JP4489229B2 - トレーラー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボート、水上オートバイやオートバイ等の被搬送物を載置し、他の牽引自動車などによって牽引移動するトレーラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のトレーラーとしては、例えば図8に示すものや、その他色々の形状のものが使用されている。そして、これらのトレーラーは、図9に示すように、トレーラーTの上部に被搬送物B(図9では水上オートバイが例示されている。)が載置され、このトレーラーTの前部に設けられたカプラー11と牽引自動車Cの連結具91とを着脱自在に連結して、該トレーラーTを牽引自動車Cで搬送するものである。
【0003】
前記トレーラーTを図8に沿って詳細に説明すると、トレーラーTは、金属製(アルミニウム製や鋼製)の縦材16、17、19や梁材18などから形成されるフレーム1と、フレーム1の後部に設けた一対の走行車輪2、2と、前記フレーム1上に配設して被搬送物を載せるレール31と、レール31上に載置した被搬送物の前部を固定する被搬送物固定装置32と、フレーム1の前部に設けた昇降ジャッキ04などを備えている。
【0004】
フレーム1の前部に設けた縦材16にはカプラー11が設けられ、このカプラー11を連結手段でトレーラーTが前述したように牽引自動車Cに連結される。昇降ジャッキ04は車輪45を地面に対して起立させて接地した起立位置(図8の状態)と、車輪45をフレーム1の外側縦材19に沿うように伏せた伏臥位置とに変換可能に構成されている。すなわち、前記起立位置においては、車輪45は地面に接地され、車輪45および走行車輪2、2によってトレーラーT全体を支持すると共に、これらの車輪によってトレーラーTを人力等によって引っ張るなどして、地上を自由に移動できる。なお、この昇降ジャッキ04を設けずにフレーム1の前部を直接地面へ下ろすと、カプラー11を損傷する恐れがあり、以降の牽引に支障をきたすことになる。
【0005】
前記昇降ジャッキ04は、ジャッキの軸(外筒)に溶接等で固定した固定ブラケット46と、フレーム1に取り付けた取付け部材47とを介して、少なくとも90度程度に回動可能として昇降ジャッキ04が起伏自在となるように構成(両部材は回動自在に軸支される)されている。昇降ジャッキ04を水平方向へ回動して、車輪45を地上から浮き上がらせて伏臥位置とする。このとき、通常はカプラー11を介してフレーム1の前部は牽引自動車に連結されるか、あるいは他のスタンドによって支持されている。つまり、トレーラーTを牽引移動するときには、牽引自動車Cの連結具と一対の走行車輪2、2によってトレーラーTを支持しておく。このとき昇降ジャッキ04の車輪45は接地しておらず、トレーラーTの牽引移動が阻害されることはない。
【0006】
この昇降ジャッキ04は車輪45と取付け部材47の間の上下長さを、昇降機構48(かさ歯車やスクリュー軸を使用)およびハンドル49を使用し、変更調節できるように構成されている。したがって、上記昇降ジャッキ04の起立位置においてハンドル49を回転することによってフレーム1前部の地上からの高さ位置を調節でき、フレーム1の水平姿勢を正して被搬送物の転落を防止したり、被搬送物の積載作業および荷下ろし作業を行い易くする。またこのフレーム1前部の高さ調節によってカプラー11の上下位置を変更して牽引自動車の連結具との連結作業を行い易くする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記トレーラーTを牽引自動車Cから切り離し、このトレーラーTを一対の走行車輪2、2、と昇降ジャッキ04の車輪45によって支持しておくとき、従来の昇降ジャッキ04にはブレーキ機能がないため、トレーラーTを勾配のある場所に駐車しておくと、被搬送物の有無を問わず、地面の傾斜によって、又はトレーラーに不用意に外力が付加される場合などにおいて、トレーラーTが勝手に動き出して事故を引き起こす恐れがあった。そこで、従来のトレーラーでは、トレーラーTの駐車の際に、専用の歯止め部材や石片や木片等を歯止め部材として走行車輪2または車輪45の前後にあてがい、トレーラーTが動き出すのを防止する手段をとっている。従って、従来では、専用の歯止め部材などを予め用意しておく必要があり、しかも必要の応じて該歯止め部材等を車輪の前後に配設する煩わしさがあった。
【0008】
本発明は、上記従来のトレーラーの有する問題を解決したものであり、トレーラーを牽引自動車から切り離して単独で駐車させるとき、地面の傾斜や外力の付加などによって、トレーラーが勝手に動き出さないように確実にかつ簡単に停止状態に保持できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1のトレーラーは、被搬送物を載置するフレームと、このフレームに取り付けた走行車輪と、前記フレームの前部に取り付けた昇降ジャッキとを備え、前記昇降ジャッキの一端部には回転自在の車輪が設けてあるとともに、この昇降ジャッキは車輪を接地する起立位置と、車輪を浮かせてフレーム側に保持しておく伏臥位置とに変換可能に構成してあり、前記昇降ジャッキには、人力操作によって前記車輪を回転停止状態または停止解除状態に変換するストッパ機構が設けてあるトレーラーにおいて、
前記昇降ジャッキの一端部には断面コ字形のブラケットを設け、このブラケットの両側壁間に形成された空間に車輪を軸支するとともに、該ブラケットには前記ストッパ機構を設けてなり、ストッパ機構は略V字形の板ばね部材とハンドル部を有するクランク軸とで構成するとともに、前記クランク軸の車輪の外周面と対向する部位には小幅部と太幅部を有する作動部を形成し、
前記作動部は板ばね部材のリーフ部間に形成される空間へ挟み込まれ、この板ばね部材を前記作動部の太幅部で押し付けて拡開することにより昇降ジャッキの車輪を回転停止状態とし、前記作動部の小幅部で収縮して車輪の回転を停止解除状態とするように構成してあることを特徴とする
【0010】
これによって、トレーラーを牽引自動車に連結して移動または停止するときには、昇降ジャッキの車輪を地面から浮かせて該昇降ジャッキは伏臥位置に保持する。一方、トレーラーを牽引自動車から切り離しておくときには、昇降ジャッキの車輪を地面に接地して該昇降ジャッキを起立位置として、トレーラーの前部をこの昇降ジャッキによって支持する。この起立位置のときトレーラーを移動させる場合には、昇降ジャッキに設けたストッパ機構は作動させず該昇降ジャッキに設けた車輪は停止解除状態として、この車輪と一対の走行車輪によってトレーラーを引き動かす。そして、このトレーラーを駐車させるにあたっては、前記ストッパ機構を手動や足操作によって作動させて前記車輪を回転停止状態として、トレーラーが不用意に動き出すのを防止する。
また、クランク軸の回動操作により、板ばね部材の両リーフ部間に形成された空間に挟まれているクランク軸の作動部を小幅部または太幅部に変換し、この板ばね部材を拡開または収縮し、拡開したときには板ばね部材の一部が車輪の外周面を押圧して、この車輪の回転が停止状態に保持される。逆に、板ばね部材が収縮したときには、該板ばね部材による車輪の外周面に対する押圧が解除されて、該車輪の走行が可能となる。
【0011
請求項2のトレーラーは、クランク軸の一部には回動規制突起を形成するとともに、ブラケットには該回動規制突起を挿通する軸受孔を形成し、この軸受孔の周縁には回動規制突起の回動を規制する係止部を形成してある。
【0012
これによって、上記回動規制突起が係止部により規制されるため、前記クランク軸は所定の角度範囲内で2つの定められたポジションつまり前記車輪の回転停止状態と停止解除状態とに交互に変換できることになり、上記回転停止状態または停止解除状態を簡単に変更できる。
【001
【発明の実施の形態】
本発明のトレーラーの実施の形態を図1〜図7に基づいて以下に説明する。
本発明のトレーラーTは、図7に示すように、トレーラーTの上部に小型ボート、水上オートバイ、オートバイ又はキャンプ用品などの被搬送物Bが載置される。
【0014
該トレーラーTの前端部に設けたカプラー11を牽引自動車Cの後部に設けた連結手段で連結して、牽引自動車によってトレーラーを搬送するものである。(図9参照)。なお、図7に示すトレーラーTは、従来例図である図8のトレーラーとは、昇降ジャッキや被搬送物固定装置などが異なるが、説明の便宜上、図8の符号と殆ど同一符号を使用することにする。従って、詳細は図8の説明を参照するとよい。トレーラーTのフレーム1の前部には昇降ジャッキ4が取付けられる。すなわち、図1及び図7に示すように、上記フレーム1の縦材19には4本のボルト/ナット47aを介して取付け部材47が取付けてある。この取付け部材47は、昇降ジャッキ4の外筒41に溶接等の固定手段で固定された固定ブラケット46が、昇降ジャッキ4の軸体と同体的に回動可能に軸支してあるとともに、固定ブラケット46には位置決めハンドル46aが設けてある。
【0015
前記固定ブラケット46には、上部を手前側に折り曲げた折曲片46bと、背面板46cとに、前記位置決めハンドル46aの上下両軸部を嵌挿する嵌合孔46d、46eが貫通されている。また、取付け部材47には、昇降ジャッキ4を固定ブラケット46と同体的に回転して位置決めハンドル46aで軸支できるように、前記嵌合孔46d、46eと連通する嵌合孔(図示せず)が4個形成されている。
【0016
位置決めハンドル46aは、常時はフレーム1側へばね(図示せず)によって付勢されており、図1の如く昇降ジャッキ4が起立位置状態時には、該位置決めハンドル46aの上下の先端部は固定ブラケット46の嵌合孔46d、46e及び取付け部材47の1対の嵌合孔(図示せず)に嵌合されている。この状態から位置決めハンドル46aを手前に引き取付部材47の嵌合孔との係合を解除してから昇降ジャッキ4を90度程度回動させてハンドル46aを戻し、図7に示す如く、ハンドル46aの先端を取付け部材47に設け他の1対の嵌合孔へ嵌め合すことで、図7の如く昇降ジャッキ4を伏臥位置姿勢に変更することができる。すなわち、図1に示す昇降ジャッキ4の状態は、車輪45を接地できる起立位置を示し、昇降ジャッキ4全体を上述の位置から90度程度回動して止めた状態が図7に示す伏臥位置である。
【0017
図1に示すように、昇降ジャッキ4の一部を構成する外筒41の内部には内筒42が嵌挿してあると共に、この内筒42の下部には取付筒43を介してブラケット44が接合されている。このブラケット44は、図3に示すように断面コ字形に形成され、このブラケット44の両側壁44a、44b及び上壁44d間に形成された空間44cに車輪45が嵌め入れられ、この車輪45の中心を貫通して回転軸54が嵌め込まれ、該回転軸54の両端部はブラケット44の側壁44a、44bの外側で固定される。この結果、車輪45はブラケット44内で回転自在に支承される。
なお、ブラケット44は、外筒41に対して水平方向面内において回転自在に構成されると共に、上記回転軸54の中心軸は前記外筒41の中心軸線から前後方向のいずれかへずらして設けてあり、これらの構成によってトレーラーTを単独で前方向へ移動させるとき、ブラケット44と車輪45は自動的に外筒41の中心軸から後方へ移動し、トレーラーTは安定した動きを達成すると共に、方向転換もスムーズに行える。
【0018
図1に示すように、上記外筒41の上部には昇降機構48(かさ歯車とスクリュー軸との組合せ)が設けられ、この昇降機構48に設けたハンドル49を回転させることによって外筒41からの内筒42の突出長さを変更し、車輪45の下端から取付け部材47までの長さを変更し、フレーム1の高さを調節する。この高さ調節はフレームの姿勢状態を変更して被搬送物の積み下ろし作業を行い易くしたり、カプラー11(図7参照)と連結具(牽引自動車側)との連結作業を容易に行えるようにする。なお、上記ハンドル49はトレーラーTを前方へ引っ張って移動するときに、人が牽引するための把持桿として使用することもある。
【0019
ブラケット44には、図2に示すように、ストッパ機構Sとして後述する板ばね部材52やクランク軸51が設けてある。板ばね部材52は、略V字形に2つ折りされたリーフ部52a,52cを形成し、一方のリーフ部52cの端部には円筒形の圧接部52dを形成する。上記2枚のリーフ部52a,52cは筒形の折曲部52bで一体形成され、折曲部52bの内部にばね取付け軸53を挿通し、この取付け軸53の端部にはブラケット44の側壁にてナット55を螺合してブラケット44に取り付ける。なお、リーフ部52aと圧接部52dにはリブ加工を施して補強リブ52e,52eを形成している。
【0020
クランク軸51は、1本の丸棒を90度ずつ屈折させて略Z字形に形成し、その一端にはねじ加工を施してスクリュー部66を形成すると共に、他端にはハンドル部65(断面矩形(図2のもの)や断面円形など任意に選定できる)が形成してある。前記スクリュー部66側には平板形状の作動部60が形成してある。この作動部60は幅の広い太幅部62と小幅部61とから構成され、太幅部62の寸法は小幅部61の寸法より必ず長く形成されると共に、この作動部60は前記板ばね部材52におけるリーフ部52a,52cの間に形成される空間52fに臨ませてある。従って上記リーフ部52a,52c間の空間52fを太幅部62により拡開するか、あるいは小幅部61により収縮させる。
【0021
作動部60の側方には回動規制突起63が左右一対(いずれか一方でも良い)設けられ、図6において後述する役割を果たす。前記スクリュー部66と回動規制突起63はブラケット44の側壁44a、44bに設けられた軸受孔64に嵌装され、スクリュー部66はナット56で螺合して、作動部60を含むクランク軸51全体がブラケット44に回動自在に保持される。
【0022
図4はブラケット44を破断して示した車輪45の停止解除状態の一部断面図であり、板ばね部材52のリーフ部52a,52cで形成された空間52fに配設されたクランク軸51の作動部60は、小幅部61によって両リーフ部52a,52cを保持する状態であるため、両リーフ部52a,52cの間は収縮し、圧接部52dは車輪45の外周面から離反し、この車輪45は回転軸54を中心にしていずれの方向へも回転自在となっている。
なお、後述の図5に示す回転停止状態から図4の停止解除状態へ変換する場合には、上記リーフ部52a,52cの収縮力が利用できるので、より小さい力での変換操作が行える。
【0023
図5はブラケット44を破断して示した車輪45の回転停止状態の一部断面図であり、クランク軸51は図4の状態から約90度回動して保持されており、リーフ部52a,52cで形成された空間52fには太幅部62が挟み込まれ、両リーフ部52a,52c間は拡開されて圧接部52dが車輪45の外周面を押圧して、車輪45の回転を停止している。前記車輪45はゴム部材によって形成されているので、圧接部52dは該車輪45を変形しつつ摩擦効果によって停止状態を保っている。
【0024
すなわち、上記ハンドル部65を約90度回動させることによって、前記停止解除状態(図4)と回転停止状態(図5)を変換することができる。このハンドル部65の回動操作は、足によって踏み下ろす操作であっても良いし、あるいは手でハンドル部65を回す操作によっても良い。なお、好ましくは停止解除状態でハンドル部65は上方で水平方向に保たれており、回転停止状態へ変換するにあたっては、ハンドル部65を約90度下方へ押し下げて操作する構成とすることが推奨され、この構成とするための一例としては、クランク軸51を図2に示すような構造とすれば良い。
【0025
図6はクランク軸51における回動規制突起63、63とブラケット44に形成された軸受孔64の係合状態を示す説明図である。軸受孔64は、クランク軸51の断面円形部を挿通する部位と、前記回動規制突起63、63を挿通する部位から構成し、回動規制突起63を挿通する部位にはそれぞれ2つの係止部64a,64bを形成して、これらの係止部64a,64bの間で形成する角度を任意に設定することによってクランク軸51の回動角度範囲を決定する。この回動角度は約90度またはそれ以下とすることが好ましく、車輪45の停止操作を簡単に人力によって行うことができる。
軸受孔64は図例の如くブラケット44に直接穿設してもよく、あるいは他の部材にこの軸受孔を形成して、この部材をブラケット44に取り付ける構成であってもよい。
【0026
板ばね部材52やクランク軸51は、前述のものに限定されることはなく、リーフ部52aを省略してリーフ部52cをクランク軸51側へ保持しておき、停止解除状態で圧接部52dが車輪に接触しないように構成したものや、リーフ部52cと圧接部52dが他の任意形状に一体形成されるものなどであってもよく、適宜設計変更することができる。
【0027
また、クランク軸51は、図例のように1本の丸棒によって形成されたものに限らず、複数の部品を接合して形成したものであってもよく、さらにこのクランク軸51に形成される作動部60の形状は断面矩形のものに限定されず、断面楕円形や断面台形などでもよく、各稜線部は面取り加工して回動がスムーズに行えるように構成しておくことが望ましい。
さらに、ストッパ機構Sを備えた昇降ジャッキ4の取付位置は、図7の如く、トレーラーTのフレーム1前部における左方の縦材19に取付けられるだけでなく、右方の縦材、梁材18などフレーム1の前部の任意の位置に取付けることができる。また、本発明に係る昇降ジャッキ4が取り付けられるトレーラーTの形状は、図7のものに限定されるものではなく、図8のもの、その他任意の形状のトレーラーにも適用できる。
また、本発明の実施形態では、ストッパー機構Sの板ばね部材52の下部リーフ部52cに形成した筒状巻込部に補強リブ52eを形成し、この補強リブ52eによって車輪54を押圧して回動停止を行なっているが、該補強リブ52eを形成しない場合には適所を圧接部52dとするとよい。
【0028
【発明の効果】
請求項1によれば、ストッパ機構は略V字形の板ばね部材とハンドル部を有するクランク軸とで構成するとともに、前記クランク軸の車輪の外周面と対向する部位には小幅部と太幅部を有する作動部を形成し、
前記作動部は板ばね部材のリーフ部間に形成される空間へ挟み込まれ、この板ばね部材を前記作動部の太幅部で押し付けて拡開することにより昇降ジャッキの車輪を回転停止状態とし、前記作動部の小幅部で収縮して車輪の回転を停止解除状態とするように構成してあるから、トレーラーを牽引自動車から取り外して単独で駐車させるにあたり、このトレーラーを一対の走行車輪と昇降ジャッキに設けられた車輪によって支持したとき、ストップ機構によって該車輪の回転を停止状態に保持しておくことができ、勾配のある場所に置いたり、或いは不用意な外力が付加されたりしても、被搬送物の有無にかかわらず、トレーラー自体が簡単に動きだして事故等を引き起こすことを防止できるのは勿論のこと、ストッパ機構は板ばね部材およびクランク軸という最小限の部品追加で上記効果が得られることとなり、製品単価を上昇させることなく安価で安全なトレーラーが提供できる。
また、ストッパ機構の作動または作動解除のためのクランク軸の操作は、手や足で90度程度ハンドルを回動するだけの簡単な操作で足りるので、小さな力で素早く作業を行うことができる。
【0029
請求項2によれば、ストッパ機構を作動または作動解除するときのクランク軸の操作は、所定の角度変更により確実に回動停止でき、誤操作を引き起こすことは少なく、確実な変換作業が達成される。
また、この構成のために新たに追加する部材は必要なく、簡単且つ安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における昇降ジャッキ部分の側面図である。
【図2】 本発明におけるストッパ機構の構成部品の分解斜視図である。
【図3】 図1におけるストッパ機構付近の右側面図である。
【図4】 図1に示すストッパ機構の停止解除状態を示す一部破断断面図である。
【図5】 図1に示すストッパ機構の回転停止状態を示す一部破断断面図である。
【図6】 図2に示す回動規制突起の係合状態を示す説明図である。
【図7】 図1に示す昇降ジャッキを備えたトレーラーに被搬送物を載置した場合の斜視図である。
【図8】 従来のトレーラーの全体を示す斜視図である。
【図9】 図8に示すトレーラーに被搬送物を載置して該トレーラーを牽引自動車で搬送する例を示した側面図である。
【符号の説明】
B 被搬送物
C 牽引自動車
S ストッパ機構
T トレーラー
1 フレーム
2 走行車輪
4 昇降ジャッキ
11 カプラー
16、17、19 縦材
18 梁材
31 レール
32 被搬送物固定装置
41 外筒
42 内筒
44 ブラケット
44a 44b 側壁
44c 空間
45 車輪
46 固定ブラケット
47 取付け部材
49 ハンドル
51 クランク軸
52 板ばね部材
52a、52c リーフ部
52d 圧接部
52f 空間
53 ばね取付け軸
60 作動部
61 小幅部
62 太幅部
63 回動規制突起
64 軸受孔
65 ハンドル部

Claims (2)

  1. 被搬送物を載置するフレームと、このフレームに取り付けた走行車輪と、前記フレームの前部に取り付けた昇降ジャッキとを備え、前記昇降ジャッキの一端部には回転自在の車輪が設けてあるとともに、この昇降ジャッキは車輪を接地する起立位置と、車輪を浮かせてフレーム側に保持しておく伏臥位置とに変換可能に構成してあり、前記昇降ジャッキには、人力操作によって前記車輪を回転停止状態または停止解除状態に変換するストッパ機構が設けてあるトレーラーにおいて、
    前記昇降ジャッキの一端部には断面コ字形のブラケットを設け、このブラケットの両側壁間に形成された空間に車輪を軸支するとともに、該ブラケットには前記ストッパ機構を設けてなり、ストッパ機構は略V字形の板ばね部材とハンドル部を有するクランク軸とで構成するとともに、前記クランク軸の車輪の外周面と対向する部位には小幅部と太幅部を有する作動部を形成し、
    前記作動部は板ばね部材のリーフ部間に形成される空間へ挟み込まれ、この板ばね部材を前記作動部の太幅部で押し付けて拡開することにより昇降ジャッキの車輪を回転停止状態とし、前記作動部の小幅部で収縮して車輪の回転を停止解除状態とするように構成してあることを特徴とするトレーラー。
  2. クランク軸の一部には回動規制突起を形成するとともに、ブラケットには該回動規制突起を挿通する軸受孔を形成し、この軸受孔の周縁には回動規制突起の回動を規制する係止部を形成してある請求項1のトレーラー。
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JPH1178665A (ja) * 1997-09-15 1999-03-23 Taito Japan:Kk トレーラー及びそれに用いる被搬送物固定装置

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