JP4478965B1 - 炭化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、廃棄物を燃焼させずに短時間で炭化し、発生する有害物質も無害化することを目的とする。
【解決手段】本発明は、内部に廃棄物を投入可能な多角柱状の枠体の側面に対し、棒状の発熱体が中央に向かって延び発熱体の下に燃焼を抑えるマイナスイオンガスを噴出可能な供給パイプを通した加熱部を間欠的に設け、加熱部を各段が互い違いに間を補うように複数段にすることで、発熱体により廃棄物全体を所定温度まで上げ廃棄物自体の熱で温度を上げ炭化させる炭化物生成機と、炭化物生成機で発生した排気ガスを電気発熱体により高温維持された通路を時間を掛けて通過させることで分解する高熱分解室と、高熱分解室で分解した排気ガスをブロワで吸引して複数の吸着筒内を通過させて排出する際に吸着材で冷却すると共に吸着材に有害物質を吸着させて無害化する吸着室とからなることを特徴とする炭化装置の構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴミ等の廃棄物を燃焼させずに短時間で炭化し、その際に発生する有害物質も無害化することのできる炭化装置に関する。
廃棄物を処分する装置としては、炭化炉が知られている。炭化炉の例としては、側壁に燃焼バーナーを装備した燃焼室と、該燃焼室に連続し炭化用収納ボックスが内部に取り付けられる加熱室と、該加熱室の開口の全面を封止して外気を遮断する開閉扉と、前記加熱室の下方に設けられ燃焼排ガスを煙突に誘導する煙導と、前記煙導と前記煙突の間に配設された脱臭室とを有する装置がある。
特許文献1に記載されているように、電気吸着装置の熱源に複数の電気発熱体を利用し高温で燃焼するために、ダイオキシン等の有害物質が含まれた煙を外部に一切排出することなく、含まれる水分量を問わず均一の炭化物を生成することができる炭化装置も公開されている。
しかしながら、特許文献1に記載の炭化装置は、炭化生成機の電気発熱体を内底板の下に配置するため、装置内に投入された廃棄物の量が多いと、全ての廃棄物が炭化されるまで時間が掛かるという課題がある。
そこで、本発明は、ゴミ等の廃棄物を燃焼させずに短時間で炭化し、その際に発生する有害物質も無害化することのできる炭化装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明は、内部に廃棄物を投入可能な多角柱状の枠体の側面に対し、棒状の発熱体が中央に向かって延び前記発熱体の下に燃焼を抑えるマイナスイオンガスを噴出可能な供給パイプを通した加熱部を間欠的に設け、前記加熱部を各段が互い違いに間を補うように複数段にすることで、前記発熱体により廃棄物全体を所定温度まで上げ廃棄物自体の熱で温度を上げ炭化させる炭化物生成機と、前記炭化物生成機で発生した排気ガスを電気発熱体により高温維持された通路を時間を掛けて通過させることで分解する高熱分解室と、前記高熱分解室で分解した排気ガスをブロワで吸引して複数の吸着筒内を通過させて排出する際に吸着材で冷却すると共に吸着材に有害物質を吸着させて無害化する吸着室とからなり、廃棄物を有害物質を出さずに短時間で炭化させ炭化物として回収することを特徴とする炭化装置の構成とした。
本発明は、加熱管が複数の高さで出ており、高い位置の廃棄物もすぐに炭化が始まるため、短時間で炭化することができ、効率良く高純度の炭化物として回収することができる。
温度をセンサー等で感知し制御しているので、ランニングコストを低く抑えることができる。即ち、廃棄物が投入されると加熱が始まり、ある温度に達し炭化が始まると加熱を止め、廃棄物自身の熱により炭化を進めることができる。
また、マイナスイオンを供給することで酸素の働きを抑えることができるので、酸化させることなく炭化させることができる。廃棄物が灰とならず、炭化物となるので、処分に困らなくなる。
さらに、炭化の際に発生した排気ガスに含まれる有害物質をほとんど無害化することができ、二酸化炭素の排出量も極力抑えることができる。温暖化など環境問題の解決に貢献することができる。
本発明である炭化装置の斜視図である。 本発明である炭化装置の正面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の平面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の一段目における横断面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の二段目における横断面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の発熱体を対端まで延ばした場合における三段目の横断面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の拡大図及び内部における縦断面図である。 本発明である炭化装置の炭化物生成機の底部における横断面図及び縦断面図である。 本発明である炭化装置の高熱分解室の縦断面図である。 本発明である炭化装置の高熱分解室を多段式にした場合における縦断面図である。 本発明である炭化装置の吸着室の横断面図である。 本発明である炭化装置に付加する乾燥機の斜視図である。 本発明である炭化装置に乾燥機を付加した場合の平面図である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果(毒性等量)を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果(実測濃度)を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出した成分を分析した結果を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物の熱灼減量を分析した結果及び炭化装置から排出した排気ガス中の二酸化炭素を計量した結果を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物を工業・建築関係において成分を分析した結果を示す表である。 本発明である炭化装置で回収した炭化物を農業関係において成分を分析した結果を示す表である。
本発明である炭化装置は、内部に廃棄物を投入可能な多角柱状の枠体の側面に対し、棒状の発熱体が中央に向かって延び前記発熱体の下に燃焼を抑えるマイナスイオンガスを噴出可能な供給パイプを通した加熱部を間欠的に設け、前記加熱部を各段が互い違いに間を補うように複数段にすることで、前記発熱体により廃棄物全体を所定温度まで上げ廃棄物自体の熱で温度を上げ炭化させる炭化物生成機と、前記炭化物生成機で発生した排気ガスを電気発熱体により高温維持された通路を時間を掛けて通過させることで分解する高熱分解室と、前記高熱分解室で分解した排気ガスをブロワで吸引して複数の吸着筒内を通過させて排出する際に吸着材で冷却すると共に吸着材に有害物質を吸着させて無害化する吸着室とからなり、廃棄物を有害物質を出さずに短時間で炭化させ炭化物として回収することを特徴とする。
尚、供給パイプの上方に噴出口が廃棄物で塞がるのを防止するために傘状の庇を設けたこと、炭化物生成機の底部が、複数の上孔を空けた上底板と、複数の下孔を空けた下底板により仕切られ、前記上底板又は前記下底板を中心を軸として回転させ、上孔と下孔の位置が合ったときに炭化物を落下させて貯留すること、及び乾燥機で水分を減らした廃棄物を炭化物生成機に投入し、乾燥時に生じたガスは高熱分解室に送ることも特徴とする。
図1は、本発明である炭化装置の斜視図である。図2は、本発明である炭化装置の正面図である。
炭化装置1は、炭化物生成機2と、高熱分解室3と、吸着室4とからなり、フッ素、塩素、ダイオキシン、アスベスト等を含む廃棄物から、有害物質を除去した上で、炭化物として回収することができる。
炭化物生成機2は、投入した廃棄物を酸化させずに炭化させる。廃棄物が炭化し始めるのに必要な熱を与える加熱部5を備える。発生した排気ガスは高熱分解室3に送り、残った炭化物は回収する。
高熱分解室3は、炭化物生成機2から送られた排気ガスを高熱により分解する。吸着室4は、高熱分解室3から吸引した排気ガスを冷却し、有害物質を取り除いた上で外部へ排出する。
図3は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の平面図である。
炭化物生成機2は、六角柱状の枠体2aを有する容器であり、上部は天板2bで塞がれ中央に空いた投入口2cから廃棄物を内部に入れることができる。枠体2aの側面には点検口2dが設けられ、内部の状態を確認することが可能である。
尚、廃棄物には、おがくず、焼却灰、雑芥、廃棄食品、野菜くず、建築木材、汚泥、火山灰、プラスチック、廃タイヤ、石油化学製品、医療廃棄物、残飯など、様々なゴミが含まれる。
枠体2aの各側面から内部中央に向けて加熱部5が延びており、投入した廃棄物を加熱することができる。炭化により発生した排気ガスは側面上方に設けた排気口2eから送気管2fに排出される。炭化した廃棄物は、底部7において回収される。
尚、炭化物生成機2は、内部の温度をセンサー等で検出し、加熱部5の動作を自動的に制御することができる。即ち、廃棄物を投入したら加熱部5を稼働させ、所定の温度に達したら加熱部5を停止し、廃棄物自体の熱を利用して温度を上昇させる。
例えば、設定温度を350℃にした場合、内部の温度が350℃になるまでは加熱部5により熱を与えるが、350℃以上になれば加熱部5を止めても、廃棄物自体の熱により約900℃まで温度が上昇して炭化が進む。
図4は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の一段目における横断面図である。図5は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の二段目における横断面図である。
枠体2の外形は正六角形状であるが、内部は円形である。尚、外形は正方形や正八角形など多角形の形状にすることもできる。内部が高熱になるため、枠体2aには断熱材を用いるなど断熱効果を施す。
加熱部5は、棒状の発熱体5aが側面の内側から中央付近まで延びており、側面の外側に熱源を接続して発熱体5aの温度を上げることができる。尚、加熱部5を設ける側面と、加熱部5を設けない側面とが交互に来るように配設する。
また、加熱部5は、高さを変えて複数段設けることができる。尚、段間についても、同側面においては、加熱部5を設けた段と、加熱部5を設けない段とが交互に来るように配設する。
即ち、加熱部5は側面に対し一つ置きに設置され、各段においても一つ置きに設置される。一の段において一定間隔で間欠的に配したときに加熱部5が設置されない箇所を、次の段において設置することで、各段が間を補う関係にする。
ここで、6つある枠体2aの側面のうち、一の側面を第一側面とし、第一側面の左隣りを第二側面、第二側面の左隣りを第三側面というように一周させると、第一側面の右隣りは第六側面となる。
例えば、底部7に近い一段目の加熱部5については、第一側面と第三側面と第五側面に発熱体5aを設け、一段目から高さを上げた二段目の加熱部5については、第二側面と第四側面と第六側面に発熱体5bを設ける。
図6は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の発熱体を対端まで延ばした場合における三段目の横断面図である。
加熱部5は、発熱体5a又は発熱体5bにように、三方から中央付近まで延ばしても良いが、発熱体5cのように、一端から対端に達するように延ばしても良い。この場合、各段の発熱体5cは、1つの側面からのみ延びることとなる。
また、小規模な炭化装置1であれば、発熱体5a又は発熱体5bのように、中央付近まで延ばさなくても、枠体2a内に埋め込むだけで十分な場合もある。廃棄物の種類等により、加熱部5の設置方法は柔軟に変更することができる。
加熱部5が低い位置から高い位置まで自由に設けることができるので、下からじわじわ炭化するのではなく、どの高さに存在する廃棄物でも上から下まで全体がすぐに炭化を始めるので、短時間で処理を完了することができる。
発熱体5a、5b、5cは、ニクロム線、炭素繊維、炭化ケイ素などを使用することができ、電流を流すことで高熱を発生させることができる。尚、燃料を燃焼させて発熱させるものでも良い。
図7は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の加熱部の拡大図及び内部における縦断面図である。
加熱部5は、枠体2aの側面に矩形状の溝5dを形成し、溝5d内に奥が発熱体5aに繋がる挿入孔5fを設けたものである。挿入孔5fの開口部には縁5eを形成して熱源を挿入しやすくしており、先端には熱源装着口5gがある。
熱源は、熱エネルギーを供給するものであり、電極に電流を供給する電源や、液体又は気体の燃料を充填したボンベ等である。また、挿入孔5fの下側には、供給パイプ6も設けられる。
供給パイプ6は、発熱体5aの下を平行に通る管であり、外側からマイナスイオンガス6bを供給し、内部において上側に空けた噴出口6aからマイナスイオンガス6bを放出することができる。
マイナスイオンガス6bを充満させることにより、廃棄物を燃焼するのに必要な酸素が供給されるのを防ぎ、廃棄物が炎を上げて酸化するのを抑えることができる。これにより廃棄物が灰化せずに炭化する。
尚、噴出口6aが廃棄物等により塞がらないように、供給パイプ6の上方に傘状の庇6cを設ける。マイナスイオンガス6bの効果が常に維持されているので、投入口2cを空けて酸素が入ったとしても炎が上がらず、安全性が高い。
図8は、本発明である炭化装置の炭化物生成機の底部における横断面図及び縦断面図である。
底部7には炭化物を貯留するための空間が確保されており、投入口2cから投入された廃棄物を炭化処理するための空間と、炭化物を貯留する底部7とが、上底板7b及び下底板7cからなる底板により仕切られる。
上底板7bと下底板7cは上下に重ねた金属等の円板であり、中心に垂直な回転軸7aが通っており、上底板7bと下底板7cのいずれか一方又は両方が回転軸7aにより回転可能である。
上底板7bには複数の上孔7dが空いており、下底板7cにも複数の下孔7eが空いており、上底板7b又は下底板7cの回転により上孔7dと下孔7eの位置が揃うと、炭化物が底部7に落下する。
底部7に貯留された炭化物7fは、セラミックス原料として使用できる。尚、セラミックスは、炭化物等の無機化合物の粉末など無機固体材料の総称であり、精度の高いセラミックスであれば工業分野や農業分野など様々な用途に応用することができる。
図9は、本発明である炭化装置の高熱分解室の縦断面図である。図10は、本発明である炭化装置の高熱分解室を多段式にした場合における縦断面図である。
高熱分解室3は、外観は横長の箱体であるが、分解室8の内部形状は入口3dから出口3eに至る通路3cに凹凸を形成して蛇行させることにより、排気ガスの進行速度を遅くし、電気発熱体3bによる加熱効率を向上させている。
高熱分解室3の入口3dは炭化物生成機2と繋がる送気管2fに接続され、出口3eは吸着室4と繋がる送気管3aに接続される。また、通路3c中には複数の電気発熱体3bが設置される。
電気発熱体3bは、高純度な再結晶炭化ケイ素などを発熱体として利用し、電流を流すことで表面温度は1100℃以上になる。ニクロム線等に比べ5〜10倍の熱量を得ることができる。
約1200℃まで熱せられた電気発熱体3bは、分解室8の壁の厚みが約300mmあるため一度上がった温度は下がり辛く、加熱を停止して2日経っても約1000℃までしか下がらない。
通路3cが突き抜けていると1メートルあたり約2秒と高速で通り抜けてしまうので、通路3cを蛇行させることにより排気ガスは1メートルあたり4〜5秒の低速で移動するのと同じ状態にし、時間を掛けることで排気ガスの熱分解を促進する。
処理する毒物の種類によって高熱分解室3の通路3cの長さを設定するが、長さが必要な場合は、スペースに余裕があれば横方向に延ばしても良いし、スペースが限られれば複数段重ねることもできる。
分解室8が上室8aと中室8bと下室8cの三段重ねの場合は、上室8aの出口3eと中室8bの入口3dを接続路3fで連結し、中室8bの出口3eと下室8cの入口3dを接続路3fで連結する。
図11は、本発明である炭化装置の吸着室の横断面図である。
吸着室4は、複数の縦長の筒体を連結したものであり、例としては、第一吸着筒4aと第二吸着筒4bとを上方において接続管4dで連結し、第二吸着筒4bと第三吸着筒4cとを下方において接続管4eで連結する。廃棄物の種類により増設可能である。
吸着室4の入口4iは、高熱分解室3と繋がる送気管3aに接続され、出口4jは、ブロワ4gを介して外部に開放される。入口4iから出口4jに至る通路4hには、複数の吸着材4fが設けられる。尚、吸着材4fには、ゼオライト等が用いられる。
尚、吸着材4fに存在する気泡等に有害物質を付着させるが、吸着量が多くなり除去効率が落ちたら、吸着材4f自体を高温下に置き、気化させる等して有害物質を除去すれば、何度でも再利用することが可能である。
ブロワ4gは、ファンを回転させることにより、通路4h内の排気ガスを吸引し、出口4jから排出する送風機である。尚、高熱分解室3とも繋がっていることから、高熱分解室3内の排気ガスも吸着室4へと吸引する。
第一吸着筒4aでは、高熱分解室3から高熱の排気ガスが送られてくるので、吸着材4fで有害物質と熱を吸収する。第二吸着筒4b及び第三吸着筒4cでは、吸収しきれなかった有害物質を吸着材4fで吸収する。
排気ガスを急速に冷却することにより木酢液を抽出することが可能であり、蛇口等を設けてそれを回収することにより、消毒、防虫、防腐、脱臭、燻煙、香料などの用途に利用することができる。
尚、通路4hを蛇行させることで、有害物質の除去効率を向上させる。排出時の排気ガスの温度は、常温に近い50〜54℃であり、わずかな二酸化酸素を含む程度で、煙も無色透明かつ無臭である。即ち、高い煙突を必要としない。
炭化装置1の各構成には、耐震用に支えを設けても良い。また、停電しても自家発電に切り替えて、ブロワ4gの駆動を維持すれば、炭化処理は停止しても既に発生して内部に残っている排気ガスを無害化するプロセスは継続することができる。
図12は、本発明である炭化装置に付加する乾燥機の斜視図である。図13は、本発明である炭化装置に乾燥機を付加した場合の平面図である。
牛糞、鶏糞、酒粕、アルコール等の廃棄物は、水分が約80%含まれており、そのまま炭化物生成機2に投入すると炭化効率が悪いので、水分を約10%まで減らしてから投入することが望ましい。
乾燥機9は、投入口9bから円筒状の処理室9aに廃棄物を入れ、送風機9dで風を送りながら回転することにより水分を飛ばすもので、制御装置9eにより自動で処理させることが可能である。
乾燥機9で水分を減らした廃棄物は、処理室9aの排出口からコンベア9fに載せて炭化装置1aの炭化物生成機2の投入口9cまで運搬して投入する。尚、コンベア9fとしては、スクリューコンベア等がある。
また、乾燥に伴い生じたガスは送気管9cから排出するが、送気管9cを炭化物生成機2の送気管2fに合流させて高熱分解室3に送ることで、無害化して排出することが可能となる。
炭化装置1、1aを構成する炭化物生成機2、高熱分解室3、吸着室4、乾燥機9などの台数や配置については、処理する廃棄物の種類や設置場所などに応じて自由に変更することができる。
また、炭化装置1、1aで廃棄物の最終処分が可能である。古い炉のダイオキシン類を処理する等、他の処分場で処理できないかったものを引き受けることもできるし、他の処分場に持っていくものは全くない。
図14は、本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果を示す表である。
ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL−PCB)の総称であり、塩素で置換された2つのベンゼン環という共通の構造を持つ。
尚、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニルには、比較的毒性の強いノンオルト置換ポリ塩化ビフェニルと、比較的毒性の弱いモノオルト置換ポリ塩化ビフェニルとがある。
試料として、炭化装置1から回収した四塩化ベンゼン含有焼却灰を約20.290g使用した。
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンについては、実測濃度が、約0.19ng/gであり、毒性等量が、約0.0079ng−TEQ/gであった。
ポリ塩化ジベンゾフランについては、実測濃度が、約1.0ng/gであり、毒性等量が、約0.019ng−TEQ/gであった。
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンとポリ塩化ジベンゾフランのトータルでは、実測濃度が、約1.2ng/gであり、毒性等量が、約0.026ng−TEQ/gであった。
ノンオルト置換ポリ塩化ビフェニルについては、実測濃度が、約0.61ng/gであり、毒性等量が、約0.00087ng−TEQ/gであった。
モノオルト置換ポリ塩化ビフェニルについては、実測濃度が、約1.3ng/gであり、毒性等量が、約0.000038ng−TEQ/gであった。
ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニルのトータルでは、実測濃度が、約1.9ng/gであり、毒性等量が、約0.00091ng−TEQ/gであった。
ダイオキシン類のトータルでは、実測濃度が、約3.1ng/gであり、毒性等量が、約0.027ng−TEQ/gであった。
図15は、本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果(毒性等量)を示す表である。図16は、本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出したダイオキシン類を分析した結果(実測濃度)を示す表である。
尚、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニルについては、ノンオルト置換ポリ塩化ビフェニルであって、共平面構造を有するコプラナーポリ塩化ビフェニルを分析した。
試料として炭化装置1から回収した炭化物を約10.02g使用し、ダイオキシン類を測定するに際し、クリーンアップスパイクを約1000pg、シリンジスパイクを約500pg添加した。
ポリ塩化ジベンゾフランについては、実測濃度が、約2.2ng/gであり、毒性等量が、約0.0239340ng−TEQ/gであった。
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンについては、実測濃度が、約3.6ng/gであり、毒性等量が、約0.021030ng−TEQ/gであった。
ポリ塩化ジベンゾフランとポリ塩化ジベンゾパラジオキシンのトータルでは、実測濃度が、約5.7ng/gであり、毒性等量が、約0.0449640ng−TEQ/gであった。
コプラナーポリ塩化ビフェニルについては、実測濃度が、約0.22ng/gであり、毒性等量が、約0.002720107ng−TEQ/gであった。
ダイオキシン類のトータルでは、実測濃度が、約6.0ng/gであり、毒性等量が、約0.048ng−TEQ/gであった。
図17は、本発明である炭化装置で回収した炭化物から溶出した成分を分析した結果を示す表である。
カドミウムは0.01mg/l未満、シアンは0.1mg/l未満、有機リンは0.01mg/l未満、鉛は0.01mg/l未満、六価クロムは約0.16mg/l、砒素は0.01mg/l未満であった。
総水銀は0.0005mg/l未満、アルキル水銀は不検出、ポリ塩化ビフェニルは0.0005mg/l未満、トリクロロエチレンは0.01mg/l未満、テトラクロロエチレンは0.01mg/l未満、ジクロロメタンは0.02mg/l未満、四塩化炭素は0.002mg/l未満であった。
1,2−ジクロロエタンは0.004mg/l未満、1,1−ジクロロエチレンは0.02mg/l未満、シス−1,2−ジクロロエチレンは0.04mg/l未満、1,1,1−トリクロロエタンは0.01mg/l未満、1,1,2−トリクロロエタンは0.006mg/l未満、1,3−ジクロロプロペンは0.002mg/l未満であった。
ベンゼンは0.01mg/l未満、チウラムは0.0006mg/l未満、シマジンは0.0003mg/l未満、チオベンカルブは0.002mg/l未満、セレンは0.01mg/l未満であった。
図18は、本発明である炭化装置で回収した炭化物の熱灼減量を分析した結果及び炭化装置から排出した排気ガス中の二酸化炭素を計量した結果を示す表である。
炭化装置1で回収した炭化物の熱灼減量は、約5.3重量パーセントであった。尚、水分量は、約0.7重量パーセントであった。
また、炭化装置1から排出した排気ガス中の二酸化炭素は、約0.8パーセントであった。
図19は、本発明である炭化装置で回収した炭化物を工業・建築関係において成分を分析した結果を示す表である。図20は、本発明である炭化装置で回収した炭化物を農業関係において成分を分析した結果を示す表である。
まず、工業・建築関係においては、シリカが約21%、アルミナが約13%、カルシアが約31%、マグネシアが約1.9%、鉄が約4.2%、ナトリウムが約2.3%、カリウムが約0.94%、銅が約0.23%、亜鉛が約0.29%、リンが約1.4%、全炭素が約2.1%、全窒素が約0.021%であった。
また、全クロムが約350mg/kg、シアンが約1.4mg/kg、アンチモンが約5.3mg/kg、総水銀が約0.57mg/kg、カドミウムが約9.4mg/kg、鉛が約410mg/kg、砒素が約5.4mg/kg、六価クロムが約15mg/kg、セレンが0.5mg/kg未満であった。
次に、農業関係においては、水分量が約1.5%、窒素が約0.021%、リン酸が約1.4%、加里が約0.93%、石灰が約31%、苦土が約1.9%、珪藻土が約21%、可溶性石灰が約30%、銅が約0.18%、亜鉛が約0.23%、腐植酸が1%未満であり、塩化カリウムの水素イオン濃度は11であった。
以上より、回収した炭化物に含まれるダイオキシン類は、基準値より遥かに低い値となっており、排気ガスに含まれる二酸化炭素もかなり低い値となっていることから、本発明は環境的に非常に優れた装置である。
1 炭化装置
1a 炭化装置
2 炭化物生成機
2a 枠体
2b 天板
2c 投入口
2d 点検口
2e 排気口
2f 送気管
3 高熱分解室
3a 送気管
3b 電気発熱体
3c 通路
3d 入口
3e 出口
3f 接続路
4 吸着室
4a 吸着筒
4b 吸着筒
4c 吸着筒
4d 接続管
4e 接続管
4f 吸着材
4g ブロワ
4h 通路
4i 入口
4j 出口
5 加熱部
5a 発熱体
5b 発熱体
5c 発熱体
5d 溝
5e 縁
5f 挿入孔
5g 熱源装着口
6 供給パイプ
6a 噴出口
6b マイナスイオンガス
6c 庇
7 底部
7a 回転軸
7b 上底板
7c 下底板
7d 上孔
7e 下孔
7f 炭化物
8 分解室
8a 上室
8b 中室
8c 下室
9 乾燥機
9a 処理室
9b 投入口
9c 送気管
9d 送風機
9e 制御装置
9f コンベア
特許第3796719号公報

Claims (4)

  1. 内部に廃棄物を投入可能な多角柱状の枠体の側面に対し、棒状の発熱体が中央に向かって延び前記発熱体の下に燃焼を抑えるマイナスイオンガスを噴出可能な供給パイプを通した加熱部を間欠的に設け、前記加熱部を各段が互い違いに間を補うように複数段にすることで、前記発熱体により廃棄物全体を所定温度まで上げ廃棄物自体の熱で温度を上げ炭化させる炭化物生成機と、
    前記炭化物生成機で発生した排気ガスを電気発熱体により高温維持された通路を時間を掛けて通過させることで分解する高熱分解室と、
    前記高熱分解室で分解した排気ガスをブロワで吸引して複数の吸着筒内を通過させて排出する際に吸着材で冷却すると共に吸着材に有害物質を吸着させて無害化する吸着室とからなり、
    廃棄物を有害物質を出さずに短時間で炭化させ炭化物として回収することを特徴とする炭化装置。
  2. 供給パイプの上方に噴出口が廃棄物で塞がるのを防止するために傘状の庇を設けたことを特徴とする請求項1に記載の炭化装置。
  3. 炭化物生成機の底部が、複数の上孔を空けた上底板と、複数の下孔を空けた下底板により仕切られ、前記上底板又は前記下底板を中心を軸として回転させ、上孔と下孔の位置が合ったときに炭化物を落下させて貯留することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化装置。
  4. 乾燥機で水分を減らした廃棄物を炭化物生成機に投入し、乾燥時に生じたガスは高熱分解室に送ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の炭化装置。
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