JP4476327B2 - 修飾hiv−1ペプチドおよび抗hiv抗体の検出におけるその使用 - Google Patents

修飾hiv−1ペプチドおよび抗hiv抗体の検出におけるその使用 Download PDF

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Description

本発明は、HIV−1ウイルスに起因する感染症の検出のための免疫学的測定法において使用するための合成ペプチド、それらの製造方法、かかるペプチドを含む組成物およびキット、診断のためのかかるペプチドの使用、ならびに抗HIVウイルス抗体の検出のためにそれらを使用する免疫学的測定法に関する。
HIV−1型(1型ヒト免疫不全ウイルスまたはHIV−1)のレトロウイルスは、歴史的に、ヒトにおけるAIDSの主要な原因因子であることが知られている。現在、M群(主要な群)HIV−1ウイルスおよびO群(最初にサブタイプOと称されたマイナーな群)HIV−1ウイルスのHIV−1型ウイルス間で区別が行われており、これらは特にゲノム的に、および免疫学的に異なる。1986年(Clavel et al., Science, Vol. 233, pp. 343-346, 18 July 1986)以来、HIV−2と称される、ヒトにおけるAIDSの原因であるウイルスの第2の型が知られている。
表現の便宜上、M群HIV−1ウイルスは「HIV−1 M」なる表現を用いて以下に記載し、O群HIV−1ウイルスは「HIV−1 O」なる表現を用いて以下に記載する。
HIV−1型のレトロウイルスは最初に3つの異なる単離体の形態で発見された。これらの単離体は、LAV、HTLV−IIIおよびARV(しばしばARV−2としても知られている)と称される。これらの単離体の発見について記載している文献Barre-Sinoussi et al.,(Science 20 May 1983, 220, pp. 868-871)、Popovic et al.(Science 4 May 1984, 224, pp. 497-500)、Gallo et al.(Science 4 May 1984, 224, pp. 500-503)およびLevy et al.(Science 24 August 1984, 225, pp. 840-842)を参照することができる。これら3つの単離体は全て、今日では、HIV−1 Mウイルスのカテゴリーの一部となっている。HIV−1 Oウイルスは、かなり後になって、1990年以降に記載され、それらの単離体は、HIV−3またはANT70(欧州特許出願公開EP 345 375およびDe Leys et al., Journal of Virology, March 1990, Vol. 64, No. 3, p. 1207-1216)、または後の、MVP5180/91(Guertler et al., Journal of Virology, March 1994, Vol. 68, No. 3, p. 1581-1585;欧州特許出願公開EP 0 591 914)などのような異なる記号表示を持っていた。その後、HIV−1VAU、HIV−1DUR、MVP2901/94などの他のO群単離体が記載された。
レトロウイルスHIV−1 Mの最初の単離体の配列は、1985年の始めに解明され、公表された。Wain-Hobson et al.(Cell, January 1985, 40, pp. 9-17);Ratner et al.(Nature, 24 January 1985, 313, pp. 277-284);およびSanchez-Pescador et al.(Science 1 February 1985, 227, pp. 484-492)を参照することができる。その後、ウイルスLAV、HTLV−IIIおよびARV/ARV−2は、現在(ヒト免疫不全ウイルスについて)HIV−1なる名称により知られている同一AIDSウイルスの変種であると認識された(Ratner et al., Nature, Vol. 313, 21 February 1985, pp. 636-637)。
1984年〜1985年に始められたHIV−1 Mによる感染についての最初のインビトロ診断検査は、免疫測定法により行われ、血清または血漿のようなヒト生物学的試料における抗HIV−1 M抗体の存在を検出することを目的とした。抗HIV−1 M抗体の検出のためのこれらの最初の免疫測定法は、検出しようとする抗体を捕獲するための標的抗原としてウイルス溶解物を用いた(これらはいわゆる第1世代免疫測定法である)。それらは、しばしば、使用した抗原調製物の純度が不十分なために偽陰性結果および/または偽陽性結果を生じるので、より良好に制御され、より均一であり、より高感度かつより特異的であることが立証された抗原を生成するために、遺伝子操作に切り替えられた。例えば、HIV−1 M膜貫通エンベロープ糖タンパク質gp41の抗原の種々の形態およびそれらを用いた免疫測定法についていくつかのチームにより行われた研究が挙げられ、該研究は、文献Chang et al.(Science, 228, 5 April 1985, pp. 93-96);Crowl et al.(Cell, 41, July 1985, pp. 979-986);Chang et al.(BioTechnology, 3, October 1985, pp. 905-909);Cabradilla et al.(BioTechnology, 4, February, 1986, pp. 128-133)などに記載されている。組換え抗原に基づくこれらの免疫測定法は、第2世代免疫測定法を構築した。それらは非常に進歩したが、これらの新しい免疫測定法は、HIV−1 Mに感染した対象体の血清の全てを検出することができたわけではなかった。
さらに高い感度および特異性についての研究において、いくつかのチームは、製造および制御が容易であり、抗HIV−1 M抗体の検出のための標的抗原として使用することができる短い(一般に、50アミノ酸よりも少ない)合成ペプチドを目指した。したがって、Wang et al.(PNAS, Vol. 83, pp. 6259-6163, August 1986)には、抗体を捕獲する抗原として配列RILAVERYLKDQQLLGIWGC603S(配列番号8)のHIV−1 Mのgp41のペプチドの使用が記載されている。
同様に、特許出願公開WO 86/06414(Genetic Systems Corporation)には一連の短いペプチドが記載されており、その中には、非常に類似の配列RILAVERYLKDQQLLGIWGC603SGKLIC609(配列番号9)に対応するペプチド(X)(39)のような、HIV−1 MBRUのgp41から由来するものがある。
米国特許第4,879,212号(Wang et al.)には、配列:
RILAVERYLKDQQLLGIWGC603SGKLIC609TTAVPWNAS(配列番号10)
のHIV−1 Mのgp41のわずかに長い(35アミノ酸)ペプチドが記載されている。
Wang et al.のペプチドおよび特許出願公開WO 86/06414のペプチドは、新しいペプチドベース免疫測定法(いわゆる第3世代免疫測定法)に非常に高い感度および非常高い特異性を与える。数多くの著者が短いペプチドの路線を進んで新しい試薬を開発し、その結果、数多くの商業的な抗HIV抗体検出キットがそれらを含んでいる。
カリフォルニア州ラ・ホーラにあるScrippsクリニックのJohn W. Gnannのチームは、HIV−1 Mに対して非常に免疫反応があり、かつ、非常に特異的であるという理由で診断上非常に重要であるエピトープを上記ペプチド(X)(39)において同定した。それは、HIV−1 Mのgp41の配列WGC603SGKLIC609の免疫優性エピトープである(Gnann et al., Journal of Virology, August 1987, p. 2639-2641;Gnann et al., Science, Vol. 237, 11 September 1987, pp. 1346-1349)。Gnann et al.は、この免疫優性エピトープにおいて、環状構造の構築を促進する可能性をもっていることによって、2つのシステインC603およびC609の間のジスルフィド架橋の形成が該エピトープの抗原性コンホメーションにおいて重要な役割を果たすかもしれないという考えを打ち出した。
その後まもなく、特許出願公開WO 89/03844(Ferring AB)およびEP 0 326 490 A2(IAF Biochem International)に、2つのシステインC603およびC609の間のジスルフィド架橋によって自発的に環化された形態で「Gnann et al.のエピトープ」を持っているHIV−1 Mのgp41のペプチドが記載された。これは、下記の任意の式により一般的に簡単かつ図式的に表すことができる:
Figure 0004476327
それらは、Gnann et al.の先駆的予想を確認した。
出願公開EP 0 326 490 A2には、特に、米国特許第4,879,212号(Wang et al.)のHIV−1 Mのgp41の35merペプチドであるが、環化形態であり、配列(I)のものが記載されている:
Figure 0004476327
しかしながら、後者のペプチドは、いくつかのHIV−1 Mセロコンバージョン試料を十分に早期に検出することができるわけではないので、そのように環化されたかかるペプチドによってもたらされる改善は議論の余地を残している。したがって、このペプチドが抗HIV−1 M抗体に対して陽性であるセロコンバージョン試料の全てを検出することができるわけではないということ、さらにまた、合成収率および溶解性の問題を有するということを考えるならば、上記配列(I)の環状ペプチドの性能は、特に、感度の点から見るとなおも不十分である。
要するに、抗HIV−1 Mセロコンバージョンの検出のための標的抗原としていずれのgp41ペプチドが使用されるとしても、これらの第3世代免疫測定法によって検出されないいくつかの弱陽性試料がなおも残っている。したがって、当該技術分野では、抗HIV−1 M抗体に対して陽性の試料の検出のために使用することができる改良された可溶性試薬が必要とされている。特に、早期であってもセロコンバージョンを検出することができる感度を向上させた試薬が必要とされている。輸血の場合には、実際に、できる限り早くHIV−1 Mに感染した試料を検出することが重要である。例えば輸血を受けている対象体へのウイルスの感染を回避するために、検出時間に1週間しかかからないことは非常に重要である。
本発明者らは、より容易に、すなわち、良好な収率で、配列(I)の環状ペプチドと類似のペプチドを製造しようと試みることから始めた。様々な可能なアプローチのうち、1つは、単にペプチドの大きさを減少させることにあり、もう1つは、合成収率の低下(溶解性、カップリング、二次反応などの問題)をもたらす可能性があるアミノ酸残基を置換することにある。もう1つの可能なアプローチは、より可溶性にしようとするなどのために、親水性アミノ酸によってペプチドを伸長することにある。
本発明者らは、下記配列(II)の直鎖ペプチド(2つのシステイン残基間で環化されていない)を得るために、615位のトリプトファン残基を種々の残基に置き換えた:
Figure 0004476327
[ここで、
Xは、FおよびGからなる群から選択されるアミノ酸を表し、
2つのアミノ酸aa1およびaa2は存在しないか、または、aa1はアラニンを表し、aa2はセリンを表す]。
当業者に知られているように、FおよびGなる文字は、アミノ酸であるフェニルアラニン(F)およびグリシン(G)を意味する。
次いで、本発明者らは、配列(II)のペプチドの2つのシステインの直接的酸化によって、下記式(III)に対応する環化ペプチドを調製した:
Figure 0004476327
[ここで、
Xは、FおよびGからなる群から選択されるアミノ酸を表し、
2つのアミノ酸aa1およびaa2は存在しないか、または、aa1はアラニンを表し、aa2はセリンを表す]。
特に、本発明者らは、それぞれ配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4と指定した下記環化ペプチドを合成した:
Figure 0004476327
いくつかのペプチドの長い配列を、まず、機能的エピトープを失うというリスクを伴って35アミノ酸短くする一方で、天然ウイルス株には見られない部分的に人工的な配列が得られることを考慮に入れると、意外なかつ全く予想されないことに、本発明者らは、抗HIV−1 M抗体に対して陽性のセロコンバージョン試料の全てを検出したわけではなかった従来技術の式(I)の環状ペプチドをこのように修飾することによって、これらの試料の全てを検出することができた新規ペプチドである配列(III)のペプチドが得られたことを見出した。
したがって、本発明は、配列(III)のHIV−1ウイルスgp41の環状ペプチドに関する:
Figure 0004476327
[ここで、
Xは、FおよびGからなる群から選択されるアミノ酸を表し、
2つのアミノ酸aa1およびaa2は存在しないか、または、aa1はアラニンを表し、aa2はセリンを表す]。
本発明はまた、配列(III)のペプチドを含む組成物、特に抗原組成物に関する。
本発明は、さらに、下記ペプチドからなる群から選択される配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチドに関する:
Figure 0004476327
本発明はまた、上記配列番号1〜4のペプチドからなる群から選択される配列(III)のペプチドを含む組成物、特に抗原組成物に関する。
本発明の範囲内で、「組成物」とは、複数の分子成分を配合した液体または固体を意味すると解される。いくつかの組成物または混合物は、目的の1つまたはそれ以上の化学成分を含む液体または固体水溶液で構成される。かかる水溶液は、好ましくは所望の目的に使用される1つまたはそれ以上のプロチド(すなわち、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチドおよび/またはアミノ酸)を配合した、一般的に中性に近いpH(好ましくは、pH5〜pH9)を有するバッファーで構成され得る。当業者に知られているバッファーのうち、リン酸塩、炭酸塩、Tris、ホウ酸塩などのバッファーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。バッファー中にて使用することができるタンパク質のうち、とりわけ、ウシ血清アルブミン(BSA)などが挙げられる。このような組成物には、アジ化ナトリウムのような保存剤および所望により界面活性剤がしばしば添加される。
本発明の範囲内で、「抗原組成物」とは、少なくとも1つの本発明の(配列(III)の)ペプチドを、その初期の抗原反応性、言い換えると、抗HIV抗体によって認識されるその能力を実質的に保持するような形態で含む上記組成物を意味すると解される。かかる組成物はまた、HIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原を含むこともできる(その免疫反応性は維持されている)。
かかる抗原組成物は、ヒト生体液の試料におけるHIV感染のインビトロ診断のために、および限定するわけではないが特に、当業者に自体公知のいずれかの形態の免疫測定法プロトコールに従って(とりわけ、下記「発明のさらに詳細な記載」の欄の第4パラグラフを参照)、抗HIV抗体の検出のために使用することができる。
かかる抗原組成物は、液体または乾燥形態でHIV感染のインビトロ診断用キット、特に、抗HIV抗体の検出用キットに組み込むことができる。かかる抗原組成物は、当業者に自体公知である方法に従って、固相上で固定化することができるか、または標識抗原、特に、酵素で標識された抗原のような検出抗原に組み込むことができる。
本発明はまた、配列(III)のペプチド、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4のペプチドからなる群から選択されるペプチドの調製方法に関する。
本発明はまた、配列(III)のペプチド、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4のペプチドからなる群から選択されるペプチドを含む組成物の調製方法に関する。
本発明はまた、生物学的試料における抗HIV抗体の検出方法であって、
a)生物学的試料を、配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチド、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4のペプチドからなる群から選択されるペプチドと、および/またはかかるペプチドを含む組成物と;または配列(III)のペプチドの組み合わせと接触させること;
b)該混合物を、抗原抗体複合体を形成することができる条件下でインキュベートすること;および
c)捕獲された抗HIV−1抗体と結合することができる標識した本発明の配列(III)のペプチドを必要に応じて含むことができる、HIV−1抗原で構成されていてもよい検出手段によって、形成された抗原抗体複合体を顕示して検出すること
を含む方法に関する。
本発明また、上記抗HIV抗体検出方法であって、工程a)が生物学的試料を、少なくとも1つの本発明の配列(III)のgp41ペプチドおよびHIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原で構成される混合物と接触させることを含む、方法に関する。
本発明はまた、生物学的試料における抗HIV抗体の検出用キットであって、HIV−1抗原および/またはHIV−1 O抗原を含んでいてもよい、配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチド、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4のペプチドからなる群から選択されるペプチド、またはかかるペプチドを含む組成物を含むキットに関する。
本発明はまた、抗HIVウイルス抗体の検出のための、HIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原を伴っていてもよい、少なくとも1つの配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチド、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3および配列番号4のペプチドからなる群から選択されるペプチドの使用に関する。
(発明のさらに詳細な説明)
1.生物学的試料:
本発明の範囲内で、「生物学的試料」とは、血液、血清、血漿、唾液、涙、精液、脳脊髄液、および抗HIV抗体を含有する可能性のある他の体液のようなヒト体液の試料を意味すると解される。
2.本発明のペプチドの調製:
本発明の配列(III)のペプチドは、好ましくは、より実用的であるために、当業者に知られている慣用技術によって製造されるが、それに限らない。例えば、Merrifield型合成(Merrifield, J. Am. Chem. Soc. 85, pp.2149-2154, 1963)が挙げられる。また、純度、抗原特異性、望ましくない二次生成物の不在および使い易さのために有利である「Fmoc」(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)型の合成を使用することもできる。
ペプチド合成は、例えば、Perspectiveからの「Pioneer」合成装置型、ABI(Applied Biosystems Inc.)からの「433A」合成装置型またはRaininの「Symphony」型のような合成装置によって自動化することができる。
ペプチドは、同様に、当業者に自体公知である技術に従って均一相での合成によって得ることができる。
本発明の配列(III)の環化ペプチドを得るためには、当業者に自体公知である種々の方法によって、特に、特許出願公開WO89/03844(メタノール溶液中のヨウ素での化学的酸化工程)およびEP 0 326 490 A2(フェリシアン化カリウム法)に記載されている方法の1つに従って、直鎖ペプチドの環化を行うことができる。
当業者に自体公知の方法によって、本発明のペプチドは、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチドまたはアミノ酸、および本発明の抗原組成物を構成するために使用される他の化合物の存在下にてバッファーに加えることができる。
3.本発明の抗HIV抗体の検出方法および抗HIV抗体検出キットで使用することができる他のHIV抗原:
HIV−2抗原として、種々の抗原、好ましくは、HIV−2のgp41または膜貫通糖タンパク質gp36、より好ましくは、少なくともGnann et al.の免疫優性エピトープ(gp36のもの)を含有するペプチド、すなわち、少なくともアミノ酸WGCAFRQVCを含むペプチド(例えば、文献Gnann et al., Science, Vol. 237, 11 September 1987, pp. 1346-1349;HIV−2RODの完全配列または特許EP 0 239 425に記載されているenv配列を記載する文献Guyader et al., Nature 16 April 1987, 326, pp. 662-669を参照)、さらに好ましくは、少なくともアミノ酸:
Figure 0004476327
を2つのシステイン間でのジスルフィド架橋によって環化された形態で含むペプチドを使用することができる。
HIV−1 O抗原としては、種々の抗原、好ましくは、HIV−1 Oのgp160またはgp41を使用することができる。より好ましくは、例えば少なくともアミノ酸WGCKGKLIC(MVP5180/91のもの、特許出願EP 0 591 914のenv配列において記載されているまたはGenBankデータバンクから受入番号L20571の下に入手可能な配列、Guertler et al., Journal of Virology, March 1994, Vol. 68, No. 3, p. 1581-1585を参照)を含むGnann et al.の免疫優性エピトープ(gp41)を含有するペプチドを使用することができる。さらにより好ましくは、少なくともアミノ酸:
Figure 0004476327
を2つのシステイン間でのジスルフィド架橋によって環化された形態で含むペプチドを使用することができる。
別法として、HIV−1 O抗原として、例えば、アミノ酸WGCKGKLVC(HIV3/ANT70のもの、GenBankデータバンクから受入番号L20587の下に入手可能な配列、Guertler et al., Journal of Virology, March 1994, Vol. 68, No. 3, p. 1581-1585を参照)を使用することができる。さらに好ましくは、少なくともアミノ酸:
Figure 0004476327
を2つのシステイン間でのジスルフィド架橋によって環化された形態で含むペプチドを使用することができる。
4.本発明の抗HIV抗体の検出方法を行う方法
本発明の抗HIV抗体の検出方法を行う可能な方法に関して、有利には、例えば、免疫測定法において利用可能かつ公知の数多くの技法および改良法を記載している“A Decade of Development In Immunoassay Methodology” by James P. Gosling, Clinical Chemistry, 36/8, pp. 1408-1427, (1990)を引用することができる。
生物学的試料における抗HIV抗体の検出方法は、広い意味で、免疫測定法、すなわち、少なくとも1つの本発明のペプチドと少なくとも1つの抗HIV抗体との間での免疫複合体の形成を含む免疫学的測定法によって行うことができる。免疫学的測定法または免疫測定法の方法は、当業者に周知であり、選ばれたマーカーおよび標識試薬に依存して、EIA(酵素免疫測定法)、ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)、RIA(放射性免疫測定法)、FIA(蛍光免疫測定法)などのものであり得る。
「標識」なる用語は、直接標識(酵素、放射性同位体、蛍光色素、発光化合物などによる)および間接標識(例えば、自体が直接標識される抗体によるか、または限定しないが標識したアビジン−ビオチン対などのような標識した「親和性対」の試薬による)の両方をいう。本発明の抗HIV抗体の検出方法の検出手段は、限定しないが、例えば、標識HIV抗原、標識ヒト抗免疫グロブリン抗体または標識した形態のプロテインAまたはプロテインGのような免疫グロブリンに対して親和性を有する他の分子で構成され得る。マーカーとして、本発明のペプチドまたは抗免疫グロブリン抗体または検出手段として選択される他の分子(例えば、プロテインAまたはプロテインG)と自体公知の方法でカップリングする酵素、放射性同位体、蛍光色素、発光化合物などを使用することができる。
本発明の範囲内で、ペプチドは、Nakane and Kawaokiの技法(J. Histochem. Cytochem. 22, p. 1984 (1974))または当業者に公知の他のカップリング技法のような自体公知のプロトコールに従ってRaifortペルオキシダーゼによって標識することができる。アルカリホスファターゼなどのような他の酵素を使用することもできる。
本発明の抗HIV抗体の検出方法は、固相(不均一測定法)または液相(均一測定法)で行うことができる。
本発明の抗HIV抗体の検出は、当業者に公知の種々のプロトコール:競合型もしくは間接型のプロトコールまたは別法として一段階または二段階の「二重抗原サンドイッチ」法(Maiolini et al., Journal of Immunological Methods, 20 (1978) 25-34)とも呼ばれる慣用の抗原−抗体−抗原サンドイッチ型のプロトコールに及ぶことができる。
不均一相における本発明の好ましい実施態様によると、間接型のプロトコールまたは「二重抗原サンドイッチ」法において、HIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原を伴ってまたは伴わずに抗体捕獲用抗原として使用されるgp160、gp41または本発明のペプチドに対応するHIV−1 Mエンベロープ抗原を固相上で固定化する。固相の非限定的例としては、マイクロプレート、特に、ポリスチレンマイクロプレート、例えば、デンマークのNuncによって市販されているものを使用することができる。また、粒子または固体ビーズ、DynalまたはMerck-Eurolab(フランス)によって(EstaporTMなる商標の下)供給されているような常磁性ビーズ、またはポリスチレンもしくはポリプロピレン試験管、ニトロセルロースストリップなどを使用することができる。
好ましい実施態様によると、「二重抗原サンドイッチ」法(Maiolini et al., 1978)の範囲内で、本発明のペプチドは、検出手段として、すなわち、固相上で形成されて固定化された複合体を顕示するための抗原として、標識した形態で使用される。
別の好ましい実施態様によると、間接型のプロトコールの範囲内で、ヒト抗免疫グロブリン抗体または該抗体の免疫活性フラグメント(Fab、Fab'など)を検出手段として、すなわち、固相上で形成されて固定化された複合体を顕示するための抗体として、標識した形態で使用することができる。
5.抗HIV抗体検出キット
本発明の方法に従って生物学的試料における抗HIV抗体の検出のために使用されるキットおよび試薬は、多くの生物学的試料に適用可能な簡単な方法で本発明を実施するために供給され得る。
したがって、本発明は、生物学的試料における抗HIV抗体の検出用キットであって、
本発明の配列(III)のペプチドまたはかかるペプチドを含有する抗原組成物によって構成され得るペプチドである、少なくとも1つの捕獲および/または検出抗原;
形成する抗原抗体複合体を検出するための少なくとも1つの手段
を含むキットに関する。
有利には、該キットは、複数の捕獲および/または検出抗原を含むことができる。
上記のように、捕獲抗原は、有利には、マイクロプレートのような固相上で固定化された形態で存在することができる。
生物学的試料における抗HIV抗体の検出のための好ましいキットは、
a)本発明の配列(III)のペプチドである捕獲抗原またはかかるペプチドを含有する抗原組成物(ここで、該捕獲抗原はマイクロプレート上で固定化されている);
b)酵素によって標識されている検出抗原
を含む。
生物学的試料における抗HIV抗体の検出のための別の好ましいキットは、
a)マイクロプレート上で固定化されている捕獲抗原;
b)酵素によって標識されている、本発明の配列(III)のペプチドである検出抗原またはかかるペプチドを含有する組成物
を含む。
生物学的試料における抗HIV抗体の検出のための別の好ましいキットは、
a)本発明の配列(III)のペプチドである捕獲抗原(ここで、該捕獲抗原は、マイクロプレート上で固定化されている);
b)標識した抗免疫グロブリン抗体、特に、酵素によって標識された抗免疫グロブリン抗体
を含む。
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を例示する。
実施例1:ペプチドの合成
「Fmoc」(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)化学を使用してPioneer合成装置にて以下の合成を行った:各工程で、試薬(すなわち、保護アミノ酸およびカップリングアクチベーター(TBTU(テトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム)/HOBt(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)))を過剰に(「試薬のモル数/樹脂の置換可能な基のモル数」の比=5)添加する。合成の終わりに、トリフルオロ酢酸(試薬K)に基づく溶液によって樹脂からペプチドを分取する。次いで、該ペプチドを冷エーテル溶液中で沈殿させ、次いで、HPLCによって精製する。
合成した直鎖ペプチドの各々に対して化学酸化工程を行い、該ペプチドを2つのシステインの領域で環化させる。
そのようにして、本発明者らは、以下の環化ペプチドの合成を行った:
Figure 0004476327
本発明者らによるとこの配列番号10のペプチドは最も類似する従来技術ペプチドを表すので、このペプチドを合成し、以下に記載する実験に使用した。したがって、以下に記載する比較に使用する:
Figure 0004476327
Nakane and Kawaoiの周知の方法(J. Histochem. Cytochem. 22, p. 1984 (1974))に従って、これらのペプチドの各々をRaifortペルオキシダーゼとコンジュゲートした(標識コンジュゲート)。
実施例2:使用する血清試料
抗HIV抗体の検出に使用する血清は以下のとおりである:
Boston Biomedica Inc.(7つのパネル;17の試料)、Nabi(5つのパネル;14の試料)およびImpath Bioclinical Partners(4つのBCPパネル;10の試料)によって供給されるセロコンバージョンパネルの試料;
フランス国92430マルヌ・ラ・コケットのBio-Radからの内部パネルの抗HIV−1抗体に対して陽性の4つの血清試料(C4、C5、C9およびC10);
該測定法のカットオフを決定するために正常ドナーおよび陰性対象体からの13の血清をさらに試験した。
実施例3:
ペルオキシダーゼ−HIV 1ペプチドコンジュゲートを使用する免疫酵素測定法
HIVウイルスに対して作られた抗体の検出は、以下の実施例において、「二重抗原サンドイッチ」型の免疫酵素技法の原理に基づいている。一方では、該試験は、HIV−1 Mウイルスエンベロープ糖タンパク質(gp160)を含む精製抗原で感作されたマイクロプレート(固相)の使用に基づいており、他方では、検出しようとする抗HIV抗体をサンドイッチにするペルオキシダーゼで標識した本発明のペプチドから構成されるコンジュゲートの使用に基づいている。
使用する測定プロトコールは以下のとおりである:4分の3に希釈した各100μlの試験される血清試料を感作されたマイクロプレートのウェルに分布させ、該混合物をホモジナイズする。該混合物を粘着フィルム下にて37℃で60分間インキュベートし、次いで、該マイクロプレートをTris NaClバッファーで洗浄した後、各ウェルに標識コンジュゲート(ペルオキシダーゼ標識した本発明のHIV−1ペプチド)100μlを加える。該混合物を粘着フィルム下にて18〜30℃で30分間インキュベートする。
上記のTris NaClバッファーで洗浄することによって遊離したままのコンジュゲートフラクションを除去した後、複合体上の固定化酵素の存在を顕示する。その終わりに、各ウェルに顕色溶液(クエン酸および酢酸ナトリウムの溶液中のH22基質、および発色生産性化合物であるテトラメチルベンジジンまたはTMBを含有する)80μlを加える。該混合物を暗所にて18〜30℃で30分間再度インキュベートした後、1N硫酸100μlを添加して顕色を止めた。450/620nmにて分光光度計で光学密度を測定する。
各試験試料について、測定した光学密度(「OD」)と算出したカットオフ(カットオフ=陰性試料のODの平均+0.100 OD単位)のものとを比較することによって、抗HIV抗体の存在または不在を判定する。
試料は、得られたODがカットオフのものよりも大きい場合には陽性(抗HIV抗体のキャリヤー)であるとみなし、そのODがカットオフのものよりも低い場合には陰性であるとみなす。
表Iは、同一条件下にて生成した(上記で合成した各ペプチドとペルオキシダーゼとのカップリング)5つのコンジュゲートによって得られた比較結果を示す。調製した種々のコンジュゲートを以下に記載する:
コンジュゲートA:ペルオキシダーゼとカップリングした配列番号10のペプチド
コンジュゲートB:ペルオキシダーゼとカップリングした配列番号1のペプチド
コンジュゲートC:ペルオキシダーゼとカップリングした配列番号2のペプチド
コンジュゲートD:ペルオキシダーゼとカップリングした配列番号3のペプチド
コンジュゲートE:ペルオキシダーゼとカップリングした配列番号4のペプチド
下記表Iでは、記載した結果は、上記プロトコールに従って、上記コンジュゲートA、B、C、DおよびEを使用して免疫酵素測定法を行った後に測定したOD値である。
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
本発明のペプチドを用いて得られたコンジュゲートB、C、DおよびEは、試験した陽性試料に関して、ほとんど同一のカットオフをもって、従来技術の35merペプチド(配列番号10のペプチド)のコンジュゲートAを用いて得られたものよりも有意に大きいOD値を与えた。
下記表IIでは、同結果を試料OD/カットオフ(OD/CO)比として表す。
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
ほとんど同一のカットオフをもって、本発明のペプチドを用いて得られたコンジュゲートB、C、DおよびEは、試験した試料に関して、従来技術の35merペプチド(配列番号10のペプチド)のコンジュゲートAを用いて得られたものよりも有意に大きいOD/CO比を与えた。同様に、従来技術のペプチドのコンジュゲートAで陰性であるいくつかの試料は、本発明のペプチドで陽性であることが判明する。
OD/CO比として表された結果の表(表III)は、得られたOD/CO比の関数として試料の分布を示す:
Figure 0004476327
表IIIは、1よりも大きいOD/CO比を与える試料の数が有意に多いので、試験した陽性血清が、配列番号10の従来技術のペプチドを用いるよりも本発明のペプチドを用いた方が良好に検出されることを明らかに示している。
総体的に表I、IIおよびIIIにより示されるように、本発明のペプチド(配列(III)のコンジュゲートB、C、DおよびE)は、配列番号10の従来技術のペプチド(コンジュゲートA)よりも有意に早期にセロコンバージョンを検出することができる。
下記表IVでは、コンジュゲートB、C、DおよびEの免疫活性が、参考を表すコンジュゲートAの免疫活性のパーセンテージとして示される。
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
Figure 0004476327
表IVは、本発明のペプチド(配列(III)のコンジュゲートB、C、DおよびE)が配列番号10の従来技術のペプチドのものよりも一般に有意に大きい免疫活性を有し、したがって、一般に高い検出感度を有することを明らかに示している。
要約すれば、上記の結果は全て、試験した抗HIV−1抗体に対して陽性の血清が、本発明のペプチド(配列(III)のコンジュゲートB、C、DおよびE)によって、最も類似するペプチドである従来技術のペプチド(配列番号10のコンジュゲートA)によって得られる検出よりも有意に高度に検出されることを示している。さらにまた、本発明のペプチド(配列(III)のコンジュゲートB、C、DおよびE)は、早期であっても、セロコンバージョンを検出することができる。
したがって、本発明は、明示した目的を本発明のペプチドによって十分に達成する。

Claims (8)

  1. 配列(III)のHIV−1ウイルスgp41の環状ペプチド:
    Figure 0004476327
    [ここで、
    Xは、FおよびGからなる群から選択されるアミノ酸を表し、
    2つのアミノ酸aa1およびaa2は存在しないか、または、aa1はアラニンを表し、aa2はセリンを表す]。
  2. 下記ペプチド:
    Figure 0004476327
    からなる群から選択される、請求項1記載のペプチド。
  3. 請求項1または2記載のペプチドを含む抗原組成物。
  4. 請求項1または2記載で定義した配列(III)のペプチドの製造方法であって、かかるペプチドの化学合成を含む方法。
  5. 生物学的試料における抗HIV−1抗体のインビトロ検出方法であって、
    a)該生物学的試料を、少なくとも1つの請求項1または2で定義した配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチド、および/または請求項3記載の組成物と接触させる工程、
    b)該混合物を、配列(III)のペプチドと生物学的試料中に存在する抗HIV−1抗体との間で抗原抗体複合体を形成することができる条件下でインキュベートする工程;および
    c)形成した抗原抗体複合体を顕示して検出する工程
    を含む方法。
  6. 工程a)が、生物学的試料を、少なくとも1つの配列(III)のgp41のペプチドならびにHIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原から構成される抗原組成物と接触させることを含む、請求項5記載の検出方法。
  7. 請求項1または2で定義した配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチドまたは請求項3記載の組成物を含んでおり、HIV−2抗原および/またはHIV−1 O抗原を含んでいてもよい、生物学的試料における抗HIV抗体の検出キット。
  8. 生物学的試料における抗HIV抗体の検出のための、請求項1または2で定義した配列(III)のHIV−1ウイルスgp41のペプチドまたは請求項3記載の組成物の使用。
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