JP4473972B2 - Ballpoint ball and its manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペンのペン先に使用されるボールペン用ボールおよびその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ゲルインク用ボールペンのペン先は、図7に示すような構造のものが用いられている。図において、10は中空状に形成されたペン先本体であり、先端側が先細り状に形成され、その先端部にボールペン用ボール(以下「ボール」という)11が回転自在に取り付けられている。そして、上記ペン先本体10の後端側がインク筒(図示せず)に連結され、このインク筒から中空部に供給されたインクがインク流路12を通じてボール11に供給されるようになっている。
【0003】
上記ペン先の先端部を詳しく説明すると、図8に示すように、先端にインク流路12に連通するボール収容凹部13が形成され、ボール11収容状態で上記ボール収容凹部13の開口にかしめ部14が形成されることにより、ボール11が回転自在に保持されるようになっている。上記ボール収容凹部13の奥面は、すり鉢状のテーパ面15に形成され、このテーパ面15に、図9に示すように、インクの流出量を確保するため、放射状に5本のインク溝16が形成されている。
【0004】
上記ペン先を用いて筆記する際には、図10に示すように、傾けられたペン先のボール11が紙面22に押し当てられる。このとき、上記ボール11は、ボール収容凹部13内で斜め上方向にずれる(図示の矢印B)。そして、インクは、ペン先本体10の中空部からインク流路12およびインク溝16を通ってボール収容凹部13内に導かれ、ボール収容凹部13の壁面とボール11との隙間から重力によって流出する(図示の矢印C)。ついで、ボール11の回転に伴ってインクがボール11の表面を伝って紙面22に転写され筆記が行われる。
【0005】
上記ボール11としては、一般に、超硬質合金が使用され、この超硬質合金を球状に研磨仕上げされたものが用いられている。このようなボール11は、図11に示すように、WC等の硬質金属間化合物粒子17がCo等の結合金属18を介して焼結された超硬質合金が球状に形成されてなり、表面19が鏡面に研磨仕上げされて形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のボール11では、硬質金属間化合物粒子17同士の隙間に、結合金属18の層が形成されているため、表面19が鏡面に研磨仕上げされると、表面の結合金属18の部分に硬質金属間化合物の小片20が露呈する。そして、使用しているうちに、表面の結合金属18部分が摩耗し、図12に示すように、上記小片20が脱落する。このように脱落した小片20は、研磨剤として作用し、ペン先本体10を摩耗させる原因となる。また、硬質金属間化合物粒子17間の柔らかい結合金属18部分が摩耗すると、研磨仕上げされた硬質金属間化合物粒子17のエッジ21が露出する。そして、表面にエッジ21が露出したボール11が、筆圧を受けながら回転することにより、図13に示すように、ペン先本体10のボール収容凹部13のテーパ面15が摩耗し、ボール11がペン先本体10内に沈み込む結果となる。
【0007】
このように、ペン先本体10のテーパ面15が摩耗すると、インク溝16が塞がれてインクが流出しにくくなる。また、ボール11とペン先本体10との接触面積が大きくなって摩擦抵抗が増え、ボール11が回転しにくくなる。さらに、ペン先本体10内にボール11が沈み込むため、ペンを立てないとペン先本体10のかしめ部14が紙面に当たってかすれてしまう。すなわち、かすれずに書ける紙面22とペンとの角度(筆記可能角度)が大きくなるのである。このように、筆記可能角度が大きくなると、筆記時のボール11のズレ(図10における矢印B方向へのボール11の移動距離)が小さくなって、インクが流出する隙間(ボール収容凹部13の壁面とボール11との隙間)が狭くなり、さらにインクが出にくくなる。上記のように、従来のボール11では、使用されるうちにペン先本体10を早期に摩耗させて書きにくくなったりかすれたりし、早期に書き味が悪くなるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ペン先本体の摩耗を和らげ、良好な書き味が長期間維持できるボールペン用ボールおよびその製法の提供をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のボールペン用ボールは、硬質の金属間化合物粒子が結合金属を介して焼結された焼結体を球形に研磨してなるボールペン用ボールであって、
上記焼結体は、金属間化合物粒子の含有量が重量比で90%を超え、結合金属の含有量が重量比で10%未満であり、
表面に露出した金属間化合物粒子間の結合金属部が除去されることにより、上記研磨の際に当該除去部の表面に露呈した金属間化合物の小片が使用中に脱落して研磨剤として作用しないようあらかじめそれが除去されるとともに、表面の上記除去部が使用中にインクを保持するための凹部に形成されていることを要旨とする。
【0010】
また、本発明のボールペン用ボールの製法は、硬質の金属間化合物粒子が結合金属を介して焼結された焼結体からなるボールペン用ボールの製法であって、
上記焼結体を、金属間化合物粒子の含有量が重量比で90%を超え、結合金属の含有量が重量比で10%未満のものとし、
上記焼結体を球形に研磨した後、表面に露出した金属間化合物粒子間の結合金属部を除去することにより、上記研磨の際に当該除去部の表面に露呈した金属間化合物の小片を使用中に脱落して研磨剤として作用しないようあらかじめそれを除去するとともに、表面の上記除去部に使用中にインクを保持するための凹部を形成することを要旨とする。
【0011】
すなわち、本発明は、上記焼結体は、金属間化合物粒子の含有量が重量比で90%を超え、結合金属の含有量が重量比で10%未満であり、表面に露出した金属間化合物粒子間の結合金属部が除去されることにより、上記研磨の際に当該除去部の表面に露呈した金属間化合物の小片が使用中に脱落して研磨剤として作用しないようあらかじめそれが除去され、表面の上記除去部が使用中にインクを保持するための凹部に形成されている。このように、従来のボールに比べ、結合金属含有量が少なく、焼結体の硬度が高い。このため、金属間化合物粒子同士の隙間の結合金属の層が極めて薄くなり、表面の結合金属の部分に露呈する金属間化合物の小片がそれだけ微小なものとなり、その数も極めて少なくなる。また、表面の硬質金属間化合物粒子同士の隙間にわずかに存在する微小な金属間化合物の小片があらかじめ除去されていることから、使用中に脱落して研磨剤として作用する小片がなく、金属間化合物の小片による研磨作用を生じず、ペン先本体の摩耗が防止され、ボールのペン先本体内への沈み込みが防止される。そして、従来のように、インク溝が塞がれてインクが流出しにくくなったり、ボールとペン先本体との接触面積が大きくなることによる摩擦抵抗の増大が防止される。また、筆記可能角度の増大も抑えられる。このように、従来のボールのように、早期に書き味が悪くなるようなことがほとんどなく、長期間にわたって良好な書き味が維持される。しかも、ペン先本体の摩耗が抑えられることから、ボール径を小さくしても摩耗が少ないため、細字に対応することができる。そのうえ、ボール表面に形成された凹部にインクが保持された状態でボールが回転するため、インクの流出が促進され、さらに書き味が良好になる。
【0012】
本発明のボールペン用ボールにおいて、高粘度インク用ボールペンに用いられるものである場合や、無機顔料入りインク用ボールペンに用いられるものである場合には、ペン先本体の摩耗が防止されることによって書き味を維持する作用がさらに顕著であり、効果的である。すなわち、無機顔料は、例えばアルミ粉末やチタンホワイト等のように硬質であり、このような硬質の顔料が入ったインクを用いると、従来のボールでは、結合金属部分の摩耗が激しく、金属間化合物小片の脱落による研磨作用が激しく、ペン先本体を大きく摩耗させる。また、高粘度インクでは、比重が重い無機顔料を十分に分散させることができるため、最近では多く使われるようになってきている。本発明のボールでは、硬度がHv1800以上、あるいは、焼結体中の結合金属含有量が、原子量がナトリウム以上の元素に対する重量比で10%以下であることから、金属間化合物粒子同士の隙間の結合金属の層が極めて薄く、表面の結合金属の部分に露呈する金属間化合物の小片が極めて小さくかつ少ないため、上記のような硬質の無機顔料が入ったインクが使用されても、金属間化合物粒子小片の研磨作用によるペン先本体の摩耗が大幅に軽減されるのである。
【0014】
本発明のボールペン用ボールにおいて、表面に露出した金属間化合物粒子の、上記凹部周辺のエッジ部がペン先本体を磨耗させることがないよう除去されている場合には、従来のように、ボール表面に露出したエッジがペン先本体を摩耗させることがなく、一層長期間にわたって良好な書き味が維持される。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明のボールペン用ボールの一実施の形態を示す。このボール1は、基本的には、図11に示すものと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。すなわち、WC等の硬質金属間化合物粒子17がCo等の結合金属18を介して焼結された焼結体からなり、この焼結体が球状に形成され、表面19が鏡面に研磨仕上げされている。
【0017】
上記硬質金属間化合物粒子17の材質としては、WCに限定するものではなく、各種のものが用いられる。例えば、TiC,VC,Cr3C2,TaC,NbC,Mo2C,B4C,ZrC,SiC等の炭化物をはじめ、Al2O3,CrO3,MgO,SiO2,BeO,ThO2,TiO2,CaO,TiO,ZrO2等の各種酸化物、TiN,c−BN,Si3N4,AlN等の各種窒化物、ZrB2,CrB,TiB2等の各種ほう化物、MoSi2,TiSi2,CrSi2等の各種珪化物等があげられる。これらは単独でもしくは併せて用いられる。
【0018】
上記金属間化合物粒子17の粒径としては、平均粒径で0.1μm以上10μm以下が好ましい。上限値としては、7μm以下であればより好ましく、5μm以下であれば一層好ましい。0.1μm未満では、粒径が細かすぎて本発明の効果を十分に得られないほかコストアップとなり、10μmを超えると、結晶粒が粗くなり、強度が低下するからである。
【0019】
上記結合金属18としては、Coだけに限定されるものではなく、各種のものが用いられる。例えば、Cu,Sn,P,Be,Fe,Ni,Cr,W,Mo,Al,Ti,Zr,Mn等各種のものが用いられる。これらは単独でもしくは併せて用いられる。
【0020】
すなわち、本発明のボール1に用いられる焼結体としては、例えば、WC−Co系,WC−Co−CrC系,WC−TiC−Co系,WC−TiC−TaC(NbC)−Co系,WC−TaC(NbC)−Co系等の各種超硬質合金や、炭化物系,酸化物系,窒化物系,ほう化物系,珪化物系等の各種サーメット等があげられる。
【0021】
上記焼結体中の結合金属18の含有量は、原子量がナトリウム以上の元素に対する重量比で10%以下が好ましく、9%以下であればより好ましい。最も好ましくは、5%以下である。10%を超えると、金属間化合物粒子17同士の隙間の結合金属18の層が厚くなり、表面19に露呈する金属間化合物の小片が大きくかつ多くなり、ペン先本体の摩耗が多くなるからである。なお、焼結体中の結合金属18含有量は、金属間化合物粒子17同士の結合力を確保するため、少なくとも1%以上とすることが好ましい。
【0022】
そして、本発明のボール1の硬度としては、Hv(ビッカース硬度)1800以上が好ましく、Hv1900以上であればなお好ましい。最も好ましくは、Hv2000以上である。Hv1800未満では、結合金属18の量が多く、金属間化合物粒子17同士の隙間の結合金属18の層が厚くなり、表面19に露呈する金属間化合物の小片が大きくかつ多くなり、ペン先本体の摩耗が多くなるからである。なお、ボール1の硬度は、金属間化合物粒子17の硬度を超えることがないため、使用する金属間化合物粒子17の種類にもよるが、Hv2300〜2500までが上限値である。
【0023】
本発明のボールは、例えば、つぎのようにしてつくることができる。すなわち、まず、所定の金属間化合物粒子17を所定の焼結条件で焼結し、略球形に形成する。ついで、この球体を、一定間隔に保持した2枚の砥石の間でダイヤモンドパウダーとともにころがし、ダイヤモンドパウダーを徐々に細かなものにして磨き上げることにより、表面19を鏡面に仕上げる(図1参照)。
【0024】
上記ボール1は、所定のペン先本体に取り付けられ、ボールペンのペン先の一部として使用される(図7,図8および図10参照)。
【0025】
上記ボールペンに用いられるインクとしては、特に限定するものではなく、油性インクや水性インク,ゲルインク等各種のものが用いられるが、特に、粘度が100mPa・s以上20000mPa・s以下の高粘度インクが好適に使用される{ELP型粘度計3°(R14)コーン、0.5rpm(20℃)で測定}。インク粘度の下限値としては、500mPa・s以上であれば一層好適である。すなわち、上記粘度範囲にある高粘度インクでは、比重が重い硬質の無機顔料であっても十分に分散させることができる。このような硬質の無機顔料を分散させたインクを使用すると、従来のボールでは、結合金属18部分の摩耗が激しく、金属間化合物小片の脱落による研磨作用も増大し、ペン先本体を激しく摩耗させる。上記本発明のボールでは、表面の結合金属18の部分に露呈する金属間化合物小片が極めて小さくかつ少ないため、上記のような硬質の無機顔料を分散させたインクを使用しても、金属間化合物小片の研磨作用によるペン先本体の摩耗が大幅に軽減されるのである。
【0026】
上記無機顔料としては、特に限定するものではなく、各種のものが用いられる。例えば、亜鉛華,酸化チタン,弁柄,酸化クロム,鉄黒,チタンエロー(TiO2・BaO・NiO,TiO2・NiO・Sb2O3,TiO2・Sb2O3・NiO,ZnO・Fe2O3,ZnO・Fe2O3・Cr2O3,TiO2・CoO・NiO・ZnO,CoO・Al2O3・Cr2O3等各種のものを含む),コバルトブルー,セルリアンブルー,コバルトグリーン等の各種酸化物、アルミナホワイト,黄色酸化鉄,ビリジアン等の各種水酸化物、カドミウムエロー,カドミウムレッド,朱,リトポン等の各種硫化物、黄鉛,モリブデートオレンジ,ジンククロメート等の各種クロム酸、石膏,硫酸バリウム等の各種硫酸塩、炭酸カルシウム,鉛白等の各種炭酸塩、群青等の珪酸塩、マンガンバイオレット,コバルトバイオレット等の各種燐酸塩、エメラルドグリーン等の砒酸塩、紺青等のフェロシアン化物、カーボンブラック、黄土、バリウム黄、アルミニウム粉,ブロンズ粉,亜鉛末等の各種金属粉、天然パールエッセンス,塩基性炭酸鉛,酸塩化ビスマス,雲母チタン等の各種真珠顔料等があげられる。
【0027】
上記無機顔料の中でも、特に、酸化チタンおよび亜鉛華は、乳白色の色目を出すため最近よく使われるが、従来のボールを用いたボールペンにおいて結合金属18部分を摩耗させる度合いが高く、本発明のボール1を使用すると摩耗防止の効果が大きい。
【0028】
上記ペン先を使用して筆記を行う場合には、傾けられたペン先のボール1が紙面22に押し当てられたとき(図10参照)、上記ボール1は、ボール収容凹部13内で斜め上方向にずれる。そして、インクは、ペン先本体10の中空部からインク流路12およびインク溝16を通ってボール収容凹部13内に導かれ、ボール収容凹部13の壁面とボール1との隙間から重力によって流出する。ついで、ボール1の回転に伴ってインクがボール1の表面を伝って紙面22に転写され筆記が行われる。
【0029】
このとき、上記ボール1では、表面の金属間化合物粒子17同士の隙間の金属間化合物の小片20が微小でかつ少ないため、使用中に脱落して研磨剤として作用することが少ない。このため、筆圧を受けながらボール1がボール収容凹部13内で回転しても、ペン先本体10の摩耗が抑制され、ボール1のペン先本体10内への沈み込みが防止される。したがって、インク溝16が塞がれてインクが流出しにくくなったり、ボール1とペン先本体10との摩擦抵抗の増大や筆記可能角度の増大も防止され、良好な書き味が維持される。
【0030】
図2は、本発明の第2の実施の形態のボールペン用ボールを示す図である。このボール5は、表面19の金属間化合物粒子17同士の隙間の結合金属18部分が除去されて不規則模様の凹部2が形成されている。また、金属間化合物粒子17の、上記凹部2周辺のエッジ部が除去されて丸みを帯びた角3が形成されている。それ以外は、図1に示すものと同様であり、同様の部分には同じ記号を付している。
【0031】
上記ボール5は、例えば、つぎのようにしてつくることができる。すなわち、まず、所定の金属間化合物粒子17を焼結条件で焼結し、略球形に形成して表面19を鏡面に仕上げる(図1参照)。つぎに、例えば、バレルによって球体同士を共ずりさせることにより、図3に示すように、柔らかい結合金属18部分を摩耗させるとともに、表面の金属間化合物粒子17間に存在する微小な金属間化合物の小片20を除去し、この除去部分に不規則模様の凹部2を形成する。そして、さらに共ずりを続けることにより、表面に露出した金属間化合物粒子17の、上記凹部2周辺のエッジ部21を、球体同士のぶつかり合いによって除去し、丸みを帯びた角3を形成させる(図2参照)。
【0032】
上記ボール5では、表面19の金属間化合物粒子17同士の隙間の結合金属18部分が除去され、この部分の金属間化合物の微小な小片20もあらかじめ除去されているため、上記小片20による研磨作用がなく、ペン先の摩耗が一層少なくなる。さらに、ボール5表面に形成された凹部2にインクが保持された状態でボール5が回転するため、不規則模様の凹部2によるインク汲み出し作用が働き、インクの流出が促進され、書き味が良好になる。しかも、ボール5表面に露出したエッジ21がペン先本体を摩耗させることがなく、一層長期間にわたって良好な書き味が維持される。
【0033】
なお、上記各実施の形態では、ボール1,5の鏡面研磨を砥石研削で行い、共ずりをバレルによって行ったが、これに限定するものではなく、磁性流体による研磨や、電解研磨,電解研削,化学研磨等各種の手法が用いられる。また、ボール1,5として球体のものを例示したが、これに限定するものではなく、円柱状のもの等に適用することもできる。
【0034】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0035】
【実施例および比較例】
硬質の金属間化合物粒子として平均粒径5μm以下のWCを使用し、結合金属としてCo等を使用した超硬質合金を、球状に鏡面研磨して直径0.8mmの球体とし、ボールペン用のボールを得た。実施例および比較例のボールの組成を下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
つぎに、上記各実施例および比較例のボールについて、図7に示すペン先にセットし、精機工業社製ライティングテスター(MODEL TS−4C−10)を使用して下記の条件で連続筆記試験を行った。
[試験条件]
筆記角度 :65°
荷 重 :100g
筆記速度 :5cm/min
筆記距離 :300m
ペン先本体:ステンレス
[使用インク]
酸化チタンカラーベース 33.00重量%
ミューティクル240D(三井東圧) 29.00重量%
グリセリン 8.00重量%
ホスファノールPE−510 1.50重量%
ケルザン 0.28重量%
プロクセルXL2 0.40重量%
イオン交換水 27.82重量%
【0038】
なお、上記酸化チタンカラーベースは、下記の組成のものを用いた。
【0039】
[組成]
酸化チタン(KR270:チタン工業) 65重量%
スチレンマレイン酸樹脂(ハイロスX X220:星光化学)
の水酸化ナトリウム1.4当量中和水溶液(樹脂分30重量%)20重量%
プロピレングリコール 7重量%
イオン交換水 8重量%
【0040】
上記筆記試験後のボールの沈み込み量(ペン先本体の摩耗量)の測定結果ならびに、30Kgfで測定した硬度を下記の表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
つぎに、ボールの硬度と結合金属含有量との関係を図4に、ボールの硬度とペン先本体の摩耗量との関係を図5に、結合金属含有量とペン先本体の摩耗量との関係を図6に、それぞれ示す。
【0043】
上記図4からわかるように、結合金属含有量が少ないほど硬度が高くなっている。また、上記表2および図5ならびに図6から明らかなように、硬度が高く、結合金属含有量の少ない実施例のボールを使用することにより、ペン先本体の摩耗を大幅に抑制することができた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、金属間化合物粒子同士の隙間の結合金属の層が極めて薄くなり、表面の結合金属の部分に露呈する金属間化合物の小片がそれだけ微小なものとなり、その数も極めて少なくなる。また、表面の硬質金属間化合物粒子同士の隙間にわずかに存在する微小な金属間化合物の小片があらかじめ除去されていることから、使用中に脱落して研磨剤として作用する小片がなく、金属間化合物の小片による研磨作用を生じず、ペン先本体の摩耗が防止され、ボールのペン先本体内への沈み込みが防止される。そして、従来のように、インク溝が塞がれてインクが流出しにくくなったり、ボールとペン先本体との接触面積が大きくなることによる摩擦抵抗の増大が防止される。また、筆記可能角度の増大も抑えられる。このように、従来のボールのように、早期に書き味が悪くなるようなことがほとんどなく、長期間にわたって良好な書き味が維持される。しかも、ペン先本体の摩耗が抑えられることから、ボール径を小さくしても摩耗が少ないため、細字に対応することができる。そのうえ、ボール表面に形成された凹部にインクが保持された状態でボールが回転するため、インクの流出が促進され、さらに書き味が良好になる。
【0045】
本発明のボールペン用ボールにおいて、高粘度インク用ボールペンに用いられるものである場合や、無機顔料入りインク用ボールペンに用いられるものである場合には、ペン先本体の摩耗が防止されることによって書き味を維持する作用がさらに顕著であり、効果的である。すなわち、無機顔料は、例えばアルミ粉末やチタンホワイト等のように硬質であり、このような硬質の顔料が入ったインクを用いると、従来のボールでは、結合金属部分の摩耗が激しく、金属間化合物小片の脱落による研磨作用が激しく、ペン先本体を大きく摩耗させる。また、高粘度インクでは、比重が重い無機顔料を十分に分散させることができるため、最近では多く使われるようになってきている。本発明のボールでは、硬度がHv1800以上、あるいは、焼結体中の結合金属含有量が、原子量がナトリウム以上の元素に対する重量比で10%以下であることから、金属間化合物粒子同士の隙間の結合金属の層が極めて薄く、表面の結合金属の部分に露呈する金属間化合物の小片が極めて小さくかつ少ないため、上記のような硬質の無機顔料が入ったインクが使用されても、金属間化合物粒子小片の研磨作用によるペン先本体の摩耗が大幅に軽減されるのである。
【0047】
本発明のボールペン用ボールにおいて、表面に露出した金属間化合物粒子の、上記凹部周辺のエッジ部がペン先本体を磨耗させることがないよう除去されている場合には、従来のように、ボール表面に露出したエッジがペン先本体を摩耗させることがなく、一層長期間にわたって良好な書き味が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のボールペン用ボールを示す要部拡大断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のボールペン用ボールを示す要部拡大断面図である。
【図3】共ずりされる状態のボールペン用ボールを示す要部拡大断面図である。
【図4】ボールの硬度と結合金属含有量との関係を示す線図である。
【図5】ボールの硬度とペン先本体の摩耗量との関係を示す線図である。
【図6】結合金属含有量とペン先本体の摩耗量との関係を示す線図である。
【図7】ボールペンのペン先を示す断面図である。
【図8】上記ペン先の要部拡大断面図である。
【図9】ペン先本体のA−A断面図である。
【図10】上記ペン先の使用状態を示す断面図である。
【図11】従来のボールペン用ボールを示す要部拡大断面図である。
【図12】上記ボールペン用ボールの摩耗状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】ペン先本体が摩耗した状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ボール
17 金属間化合物粒子
18 結合金属[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ballpoint ball used for the tip of a ballpoint pen and a method for manufacturing the ballpoint ball.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the pen tip of the gel ink ballpoint pen has a structure as shown in FIG. In the figure,
[0003]
The tip of the pen tip will be described in detail. As shown in FIG. 8, a
[0004]
When writing with the nib, the
[0005]
As the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0007]
As described above, when the
[0008]
The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide a ballpoint ball for ballpoint pen that can reduce wear of the nib body and maintain good writing for a long period of time, and a method for producing the same.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the ballpoint ball of the present invention is a ballpoint ball formed by grinding a sintered body in which hard intermetallic compound particles are sintered via a binding metal into a spherical shape,
In the sintered body, the content of intermetallic compound particles exceeds 90% by weight, and the content of binding metal is less than 10% by weight,
By removing the bonded metal part between the intermetallic compound particles exposed on the surface, small pieces of the intermetallic compound exposed on the surface of the removal part during the polishing are dropped during use and do not act as an abrasive. Yo previously been it removed Rutotomoni, the removal of the surface is to subject matter that is formed in the recess for holding the ink during use.
[0010]
Further, the ball pen ball manufacturing method of the present invention is a ball pen ball manufacturing method comprising a sintered body in which hard intermetallic compound particles are sintered via a binding metal,
The sintered body has a content of intermetallic compound particles of more than 90% by weight and a binding metal content of less than 10% by weight,
After polishing the sintered body into a spherical shape, by removing the bonded metal part between the intermetallic compound particles exposed on the surface, a small piece of intermetallic compound exposed on the surface of the removed part is used during the polishing. with prior removal it to fall off does not act as a polishing agent in, and be required to form a recess for holding the ink during use in the removal of the surface.
[0011]
That is, in the present invention, the sintered body has an intermetallic compound particle content of more than 90% by weight and a binding metal content of less than 10% by weight, and is exposed on the surface. By removing the bonded metal part between the particles, it is removed in advance so that the small piece of intermetallic compound exposed on the surface of the removal part during the polishing does not fall off during use and does not act as an abrasive , The removal portion on the surface is formed in a recess for holding ink during use . Thus, compared with the conventional ball | bowl, there is little bonded metal content and the hardness of a sintered compact is high. For this reason, the bonding metal layer in the gaps between the intermetallic compound particles becomes extremely thin, and the small pieces of the intermetallic compound exposed on the bonding metal portion on the surface become so small that the number thereof is extremely reduced. In addition, since small pieces of fine intermetallic compounds that exist slightly in the gaps between the hard intermetallic particles on the surface are removed in advance, there are no small pieces that fall off during use and act as an abrasive, The polishing action by the small piece of the compound does not occur, wear of the nib body is prevented, and sinking of the ball into the nib body is prevented. As in the prior art, an increase in the frictional resistance due to the ink groove being blocked and the ink becoming difficult to flow out or the contact area between the ball and the nib body being increased is prevented. In addition, an increase in the writable angle can be suppressed. Thus, unlike the conventional balls, writing quality is hardly deteriorated at an early stage, and good writing quality is maintained over a long period of time. In addition, since the wear of the nib body is suppressed, the wear can be reduced even if the ball diameter is reduced, so that fine characters can be handled. In addition, since the ball rotates while the ink is held in the recess formed on the ball surface, the outflow of ink is promoted and the writing quality is improved.
[0012]
When the ballpoint pen for the ballpoint pen of the present invention is used for a ballpoint pen for high-viscosity ink or used for a ballpoint pen for ink containing an inorganic pigment, writing is performed by preventing wear of the nib body. The effect of maintaining the taste is more remarkable and effective. That is, the inorganic pigment is hard, such as aluminum powder or titanium white, and when an ink containing such a hard pigment is used, the wear of the bonded metal portion is severe in the conventional ball, and the intermetallic compound The polishing action due to the falling off of the small pieces is intense, and the nib body is greatly worn. In addition, in high viscosity inks, inorganic pigments having a high specific gravity can be sufficiently dispersed, so that they are frequently used recently. In the ball of the present invention, the hardness is
[0014]
In the ball-point pen ball of the present invention, when the intermetallic compound particles exposed on the surface are removed so that the edge portion around the concave portion does not wear the pen nib body, The exposed edge does not wear the nib body, and good writing quality is maintained for a longer period of time.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0016]
FIG. 1 shows an embodiment of the ballpoint ball of the present invention. The ball 1 is basically the same as that shown in FIG. 11, and the same parts are denoted by the same reference numerals. That is, a hard
[0017]
The material of the hard
[0018]
The
[0019]
The
[0020]
That is, as a sintered body used for the ball 1 of the present invention, for example, WC-Co, WC-Co-CrC, WC-TiC-Co, WC-TiC-TaC (NbC) -Co, WC -Various super hard alloys such as -TaC (NbC) -Co, and various cermets such as carbide, oxide, nitride, boride and silicide.
[0021]
The content of the
[0022]
And as the hardness of the ball | bowl 1 of this invention, Hv (Vickers hardness) 1800 or more is preferable, and it is still more preferable if it is Hv1900 or more. Most preferably, it is Hv2000 or more. If the Hv is less than 1800, the amount of the
[0023]
The ball of the present invention can be produced, for example, as follows. That is, first, predetermined
[0024]
The ball 1 is attached to a predetermined nib body and used as a part of the nib of the ballpoint pen (see FIGS. 7, 8, and 10).
[0025]
The ink used in the ballpoint pen is not particularly limited, and various inks such as oil-based inks, water-based inks, and gel inks are used. Particularly, high-viscosity ink having a viscosity of 100 mPa · s to 20000 mPa · s is preferable. {
[0026]
The inorganic pigment is not particularly limited, and various pigments are used. For example, zinc white, titanium oxide, petal, chromium oxide, iron black, titanium yellow (TiO 2 · BaO · NiO, TiO 2 · NiO · Sb 2 O 3 , TiO 2 · Sb 2 O 3 · NiO, ZnO · Fe 2 O 3 , ZnO.Fe 2 O 3 .Cr 2 O 3 , TiO 2 .CoO.NiO.ZnO, CoO.Al 2 O 3 .Cr 2 O 3, etc.), cobalt blue, cerulean blue, cobalt Various oxides such as green, various hydroxides such as alumina white, yellow iron oxide, viridian, various sulfides such as cadmium yellow, cadmium red, vermilion, lithopone, various chromium such as chrome lead, molybdate orange, zinc chromate Acids, gypsum, various sulfates such as barium sulfate, various carbonates such as calcium carbonate and lead white, silicates such as ultramarine, manganese violet, Various phosphates such as cobalt violet, arsenates such as emerald green, ferrocyanides such as bitumen, various metal powders such as carbon black, ocher, barium yellow, aluminum powder, bronze powder, zinc dust, natural pearl essence, basicity Various pearl pigments such as lead carbonate, bismuth oxychloride, and mica titanium are listed.
[0027]
Among the inorganic pigments, in particular, titanium oxide and zinc white are frequently used recently for producing a milky white color. However, the
[0028]
When writing using the pen tip, when the tilted pen tip ball 1 is pressed against the paper surface 22 (see FIG. 10), the ball 1 is tilted upward in the
[0029]
At this time, in the ball 1, since the
[0030]
FIG. 2 is a diagram showing a ball-point pen according to a second embodiment of the present invention. In this
[0031]
The
[0032]
In the
[0033]
In each of the above embodiments, the mirror polishing of the
[0034]
Next, examples will be described together with comparative examples.
[0035]
Examples and Comparative Examples
WC with an average particle size of 5 μm or less is used as the hard intermetallic compound particles, and a super hard alloy using Co or the like as the binding metal is mirror-polished into a spherical body with a diameter of 0.8 mm. Obtained. The compositions of the balls of the examples and comparative examples are shown in Table 1 below.
[0036]
[Table 1]
[0037]
Next, about the ball | bowl of each said Example and a comparative example, it sets to the pen tip shown in FIG. 7, and uses the Seiki Kogyo Co., Ltd. writing tester (MODEL TS-4C-10), and performs a continuous writing test on the following conditions. went.
[Test conditions]
Writing angle: 65 °
Load: 100g
Writing speed: 5cm / min
Writing distance: 300m
Nib body: Stainless steel [Ink used]
Titanium oxide color base 33.00 wt%
Muticle 240D (Mitsui Toatsu) 29.00 wt%
Glycerin 8.00% by weight
Phosphanol PE-510 1.50% by weight
Kelzan 0.28% by weight
Proxel XL2 0.40% by weight
Ion-exchanged water 27.82% by weight
[0038]
The titanium oxide color base having the following composition was used.
[0039]
[composition]
Titanium oxide (KR270: Titanium industry) 65% by weight
Styrene maleic acid resin (Hiloss XX220: Seiko Chemical)
Sodium hydroxide 1.4 equivalent neutralized aqueous solution (
7% by weight of propylene glycol
[0040]
Table 2 below shows the measurement results of the amount of sinking of the ball after the writing test (the amount of wear on the nib body) and the hardness measured at 30 kgf.
[0041]
[Table 2]
[0042]
Next, FIG. 4 shows the relationship between the hardness of the ball and the bond metal content, FIG. 5 shows the relationship between the hardness of the ball and the wear amount of the nib body, and the relationship between the bond metal content and the nib body wear amount. The relationship is shown in FIG.
[0043]
As can be seen from FIG. 4 above, the lower the binding metal content, the higher the hardness. Further, as apparent from Table 2 and FIG. 5 and FIG. 6, the wear of the nib body can be greatly suppressed by using the balls of the examples having high hardness and low binding metal content. It was.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, according to this onset Ming, a layer of binding metal gap between intermetallic compound particles becomes very thin, small pieces of the intermetallic compound exposed to the portion of the binding metal surface is assumed correspondingly very small, The number is also very small. In addition, since small pieces of fine intermetallic compounds that exist slightly in the gaps between the hard intermetallic particles on the surface are removed in advance, there are no small pieces that fall off during use and act as an abrasive, The polishing action by the small piece of the compound does not occur , wear of the nib body is prevented, and sinking of the ball into the nib body is prevented. As in the prior art, an increase in the frictional resistance due to the ink groove being blocked and the ink becoming difficult to flow out or the contact area between the ball and the nib body being increased is prevented. In addition, an increase in the writable angle can be suppressed. Thus, unlike the conventional balls, writing quality is hardly deteriorated at an early stage, and good writing quality is maintained over a long period of time. In addition, since the wear of the nib body is suppressed, the wear can be reduced even if the ball diameter is reduced, so that fine characters can be handled. In addition, since the ball rotates while the ink is held in the recess formed on the ball surface, the outflow of ink is promoted and the writing quality is improved.
[0045]
When the ballpoint pen for the ballpoint pen of the present invention is used for a ballpoint pen for high-viscosity ink or used for a ballpoint pen for ink containing an inorganic pigment, writing is performed by preventing wear of the nib body. The effect of maintaining the taste is more remarkable and effective. That is, the inorganic pigment is hard, such as aluminum powder or titanium white, and when an ink containing such a hard pigment is used, the wear of the bonded metal portion is severe in the conventional ball, and the intermetallic compound The polishing action due to the falling off of the small pieces is intense, and the nib body is greatly worn. In addition, in high viscosity inks, inorganic pigments having a high specific gravity can be sufficiently dispersed, so that they are frequently used recently. In the ball of the present invention, the hardness is
[0047]
In the ball-point pen ball of the present invention, when the intermetallic compound particles exposed on the surface are removed so that the edge portion around the concave portion does not wear the pen nib body, The exposed edge does not wear the nib body, and good writing quality is maintained for a longer period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of a ball-point pen ball according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of a ballpoint pen ball according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a main part showing a ball-point pen ball in a state of being twisted together.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the hardness of a ball and the content of bonded metal.
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the hardness of the ball and the wear amount of the nib body.
FIG. 6 is a diagram showing the relationship between the content of bound metal and the wear amount of the nib body.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a pen tip of a ballpoint pen.
FIG. 8 is an enlarged cross-sectional view of a main part of the nib.
FIG. 9 is a cross-sectional view of the nib body taken along the line AA.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing a usage state of the pen tip.
FIG. 11 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of a conventional ballpoint pen ball.
FIG. 12 is an enlarged cross-sectional view of a main part showing a worn state of the ballpoint ball.
FIG. 13 is an enlarged cross-sectional view of a main part showing a state where the nib body is worn.
[Explanation of symbols]
1
Claims (5)
上記焼結体は、金属間化合物粒子の含有量が重量比で90%を超え、結合金属の含有量が重量比で10%未満であり、
表面に露出した金属間化合物粒子間の結合金属部が除去されることにより、上記研磨の際に当該除去部の表面に露呈した金属間化合物の小片が使用中に脱落して研磨剤として作用しないようあらかじめそれが除去されるとともに、表面の上記除去部が使用中にインクを保持するための凹部に形成されていることを特徴とするボールペン用ボール。A ball-point pen ball obtained by polishing a sintered body in which hard intermetallic compound particles are sintered through a bonding metal into a spherical shape,
In the sintered body, the content of intermetallic compound particles exceeds 90% by weight, and the content of binding metal is less than 10% by weight,
By removing the bonded metal part between the intermetallic compound particles exposed on the surface, small pieces of the intermetallic compound exposed on the surface of the removal part during the polishing are dropped during use and do not act as an abrasive. Yo advance it is removed Rutotomoni, ballpoint pen ball characterized in that the removal of the surface is formed in a recess for holding the ink during use.
上記焼結体を、金属間化合物粒子の含有量が重量比で90%を超え、結合金属の含有量が重量比で10%未満のものとし、
上記焼結体を球形に研磨した後、表面に露出した金属間化合物粒子間の結合金属部を除去することにより、上記研磨の際に当該除去部の表面に露呈した金属間化合物の小片を使用中に脱落して研磨剤として作用しないようあらかじめそれを除去するとともに、表面の上記除去部に使用中にインクを保持するための凹部を形成することを特徴とするボールペン用ボールの製法。A method for producing a ball for a ballpoint pen comprising a sintered body in which hard intermetallic compound particles are sintered via a binding metal,
The sintered body has a content of intermetallic compound particles of more than 90% by weight and a binding metal content of less than 10% by weight,
After polishing the sintered body into a spherical shape, by removing the bonded metal part between the intermetallic compound particles exposed on the surface, a small piece of intermetallic compound exposed on the surface of the removed part is used during the polishing. A method for producing a ballpoint ball for a ballpoint pen, which is removed in advance so that it does not fall off and acts as an abrasive, and a recess for holding ink during use is formed in the removal portion on the surface.
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