazolidinyl);
Unsaturated condensed heterocyclic groups containing 1 to 3 nitrogen atoms and 1 to 2 sulfur atoms (for example, benzothiazolyl, benzothiadiazolyl, etc.);
A 3-6 membered unsaturated heteromonocyclic group containing one oxygen atom, such as furyl, pyranyl, etc .;
A 3-6 membered unsaturated heteromonocyclic group containing 1-2 sulfur atoms, such as thienyl, dihydrothienyl and the like;
An unsaturated condensed heterocyclic group containing 1 to 2 sulfur atoms (for example, benzothienyl and the like).
[0060]
The “aryl group” and “heterocyclic group” are a hydroxyl group, a halogen atom, an aliphatic alkyl group, an aromatic alkyl group, an aliphatic carboxylic acid group, an aromatic carboxylic acid group, an aliphatic carboxylic group that may be substituted with a halogen atom. Acid ester group, aromatic carboxylic acid ester group, aliphatic ether group, aromatic ether group, aliphatic alcohol group, aromatic alcohol group, aliphatic aldehyde group, aromatic aldehyde group, aliphatic amino group, aromatic amino group It may be substituted with one or more substituents selected from the group consisting of:
[0061]
R Four And R Five A 4- to 6-membered ring formed through an adjacent nitrogen atom and X, and R 6 And R 7 Examples of the 4- to 6-membered heterocyclic group formed through adjacent Y and Z include thienyl group, furyl group, pyrrolyl group, imidazolyl group, pyrazolyl group, thiazolyl group, isothiazolyl group, oxazolyl group, isoxazolyl group Oxadiazolyl group, thiadiazolyl group, triazolyl group, pyridyl group, pyrazinyl group, pyrimidinyl group, pyridazinyl group, triazinyl group, dithiazolyl group, dioxolanyl group (for example, 1,3-dioxolanyl group, etc.), dithiolyl group, pyrrolidinyl group, thiadiazinyl group , Dithiadiazinyl group, morpholinyl group, oxazinyl group, thiazinyl group, piperazinyl group, piperidinyl group, pyranyl group, thiopyranyl group and the like.
[0062]
Specific examples of the heterocyclic base include a purine base having a purine skeleton and a pyridonecarboxylic acid having a pyridine skeleton or a pyridazine skeleton.
The purine base is A in the general formula (II). And A ' Is a nitrogen atom, Y and Z together form CH,
[0063]
Embedded image
Figure 0004489851
[0064]
Is a single bond, the following general formula (III)
[0065]
Embedded image
Figure 0004489851
[0066]
(Wherein R 9 , R Ten And R 11 May be the same or different and each represents a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group), and examples thereof include caffeine, theobromine, theophylline, and salts thereof.
[0067]
In general formula (II), pyridonecarboxylic acid is A And A ' Are carbon atoms, Y and Z are each Carbon atom And
[0068]
Embedded image
Figure 0004489851
[0069]
Is a case of a double bond, the following general formula (IV)
[0070]
Embedded image
Figure 0004489851
[0071]
Wherein X is as defined above, and R 12 , R 13 , R 14 And R 15 May be the same or different, and each may be a hydrogen atom, a halogen, a carboxyl group, an optionally substituted lower alkyl group, an optionally substituted cycloalkyl group, an optionally substituted acyl group, or an optionally substituted. Means an aryl group or an optionally substituted heterocyclic group, and R 12 And R 13 Forms a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent nitrogen atom and X, and R 14 And R 15 May form a 4- to 6-membered heterocyclic group via an adjacent carbon atom. However, when X is a nitrogen atom, the substituent R 13 Is not included).
[0072]
Examples of the pyridonecarboxylic acid include norfloxacin [1-ethyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-7- (1-piperazinyl) -3-quinolinecarboxylic acid], ofloxacin [(±) -9. -Fluoro-2,3-dihydro-3-methyl-10- (4-methyl-1-piperazinyl) -7-oxo-7H- [1,2,3-de] -1,4-benzoxazine-6 Carboxylic acid], enoxacin [1-ethyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-7- (1-piperazinyl) -1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid], sinoxacin [1-ethyl- 1,4-dihydro-4-oxo- [1,3] -dioxolo [4,5-g] cinoline-3-carboxylic acid], ciprofloxacin [1-cyclopropyl-6-fluoro-1 4-dihydro-4-oxo-7- (1-piperazinyl) -3-quinolinecarboxylic acid], sparfloxacin [5-amino-1-cyclopropyl-7- (cis-3,5-dimethyl-1- Piperazinyl) -6,8-difluoro-1,4-dihydro-4-oxoquinoline-3-carboxylic acid], tosufloxacin [(±) -7- (3-amino-1-pyrrolidinyl) -1- (2,4 -Difluorophenyl) -6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-1-naphthyridine-3-carboxylic acid], fleroxacin [6,8-difluoro-1- (2-fluoroethyl) -1,4- Dihydro-7- (4-methyl-1-piperazinyl) -4-oxo-3-quinolinecarboxylic acid], levofloxacin [(−)-(S) -9-fluoro-2,3-dihydro-3- Til-10- (4-methyl-1-piperazinyl) -7-oxo-7H-pyrido [1,2,3-de] [1,4] benzoxazine-6-carboxylic acid], lomefloxacin [1-ethyl- 6,8-difluoro-1,4-dihydro-7- (3-methyl-1-piperazinyl) -4-oxo-3-quinolinecarboxylic acid], 5,8-dihydro-8-ethyl-2- (1- Piperazinyl) -5-oxopyrido [2,3-d] pyrimidinecarboxylic acid, 7- (3-amino-1-pyrrolidinyl) -1-ethyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-1,8 -Naphthyridine-3-carboxylic acid, 7- (3-amino-1-pyrrolidinyl) -1-cyclopropyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid, 1- Chloropropyl-6-fluoro-7- (3-methylamino-1-pyrrolidinyl) -1,4-dihydro-4-oxo-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid, 7- (3-amino-3- And compounds such as methyl-1-pyrrolidinyl) -1-cyclopropyl-6-fluoro-1,4-dihydro-4-oxo-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid and salts thereof.
[0073]
Examples of pharmacologically acceptable salts of purine base or pyridonecarboxylic acid include inorganic acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, and phosphoric acid, acetic acid, lactic acid, succinic acid, methanesulfonic acid, maleic acid, malonic acid, gluconic acid, and the like. Examples include acid addition salts formed from acids such as organic acids, amino acids such as aspartic acid and glutamic acid, and metal salts such as sodium salts and potassium salts.
[0074]
The arylcarboxylic acid used in the stabilization method of the present invention includes the following general formula (I)
[0075]
Embedded image
Figure 0004489851
[0076]
(Where L 1 Represents an optionally substituted heterocyclic group or aryl group having 14 or less carbon atoms, R 1 Can be used without any particular limitation as long as it is a compound represented by an alkyl group having 4 or less carbon atoms or a single bond.
[0077]
Examples of the heterocyclic group in the expression “an optionally substituted heterocyclic group having 14 or less carbon atoms” include those exemplified above, and examples of the substituent of the heterocyclic group include those exemplified above.
[0078]
Examples of the aryl moiety in the expression “aryl group having 14 or less carbon atoms that may be substituted” include those exemplified above, and examples of the substituent of the aryl group include those exemplified above.
[0079]
The alkyl moiety in the expression “alkyl group having 4 or less carbon atoms” is linear or branched such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, tert-butyl, etc. Is mentioned.
[0080]
Examples of the aryl carboxylic acid include naphthoic acid related compounds, salicylic acid related compounds, phenylacetic acid related compounds, pyrazolone related compounds, anthranilic acid related compounds, indole acetic acid related compounds, fenclozic acid related compounds and salts thereof.
[0081]
Examples of naphthoic acid-related compounds include 2-naphthoic acid, 2-naphthylacetic acid and 2-naphthoxyacetic acid.
[0082]
Examples of salicylic acid-related compounds include salicylic acid, aspirin, flufenisal, etenzamide, and benolylate.
[0083]
Examples of phenylacetic acid-related compounds include ibufenac, alclofenac, flurbiprofen, ketoprofen, naproxen, ibuprofen, bromfenac, pranoprofen, namoxylate and fenoprofen.
[0084]
Examples of pyrazolone-related compounds include aminopyrine, phenylbutazone, azapropazone, and sinopentazone.
[0085]
Examples of the anthranilic acid related compounds include mefenamic acid, niflumic acid, diclofenac, methazidic acid, protidic acid, clonixin, flufenamic acid and ketoprofen.
[0086]
Examples of indoleacetic acid-related compounds include indomethacin and intrazole.
[0087]
The amount of the heterocyclic base to be added to the aryl carboxylic acid or pharmaceutically acceptable salt thereof is preferably 0.001 to 100 parts by weight of the aryl carboxylic acid or pharmaceutically acceptable salt thereof. About 5 parts by weight is exemplified.
[0088]
The stabilizer for the aryl carboxylic acid or its pharmacologically acceptable salt contains a heterocyclic base as an active ingredient, and the amount of the stabilizer is similar to that described above.
[0089]
Examples of the solvent used in the aqueous liquid preparation of the present invention include purified water, particularly distilled water for injection. The concentration of the arylcarboxylic acid which is an active ingredient of the aqueous liquid agent is remarkably increased by the heterocyclic base, and is preferably 0.1 to 10 (w / v)%.
[0090]
As the heterocyclic base used in the aqueous liquid preparation of the present invention, those similar to the above are used.
[0091]
Various additives such as buffers, tonicity agents, solubilizers, preservatives, thickeners, chelating agents, and fragrances may be appropriately added to the aqueous solution.
[0092]
Examples of the buffer include phosphate buffer, borate buffer, citrate buffer, tartaric acid buffer, acetate buffer, amino acid and the like.
[0093]
Examples of the isotonic agent include sugars such as sorbitol, glucose and mannitol, polyhydric alcohols such as glycerin and propylene glycol, salts such as sodium chloride, and the like.
[0094]
Examples of the solubilizer include nonionic surfactants such as polyoxyethylene sorbitan monooleate, polyoxyethylene oxystearic acid triglyceride, polyethylene glycol, and polyoxyethylene hydrogenated castor oil.
[0095]
Examples of preservatives include quaternary ammonium salts such as benzalkonium chloride, benzethonium chloride, cetylpyridinium chloride, paraoxybenzoates such as methyl paraoxybenzoate, ethyl paraoxybenzoate, propyl paraoxybenzoate, and butyl paraoxybenzoate. Benzyl alcohol, phenethyl alcohol, sorbic acid and their salts, thimerosal, chlorobutanol, sodium dehydroacetate and the like.
[0096]
Examples of the thickener include polyvinyl pyrrolidone, hydroxyethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, methyl cellulose, hydroxypropyl methyl cellulose, carboxymethyl cellulose, and salts thereof.
[0097]
Examples of chelating agents include sodium edetate and citric acid.
Examples of the fragrance include 1-menthol, borneol, camphor, and eucalyptus oil.
[0098]
The aqueous liquid preparation of the present invention is used as eye drops, nasal drops, and ear drops. When used as an eye drop, the pH is usually about 3.5 to 8.5, preferably about 6 to 7, and when used as an nasal drop, the pH is usually about 3.5 to 8.5, preferably about 6 to 7. 7. When used as an ear drop, the pH is usually adjusted to about 3.5 to 8.5, preferably about 6 to 7.
[0099]
Although the manufacturing method of the aqueous liquid preparation of this invention changes with kinds of liquid agent, it can employ | adopt a well-known means about each liquid agent.
[0100]
When the aqueous liquid preparation of the present invention is used in the form of eye drops, for example, it may be an amount sufficient to effectively extinguish ocular inflammation. Symptoms, types of inflammation, human or animal to which the liquid preparation is applied, etc. In general, 20 to 200 μL / time, preferably 50 to 100 μL / time can be appropriately selected within a range of 1 to 12 times a day.
[0101]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to experimental examples and examples.
[0102]
Experimental example 1
[Stability test of pranoprofen (1)]
Planoprofen 0.5 w / v% solution [Examples 1 to 3 below] was filled in 5 ml colorless glass ampules, respectively, at 80 ° C. for 1 week and 2 weeks, at 60 ° C. for 1 week and 2 weeks. It was left at 4 ° C. for 1 week. The residual ratio of pranoprofen in the ampoule after standing was measured by high performance liquid chromatography. The results are shown in Table 1. In addition, the numerical value in a table | surface is a value when the amount of pranoprofen at the time of preparation is set to 100.
[0103]
[Table 1]
Figure 0004489851
[0104]
Experimental example 2
[Stability test of pranoprofen (Part 2)]
Planoprofen 0.5 w / v% solution [boric acid (1.6 w / v%), caffeine (0.3 w / v%), sterile purified water (appropriate amount)] (Example 4) A colorless glass ampule was filled and left at 80 ° C. for 2 weeks, 60 ° C. for 1 week, 2 weeks and 4 weeks, 4 ° C. for 1 week and 1 month. The residual ratio of pranoprofen in the ampoule after standing was measured by high performance liquid chromatography. The results are shown in Table 2. In addition, the numerical value in a table | surface is a value when the amount of pranoprofen at the time of preparation is set to 100.
[0105]
[Table 2]
Figure 0004489851
[0106]
As is apparent from the results shown in Tables 1 and 2, ofloxacin, enoxacin and caffeine had a significant effect on the thermal stability of pranoprofen. In addition, norfloxacin, ofloxacin, enoxacin and caffeine significantly suppressed the degradation of pranoprofen that occurred at low temperatures.
[0107]
Example 1
Eye drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0108]
Example 2
Ear drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0109]
Example 3
Nasal drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0110]
Example 4
Eye drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0111]
Example 5
Eye drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0112]
Example 6
Eye drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0113]
Example 7
Eye drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0114]
Example 8
Ear drops were prepared according to the following formulation.
Figure 0004489851
[0115]
【The invention's effect】
According to the stabilization method of the present invention, the stability of arylcarboxylic acid or a pharmacologically acceptable salt thereof, in particular, pranoprofen, in all temperature ranges, particularly at low temperatures, can be obtained mainly. It is possible to prepare an aqueous liquid that is applied to nasal drops and ear drops.

Claims (1)

ラノプロフェンまたはその薬理学的に許容される塩を含有する水性液剤中に、オフロキサシン、エノキサシンおよびカフェインから選択される少なくとも1種の複素環式塩基を配合することを特徴とする、プラノプロフェンまたはその薬理学的に許容される塩の安定化方法。 Flop Ranopurofe comma others in an aqueous liquid preparation containing a pharmacologically acceptable salt thereof, characterized by blending at least one heterocyclic base is selected ofloxacin, from enoxacin and caffeine, A method for stabilizing pranoprofen or a pharmacologically acceptable salt thereof.
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