JP4458913B2 - 凍結融解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上水の排水から排出される汚泥を凍結、融解して脱水処理する際に用いられる凍結融解装置に関する。
上水の原水中には浮遊懸濁物質、細菌、有機物質、藻類等が存在するので、凝集沈殿処理によって沈殿池では上澄水と汚泥に分離される。分離された汚泥は沈殿池内で堆積し、所定の時間帯で排出される。排出される汚泥は、大量の水分を含んでおり、固形物の濃度は 0.5〜2%であるので、固形物の濃度が 2〜10%となるように濃縮処理したのち、フィルタープレスなどのろ過方法を用いて固液分離処理を行っている。この汚泥の脱水処理には、このほか、ろ過濃縮した濃縮汚泥を凍結融解槽中に投入し、凍結したのち融解して脱水する凍結融解法が用いられている。
この凍結融解法は、汚泥中に含まれる水分および表面に付着した水分を冷凍させて、氷の結晶として成長させ、氷の成長とともに生じる体積膨張によって汚泥を圧縮して汚泥内部からさらに水分を流出させて、凍結させることによって脱水処理を行う方法であり、含水率の低い汚泥が得られるという特徴がある。また、この凍結融解法では汚泥に加わる機械的応力が相対的に小さくなるので、フィルタープレスなどを用いた場合に比較して粒子径が大きく、かつ密度の高い汚泥が得られる。したがって、この凍結融解法で得られる汚泥は再利用しやすいという特徴も持つ。
図12は、特許文献1に開示されている従来の凍結融解槽の概略断面構成図である。図に見られるように、凍結融解槽95の内部には、注入された汚泥96を凍結または融解するための凍結融解手段としての熱交換用配管97が組み込まれており、入側ブラインヘッダー98から冷ブラインを供給して熱交換用配管97に通流させ、出側ブラインヘッダー99より排出することによって、凍結融解槽95の内部に注入された汚泥96が冷却され、凍結される。また、冷ブラインに換えて温ブラインを熱交換用配管97に通流させれば、凍結した汚泥が加熱されて融解する。
特開2001−334300号公報
上記のように、凍結融解法によって汚泥の脱水処理を行えば、含水率が低く、粒子径が大きく、かつ高密度の汚泥が得られるという利点がある。しかしながら、この凍結融解法に使用されている従来の凍結融解装置は、図12のごとく、汚泥を注入する凍結融解槽95と、この凍結融解槽95に組み込まれた熱交換用配管97からなる凍結融解手段とによって構成されており、凍結融解手段としての熱交換用配管97に冷ブライン、あるいは温ブラインを通流させることによって凍結融解槽95に注入された汚泥を凍結、あるいは融解しているので、汚泥の凍結速度および融解速度はブラインが通流する熱交換用配管97からの距離に左右されることとなり、熱交換用配管97に近接した位置にある汚泥ほど早期に凍結、あるいは融解され、熱交換用配管97からより遠い位置にある汚泥ほど凍結、あるいは融解に時間を要することとなる。特に図12のごとく凍結融解槽95に熱交換用配管97を組み込んで構成したものにおいては、凍結融解槽95の内壁に近接する汚泥が熱交換用配管97から特に遠い位置にあり、凍結、融解に長時間を要する可能性が強く、最悪の場合には凍結が不十分なまま、その後の脱水工程へと進んで、脱水機の目詰まり等の不具合を生じる恐れがある。
本発明は、上記のごとき従来技術の問題点を考慮してなされたもので、本発明の目的は、汚泥を注入する凍結融解槽とブライン通流部とを備え、ブライン通流部に冷ブラインを通流して汚泥を凍結させ、ブライン通流部に温ブラインを通流して凍結した汚泥を融解する凍結融解装置において、凍結融解槽内の汚泥がより均一に、かつより速やかに凍結、あるいは融解され、効率的に脱水処理される凍結融解装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明においては、濃縮した汚泥を凍結させ、その後融解させて脱水処理する凍結融解装置における汚泥を注入する平板状の凍結融解槽と、凍結融解槽内の汚泥を凍結、融解させるための冷ブラインおよび温ブラインを内部に通過させるブライン通流槽とを隣接させて配置してなる凍結融解装置において、
(1)上記の流路を、冷ブラインおよび温ブラインがブライン通流槽内部の外周部と中央部との間に渦巻き状に通流する流路を形成する。
(2)あるいは、冷ブラインおよび温ブラインをブライン通流槽内部の外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成した流路とする。
あるいは、汚泥を注入する深さと幅と厚さとからなる平板状の凍結融解槽と、凍結融解槽内の汚泥の凍結と融解をするための、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過する、伝熱性部材からなる筒状のブライン流路とを備えた凍結融解装置において、
(3)このブライン流路を、冷ブラインおよび温ブラインが凍結融解槽内部の外周部と中央部との間に渦巻き状に通流する流路を形成することとする。
(4)あるいは、このブライン流路を、冷ブラインおよび温ブラインを外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成した渦巻き状流路とする。
(5)また、上記の(1)〜(4)のいずれかにおいて、凍結融解槽の内部に温度センサを備えることとする。
上記の(1)のごとく、凍結融解装置を平板状の凍結融解槽と冷ブラインあるいは温ブラインが内部を通過するブライン通流槽とを備えて構成し、かつ、上記のブライン通流槽を平板状の凍結融解槽に隣接させて配置すれば、凍結融解槽内の汚泥とブライン通流槽の内部を通流する冷ブラインあるいは温ブラインとの距離がほぼ均一に保たれることとなるので、汚泥の凍結や、融解がほぼ均一に生じることとなる。また、さらに上記(2)のごとく、ブライン通流部を平板状の凍結融解槽の両面に隣接して配することとすれば、凍結融解槽内の汚泥は両面より冷却、あるいは加熱されるので、より効率的に処理されることとなる。さらに、上記の(3)のごとく、上記のブライン通流槽を平板状に形成し、かつ、ブライン通流槽の内部にブライン通流槽全体を均一に冷却または加温できる流路を形成すれば、平板状の凍結融解槽は、均一に冷却または加温される平板状のブライン通流槽に隣接して冷却または加温されるので、凍結融解槽に注入された汚泥はより均一に冷却または加温され、効率的に処理されることとなる。例えば、上記(4)のごとく、ブライン通流槽内部の流路を、外周部と中央部との間に渦巻き状に通流する流路を形成、あるいは、冷ブラインおよび温ブラインを外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成した流路とすれば、流路が平板状に高密度で配置されるので、コンパクトに構成され、かつ、極めて効率良く汚泥を冷却または加温することができる。
また、上記(5)のごとく、汚泥を注入する深さと幅と厚さとからなる平板状の凍結融解槽と、凍結融解槽内の汚泥の凍結と融解をするための、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過する、伝熱性部材からなる筒状のブライン流路とを備えて形成し、凍結融解槽の深さと幅から形成される面全体が、筒状のブライン流路を介して伝熱性部材からなる板状伝熱板で覆われた構成とすれば、筒状のブライン流路と板状伝熱板によって上記の面全体が覆われるので、汚泥の凍結や、融解がほぼ均一に生じることとなり、効率よく汚泥を冷却または加温することができる。このとき、上記(6)あるいは(7)のごとくとすれば、筒状のブライン流路と熱的にも機械的にも効果的に結合された板状伝熱板が得られるので、汚泥の凍結や、融解を特に効率よく行えることとなる。また、上記(8)のごとく筒状のブライン流路と板状伝熱板からなるブライン通流部を、断熱材で覆われた凍結融解槽内の厚さ方向に少なくとも2枚以上配置することととすれば、凍結融解槽内の汚泥と接触するブライン通流部の表面積が大幅に増大するので、同時に多量の汚泥を凍結、あるいは融解させることができる。
また、上記(9)のごとく、平板状の凍結融解槽と、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過するブライン流路とを備えて構成し、かつ、このブライン流路を、冷ブラインおよび温ブラインが凍結融解槽内部の外周部と中央部との間に渦巻き状に通流する流路を形成することとすれば、流路の間隔が均一で、かつ平板状のブライン流路が形成可能となるため、特に平板状の凍結融解槽と組み合わせて用いれば、コンパクトで効率の良い凍結融解装置が得られる。なお上記の(10)のごとく、ブライン流路を、外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成した渦巻き状流路とすれば、よりコンパクトで効率の良いブライン流路が形成できる。
また、上記(11)のごとく凍結融解槽の内部に温度センサを備えることとすれば、凍結融解槽の内部の汚泥の温度を監視しつつ運転することが可能となるので、凍結処理の際、この温度測定値が所定置Aに達したとき凍結操作を停止して融解操作を行えば、汚泥の凍結状態が効果的に判断されて効率良く凍結操作が行われることとなる。また、融解処理の際、この温度測定値が所定置Bに達したとき融解操作を停止すれば、汚泥の融解状態が効果的に判断されて効率良く凍結操作が行われることとなる。
本発明の凍結融解装置の最良の実施形態は、汚泥を注入して凍結と融解を行う平板状の凍結融解槽と、凍結融解槽中の汚泥を凍結と融解させるための冷ブラインおよび温ブラインを通流させる平板状のブライン通流部とを備えて構成し、上記の平板状のブライン通流部を平板状の凍結融解槽の両面に隣接させて配置した形態にあり、特に凍結融解槽の内部の所定位置に凍結操作の実施状態を監視する温度測定センサーを組込んだ装置が有効である。
また、本発明の凍結融解装置の他の最良の実施形態は、汚泥を注入する深さと幅と厚さとからなる平板状の凍結融解槽と、凍結融解槽内の汚泥の凍結と融解をするための、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過する、伝熱性部材からなる筒状のブライン流路とを備えて形成し、凍結融解槽の深さと幅から形成される面全体が、筒状のブライン流路を介して伝熱性部材からなる板状伝熱板で覆われて構成された形態にあり、この形態においても、凍結融解槽の内部の所定位置に凍結操作の実施状態を監視する温度測定センサーを組込んだ装置が特に有効である。
また、本発明の凍結融解装置の他の最良の実施形態は、平板状の凍結融解槽と、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過するブライン流路とを備えて構成し、かつ、このブライン流路を、冷ブラインおよび温ブラインが凍結融解槽内部の外周部と中央部との間に渦巻き状に通流する流路を形成した形態にあり、凍結融解槽の内部の所定位置に凍結操作の実施状態を監視する温度測定センサーを組込んだ装置が特に有効である。
図1は、本発明の凍結融解装置の第1の実施例の基本構成を示すシステム図である。また、図2は、第1の実施例の凍結融解装置に組み込まれている凍結融解槽とブライン通流部の構成図で、(a)は正面図、(b)は縦断面図である。
図1において、10は汚泥を注入した平板状の凍結融解槽、20は冷ブラインおよび温ブラインを通流させる平板状のブライン通流部であり、ブライン通流部20は平板状の凍結融解槽10の両面に配置されている。21は冷凍機、22は冷ブラインタンク、23は温ブラインタンク、24は冷ブラインポンプ、25は温ブラインポンプ、26,27はブライン切替バルブ、28は汚泥排出バルブ、29は脱水装置である。凍結融解槽10に注入された汚泥の凍結、融解処理は、ブライン切替バルブ26,27の切替えにより選択され、凍結処理の際は、冷ブラインタンク22に貯えられた冷ブラインが冷ブラインポンプ24によってブライン通流部20へと送られ、凍結融解槽10に注入された汚泥が冷却、凍結される。融解処理の際は、温ブラインタンク23に貯えられた温ブラインが温ブラインポンプ25によってブライン通流部20へと送られ、凍結融解槽10中に凍結されていた汚泥が加熱、融解される。融解後の汚泥は汚泥排出バルブ28を開くことによって脱水装置29へと排出される。
図2に見られるように、凍結融解槽10とブライン通流部20は、ボルト12によって締付けて構成された平板状の凍結融解槽10の両面にボルト13によってブライン通流部20を取付けることによって一体に形成されている。ブライン通流部20の一方の下端にはブライン導入管14が、また、相対する一方の上端にはブライン排出管15が備えられており、汚泥の凍結処理の際には冷ブラインをブライン導入管14から供給し、壁面を介して凍結融解槽10を冷却する。また、凍結した汚泥を融解する際には温ブラインをブライン導入管14から供給し、壁面を介して凍結融解槽10を加熱する。凍結融解槽10の内部の上端近傍には、注入された汚泥の温度を測定する温度センサー16,17,18が組込まれており、これらの温度センサーの測定結果により、凍結、融解処理の制御が行われる。なお、温度センサーの取付け位置は凍結による汚泥の体積膨張を加味して決められており、本実施例の取付け位置は、ブライン通流部20の上端から5〜10mm下側の位置に対応している。
図3は、本実施例である図2の凍結融解処理装置における凍結処理の際の凍結融解槽10の温度挙動の一例を示す特性図で、横軸はブライン通流部20への冷ブラインの通流を開始してからの経過時間(h)、縦軸は温度センサー16で測定された温度(℃)である。本特性図に見られるごとく、汚泥の温度は、冷ブラインの通流開始後約20分でほぼ0℃に達し、さらに冷ブラインの通流を進めると約57分後に凍結して0℃以下へと温度の下降が始まる。したがって、この温度挙動を観察すれば、汚泥の凍結処理が完了したことを知ることができる。汚泥の温度が−10℃へ達したのを検知して凍結が完了したものと見なすこととすれば、本実施例の凍結融解処理装置の凍結所要時間は約62分と評価される。また、この温度挙動より凍結処理の完了を検知してブライン通流部20へ通流するブラインを冷ブラインから温ブラインに切替えれば、凍結した汚泥は温ブラインにより加熱されて融解し、やがて0℃以上に温度が上昇する。したがって、温度センサーにより0℃以上に温度が上昇したことを検知して融解処理の完了を知ることができる。なお、本実施例の凍結融解槽10には3個の温度センサー16,17,18が組込まれているので、凍結処理の際にすべての温度センサーの0℃以下への下降によって凍結処理の完了を検知し、融解処理の際にすべての温度センサーの0℃以上への上昇によって融解処理の完了を検知することとすれば、凍結処理の完了、融解処理の完了がより的確に検知され、効率的な凍結、融解処理が実現可能となる。
なお、凍結融解槽10中の汚泥はブライン通流部20に近接した位置にあるものほど早期に凍結、あるいは融解処理されるので、制御に用いられる温度センサーの設置位置は、ブライン通流部20から最も遠い位置、あるいは伝熱が最も悪く凍結に最も長時間を要する位置とすることが好ましい。
本発明の凍結融解装置の第2の実施例は、第1の実施例の凍結融解装置のブライン通流部に替えて、図4に示した構成のブライン通流部を組込んで構成した凍結融解装置で、図4は本実施例のブライン通流部の正面側より見た内部構成図である。本構成のブライン通流部20Aは、平板状の容器の下端に近接して、複数の開口33を備えたブライン導入管31を配し、平板状の容器の上端に近接して、複数の開口34を備えたブライン排出管32を配して構成されている。
第1の実施例の凍結融解装置のブライン通流部20では、図2(a)に示したように、下端の一方(図中左側下部)に配されたブライン導入管14より上端の相対する一方(図中右側上部)に配されたブライン排出管15へとブラインを通流させる構成であるため、ブラインを平板状の容器の面内に均一に流すことは困難で、例えば図2(a)の左側上部や右側下部にはブラインの流れの滞留部分が生じ易く、凍結融解槽中の汚泥の凍結や融解に偏りが生じ易いという難点があったが、図4に示した第2の実施例の構成のブライン通流部では、ブラインは、ブライン導入管31に備えられた複数の開口33より平板状の容器内部へと分散して導入され、ブライン排出管32の複数の開口34より分散して排出されるので、ブラインが面内をより均一に通流することとなり、効率良く凍結、融解処理が行われることとなる。
第3の実施例は、第1、第2の実施例の凍結融解装置のブライン通流部に替えて、図5に示した構成のブライン通流部を組込んで構成した凍結融解装置であり、図5は本実施例のブライン通流部の正面側より見た内部構成図である。図5に見られるように、本実施例のブライン通流部は、平板状に形成したブライン通流槽40の内部に、ブライン導入管41より導入した冷ブラインおよび温ブラインをブライン通流槽40内部の外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる通流路43を配して構成されている。本構成においては、通流路43が均一な間隔を保持して配置されているので、ブライン通流槽40の全体が均一に冷却または加温されることとなる。なお、図5に示したブライン通流部ではブラインを外周部から中央部へと渦巻き状に通流させるものとしているが、中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる構成としてもよい。
第4の実施例は、図6に示した構成のブライン通流部を組込んで構成した凍結融解装置であり、図6は本実施例のブライン通流部の正面側より見た内部構成図である。図6に見られるように、本実施例のブライン通流部は、平板状に形成したブライン通流槽50の内部に、ブライン導入管51より導入した冷ブラインおよび温ブラインをブライン通流槽50内部の外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路53と、中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路54を交互に配置して構成されている。本構成では、往路流路53と復路流路54とが均一な間隔を保持して交互に配置されているので、ブライン通流槽50の全体が均一に冷却または加温されることとなる。なお、本実施例においては、渦巻き状流路の最外層に、凍結処理をほぼ終了して温度上昇した冷ブライン、あるいは融解処理をほぼ終了して温度下降した温ブラインを通流させたのブライン排出管52より排出させる構成としているが、例えば、図6の流路構成においてブラインの導入口と排出口とを取替えれば、渦巻き状流路の最外層に、凍結処理に使用される低温の冷ブライン、あるいは融解処理に用いられる温ブラインを通流させることができる。
図7は、本発明の凍結融解装置の第5の実施例に用いられている凍結融解槽とブライン通流部の構成図で、(a)は上部断面図、(b)は内部正面図である。図に見られるように、本実施例では、外部からの熱の侵入を防ぐためのウレタン材からなる断熱層61を備えた平板状の凍結融解槽60の内部に複数の平板型ブライン通流部を組込み、これらの複数の平板型ブライン通流部に形成された蛇行状の流路64に、冷ブライン、あるいは温ブラインを並列に通流して、凍結融解槽60に注入した汚泥62を凍結、あるいは融解している。平板型ブライン通流部は、2枚の例えばステンレス板をシーム溶接65により接合し、その間に空気圧あるいは水圧を加えて膨らませることによって、板状伝熱板に断面が六角形状や楕円形状の、等間隔に配された蛇行状の流路64を備える構造に構成されており、それぞれの平板型ブライン通流部の蛇行状の流路64同士の間隔を本実施例においては、例えば 40 mm、側端に配置された平板型ブライン通流部と断熱層61の内壁との間隔を、平板型ブライン通流部の蛇行状の流路64同士の間隔の半分に相当する20 mmに設定して凍結融解槽60中に組み込んだ。本構成では、平板型ブライン通流部に接合された板状の伝熱板の端部を凍結融解槽60の端部に連結して配置することによって、冷ブラインによる冷却と温ブラインによる加熱を均一に保持するとともに、平板型ブライン通流部を機械的に支持している。
図8は、第5の実施例の凍結融解装置における凍結処理の際の凍結融解槽60のブラインおよび汚泥の温度挙動の一例を示す特性図である。本図において、横軸はブライン通流部64へ冷ブラインの通流を開始してからの経過時間(分)、縦軸は温度センサーで測定された各部の汚泥の温度(℃)であり、図中の×印は、注入された冷ブラインの温度、◇印は、凍結融解槽60の中央部でブライン通流部の中央部付近に設置された温度センサーA(図7参照)により検知された汚泥の温度、□印は、凍結融解槽60の中央部でブライン通流部のシーム溶接部付近に設置された温度センサーB(図7参照)により検知された汚泥の温度、△印は、凍結融解槽60の壁面近傍のブライン通流部の中央部付近に設置された温度センサーC(図7参照)により検知された汚泥の温度である。図8に見られるように、これら3ヶ所に設置された温度センサーA,B,Cにより検知された汚泥の温度は、ほぼ同一の温度を示しながら下降しており、冷ブラインの通流を開始してから50分を越えた時点で温度が0℃以下へと下降し、58分間経過した時点で凍結処理完了の目安である−10℃へ達している。この−10℃への到達所要時間、すなわち凍結処理所要時間は、上記の3個の温度センサーA,B,Cで同一の58分であり、本構成においては、凍結融解槽60内での汚泥の凍結が均一に、かつ短時間で効率的に行われていることが判る。
なお、本実施例においては、凍結融解槽の内部にブライン通流部を組込んで汚泥の凍結融解を行うものにおいて、上記のごとく、2枚のステンレス板をシーム溶接により接合し、その間に空気圧あるいは水圧を加えて膨らませることによって、断面が六角形や楕円形の蛇行状の流路を等間隔に形成し、蛇行状の流路とその流路を結合する板状伝熱板よりなるブライン通流部を構成しているが、本構成のブライン通流部は上記構成に限定されるものではなく、例えば図9に凍結融解槽とブライン通流部の上部断面図を示したごとく、ブライン通流管72を伝熱性材料からなる薄板73に溶接等によって当接し、等間隔に配された蛇行状の流路を形成する方法を用いても蛇行状の流路とその流路を結合する板状伝熱板よりなるブライン通流部を得ることができ、得られたこの種のブライン通流部を断熱層74を備えた平板状の凍結融解槽71の内部に組込めば、第5の実施例と同様の性能を有する凍結融解装置が得られる。
また、図7、および図9に示した実施例においては、凍結融解槽の内部にブライン通流部を組込んで汚泥の凍結融解を行うものにおいて、ブライン通流部を、等間隔に配された蛇行状の流路とその流路を板状の伝熱板で結合してなるブライン通流部により構成しているが、このブライン通流部を構成するブライン通流管が蛇行状の流路である必要はなく、例えば、図10に示したごとき等間隔に配置された渦巻き状流路からなるブライン通流部82を用いることもできる。この場合には、渦巻き状のブライン通流部82を図10のごとく円形断面を有する凍結融解槽81の内部に組込み、ブライン通流部82の側端と凍結融解槽81の内壁との間隔をブライン通流部82の管同士の間隔の半分の距離に設定して凍結、融解処理を行えば、凍結融解槽81の内面周辺に注入された汚泥も、中央部に注入された汚泥と同様に均一に凍結、融解されるので、均一に、かつ効率的に汚泥の冷凍、融解を行うことのできる冷凍融解装置が得られる。
また、図10に示したブライン通流部は、円形の等間隔に配置された渦巻き状流路によって構成されているが、使用可能な渦巻き状流路は円形に限定されるものではなく、これを収納する凍結融解槽の形状に対応した形状が選定される。例えば平板状の凍結融解槽が用いられる場合には、例えば第4の実施例において図6に示した渦巻き状流路と類似の図11のごとき方形状のものでもよい。また、図10に示したブライン通流部のごとくブラインを外周部から中央部へと通流する一方向流路にかぎらず、中央部から外周部へと通流する一方向流路でもよく、図11のように外周部から中央部へと通流する往路流路と中央部から外周部へと通流する復路流路からなる往復流路により構成してもよい。
以上述べたように、冷凍融解装置を本発明のごとく構成すれば、未凍結部分を生じることなく均一で効率的な凍結処理、さらには融解処理を実施可能となるので、処理時間の大幅な短縮が可能となる。したがって、本装置は、上水の排水より排出される汚泥の脱水処理に効果的に使用される。
本発明の凍結融解装置の第1の実施例の基本構成を示すシステム図 第1の実施例の凍結融解装置の凍結融解槽とブライン通流部の構成図で、(a)は正面図、(b)は縦断面図 第1の実施例の凍結融解処理装置による凍結処理の際の凍結融解槽10の温度挙動の一例を示す特性図 本発明の凍結融解装置の第2の実施例のブライン通流部の内部構成図 本発明の凍結融解装置の第3の実施例のブライン通流部の内部構成図 本発明の凍結融解装置の第4の実施例のブライン通流部の内部構成図 本発明の凍結融解装置の第5の実施例の凍結融解槽とブライン通流部の構成図で、(a)は上部断面図、(b)は内部正面図 第5の実施例の凍結融解処理装置における凍結処理の際の凍結融解槽のブラインおよび汚泥の温度挙動の一例を示す特性図 本発明の凍結融解装置の他の実施例の凍結融解槽とブライン通流部の上部断面図 本発明の凍結融解装置の他の実施例の凍結融解槽とブライン通流部の内部正面図 本発明の凍結融解装置の他の実施例の凍結融解槽とブライン通流部の内部正面図 従来の凍結融解装置の凍結融解槽の概略断面図
10 凍結融解槽
11 シートパッキング
16,17,18 温度センサー
20,20A ブライン通流部
21 冷凍機
22 冷ブラインタンク
23 温ブラインタンク
26,27 ブライン切替バルブ
29 脱水装置
41 ブライン導入管
42 ブライン排出管

Claims (5)

  1. 濃縮した汚泥を凍結させ、その後に融解させて脱水処理する凍結融解装置において、汚泥を注入する平板状の凍結融解槽と、この凍結融解槽に隣接して配置され、前記凍結融解槽内の前記汚泥を凍結と融解するための冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過する平板状のブライン通流槽と、このブライン通流槽内部に形成され、該ブライン通流槽全体を均一に冷却または加温できる流路を有する凍結融解装置であって、
    前記流路が、前記ブライン通流槽内部の外周部と中央部との間に前記冷ブラインおよび温ブラインを渦巻き状に通流させる流路であることを特徴とする凍結融解装置。
  2. 前記ブライン通流槽内部に形成されている前記流路が、冷ブラインおよび温ブラインを前記ブライン通流槽内部の外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成された流路であることを特徴とする請求項1に記載の凍結融解装置。
  3. 濃縮した汚泥を凍結させ、その後に融解させて脱水処理する凍結融解装置において、汚泥を注入する平板状の凍結融解槽と、前記凍結融解槽内の前記汚泥の凍結と融解をするための、冷ブラインおよび温ブラインが内部を通過するブライン流路とを有する凍結融解装置において、前記ブライン流路が、ブラインを前記凍結融解槽の内部の外周部と中央部との間に渦巻き状に通流させる流路からなることを特徴とする凍結融解装置。
  4. 前記凍結融解槽の内部に配置された前記ブライン流路が、冷ブラインおよび温ブラインを外周部から中央部へと渦巻き状に通流させる往路流路と、中央部から外周部へと渦巻き状に通流させる復路流路とを交互に配置して構成された渦巻き状流路であることを特徴とする請求項3に記載の凍結融解装置。
  5. 前記凍結融解槽の内部に温度センサを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の凍結融解装置。
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