JP4475819B2 - チャイニーズハムスター卵巣細胞中でのウシコロナウイルスの増殖 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、コロナウイルス(ウシコロナウイルスを含む)の固定依存性培養物および懸濁培養物の増殖のために、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を使用するための方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
ウシコロナウイルス(BCV)は、2〜4週齢の仔ウシをしばしば苦しめる、新生仔ウシの下痢の一般的な原因である。主な病原体として、BCVは、一般的に、軽度の下痢を誘導する。しかし、二次細菌感染と組み合わされる場合、BCVは1ヶ月齢以下の仔ウシにおける死亡率に対する主要な寄与因子になり得る。
【0003】
より最近、BCVは、より年をとったウシの潜在的呼吸病原体としてほのめかされており、そしてこれは、糞便中のBCVの存在およびこのような発生の間のBCV抗体セロコンバージョンによって証拠付けられるように、乳牛における冬季赤痢の発生に関連している。
【0004】
従って、このようなウシ疾患を予防するワクチン産生のために、BCVを増殖させる培養系についての必要性が存在する。
【0005】
伝統的には、BCVは、細胞培養において増殖することが困難であり、単離後に順応期間を必要とする。多くの樹立された細胞株は、BCVの増殖に適切ではなく、そして首尾よく報告された増殖のうちの多くは、大規模産生には不適切である初代細胞培養物の使用を含む。さらに、ほとんどのコロナウイルスは、顕著な組織向性を示し、そして天然宿主種の細胞においてのみ増殖する。例えば、Flemingら、Adv.Exp.Med.Biol.218:333〜342(1987);Sussmanら、Adv.Exp.Med.Biol.218:399〜410(1987)を参照のこと。従って、BCVは、一般的に、胎児ウシ腎臓細胞中で増殖されるが、より簡便な樹立細胞株中で代わりにウイルスを増殖させることが所望される。
【0006】
ウシにおけるBCV感染を予防する経済的重要性、およびワクチン産生のためにウイルスを増殖させるために通常使用される細胞培養系の使用に固有な困難性を考慮すると、培養物においてBCVを増殖させるための改善された方法についての必要性が存在する。
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中でウシコロナウイルス(BCV)を増殖させるための方法を提供することによって前述の必要性を満たす。より詳細には、本発明は、ウイルスの増殖が生じる条件下で、BCVに感染したCHO細胞を培養することを包含する、BCVを増殖させるための方法を提供する。
【0008】
1つの実施形態において、CHO細胞は、CHO−K1細胞である。他方、増殖したBCVは、アメリカンタイプカルチャーコレクション株ATCC VR−874である。別の実施形態において、このCHO細胞は、固定依存性培養物において増殖され、一方、別の実施形態において、それらは、懸濁培養物において増殖される。
【0009】
(発明の記述)
本明細書中に引用される全ての参考文献は、それらの全体において、本明細書中によって本明細書中に参考として援用される。
【0010】
本発明は、試験された種々の細胞株中で、CHO細胞がBCVを効率的に増殖させるために比類なく適切であったという驚くべき発見に基づく。このような細胞は、懸濁培養物においてこのウイルスを増殖させるために特に適切であることが見出されたが、それらはまた、適切な基材に効果的に付着されて有効に使用され得る。
【0011】
基材に付着したCHO細胞中でのBCVの増殖は、全ての標準的な容器(組織培養プレートおよびフラスコ、回転ボトル、およびキャピラリーアセンブリまたは包装されたベッドバイオリアクタ(この中で、キャピラリーチューブまたは他の適切な支持マトリクス(例えば、ガラスビーズもしくはポリマーフォーム)のいずれかに付着されたBCV感染細胞が、適切な培養培地で灌流され、それによってキャピラリーアセンブリまたはバイオリアクタから出現する培地からの、ウイルスの連続的な回収を可能にする)を含むがこれらに限定されない)で実施され得る。このバイオリアクタ系において、BCVに感染した基材依存性CHO細胞は、ポリマー微粒子に付着され得る。あるいは、CHO細胞は、攪拌によって懸濁を維持される、任意の基材とは無関係に増殖させるために、標準的な方法によって適合され得る。
【0012】
本発明において使用され得る培養培地としては、CHO細胞を培養するために有用である、当該分野において周知の任意の培地(例えば、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、およびGlasgow改変イーグル培地(GMEM)を含む)が挙げられる。代表的には、このような培地は、さらなる栄養剤および増殖(成長)因子の供給源として動物の血清を添加することによって強化される。本発明における使用のために適切なこのような動物血清の例としては、例えば、ウシ胎児血清(FCS)および成体ウシ血清(ABS)が挙げられる。
【0013】
しかし、本発明はまた、規定された培地を使用して実施され得、ここでCHO細胞は、任意の動物血清の使用から完全に引き離される。使用され得るこのような規定された培地の1つの例は、ホルモンおよび非血清補充物(アルブミン、インスリン、トランスフェリンおよびトリプトースを含む)を含むDMEMのような基本培地である。細胞は、徐々に減少したレベルの血清を含む標準培地中での連続的な継代、続いて低血清および漸増した割合の規定された培地を含む規定された培地の混合物への移動によって、このような規定された培地に適合され得る。本発明の方法は、任意のBCV株の増殖に適用可能である。Mebus株と呼ばれるBCVおよび英国の地の単離物は、以下の実施例において本発明を例証するために使用され、他の単離物または他の公知の株も同様に、使用され得た。このような公知の株としては、例えば、株PQ、DB2、DBA、SD、216XF、CN、BE、AW、OHC、SDC、JAZ、TS、BM、BW、L9、G110、F15、S1、S2、およびCKが挙げられる。
【0014】
A2株、A2H株、XrS6株、CHO−K1株、CHO/dhFr株、RR−CHOK1株、UT−1株、P22株、CHO−1C6株、Lec1株、Lec2株、Lec8株、Pro−5株、およびDUKXB1株を含むがこれらに限定されない任意のCHO細胞株が使用され得るが、登録番号ATCC CCL 61の下でアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託されたCHO−K1株が好ましい。同様に、広範な範囲のBCVが、CHO細胞中で増殖され得るが、アメリカ合衆国のネブラスカにおいて、下痢を患ったウシの糞便からもともと単離された、BCVのMebus株の増殖は、本発明の例示の目的のために以下に記載される。
【0015】
産生されるウイルスの収率を最大にするために、CHO細胞は、好ましくは、標準的な技術を使用して懸濁培養に適合され、この技術の1つの例は、以下に例示される。
【0016】
(実施例)
本発明は、以下の実施例によって例示され得る。他に示さない限り、固体混合物中の固体、液体中の液体、および液体中の固体について以下に示される百分率は、それぞれ、重量/重量、容量/容量および重量/容量の基準である。滅菌条件を、一般的に、細胞培養の間維持した。
【0017】
(材料および一般的な方法)
BCVのMebus株(仔ウシ下痢コロナウイルス)を、登録番号ATCC VR−874の下でアメリカンタイプカルチャーコレクションから得た。簡便さのために、このウイルスを、BCV VR−874と以下でいう。BCV MVBと命名された英国から得られたBCV地単離物(BCV field isolate)もまた、使用した。
【0018】
BCV増殖について試験された種々の細胞株を、FCSの代わりに成体ウシ血清(ABS)を補充した培地中で増殖させた。これらの細胞は、アフリカミドリザル腎臓(Vero)細胞、Madin−Darbyウシ腎臓(MDBK)細胞、サル胎児性腎臓(MA104)細胞、Madin−Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞、シリアンハムスター腎臓(BHK−21)細胞、マウス骨髄腫(NS0)細胞、およびヒト直腸腺癌(HRT−18)細胞を含んだ。懸濁培養細胞は、懸濁適合CHO−K1細胞、およびハムスター腎臓細胞[BHK(Burg)と命名された]を含んだ。
【0019】
MDCK細胞は、伝統的に、ABS補充培地中で増殖されるが、CHO−K1細胞、BHK−21細胞、HRT−18細胞、MDBK細胞およびVero細胞は、最初に、FCSを含む培地中で増殖されるが、次いで、ある血清を他の血清で徐々に交換することによって、ABSを含む培地中での増殖に適合される。
【0020】
ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)およびGlasgow改変イーグル培地(GMEM)を、ポリミキシンBサルフェート(10,000μg/ml)、ネオマイシン(10,000μg/ml)、トリプシン−EDTA[(1×)0.5gトリプシン(1:250)および改変Puck生理食塩水A1リットルあたり0.2g EDTA]、L−グルタミン(200mM)、L15 Leibovitz培地、ダルベッコリン酸緩衝化生理食塩水(PBC 10×)、トリプシン2.5%およびリン酸トリプトースブロス(TPB)の溶液として、Gibcoから得た。FCSおよびABSを、Imperial Labsから得た。L−プロリン 40mg/リットルの最終濃度で使用された1000×ストック溶液は、DEAE−Dextran(100×ストック溶液)およびウシアルブミン画分Vと同様に、Sigma Chemical Co.からであった。懸濁培養物中でCHO−K1細胞を増殖させるためのCHO細胞培地は、PAA Biologicsからであった。Agarose Sea Plaqueを、Flowgen Instruments Ltdから得た。Alsever溶液におけるラット血液は、Serotecからであった。
【0021】
種々の細胞株の増殖に使用された培地の処方を、以下の表に示す:
【0022】
【表1】
Figure 0004475819
全ての細胞株を、液体窒素中での保存から回復させ、そして適切な培地中で数回継代した。固定依存性CHO−K1細胞、MA104細胞、MDBK細胞、NS0細胞、MDBK細胞およびVero細胞を、DMEM中で増殖するように適合させ、一方、BHK−21細胞を、GMEM中で増殖させた。生存細胞数および顕微鏡での観察を使用して、細胞増殖をモニターした。細胞をコンフルエンスまで増殖させ、そして各継代時に、適切な比率で分割した。一旦、健常な細胞増殖が樹立されると、ウイルス力価測定を、固定依存性細胞で行った。
【0023】
CHO−K1懸濁細胞を、任意のさらなる添加なしにCHO培地中で増殖させた。懸濁細胞を、スピナーフラスコ中で増殖させ、そしてBCVに直接接種した。
【0024】
種々の固定依存性細胞株の培養物におけるウイルス力価測定を、本質的に以下の通りに、コンフルエントな単層の細胞を有する24−ウェルプレートを使用して、行った。BCVを、10μg/mlの最終濃度で添加されたトリプシンを有するかまたは有しないDMEM中で1/10に希釈した。トリプシンの効果を、その存在がウイルスの複製を増強し、そしてさもなくば非許容性とみなされるいくつかの細胞株における増殖を促進するということを示唆する報告に基づいて調査した。例えば、Deaら、J.Clin.Microbiol.10:240〜244(1980);Storzら、Infect.Immun.31:1214〜1222(1981);Toht,Am.J.Veterinary Res.43:967〜972(1982)を参照のこと。
【0025】
37℃での1時間のインキュベーション後に、このウイルスを、10-2、10-3、および10-4に希釈した。増殖培地を、このプレートから除去し、そして100μlの各ウイルス希釈物を、このウェルに添加した。このウイルスがこのプレート全体に均一に広がることを保障するために、穏やかに揺り動かしながら、このプレートを37℃で1時間インキュベートした。
【0026】
インキュベーション後に、接種物を除去し、そして1mlの重層培地(2%FCSおよび1%アガロースを含むL15培地)を、各ウェルに添加した。トリプシン処理ウイルスを含むプレートは、各ウェルに添加された2%FCS、1%アガロースおよびトリプシンならびに50μg/ml DEAE−Dextranを含むL15培地を有した。このプレートを、37℃で8日間、5%CO2においてインキュベートし、次いで、細胞障害効果(CPE)の存在または非存在について顕微鏡で試験した。
【0027】
このプレートを、37℃で8日間、5%CO2においてインキュベートし、次いで、細胞障害効果(CPE)の存在または非存在について顕微鏡で試験した。観察されたCPEは、代表的に、細胞顆粒形成、合胞体形成および細胞溶解を含んだ。
【0028】
二連のセットのプレートは、ウェルに添加されたアガロースを含まない、1mlのL15/2% FCS培地を有した。上記のような37℃で8日間のインキュベーション後に、この培地を取り出し、そして血球凝集反応(Haemagglutination)活性についてアッセイした。これを、V字底マイクロタイタープレートにわたる、ウイルスの50μlの二重希釈物を力価測定することによって達成した。1mlのラット赤血球(Serotec)を、0.5%ウシ血清アルブミン/リン酸緩衝化生理食塩水(0.5%BSA/PBS)中で2回洗浄して、次いで遠心分離をして、細胞を沈降させた。得られたパッケージングされた細胞容量を、15mlの0.5%BSA/PBSに希釈して、0.25%懸濁液を生成した。50マイクロリットルの0.25%ラット赤血球懸濁液を、各ウェルに添加して、そして血球凝集反応の程度を、室温で1時間後にスコア付けした。
【0029】
底に形成された赤血球のマットを含むウェルを、血球凝集反応に対して陽性であるとスコア付けし、そして赤血球が、ウェルの底に移動して小さなボタンを形成したウェルを、陰性としてスコア付けした。赤血球の完全な凝集反応が観察された最高の希釈物として、血球凝集反応力価を規定した。
【0030】
BHK(Burg)細胞およびCHO−K1細胞の懸濁培養物におけるウイルス力価測定を、30mlの円錐底汎用性容器中に細胞を分割し、そして低速遠心分離によって細胞を沈降させることによって行った。上清液を廃棄し、そして残っているペレットを、1個の汎用性容器あたり1mlのGMEM中に再懸濁した。
【0031】
BCVを、8日間のCHO−K1固定依存性細胞中での増殖によって調製した。回収物を、3000rpmでの5分間の遠心分離によって清澄化した。次いで、BCVを、GMEM培地で1/20、1/200および1/10,000に希釈し、そしてBHK−21(Burg)細胞に、1/20および1/200で感染させ、CHO−K1細胞に、1/200および1/10,000で感染させた。細胞に、ウイルスを用いて37℃で1時間インキュベートした。コントロール細胞をウイルス増殖培地に接種し、感染を刺激した。
【0032】
BHK−21(Burg)細胞の二連の汎用物は、2%FCSを含むかまたは含まない、10%TPBおよびネオマイシン/ポリミキシンを含有する、2つの再懸濁された5mlのGMEMにあった。CHO−K1細胞を、25mlのCHO培地中に再懸濁した。各汎用物からの内容物を、125mlの円錐フラスコに移して、そして35℃で振盪インキュベーター中に配置した。培養物を毎日サンプリングし、そして血球凝集反応活性について試験した。
【0033】
(BCV増殖は、CHO−K1細胞により支持される)
英国の地の単離物であるBCV MVBの増殖を、コンフルエントな単層の固定依存性CHO−K1細胞、MA104細胞、MDCK細胞、BHK−21細胞、Vero細胞およびMDBK細胞上で試験した。本質的に上記のように、血球凝集反応アッセイおよびCPEアッセイによって、ウイルス力価を決定した。ここで以下が結果である。
【0034】
【表2】
Figure 0004475819
表2における結果は、BCVがCHO−K1細胞中でのみ十分に増殖したことを示す;ウイルス増殖は、他の細胞中では検出できなかった。同様の結果が、表3から観察され得るように、BCV VR−874を使用して得られた。この場合におけるウイルスは、感染前にトリプシで処理されなかった。ウイルス増殖を、DMEMベースの重層培地を含む力価測定プレートと、L15重層培地を含むプレートとの間で比較して、そしてウイルス増殖を、血球凝集反応活性として表した。
【0035】
【表3】
Figure 0004475819
BCV MVBに由来するBCV WVBと命名された1つの他の単離物は、Vero細胞およびCHO−K1細胞の両方において増殖することが見い出された。しかし、そのウイルスの特徴は、このウイルスをワクチンにおける使用について不適切にする。
【0036】
前述の表におけるデータは、ウシ胎児血清を補充した培養培地を使用して作成されたが、CHO−K1細胞中でのBCV VR−874の増殖はまた、同様に成体ウシ血清を使用して、そして血清補充物を含まない化学的に規定された培地さえも使用して実証された。例えば、BCV MVBの増殖を、DMEMベースの無血清培地中で増殖した懸濁適合CHO−K1細胞において得た。
【0037】
(懸濁培養物におけるBCV増殖)
DMEMベースの無血清培地中で増殖した懸濁適合CHO−K1細胞中でのBCV MVBの増殖を、上記のような血球凝集反応およびプラークアッセイを使用する感染性によってウイルス力価を決定することによって実証した。ウイルスサンプルを、10%リン酸トリプトースブロスおよび40μg/ml L−プロリンを含むDMEMで、10倍の希釈物シリーズにおいて力価測定した。105の固定依存性CHO−K1細胞を24時間前に播種した24ウェル細胞培養プレートの別々のウェルに、25マイクロリットルの各希釈物を添加した。37℃での1時間のインキュベーション後に、ウェルに、2%FCS、10%リン酸トリプトースブロス、40μg/ml L−プロリンおよび1%シープラーク(sea plaque)アガロースを含むDMEMを重層した。このプレートを、37℃で7時間インキュベートして、次いで、PBS中10%ホルマリンで1時間固定した。そしてプラークを、1ウェルあたり0.5mlの1%ラット赤血球を添加した後に、血球吸着によって可視化した。感染の7日後の回収後の結果は、表4に示される通りであった。
【0038】
【表4】
Figure 0004475819
同様の結果を、以下の表において観察され得るように、懸濁培養物適合CHO−K1細胞にBCV VR−874を感染させた後に得た。
【0039】
【表5】
Figure 0004475819
表5から明らかであるように、CHO−K1細胞は、BHK(Burg)細胞の増殖を支持したよりもかなり良好にBCV VR−874の増殖を支持した。
【0040】
従って、固定依存性または懸濁の培養物にかかわらず、CHO細胞は、BCVの増殖に有効な宿主細胞である。
【0041】
本発明の多くの改変およびバリエーションが、当業者に明らかであるように、その精神および範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書中に記載される特定の実施形態は、例示のみの目的で提供され、そして本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるべきではない。

Claims (6)

  1. ウシコロナウイルスを増殖させるための方法であって、コロナウイルスが増殖する条件下で、チャイニーズハムスター卵巣細胞中で該ウイルスを培養する工程を包含する、方法。
  2. 前記チャイニーズハムスター卵巣細胞が、固定依存性培養または懸濁培養される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記チャイニーズハムスター卵巣細胞がCHO−K1細胞である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ウシコロナウイルスがVR−874である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記細胞が無血清培地において培養される、請求項1に記載の方法。
  6. ウシコロナウイルスを増殖させるための方法であって、ウシコロナウイルスVR−874が増殖する条件下で、CHO−K1細胞中で該ウシコロナウイルスVR−874を培養する工程を包含する、方法。
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