JP4460723B2 - 海洋観測ブイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は海洋観測ブイに関し、特にブイの櫓や浮体に装備した各種の機器類が盗難、破壊されることを防止する機能を備えた盗難防止機能付きブイの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
海洋観測ブイは、海洋の特定海面における水温、海水密度、波高、波浪到来方位、或は海面風向、風力など、海洋の特性を観察し、海洋気象についての観測データを例えば人工衛星を介して地上局に送信するために、特定の海域に係留、或は放流されるブイである。
これらの海洋観測ブイは、高価な気象計、海洋観測機器、送信機器を搭載しているため、例えばインドネシア付近の如く、海賊が出没する海域では、観測機器等の盗難や人為的な破壊が行われる事件が頻発している。例えば、赤道付近に設置される係留ブイにあっては、各種観測機器や送信機器、バッテリ等を浮体上の櫓部分に装備しているため、櫓の基部から切断されて櫓ごと持ち去られる盗難が多発している。
このようなところから、従来の海洋観測ブイには、盗難監視ビーコンシステムが用いられており、測位機能を有したアルゴスシステムやGPSを用いて、予め指定する設置海域を大きくはずれた位置にブイが移動したと判定された場合には、地上の監視者はブイシステムに盗難等の異常が発生したものと判断している。
しかし、盗難監視ビーコンシステムにより盗難を監視し、盗難発生を判定、発見したとしても、直ちに盗難を阻止することはできず、機器類の盗難や損壊行為を未然に阻止することはできない。盗難監視ビーコンシステムによる対応策はあくまで事後的なものであり、盗難等を未然に確実に阻止することは困難である。
また、従来のビーコンシステムに係る装置の形状は、λ/4ホイップアンテナが露出している円筒形タイプであるため、アンテナの指向特性を十分に発揮させるためにはこれを櫓上部に取り付ける必要があり、同じく櫓に取り付けた観測機器と共に盗難に合うことが多い。また、このビーコンシステム装置は一見してアンテナや送信機であることが明らかな形状を有する為、盗取者は追跡を警戒してこれをいち早く破壊するので、装置は電波停止に陥り、ブイの現在位置が不明となり、盗難監視ビーコンシステムは作動停止に陥る。従って、地上の監視者は、ビーコンシステム停止の原因が故障によるのか、或いは、盗難によるのか判断できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その課題は、係留式或は漂流式の海洋観測ブイに装備した各種の機器類が盗難、破壊される事態を未然に防止する機能を備えた盗難防止機能付き海洋観測ブイを提供することにある。具体的には、人体がブイに接近したことを検知して警報装置により警告、威嚇することにより、盗難等を未然に防止すると共に、従来、櫓に取り付けていたことによってアンテナや送信機であることを容易に察知され易かった外観を改善し、アンテナや送信機の存在、位置を認識できないようにカムフラージュした海洋観測ブイを提供することにある。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】
上記課題を解決する為、請求項1の発明は、
浮体と、
前記浮体によって支持されて上方に突出する櫓と、
前記浮体の内外、或は前記櫓に取り付けられた観測機器、無線送信機、アンテナ等の各種機器類を備え、
前記無線送信機及びアンテナを前記櫓直下の前記浮体上面のデッキ又はハッチに組み込み同化し、
前記アンテナは、水平方向は無指向性であり、垂直方向は斜め上方に最大レベルを有する放射パターンとなるよう構成することで、前記櫓による電波障害を受けない指向特性を有し、
前記アンテナを、棒状の給電導体の上端部にローディング用の平板状導体を固定した短縮型のトップロードアンテナ、或は誘電体基板の片面にアース導体、他面に放射導体を形成して構成するマイクロストリップアンテナとした
ことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記無線送信機とアンテナは前記デッキ又はハッチの上面に突出する送信機防水筐体に収容され、前記送信機防水筐体の底面に対して、前記デッキ又はハッチの上面をはさんで送信機本体を駆動する電池パックを収容する電池防水筐体を着脱自在に固定したことを特徴とする。
請求項3の発明は前記浮体或は櫓の適所に、温度により人体が接近したことを検出する人体検出センサを備え、前記人体検出センサが人体の接近を検出した際に、接近者に対して音声、又は発光によって警告、威嚇を行う警報装置を備え、前記警報装置は、大音量の警告音を発生するスピーカ、或は目眩まし効果を備えた発光源であることを特徴とする。
請求項4の発明は前記無線送信機は、前記人体検出センサが人体の接近を検出した際に、検出結果を人工衛星を経由して外部へ送信する機能を有することを特徴とする。
請求項5の発明は前記人体検出センサへの電力供給を所定間隔として第一の所定時間検出動作を行い、検出動作中に人体を検出した場合は、検出時点から第一の所定時間より長い第二の所定時間、検出動作を行うことを特徴とする。
請求項6の発明は前記第二の所定時間中に人体の検出が継続して行われた場合に、人体の接近を判定することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明に係る海洋観測ブイは、搭載した観測機器による海洋観測の結果得られる海洋気象についての各種観測データを例えば周回型の人工衛星を介して地上局に送信するために、特定の海域に係留、或は放流されるブイであり、送信手段としてアルゴスシステム送信機を装備している。
図1は、本発明に係る海洋観測ブイの一例を示す外観図である。この海洋観測ブイは、浮体1上に複数本の支柱3から成る櫓2の基部を固定し、当該支柱3の適所に海洋気象観測器類5、送信アンテナ(アルゴスアンテナ)6、スピーカ7等の警報装置を固定し、更にデッキ蓋としてのハッチ10の外周に人体検出センサ11を、またその上部にはストロボライト等の発光源15を配置した構成を備えている。
また、図2は上記人体検出センサ11の配置例を示す略図である。この人体検出センサ11は例えば円筒状のハッチ10の外周面に所定の周方向間隔で複数個配置することにより、360度の範囲を検知範囲としてカバーし得るように構成する。人体検知センサ11としては、例えば赤外線パッシブ方式の人体検出センサを用いる。このタイプの人体検出センサは、赤外線アクティブ方式と比べて低消費電力タイプであるため、電池駆動の海洋観測ブイに適している。この赤外線パッシブ方式の人体検出センサ11は、センサから約1〜3mの範囲内に進入して来た物体の存在を検知する。具体的には、侵入物の温度と周辺温度との差が2℃以上である場合に人体検出信号(アラーム信号)を出力する。また、この人体検出センサ11は、天頂方向に約30度、水平方向に約100度の検知範囲を有する為、全方向をカバーするためには、ハッチの周方向に3個のセンサを120度間隔で実装すればよい。
【0006】
次に、本発明に係る海洋観測ブイの機能について説明する。この例では、警報装置としてスピーカ7を用いて、人体が接近してきたことがセンサ11によって検知されたときに、大音量の警告音、或は警告メッセージ等を発して接近者の意表をついて驚異を与え、盗難等を断念させる。或は、上記以外の警報装置としてストロボライト等の発光源15をハッチ上部に配置してこれを作動させて盗難を断念させるようにする。上記警告音としては、人間の忍耐の限界を大幅に越える大音量を使用することが好ましく、また、発光源からの発光量としても人間の視力を一時的に喪失させるに十分な威力を有した発光量を選定することが有効である。また、警告の際に単なる警告音、威嚇音だけでなく、違法行為の中止と、退去を求めるメッセージを発するようにしてもよい。
なお、人体以外の生物がブイに接近して人体検出センサにより検出された場合に人体と誤検出して警告、威嚇を行う事態の発生を防止する為に、浮体、櫓等の適所にデジタルカメラを装備して各センサの検出範囲を撮像することにより、得られた画像データに基づいて接近している生物が人間か否かを識別判定するように構成してもよい。この場合には人体検知センサ11と併用して図示を省略したデジタルカメラを配置し、ブイの全周囲を撮影し得るように構成する。デジタルカメラによる撮像データは、後述する制御部に設けた記憶部に予め格納した基準データと比較され、人体であるか否かの判定が行われ、人体である旨が判定された場合には警報装置が作動する。
【0007】
図3は本発明の海洋観測ブイが搭載する盗難防止装置の回路構成例を示すブロック図である。この例に示す回路は、各人体検出センサ11−1,11−2,・・・11−n(但し、上述した実施形態ではn=3)からのON/OFF出力を、制御部20に入力するとともに、制御部20はアルゴス送信機30に対して送信データを付与して送信動作を実行させる制御を行う他、警報装置としてのスピーカ7及び音声IC25、ストロボライト等の発光源15の作動を制御する。制御部20は、例えば、I/Oポート21、CPU22、図示しないROM、RAM、送信用のデータをアルゴス送信機30による送信に適合したデータに変換する送信フォーマット用RAM部23、タイマー24等を有する。更に必要に応じて、接近した人体等を撮像して識別の為の画像データを提供するデジタルカメラ35を配置する。なお、制御部20、アルゴス送信機30等は、櫓2の所要の場所に配置している。
この例に示した回路は、以下のように機能する。即ち、いずれか一つ、或は複数の人体検出センサ11から人体の接近を検知した信号が入力されたときに、CPU22は人体検出センサ11が人体を検出し続けた時間をタイマ24によって計時する等して、所定の条件を満たした場合に人体の接近と、盗難等の危険があることを判定する。この際、CPU22は、音声IC25から現在の状況を打開する為に最適の音声データを取得し、取得した音声データ(オーディオ信号)をD/A(デジタル/アナログ)変換部26と、増幅器27とを介してスピーカ7に供給し、警告用の音声(自動車のクラクション音相当以上の大音量の警告音、警告メッセージ等)を発生させたり、或はストロボライト15を発光させる。スピーカ7からの警告音による警告と、ストロボライト15による発光による警告との使い分けは、例えば人体の接近を制御部が判定したときに最初にスピーカ7を所定時間鳴動させ、所定時間以上人体検出センサからのアラーム信号出力が継続した場合には、スピーカによる警告音に代えて、或は併用してストロボライト15からの発光による威嚇を行う。
【0008】
ところで、この盗難防止装置は、海洋観測ブイが搭載するバッテリの限られた電力の範囲内で長期間に亙って作動し続ける必要がある為、人体検出センサを常時連続作動させてバッテリーの消耗を早めることはできない。図4は、電源の制御状態を説明するタイミングチャート図である。本発明では、例えば図4(a)に示すように常時における各人体検出センサ11に対する電力の供給を3分に一回程度とし、一回の電力供給時間を30〜40秒間程度に制限すると共にセンサの安定時間としての30秒経過後に5秒間の測定を行う(同図(b))。そして、いずれかの人体検出センサ11が作動タイミングt1の時点で人体を検出した場合には、同図(c)に示すようにその時点t1から所定の検出時間T1だけ全ての人体検知センサ11への電力供給を連続してONし続けて作動させる。この検出時間T1中に人体の検出が継続して行われた場合には制御部20が人体の接近を判定し、CPU22がスピーカ7やストロボライト15等の警報装置を作動させる。
【0009】
なお、3個の人体検出センサ11のうちいずれか一個でも人体の侵入を検出すると、制御部20は人体検出判定処理を実行する。この人体検出判定処理としては、例えば、(1)複数の人体検出センサのうちの一個だけでも瞬間的に反応した場合に人体接近と判定するモード、(2)指定の時間内に2個以上の人体検出センサが反応した場合に人体接近と判定するモード、(3)人体検出センサが瞬間的に反応したのみでは人体接近と判定しないモード、等の種々のモードを想定することができ、必要に応じていずれかのモードを設定する。
更に、人体検出センサ11が人体を検出した場合の具体的状況についてのデータ、デジタルカメラ35による撮像データ、更には警報装置を作動したか否か等の情報を、必要に応じてアルゴス送信機30から人工衛星を経由して地上局の監視者へ送信するように構成してもよい。送信目的は、主として盗難監視のためである。この場合、周回人工衛星との間の送信頻度は、一日平均で4時間に1回程度であるため、監視者はリアルタイムで盗難発生を知ることはできない。また、アルゴス送信機からの送信データは256ビットであるが、デジタルカメラ35により撮像した画像の解像度は接近する物体が人体であるか否かをモニタ画像により判定するには十分である。
更に、防水措置を施した集音マイク等を浮体1、或は櫓2等の適所に配置して、人間の会話、ブイを損壊する際に生じる特徴的な音等を収集し、人体の接近の有無、人体であるか否か等の判断材料としてもよい。
この実施形態の盗難防止装置によれば、海洋観測ブイが搭載する観測機器、送信機等の高価な機器類が海賊等によって盗難、破壊される事態を未然に防止することができる。つまり、海賊等がブイの櫓や特定の機器を切断する等して取り外す為には、複数の人間がブイの周辺に接近して、或はブイに乗り移って作業を行う必要があるが、その際には複数の人体検出センサのうちのいずれか一つが一人、又は2人以上の人体を検知するので、確実に人体の侵入、接近を検知し、侵入者を退避させるための警告、威嚇を行うことができる。
【0010】
次に、本発明に係る他の実施形態例について説明する。図5は本発明の他の実施形態に係る海洋観測ブイの外観図、図6はその要部拡大断面図、図7は送信ユニットのブロック図である。この実施形態に係る海洋観測ブイは、使用するアルゴスアンテナの構成が従来例、或は前記実施形態のものと相違している。即ち、上述したように図1に示したアルゴスアンテナ6の形状は、λ/4ホイップアンテナが露出している円筒形タイプであるため、アンテナの指向特性を十分に発揮させるためにはこれを櫓2に取り付ける必要があり、一見してアンテナであると判明する為、気象観測機器類が盗難される際に、盗難監視ビーコンシステムの作動を阻止する為に破壊されることが多い。
これに対して、本発明では、図5に示すように浮体1のデッキ上面中央部、即ち櫓2の直下に位置するハッチ10に対して送信機本体とアルゴスアンテナから成る送信ユニット40を一体的に組み込み同化させた構成が特徴的である。
この実施形態では、送信ユニット40の外周に人体検出センサ11を設け、更に送信ユニット40の上面にストロボライト15を装備した例を示したが、これは一例であり、人体検出センサ11等の配置部位は上記以外にも種々選定可能である。
図6に示すように送信ユニット40は、送信機本体41とアンテナ50を収容(内蔵)しハッチ10の上面に突出する送信機防水筐体43と、ハッチ10の上面をはさんで該送信機防水筐体43の底面に対してネジ等45によって着脱可能に固定される電池防水筐体60とから成り、電池防水筐体60内には送信機本体41を駆動する為の電池パック61が収容されている。
送信機防水筐体43内には、そのベース46上にアンテナグランドベース47を固定し、アンテナグランドベース47の底面に送信機本体41を配置する一方で、アンテナグランドベース47上には給電導体48aと絶縁体から成るアンテナ支柱48bとが夫々立設され、導体48a上端部にはトップロード用の平板状導体48cが接続固定されている。給電導体48aとアース導体48bと平板状導体48cとは、短縮型のトップロードアンテナ(トップロードモノポールアンテナ)50を構成している。
【0011】
図7に示す様に送信機本体41と電池パック61との間の電気的接続はコネクタ部(防水構造ジョイント)51にて行われる。電池防水筐体60の底面には電池パック61と送信機本体41とを電気的に導通させて送信機能を作動させるためのスイッチ(マグネットスイッチ)62が配置されている。海洋観測ブイを所定の海域に設置する際には、このスイッチ62をONした状態で係留、或は放流する。
なお、大径円筒(円盤)状の送信機防水筐体43と、小径円筒(円盤)状の電池防水筐体60は、ハッチ10に組み付ける以前の状態では、両筐体43、60の軸方向一端に設けたフランジ部同士を直接ボルト45により固定することにより両筐体は、夫々送信機本体及びアンテナ、電池パックを内蔵した状態で一体化されたユニットとなり、この状態で出荷、取り扱われる。この際には、送信機本体と電池パックとの間は、電気的には接続、結線する必要はない。
実際に、このユニットをブイに取り付ける場合には、上記ボルト45を取り外して両筐体43、60を分離し、送信機本体41と電池パック61間を電気的に接続した上で、使用状態を示す図6の断面図に示すように,海洋観測ブイのハッチ10の上面を間に挟んだ状態でハッチ部にボルト固定される。
なお、櫓2の直下位置にあるデッキ、或はハッチ10の上面にアンテナを位置させる場合には、アルミニウムシャフト等から成る櫓2が電波放射の障害となり、電波放射損失が多くなることが予想される。しかし、ここに示したアンテナ50は、棒状の給電導体48aの上端部にローディング用の平板状導体48cを固定した短縮型のトップロードアンテナであり、そのアンテナの垂直方向の指向特性は図8に示した如き斜め上方に最大レベルを有する放射パターンとなるため、櫓2を構成する支柱(アルミシャフト)3間の間隙から外部へ向けて電波を放射することができる。なお、図示は省略したが、同アンテナの水平方向の放射パターンは円形(無指向性)である。この短縮型アンテナを用いた場合、送信機防水筐体43の高さを低く設定してデッキ、或はハッチの一部として同化することができるため、カムフラージュ効果を発揮することができ、機器の盗難を目的として接近して来た人物が送信機(アンテナ)の位置を識別して、これを破壊することを防止できる。このため、櫓部分が盗難された後においても、盗難発生の通報を継続することが可能となる。
また、トップロードアンテナ50の代わりに、誘電体基板の片面にアース導体を、他面に放射導体を形成して構成するマイクロストリップアンテナを用いれば、その二次モード励振における指向特性が図8に示した如き放射パターンとなるため、このタイプのアンテナを用いることも十分可能であり、この場合には送信機防水筐体43を更に薄型化できるので、カムフラージュ効果を一層高めることができる。
【0012】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、係留式或は漂流式の海洋観測ブイの櫓や浮体に装備した各種の機器類を、海賊等が盗難、破壊する行為を未然に防止することができる。具体的には、人体がブイに接近したことを自動的に検知して警告、威嚇する機能を備えることにより、接近者を退散させて盗難等を未然に防止することができる。また、従来櫓に取り付けていたことによってアンテナであることを容易に察知され易かった外観を改善し、アンテナを浮体のハッチ等と同化して、アンテナの存在、位置を認識できないようにカムフラージュしたので、アンテナの破壊が防止され、櫓部分の盗難後においても盗難発生の通報を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の海洋観測ブイの一例の外観図。
【図2】人体検出センサの配置例を示す略図。
【図3】本発明の海洋観測ブイが搭載する盗難防止装置の回路構成を示すブロック図。
【図4】人体検出センサに電源を供給するタイミングを説明する図。
【図5】本発明の他の実施形態に係る海洋観測ブイの外観図。
【図6】図5の要部拡大断面図。
【図7】送信ユニットのブロック図。
【図8】短縮型のトップロードアンテナの垂直方向の指向特性を説明する放射パターン図。
【符号の説明】
1 浮体、2 櫓、3 支柱、5 海洋気象測器類、6 送信アンテナ(アルゴスアンテナ)、7 スピーカ、10 ハッチ、11 人体検出センサ、15 発光源、20 制御部、21 I/Oポート、22 CPU、23 タイマー、25 音声IC、30 アルゴス送信機、35 デジタルカメラ、40 送信ユニット、41 送信機本体、43 送信機防水筐体、45 ネジ、46 ベース、47 プリント基板、48a 給電導体、48b アース導体、48c平板状導体、50 折り返し型のトップロードアンテナ、51 コネクタ部、60 電池防水筐体、61 電池パック。
Claims (6)
- 浮体と、
前記浮体によって支持されて上方に突出する櫓と、
前記浮体の内外、或は前記櫓に取り付けられた観測機器、無線送信機、アンテナ等の各種機器類を備え、
前記無線送信機及びアンテナを前記櫓直下の前記浮体上面のデッキ又はハッチに組み込み同化し、
前記アンテナは、水平方向は無指向性であり、垂直方向は斜め上方に最大レベルを有する放射パターンとなるよう構成することで、前記櫓による電波障害を受けない指向特性を有し、
前記アンテナを、棒状の給電導体の上端部にローディング用の平板状導体を固定した短縮型のトップロードアンテナ、或は誘電体基板の片面にアース導体、他面に放射導体を形成して構成するマイクロストリップアンテナとした
ことを特徴とする海洋観測ブイ。 - 前記無線送信機とアンテナは前記デッキ又はハッチの上面に突出する送信機防水筐体に収容され、前記送信機防水筐体の底面に対して、前記デッキ又はハッチの上面をはさんで送信機本体を駆動する電池パックを収容する電池防水筐体を着脱自在に固定したことを特徴とする請求項1に記載の海洋観測ブイ。
- 前記浮体或は櫓の適所に、温度により人体が接近したことを検出する人体検出センサを備え、前記人体検出センサが人体の接近を検出した際に、接近者に対して音声、又は発光によって警告、威嚇を行う警報装置を備え、前記警報装置は、大音量の警告音を発生するスピーカ、或は目眩まし効果を備えた発光源であることを特徴とする請求項1又は2に記載の海洋観測ブイ。
- 前記無線送信機は、前記人体検出センサが人体の接近を検出した際に、検出結果を人工衛星を経由して外部へ送信する機能を有することを特徴とする請求項3記載の海洋観測ブイ。
- 前記人体検出センサへの電力供給を所定間隔として第一の所定時間検出動作を行い、検出動作中に人体を検出した場合は、検出時点から第一の所定時間より長い第二の所定時間、検出動作を行うことを特徴とする請求項3又は4記載の海洋観測ブイ。
- 前記第二の所定時間中に人体の検出が継続して行われた場合に、人体の接近を判定することを特徴とする請求項5記載の海洋観測ブイ。
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