JP4458345B2 - 風力発電機の運転状態判別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、風力発電機が系統連系される系統連系システムにおける風力発電機の運転状態判別方法に関する。
風力発電機として広く使用される交流発電機は、極数切換型誘導発電機と可変速型発電機との2つのタイプに大別される。極数切換型誘導発電機は極数を切り替えて回転数を切り替えるものであり、通常2種類の回転数を持っている。極数切換型誘導発電機は、極数切換時の突入電流による急激な電圧低下などの電力品質問題などがあり、電圧低下量は切換後の極数により異なるため、極数状態を示す回転数の把握が必要となる。
一方、可変速型発電機は、風速にあわせ回転数を変える超同期セルビウス誘導発電機や、系統と周波数変換器を通して系統連系され交流励磁が与えられて同期発電機を可変速運転するものである。可変速型発電機では、風速に会わせて回転数を変化させる複雑な制御を行うため、予めシミュレーションを行い電力品質上の問題の有無などを検討する必要がある。
すなわち、極数切換型誘導発電機と可変速型発電機とのいずれのタイプであっても、その基礎となるモデル化には発電機実測データが必要となり、その基礎データの一つに回転数がある。回転数は、風力発電機が連系される電力会社では直接測定できず、得られるデータは系統連系システムとの責任分界点の電力量計での二相電力計法での電圧及び電流しかない。
風力発電機の回転数を得るための手段として、風車のブレード回転による風力発電機の出力電力P(t)の脈動を利用できる。すなわち、風車の塔付近は、塔体の影響で風速が弱まる傾向があり、それに起因して、風力発電機の出力が低下するため、風力発電機の出力電力P(t)に脈動が生じるというタワーシャドウ効果が生じる。
例えば、極数切換型の風力発電機での2つの脈動の周波数(理論振動周波数)ft1、ft2は、ブレード回転数をn(Hz)、ブレード枚数Nとすると、次式で与えられる。
[数1]
ti=n/60 …(1)
(i=1,2)
これより、風力発電機の出力電力P(t)の脈動の周波数ftiが分かれば、風力発電機の回転数を知ることができる。なお、以後の説明を簡潔にするため、理論振動周波数を単にfと表記する。
次に、理論振動周波数fの推定法を説明する。いま、風力発電機の出力電力P(t)は(2)式に示すように正弦波であるとする。Pは出力電力P(t)の波高値、θは位相である。
[数2]
P(t)=Pcos(2πft+θ)…(2)
上式の風力発電機出力P(t)に対して、時刻tを中心に時間領域t+T/2〜t−T/2の両端で方形波窓を適用しフーリェ変換を施す。この場合、積分時間Tは(3)式に示す関係にあるとする。
[数3]
2πfT=2πN …(3)
(Nは振動周期数)
そうすると、フーリェ変換値の絶対値|χ(t,ω)|は、(4)式で示される。
Figure 0004458345
ここで、ω=ωt+δω、ωt=2πft、θ(t)=ωt+θ0、δω:角周波数誤差である。
次に、(4)式のcos(δωT)項をマクローリン展開し4次項まで近似し、さらにδωは十分小とし、{δω/(2ω+δω)}項は無視、2ω+δω≒2ωと近似すればフーリェ変換値の絶対値|χ(t,ω)|は次の(5)式のように近似される。
Figure 0004458345
さらに、(5)式の右辺の第4項を十分小として無視すれば、次の(6)式に示
す近似式が得られる。
Figure 0004458345
この(6)式より根号内の第2項までを考察すると、δω=0の場合にフーリェ変換値の絶対値|χ(t,ω)|は最大となるので、このωを求めるものとする。なお、第3項までを考慮する場合には角周波数誤差δωに関する極値条件より、フーリェ変換値の絶対値|χ(t,ω)|を最大とする角周波数誤差δωは次の(7)式の関係で示される。
Figure 0004458345
(7)式から分かるように、角周波数誤差δωは時間関数であり、次の特性を持つことが分かる。
(a)角周波数誤差δωは振動周期数Nの2乗Nに反比例するので、フーリェ変換時に窓長である積分時間Tを大きくすれば急激に減少する。
(b)cos(2ωt+2θ)に比例するので、フーリェ変換すると、角周波数誤差δωのトレンドはfの2倍調波で振動する。
(7)式より振動周期数Nによる振動誤差ε(ε=δω/ω)の最大値は、cos(2ωt+2θ)=1のときであり、下記の表1のように与えられる。
Figure 0004458345
表1に示すように、振動周期数NがN=1では振動誤差εが15.2%と大きく、実用性に乏しいことが分かる。このため、振動誤差εの抑制を考慮した振動周期数NがN=3が実用面から採用されてきた。
しかしながら、風車のタワーシャドウ効果による風力発電機の出力電力P(t)の振動は3周期も持続せず、振動周波数の推定ができない場合もある。このため、振動周期数Nが2以下の場合でも推定が可能な方法が望まれる。また、振動周期数NがN=3の場合には、振動周波数が3周期に亘って平均化される。
そのため、振動が持続しない区間(以後、非良質データと呼ぶ)であっても、一見して振動が発生しているような結果を与える場合もある。従って、データの非良質区間を自動的に判断可能な推定方法も望まれている。
本発明の目的は、上記の問題を解決するもので、系統連系される風力発電機の振動周波数を短い振動周期数で正確に推定でき、風力発電機の回転数と出力電力との関係などの運転状態判別を行うことができる風力発電機の運転状態判別方法を提供することである。
請求項1の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、測定された振動分を含む極数切換型の風力発電機の出力電力信号を入力し、前記出力電力信号の振動として理論的に推定される理論振動周波数fを中心とする移動平均法による帯域フィルタに通し、低周波分や高周波分が除去された出力電力信号に対して積分時間領域(1/f)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fとして求め、求められた2倍調波の誤差振動を含む前記推定振動周波数信号fを移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fに対して積分時間領域(1/2f)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f1/2として求め、以下同様に順次2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数f(k=1/2)を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fに対して積分時間領域(1/2)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fk+1(k+1=1/2j+1)として求め、2j+1倍調波を含む推定振動周波数信号fk+1を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fk+1に対して積分時間領域(2/2j+1)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(m=2/2j+1)として求め、前記推定振動周波数信号fを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分が除去された推定振動周波数信号fに基づいて最終の周波数推定値fを決定することを特徴とする。
請求項2の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、以下同様に順次2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数fkiを(ki=1/2)を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fkiに対して積分時間領域(1/2ti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(k+1)i{(k+1)i=1/2j+1}として求め、2j+1倍調波を含む推定振動周波数信号f(k+1)iを移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号f(k+1)iに対して積分時間領域(2/2j+1ti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fmi(mi=2/2j+1)として求め、前記推定振動周波数信号fmiを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分が除去された推定振動周波数信号fmiに基づいて最終の周波数推定値fを決定することを特徴とする。
請求項3の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、請求項1または請求項2の発明において、前記測定された振動分を含む風力発電機の出力電力信号を、前記帯域フィルタに2回通すことを特徴とする。
請求項4の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、請求項1ないし3のいずれか一の発明において、前記帯域フィルタを通過した風力発電機の出力電力信号のうち、所定の閾値以下の区間の出力電力信号は、除外することを特徴とする。
請求項5の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、請求項1ないし4のいずれか一の発明において、前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、所定の探査領域を逸脱する区間の前記推定振動周波数信号f、fmiは、除外することを特徴とする。
請求項6の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、請求項1ないし5のいずれか一の発明において、前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、2倍調波の時間長が所定の時間長以下の区間の前記推定振動周波数信号f、fmiは、除外することを特徴とする。
請求項7の発明に係わる風力発電機の運転状態判別方法は、請求項1ないし6のいずれか一の発明において、前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、その平均値が2を中心に所定の範囲外の区間は、除外することを特徴とする。
本発明によれば、タワーシャドウ効果による風車発電機の出力電力の振動に含まれる低周波振動及び高周波振動を帯域フィルタで除去するので、風車発電機の出力電力の振動をより正確に抽出できる。そして、低周波分や高周波分が除去された出力電力信号に対して、まず、積分時間領域(1/f)秒すなわち振動周期数が1周期のフーリェ変換を施し、得られた2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数信号fをさらに移動平均法による高域フィルタに通し、順次振動周期数が1/2周期となるフーリェ変換を施して、最後に振動周期数が2/2j+1周期のフーリェ変換を施して、推定振動周波数信号f(m=2/2j+1)を求めるので、風力発電機の出力電力の振動が持続する区間をより正確に抽出できる。そして、風力発電機の出力電力の振動が持続する区間をより正確に抽出した推定振動周波数信号fを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分を除去するので、風力発電機の出力電力の振動の周波数推定値をより正確に推定できる。
従って、系統連系される風力発電機の振動周波数を短い振動周期数で正確に推定でき、風力発電機の回転数と出力電力との関係などの運転状態判別を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる風力発電機の運転状態判別方法のフローチャートである。この実施の形態では極数切換型の風力発電機を対象としている。極数切換型の風力発電機の出力電力は、極数切換型の風力発電機が連系される系統連系システムの電力量計で測定される。測定された極数切換型の風力発電機の出力電力信号にはタワーシャドウ効果による脈動分が含まれている。
まず、測定された振動分を含む極数切換型の風力発電機の出力電力信号P(t)を読み込み(S1)、出力電力信号の振動として理論的に推定される理論振動周波数fを中心とする移動平均法による帯域フィルタに通し、低周波分や高周波分が除去された出力電力信号P(t)を作成する(S2)。
そして、その出力電力信号P(t)に対して、積分時間領域(1/f)秒、すなわち(3)式で示される振動周期数Nの1周期分(N=1)を選択し(S3)、その振動周期数Nの1周期分(N=1)でのフーリェ変換を施し、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(N=1)として求める(S4)。
求められた推定振動周波数信号f(N=1)には、(7)式に示すように理論振動周波数fの2倍調波の誤差振動が含まれている。この2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数信号f(N=1)を移動平均法による高域フィルタに通し低周波分を除去する(S5)。そして、振動周期数NがN=1/4であるか否かを判定し(S6)、振動周期数NがN=1/4でない場合には振動周期数Nに1/2を乗算してステップS4に戻る(S7)。
これにより、低周波分を除去された推定振動周波数信号f(N=1)に対して、積分時間領域(1/2f)秒、すなわち振動周期数Nの1/2周期分(N=1/2)のフーリェ変換を施して、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(N=1/2)として求め(S4)、高域フィルタを通し(S5)、振動周期数N(N=1/2)がN=1/4であるか否かを判定する(S6)。この場合も、振動周期数NがN=1/4でないので振動周期数N(N=1/2)に1/2を乗算してステップS4に戻る(S7)。
同様に、低周波分を除去された推定振動周波数信号f(N=1/2)に対して、積分時間領域(1/4f)秒、すなわち振動周期数Nの1/4周期分(N=1/4)のフーリェ変換を施して、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(N=1/4)として求め(S4)、高域フィルタを通し(S5)、振動周期数N(N=1/4)がN=1/4であるか否かを判定する(S6)。この場合は、振動周期数NがN=1/4であるので、ステップS8に進む。
ステップS8では、低周波分を除去された推定振動周波数信号推定振動周波数信号f(N=1/4)に対して積分時間領域(2/8f)秒、すなわち、振動周期数Nの1/4周期分の2周期分(N=2/8)のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(N=2/8)として求める(S9)。
このように、振動周期数NがN=1である出力電力信号のフーリェ変換値の絶対値を最大とする推定振動周波数信号f(N=1)に対して、さらに高域フィルタを適用して順次フーリェ変換を行うのは、帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)の振動が継続する期間(良質区間)を抽出するためである。
次に、ステップS9で得られた推定振動周波数信号f(N=2/8)を数値デジタル低域フィルタを通して高周波分を除去し、高周波分が除去された推定振動周波数信号f(N=2/8)に基づいて最終の周波数推定値fを決定する(S10)。
以上の説明では、振動周期数NがN=1、N=1/2、N=1/4、N=2/8の場合(ステップ7の処理を2回行う場合、つまり1/2のj=2の場合)について説明したが、j=3の場合やj=4の場合であっても良い。
一般には、2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数f(k=1/2)を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fに対して積分時間領域(1/2)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fk+1(k+1=1/2j+1)として求める。そして、2j+1倍調波を含む推定振動周波数信号fk+1を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fk+1に対して積分時間領域(2/2j+1)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(m=2/2j+1)として求め、この推定振動周波数信号fを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分が除去された推定振動周波数信号fに基づいて最終の周波数推定値fを決定する。
以下、各ステップS1〜S10の処理内容につき詳細に説明する。まず、帯域フィルタについて説明する。風力発電機の回転数の推定を行うに際し、風力発電機の出力信号P(t)に含まれるタワーシャドウ効果による振動を抽出するわけであるが、タワーシャドウ効果による振動に低周波振動が重畳することがあり、低周波振動が重畳すると基本波の振動誤差が発生する。そこで、これを抑制するとともに、高周波振動を除去するために帯域フィルタを適用する。すなわち、極数切換型の風力発電機では(1)式で与えられる理論振動周波数は2種類しかないので、これらを通過率が最大の周波数とする帯域フィルタを適用する。
この場合の帯域フィルタとしては、位相が対周波数特性を持たない移動平均法の低域フィルタと高域フィルタとを組み合わせたものを使用する。帯域フィルタはフィルタ中心の周波数を理論振動周波数fとし、かつ、その通過率Kの対周波数(f)特性が次式で与えられるものを採用する。
Figure 0004458345
また、帯域フィルタは風力発電機の出力電力信号P(t)に対し、必要に応じて連続2回適用する。これにより、風力発電機の出力電力信号P(t)に含まれる低周波振動及び高周波振動を除去する。
図2は、本発明の実施の形態で使用する帯域フィルタの通過率Kの対周波数特性図である。図2に示すように、帯域フィルタは中心の周波数を理論振動周波数fとし、通過率Kが0.4であるフィルタである。
図3は、測定された風力発電機の出力電力信号P(t)に連続2回に亘って帯域フィルタを適用した場合の風力発電機の出力電力信号P(t)の対周波数特性図である。図3では、測定された風力発電機の出力電力信号P(t)と帯域フィルタを適用した後の風力発電機の出力電力信号P(t)とを示しており、時刻4秒の近傍で2周期程度の振動のみを持つP(t)とP(t)とを比較図示しているが、帯域フィルタにより十分平滑化されていることが分かる。
次に、帯域フィルタを通過した風力発電機の出力電力信号P(t)のうち、所定の閾値PB,C以下の区間の出力電力信号P(t)は、必要に応じて除外する。
これは、タワーシャドウ効果による振動振幅が小の場合には推定結果の信頼性は低く、出力電力信号P(t)の脈動が小の領域での推定結果を除外することが望ましいからである。このため、除外の指標としての出力電力信号P(t)の振幅値に対する閾値PB,Cは、以下のように設定する。
まず、発電機は定格電圧Vで一定、かつ力率も1であるとすると、電流脈動分により電力脈動分が決定される。従って、A/D変換器の1ビットに対応した有効電力の跳び幅Δpは、MビットのA/D変換器の入力レンジVinと、定格電流Iに対し電圧換算された入力信号レベルVとを用いて表すと、次の(9)式で与えられる。
Figure 0004458345
ここで、β=2M−1(V/Vin)である。
さらに、帯域フィルタを2回通し帯域フィルタの通過率Kが0.4であることを考慮すれば、出力電力信号P(t)の飛び幅Δpは0.4Δpになる。これより、図4に示すように、出力電力信号P(t)の閾値PB,CはA/D変換器の最小分解能(Δp/2)が臨界値となる。実際のトレンドは正弦波ではないので余裕度α(α≧α≧1)を用いて、閾値PB,Cは次のよう設定する。
Figure 0004458345
次に、振動周期数NがN=1である出力電力信号P(t)のフーリェ変換値の絶対値を最大とする推定振動周波数信号f(N=1)に対して、さらに高域フィルタを適用して順次フーリェ変換を行う理由について説明する。
図5は、出力電力信号P(t)を用いての振動周期数Nの1周期分(N=1)での推定振動周波数信号f及び3周期分(N=3)での推定振動周波数信号fの特性図である。推定振動周波数信号f、fの添字1、3は基本波の周期で見た積分時間領域長である。また、後述の推定振動周波数信号fa/bの添字a/bの分母bは調波数であり分子aはその調波数bにおける周期数である。
図5(a)は出力電力信号P(t)に対して振動周期数Nの1周期分(N=1)でのフーリェ変換を施し、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる推定振動周波数信号fの特性図であり、図5(b)は出力電力信号P(t)に対して振動周期数Nの3周期分(N=3)でのフーリェ変換を施し、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる推定振動周波数信号fの特性図である。
図5(b)から分かるように、推定振動周波数信号fの場合には非良質データ領域である時刻1秒付近でも誤差εが小となる領域があるが、図5(a)から分かるように、推定振動周波数信号fの場合には、良質データ領域には規則的な2倍調波振動が現れ、非良質データ領域には規則的な振動は現れないか不規則なものとなる。なお、大きく変動する誤差振動の影響を抑制するために、推定振動周波数信号f、fの探査領域は理論振動周波数fを中心に所定の範囲としている。例えば、理論振動周波数fを中心に±30%の範囲で行っている。これにより、大きく変動する誤差振動の影響を抑制する。
このような良質データ領域と非良質データ領域との差異が明瞭化されてくる推定振動周波数信号f(N=1)の性質に着目し、この推定振動周波数信号f(N=1)から良質データ領域の抽出を行う。すなわち、振動周波数信号f(N=1)は積分時間長が1周期分であり、周波数推定の時間領域の縮小を図れる。
そこで、推定振動周波数信号f(N=1)を用いて、さらに2倍調波の1周期分の領域、すなわち、N=1/2による周波数推定を行うことにした。その場合、その推定前に低周波分除去のため、次なる通過率Kの高域フィルタを適用する。
Figure 0004458345
図6は推定振動周波数信号f(N=1)を高域フィルタに通して得られた推定振動周波数信号F(N=1)の特性図である。図6と図5(a)をと比較すると、推定振動周波数信号f(N=1)に高域フィルタを適用すると低周波分が除去されていることが分かる。
そして、低周波分を除去された推定振動周波数信号F(N=1)に対して、積分時間領域(1/2f)秒、すなわち振動周期数Nの1/2周期分(N=1/2)のフーリェ変換を施して、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f1/2(N=1/2)として求める。
図7は2倍調波振動の推定振動周波数信号F(N=1)を用いての振動周期数Nの1/2周期分(N=1/2)での推定振動周波数信号f1/2の特性図である。推定振動周波数信号f1/2の探査領域としては、前述と同様に、理論振動周波数2fを中心に±30%の範囲で行った場合を示している。
図7に示すように、2倍調波振動の1周期分(振動周期数Nの1/2周期分)のデータでの推定で、推定振動周波数信号f1/2には4倍調波振動が発生し、かつ、非良質データ領域の推定値は、その探査領域境界へと逸脱するものが発生している。
さらに、この推定振動周波数信号f1/2に高域フィルタを適用して、積分時間領域(1/4f)秒、すなわち振動周期数Nの1/4周期分(N=1/4)のフーリェ変換を施して、そのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f1/4(N=1/4)として求める。
図8は4倍調波振動の推定振動周波数信号f1/2(N=1/2)を用いての振動周期数Nの1/4周期分(N=1/4)での推定振動周波数信号f1/4の特性図である。推定振動周波数信号f1/4の探査領域としては、前述と同様に、理論振動周波数4fを中心に±30%の範囲で行った場合を示している。
図8に示すように、4倍調波振動の1周期分(振動周期数Nの1/4周期分)のデータでの推定で、推定振動周波数信号f1/4には8倍調波振動が発生し、かつ、非良質データ領域の推定値は、その探査領域境界へと逸脱するものが顕著に発生している。
最後に、この推定振動周波数信号f1/4に高域フィルタを適用し、振動抑制のため(7)式より、一例としてN=2/8とし周波数推定を行う。
図9は8倍調波振動の推定振動周波数信号f1/4(N=1/4)を用いての振動周期数Nの2/8周期分(N=2/8)での推定振動周波数信号f2/8の特性図である。推定振動周波数信号f2/8の探査領域としては、前述と同様に、理論振動周波数4fを中心に±30%の範囲で行った場合を示している。
図9に示すように、8倍調波振動の2周期分(振動周期数Nの1/4周期分)のデータの推定で、推定振動周波数信号f2/8には16倍調波振動が発生し、かつ、非良質データ領域の推定値は、その探査領域境界へと逸脱するものが顕著に発生している。
そして、この推定振動周波数信号f2/8のトレンドから良質データ領域の抽出は、次の手順により計算機で自動的に行われる。良質データ領域が所定の時間幅Δt未満の区間は除外する。推定振動周波数信号f2/8の平均値が8fを中心にして、所定範囲(例えば、±15%)外の区間は除外する。なお、帯域フィルタを通過した風力発電機の出力電力信号P(t)のうち所定の閾値PB,C以下の区間の出力電力信号P(t)は既に除外しており、また、推定振動周波数信号f2/8が所定の探査領域外のものも既に除外しているので、精度良く良質データ領域を抽出できる。
このようにして抽出した推定振動周波数信号f2/8を数値デジタル低域フィルタに通して高周波分を除去し、高周波分が除去された推定振動周波数信号f2/8に基づいて最終の周波数推定値fを決定する。
すなわち、図10に示すRC回路による低域フィルタを模擬した数値デジタル低域フィルタを用いて、推定振動周波数信号f2/8を平滑化し振動誤差をさらに抑制する。数値デジタル低域フィルタを通すことにより、良質データ領域と判断された領域内の最終的な推定値fは次の(12)式のように与えられる。
Figure 0004458345
ここで、Δt:刻み時間幅、R:抵抗、C:静電容量、添字kは時間ステップを示す。また、nは推定振動周波数信号f2/nの調波数、推定振動周波数信号f2/nの添字2/nの分母nは調波数、分子2はその調波数nにおける周期数である。
次に、回路時定数RCは、2倍調波振動が10%に減衰する(13)式に示す条件式により定める。
Figure 0004458345
図11は、自動的に判定された良質データ領域部分の平滑化された推定振動周波数信号fのトレンドを示すトレンド図である。このように、推定演算して得られた最終的な振動周波数信号fは理論振動周波数fの近傍にトレンドとして得られる。
以上の説明では、極数切換型の風力発電機の場合について説明したが、次に、可変速型の風力発電機について適用する場合について説明する。可変速型の発電機では、そのタワ−シャドウ効果による理論振動周波数fは極数切換型の発電機とは異なり、一般に同期速度に対応する周波数fを中心に約±30%の領域で変動する。そこで、出力電力信号の振動が存在すると推定される存在領域、すなわち同期速度に対応する周波数fを中心に約±30%の領域をn等分し、そのn等分した各領域の中心周波数を出力電力信号P(t)の振動として理論的に推定される理論振動数fti(i=1,2,3,…n)とする。実用的には、例えば3分割し、分割した各領域において、その各理論振動数ft1、ft2、ft3を中心とする図1に示した処理を行う。
図12は極数切換型の風力発電機の出力電力P(t)の特性及び可変速型の風力発電機の出力電力P(t)の特性の特性図である。図12(a)に示すように、極数切換型の風力発電機の出力電力P(t)の特性は理論振動数fを中心としてタワ−シャドウ効果による振動を示す特性となるが、可変速型の風力発電機の出力電力P(t)の特性は、図12(b)に示すように、極数切換型に比しタワ−シャドウ効果による出力脈動量が極めて小である。これは、出力電力P(t)の変動を抑制するための制御を行うためである。
このため、可変速型の風力発電機の出力電力P(t)に対して、図1に示した処理をそのまま適用したとき、例えば、同期速度に対応する周波数fを中心とする帯域フィルタを2回連続適用したときには、周波数の存在範囲端部で約35%の減衰があるため、この近傍での振動が見落とされる懸念がある。この端部での減衰に対応するために、同期速度に対応する周波数fを中心に約±30%の領域をn等分し、そのn等分した各領域の中心周波数を出力電力信号P(t)の振動として理論的に推定される理論振動数fti(i=1,2,3,…n)とする。
例えば、周波数の存在範囲を3等分することで端部減衰が約10%と抑制される。さらに、各領域の中心周波数を理論振動数に擬することで、それらの各領域に対して、図1の処理にて周波数推定を行えば、可変速型の風力発電機でも周波数推定が可能である。この場合、擬似的な理論振動数理論振動数fti(i=1,2,3)は次のように定義される。
Figure 0004458345
ここで、ftmaxはタワーシャドウ効果による周波数の最大値、ftminはタワーシャドウ効果による周波数の最小値である。
次に、可変速型の風力発電機の周波数推定においても、帯域フィルタを通過した風力発電機の出力電力信号P(t)のうち、所定の閾値PB,C以下の区間の出力電力信号P(t)は、必要に応じて除外する。
図13は所定の閾値PB,Cを適用しない場合の周波数推定値fのトレンド図である。図13から分かるように、所定の閾値PB,Cを適用しない場合には、150秒以降ではほぼ同時刻に大きく異なる推定周波数が存在し、物理的に不合理なことが分かる。その理由は、振動振幅が小の場合には推定結果の信頼性は低く、出力電力信号P(t)の脈動が小の領域での推定結果を除外することが望ましいからである。
そこで、図14に示すように、帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)に所定の閾値PB,Cを適用し、振動振幅が小である時間領域での振動を除外する。この結果、図15に示すように、物理的に不合理なものが除外され、風力発電機の周波数推定値fのトレンドが得られる。
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、良質データ領域と非良質データ領域との差異が明瞭化されてくる推定振動周波数信号fの性質に着目し、得られた2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数信号fに対して、さらにフーリェ変換を施し、最後に振動周期数が2/2j+1周期のフーリェ変換を施して、推定振動周波数信号f(m=2/2j+1)を求めるので、風力発電機の出力電力の振動が持続する区間をより正確に抽出できる。そして、推定振動周波数信号fを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分を除去するので、風力発電機の出力電力の振動の周波数推定値をより正確に推定できる。
本発明の実施の形態に係わる風力発電機の運転状態判別方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態で使用する帯域フィルタの通過率Kの対周波数特性図である。 本発明の実施の形態において、測定された風力発電機の出力電力信号P(t)に連続2回に亘って帯域フィルタを適用した場合の風力発電機の出力電力信号P(t)の対周波数特性図である。 本発明の実施の形態における所定の閾値PB,Cと帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)との関係を示すトレンド図である。 本発明の実施の形態における出力電力信号P(t)を用いての振動周期数Nの1周期分(N=1)での推定振動周波数信号f及び3周期分(N=3)での推定振動周波数信号fの特性図である。 本発明の実施の形態における推定振動周波数信号f(N=1)を高域フィルタに通して得られた推定振動周波数信号F(N=1)の特性図である。 本発明の実施の形態における2倍調波振動の推定振動周波数信号F(N=1)を用いての振動周期数Nの1/2周期分(N=1/2)での推定振動周波数信号f1/2の特性図である。 本発明の実施の形態における4倍調波振動の推定振動周波数信号f1/2(N=1/2)を用いての振動周期数Nの1/4周期分(N=1/4)での推定振動周波数信号f1/4の特性図である。 本発明の実施の形態における8倍調波振動の推定振動周波数信号f1/4(N=1/4)を用いての振動周期数Nの2/8周期分(N=2/8)での推定振動周波数信号f2/8の特性図である。 本発明の実施の形態における数値デジタル低域フィルタのRC等価回路図である。 本発明の実施の形態における自動的に判定された良質データ領域部分の平滑化された推定振動周波数信号fのトレンドを示すトレンド図である。 極数切換型の風力発電機の出力電力P(t)の特性及び可変速型の風力発電機の出力電力P(t)の特性の特性図である。 帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)に所定の閾値PB,Cを適用しない場合の周波数推定値fのトレンド図である。 帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)と所定の閾値PB,Cを示すトレンド図である。 帯域フィルタを通過した出力電力信号P(t)に所定の閾値PB,Cを適用した場合の周波数推定値fのトレンド図である。
符号の説明
S1…出力電力信号読み込み処理、S2…帯域フィルタリング処理、S3…積分領域の初期値設定処理、S4…フーリェ変換処理、S5…高域フィルタリング処理、S6…フーリェ変換回数判定処理、S7…積分領域の設定変更処理、S8…最終の積分領域の設定処理、S9…フーリェ変換処理、S10…推定周波数計算処理

Claims (7)

  1. 測定された振動分を含む極数切換型の風力発電機の出力電力信号を入力し、前記出力電力信号の振動として理論的に推定される理論振動周波数fを中心とする移動平均法による帯域フィルタに通し、低周波分や高周波分が除去された出力電力信号に対して積分時間領域(1/f)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fとして求め、求められた2倍調波の誤差振動を含む前記推定振動周波数信号fを移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fに対して積分時間領域(1/2f)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f1/2として求め、以下同様に順次2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数f(k=1/2)を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fに対して積分時間領域(1/2)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fk+1(k+1=1/2j+1)として求め、2j+1倍調波を含む推定振動周波数信号fk+1を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fk+1に対して積分時間領域(2/2j+1)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(m=2/2j+1)として求め、前記推定振動周波数信号fを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分が除去された推定振動周波数信号fに基づいて最終の周波数推定値fを決定することを特徴とする風力発電機の運転状態判別方法。
  2. 測定された振動分を含む可変速型の風力発電機の出力電力信号を入力し、前記出力電力信号の振動が存在すると推定される存在領域をn等分した各領域の中心周波数を前記出力電力信号の振動として理論的に推定される理論振動数ftiと(i=1,2,3,…n)とし、その各理論振動数ftiを中心とする移動平均法による帯域フィルタに通し、低周波分や高周波分が除去された出力電力信号に対して積分時間領域(1/fti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f1iとして求め、求められた2倍調波の誤差振動を含む前記推定振動周波数信号f1iを移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号f1iに対して積分時間領域(1/2fti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(1/2)iとして求め、以下同様に順次2倍調波の誤差振動を含む推定振動周波数fkiを(ki=1/2)を移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号fkiに対して積分時間領域(1/2ti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号f(k+1)i{(k+1)i=1/2j+1}として求め、2j+1倍調波を含む推定振動周波数信号f(k+1)iを移動平均法による高域フィルタに通し、低周波分を除去された推定振動周波数信号f(k+1)iに対して積分時間領域(2/2j+1ti)秒のフーリェ変換を施してそのフーリェ変換値の絶対値が最大となる周波数を推定振動周波数信号fmi(mi=2/2j+1)として求め、前記推定振動周波数信号fmiを数値デジタル低域フィルタを通して高周波分が除去された推定振動周波数信号fmiに基づいて最終の周波数推定値fを決定することを特徴とする風力発電機の運転状態判別方法。
  3. 前記測定された振動分を含む風力発電機の出力電力信号を、前記帯域フィルタに2回通すことを特徴とする請求項1または2記載の風力発電機の運転状態判別方法。
  4. 前記帯域フィルタを通過した風力発電機の出力電力信号のうち、所定の閾値以下の区間の出力電力信号は、除外することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の風力発電機の運転状態判別方法。
  5. 前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、所定の探査領域を逸脱する区間の前記推定振動周波数信号f、fmiは、除外することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載の風力発電機の運転状態判別方法。
  6. 前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、2倍調波の時間長が所定の時間長以下の区間の前記推定振動周波数信号f、fmiは、除外することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の風力発電機の運転状態判別方法。
  7. 前記推定振動周波数信号f、fmiのうち、その平均値が2を中心に所定の範囲外の区間は、除外することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記載の風力発電機の運転状態判別方法。

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