JP4462693B2

JP4462693B2 - Seat belt device

Info

Publication number: JP4462693B2
Application number: JP2000022273A
Authority: JP
Inventors: 吉人橋本; 岩太日端
Original assignee: オートリブディベロップメントエービー
Priority date: 2000-01-31
Filing date: 2000-01-31
Publication date: 2010-05-12
Anticipated expiration: 2020-01-31
Also published as: JP2001213274A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リトラクター（巻取手段）を備えたシートベルト装置の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に保持するためのシートベルト装置においては、急な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によって駆動されてウェビングの引出しを物理的にロックする緊急ロック機構（緊急ロック式リトラクター）を備えて乗員を効果的及び安全に拘束するものが用いられている。
【０００３】
緊急ロック式リトラクターには、例えば特開平２−１４９４７号公報に開示されたリトラクターがある。このリトラクターは、ウェビングを巻装したスピンドル（ボビン）に連結されて該スピンドルと共に回転するドラムを、フレーム（リトラクターベース）に連結された環状リング部分の内部に回転可能に収納した構成である。
前記ドラムには、その軸線方向に沿って延びるピンが設けられており、該ピンにはパイロット爪（第１ポール）が回転可能に軸支されている。また、前記環状リング部分の内周面には、複数の歯が設けられている。
また、前記スピンドルには、該スピンドルと共に回転するラチェット輪が連結されており、前記フレームには、前記ラチェット輪に噛合可能な爪（第２ポール）が回転可能に軸支されている。
【０００４】
車両緊急時には、前記パイロット爪が回転され、当該パイロット爪の端部が前記環状リング部分の歯に噛合される。これにより、スピンドルのウェビング引出し方向の回転が阻止される。
前記パイロット爪と環状リング部分とが噛合された後、更にスピンドルがウェビング引出し方向に回転しようとすると、前記フレームに軸支された爪が前記ラチェット輪に噛合され、スピンドルの回転が停止される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平２−１４９４７号公報に開示されたリトラクターでは、車両緊急時にスピンドルのウェビング引出し方向の回転を阻止するためにパイロット爪の端部が環状リング部分の歯に噛合された際に、環状リング部分及びフレームに大きな荷重が作用する。
また、前記パイロット爪と環状リング部分とが噛合された後、更にスピンドルがウェビング引出し方向に回転しようとしてフレームに軸支された爪がラチェット輪に噛合されるまでの間にも、フレームに大きな荷重が作用する。
そこで、車両緊急時に乗員を確実に拘束するためには、環状リング部分及びフレームに、高い強度を有する高価な材料からなるものを用いたり、堅牢な補強を設けたりする必要があった。このことが、製造コストの上昇を招いていた。特に、高強度の材料を加工して環状リング部分及びフレームを形成する際には、その加工が煩雑なため、一層製造コストが嵩む傾向があった。例えば、高強度の材料をプレス加工によって切断したり折り曲げたりする場合、プレス金型が損傷し易いため金型のメンテナンス費用が高くつき、コストアップを招いていた。
【０００６】
本発明はかかる事情に鑑み、十分な強度を有しながら安価であるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
対向する側板を有するリトラクターベースと、
前記側板間に支持されて、ウェビングが巻装されるボビンと、
前記リトラクターベースの一方の側板に隣接配置されるハウジング内に少なくとも駆動手段を収納した構成であって、車両緊急時に前記駆動手段によって前記ウェビングの緩みを除去する方向に前記ボビンを回転させるプリテンショナーと、
車両緊急時に前記リトラクターベースに対する前記ボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するストップ手段とを有するリトラクターを備えたシートベルト装置において、
前記プリテンショナーのハウジングには、前記リトラクターベースの一方の側板に相対する側面に内歯が形成されており、
前記ストップ手段は、係止歯を有した回転可能なポールを備え、該係止歯が車両緊急時に半径方向外側に誘導されて前記ハウジングの内歯と係合することで、前記ボビンの回転を阻止することを特徴とするリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することによって達成される。
【０００８】
自動車の衝突安全性の向上が求められるなかで、シートベルト装置にはプリテンショナー機能が付加されるケースが増えてきている。プリテンショナーは、車両緊急時に、乗員を拘束するウェビングの緩みを除去するようにウェビングを緊張させるものである。プリテンショナーはウェビングの緩みの除去のみを目的として従来用いられてきたが、本発明者らは発想を転換して、プリテンショナーのハウジングをボビンの回転停止に利用する上記構成を想到するに至ったのである。プリテンショナーのハウジングには、アルミ製、亜鉛製、マグネシウム製のもの等を採用できるが、これに限定されず、ガラス繊維等を含んだ樹脂製のもの等も採用できる。
なお、ストップ手段は、プリテンショナーのハウジングとリトラクターベースとの両方に係合することがより好ましい。
【０００９】
本発明の上記構成によれば、ストップ手段がプリテンショナーのハウジングに係合することにより、車両緊急時にボビンのウェビング引出し方向の回転が阻止されるので、車両緊急時にリトラクターベースに作用する荷重が軽減される。したがって、リトラクターベースに高強度の材料を用いたり堅牢な補強を設けたりしなくても車両緊急時に乗員を確実に拘束できるようになり、十分な強度を有しながら安価であるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することができる。
【００１０】
また、本発明の上記目的は、
対向する側板を有するリトラクターベースと、
前記側板間に支持されて、ウェビングが巻装されるボビンと、
前記リトラクターベースの一方の側板に隣接配置されるハウジング内に少なくとも駆動手段を収納した構成であって、車両緊急時に前記駆動手段によって前記ウェビングの緩みを除去する方向に前記ボビンを回転させるプリテンショナーと、
車両緊急時に前記リトラクターベースに対するウェビング引出し方向の回転を阻止されるロック部材と、
一端側では前記ボビンと一体的に結合され、他端側では前記ロック部材と一体的に結合されるエネルギー吸収手段と、
車両緊急時に前記ロック部材がウェビング引出し方向の回転を阻止され、更に前記ウェビングに作用する荷重によって回転トルクが前記ボビンとロック部材間に作用して前記エネルギー吸収手段が塑性変形することで前記ボビンと前記ロック部材とが相対回転し、前記ボビンと前記ロック部材との相対回転量が所定量に達した時、前記リトラクターベースに対する前記ボビンのウェビング引出し方向の回転を阻止するストップ手段とを有するリトラクターを備えたシートベルト装置において、
前記プリテンショナーのハウジングには、前記リトラクターベースの一方の側板に相対する側面に内歯が形成されており、
前記ストップ手段は、係止歯を有した回転可能なポールを備え、該係止歯が車両緊急時に前記ボビンと前記ロック部材との相対回転量が所定量に達した際に半径方向外側に誘導されて前記ハウジングの内歯と係合することで、前記ボビンの回転を阻止することを特徴とするリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することによって達成される。
ここでストップ手段は、プリテンショナーのハウジングとリトラクターベースとの両方に係合することがより好ましい。
【００１１】
本発明の上記構成によれば、車両緊急時にロック部材がウェビング引出し方向の回転を阻止された際に、更にウェビングに作用する荷重により所定以上の回転トルクがボビンとロック部材との間に作用すると、エネルギー吸収手段が塑性変形される。このエネルギー吸収手段の変形によって、衝突等による衝撃エネルギーが吸収され、乗員にかかる負荷を軽減できる。
そして、前記ボビンとロック部材との相対回転量が所定量に達するとストップ手段が作動し、ストップ手段がプリテンショナーのハウジングに係合することにより、ボビンのウェビング引出し方向の回転が停止される。このようにストップ手段をプリテンショナーのハウジングに係合させることによって、ストップ手段からリトラクターベースに作用する荷重が軽減される。したがって、リトラクターベースに高強度の材料を用いたり堅牢な補強を設けたりしなくても乗員を確実に拘束できる。また、エネルギー吸収手段によるエネルギー吸収終了時には、ボビンがストップ手段を介してプリテンショナーのハウジングによって直接的に回転を停止されるので、ロック部材等の部品はボビンとロック部材との間に設けられたエネルギー吸収手段を変形する力のみに耐えられればよくなる。
したがって、十分な強度を有しながら安価であるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図１は本発明の第１実施形態におけるシートベルト用リトラクター１の部分分解斜視図であり、図２は図１の分解斜視図を逆側面側から見た部分分解斜視図である。
【００１３】
図１に示すように、シートベルト用リトラクター１はリトラクターベース１０を備えている。リトラクターベース１０は、車体に固定される背板１０ｃの両側から左右の側板１０ａ，１０ｂを立ち上げて略コ字状の断面を有するように、金属板をプレス成形したものである。左右の側板１０ａ，１０ｂには、貫通孔１３，１４が設けられている。一方（図中左方）の側板１０ａの貫通孔１３には内歯１３ｇが形成され、他方（図中右方）の側板１０ｂの貫通孔１４には、内歯１５ｇが形成されたラッチプレート１５が併設されている。一方の側板１０ａの外側（他方の側板１０ｂと相対する側とは反対側の側面）には、プリテンショナー４０が併設されている。
【００１４】
プリテンショナー４０のハウジング４１の、リトラクターベース１０の側板１０ａに相対する側面４１ａには、側板１０ａの貫通孔１３と同じ開口形状を有する凹部４２が形成されている。凹部４２の内周壁には内歯４３が形成されている。プリテンショナー４０については後述する。
【００１５】
リトラクターベース１０には、ウェビングが巻装される略円筒状のボビン３と、ボビン３を挿通してリトラクターベース１０の側板１０ａ，１０ｂに回転可能に支持される略円柱状のエネルギー吸収部材としてのねじり棒５とが取り付けられている。
【００１６】
前記ねじり棒５の一端側（図中左端側）には、連結部材としてのスリーブ８を介してボビン３と一体回転可能な結合を果たすボビン結合部５ａが設けられ、他端側（図中右端側）には、ロック部材の一部である円盤状のロッキングベース７と一体回転可能な結合を果たすロッキングベース結合部５ｂが設けられている。これらの結合部５ａ，５ｂは、断面形状を六角形に形成したものである。
リトラクターベース１０の側板１０ａ，１０ｂ間に橋架されたねじり棒５の、一方の側板１０ａを挿通した一端（図中左端）には、当該ねじり棒５を介してボビン３をウェビング巻取り方向に常時付勢する公知の巻取りバネ装置３９（図４参照）が装備されている。
【００１７】
図２に示すように、前記ねじり棒５の結合部５ａは、ボビン３の一端側に形成された断面略六角形の穴３ｍに嵌合するスリーブ８に形成された断面六角形の挿通孔８ａ（図１参照）に嵌合することで、ボビン３と一体回転可能に結合されている。また、結合部５ｂは、ロッキングベース７のボス部７ｃに形成された六角形の挿通孔７ｄに嵌合することで、ロッキングベース７と一体回転可能に結合されている。
なお、スリーブ８の、ボビン３に嵌合する側とは反対側の側面には、後述するクラッチプレートが係合する係合筒部８ｂが設けられている。係合筒部８ｂの外周面にはローレット加工等が施されている。
【００１８】
ねじり棒５は、結合部５ａ，５ｂ間に所定以上の回転トルクが作用して、これら結合部５ａ，５ｂ間の変形部５ｃがねじれて塑性変形を起こすことにより、乗員の身体に作用する衝撃エネルギーの吸収を行うように構成されたエネルギー吸収手段である。
また本実施形態において、緊急ロック機構は、車両緊急時（事故等によって急な減速が発生したとき、或いはウェビングが急激に引出されるとき等）に、ロッキングベース７とリトラクターベース１０とを連結し、ロッキングベース７のウェビング引出方向の回転を阻止することで、ウェビング引出し方向へのボビン３の回転を阻止するものである。緊急ロック機構の具体的な構成は、公知の種々のものを採用することができる。
【００１９】
本実施形態の緊急ロック機構は、図１に示すように、ロッキングベース７のピン７ａに回転可能に支持され、先端に係止歯９ａを備えた係止部材（ロック部材の一部）としての第１ポール９と、リトラクターベース１０の側板１０ｂに併設され、前記第１ポール９の係止歯９ａが噛合可能な内歯１５ｇが形成されたラッチプレート１５とを含んでいる。
この緊急ロック機構は、車両緊急時に第１ポール９の係止歯９ａを側板１０ｂに固定されたラッチプレート１５の内歯１５ｇに噛合させることで、ロッキングベース７とリトラクターベース１０とを連結し、ロッキングベース７のウェビング引出し方向の回転を阻止する。
【００２０】
前記ボビン３は、軽量化を図る等の目的でダイカスト鋳造法により製造されたアルミ又は亜鉛等からなるダイカスト製品である。ボビン３は、ウェビングが巻装される略円筒状の胴部３ｃと、ウェビングの巻乱れを防止するフランジ部３ａ，３ｂとを備えている。ボビン３には、ねじり棒５が貫通するねじり棒貫通孔３ｈが軸方向中央に設けられている。またボビン３には、伝達部材としてのレバー２３が貫通するレバー貫通孔３ｋが、ねじり棒貫通孔３ｈに対して平行に設けられている。
【００２１】
前記ボビン３のレバー貫通孔３ｋに貫通されたレバー２３は、軸部２３ｃと、軸部２３ｃの一端（図中左端）に形成された断面四角形状の結合部２３ａと、軸部２３ｃの他端（図中右端）に接続されて軸部２３ｃの径方向に突出したアーム部２３ｂとを備えている。断面四角形状の結合部２３ａは、ストップ手段としての第２ポール２５の四角孔に結合されており、ねじ２７で固定されている。アーム部２３ｂは、ボビン３の軸方向端面（フランジ部３ｂの側面）上に配置されている。
【００２２】
図２に示すように、ボビン３の一方（図中左方）のフランジ部３ａには、第２ポール２５を格納する凹部３ｄが設けられている。第２ポール２５は、リトラクターベース１０の側板１０ａの貫通孔１３に形成された内歯１３ｇ及びプリテンショナー４０のハウジング４１に形成された内歯４３（図１参照）と噛合可能とされている。ボビン３の他方（図中右方）のフランジ部３ｂとロッキングベース７との間には、テープ部材２１が配置されている。
【００２３】
前記テープ部材２１は、樹脂からなる一体射出成形品であって、円環部２１ａと、テープ部２１ｔと、フック部２１ｆとを備えている。円環部２１ａの内周には凸部２１ｃが形成されており、この凸部２１ｃがロッキングベース７のボス部７ｃ外周に形成された凹部７ｅに嵌合することで、テープ部材２１がロッキングベース７に固定されている。テープ部２１ｔは、ここでは帯状のものが用いられているが、断面略円形のひも状のもの等でもよい。テープ部２１ｔの先端に接続されたフック部２１ｆは、前記レバー２３のアーム部２３ｂに係止されている。
【００２４】
図３に、前記レバー２３のアーム部２３ｂ付近の拡大図を示す。図３に示すように、アーム部２３ｂには、テープ部材のフック部２１ｆを案内する凸状の外側案内部２３ｕ及び内側案内部２３ｄと、テープ部２１ｔを支持するピン２３ｐとが形成されている。テープ部２１ｔはピン２３ｐに架け回され、先端のフック部２１ｆは、内側案内部２３ｄに設けられた小突起２３ｓによって係止され、位置規制されている。フック部２１ｆが小突起２３ｓに位置規制されることで、当該フック部２１ｆがボビン３のフランジ部３ｂの内方に形成された凸部３ｉに当接し、これによりアーム部２３ｂの図中時計回りの方向の回転が規制されている。したがって、通常時において、アーム部２３ｂは不動なので、それに伴ってレバー２３も回転しない。
所定の引張力がテープ部２１ｔに作用した際には、外側案内部２３ｕと内側案内部２３ｄとの間隔が変形して広がるか又は小突起１６３ｓが潰されるか若しくは切断されることで、又はフック部２１ｆが変形して小突起１６３ｓを乗り越えることで、フック部２１ｆの移動が可能になる。
【００２５】
次に、プリテンショナーについて説明する。図４（ａ）は、図１に示したプリテンショナー４０を逆側面側から見た部分分解斜視図である。なお図４（ａ）には、前記ねじり棒５（図１参照）を介してボビン３をウェビング巻取り方向に常時付勢する巻取りバネ装置３９も示した。
プリテンショナー４０のハウジング４１は、第一ハウジングとしてのロアケース４４と、第二ハウジングとしてのアッパーケース５７とからなっている。ロアケース４４は、平板４４ａ及び平板４４ａに立設された側壁４４ｂを有している。アッパーケース５７は平板状である。ロアケース４４及びアッパーケース５７には、ねじり棒貫通孔４９，５９が設けられている。ロアケース４４は、ダイカスト鋳造法により製造されたアルミ又は亜鉛等からなるダイカスト製品である。アッパーケース５７のねじり棒貫通孔５９から突出した前記ねじり棒５の端部が、巻取りバネ装置３９によってウェビング巻取り方向に付勢されている。
【００２６】
前記ロアケース４４内には、クラッチプレート４５、プーリー４６、ワイヤー部材５０等のプリテンショナー構成部品が収納されている。クラッチプレート４５は、円形のねじり棒貫通孔４５ａを有している。クラッチプレート４５には、ねじり棒貫通孔４５ａの周縁部に、プーリー４６側に突出するような爪４５ｂが設けられている。ここでは、複数（４個）の爪４５ｂが、ねじり棒貫通孔４５ａの周方向に一定の間隔を隔てて設けられている。
【００２７】
前記プーリー４６にも、ねじり棒貫通孔４６ａが設けられている。プーリー４６の外周面には、ワイヤー部材５０を係止する係止部４６ｂが設けられている。プーリー４６の、クラッチプレート４５に対向する側の側面におけるねじり棒貫通孔４６ａの周縁部には、クラッチプレート４５の爪４５ｂを収納する切欠４７が設けられている。
ワイヤー部材５０は、一端をプーリー４６の外周面に係止されたワイヤー部５０ａと、ワイヤー部５０ａの他端に設けられた加締め部５１とを備えている。
【００２８】
なお、ロアケース４４の平板４４ａの、側壁４４ｂが立設された側とは反対側の側面４１ａには、図１に示した凹部４２が形成されている。図４（ａ）におけるロアケース４４のＢ−Ｂ断面図である図４（ｂ）に示すように、凹部４２の内周壁は、平面状に形成された凹部４２の底面４２ａに対して垂直な垂直面４２ｂと、底面４２ａ及び垂直面４２ｂを接続する傾斜面４２ｃとを有している。傾斜面４２ｃは、底面４２ａ側に向かうにつれて凹部４２の中心側に向かうように傾斜している。図１に示した内歯４３は、凹部４２の垂直面４２ｂ上に形成されている。
【００２９】
図５に、プリテンショナー４０のロアケース４４内にプリテンショナー構成部品を収納した様子を示す。プリテンショナー４０は、駆動手段を構成する、クラッチ４５、プーリー４６、ワイヤー部材５０（図４参照）、ガス発生器５４、押出し部材５３、ロッド５２等を備えている。図５には、前記ねじり棒５及びスリーブ８の係合筒部８ｂを想像線で示した。プーリー４６に設けられた切欠４７は、クラッチプレートの爪４５ｂを係合筒部８ｂに接触させることなく収納している収納部４７ａと、プリテンショナー４０作動時にクラッチプレートの爪４５ｂを径方向内方に押し込んで係合筒部８ｂの外周に係合させる傾斜部４７ｂ部とを有している。ワイヤー部材５０は、ワイヤー部５０ａをプーリー４６の外周面に巻回され、加締め部５１をロアケース４４に固定されている。プーリー４６と加締め部５１との間に張架されたワイヤー部５０ａには、ロッド５２の先端が当接されている。ロッド５２の基端には押出し部材５３が当接されている。押出し部材５３にはガス発生器５４からの駆動ガスが作用するようになっている。
【００３０】
車両衝突時等には、図示しない制御装置がガス発生器５４を点火する。点火されたガス発生器５４は、駆動ガスを押出し部材５３に向かって噴出する。すると、押出し部材５３はロッド５２を図中上方に押し出す。この時、ワイヤー部５０ａがロッド５２によって引張られる。これにより、プーリー４６が図中反時計回りの方向に回転される。すると、クラッチの爪４５ｂが、プーリーの切欠４７の傾斜部４７ｂによって径方向内方に押し込まれて係合筒部８ｂの外周に係合される。そして、ロッド５２によってワイヤー部５０ａが更に引張られると、プーリー４６とともに係合筒部８ｂとねじり棒５とが回転される。これにより、ウェビングの緩みを除去する方向にボビン３（図１参照）が回転される。
【００３１】
次に、図６〜図１０を参照して、本実施形態におけるシートベルト用リトラクター１の作動について説明する。ここで、図６（ａ）はリトラクター１の側板１０ａ側の初期状態（ねじり棒５がエネルギー吸収のためにねじれる前の状態、すなわち、ロッキングベース７に対してボビン３が相対回転していない状態）における側面図であり、（ｂ）はテープ部材２１及びレバー２３の初期状態の関係を示す図であり、（ｃ）は他方の側板１０ｂ側の初期状態における側面図である。なお図６（ａ）では、プリテンショナー４０を図示していない。
図７及び図９は、図６（ａ），（ｂ），（ｃ）の作動図である。図８は、レバー２３のアーム部２３ｂ付近の拡大図である。
【００３２】
車両緊急時には、先ず、前述したようにプリテンショナー４０によってウェビングの緩みが除去される。その後、図６（ｃ）に示すように、第１ポール９が想像線で示す位置からロッキングベース７の半径方向外側に誘導され、実線で示すように側板１０ｂに固定されたラッチプレート１５の内歯１５ｇに当該第１ポール９の係止歯９ａが噛合する。これにより、ロッキングベース７のウェビング引出し方向の回転が阻止される。さらに、ウェビング引出し方向に所定値以上の荷重が加わり、ねじり棒５の変形部５ｃがねじれると、ボビン３とロッキングベース７は相対回転する。すると、図６（ｂ）に示すレバー２３はボビン３と一体回転するので、レバー２３のアーム部２３ｂにフック部２１ｆを係止されたテープ部材２１のテープ部２１ｔが巻き解かれていく。そして、テープ部２１ｔが完全に円環部２１ａから巻き解かれた後、更に図７（ｂ）に示すように、テープ部２１ｔが円環部２１ａに逆方向（反時計回りの方向）に巻き付きられ、テープ部２１ｔが緊張する。
【００３３】
さらに、ボビン３とロッキングベース７が相対回転すると、図８（ａ）に示す状態から、テープ部２１ｔの引張力によって、フック部２１ｆが矢印Ｓ方向へ移動する。そして、フック部２１ｆは、外側案内部２３ｕと内側案内部２３ｄの間に案内され、フック部２１ｆがボビン３のフランジ部３ｂに形成された凸部３ｉに係止されなくなる。さらにフック部２１ｆが矢印Ｓ方向に移動すると、図８（ｂ）に示すように、フック部２１ｆは内側案内部１６３ｄのストップ壁２３ｅに当接する。そして、テープ部２１ｔのＤ方向の引張力によって、図９（ｂ）に示すように、レバー２３が時計回りの方向に回転する。このレバー２３の回転によって、図９（ａ）に示すように、当該レバー２３の結合部２３ａに結合された第２ポール２５が回転し、側板１０ａの内歯１３ｇに係合する。このとき第２ポール２５は、図１０に示すように、プリテンショナー４０の凹部４２の内周壁に形成された内歯４３にも係合する。これにより、ボビン３の回転及びウェビングの引き出しが停止される。なお、図１０に示すプリテンショナーの平板４４ａとリトラクターベースの側板１０ａとは、ねじ止め等によって堅牢に固定されている。
【００３４】
図１１は図１０におけるＣ−Ｃ断面図である。図１１に示すように、第２ポール２５の凹部４２の底面４２ａ側の側面は、その端部（図中下端）が凹部４２の傾斜面４２ｃに隣接配置されている。第２ポール２５が作動する前に、衝撃等によって、当該第２ポール２５が凹部４２の底面４２ａ側に移動した際には、第２ポール２５の端部が傾斜面４２ｃに当接し、第２ポール２５は傾斜面４２ｃによって側板１０ａ側の元の位置に誘導される。これにより、第２ポール２５がプリテンショナー４０側に移動してリトラクターベース１０の側板１０ａと噛み合わなくなることが防止されている。
【００３５】
以上のような構成のシートベルト用リトラクター１によれば、第１ポール９によるロッキングベース７の回転阻止をリトラクターベース１０の側板１０ｂ側で行い、エネルギー吸収動作終了時の第２ポール２５によるボビン３の回転停止をもう一方の側板１０ａ側で行うことによって、リトラクターベース１０に集中的な負荷がかかることを抑制できる。そして、第２ポール２５がプリテンショナー４０のハウジング４１と、リトラクターベース１０の一方の側板１０ａとの両方に係合することによって、第２ポール２５から作用する荷重がそれら両方に分散される。これにより、リトラクターベース１０にかかる負荷が一層軽減される。
したがって、リトラクターベースに高強度の材料を用いたり堅牢な補強を設けたりしなくても乗員を確実に拘束できるようになり、安価なリトラクターを提供することができる。
【００３６】
また、シートベルト用リトラクター１によれば、第２ポール２５係合時に、当該第２ポール２５の、プリテンショナーのハウジング４１側の側面が、ハウジング４１の凹部４２に形成された傾斜面４２ｃに隣接配置されることで位置規制されており、第２ポール２５がプリテンショナー４０側に移動してリトラクターベース１０の側板１０ａと噛み合わなくなることが防止されている。したがって、第２ポール２５がプリテンショナ４０ーのハウジング４１と、リトラクターベース１０の一方の側板１０ａとの両方に確実に係合するので、信頼性が高い。
【００３７】
また、シートベルト用リトラクター１においては、リトラクターベース１０の一方の側板１０ａに、プリテンショナー４０の平板４４ａを隣接配置するとともに堅牢に固定することで、側板１０ａが変形しにくくなっており、リトラクターベース１０の剛性が向上されている。
【００３８】
また、シートベルト用リトラクター１によれば、ねじり棒５によるエネルギー吸収終了時に、ボビン３が第２ポール２５を介してプリテンショナーのハウジング４１によって直接的に回転を停止されるので、ロッキングベース７や第１ポール９等のロック部材は、ねじり棒５を変形する力のみに耐えられればよくなる。
したがって、ロック部材にも安価なものを用いることができるので、一層のコストダウンを図ることができる。
【００３９】
図１２は、本発明の第２実施形態におけるシートベルト用リトラクター６１の部分分解斜視図である。なお、第１実施形態において既に説明した部材等と同様の構成・作用を有する部材については、図１２中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
シートベルト用リトラクター６１は、ロッキングベース１０と、ボビン６３と、プリテンショナー４０とを備えている。本実施形態は、第１実施形態と異なり、ねじり棒等を含むエネルギー吸収機構を有しない構成である。プリテンショナー４０は、ロッキングベース１０の一方の側板１０ａの外側に併設されている。プリテンショナー４０のハウジング４１の、リトラクターベース１０の側板１０ａに相対する側面４１ａには、側板１０ａの貫通孔１３と同じ開口形状を有する凹部４２が形成されている。凹部４２の内周壁には内歯４３が形成されている。なお凹部４２は、図１１で示したように底面４２ａ、垂直面４２ｂ及び傾斜面４２ｃからなっている。
【００４０】
図１２に示すように、前記ボビン６３は、ウェビングが巻装される略円筒状の胴部６３ｃと、ウェビングの巻き乱れを防止するフランジ部６３ａ，６３ｂとを備えている。ボビン６３の、プリテンショナー４０側とは反対側のフランジ部６３ｂには、ロッキングベース６７が一体的に設けられている。すなわち、本実施形態では、ボビン６３とロッキングベース６７とが相対回転しない。ここでは、ボビン６３及びロッキングベース６７が、ダイカスト鋳造法により一体成形されている。ボビン６３及びロッキングベース６７の材質としては、アルミや亜鉛等を採用できる。
【００４１】
前記ボビン６３には、伝達部材としてのレバー７３が貫通するレバー貫通孔６３ｋが設けられている。レバー７３は、両端に断面四角形状の結合部７３ａ，７３ｂを有しており、それら結合部の間の軸部７３ｃがボビン６３を挿通して当該ボビン２０３に回転可能に支持されている。そして、一端側（図中左側）の結合部７３ａがストップ手段としての第２ポール２５の四角孔と結合されてねじ２７で固定され、他端側（図中右端側）の結合部７３ｂがストップ手段としての第１ポール８５の四角孔と結合されてねじ（図示せず）で固定されている。
【００４２】
また、ボビン６３の一方（図中左方）のフランジ部６３ｂには、断面略六角形の穴（図示せず）が設けられている。その穴に、連結部材としてのスリーブ６８が嵌合されて、スリーブ６８とボビン６３とが一体回転可能に結合されている。スリーブ６８の、ボビン６３に嵌合する側とは反対側の側面には、プリテンショナー４０のクラッチプレート（図示せず）が係合する係合筒部６８ｂが設けられている。
【００４３】
本実施形態において、緊急ロック機構は、車両緊急時にリトラクターベース１０とボビン６３とを連結し、ウェビング引出し方向へのボビン６３の回転を阻止するものである。緊急ロック機構の具体的な構成は、公知の種々のものを採用することができる。
本実施形態の緊急ロック機構は、車両緊急時に、第１ポール８５がロッキングベース６７の半径方向外側に誘導され、当該第１ポール８５の係止歯８５ａがラッチプレート１５の内歯１５ｇに噛合する。この時、第１ポール８５に結合されたレバー７３も回転され、レバー７３に結合された第２ポール２５が半径方向外側に誘導される。これにより、第２ポール２５の係止歯がプリテンショナー４０のハウジング４１に設けられた内歯４３及びリトラクターベース１０のもう一方の側板１０ａに設けられた内歯１３ｇに噛合する。すなわち、本実施形態では第１ポール８５及び第２ポール２５を同時に作動してボビン６３とリトラクターベース１０とを連結し、ボビン６３のウェビング引出し方向の回転を停止する。
【００４４】
以上のような構成のシートベルト用リトラクター６１によれば、第２ポール２５が、プリテンショナー４０のハウジング４１に形成された内歯４３と、リトラクターベース１０の側板１０ａに形成された内歯１３ｇとの両方に係合することにより、車両緊急時におけるボビン６３のウェビング引出し方向の回転が阻止される。すなわち、車両緊急時に第２ポール２５から受ける荷重を、プリテンショナー４０のハウジング４１とリトラクターベース１０の側板１０ａとに分散することで、リトラクターベース１０が受ける荷重を軽減している。これにより、リトラクターベース１０に高強度の材料を用いたり堅牢な補強を設けたりしなくても車両緊急時に乗員を確実に拘束できるようになる。したがって、十分な強度を有しながら安価であるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することができる。
【００４５】
また、シートベルト用リトラクター６１においては、ロッキングベース６７をボビン６３のフランジ部６３ｂに一体的に設けることで、ボビン６３の強度が向上されており、エネルギー吸収機構を有していないにも拘わらず、ボビン６３が損傷することはない。
【００４６】
【発明の効果】
本発明のシートベルト装置においては、リトラクターのストップ手段を、リトラクターベースに隣接配置されたプリテンショナーのハウジングに係合させることにより、車両緊急時にリトラクターベースに作用する荷重を軽減している。
したがって、リトラクターベースに高強度の材料を用いたり堅牢な補強を設けたりしなくても車両緊急時に乗員を確実に拘束できるようになり、十分な強度を有しながら安価であるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態におけるシートベルト用リトラクター１の部分分解斜視図である。
【図２】図１の分解斜視図を逆側面側から見た部分分解斜視図である。
【図３】レバー２３のアーム部２３ｂ付近の拡大図である。
【図４】プリテンショナー４０の部分分解斜視図である。
【図５】プリテンショナー４０の部分断面図である。
【図６】（ａ）はリトラクター１の側板１０ａ側の初期状態における側面図であり、（ｂ）はテープ部材２１及びレバー２３の初期状態における位置関係を示す図であり、（ｃ）はもう一方の側板１０ｂ側の初期状態における側面図である。
【図７】図６からの作動図である。
【図８】図３からの作動図である。
【図９】図７からの作動図である。
【図１０】側板１０ａ及びハウジング平板４１ａと第２ポール２５との係合状態を示す図である。
【図１１】図１０におけるＣ−Ｃ断面図である。
【図１２】本発明の第２実施形態におけるシートベルト用リトラクター６１の部分分解斜視図である。
【符号の説明】
１，６１リトラクター
３，６３ボビン
５ねじり棒（エネルギー吸収部材）
７，６７ロッキングベース（ロック部材）
９第１ポール（ロック部材）
１０，リトラクターベース
１０ａ，１０ｂ側板
２５第２ポール（ストップ手段）
４０プリテンショナー
４１ハウジング[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a seat belt device provided with a retractor (winding means).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a seatbelt device for holding a vehicle occupant or the like on a seat, an emergency lock mechanism (emergency lock mechanism) that is driven by inertial sensing means that reacts to sudden acceleration, collision, or deceleration to physically lock the webbing drawer. A lock type retractor) is used to restrain an occupant effectively and safely.
[0003]
As an emergency lock type retractor, for example, there is a retractor disclosed in JP-A-2-14947. This retractor is configured such that a drum that is connected to a spindle (bobbin) wound with webbing and rotates together with the spindle is rotatably accommodated in an annular ring portion that is connected to a frame (retractor base). .
The drum is provided with a pin extending along the axial direction, and a pilot claw (first pole) is rotatably supported on the pin. A plurality of teeth are provided on the inner peripheral surface of the annular ring portion.
A ratchet wheel that rotates together with the spindle is connected to the spindle, and a claw (second pole) that can mesh with the ratchet wheel is rotatably supported on the frame.
[0004]
In a vehicle emergency, the pilot pawl is rotated and the end of the pilot pawl is engaged with the teeth of the annular ring portion. Thereby, the rotation of the spindle in the webbing pull-out direction is prevented.
After the pilot claw and the annular ring portion are engaged with each other, when the spindle further rotates in the webbing pull-out direction, the claw supported on the frame is engaged with the ratchet wheel, and the rotation of the spindle is stopped.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the retractor disclosed in JP-A-2-14947, when the end of the pilot claw meshes with the teeth of the annular ring portion in order to prevent the spindle from rotating in the webbing pull-out direction in the event of a vehicle emergency, A large load acts on the ring portion and the frame.
In addition, after the pilot claw and the annular ring part are engaged, a large load is applied to the frame until the claw supported on the frame is engaged with the ratchet wheel as the spindle further rotates in the webbing pull-out direction. Act.
Therefore, in order to reliably restrain the occupant in the event of a vehicle emergency, it has been necessary to use a material made of an expensive material having high strength for the annular ring portion and the frame, or to provide a robust reinforcement. This has led to an increase in manufacturing costs. In particular, when a high-strength material is processed to form an annular ring portion and a frame, the manufacturing cost tends to increase because the processing is complicated. For example, when a high-strength material is cut or bent by press processing, the press mold is easily damaged, and the maintenance cost of the mold is high, resulting in an increase in cost.
[0006]
In view of such circumstances, an object of the present invention is to provide a seat belt device including a retractor that has sufficient strength and is inexpensive.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
  The above object of the present invention is to
  A retractor base having opposing side plates;
  A bobbin supported between the side plates and wound with webbing;
  A pretensioner configured to house at least driving means in a housing arranged adjacent to one side plate of the retractor base, wherein the bobbin is rotated in a direction to remove looseness of the webbing by the driving means in the event of a vehicle emergency. When,
  In a seat belt device comprising a retractor having stop means for preventing rotation of the bobbin in the webbing pull-out direction relative to the retractor base in a vehicle emergency,
  In the pretensioner housing, internal teeth are formed on the side surface of the retractor base facing the one side plate,
  Said stop meansIs provided with a rotatable pole having locking teeth, and the locking teeth are guided radially outward in the event of a vehicle emergency to engage with the internal teeth of the housing,This is achieved by providing a seat belt device having a retractor characterized in that the bobbin is prevented from rotating.
[0008]
Amid the demand for improved automobile crash safety, the number of cases in which a pretensioner function is added to seat belt devices is increasing. The pretensioner tensions the webbing so as to remove the slack of the webbing that restrains the occupant in a vehicle emergency. Although the pretensioner has been conventionally used only for the purpose of removing the slack of the webbing, the present inventors changed the way of thinking and came up with the above-described configuration in which the pretensioner housing is used for stopping the rotation of the bobbin. It is. The housing of the pretensioner can be made of aluminum, zinc, magnesium, etc., but is not limited thereto, and can be made of resin including glass fiber.
More preferably, the stop means engages both the pretensioner housing and the retractor base.
[0009]
According to the above configuration of the present invention, the stop means is engaged with the housing of the pretensioner so that the bobbin is prevented from rotating in the webbing pull-out direction in the event of a vehicle emergency. It is reduced. Therefore, it is possible to reliably restrain the occupant in the event of a vehicle emergency without using a high-strength material for the retractor base or providing robust reinforcement, and a retractor that has sufficient strength but is inexpensive. A seat belt device can be provided.
[0010]
  Also, the above object of the present invention is to
  A retractor base having opposing side plates;
  A bobbin supported between the side plates and wound with webbing;
  A pretensioner configured to house at least driving means in a housing arranged adjacent to one side plate of the retractor base, wherein the bobbin is rotated in a direction to remove looseness of the webbing by the driving means in the event of a vehicle emergency. When,
  A locking member that is prevented from rotating in the webbing pull-out direction relative to the retractor base in a vehicle emergency;
  Energy absorbing means coupled integrally with the bobbin on one end side and integrally coupled with the lock member on the other end side;
  In the event of a vehicle emergency, the lock member is prevented from rotating in the webbing pull-out direction, and a rotating torque acts between the bobbin and the lock member due to a load acting on the webbing, and the energy absorbing means is plastically deformed to Relative rotation with the locking member,In a seat belt apparatus provided with a retractor having stop means for preventing rotation of the bobbin in the webbing pull-out direction with respect to the retractor base when a relative rotation amount between the bobbin and the lock member reaches a predetermined amount.
  In the pretensioner housing, internal teeth are formed on the side surface of the retractor base facing the one side plate,
  Said stop meansIs provided with a rotatable pole having locking teeth, and the locking teeth are guided radially outward when the relative rotation amount of the bobbin and the locking member reaches a predetermined amount in the event of a vehicle emergency. By engaging the inner teeth of the housing,This is achieved by providing a seat belt device having a retractor characterized in that the bobbin is prevented from rotating.
  More preferably, the stop means engages with both the pretensioner housing and the retractor base.
[0011]
According to the above configuration of the present invention, when the lock member is prevented from rotating in the webbing pull-out direction in the event of a vehicle emergency, a rotational torque of a predetermined level or more acts between the bobbin and the lock member due to a load acting on the webbing. The energy absorbing means is plastically deformed. Due to the deformation of the energy absorbing means, impact energy due to collision or the like is absorbed, and the load on the occupant can be reduced.
When the relative rotation amount between the bobbin and the lock member reaches a predetermined amount, the stop means is operated, and the stop means engages with the housing of the pretensioner, thereby stopping the rotation of the bobbin in the webbing pull-out direction. By engaging the stop means with the housing of the pretensioner in this way, the load acting on the retractor base from the stop means is reduced. Therefore, the occupant can be reliably restrained without using a high-strength material for the retractor base or providing a strong reinforcement. Further, at the end of energy absorption by the energy absorbing means, the bobbin is directly stopped by the pretensioner housing through the stop means, so the parts such as the lock member are provided between the bobbin and the lock member. It only has to be able to withstand only the force that deforms the energy absorbing means.
Therefore, it is possible to provide a seat belt apparatus including a retractor that has sufficient strength and is inexpensive.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a partially exploded perspective view of a seatbelt retractor 1 according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a partially exploded perspective view of the exploded perspective view of FIG.
[0013]
As shown in FIG. 1, the seatbelt retractor 1 includes a retractor base 10. The retractor base 10 is obtained by press-molding a metal plate so that left and right side plates 10a and 10b are raised from both sides of a back plate 10c fixed to a vehicle body and have a substantially U-shaped cross section. Through holes 13 and 14 are provided in the left and right side plates 10a and 10b. An inner tooth 13g is formed in the through hole 13 of one side plate 10a (left side in the figure), and a latch plate 15 in which an inner tooth 15g is formed in the through hole 14 of the other side plate 10b (right side in the figure). Is attached. A pretensioner 40 is provided on the outer side of one side plate 10a (the side surface opposite to the side facing the other side plate 10b).
[0014]
A recess 42 having the same opening shape as the through hole 13 of the side plate 10a is formed on the side surface 41a of the housing 41 of the pretensioner 40 facing the side plate 10a of the retractor base 10. Inner teeth 43 are formed on the inner peripheral wall of the recess 42. The pretensioner 40 will be described later.
[0015]
The retractor base 10 has a substantially cylindrical bobbin 3 around which webbing is wound, and a substantially cylindrical energy absorbing member that is inserted into the bobbin 3 and is rotatably supported by the side plates 10 a and 10 b of the retractor base 10. A torsion bar 5 is attached.
[0016]
On one end side (left end side in the figure) of the torsion bar 5, a bobbin coupling portion 5 a is provided that is coupled to the bobbin 3 via a sleeve 8 as a connecting member, and the other end side (right end in the figure). On the side), a locking base coupling portion 5b is provided which is coupled with a disk-shaped locking base 7 which is a part of the locking member so as to be integrally rotatable. These coupling parts 5a and 5b are formed in a hexagonal cross-sectional shape.
One end (left end in the figure) of the torsion bar 5 bridged between the side plates 10a and 10b of the retractor base 10 is inserted in the webbing winding direction via the torsion bar 5. A known take-up spring device 39 (see FIG. 4) that is constantly energized is provided.
[0017]
As shown in FIG. 2, the connecting portion 5 a of the torsion bar 5 has a hexagonal section insertion hole 8 a formed in a sleeve 8 that fits into a substantially hexagonal section hole 3 m formed on one end side of the bobbin 3. (See FIG. 1), the bobbin 3 and the bobbin 3 are coupled so as to be rotatable together. Further, the coupling portion 5 b is coupled to the locking base 7 so as to be integrally rotatable by fitting into a hexagonal insertion hole 7 d formed in the boss portion 7 c of the locking base 7.
Note that an engagement cylinder portion 8b to be engaged with a clutch plate, which will be described later, is provided on the side surface of the sleeve 8 opposite to the side that is fitted to the bobbin 3. A knurling process or the like is applied to the outer peripheral surface of the engagement cylinder portion 8b.
[0018]
The torsion bar 5 has an impact acting on the occupant's body when a rotational torque of a predetermined level or more acts between the coupling parts 5a and 5b, and the deformation part 5c between the coupling parts 5a and 5b is twisted to cause plastic deformation. Energy absorbing means configured to absorb energy.
In this embodiment, the emergency lock mechanism connects the locking base 7 and the retractor base 10 in the event of a vehicle emergency (when sudden deceleration occurs due to an accident or when the webbing is pulled out suddenly). The rotation of the bobbin 3 in the webbing pull-out direction is prevented by preventing the locking base 7 from rotating in the webbing pull-out direction. As the specific configuration of the emergency lock mechanism, various known ones can be adopted.
[0019]
As shown in FIG. 1, the emergency locking mechanism of this embodiment is rotatably supported by a pin 7a of a locking base 7, and serves as a locking member (a part of the locking member) provided with a locking tooth 9a at the tip. It includes a first pole 9 and a latch plate 15 provided with side teeth 10b of the retractor base 10 and formed with internal teeth 15g with which the locking teeth 9a of the first pole 9 can mesh.
This emergency lock mechanism connects the locking base 7 and the retractor base 10 by engaging the locking teeth 9a of the first pole 9 with the internal teeth 15g of the latch plate 15 fixed to the side plate 10b in the event of a vehicle emergency. The rotation of the locking base 7 in the webbing pull-out direction is prevented.
[0020]
The bobbin 3 is a die-cast product made of aluminum, zinc, or the like manufactured by a die-casting method for the purpose of reducing the weight. The bobbin 3 includes a substantially cylindrical body portion 3c around which the webbing is wound, and flange portions 3a and 3b that prevent the webbing from being disturbed. The bobbin 3 is provided with a torsion bar through hole 3h through which the torsion bar 5 passes in the center in the axial direction. The bobbin 3 is provided with a lever through hole 3k through which the lever 23 as a transmission member passes in parallel to the torsion bar through hole 3h.
[0021]
The lever 23 pierced through the lever through hole 3k of the bobbin 3 includes a shaft portion 23c, a coupling portion 23a having a square cross section formed at one end (left end in the figure) of the shaft portion 23c, and the other end of the shaft portion 23c. And an arm portion 23b that is connected to (right end in the figure) and protrudes in the radial direction of the shaft portion 23c. The coupling portion 23 a having a quadrangular cross section is coupled to a square hole of the second pole 25 serving as a stop means, and is fixed by a screw 27. The arm portion 23b is disposed on the axial end surface of the bobbin 3 (side surface of the flange portion 3b).
[0022]
As shown in FIG. 2, a concave portion 3 d for storing the second pole 25 is provided in one flange portion (the left side in the drawing) of the bobbin 3. The second pole 25 can mesh with internal teeth 13g formed in the through hole 13 of the side plate 10a of the retractor base 10 and internal teeth 43 (see FIG. 1) formed in the housing 41 of the pretensioner 40. . A tape member 21 is disposed between the flange portion 3 b on the other side (right side in the drawing) of the bobbin 3 and the locking base 7.
[0023]
The tape member 21 is an integrally injection-molded product made of resin, and includes an annular portion 21a, a tape portion 21t, and a hook portion 21f. A convex portion 21 c is formed on the inner periphery of the annular portion 21 a, and the convex portion 21 c is fitted into a concave portion 7 e formed on the outer periphery of the boss portion 7 c of the locking base 7. 7 is fixed. The tape portion 21t is a belt-shaped member here, but may be a string-like member having a substantially circular cross section. A hook portion 21f connected to the tip of the tape portion 21t is locked to the arm portion 23b of the lever 23.
[0024]
FIG. 3 shows an enlarged view of the vicinity of the arm 23 b of the lever 23. As shown in FIG. 3, the arm portion 23b is formed with a convex outer guide portion 23u and an inner guide portion 23d for guiding the hook portion 21f of the tape member, and a pin 23p for supporting the tape portion 21t. . The tape portion 21t is looped around the pin 23p, and the hook portion 21f at the tip is locked by a small protrusion 23s provided on the inner guide portion 23d and is regulated in position. The position of the hook portion 21f is regulated by the small protrusion 23s, so that the hook portion 21f comes into contact with the convex portion 3i formed on the inside of the flange portion 3b of the bobbin 3, thereby causing the arm portion 23b to rotate clockwise in the figure. Rotation in the direction is restricted. Accordingly, since the arm portion 23b does not move during normal operation, the lever 23 does not rotate accordingly.
When a predetermined tensile force is applied to the tape portion 21t, the distance between the outer guide portion 23u and the inner guide portion 23d is deformed and widened, or the small protrusion 163s is crushed or cut, or a hook When the portion 21f is deformed and gets over the small protrusion 163s, the hook portion 21f can be moved.
[0025]
Next, the pretensioner will be described. FIG. 4A is a partially exploded perspective view of the pretensioner 40 shown in FIG. 1 viewed from the reverse side. FIG. 4A also shows a winding spring device 39 that constantly urges the bobbin 3 in the webbing winding direction via the torsion bar 5 (see FIG. 1).
The housing 41 of the pretensioner 40 includes a lower case 44 as a first housing and an upper case 57 as a second housing. The lower case 44 has a flat plate 44a and a side wall 44b erected on the flat plate 44a. The upper case 57 has a flat plate shape. The lower case 44 and the upper case 57 are provided with torsion bar through holes 49 and 59. The lower case 44 is a die-cast product made of aluminum, zinc, or the like manufactured by a die-casting method. The end of the torsion bar 5 protruding from the torsion bar through hole 59 of the upper case 57 is urged in the webbing take-up direction by the take-up spring device 39.
[0026]
In the lower case 44, pretensioner components such as a clutch plate 45, a pulley 46, and a wire member 50 are accommodated. The clutch plate 45 has a circular torsion bar through hole 45a. The clutch plate 45 is provided with a claw 45b that protrudes toward the pulley 46 at the periphery of the torsion bar through hole 45a. Here, a plurality (four pieces) of claws 45b are provided at regular intervals in the circumferential direction of the torsion bar through hole 45a.
[0027]
The pulley 46 is also provided with a torsion bar through hole 46a. A locking portion 46 b that locks the wire member 50 is provided on the outer peripheral surface of the pulley 46. A notch 47 for receiving the claw 45b of the clutch plate 45 is provided on the peripheral edge of the torsion bar through hole 46a on the side surface of the pulley 46 facing the clutch plate 45.
The wire member 50 includes a wire portion 50a whose one end is locked to the outer peripheral surface of the pulley 46, and a crimping portion 51 provided on the other end of the wire portion 50a.
[0028]
1 is formed on the side surface 41a of the lower case 44 opposite to the side on which the side wall 44b is erected. As shown in FIG. 4B, which is a BB sectional view of the lower case 44 in FIG. 4A, the inner peripheral wall of the recess 42 is perpendicular to the bottom surface 42a of the recess 42 formed in a planar shape. It has the surface 42b and the inclined surface 42c which connects the bottom face 42a and the vertical surface 42b. The inclined surface 42c is inclined so as to be directed toward the center side of the concave portion 42 toward the bottom surface 42a side. The internal teeth 43 shown in FIG. 1 are formed on the vertical surface 42 b of the recess 42.
[0029]
FIG. 5 shows a state where the pretensioner components are housed in the lower case 44 of the pretensioner 40. The pretensioner 40 includes a clutch 45, a pulley 46, a wire member 50 (see FIG. 4), a gas generator 54, an extrusion member 53, a rod 52, and the like that constitute driving means. In FIG. 5, the torsion bar 5 and the engagement tube portion 8b of the sleeve 8 are indicated by imaginary lines. A notch 47 provided in the pulley 46 accommodates the clutch plate claw 45b in the radial direction when the pretensioner 40 is operated, and a storage portion 47a that stores the clutch plate claw 45b without contacting the engagement cylinder portion 8b. And an inclined portion 47b to be engaged with the outer periphery of the engaging cylinder portion 8b. In the wire member 50, the wire portion 50 a is wound around the outer peripheral surface of the pulley 46, and the caulking portion 51 is fixed to the lower case 44. The tip of the rod 52 is brought into contact with the wire portion 50 a stretched between the pulley 46 and the caulking portion 51. An extruding member 53 is in contact with the proximal end of the rod 52. A driving gas from the gas generator 54 acts on the pushing member 53.
[0030]
In the event of a vehicle collision or the like, a control device (not shown) ignites the gas generator 54. The ignited gas generator 54 ejects the driving gas toward the pushing member 53. Then, the pushing member 53 pushes the rod 52 upward in the drawing. At this time, the wire portion 50 a is pulled by the rod 52. Thereby, the pulley 46 is rotated in the counterclockwise direction in the drawing. Then, the claw 45b of the clutch is pushed inward in the radial direction by the inclined portion 47b of the notch 47 of the pulley and engaged with the outer periphery of the engagement cylinder portion 8b. When the wire portion 50 a is further pulled by the rod 52, the engagement tube portion 8 b and the torsion bar 5 are rotated together with the pulley 46. Thereby, the bobbin 3 (refer FIG. 1) is rotated in the direction which removes the slack of webbing.
[0031]
Next, with reference to FIGS. 6-10, the action | operation of the retractor 1 for seatbelts in this embodiment is demonstrated. 6A shows an initial state of the retractor 1 on the side plate 10a side (a state before the torsion bar 5 is twisted for energy absorption, that is, the bobbin 3 is not rotated relative to the locking base 7. FIG. (B) is a diagram showing the relationship between the tape member 21 and the lever 23 in the initial state, and (c) is a side view in the initial state on the other side plate 10b side. In FIG. 6A, the pretensioner 40 is not shown.
7 and 9 are operation diagrams of FIGS. 6 (a), 6 (b), and 6 (c). FIG. 8 is an enlarged view of the vicinity of the arm 23 b of the lever 23.
[0032]
In the event of a vehicle emergency, first, loosening of the webbing is removed by the pretensioner 40 as described above. Thereafter, as shown in FIG. 6 (c), the first pole 9 is guided radially outward of the locking base 7 from the position indicated by the imaginary line, and the inside of the latch plate 15 fixed to the side plate 10b as indicated by the solid line. The locking teeth 9a of the first pole 9 mesh with the teeth 15g. Thereby, the rotation of the locking base 7 in the webbing pull-out direction is prevented. Further, when a load of a predetermined value or more is applied in the webbing pull-out direction and the deformed portion 5c of the torsion bar 5 is twisted, the bobbin 3 and the locking base 7 are rotated relative to each other. Then, since the lever 23 shown in FIG. 6B rotates integrally with the bobbin 3, the tape portion 21t of the tape member 21 with the hook portion 21f locked to the arm portion 23b of the lever 23 is unwound. Then, after the tape portion 21t is completely unwound from the annular portion 21a, the tape portion 21t is wound around the annular portion 21a in the reverse direction (counterclockwise direction) as shown in FIG. 7B. As a result, the tape portion 21t is tensioned.
[0033]
Further, when the bobbin 3 and the locking base 7 are relatively rotated, the hook portion 21f is moved in the arrow S direction by the tensile force of the tape portion 21t from the state shown in FIG. The hook portion 21f is guided between the outer guide portion 23u and the inner guide portion 23d, and the hook portion 21f is not locked to the convex portion 3i formed on the flange portion 3b of the bobbin 3. When the hook portion 21f further moves in the arrow S direction, as shown in FIG. 8B, the hook portion 21f comes into contact with the stop wall 23e of the inner guide portion 163d. Then, the lever 23 rotates in the clockwise direction as shown in FIG. 9B by the tensile force in the D direction of the tape portion 21t. By the rotation of the lever 23, as shown in FIG. 9A, the second pole 25 coupled to the coupling portion 23a of the lever 23 rotates and engages with the internal teeth 13g of the side plate 10a. At this time, the second pole 25 also engages with the internal teeth 43 formed on the inner peripheral wall of the recess 42 of the pretensioner 40 as shown in FIG. As a result, the rotation of the bobbin 3 and the withdrawal of the webbing are stopped. The flat plate 44a of the pretensioner and the side plate 10a of the retractor base shown in FIG. 10 are firmly fixed by screwing or the like.
[0034]
11 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG. As shown in FIG. 11, the side surface on the bottom surface 42 a side of the concave portion 42 of the second pole 25 has an end portion (lower end in the drawing) disposed adjacent to the inclined surface 42 c of the concave portion 42. When the second pole 25 moves to the bottom surface 42a side of the recess 42 by an impact or the like before the second pole 25 operates, the end of the second pole 25 comes into contact with the inclined surface 42c, and the second pole 25 The pole 25 is guided to the original position on the side plate 10a side by the inclined surface 42c. As a result, the second pole 25 is prevented from moving to the pretensioner 40 side and not being engaged with the side plate 10a of the retractor base 10.
[0035]
According to the seatbelt retractor 1 configured as described above, the first pole 9 prevents the locking base 7 from rotating on the side plate 10b side of the retractor base 10, and the second pole 25 at the end of the energy absorption operation. By stopping the rotation of the bobbin 3 on the other side plate 10a side, it is possible to prevent a concentrated load from being applied to the retractor base 10. And when the 2nd pole 25 engages with both the housing 41 of the pretensioner 40, and the one side plate 10a of the retractor base 10, the load which acts from the 2nd pole 25 is distributed to both of them. Thereby, the load concerning the retractor base 10 is further reduced.
Therefore, the occupant can be reliably restrained without using a high-strength material or providing strong reinforcement for the retractor base, and an inexpensive retractor can be provided.
[0036]
Further, according to the seat belt retractor 1, when the second pole 25 is engaged, the side surface of the second pole 25 on the housing 41 side of the pretensioner is inclined to the inclined surface 42 c formed in the recess 42 of the housing 41. The position of the second pole 25 is prevented from moving to the pretensioner 40 side and not being engaged with the side plate 10a of the retractor base 10 by being disposed adjacently. Therefore, the second pole 25 is reliably engaged with both the housing 41 of the pretensioner 40 and the one side plate 10a of the retractor base 10, so that the reliability is high.
[0037]
Further, in the seatbelt retractor 1, the side plate 10a is hardly deformed by arranging the flat plate 44a of the pretensioner 40 adjacent to one side plate 10a of the retractor base 10 and firmly fixing it. The rigidity of the retractor base 10 is improved.
[0038]
Further, according to the seatbelt retractor 1, when the energy absorption by the torsion bar 5 is finished, the bobbin 3 is directly stopped by the pretensioner housing 41 via the second pole 25, so that the locking base 7 It is sufficient that the locking member such as the first pole 9 can withstand only the force that deforms the torsion bar 5.
Therefore, since an inexpensive thing can be used also for a locking member, the further cost reduction can be aimed at.
[0039]
FIG. 12 is a partially exploded perspective view of the seatbelt retractor 61 according to the second embodiment of the present invention. In addition, about the member which has the structure and effect | action similar to the member already demonstrated in 1st Embodiment, description is simplified or abbreviate | omitted by attaching | subjecting the same code | symbol or an equivalent code | symbol in FIG.
The seat belt retractor 61 includes a locking base 10, a bobbin 63, and a pretensioner 40. Unlike the first embodiment, this embodiment has a configuration that does not have an energy absorption mechanism including a torsion bar and the like. The pretensioner 40 is provided outside the one side plate 10 a of the locking base 10. A recess 42 having the same opening shape as the through hole 13 of the side plate 10a is formed on the side surface 41a of the housing 41 of the pretensioner 40 facing the side plate 10a of the retractor base 10. Inner teeth 43 are formed on the inner peripheral wall of the recess 42. As shown in FIG. 11, the recess 42 includes a bottom surface 42a, a vertical surface 42b, and an inclined surface 42c.
[0040]
As shown in FIG. 12, the bobbin 63 includes a substantially cylindrical body portion 63c around which the webbing is wound, and flange portions 63a and 63b for preventing the webbing from being disturbed. A locking base 67 is integrally provided on a flange portion 63b of the bobbin 63 opposite to the pretensioner 40 side. That is, in this embodiment, the bobbin 63 and the locking base 67 do not rotate relative to each other. Here, the bobbin 63 and the locking base 67 are integrally formed by a die casting method. As the material of the bobbin 63 and the locking base 67, aluminum, zinc or the like can be adopted.
[0041]
The bobbin 63 is provided with a lever through hole 63k through which a lever 73 as a transmission member passes. The lever 73 has coupling portions 73a and 73b having a square cross section at both ends, and a shaft portion 73c between the coupling portions is inserted into the bobbin 63 and is rotatably supported by the bobbin 203. Then, the coupling portion 73a on one end side (left side in the figure) is coupled to the square hole of the second pole 25 as stop means and fixed by the screw 27, and the coupling portion 73b on the other end side (right end side in the drawing) is stopped. The first pole 85 as a means is combined with a square hole and fixed with screws (not shown).
[0042]
In addition, a hole (not shown) having a substantially hexagonal cross section is provided in the flange portion 63b of one of the bobbins 63 (left side in the drawing). A sleeve 68 as a connecting member is fitted into the hole, and the sleeve 68 and the bobbin 63 are coupled so as to be integrally rotatable. On the side surface of the sleeve 68 opposite to the side that fits into the bobbin 63, an engagement cylinder portion 68b that engages with a clutch plate (not shown) of the pretensioner 40 is provided.
[0043]
In the present embodiment, the emergency lock mechanism connects the retractor base 10 and the bobbin 63 in the event of a vehicle emergency and prevents the bobbin 63 from rotating in the webbing pull-out direction. As the specific configuration of the emergency lock mechanism, various known ones can be adopted.
In the emergency lock mechanism of the present embodiment, the first pole 85 is guided radially outward of the locking base 67 in the event of a vehicle emergency, and the locking teeth 85a of the first pole 85 mesh with the internal teeth 15g of the latch plate 15. . At this time, the lever 73 coupled to the first pole 85 is also rotated, and the second pole 25 coupled to the lever 73 is guided radially outward. As a result, the locking teeth of the second pole 25 mesh with the internal teeth 43 provided on the housing 41 of the pretensioner 40 and the internal teeth 13 g provided on the other side plate 10 a of the retractor base 10. That is, in the present embodiment, the first pole 85 and the second pole 25 are simultaneously operated to connect the bobbin 63 and the retractor base 10 and stop the rotation of the bobbin 63 in the webbing pull-out direction.
[0044]
According to the seatbelt retractor 61 configured as described above, the second pole 25 includes the internal teeth 43 formed on the housing 41 of the pretensioner 40 and the internal teeth formed on the side plate 10a of the retractor base 10. By engaging with both of them, rotation of the bobbin 63 in the webbing pull-out direction during a vehicle emergency is prevented. That is, the load received by the retractor base 10 is reduced by distributing the load received from the second pole 25 in the event of a vehicle emergency to the housing 41 of the pretensioner 40 and the side plate 10a of the retractor base 10. Accordingly, the occupant can be reliably restrained in the event of a vehicle emergency without using a high-strength material or providing a strong reinforcement for the retractor base 10. Therefore, it is possible to provide a seat belt apparatus including a retractor that has sufficient strength and is inexpensive.
[0045]
In the seatbelt retractor 61, the locking base 67 is provided integrally with the flange 63b of the bobbin 63, so that the strength of the bobbin 63 is improved and the energy absorbing mechanism is not provided. In addition, the bobbin 63 is not damaged.
[0046]
【The invention's effect】
In the seat belt device of the present invention, the load acting on the retractor base in the event of a vehicle emergency is reduced by engaging the stop means of the retractor with the housing of the pretensioner disposed adjacent to the retractor base. .
Therefore, it is possible to reliably restrain the occupant in the event of a vehicle emergency without using a high-strength material for the retractor base or providing robust reinforcement, and a retractor that has sufficient strength but is inexpensive. A seat belt device can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially exploded perspective view of a seatbelt retractor 1 according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partial exploded perspective view of the exploded perspective view of FIG. 1 as viewed from the reverse side.
3 is an enlarged view of the vicinity of an arm portion 23b of a lever 23. FIG.
4 is a partially exploded perspective view of the pretensioner 40. FIG.
5 is a partial cross-sectional view of the pretensioner 40. FIG.
6A is a side view in the initial state of the retractor 1 on the side plate 10a side, FIG. 6B is a diagram showing the positional relationship in the initial state of the tape member 21 and the lever 23, and FIG. It is a side view in the initial state on the other side plate 10b side.
7 is an operation diagram from FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is an operation diagram from FIG. 3;
FIG. 9 is an operation diagram from FIG. 7;
10 is a view showing an engagement state between the side plate 10a and the housing flat plate 41a and the second pole 25. FIG.
11 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG.
FIG. 12 is a partially exploded perspective view of a seatbelt retractor 61 according to a second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1,61 retractor
3,63 bobbins
5 Torsion rod (energy absorbing member)
7,67 Locking base (locking member)
9 First pole (locking member)
10. Retractor base
10a, 10b side plate
25 Second pole (stop means)
40 pretensioner
41 Housing

Claims

A retractor base having opposing side plates;
A bobbin supported between the side plates and wound with webbing;
A pretensioner configured to house at least driving means in a housing arranged adjacent to one side plate of the retractor base, wherein the bobbin is rotated in a direction to remove looseness of the webbing by the driving means in the event of a vehicle emergency. When,
In a seat belt device comprising a retractor having stop means for preventing rotation of the bobbin in the webbing pull-out direction relative to the retractor base in a vehicle emergency,
In the pretensioner housing, internal teeth are formed on the side surface of the retractor base facing the one side plate,
The stop means includes a rotatable pole having locking teeth, and the locking teeth are guided radially outward in the event of a vehicle emergency to engage with the internal teeth of the housing, thereby rotating the bobbin. A seat belt device having a retractor characterized by blocking.

On the opposite side of the bobbin from the pretensioner side, a locking base is integrally provided,
The stop means includes another rotatable pole having a locking tooth, and the locking tooth of the other pole is guided radially outward of the locking base in the event of a vehicle emergency, and the other of the retractor base is The seat belt device with a retractor according to claim 1, wherein the bobbin is prevented from rotating by engaging with an internal tooth formed on a side plate.

The pawl locking teeth are guided radially outward in the event of a vehicle emergency, and engage both the inner teeth of the housing and the inner teeth formed on one side plate of the retractor base. A seat belt device comprising the retractor according to claim 1.

A retractor base having opposing side plates;
A bobbin supported between the side plates and wound with webbing;
A pretensioner configured to house at least driving means in a housing arranged adjacent to one side plate of the retractor base, wherein the bobbin is rotated in a direction to remove looseness of the webbing by the driving means in the event of a vehicle emergency. When,
A locking member that is prevented from rotating in the webbing pull-out direction relative to the retractor base in a vehicle emergency;
Energy absorbing means coupled integrally with the bobbin on one end side and integrally coupled with the lock member on the other end side;
In the event of a vehicle emergency, the lock member is prevented from rotating in the webbing pull-out direction, and a rotating torque acts between the bobbin and the lock member due to a load acting on the webbing, and the energy absorbing means is plastically deformed to Retaining means for preventing rotation of the bobbin in the webbing pull-out direction with respect to the retractor base when the lock member rotates relative to the bobbin and the lock member reaches a predetermined amount. In a seat belt device with a tractor,
In the pretensioner housing, internal teeth are formed on the side surface of the retractor base facing the one side plate,
The stop means includes a rotatable pole having a locking tooth, and the locking tooth is guided radially outward when a relative rotation amount of the bobbin and the locking member reaches a predetermined amount in a vehicle emergency. A seat belt device provided with a retractor , wherein the bobbin is prevented from rotating by being engaged with an internal tooth of the housing .