本発明は、その関連特徴の説明に有効な添付図面に関して述べられる。一般に、本発明の全態様は方法及び構造の血液成分除去システムの改良に関するものである。しかし、これらの改良のうちいくつかは他の体外血液処理用途に適用可能であり、それらも本発明の範囲内である。
血液成分除去システム2は図1に示されており、これにより連続的な血液成分分離工程が可能である。一般に、全血液がドナー/患者4から引き出され、血液成分分離装置6に供給され、そこで血液は各種成分に分離され、これらの血液成分のうち少なくとも1種類が装置6から取り出される。次にこれらの成分は別のものによりその後の使用のために供給し又は治療的処置を受けると共にドナー/患者4に戻すことができる。
血液成分除去システム2において、血液はドナー/患者4から引き出され、体外管回路10及び血液処理室352を含み、完全に閉鎖された滅菌システムを画成する使い捨て式セットを介して送られる。使い捨て式セット8は、体外管回路10と接合させるためのポンプ/弁/センサアセンブリ1000と、使い捨て式血液処理室352と接合させるためのチャネルアセンブリ200とを含む血液成分分離装置6に取り付けられる。
チャネルアセンブリ200は、遠心分離により各種血液成分に血液を分離するために必要な遠心力を供給する回転可能な遠心分離ロータアセンブリ568と回転可能に相互接続されるチャネルハウジング204を含む。血液処理室352はチャネルハウジング204と接続される。このため血液はドナー/患者4から体外管回路10を介して流れ、回転する血液処理室352に入る。血液処理室352内の血液は各種血液成分に分離され、これらの血液成分の少なくとも1種類は(例えば、血小板、血漿、赤血球)血液処理室352から連続的に除去される。採集又は治療的処置のために保持されない血液成分(例えば、赤血球、白血球、血漿)も血液処理室352から除去され、体外管回路10を介してドナー/患者4に戻される。
血液成分分離装置6の操作は、これに含まれる1つ以上のプロセッサにより制御されることが好ましく、増大しつづけるPCユーザ機能(例えば、CDROM、モデム、オーディオ、ネットワーキング及び他のケイパビリティ)を有するインタフェイスを適応させる複数の埋込み型パーソナルコンピュータを備えることが有利と考えられる。これに関連して、その操作のさまざまな態様による成分除去システム2の操作員を補助するために、血液成分分離装置6はグラフィックインタフェイス660を含む。
使い捨て式セット: 体外管回路
図2A〜図2Bに示したように、血液充填体外回路10は、カセットアセンブリ110及びそれと相互接続した多数の管アセンブリ20、50、60、80、90、100を備えている。一般に、血液除去/返送管アセンブリ20はドナー/患者4とカセットアセンブリ110との間に単一針インタフェイスを備え、血液入口/血液成分管サブアセンブリ60はカセットアセンブリ110と血液処理室352との間にインタフェイスを備える。抗凝固管アセンブリ50、血小板採集管アセンブリ80、血漿採集管アセンブリ90、及び通気用バッグ管サブアセンブリ100もカセットアセンブリ110と相互接続される。体外管回路10及び血液処理室352は相互接続され、一回使用後に閉鎖使い捨て部を構成させることが好ましい。
血液除去/返送管アセンブリ20は、通常のマニホールド28を介して血液除去管22、血液返送管24及び抗凝固管26と相互接続された針サブアセンブリ30を含む。針サブアセンブリ30は、保護針スリーブ34及び針キャップ36を有する針32と、針32とマニホールド28との間の相互接続管38とを含む。針サブアセンブリ30は、相互接続管38の周囲に位置決めされたDスリーブ40及び管クランプ42をさらに含む。血液除去管22には、血液サンプリングサブアセンブリ46と相互接続したYコネクタ44を備えることもできる。
カセットアセンブリ110は、熱溶接され、一体式流体通路を有する長方形カセット部材115を画成する前後の成形プラスチックプレート112及び114(図4A、図4B及び図5参照)を含む。カセットアセンブリ110は、各一体式通路を相互接続する外方に延在する多数の管ループをさらに含む。一体式通路は各管アセンブリにも相互接続される。
特に、カセットアセンブリ110は、血液除去/返送管アセンブリ20の抗凝固管26と相互接続した第1の一体式抗凝固通路120aを含む。カセットアセンブリ110は、第2の一体式抗凝固通路120bと、第1及び第2の一体式抗凝固通路120a、120b間にポンプ係合式抗凝固管ループ122とをさらに含む。第2の一体式抗凝固通路120bは抗凝固管アセンブリ50と相互接続される。抗凝固管アセンブリ50は、抗凝固源、抗凝固供給管54及び滅菌化フィルタ56と接続可能なスパイクドリップ室52を含む。使用時、抗凝固管アセンブリ50はドナー/患者4から除去した血液に抗凝固剤を供給し、体外管回路10における凝固を減少又は予防する。
カセットアセンブリ110は、血液除去/返送管アセンブリ20の血液除去管22と相互接続される第1の一体式血液入口通路130aも含む。カセットアセンブリ110は、第2の一体式血液通路130bと、第1及び第2の一体式血液入口通路130a、130b間のポンプ係合式血液入口管ループ132とを含む。第1の一体式血液入口通路130aは第1の圧力感知モジュール134及び入口フィルタ136を含み、第2の一体式血液入口通路130bは第2の圧力感知モジュール138を含む。第2の一体式血液入口通路130bは血液入口/血液成分管アセンブリ60の血液入口管62と相互接続される。
血液入口管62も血液処理室352の投入口392と相互接続され、以下に述べるように、処理のために全血液を供給する。分離された血液成分をカセットアセンブリ110に戻すには、血液入口/血液成分管アセンブリ60は、血液処理室352の対応する出口492及び520、456、420と相互接続される赤血球(RBC)/血漿出口管64、血小板出口管66及び血漿出口管68をさらに含む。RBC/血漿出口管64は、相互接続管スパー64a及び64bとのYコネクタ70を含む。血液入口管62、RBC/血漿出口管64、血漿出口管68及び血小板出口管66はすべて、第1及び第2のひずみリリーフ部材72及び74及びその間の編組み軸受け部材76を通過する。これにより、米国特許第4,425,112号に開示されたシールレス相互接続が有利に可能となる。図示したように、多孔コネクタ78を各種管ラインに使用することができる。
血液入力/血液成分管アセンブリ60の血小板出口管66は、赤血球の(血液成分分離装置6に備えた接合RBC流出検出器を介して)検出に使用するためのキュベット65を含み、カセットアセンブリ110の第1の一体式血小板通路140aと相互接続する。代わりに、透明部材を第1の一体式血小板通路140aと流体接続したカセットアセンブリ110に一体化し、RBC流出検出器と接合させることが好ましい。
カセットアセンブリ110は、第1の一体式血小板通路140a及び第2の一体式血小板通路140bを相互接続するポンプ係合式血小板管ループ142をさらに含む。第2の一体式血小板通路140bは、それぞれ第1及び第2のスパー144a及び144bを含む。第1のスパー144aは血小板採集管アセンブリ80と相互接続される。
血小板採集管アセンブリ80は操作時に分離された血小板を受けることができ、Yコネクタ86を介して相互接続された血小板採集管82及び血小板採集バッグ84を含む。スライドクランプ88が血小板採集管82に備えられている。
第2の一体血小板通路140bの第2のスパー144bはカセットアセンブリ110の血小板返送管ループ146と相互接続され、分離された血小板を(例えば、血小板採集時におけるRBC流出の検出時に)ドナー/患者4に返送する。この目的のために、血小板返送管ループ146はカセット部材115の成形前後プレート112、114により一体的に形成される血液返送貯蔵所150の上部に相互接続される。さらに述べるように、返却血液と集合的に称する採集されない血液成分の1種類以上が使用時に貯蔵所150に周期的に蓄積されると共にここから除去される。カセット部材115の後プレート114は、カセット部材115の角を介して窓118を画定する一体式フレーム角116も含む。フレーム角116は、窓118内の予め画成された距離関係で血小板採集管82及び血小板返送管ループ146を受けると共に方向づけるためのキーホール凹所を含む。
血液入口/血液成分管アセンブリ60の血漿出口管68は、カセットアセンブリ110の第1の一体式血漿通路160aと相互接続する。カセットアセンブリ110は、第1の一体式血漿通路160a及び第2の一体式血漿通路160bを相互接続するポンプ係合式血漿管ループ162をさらに含む。第2の一体式血漿通路160bは第1及び第2のスパー164a及び164bを含む。第1のスパー164aは血漿採集管アセンブリ90に相互接続される。
血漿採集管アセンブリ90は使用時に血漿を採集するために用いることができ、血漿採集管92及び血漿採集バッグ94を含む。スライドクランプ96が血漿採集管92に備えられている。
第2の一体式血漿通路160bの第2のスパー164bは、血漿返送管ループ166に相互接続され、ドナー/患者4に血漿を返送する。この目的のために、血漿返送管ループ166はカセットアセンブリ110の血液返送貯蔵所150の上部に相互接続される。また、カセットアセンブリ110のフレーム116におけるキーホール凹所119を利用し、窓118内の予め規定された距離関係で血漿採集管92及び血漿返送管ループ166を維持する。
血液入口/血液成分管アセンブリ60のRBC/出口管64はカセットアセンブリ110の一体式RBC/血漿通路170と相互接続される。一体式RBC/血漿通路170はそれぞれ第1及び第2のスパー170a及び170bを含む。第1のスパー170aはRBC/血漿返送管ループ172と相互接続され、ドナー/患者4に分離されたRBC/血漿を返送する。この目的のために、RBC/血漿返送管ループ172はカセットアセンブリ110の血液返送貯蔵所150の上部に相互接続される。第2のスパー170bは図示したように閉鎖すること、又は使用時にRBC/血漿を採集するためにRBC/血漿採集管アセンブリ(図示せず)と接続することができる。RBC/血漿返送管ループ172(及び備えられている場合は、RBC/血漿採集管)は、フレーム116のキーホール凹所119により、窓118内の望ましい方向に維持される。
通気用バッグ管アセンブリ100もまたカセットアセンブリ110の血液返送貯蔵所150の上部に相互接続される。通気用バッグ管アセンブリ100は通気用管102及び通気用バッグ104を含む。使用時、カセットアセンブリ110内、及び特に血液返送貯蔵所150内に詰込むために存在する滅菌空気は、以下に述べるように、周期的に通気用管102及び通気用バッグ104に移動すると共にこれらから出る。
通気用バッグ94には上端(図示せず)に滅菌ガス圧リリーフ弁を備えることができる。さらに、通気用バッグ管アセンブリ100に対して、追加の一体式通路、一体型室及び管ループをカセットアセンブリ110に含め、通気用バッグ管アセンブリ100と同じ機能を実行できることに注目すべきである。
血小板返送管ループ146、血漿返送管ループ166及びRBC/血漿返送管ループ172はこれらの前方に突出した側壁152に直接隣接した血液返送貯蔵所150の上部に一列に相互接続されるため、返送される血液成分は血液返送貯蔵所150の内壁の下に流れる。血液返送貯蔵所150は、拡大し前方に突出した中央部154、減少した上部156及び減少した下部158(図5も参照)を含む。フィルタ180が血液返送貯蔵所150の下円筒形出口182に配置される。
第1の一体式血液返送通路190aは血液返送貯蔵所150の出口182に相互接続され、ポンプ係合式血液返送管192を介して第2の一体式血液返送通路190bにさらに相互接続される。第2の一体式血液返送通路190bは血液除去/返送管アセンブリ20の血液返送管24と相互接続され、針アセンブリ30を介してドナー/患者4に血液を返送する。
図2A〜図2Bに示すように、ポンプ係合式管ループ122、132、142、162及び192はカセット部材115から延在し、非対称配置を生ずるため、使用のために血液成分分離装置6にカセットアセンブリ110の適切な取付けを促進する。これに関連して、カセットアセンブリ110の装着をさらに促進するため、カセット部材115の後プレート114は成形され、窓118の周囲全体にわたって延在するリムを有する浅い皿状裏面を示し、リムの端部は貯蔵所150の上部、中央部及び下部154、156、158の背面と実質的に共平面であり、第1及び第2の圧力感知モジュール134及び138が突出する凹部を画成することが好ましい。
管アセンブリ20、50、60、80、90及び100及びカセットアセンブリ110は、使用時にその内部の血液/血液成分を肉眼で観察しモニターすることが可能であるPVC管及びプラスチック要素を備えることが好ましい。さらに、供給される場合は、血小板採集管82及び血漿採集管92及びRBC/血漿管のために、薄壁PVC管(例えば、約0.023インチ未満)を立証済の滅菌ドッキング(すなわち、2本の管の直接結合)に使用することが有利である。厚壁PVC管(例えば、0.037インチ以上)は、ポンプ係合式管ループ132、142、162及び192に利用することが好ましい。
ポンプ/弁/センサアセンブリ
上述したように、カセットアセンブリ110を取付け、使用時に血液成分分離装置6のポンプ/弁/センサアセンブリ1000と接合して操作する。ポンプ/弁/センサアセンブリ1000は上方に約45°の角度をなし(図1参照)、図3に示すように、カセット取付けプレート1010を含み、使用時に体外管回路10を介して血液/血液成分の流れをポンプで汲み上げ、制御し、モニターするための血液採集装置6のフェースプレートに相互接続される多数のぜん動性ポンプアセンブリ、流れ分流弁アセンブリ、圧力センサ及び超音波レベルセンサを含む。
さらに詳しくは、抗凝固ポンプアセンブリ1020は、抗凝固管ループ122を受け、血液入口ポンプアセンブリ1030は、血液入口管ループ132を受け、血小板ポンプアセンブリ1040は血小板管ループ142を受け、血漿ポンプアセンブリ1060により血漿管ループ162を受けると共に、血液返送ポンプアセンブリ1090により血液返送管ループ192を受けるように備えられている。それぞれのぜん動性ポンプアセンブリ1020、1030、1040、1060、及び1090はロータ1022、1032、1042、1062及び1092を含むと共に、軌道1024、1034、1044、1064、及び1094を含み、その間に対応する管ループが位置決めされ、対応する流体の通過及び流量を制御する。
血小板分流弁アセンブリにより血小板採集管82及び血小板返送管ループ146を受け、血漿分流弁アセンブリ1110により血漿採集管92及び血漿返送管ループ166を受けると共に、RBC/血漿分流アセンブリ1120によりRBC/血漿返送管172及び供給される場合はRBC/血漿採集管を受けるように備えられている。上述したように、分離された血液成分の採集及び返送のための各一対の管がカセットアセンブリ110の窓118内に予め画成された距離関係で配置されていることにより対応する分流弁アセンブリに対する装着を促進する。以下に述べるように、血小板分流弁アセンブリ1100、血漿分流弁アセンブリ1110及びRBC/血漿分流弁アセンブリ1120はそれぞれ、対応する対の管の1つの管を介して流体の流れを分流するために、閉鎖壁1104と1106、1114と1116、及び1124と1126との間に選択的に位置決め可能な回転閉鎖部材1400a、1400b及び1400cを含む。
圧力センサ1200及び1260(図4A及び図4Bも参照)がポンプ/弁/センサアセンブリ1000内に備えられ、カセット取付プレート1100の開口部1120及び1140を介してカセットアセンブリ110の第1及び第2の圧力感知モジュール134及び138を効果的に係合する。同様に、超音波レベルセンサ1300及び1320(図5も参照)が備えられ、カセット取付けプレート1100の開口部1160及び1180を介して血液返送貯蔵所150カセットアセンブリ110を効果的に係合する。
図4A及び図4Bに示すように、カセットアセンブリ110の第1及び第2の圧力感知モジュール134、138はそれぞれ、カセットアセンブリ110の後プレートに形成された一段高い円筒形シート134b、138bに位置決めされた円形ダイアフラム134a、138aと共に、一段高い円筒形シート134b、138bに熱溶接された環状プラスチックダイアフラム保持器134c、138cを含み、それらの間のシールを得る。この配置により、ダイアフラム134a、138bは第1及び第2の一体式血液入口通路130a、130b内の流体圧力に対してそれぞれ直接に反応し、圧力センサ1200、1260は環上保持器134c、138cを介してダイアフラム134a、138aに直接アクセスできるようになっている。ダイアフラム134a、138aをモニターすることにより、圧力センサ1200、1260は第1及び第2の一体式血液入口通路130a、130b内の流体圧力をモニターすることができる。これに関して、第1の一体式血液入口通路130aは血液除去管22と直接流体連絡し、血液除去管22及び血液返送管24は共通マニホールド28を介して流体的に相互接続しているため、第1の圧力感知モジュール134は、操作時に血液除去管22及び血液返送管24の両方における共通圧力に反応性であると共に、第1の圧力センサ1200は実際にこの共通圧力を実質的に感知することに注意すべきである。
さらに第1の圧力感知モジュール134及び第1の圧力センサ1200に関して、図4Aは陽圧及び陰圧の感知を可能にする空気結合配置を示すものである(すなわち、ダイアフラム134aの外方及び内方のたわみを引き起こす)。第1の圧力センサ1200と第1の圧力感知モジュール134との間の空気シールを達成するために、センサ1202は弾性(例えば、ゴム)円すい形嵌合部材1202を含む。嵌合部材1202は、保持器134cの勾配付き円筒形拡張部134dにより受けられるニップル端を有する空気チャネル部材1204に付着している。空気チャネル部材1204は、ハウジング1212内の空気チャネル部材1204のシールド滑り嵌合のためのOリング1210を含む外側環状突起チャネル部1208をさらに含む。図に示すように、ハウジング1212は、血液成分分離装置6のフェースプレート6aに固定された浮動位置決め部材1216と接合するイーヤを含む。図からわかるように、この界面にはわずかなクリアランスが備えられており、カセットアセンブリ110の装着時に係合部材1202及び空気チャネル部材のわずかな側面運動を可能にしている。ハウジング1212のねじ端は血液成分分離装置6のフェースプレート6aを介して延在し、ナット1220を受ける一方、ナット1220とフェースプレート6aとの間にわずかなクリアランスを残す。ばね1222がハウジング1212内に位置決めされ、空気チャネル部材の環状チャネル部1208に対して作用し、第1の圧力センサ1200と第1の圧力感知モジュール134との間のばね装着界面を供給する。圧力感知トランスデューサ1224は空気チャネル部材1204を嵌合し、感知モジュール内の陽圧及び陰圧の変化を感知し、使用時にそれに応じて出力信号を供給する。以下に述べるように、圧力トランスデューサ1224の出力信号を使用して、操作時に血液入力ポンプ1030及び血液返送ポンプ1090の操作を制御することができる。
第2の圧力感知モジュール138及び第2の圧力センサ1260に関して、図4Bは陽圧変化(すなわち、ダイアフラム138aの外方たわみを引き起こす)の感知を可能にする直接接触結合法を示すものである。このような接触結合により、第2の圧力センサ1260に対するダイアフラム138aの正確な位置は重要ではないため、装着が促進される。図からわかるように、第2の圧力センサ1260は、感知モジュール138のリング保持器138cにより受けられる突起端部を含み、ダイアフラム138aに直接接触する。圧力トランスデューサ1264が、フェースプレート6aを介して延在する圧力トランスデューサ1264の部分にねじ切り嵌合するリング1266を介して血液成分分離装置6のフェースプレート6aに対して取り付けられる。圧力トランスデューサ1264により、ダイアフラム138aに作用する陽圧変化に反応する出力信号が得られる。
図5に示すように、カセットアセンブリ110をポンプ/弁/センサアセンブリ1000に取り付けると、超音波レベルセンサ1300及び1320が位置決めされ、血液返送貯蔵所150における流体レベルをモニターする。さらに詳しくは、上超音波レベルセンサが血液返送貯蔵所150の減少上部156と接触して位置決めされ、下超音波レベルセンサ1320が血液返送貯蔵所150の減少下部158と接触して位置決めされる。
超音波センサ1300、1320はそれぞれ、血液返送貯蔵所150との分流ドライ結合(すなわち、ゲル又は他の同様の結合媒体なしに)を促進する接触面(例えば、ウレタン)1304、1324を有するパルス/エコートランスデューサ1302、1322を備えている。例えば、超音波センサはZevex社(5175 Greepine Drive、Salt Lake City、Utah)製のモデルZ−11405トランスデューサを備えることができる。パルス/エコートランスデューサ1302、1322は、血液成分分離装置6のフェースプレートとの相互接続のためにハウジング内に配置される。ハウジング1306、1326はフェースプレート6aの前面と係合するためのフランジ1308、1328を含み、フェースプレート6aを介して延在するねじ端1308をさらに含み、対応する保持ナット1310、1330を受ける。フランジ1308、1328とフェースプレート6aとの間にはわずかなクリアランスが備えられている。ばね1312、1332がハウジング1306、1326内に位置決めされておりその間に配置されたE−クリップ1314、1334を介して対応するパルス/エコートランスデューサ1302、1332に作用する。パルス/エコートランスデューサのこのようなばねの装着により、操作時に貯蔵所150に対するパルス/エコートランスデューサ1302、1332の所定の望ましい装着圧力(例えば、少なくとも約5lbs.)が得られる。Oリング1316、1336がパルス/エコートランスデューサ1302、1322とハウジング1306、1326の中間に備えられ、その間の滑りシールが得られる。ケーブル1318、1388がトランスデューサ1302、1322に相互接続され、パルス信号及び返送検出エコー信号が得られる。
返送超音波エコーパルスの存在及びタイミングを評価することにより、センサ1300及び1320のそれぞれを用いて血液返送貯蔵所150内のそれらに対応するエコー部内の流体の存在又は非存在をモニターすることができ、それに応じて血液成分分離装置6にポンプ制御信号を供給することが可能である。さらに詳しくは、血液処理時に高レベルセンサ1300のエコー部にまで返送血液が蓄積すると、高レベルセンサ1300により放出される超音波パルスが返送血液を容易に通過し、対向する貯蔵所の外側側壁/空気界面から反響し、透過後の予め規定された時間内に上センサ1300により検出される予め規定された最小の強さを有するエコーパルスが得られる。このようなエコーパルスを受け取ると、上センサ1300は血液成分分離装置6により用いられる信号を供給し、血液返送貯蔵所150から蓄積された返送血液を除去すると共にこれをドナー/患者4に移動するように血液返送ポンプ1090の操作を開始させる。
血液返送ポンプ1090が貯蔵所150から返送血液を下エコー部に除去すると、低レベルセンサ1320により放出される超音波パルスは対向する貯蔵所の外側側壁/空気界面で反響せず、透過後の予め規定された時間内に低レベルセンサ1320により検出される予め規定された最小の強さを有するエコーパルスが得られる。これが起こると、低レベルセンサ1320は血液成分分離装置6に対応する信号を供給することができず、血液成分分離装置6は自動的に血液返送ポンプを停止させ、血液返送貯蔵所150から返送血液のその後の除去が停止し、返送血液は再び貯蔵所150における蓄積を開始する。このため、血液処理モードにおいて、血液成分分離装置6は、上超音波センサ1300から信号を受け取らない限り、及び受け取るまでは血液返送ポンプ1090の操作を開始することはなく(このような信号の規定は上エコー部における返送血液の存在を示す)、その後、超音波センサ1320から信号を受け取らない場合は、血液返送ポンプの操作を自動的に停止する(このような信号を受け取らないことは下エコー部における返送血液の非存在を示す)。
第1の血液充填モードにおいて、血液返送ポンプ1090の逆操作により、血液返送管24、一体式通路190a、190b、及び管ループ192を介してドナー/患者4から貯蔵所150に全血液を導入する。このような全血液が低レベルセンサ1320のエコー部にまで蓄積すると、低レベルセンサ1320により放出される超音波パルスが血液を通過し、対向する貯蔵所の外側側壁/空気界面から反響し、透過後の予め規定された時間内に低レベルセンサ1320により検出される予め規定された最小の強さを有するエコーパルスを生じる。このようなエコーパルスが血液充填モードで受け取られると、低レベルセンサ1320が血液成分分離装置6により用いられる信号を供給し、血液返送ポンプ1090を停止し、血液充填モードを終了させる。次に血液成分分離装置6が血液処理モードを開始する。
血液処理操作のためにカセット取付けプレート1010におけるカセット部材15の望ましい取付け関係を指示及び/又は確認するために、超音波センサ1300、1320を利用することもできる。このような目的のため、望ましい取付けが達成されている場合は、貯蔵所150の背面側壁の内面(すなわち、センサ1300、1320が接触する側壁)と貯蔵所150内に含まれている空気との間の界面を超音波パルスが反響するように、センサ1300、1320を貯蔵所150に結合し、透過後の予め規定された時間内に予め規定された最小の強さで受け取るべきである。このようなエコーパルスが超音波センサ1300、1320の両方について受け取られる場合は、望ましい装着関係が指示及び/又は確認されることになる。さらに、超音波センサ1300、1320を使用し、操作時に貯蔵所の上下のエコー部における貯蔵所150内に含まれる流体と貯蔵所150の外側側壁の内面との間の界面からのエコーパルスを感知することができる。このようなエコーパルスが対応する予め規定された時間窓内で検出可能である場合は、超音波センサ1300、1320により供給される対応する信号が血液成分分離装置6のための入力を供給し、血液返送ポンプ1090の操作を制御することができる。
図に示した配置において、上下の超音波センサ1300及び1320は貯蔵所150の減少下断面部156及び158との結合により作動することが有利である。減少した上下の貯蔵所部154、158は、流体が上下のエコー部に存在するとエコーパルスの信頼できる検出を提供し、拡張した中央部158は十分な血液保持能力を提供する。
図6は、血小板分流弁サブアセンブリ1100、血漿分流弁サブアセンブリ1100及びRBC/血漿分流弁サブアセンブリ1120のそれぞれの構成要素を示す。各サブアセンブリは、それぞれに位置決めされ、それぞれに対して回転可能なヘッド付きシャフト部材1402及びたる形スリーブ1404を有する回転閉鎖部材1400を含む。サブアセンブリは、血液成分分離装置6のフェースプレート6aに固定されている弁本体1408内に位置決めされた主弁シャフト1406をさらに備えている。主弁シャフト1406の凹所にOリング1410が備えられており、主弁シャフト1406と主弁本体1408の拡張部1412との間の滑りシールが得られる。主弁シャフト1406は、孤立脚1418によりフェースプレート6aに着脱されるマウントプレート1416に取付けられたモータ1414により駆動される。
血液成分分離装置6における共動壁の1つに対する閉鎖のための回転閉鎖部材1400を位置決めするため(例えば、血漿分流弁サブアセンブリ1100の1104又は1106)又はカセットアセンブリ110の着脱のため、各分流弁サブアセンブリは支持層1419を介して孤立脚1418に相互接続される3つの光学式全通ビームセンサ1420(2つを図示)、及び主弁シャフト1406に相互接続された光学式インターラップ部材1422を備えている。各全通ビームセンサ1420は対向する脚に配置された放射源及び放射レシーバを有するU字状の構成となっている。光学式インターラップ部材1422は、センサ1420の対向する脚間に挿入され回転可能な側壁と共に逆キャップ構成を有する。光学式インターラップ部材1422は、それを介して単一窓1424を含む。前述のごとく、光学式インターラップ1422の窓1424に対する回転閉鎖部材1400の位置は周知であることであり、光学式窓1424が所定の光学的センサ1420のために対向する放射源/レシーバ間を通ると、光学式センサ1420は全通ビームに応じて信号を供給し(回転閉鎖部材1400の位置を示す)、この信号を用いてモータ1414の操作を制御し、回転閉鎖部材1400を望ましい位置に配置するようになる。このような信号を発生出力するには、支持層1419はプリント回路ボードを備えることが有利である。光学式センサ1420は、モータ1414が動的に減速することができ、望ましい部分内に回転閉鎖部材1400を位置決めできるように、閉鎖又はカセット装着のための所定の停止部分のわずかに「上流」に位置決めされることが好ましい。しかし、閉鎖の望ましい位置決めを確保するには、主弁シャフト1406にストッパ1426を備え、主弁シャフト1406に相互接続したクロスピン1428と共に共作用し、望ましい閉鎖壁に対して回転閉鎖部材1400の停止位置決めを確保する。
閉鎖壁1104と1106、1114と1116、及び1124と1126のそれぞれには、回転閉鎖部材1400a、1400b及び1400cの回転可能なたる形スリーブを受けるための弧状逃げ(図示せず)が備えられている。例えば、このような弧状逃げは20°のアーク距離を有し、回転閉鎖部材1400a、1400b、1400cを位置決めするための許容範囲を提供し、望ましい管閉鎖を達成することができる。図3に示したように、閉鎖壁1106には弾性パッドを備え、血小板採集管82の立証済の滅菌ドッキング管の使用を最良化する。さらに、上述したように、滅菌ドッキング管は血漿採集管92及び、供給される場合は、RBC/血漿採集管(図示せず)に有利に使用することができ、対応する弾性パッド(図示せず)を閉鎖壁1114及び1124に備えることもできる。これに関し、滅菌ドッキング管の細さと比較的高いばね率が与えられている場合は、それと結合した弾性パッドの使用により、滅菌ドッキング管の耐久性が増大する。
ポンプ/弁/センサアセンブリ1000に対するカセットアセンブリ110の初期の予め規定された設定位置を確立するために、カセットアセンブリ110は下方に延在する角位置決めタブ15と、カセット取付けプレート1010における下チャネル突起1102a及びカセット取付けプレート1010の上端上に延在する旋回可能ばね装着連動部材1104における上チャネル突起1102bと係合する上下の端リップ17とを含む。連動部材1104はばね装着され、ハウジング1106内に位置決めされたばねを介して装着すると同時にカセットアセンブリ110と積極的に係合し、ばね装着圧に対してカセット装着時の回旋可能な運動のためのタブ1108が備えられている。連動部材1104は返送ポンプアセンブリ1090の軌道1094に対して配置され、血液成分分離装置6に操作のためにカセットアセンブリ110が完全に装着されると、回旋から連動部材1104を物理的に制限することにより、使用時にカセットアセンブリ110の除去及び/又は運動を有利に制限するようになる。
カセットアセンブリ110がカセット取付けプレート1010に固定されていると、装着アセンブリ1500が血液成分分離装置6のフェースプレート6aに向かってカセット取付けプレート1010を後退させ上述した完全に装着したポンプ、弁及びセンサの関係を確立する。図7に示すように、装着アセンブリ1500はカセット取付けプレート1010が支持可能に相互接続される2つのポストを含む。ポスト1502は血液採集装置6aのフェースプレート6aを介して延在し、交差接続部材1504に相互接続される。駆動ナット1506が交差接続部材1504に固定され、駆動ねじ1508と係合する。駆動ねじ1508は次にカップリング1512を介して駆動モータに回転可能に相互接続され、駆動モータ1510は孤立脚1516を介してフェースプレート6aに支持的に相互接続される台1514に取付けられる。駆動モータ1510は駆動ねじ1508を回転させ、交差接続部材1504及びポスト1502が選択的に装着手順時にフェースプレート6aに向かって曲線的にカセット取付けプレート1010を移動させると共に、カセットアセンブリ110の取り外しのためにフェースプレート6aから離隔させる。
カセット取付けプレート1010の望ましい位置を確立するには、U字形光学式全通ビームアセンブリセンサ1520a及び1520bをポスト軸受けホルダ1522に取付け、窓1526を有する光学式閉鎖部材1524を交差接続部材1504に相互接続する。U字形光学式センサ1520a、1520bはそれぞれ対向する延在脚に位置決めされた放射源及び放射レシーバを含み、光学式閉鎖部材1524はそれらの脚間に延在する。カセット取付けプレート1010と光学式センサ1520a、1520bとの間の相対位置は、光学センサ1520を用いた窓1526を通過する放射線の通路を検出すると共に、それに対して反応性の信号を供給することにより周知であるため、装着及び取り外しのためのカセット取付けプレート1010の位置は自動的に確立することができる。例えば、全通ビームが光学式センサ1520bにより受け取られると、信号が供給され、カセットアセンブリ110が操作のためにポンプ/弁/センサアセンブリに完全に装着される位置でモータ1510を停止させる。
このような装着状態を確認するため、第1及び第2の圧力センサ1200及び1260ならびに上下の超音波センサ1300及び1320を用いることができる。例えば、予め規定された最小圧力値を確立すると共に、実際の値を第1及び第2の圧力センサ1200及び1260のそれぞれについて測定し、カセットアセンブリ110の望ましい装着を確認することができる。さらに、特に有利なのは、貯蔵所150に適切に結合すると同時に、上述したように、所定の時間内に所定の最小の強さで内側壁/空気界面からエコーパルスが反響するため、超音波センサ1300及び1320を用いて望ましい装着を有利に確認することができる。
駆動モータ1510は多数の減速ギヤを含み、最終ギヤはスリップクラッチプレートと効果的に結合し、カセット取付けプレート1010により加えられる最大量の力(例えば、カセット取付けプレート1010とフェースプレート6aとの間の対象に対する)を制限することが好ましい。これに関連して、装着周期時には、光学式閉鎖部材1524の窓1526が、センサ1520aを介した第1の光学式パス内の位置から所定時間内にセンサ1520bを介した第2の光学式パス内の位置移動していない場合は、駆動モータ1510が操作を自動的に停止するか、又は逆行させる制御機能を含むことが好ましい。
装着過程をまとめると、最初に装着アセンブリ1500によりカセット取付けプレート1010が拡張位置に配置される。このような拡張位置におけるカセット取付けプレート1010により、連動部材1104カセット取付けプレート1010から離隔して回旋し、カセットアセンブリ110がカセット取付けプレート1010に位置決めされ、カセットアセンブリ110の下端リップ17がカセット取付けプレート1010の下チャネル突起1102aにより受けられ、連動部材1104の戻り回旋運動と同時に、カセットアセンブリ110の上端リップ17が連動部材1104における上チャネル突起1102bにより係合される。次に装着アセンブリ1500が作動し、カセット取付けプレート1010をその拡張位置から引込み位置へ引き込み、カセットアセンブリ110の管ループ122、132、162、142、192が対応するぜん動性ポンプアセンブリ1020、1030、1060、1040及び1090内に自動的に位置決めされる。このような目的のため、ぜん動性ポンプアセンブリのそれぞれのロータも作動し、対応する管ループの装着される位置決めを達成する。さらに、装着目的のため、分流弁アセンブリ1100、1110及び1120の回転閉鎖部材1400a、1400b及び1400cはそれぞれ中間位置に位置決めされ、対応する一連の管がその各側における位置決めを可能にする。
カセット取付けプレート1010の引込みと同時に、ばね装着超音波センサ1300及び1320が自動的に貯蔵所150に結合され、第1及び第2の圧力センサ1200及び1260がカセットアセンブリ110の第1及び第2の圧力感知モジュール134及び138に自動的に結合する。この完全に装着した引込み位置において、カセットアセンブリ110は上述した物理的制限により運動又は取外しから、返送ポンプアセンブリ1090の軌道1094により供給される連動部材1104の旋回運動に制限される。
また、血液成分分離装置6へのカセットアセンブリ110の装着時に、フェースプレート6aに備えられたキュベット65がRBC流出検出器内1600内に位置決めされる(例えば、分離された血小板流体流における赤血球の存在を検出すると共に、それに応じた信号を供給するための光学式センサ)。同様に、抗凝固管の部分が、やはりフェースプレート6aに備えられたACセンサ1700(抗凝固剤の存在を確認すると共にその非存在下に信号を供給するための超音波センサ)内に位置決めされる。
使用後にカセットアセンブリ110を取り外すには、それぞれの分流弁アセンブリの閉鎖部材1400a、1400b及び1400cを対応する閉鎖壁間の中間位置にさらに位置決めし、装着アセンブリ1500を作動し、カセット取付けプレート1010をその引込み位置からその拡張位置へ移動させる。同時に、各種ぜん動性ポンプアセンブリのロータを作動し、対応する管ループが脱出するようにする。拡張位置において、連動部材1104はカセットアセンブリ110との係合を外れて旋回し、カセットアセンブリ110を取り外し、排棄する。
体外回路及びポンプ/弁/アセンブリの操作
操作の初期の血液充填モードにおいて、血液返送ポンプ1090を逆に操作し、血液除去/返送管アセンブリ20、一体式血液返送通路190、血液返送管ループ192を介して全血液を貯蔵所150移動する。同時に及び/又は血液返送ポンプ1090の逆操作前に、抗凝固ぜん動性ポンプ1020を操作し、抗凝固一体式通路120を介して抗凝固管アセンブリ50からマニホールド28を介して血液除去管22及び血液返送管24に抗凝固剤を充填及びその他の場合は供給する。低レベル超音波センサ1320が貯蔵所150における全血の存在を感知すると、信号が供給され、血液成分分離装置6が血液返送ぜん動性ポンプ1090を停止させる。以下に述べるように、血液充填モード時に、血液入口ポンプ1030も操作し、血液入口管ループ132を介して血液入口一体式通路130及び血液入口/血液成分管アセンブリ60に血液を移動し、血液処理室352を充填する。
血液充填モード時、通気用バッグ100は貯蔵所150から空気を受け取る。これに関して、分流アセンブリ1100、1110、1120の閉鎖部材1400a、1400b、1400cはそれぞれ好ましく位置決めされ、貯蔵所150に流れを分流する。血液充填を促進するため、カセットアセンブリ110はその装着位置で上方約45°の角度をつけ、カセット部材115の一体室通路は、全血液及び血液成分入口パスが下から上へのプラグ流を供給する。
血液処理モードにおいて、血液入口ぜん動性ポンプ1030、血小板ぜん動性ポンプ1040及び血漿ぜん動性ポンプ1060は継続的に操作され、閉鎖部材1400a、1400b、1400cは望ましい対応する血液成分の採集又は返送のために位置決めされる。血液除去サブモード時、血液返送ぜん動性ポンプ1090は操作されないため、全血液は血液除去/返送管アセンブリ20に移動すると共に、カセットアセンブリ110及び血液入口/血液成分管アセンブリ60を介して処理室352に移動する。血液除去サブモードにおいて、採集されない血液成分は処理室352からカセットアセンブリ110に移動し、採集されない成分は、上レベル超音波センサが血液成分分離装置6により用いられる信号を供給する所定レベルまで貯蔵所150に移動すると共に蓄積する。この信号により血液除去サブモードを終了させると共に血液返送サブモードを開始させる。さらに詳しくは、血液返送サブモードは血液返送ぜん動性ポンプ1090の順方向操作により開始する。これに関して、血液返送サブモードにおいて、血液返送ぜん動性ポンプ1090を利用する血液返送管ループを介する返送血液の容積移動率は、所定プロトコルにより、血液入口ぜん動性ポンプ1030を利用する血液入口管ループ132を介する容積移動率よりも大きいことが、血液成分分離装置6により確立される。こうして、貯蔵所150において蓄積された血液は血液除去/返送管アセンブリ20の血液返送管に移動し、ドナー/患者4に戻る。血液処理モード時、貯蔵所150における蓄積された返送血液が所定レベル以下に除去されると、低レベル超音波センサ1320により血液成分分離装置6に信号が供給されず、それと同時に血液成分分離装置6は血液返送ぜん動性ポンプ1090を自動的に停止させ、血液返送サブモードを終了させる。しかして、血液入口ぜん動性ポンプ1030が継続的に作動するため、血液除去サブモードが自動的に再度開始する。
血液処理モード時、圧力センサ1200は、第1の一体式血液通路130aを介して、血液除去管22血液返送管26内の陰/陽圧の変化を感知する。このようにモニターされた圧力変化は血液成分分離装置6に連絡され、次に血液入口ポンプ1030及び返送ポンプ1090を制御し、血液除去及び血液返送サブモード時の所定範囲内で流体圧力を維持する。特に血液除去サブモード時、予め規定された陰限界値を超える(すなわち未満である)陰圧が感知される場合は、血液成分分離装置6は、感知された陰圧が許容範囲内に戻るまで血液入口ポンプ1030の操作を速度を低下させる。血液返送サブモード時、予め規定された陽限界値を超える(すなわち上回る)陽圧が感知される場合は、血液成分分離装置6は、感知された陽圧が許容範囲に戻るまで血液返送ポンプ1090の操作の速度を低下させる。
圧力センサ1260は、第2の一体式血液入口通路130b及び血液入口管62内の陽圧をモニターする。このように感知される陽圧が予め規定された最大値を超える場合は、血液成分分離装置6は、例えば、遠心機及びぜん動性ポンプの減速又は停止を含めて、適切な反応動作を開始する。
血液処理モード時、血液成分分離装置6は、予め規定されたプロトコルによる、またACセンサ1700(例えば、劣化抗凝固源を示す)により供給される信号に反応性である抗凝固ポンプ1020の操作を制御する。また、血液成分分離装置6は、所定指示及びRBC流出検出器1600により供給される信号にさらに従って分流アセンブリ1100、1110、1120の操作をも制御する。後者に関して、分離された血小板流におけるRBC流出が検出される場合は、血液成分分離装置6により、RBC流出が一掃されるまでは閉鎖部材1400aが返送貯蔵所150へ分離された血小板流を分流し、これにより赤血球の血小板採集管アセンブリ80への望ましくない移動が阻止される。
通常の操作において、全血液は針アセンブリ30、血液除去管22、カセットアセンブリ110及び処理室352への血液入口管62を通過する。さらに詳しく述べるように、次に全血液は処理室352において分離される。血小板流は処理室のポート420から移動し、血小板管66を通過し、カセットアセンブリ110を介して戻り、採集アセンブリ80において採集されるか、又は貯蔵所150に分流される。同様に、分離された血漿はポート456を介して処理室352をでて血漿管68からカセットアセンブリ110に戻り、血小板管アセンブリ90において採集されるか、又は貯蔵所150に分流される。さらに、赤血球及び血漿(あるいは白血球)はRBC/血漿管64介して処理室352のポート492及び520を通過し、カセットアセンブリ110を介して貯蔵所150に移動する。これに関して、一体式通路170の第2のスパー170bを分離RBC/血漿コレクタ管アセンブリ(図示せず)に接続することができ、RBC/血漿分流弁アセンブリ1120はRBC/血漿の採集のために操作できることも考えられる。
上述したように、採集されない血小板、血漿、及びRBC/血漿(あるいは白血球)が上超音波レベルセンサ1300まで貯蔵所150において蓄積すると、返送ぜん動性ポンプ1090の操作が開始し、貯蔵所150から上記の成分を除去し、これを返送管24及び針アセンブリ20を介してドナー/患者4に戻す。貯蔵所150における流体レベルが下超音波レベルセンサ1320のレベル以下に低下すると、返送ぜん動性ポンプ1090は自動的に停止し、血液除去サブモードを再度開始させる。次に血液除去サブモードと血液返送サブモードとの周期は血小板又は他の採集された血液成分の予め規定された量が得られるまで継続する。
1実施例において、貯蔵所150及び上下の超音波センサ1300及び1320は、血液処理モード時に、約50mlの返送血液が各返送サブモード時に貯蔵所150から除去されると共に、各血液除去サブモード時に蓄積されるように備えられる。これに関して、このような実施例において、超音波センサ1300大予備1320により誘引する上下のレベルはそれぞれ、貯蔵所150内において約15ml及び65mlの流体量で生じる。このような実施例のため、返送ポンプ1090を利用した血液返送管ループ192を介して約30乃至300ml/分の容積移動操作率範囲、及び入力ポンプ1030を利用した血液入力管ループ132を介して約20乃至140ml/分の容積移動操作率範囲を供給することが望ましいとも考えられる。また、このような実施例のために、第1の圧力感知モジュール134において感知される圧力に応じて、約−250mmHgの陰圧限界及び約350mmHgの陽圧限界が、入力ポンプ1030及び返送ポンプ1090の速度をそれぞれ制御するために適切であると考えられる。第2の感知モジュール138内の約1350mmHgの陽圧限界は、遠心機及びポンプの減速又は停止を誘引するために適切であると考えられる。
チャネルハウジング
チャネルアセンブリ200は図8〜図23Bに示してあり、回転式遠心分離ロータアセンブリ568(図1及び図24)に配置されるチャネルハウジング204を含み、使い捨て式血液処理室を受ける。さらに詳しく図8〜図15を参照すると、チャネルハウジング204は、血液成分分離装置6のために望ましいサイズを得るために(例えば、その携帯性を高めるため)、直径が好ましくは約10インチ以下の略円筒形視野計206を有する。開口部328はチャネルハウジング204を縦方向に延在し、その周囲をチャネルハウジング204が回転する軸324を含む。チャネルハウジング204は、デルリン、ポリカーボネート、又は鋳造アルミニウムなどの材料で形成することができ、さまざまなカットアウト又は添加物により、減量及び/又は回転バランスを得ることができる。
チャネルハウジング204の主要な機能は、望ましいやり方で血液を各種血液成分に分離できるように血液処理室352のための取付け部を提供することである。これに関して、チャネルハウジング204は、血液処理室352が位置決めされる略凹面チャネル208を含む。チャネル208は原則的に内チャネル壁212、内チャネル壁212から半径方向に距離をおく外チャネル壁216、及びそれらに間に位置決められるチャネルベース220により画定される。チャネル208も、チャネルハウジング204の回転軸324の周囲を略曲線的に第1の端284から、連続的流れ経路が回転軸324の周囲で得られるように第1の端284と重複する第2の端288まで延在する。すなわち、チャネル208の第1の端284とチャネル208の第2の端288との間の角配置は360°以上約390°までであり、図に示した実施例においては約380°である。図15を参照すると、この角配置は、回転軸324から第1の端284まで延在する第1の基準軌道336と、回転軸324からチャネル208の第2の端288まで延在する第2の基準軌道340との間の定半径アークに沿って角度βにより測定される。
血液処理チャネル室352はチャネル208内に配置される。一般に、チャネル208によりチャネルハウジング204の回転時に血液が血液処理室352に供給され、遠心分離により各種血液成分に分離されると共に、チャネルハウジング204の回転時に血液処理室352から各種血液成分が除去されることが好ましい。例えば、チャネル208は、高い詰込み係数の使用を可能にするように構成される(例えば、赤血球や他の血液成分を遠心分離時にいかに「緊密に詰め込まれる」かを反映する値であり、以下にさらに詳しく述べる)。さらに、チャネル208も遠心分離時に血液処理室352と(例えば、チャネル208に血液処理室352を保持すると共に、血液処理室352の望ましい形状を維持することにより)相互作用することが望ましい。また、チャネル208により、血液処理室352の血液充填が(すなわち、成分除去処置において血液処理室352に供給される第1の流体として血液を用いることにより)可能となる。
チャネル208の上記の特性は主にその構成により得られる。これに関して、チャネルハウジング204は略凹面であると共に実質的に垂直にその内チャネル壁212でチャネル208と交差する血液入口スロット224を含む(例えば、血液入口スロット224は内チャネル壁212と接合する)。血液入口アセンブリ388は、ドナー/患者4からの血液がチャネル208における場合に血液処理室352に供給されるようにこの血液入口スロット224に配置される。成分除去処置時に内チャネル壁212に沿って実質的に連続的表面を維持し、血液入口スロット224内において半径方向に内方に偏向する血液入口アセンブリ388の可能性を減少させることにより、血液処理室352が与圧するために、凹所228が内壁212に配置され、これは血液入口スロット224を含む(例えば、図14A)。この凹所228は、以下にさらに詳しく述べるように、血液処理室352の外面にける血液入口アセンブリ388の周囲に配置されるシールド408を受ける。
図8〜図9に示すように、チャネル208のRBCダム232が血液入口スロット224から時計回りの方向に配置され、その機能はRBC及びWBCなど他の大きな細胞をRBCダム232を超えて時計回り方向に流れないようにすることである。一般に、血液処理室352の容積を含有する流体と接合するRBCダム232の表面は実質的に平面又は採集壁236に隣接する端として画定することができる。少なくとも、血液入口224とRBCダム232との間のチャネル208の部分において、半径方向に最も外側の層から半径方向に最も内側の層まで、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板、及び血漿を含む各種血液成分の複数の層に血液が分離される。分離されるRBCの大部分は、チャネル208と結合したRBC出口アセンブリに配置されるRBC出口アセンブリ516を介してチャネル208から除去されるが、少なくとも一部のRBCは、チャネル208と結合した制御口スロット264に配置される制御口アセンブリ488を介してチャネル208から除去することができる。
RBC出口スロット272は血液入口スロット224から逆時計回りの方向に配置され、略凹面であり、実質的に垂直の形でその内チャネル壁212でチャネル208と交差する血液入口スロット224を含む(例えば、RBC出口スロット272は内チャネル壁212と接合する)。血液処理室352の内側へのRBC出口アセンブリ516は、成分除去処置から分離されるRBCが(例えば、チャネルハウジング204の回転時に)チャネル208における場合に血液処理室352から継続的に除去されるように、このRBC出口スロット272に配置される。成分除去処置時に内チャネル壁212に沿って実質的に連続的表面を維持し、RBC出口スロット272内において半径方向に内方に偏向するRBC出口アセンブリ516の可能性を減少させることにより、血液処理室352が与圧するために、逃げ276が内壁212に配置され、これはRBC出口スロット272の端を含む(例えば、図14A、図14B)。凹所276は、以下にさらに詳しく述べるように血液処理室352の外側表面におけるRBC出口アセンブリ516の周囲に配置されるシールド538を受ける。
制御口スロット264はRBC出口スロット272から逆時計回りに配置され、略凹面であると共に実質的に垂直の形でその内チャネル壁212でチャネル208と交差する(例えば、制御口スロット264は内チャネル壁212と接合する)。血液処理室352の内部への制御口アセンブリ488は制御口スロット264に配置される(例えば、図14A及び図14C)。成分除去処置時に内チャネル壁212に沿って実質的に連続的表面を維持し、制御口スロット264内において半径方向に内方に偏向する制御口アセンブリ488の可能性を減少させることにより、血液処理室352が与圧するために、凹所268が内壁212に配置され、これは制御口スロット264の端を含む。この凹所268は、以下にさらに詳しく述べるように血液処理室352の外側表面における制御口アセンブリ488の周囲に配置されるシールド508を受ける。
制御口スロット264とRBCダム232との間に延在するチャネル208の部分はチャネル208の第1のステージとして特徴づけることができる。第1のステージ312は、時計回り方向であるチャネル208を介して血小板が豊富な血漿の流れに対する逆流を利用することにより、チャネル208から主にRBCを除去するように構成される。これに関して、外チャネル壁216はRBCダム232からチャネルハウジング204の回転軸324から外方に離隔して一般に進む血液入口スロット224への曲線経路に沿って延在する。すなわち、RBCダム232での外チャネル壁216の半径方向の配置は血液入口スロット224での外チャネル壁216の半径方向の配置よりも小さい。チャネル208と接合するRBC出口スロット272の部分も、チャネル208と接合する血液入口スロット224の部分よりもさらに半径方向に外方に配置される。
第1のステージ312において、半径方向に最も外側の層から半径方向に最も内側の層まで、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板、及び血漿を含む各種血液成分の複数の層に血液が再び分離される。こうして、RBCは第1のステージ312における外チャネル壁216に対して沈降する。チャネルハウジング204の回転軸324に向かってさらに内方に延在するチャネル210の部分であるようにRBCダム232を遠心分離することにより、上述したように、RBCダムが第1のステージ312内に分離されたRBC及び他の大きな細胞を保持することが可能となる。すなわち、RBCダムはRBCがRBCダム232を超えて時計回りの方向に流れないように機能する。
上記の分離されたRBC及び他の大きな細胞は、上記のRBC及び他の大きな細胞を時計回りの方向(例えば、第1のステージ312を介して血液の流れの略対向)に流れを誘発する外チャネル壁216の上述した構成を利用した第1のステージから除去される。特に、上記の分離されたRBC及び他の大きな細胞は、外チャネル壁216に沿って第1のステージ312を介して血液入口スロット224及び血液処理室352の対応する血液入口アセンブリ388を通過し、RBC出口スロット272に流れる。制御口スロット264に配置された制御口アセンブリ488に供給される分離されたRBC以外の逆時計回りの流れの可能性を減少させるために(例えば、以下にさらに詳しく述べるように、RBCと制御口スロット264に隣接した血漿との間の鋭分界又は界面が存在するように)、血液入口スロット224とRBC出口スロット272との間に制御口ダム280が配置される。すなわち、分離されたRBCに半径方向に隣接するWBC又は軟膜のいかなる部分も制御口ダム280を超え、制御口スロット264に流れないようにすることが好ましい。「軟膜」は主にWBC、リンパ球、及び血小板層の半径方向に最も外側の部分を含む。こうして、実質的に分離されたRBC及び血漿のみがRBC制御スロット264を介してチャネル208から除去され、上記の界面制御を維持する。
制御口アセンブリ488へのRBCの流れは一般的に比較的わずかである。しかし、この流れの能力は、制御口アセンブリ488に関して分離されたRBCと血漿との間の界面の半径方向の位置を制御することによりRBCダム232に関して分離されたRBCと「軟膜」との間の界面の半径方向の位置を自動的に制御するRBC出口アセンブリ516と組み合わせて制御口アセンブリ488が機能するという点できわめて望ましい。制御口アセンブリ488及びRBC出口アセンブリ516は自動的に機能し、RBCダム232を超えてRBC又は軟膜に流出が存在しないようにRBCダム232に一般的に隣接するチャネル208内の望ましい半径方向の位置で分離されたRBCと軟膜との間の界面の位置を維持する。この機能は、RBCダム232を超えて流れると共に血小板採集を汚染する上記のRBC及び他の大きな細胞の潜在性を減少する速度でチャネル208から分離されたRBCを除去することにより得られる。
RBC層の半径方向に内側、さらに詳しくは軟膜の半径方向に内側に配置される分離された血小板は、時計回りの方向で血漿と共に(例えば、血小板が豊富な血漿を介して)RBCダム232を超えて流れる。略漏斗状血小板採集ウェル236がRBCダム232から時計回りの方向に配置され、これを用いて血小板が豊富な血漿におけるチャネル208から血小板を除去する。血小板採集ウェル236の構成は、外側チャネルウェル216の部分によってのみ画定される。外側チャネル壁216の構成により画定される血小板ウェル236の部分は、下フェース240、左側フェース244、及び右側フェース248を含む。これらのフェース240、244、248はそれぞれ実質的に平面であり、回転軸324に対して略外側に、また血小板採集ウェル236の中央部に向かって内側に先細りとなる。
血小板採集ウェル236の残りは、チャネル208に装着すると、血液処理室352により画定され、すなわち血液処理室352の内側への血小板出口アセンブリ416上に配置される略三角形428であり、以下にさらに詳しく述べる。血小板支持凹所249は、外側チャネル壁216の構成により画定される血小板採集ウェル236の部分から半径方向に外側にさらに延在すると共に、血小板採集口アセンブリ416と結合した支持部428を主に受ける。通常、支持部428の上部は下に配置され、血小板支持凹所249の上リップ252に係合するが、支持部428の第4のフェース444の部分は2つの変位した肩252に対して配置される。これにより、血液処理室352を与圧し、血小板採集口アセンブリ416へ血小板を方向づけると支持部428が位置決めされる。
外側チャネル壁216はさらに、血小板採集管424を受けるように構成される。しかし上血小板採集管凹所254及び下血小板採集管逃げ255は血小板支持凹所249からさらに半径方向に外側に配置され、この機能を提供する。こうして、血小板採集管424は血液処理室352の外側側壁から半径方向に外側に延在し、支持部428から背後又は半径方向に外側に下血小板採集管逃げ255及び上血小板採集管逃げ254を介して上方に延在し、チャネルハウジング204上に延在する。
血小板が乏しい血漿は、血小板採集ウェル236後のチャネル208を介して時計回りの方向に継続して流れ、チャネル208から除去することができる。これに関して、チャネル208はチャネル208の第2の端288の近くに配置される略凹面血漿出口スロット256を含むと共に、実質的に垂直の形でその内チャネル壁212でチャネル208と交差する(例えば、血漿出口スロット256は内チャネル壁212に接合する)。血液処理室352の内部への血漿出口アセンブリ452は、血漿が成分除去時(例えば、チャネルハウジング204の継続的回転時)に血液処理室352から継続的に除去されるようにこの血漿出口スロット256に配置される。この血漿は採集及び/又はドナー/患者4に返送される。所定の成分除去処置において血液処理室352から分離されると共に除去される血小板の数を増大させるために、血小板採集ウェル236と血小板出口スロット256との間のチャネル208の構成は、チャネル208のこの部分における血漿から分離する血小板が、チャネル208から除去するために血小板採集ウェル236に向かって後方に逆時計回りの方向で実際に流れるようにできる。これは回転軸324周囲を略曲線的に血小板採集ウェル236からチャネルハウジング204の回転軸324に向かって略内側に進む血漿出口スロット256まで延在するように外側チャネル壁216を構成するように提供することができる。結果として、血小板236を含むと共に血小板採集ウェル236から第2の端288まで延在するチャネル208の部分は、チャネル208の第2のステージ316として適用される。
チャネル208もまた、RBCダム232に関してRBCと軟膜との間の界面の自動的制御を支援できるために、制御口スロット264及び制御口アセンブリ488に血小板が乏しい血漿を供給するように構成される。これに関して、チャネル208の第1の端284はコネクタスロット260によりチャネル208の第2の端288と相互接続される。血液処理室352の第1のコネクタ360と第2のコネクタ368が接続されると、それらは酒豪的にこのコネクタスロット260に配置することができる。こうして、連続的流れ経路が血液処理室352内に供給され、自動界面制御機能の目的のために、RBCは逆時計回りの方向に制御口スロット264に流れると共に、血漿は時計回りの方向に制御口スロット264に流れることができる。第1の端284から制御口スロット264まで延在するチャネル208の部分はチャネル208の第3のステージ320として適用することができる。
上述したように、チャネル208の構成は多くの点で望ましく及び/又は重要である。したがって、チャネル208の1実施例の寸法を本願中に示すが、これは以下に述べるチャネル208の機能に寄与すると考えられる。チャネル208の1実施例の寸法を図9Bに示す。半径及び厚さ等の単位はすべてインチで表す。
チャネル208の望ましい属性の1つは、血液処理室352の装着を容易にすることである。これは全範囲に沿ってチャネル208の両側に面210を含むチャネル208を構成することにより得られる。通常、面210は、例えば、図12〜図13に示すように、チャネル208の中央部に向かって下方及び内側に延在する。実施例において、この面の角度は水平に対して約30°乃至60°であり、約45°であることが好ましい。さらに、チャネル208の構成は成分除去処置の全体にわたりチャネル208内に血液処理室352を保持する。これはチャネルハウジング254が、約3,000RPMなど比較的高い回転速度で回転することが好ましいという点で特に重要である。
チャネル208の別の望ましい属性は、血液処理室352のための自己保持機能を提供することである。少なくとも第1のステージ312、また好ましくは血小板採集ウェル236の部分及びRBCダム232の部分におけるチャネル208の構成は、チャネル208の上部が制限を含むように(例えば、この部分におけるチャネル208の上部の幅がその下部に対して減少するように)構成される。この構成は血小板ウェルと血漿出口スロット256との間に配置される第2のステージ316の部分においても利用することができると考えられるが、図に示した実施例において、この部分におけるチャネル208の幅及び沈降距離は、第1のステージ312の全体にわたるチャネル208の幅及び沈降距離よりも小さい。この「減少した幅」の使用それ自体により、第2のステージ316のこの部分における内チャネル壁212及び外チャネル壁216が通常平面であると共に垂直に延在する表面であるように、第2のステージ316の「減少した幅」部分のチャネル208において血液処理室352を十分に保持することができる。
図に示した実施例及び図12において最もよく示されているように、チャネル208の上記の「制限」は、略C字状の形状を有する外チャネル壁216を構成することにより得られる。チャネル208のこの部分において、チャネル208は、第1の幅を有する上チャネル部292、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する中央チャネル部300、及び中央チャネル300の幅よりも小さい幅を有すると共に一般的に上チャネル部292の幅と等しい幅を有する下チャネル部304を含む。この特徴は、外チャネル壁216から内チャネル壁212へ半径方向に内側に向かって変位しつつ延在する上リップ296、及び外チャネル壁216から内チャネル壁212へ半径方向に内側に向かって変位しつつ延在する下リップ308により得られる。この下リップ308は実際にチャネルベース220の部分を画成するが、外チャネル壁216から内チャネル壁212まで、ノッチ218を画成するように延在する。
血液処理室352をチャネル208に装着すると、血液処理室352の一致する部分の流体含有容積は上チャネル部292の下に配置されると共に、原則的に中央チャネル部300内に含まれる。すなわち、上リップ296は少なくともその長さの一部分にわたって血液処理室352の流体含有容積に「かぶさる」。これにより、上リップ296はチャネルハウジング204の回転時にチャネル208内の血液処理室352を保持するように機能する。さらに、上リップ296により、上シール380近位の血液処理室352を支持することによるクリープの可能性を減少する。上チャネル部292及び下チャネル部304は、以下に詳しく述べるように、成分除去処置時の血液処理室352のこれらの部分に誘発される応力が減少する程度まで血液処理室352の上シール380及び下シール384を受けて支持するためにも効果的であるという点で多機能である。同様に構成された上リップ及び下リップが内チャネル壁212から外チャネル壁216へ外方へ変位しつつ単独又は上リップ296及び下リップ308と組み合わせて延在すると共に、チャネル208のためのこれと同じ一般的形状を保持し、上記の機能を提供することが好ましいと考えられる。
チャネル208の別の望ましい属性は、例えば、食塩溶液に対して血液処理室352を充填する流体として血液の使用を可能とすることである。血液による充填により血液成分の実際の採集を直ちに開始することが可能である(すなわち、充填に使用する血液を、少なくとも採集されるうちの少なくとも1つの血液成分の種類に分離する)。血液充填は成分除去システム2に関して多数の特徴の対象であり、チャネル208の構成に基づくものである。例えば、チャネル8の構成により、血液がチャネル208に装着される血液処理室352に導入される第1の流体となることが可能となる。さらに、チャネル208の構成により、分離されたRBC又は他の上述した大きな細胞のいずれもRBCダム232を超え、第2ステージ316に時計回りの方向で流れる前に(すなわち、流出状態)、血漿がチャネル208を介して時計回りの方向で流れると共に制御口スロット264に達する(及び血液処理室352の制御口アセンブリ488)ことが可能となる。すなわち、血液充填は、分離されたRBCと軟膜との間の界面の制御が、RBCまたはWBCが第2のステージ316に流出する前に確立されているため、利用することができる。血液充填はRBC又は多の上述した大きな細胞がRBCダム232を超え、第2のステージ316に流れる前に血液処理室352の容積全体に血液及び/又は血液成分を供給することとしても特徴づけることができる。
血液処理室352に血液を充填するこの望ましい目的を達成するためには、通常、RBCを有するチャネル208の容積に対するRBCを有することがないチャネル208の容積は、血液入口アセンブリ388を介してチャネル208に導入される血液のヘマトクリットに対するRBC出口アセンブリ516を介してチャネル208をでるRBCのヘマトクリットの比よりも1の2分の1よりも小さくなければならない。これは以下の通り数学的に表すことができる:
V2/V1<(HRP/HIN−1)/2、式中
V2=血漿又は血小板が豊富な血漿のみを含有するチャネル208の容積;
V1=第1のステージ312及び第3のステージ320のRBCを含有するチャネル208の容積;
HRP=RBC出口アセンブリ516を介してチャネル208をでる詰込まれたRBCのヘマトクリット;及び
HIN=血液入口アセンブリ388を介してチャネル208に入る血液のヘマトクリット;
である。
この式により、RBC容積におけるヘマトクリットが確認されると共に、これは(HIN+HRP)/2として計算されることが確認される。HIN=0.47であり、HRP=0.75である場合、これにはV1/V2の比が血液充填が可能であるために0.3よりも小さいことが要求される。
上記の比は、主にRBCを含有するとして特徴づけられる(例えば、VRBC)チャネル208の部分の容積に対する主に血漿を含有するとして特徴づけられる(例えば、VPL)チャネル208の部分の比としてさらに特徴づけることができる。図15を参照すると、これらのそれぞれの容積は、回転軸324で始まり、流出状態の限界とみられる図で示した位置におけるRBCダム232に交差する基準円332により規定することができる。この基準円の外側に配置されるチャネル208の部分は、主にRBCを含み、又はVRBCを規定する(例えば、図で示した実施例において約77.85cc)部分として規定されるが、基準円232の内側に配置されるチャネル208の部分は主に血漿を含み、又はVPLを規定する(例えば、図に示した実施例において約19.6cc)部分として規定される。図に示した実施例において、VPL/VRBCの比は血液充填の理論的計算についての上述したもの(すなわち、ヘマトクリットの比較に基づき0.30)よりも小さい約0.25である。上記の望ましい比をさらに達成するためには、血小板ウェル236から時計回りの方向に配置した第2のステージ316(第3のステージ320においても)の全体にわたるチャネル208の幅及び高さがそれぞれ第1のステージ全体にわたるチャネル208の幅及び高さよりも小さいことである。
チャネル208の構成に関する別の重要な特徴は、内チャネル壁212の半径方向に最も内側の部分が血漿出口スロット256接合していることである。すなわち、内チャネル壁212の全体は血漿出口スロット256に向かって傾斜している。これにより、空気がこの時間に血液処理室352内における最も稠密な流体であるため、充填時に血液処理室352に存在する空気が血漿出口スロット256、さらに詳しくは血漿出口アセンブリ452を介して血液処理室352から空気が除去される。
チャネル208の別の望ましい属性は、成分除去処置における高い詰込み係数を利用できることに寄与するということである。「詰込み係数」は第1のステージ312における各種血液成分の詰込み程度の無次元の定量であるため、各種血液成分間の間隔を反映するものである。このため、詰込み係数は種類の理論的密度と同様に見ることができる(例えば、空間の量が与えられた場合、これはこの空間に含めることができる特定の血液成分の種類の最大数を意味する)。
詰込み係数は以下の式によりさらに詳しく規定される:
PF=ω2×R×(VRBC/W)×V/QIN、式中
PF=詰込み係数;
ω=回転速度;
R=第1の細胞分離ステージ312における外チャネル壁216の平均半径;
VRBC=1GでのRBCの沈降速度;
V=第1の細胞分離ステージ312の機能的容積;
W=チャネル208の平均沈降距離又は幅;及び
QIN=チャネル208への総入口流;
である。
結果として、ここで用いられる詰込み係数は、チャネル208の構成、特に第1のステージ312の構成のみならず、成分除去処置において用いられる回転速度及び血液処理室352への入口流に左右される。以下は上述した寸法を有する血液処理チャネル208と結合した詰込み係数である:
N Qin V G P@Rst
(rpm) ml/mi (ml) PF @RAVG (psi)
0 0 62.8 0.0 0.0 0.0
905 5 62.8 13.0 100.1 8.1
1279 10 62.8 13.0 200.2 16.2
1567 15 62.8 13.0 300.2 24.3
1809 20 62.8 13.0 400.3 32.5
2023 25 62.8 13.0 500.4 40.6
2216 30 62.8 13.0 600.5 48.7
FF8 2394 35 62.8 13.0 700.6 56.8
勾配=.02 2559 40 62.8 13.0 800.6 64.9
2714 45 62.8 13.0 900.7 73.0
2861 50 62.8 13.0 1100.9 81.1
3001 55 62.8 13.0 1100.9 89.3
3001 60 62.8 11.9 1100.9 89.3
3001 65 62.8 11.0 1100.9 89.3
3001 70 62.8 10.2 1100.9 89.3
3001 75 62.8 9.5 1100.9 89.3
3001 80 62.8 8.9 1100.9 89.3
3001 85 62.8 8.4 1100.9 89.3
3001 90 62.8 7.9 1100.9 89.3
3001 95 62.8 7.5 1100.9 89.3
3001 100 62.8 7.1 1100.9 89.3
3001 105 62.8 6.8 1100.9 89.3
3001 110 62.8 6.5 1100.9 89.3
3001 115 62.8 6.2 1100.9 89.3
3001 120 62.8 6.0 1100.9 89.3
3001 125 62.8 5.7 1100.9 89.3
3001 130 62.8 5.5 1100.9 89.3
3001 135 62.8 5.3 1100.9 89.3
3001 140 62.8 5.1 1100.9 89.3
G力は第1のステージ312の中央におけるさまざまな回転速度について、及びチャネルハウジング204の10インチ外径について示してある。約2,560RPMでのG力は約800Gであるが、約3,000RPMでのG力は約1,100Gである。
ある点を超えて詰込み係数を増大すると、血液成分の種類の採集に関する返送の減少が生じる。すなわち、詰込み係数をさらに増大した場合、対応する採集効率の増大は生じることは考えられず、事実、血液成分の種類の採集を妨げるとみられる。約11乃至約15の範囲、さらに好ましくは約13の詰込み係数が血液成分の種類の採集に最適である。したがって、チャネルハウジング204の回転速度は、詰込み係数を維持するために血液処理室352に供給される入口流に基づいて調節することができる。例えば、成分除去法の通常の経過時に遠心分離ハウジング204の望ましい操作速度は約3,000RPMである。しかし、この回転速度は低下させ、血液処理室352への入口流に「マッチ」させ、望ましい詰込み係数を保持することができる。同様に、チャネルハウジング204の回転速度を上昇させ、血液処理室352への増大入口流に「マッチ」させ、望ましい詰込み係数を保持することができる。
血液処理室352に関する制約、さらに詳しくは、相互接続された各種管(例えば、シールレスループを提供する)により、上述した約13の望ましい詰込み係数は、約55ml/分(瞬間)までの入口流について実現することができる。55ml/分を超えると、回転速度は増大して3000RPMを超え、約13の望ましい詰込み係数を維持することになる。その回転速度に耐える管が存在するが、現在、それらは成分除去の使用に承認されていない。現在承認済の管では、詰込み係数は約40〜70ml/分の入口流(瞬間)で最小約10、好ましくは少なくとも約10.2に維持することができる。
上述した上昇した回転速度では、チャネル208は詰込み係数の増大を達成するだけではなく、血小板採集に関する採集効率に対するこの高い詰込み係数の影響を減少させる。特に、チャネル208の構成は、第1のステージ312内に保持される血小板の数を減少するために選択される。第1のステージ208におけるチャネル208の構成では、血液入口スロット224からRBCダム232まで進む幅又は沈降距離の漸進的減少を利用する。すなわち、血液入口スロット224近位のチャネル208の幅は、RBCダム232近位のチャネル208の幅よりも小さい。第1のステージにおけるチャネル208のこの構成により、「軟膜」又はさらに詳しくは採集されるRBCと血小板との間の層の容積が減少する。上述したように、この軟膜は主にWBC及びリンパ球、及び血小板層の半径方向に最も外側の部分を含む。「軟膜」は成分除去時に第1のステージ312に保持されることが好ましい。「軟膜」の容積はRBCダム232近位のチャネル208の減少した幅により減少するため、これにより第1のステージ312に保持される血小板の数が減少し、このため血小板採集ウェル236に流れる血小板の数が増大する。
使い捨て式セット: 血液処理室
血液処理室352は、成分除去処置における血液の流れと直接接合し、これを受けるためにチャネル208内に配置する。血液処理室352の使用により、成分除去処置を行った後にチャネルハウジング204を滅菌する必要がなく、血液処理室352は放棄し、使い捨て式システムを供給することができる。はじめに、血液処理室352の全体的構造に関する2つの重要な特徴がある。血液処理室352はチャネル208において自立性であるために十分に剛性であるように構成される。さらに、血液処理室352は上述した構成を有するチャネル208に装着されるように十分に剛性である(すなわち、血液処理室352は、大きな幅の中央チャネル部300への通路の前に減少した幅の上チャネル部292を介して方向づけなければならない)。しかし、血液処理室352は成分除去処置時のチャネル208の形状を実質的に適合させるように十分に可撓性でもなければならない。
上述した特徴を達成するために、血液処理室352は以下のように構成することができる。はじめに、血液処理室352の材料として、PVC、PETG、及びポリオリフィンがあげられ、PVCであることが好ましい。さらに血液処理室の薄い壁は一般的に約0.030″〜0.040″となる。さらに、血液処理室352の本体のジュロメータ定格は通常、約50ショアA乃至約90ショアAとなる。
主に図16〜図23Bを参照すると、血液処理室352は、第1の端356と重複すると共に、そこから半径方向に距離をおいた第1の端356及び第2の端364を含む。第1のコネクタ360が第1の端356の近位に配置され、第2のコネクタ368が第2の端の近位に配置される。第1のコネクタ360と第2のコネクタ368が係合すると(一般的に永続的に)、血液処理室352を解して継続的な流れの通路が得られる。この血液処理室352に構造は適切な位置におけるチャネル208の装着を促進すると共に、上述したように、RBCダム232に対する分離されたRBCと軟膜との間の界面の自動的制御にも寄与する。
血液処理室352は内側壁372及び外側壁376を含む。図に示した実施例において、血液処理室352は2組の材料をシールすることにより(例えば、RF溶接)形成される。さらに詳しくは、内側壁372及び外側壁376は血液処理室352の全長に沿って結合され、上シール380及び下シール384を画成する。シールは血液処理室352の端にも備えられる。上シール380はチャネル208の減少した幅の上チャネル部292に配置されるが、下シール384はチャネル208の減少した幅の下チャネル部304に配置される(例えば、図19F)。これによっても、血液の流れが血液処理室352に供給され、これを与圧すると、上シール380及び下シール384に対する応力が減少する。すなわち、上シール380及び下シール384は成分除去処置時にチャネル208により効果的に支持されるため、上シール380及び下シール384の「引抜き」に抵抗が供給されるのである。2つの分離したシートを利用し、血液処理室352を形成することにより、「フラッタ」形状も得ることもできる。この種類の形状はリンスバック時に有利であると共に、チャネル208に対する血液処理室352の装着及び取り外しも促進する。
血液は血液入口アセンブリ388を介し血液処理室352の内部に導入されるが、さらに詳しくは図19A〜図19Gに示す。はじめは、他のすべてのポートと同じく、ポート392が比較的小さな部分にわたって血液処理室352に溶接される。これにより、血液及び/又は血液成分の種類による嵌合のための平滑な表面が得られる溶接処置のために材料の動きがほとんどなくなる。
血液入口アセンブリ388は血液入口392と、血液処理室352の外部からそれらと流体的に相互接続される血液入口管412とを含む。血液入口392は血液処理室352の内側壁372を介し、これを超えて血液処理室352の内側壁372に延在する。通常、血液入口アセンブリ388は、成分除去システム2の操作に実質的に有害な影響を及ぼすことなく、成分除去処置時に血液処理室352に血液の導入が可能となるように構成される。
血液入口392は実質的に円筒形側壁396を含む。略垂直に延在するスロット404が血液入口392の側壁396の端の近位に配置され、スロット404は実質的に血液処理室352の内側壁372及び外側壁376と平行となる。スロット404は時計回りの方向に突出するため、チャネル208における血液の流れを通常、RBCダム232へ方向づける。羽根400が円筒形側壁396の端に位置決めされ、実質的に内側壁372と平行であるように配置されると共に、スロット404を介し血液の流れを外に方向づける。図19Dに示すように、羽根400は血液入口392の内部に略V字状のノッチを含み、その正確な範囲がスロット404の「高さ」を規定する。
成分除去処置時の血液処理室352への血液の望ましい流れ方は多数の特徴の対象であり、それぞれ上述した血液入口アセンブリ388により提供される。はじめに、血液処理室への血液の流れは、血液処理室352の内側壁372に対して垂直である基準線に対して90°未満の角度であると特徴づけられる。すなわち、血液は血液処理室352を介し血液の望ましい流れの少なくとも部分的方向である方向に注入される。さらに、血液処理室352への血液の望ましい流れは、血液入口392における血液処理室352内の他の流れの特徴に対する影響を減少するものとして特徴づけることができる。
分離されたRBCも外チャネル壁216に隣接する血液処理室352の外側壁376に沿って流れ、血液入口392を通り過ぎて、図19E及び図19Gに示したように、RBC出口アセンブリ516に達する。血液処理室352への血液の望ましい流れは、血液入口392の部分における少なくとも1つの別の流れと実質的に平行あることでさらに特徴づけられる(例えば、RBC556の流れと実質的に平行である血液を注入する)。この血液処理室352へ血液を導入するやり方は、血液入口392の部分における少なくとも1つの別の流れに大きな影響を及ぼすことがないことでさらに特徴づけられる。
上述のごとく、血液入口アセンブリ388は、血液入口392を含む血液入口スロット224の領域内で内チャネル壁212に沿う不連続性を最小化するようにして血液処理室352の内壁372に面接合される。具体的には、シールド408を血液入口392の周りで、これに一体に設けられてある。シールド408は、血液処理室352の外面に配置され、内側壁372と接合している。シールド408は、内側壁372と少なくとも部分的に重なり合う関係にある。さらに、シールド408が、入口392と、一体に形成されている場合には、これを内側壁372に取り付ける必要がない。入口392は、シールド408と対称的に装着して製造上の効率を向上する。以下に示すように、全シールドとその血液関連口は、このような特徴を有するものである。
通常、シールド408は血液処理室352の内側壁372よりも剛性である。この剛性の増大は、内側壁372に用いられるよりもシールド408のためにより剛性材料を利用することにより得ることができる。例えば、シールド408を形成する材料のジュロメータの定格範囲は約90ショアA乃至約130ショアAであるが、血液処理室352の内側壁372を形成する材料ジューロメータ定格範囲も、1実施例において約50ショアA乃至約90ショアAである。このジューロメータ定格(シールド408及びポート392を一体式に形成する場合)により、ポート392とその中に設置される管との間のシールも強化される。
チャネル208に血液処理室352を装着するに際して、血液入口392を血液入口スロット224に配置すると、シールド408は内チャネル壁212に形成される凹所228内に位置決めされる。また、血液入口スロット224は内チャネル壁212、さらに詳しくは凹所228と接合する。すなわち、凹所228は血液入口スロット224の1つの端を含むと共に、これの周囲に配置される。好ましくは、シールド408の厚さは凹所228に深さと実質的に等しく、血液入口スロット224の部分における内チャネル壁212に沿った非連続性の量が減少又は最小限になるようにする。血液処理室352を形成する材料に比較してシールド408の増大した剛性により、成分除去処置時に血液処理室352を与圧すると、シールド408は血液入口224への血液処理室352及び/又は血液入口392の移動を制限する。すなわち、シールド408は処置時に血液入口スロット224への血液処理室352の偏向を制限すると共に、好ましくは最小限にする。さらに、シールド408が血液入口392と一体式に形成されていることにより、血液入口392における垂直スロット404の半径方向の位置は血液処理室352を形成する材料の厚さに左右されない。
第1のステージ312において、血液入口アセンブリ388により血液処理室352に供給される血液は、RBC、WBC、血小板、及び血漿に分離される。RBC及びWBCは第1のステージ312内に保持されると共に、RBCダム232を通り過ぎて血小板採集ウェル236に時計回りの方向で流れないようにすることが好ましい。その代わり、RBC及びWBCは、外チャネル壁216に沿って逆時計回りの方向で血液入口392を過ぎて血液処理室352のRBC出口アセンブリ516に向かって流れるようにされる。すなわち、RBC出口アセンブリ516は血液入口アセンブリ388から逆時計回りの方向に配置される。しかし、上述したように、制御口ダム280は流れ軟膜制御アセンブリ488を妨げ、分離されたRBCと制御口アセンブリ488附近の血漿との間に鋭界面を提供する。この境界面はRBCダム232の部分におけるRBCと軟膜との界面の半径方向の位置を制御するために用いることができる。
RBC出口アセンブリ516は、図20A〜図20Dにさらに詳しく示されており、通常、血液処理室352の外部と流体的に相互接続されたRBC出口520及びRBC出口管540を含む。RBC出口520は血液処理室352の内側壁372を介し、これを超えて血液処理室352の内部に延在する。成分除去処置時に血液処理室352からRBCを除去するほか、RBC出口アセンブリは制御口アセンブリ488と組み合わせて、以下にさらに詳しく述べるやり方で、RBCダム232(例えば、RBCがRBCダム232を超えて流れるのを防ぐため)に対して分離されたRBCと軟膜との間の界面の半径方向の位置を自動的に制御する。
RBC出口520はリンスバック時(すなわち、その大部分の内容物をドナー/患者4に戻すように血液成分分離の終了と同時に行われる血液処理室352の真空排気時)に障害となる流れの可能性を削減するようにも構成される。リンスバック時、チャネルハウジング204の回転は終了すると共に、比較的重要な引抜き動作(例えば、ポンプによる汲み出し)を利用し、血液処理室352から全内容物を除去する。RBC出口520の端は、隔置して設けた第1の突起524と第2の突起528を含み血液出口520のための上記のオリフィス536を含む突起524,528間に中央凹所532が設けられる。第1の突起524及び第2の突起528はそれぞれ中央凹所532よりも大きな距離で血液処理室352の内側壁372を超えてさらに延在する。こうして、リンスバック時に外側壁376が内側壁372に接触する場合は、第1の突起524及び第2の突起528は中央凹所532及びオリフィス536を外側壁376から離隔するように変位させる。これにより、リンスバック時にそれを介した流れが妨げられないように開放状態のオリフィス536が保持される。
上述したように、RBC出口アセンブリ516は、RBC出口アセンブリ520を含むRBC出口272の領域における内チャネル壁212に沿った非連続性を最小限にするやり方で血液処理室352の内側壁372と接合する。特に、シールド538がRBC出口520と一体式に形成され、これの周囲に配置される。シールド538は血液処理室352の外面に配置されると共に、その内側壁372と接合する。シールド538は少なくとも部分的に内側壁372と重複関係にある。さらに、シールド538がポート520と一体式に形成される場合は、内側壁372に付着させる必要ない。通常、シールド538は内側壁372よりも剛性である。この剛性の増大は、内側壁372に用いるよりも剛性なシールド538用の材料を利用することにより得られる。例えば、シールド538を形成する材料のジュロメータ定格の範囲は約90ショアA乃至約130ショアAであるが、血液処理室352の内側壁372を形成する材料ジューロメータ定格範囲も、1実施例において約50ショアA乃至約90ショアAである。
チャネル208に血液処理室352を装着するとき、血液出口520を血液出口スロット272に配置すると、シールド538は内チャネル壁212に形成される逃げ228内に位置決めされる。また、RBC出口スロット272は内チャネル壁212、さらに詳しくは凹所276と交差する。すなわち、凹所276はRBC出口スロット272の1つの端を含むと共に、これの周囲に配置される。好ましくは、シールド538の厚さは凹所276に深さ又は厚さと実質的に等しく、RBC出口スロット272の部分における内チャネル壁212に沿った非連続性の量が減少又は最小限になるようにする。血液処理室352を形成する材料に比較してシールド538の増大した剛性により、成分除去処置時に血液処理室352を与圧すると、シールド538はRBC出口スロット272への血液処理室352及び/又はRBC出口スロット520の移動を制限する。すなわち、シールド538は処置時にRBC出口スロット272への血液処理室352の偏向を制限すると共に、好ましくは最小限にする。さらに、シールド538がRBC出口520と一体式に形成されていることにより、オリフィス536の半径方向の位置は血液処理室352を形成する材料の厚さに左右されない。
分離された血小板はRBCダム232を超えて血小板が豊富な血漿におけるチャネル208の第2のステージ316へ流れるようにする。血液処理室352は血小板採集口アセンブリ416を含み、成分除去処置の全体にわたり処理室352からこれらの血小板を継続的に除去する。詳しくは図8、図16、及び図21A〜図21Bに示す。通常、血小板採集口アセンブリ416は、血液処理室352をチャネル208に装着すると、血液入口アセンブリ388、及びRBCダム232から時計回りの方向に配置される。さらに、血小板採集口アセンブリ416は血液処理室352の外側壁376と接合する。
血小板採集口アセンブリ416は、チャネル208の外チャネル壁216により画成される血小板採集ウェル236の部分から半径方向に外側に配置される血小板支持逃げ249及び血小板出口管254に配置される。血小板採集口アセンブリ416は、通常、血小板採集口420と、血液処理室352の外側と流体的に相互接続される血小板採集管424とを含む。血小板採集口420のオリフィス422は、血液処理室352の外側壁376の内表面と実質的に同一平面である。さらに、オリフィス422の半径方向の位置は、凹所249及び/又は254の境界と血小板採集口420の部分との係合により確立される。
血小板採集口420は血液処理室352に溶接される。血小板採集口420と血液処理室352の重複部分の厚さは実質的に等しい。溶接部分は加熱するため、2つの材料の混合が認められる。これにより血小板採集口420は血液処理室352を与圧すると外チャネル壁216を実質的に曲げることが可能となる。
チャネル210の血液処理室352及び外チャネル壁216は血小板採集ウェル236を集合的に画成する。血小板236への血液処理室352の寄与は、血小板採集口420上に垂直に配置されると共に、血小板採集口420の外側壁376及び/又は取付けプレート426と位置430において相互にヒンジ接続される実質的に剛性支持部428により得られる。輪郭を付した支持部428は、血液処理室352の外側壁376の外表面と接合する(すなわち、支持部は血液処理室352の側壁376と重複し、それとの界面全体にわたって付着する必要ない)と共に、異なる角度の位置で配置される第1のフェース432及び第2のフェース436を含む。第1のフェース432の上部分は血液処理室352の上部に延在するが、第1のフェース432の下部分は、血液処理室352における上シール380と概して一致する。第2のフェース436は血液処理室352の流体含有容積の部分における外側壁376と接合する共に、血小板を血小板採集口420に方向づける主要な表面である。
血液処理室352を与圧すると、支持部428は血小板採集逃げ252の部分により規定された所定位置に移動する。特に、第3のフェース440が血小板支持凹所249の上周辺の上リップ254下に保持され、第4のフェース444の2つの側面は血小板支持逃げ249の角側面に配置された肩252に対して位置づけられる。血小板管ノッチ448が第3のフェース440と第4のフェース444との間の略交点における支持部428に形成される。このため、血小板採集管426は血小板採集口420から、血小板採集管逃げ254まで延在し、必要な場合は、血小板管ノッチ448に対して、及びチャネルハウジング204を超え、中央開口部328を通過する。
採集される血小板の純度を増大するために、米国特許出願第08/423,578号及び第08/423,583号に記載された血小板精製システムを血小板採集管424に配置することができ、これらの特許出願の開示全体は本願中に引例で組み込まれている。
血小板が乏しい血漿は血小板採集ウェル236を超えて流れ、血漿出口アセンブリ452に達する。ここで、一部の血小板を乏しい血漿が血液処理室352から除去し採集することができるが、場合により、この「分離された」血漿はドナー/患者4に返送することもできる。血漿口456についても、血漿口456を介して血液処理室352から空気を除去するという点で、血液処理室352の血液充填に用いられる。図22を参照すると、血漿出口アセンブリ452は血漿出口456と、血液処理室352の外部と流体的に相互接続される血漿出口管476とを含む。血漿出口456は血液処理室352の内側壁372を介し、これを超えて血液処理室352の内部に延在する。血漿出口456は血液処理室352の第2の端364と第2のコネクタ368との間に配置される。
血漿出口456はリンスバック時(すなわち、その大部分の内容物をドナー/患者4に戻すように血液成分分離の終了と同時に行われる血液処理室352の真空排気時)に障害となる流れの可能性を削減するようにも構成される。リンスバック時、チャネルハウジング204の回転は終了すると共に、比較的重要な引抜き動作(例えば、ポンプによる汲み出し)を利用し、血液処理室352から全内容物を除去する。血漿出口456の端は、隔置された第1の突起460及び第2の突起464とを含み血漿出口456のための上記のオリフィス472を含むそれらの間に中央凹所468が配置される。第1の突起460及び第2の突起464はそれぞれ中央凹所よりも大きな距離で血液処理室352の内側壁372を超えてさらに延在する。こうして、リンスバック時に外側壁376が内側壁372に接触する場合は、第1の突起460及び第2の突起464が中央凹所468及びオリフィス472を外側壁376から離すように変位させる。これにより、リンスバック時にそれを介した流れが妨げられないように開放状態のオリフィス472が保持される。
成分除去処置の完了後及びリンスバック時に血液処理室352からの退去をさらに補助するために、血液処理室352に(例えば、加熱シール、RFシールを介して)第1の通路480及び第2の通路484が形成されると共に、これらは通常、血漿出口456から下方に血液処理室352の下部に向かって延在する。第1の通路480及び第2の通路484は血漿出口456の対向側に配置される。この構成により、血漿出口456を介した引抜き動作が2変位した位置における血液処理室352の下部において開始する。
分離された血漿の一部は、第1のステージ312における分離されたRBCと軟膜との間の界面の位置、特にRBCダム232に対するこの界面の半径方向の位置を自動的に制御するためにも利用される。この界面制御機能を提供する血漿は、図23A〜図23Bに示す制御口アセンブリ488により血液処理室352から除去される。制御口アセンブリ488は、血漿出口アセンブリ452から時計回りの方向及びRBC出口アセンブリ近位、すなわちチャネル208の第1の端284とRBC出口アセンブリ516との間に配置される。このため、この血漿は第2のステージ316から第3のステージ320に流れ、この機能を提供する。
制御口アセンブリ488は通常、制御口492と、血液処理室352の外部と流体的に相互接続される制御口管512とを含む。制御口492は血液処理室352の内側壁372を介し、これを超えて血液処理室352の内部に延在する。制御口492のオリフィス504の半径方向の位置決めは、血液処理室352を形成する材料の厚さには左右されない。その代わり、制御口492は、制御口スロット264内の構造に係合又は設置し、チャネル208内の所定半径方向の位置でのオリフィス504を正確に配置するための肩496を含む。さらに、この所定半径方向の位置は、血液処理室が与圧された後でも実質的に維持される。これに関して、制御口アセンブリ488は、制御口492が配置される制御口スロットの部分における内チャネル壁212に沿った非連続性を最小限にするやり方で血液処理室352の内側壁372と接合する。特に、シールド508が、制御口492のまわりでこれと形成される。シールド508は少なくとも部分的に内側壁372と重複関係にある。さらに、シールド508が制御口492と共に一体式に形成される場合は、内側壁372に付着する必要はない。通常、シールド508は内側壁372よりも剛性であり、これによりチャネル208内の望ましい半径方向の位置での制御口492のオリフィス504を維持することができる。この剛性の増大は、内側壁372に用いられるよりもシールド508のためにより剛性材料を利用することにより得ることができる。例えば、シールド508を形成する材料のジューロメータの定格範囲は約90ショアA乃至約130ショアAであるが、血液処理室352の内側壁372を形成する材料ジューロメータ定格範囲も、1実施例において約50ショアA乃至約90ショアAである。
制御口アセンブリ488及びRBC出口アセンブリ516は組み合わさって機能し、RBCダム232に対して分離されたRBCと軟膜との間の界面の半径方向の位置を制御する。RBC出口アセンブリ516と制御口アセンブリ488との間の2つの構造的違いが、この自動的制御を達成するために寄与する。はじめは、RBC出口520へのオリフィス536は制御口492よりも血液処理室352の内部にさらに配置される。1実施例において、RBC出口520のオリフィス538は制御口492のオリフィス504よりもさらに半径方向に外側に配置される。さらにRBC出口管540の直径は制御口管512の直径よりも大きい。1実施例において、RBC出口管540の内径は約0.094″であるが、制御管512の内径は約0.035″である。制御口管512及びRBC出口管540も、さらに自動的界面制御機能を得る補助となる3方向管ジャック544を介して通常の返送管546に結合する。
自動的界面位置制御は以下のようにRBC出口アセンブリ516及び制御口アセンブリ488を利用して得られる。はじめは、チャネル208にはこの自動的界面位置制御機能に関して重要である2つの界面がある。これらの界面の1つはRBCダム232に関係したRBC/軟膜界面である。しかし、制御口ダム280を使用してさらに得られる制御口アセンブリ488の部分にはRBC/血漿界面もある。制御口ダム280により、逆時計回りの方向で実質的にRBCのみを制御口アセンブリに流れるようにできる。
RBCと血漿との間の界面が回転軸324へ半径方向に内側に移動する場合は、RBCはRBC出口管540のほか制御口管512からの流れを開始する。これにより、一般的に制御口管512を介して流れる血漿に比べてRBCの粘度及び密度が高いために小さい直径の制御口管512を介する流れが減少する。結果として、大きい直径のRBC出口管540を介する流れは、返送管546を介する流れが同じである必要があるため、増大する必要がある。これにより、第1のステージ312からRBCが多く除去され、RBCダム232に関係したRBCと軟膜との間の界面及びRBCと血漿との間の界面がいずれも半径方向に外側に移動する。すなわち、これによりこれらの界面のそれぞれの半径方向の位置が変化する。したがって、RBCダム232を超えて、血小板採集ウェル236に流れるRBCの可能性が減少する。
RBCと血漿との間の界面の位置が半径方向に外側に進む場合は、制御口512を介して血液処理室352を出るRBCの量が減少するため、制御口管を介する流れは増大する。返送管546を介する流れは同じである必要があるため、これによりRBC出口管540を介するRBCの流れは減少する。これにより、チャネル208から除去されるRBCの数は減少し、RBCダム232に関係したRBCと軟膜との間の界面及びRBCと血漿との間の界面がいずれも半径方向に内側に移動する。すなわち、これによりこれらの界面のそれぞれの半径方向の位置が変化する。
血液処理室352、すなわち血液入口管412、血小板採集管424、血小板出口管476、返送管546と接合する上述した管はそれぞれハウジング204における中央開口部を下方に通過する。管ジャケット548がこれら各種管の周囲に配置されると共に、チャネル204の回転時にこれらの管を保護する。これらの管は、ドナー/患者4と血液処理室352との間の流体連絡のためにさらに供給する体外管回路10とも流体接続される。
血液処理室352はチャネル208からこれを装着及び取り外すための機能も含む。図16にもどって参照すると、血液処理室352を少なくとも1つの、好ましくは複数のタブ552も含む。タブ552は血液処理室352と一体的に形成することができる(例えば、上シール380をも形成するシールにより形成される)。しかし、タブ552は分離して付着させることもできる。それにもかかわらず、タブ552は血液処理室352の流体含有容積上に垂直に延在し、タブ552が実際にチャネルハウジング204上に突出するような距離を延在することが好ましい。これにより、タブ552は操作員が血液処理室352を把握すると共にチャネル208への/からの装着/取り外すために有利な非流体含有構造を提供する(すなわち、成分除去処置時にそれを介する非血液関連流れを有していないものを操作員が把握する構造を提供する)。タブ552は、チャネル208への/からの血液処理室352の装着及び取り外しに対して供給される抵抗があるため、特に効果的である。
遠心分離ロータアセンブリ
チャネルアセンブリ200は、チャネルアセンブリ200を回転し、遠心分離により各種血液成分に血液を分離する遠心分離ロータアセンブリ568に取付けられる。遠心分離ロータアセンブリ568は主に図24〜図25に示され、通常、下ギヤ588を有する下ロータハウジング584を含む。入力又は駆動シャフト576が下ロータハウジング584内に配置されると共に、適切なモータ572により回転可能に駆動される。入力/駆動シャフト576はその上部分に取り付けられる台580を含み、ロータ本体592が台580と着脱可能に相互接続され、入力/駆動シャフト576がモータ572により回転するとそれと共に回転する。
遠心分離ロータアセンブリ568は、チャネルハウジング204が位置決めされる取付けリング644を含む上ロータハウジング632をさらに含む。ロータ本体592の速度の2倍でチャネルハウジング204を回転させるために、上ロータハウジング632及び下ロータハウジング584は、ピニオンアセンブリ612により回転可能に相互接続される。ピニオンアセンブリ612はロータ本体592に取り付けられ、ピニオン取付けアセンブリ616及び回転式ピニオン620を含む。ピニオン620は下ギヤ588及び取付けリング644に取り付けられる駆動ギヤ636と接合する。ギヤ比は、ローター本体562が1回転する毎に上ロータハウジング633が、2回転するように設定する。血液処理室352と接合する管に対するロータリシールは、このギヤ比では不要となる。一実施例では、下ギヤ588、ピニオン620ならびに被駆動ギヤ636が設けられている。
遠心分離ロータ568は、チャネル208に血液処理室352を装着することを促進するために構造を有している。この点に関して、ロータ本体592は、L字状の血液処理室装着アパーチャ597を有する。このアパーチャ597は、ロータ本体592の側壁596を一部分のみ貫通してロータ本体592内へほぼ水平に延びる下アパーチャ600を含む。下アパーチャ600の周縁は、左凹状壁601、後凹状壁603および上ロータハウジング632により画成されている。
装着アパーチャ597は、599で下アパーチャ600と交差し、ロータ本体592の上部を上方に貫通する上アパーチャ598も有する。上アパーチャ598は、上ロータ632内でほぼ垂直に延在する中心開口640と整合している。上述のごとく、チャネルハウジング204は、中心開口328を含む。血液処理室352は、所望により後凹状壁603の所から上方に偏向して上アパーチャ598、中央開口640およびチャネウハウジング204の中心開口328を介して折り曲げることができる。次に操作員は血液処理室352を把握し、これをチャネル208に装着する。
遠心分離ロータアセンブリ568は、チャネル208における血液処理室352の装着を促進するための多数の追加の特徴を含む。はじめに、ロータ本体592の下アパーチャ600に対して半径方向に片寄っている。1実施例において、基準軸が外側に下アパーチャ600を二等分し、これは「ゼロ軸」と呼ぶことができる。周りにピニオン620が回転する軸は、図に示した実施例において約40°の角度αでこの「ゼロ軸」から転位される。−40°の角度αも用いることができると考えられる。±40°よりも「大きい」角度でピニオン620を位置決めすることにより、装着アパーチャ597へのアクセスとの干渉が開始することになる。角度αは40°未満であっても、又は0°でもよいが、0°でのピニオンにより、装着アパーチャ597へのアクセスを潜在的に干渉するつり合い重り608となる。したがって、前記に基づき、図25におけるピニオンアセンブリ612は、図を容易にするために、遠心分離ロータアセンブリ568が回転する軸の周囲に回転されている。
単一駆動ギヤのみを利用し、ロータ本体592に対して上ロータハウジング632を回転するため、上つり合い重り604及び下つり合い重り608を配置し、又は下アパーチャ600の上下端近位でロータ本体592に着脱可能に接続する。下アパーチャに対するピニオン620の片寄った位置決めにより、上下のつり合い重り604、608も下アパーチャ600に対して半径方向に片寄っている。すなわち、上下のつり合い重り604、608は下アパーチャ600に対して「側面の方向へずらされて」いるため、それへのアクセスが実質的につり合い重り604及び608の影響を受けない。管取付けアーム624もロータ本体592にほぼ付着し、管ジャケット548を係合する。管取付けアーム624により、さらにロータ本体592の回転バランスが得られる。
ロータ本体592を介して上方への血液処理室352の装着に寄与する遠心分離ロータアセンブリ568の別の特徴は、下アパーチャ600の寸法である。図25Bに示すように、下アパーチャの「幅」は約70°乃至約90°の範囲である角度θにより規定することができ、図に示した実施例においては約74°である。背面壁603、左壁601、及び右壁602も約1.75″乃至約2.250″の範囲の半径により規定され、図に示した実施例におけるこの半径は約2.008″〜約2.032″である。
成分除去プロトコル
上述したシステム2を利用したドナー/患者4での成分除去処置を実行するために1つのプロトコルを以下にまとめる。はじめに、操作員がカセットアセンブリ110を血液分離装置6のポンプ/弁/センサアセンブリ1000に装着し、さまざまなバッグ(例えば、バッグ114、94、84)を血液成分分離装置6に取り付ける。次に操作員は、チャネルハウジング204に配置されるチャネル208内に血液処理室352を装着する。チャネルハウジング8は遠心分離ロータアセンブリ568、特に取付けリング644にも取り付けられる。さらに詳しくは、操作員は血液処理室352を折り畳み、これをロータ本体592の血液処理室装着アパーチャ597に挿入することができる。装着アパーチャ597、詳しくは下アパーチャ600の弓形の凹面構成により、血液処理室352は、上アパーチャ598、上ロータハウジングの中央開口部640、及びチャネルハウジング294の中央開口部328を介して上方に偏向する。次に操作員は血液処理室352を把握すると共に、これをチャネルハウジング204から上方に引く離す。
血液処理室352が遠心分離ロータアセンブリ568を介して設置されると、操作員は血液処理室352をチャネルハウジング204のチャネル208に装着する。通常、操作員はチャネル208に対して血液処理室352の位置を調整する(例えば、血液入口392が血液入口スロット224と垂直に並び、血小板採集口420が血小板支持逃げ249及び血小板採集管逃げ254と垂直に並び、血漿出口456が血漿出口スロット256と垂直に並び、制御口492が制御口スロット264と垂直に並ぶと共に、RBC出口520がRBC出口スロット272と垂直に並ぶようにする)。さらにまた、好ましくは固定されている台1のコネクタ360と第2のコネクタ368の相互接続により、血液処理室352の装着のほか、面取り部210の存在を促進する。
血液処理室352を適切に配置することにより、操作員は血液処理室352がチャネルベース220に当たるまでチャネル208の減少した幅の上チャネル部292を介して血液処理室352を方向づける。この場合、第1のステージ312、RBCダム232、及び血小板採集ステージ316を含むチャネル208の部分に配置された血液処理室352の縦方向の範囲は以下のように配置される:1)上シール380は上チャネル部292に配置され;2)血液処理室352の流体含有容積は中央チャネル部300に配置されると共に;3)下シール384は下チャネル部304に配置される。上述した口(ポート)も同時に操作員によりチャネルハウジング204におけるそれぞれのスロットに配置される。さらに、血液入口アセンブリ388と関連したシールド408は血液入口スロット224と結合した凹所228に配置される。同様に、RBC出口アセンブリ516と結合したシールド538は、RBCスロット272と関連した凹所276に配置される。さらに、制御口アセンブリ488と関連したシールド508は、制御口スロット264と関連した凹所268に配置される。
上述したやり方で装着した体外管回路10及び血液処理室352により、回路10及び処理室352を圧力試験し、漏れがないことを確認する。次にドナー/患者4を体外管回路10と(アクセス針37をドナー/患者4に挿入することにより)流体的に相互接続する。さらに、抗凝固管54を抗凝固サプライ(スパイクドリップ部材と接合する)とマニホールド48との間に充填する。さらに、血液返送ぜん動性ポンプ1090を逆に作動し、血液返送管28を介してドナー/患者4から血液を引き抜き血液返送管28に充填し、血液が低レベルセンサ1320で検出されるまで、貯蔵所150にドナー/患者4からの血液で充填する。
血液処理室352も成分除去処置のために充填しなければならない。1実施例において、血液が血液処理室352に導入される第1の液体となるという点で血液充填を利用することができる。ドナー/患者4から体外管回路10への血液の流れは、約10″のロータ径については約150RPM乃至約250RPMの、一般的には約200RPMの回転速度でチャネルハウジング204を回転する遠心分離ロータアセンブリ568で開始する。この低い回転速度により、血液処理室352において発生するエアーロックの可能性を削減するのみならず、血液処理室352の事前の加熱を最小限にする。この「第1ステージ」における回転速度は固定する必要なく、変化させることができる。
血液の流れが血液処理室352に達すると、チャネルハウジング204の回転速度は約10″のロータ径については、約1,500RPMから約2,500RPM、好ましくは約2,000RPMに上昇し、血液処理室352に供給される血液が充填処置時でも各種血液成分に分離される。さらにまた、この「第2のステージ」において、回転速度は固定する必要なく、変化させることができる。有効な血液充填のために、RBCがRBC制御口アセンブリ488を超えて時計回りの方向で流れる前に制御口アセンブリ488に流れを供給しなければならない。これもまたチャネル208の構成により得られる。
重要なのは、血液充填処置のこの「第2のステージ」において、血液処理室352に存在する空気を血液処理室352から除去し、この「第2のステージ」における上記の回転速度により、エアーロックの可能性も削減される。さらに詳しくは、血液処理室352に存在する空気は全血液及びその血液成分の全種類よりも密度が小さい。上述したように、内チャネル壁212の半径方向に最も内側の部分は、血漿出口スロット256と内チャネル壁212との間の交点にある。結果として、血液処理室352に存在する空気は血漿出口456近くに集まり、血漿出口管476を介して血液処理室352から除去され、通気用バッグ114に供給される。
血液処理室352がその全体にわたって血液及び/又は血液成分を含むと、チャネルハウジング204の回転速度は、約10″のロータ径については、約2,750RPMから約3,250RPM、好ましくは約3,000RPMのその通常の操作速度に上昇する。これにより血液充填処置が完了する。
上述した血液充填処置時、及び成分除去処置の残りの全体にわたり、血液成分の種類はそれぞれから分離されると共に、血液成分の種類に基づき血液処理室352から除去される。成分除去処置時の全体にわたり、血液入口アセンブリ416を介して血液処理室352に全血液の流れが供給され、第1のステージ312に方向づけられる。制御口ダム280によっても、チャネル208における逆時計回りの方向に流れる血液の可能性が減少する。
第1のステージ312において、血液は半径方向に最も外側の層から半径方向に最も内側の層にわたり、RBC、WBC、血小板、及び血漿が並ぶ複数の血液成分の層に分離される。こうして、RBCは第1の細胞分離ステージ312において外チャネル壁216に対して沈降する。チャネル204の回転軸321に向かってさらに内側に延在するチャネル210の部分であるようにRBCダム232を構成することにより、RBCダム232が第1のステージ312における分離された赤血球を保持できる。
分離されたRBCは、逆時計回りの方向に(例えば、第1の細胞分離ステージ312を介する血液の流れに対する略対向に)RBCの流れを誘発する外チャネル壁216の上述した構成を利用して第1のステージ312から除去される。すなわち、RBC出口アセンブリ516近位のチャネル208の部分は、RBCダム232近位のチャネル210の部分よりもチャネルハウジング204の回転軸324からさらに遠くに配置される。こうして、分離されたRBCは第1のステージ312を介し、外チャネル壁216に沿って逆時計回りの方向に流れ、血液処理室352上の血液入口アセンブリ388を過ぎて、RBC出口アセンブリ516に達する。血液入口392の垂直スロット404は血液処理室352の内チャネル壁212外チャネル壁216、内側壁372及び血液処理室352の外側壁376と実質的に平行であり、血液の流れをチャネル208において時計回りの方向すなわちRBCダム232の方向に方向づけ、内チャネル壁212の近位に配置されるため、血液処理室352への血液の導入は実質的に外チャネル壁216に沿ったRBCの流れに影響を及ぼすことはない。結果として、RBCは乱されずに効果的に血液入口392を通り過ぎてRBC出口アセンブリ516に達し、血液処理室352から除去される。これらのRBCは採集及び/又はドナー/患者4に戻すことができる。
血小板はRBCよりも密度が小さく、RBCダム232を超えて、血小板が豊富な血漿における血小板採集ウェル236に流れ、そこで血小板採集アセンブリ416により血液処理室352から除去される。また、支持部428及び外チャネル壁216を介した血液処理室352は、血液処理室352が与圧されると集合的に血小板採集ウェル236を画成する。すなわち、血小板採集ウェル236の部分は外チャネル壁216において形成される下フェース240及び側フェース244、248により画成されるが、その残りは血液処理室352の与圧と同時に血小板支持凹所249の部分内のこれに対して所定位置に移動すると支持部428の第2のフェース436により画成される。
血小板が乏しい血漿は血小板よりも密度が小さく、第2のステージ316を介して時計回りの方向に継続的に流れ、血漿出口アセンブリ452に達し、そこで少なくとも血漿の一部が血液処理室352から除去される。この血漿は採集及び/又はドナー/患者4に返送することができる。しかし、一部の血漿は継続して時計回りの方向に第3のステージ320に流れ、これを介して制御口アセンブリ488に達し、上述したやり方でRBCと血小板との間の界面の位置の自動的制御を提供する。
グラフィックコンピュータインタフェース
成分除去システム2による成分除去処置で用いられるプロトコルのさまざまなステップを実行する操作員を補助するために、成分除去システム2は図1に示したグラフィックコンピュータインタフェース660をさらに含む。以下の説明では、英語を話す操作員による使用のためのインタフェースについて述べる。他の操作及び/又は言語のためには、もちろんそれに応じてインタフェースのテキストによる部分が適用される。グラフィックコンピュータインタフェース660は、「タッチスクリーン」機能を有するコンピュータディスプレイを含む。他の適切な入力装置(例えば、キーボード)も単独又はタッチスクリーンを組み合わせて利用することができる。例えば、公知の薄膜タイプのポンプ休止及び遠心機停止ボタンを提供することができる。グラフィックインタフェース660は、操作員に成分除去システムの操作と関連したパラメータが決定されるように成分除去システム2に必要な入力を供給させる(例えば、成分除去システム2の操作と関連したさまざまな制御パラメータの決定を可能にするデータ入力)だけではなく、インタフェース660は成分除去処置の少なくともいくつかのステップの画像を提供することで操作員の補助も行う。さらに、インタフェース660は成分除去処置の状態を操作員に伝える。さらに、インタフェース660を用いて、標準化集合動作を作動することもできる(すなわち、操作員は問題を確認し、それをインタフェース660に示すことのみが必要であり、成分除去システム2がこれを訂正するようにする)。
図26を参照すると、成分除去処置の開始時点で、マスタースクリーン696がディスプレイ664で操作員に表示される。マスタースクリーン696、及びインタフェース600により操作員に表示されるスクリーンのそれぞれは、状態バー676を含む。状態バー676はシステム前処理アイコンセット700を含む。システム前処理アイコンセット700は装着アイコン704(血液成分分離装置6の形状を表す)を含み、使い捨て式セット8が血液成分分離装置6に装着されるべきことを操作員に集合的に画像で伝える下方に延在する矢印を有する。「装着(LOAD)」という語も装着アイコン704の下に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。
システム前処理アイコンセット700は、ドナー/患者4、処置プロトコル及び/又は血液成分分離装置6に関するいくつかの情報を得て入力すべきことを操作員に画像で伝える情報アイコン708(オープンファイリングホルダーを表す)も含む。この情報は成分除去システムで利用し、成分除去処置と関連した1つ以上のパラメータ(例えば、血液処理室352への入口流量)を計算及び/又は1種類以上の血液成分の予測収量(例えば、提供時間などあるパラメータに基づき採集されることが予想されるある血液成分の種類の量)を生成することができる。「インフォ(INFO)」という語も情報アイコン708の下に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。情報アイコン708も装着アイコン704の右に位置決めされ、装着アイコン704と関連したステップが完了した後に情報アイコン708と関連したステップを実行することが、絶対ではないが、好ましいことを操作員に示す。
状態バー676は採集アイコンセット712も含む。採集アイコンセット712は、ドナー/患者4が現在血液成分分離装置6と流体的に相互接続されるべきであることを操作員に画像で伝えるドナー/患者前処理アイコン716(ドナー/患者4の形状を表す)も含む。「準備(PREPARE)」という語もドナー/患者前処理アイコン716の下に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。ドナー/患者前処理アイコン716も情報アイコン708の右に位置決めされ、ドナー/患者前処理アイコン716と関連したステップは装着アイコン704及び情報アイコン798と関連したステップが完了した後のみに実行されることを操作員に示す。
採集アイコンセット712は、実際の採集処置が開始すると共にこの動作を開始するステップを現在実行すべきであることを操作員に集合的に画像で伝える側方に延在する矢印による提供アイコン720も含む。「提供(DONATE)」という語も提供アイコンの下に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。提供前処理アイコン720もドナー/患者前処理アイコン716の右に位置決めされ、提供アイコン720と関連したステップはドナー/患者前処理アイコン716と関連したステップが完了した後のみに実行すべきことを操作員に示す。
状態バー676は取り外しアイコン724(血液成分分離装置6の形状を表す)及び使い捨て式セットが現在血液成分分離装置6から除去されるべきであることを操作員に集合的に画像で伝える略上方に延在する矢印を含む。「取り外し(UNLOAD)」という語も取り外しアイコン724の下に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。取り外しアイコン724も提供アイコン720の右に位置決めされ、提供アイコン720と関連したステップが完了した後に取り外しアイコン724と関連したステップを実行すべきであることを操作員に示す。
状態バー676におけるシステム準備アイコンセット700、採集アイコンセット712、及び取り外しアイコン724は成分除去処置のある基本的ステップを示す。すなわち、各種アイコンの左右の位置決めにより、それらのアイコンと関連したステップが実行されるべき望ましい順序が操作員に伝えられる。さらに、個々のアイコン704、708、716、720、及び724は三段色区別(すなわち、1色1状態)及び/又は三段陰区別により操作員に成分除去処置の状態を伝えるために用いられる。「陰」は所定の色のバリエーションを含むと共に、「明るい」及び/又は「暗い」(例えば、明るい灰色、中間の灰色、及び暗い灰色)に基づくバリエーションを用いることを含む。すなわち、「無彩色スケール」法が利用されると共に、色及び/又は陰の区別の使用により含まれる。
状態バー676におけるアイコンにより操作員に伝えられる第1の状態は、それぞれのアイコンと関連したステップは実行が準備されていないことである。すなわち、このステップの実行は時機尚早となる。この第1の状態は、白など第1の色の関連アイコンを表示することにより操作員に伝えられる。これに対応するテキストによる説明もこの第1の色で示される。上述したように、第1の「陰」も用いてこの第1の状態を伝える。
状態バー676におけるアイコンにより操作員に伝えられる第2の状態は、それぞれのアイコンと関連したステップは実行の準備ができているか、又は実際に実行中である。すなわち、操作員に対して、この成分除去処置のステップの実行が現在時機を得ていることが示される。この第2の状態は、黄色など第2の色の関連アイコンを表示することにより操作員に伝えられる。これに対応するテキストによる説明もこの第2の色で示される。上述したように、第2の「陰」も用いてこの第2の状態を伝える。
状態バー676におけるアイコンにより操作員に伝えられる第3の状態は、それぞれのアイコンと関連したステップはすでに実行されていることである。すなわち、操作員に対して、この成分除去処置のステップが完了していることが示される。この第3の状態は、灰色など第3の色の関連アイコンを表示することにより操作員に伝えられる。これに対応するテキストによる説明もこの第3の色で示される。上述したように、第3の「陰」も用いてこの第3の状態を伝える。
上記に基づき、単に状態バー676を見ることにより、操作員に重要な情報が伝えられると考えられる。例えば、操作員には成分除去処置の基本的ステップを示す画像が示される。さらに、操作員は成分除去処置の基本的ステップを示すテキストが示される。さらに、操作員はこれらのステップが実行されるべき望ましい順序が示される。最後に、操作員は上記の三段色/陰区別により成分除去処置の状態が示される。
マスタースクリーン696、及び成分除去処置時にインタフェース660により操作員に表示される他のスクリーンはすべて、ワークエリア688も含む。ワークエリア688は多機能を提供する。はじめに、ワークエリア688は、成分除去処置の実行に関する追加の情報を(場合により画像及びテキストで)操作員に表示する(例えば、成分除去処置時に遭遇するいくつかの「状態」を示す成分除去処置の追加のサブステップ)。さらに、ワークエリア688は操作員に成分除去処置の状態に関する追加の情報も表示する。さらに、ワークエリア688により、操作員にある情報を入力することを許可/要求することによるなど、操作員はコンピュータインタフェース660との対話が得られる。
引き続き図26を参照すると、マスタースクリーン696のワークエリア688は装着システムボタン728及びドナー/患者インフォボタン780を表示する。操作員はこれらのボタン728、780のいずれかに触れ(すなわち、ディスプレイ696は「タッチスクリーン」ケイパビリティを有する)、操作員に情報を提供するための別のスクリーンを生成及び/又はコンピュータインタフェース660に情報の入力を促進することができる。操作員は最初に装着システムボタン728又はドナー/患者インフォボタン780のいずれかを成分除去処置の開始時に触れることができる。すなわち、装着システムボタン728と関連したステップが、ドナー/患者インフォボタン780と関連した成分除去ステップに関係して実行される順序は重要ではない(すなわち、装着システムボタンと関連したステップはドナー/患者インフォボタン780と関連したステップの前後に実行することができる)。成分除去処置は最初にタッチスクリーン機能を介して装着システムボタン728を作動することを選択する操作員に関して述べる。
装着システムボタン728の作動により、図27に示すコンピュータディスプレイ664上に装着手順スクリーン732が生成される。装着手順スクリーン732は、成分除去処置のための血液成分分離装置6を準備するために実行しなければならないステップに関するワークエリア688において操作員に多数の画像を表示する。はじめに、ハング画像736が表示され、これはさまざまなバッグ(例えば、ACバッグ(図示せず)、血漿採集バッグ94、血小板採集バッグ84)を血液成分分離装置6に取り付ける必要があり、通常このステップは操作員によりどのような影響を受けるかについて、操作員に画像で伝える。「ハング(HANG)」という語もハング画像736上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。結果として、成分除去処置のための血液成分分離装置6を準備するために必要な特別の操作員の動作に関連して操作員に示される2種類の画像表示がある。さらに、ハング画像736は、これが装着アイコン704と関連した第1のステップ又はサブステップであることを示す装着処置スクリーンの左側に配置される。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「1」も「ハング」の語に隣接して配置される。
はっきりした色(例えば、黄色)又は陰を用いて、装置又はスクリーンの特定部分に操作員の注意を向けることができる。装着処置スクリーン732は挿入画像740もワークエリア688において操作員に表示する。挿入画像740は、カセットアセンブリ110を血液成分分離装置6のポンプ/弁/センサアセンブリ1000に取り付ける必要があり、通常このステップは操作員がいかにしてこの操作を行うかについて、操作員に画像で伝える。「挿入(INSERT)」という語も挿入画像740上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。挿入画像740はハング画像736の右にも位置決めされ、ハング画像736と関連したステップが完了した後に挿入画像と関連したステップを実行することが、必要ではないが、好ましいことを操作員に示す。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「2」も「挿入」の語に隣接して配置される。
装着処置スクリーン732は装着画像744もワークエリア688において操作員に表示する。装着画像744は、血液処理室352を遠心分離ロータアセンブリ568のチャネルハウジング204のチャネル208に取り付ける必要があり、通常このステップは操作員によりどのような影響を受けるかについて、操作員に画像で伝える。「装着(LOAD)」という語も装着画像744上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。装着画像744は挿入画像740の右にも位置決めされ、挿入画像740と関連したステップが完了した後に装着画像744と関連したステップを実行することが、必要ではないが、好ましいことを操作員に示す。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「3」も「装着」の語に隣接して配置される。
最後に、装着処置スクリーン732は閉鎖画像748を表示する。閉鎖画像748は、遠心分離ロータアセンブリ568を収容する血液成分分離装置のドアを閉鎖する必要があり、通常このステップは操作員がいかにして行うかについて、操作員に画像で伝える。「閉鎖(CLOSE)」という語も閉鎖画像748上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。閉鎖画像748は装着画像744の右にも位置決めされ、装着画像744と関連したステップが完了した後に閉鎖画像748と関連したステップを実行することを操作員に示す。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「4」も「閉鎖」の語に隣接して配置される。
まとめると、装着処置スクリーン732のワークエリア688は、成分除去処置のこの態様のためにどの種類のステップを実行しなければならないか、通常どのようにしてこれらのステップを実行するかを操作員に伝えるだけではなく、装着処置スクリーン732のワークエリア688はこれらのステップが2つの「方法」によって実行すべき順序も指定する。はじめに、画像グラフィック736、740、744及び748が左右に連続的に表示され、実行の望ましい順序を指定する。さらに、4つのステップがそれらと関連した1語のテキストによる説明の隣りに番号で確認される。
装着処置スクリーン732上に表示されたいずれかのステップに関する追加の案内が必要な場合は、操作員は装着処置スクリーン732上に備えられているヘルプボタン692に触れることができる。これにより、操作員が装着処置スクリーン732に関連したヘルプスクリーンの番号を連続的に見ることができる及び/又は示すことができるスクリーンのメニューが表示される。図28はチャネル204のチャネル208に血液処理室352を装着することに関するヘルプスクリーン764を示す。ヘルプスクリーン764の場合、装着処置スクリーン732のワークエリア688が保持されることに注意されない(すなわち、4つの基本ステップ1語のテキストによる説明及び関連した番号による順序識別子)。さらに、ヘルプスクリーン764は、1つ以上の特定のステップ又はサブステップの態様に関する追加画像の性質、又はこの場合にはチャネル208における血液処理室352の装着に関して、さらに詳細が操作員に提供される。操作員がヘルプスクリーン764上の継続ボタン752を触れることによりヘルプスクリーン764を出ると、操作員は図22の装着処置スクリーン732に戻る。グラフィックインタフェース660における他の各種スクリーンはヘルプボタン692を含み、この種の機能を提供する。
操作員が装着処置スクリーン732に示された4つのステップ又はサブステップのそれぞれを完了すると、操作員は装着処置スクリーン732下部の継続ボタン752に触れる。操作員が装着処置スクリーン732に関連したステップ又はサブステップを実行している間に、開始操作スクリーン696に戻りたい場合は、リターンボタン756の部分のディスプレイスクリーン664に触れることができる。リターンボタン756は各種スクリーン上に備えることができ、許容可能な場合に操作員を前のスクリーンに戻す。さらに、操作員が装着処置スクリーン732に関連したステップ又はサブステップを実行している間に、装着処置を終了したい場合は、操作員は出口装着又は取り消しボタン760の部分のディスプレイスクリーン664に触れることができる。装着中断又は取り消しボタンは他の各種スクリーン上に備え、操作員にオプションを提供し、必要に応じて装着処置を出ることができる。
操作員が装着処置スクリーン732上の継続ボタン752に触れると、使い捨て式圧力試験スクリーン768がディスプレイ664上に生じ、その1実施例を図29に示す。通常、使い捨て式圧力試験スクリーン768は、あるステップを行って使い捨て式セット8の圧力試験を可能としなければならず、またこれが操作員によりどのような影響を受けるかを操作員に画像で伝える。これに関し、ドナー/患者アクセスラインクランプ画像769が、ドナー/患者4への血液除去/返送管アセンブリ20、詳しくは相互接続管38を密封しなければならないことを画像で伝える。ドナー/患者サンプルラインクランプ画像770は、サンプルサブアセンブリ46のサンプルラインも密封しなければならないことを操作員に画像で伝える。操作員がこれらのステップを完了すると、操作員は継続ボタン752に触れ、試験進行中スクリーン772が操作員に表示され、試験処置が実行中であることを画像及びテキストで操作員に伝え、これは図30に示す。
使い捨て式セット8の圧力試験が完了した後、AC相互接続スクリーン776がディスプレイ664上に生じ、その1実施例を図31に示す。AC相互接続スクリーン776は、抗凝固管アセンブリ50、詳しくは体外管回路10のスパイクドリップ部材52がACバッグ(図示せず)と流体的に相互接続する必要があり、また通常、またこれが操作員によりどのように行うかを操作員に画像で伝える。このステップが操作員により完了すると、操作員はディスプレイ664上の継続ボタン752に触れる。
AC相互接続は装着アイコン704と関連したステップの最後であり、操作員はマスタースクリーン696に戻る。マスタースクリーン696は次に成分除去処置の現在の状態を表し、これを図32に示す。すなわち、装着アイコン704の色又は陰は第2の色/陰から第3の色/陰に変化し、装着アイコン704と関連した全ステップが操作員により完了していることを示す。さらに、状態チェック730もワークエリア688の装着システムボタン728上に現れる。装着システムボタン728は処置の持続時間について灰色になり、システムセットアップを繰り返すことができないことを示す。結果として、装着処置に関する現在の状態について、2つの異なる種類の指示が操作員に示される。成分除去処置のドナー/患者データ入力部分の状態における変化も、現在、成分除去処置のこの態様を開始するのが適切であることを操作員に示す第2の色/陰における状態バー676で情報を示すことにより更新される。
操作員は、マスタースクリーン696のディスプレイ664上のインフォボタン780を触れることにより、成分除去処置の情報項目部を入力する。これによりディスプレイ664上にドナー/患者データスクリーン778が得られ、その1実施例を図33に示す。ドナー/患者データスクリーン788は、性別種類ボタン792、身長ボタン796、及び体重ボタン808を含む。操作員は別スプリット種類ボタン792の関連部分を触れることによりドナー/患者4を示すことができ、選択された性別が操作員に(例えば、色区別により)表示される。さらに、操作員は身長ボタン796及び体重ボタン808をそれぞれ触れることにより、ドナー/患者4の身長及び体重を入力することができる。身長ボタン796と体重ボタン808が操作員により組み合わせるときは、図34に示すように、その情報を入力すべきボタン上にキーパッド804を重ねる。キーパッド804を用いてドナー/患者4の身長及び体重を入力することができ、この情報も操作員に表示される。
ドナー/患者データスクリーン788上に操作員により入力された情報を用いて、例えば、ドナー/患者4の総血液量を計算する、この計算結果は、ドナー/患者データスクリーン788上の総血液量ディスプレイ790に示されるドナー/患者4の総血液量は、成分除去処置と関連した各種パラメータの測定及び/又は処置において採集されると考えられる血液成分の数を判断するのに利用することができる。操作員がこれらのデータ入力処置を完了すると、必要な情報すべてが入力された後にドナー/患者データスクリーン788の下部に表示される継続ボタン752を触れる。
ドナー/患者データスクリーン788と関連したステップが完了した後にコンピュータディスプレイ664にはラボデータ入力スクリーン810が生成され、操作員により示されているように、その1実施例を図35に示す。ラボ入力スクリーン810は、キーパッド804が提供時間ボタン832(図示せず)上に重なることになる提供時間ボタン840に触れることにより、採集処置の時間を入力するように操作員に要求する。操作員により入力される提供時間は時間ディスプレイ860上に表示され、これにより処置の持続時間が示される。さらに、操作員により入力される提供時間は提供時間ボタン840上に表示することもできる。提供時間は、例えば、処置時に採集されると考えられる血液成分(例えば、血小板、血漿)の数を予測するために用いられる。
ラボデータスクリーン810は、ヘマトクリットボタン842を触れることによりドナー/患者4のヘマトクリットを入力するように操作員に指示も出す。これによりキーパッド804がヘマトクリットボタン842上に重なる、次に操作員はドナー/患者4のヘマトクリットを入力することができる(例えば、ドナー/患者4からの血液サンプルの実験室分析により測定)と共に、これをヘマトクリットボタン842上に表示することができる。ドナー/患者4のヘマトクリットは成分除去処置の1つ以上の態様により利用される。
ラボデータスクリーン810は、血小板プリカウントボタン843を触れることによりドナー/患者4の血小板プリカウントを入力するように操作員に指示も出す。これによりキーパッド804が血小板プリカウントボタン843上に重なる、次に操作員はドナー/患者4の血小板プリカウントを入力することができる(例えば、ドナー/患者4からの血液サンプルの実験室分析により測定)と共に、これを血小板プリカウントボタン843上に表示することができる。ドナー/患者4の血小板プリカウントは成分除去処置の1つ以上の態様により利用される。
操作員が必要な情報をすべて入力すると、操作員は継続ボタン752に触れ、これにより操作員はマスタースクリーン696に戻り、これは成分除去処置の現在の状態を表し、図36に示す通りである。これで情報アイコン708と関連したステップはすべて完了しているため、情報アイコン708の色/陰は第2の色/陰から第3の色/陰に変化し、関連したステップすべてが完了していることを操作員に伝える。さらに、状態チェック784がワークエリア688におけるドナー/患者インフォボタン780にも現れる。結果として、2つの異なる種類の指示が成分除去処置のこの態様の現在の状態について操作員に提供される。さらに、成分除去処置の採集サイコンセット712の状態の変化が、状態バー676におけるドナー/患者前処理アイコン716の色/陰を第1の色/陰から第2の色/陰に変化させることにより更新する。これでマスタースクリーン696には実行ボタン802も示され、採集アイコンセット712と関連したステップが現在実行され、さらにその画像による表示が操作員に示される。
採集アイコンセット712と関連したステップの初期スクリーンは、図37に示すドナー/患者前処理スクリーン812Aである。ドナー/患者前処理スクリーン812Aは、血液成分分離装置と流体的に相互接続されるドナー/患者4に関係して実行しなければならないステップを画像で操作員に伝える。はじめは、ドナー/患者接続画像816が表示され、これはアクセス針がドナー/患者4に取り付ける必要があり、通常このステップが操作員によりどのように行われるかを、画像で操作員に伝える。「接続(CONNECT)」という語もドナー/患者接続画像816上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。ドナー/患者接続画像816は、これがドナー/患者前処理アイコン716と関連した第1のステップ又はサブステップであることを示すドナー/患者前処理スクリーン812Aの左側に配置される。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「1」も「接続」の語に隣接して配置される。
ドナー/患者前処理スクリーン812Aは、ディスプレイ664上に開放画像820も表示する。開放画像820は、相互接続管38のクランプ42及びサンプルアセンブリ46の管のクランプを除去する必要があること、及び通常このステップが操作員によりどのように行われるかを、画像で操作員に伝える。「開放(OPEN)」という語も開放流れ画像820上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。開放画像820は、開放画像820と関連したステップがドナー/患者接続画像816と関連したステップが完了後のみに実行すべきであることを示すドナー/患者接続画像816の右側に配置される。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「2」も「開放」の語に隣接して配置される。
ドナー/患者前処理スクリーン812Aは、ディスプレイ664上に流れ画像824も表示する。流れ画像824は、現在、ドナー/患者4から血液除去/返送管アセンブリ20、詳しくは血液除去管22、及びサンプルサブアセンブリ46における血液の流れが存在することを画像で操作員に伝える。「流れ(FLOW)」という語も流れ画像824上に位置決めされ、この時点で何が起こるかについて操作員に短いテキストによる説明が示される。流れ画像824は、流れ画像824と関連した状態が開放画像820と関連したステップが完了後のみに起こることを示す開放画像820の右側に配置される。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「3」も「流れ」の語に隣接して配置される。
まとめると、ドナー/患者前処理スクリーン812A上のワークエリア688は、成分除去処置のこの態様のためにどの種類のステップを実行しなければならないか、通常どのようにしてこれらのステップを実行するかを操作員に伝えるだけではなく、これらのステップが2つの方法によって実行すべき順序も指定する。はじめに、画像グラフィック816、820、及び824が左右に連続的に表示される。さらに、3つのステップがそれらと関連した1語のテキストによる説明の隣りに番号で確認される。
操作員がドナー/患者前処理スクリーン812Aと関連したステップのすべてを完了すると、操作員は継続ボタン752に触れ、これにより図38に示すように、第2のドナー/患者前処理スクリーン812Bのディスプレイとなる。ドナー/患者前処理スクリーン812Bは、サンプルラインをクランプで締めることにより、ドナー/患者4からサンプルサブアセンブリ46への血液の流れが終了すること、また通常このステップが操作員によりどのように行うかを、画像で操作員に伝える閉鎖画像828を含む。「閉鎖(CLOSE)」という語も閉鎖画像828上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。閉鎖画像828は、これがドナー/患者前処理812Bと関連した第1のステップ又はサブステップであることを示すドナー/患者前処理スクリーン812Bの左側に配置される。しかし、これが実際にはドナー/患者前処理と関連した第4のステップであることを示すために、番号「4」も「閉鎖」の語に隣接して配置される。
ドナー/患者前処理スクリーン812Bは、ディスプレイ664上にシール流れ画像832も表示する。シール流れ画像832は、サンプルサブアセンブリ46のサンプルラインが現在シールされるべきであり、また通常このステップが操作員によりどのように行うかを、画像で操作員に伝える。「シール(SEAL)」という語もシール流れ画像832上に位置決めされ、要求される動作について操作員に短いテキストにより指示が示される。シール流れ画像832は、シール流れ画像832と関連した状態が閉鎖画像828と関連したステップが完了後のみに起こることを示す閉鎖画像828の右側に配置される。操作員に望ましい順序のその他の情報を提供するために、番号「5」も「シール」の語に隣接して配置され、これが実際にはドナー/患者前処理と関連した第5のステップであることを示す。
まとめると、ドナー/患者前処理スクリーン812B上のワークエリア688は、成分除去処置のこの態様のためにどの種類のステップを実行しなければならないか、通常どのようにしてこれらのステップを実行するかを操作員に伝えるだけではなく、ドナー/患者前処理スクリーン812B上のワークエリア688はこれらのステップが2つの方法によって実行すべき順序も指定する。はじめに、画像グラフィック828、832、及び836が左右に連続的に表示される。さらに、4つのステップがそれらと関連した1語のテキストによる説明の隣りに番号で確認される。
操作員がドナー/患者前処理のすべてを完了すると、操作員はドナー/患者前処理スクリーン812B上の開始充填ボタン846に触れることができ、これにより体外管回路10及び血液処理室352の上述した血液充填が開始すると共に、図39に示した実行スクリーン844のディスプレイとなる。実行スクリーン844は主に成分除去処置に関する情報を操作員に表示する。例えば、実行スクリーン844は血圧ディスプレイ848(すなわち、ドナー/患者の体外血圧を操作員に伝えるため)、血小板ディスプレイ852(すなわち、減殺採集されている血小板の数の推定値を操作員に伝えるため)、血漿採集ディスプレイ856(すなわち、現在採集されている血漿の量を操作員に伝えるため)、及び時間ディスプレイ860(例えば、採集処置の開始以来経過している時間(左バーが図示すると共に上記の時間)の量、ならびに採集処置に残っている時間の量(右バーが図示すると共に上記の時間)の両方)を含む。制御ボタン(図示せず)を備えて、時間残存ディスプレイと開始及び停止時間ディスプレイとの間にトグルをつけることができる。
実行スクリーン844は、単一針処置(すなわち、唯一の針を利用し、血液成分分離装置6とドナー/患者4を流体的に相互接続する)の場合、血液がドナー/患者4から(例えば、「引抜き進行中」を表示することにより)除去されているか、又はドナー/患者4に(例えば、「返送進行中」を表示することにより)返送されているかどうかも表示する。この情報は、ドナー/患者4がドナー/患者4からの血液の除去を補助するために物を握り締めることにより一定の血圧を維持している場合は、血液がドナー/患者4に返送されている間はドナー/患者4にこれらの動作を中止するように指示が与えられるという点で、ドナー/患者にとって有効であると考えられる。
成分除去処置時、操作員による調査で得られるいくつかの状態が成分除去システム2により検出することができる。これらの状態の1種類が検出された場合は、適切な警告スクリーンが操作員に表示される。警告スクリーン864の1実施例が図40に示されている。はじめに、警告スクリーン864は、問題グラフィック868を介してシステム2での潜在的問題をテキストで伝える。このテキストは操作員が確実に問題を理解することにおいて有効である。警告スクリーン864は問題に関連して取るべき動作を図で操作員に伝える動作画像872を含む。システム2自体が行うには困難又は不可能とみられる動作もある。最後に、警告スクリーンは、操作員が点検の結果を示すことができる点検結果アレイ876を含む。図で示した実施例において、アレイ876は血液漏れボタン906、水分ボタン908、及び漏れなしボタン910を含む。
点検結果アレイ876で操作員が行った選択次第では、さらに調査を必要とする及び/又は望ましい治療的動作を指定する別のスクリーンにおいて操作員に追加の質問を示すことができる。例えば、図41の補充警告スクリーン878は、警告スクリーン864上の水分ボタン908に触れる操作員により生成することができる。補充警告スクリーン878は、治療的動作画像912及び治療的動作テキスト914を含み、確認された問題をどのように修正するかを操作員に伝える。
コンピュータインタフェース660により、操作員は操作員が行った及び/又は操作員に伝えられた処理判断に基づく数種類の修正動作を開始することができる。例えば、インタフェース660のさまざまなスクリーンには、1つ以上のトラブルシューティングを生成するトラブルシューティングボタン898が含まれる。これらのトラブルシューティングスクリーンはメニュー又は同様のものを含み、どのような種類の潜在的問題が存在するのかを操作員に示すことができる。
トラブルシューティングスクリーン880の1実施例は図42に示されている。トラブルシューティングスクリーン880はドナー/患者刺痛ボタン922を含む。このボタン922は、「刺痛感覚」又は代わりに「AC反応」を示すドナー/患者に応じたドナー/患者4に対するACの影響を治療するために操作員が利用することができる。操作員がドナー/患者刺痛ボタン922の「下矢印」をヒットすると、システム2は所定のやり方でその状態を修正しようとする(すなわち、所定プロトコルが優先的に行われ、このプロトコルは操作員の動作又は決定を要求することはない)。刺痛感覚が存在しなくなると、操作員は「上矢印」ボタンを使用し、ドナー/患者刺痛ボタン922のバーをその最初の位置に戻す。
トラブルシューティングスクリーン880は、クランピングボタン924も含む。このボタン924は、採集された産物(例えば、血小板)の望ましくないクランピングが観察された場合は、操作員によって利用される。操作員がクランピングボタン924の「下矢印」をヒットすると、システム2は予め規定されたやり方でその状態を修正しようとする(すなわち、所定プロトコルが優先的に行われ、このプロトコルは操作員の動作又は決定を要求することはない)。クランピングが操作員により観察されなくなると、操作員は「上矢印」ボタンを用いて、クランピングボタン924のバーをその最初の位置に戻すことができる。
トラブルシューティングスクリーン880は、流出ボタン916及び「血漿ライン空気混入」ボタン918を含む。流出ボタン916は、赤血球が血小板出口管66、血小板採集バッグ84において、及び/又はRBCダム232を超えて流れるのが観察された場合は、操作員により用いられる。タッチスクリーンキャパビリティを介した流出ボタン916の作動は所定プロトコルを用いてシステム2において行われるが、好ましくは自動的プロトコルが、この状態を修正するためにシステム2により実行される。同様に、操作員が血漿ライン918に空気を確認すると共に、ボタン918を用いた場合は、システム2はさらに好ましくは自動的に所定プロトコルを用いて、この状態を修正する。
「他の問題ボタン」920を利用して別のトラブルシューティングスクリーンを生成し、成分除去処置において発生するその他の問題を示すことができる。また、好ましくは特定の問題を示す関連ボタンを操作員が触れると、所定プロトコルが好ましくは自動的に用いられ、この問題を修正する。
成分除去処置の採集部分が完了すると、リンスバックスクリーン884がディスプレイ664上に生じ、これはリンスバック処置が現在実行されることを示し、これを図44に示す。リンスバックが完了すると、提供アイコン720の色/陰が第2の色から第3の色/陰に変化し、成分除去処置のこの態様と関連したステップがすべて完了していることを示す。さらに、取り外しアイコン724の色/陰も第1の色/陰から第2の色/陰に変化し、それらと関連したステップが現在実行できることを操作員に示す。
リンスバックが完了すると、実行終了スクリーンがディスプレイ664上に生じ、図43に示したように最後の採集データ(例えば、処置時に採集された血小板及び血漿の関連収量)及び処置は終了したこと(「実行完了」を表示することにより)が示される。次に操作員は継続ボタン752に触れることができる。
リンスバック処置が完了すると、取り外しスクリーン892がディスプレイ664に示され、これを図45に示す。取り外しスクリーン892は操作員に画像の数を連続的に表示し、完了し処置を終了すべきステップを伝えることができる。例えば、シール/取り外し画像900が最初に取り外しスクリーン892上に表示され、血小板及び血漿採集バッグ84、94に至る管をそれぞれシールし、血小板及び血漿採集バッグ84、94がそれぞれ除去できるように画像で操作員に伝える。操作員が継続ボタン752に触れると、切断画像902が取り外しスクリーン上に示され、アクセス針32をドナー/患者4から除去すべきことを画像で操作員に伝えることができる。操作員が継続ボタン752に触れると、除去画像904が取り外しスクリーン892上に示され、使い捨て式セット8を血液成分分離装置6から除去すると共に適切に配置するべきであることを画像で操作員に伝える。
コンピュータインタフェース660は多くの利点を提供する。例えば、コンピュータインタフェース660では三段色区別を利用し、成分除去処置の状態を有利に操作員に伝える。アイコンと関連したステップについて実行の準備ができていない場合はある1色/陰でアイコンが示されるが、アイコンと関連したステップについて実行の準備ができているか、又は実行されている場合は別の1色/陰でアイコンが示され、アイコンと関連したステップが完了している場合はさらに別の1色/陰でアイコンが示される。さらに、コンピュータインタフェース660は、成分除去処置のステップの少なくともいくつかについて画像で操作員に示す。さらに、成分除去処置の少なくとも基本的なステップの望ましい順序が操作員に伝えられる。最後にインタフェース660により、ある状態の修正が可能であり、適切な操作員が入力後、これらは予め規定されたプロトコルに従ってシステム2により修正される。
本発明の上記の説明は、図示及び記述の目的のために示されている。さらに、説明は本願に開示された形態に本発明を限定することを意図していない。結果として、上記の技術、及び関連技術の熟練及び知見に一致した変化や変更態様は本発明の範囲内にある。上述した実施例はさらに発明を実施するために周知の最良の形態を説明すると共に、他の当業者が同じ実施例、又は別の実施例、及び本発明の特定の適用又は使用により要求されるさまざまな変更態様で本発明を利用することを可能にすることをさらに目的としている。付属の請求の範囲は従来技術により許容される程度に代替実施例を含めるように構成されることを目的としている。