JP4483178B2 - 遊技機および遊技システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどに代表される遊技機およびその遊技機で遊技を実行するための遊技システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機などに代表される遊技機では、液晶ディスプレイやリールなどで構成した可変表示装置を設けて変動表示が行われるものが主流となっている。かかる遊技機では、可変表示装置において行われる変動表示が、予め定めた表示結果を導出すると大当たりとなって賞球が実行される。ここで、所定回数の大当たりについて、その所定回数の初回から最終回に至るまでの演出パターンが一連に展開するストーリーとして編集されており、そのストーリーを分割した画像を、大当たりの発生に応じて読み出し、可変表示装置に表示することにより、遊技者を飽きさせないように工夫した遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、遊技機において現出させ得る演出パターンを遊技者の所有する携帯端末へ送信すると共に、送信する演出パターンの種類を遊技者の遊技時間に応じて増加させる遊技機が提案されている。該遊技機では、また、携帯端末において、受信された演出パターンの中から1の演出パターンが指定されると、その指定された演出パターンによって演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、所望の演出パターンで遊技を楽しむことができる上、現出させ得る演出パターンが遊技時間に応じて増加するので、長時間遊技をしても遊技に対する興趣を維持することができる(例えば、特許文献2)。
【0004】
更に、一般的には、遊技機の側方には、台間機が設けられており、この台間機に有価価値が投入されると、投入された有価価値に応じた貸し球が払い出されるようになっている。かかる台間機に入力装置を設けて、遊技者が携帯電話の電話番号を入力できるようにし、更に入力された電話番号と投入された有価価値とを対応付けて、管理装置に送信する遊技システムが提案されている。該システムでは、遊技者が投入した有価価値がポイントとして管理装置に累積され、そのポイント数に応じた演出パターンが管理装置から遊技機に指示される。遊技機では、管理装置から指示された演出パターンによって可変表示装置で演出が実行される。この遊技システムでは、遊技者の携帯電話が台間機の所定の位置にセットされると、その電話番号に基づいて、管理装置では、対応するポイント数が選定され、選定されたポイント数に応じた演出パターンの指示が実行されるようになっている(例えば、特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−245922号公報
【特許文献2】
特開2002−143472号公報
【特許文献3】
特開2002−200283号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような遊技機では、遊技の実行量に応じて演出パターンを変化させることはできるが、遊技者が遊技をリセット(終了)したり、遊技機の制御不良などにより遊技がリセットされると、その演出パターンは、最初の演出パターンに復帰してしまう。つまり、遊技者は、1の遊技機で継続して遊技を行っている間は、その遊技の実行量に応じて変化する演出パターンによって遊技を楽しむことができるが、一旦、その遊技機での遊技を終了すると、それまでの遊技の実行量が、演出パターンの変更に反映されないという問題点があった。
【0007】
故に、遊技者が、演出パターンの変化を楽しむためには、遊技を開始した台(遊技機)で遊技を継続し続けなければならない。一方、遊技者は、大当たりを所望しつつ遊技を実行するので、より大当たりを所望し得る遊技機があると、遊技機を変更することが多い。このため、遊技機は、遊技の実行量に応じて演出パターンを変化させるようになっていても、その機能が十分に活用されず、結局、遊技者には同じ演出パターンが提供されてしまうという問題点があった。
【0008】
更に、遊技者が遊技途中(遊技をリセットせずに)で帰ってしまったりすると、別の遊技者によって遊技を継続できるので、自己の遊技の実行量に基づかずとも高度な段階の演出パターンによって遊技を楽しむことができてしまい、遊技者の公平性が保てないという問題点があった。
【0009】
また、上記した遊技システムでは、遊技者自身の遊技の実行量に基づいた種々の演出パターンが、遊技者の都合に合わせて提供されるものの、遊技者が投入した累積金額に基づいて、演出パターンの指示を行うためには、遊技機以外に、上記した管理装置が必要となる。このため、かかるシステムの設置、維持には多大な経費がかかってしまうという問題点があった。更に、管理装置は、各遊技場において、その遊技場に設置された台間機の情報を管理するものであるので、別の遊技場においては、該管理装置に記憶されている情報を利用できないという不具合があった。
【0010】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、演出パターンが段階的に更新される遊技をする上で、同一の台に固定されるといった遊技機選択の自由度の低さを解消し、且つ、各遊技者の遊技量に基づいて公平性に演出パターンを提供することができる低コストの遊技機および遊技システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、表示装置と、始動条件の成立に基づいて数の図柄を前記表示装置に動的表示させることを開始する動的表示開始手段と、該動的表示開始手段による前記動的表示の開始後、該動的表示が前記複数の図柄を所定の組み合わせた停止図柄で停止した場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたものであって、前記表示装置にて段階的に演出される演出パターンの段階を制御する演出制御手段と、前記演出パターンの段階を更新し得る状態を検出するための状態検出手段と、該状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に前記演出パターンの段階に対応する遊技情報を作成する遊技情報作成手段と、前記遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信する送信手段と、該送信手段により前記更新情報を前記携帯端末に送信した結果として該携帯端末から送信される信号を受信する受信手段と、該受信手段により前記携帯端末から送信される信号が受信された場合に、該受信信号が、前記演出パターンの段階が前記携帯端末の存在下で昇順に順次更新されたことを示す信号であるか否かを判定する判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記受信信号が、前記演出パターンの段階が前記携帯端末の存在下で昇順に順次更新されたことを示す信号であると前記判定手段により判定された場合に、前記表示装置にて演出される演出パターンの段階を一段階高い側に更新する更新手段を含んで構成され、該状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に、前記動的表示開始手段による前記動的表示の開始を待機させる動的表示待機手段を、さらに、備えている。
【0012】
求項記載の遊技機は、請求項記載の遊技機において、前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段を備え、前記更新情報が前記携帯端末へ送信された場合に、前記携帯端末がその更新情報を不当な情報としたことによってその携帯端末から発信される更新不許可信号を、前記受信手段が受信すると、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が初期化される。
請求項記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記演出パターンの現在の段階が終了することを遊技者に通知する演出段階終了通知手段を備え、その演出段階終了通知手段による通知は、前記状態検出手段により演出パターンを更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回以上実行される。
なお、請求項3記載の遊技機において、所定の更新処理とは、例えば、遊技機内において遊技情報を作成する処理、遊技者によって遊技の終了又は継続が選択される処理、遊技機の更新情報(遊技情報、遊技者特定情報等)を遊技者の携帯端末へ送信する処理、携帯端末から遊技機へ送信された情報又は信号を受信する処理、受信した情報又は信号に基づいて、遊技機内おいて演出パターンの段階の更新がなされる処理等、現在の演出パターンの段階(ステージ)の終了により開始され、新たに実行される演出パターンの段階を設定するための処理のことである。更新処理において、遊技機の遊技情報を遊技者の携帯端末へ送信させる処理等は、遊技者自身の手で携帯端末の取り扱いが行われる。
【0013】
請求項記載の遊技システムは、請求項1からのいずれかに記載の遊技機と、その遊技機と通信可能な携帯端末とから構成される。
【0014】
【0015】
【発明の効果】
一般に、1の遊技機は、不特定多数の遊技者によって使用される。一方で、演出パターンの段階を更新する遊技では、個別の遊技者毎に、演出パターンの更新を行うことが望まれる。ここで、請求項1記載の遊技機によれば、正当な遊技者が操作する特定の携帯端末の存在下で演出パターンの段階が昇順で順次更新されていると判定された場合にのみ、演出パターンの段階の更新が実行されるので、不特定の携帯端末を用いて第三者が高位の演出パターンでの遊技を不正に実行されることを防ぐことができるという効果がある。
また、請求項1記載の遊技機によれば、状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合には、動的表示の開始が待機されるので、遊技者は、動的表示が実行されない状態で、演出パターンの更新を行うことができるという効果がある。
求項記載の遊技機によれば、請求項記載の遊技機の奏する効果に加えて、遊技機から携帯端末へ更新情報を送信した場合に、前記携帯端末がその更新情報を不当な情報であるとして発信する更新不許可信号(NG信号)が受信手段により受信されると、遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報が初期化される。ここで、例えば、携帯端末において、演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されていないことを示す更新情報を「不当な情報」であるとし、更新不許可信号が発信されるとする。この場合、遊技者が、不当な(ステージが昇順で順次更新されていないことを示す)更新情報を取得しようとしても、携帯端末から更新不許可信号が発信されるため、演出パターンの段階は非更新とされる。即ち、請求項記載の遊技機によれば、演出パターンの段階は、正当な情報(ステージが昇順に順次更新されていることを示す情報)を遊技機から取得できた遊技者だけが更新し得るという効果がある。よって、全ての遊技者に対し、公平にステージが昇順で順次更新させることができるという効果がある。
請求項記載の遊技機によれば、請求項1又は2に記載の遊技機の奏する効果に加えて、現在の段階(ステージ)が終了することが、状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回通知される。よって、遊技者は、現在の段階(ステージ)が終了することを、そのステージの終了前に予め認識できる。故に、遊技者は、演出パターンの段階(ステージ)を更新するための諸手続きのタイミングの消失を危惧することなく、安心して遊技を進行させることができるという効果がある。
また、ステージの終了が予め認識できるので、例えば、遊技者が、演出パターンの段階を次の段階へ更新したいという意志を有する場合、遊技機と携帯端末との間で通信(遊技機から携帯端末への更新情報の送信等)を行うために携帯端末を取り出す等の準備を余裕を持って行うことができるという効果がある。
尚、その通知は、現在の段階が終了する直前の演出において実行されてもよく、又は、現在の段階が終了する前の複数回の演出において実行されてもよい。現在の段階が終了することを現在の段階の終了直前の演出において通知することにより、遊技者にその演出が終了すれば現在の段階が終了することを確実に認知させることができる。また、現在の段階が終了することが終了前の複数回の演出において通知されることにより、いずれ、現在の段階が終了することを遊技者に強く認識させることができる。
【0016】
請求項記載の遊技システムによれば、請求項1からのいずれかに記載の遊技機と、その遊技機と通信可能な携帯端末とから構成されるので、この遊技システムを利用した場合に上記した請求項1からに記載される効果と同様の効果を得ることができる。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0019】
図1は、第1実施例における、パチンコ機1を備えた遊技システム500を概略的に示した概略図である。遊技システム500は、パチンコ機1と携帯電話200とサーバ300とを備えている。パチンコ機1は、赤外線信号を伝送する無線回線101を介して携帯電話200と接続されており、パチンコ機1と携帯電話200との間では赤外線信号によって遊技情報等が相互に送受信されるようになっている。
【0020】
更に、携帯電話200は、電波を伝送する無線回線(電話回線)401によりインターネット402に接続されており、このインターネット402を介して遠隔のサーバ300と接続されている。詳細には、この無線回線401は、非図示の基地局に接続されており、この基地局を経由して非図示のアクセスポイントからプロバイダと称されるインターネットの接続業者に接続されている。そして、かかるプロバイダを介してインターネット402に接続されている。携帯電話200は、パチンコ機1の遊技情報を記憶できるようになっており、その記憶する遊技情報等を、携帯電話200の所有者である遊技者の情報と共に、無線回線401を介してサーバ300に送信できるように構成されている。
【0021】
第1実施例では、パチンコ機1は、遊技中に実行される演出パターンを第1〜第4ステージ(段階)まで段階的に変化できるように構成されており、大当たり回数が20回に達すると、パチンコ機1内で作成された遊技情報を、無線回線101によって携帯電話200に送信するものである。一方、携帯電話200は、遊技情報を正当に取得した場合には、その遊技情報を所定のメモリ(遊技状態記憶メモリ63a、図2参照)に記憶することができ、この遊技状態記憶メモリ63aへの遊技情報の記憶を契機として、その旨を示す信号を無線回線101を介してパチンコ機1に送信するようになっている。この信号を受信すると、パチンコ機1は、演出パターンの段階を次の段階へ進行させる処理を行うようになっている。
【0022】
なお、第1実施例において、遊技情報とは、演出パターンの段階(ステージ)に関する情報であるステージデータを示す。
【0023】
パチンコ機1は、図1に示すように、その前面に前面枠2が配設されており、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板を装着可能なガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
【0024】
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7と外レール6とにより囲まれた遊技盤5の前面には、球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8内には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の普通入賞口9が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶表示装置(LCD)10を備えた可変表示装置11が配設されている。この可変表示装置11のLCD10の手前側周囲には、装飾部材を兼ねたセンターフレーム11aが周設されており、このセンタフレーム11aによりLCD10の周囲が装飾されている。また、センタフレーム11aの上部中央には表示装置の一種である7セグメントLED11bが配設されている。
【0025】
可変表示装置11の下方には、図柄作動口(第1種始動口)12が配設されている。球がこの図柄作動口12を通過すると、第1種始動口スイッチ(図示せず)がオンして、上述した可変表示装置11で変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図柄作動口12の下方には可変入賞装置13が配設されている。この可変入賞装置13は、その略中央部分に2以上の球が同時に通過可能な幅広矩形状の開口である大入賞口13aが穿設されている。
【0026】
この大入賞口13aは、可変表示装置11の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、或いは、所定個数(例えば、10個)の球が入賞するまで、開放される入賞口である。この大入賞口13aの開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。かかる可変入賞装置13の下方であって、遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域8外へ排出するためのアウト口14が形成されている。
【0027】
なお、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
【0028】
アウト口14の下方、即ちガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面には、球を貯留すると共に発射装置(図示せず)へ球を供給するための上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿17が配設されている。また、下皿17の右側部分には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル18が配設されている。かかる操作ハンドル18を操作することにより、発射用モータ80(図2参照)を駆動して、球を遊技領域8へ発射することができる。
【0029】
上皿16の上部右側には、後述する携帯電話200の赤外線発光部209から発せられる赤外線信号101を受信するための受光デバイスである赤外線受光部21、携帯電話200の赤外線受光部に向けて赤外線信号101を発信するための発光デバイスである赤外線発光部22が配設されている。また、上皿16の上部中央には、遊技者の意志を確認するための4つのボタン、継続ボタン23、終了ボタン24、Yesボタン25、Noボタン26が並設されている。
【0030】
継続ボタン23及び終了ボタン24は、後述するように、演出パターンの現在の段階(ステージ)の終了に伴って、遊技を継続するか否かを遊技機から選択するよう要求された場合に、遊技者が押下するボタンである。遊技者は、遊技を継続する意志を持っている場合は継続ボタン23を押下し、遊技を終了したい場合には終了ボタン24を押下する。
【0031】
Yesボタン25及びNoボタン26は、継続ボタン23又は終了ボタン24が押下された後、遊技情報を携帯電話200に記憶させるか否かを選択するよう遊技機から要求された場合に、遊技者が押下するボタンである。遊技者は、遊技情報を携帯電話200に記憶させたい場合はYesボタン25を押下し、遊技情報を携帯電話200に記憶したくない場合はNoボタン26を押下する。
【0032】
ここで、遊技者が継続ボタン23を押下し、次いでYesボタン25を押下すると、演出パターンが、現在の段階から次の段階へ更新される。一方、遊技者が継続ボタン24を押下し、次いでNoボタン26が押下された場合は、演出パターンは次の段階へと更新されない。また、遊技者が終了ボタンを押下した場合は、次いで押下されるボタンがYesボタン25又はNoボタン26のいずれであっても、遊技の終了を示す信号(終了コマンド)がパチンコ機1の主制御基板Cに入力され、その結果、遊技機内に蓄積(記憶)されている遊技情報と遊技者を特定づける遊技者ID(遊技者特定情報)とがいずれも「0」クリア(初期化)される。
【0033】
一方、パチンコ機1と無線回線101を介して接続される携帯電話200は、その正面下部に、この携帯電話200を操作するための操作部204が配設されている。この操作部204は、各種コマンドを入力するための十字キー、電源キー、オンフックキー(開始キー)、クリアキーや、文字および数字を入力するための入力キー(テンキー)を備えている。この操作部204の上部には、液晶表示装置(表示部)206が配設されている。また、携帯端末の左側部には、赤外線信号を送信するための赤外線発光部208と赤外線信号を受信するための赤外線受光部209とが配設されている。赤外線発光部208及び赤外線受光部209はそれぞれ、パチンコ機1の赤外線受光部21及び赤外線発光部22と無線回線101を介して互いに接続されている。
【0034】
図2は、上記したようなパチンコ機1と携帯電話200とを備えている遊技システム500の電気的構成を示したブロック図である。
【0035】
パチンコ機1は、主制御基板Cと、表示用制御基板Dと、通信基板Tと、払出制御基板Hと、発射制御基板Bと、音声ランプ制御基板Sと、電源基板30と、発射用モータ80と、払出用モータ81と、その他入出力装置84とを備えている。
【0036】
主制御基板Cは、遊技状態を決定するための抽選を行う基板であり、パチンコ機1で実行される遊技の主な制御を実行するものである。図2に示すように、主制御基板Cは、表示用制御基板Dと、通信基板Tと、払出制御基板Hと、そのほか、その他入出力装置84とに入出力ポート47を介して接続されると共に、電源基板30に設けられた停電監視回路30bとクリアスイッチ30cとにそれぞれ接続されている。
【0037】
主制御基板Cには、演算装置であるMPU41と入出力ポート47とが備えられている。このMPU41には、ROM42と、RAM43とが備えられている。ROM42は、MPU41により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶する不揮発性のメモリであり、大当たり回数設定値メモリ42aを備えている。後述する図5から図8に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてこのROM42に記憶されている。
【0038】
大当たり回数設定値メモリ42aは、本実施例の段階的に演出パターンが変化するパチンコ機1において、その演出パターンの段階(ステージ)が終了するための条件(その演出パターンの段階を更新し得る状態)として設定された大当たり回数を記憶するためのメモリである。本実施例のパチンコ機1では、大当たり回数が20回に達すると、演出パターンが次のステージ(段階)へ更新できるように構成されている。よって、本実施例では、大当たり回数設定値メモリ42aに「20」という値が設定されている。なお、この「20」という値はあくまで例示であり、この値は、演出パターンの段階を更新し得る状態(更新条件)として、任意に設定できるものである。後述する大当たり回数カウンタ43dに記憶される値が、この大当たり回数設定値メモリ42aに記憶されている値に達すると、ROM42に記憶されている制御プログラムにより、ステージ更新に関する処理が行われる。
【0039】
RAM43は、制御プログラムの実行に当たって各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、受信バッファ43a、表示用送信バッファ43b、通信用送信バッファ43c、大当たり回数カウンタ43d、ステージメモリ43e、大当たりフラグ43f、最終当たりフラグ43g、変動待機フラグ43h、バックアップエリア43iを備えている。
【0040】
受信バッファ43aは、主制御基板Cに受信されたデータ又はコマンド等を一時的に記憶するためのメモリである。この受信バッファ43aに記憶されたデータ等は、それぞれ、RAM43内の所定のエリアに書き込まれた後、または、その受信したデータ(コマンド)に基づいた処理が実行されることにより消去される。
【0041】
表示用送信バッファ43bは、表示用制御基板Dに送信されるデータ等を一時的に記憶するためのメモリである。通信用送信バッファ43cは、通信基板Tに送信されるデータ等を一時的に記憶するためのメモリである。なお、表示用送信バッファ43b及び通信用送信バッファ43cに記憶されたデータは、それぞれ、記憶されたデータを出力(送信)すべき基板、即ち、表示用制御基板D又は通信基板Tに出力(送信)された後消去される。
【0042】
大当たり回数カウンタ43dは、大当たり遊技状態の回数をカウントするものであり、「0」から「20」の範囲で記憶する値が変化するように構成されている。この大当たり回数カウンタ43dに記憶される値は、大当たり遊技状態が発生する毎に、「1」ずつ更新(加算)されるようになっている。この大当たり回数カウンタ43dは、演出パターンのステージを更新するタイミングを指示するためのカウンタであり、この大当たり回数カウンタ43dの値が「20」に達すると、ROM42に記憶されている制御プログラムにより、演出パターンが現在のステージ(段階)から次のステージへと更新されるための処理が開始される。
【0043】
尚、パチンコ機1の電源投入時には、所定のRAMクリア及び初期化処理により、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値は初期化され、「0」に設定される。
【0044】
ステージメモリ43eは、ステージデータの値を記憶するメモリである。パチンコ機1で実行される遊技の演出パターンの段階(ステージ)は、このステージメモリ43eに記憶されたステージデータの値によって決定される。つまり、このステージメモリ43eに記憶されるステージデータの値が「1」であれば、表示用制御基板Dでは第1キャラクタメモリ55aが指定され、ステージデータの値が「2」であれば、表示用制御基板Dでは第2キャラクタメモリ55bが指定され・・・、各ステージデータの値に応じたステージでの演出が実行されることとなる。
【0045】
第1実施例では、携帯電話200からの通信完了信号を受信すると、このステージメモリ43eに記憶されるステージデータの値には、「1」が加算され、演出パターンの段階は次の段階へと進行することとなる。また、携帯電話200から、(正当な)ステージデータを受信した場合にも、その受信したステージデータによって、このステージメモリ43eに記憶されるステージデータの値は更新される。この更新により、遊技者は、自己の所有する遊技情報(ステージデータ)に基づいた遊技を、パチンコ機1に実行させることができる。
【0046】
また、パチンコ機1の電源投入時には、所定のRAMクリア及び初期化処理により、ステージメモリ43eの値は初期化され、ステージデータの値は「1」に設定される。更に、通信基板Tから、(1の遊技者による)遊技終了に基づいて演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)に設定することを指示する終了コマンドや、NG信号の受信に基づいて演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)に設定することを指示するNGコマンドが入力されると、ステージメモリ43eのステージデータは「1」に設定されるようになっている。
【0047】
このため、営業開始時の設定や、1の遊技者による遊技終了により、演出パターンの段階は最初の段階(第1ステージ)に設定されることとなる。故に、先の遊技者の遊技量によって更新されたステージが、他の遊技者に引き継がれることを抑制することができる。
【0048】
大当たりフラグ43fは、遊技が大当たり状態であるか否かを判断するためのフラグである。この大当たりフラグ43fは、大当たり遊技状態が発生するとオンされ、大当たり遊技状態が終了するとオフされる。
【0049】
最終当たりフラグ43gは、大当たりの回数が、演出パターンの段階(ステージ)が終了するための更新条件に達したか否かを示すフラグである。最終当たりフラグ43gがオンされると、演出パターンの現在の段階を更新(例えば、次の段階へ更新する)するための処理(更新処理)が開始される。これにより、最終当たりコマンドが表示用制御基板Dに送信され、実行される(実行中の)大当たりがステージ最終の大当たりであることを遊技者に通知する最終通知メッセージ302が、LCD10に表示される(図4(b))。
【0050】
ここで、遊技状態が大当たり状態となると、大入賞口13aが所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。この大入賞口13aの開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返される。このため、本実施例のパチンコ機1では、少なくとも数分間、大当たり状態が継続される。
【0051】
言い換えれば、最終の大当たり開始により最終通知メッセージ302を現出させることで、遊技者に、遊技情報を取得するためのプログラム(遊技データ入力処理、図13参照)の取得時間を付与しているのである。本実施例の遊技システム500では、遊技情報の取得に必要なプログラムは、所定のウェブサイトから自己の携帯電話200にダウンロードすることができるようになっている。よって、遊技情報を取得するために必要なプログラムが、遊技開始時に、自己の携帯電話200に記憶されていなくとも、遊技者は、最終の大当たりが実行されている時間を利用して所定のウェブサイトからこれをダウンロードし、大当たりが終了すると、遊技情報を取得することができるのである。
【0052】
尚、アクセスするべき所定のウェブサイトのアドレスは、パチンコ機1の前面の非図示のステッカーに記載されている。
【0053】
変動待機フラグ43hは、大当たりの終了後、保留球による次の変動表示の開始を待機させるためのフラグであり、変動待機フラグ43hがオンされている間は変動表示の実行が待機される。この変動待機フラグ43hは、最終当たりフラグ43gがオンされる、即ち、演出パターンのある段階(ステージ)を更新するための処理が開始されるとオンされ、次の遊技のステージが設定されるとオフされる。
【0054】
パチンコ機1は、変動表示の実行中に、球が図柄作動口12を通過すると、その入賞球に基づく変動表示を直ちには実行できない。このため、パチンコ機1では、変動表示の実行中に球が図柄作動口12を通過すると、その球に基づいて実行される変動表示を保留する。そして、実行中の変動表示が終了すると、保留されていた変動表示を実行するのである。
【0055】
一方、遊技情報を取得するためには、遊技者は携帯電話200を操作する必要があるが、ステージ最終の大当たり終了後に、保留球による変動表示が開始されてしまうと、遊技者は、携帯電話200の操作を行うことが困難となってしまう。しかし、ステージ最終の大当たり終了後は、新たにステージが設定されるまで、保留球があっても、その保留球に基づく変動表示の実行が待機されるので、遊技情報の取得に不具合が生じることはない。
【0056】
バックアップエリア43iは、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機1の状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア43iへの書き込みは、NMI割込処理(図5参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア43iに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下、同様)の初期化処理(図6参照)において実行される。なお、MPU41のNMI(Non Maskable Interrupt)端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、停電監視回路30bから出力される停電信号31が入力されるように構成されており、停電の発生により、図5の停電時処理(NMI割込処理)が即座に実行される。
【0057】
また、主制御基板CのMPU41には、上記したROM42、RAM43以外に、割込回路、タイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
【0058】
パチンコ機1では、第1種始動口12を球が通過すると、その他の入出力装置84の中の1つである第1種始動口スイッチがオンされる。この第1種始動口スイッチのオンは主制御基板Cに入力される。主制御基板Cは、この第1種始動口スイッチからの入力信号に基づいて、表示用制御基板Dに変動表示の開始を指示する。
【0059】
表示用制御基板Dは、上記した主制御基板Cと、音声ランプ制御基板Sと、LCD10とに、入出力ポート57を介して接続され、主制御基板Cから送信(出力)されるコマンドに基づいて、接続されるLCD10での図柄の変動表示の制御を行うものである。また、表示用制御基板Dは、スピーカ82から出力される効果音の音声制御とLEDや各種ランプ83の点灯制御とを行う音声ランプ制御基板Sを制御する。この表示用制御基板Dは、演算装置としてのMPU51と、ビデオRAM54と、キャラクタROM55と、画像コントローラ56と、入出力ポート57とを備えている。
【0060】
MPU51には、ROM52とワークRAM53が備えられている。ROM52は、MPU51により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するものであり、後述する図11に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM52に記憶されている。このROM52はメッセージメモリ52aを備えている。
【0061】
メッセージメモリ52aは、主制御基板Cから送信(出力)された各種メッセージコマンドにそれぞれ対応するメッセージを記憶するためのメモリである。表示用制御基板Dは、主制御基板Cからメッセージコマンドを受信(入力)すると、メッセージコマンドに対応するメッセージをメッセージメモリ52aから呼び出し、LCD10に表示する(図4参照)。
【0062】
ワークRAM53は、制御プログラムの実行に当たって各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、受信バッファ53a、ステージメモリ53bを備えている。
【0063】
受信バッファ53aは、主制御基板Cから受信(入力)したデータ等を一時的に記憶するためのメモリである。この受信バッファ53aに記憶されたデータ等は、それぞれ、ワークRAM53内の所定のエリアに書き込まれた後、或いは、受信したデータに基づいた処理が実行されると消去される。
【0064】
ステージメモリ53bは、主制御基板Cから送信されたステージデータの値を記憶するメモリである。このステージメモリ53bに記憶された値に応じて、後述するキャラクタROM55から出力されるキャラクタデータが決定される。
【0065】
表示用制御基板Dに、表示制御を行うことを指示するコマンドが受信されると、ROM52に記憶される制御プログラムに従ってコマンドに応じた画像制御データが作成される。この画像制御データがMPU51から画像コントローラ56に出力(送信)されると、画像コントローラ56は、キャラクタROM55からキャラクタデータを呼び出し、画像展開処理を行う。次いで、この画像展開処理されたデータをビデオRAM54に一時的に記憶させる。そして、このビデオRAM54に一時的に記憶されたデータを、入出力ポート57を介してLCD10に出力し、表示させる。
【0066】
キャラクタROM55は、第1キャラクタメモリ55a、第2キャラクタメモリ55b、第3キャラクタメモリ55c、第4キャラクタメモリ55dを備えている。これらの第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dは、本実施例の演出パターンが段階的に変化する遊技において、各演出パターンの段階(ステージ)に演出されるキャラクタデータ(キャラクタイメージデータ、色彩データ、及びシナリオデータ等)を記憶するメモリである。ここで、ステージメモリ53bに記憶される値に応じたキャラクタが、第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dの中から選ばれて画像コントローラ56へ出力される。
【0067】
なお、本実施例では、パチンコ機1で実行される演出パターンの段階(ステージ)が、第1ステージから第4ステージまでで構成されているため、第4キャラクタメモリ55dまでしか存在しないが、これはあくまで例示であって、設定されるステージ数に応じて増減できる。
【0068】
また、ステージデータに対応する各キャラクタメモリ55a〜55dには、遊技情報に応じて段階的にキャラクタの絵柄が変化するようなキャラクタデータを格納してもよいし、段階的にストーリーが変化するようなシナリオデータを含むキャラクタデータを格納し、演出パターンがストーリー性を持つようにしても良い。演出パターンの段階が、ストーリー性を持って段階的に進行すると、遊技者は遊技に飽きることなく遊技を継続することができる。
【0069】
通信基板Tは、主制御基板Cと入出力ポート67を介して接続され、更に、赤外線信号を伝送する無線回線101を介して携帯電話200と接続されている。この通信基板Tは、パチンコ機1と携帯電話200との間でのデータ(情報)授受に関する制御を行うものである。
【0070】
通信基板Tは、演算装置としてのMPU61と、携帯電話200から送信された赤外線信号を受信するための赤外線受光部21と、赤外線信号を携帯電話200へ送信するための赤外線発光部22と、時点データを読み取るためのRTC(Real Time Clock)64と、入出力ポート67とを備え、入出力ポート67を介して、遊技者の意志を確認するためのボタン類(継続ボタン23、終了ボタン24、Yesボタン25、Noボタン26)と接続されている。
【0071】
MPU61には、ROM62とRAM63とが備えられている。ROM62は、MPU61により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するものであり、後述する図9及び図10に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM62に記憶されている。
【0072】
また、ROM62は、機種コードメモリ62aを備えている。機種コードメモリ62aは、パチンコ機の種類に固有に付与される機種コードを記憶するメモリである。携帯電話200に出力されるステージデータには、この機種コードメモリ62aに記憶される機種コードが付加される。また、携帯電話200から送信されるステージデータには、機種コードが付加されている。パチンコ機1は、携帯電話200からのステージデータを受信すると、機種コードメモリ62aを参照して、受信したステージデータが、同一機種の遊技機による遊技によって取得されたデータであるか否かを判別することができる。また、受信したステージデータが同一機種の遊技機のものであることを条件として、そのステージデータの指定する演出パターンでの演出を実行できる。これにより、遊技者は、同一の台(遊技機)に限られることなく、同一機種であれば異なる遊技機であっても、自己の所有する遊技情報に基づいたステージでの遊技を楽しむことができる。
【0073】
尚、ROM62の所定のエリアには、1の遊技機を特定する各遊技機固有の遊技機コードが記憶されており、ステージデータには、機種コードと共にこの遊技機コードが付加されて、出力される。
【0074】
RAM63は、制御プログラムの実行に当たって各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、遊技状態記憶メモリ63a、IDメモリ63b、継続フラグ63c、出力フラグ63dを備えている。
【0075】
遊技状態記憶メモリ63aは、主制御基板Cから送信されたステージデータを記憶するメモリである。尚、この遊技状態記憶メモリ63aは、以下の場合に「0」クリア(初期化)される:(1)パチンコ機1の電源投入時、(2)遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータの値が携帯電話200に出力されたことを示す信号(通信完了信号またはNG信号)が、通信基板Tに入力(受信)された場合(図9参照)、(3)遊技状態記憶メモリ63aにステージデータの値が記憶されてから、遊技情報取得に関する信号の入力が所定時間以上認識されなかった場合(図9参照)、(4)遊技者が遊技情報を取得する意志がないことを示す信号(Noボタン入力信号)が通信基板Tに入力された場合(図9参照)。
【0076】
演出パターンの段階(ステージ)を更新する段階となると、遊技状態記憶メモリ63aには、携帯電話200へ送信するステージデータが書込まれる。ここで、出力不要となったステージデータが、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されたままであると、正当な取得者である遊技者以外の遊技者に、そのステージデータが、不正に取得されかねない。しかし、上記した4つの条件のいずれかに該当すると、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータを「0」クリアするので、不正取得を抑制することができる。
【0077】
また、遊技状態記憶メモリ63aには、携帯電話200から送信されたステージデータも記憶され得るが、かかる場合には、携帯電話200に送信するステージデータが遊技状態記憶メモリ63aに記憶されていることを示す出力フラグ63dがオフされているので、かかるステージデータが通信基板Tから出力されることはない。つまり、かかる場合には、該ステージデータは、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されたままであっても、不正に取得されることはない。
【0078】
IDメモリ63bは、携帯電話200から送信された遊技者特定情報(遊技者ID)を記憶するためのメモリである。遊技者特定情報は、1の携帯電話(1の遊技者)を特定する情報である。この遊技者特定情報がIDメモリ63bに記憶されていると、その遊技者特定情報に対応づけられた携帯電話200とパチンコ機1とが対応付けられることとなる。
【0079】
尚、このIDメモリ63bに記憶される遊技者特定情報(遊技者ID)は、以下の場合に「0」クリア(初期化)される:(1)パチンコ機1の電源投入時、(2)遊技者が遊技を終了する意志を示したと認識されており(終了ボタン24の押下による終了入力信号の入力)、且つ、携帯電話200からの通信完了信号(遊技の終了を示す信号)を受信した場合(3)パチンコ機1が、携帯電話200からNG信号(認証不許可信号)を受信した場合(図9参照)、(4)遊技状態記憶メモリ63aにステージデータの値が記憶されてから、遊技情報取得に関する信号の入力が所定時間以上認識されなかった場合(図9参照)。
【0080】
継続フラグ63cは、遊技者が遊技を継続するか否かを示すフラグである。演出パターンの段階を更新する処理は、大当たり回数が20回に達すると実行される。ここで、遊技者は、演出パターンの段階を更新するか否か、即ち、遊技情報を取得するか否かを選択すると共に、継続して遊技を実行するか否かを選択する。遊技者は、継続して遊技を実行する場合には、後述する継続ボタン23を押下する。これにより、継続フラグ63cはオンされる。継続ボタン23の押下によってオンされた継続フラグ63cは、図9で後述するように、Noボタン入力信号の入力または、携帯電話200からの通信完了信号若しくはNG信号の受信によりオフされる。
【0081】
出力フラグ63dは、携帯電話200への送信が予定されるステージデータが、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているか否かを示すフラグである。この出力フラグ63dのオンは、携帯電話200への送信が予定されるステージデータが遊技状態記憶メモリ63aに記憶されていることを示しており、一方、出力フラグ63dのオフは、携帯電話200への送信が予定されるステージデータが、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されていないことを示している。
【0082】
この出力フラグ63dは、主制御基板Cからのステージデータを通信基板Tが受信することによりオンされる。また、出力フラグ63dは、遊技状態記憶メモリ63aが「0」クリア(初期化)される、即ち、遊技状態記憶メモリ63aを初期化する4条件のいずれかに該当すると、オフされる。
【0083】
遊技状態記憶メモリ63aには、主制御基板Cから送信されたステージデータ即ち、所定の操作が実行されることにより携帯電話200に送信される送信予定のステージデータのみならず、携帯電話から送信されたステージデータについても記憶される。携帯電話200からのステージデータは、そのステージデータの指示するステージでの演出を、主制御基板に要求するためのデータであり、携帯電話200に送信するためのデータではない。
【0084】
MPU61は、出力フラグ63dを参照して、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているデータが、携帯電話200へ送信するべきデータであるか否かを判断し、その判断に基づいた処理を実行する。
【0085】
RTC64は、時刻を計測するICである。RTC64には、パチンコ機1の電源をオフした場合のバックアップ用の電圧を供給するバッテリー回路64aが接続されている。RTC64は、このバッテリー回路64aによりパチンコ機1の電源をオフした後でも、時刻の計測を継続することができる。
【0086】
継続ボタン23は、演出パターンのある段階(ステージ)が終了後、遊技者が引き続き遊技を継続する意志がある場合に、遊技者によって押下されるボタンである。この継続ボタン23が押下されることによって、継続ボタン入力信号が通信基板Tに入力されて継続フラグ63cがオンされる。これにより、パチンコ機1は、遊技者が継続して遊技を実行する意志を示したとして認識し、これに応じた処理を実行する(図9参照)。
【0087】
終了ボタン24は、演出パターンのある段階(ステージ)が終了後、遊技者が引き続き遊技を継続する意志がなく、遊技を終了したい場合に、遊技者によって押下されるボタンである。終了ボタン24が押下されると、終了ボタン入力信号が通信基板Tに入力される。これにより、パチンコ機1は、遊技者が遊技を終了する意志を示したとして認識し、これに対応する処理を実行する(図9参照)。そして、携帯電話200との通信が完了すると、演出パターンのステージは、最初のステージ(第1ステージ)に設定される。
【0088】
Yesボタン25は、遊技者が遊技情報の取得(携帯電話200への送信)を所望する場合に押下されるボタンである。このYesボタン25は、継続ボタン23又は終了ボタン24の押下に引き続いて押下される。Yesボタン25が押下されると、Yesボタン入力信号が通信基板Tに入力され、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータと、機種コードメモリ62aに記憶されている機種コードと、RAM63内の所定のエリアに書き込まれているRTCの値と、IDメモリ63bに記憶されている遊技者特定情報とが携帯電話200に出力される。
【0089】
このYesボタン25の押下によりステージデータが携帯電話200に出力された後は、(携帯電話200に遊技情報が記憶されることにより)携帯電話200から通信完了信号が送信される。ここで、Yesボタン25の押下に先立って継続ボタン23が押下されている場合には、演出パターンの段階は次のステージ(段階)へ更新される。一方、Yesボタン25の押下に先立って終了ボタン24が押下されている場合には、IDメモリ63bの「0」クリア(初期化)と、終了コマンドの主制御基板Cへの出力が実行され、演出パターンのステージが最初のステージ(第1ステージ)に設定されることとなる。
【0090】
Noボタン26は、遊技者がパチンコ機1の携帯情報を携帯電話200へ取得する意志がない場合、即ち、遊技情報を携帯端末に記憶させない場合に、遊技者によって押下されるボタンである。このNoボタン26の押下により、Noボタン入力信号が通信基板Tに入力される。ここで、継続ボタン23が押下された後に、Noボタン26が押下された場合は、同じ演出パターンのステージが新たなステージとして設定される。一方、終了ボタン24が押下された後に、Noボタン26が押下された場合は、IDメモリ63bの「0」クリア(初期化)と、終了コマンドの主制御基板Cへの出力が実行され、演出パターンのステージが最初のステージ(第1ステージ)に設定されることとなる。
【0091】
尚、Yesボタン25およびNoボタン26の入力に先立って、継続ボタン23または終了ボタン24のいずれかが必ず入力されている必要がある。本実施例では、継続ボタン23または終了ボタン24のいずれもが未入力である場合には、Yesボタン25またはNoボタン26が押下されても、Yesボタン入力信号およびNoボタン入力信号の入力は非入力として認識される。
【0092】
払出制御基板Hは、賞球の払出制御を行うものである。この払出制御基板Hは、電源基板30に設けられた停電監視回路30b及びクリアスイッチ30cと、主制御基板Cと、賞球や貸し球(貯球)を払い出すための払出用モータ81と、球を遊技領域8へ発射するための発射制御基板Bと、そのほか、その他入出力装置84とにそれぞれ接続されている。
【0093】
払出制御基板Hは、演算装置であるMPUと、そのMPUにより実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMと、各種データを一時的に記憶するメモリとして使用されるRAMなどを備えている。このRAMは、主制御基板CのRAMと同様に構成されるバックアップエリアを備えている。主制御基板Cと同様に停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、払出制御基板Hの状態を電源切断前の状態に復帰させるため、必要なデータが、このバックアップエリアに記憶される。
【0094】
発射制御基板Bは、球を遊技領域8へ発射するための発射用モータ80について駆動の許可と禁止とを制御するためのものである。発射用モータ80は、次の3条件が整っている場合に駆動が許可される(駆動が可能とされる)。即ち、第1に、払出制御基板Hから発射用モータ80の駆動電圧である+32ボルトが供給されていること。第2に、ハンドル18に設けられたタッチセンサ(図示せず)から遊技者がハンドルに触れていることを示す信号が出力されていること。第3に、球の発射をストップさせるストップスイッチが操作されていないこと。以上の3条件が整っている場合に、発射制御基板Bは発射用モータ80へ駆動を許可する信号を出力して、発射用モータ80の駆動を可能とする。よって、かかる信号が出力されている状態でハンドルが操作されると、発射用モータ80が駆動し、ハンドルの操作量に応じた強度で球が遊技領域8へ発射される。
【0095】
電源基板30は、パチンコ機1の各部に電力を供給するための電源部30aと、停電監視回路30bと、クリアスイッチ30cとを備えている。停電監視回路30bは、停電等の発生による電源断時に、主制御基板CのMPU41および払出制御基板HのMPU(図示せず)のNMI端子へ停電信号を出力するための回路である。停電監視回路30bは、電源部30aから出力される最も大きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号31を主制御基板C及び払出制御基板Hへ出力するように構成されている。この停電信号31の出力によって、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電の発生を認識し、停電時処理(図5のNMI割込処理など)を実行する。なお、電源部30aは、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されているので、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電時処理を正常に実行することができるのである。
【0096】
クリアスイッチ30cは、主制御基板CのRAM43および払出制御基板HのRAM(図示せず)にバックアップされているデータをクリアするためのスイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリアスイッチ30cが押下された状態でパチンコ機1の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御基板Cおよび払出制御基板Hへクリア信号がそれぞれ出力され、そのクリア信号を契機として、主制御基板CのRAM43および発射制御基板HのRAM(図示せず)のデータがクリアされる。
【0097】
図3は、携帯電話200の電気的構成を示したブロック図である。図3に示すように、携帯電話200は、演算装置としてのMPU230と、各種キーを備えた操作部204と、データ等を視覚的に表示するための液晶パネル206と、パチンコ機1の赤外線発光部22から送信された赤外線信号を受信するための赤外線受光部208と、赤外線信号をパチンコ機1の赤外線受光部21へ送信するための赤外線発光部209と、無線部210と、音声回路212と、レシーバー214と、マイク216と、送受信アンテナ218と、各回路に電力を供給するための二次電池219とを備えている。
【0098】
MPU230には、RAM240とEEPROM250とが備えられている。尚、MPU230には、更にROM(図示せず)が備えられている。ROMは、送受信アンテナ218、赤外線発光部208、又は赤外線受光部209を介して送受信される各種信号に基づいてこの携帯電話200で実行される通話動作やシステム動作を制御する制御プログラムや、インターネット402を介してサーバ300(図1参照)にアクセスするためのソフトウェアであるウェブブラウザ等を格納した書換不能なメモリである。
【0099】
RAM240は、制御プログラムの実行に当たって各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、受信バッファ240aを備えている。
【0100】
受信バッファ240aは、パチンコ機1から送信された遊技情報(ステージデータ)や遊技者特定情報(遊技者ID)等のデータを一時的に記憶するためのメモリである。この受信バッファ240aに記憶される各データは、それぞれ、EEPROM250の所定のエリアへの書き込みが実行されるか、或いは受信データに基づいた処理の実行後に、消去される。
【0101】
EEPROM250は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このEEPROM250へ記憶されたデータは、電源オフ(電源断、電源切)後も保持される。EEPROM250は、遊技データ出力処理250aと、遊技データ入力処理250bと、携帯IDメモリ250cと、携帯遊技データメモリ250dと、機種コードメモリ250eとを備えている。
【0102】
遊技データ出力処理250aは、図12で後述するような、携帯電話200に記憶される各種携帯データをパチンコ機1へ出力するための処理を実行するプログラムである。この遊技データ出力処理250aは、遊技者による携帯電話200の操作部204の所定の操作によって携帯データの出力要求がなされると実行される。
【0103】
遊技データ入力処理250bは、図13で後述するような、パチンコ機1から赤外線信号で送信された遊技情報に対して、その正当性を判断し、その判断結果に基づいて、遊技情報などの受信情報をEEPROM250へ書込むためのプログラムである。この遊技データ入力処理250bでは、携帯電話200が、遊技情報(ステージデータ)を含む赤外線信号を、パチンコ機1から受信した場合に実行される。
【0104】
尚、上記の遊技データ出力処理および遊技データ入力処理のプログラムは、インターネット402を介してアクセスし得るサーバ300(図1参照)からダウンロードすることにより得られる。
【0105】
携帯IDメモリ250cは、遊技者を特定づけるための遊技者特定情報(遊技者ID)を記憶するためのメモリである。ここで、遊技者特定情報(遊技者ID)は、携帯電話200に対して固有に付与され、1の携帯電話を識別するための情報である。この遊技者特定情報は、遊技データ出力処理および遊技データ入力処理のプログラムをサーバ300からダウンロードすると、ダウンロードするプログラムと共にダウンロード要求元の携帯電話200に送信されるようになっている。携帯電話200は、この遊技者特定情報をサーバ300から受信すると、携帯IDメモリ250cに記憶する。これにより、各携帯電話200は、遊技者特定情報(遊技者ID)によってそれぞれ対応づけられることとなる。
【0106】
後述する図13の遊技データ入力処理において、パチンコ機1より遊技者特定情報が送信されると、その送信された遊技者特定情報と携帯IDメモリ250cに記憶された遊技者特定情報とが比較される。そして、パチンコ機1から送信された(受信バッファ240aに記憶された)遊技者特定情報と、携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者情報とが一致する場合、又は、受信バッファ240aに記憶されている遊技者特定情報が「0」である場合は、MPU230により、遊技者特定情報と共に送られたステージデータ(遊技情報)の携帯遊技データメモリ250dへの書込が許可される。
【0107】
パチンコ機1に遊技者特定情報が記憶されていない場合、パチンコ機1からは遊技者特定情報として「0」の情報が送信される。この遊技者特定情報が非記憶状態であることは、終了した演出パターンの段階が、最初の段階(ステージデータの値「1」)であったことを示すものである。
【0108】
一方、受信バッファ240aに記憶された遊技者特定情報が「0」以外であって、携帯IDメモリ250cに記憶されている遊技者特定情報と一致しない場合には、受信した遊技者特定情報は認証不可とされ、受信した遊技情報(ステージデータ)の携帯遊技データメモリ250dへの書込が非実行とされると共に、NG信号(認証不許可信号)が赤外線発光部209からパチンコ機1へ送信(出力)される。このNG信号を受信したパチンコ機1では、演出パターンの段階は次の段階(ステージ)へ更新されない。
【0109】
これにより、遊技システム500では、携帯電話200においてステージデータが記憶されない場合には、パチンコ機1において演出パターンの段階は次の段階へ更新されない。また、演出パターンの最初の段階(第1ステージ)が終了したことを示すステージデータ「2」は、遊技者は、自己の遊技量に関係なく取得し得るが、第2段階以降のステージ更新、即ちステージデータ「3」以降のステージデータの取得は、自己の遊技量に基づかなければ取得できないこととなる。
【0110】
携帯遊技データメモリ250dは、パチンコ機1から送信されたステージデータ(遊技情報)を記憶するためのメモリである。ここで、この携帯遊技データメモリ250dにステージデータ(遊技情報)が記憶されると、携帯電話200の赤外線発光部209から通信完了信号がパチンコ機1へ送信される。この通信完了信号を受信したパチンコ機1では、継続ボタン23が押下されたことを示す継続ボタン入力信号が入力されていれば、演出パターンの段階が次の段階(ステージ)へと更新される。
【0111】
機種コードメモリ250eは、ステージデータ(遊技情報)に付されてパチンコ機1より送信される、パチンコ機1の種類(機種)を表す機種コードを記憶するためのメモリである。つまり、携帯遊技データメモリ250dに記憶されたステージデータ(遊技情報)は、機種コードメモリ250eに記憶される機種コードを有するパチンコ機1で行われた遊技結果を示すものである。図10で後述するように、機種コードメモリ250eに記憶されている機種コードと同一の機種コードを有するパチンコ機1に、携帯遊技データメモリ250eに記憶されるステージデータ(遊技情報)を送信すると、そのステージデータ(遊技情報)に基づいて、続きのステージ(段階)から遊技を再開することができる。
【0112】
また、機種コードメモリ250eには、パチンコ機1からステージデータと共に送信される遊技機コードについても記憶される。これにより、ステージデータ送信元の1のパチンコ機1が特定される。
【0113】
携帯電話200の記憶する遊技情報のサーバ300への送信に際しては、該携帯電話200に記憶される遊技者特定情報と、機種コードと、遊技機コードと、RTCの値と共に遊技情報をサーバ300に送信できる。このため、サーバ300においては、遊技機コードとRTCの値とから、1の遊技情報を認識することができ、同じ遊技情報が再送信されても、その情報管理に不具合が生じることがない。
【0114】
無線部210は、MPU230と送受信アンテナ218とに接続されており、MPU230の指示により、電波の送受信を実行するものである。送受信アンテナ218は、無線回線401と接続され、無線回線401へ電波を送信すると共に、無線回線401からの電波を受信する。この無線部210と送受信アンテナ218との動作によって、携帯電話200は、インターネット(基地局)へ接続される。
【0115】
音声回路212は、無線部210からMPU230を通して出力されたデジタル受信信号をアナログ音声信号に変換し、レシーバー214に出力するものであると共に、マイク216から入力されたアナログ音声信号をデジタル送信信号として無線部210に出力するものである。
【0116】
図4は、メッセージメモリ52aに記憶されたメッセージがLCD10に表示された状態を示す図である。図4(a)は、携帯電話200に記憶されているステージデータに基づいて遊技を開始する場合にLCD10に表示される開始メッセージ301である。図4(b)は、演出パターンの現在の段階(ステージ)が終了することを通知する最終通知メッセージ302である。図4(c)は、演出パターンの段階を更新し得る状態(更新条件)に達した場合に遊技の継続か終了かの選択を要求する第1選択メッセージ303である。図4(d)は、遊技者が第1選択メッセージ303により遊技の継続又は終了を選択した後に、遊技情報を携帯電話200に取得するか否かの選択を要求する第2選択メッセージ304である。図4(e)は、後述する遊技の終了を示す信号に基づいて演出パターンの段階が「1」とされた場合にLCD10に表示される通常遊技開始メッセージ305である。図4(f)は、演出パターンの段階が更新された場合にLCD10に表示される更新メッセージ306である。図4(g)は、遊技者が更新の意志を示したものの遊技情報を取得しなかった場合にLCD10に表示される継続メッセージ307である。図4(h)は、遊技情報が携帯電話200によって非認証とされた場合にLCD10に表示されるエラーメッセージ308である。
【0117】
次に、上記のように構成された遊技システム500で実行される各処理を、図5から図13の各フローチャートと図4とを参照して説明する。
【0118】
図5は、主制御基板Cで実行されるNMI割込処理のフローチャートである。停電の発生等によりパチンコ機1の電源が断されると、停電監視回路30bから停電信号31が主制御基板CのMPU41のNMI(Non Maskable Interrupt)端子へそれぞれ出力される。すると、MPU41は、実行中の制御を中断して、図5のNMI割込処理を開始する。図5のNMI割込処理はMPU41のプログラムROM42内に記憶されている。停電信号31が出力された後所定時間は、主制御基板Cの処理が実行可能なように電源部30aから電力供給がなされており、この所定時間内にNMI割込処理が実行される。
【0119】
図5に示す主制御基板CのNMI割込処理では、まず、各レジスタおよびI/O等の値をスタックエリアへ書き込み(S21)、スタックポインタの値をバックアップエリア43iへ書き込んで退避する(S22)。更に、停電発生情報をバックアップエリア43iへ書き込んで(S23)、停電の発生等による電源断時の状態を記憶する。そして、その他停電処理を実行した後(S24)、電源が完全に断して処理が実行できなくなるまで、処理をループする。
【0120】
図6は、パチンコ機1の電源入後に主制御基板Cで実行されるメイン処理のフローチャートである。メイン処理では、バックアップが有効であれば、バックアップエリア43iに記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を電源が断される前の状態から続行する。一方、バックアップが有効でなかったり、或いは、バックアップが有効であっても電源入時にクリアスイッチ30cが押下された場合には、RAMクリア及び初期化処理(S8)を実行して、パチンコ機1を初期化する。
【0121】
まず、割込を禁止し(S1)、スタックポインタを設定する(S2)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを確認し(S3)、オンされていなければ(S3:No)、バックアップが有効であるか否かを確認する(S4)。この確認は、RAM43の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されていればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しくなければバックアップデータは破壊されているので、そのバックアップは有効ではない。バックアップが有効であれば(S4:Yes)、S5からS7の処理によって、主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。即ち、バックアップエリア43iからスタックポインタの値を読み出して、これをスタックポインタへ書き込み、電源断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S5)。次に、スタックポインタの値を戻した後のスタックエリア、即ちバックアップエリア43iへ退避した各レジスタやI/O等のデータをそのバックアップエリア43iから読み出して、これら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込み(S6)、その後、割込の状態を電源断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻し(S7)、NMI割込リターンを実行して処理を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行する。
【0122】
一方、S3の処理において、クリアスイッチ30cがオンされていたり(S3:Yes)、或いはバックアップが有効でなければ(S4:No)、RAMクリア及び初期化処理を実行して(S8)、各メモリやI/Oを初期化する。その後、タイマ割込等の各割込の設定を行って(S9)、割込が発生可能な状態にした上で、割込を許可する(S10)。
【0123】
割込の許可後は、S11からS18の各処理を所定時間毎(例えば、2ms毎)に繰り返し実行して、遊技の制御を行う。以下に、S11からS18の各処理を説明する。
【0124】
先ず、ステージ設定処理(S11)について、図7を参照して説明する。図7は、パチンコ機1の主制御基板Cにおいて実行されるステージ設定処理(S11)のフローチャートである。ステージ設定処理(S11)では、通信基板Tから送信された各種データ又はコマンドに基づいて、遊技者が遊技する演出パターンの段階(ステージ)を設定するための処理である。
【0125】
このステージ設定処理(S11)では、先ず、データが受信されたか否かを判別する(S31)。データの受信があった場合には(S31:Yes)、受信データを受信バッファ43aに書き込み(S32)、受信バッファ43aにデータが記憶されていることを示す非図示の受信フラグをオンした後(S33)、このステージ設定処理(S11)を終了する。
【0126】
一方、S31の処理において、データ受信でないと判別された場合(S31:No)、受信フラグがオンされているか否かを判別する(S34)。ここで、受信フラグがオンされていなければ(S34:No)、このステージ設定処理(S11)を終了する。受信フラグのオフは、実行すべき処理が、ステージ設定処理(S11)ではないことを示すものであるので、図6のメイン処理においてこのステージ設定処理(S11)はスキップされ、次の処理が実行される。
【0127】
S34の処理で確認した結果、受信フラグがオンされていれば(S34:Yes)、受信バッファ43aに記憶されているデータが何であるかを確認する(S35)。ここで、S35の処理において、受信バッファ43aに記憶されているデータが、通信基板Tから送信(出力)されたステージデータ(遊技情報)であると(S35:ステージデータ)、受信バッファ43aのステージデータをステージメモリ43eに書き込み、先の値を更新する(S36)。つまり、S36の処理により、パチンコ機1は、演出パターンの段階(ステージ)が、ステージメモリ43eに記憶されているステージデータの値に設定される。例えば、ステージメモリ43eの値が「3」であれば、パチンコ機1で実行される演出パターンの段階(ステージ)は「3」となる。ここで、通信基板Tから送信されるステージデータは、パチンコ機1が遊技の開始を待機した状態において携帯電話200から送信されたステージデータ(遊技情報)である(図10参照)。よって、このS36の処理により、携帯電話200に記憶されているステージデータに基づいて、パチンコ機1の演出パターンの段階(ステージ)が設定される。
【0128】
次いで、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値(大当たり回数)を「0」にセットする(S37)。つまり、S37の処理により、S36の処理で設定された演出パターンの段階(ステージ)における初期状態に設定される。続いて、受信バッファ43aのステージデータを消去し(S38)、ステージメモリ43eに記憶されている更新されたステージデータと、開始される遊技の演出パターンの段階の通知を指示する開始メッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込む(S39)。
【0129】
表示用送信バッファ43bに書き込まれたステージデータと開始メッセージ出力コマンドとは、所定のタイミング(タイマ割込処理)で表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10に開始メッセージ301(図4(a))が表示され、次いで、LCD10では、携帯電話200に記憶されていたステージデータ(遊技情報)に基づいた演出パターンでの演出が実行される。S39の処理後、S57の処理へ移行する。
【0130】
また、S35の処理で確認した結果、受信バッファ43aに記憶されているデータが、通信基板Tから送信されたステージ更新コマンドであると(S35:ステージ更新コマンド)、ステージメモリ43eのステージデータに「1」加算し(S41)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値を「0」にセットする(S42)。つまり、パチンコ機1で実行される遊技において、演出パターンの段階(ステージ)が次のステージ(段階)へと更新される。尚、現在の演出パターンの段階(ステージ)が最終ステージ、即ちステージデータが「4」である場合には、ステージデータの更新は非実行とされる。次いで、ステージメモリ43eに記憶されている更新されたステージデータと、更新された演出パターンの段階の通知を指示する更新メッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込み(S43)、受信バッファ43aのステージデータ更新コマンドを消去する(S44)。
【0131】
表示用送信バッファ43bに書き込まれたステージデータと更新メッセージ出力コマンドとは、所定のタイミングで表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10に更新メッセージ306(図4(f))が表示され、次いで、LCD10では次の段階(ステージ)の演出パターンによる演出が開始される。尚、S41〜S44の処理は、各ステージにおける更新条件である20回目の大当たり(最終大当たり)が終了すると実行される処理であるので、S72の処理により変動待機フラグ43hがオンされた状態にある(図8参照)。S44の処理の後は、変動表示を待機する必要がなくなるので、このS44の処理後、変動待機フラグ43hをオフし(S45)、その後、その処理をS57の処理に移行する。
【0132】
更に、S35の処理で確認した結果、受信バッファ43aに記憶されているデータが、通信基板Tから送信された終了コマンドであると(S35:終了コマンド)、ステージメモリ43eのステージデータを「1」にセットし(S46)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値を「0」にセットする(S47)。つまり、S46及びS47の処理によって、パチンコ機1で行われる遊技の演出パターンの段階が最初の段階(第1ステージ)にセットされる。次いで、更新されたステージデータと、演出パターンが最初の段階(第1ステージ)であることの通知を指示する通常遊技開始メッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込み(S48)、受信バッファ43aの終了コマンドを消去する(S49)。
【0133】
表示用送信バッファ43bに書き込まれたステージデータと通常遊技開始メッセージ出力コマンドとは、所定のタイミングで表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10に通常遊技開始メッセージ305(図4(e))が表示され、次いで、LCD10での演出は、演出パターンの最初の段階(第1ステージ)に基づいて実行されることとなる。S49の処理の後は、その処理をS45の処理に移行して、変動待機フラグ43hをオフし(S45)、次いでS57の処理へ移行する。
【0134】
加えて、S35の処理で確認した結果、受信バッファ43aに記憶されているデータが、NGコマンドであると(S35:NGコマンド)、ステージメモリ43eのステージデータを「1」にセットし(S50)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値を「0」にセットする(S51)。ここで、NGコマンドは、パチンコ機1が携帯電話200からNG信号(認証不許可信号)を受信すること基づいて、通信基板Tから主制御基板Cに入力されるコマンドであり、演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)に設定することを指示するコマンドである(図9参照)。つまり、携帯電話200からNG信号(認証不許可信号)を受信すると、S50及びS51の処理によって、パチンコ機1で行われる遊技の演出パターンの段階が最初の段階(第1ステージ)にセットされる。
【0135】
S51の処理後、更新されたステージデータと、エラーの通知を指示するエラーメッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込み(S52)、受信バッファ43aのNGコマンドを消去する(S53)。表示用送信バッファ43bに書き込まれたステージデータとエラーメッセージ出力コマンドとは、所定のタイミングで表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10にエラーメッセージ308(図4(h))が表示される。LCD10での演出は、パチンコ機1は演出パターンの最初の段階(第1ステージ)に基づいて実行されることとなる。S53の処理が終了すると、その処理をS45の処理に移行して、変動待機フラグ43hをオフし(S45)、次いで、S57の処理へ移行する。
【0136】
また、S35の処理で確認した結果、受信バッファ43aに記憶されているデータが、継続コマンドであると(S35:継続コマンド)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値を「0」にセットする(S54)。つまり、S54の処理によって、演出パターンの現在の段階(ステージ)が初期状態に設定される。ここで、継続コマンドは、遊技者が、パチンコ機1の継続ボタン23を押下し、次いで、Noボタン26を押下したことにより、通信基板Tから送信(入力)されるコマンドである(図9参照)。継続コマンドの入力は、遊技は継続するが遊技情報は取得しないことを遊技者が示したことを意味している。従って、先のステージを終了したことを示すステージデータ(遊技情報)は携帯電話200に出力されず、また記憶もされないため、演出パターンの段階は次の段階へ更新されない。
【0137】
S54の処理の後、ステージメモリ43eのステージデータと、現状の演出パターンの段階が引き続き設定されたことを通知する開始メッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込み(S55)、受信バッファ43aの継続コマンドを消去する(S56)。表示用送信バッファ43bに書き込まれたステージデータとエラーメッセージ出力コマンドとは、所定のタイミングで表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10に継続メッセージ307(図4(g))が表示され、次いで、LCD10では、再度、同じステージ(段階)での演出が実行されることとなる。S56の処理の後は、変動待機フラグ43hをオフし(S45)、次いで、S57の処理へ移行する。
【0138】
S39又はS45の処理後、受信バッファ43bに記憶される情報があるか否かを確認する(S57)。ここで、受信バッファ43bに記憶される情報がなければ(S57:No)、受信フラグをオフして(S58)、このステージ設定処理(S11)を終了する。一方、受信バッファ43bに記憶される情報があれば(S57:Yes)、そのままステージ設定処理(S11)を終了する。
【0139】
更には、S35の処理で確認した結果、受信バッファ43aに記憶されているデータが、上記以外のデータである場合は、このステージ設定処理(S11)を終了する。かかる場合には、図6のメイン処理においてこのステージ設定処理(S11)はスキップされて、次の処理が実行される。
【0140】
図6に戻って説明する。変動表示設定処理(S12)では、球が図柄作動口12へ入賞したか否かを確認した上で所定の処理が行われる。即ち、第1種始動口スイッチのオンが確認された場合には、球が図柄作動口12へ入賞したものと判断して、その時の乱数カウンタ(図示せず)、リーチカウンタ(図示せず)、大当り図柄カウンタ(図示せず)、変動パターンカウンタ(図示せず)の各値が、保留球カウンタ(図示せず)の値が示す演出実行メモリ(図示せず)に記憶される。この変動表示設定処理(S12)によって取得された各カウンタの値に基づいてコマンドが設定され、変動表示が実行される。
【0141】
変動停止処理(S13)では、まず、大当り中であるか否かを判定する。ここで、大当り中には、大当りの際にLCD10で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。特別遊技終了後の所定時間は、例えばパチンコ機1の各状態を整えるのに要する時間などとして設定される。大当り中ではないと判定されると、変動パターンにおける変動時間が終了しているか否かを判定する。この処理は、変動開始処理で説明したように各変動パターンはパターン毎に変動時間が設定されているので、その時間を経過したかを判定することにより行われる。変動時間が終了していれば、変動の停止と確認のために設定されている停止図柄を、制御用コマンドの1つである確定コマンドとして表示用制御基板Dへ出力し、この処理を終了する。表示用制御基板Dは、確定コマンドを入力すると、LCD10に停止図柄を表示させる。
【0142】
カウンタ更新処理(S14)では、乱数カウンタ(図示せず)、リーチカウンタ(図示せず)、大当り図柄カウンタ(図示せず)、変動パターンカウンタ(図示せず)の各カウンタの値を更新する。乱数カウンタは、大当りか否かを判定する際に用いられるカウンタであり、本実施例では0〜599の範囲内で順に1ずつ加算されて更新され、最大値(つまり599)に達した後に再び0に戻るループカウンタで構成される。リーチカウンタは、外れ時にリーチ遊技を行うか否かを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施例では0〜11の範囲内で順に1ずつ加算されて更新され、最大値(つまり11)に達した後に再び0に戻るループカウンタで構成される。大当り図柄カウンタは、大当りのときにLCD10に停止表示される特別図柄(大当り図柄)を決定する際に用いられるカウンタであり、本実施例では0〜44の範囲内で順に1ずつ加算されて更新され、最大値(つまり44)に達した後に再び0に戻るループカウンタで構成される。変動パターンカウンタは、LCD10で行われる特別図柄の変動表示のパターンを決定する際に用いられるカウンタであり、本実施例では0〜99の範囲内で順に1ずつ加算されて更新され、最大値(つまり99)に達した後に再び0に戻るループカウンタで構成される。
【0143】
当たり時処理(S15)について、図8を参照して説明する。図8は、パチンコ機1の主制御基板Cにおいて実行される当たり時処理(S15)のフローチャートである。当たり時処理(S15)は、大当たりが確定されると実行され、大入賞口(特定入賞口)13aの開放処理を行うと共に、大当たり回数を計数し、大当たりが演出パターンの現在の段階(ステージ)における最終大当たりとなる(大当たり回数が20回に達する)と、演出パターンの段階を更新するための処理を実行するものである。
【0144】
この当たり時処理(S15)では、先ず、大当たりフラグ43fがオンされているか否かを判定する(S61)。大当たりフラグ43fがオンされていない場合は(S61:No)、この当たり時処理(S15)を終了する。一方、大当たりフラグ43fがオンされていれば(S61:Yes)、現状の遊技状態が何かを判別する(S62)。
【0145】
S62の処理で確認した結果、遊技状態が大当たり開始であれば(S62:大当たり開始)、ステージメモリ43eに記憶されている値(ステージデータ)が、演出パターンにおける最終ステージを示すデータであるか否かを判定する。本実施例は、第1〜第4ステージ(段階)の演出パターンから構成されている遊技であるので、ステージメモリ43eに記憶されている値が、演出パターンの最後の段階を示す「4」であるか否かを判定する(S63)。ステージメモリ43eに記憶される値が「4」でなければ(S63:No)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値に「1」加算する(S64)。
【0146】
次いで、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値が、現在のステージから次のステージへ移行することを許可する更新条件を満たしているか(現在のステージを更新し得る状態にあるか)否かを判定する。本実施例では、大当たり回数設定値メモリ42aにおいて「20」が設定されており、即ち、20回の大当たりを更新条件として設定している。よって、本実施例では、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値(大当たり回数)が20であるか否かを判定する(S65)。
【0147】
大当たり回数カウンタ43dに記憶される値が20である場合(S65:Yes)、演出パターンの段階を更新し得る状態(更新条件)に達したことを示す最終当たりコマンドを表示用送信バッファ43bに書込み(S66)、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値を「0」クリアする(S67)。次いで、最終当たりフラグ43gをオンして(S68)、その後開放処理(S69)を行う。
【0148】
なお、本実施例は、第1〜第4ステージ(段階)の演出パターンから構成され、ステージの更新条件を大当たり20回として設定されている遊技であるが、これはあくまで例示であって、最終ステージ及び更新条件として設定される大当たり回数はいずれも任意に構成できるものである。
【0149】
大入賞口13aの開放処理(S69)では、球が入賞しやすいように大入賞口13aを所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放する。大入賞口13aの開放中に、球がVゾーン(図示せず)内を通過すると、継続権を成立させて、大入賞口13aの閉鎖後、再度、その大入賞口13aを所定時間(又は、球が10個入賞するまで)開放する。この大入賞口13aの開閉動作を、最高で16回(16ラウンド)繰り返す。この開放処理(S69)の終了後、当たり時処理(S15)を終了する。
【0150】
一方、S63の処理で確認した結果、ステージメモリ43eに記憶される値が「4」であれば(S63:Yes)、それは演出パターンの段階は最終段階であり、それ以上更新されることはない。この場合は、次いで、各処理(S78)に移行する。各処理(S78)では、大入賞口(特定入賞口)13aの開放処理を行うと共に、大当たり回数カウンタ43dの大当たり回数に「1」加算し、次いで、大当たり回数カウンタ43dの大当たり回数を計数する。大当たり回数が所定回数(例えば、5回)に達したことが確認されたら、演出パターンの段階が全て終了したことをLCD10に表示させるためのコマンドを表示用制御基板Dに出力し、演出パターンの段階を最初の段階に戻す処理(ステージメモリ43e=「1」、大当たり回数カウンタ43d=「0」)が行われる。各処理(S78)が行われた後、この当たり時処理(S15)を終了する。
【0151】
また、S65の処理で確認した結果、大当たり回数カウンタ43dに記憶される値が20未満である場合(S65:No)、演出パターンの段階を更新し得る状態(更新条件)には未到達であることを示す通常当たりコマンドを表示用送信バッファ43bに書込んだ後(S70)、その処理を開放処理(S69)に移行する。
【0152】
更に、S62の処理で確認した結果、遊技状態が大当たり中であれば(S62:大当たり中)、その処理を開放処理(S69)に移行する。加えて、S62の処理で確認した結果、遊技状態が大当たり終了であれば(S62:大当たり終了)、最終当たりフラグ43gがオンであるか否かを判定する(S71)。最終大当たりフラグがオンされていなければ(S71:No)、更新条件、即ち、演出パターンの段階を更新し得る状態に達していないということなので、大当たりフラグ43fをオフして(S77)、この当たり時処理(S15)を終了する。
【0153】
一方、最終当たりフラグ43gがオンされていれば(S71:Yes)、変動待機フラグ43hをオンする(S72)。ここで、変動待機フラグ43hがオンされることによって、現在の演出パターンの段階(ステージ)から新たに実行される次の段階(ステージ)へ更新するための処理(更新処理)を、変動表示が待機された状態で行うことができる。
【0154】
S72の処理の後は、大当たりフラグ43fをオフし(S73)、次いで、最終当たりフラグ43gをオフする(S74)。その後、ステージメモリ43eに記憶されるステージデータに「1」加算した値をステージデータとして通信用送信バッファ43cに書込む(S75)。よって、演出パターンの段階を更新し得る状態(更新条件)に達することによって新たに作成された遊技情報(ステージデータ)は、そのステージデータの値の直前のステージ(段階)まで終了したことを意味する。例えば、S75の処理によって作成されたステージデータの値(遊技情報)が「3」である場合、第2ステージが終了したということを意味する。尚、通信用送信バッファ43cに書き込まれたステージデータは、所定のタイミングで通信基板Tに送信(出力)される。ここで、本実施例では、パチンコ機1で作成される遊技情報をステージデータとしているが、遊技情報は、大当たり回数や変動回数などの遊技状態の発生回数等の情報(データ)で構成することもできる。
【0155】
S75の処理の後、第1選択メッセージ303の出力を指示する第1選択メッセージ出力コマンドを表示用通信バッファ43bに書込む(S76)。表示用送信バッファ43bに書き込まれた第1選択メッセージ出力コマンドは、所定のタイミングで表示用制御基板Dに送信(出力)される。これにより、LCD10に第1選択メッセージ303(図4(c))が表示される。遊技者は、この第1選択メッセージ303に基づき、遊技を継続するか終了するかの意思表示をする。即ち、遊技者は、遊技を継続したい場合は継続ボタン23を押下し、遊技を終了したい場合は終了ボタン24を押下する。S76の処理後は、この当たり時処理(S15)を終了する。
【0156】
また、S62の処理で確認した結果、遊技状態が変動表示中であれば(S62:変動表示中)、この当たり時処理(S15)を終了する。
【0157】
再び、図6に戻って説明する。各処理(S16)では、上記した処理以外の処理を実行するものであり、例えば、払出制御基板Hへ第1種始動口スイッチ12等による入賞の検出に基づいて、賞球の払い出しを指示する等の処理が実行される。
【0158】
ハズレ図柄カウンタ更新処理(S17)では、3つある各ハズレ図柄カウンタの値をそれぞれ更新する。ハズレ図柄カウンタは、特別図柄の変動表示の結果としてのハズレ図柄を決定するためのカウンタであり、特別図柄の変動表示に合わせて左段、中段、右段についてそれぞれ、即ち合計で3のハズレ図柄カウンタが設けられている。これらハズレ図柄カウンタの値に応じて、ハズレ時の変動表示の停止図柄が決定される。
【0159】
ハズレ図柄カウンタ更新処理(S17)の終了後は、次のS11の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間の間、そのハズレ図柄カウンタ更新処理(S17)を繰り返し実行する。S11〜S16の各処理は定期的に実行する必要があるので、S18の処理において、前回のS11の処理の実行からの経過時間をチェックする(S18)。チェックの結果、前回のS11の処理の実行から所定時間(例えば2ms)経過していれば(S18:Yes)、処理をS11へ移行する。一方、所定時間経過していなければ(S18:No)、処理をS17へ移行して、ハズレ図柄カウンタ更新処理(S17)を繰り返す。ここで、S11〜S16の各処理の実行時間は、遊技の状態に応じて変化するので、次のS11の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間を使用しハズレ図柄カウンタ更新処理(S17)を繰り返し実行することにより、各ハズレ図柄カウンタの値をランダムに更新することができる。
【0160】
次に、通信基板Tで実行される処理について説明する。図9は、パチンコ機1の通信基板Tによって実行される通信処理のフローチャートである。通信処理は、演出パターンの段階(ステージ)を新たに設定するために実行される処理であり、演出パターンの段階の終了後に、遊技を継続するか否かや、ステージデータを取得するか否かの遊技者の意志を示す入力信号や、携帯電話200から送信されるデータ(情報、信号)に基づいて実行される。
【0161】
通信処理においては、先ず、通信基板Tにデータが受信されたか否かを判定する(S80)。通信基板Tにデータが受信されていると(S80:Yes)、その受信データが何であるかを判定する(S81)。
【0162】
受信データが、主制御基板Cから通信基板Tに送信されたステージデータである場合(S81:ステージデータ)、その受信したステージデータを、RAM63内の遊技状態記憶メモリ63aに書込み、先のデータを更新する(S82)。次いで、RTC64の値を読取り、その値をRAM63の所定のエリアに書込み(S83)、出力フラグ63dをオンして(S84)、この通信処理を終了する。
【0163】
一方、S81の処理で確認した結果、受信データが、継続ボタン23が押下されることにより入力される継続ボタン入力信号であれば(S81:継続ボタン入力信号)、出力フラグ63dがオンされているか否かを判定する(S85)。出力フラグ63dがオンされていれば(S85:Yes)、継続フラグ63cをオンして(S86)、第2選択メッセージ304の出力を指示する第2選択メッセージ出力コマンドを表示用制御基板Dに出力し(S87)、この通信処理を終了する。一方、S85の処理で確認した結果、出力フラグ63dがオンされていなければ(S85:No)、この通信処理を終了する。
【0164】
また、S81の処理で確認した結果、受信データが、終了ボタン24が押下されることにより入力される終了ボタン入力信号であれば(S81:終了ボタン入力信号)、出力フラグ63dがオンされているか否かを判定する(S88)。出力フラグ63dがオンされていれば(S88:Yes)、第2選択メッセージ出力コマンドを表示用制御基板Dに出力して(S89)、この通信処理を終了する。一方、S88の処理で確認した結果、出力フラグ63dがオンされていなければ(S88:No)、この通信処理を終了する。
【0165】
S87又はS89の処理により、第2選択メッセージ出力コマンドが表示用制御基板Dに送信(出力)されると、LCD10には、第2選択メッセージ304(図4(d))が表示される。遊技者は、この第2選択メッセージ304に基づき、遊技状態記憶メモリ63aに記憶された遊技情報(ステージデータ)を、携帯電話200に記憶させるか否かの意思表示をする。即ち、遊技者は、遊技情報(ステージデータ)を携帯電話200に記憶(取得)させたい場合はYesボタン25を押下し、遊技情報(ステージデータ)を記憶させたくない場合はNoボタン26を押下する。
【0166】
更に、S81の処理で確認した結果、受信データが、Yesボタン25が押下されると入力されるYesボタン入力信号であれば(S81:Yesボタン入力信号)、出力フラグ63dがオンされているか否かを判定する(S90)。出力フラグ63dがオンされていれば(S90:Yes)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されたステージデータに、S83の処理で読み取ったRTC64の値とIDメモリ63bに記憶されている遊技者特定情報と機種コードメモリ62aに記憶されている機種コードと、ROM62の所定のエリアに記憶されている遊技機コードとを付加し、赤外線信号として赤外線発光部22から出力(送信)した後(S91)、この通信処理を終了する。S91の処理により出力された赤外線信号101は、携帯電話200の赤外線受光部208で受信されることとなる。一方、S90の処理で確認した結果、出力フラグ63dがオンされていなければ(S90:No)、この通信処理を終了する。
【0167】
また、S81の処理で確認した結果、受信データが、Noボタン25を押下することによって出力されるNoボタン入力信号であれば(S81:Noボタン入力信号)、出力フラグ63dがオンされているか否かを判定する(S92)。出力フラグ63dがオンされていなければ(S92:No)、この通信処理を終了し、一方、出力フラグ63dがオンされていれば(S92:Yes)、継続フラグ63cがオンされているか否かを判定する(S93)。継続フラグ63cがオンされていれば(S93:Yes)、遊技者は遊技を継続を所望し、且つ、現在の段階(終了したステージ)での演出を所望していると判断できる。よって、継続コマンドを主制御基板Cに出力して(S94)、継続フラグ63cをオフする(S95)。S94の処理で、出力された継続コマンドにより、主制御基板Cでは、演出パターンの段階を現在の段階(ステージ)の初期状態とすることが設定される(図7参照)。
【0168】
S94の処理後、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを「0」クリア(初期化)し(S96)、出力フラグ63dをオフして(S97)、この通信処理を終了する。
【0169】
一方、継続フラグ63cがオンされていなければ(S93:No)、遊技者は遊技を終了する意志を示していると判断でき、終了コマンドを主制御基板Cに出力する(S98)。S98の処理で出力される終了コマンドにより、主制御基板Cでは、演出パターンの段階が最初の段階(第1ステージ)に設定されることとなる(図7参照)。S98の処理後、IDメモリ63bに記憶されるIDデータを「0」クリア(初期化)する(S99)。次いで、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを「0」クリア(初期化)し(S96)、出力フラグ63dをオフして(S97)、この処理を終了する。これにより、1の遊技者が遊技を終了すると、パチンコ機1の演出パターンの段階は最初の段階(第1ステージ)となり、また、パチンコ機1から出力される遊技情報も消去されるので、他の遊技者が不正に遊技情報を取得することを抑制できる。
【0170】
また、S81の処理で確認した結果、受信データが携帯電話200からの通信完了信号であれば(S81:通信完了信号)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを「0」クリア(初期化)し(S100)、出力フラグ63dをオフする(S101)。次いで、継続フラグ63cがオンされているかを判定する(S102)。携帯電話200からは通信完了信号と共に遊技者特定情報が送信されているので、継続フラグ63cがオンされていれば(S102:Yes)、IDメモリ63bに、遊技者特定情報を書き込む(S103)。
【0171】
ここで、継続フラグ63cがオンであり、且つ、通信完了信号を受信した場合は、遊技者が、次の段階の演出パターンでの演出による遊技の続行を所望していると判断できるので、ステージ更新コマンドを主制御基板Cに出力する(S104)。S104の処理で出力されたステージ更新コマンドにより、主制御基板Cでは、演出パターンの段階(ステージ)を次のステージ(段階)へ更新することが設定される(図7参照)。S104の処理の終了後は、継続フラグ63cをオフした後(S105)、この通信処理を終了する。
【0172】
一方、S102の処理で確認した結果、継続フラグ63cがオンされていないと判定されれば(S102:No)、遊技者は遊技情報を取得したが、遊技の継続を所望していないと判断できるので、終了コマンドを主制御基板Cに出力する(S106)。S106の処理で出力される終了コマンドにより、主制御基板Cでは、演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)とすることが設定されることとなる(図7参照)。S106の処理終了後、IDメモリ63bに記憶される遊技者特定情報タを「0」クリア(初期化)し(S107)、この通信処理を終了する。
【0173】
更に、S81の処理で確認した結果、受信データが、携帯電話200からのNG信号であれば(S81:NG信号)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを「0」クリア(初期化)し(S108)、出力フラグ63dをオフする(S109)。次いで、NGコマンドを主制御基板Cに出力する(S110)。S110の処理により出力されるNGコマンドによって、主制御基板Cでは、演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)とすることが設定される(図7参照)。
【0174】
S110の処理が終了すると、IDメモリ63bに記憶される遊技者特定情報「0」クリア(初期化)し(S111)、更に、継続フラグ63cをオフして(S112)、この通信処理を終了する。
【0175】
また、S85の処理で確認した結果、受信データが、携帯電話200からの携帯データ(遊技者特定情報、機種コード、ステージデータ)であれば(S81:携帯データ(遊技者特定情報、機種コード、ステージデータ)、図10で後述する設定処理(S119)を行い、その後、この通信処理を終了する。
【0176】
更に、S80の処理で確認した結果、データ受信でなければ(S80:No)、出力フラグ63dがオンされているか否かを判定する(S113)。出力フラグ63dがオンされていなければ(S113:No)、その処理をS80の処理に移行して、データの受信を待機する。
【0177】
一方、出力フラグ63dがオンされていれば(S113:Yes)、RAM63の所定のエリアに記憶されているRTC64の値から所定時間経過されたか否か判定する(S114)。S114の処理で確認した結果、所定時間が経過していれば(S114:Yes)、終了コマンドを主制御基板Cに出力し(S115)、次いで、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータを0クリア(初期化)し(S116)、更にIDメモリ63bに記憶される遊技者特定情報を0クリアする(S117)。その後、出力フラグ63dをオフして(S118)、この通信処理を終了する。
【0178】
また、S114の処理で確認した結果、所定時間が経過していなければ(S114:No)、その処理をS80の処理に移行し、データの受信または所定時間の経過を待機する。
【0179】
S115〜S118の処理によって、S83の処理で読取られたRTC64の値から所定時間内に、出力フラグ63dがオフされなければ、遊技状態記憶メモリ63aとIDメモリ63bはいずれも0クリア(初期化)される。即ち、遊技状態記憶メモリ63aにステージデータ(遊技情報)が記憶されてから所定時間内に、そのステージデータが携帯端末に送信されるか、又は、遊技者が、遊技情報(ステージデータ)を携帯電話200に送信(記憶)しない意志を示すNoボタン26を押下するかのいずれかの処理がなされなければ、遊技状態記憶メモリ63aとIDメモリ63bはいずれも0クリア(初期化)される。よって、遊技状態記憶メモリ63aに未送信の遊技情報(ステージデータ)が記憶されている状態で、遊技者が帰ってしまったり、トイレに行くために遊技機を離れた場合等に、別の遊技者により遊技情報が不正に取得(受信)されることを抑制することができる。
【0180】
図10は、パチンコ機1の通信基板Tによって実行される設定処理(S119)のフローチャートである。設定処理(S119)は、遊技の開始を待機した状態にあるパチンコ機1が携帯電話200からの携帯データを受信することによって開始される処理であり、携帯電話200から送信された携帯データに基づいて、演出パターンの段階(ステージ)を決定する処理である。携帯データは、携帯電話200に記憶されているデータであり、遊技者特定情報と、機種コードと、ステージデータとである。
【0181】
設定処理(S119)では、先ず、携帯電話200から受信した遊技者特定情報をIDメモリ63bに書き込む(S120)。次いで、受信した遊技者特定情報に付加される機種コードが機種コードメモリ62aに記憶される機種コードに一致するか否かを判定する(S121)。即ち、携帯電話200から送信された遊技情報(ステージデータ)が、同じ機種のパチンコ機1で作成された遊技情報(ステージデータ)であるか否かを確認する。S121において、受信した機種コードと機種コードメモリ62aに記憶される機種コードとが一致しない場合には(S121:No)、携帯電話200から送信された遊技情報(ステージデータ)は、違う機種のパチンコ機で作成されたものであるので、ステージデータの値を「1」として主制御基板Cへ出力し(S124)、この設定処理を終了する。つまり、違う機種のパチンコ機で作成された遊技情報(ステージデータ)が入力された場合は、演出パターンの段階(ステージ)は最初の段階(第1ステージ)から開始されることとなる。
【0182】
一方、S121において、受信した機種コードと機種コードメモリ62aに記憶される機種コードとが一致していれば(S121:Yes)、受信した遊技者特定情報に付加されるステージデータを遊技状態記憶メモリ63aに書き込む(S122)。次いで、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータを主制御基板Cへ出力し(S123)、この設定処理(S119)を終了する。
【0183】
ここで、主制御基板Cへステージデータが出力(送信)されると、主制御基板Cでは、パチンコ機1の演出パターンの段階(ステージ)が、携帯電話200に記憶されていたステージデータ(遊技情報)に対応するものに設定され、該ステージデータに基づいた演出の遊技が開始される(図7参照)。例えば、携帯電話200から送信された遊技情報(ステージデータ)が「3」であった場合、その遊技情報(ステージデータ)が作成される直前のステージ(段階)である第2ステージが終了したことを意味するので、パチンコ機1では、ステージデータ「3」によって指定される演出パターンの段階(第3ステージ)での遊技が開始される。
【0184】
次に表示用制御基板Dで実行される処理について説明する。図11は、表示用制御基板Dで実行される情報受信処理のフローチャートである。情報受信処理は、表示用制御基板Dが受信した各種情報に基づいた表示をLCD10で実行させるための処理である。
【0185】
情報受信処理では、先ず、表示用制御基板Dが受信した情報(データ、コマンド)を受信バッファ53aに書き込む(S130)。次いで、受信バッファ53aに記憶された情報が何であるかを判定する(S131)。受信バッファ53aに記憶された情報が、主制御基板Cのステージ設定処理(S11)の結果として通信基板Dに入力されたステージデータである場合(S131:ステージデータ)、受信したステージデータをステージメモリ53bに書き込み(S132)、この情報受信処理を終了する。
【0186】
また、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、通常当たりコマンドである場合(S131:通常当たりコマンド)、ステージメモリ53bに記憶されるステージデータに対応するキャラクタデータを、キャラクタROM55内に格納されている第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dから読み出す(S133)。つまり、ステージデータの値に応じて、異なるキャラクタがキャラクタメモリから読み出される。例えば、ステージデータが「3」である場合は、第3キャラクタメモリ55cからキャラクタが読み出される。S133の処理後、読み出したキャラクタデータによってLCD10の全面で大当たり演出を実行する(S134)。S134の処理終了後、この情報受信処理を終了する。
【0187】
更に、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、最終当たりコマンドである場合(S131:最終当たりコマンド)、ステージメモリ53bに記憶されるステージデータに対応するキャラクタデータをキャラクタROM55内に格納されている第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dから読み出す(S133)。そして、読み出したキャラクタデータによってLCD10の上側部分で大当たり演出を実行し(S136)、メッセージメモリ52aに記憶される最終通知メッセージ302をLCD10の下側部分に表示する(S137)。最終大当たり時には、このS137の処理により、図4(b)に示すように、LCD10では、その下側部分に最終通知メッセージ302が表示される。ここで、図4(b)には図示されていないが、LCD10の下側部分に表示される最終通知メッセージ302と共に、LCD10の上側部分では大当たり演出が実行されている。これにより、遊技者は、演出パターンの現在の段階(ステージ)が終了することを予め知ることができる。S137の処理終了後、この情報受信処理を終了する。
【0188】
尚、最終通知メッセージ302のLCD10への表示を行うS137の処理は、更新条件の大当たり遊技状態における演出実行時に1回だけ行われているが、更新条件に達する前の大当たり時に実行されてもよい。また、実行される回数は1回に限られず複数回行っても良い。ここで、複数回の最終通知メッセージ302が表示されることにより、演出パターンの現在の段階がいずれ終了することを、遊技者により強く認識させることができる。
【0189】
また、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、変動表示のパターンを指定する変動パターン指定コマンドである場合(S131:変動パターン指定コマンド)、ステージメモリ53bに記憶されているステージデータに対応するキャラクタデータをキャラクタROM55内に格納されている第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dから読み出し、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンで変動表示を実行し(S138)、この情報受信処理を終了する。つまり、変動表示は、ステージデータに応じて段階的に変化する。
【0190】
また、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、変動表示が停止した際にLCD10に表示される停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドである場合(S131:停止図柄指定コマンド)、ステージメモリ53bに記憶されているステージデータに対応するキャラクタデータを、キャラクタROM55内に格納されている第1〜4キャラクタメモリ55a〜55dから読み出し、停止図柄指定コマンドにより指定される停止図柄を設定し(S139)、この情報受信処理を終了する。
【0191】
また、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、図柄停止コマンドである場合(S131:図柄停止コマンド)、S139の処理において第1〜4キャラクタデータメモリ55a〜55dから読み出した停止図柄で変動表示を停止表示し(S140)、この情報受信処理を終了する。つまり、変動表示の停止図柄は、ステージデータに応じて段階的に変化する。
【0192】
加えて、S131の処理で確認した結果、受信バッファ53aに記憶されているデータが、各種メッセージ出力コマンド又はその他の情報(データ、コマンド)である場合(S131:メッセージ出力コマンド、その他)、各コマンドに応じて各処理(S141)がなされ、この情報受信処理を終了する。ここで、各種メッセージ出力コマンドが受信されている場合には、各処理(S141)において、メッセージ出力コマンドに応じたメッセージがメッセージメモリ52aから読み出され、LCD10に表示される。
【0193】
図12は、携帯電話200で実行される遊技データ出力処理のフローチャートである。遊技データ出力処理は、携帯電話200に記憶される携帯データをパチンコ機1に出力するための処理であり、遊技者(操作者)が操作部を操作して、携帯データをパチンコ機1へ送信する出力要求が、MPU230に入力されることにより開始される。
【0194】
遊技データ出力処理では、先ず、携帯データの出力要求がなされたか否かを判定する(S151)。携帯データの出力要求がなければ(S151:No)、この遊技データ出力処理を終了する。
【0195】
一方、携帯データの出力要求があった場合は(S151:Yes)、携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報と、携帯遊技データメモリ250dに記憶されるステージデータと、機種コードメモリ250eに記憶される機種コードとを赤外線信号として、赤外線発光部209から出力し(S152)、この遊技データ出力処理を終了する。ここで、携帯電話200から出力された携帯データ(遊技者特定情報、ステージデータ、機種コード)は、パチンコ機1に受信され、その結果パチンコ機1では、携帯電話200に記憶されるステージデータに基づいて演出パターンの段階を設定するための設定処理(S119)が実行されることとなる(図10参照)。
【0196】
図13は、携帯電話200で実行される遊技データ入力処理のフローチャートである。遊技データ入力処理は、パチンコ機1から送信された赤外線信号(遊技者特定情報、ステージデータ、機種コード、RTCの値)を受信し、受信した信号(情報)を記憶する処理を行うものである。
【0197】
遊技データ入力処理では、先ず、携帯電話200の赤外線受光部208に赤外線信号が受信されたか否かを判別する(S161)。赤外線信号が受信されていなければ(S161:No)、この遊技データ入力処理を終了する。
【0198】
一方、携帯電話200の赤外線受光部208に赤外線データが受信されると(S161:Yes)、赤外線信号(受信データ)に含まれるRTCの値、遊技者特定情報、機種コード、遊技機コード、ステージデータを、受信バッファ240aに書き込む(S162)。次いで、受信バッファ240aに記憶された遊技者特定情報の値が「0」であるか否かを判別する(S163)。受信した遊技者特定情報の値が「0」でなければ(S163:No)、受信した遊技者特定情報が、携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報と一致するか否かを判別する(S164)。
【0199】
ここで、受信した遊技者特定情報と携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報とが一致すれば(S164:Yes)、受信したRTCの値とステージデータとを携帯遊技データメモリ250dに書き込み(S165)、更に、受信した機種コードと遊技機コードとを機種コードメモリ250eに書込む(S166)。
【0200】
その後、ステージデータ等の遊技情報を携帯電話200の携帯遊技データメモリ250dに記憶したことを示す通信完了信号と携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報とを赤外線発光部209から出力し(S167)、この遊技データ入力処理を終了する。これにより、パチンコ機1に通信完了信号が受信されると、パチンコ機1では、(1)継続ボタン入力信号が入力されていれば演出パターンの段階(ステージ)が次のステージへ更新され)、(2)終了ボタン入力信号が入力されていれば、演出パターンの段階が最初の段階(第1ステージ)にセットされる(図9参照)。
【0201】
また、受信した遊技者特定情報と携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報とが一致しなければ(S164:No)、パチンコ機1から送信された遊技者特定情報を携帯電話200では認証不可としたことを示すNG信号(認証不許可信号)を赤外線発光部209から出力し(S168)、この遊技データ入力処理を終了する。
【0202】
ここで、受信した遊技者特定情報がS164の処理によって、正規のものであると認証されなければ、受信バッファ240aに記憶される各情報は、EEPROM250へ書き込まれることなく、受信バッファ240aから消去される。即ち、パチンコ機1から送信された遊技情報に付加されている遊技者特定情報が携帯電話200によって認証されなければ、携帯電話200はその遊技情報(ステージデータ)を記憶しない。携帯電話200から出力されるNG信号が、パチンコ機1に受信されると、パチンコ機1では、演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)に設定するので、携帯電話に遊技情報が記憶されない場合には、演出パターンの段階は次の段階には更新されないこととなるのである(図9参照)。
【0203】
また、S163の処理で確認した結果、受信した遊技者特定情報の値が「0」であれば(S163:Yes)、S164の処理をスキップし、その処理をS165の処理に移行する。ここで、パチンコ機1から送信された遊技者特定情報が「0」であることは、パチンコ機1で行われている遊技の演出パターンの段階(ステージ)が「1」であることを意味する。即ち、演出パターンの最初の段階(第1ステージ)に対しては、S164の認証処理が行われることなく、遊技情報が記憶される。従って、本実施例の遊技システム500では、演出パターンの最初の段階(ステージ)に関しては、遊技者特定情報で特定づけられた携帯端末の所持、非所持にかかわらず、任意の遊技者が、自己の遊技量に関係なく、遊技情報を取得でき、次の段階(第2ステージ)へ進むことができる。しかし、第2ステージ以降の遊技情報には必ず遊技者特定情報が付加され、携帯電話200においてS164の認証処理が行われるため、第2ステージ以降の遊技情報は、自己の遊技量に基づかなければ取得できず、次のステージへ更新できないことになる。従って、第1実施例の遊技システム500では、パチンコ機1において演出パターンの段階(ステージ)が更新される場合は、「1」→「2」→「3」→・・・のように昇順で段階的に順次更新されることとなる。
【0204】
以上説明したように、第1実施例の遊技システム500では、パチンコ機1は、携帯電話200から、パチンコ機1の遊技情報を記憶したことを示す通信完了信号を受信した場合に、演出パターンの段階を次の段階へ更新する。また、パチンコ機1は、携帯電話200に記憶された遊技情報に基づいて、続きの段階(ステージ)から遊技を再開する。即ち、本実施例の遊技システム500におけるパチンコ機1は、携帯電話200に遊技情報を記憶させることによって、演出パターンの段階を更新させることができるものである。
【0205】
また、第1実施例の遊技システム500において、携帯電話200は、遊技者特定情報を認証しない限り、パチンコ機1から送信される遊技情報を記憶しない。少なくとも第2ステージ以降の遊技情報については、遊技者特定情報と共にパチンコ機1から送信されるため、その遊技者特定情報と対応付けられている携帯電話200以外の携帯電話には記憶することができない。一方、例えば、第3ステージを行なっている遊技者が、遊技継続中にかかわらず帰宅してしまった場合に、その直後にやってきた別の遊技者によって不正に遊技を継続されることも有り得る。しかし、第3ステージの遊技情報は、既に1の携帯電話200と対応づけられているため、不正に遊技を行なった遊技者の携帯電話200には記憶されず、第4ステージへの更新を阻止することができる。即ち、他の遊技者により遊技の不正な継続が一時的になされたとしても、その次の段階への更新を阻止し得、所謂「演出パターンの段階(ステージ)の階段飛ばし」を防止することができる。
【0206】
次に、図14から図17を参照して、第2実施例について説明する。前記した第1実施例では、パチンコ機1は、携帯電話200がパチンコ機1で作成された遊技情報を記憶したことに伴い発信(送信)される通信完了信号を受信した場合に、演出パターン段階の更新を行うようにした。その際、IDメモリ63bに記憶される遊技者特定情報を遊技情報に付加して携帯端末に送信し、その遊技者特定情報を、携帯IDメモリ250cに記憶される遊技者特定情報と一致するか否かを判別させ(S164)、一致した場合、携帯端末200は遊技情報を記憶した結果として通信完了信号を発し、その信号を受信することによって、パチンコ機1で実行される演出パターンの段階の更新が行われた。つまり、遊技情報等(更新情報)の正当性を携帯電話200で行った。
【0207】
これに対し、第2実施例では、設定処理(S119)において、携帯電話200から送信された遊技情報(ステージデータ)が正当な情報であるか否かを判定し、その判定結果に応じて演出パターンの段階の更新を行うようにしたものである。言い換えれば、遊技情報等(更新情報)の正当性をパチンコ機1で行う。なお、第2実施例では、遊技者特定情報による認証を行わないため、パチンコ機1におけるIDメモリ63b及び携帯電話200における携帯IDメモリ250cは不要となる。以下、第2実施例の説明にあたり、前記第1実施例と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0208】
図14は、主制御基板Cで実行される第2実施例のステージ設定処理(S11)のフローチャートである。第2実施例では、携帯電話200からの通信完了信号を受信しないので、通信基板Tからステージ更新コマンドが出力されない。そのため、第1実施例のステージ設定処理(図7)では、通信基板Tから出力されたステージ更新コマンドの入力によってステージメモリ43eのステージデータの更新が行われたが、第2実施例のステージ設定処理(S11)では、携帯電話200からの携帯データの受信を契機として、通信基板Tから主制御基板Cに入力されたステージデータに基づいてステージデータの更新を行う。
【0209】
第2実施例のステージ設定処理(S11)では、先ずデータ受信か否かを確認し(S31)、データ受信であれば(S31:Yes)、受信バッファ43aに受信したデータを書き込み(S33)、受信フラグをオンし(S33)、このステージ設定処理(S11)を終了する。一方、S31の処理で確認した結果、データ受信でない場合に(S31:No)、受信フラグがオンでない、即ち、受信バッファ43aに受信データが記憶されていなければ(S34:No)、そのままこの処理(S11)を終了するが、受信フラグがオンである場合(S34:Yes)、受信バッファ43aに記憶されるデータが何であるかを確認する(S35)。ここで、受信バッファ43aに記憶されるデータが、通信基板Tから入力された終了コマンドであれば(S35:終了コマンド)、演出パターンの段階の初期化及び遊技終了をLCD10により通知するためのコマンドの表示基板Dへの送信などの処理が行われる(S46〜S49)。また、通信基板Tから入力されたNGコマンドであれば(S35:NGコマンド)、演出パターンの段階の初期化及びエラーメッセージをLCD10により通知するためのコマンドの表示基板Dへの送信などの処理が行われ(S50〜S53)、更に、通信基板Tから入力された継続コマンド(S35:継続コマンド)であれば、大当たり回数の初期化と演出パターンの段階はそのままで遊技を継続することをLCD10により通知するためのコマンドの表示基板Dへの送信などの処理が行われる(S54〜S56)。S49、S53、S56の処理後、変動待機フラグ43hをオフし(S45)、S57の処理へ移行する。
【0210】
ここで、受信バッファ43aに記憶されるデータが、通信基板Tから出力(送信)されたステージデータ(遊技情報)である場合(S35:ステージデータ)、S36〜S38の処理を行った後、変動待機フラグ43hがオンされているか否かを確認する(S171)。S171で確認した結果、変動待機フラグ43hがオフであれば(S171:No)、パチンコ機1が遊技の開始を待機した状態(遊技開始前)において携帯電話200から送信されたステージデータ(遊技情報)に基づいて実行される処理(S208参照)であるので、S36の処理によりステージメモリ43eにおいて更新されたステージデータと、開始される遊技の演出パターンの段階の通知を指示する開始メッセージ通知コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込む(S39)。S39の処理後、S57の処理へ移行する。
【0211】
一方、S171の処理で確認した結果、変動待機フラグ43hがオンされていれば(S171:Yes)、この場合は、演出パターンの段階(ステージ)の更新処理中(即ち、遊技中)に通信基板Tから入力されたステージデータ(S197参照)であるので、S36の処理によりステージメモリ43eにおいて更新されたステージデータと、更新された演出パターンの段階の通知を指示する更新メッセージ出力コマンドとを表示用送信バッファ43bに書き込み(S43)、変動待機フラグ43hをオフする(S45)。S45の処理後、S57の処理へ移行し、受信バッファ43aに記憶される情報があるか否かを確認し(S57)、受信バッファ43aに記憶される情報がなければ(S57:No)、受信フラグをオフし(S58)、このステージ設定処理(S11)を終了する。一方、受信バッファに記憶される情報があれば(S57:Yes)、ステージ設定処理(S11)を終了する。
【0212】
図15は、通信基板Tによって実行される第2実施例の通信処理のフローチャートである。第2実施例では、携帯電話200から通信完了信号及びNG信号が入力されないため、第2実施例においては、第1実施例の通信処理(図10)で実行されたS100〜S112の処理が削除されている。また、IDメモリ63bが不要となっているため、IDメモリ63bを「0」クリアする処理(S99、S117)についても削除されている。
【0213】
この第2実施例の通信処理では、受信データが主制御基板Cから入力されたステージデータ(S81:ステージデータ)であれば、受信したステージデータを遊技状態記憶メモリ63aに書き込む等の携帯電話200へ遊技情報等(更新情報)を送信する準備の処理を行い(S82〜S84)、この第2実施例の通信処理を終了する。また、携帯電話200から受信した携帯データであれば(S81:携帯データ)、後述する第2実施例の設定処理を行い(S119)、この第2実施例の通信処理を終了する。一方、受信データが、継続ボタン23が押下されると入力される継続ボタン入力信号(S81:継続ボタン入力信号)、又は、終了ボタン24が押下されると入力される終了ボタン入力信号(S81:終了ボタン入力信号)であれば、それぞれの入力信号に基づいた処理を行い(S85〜S89)、この第2実施例の通信処理を終了する。
【0214】
ここで、通信基板Tが受信した受信データが、Yesボタン25が押下されると入力されるYesボタン入力信号であると(S81:Yesボタン入力信号)、出力フラグ63dがオンであるか否かを確認し、その結果、出力フラグ63dがオンであれば(S90:Yes)、携帯データ要求信号を赤外線発光部22から出力(送信)する(S181)。この携帯データ要求信号に応答して、携帯電話200から送信される携帯データは、後述する第2実施例の設定処理(S119、図16参照)で処理されることとなる。S181の処理後、この第2実施例の通信処理を終了する。一方、S81の処理で確認した結果、受信データがNoボタン25が押下されると入力されるNoボタン入力信号であると(S81:Noボタン入力信号)、継続ボタン23が押下されているか否かに応じて、遊技の継続又は遊技の終了に関する処理を行い(S92〜S98)、この第2実施例の通信処理を終了する。
【0215】
また、データ受信でない場合(S80:No)、出力フラグ63dがオンされていなければ(S113:No)、S80の処理に戻ってデータの受信を待機するが、出力フラグ63dがオンされていれば(S113:Yes)、S83の処理で読み取ったRTCの値が示す値から所定時間経過したら遊技状態記憶メモリ63aをリセットし、遊技を終了する処理を行い(S114〜S118)、この第2実施例の通信処理を終了する。
【0216】
図16は、パチンコ機1の通信基板Tで実行される第2実施例の設定処理(S119)のフローチャートである。第2実施例での設定処理(S119)は、携帯電話200から送信される携帯データが正当であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、演出パターンの段階(ステージ)を決定する処理である。第2実施例における携帯データは、携帯電話200に記憶される、ステージデータと機種コードである。
【0217】
第2実施例の設定処理(S119)では、先ず、出力フラグ63dがオンされているか否かを確認する(S191)。即ち、携帯電話200に出力するステージデータがあるか否かを確認する。S191の処理で確認した結果、出力フラグ63dがオンされていれば(S191:Yes)、後述するS192〜S194の処理において、携帯データ要求信号の出力(S181)により携帯電話200から入力された携帯データ(ステージデータ、機種コード)が正当なものであるか否かの判断が行われる。
【0218】
遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータが「2」であるか否かを確認する(S192)。S192の処理で確認した結果、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータが「2」でない場合(S192:No)、即ち、終了した演出パターンの段階が「2」(第2ステージ)以上であれば、次いで、受信した携帯データの内の機種コードと機種コードメモリ62aの機種コードとが一致したか否かを確認する(S193)。S193の処理で確認した結果、一致していれば(S193:Yes)、受信した携帯データの内のステージデータと、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータから「1」を減算したものとが一致した(等しい)か否かを確認する(S194)。S194の処理で確認した結果、両者が一致していれば(S194:Yes)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータに、S83の処理で読み取ったRTCの値と機種コードと遊技機コードとを付加して赤外線発光部22から出力する(S195)。
【0219】
上記したように、遊技者が、遊技情報(ステージデータ)の携帯電話200への記憶を所望するYesボタンを押下した場合に、パチンコ機1は携帯電話200に対して携帯データの要求を行う(図15参照)。そして、その要求に応じて、携帯電話200からは携帯データが送信される。すると、この設定処理(S119)において、パチンコ機1は、携帯電話200から受信した携帯データの内のステージデータ(遊技情報)を確認し、そのステージデータが正当な遊技者、即ち、自身の遊技結果(遊技情報、ステージデータ)を取得しようとする遊技者を示すものであると判定されると、パチンコ機1は、更新情報(遊技情報、機種コード、遊技機コード、RTCの値)を携帯電話200に対して出力する。なお、パチンコ機1から出力された更新情報は携帯電話200に記憶され、該更新情報に含まれる遊技情報(ステージデータ)は、演出パターンの次の段階への更新の際、S194の処理で比較判定されるための遊技情報となる。
【0220】
一方、S192の処理で確認した結果、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータが「2」である場合(S192:Yes)、即ち、演出パターンの最初の段階(第1ステージ)の終了に伴う設定処理である場合、携帯電話200から送信されるステージデータの正当性を確認する必要はないので、S193及びS194の処理をスキップして、S195の処理へ移行する。即ち、第1ステージが終了したことを示すステージデータ(遊技情報)は、ステージデータの取得を所望する任意の遊技者が取得し得る。
【0221】
S195の処理後、継続フラグ63cがオンされているか否かを確認し(S196)、継続フラグ63cがオンされていれば(S196:Yes)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを主制御基板Cへ出力する(S197)。主制御基板Cは、ステージデータが入力されると、そのステージデータに応じた演出パターンの段階を実行する(演出パターンの段階を更新する)ための処理を行う(図14参照)。S197の処理後、継続フラグ63c及び出力フラグ63dをオフし(S198、S199)、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを「0」クリアし(S200)、この設定処理(S119)を終了する。
【0222】
上記のように、第1ステージが終了したことを意味するステージデータ「2」は、ステージデータの取得を所望する任意の遊技者が取得し得、その結果、第2ステージを開始することができる。しかし、第2ステージ終了後、第3ステージへの更新を所望した場合(即ち、継続ボタン23及びYesボタン25の押下が行われた場合)、S192〜S194の処理により、第1ステージが終了したことを意味するステージデータ「2」を携帯電話200が送信できなければ、S197の処理が行われず、第3ステージへの更新が行われない。つまり、携帯電話200にステージデータ「2」が記憶されていなければ(遊技者が第1ステージを終了していなければ)、第3ステージへの更新が拒否されるのである。同様に、第3ステージ終了後、第4ステージへ更新するためには、第2ステージが終了したことを意味するステージデータ「3」を携帯電話200が送信することが必要である。従って、第2実施例の遊技システム500では、パチンコ機1において演出パターンの段階(ステージ)が更新される場合は、「1」→「2」→「3」→・・・のように昇順で段階的に順次更新されることとなる。
【0223】
一方、S196の処理で確認した結果、継続フラグ63cがオフされていれば(S196:No)、即ち、遊技者が終了ボタン24を押下後、遊技情報(ステージデータ)の出力要求(Yesボタン25押下)を行なったのであれば、終了コマンドを主制御基板Cへ出力し(S201)、次いで、S199の処理へ移行する。主制御基板Cは、終了コマンドが入力されると、演出パターンの段階が初期状態に設定される(図14参照)。
【0224】
また、S194の処理で確認した結果、受信した携帯データの内のステージデータと、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータから「1」減算したものとが一致しなかった(等しくなかった)場合(S194:No)、NGコマンドを主制御基板Cに出力する(S205)。主制御基板Cは、NGコマンドが入力されると、演出パターンの段階を初期状態に設定する。従って、受信したステージデータ(遊技情報)が遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータに一致しない場合、即ち、受信した情報が不正な情報(正当でない情報)であると判定された場合には、演出パターンの段階は更新されない。更に、NGコマンドが入力されると主制御基板Cでは、パチンコ機1の遊技情報等(更新情報)を携帯電話200に出力しないようになっている。その結果、不正に演出パターンの段階の更新を試みていると判定された情報を遊技機へ送信した遊技者は、遊技情報を不正に取得、利用できない。S205の処理後、継続フラグ63cがオンされているか否かを確認し(S206)、継続フラグ63cがオンされていれば(S206:Yes)、S198の処理へ移行し、継続フラグ63cがオフされていれば(S205:No)、S199の処理へ移行する。
【0225】
更に、S191の処理で確認した結果、出力フラグ63dがオフされている場合(S191:No)、即ち、遊技の開始を待機している状態で(遊技開始前)携帯電話200から入力された携帯データである場合、受信した携帯データの内の機種コードは、機種コードメモリ62aの機種コードに一致したか否かを確認する(S203)。S203の処理で確認した結果、一致していれば(S203:Yes)、受信した携帯データの内のステージデータを遊技状態記憶メモリ63aに書き込み(S207)、次いで、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されているステージデータを主制御基板Cに出力する(S208)。S208の処理後、S200の処理へ移行する。主制御基板Cは、ステージデータが入力されると、そのステージデータに応じた演出パターンの段階を実行する(演出パターンの段階を更新する)ための処理を行う(図14参照)。従って、遊技機の制御不良などによって演出パターンの段階が初期化された場合にも、携帯電話200に遊技情報(ステージデータ)が記憶されていれば、携帯電話200から送信された遊技情報に基づく演出パターンの段階から遊技を開始することができる。
【0226】
一方、S203又はS193の処理で確認した結果、受信した携帯データの内の機種コードと機種コードメモリ62aの機種コードとが一致しなかった場合(S208:No、S193:No)、ステージデータ「1」を主制御基板Cに出力し(S204)、S206の処理へ移行する。主制御基板Cは、ステージデータ「1」が入力されると、演出パターンの段階を最初の段階(第1ステージ)に設定する。即ち、別の機種の遊技機で作成されたステージデータを遊技機に入力しても、演出パターンの段階の更新は行われない。
【0227】
図17は、携帯電話200内のMPUで実行される第2実施例の遊技データ入力処理のフローチャートである。この処理では、パチンコ機1から受信した赤外線信号に基づいた処理が行われ、先ず、携帯電話200の赤外線受光部208に赤外線信号が受信されたか否かを判別する(S210)。赤外線信号が受信されていなければ(S210:No)、この遊技データ入力処理を終了する。
【0228】
一方、携帯電話200の赤外線受光部208に赤外線データが受信されると(S210:Yes)、受信した赤外線データを受信バッファ240aに書き込み(S211)、次いで、受信したデータが携帯データ要求信号であるか否かを確認する(S212)。
【0229】
S212の処理で確認した結果、受信したデータが携帯データ要求信号でなければ(S212:No)、携帯電話200に記憶させるべき情報、即ち、パチンコ機1で行われている遊技の演出パターンの段階を更新するための遊技情報(ステージデータ)を含む更新情報(ステージデータ、RTCの値、機種コード、遊技機コード)であるので、RTCの値とステージデータとを携帯遊技データメモリ250dに書き込み(S213)、機種コードと遊技機コードとを機種コードメモリ250eに書き込み(S214)、この遊技データ入力処理を終了する。
【0230】
一方、S212の処理で確認した結果、受信したデータが携帯データ要求信号であれば(S212:Yes)、遊技データ出力処理(S215)を実行する。第2実施例の遊技データ出力処理は、S152の処理において、パチンコ機1へ出力するデータの内、遊技者特定情報が含まれない点以外、第1実施例の遊技データ出力処理(図12)と同じ処理が行われるので、その説明は省略する。
【0231】
以上説明したように、この第2実施例においても、第1実施例と同様に、パチンコ機1で演出される演出パターンの段階の更新を要求した遊技者の正当性が確認(判定)され、正当であると判定された場合に演出パターンの段階(ステージ)が更新される。第2実施例の遊技システム500では、パチンコ機1は、携帯電話200に記憶される遊技情報の正当性を判定することによって、演出パターンの段階を更新するか否かを制御することができる。更に、パチンコ機1は、正当な遊技情報を記憶していた携帯電話200にのみ、パチンコ機1で作成された遊技情報等(更新情報)を送信する。これにより、第2実施例の遊技システム500では、パチンコ機1で作成された遊技情報を、不正に取得することや利用することが禁止することができる。
【0234】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0235】
例えば、上記各実施例では、パチンコ機1は、遊技者がパチンコ機1と通信できる携帯電話200を持っていなくとも、遊技を実行でき、遊技中、携帯電話200に遊技情報受信用のソフトと遊技者特定情報に取得させることによって、不特定多数の遊技者が演出パターンの段階が段階的に更新される遊技を楽しむことができるように構成された。これに代えて、携帯電話200に記憶されている遊技者特定情報をパチンコ機1に入力することにより、演出パターンの段階が更新される遊技が実行されるように構成しても良い。これによれば、遊技者特定情報によって遊技者とパチンコ機1とを遊技開始から対応付けて管理でき、また、遊技情報を遊技者特定情報によって管理できるようになるので、遊技情報管理に対してより高いセキュリティを付与できる。
【0236】
また、上記各実施例のパチンコ機1において、演出パターンが現在の段階から次の段階へ更新されるために必要となる条件(遊技者特定情報やプログラムのサーバ300からのダウンロード方法等)を遊技者に通知する条件通知手段を有しても良い。条件通知手段が実行されるタイミングとしては、更新条件の大当たりに達する前が好ましいが、更新条件の大当たり中(20回目の大当たりの実行中)に実行されてもよい。
【0237】
更に、上記各実施例において、パチンコ機1から携帯電話200への遊技情報の送信がなされたにも拘わらず、通信の不具合のために、パチンコ機1が携帯電話200からの信号又は遊技情報等(更新情報)を受信できない場合に遊技情報の再送信を繰り返して実行する手段をパチンコ機1に設けても良い。これによれば、通信の不具合で携帯電話200に遊技情報を記憶し損なって失うことがない。
【0238】
また、上記各実施例において、遊技状態記憶メモリ63aにステージデータが記憶されてからRTC64の値を読み取り、そのRTCの値が示す時間から所定時間内に出力フラグ63dがオフされなければ、遊技状態記憶メモリ63aとIDメモリ63bはいずれも0クリア(初期化)されるよう構成した。これに代えて、ハンドル18に設けられたタッチセンサ(図示せず)を利用し、タッチセンサにより遊技者の手がハンドル18から離れたことが検出されると、RTC64の値を読み取り、そのRTCのが示す時間から所定時間内にハンドル18に手が戻されたことが検出されない場合に、遊技情報が遊技状態記憶メモリ63aが「0」クリアされるように構成してもよい。
【0239】
また、上記各実施例において、演出パターンの段階の終了を通知する最終通知メッセージ302は、S137の処理によって、LCD10の下側部分に表示されるよう構成したが、この通知は、LCD10のような表示装置以外に、電球や発光ダイオード等の発光によって表示される発光表示装置、音声で通知する音声発生装置で実行されてもよい。
【0240】
また、上記各実施例では、携帯端末として携帯電話200が利用されているが、携帯電話以外にPDA(Personal Degital Assistant)等の各種の携帯通信端末を使用し得る。
【0241】
また、上記各実施例では、パチンコ機1と携帯電話200との間では、赤外線を媒体とする無線回線による通信がなされているが、かかる通信は赤外線通信に限られるものではなく、ブルートゥース(blue tooth)通信のような電波を媒体とする通信であってもよい。
【0242】
あるいは、携帯電話200からパチンコ機1へ送信される更新情報(遊技情報等)は、二次元バーコード化されたものであってもよい。この場合、例えば、第2実施例において、携帯電話200は、二次元バーコード化された更新情報を液晶パネル206に表示するように構成する。一方、パチンコ機1は、二次元バーコードを入力するためのバーコードリーダー(CCDカメラなど)と入力された二次元バーコードから更新情報(遊技情報等)を解読(抽出)するための解読ソフトとを備えるように構成する。この変形例によれば、パチンコ機1において、バーコードリーダーにより、携帯電話200の液晶パネル206に表示された二次元バーコードが読み取られ、解読ソフトにより、その読み取った二次元バーコードから遊技情報(更新情報の一部)が抽出される。この場合、パチンコ機1において、その抽出された遊技情報に対し正当性を判定するよう構成する。
【0243】
また、携帯電話200がCCDカメラを備え、そのCCDカメラによって撮影された二次元バーコード(更新情報を含む)を、画像データとして取得(記憶)するように構成してもよい。この場合、パチンコ機1において、1のステージが終了する毎に更新情報(遊技情報等)を含む二次元バーコードを、パチンコ機1のLCD10に表示させるよう構成する。また、携帯電話200では、そのLCD10に表示された二次元バーコードをCCDカメラで撮影することにより、携帯電話200に二次元バーコードの画像データを取得させるよう構成する。更に、携帯電話200において、CCDカメラにより撮影された画像データに対し、画像処理処理を施し、二次元バーコードに含まれる更新情報(遊技情報等)を解読(抽出)するための解読ソフトを備えるよう構成してもよい。この場合、例えば、第1実施例では、携帯電話200において、二次元バーコードから抽出された更新情報の正当性を判定させるよう構成する。なお、携帯電話200は、インターネット経由で二次元バーコードの画像データを取得するよう構成してもよい。データ容量の大きな二次元バーコードを用いることにより、遊技情報などのステージを更新するための更新情報だけでなく、例えば、遊技量に応じたポイントを与えるための遊技量計測データなど、多様な情報を付加することができる。
【0244】
更に上記各実施例におけるパチンコ機1の通信処理では、遊技状態記憶メモリ63aにステージデータが記憶されたタイミングでRTC64の値を読取り、信号未入力の時間が、そのRTC64の値から所定時間以上となると、遊技状態記憶メモリ63aに記憶されるステージデータを「0」クリアするように構成した。これに代えて、信号が入力されると、初期に設定された所定時間を延長し、その延長された時間において信号未入力か否かを判別するように構成しても良い。
【0245】
尚、S75の処理による遊技情報(ステージデータ)の作成は、本実施例では更新条件の大当たり終了後に実行しているが、更新条件の大当たりの発生が確定しさえすれば、どのタイミングで実行しても良い。
【0246】
また、上記各実施例では、演出パターンの段階を変更するためのステージ設定処理(S11)を主制御基板Cで行うよう構成したが、この処理を通信基板T又は表示基板Dで行うよう構成してもよい。
【0247】
また、上記各実施例では、携帯電話200に記憶されるステージデータは、1機種のパチンコ機1のステージデータのみであったが、複数の機種のパチンコ機1のステージデータを記憶させるように構成してもよい。
【0248】
また、上記第1実施例では、携帯端末へ遊技情報を記憶させる場合、演出パターンの各段階(ステージ)毎に上書きし、最新のステージデータのみが記憶されるように携帯端末を構成したが、ステージデータを上書きせず、ステージクリアされた全てのステージデータを記憶する、つまり、ステージクリアの全履歴が残るように構成してもよい。
【0249】
また、上記第2実施例では、パチンコ機1は、更新情報(遊技情報等)の取得の要求がなされた場合、先ず、携帯電話200が所持する更新情報(遊技情報等、携帯データ)の正当性を(即ち、演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されているか否かを)判定するよう構成した。また、正当な情報であると判定された場合にのみ、携帯電話200に更新情報を送信するようパチンコ機1を構成した。
【0250】
これに代えて、更新情報(遊技情報等)の取得の要求がなされた場合、携帯電話200の携帯データの正当性を確認することなく、更新情報を携帯電話200に送信するようにパチンコ機1を構成してもよい。この場合、ステージデータ「3」が記憶されていない(ステージ「2」を終了した形跡がない)携帯電話200に、ステージデータ「3」が送信されることも当然あり得る。そこで、この変形例では、携帯電話200において、受信した全てのステージデータを携帯遊技データメモリ250dに履歴として残すように構成する。一方、パチンコ機1では、そのように構成された携帯電話200から受信したステージデータの全履歴を確認し、それによって正当性を判定するよう構成する。具体的には、パチンコ機1では、ステージデータの履歴に途中脱落しているステージがあることが確認されると、正当な情報でない(不当な情報)であると判定され、脱落しているステージデータの内、最も低位のステージを開始するように構成する。例えば、携帯電話200からパチンコ機1が受信したステージデータの履歴において、ステージデータ「2」と「4」とが確認され、ステージデータ「3」が脱落している場合、パチンコ機1ではステージ「3」が開始される。これによって、情報が不正取得されることは認めるものの、不正取得したステージによってより高位のステージへ進むことは阻止される。よって、遊技者の公平性を保つものとなり得る。
【0251】
また、上記第2実施例では、携帯電話200からパチンコ機1へ送信する遊技情報(ステージデータ)は、パチンコ機1から携帯電話200へ送信したデータであるが、インターネット経由(メール等)で携帯電話200へ送信された遊技情報であっても良い。例えば、特定の機種のパチンコ機1に対する会員への会員特典として、特別の演出パターンの段階をメールで送付すると、会員はその遊技情報を使って、パチンコ機1の特別な演出を楽しむことができる。
【0252】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
【0253】
なお、スロットマシンは、例えば、コインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば、操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えば、ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0254】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば、操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えば、ストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0255】
以下に本発明の遊技機及び遊技システムとその変形例とを示す。
【0256】
表示装置にて段階的に演出される演出パターンの段階を更新し得る状態を検出するための状態検出手段と、その状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に前記演出パターンの各段階に対応する遊技情報を作成する遊技情報作成手段と、その遊技情報作成手段により作成された前記遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信するための送信手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。
【0257】
尚、遊技機1において、表示装置としては、動的表示を行うために予め遊技機に設けられている液晶表示装置(LCD)であってもよく、かかるLCDとは別に設けた表示装置であってもよい。
【0258】
遊技機1において、前記演出パターンの段階を制御する演出制御手段を備え、その演出制御手段は、前記更新情報が前記送信手段により前記携帯端末に送信された場合に、その更新情報が前記携帯端末に記憶されることを条件に、前記演出パターンの段階を更新することを特徴とする遊技機2。
【0259】
遊技機2によれば、更新情報が送信手段により携帯端末に送信された場合に、その更新情報が携帯端末に記憶されると、演出制御手段により、演出パターンの段階が制御される。つまり、遊技機において、遊技機内の更新情報が携帯端末に記憶されると、演出パターンの段階の制御が実行される。
【0260】
一般に、1の遊技機は、不特定多数の遊技者によって使用される。一方で、演出パターンの段階を更新する遊技では、個別の遊技者毎に、演出パターンの更新を行うことが望まれる。かかる場合に、メモリ容量の限られた遊技機に不特定多数の遊技者に対応する更新情報(遊技情報等)を記憶させることは困難である。しかし、遊技機外の携帯端末に更新情報を記憶させることによって、演出パターンの段階を更新するので、遊技機のメモリ容量に制限されることなく、不特定多数多数の遊技者にそれぞれ個別の遊技情報(更新情報の一部)に基づいた演出パターンの段階の遊技を実行させ得る。
【0261】
また、演出パターンの段階が更新される場合には、更新情報が遊技機外の携帯端末に記憶されていることになる。言い換えれば、この更新情報が携帯端末にバックアップされることとなる。よって、遊技機の制御不良により、遊技情報が消失してしまっても、携帯端末にバックアップされた遊技情報(更新情報の一部)によって、適切に遊技を再開することができる。
【0262】
更に、例えば、携帯端末に携帯判定手段を設けるなど、携帯端末において、遊技機から送信された情報が正当な情報(演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されていることを示す情報)であると判定された場合にその更新情報(遊技情報等)が記憶されるようにすれば、遊技情報が他人によって不正取得又は不正利用されることを抑制できる。
【0263】
遊技機2において、前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段を備え、前記送信手段から前記携帯端末へ送信した前記更新情報を前記携帯端末が記憶した結果として、前記携帯端末から発信される通信完了信号を前記受信手段が受信すると、その通信完了信号に応答して、前記演出手段が、前記演出パターンの段階を更新することを特徴とする遊技機3。
【0264】
遊技機3によれば、送信手段から携帯端末へ送信される更新情報が携帯端末において記憶された結果として携帯端末より発信される通信完了信号が、受信手段により受信される。受信手段により通信完了信号が受信されると、前記演出制御手段により演出パターンの段階が更新される。このため、遊技機は、携帯端末からの通信完了の受信により、遊技情報が確実に遊技者自身の携帯端末に記憶されたことを確認して、演出パターンの段階の更新を実行することができるのである。
【0265】
遊技者が1の演出パターンの段階(ステージ)を終了し(遊技機において演出パターンの段階を更新し得る状態が検出され)、該遊技者が遊技機で作成された遊技情報等(更新情報)を取得する場合、その多くは、自身が行った遊技に引き続いて自遊技情報の取得が行われる。即ち、自身の遊技により作成された遊技情報(更新情報の一部)が遊技者自身の携帯端末に記憶される。一方、携帯端末からは、更新情報が記憶されると通信完了信号が遊技機に向けて発信される。
【0266】
従って、携帯端末からの通信完了信号は自身の遊技結果(遊技情報)に基づくものであるので、その通信完了信号を受信した遊技機においては、遊技者自身の遊技結果に基づいて演出パターンの段階(ステージ)の更新がなされる。よって、遊技者は、自分の遊技結果に基づいて演出パターンの次の段階を経験できるので、演出パターンの段階が遊技時間の長さに応じて自動的に更新されるような遊技に比べ、遊技者はより高い興趣を持ちながら遊技を行うことができる。
【0267】
遊技機2又は3のいずれかにおいて、前記受信手段が、前記携帯端末に記憶されている前記更新情報をその携帯端末から受信した場合に、前記演出制御手段は、前記更新情報に含まれる遊技情報に対応する演出パターンの段階を実行することを特徴とする遊技機4。
【0268】
遊技機4によれば、携帯端末に記憶される更新情報をその携帯端末から受信すると、演出制御手段により、受信した更新情報に含まれる遊技情報に対応する演出パターンの段階が実行される。従って、一度進行したステージから元の低いステージへ逆行することがなく、遊技者の興趣を消失させることがない。
【0269】
遊技機2から4のいずれかにおいて、前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段と、前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記更新情報が前記携帯端末へ送信された場合に、前記携帯端末がその更新情報を不当な情報としたことによってその携帯端末から発信される更新不許可信号を、前記受信手段が受信すると、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が初期化されることを特徴とする遊技機5。
【0270】
遊技機5によれば、遊技機から携帯端末へ更新情報を送信した場合に、前記携帯端末がその更新情報を不当な情報であるとして発信する更新不許可信号(NG信号)が受信手段により受信されると、遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報が初期化される。
【0271】
ここで、例えば、携帯端末において、演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されていないことを示す更新情報を「不当な情報」であるとし、更新不許可信号が発信されるとする。この場合、遊技者が、不当な(ステージが昇順で順次更新されていないことを示す)更新情報を取得しようとしても、携帯端末から更新不許可信号が発信されるため、演出パターンの段階は非更新とされる。即ち、演出パターンの段階は、正当な情報(ステージが昇順に順次更新されていることを示す情報)を遊技機から取得できた遊技者だけが更新し得、全ての遊技者に対し、公平にステージが昇順で順次更新されることとなる。
【0272】
遊技機2から5のいずれかにおいて、前記状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されると、前記情報作成手段により作成された遊技情報を含む前記更新情報を前記携帯端末に送信するか否かを遊技者に確認するための送信確認手段を備えていることを特徴とする遊技機6。
【0273】
演出パターンの段階の更新は、遊技機内で作成された遊技情報を携帯端末に送信し、記憶させる、即ち、携帯端末による遊技情報の取得が条件であるので、遊技情報が携帯端末に記憶されなければ、演出パターンの段階は更新されず、例えば、現在と同じ段階(ステージ)での演出パターンが実行される。遊技機6によれば、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されると、送信確認手段により、遊技情報作成手段により作成された遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信するか否かが遊技者に確認される。よって、遊技者の意志によって遊技情報を携帯端末へ送信するかどうかを決めることができるので、遊技者は自身の好みに合った演出を楽しむことができる。
【0274】
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段と、前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記遊技情報記憶手段は、前記遊技情報作成手段により前記遊技情報が作成されてから所定時間内に、前記受信手段が前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信しなければ、初期化されることを特徴とする遊技機7。
【0275】
遊技機7によれば、遊技情報が作成されてから所定時間以内に、携帯端末から情報又は信号が受信手段により受信されなければ、遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報が初期化される。
【0276】
例えば、遊技情報記憶手段が遊技情報(更新情報の一部)を記憶している状態で、遊技者が帰ってしまったり、トイレなどに行くために遊技機を離れた場合等に、別の遊技者が何らかの手段を講じて遊技情報を不正に取得され得る状態が生じ得る。しかし、遊技情報が記憶されてから所定時間後にその遊技情報を消去するようにすれば、別の遊技者に情報が不正に取得されることを確実に抑制することができる。即ち、遊技者の公平性を保つことができる。
【0277】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段を備え、その遊技情報記憶手段は、遊技の終了を示す信号が認識されると初期化されることを特徴する遊技機8。
【0278】
ここで、遊技の終了を示す信号とは、遊技者が遊技終了の意志を示す所定の操作を行うことに基づいて入力される信号である。
【0279】
遊技機8によれば、遊技の終了を示す信号を認識すると、遊技機内の遊技情報が初期化される。よって、遊技者が遊技を終了させた場合、その遊技者に帰属されるべき遊技情報を、別の遊技者によって不正に取得されることはない。従って、遊技者の公平性を保つことができる。
【0280】
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記演出パターンの現在の段階が終了することを遊技者に通知する演出段階終了通知手段を備え、その演出段階終了通知手段による通知は、前記状態検出手段により演出パターンを更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回以上実行されることを特徴とする遊技機9。
【0281】
所定の更新処理とは、例えば、遊技機内において遊技情報を作成する処理、遊技者によって遊技の終了又は継続が選択される処理、遊技機の更新情報(遊技情報、遊技者特定情報等)を遊技者の携帯端末へ送信する処理、携帯端末から遊技機へ送信された情報又は信号を受信する処理、受信した情報又は信号に基づいて、遊技機内おいて演出パターンの段階の更新がなされる処理等、現在の演出パターンの段階(ステージ)の終了により開始され、新たに実行される演出パターンの段階を設定するための処理のことである。更新処理において、遊技機の遊技情報を遊技者の携帯端末へ送信させる処理等は、遊技者自身の手で携帯端末の取り扱いが行われる。
【0282】
遊技機9によれば、現在の段階(ステージ)が終了することは、状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回通知される。よって、遊技者は、現在の段階(ステージ)が終了することを、そのステージの終了前に予め認識できる。故に、遊技者は、演出パターンの段階(ステージ)を更新するための諸手続きのタイミングの消失を危惧することなく、安心して遊技を進行させることができる。
【0283】
また、ステージの終了が予め認識できるので、例えば、遊技者が、演出パターンの段階を次の段階へ更新したいという意志を有する場合、遊技機と携帯端末との間で通信(遊技機から携帯端末への更新情報の送信等)を行うために携帯端末を取り出す等の準備を余裕を持って行うことができる。
【0284】
尚、その通知は、現在の段階が終了する直前の演出において実行されてもよく、又は、現在の段階が終了する前の複数回の演出において実行されてもよい。現在の段階が終了することを現在の段階の終了直前の演出において通知することにより、遊技者にその演出が終了すれば現在の段階が終了することを確実に認知させることができる。また、現在の段階が終了することが終了前の複数回の演出において通知されることにより、いずれ、現在の段階が終了することを遊技者に強く認識させることができる。
【0285】
遊技機1から9のいずれかにおいて、前記状態検出手段により演出パターンの段階が更新し得る状態が検出されるまでに、前記演出パターンの現在の段階が次の段階へ更新されるための条件を通知する条件通知手段を更に備えていることを特徴とする遊技機10。
【0286】
遊技機10によれば、演出パターンの段階を更新し得る状態(例えば、演出パターンの現在の段階を終了すること)が検出されるまでに、演出パターンの段階を更新するために必要な条件(例えば、携帯端末に情報を記憶させること)を通知するので、遊技者は、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されるまでに必要な条件を予め知ることができる。よって、演出パターンの段階を更新したい遊技者に、必要な条件を、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されるまでに予め認識させることができる。従って、遊技者は更新の機会を無駄にすることがない。また、遊技者が現在の演出パターンの段階が次の段階へ更新されることを期待している場合、次の段階(ステージ)の存在も遊技者に予め通知されることになるので、遊技者の好奇心を喚起することができる。
【0287】
例えば、遊技情報を携帯端末に記憶させるためには、専用の遊技情報受信用のプログラムが携帯端末に備えられていることが必要な条件である。このプログラムは、例えば、遊技機メーカーなどによって運営されるインターネットのホームページでダウンロードによって取得することができる。なお、この専用プログラムをダウンロードできるホームページのアドレスは、上記条件通知手段において通知してもよいし、そのアドレスを記したシール等を遊技機に貼り付ける等しておいてもよい。
【0288】
遊技機1から10のいずれかにおいて、前記状態検出手段により検出される演出パターンを更新し得る状態は、所定回数の大当たりが発生した状態であることを特徴とする遊技機11。
【0289】
大当たりの終了は、1の遊技の終了であることが多い。又、大当たりの終了後、再度遊技を開始するタイミングは、遊技者が任意に決定できることが多い。つまり、大当たりの終了によって、一時的に遊技者が遊技を中断しても支障のない時間帯が創出されるのである。遊技機11によれば、演出パターンの段階を更新し得る状態を所定回数の大当たりの発生としているので、所定回数目の大当たりが終了したタイミングを利用して、遊技機内で作成された遊技情報を携帯端末へ送信することができる。従って、例えば、遊技者が、遊技機から自身の携帯端末に遊技情報を送信させるために何らかの操作が必要とされる場合、非常に都合がよい。
【0290】
遊技機11において、動的表示の実行を待機させる動的待機手段を備え、その動的表示待機手段は、前記状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されてから、所定の更新処理が行われる間、動的表示の実行を待機させるものであることを特徴とする遊技機12。
【0291】
遊技機では、通常、保留球がある場合には、大当たりが終了(1の遊技状態が終了)すると、その保留球に基づいた動的表示が開始されるようになっている。従って、大当たりが所定回数に達し、いざ更新処理をするための携帯端末の操作
(遊技機から更新情報を取得するために行われる操作等)が必要とされる場合に、保留球によって動的表示が開始されてしまうと遊技者は遊技を中断し難い。特に、動的表示により大当たり遊技状態が導出されると、遊技者は遊技を中断できなくなってしまう。かかる場合には、遊技者に携帯端末を操作させることを困難にさせてしまい、場合によっては、遊技者は、遊技情報を取得するタイミングを失ってしまう。
【0292】
しかし、遊技機12によれば、更新処理のなされる間は、動的表示の実行が待機されるので、遊技者は容易に遊技を中断して携帯端末を操作でき、更新情報を遊技機から的確に取得できる。更に、遊技者が携帯端末を操作している間に動的表示が開始されると、心理的に急かされて操作を誤ってしまうことがある。しかし、更新処理が行われている間、遊技機では、動的表示の実行を待機することができるので、携帯端末の操作をする遊技者の心理的負担を軽減し、操作の誤操作を軽減できる。
【0293】
遊技機1から12のいずれかにおいて、前記情報送信手段又は前記情報受信手段と、前記携帯端末との間における情報又は信号の送受信は、無線回線を介して行われることを特徴とする遊技機13。
【0294】
遊技機13によれば、遊技機と携帯端末との間における情報又は信号の送受信において、両者をケーブル接続する等の煩雑な作業を不要とすることができ、遊技者は簡便に情報又は信号の送受信を行うことができる。
【0295】
遊技機13において、前記無線回線は、赤外線通信を実行するものであることを特徴とする遊技機14。
【0296】
遊技機14によれば、遊技機と携帯端末との間における情報又は信号の送受信は赤外線通信によって行われる。ここで、赤外線は指向性の高い電波であるので、目的とする相手側装置(1の遊技機又は1の携帯端末)との間でのみ情報通信を行うことができる。故に、遊技場のように多数の遊技機が近接するように配列されていても、近隣の遊技機と目的とする遊技機との無線回線の混線を回避し易い。
【0297】
遊技機2から14のいずれかにおいて、前記演出制御手段によって段階的に更新される前記演出パターンは、ストーリー性を持って段階的に更新されるものであることを特徴とする遊技機15。
【0298】
遊技機15によれば、演出パターンがストーリー性を持ちながら段階的に更新されていくので、遊技者が長時間遊技をした場合にも、遊技者の好奇心を維持することができる。従って、遊技者は興味を失うことなく長時間遊技をすることができる。
【0299】
遊技機1から15のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機16。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0300】
遊技機1から15のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機17。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0301】
遊技機1から15のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機18。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0302】
表示装置にて段階的に演出される演出パターンの段階を更新し得る状態を検出するための状態検出手段とその状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に前記演出パターンの各段階に対応する遊技情報を作成する遊技情報作成手段とその遊技情報作成手段により作成された前記遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信するための送信手段とを備えている遊技機と、前記更新情報を前記送信手段から受信する携帯受信手段を備える携帯端末とを備えていることを特徴とする遊技システム1。
【0303】
尚、遊技システム1において、遊技機の表示装置としては、動的表示を行うために予め遊技機に設けられている液晶表示装置(LCD)であってもよく、かかるLCDとは別に設けた表示装置であってもよい。
【0304】
遊技システム1において、前記遊技機は、前記演出パターンの段階を制御する演出制御手段と前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記携帯端末は、その受信手段に情報又は信号を送信するための携帯送信手段と前記携帯受信手段により受信した更新情報が正当であるか否かを判定するための携帯判定手段とを備え、前記携帯端末では、前記携帯判定手段が前記遊技機より受信した前記更新情報を正当な情報であると判定すると、前記携帯送信手段から通信完了信号を発信し、前記遊技機は、前記受信手段が前記通信完了信号を受信すると、その通信完了信号に応答して、前記演出パターンの段階を更新することを特徴とする遊技システム2。
【0305】
遊技システム2によれば、遊技機から携帯端末に更新情報が発信される。携帯端末は、携帯受信手段により更新情報を受信すると、その更新情報が正当であるか否かを携帯判定手段により判定する。遊技機から受信した更新情報が正当な情報であると携帯判定手段により判定されると、携帯送信手段より通信完了信号が発信される。遊技機の受信手段がこの通信完了信号を受信すると、演出制御手段により、演出パターンの段階が更新される。このため、遊技機は、携帯端末からの通信完了信号の受信により、遊技情報が確実に遊技者自身の携帯端末に記憶されたことを確認して、演出パターンの段階の更新を実行することができるのである。
【0306】
ここで、「正当な情報」とは、演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されていることを示す情報のことである。例えば、第2ステージの終了後に作成された遊技情報を携帯端末へ記憶させる場合には、第1ステージを終了したことを示す情報が「正当な情報」とされ、第3ステージの終了後に作成された遊技情報を携帯端末へ記憶させる場合には、第2ステージを終了したことを示す情報が「正当な情報」とされる。また、本実施例のように、携帯電話200(携帯端末)において、パチンコ機1から送信されたステージデータに付された遊技者特定情報を確認し、該携帯電話200が所有する遊技者特定情報(ホームページ等から予め取得)と一致した場合も「正当な情報」として判定される。
【0307】
よって、正当な情報を遊技機から携帯端末へ送信させた遊技者だけが、遊技機における演出パターンの段階を更新する(例えば、次の段階へ更新する)ことができるため、遊技の公平性を保つことができる。
【0308】
遊技システム1又は2において、前記遊技機は、前記演出パターンの段階を制御する演出制御手段と前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記携帯端末は、その受信手段に情報を送信するための携帯送信手段と前記携帯受信手段により受信した前記更新情報を記憶する携帯記憶手段とを備え、その携帯送信手段は、前記更新情報が前記携帯記憶手段に記憶されると、通信完了信号を発信するものであり、前記遊技機は、前記受信手段により前記通信完了信号を受信すると、その通信完了信号に応答して、前記演出制御手段が、前記演出パターンの段階を更新することを特徴とする遊技システム3。
【0309】
遊技システム3によれば、遊技機から携帯端末に更新情報が発信される。携帯端末は、その更新情報を携帯受信手段により受信する。受信された更新情報は携帯記憶手段に記憶され、その結果として、携帯送信手段より通信完了信号が発信される。遊技機の受信手段がこの通信完了信号を受信すると、演出制御手段により演出パターンの段階が更新される。このため、遊技機は、携帯端末からの通信完了信号の受信により、遊技情報が確実に遊技者自身の携帯端末に記憶されたことを確認して、演出パターンの段階の更新を実行することができるのである。
【0310】
遊技者が1の演出パターンの段階(ステージ)を終了し(遊技機において演出パターンの段階を更新し得る状態が検出され)、該遊技者が遊技機で作成された遊技情報等(更新情報)を携帯端末に送信し記憶(取得)させる場合、その多くは、自身が行った遊技に引き続いて自身の携帯端末へ遊技情報の送信が行われる。即ち、自身の遊技により作成された遊技情報(更新情報の一部)が遊技者自身の携帯端末に記憶される。一方、携帯端末からは、更新情報が記憶されると通信完了信号が遊技機に向けて発信される。
【0311】
従って、携帯端末からの通信完了信号は自身の遊技結果(遊技情報)に基づくものであるので、その通信完了信号を受信した遊技機においては、遊技者自身の遊技結果に基づいて演出パターンの段階(ステージ)の更新がなされる。よって、遊技者は、自分の遊技結果に基づいて演出パターンの次の段階を経験できるので、演出パターンの段階が遊技時間の長さに応じて自動的に更新されるような遊技に比べ、遊技者はより高い興趣を持ちながら遊技を行うことができる。
【0312】
遊技システム1から3のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段を備え、前記携帯端末は、その受信手段に情報又は信号を送信するための携帯送信手段と前記携帯受信手段により受信した前記更新情報を記憶する携帯記憶手段と前記携帯受信手段により受信した更新情報が正当であるか否かを判定するための携帯判定手段とを備え、前記携帯端末では、前記携帯判定手段が前記遊技機より受信した前記更新情報を正当な情報であると判定すると、その正当な情報であると判定された更新情報を前記携帯記憶手段に記憶し、前記携帯送信手段から通信完了信号を発信し、前記遊技機は、前記受信手段が前記通信完了信号を受信すると、その通信完了信号に応答して、前記演出パターンの段階を更新することを特徴とする遊技システム4。
【0313】
遊技システム4によれば、遊技機から携帯端末に更新情報が発信される。携帯端末は、携帯受信手段により更新情報を受信すると、その更新情報が正当であるか否かを携帯判定手段により判定する。遊技機から受信した更新情報が正当な情報であると携帯判定手段により判定されると、その更新情報は携帯記憶手段に記憶される。その携帯記憶手段に更新情報が記憶されると、携帯送信手段より通信完了信号が発信される。遊技機の受信手段がこの通信完了信号を受信すると、演出制御手段により、演出パターンの段階が更新される。このため、遊技機は、携帯端末からの通信完了信号の受信により、遊技情報が確実に遊技者自身の携帯端末に記憶されたことを確認して、演出パターンの段階の更新を実行することができるのである。
【0314】
遊技システム2から4のいずれかにおいて、前記携帯端末が、前記携帯受信手段により受信した前記更新情報を記憶する携帯記憶手段を備え、その携帯記憶手段に記憶されている前記更新情報が、前記携帯送信手段から前記遊技機へ送信し、その遊技機において、前記受信手段が前記更新情報を受信した場合に、前記演出制御手段は、前記更新情報に含まれる遊技情報に対応する演出パターンの段階を実行することを特徴とする遊技システム5。
【0315】
遊技システム5によれば、携帯端末の携帯記憶手段に保存(記憶)されている更新情報を遊技機へ送信すると、遊技機の演出制御手段により、携帯端末から送信された遊技情報に対応する演出パターンの段階が実行される。従って、一度進行したステージから元の低いステージへ逆行することがなく、遊技者の興趣を消失させることがない。
【0316】
遊技システム1から5のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記遊技情報作成手段により作成された前記遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段と前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記携帯端末は、その受信手段に情報又は信号を送信するための携帯送信手段と前記携帯受信手段により受信した更新情報が正当であるか否かを判定するための携帯判定手段とを備え、前記携帯端末は、前記携帯判定手段が前記遊技機から送信された前記更新情報を不当な情報であると判断すると、前記携帯送信手段より更新不許可信号を発信し、前記遊技機が、その更新不許可信号を前記受信手段により受信すると、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が初期化されることを特徴とする遊技システム6。
【0317】
遊技システム6によれば、携帯端末において、携帯受信手段により、遊技情報を含む更新情報が受信されると、携帯判定手段により該更新情報が正当であるか否かが判定される。その場合、該更新情報が不当な情報(正当でない情報)と判定されると、携帯送信手段から更新不許可信号(NG信号)が送信される。遊技機において、その更新不許可信号が受信手段により受信されると、遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報が初期化される。更新不許可信号の受信を受信すると、遊技機内の遊技情報はクリア(初期化)されるので、遊技機の演出パターンの段階は非更新とされる。
【0318】
ここで、携帯判定手段において「不当な情報」であると判定される更新情報は、演出パターンの段階(ステージ)が昇順で順次更新されていないことを示す更新情報を意味する。具体的には、携帯端末が遊技機からステージデータ(遊技情報、更新情報の一部)を受信した場合に、そのステージデータが該携帯端末に記憶されるステージデータより「1」大きいデータでなければ、携帯判定手段は、受信したステージデータを「不当な情報」として判定する。また、本実施例のように、携帯電話200(携帯端末)において、パチンコ機1から送信されたステージデータに付された遊技者特定情報を確認し、該携帯電話200が所有する遊技者特定情報(ホームページ等から予め取得)と一致しない場合も「不当な情報」として判定される。よって、遊技者は、不当な(ステージが昇順で順次更新されていないことを示す)更新情報を取得しようとしても、演出パターンの段階を更新することはできない。即ち、演出パターンの段階は、正当な情報を取得した場合のみ更新し得、全ての遊技者に対し、公平にステージが昇順で順次更新されることになる。
【0319】
遊技システム6において、前記携帯端末は、前記携帯判定手段が前記遊技機より送信される更新情報を不当な情報であると判定すると、前記携帯記憶手段への前記更新情報の書き込みを禁止する書込禁止手段を備えていることを特徴とする遊技システム7。
【0320】
遊技システム7によれば、携帯端末において、携帯受信手段により、遊技情報を含む更新情報が受信されると、携帯判定手段により該更新情報が適切であるか否かが判定される。その場合、該更新情報が不当な情報であると判定されると、書込禁止手段により、携帯記憶手段への該更新情報の書き込みが禁止される。
【0321】
遊技機で演出される演出パターンの段階を更新するためには、携帯端末から情報が送信されることが必須とされる。よって、不当な(ステージが昇順で順次更新されていないことを示す)更新情報は携帯端末に記憶されることはないので、演出パターンの段階が更新されることはない。また、不当な更新情報が携帯端末に記憶されないので、不当な更新情報が携帯端末から遊技機へ送信され、演出パターンの段階の更新に利用されることもない。従って、演出パターンの段階は、全ての遊技者に対し、公平にステージが昇順で順次更新されることとなる。
【0322】
遊技システム2から7のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されると、前記情報作成手段により作成された遊技情報を含む前記更新情報を前記携帯端末に送信するか否かを遊技者に確認するための送信確認手段を更に備えていることを特徴とする遊技システム8。
【0323】
演出パターンの段階の更新は、遊技機内で作成された遊技情報を携帯端末に送信し、記憶させることが条件であるので、遊技情報が携帯端末に記憶されなければ、演出パターンの段階は更新されず、例えば、現在と同じ段階(ステージ)での演出パターンが実行される。遊技システム12によれば、遊技機において、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されると、送信確認手段により、遊技情報作成手段により作成された遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信するか否かが遊技者に確認される。よって、遊技者の意志によって遊技情報を携帯端末へ送信するかどうかを決めることができるので、遊技者は自身の好みに合った演出を楽しむことができる。
【0324】
遊技システム1から8のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記遊技情報作成手段により作成された前記遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段と前記携帯端末から送信される情報又は信号を受信するための受信手段とを備え、前記携帯端末は、その受信手段に情報を送信するための携帯送信手段を備え、前記遊技情報記憶手段は、前記遊技情報作成手段により前記遊技情報が作成されてから所定時間内に、前記情報受信手段が前記携帯送信手段から送信される情報又は信号を受信しなければ、初期化されることを特徴とする遊技システム9。
【0325】
遊技システム9によれば、遊技機では、遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されてから所定時間以内に、携帯端末から情報を受信しなかった場合、該遊技情報が消去(初期化)される。
【0326】
例えば、遊技情報記憶手段が遊技情報(更新情報の一部)を記憶している状態で、遊技者が帰ってしまったり、トイレなどに行くために遊技機を離れた場合等に、別の遊技者が何らかの手段を講じて遊技情報を不正に取得され得る状態が生じ得る。しかし、遊技情報が記憶されてから所定時間後にその遊技情報を消去するようにすれば、別の遊技者に情報が不正に取得されることを確実に抑制することができる。即ち、遊技者の公平性を保つことができる。
【0327】
遊技システム1から9のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段を備え、その遊技情報記憶手段は、遊技機において遊技の終了を示す信号が認識されるといずれも初期化されることを特徴とする遊技システム10。
【0328】
ここで、「遊技の終了を示す信号」とは、遊技者が遊技終了の意志を示す所定の操作を行うことに基づいて遊技機に入力される信号である。
【0329】
遊技システム10によれば、遊技機が遊技の終了を示す信号を認識すると、遊技機内の遊技情報が初期化される。よって、遊技者が遊技を終了させた場合、その遊技者に帰属されるべき遊技情報が、別の遊技者によって不正に取得されることはない。従って、遊技者の公平性を保つことができる。
【0330】
遊技システム1から10のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記演出パターンの現在の段階が終了することを遊技者に通知する演出段階終了通知手段を備え、その演出段階終了通知手段による通知は、前記状態検出手段により演出パターンを更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回以上実行されることを特徴とする遊技システム11。
【0331】
所定の更新処理とは、例えば、遊技機内において遊技情報を作成する処理、遊技者によって遊技の終了又は継続が選択される処理、遊技機内の更新情報(遊技情報、遊技者特定情報等)を遊技機から携帯端末へ送信する処理、遊技機から送信された更新情報を携帯端末が受信する処理、遊技機から受信した更新情報を携帯端末が記憶する処理、遊技機から送信された更新情報を判定して携帯端末から遊技機へ信号を発信する処理、その携帯端末より発信された信号を遊技機が受信する処理、携帯端末から受信した信号に基づいて遊技機が演出パターンの更新をする処理等、演出パターンの段階を更新し得る状態(例えば、演出パターンの段階(ステージ)が終了すること)が検出されることにより開始され、新たに実行される演出パターンを設定するための処理のことである。更新処理において、遊技機の遊技情報を遊技者の携帯端末へ送信させる処理等は、遊技者自身の手で携帯端末の取り扱いが行われる。
【0332】
遊技システム11によれば、遊技機では、現在の段階(ステージ)が終了することは、状態検出手段により、演出パターンの段階(例えば、現在の演出パターンの段階(ステージ)が終了すること)が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回通知される。よって、遊技者は、現在の段階(ステージ)が終了することを、そのステージの終了前に予め認識できる。故に、遊技者は、演出パターンの段階(ステージ)を更新するための諸手続きのタイミングの消失を危惧することなく、安心して遊技を進行させることができる。
【0333】
また、ステージの終了が予め認識できるので、例えば、遊技者が、演出パターンの段階を次の段階へ更新したいという意志を有する場合、遊技機と携帯端末との間で通信(遊技機から携帯端末への更新情報の送信等)を行うために携帯端末を取り出す等の準備を余裕を持って行うことができる。
【0334】
尚、その通知は、現在の段階が終了する直前の演出において実行されてもよく、又は、現在の段階が終了する前の複数回の演出において実行されてもよい。現在の段階が終了することを現在の段階の終了直前の演出において通知することにより、遊技者にその演出が終了すれば現在の段階が終了することを確実に認知させることができる。また、現在の段階が終了することが終了前の複数回の演出において通知されることにより、いずれ、現在の段階が終了することを遊技者に強く認識させることができる。
【0335】
遊技システム1から11のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記演出パターンの段階を更新するための条件を通知する条件通知手段を備え、その条件通知手段は、前記状態検出手段により演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されるまでに前記条件を通知することを特徴とする遊技システム12。
【0336】
遊技システム12によれば、遊技機では、演出パターンの段階を更新し得る状態(例えば、演出パターンの現在の段階を終了すること)が検出されるまでに、演出パターンの段階を更新するために必要な条件(例えば、携帯端末に情報を記憶させること)を通知するので、遊技者は、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されるまでに必要な条件を予め知ることができる。よって、演出パターンの段階を更新したい遊技者に、必要な条件を、演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されるまでに予め予め認識させることができる。従って、遊技者は更新の機会を無駄にすることがない。また、遊技者が現在の演出パターンの段階が次の段階へ更新されることを期待している場合、次の段階(ステージ)の存在も遊技者に予め通知されることになるので、遊技者の好奇心を喚起することができる。
【0337】
例えば、遊技情報を携帯端末に送信し、記憶させるためには、専用の遊技情報受信用のプログラムが携帯端末に備えられていることが必要な条件である。このプログラムは、例えば、遊技機メーカーなどによって運営されるインターネットのホームページでダウンロードによって取得することができる。なお、この専用プログラムをダウンロードできるホームページのアドレスは、上記条件通知手段において通知してもよいし、そのアドレスを記したシール等を遊技機に貼り付ける等しておいてもよい。
【0338】
遊技システム1から12のいずれかにおいて、前記状態検出手段により検出される演出パターンを更新し得る状態は、所定回数の大当たりが発生した状態であることを特徴とする遊技システム13。
【0339】
大当たりの終了は、1の遊技の終了であることが多い。又、大当たりの終了後、再度遊技を開始するタイミングは、遊技者が任意に決定できることが多い。つまり、大当たりの終了によって、一時的に遊技者が遊技を中断しても支障のない時間帯が創出されるのである。遊技システム13によれば、演出パターンの段階を更新し得る状態を所定回数の大当たりの発生としているので、所定回数目の大当たりが終了したタイミングを利用して、遊技機内で作成された遊技情報を携帯端末へ送信することができる。従って、例えば、遊技者が、遊技機から自身の携帯端末に遊技情報を送信させるために何らかの操作が必要とされる場合、非常に都合がよい。
【0340】
遊技システム13において、前記遊技機は、動的表示の実行を待機させる動的待機手段を備え、その動的表示待機手段は、前記状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出されてから、所定の更新処理が行われる間、動的表示の実行を待機させるものであることを特徴とする遊技システム14。
【0341】
遊技機では、通常、保留球がある場合には、大当たりが終了(1の遊技状態が終了)すると、その保留球に基づいた動的表示が開始されるようになっている。従って、大当たりが所定回数に達し、いざ更新処理をするための携帯端末の操作
(遊技機から更新情報を取得するために行われる操作等)が必要とされる場合に、保留球によって動的表示が開始されてしまうと遊技者は遊技を中断し難い。特に、動的表示により大当たり遊技状態が導出されると、遊技者は遊技を中断できなくなってしまう。かかる場合には、遊技者に携帯端末を操作させることを困難にさせてしまい、場合によっては、遊技者は、遊技情報を取得するタイミングを失ってしまう。
【0342】
しかし、遊技システム14によれば、更新処理のなされる間は、遊技機では、動的表示の実行が待機されるので、遊技者は容易に遊技を中断して携帯端末を操作でき、更新情報を遊技機から的確に取得できる。更に、遊技者が携帯端末を操作している間に動的表示が開始されると、心理的に急かされて操作を誤ってしまうことがある。しかし、更新処理が行われている間、遊技機では、動的表示の実行を待機することができるので、携帯端末の操作をする遊技者の心理的負担を軽減し、操作の誤操作を軽減できる。
【0343】
遊技システム1から14のいずれかにおいて、前記携帯端末は前記情報受信手段に情報を送信するための携帯送信手段を更に備え、その携帯送信手段と情報受信手段との間、又は、前記携帯受信手段と前記情報送信手段との間で行われる情報又は信号の送受信は、無線回線を介して行われることを特徴とする遊技システム15。
【0344】
遊技システム15によれば、遊技機と携帯端末との間における情報又は信号の送受信において、両者をケーブル接続する等の煩雑な作業を不要とすることができ、遊技者は簡便に情報又は信号の送受信を行うことができる。
【0345】
遊技システム15において、前記無線回線は、赤外線通信を実行するものであることを特徴とする遊技システム16。
【0346】
遊技システム16によれば、遊技機と携帯端末との間における情報又は信号の送受信は赤外線通信によって行われる。ここで、赤外線は指向性の高い電波であるので、目的とする相手側装置(1の遊技機又は1の携帯端末)との間でのみ情報通信を行うことができる。故に、遊技場のように多数の遊技機が近接するように配列されていても、近隣の遊技機と目的とする遊技機との無線回線の混線を回避し易い。
【0347】
遊技システム2から16のいずれかにおいて、前記演出制御手段によって段階的に更新される前記演出パターンは、ストーリー性を持って段階的に更新されるものであることを特徴とする遊技システム17。
【0348】
遊技システム17によれば、演出パターンがストーリー性を持ちながら段階的に更新されていくので、遊技者が長時間遊技をした場合にも、遊技者の好奇心を維持することができる。従って、遊技者は興味を失うことなく長時間遊技をすることができる。
【0349】
遊技システム1から17のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技システム18。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0350】
遊技システム1から17のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技システム19。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0351】
遊技システムまたは遊技システム1から17のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技システム20。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の遊技システムの概略を示した図である。
【図2】 本発明の遊技システムにおけるパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 本発明の遊技システムにおける携帯電話の電気的構成を示したブロック図である。
【図4】 表示用制御基板のメッセージメモリに記憶された各種メッセージがLCDに表示された状態を示す図である。
【図5】 主制御基板で実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。
【図6】 主制御基板のメイン処理のフローチャートである。
【図7】 主制御基板で実行されるステージ設定処理のフローチャートである。
【図8】 主制御基板で実行される当たり時処理のフローチャートである。
【図9】 通信基板で実行される通信処理のフローチャートである。
【図10】 通信基板で実行される設定処理のフローチャートである。
【図11】 表示用制御基板で実行される情報受信処理のフローチャートである。
【図12】 携帯電話内のMPUで実行される遊技データ出力処理のフローチャートである。
【図13】 携帯電話内のMPUで実行される遊技データ入力処理のフローチャートである。
【図14】 主制御基板で実行される第2実施例のステージ設定処理のフローチャートである。
【図15】 通信基板で実行される第2実施例の通信処理のフローチャートである。
【図16】 通信基板で実行される第2実施例の設定処理のフローチャートである。
【図17】 携帯電話内のMPUで実行される第2実施例の遊技データ入力処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
10 液晶表示装置、LCD(表示装置)
22 赤外線発光部(送信手段)
200 携帯電話(携帯端末)
208 赤外線受光部(携帯受信手段)
250d 携帯遊技データメモリ(携帯記憶手段)
500 遊技システム
C 主制御基板
D 表示用制御基板
T 通信基板

Claims (4)

  1. 表示装置と、始動条件の成立に基づいて数の図柄を前記表示装置に動的表示させることを開始する動的表示開始手段と、該動的表示開始手段による前記動的表示の開始後、該動的表示が前記複数の図柄を所定の組み合わせた停止図柄で停止した場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機において、
    前記表示装置にて段階的に演出される演出パターンの段階を制御する演出制御手段と、
    前記演出パターンの段階を更新し得る状態を検出するための状態検出手段と、
    該状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に前記演出パターンの段階に対応する遊技情報を作成する遊技情報作成手段と、
    前記遊技情報を含む更新情報を携帯端末に送信する送信手段と、
    該送信手段により前記更新情報を前記携帯端末に送信した結果として該携帯端末から送信される信号を受信する受信手段と、
    該受信手段により前記携帯端末から送信される信号が受信された場合に、該受信信号が、前記演出パターンの段階が前記携帯端末の存在下で昇順に順次更新されたことを示す信号であるか否かを判定する判定手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、前記受信信号が、前記演出パターンの段階が前記携帯端末の存在下で昇順に順次更新されたことを示す信号であると前記判定手段により判定された場合に、前記表示装置にて演出される演出パターンの段階を一段階高い側に更新する更新手段を含んで構成され、
    該状態検出手段により前記演出パターンの段階を更新し得る状態が検出された場合に、前記動的表示開始手段による前記動的表示の開始を待機させる動的表示待機手段を、さらに、備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技情報作成手段により作成された遊技情報を記憶するための遊技情報記憶手段を備え、
    前記更新情報が前記携帯端末へ送信された場合に、前記携帯端末がその更新情報を不当な情報としたことによってその携帯端末から発信される更新不許可信号を、前記受信手段が受信すると、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が初期化されることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記演出パターンの現在の段階が終了することを遊技者に通知する演出段階終了通知手段を備え、
    その演出段階終了通知手段による通知は、前記状態検出手段により演出パターンを更新し得る状態が検出されてから所定の更新処理が開始されるまでに少なくとも1回以上実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の遊技機と、その遊技機と通信可能な携帯端末とから構成されることを特徴とする遊技システム。
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