JP4461339B1 - 高速/高耐圧フリーアクションベアリングとその製造方法 - Google Patents

高速/高耐圧フリーアクションベアリングとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置の荷重伝達ベアリングを転動小ボールと主となるボールとの組合せから成る従来からのフリーアクションベアリングで作った場合には、走行許容速度が非常に低く使用することができなかった。
【解決手段】転動小ボールを用いずにボールのみとしたフリーアクションベアリングの受皿に微細孔を開け、フリーアクションベアリングを設置する対象物側の保持器の底に底蓋を設け、受皿と底蓋との間の中空部に構成した潤滑剤室に潤滑剤/添加剤を充填して微細孔の開いた受皿の外側が潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤に浸るように喫油の関係位置を構成すると、受皿の外側から受皿の内側のボール側へ潤滑剤/添加剤が滲み出だし、ボールが潤滑剤/添加剤の油膜上を滑走してフリーアクションベアリングの走行許容速度を40m/s以上にすることができる。
【選択図】図21

Description

本発明は、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置において、機体や地形・地物に対して回転する回転ダクトと、機体や地形・地物に固定されたシュラウドとの接際部にあって、回転ダクト側の回転を支持し、回転ダクト側に生じた荷重や応力をシュラウド側に伝達する荷重伝達ベアリングを構成するために使用される高速の走行許容速度を有するものであって併せて高耐圧をも可能にするフリーアクションベアリングの構造とその製造方法に関する。
1994年1月13日に出願して1995年8月8日に公開された特許文献7には、ヘリコプターのテールローターにおいて、羽根の翼端部に界磁磁石と電機子との組合せによる駆動部の仕組みが開示されている。また、1980年9月5日に出願して1982年3月20日に公開された特許文献10では、水力や風力や蒸気力を受けて回る羽根の翼端部において、界磁磁石と電機子との組合せによる発電部を設けて発電する仕組みが開示されている。
回転する羽根の中心軸を原動機で回す従来型のヘリコプターでは、羽根の直径を大きくすると、揚力は2乗倍で増加する。このとき、必要な原動機のエネルギーパワーは、3乗倍で増加させる必要がある。このことは、羽根の直径を大きくすることは、たちまち原動機の力の限界が出ることになって、羽根の直径が30mを超えることは著しく困難となる。このようなときに、特許文献7の羽根の翼端部での駆動方式が、ヘリコプターのメインローターでも使えたとすると、羽根の直径を大きくすることは、揚力は2乗倍で増加するのは同じであるが、特許文献7のような翼端部での駆動の方での必要とするエネルギーパワーは、比例する分の増加で済む。このように翼端部に界磁磁石と電機子から駆動部を構成する方式をシュラウド付回転翼とすると、シュラウド付回転翼では、直径が大きいほど効率が良い。
また、中央部分に発電機を有するプロペラ型風力発電装置においては、直径の増加は、羽根の回転トルクを2乗倍で増加する。その代わり、羽根の強度は3乗倍で強化する必要があって、羽根の強化分は概ね重量増加となる。よって、羽根の中心部に発電機や増速機を設置したナセルを一本の支柱で支える方式のプロペラ型風力発電装置では、100mを超えるような直径のものの建設は、羽根やナセルの重量が重くなり過ぎてナセルを支える支柱の強度計算からも作製が困難であった。これに対し、翼端部で発電する特許文献10のようなタイプでは羽根の取り付けを必ずしも回転する中央の回転軸に接続しなくても良い。例えば、特許文献3に記載されたように、回転する回転ダクトに羽根の翼端を接続して、回転軸には接続しない場合もある。すると、羽根の直径の増加は2乗倍でトルクの増加になるが、プロペラ型風力発電装置では羽根の強度を3乗倍で強化する必要から重量増加も3乗倍となったのに対して、羽根の翼端で発電する場合の重量増加は羽根の枚数増加分としてのほぼ比例で済む。このように翼端部に界磁磁石と電機子との組合せから発電部を構成する方式を電磁的周速利用風力発電装置とすると、電磁的周速利用風力発電装置は、大きな直径ほど有利である。
しかしながら、羽根の翼端部に駆動部や発電部を設ける場合に直径を大きくすることは、
応力を受けて翼端部が大きく動いて界磁磁石と電機子との衝突を起こし易い。そのため界磁磁石と電機子との間隙を安全上から十分に大きく取ったりすると、駆動力も発電量も激減する。よって、特許文献7と特許文献10のように羽根の翼端部での駆動や発電は、一見非常に効率が良いように見えるが、界磁磁石と電磁石との間隙を常に適切に保持できる方法が開示されていない場合には、実現は著しく困難である。
界磁磁石と電機子との間隙を適切に保持する方法が開示されていない特許文献7や特許文献10に対し、特許文献4や特許文献3には、界磁磁石と電機子との間隙を一定に保持する仕組みが開示されている。回転する羽根の翼端を連接して羽根と共に回転する回転ダクトと、回転する回転ダクトを覆って機体や地形・地物に固定したシュラウドとの接際部に駆動部や発電部を構成した特許文献4や特許文献3においては、界磁磁石と電機子との間に、界磁磁石と電機子との間隙を常に一定に保持できる間隙保持用ベアリングを介在させた。界磁磁石と電機子との間にある間隙保持用ベアリングは、羽根の翼端部にかかる応力に抗して、界磁磁石と電機子との間隙を常に一定に保持できるようになったので、どのような大きな直径の羽根の翼端部にも駆動部や発電部を構成することを可能にした。
しかしながら、特許文献4や特許文献3で開示された間隙保持用ベアリングは、電機子と同程度の重量とかなりの厚みを有し、電機子及びその周辺装置を長大のものにした。このため、特許文献1は、翼端部に応力が働かない場合には、界磁磁石の対向面と電機子の対向面との間は、接触することのない遊びの間隙を有し、応力が加わって遊びが零となったときのみ界磁磁石と電機子との間の間隙を一定に保持する滑走部を、界磁磁石と電機子との間に介在させた。これによって、羽根の翼端部に構成する駆動部や発電部は、軽量化と小型化が可能となると共に、作製に用いる材料が比較的安価なものを利用できたので、巨大な直径を有する羽根の翼端部に駆動部や発電部を構成することを、これまで以上に容易にした。
巨大な直径の羽根の翼端部に駆動部や発電部を構成することが、技術的にも価格的にも容易になっても、従来からの溶接や鍛造や鋳造の技術では、直径の大きな羽根の翼端部を連接する巨大な回転ダクトや巨大なシュラウドを堅牢に作製することができなかった。特許文献2は、巨大な巻車に0.01mmから5mmまでの厚みを有する金属やセラミックやサーメットや繊維や合成樹脂の薄板帯や、0.1mmから50mmまでの厚みを有するゴムやシリコンの薄板帯を、重複を含めて任意に選択して少なくとも2周以上の周回を行うことによって薄板帯の積層にした回転ダクトやシュラウドを作成することによって、巨大な回転ダクトや巨大なシュラウドを堅牢に作製する方法を開示した。
これら特許文献1、特許文献3、特許文献4によって、界磁磁石と電機子との間隙が常に保持できて、特許文献2によって、巨大な回転ダクトやシュラウドの作製が容易になっても、羽根を連接した回転ダクト側に生じた揚力や荷重等の応力をシュラウド側に伝達する荷重伝達ベアリングには、問題が残った。このような荷重の伝達のためのベアリングは、従来は、スラストベアリングやラジアルベアリングやクロスローラーリングが使用される。従来からのスラストベアリングやラジアルベアリングやクロスローラーリングは、クロスローラーリングを除くと、防塵/防滴が困難である。また、内輪、外輪やクロスリングが全周を覆っていて、大きな重量を占める。さらに、直径が大きくなるにしたがって、急激に価格が上昇する。また、ベアリングの外部から回転するボールをめがけてノズルで直接潤滑剤をかけ流したり、霧状にして噴霧したり、ポンプ等で圧送されてくる潤滑剤の流れの中に回転部分を保持したりして充分な量の潤滑剤を絶えず供給できる仕組みを有する特殊なベアリングの場合には、走行許容速度を100〜150m/s程度の非常に速い走行許容速度を得ることができるが、潤滑油を製造当初に塗布したままで使用の最中には特別な補充を行わない通常のベアリングの走行許容速度は8〜15m/s程度であって、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置に使用するためには走行許容速度が不足する問題がある。
特許文献5は、充分な量の潤滑剤を絶えず供給できる仕組みを有する典型的な例である。この例では、回転部分となるスラストベアリングのボールの周囲を、ポンプから吐出してきて強制的な流れを有する潤滑剤の中に保持することによって、高速となるスラストベアリングの潤滑を実現している。
特許文献11は、中央部分に給油口と周囲の部分に外部に連通する排油口とを有する半球形の球受体(凹所)でボールを受けたコンベア用のベアリングユニットである。このベアリングユニットでは、潤滑剤や潤滑油を球受体(凹所)の中央の給油口から注入して、外部に連通する排油口から排出する。前記の特許文献5では、強制的な潤滑剤の流れの中にボールを保持する例が開示されているが、特許文献11は、その原型に当たる例である。特許文献11の方式では、特許文献5と同様、ボールの走行許容速度を上げることができる可能性があるが、記載が省略されているコンベア用ベアリングユニットの外部に潤滑剤や潤滑剤タンク及び受枡並びに循環用ポンプとを有している必要があって、全体の装置が大きくなる欠点がある。また、特許文献11でのボールと球受体(凹所)との関係は、金属同志の接触を避けるため、鋼製のボールと硬質プラスチックス(例えばナイロンプラスチック)との組合せとしている。ボールと球受体(凹所)との組合せが金属同志である場合では、潤滑剤や潤滑油が球受体(凹所)の表面全体に満遍なく行き渡るが、ボールと球受体(凹所)のいずれか一方が硬質プラスチックスである場合には、ブラスチック上の潤滑剤や潤滑油の表面張力が勝って玉状となり、所々に潤滑剤や潤滑油のない空気の層を作ることになる。このような状況でボールを高速回転させると、空気の部分で金属と硬質プラスチックスとが接触するいわゆる「ガス噛み」の状態となって、急激な摩耗を生じる。したがって、特許文献11の仕組みでボールを高速回転させる場合には、通常の高速ベアリングである特許文献5の場合よりも更に速い流速で潤滑剤や潤滑油を供給する必要があるので、潤滑装置関係に大きな負担を生じる。
特許文献9は、ボールが対象物に当接している場合に、当接方向と反対方向からバネ、もしくは空気や水や油などの流体の圧力で対象物の荷重に抗するためのバックアップ力として用いることによって、非常に大きな耐圧を示すことができるボールキャスターである。他の特許文献や従来技術と異なるのは、ボールキャスター全体を高圧容器で製作し、対象物が上から下への荷重を生じている場合には、対象物に当接するボールを高圧もしくは超高圧の流体(油)に直接接触させて下から上向きのバックアップ力として用いることである。このため、流体(油)を、流体室(油室)としてボールキャスター本体内部に設けている特徴がある。特許文献9の流体室(油室)の役目は、大きな荷重に耐えてバックアップ力を発揮することに特化されていて、荷重の大きさに応じてメクラ栓の締め付けや緩めによって、ボールキャスター本体内の流体(油)の圧力を変えたり外部からの油の供給によって油圧を変更する。一方、ボールの走行許容速度に関しては、特許文献9の3頁上段の右欄の12〜13行目の「・・・油を用いているので、ボールの潤滑効果も兼ねることができる。」と記載されているのみで、特許文献11のような球受体(凹所)の仕組みもなく、ボールの走行許容速度を増加できる要素は見あたらない。
特許文献8も特許文献9と同様、圧力容器によって作製されたボールキャスターである。特許文献9が下向きの大きな荷重に対処するたびに、一回一回のメクラ栓の修正や外部からの油圧の変更によって上向きのバックアップ力を増減するのに対し、特許文献8は、対象物の下向きの荷重によってボールキャスター内の油室の圧力が自動的に変わって上向きのバックアップ力となって、ボールを支えることに特徴がある。このため、特許文献8のボールキャスターは、本体をいわば「落とし蓋」となるボールや球面体やボール受体(中央に給油口を有する)や外筒の4つから成る集合部分と、いわば「容器」となる受台や外枠の2つから成る集合部分とに分け、「落とし蓋」と「容器」との間に油室を設けている。下向きの荷重がボールに加わると「落とし蓋」となるボールや球面体やボール受体や外筒の4つが下降して油室の油を圧縮して高い油圧となる。高い油圧となった油は、ボール受体の中央部分に開いた給油口からボールに対して戻って来るので、下から上向きのバックアップ力となって、高い荷重に抗することができる。特許文献8は、特許文献11の球受体(凹所)に当たるボール受体を有し、特許文献9が荷重の大きさに合わせてその都度油室の圧力を調整したのに対し、荷重に応じて油室の圧力を自動的に変更できる有利な点を有する。このように特許文献8は、特許文献9同様、大きな荷重に耐えることができるが、特許文献8では、油室に発生した高圧を逃がさないように、ボールを含む「落とし蓋」と「容器」との間隙は極めてタイトに作られていて、ボールを高速で回転させることは著しく困難であるので、ボールの走行許容速度を増加することはできない。また、特許文献8は、特許文献9同様、ボールとボールが受けた荷重に抗するバックアップ力との中心軸線が垂直線上になければいけないので、使用できる設置場所は、ボールを上にした位置か、ボールを下にした位置かいずれかの2方向に限定される。よって、本願の荷重伝達ベアリングでは、電磁的周速利用風力発電装置での設置場所が垂直位置となるので、特許文献8や特許文献9のボールキャスターは、電磁的周速利用風力発電装置には使用できない。
直径が巨大となるシュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置において荷重伝達ベアリングを構成する際は、一個一個が独立し、走行方向が360°可能なベアリングであるフリーアクションベアリング(商標名:ボールベアーやフリーベア)であることが望ましい。フリーアクションベアリングの一般的な構造は、非特許文献1のP21の右上図に記載されたように転動小ボールと主となるボールとの組合せで構成される。フリーアクションベアリングは、一つひとつが独立した形態になっていて、ボールの部分は、対象物に当接する部分を残し帽子で覆われ、防塵/防滴処置が容易である。また、一個当たりの価格が安価で、シュラウド上に配置して荷重伝達ベアリングを構成する際は、数十個や数百個を用いても、スラストベアリングやラジアルベアリングやクロスローラーリングを用いて作る荷重伝達ベアリングよりもはるかに安価に、しかも軽量に作製できる。しかしながら、転動小ボールと主となるボールとの組合せから成り、転動小ボールの転がり摩擦を利用する従来からのフリーアクションベアリングは、初動トルクは非常に少なくて済む反面、走行許容速度が0.15m/s程度で非常に遅い。従来からのフリーアクションベアリングから転動小ボールを抜くと同時に、主となるボールか受皿の少なくとも一方を低摩擦係数の樹脂で作る場合もあるが、この場合には耐荷重が非常に小さい上に走行許容速度は0.05m/sとさらに遅く、シュラウド付回転翼では少なくとも40m/s以上、電磁的周速利用風力発電装置では少なくとも25m/s以上の走行許容速度を必要とすることから、いずれの場合も荷重伝達ベアリングとしては、使うわけにはいかない。
特許文献6には、転動小ボールのないフリーアクションベアリングが示されているが、フリーアクションベアリングの走行許容速度を高めるための特段の処置はなされていない。よって、特許文献6の仕組みではフリーアクションベアリングの走行許容速度を少なくとも40m/sにすることはできない。
高速ベアリングとして特許文献11の応用を考える場合に、ベアリング本体の内部に潤滑剤室を設けることは、特許文献8や特許文献9によって周知である。また、フリーアクションベアリングから転動小ボールを取り除いた特許文献6の例もある。したがって、周知技術の寄せ集めによって特許文献11の全体を潤滑剤室の潤滑剤/添加剤に浸したり、特許文献11の球受体の凹所だけを残し、他の部分を切除して、その切除した部分に潤滑剤/添加剤を充填して潤滑剤室とすることは、当業者にとって容易に発明できたようにも見える。しかしながら、特許文献5に見られるように、ベアリングに高速回転を与えるための当業者の常識は、回転するボールの部分に対してポンプ等を用いて強制的に潤滑剤/添加剤をかけ流したり、吹き付けたり、循環させる技術である。当業者にとっての認識の例としては、特許文献8の1頁下段の右欄の15〜20行目に前掲特許文献11のベアリングユニットの問題点として「・・・しかしこのボールキャスターは、ボール受体に設けられた給油口に油を供給するにはなんらかの油供給手段を必要とする。そのためボールキャスター自体が過大設備となり、また外部から常時所要量を供給し続けるために用役費が嵩むという欠点がある。・・・」と記載されていることからも認識の所在は明らかである。よって、本願の自然の重力だけで潤滑剤室の潤滑剤/添加剤をボール側に滲み出させてボールを潤滑する構成は、周知技術の寄せ集めや当業者が容易に発明できた、とはいえない。
特許第4264961号公報 特許第4053584号公報 特許第4015175号公報 特許第3946755号公報 特開2009−121575公報 特開2007−320743公報 特開平07−205897公報 特開昭61−271103公報 特公昭59−029441公報 特開昭57−049077公報 実公昭39−001152公報 株式会社井口機工製作所、"ISB Products Overview Smooth"、製品カタログ、株式会社井口機工製作所、平成20年6月発行、p.21 株式会社 日近"Packing Land"、[online]、[平成21年6月10日検索]、インターネット<http://www.packing.co.jp/OILSEAL/oilsealindex1.htm>
回転ダクト側で発生した揚力を荷重伝達ベアリングでシュラウド側に伝達する構造を有するシュラウド付回転翼では、翼端部の翼弦長を非常に大きくすることができる。また、従来からのヘリコプターに比べ、羽根の枚数の増加も容易である。したがって、回転翼の翼面積を非常に大きくして翼面荷重を低く抑えることができる。このため、翼幅が狭く翼面荷重が大きい従来型のヘリコプターの回転翼においての翼端速度は、0.8マッハ(270m/s)程度になるような運用であったが、翼面荷重が小さなシュラウド付回転翼の翼端速度においては、0.2マッハ(70m/s)程度の運用で十分であって、翼型によっては、さらに低い翼端速度である40m/s程度から揚力の発生が可能である。したがって、シュラウド付回転翼に使用する場合の荷重伝達ベアリングの走行速度は、望ましくは70m/s以上、少なくとも40m/sが必要である。
回転ダクト側で発生した応力を荷重伝達ベアリングでシュラウド側に伝達する構造を有する電磁的周速利用風力発電装置では、翼端部の速度で回る界磁磁石の磁界を電機子が切ることによって発電する。よって、翼端部の速度は、プロペラ型風力発電装置の回転軸周辺に設置した発電機の電機子または界磁磁石の周回速度に比べてはるかに速いので、周速比1の抗力羽根でも十分発電できる。この周速比1の抗力羽根の場合では、翼端部の速度は、風速に一致し、風速が3m/sであれば翼端部の速度も約3/mであり、風速が25m/sであれば翼端部の速度も約25m/sであり、風速が40m/sであれば翼端部の速度も約40m/sである。ただし、電磁的周速利用風力発電装置には旋回装置と俯仰装置とを装備しているので、風速が25m/s以上の時には、俯仰装置をもって風車を水平位置に固定し、風に対して羽根が回転しないようにすることができる。よって、例えば、風速25m/s以上の風には対応しないと決めれば、翼端部の速度が25m/sを超えることがないようにすることは可能である。したがって、電磁的周速利用風力発電装置に使用する荷重伝達ベアリングの走行許容速度は、望ましくは40m/s以上、少なくとも25m/sが必要である。
本発明では、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置での回転ダクト側に生じた荷重等の応力をシュラウド側に伝える荷重伝達ベアリングの作製においては、シュラウド上にフリーアクションベアリングを配置して作製する。この際に使用するフリーアクションベアリングは、保持器中空部の潤滑剤室に充填されたオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤や、潤滑剤/添加剤にその外側を浸した微細孔の開いた受皿や、受皿の上のボールとから構成されていて、転動小ボールは有しない。具体的には、このフリーアクションベアリングの保持器がシュラウドに接する側には、底蓋が取り付けられている。よって、保持器の受皿と保持器の底蓋との間には、中空部が構成できる。この受皿と底蓋との間に構成された中空部を潤滑剤室としてオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を充填し、充填した潤滑剤/添加剤に受皿を浸して、あたかも船舶等に「喫水」があるようにこれを「喫油」すると、潤滑剤/添加剤に圧力をかけてボール方向への圧送をしなくても喫油中に浸っている受皿の微細孔を通してオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が、受皿の外側から受皿の内側のボールへ自然に滲み出してくる。滲み出す量を調整するためには、潤滑剤/添加剤の粘度調整の他に、受皿に穿孔する微細孔の大きさや個数を調整する。さらに必要に応じて、受皿の潤滑材室側に濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち少なくともいずれか一つ以上の素材からなる滲出抑制材を介在させて、潤滑剤室のオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤がボール側に滲み出す量を調整する。ボールは、滲み出てきたオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤の作る受皿内の油膜上を滑走することによって、フリーアクションベアリングの走行許容速度を少なくとも40m/sにすることができる。
本発明の走行許容速度の高いフリーアクションベアリングをシュラウド上に設置して荷重伝達ベアリングを作製すると、どのように大きな直径のシュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置の荷重ベアリングでも容易に構成することができる。また、フリーアクションベアリングは、防塵/防滴処置が可能で、軽量である。本発明では、潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤と微細孔の開いた受皿とを喫油の関係位置を維持することによって高速のフリーアクションベアリングを実現できるので、圧力容器等の高価な構成部品を必要としない。よって、潤滑剤室の潤滑剤/添加剤と受皿とを喫油の関係位置で維持するだけであるから、価格も安価であるので、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置として荷重伝達ベアリングを作る際の価格競争においても有利である。
フリーアクションベアリング(100)は、回転ダクト(500)の中心から見て概ね点対称となる関係位置でシュラウド(600)上に周回するように3個以上設置して荷重伝達ベアリング(200)を構成するために用いる。概ね点対称というのは、電磁的周速利用風力発電装置(800)の場合のように製品を垂直位置で使用する際には、フリーアクションベアリング(100)の配置は、必ずしも均等配置ではなく、シュラウド(600)の上方部分では間隔を空けた疎の状態で配置し、下方部分では、密に配置することがあるためである。
従来からのフリーアクションベアリング(100)の典型的形状は、図7のフリーアクションベアリング(101)のように、保持器(120)の受皿(122)上に転動小ボール(111)があって、転動小ボール(111)に接して主となるボール(110)がある構造となっている。これに対して、本発明のフリーアクションベアリング((102)、(103))は、従来からのフリーアクションベアリング(101)と異なり、図13、図14、図20、図21に示したように転動小ボール(111)を有しない。
本発明においては、従来のフリーアクションベアリング(101)の転動小ボール(111)を、保持器(120)の受皿(122)とボール(110)との間から除去する代わりに、受皿(122)とボール(110)との間には常に油膜(150)が形成される仕組みを構成して、ボール(110)が油膜(150)上を滑走することによって、フリーアクションベアリング((102)、(103))の走行許容速度を少なくとも40m/sであることを実現する。なお、受皿(122)とボール(110)との間の油膜(150)の厚みは非常に薄く、原寸のまま図面に表記することは困難である。よって、油膜(150)の厚みについては、拡大して表記してある。
本発明を実現するため、保持器(120)の受皿(122)に最大直径で5mm、最小直径で0.01mmの微細孔(160)を構成する。微細孔(160)の穿孔には、レーザー、ドリル、電子ビーム等の使用が可能である。レーザーや電子ビームの場合には、入射角の制限が少なく、概ねどの部分においても穿孔できるが、ドリルの場合は、ドリル先端部の食い付きの関係から、ドリルの刃が当接する部分の傾斜角が少ないことが必要である。
レーザーや電子ビームで穿孔する場合には、微細孔(160)の入口から出口までの直径は同一である必要があるが、ドリルで穿孔する場合には、途中まで5mmの直径で穿孔し、ボール(110)に接する側の最後の部分のみ0.03mmを実現することもできる。
図8〜図14は、レーザーや電子ビームで穿孔した微細孔(160)を保持器(120)の受皿(122)に有するフリーアクションベアリング(102)の一例である。
本発明のフリーアクションベアリング(102)は、まず受皿(122)を準備して、適切な直径の微細孔(160)をレーザーや電子ビームで穿孔する。微細孔(161)を穿孔した受皿(122)は、保持器(120)本体にセットして、ボール(110)の当接面を研磨する。この際、先に受皿(122)を研磨してから保持器(120)の本体にセットしても良い。
次に、保持器(120)のシュラウド(600)に接する側に底蓋(123)を取り付け、保持器(120)本体側面にニップル(180)を取り付ける。このようにすることによって、従来のフリーアクションベアリング(101)では、解放された空間であった保持器(120)の下部には、受皿(122)と底蓋(123)とで挟まれた潤滑剤室(130)が構成される。潤滑剤室(130)には、ニップル(180)で外部と繋がっているので、ニップル(180)から、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)を注入すると潤滑剤室(130)にオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)を充填することができる。
潤滑剤室(130)に充填されたオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)に受皿(122)の外側を浸すと、潤滑剤/添加剤(140)は受皿(122)の微細孔(161)を通ってボール(110)側に滲み出て油膜(150)を構成する。ボール(110)は油膜(150)上を滑走するので、本発明のフリーアクションベアリング(102)は、走行許容速度を少なくとも40m/sを実現することができる。
微細孔(160)の穿孔にレーザーを用いる場合に現状の技術では、直径0.25mmまでの穿孔は容易でも、それ以下の直径は、特殊な技術を用いるのでコストパフォーマンスが悪い。直径0.25mmの穿孔がレーザーによる実用上の最小直径である場合には、粘度の選定によっては、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が必要以上にボール(110)側に滲み出すことがある。必要以上の潤滑剤/添加剤は、ボール(110)の回転を阻害するばかりでなく、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤の消耗を大きくして、メンテナンス所要を大にする。そこで、必要に応じ、濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち少なくともいずれか一つ以上の素材からなる滲出抑制材(170)を受皿(122)と潤滑剤室(130)との間に設けて、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)が、微細孔(160)を通ってボール(110)側に滲み出る量を調整する。
図15〜図21は、微細孔(160)の穿孔にドリルを用いる場合である。現状の技術では、ドリルの刃の直径は、0.03mm程度まであるものの、穿孔する先の厚みが約0.1mm以下でないと対応できない。受皿(122)の厚みが2〜3mmある場合に使用できるドリルの直径は、0.1mm程度であって、しかも、ドリルの刃を対象物に当てる際は、食い付きの関係から、方向が限定される。よって、本発明でドリルを使う場合には、ドリルの進行する方向をボール(110)の中心方向となるようにして穿孔する。
まず、受皿(122)に微細孔(162)をドリルで穿孔し、保持器(120)本体に取り付けてから研磨する。この際、研磨してから保持器(120)本体に取り付けても良い。次に、保持器(120)のシュラウド(600)に設置する側に底蓋(123)を取り付け、保持器(120)の側面にはニップル(180)を取り付ける。
受皿(122)と底蓋(123)とで挟まれた部分は潤滑剤室(130)となって、ニップル(180)を通じて、外部と結ばれている。このニップル(180)から、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)を注入して潤滑剤室(130)に充填する。
受皿(122)には、微細孔(162)が開いているので、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)に受皿(122)の外側を浸すと、潤滑剤/添加剤(140)は受皿(122)の微細孔(162)を通ってボール(110)側に滲み出し、油膜(150)を構成する。ボール(110)は、この油膜(150)上を滑走するので、少なくとも40m/sの走行許容速度を実現できる。
オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)の粘度によっては、必要以上の潤滑剤/添加剤がボール(110)側に滲み出てボール(110)の回転を阻害したり、メンテナンス所要を大きくするので、必要に応じ、濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち少なくともいずれか一つ以上の素材からなる滲出抑制材(170)を潤滑剤室(130)と受皿(122)との間に設置して、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤(140)の滲み出し量を調整する。
フリーアクションベアリング((102)、(103))を、シュラウド付回転翼(700)の荷重伝達ベアリング(200)として用いる場合には、図22や図23のような概ね水平位置で使用される。また、電磁的周速利用風力発電装置(800)の荷重伝達ベアリング(200)として用いる場合には、図24や図25の概ね垂直位置で使用される。
図13、図20、図22、図23、図24、図25は、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置に使用され、機体や地形・地物に対して回転する回転ダクトと、機体や地形・地物に対して固定したシュラウドとの間において、回転ダクト側に生じた揚力や荷重等の応力をシュラウド側に伝達する荷重伝達ベアリングを構成するためにシュラウド上に3個以上設置して回転ダクトにボールを当接させて使用するフリーアクションベアリングが、直径5mmから直径0.01mmまでの間の任意の直径の微細孔を穿孔した受皿と、保持器のシュラウドに設置する側に底蓋を設けて、微細孔を穿孔した当該受皿とシュラウドに設置する側の当該底蓋との間に中空部を構成してこれを潤滑剤室としたとき、当該フリーアクションベアリングのボールを上、底蓋を下となるように設置した際に、当該潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤に浸った受皿の外側の部分を喫油とした場合に、潤滑剤/添加剤の水平面である喫油面と受皿の外側が交接するところである喫油線の位置が、ボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあって、当該フリーアクションベアリングをボールが上、底蓋が下となる方向以外に設置位置を変えた際には、喫油面が重力のみで受皿の周りに自在に追随することを可能にする中空部の潤滑剤室を有していて、潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤に対して、喫油線よりも下方に潤滑剤/添加剤のボール側への給油口となる微細孔を1つ以上有し、喫油線の周辺に潤滑剤/添加剤のボール側からの排油口となる微細孔を1つ以上有する受皿が、喫油の関係位置を構成することによって、潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤を喫油の関係位置に維持している間に、受皿の外側から微細孔を通じて受皿の内側のボールへ潤滑剤/添加剤を滲み出させて油膜を構成することを特徴とするフリーアクションベアリングの実施例である。
図14、図21は、微細孔が穿孔された受皿と底蓋との間の中空部で構成した潤滑剤室にオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を充填し、潤滑剤室に充填した潤滑剤/添加剤に浸った受皿が喫油の関係位置にあることから、喫油内の受皿の外側から微細孔を通じて受皿の内側のボール側に滲み出て作る油膜上をボールが回転する仕組みを有する実施例1のフリーアクションベアリングにおいて、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が充填された潤滑剤室と微細孔が穿孔された受皿との間に、濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち、少なくともいずれか一つ以上の素材からなる滲出抑制材を介在させて、潤滑剤室のオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤がボール側に滲み出す量を調整できる構造をなすことを特徴としたフリーアクションベアリングの実施例である。
図8〜図14、図15〜図21は、フリーアクションベアリングの製造において、保持器の受皿に直径5mmから直径0.01mmの間の微細孔をレーザーや電子ビームやドリルで2つ以上穿孔するステップと、微細孔が穿孔された受皿を保持器本体に取り付けるステップと、シュラウドに設置する側の保持器部分に底蓋を取り付け、微細孔の開いた受皿と底蓋との間に中空部から成る潤滑剤室を構成するステップと、潤滑剤室に通連するニップルを保持器の側面に取り付けるステップと、ボールや帽子を保持器内上部に納めるステップと、当該フリーアクションベアリングをボールを上、底蓋を下にして、ニップルからオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を潤滑剤室に注入する際に喫油面をボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあるように充填して受皿に喫油の関係位置を構成してフリーアクションベアリングを完成させるステップとから成ることを特徴とする実施例1や実施例2に記載したフリーアクションベアリングの製造法の実施例である。
本発明の高速の走行許容速度を有するフリーアクションベアリングは、シュラウド付回転翼の荷重伝達ベアリングや電磁的周速利用風力発電装置の荷重伝達ベアリングを構成する際に不可欠である。本発明の高速のフリーアクションベアリングは、軽量、安価、そして防塵/防滴に優れているので、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置に使われる。また、従来からのスラストベアリングやラジアルベアリングやクロスローラーリングではボールやローラーを内輪や外輪等の点接触や線接触で支えていたのに対して、本発明ではボールを受皿全体での面接触で支えることから、非常に大きな荷重にも耐え得ることができる。よって、トンネルボーリングマシンやシールドマシンのカッターフェイスを支える等、高い耐荷重を要する箇所でもひろく用いることができる。
(A)図は、従来型のヘリコプターのローター部分の平面図と側面図及び発生する揚力量を表している。この場合の発生する揚力は、翼端部ではマイナス方向であることを示している。 (B)図は、シュラウド付回転翼の平面図と側面図及び発生する揚力量を表している。この場合の発生する揚力は、全ての箇所でプラス方向であることを示している。 (A)図は、シュラウド付回転翼の平面図である。 (B)図は、シュラウド付回転翼の一部断面図で、フリーアクションベアリングの設置場所を示している。 (A)図は、従来からのプロペラ型風力発電装置を示している。 (B)図は、電磁的周速利用風力発電装置を示している。 (A)図は、電磁的周速利用風力発電装置の羽根部分の正面図である。 (B)図は、電磁的周速利用風力発電装置の一部断面図で、フリーアクションベアリングの設置場所を示している。 (A)図は、シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置から羽根や回転ダクトの部分を除去して、シュラウド部分が見えるようにした平面図である。この例では、シュラウド上に配置した、32個のフリーアクションベアリングで荷重伝達ベアリングを構成した一例である。 (B)図は、荷重伝達ベアリングを構成しているフリーアクションベアリングの拡大図である。 (A)図は、本発明のフリーアクションベアリングの一例である。点線の部分が受皿の部分を示している。 (B)図は、受皿の中央に微細孔が1コ、受皿の周辺に近い部分に微細孔が1列周回して穿孔されている場合を示している。 (C)図は、受皿の中央に近い部分に微細孔が1列、受皿の周辺に近い部分に微細孔が1列周回して穿孔されている場合を示している。 (D)図は、受皿の部分に微細孔が任意に設定した特定のパターンで穿孔されている場合を示している。 (E)図は、受皿の全面に微細孔が多数穿孔されている場合を示している。 図は、従来からのフリーアクションベアリングの一部断面図である。主となるボールと転動小ボールとから構成されている。 図は、レーザーや電子ビームで穿孔した場合の受皿の一例である。 図は、レーザーや電子ビームで穿孔した受皿を、保持器の本体に取り付けた場合の一例である。 図は、保持器のシュラウドに設置する側に底蓋を取り付けて、保持器本体内に潤滑剤室を構成した一例である。 図は、受皿と底蓋とで挟まれた潤滑剤室を有する保持器の本体側面にニップルを取り付けた一例である。 図は、保持器上部にボールと帽子とを納めた一例である。 図は、受皿と底蓋とで挟まれた潤滑剤室に、ニップルを通じてオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を注入して、喫油面がボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあるように充填して完成した本発明のフリーアクションベアリングの一例である。 図は、潤滑剤室に充填したオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が、受皿の微細孔を通じてボール側に滲み出てくる量を調整するため、潤滑剤室と受皿との間に濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち少なくともいずれか一つ以上からなる滲出抑制材を介在させた一例である。 図は、ドリルで微細孔を穿孔した受皿の一例である。 図は、ドリルで微細孔を穿孔した受皿を、保持器本体に取り付けた一例である。 図は、受皿と底蓋とで保持器の本体に潤滑剤室を構成した一例である。 図は、受皿と底蓋とで挟まれた潤滑剤室を有する保持器本体の側面にニップルを取り付けた一例である。 図は、保持器上部にボールと帽子とを納めた一例である。 図は、受皿と底蓋とで挟まれた潤滑剤室に、ニップルを通じてオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を注入して、喫油面がボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあるように充填して完成した本発明のフリーアクションベアリングの一例である。 図は、潤滑剤室に充填したオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が、受皿の微細孔を通じてボール側に滲み出てくる量を調整するため、潤滑剤室と受皿との間に濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち少なくともいずれか一つ以上からなる滲出抑制材を介在させた一例である。 図は、シュラウド付回転翼の荷重伝達ベアリングに概ね水平位置で用いる際の本発明のフリーアクションベアリングの取り付け方の一例である。 図は、シュラウド付回転翼の荷重伝達ベアリングに概ね水平位置で用いる際の本発明のフリーアクションベアリングの取り付け方の一例である。 図は、電磁的周速利用風力発電装置の荷重伝達ベアリングに概ね垂直位置で用いる際の本発明のフリーアクションベアリングの取り付け方の一例である。 図は、電磁的周速利用風力発電装置の荷重伝達ベアリングに概ね垂直位置で用いる際の本発明のフリーアクションベアリングの取り付け方の一例である。 (A)図は、保持器の帽子の中に収められていたオーリングとストッパーを取り出して示した断面図である。オーリングは断面に中空部を有するパイプ状のドーナッツ型でポリウレタン製が多く、ストッパーは四角形の断面を有するドーナッツ型でフッ素樹脂を基準とするが、いずれも他の材質での作製が可能である。 (B)図は、保持器の帽子の中にオーリングとストッパーとを収めた部分断面図である。断面に中空部を有するパイプ状でドーナッツ型のポリウレタン製のオーリングは、帽子の中では変形してボールに密着し、潤滑剤/添加剤の漏れ出しを防止する。 (A)図は、断面に中空部を有するパイプ状でドーナッツ型のオーリングの断面図である。 (B)図は、断面に中空部を有するパイプ状でドーナッツ型のオーリングの平面図である。
100 フリーアクションベアリング
101 フリーアクションベアリング(従来タイプ)
102 フリーアクションベアリング(レーザーや電子ビームによる穿孔タイプ)
103 フリーアクションベアリング(ドリルによる穿孔タイプ)
110 ボール
111 転動小ボール
120 保持器
121 帽子
122 受皿
123 底蓋
130 潤滑剤室
140 潤滑剤/添加剤
150 油膜
160 微細孔
161 微細孔(レーザーや電子ビームで穿孔)
162 微細孔(ドリルで穿孔)
170 滲出抑制材
180 ニップル
181 オーリング
182 ストッパー
190 喫油
191 喫油線
192 喫油面
193 ボールの直径の中心点
194 ボールの直径の最下点
200 荷重伝達ベアリング
310 界磁磁石
320 電機子
400 羽根
401 抗力羽根
402 揚力羽根
500 回転ダクト
600 シュラウド
700 シュラウド付回転翼
800 電磁的周速利用風力発電装置
900 揚力

Claims (3)

  1. シュラウド付回転翼や電磁的周速利用風力発電装置に使用され、機体や地形・地物に対して回転する回転ダクトと、機体や地形・地物に対して固定したシュラウドとの間において、回転ダクト側に生じた揚力や荷重等の応力をシュラウド側に伝達する荷重伝達ベアリングを構成するためにシュラウド上に3個以上設置して回転ダクトにボールを当接させて使用するフリーアクションベアリングが、直径5mmから直径0.01mmまでの間の任意の直径の微細孔を穿孔した受皿と、保持器のシュラウドに設置する側に底蓋を設けて、微細孔を穿孔した当該受皿とシュラウドに設置する側の当該底蓋との間に中空部を構成してこれを潤滑剤室としたとき、当該フリーアクションベアリングのボールを上、底蓋を下となるように設置した際に、当該潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤に浸った受皿の外側の部分を喫油とした場合に、潤滑剤/添加剤の水平面である喫油面と受皿の外側が交接するところである喫油線の位置が、ボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあって、当該フリーアクションベアリングをボールが上、底蓋が下となる方向以外に設置位置を変えた際には、喫油面が重力のみで受皿の周りに自在に追随することを可能にする中空部の潤滑剤室を有していて、潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤に対して、喫油線よりも下方に潤滑剤/添加剤のボール側への給油口となる微細孔を1つ以上有し、喫油線の周辺に潤滑剤/添加剤のボール側からの排油口となる微細孔を1つ以上有する受皿が、喫油の関係位置を構成することによって、潤滑剤室内の潤滑剤/添加剤を喫油の関係位置に維持している間に、受皿の外側から微細孔を通じて受皿の内側のボールへ潤滑剤/添加剤を滲み出させて油膜を構成することを特徴とするフリーアクションベアリング。
  2. 微細孔が穿孔された受皿と底蓋との間の中空部で構成した潤滑剤室にオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を充填し、潤滑剤室に充填した潤滑剤/添加剤に浸った受皿が喫油の関係位置にあることから、喫油内の受皿の外側から微細孔を通じて受皿の内側のボール側に滲み出て作る油膜上をボールが回転する仕組みを有する請求項1のフリーアクションベアリングにおいて、オイルやグリス等の潤滑剤/添加剤が充填された潤滑剤室と微細孔が穿孔された受皿との間に、濾紙か布かスポンジ状の樹脂かスリットのうち、少なくともいずれか一つ以上の素材からなる滲出抑制材を介在させて、潤滑剤室のオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤がボール側に滲み出す量を調整できる構造をなすことを特徴としたフリーアクションベアリング。
  3. フリーアクションベアリングの製造において、保持器の受皿に直径5mmから直径0.01mmの間の微細孔をレーザーや電子ビームやドリルで2つ以上穿孔するステップと、微細孔が穿孔された受皿を保持器本体に取り付けるステップと、シュラウドに設置する側の保持器部分に底蓋を取り付け、微細孔の開いた受皿と底蓋との間に中空部から成る潤滑剤室を構成するステップと、潤滑剤室に通連するニップルを保持器の側面に取り付けるステップと、ボールや帽子を保持器内上部に納めるステップと、当該フリーアクションベアリングをボールを上、底蓋を下にして、ニップルからオイルやグリス等の潤滑剤/添加剤を潤滑剤室に注入する際に喫油面をボールの直径の最下点からボールの直径の中心点までの間にあるように充填して受皿に喫油の関係位置を構成してフリーアクションベアリングを完成させるステップとから成ることを特徴とする請求項1や請求項2に記載したフリーアクションベアリングの製造法。
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