JP4482285B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置に係わり、詳細には、生体内の脂肪層の厚みや血管の弾性率のように健康の診断や管理の目安になる情報を超音波を用いて求めるようにした超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超音波を用いて生体の体内の情報(脂肪の厚み、血管の弾性率、血管の形状など)を求めようとするときには、皮膚での超音波の反射を抑制して超音波が体内に効率よく伝搬されるように、超音波診断装置に使用される超音波センサと皮膚との間にオイル状の液体を介在させるようにしている。すなわち、皮膚にオイル状の液体を塗布して超音波センサを皮膚に密着させているのである。
【0003】
オイル状の液体を皮膚に塗布する場合、塗布作業が面倒であり、また被診断者にはべた付きなどの不快感が生じるという問題点がある。
【0004】
そのため、近年、オイル状の液体を皮膚に塗布する必要のない超音波診断装置が提案されている。図11に従来の超音波診断装置の超音波センサ部の側面図を示す。図11は従来の超音波診断装置に関わる超音波センサAAであり、以下で詳細な説明を行う。
【0005】
超音波振動子111は、金属などのパッケージ200bに納装され、超音波センサAAを構成する。パッケージ200bには、超音波振動子111の前方に対応する部位に開口窓200Cが形成されている。さらに、開口窓200Cにはキチン質の人工皮膜400が覆着され、パッケージ200bと人工皮膜400によって密封された空間内には超音波振動子111を浸漬する超音波伝達用液体500としてシリコンオイルが充填されている。
【0006】
超音波振動子111は、振動エレメント14a、14bによって構成されており、いずれかを送信用として振動させ、開口窓200Cより生体内に超音波を送信し、他方の振動エレメントで生体内より反射してきた超音波を受信する。
【0007】
このような構成とすることで、皮膚への密着部位には皮膚に類似した成分からなる人工皮膜400を用いることで、オイル状の液体を用いなくとも皮膚との密着度を高めて超音波に位相のずれが生じないようにすることができる。結果として、オイル状の液体を皮膚に塗布する必要がなくなる(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、図12は、センサと皮膚の間に生体と密着性を有する樹脂層(密着層)を設けた超音波センサの例である。
【0009】
超音波センサ300と皮膚との間に密着層500を設け、シリコンジェルなどの液体を塗布することなく超音波の送受信を可能としている。この密着層として、ヤング率で1.0×10〜3.0×10[dyne/cm]という柔らかいシリコンゴムなどを使用していた(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−289554(第3−4頁、第1図)
【0011】
【特許文献2】
特開2002−136515(第6−7頁、第5−6図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一般に空気層が超音波振動子と皮膚の間に存在すると、空気層で超音波が減衰し、所望の情報を得ることができなくなる。
【0013】
上記従来例では、シリコンオイルをパッケージ内に注入し、開口窓に人工皮膜で蓋をした構造とした場合、以下の問題点があった。
【0014】
1、シリコンオイルをパッケージ内に注入する際に、空気などの泡が混入すると、泡で超音波が減衰するため、泡が入らないようにパッケージを密閉する必要があり、製造が困難であった。
【0015】
2、皮膚のしわなどに沿って密着させるためには、人工皮膜として、人体の皮膚と同程度、あるいは皮膚よりも柔らかい材質を使用する必要があるが、このような材質でパッケージを密閉すると、使用中に人工皮膜に穴が空きやすく、耐久性に問題があり、長期間使用することが困難であるといった問題点があった。
【0016】
3,シリコンオイルなどの液体は一般的に熱膨張率が高く、使用中に膨張し、シリコンオイルが漏れる、あるいは超音波の伝搬経路が変化し、生体内部の正確な情報を得ることが困難となる。
【0017】
4、また、皮膚とセンサの間に皮膚と密着性を有する樹脂層を設けた場合においては、密着層の材質は超音波の減衰を考慮すると極めて柔らかいものとならざるを得ず、取り付け、取り外しなどの際に、密着層を破損してしまうなど、取り扱いが非常に困難であった。
【0018】
5、取り扱いを容易にするため、超音波センサより大きい密着層を先に生体に密着させる場合、バンドの内側などに超音波センサを設けて皮膚に固定すると、生体の動きによるバンドの振動が直接密着層に伝わってしまい、バンドによってこすれて密着層が破損する原因となっていた。
また、使用時に被測定部位(血管など)にセンサを位置合わせする際、バンドによってこすれて密着層が磨耗する恐れがあった。
【0019】
6、使用中に汗をかいたり、埃などがついた場合、密着層が皮膚から剥離しやすくなり、ノイズの原因となっていた。
【0020】
7、密着層の強度を向上させるため、密着層の片面、あるいは両面にフィルムなどの保護膜を設けると、保護膜との界面で超音波の反射が生じ、感度が著しく低下するという問題点があった。
【0021】
そこで、本発明は、オイル状の液体(ジェル)を密閉あるいは皮膚と超音波センサとの間に介在させることなく、製造が容易で、長期間使用可能であり、皮膚との密着性を向上させ、効率的に超音波を生体内に送信、生体内から受信させることで感度向上を図った超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明による超音波診断装置は、超音波センサと、超音波センサを駆動する駆動回路と、超音波センサによる出力を検出する検出部を有し、超音波センサと生体の間に超音波を伝播させやすく、また生体および超音波センサに対して密着性を有する部材(以下、密着材)を有する超音波診断装置において、密着材の超音波センサとの接触面側に保護部材を取り付け、保護部材に開口部を設ける構成とした。
【0023】
このような構成とすることで、密着材の超音波伝播効果を維持しつつ、密着材の機械的強度を補強することができる。それに伴い、密着材の取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
【0024】
また、本発明による超音波診断装置は、保護部材は密着材よりその面積が大きく、さらに密着材との接触面側が粘着性を有し、使用時に保護部材の一部が生体に対して貼り付けられ、密着材を生体に対して保持固定するものである。このような構成にすることによって、密着材の機械的強度を補強しつつ、適切に生体に固定することができ、取り扱い性が容易で、低ノイズ、高感度な超音波診断装置を提供することができる。
【0025】
また、本発明による超音波診断装置は、保護部材が可撓性を有する部材であってもよい。保護部材が可撓性であることにより、密着材を保護すると同時に駆動回路と生体とを電気的に接地させる(人体アースをとる)ことができるようになり、超音波信号のS/N比を向上させることが可能となる。
【0026】
更に、保護部材が、導電性を有するゴム材であっても構わない。例えば、導電性を有するシリコンなどである。
【0027】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
図1〜図7を参照して本発明の超音波センサを使用した、超音波診断装置の1実施の形態について詳細に説明する。
【0028】
先ず、図1〜図2を参照して、超音波診断装置1の外観について説明する。図1は、本発明を適用した超音波診断装置1の外観上の構成を示す側面図であり、図2は、図1に示した超音波診断装置1を生体2(腕)に装着した状態を示す図である。
【0029】
図1に示すように、超音波診断装置1は、処理部3、超音波センサ4、バンド5、及び止め金具6によって概略構成されており、図2に示すように、超音波診断装置1は、生体2に装着することにより常時携帯可能である。ここで、処理部3及び超音波センサ4は、バンド5に取り付けられており、バンド5及び止め金具6によって生体2(図中の破線部)に装着される。この時、超音波センサ4は、生体2の橈骨(とうこつ)動脈あるいは尺骨動脈付近(図示省略)に当接される。また図示しないが、処理部3と超音波センサ4は導線により接続されており、この導線を介して処理部3から駆動用電圧信号が超音波センサ4に入力され、超音波センサ4で測定された電圧信号が処理部3に入力される。
【0030】
次に、図3を参照して超音波診断装置1の処理部3について説明する。図3は、処理部3の内部構成と、処理部3と超音波センサ4の接続状態を示すブロック図である。図3に示すように、処理部3は、演算処理部31、駆動回路32、及び表示部33によって概略構成されている。
【0031】
演算処理部31は、内部に備えた記憶領域(図示省略)に記憶されている処理プログラムを実行することによって、脈の検出に関する各種処理を実行し、その処理結果を表示部33に表示する。演算処理部31は、脈測定時に、駆動回路32から超音波センサ4の送信用圧電素子41(詳細は後述)に特定の駆動用電圧信号を出力させる。また、演算処理部31は、送信用圧電素子41から発せられた超音波の周波数と、受信用圧電素子42で受信され血流のドップラ効果により変化した超音波の周波数と、を比較して脈波を検出する。
【0032】
駆動回路32は、演算処理部31の指示に従って、特定の駆動用電圧信号を超音波センサ4の送信用圧電素子41に出力する。表示部33は、液晶表示画面等によって構成されており、演算処理部31から入力される脈波検出結果等を表示する。
【0033】
次に、図4、図5を参照して、超音波診断装置1の超音波センサ4について説明する。図4は、超音波センサ4の構成を示す概要図であり、図5は、密着層50を側面から見た図である。
【0034】
図4に示すように、超音波センサ4は、送信用圧電素子41、受信用圧電素子42、基板44、整合層48によって概略構成されている。ここで、送信用圧電素子41及び受信用圧電素子42の厚み方向の両面には、図示しない電極が形成されている。図示しない導線により、送信用圧電素子41及び受信用圧電素子42の厚さ方向に電圧を印加する事が可能である。
【0035】
また、送信用圧電素子41は、図示しない両面の電極が処理部3の駆動回路32と導線によって接続されている。そして、送信用圧電素子41の両面に設けられた電極に、駆動回路32から特定の駆動用電圧信号が印加されると、送信用圧電素子41は、励振して特定周波数の超音波を発生し、生体内(図6の2a参照)に送信する。本実施の形態では9.6MHzで励振させた。
【0036】
受信用圧電素子42は、その両面に設けられた電極が処理部3の演算処理部31と導線によって接続されている。受信用圧電素子42は、生体から超音波を受信すると、この超音波を電圧信号に変換し、処理部3の演算処理部31に出力する。
【0037】
尚、送信用圧電素子41と受信用圧電素子42に、同一の圧電素子を使用してもよい。また、これら圧電素子41,42の形状については任意であり、送信用と受信用に形状の異なる圧電素子を使用してもよい、さらに送信用圧電素子41及び受信用圧電素子42は、それぞれ複数個設置することも可能である。
【0038】
本実施の形態では、送信用圧電素子41、受信用圧電素子42として厚さ0.2mm(共振周波数9.6MHz)、外形0.65×8mmのPZTを、基板44は厚さ1.0mm、外形8×12mmのガラスエポキシ基板を使用した。
【0039】
次に、図3及び図6、図7を参照して、超音波診断装置1における処理部3及び超音波センサ4の動作について説明する。図6は本実施の形態の超音波診断装置の超音波センサ4と生体2との配置関係を示した図である。図7は超音波センサ4を生体2に押し当てた状態をセンサ断面方向から見た図である。
【0040】
先ず、生体2に超音波診断装置1を装着すると(図6では超音波センサ4のみ記載)、図7に示すように、密着層50を介して超音波センサ4が生体2(の橈骨(とうこつ)動脈あるいは尺骨動脈付近)に当接される。そして、脈の検出時に、図3に示す演算処理部31は、駆動回路32から送信用圧電素子41の両面に設けられた電極に特定の駆動用電圧信号を出力させる。
【0041】
送信用圧電素子41は、両面に設けられた電極に入力された駆動用電圧信号に基づいて励振し超音波を発生し、該超音波を生体2(図7参照)内に送信する。生体2内に送信された超音波は動脈内の血流2aにより反射され、超音波センサ4の受信用圧電素子42により受信される。受信用圧電素子42は、受信した超音波を電圧信号に変換して、両面に設けられた電極から演算処理部31に出力する。
【0042】
次に、演算処理部31は、送信用圧電素子41から送信された超音波の周波数と、受信用圧電素子42で受信され血流のドップラ効果により変化した超音波の周波数と、を比較して生体の脈波を検出する。そして、演算処理部31は、脈波の検出結果を表示部33に表示する。このようにして、超音波診断装置1は、生体の脈波を測定・表示する。
【0043】
次に本実施の形態の超音波センサ4の製造方法について、図4を用いて説明する。送信用圧電素子41及び受信用圧電素子42はアルミ、Auなどの金属を真空蒸着等をすることで両面に電極を形成し、外形をダイシングなどにより切断する。
【0044】
基板44と送信用圧電素子41、受信用圧電素子42を接着剤などにより固定する。さらに、送信用圧電素子41に設けられた両面電極は図示しない配線により、図3の処理部3の駆動回路32に接続され、受信用圧電素子に設けられた両面電極は演算処理部31に接続される。
【0045】
次に、送信用圧電素子41、受信用圧電素子42の上面に整合層48を設けて超音波センサ4を形成する。
【0046】
次に、整合層48の材質について説明する。整合層48は、エポキシ系樹脂またはシリコン系樹脂からなり、送信用圧電素子41、受信用圧電素子42の保護と、生体2と各圧電素子41,42との間で効率良く超音波を伝搬させる効果がある。
【0047】
生体2と各圧電素子41,42との間で効率良く超音波を伝搬させるためには、整合層48の音響インピーダンスを、生体の音響インピーダンスZlと圧電素子の音響インピーダンスZcとの間の値にする必要がある。音響インピーダンスとは、音波の伝搬のしやすさを示す値であり、その値は材料のヤング率や密度によって変化する。
【0048】
そして、図4に示す構成を有する超音波センサ4において、整合層48の理想的な音響インピーダンスZmは、
Zm=(Zc×Zl)1/2 ・・・式(1)
によって示すことができる。そして、式(1)に、公知であるZl=1.5×106(N・sec/m3 )、Zc(PZTを使用)=30×106(N・sec/m3 )を代入すると、Zm=約6.7×106(N・sec/m3 )となる。
【0049】
また、整合層48の基板44の厚さ方向の圧電素子41,42の上面からの厚さは、薄いほど良く、本実施の形態のような構成では、100μm以下が適当である。熱あるいは紫外線硬化性の樹脂をスピンコートあるいは、バーコートにより基板44上に塗布し、熱あるいは紫外線で樹脂を硬化させることにより整合層48を形成することで、一定の厚さで均一に整合層48を配置することができる。
【0050】
以上から、本実施の形態では、整合層48に、音響インピーダンスが約3×106(N・sec/m3 )であるエポキシ系の樹脂を厚さ100μmで塗布して使用している。
【0051】
次に密着層50の材質について説明する。
【0052】
生体2と超音波センサ4の間に空隙が存在すると、超音波が空隙で減衰するため、感度が著しく低下する。そのため、密着層50の材質は、生体2と粘着性を持つ材質が望ましい。さらに、生体2がしわなどの微小な凹凸を持つ場合があるため、微小な凹凸に密着する必要があることから柔らかいことが望ましい。しかし、柔らかすぎると、使用時に破損しやすくなり、耐久性に問題が生じたり、さらに一定の形状に形成することが困難といった問題点が生じる。
【0053】
皮膚に密着するためには、密着層50の材質は、皮膚と同程度か皮膚より柔らかい必要があり、本実施の形態では、密着層50の材質として、シリコンゲルを使用した。密着層50の厚さとしては、薄いほど良いが、薄すぎると、強度上問題があるため、ある程度の厚さは必要であり、本実施の形態の場合、1.0mmとした。
【0054】
以上のように、超音波を伝播させやすく、空気層の介在を防ぐため密着性を有する部材(シリコンゲルなど)は、機械的強度が低く、前述の通り1.0mm程度の厚さであると、密着層の取り付け、取り外し時に密着層50に亀裂が生じるなどの破損を起こすことがあった。
一方、密着層50の上下面などの全面にフィルムなどを貼り付けて強度を向上させようとすると、フィルム層によって超音波が反射、減衰され、十分な信号強度が得られなかったり、皮膚との密着性が悪くなるため、運動時などで密着層がずれ、これがノイズとなって超音波のS/N比を著しく低減してしまう恐れがあった。
【0055】
そこで、図5に示すように密着層50をシリコンゲルなどの密着材51と保護部材52の二体構造とすることでこの問題を解決した。密着材51はシリコンゲルなどの柔らかく、皮膚と密着性を有する材質であり、保護部材52はPETなどの可撓性を有する部材である。保護部材52に開口部53を開けて、密着層50とする。測定時には、開口部53に合わせて超音波センサ4を押し当てる。(図7参照)
このような構造とすることで、保護部材52によって密着材51の強度を補強しつつ、所望の超音波送受信感度を得ることが可能となる。さらに、密着材51の生体2との接触面には保護部材等が存在しないため、密着材51は皮膚と全面で密着することができ、運動時などで密着層50に衝撃が加わっても密着層50が剥離する恐れがなく、運動ノイズにも強い構造とすることが可能である。また、図1のようなバンド5で超音波センサ4を固定する場合、バンド5の内面で密着層50がこすれても、バンドと接する部分については保護部材52が密着材51を保護しているため、密着材51の表面を削り取る恐れもない。
【0056】
なお、本実施の形態の詳細な部分については、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では圧電素子の励振周波数を9.6MHzとしたが、共振周波数8MHz程度の圧電素子を利用して、励振周波数を8MHz程度としても特に問題はない。
【0057】
本実施の形態では、超音波診断装置1を使用して生体の脈に関する情報を測定したが、送信波と受信波の位相差を検出するなどして、皮下脂肪や内臓の脂肪の厚みなど人体内の脂肪層の厚みを測定したり、血管の形状や弾性率も測定することも可能であり、この場合、処理部3及び、超音波センサ4の保持構造などを適宜変える必要がある。
【0058】
<実施の形態2>
本発明の超音波診断装置に関わる超音波センサの1実施の形態について図8、図9を用いて説明する。本実施例は、密着層50の構成を若干変更したものであり、その他の構成(バンド、処理部など)については実施の形態1と同じものを使用した。
【0059】
以下に本実施例で使用した密着層50の構成について説明する。図8(a)は密着層50の構成を示した説明図であり、実際の使用時には図8(b)のようにして用いられる。
【0060】
図9はこの密着層50を生体2に取り付けて使用した場合の説明図である。
【0061】
図8(a)において、密着材51は密着材51より小さい開口部53が形成されたフィルム状の保護部材52に開口部53と位置を合わせて固定された構造である。保護部材は密着材51との接触側の面に粘着材などが塗布されたテープであり、図9のように生体2に取り付ける際、保護部材52の粘着力によって貼り付けられることになる。このような構成にすることによって、運動などをした場合でも保護部材52によって密着材51が強固に生体2に対して固定されることになるため、運動ノイズが重畳しにくく、さらに密着層の強度を向上させることが可能となる。さらに、穴の開いたテープとシリコンゲルなどの密着材を使用するだけなので、非常に安価に密着層を製造することができる。
【0062】
また、密着層50の保護部材52を導電性のシリコンゴムなどにすることにより、処理部と生体2の接地を取ることができ、電気的なノイズを除去することが可能となり、S/N比を向上させることができた。また、外乱からの電気的なノイズを除去する効果もあり、さらにS/N比を向上させることができた。
【0063】
<実施の形態3>
本発明の超音波診断装置に関わる超音波センサの1実施の形態について図10を用いて説明する。
図10は開口53を開けた保護部材52において、さらに密着材51の側壁を保護するように凹型に改良した実施例である。その他の構成(バンド、処理部など)については実施の形態1と同じものを使用した。
このような構成とすることで、さらに密着層の強度を向上させつつ、所望の超音波送受信強度を確保することが可能となった。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明の超音波診断装置によれば、
1、取り付け、取り外し、使用時において密着層の耐久性を向上させ、取り扱いを容易なものとすることができる。
2、生体に対して密着層を強固に取り付けることが可能となるため、耐運動ノイズ性を向上させることができる。
3、保護部材として導電性のゴムを使用することにより、人体アースを取ることが可能となるので、信号のS/N比を向上させることが可能となる。
4、密着層を安価に製造することができる。
以上のような効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した超音波診断装置の構成を示す外観図である。
【図2】本発明の超音波診断装置を生体(腕)に装着した状態を示す外観図である。
【図3】処理部の内部構成と、超音波センサとの接続状態を示すブロック図である。
【図4】本発明による超音波診断装置の超音波センサの構成を示す図である。
【図5】密着層の説明図である。
【図6】超音波センサが生体に当接された状態を示す図である。
【図7】超音波センサが生体に当接された状態を示す図である。
【図8】密着層の説明図である。
【図9】超音波センサが生体に当接された状態を示す図である。
【図10】密着層の説明図である。
【図11】従来の超音波診断装置の超音波センサを示す説明図である。
【図12】従来の超音波診断装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 超音波診断装置
2 生体
2a 血流
3 処理部
14a 振動エレメント
14b 振動エレメント
31 演算処理部
32 駆動回路
33 表示部
34 初期検出時データ記録部
4 超音波センサ
41 送信用圧電素子
42 受信用圧電素子
44 基板
48 整合層
50 密着層
51 密着材
52 保護部材
53 開口部
AA 超音波センサ
111 超音波振動子
200b パッケージ
200C 開口窓
300 超音波センサ
400 人工皮膜
500 超音波伝達用液体
5 バンド
6 止め金具

Claims (3)

  1. 超音波センサと、前記超音波センサを駆動する駆動回路と、前記超音波センサによる出力を検出する検出部とを有し、前記超音波センサと生体の間に前記生体および前記超音波センサに対して密着性を有する密着材を設けた超音波診断装置において、
    前記密着材は、前記生体と密着する第1面と、前記第1面と対向し前記超音波センサと密着する第2面とを有し、
    前記第2面開口部を有するとともに可撓性を有する保護部材を設けて前記密着材の強度を補強し、前記開口部に前記超音波センサを設けて前記超音波センサを前記密着材に押し当てたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記保護部材の前記第2面との接触面の外周は、前記第2面の外周よりも大きく、前記接触面は粘着性を有し、
    前記保護部材の一部は前記粘着性により前記生体に対して貼り付けられることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記保護部材は、導電性を有するゴム材であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の超音波診断装置。
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