JP4460725B2 - Camera shutter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相反する方向へ回転して、円形をした露光開口部を開閉する複数枚のシャッタ羽根によって、その露光開口部よりも小さい所定の開口で撮影が行なえるようにした電動式のカメラ用シャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
2枚のシャッタ羽根を相反する方向へ同時に回転させることによって、露光開口部を開閉するようにしたカメラ用シャッタが知られている。また、その構成を発展させたものとして、1枚のシャッタ羽根と2枚のシャッタ羽根とを相反する方向へ回転させたり、2枚のシャッタ羽根同士を相反する方向へ回転させるようにしたものも知られている。そして、その種のシャッタは、通常、露光開口部が、その略中央部から開かれ、且つその略中央部に向けて閉じるようになっている。そのため、フィルムを使用するカメラに用いた場合には、開き作動の途中において、シャッタ羽根を所定の口径位置で一時的に停止させておき、また、デジタルカメラに用いた場合には、カメラの仕様によって決められた時機に、その所定の口径位置に停止させておくようにして、いずれの場合においても、撮影終了信号が発せられたときに、それらの位置からシャッタ羽根に閉じ作動を行なわせるようにして、シャッタ羽根に絞り羽根の役目をもさせるようにすることが可能になっている。
【0003】
他方、シャッタの駆動手段としては、ムービングマグネット型モータと称されている電流制御式のモータが知られている。このモータは、通常は、2極に着磁された永久磁石製の回転子が、その径方向位置において回転軸と平行に延伸した出力ピン(駆動ピン)を有していて、その回転子が、固定子コイルに対する通電方向に対応した方向へ所定の回転角度の範囲で回転できるように構成されており、低コストで小型化し易いことを特徴としているが、その反面、固定子コイルに対する通電を断つと、回転子の停止位置が極めて不安定になるという欠点を有している。そのため、少なくとも、フィルム使用のカメラの場合には、シャッタ閉鎖状態において、また、デジタルカメラの場合には、シャッタ全開状態において、回転子が不用意に回転してしまわないようにするため、何らかの保持手段を設けておく必要がある。そして、フィルム使用のカメラにおいて、そのような保持手段を設けた場合の一例が、実開平2−19120号公報に記載されている。
【0004】
この公開公報の記載によれば、その図1及び図2において、上記した保持手段としての鉄ピン13が示されている。そして、その鉄ピン13は、永久磁石(回転子)6が全開位置と閉じ位置との略中間位置にあるとき、永久磁石6の磁極の境界線を一方へ延長した線上の位置において、永久時磁石6との間に磁気的吸引力が作用するようにして配置されている。そのため、固定コイル(固定子コイル)7に対して通電していない状態においても、全開位置においては永久磁石6に対して開き方向へ、閉じ位置においては閉じ方向への回転力が付与されていて、それらの停止位置が確実に保持されるようになっている。そして、この公報には記載されていないが、そのような保持力は、もう一つの鉄ピンを、永久磁石6を鉄ピン13とで挟む位置に配置すれば、一層強力になることも知られている。
【0005】
ところで、このようなモータを、上記したようなタイプのシャッタに採用すると、所定の口径で撮影する場合には、何らかの機械的な口径規制手段によって、回転子とシャッタ羽根の作動を途中で停止させるようにしなければならないが、それと同時に、回転子とシャッタ羽根の作動を途中で停止させずに撮影する場合には、その口径規制手段が邪魔にならないようにしなければならない。そこで、そのようなことを可能にする一つの方法としては、所定の口径位置で撮影を行なう場合だけ、特別な駆動手段によって、口径規制手段を、回転子の駆動ピンかシャッタ羽根の作動軌跡内に臨ませるようにすることが考えられる。しかしながら、そのためには、その駆動手段を特別に設けなければならないため、コスト的には全く不利になるし、レイアウト上も不利であって、小型化の要求には逆行してしまうことになる。従って、そのような駆動手段を設けない別の方法で行なわれることが望まれている。
【0006】
他方、最近のカメラは、殆どの機能が電気的に制御されるようになっていることから、シャッタ羽根が上記の口径規制位置で停止しているときには、固定子コイルに対して通電を断っていられるようにすることが好ましい。しかしながら、それを可能にするためには、上記した初期位置においてのみならず、そのような口径規制位置においても、回転子とシャッタ羽根が、停止状態を確実に維持されている構成になっていなければならない。
【0007】
そこで、考えられることは、撮影時に、シャッタ羽根を口径規制位置で停止させる場合には、最初から弱い電流で回転子を回転させるか、口径規制位置の直前で通電を断ってしまい、口径規制手段によって口径規制位置で抑止され得るようにし、その口径規制位置を越えて作動させたい場合には、強い電流を供給して口径規制手段の抑止力に打ち勝って作動させ得るようにすることである。そして、その口径規制位置で停止させた場合には、固定子コイルに対する通電を断っていても、シャッタ羽根の停止位置が確実に保持されているようにしなければならないが、そのようにして確実に保持することの可能な従来の構成例を、図6を用いて説明する。
【0008】
図6(a)〜(c)は、夫々、保持手段として設けられている鉄ピン8の数が異なる場合を別々に示したものである。そして、図6(b)に示されたものは、上記の公開公報の図1及び図2に示されたものと実質的に同じである。また、線分Aは、回転子3の回転角度の中間位置を示すものであって、図6(a)における四つの鉄ピン8は、その線分Aに対して対称となる位置に二つずつ配置されている。
【0009】
また、図6(b)においては、一つの鉄ピン8が、その線分Aの上に配置され、実際には、その線分Aによって両側に均等に振り分けられた状態となっている。そのため、固定子コイルに通電されていない状態での、回転子3と鉄ピン8との間に作用する吸引力を論じる場合は、図6(a)の場合とは、その吸引力の大きさが異なるという違いがあるものの、回転子3を回転させる力の方向については同じということになる。従って、その点では、図6(c)に示されているようにして、三つの鉄ピン8を配置した場合も、同じということになる。
【0010】
そこで、口径規制位置において固定子コイルに対する通電を断っていても、その停止状態が確実に保持されている理由を、このような三つの従来例を代表して、一番単純な構成をしている図6(b)に示されたものについて説明する。また、上記の公開公報に記載されているシャッタは、フィルム使用のカメラに用いられるシャッタであるため、以下においては、それを前提にして説明する。更に、この図6(b)においては、シャッタ羽根の閉鎖状態における回転子3の位置を「閉鎖位置」とし、シャッタ羽根が口径規制位置で停止している状態における回転子3の位置を「口径規制位置」とし、シャッタ羽根の全開状態における回転子3の位置を「全開位置」として、閉鎖位置以外の位置における駆動ピン3bも破線で示してある。従って、この場合には、閉鎖位置が、本発明における回転子の初期位置ということになる。
【0011】
図6(b)に示されているように、閉鎖位置においては、回転子3は、磁極の境界線よりも若干S極側で鉄ピン8に対向している。従って、この状態においては、固定子コイルに通電されていなくても、鉄ピン8との間に作用する磁気的吸引力によって、回転子3には時計方向へ回転する力が付与されており、その回転を、図示していないストッパ手段によって阻止されることによって、この位置が確実に保持されている。また、回転子3が、全開位置にあるときには、回転子3は、磁極の境界線よりも若干N極側で鉄ピン8に対向することになる。従って、その状態においては、固定子コイルに通電されていなくても、鉄ピン8との間に作用する磁気的吸引力によって、回転子3には反時計方向へ回転する力が付与されていて、その回転を、図示していないストッパ手段によって阻止されることによって、その全開位置が保持される。
【0012】
ところで、図6(b)から明らかなように、口径規制位置は、閉鎖位置と全開位置との中間位置よりも、全開位置側に設定されている。即ち、回転子3が初期位置から回転を開始し、その回転可能な角度の中間位置を若干越えた位置に設定されている。その理由は、もし、口径規制位置を、閉鎖位置と中間位置との間に設定したとすると、その位置では、鉄ピン8が回転子3のS極に面していることになるため、固定子コイルに対する通電を断つと、回転子3は時計方向へ回転して、閉鎖位置へ復帰してしまうことになるからである。また、口径規制位置を中間位置に設定した場合にも、振動が生じたときや、カメラの構え方によってかかるシャッタ羽根の重力などによって、回転子3が極めて僅かでも時計方向へ回転させられてしまうようなことがあったときに、鉄ピン8と回転子3のS極との間に作用する磁気的吸引力によって、閉鎖位置へ復帰してしまうことがあるからである。
【0013】
ところが、口径規制位置を、図6(b)に示したように、中間位置よりも全開位置側に設定すると、鉄ピン8が、実質的に、回転子3のN極の周面と対向するようになるので、固定子コイルの通電を断っても、回転子3には、鉄ピン8と回転子3のN極との間に作用する磁気的吸引力によって、反時計方向への回転力が付与されることになり、その回転を口径規制手段に阻止されることによって、口径規制位置を保持されることになる。そして、このことは、デジタルカメラ用のシャッタの場合も同じであるが、その場合には、全開位置が初期位置となるので、口径規制位置は、中間位置を越えた閉鎖位置側の位置に、設定されることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成にしても、未だ口径規制位置での保持力が完全に得られるとは言いきれない。即ち、上記の図6(b)に示されているように、口径規制位置は中間位置から僅かに全開位置側の位置に設定されている。何故ならば、本来は、中間位置に設定するのが好ましいと考えられるからである。ところが、実際には、回転子3の全体の回転角度は35度ぐらいのものであり、回転子3の直径は5mm前後、鉄ピン8の直径は0.5mm程度のものであることから、回転子3の着磁位置や磁力にバラツキがあったり、鉄ピン8の寸法や取付け位置にバラツキがあったりすると、たとえそれらのバラツキが僅かであっても、組立後には、回転子3と鉄ピン8の取付け位置関係が、無視できないほどにずれてしまうことがある。そして、上記の図6(b)において、鉄ピン8の位置が線分Aの線上より下方へずれてしまった場合には、その状態で固定子コイルに対する通電を断つたときに、既に説明した理由によって、回転子3が時計方向へ回転してしまうようになってしまう。
【0015】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、固定子コイルに対する通電方向に応じて、回転子が所定の方向へ所定の角度だけ回転させられるようにした電流制御式のモータが、その回転子と一体の駆動ピンによって、相対的に作動する複数枚のシャッタ羽根を開閉作動させ、口径規制位置で撮影を行なう場合には、固定子コイルに通電されていなくても、シャッタ羽根が、その口径規制位置で確実に保持されるようにした、低コスト化,小型化,省電力化に適した電動式のカメラ用シャッタを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用シャッタは、2極に着磁された永久磁石製回転子がその径方向位置に回転軸と平行に延伸した駆動ピンを一体的に設けており該回転子は固定子コイルに対する通電方向に対応して初期位置から所定の回転角度だけ往復作動可能なモータと、前記回転子が前記初期位置にあるときはシャッタ地板に設けられた露光開口部を全開にしており前記回転子が前記初期位置から往復作動を行なうと前記駆動ピンに連動して相対的に往復作動し露光開口部の開閉作動を行なう複数枚のシャッタ羽根と、所定の付勢力を与えられていて前記回転子が前記初期位置にあるときには前記シャッタ羽根の一つの作動軌跡内に配置されており前記固定子コイルに所定の電流が供給された場合には該一つのシャッタ羽根の作動を停止させることによって前記回転角度の中間位置を所定の角度だけ越えた口径規制位置において前記回転子の回転を停止させ前記固定子コイルに前記所定の電流より大きい電流が供給された場合には該付勢力に抗して該一つのシャッタ羽根に押され前記シャッタ羽根が露光開口部を全閉し得るようにする口径規制手段と、前記回転子が前記初期位置と前記口径規制位置との略中間位置にあるとき前記回転子の磁極の境界線を少なくとも一方に延長した線上の位置に前記回転子の周面に対向し前記回転子との間に磁気的吸引力が作用するようにして配置されている磁気的保持手段と、を備えているようにする。
【0017】
また、その場合、前記口径規制手段が、前記回転子を前記口径規制位置で停止させる第1規制位置と前記初期位置から前記所定の回転角度を回転した位置で停止させる第2規制位置との間で所定の角度だけ回転し得るようにして前記シャッタ地板に取り付けられた規制部材と、前記規制部材の一部に巻回されていてその両端を前記シャッタ地板に設けられたばね掛け部に掛けており前記規制部材の所定の回転位置を境にして前記規制部材を何れか一方の規制位置へ回転させるように付勢するねじりコイルばねと、を備えていて、前記規制部材が、第1規制位置から第2規制位置へ回転するときにも、第2規制位置から第1規制位置へ回転するときにも、少なくともその初期段階においては、前記回転子によって直接又は間接に押されるようにすると、口径規制位置でシャッタ羽根を好適に停止させ得るようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。本実施例は、本発明を、デジタルカメラ用シャッタに適用したものであって、図1はカメラに組み込まれたとき撮像素子側から視てシャッタの初期状態を示した平面図であり、図2は各部材の重なり関係を理解できるようにするために概略的に示した断面図である。また、図3はシャッタ羽根が口径規制位置にある場合を示した平面図であり、図4はシャッタ羽根が閉鎖した状態を示した平面図である。更に、図5は回転子の各停止位置関係を示した説明図であり、夫々、図5(a)はシャッタ羽根が全開位置のときの状態を、図5(b)は口径規制位置のときの状態を、図5(c)は閉鎖位置のときの状態を示し、図5(d)はそれらの各状態における角度配分の一例を示したものである。
【0019】
先ず、図1及び図2を用いて本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1は合成樹脂製であり、補助地板2との間に羽根室を形成し、両者は、図示していない複数のビスによって相互に取り付けられている。また、シャッタ地板1と補助地板2の中央部には円形をした開口部1a,2aが形成されており、それらの開口部1a,2aを同心上に配置することにより露光開口部が形成されている。更に、シャッタ地板1と補助地板2には、重なるように配置されている同形の切欠き部1b,2bが形成されている。
【0020】
シャッタ地板1の表面側、即ち撮像素子側にはムービングマグネット型モータが取り付けられている。先ず、回転子3は、径方向に着磁された2極の永久磁石を有しているが、本実施例の場合には、図2に明示されているように、回転軸3aと、その回転軸3aの径方向位置において回転軸3aと平行に延伸するように形成された駆動ピン3bとが、合成樹脂製となっていて、アウトサート加工によって一体成形されている。そして、上記の2極の境界線は、図1において一点鎖線で示したように、その回転軸3aと駆動ピン3bとを通る線となっている。尚、この種のモータの回転子としては、回転軸3aや駆動ピン3bも永久磁石製としたものが知られているが、本発明においても、回転子3をそのようにすることを妨げない。
【0021】
本実施例の固定子枠は、合成樹脂製の上枠4と下枠5とで構成されており、それらによって回転軸3aを軸受けし、上枠4の複数のフック部4a(図2において一つだけを図示)によって相互に取り付けられている。また、図1においては図示を省略したが、下枠5には、回転軸3aを中心にした円弧状の長孔5aが形成されていて、そこに上記の駆動ピン3bが貫通されており、更に、シャッタ地板1と補助地板2にも同形の長孔1c,2cが形成され、その駆動ピン3bは、長孔1cを貫通し、先端部を長孔2cに挿入させている。そして、上枠4と下枠5の軸受け部を覆うようにしてコイル6が巻回されている。
【0022】
また、筒状をした上枠4の外周面には、円筒形をしたヨーク7が嵌合されている。更に、図1に示されているように、鉄ピン8が、上枠4に形成された溝孔に圧入されていて、回転子3の周面に対向するようにされている。尚、本実施例においては、保持手段として鉄ピン8を一つだけを設けているが、このような磁性体部材を、回転軸3aを間にした対称位置にもう一つ設けるようにしてもよく、その理由は、後述する説明から理解することができるようにする。以上のように構成されたモータは、二つのビス9,10によってシャッタ地板1に取り付けられている。
【0023】
次に、上記したモータ以外の、シャッタ地板1の表面側の構成を説明する。シャッタ地板1には、回転子3の回転軸3aと同心位置に軸1dが設けられていて、そこにねじりコイルばね11が緩く巻回されている。そして、そのねじりコイルばね11の一端は、上記の駆動ピン3bに掛けられており、他端は、円弧状の長孔1eから羽根室内に挿入され、後述する一方のシャッタ羽根に掛けられている。また、シャッタ地板1には、軸1fと、ばね掛け部1gと、ストッパ1hが設けられていて、軸1fの先端に形成された小径部は、上記の下枠5に形成された孔に嵌合させられている。
【0024】
また、この軸1fには、規制部材12が回転可能に取り付けられており、その表面側にはピン12aが設けられていて、背面側にはピン12bと半月ピン12cとが設けられている。そのうち、ピン12bは、シャッタ地板1に形成された長孔1iを貫通して、その先端を補助地板2に形成された長孔2dに挿入しており、半月ピン12cは、上記した切欠き部1b,2bに挿入されている。そして、この規制部材12は、図1において、時計方向の回転をストッパ1hによって阻止され、反時計方向の回転は、半月ピン12cが切欠き部1b,2bの端面に当接して阻止されるようになっている。
【0025】
更に、上記のピン12aには、ねじりコイルばね13が緩く巻回され、その両端をばね掛け部1gに掛けている。従って、このねじりコイルばね13は、図1の状態においては、規制部材12を反時計方向へ回転させるように付勢しているが、この状態から、その付勢力に抗して規制部材12を強制的に時計方向へ回転させ、ピン12aが、軸1fとばね掛け部1gとを結ぶ線分よりも右側に位置するようになると、その段階からは、規制部材12を時計方向へ回転させるように付勢する構成となっている。
【0026】
次に、シャッタ地板1の背面側の構成を説明する。シャッタ地板1には、二つの軸1j,1kと三つのストッパ1m,1n,1pとが、一体成形によって形成されている。そして、それらの先端は、何れも補助地板2に形成された夫々の孔に嵌合させられている。また、軸1j,1kには、一対のシャッタ羽根14,15が回転可能に取り付けられている。そして、シャッタ羽根14,15の長孔14a,15aには、周知のようにして、上記の駆動ピン3bが嵌合している。従って、シャッタ羽根14,15は、図1において、回転子3が反時計方向へ回転すると、開口部1aの閉じ作動を行い、その後、回転子3が時計方向へ回転すると、開き作動を行うようになっている。
【0027】
また、一端を駆動ピン3bに掛けている上記のねじりコイルばね11は、その他端をシャッタ羽根15に掛けている。そのため、シャッタ羽根15は、そのねじりコイルばね11によって反時計方向、即ち閉じ作動方向へ付勢されていることになる。更に、後述の作動説明からも分かるように、規制部材12は、そのピン12bがシャッタ羽根15に押されることによって反時計方向へ回転させられ、半月ピン12cがシャッタ羽根14に押されることによって時計方向へ回転させられ得るようになっている。
【0028】
次に、本実施例の作動を説明する。本実施例のシャッタ羽根14,15は、撮影終了直後の状態以外には、撮像素子の全面を覆ってしまうことがない。そして、図1は、カメラが使用されていない場合の状態、即ち電源スイッチが閉じていないときの状態を示している。そのため、この状態においては、当然のことながら、コイル6には通電されていない。しかし、本実施例の場合には、このような状態においても、回転子3の回転位置は、回転子3の磁力の作用によって確実に維持されるようになっている。
【0029】
即ち、図1と同じように、回転子3の初期位置を示した図5(a)から明瞭なように、この図1の状態においては、回転子3のS極と鉄ピン8との間に作用する吸引力が、N極と鉄ピン8との間に作用する吸引力より大きいため、回転子3には時計方向へ回転する力が付与されている。そのため、駆動ピン3bが、シャッタ羽根14,15を開き作動方向へ押しているが、シャッタ羽根14の作動をストッパ1mが阻止し、シャッタ羽根15の作動をストッパ1nが阻止することによって、この状態が維持されている。従って、シャッタ羽根14,15と軸1j,1kとの間、及びシャッタ羽根14,15の長孔14a,15aと駆動ピン3bとの間に公差が設けられていても、シャッタ羽根14,15は、振動等によってガタ付くようなことがない。
【0030】
このような図1の状態において、先ず、電源スイッチが閉じられる。周知のように、モニター装置を備えたカメラの中には、電源スイッチが閉じられると、レリーズボタンを押さなくても、測光装置や測距装置が働いて、被写界条件に対応した小口径の開口を自動的に設定してしまうものがある。本発明は、そのような仕様のカメラにも適用することが可能であるが、本実施例の場合には、電源スイッチを閉じただけでは、口径を自動的に設定しないカメラに用いられた場合で説明する。そのため、上記のように電源スイッチが閉じられても、コイル6には通電されず、図1に示された状態がそのまま維持されている。
【0031】
そこで、先ず、撮影に際して小口径の開口部が選択された場合について説明する。カメラのレリーズボタンが押されると、コイル6に対して順方向に通電が開始され、回転子3は上記の鉄ピン8との間に作用する保持力に抗して、反時計方向へ回転させられる。また、言うまでもないことであるが、その保持力は回転子3が回転していくにしたがって弱くなっていく。そして、回転子3は、その回転に伴って、駆動ピン3bによってシャッタ羽根14,15を相対的に作動させ、開口部1aを閉じていく。
【0032】
その後、回転子3が、その回転可能な角度の中間位置に達したとき、即ち、回転子3のN極とS極の境界線の延長上に鉄ピン8があるような位置に達すると、コイル6に対する順方向の通電を断つ。そうすると、回転子3やシャッタ羽根14,15は、それらの慣性力によって若干作動を続け、シャッタ羽根14の先端が規制部材12の半月ピン12cに当接して、図3の状態で停止する。その場合、シャッタ羽根14が半月ピン12cを押して、一時的に規制部材12を時計方向へ回転させるようなことがあったとしても、軸1fとばね掛け部1gとを結ぶ線分よりもピン12aが右側となるまで回転されてしまうことはないので、ねじりコイルばね13の付勢力によって図3の状態に復帰することが可能となっている。このことから、最終的に図3の状態が得られるのであれば、コイル6に対する順方向の通電を断つタイミングは、シャッタ羽根14が半月ピン12cを押し始めた直後であってもよいことになる。
【0033】
そして、本実施例によれば、その図3の状態において、回転子3には、そのN極と鉄ピン8との間に作用する吸引力が、S極との間に作用する吸引力よりも大きいため、反時計方向へ回転する力が付与されている。そのことは、図3における回転子3の位置を分かり易く示した図5(b)によって明瞭である。そのため、実際には、シャッタ羽根14,15は、駆動ピン3bによって閉じ作動方向へ作動する力を与えられていることになるが、その力はねじりコイルばね13の付勢力による規制部材12の反時計方向の回転力よりも小さいために、この状態が維持される。
【0034】
また、シャッタ羽根14は、半月ピン12cに押し付けられているので、図3に示された状態を確実に維持させられているが、他方のシャッタ羽根15は、長孔15aと駆動ピン3bとの嵌合公差によってガタ付くようになっているので、カメラを構える姿勢などによって若干でも変位してしまうようでは、常に所定の開口口径を得ることができなくなってしまう。そこで、本実施例においては、シャッタ羽根15に対して、ねじりコイルばね11が掛けられていて、シャッタ羽根15を閉じ作動方向に付勢し、シャッタ羽根15も確実に図3に示された状態を維持できるようにしている。
【0035】
尚、本実施例においては、ねじりコイルばね11が、回転子3の回転軸3aと同心的に配置された軸1d(図2参照)に巻回されていて、且つその一端を駆動ピン3bに掛け、他端をシャッタ羽根15に掛けているので、回転子3の回転位置によって負荷変動を生じさせてしまうというようなことが全くない。また、ねじりコイルばね11は、シャッタ羽根15を閉じ作動方向へ付勢しているので、その付勢力は、保持手段(鉄ピン8)によって与えられている閉じ作動方向への回転力に逆らうこともなく、振動等によってもシャッタ羽根14,15が開き作動方向へは作動しないように作用している。しかしながら、カメラの仕様次第によっては、必ずしもこのように構成しなくてもよい場合がある。
【0036】
ここで、本実施例における鉄ピン8の配置位置を、主に図5を用いて説明しておく。本実施例の鉄ピン8は、図6(b)に示された鉄ピン8のように、回転子3が、その回転可能角度の中間位置に達したとき、回転子3の磁極境界線の延長線上となる位置には配置されていない。本実施例の場合には、図5(d)から分かるように、鉄ピン8は、回転子3が初期位置である全開位置と口径規制位置との略中間位置にあるとき、回転子3の磁極の境界線を一方に延長した線上の位置において、回転子3の周面に対向するようにして配置されている。そのため、回転子3の着磁位置や磁力にバラツキがあったり、鉄ピン8の寸法や取付け位置にバラツキがあったりして、組立後に、回転子3と鉄ピン8との相対的な取付け位置関係が、若干ずれても、回転子3は、口径規制位置から全開位置へ復帰作動をしてしまうようなことがない。
【0037】
また、本実施例における鉄ピン8の配置位置を、回転子3の回転角度の中間位置を示す線分Aより、更に上方位置となるように設定することも考えられるが、そのようにした場合には、回転子3を反時計方向へ回転させる力は大きくなり、より確実な保持が可能とはなるものの、逆に図5(a)の状態において、回転子3を時計方向へ回転させる力が弱くなり、初期位置での保持力が減退することになってしまう。そのため、本実施例の場合よりも、口径規制位置での保持力を大きくしたい場合には、図5(b)の状態において、回転子3の回転軸3aを鉄ピン8とで挟む位置に、もう一つの鉄ピンを配置し、その鉄ピンと回転子3との間にも、回転子3を反時計方向へ回転させる吸引力が作用するようにすればよい。また、その他の方法としては、図6(a),(c)に示した場合に準じて、本実施例の鉄ピン8と回転子3の回転軸3aとを通る直線に対して対称となるように、複数の鉄ピンを配置するようにしても差し支えない。更には、それらの両方の方法を採用しても差し支えない。
【0038】
このようにして、シャッタ羽根14,15が、口径規制位置で停止すると、次に、撮像素子に撮影開始の信号が与えられる。そして、所定の撮影時間が経過すると、制御回路からシャッタ羽根14,15の閉じ信号が発せられ、コイル6に対して再度順方向への通電が行なわれるが、本実施例においては、この場合、初期位置から口径規制位置へ作動する時よりも大きな電流がコイル6に供給される。そのため、回転子3は、図3に示された状態から更に反時計方向へ回転される。そして、その回転によって、シャッタ羽根14は、半月ピン12cを押し、ねじりコイルばね13の付勢力に抗して規制部材12を時計方向へ回転させていくことになる。
【0039】
しかしながら、規制部材12のピン12aの位置が、軸1fとばね掛け部1gとを結ぶ線分よりも右側になると、ねじりコイルばね13の付勢力は、規制部材12を時計方向へ回転させるように作用するようになる。そのため、その段階からは、規制部材12は、ストッパ1hに当接して停止させられるまで、急速に時計方向へ回転させられる。このことから、ねじりコイルばね13の付勢力は、規制部材12の回転に伴い、ねじりコイルばね13の両端がばね掛け部1gによって押し広げられるので、途中までは回転子3の負荷として作用し、しかも、その負荷が徐々に大きくなっていくが、その後は、負荷として全く作用しなくなるわけである。従って、最後までねじりコイルばねを緊張させていかなければならない構成に比較して、回転子3の駆動力が小さくてよいことになるから、消費電力は少なくて済むし、場合によっては、モータ自体のコストを下げることも可能になる。
【0040】
このようにして、図3の状態からシャッタ羽根14,15の閉じ作動が行なわれるが、シャッタ羽根14,15が開口部1aを閉じた段階で、撮影が終了する。そして、回転子3の回転は、その後、図4に示すように、シャッタ羽根14の先端が、規制部材12の半月ピン12cに当接することによって停止させられる。尚、シャッタ羽根14は、半月ピン12cに当接したとき、その形状から若干撓まされてしまう。そのため、他方のシャッタ羽根15は、その後も僅かに作動し、先端がストッパ1pに当接することによって、その作動を阻止されるようになっている。そして、最終的には、図4に示されたように、その先端がストッパ1pから若干離れた状態で静止することになる。
【0041】
本発明は、この図4の状態において、コイル6に対して順方向へ通電し続けることを妨げるものではないが、本実施例の場合には、消費電力を節約するために、その順方向への通電を断ち、無通電状態にしている。しかし、そのようにしても、図4の状態は確実に維持される。即ち、図5(c)に分かり易く示したように、この状態においては、回転子3のN極と鉄ピン8との間に作用する吸引力によって、回転子3には反時計方向へ回転する力が付与されているからである。
【0042】
尚、このことからも分かるように、本実施例の場合には、コイル6に対する通電を断つタイミングを、シャッタ羽根14,15が開口部1aを閉じて停止する前にすることができる。即ち、その段階においては、上記の鉄ピン8の存在によって回転子3を反時計方向へ回転させる力と、シャッタ羽根14,15の慣性力とが働いている上に、ねじりコイルばね13の付勢力が全く作用していないからである。しかしながら、シャッタ羽根14,15の閉じ作動は、出来るだけ速い方がよいから、余り前に通電を断つのは好ましいことではない。
【0043】
このようにして、開口部1aが閉じられた後、撮像情報が記憶装置に記憶されると、次の撮影に備えて、シャッタ羽根14,15の開き作動が行わされる。そして、その場合には、閉じ作動の場合とは反対に、コイル6に対して逆方向への通電が行なわれる。そのため、回転子3は、時計方向へ回転する力が付与され、鉄ピン8との間に作用する吸引力に抗して時計方向へ回転させられる。そして、シャッタ羽根14,15が、図3に示された口径規制位置を過ぎた後には、シャッタ羽根15が、規制部材12のピン12bを押し、ねじりコイルばね13の付勢力に抗して、規制部材12を反時計方向へ回転させていくようになる。
【0044】
そして、その後、規制部材12のピン12aの位置が、軸1fとばね掛け部1gとを結ぶ線分よりも左側になると、規制部材12に対するねじりコイルばね13の付勢方向が逆になるので、規制部材12は急速に反時計方向へ回転され、半月ピン12cが切欠き部1bの端面に当接することによって停止させられる。また、その過程において、半月ピン12cは、シャッタ羽根14,15には、接触することがない。そして、このようなシャッタ羽根14,15の開き作動は、その後、ストッパ1m,1nに当接することによって停止され、コイル6に対する通電が断たれることによって、図1に示された状態と同じ状態になる。
【0045】
尚、上記の開き作動の途中において、回転子3が中間位置を越えた後であれば、その段階でコイル6に対する通電を断っても、鉄ピン8との間に作用する吸引力によって、回転子3を図1に示した状態に復帰させることが可能であることは言うまでもない。また、本実施例において、予め連続撮影を行なうようにセットされている場合や、本実施例の場合とは異なるが、電源スイッチが閉じた段階で上記の開口規制位置が得られるようにした場合には、例えば、図4においてシャッタ羽根15の右縁の一部をピン12b側に張り出すようにして押動部を形成し、上記の開き作動の過程において、回転子3が図3に示された状態になる前に、上記の押動部によってピン12bを押し、規制部材12を図3に示された状態にさせてしまい、且つコイル6に対する通電を断つようにすれば、その開き作動を図3に示した状態で停止させ、その位置から次の撮影を行なわせることが可能になる。
【0046】
次に、上記のようにして口径を規制することなく、露光開口部のままで撮影する場合を説明するが、上記の説明と重複する点については、省略するか簡略化して説明することにする。先ず、撮影に際してレリーズボタンが押されると、この場合には直ちに、CCDなどの撮像素子に撮影開始の信号が与えられる。そして、所定の撮影時間が経過すると、制御回路からシャッタ羽根14,15の閉じ信号が発せられ、コイル6に対して順方向への通電が行なわれて、回転子3は図1の状態から反時計方向へ回転させられる。
【0047】
それによって、シャッタ羽根14,15は、駆動ピン3bによって相対的に作動され、開口部1aを閉じてゆくが、この場合には、コイル6に対して最初から順方向の大きな電流が供給されていて、図3の状態になっても、コイル6に対する通電は続けられているので、その状態からは、シャッタ羽根14が規制部材12の半月ピン12cを押して、閉じ作動を続けて行く。そして、規制部材12のピン12aの位置が、軸1fとばね掛け部1gとを結ぶ線分の右側になると、規制部材12がねじりコイルばね13の付勢力によって急速に回転され、その後、シャッタ羽根14が、既に停止している規制部材12の半月ピン12cに当接して、図4に示された状態になる。その後、コイル6に対する通電が断たれ、撮像情報が記憶装置に記憶されるが、以後の作動は、上記した口径規制位置での撮影の場合と実質的に同じに行なわれ、図1と同じ状態に復帰する。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、永久磁石回転子が固定子コイルの通電方向に対応して所定の回転角度範囲で往復回転するムービングマグネット型モータが、その回転子と一体の駆動ピンによって、相対的に作動する複数枚のシャッタ羽根に開閉作動を行わせるほか、鉄ピンのような磁気的保持手段を、回転子が初期位置と口径規制位置との略中間位置にあるとき、回転子の磁極の境界線を少なくとも一方に延長した線上の位置に配置するようにしたから、少なくとも初期位置と口径規制位置とにおいては、固定子コイルに対する通電を断っても、好適にその停止状態を維持させることができ、低コストで小型のカメラ用シャッタを実現することが可能になる。また、実施例のような構成にした場合には、シャッタ羽根を口径規制位置から閉じさせるとき、規制部材を付勢しているねじりコイルばねを、シャッタ羽根の閉じ作動が終了するまで緊張させていく必要がなく、且つシャッタ羽根の閉鎖状態において固定子コイルに対する通電を断つようにすることもできるので、省電力化にとって極めて有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の初期状態を、カメラに組み込まれたとき撮像素子側から視た平面図である。
【図2】各部材の重なり関係を理解できるようにするために概略的に示した実施例の断面図である。
【図3】シャッタ羽根が口径規制位置にある場合を示した実施例の平面図である。
【図4】シャッタ羽根が閉鎖した状態を示した実施例の平面図である。
【図5】実施例における回転子の各停止位置関係を示した説明図であり、図5(a)はシャッタ羽根が全開位置のときの状態を、図5(b)は口径規制位置のときの状態を、図5(c)は閉鎖位置のときの状態を示し、図5(d)はそれらの各状態における角度配分の一例を示したものである。
【図6】図6(a)〜(c)は、夫々、従来例を示した説明図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,2a 開口部
1b,2b 切欠き部
1c,1e,1i,2c,2d,5a,15a,16a 長孔
1d,1f,1j,1k 軸
1g ばね掛け部
1h,1m,1n,1p ストッパ
2 補助地板
3 回転子
3a 回転軸
3b 駆動ピン
4 上枠
4a フック部
5 下枠
6 コイル
7 ヨーク
8 鉄ピン
9,10 ビス
11,13 ねじりコイルばね
12 規制部材
12a,12b ピン
12c 半月ピン
14,15 シャッタ羽根[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an electric camera capable of photographing with a predetermined opening smaller than the exposure opening by a plurality of shutter blades rotating in opposite directions and opening and closing the circular exposure opening. The present invention relates to a shutter for use.
[0002]
[Prior art]
There is known a camera shutter in which an exposure opening is opened and closed by simultaneously rotating two shutter blades in opposite directions. Further, as a development of the configuration, one shutter blade and two shutter blades are rotated in opposite directions, or two shutter blades are rotated in opposite directions. Are known. In such a type of shutter, the exposure opening is normally opened from the substantially central portion and closed toward the substantially central portion. Therefore, when used in a camera that uses film, the shutter blade is temporarily stopped at a predetermined aperture position during the opening operation, and when used in a digital camera, the camera specifications In any case, the shutter blades are closed from the positions when the photographing end signal is issued so that the shutter blades are closed. Thus, it is possible to cause the shutter blades to also function as aperture blades.
[0003]
On the other hand, as a shutter driving means, a current control type motor called a moving magnet type motor is known. This motor usually has a rotor made of a permanent magnet magnetized in two poles, and has an output pin (drive pin) extending in parallel with the rotation axis at the radial position. It is configured to be able to rotate in a range of a predetermined rotation angle in a direction corresponding to the energization direction for the stator coil, and is characterized by being easy to downsize at a low cost. If it is cut off, there is a disadvantage that the stop position of the rotor becomes extremely unstable. For this reason, at least in the case of a camera using film, in the shutter closed state, and in the case of a digital camera, in order to prevent the rotor from rotating carelessly, some holding is necessary. It is necessary to provide means. An example in which such a holding means is provided in a camera using a film is described in Japanese Utility Model Laid-Open No. 2-19120.
[0004]
According to the description of this publication, in FIG. 1 and FIG. 2, the
[0005]
By the way, when such a motor is employed in the type of shutter described above, when photographing with a predetermined aperture, the operation of the rotor and shutter blades is stopped halfway by some mechanical aperture regulating means. At the same time, in the case of shooting without stopping the operation of the rotor and the shutter blades, the aperture restricting means must be kept out of the way. Therefore, as one method for enabling such a case, only when photographing at a predetermined aperture position, the aperture restricting means is moved within the operating locus of the rotor drive pin or shutter blade by a special drive means. It is conceivable to make it come into view. However, in order to do so, the driving means must be provided specially, which is disadvantageous in terms of cost and disadvantageous in terms of layout, and goes against the demand for miniaturization. Therefore, it is desired to be performed by another method that does not provide such driving means.
[0006]
On the other hand, since most of the functions of recent cameras are electrically controlled, when the shutter blade is stopped at the aperture restriction position, the stator coil is de-energized. It is preferable that However, in order to make this possible, the rotor and the shutter blade must be reliably maintained in the stopped state not only at the initial position described above but also at the aperture restriction position. I must.
[0007]
Therefore, it is conceivable that when the shutter blade is stopped at the aperture restriction position at the time of shooting, the rotor is rotated with a weak current from the beginning, or the energization is cut off immediately before the aperture restriction position, and the aperture restriction means. In the case where it is desired to be restrained at the aperture restricting position and to operate beyond the aperture restricting position, a strong current is supplied to overcome the restraining force of the aperture restricting means. And when stopping at the aperture restriction position, it is necessary to ensure that the stop position of the shutter blades is held even if the stator coil is de-energized. A conventional configuration example that can be held will be described with reference to FIG.
[0008]
FIGS. 6A to 6C show separately cases where the number of
[0009]
In FIG. 6B, one
[0010]
Therefore, the reason why the stopped state is reliably maintained even when the energization to the stator coil is cut off at the aperture restricting position is represented by the simplest configuration on behalf of these three conventional examples. What is shown in FIG. 6B will be described. In addition, since the shutter described in the above-mentioned publication is a shutter used in a camera using a film, the following description will be made on the assumption thereof. Further, in FIG. 6B, the position of the
[0011]
As shown in FIG. 6B, in the closed position, the
[0012]
By the way, as is clear from FIG. 6B, the aperture restriction position is set to the fully open position side with respect to the intermediate position between the closed position and the fully open position. That is, the
[0013]
However, when the aperture restriction position is set to the fully open position side of the intermediate position as shown in FIG. 6B, the
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
However, even with the above configuration, it cannot be said that the holding force at the aperture restriction position can be obtained completely. That is, as shown in FIG. 6B, the aperture restriction position is set to a position slightly on the fully open position side from the intermediate position. This is because, originally, it is considered preferable to set the intermediate position. However, in practice, the entire rotation angle of the
[0015]
The present invention has been made to solve such problems, and the object of the present invention is to rotate the rotor in a predetermined direction by a predetermined angle in accordance with the energization direction to the stator coil. When a current-controlled motor that is configured to open and close a plurality of shutter blades that are relatively operated by a drive pin integrated with the rotor to perform shooting at the aperture restriction position, a stator coil By providing an electric camera shutter suitable for cost reduction, downsizing, and power saving, in which the shutter blade is securely held at the aperture restriction position even when the power is not energized. is there.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a camera shutter according to the present invention has a permanent magnet rotor magnetized in two poles and integrally provided with a drive pin extending parallel to the rotation axis at a radial position thereof. The rotor has a motor that can reciprocate by a predetermined rotation angle from an initial position corresponding to the energization direction to the stator coil, and the rotor is in the initial position Is Exposure opening provided on shutter base plate Is fully open and the rotor reciprocates from the initial position. A plurality of shutter blades that reciprocate relatively in conjunction with the drive pin to open and close the exposure opening; and When a predetermined urging force is applied and the rotor is in the initial position, it is disposed within one operating locus of the shutter blade, and when a predetermined current is supplied to the stator coil, the one is By deactivating the two shutter blades At the aperture restriction position that exceeds the intermediate position of the rotation angle by a predetermined angle Rotation of the rotor Stop When a current larger than the predetermined current is supplied to the stator coil, the shutter blade is pushed by the one shutter blade against the biasing force, and the shutter blade fully closes the exposure opening. obtain To do A boundary line between the magnetic poles of the rotor when the aperture restricting means and the rotor are at a substantially intermediate position between the initial position and the aperture restricting position At least one Extended On line And a magnetic holding means arranged at a position so as to oppose the circumferential surface of the rotor and to exert a magnetic attractive force between the rotor and the rotor.
[0017]
In this case, the aperture restricting means is between a first restricting position where the rotor is stopped at the aperture restricting position and a second restricting position where the rotor is stopped at a position rotated by the predetermined rotation angle from the initial position. And a regulating member attached to the shutter base plate so as to be able to rotate by a predetermined angle, and is wound around a part of the regulating member, and both ends thereof are hooked on spring hook portions provided on the shutter base plate. A torsion coil spring that urges the restricting member to rotate to any one of the restricting positions with a predetermined rotation position of the restricting member as a boundary, and the restricting member is moved from the first restricting position. Even when rotating to the second restriction position and when rotating from the second restriction position to the first restriction position, at least in the initial stage, it is directly or indirectly pushed by the rotor. If that, so it can be suitably stop the shutter blade at the aperture regulating position.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the illustrated examples. In this embodiment, the present invention is applied to a shutter for a digital camera, and FIG. 1 is a plan view showing an initial state of the shutter when viewed from the image sensor side when incorporated in the camera. FIG. 3 is a cross-sectional view schematically showing the overlapping relationship of each member. FIG. 3 is a plan view showing a case where the shutter blades are in the aperture restriction position, and FIG. 4 is a plan view showing a state where the shutter blades are closed. Further, FIG. 5 is an explanatory view showing the relationship of the respective stop positions of the rotor. FIG. 5 (a) shows the state when the shutter blades are fully open, and FIG. 5 (b) shows the state when the aperture is restricted. FIG. 5 (c) shows the state at the closed position, and FIG. 5 (d) shows an example of angle distribution in each of these states.
[0019]
First, the configuration of this embodiment will be described with reference to FIGS. The
[0020]
A moving magnet type motor is attached to the surface side of the
[0021]
The stator frame of the present embodiment is composed of an
[0022]
A
[0023]
Next, the structure on the surface side of the
[0024]
In addition, a regulating
[0025]
Further, the
[0026]
Next, the configuration on the back side of the
[0027]
Further, the
[0028]
Next, the operation of this embodiment will be described. The
[0029]
That is, as is clear from FIG. 5A showing the initial position of the
[0030]
In such a state of FIG. 1, first, the power switch is closed. As is well known, in some cameras equipped with a monitor device, when the power switch is closed, the metering device and the distance measuring device work without pressing the release button, and the small aperture corresponding to the field condition Some automatically set the opening. The present invention is also applied to a camera having such a specification. But Although it is possible, in the case of the present embodiment, a case will be described where the aperture is not automatically set only by closing the power switch. Therefore, even if the power switch is closed as described above, the
[0031]
Therefore, first, a case where an opening having a small diameter is selected at the time of shooting will be described. When the release button of the camera is pressed, the
[0032]
Thereafter, when the
[0033]
According to this embodiment, in the state shown in FIG. 3, the
[0034]
Further, since the
[0035]
In this embodiment, the
[0036]
Here, the arrangement position of the iron pins 8 in the present embodiment will be described mainly with reference to FIG. The
[0037]
In addition, it may be possible to set the arrangement position of the iron pins 8 in the present embodiment so that the position is further higher than the line segment A indicating the intermediate position of the rotation angle of the
[0038]
In this way, when the
[0039]
However, when the position of the
[0040]
In this manner, the
[0041]
The present invention does not prevent the
[0042]
As can be seen from this, in the case of the present embodiment, the timing at which the
[0043]
After the
[0044]
After that, when the position of the
[0045]
In the middle of the opening operation described above, if the
[0046]
Next, a case will be described in which the exposure is performed without restricting the aperture as described above, but the points overlapping with the above description will be omitted or simplified. . First, when the release button is pressed during photographing, a photographing start signal is immediately given to an image pickup device such as a CCD in this case. When a predetermined shooting time has elapsed, a closing signal for the
[0047]
Accordingly, the
[0048]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the moving magnet type motor in which the permanent magnet rotor reciprocates in a predetermined rotation angle range corresponding to the energizing direction of the stator coil is relatively moved by the driving pin integrated with the rotor. In addition to opening and closing the shutter blades that are actuated automatically, a magnetic holding means such as an iron pin is provided so that when the rotor is at a substantially intermediate position between the initial position and the aperture restriction position, the magnetic pole of the rotor The border of At least one Extended Position on the line Therefore, at least at the initial position and the aperture restriction position, even if the stator coil is de-energized, the stationary state can be suitably maintained, and a low-cost and small camera shutter can be provided. Can be realized. Further, in the case of the configuration as in the embodiment, when the shutter blade is closed from the aperture restriction position, the torsion coil spring biasing the restriction member is tensioned until the shutter blade closing operation is completed. In addition, it is possible to cut off the energization of the stator coil in the closed state of the shutter blade, which is extremely advantageous for power saving.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an initial state of an embodiment as viewed from the image sensor side when incorporated in a camera.
FIG. 2 is a cross-sectional view of an embodiment schematically shown in order to make it possible to understand the overlapping relationship between members.
FIG. 3 is a plan view of the embodiment showing a case where the shutter blade is in the aperture restriction position.
FIG. 4 is a plan view of an embodiment showing a state in which shutter blades are closed.
FIGS. 5A and 5B are explanatory views showing a relationship between the respective stop positions of the rotor in the embodiment, in which FIG. 5A shows a state when the shutter blades are in a fully open position, and FIG. FIG. 5 (c) shows the state at the closed position, and FIG. 5 (d) shows an example of angle distribution in each of these states.
FIGS. 6A to 6C are explanatory views showing a conventional example, respectively.
[Explanation of symbols]
1 Shutter base plate
1a, 2a opening
1b, 2b Notch
1c, 1e, 1i, 2c, 2d, 5a, 15a, 16a
1d, 1f, 1j, 1k axes
1g Spring hook
1h, 1m, 1n, 1p stopper
2 Auxiliary ground plane
3 Rotor
3a Rotating shaft
3b Drive pin
4 Upper frame
4a Hook part
5 Bottom frame
6 coils
7 York
8 Iron pin
9,10 screw
11, 13 Torsion coil spring
12 Regulatory members
12a, 12b pin
12c half moon pin
14,15 Shutter blade
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