JP4452959B2

JP4452959B2 - Carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion and battery binder resin composition using the same

Info

Publication number: JP4452959B2
Application number: JP36203399A
Authority: JP
Inventors: 健司鈴木; 清孝真下; 哲中澤; 美穂栗原
Original assignee: Hitachi Chemical Co Ltd; Showa Denko Materials Co Ltd
Current assignee: Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date: 1999-12-21
Filing date: 1999-12-21
Publication date: 2010-04-21
Anticipated expiration: 2019-12-21
Also published as: JP2001172396A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液及びこれを用いた電池用バインダー樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ポリフッ化ビニリデン樹脂は、耐薬品性、耐候性、耐汚染性等に優れることから、各種フィルム、成形材料はもとより、塗料用、電池用など各種用途のバインダー樹脂としても利用されている。
しかしながら、金属等の基材に対する接着性に著しく劣るため、特に電池用バインダー樹脂として用いる場合、銅を材質とする負極集電体との接着性に大きな問題があった。
【０００３】
一方、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂は、機械的強度、加工性、電気絶縁性、防湿性、耐水性、耐寒性、耐薬品性等に優れたポリエチレン樹脂の欠点の一つである各種基材に対する接着性を改良した結晶性熱可塑性樹脂であり、スキンパッケージ、フォイルラミネート、ペーパーカップストック用押出コーティングプライマー、熱シール性コーティング、ホットメルト接着剤、織物・紙用サイジング、不織布用バインダーなどに広く用いられている。
しかしながら、アルカリ水以外には適当な溶剤がなく、塗料用、電池用など各種用途のバインダー樹脂、接着剤などへの適用に制限があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
請求項１記載の発明は、分散安定性に優れ、かつ、耐薬品性、接着性が良好で、より分散安定性に優れたエチレン−アクリル酸共重合体分散液を提供するものである。請求項２記載の発明は、請求項１記載の発明の効果を奏し、より分散安定性に優れたエチレン−アクリル酸共重合体分散液を提供するものである。請求項３記載の発明は、分散安定性に優れ、かつ、耐薬品性、接着性の良好なエチレン−アクリル酸共重合体分散液を用いた耐薬品性、接着性の良好な電池用バインダー樹脂組成物を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分散液の総量に対して１〜５０重量％のエチレン−アクリル酸共重合体を有機溶剤の総量に対して２０〜１００重量％のアミド系溶剤を必須成分として含んでなる有機溶剤に沸点以下の温度で加熱溶解後、冷却し、冷却過程でエチレン−アクリル酸共重合体をアミド系溶剤中に微粒子状に結晶化析出させ分散させたエチレン−アクリル酸共重合体分散液に関する。また、本発明は、エチレン−アクリル酸共重合体が、メルトフローレート（ＡＳＴＭＤ１２３８）で５〜１５０ｇ／１０minに相当する分子量を有し、エチレンユニット／アクリル酸ユニットが９０／１０〜９４／６（モル％）である上記エチレン−アクリル酸共重合体分散液に関する。また、本発明は、上記エチレン−アクリル酸共重合体分散液を用いた電池用バインダー樹脂組成物に関する。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液は、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂を含窒素系溶剤を必須成分として含んでなる有機溶剤に分散させたものである。
【０００７】
本発明に用いるカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−イタコン酸共重合体等が挙げられるが、これらのうちでは本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液の分散安定性向上等の点でエチレン−アクリル酸共重合体であり、中でもメルトフローレート（ＡＳＴＭＤ１２３８）で５〜１５０ｇ／１０minに相当する分子量を有し、エチレンユニット／アクリル酸ユニットが９０／１０〜９４／６（モル％）であるエチレン−アクリル酸共重合体がより好ましい。これらのカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂は、単独で又は二種類以上組合せて用いられる。
【０００８】
本発明に用いる含窒素系溶剤を必須成分として含んでなる有機溶剤としては、特に制限はない。
含窒素系溶剤としては、例えば、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、Ｎ，Ｎ−ジメチルアセトアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、Ｎ，Ｎ−ジメチルエチレンウレア、Ｎ，Ｎ−ジメチルプロピレンウレア、テトラメチル尿素等の尿素系溶剤などが挙げられる。これらのうちでは本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液の分散安定性向上等の点でアミド系溶剤が好ましい。これらの含窒素系溶剤は、単独で又は二種類以上組合せて用いられる。
【０００９】
一方、含窒素系溶剤と併用できる他の有機溶剤としては、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等のラクトン系溶剤、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ｎ−ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート等のエステル系溶剤、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤、スルホラン等のスルホン系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で又は二種類以上組合せて用いることができる。
【００１０】
有機溶剤中の含窒素系溶剤の配合割合は、有機溶剤の総量に対して２０〜１００重量％であることが好ましく、５０〜１００重量％であることがより好ましく、８０〜１００重量％であることが特に好ましい。有機溶剤中の含窒素系溶剤の配合割合が２０重量％未満であると本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液の分散安定性が低下する傾向がある。
【００１１】
本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液中の樹脂分は、分散液の総量に対して１〜５０重量％であることが好ましく、３〜３０重量％であることがより好ましく、５〜１５重量％であることが特に好ましい。樹脂分が５０重量％を超えると分散液の著しい粘度増加あるいは固化により取扱い性が低下する傾向がある。一方、樹脂分が１重量％未満では分散液の著しい粘度低下により取扱い性が低下する傾向がある。
【００１２】
本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液の調製法としては、特に制限はなく、例えば、撹拌下、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂を含窒素系溶剤に含窒素系溶剤の沸点以下の温度で加熱溶解後、常温まで徐々に冷却し、冷却過程でカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂を含窒素系溶剤中に微粒子状に結晶化析出させる方法などが挙げられる。
【００１３】
本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液には、必要に応じてエポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリオキサゾリン化合物等のカルボキシル基との反応性を有する硬化剤、三級アミン、イミダゾール化合物、有機スズ化合物、四級オニウム塩、有機リン化合物、有機酸アルカリ金属塩、無機塩、金属カルボニル化合物、金属エーテル化合物等の硬化触媒などを配合することもできる。
【００１４】
本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液は、使用した有機溶剤を取り除くことなく、そのまま塗料用、電池用など各種用途のバインダー樹脂、接着剤などに利用できるが、特に、ポリフッ化ビニリデン樹脂で指摘されている銅を材質とする負極集電体との接着性を大幅に改善できる電池用バインダー樹脂組成物として好適である。
【００１５】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【００１６】
実施例１
撹拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備した０．５リットルのセパラブルフラスコ内に、窒素雰囲気下、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂としてＰＲＩＭＡＣＯＲ５９８０Ｉ（Dow Chemical Company商品名、エチレン−アクリル酸共重合体、メルトフローレート（ＡＳＴＭＤ１２３８）１５ｇ／１０min、エチレンユニット／アクリル酸ユニット≒９１／９（モル％））１７．４５ｇ及び含窒素系溶剤としてアミド系溶剤のＮ−メチル−２−ピロリドン２００．７ｇ（関東化学(株)製、脱水グレード）を仕込み、回転速度１５０min^-1で撹拌しながら１５０℃に昇温後、同温度で３０分間保温してカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂を含窒素系溶剤に均一溶解させた。
【００１７】
次いで、この樹脂溶液を１．５時間かけて３５℃まで冷却し、冷却過程で樹脂を含窒素系溶剤中に微粒子状に結晶化析出させて本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液（不揮発分８重量％）を得た。
このカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液は２５℃で３ケ月を超える長期に渡り樹脂の凝集・沈降が全く認められず、分散安定性に優れていた。
【００１８】
実施例２
カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂としてＰＲＩＭＡＣＯＲ５９９０Ｉ（Dow Chemical Company商品名、エチレン−アクリル酸共重合体、メルトフローレート（ＡＳＴＭＤ１２３８）６５ｇ／１０min、エチレンユニット／アクリル酸ユニット≒９１／９（モル％））１７．４５ｇを用いる以外は実施例１と同様な操作で、本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液（不揮発分８重量％）を得た。
このカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液は２５℃で３ケ月を超える長期に渡り樹脂の凝集・沈降が全く認められず、分散安定性に優れていた。
【００１９】
比較例１
含窒素系溶剤の代わりにラクトン系溶剤であるγ−ブチロラクトン２００．７ｇ（和光純薬(株)製、試薬特級グレード）を単独で用いる以外は実施例１と同様な操作で、カルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂をラクトン系溶剤に均一溶解させた。
次いで、この樹脂溶液を１．５時間かけて３５℃まで冷却したが、この系では最終的に樹脂がラクトン系溶剤中に凝集・沈降した塊状物の状態でしか得られなかった。
【００２０】
実施例１、実施例２で得た本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液（不揮発分８重量％）について、耐薬品性及び接着性をポリフッ化ビニリデン樹脂（略称ＰＶＤＦ、呉羽化学工業(株)製、商品名ＫＦポリマ＃１１２０、電池用バインダー樹脂グレード、ＮＶ１２％Ｎ−メチル−２−ピロリドン溶液）と比較して調べた。
【００２１】
〔耐薬品性評価方法〕
実施例１、実施例２で得た本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液及びＰＶＤＦを乾燥膜厚が約２０μｍとなるように、軟質ガラス板上に均一に流延した後、８０℃で１時間常圧乾燥し、次いで、１５０℃で３時間減圧乾燥させて片面ガラス板付き樹脂塗膜を得る。この塗膜をガラス板からカミソリで強制剥離して樹脂膜を得、これをおおよそ３０mg正確に計り取り、約８mlの薬品（１Ｍ−六フッ化リン酸リチウム含有エチレンカーボネート／ジメチルカーボネート＝１／２（容積比）混合液、キシダ化学(製)、電池用電解液グレード）に浸漬した後、５０℃の恒温槽中に２４時間密閉保管する。樹脂膜を薬品中から取り出し、樹脂膜表面に付着した薬品を紙でよく拭き取った後、この樹脂膜の重量を計り、薬品浸漬前後の重量差から薬品浸漬後の膨潤度を求める。耐薬品性は、薬品浸漬後の膨潤度が３０％以下である場合を良好、薬品浸漬後の膨潤度が３０％を超える場合を不良と判定する。
【００２２】
〔接着性評価方法〕
実施例１、実施例２で得た本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液及びＰＶＤＦを乾燥膜厚が約１０μｍとなるように、銅板（(株)ニラコ製、商品名ＣＵ−１１３３８１、０．２mm厚）上に均一に流延した後、８０℃で１時間常圧乾燥し、次いで、１５０℃で３時間減圧乾燥させて片面銅板付き樹脂塗膜を得る。この塗膜について、まず、ＪＩＳＤ０２０２に準じ、碁盤目試験を行い、初期の銅板との接着維持率（１００個の１mm角クロスカットパターンのうちセロテープ剥離試験で剥離しなかった碁盤目の維持率）を調べる。次いで、碁盤目試験後の樹脂塗膜を薬品（１Ｍ−六フッ化リン酸リチウム含有エチレンカーボネート／ジメチルカーボネート＝１／２（容積比）混合液、キシダ化学(製)、電池用電解液グレード）に浸漬し、これを５０℃の恒温槽中に１２０時間密閉保管した後、薬品中から取り出した樹脂塗膜について、肉眼で数えた薬品浸漬後の銅板との接着維持率を調べる。接着性は、初期の銅板との接着維持率、薬品浸漬後の銅板との接着維持率が共に１００％である場合を─良好、初期の銅板との接着維持率、薬品浸漬後の銅板との接着維持率のいずれか一方でも１００％未満である場合を不良と判定する。
【００２３】
これらの結果をまとめて表１に示す。
【００２４】
【表１】

【００２５】
以上の結果から、本発明のカルボキシル基含有ポリエチレン系樹脂分散液は、ポリフッ化ビニリデン樹脂（ＰＶＤＦ）に匹敵する優れた耐薬品性を有し、かつ、ＰＶＤＦにはない優れた接着性を有しており、ＰＶＤＦで指摘されている銅を材質とする負極集電体との接着性を大幅に改善できる電池用バインダー樹脂組成物として好適であることが分かる。
【００２６】
【発明の効果】
請求項１記載のエチレン−アクリル酸共重合体分散液は、より分散安定性に優れ、かつ、耐薬品性、接着性が良好なものである。請求項２記載のエチレン−アクリル酸共重合体分散液は、請求項１記載の発明の効果を奏し、より分散安定性が良好なものである。請求項３記載のエチレン−アクリル酸共重合体分散液を用いた電池用バインダー樹脂組成物は耐薬品性、接着性が良好なものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a carboxyl group-containing polyethylene-based resin dispersion and a battery binder resin composition using the same.
[0002]
[Prior art]
Polyvinylidene fluoride resins are excellent in chemical resistance, weather resistance, stain resistance, and the like, and thus are used as binder resins for various applications such as coatings and batteries as well as various films and molding materials.
However, since the adhesion to a substrate such as metal is remarkably inferior, particularly when used as a binder resin for a battery, there is a great problem in adhesion with a negative electrode current collector made of copper.
[0003]
On the other hand, a carboxyl group-containing polyethylene-based resin is suitable for various substrates that are one of the disadvantages of a polyethylene resin excellent in mechanical strength, workability, electrical insulation, moisture resistance, water resistance, cold resistance, chemical resistance, etc. Crystalline thermoplastic resin with improved adhesion, widely used in skin packaging, foil lamination, extrusion coating primer for paper cupstock, heat sealable coating, hot melt adhesive, sizing for textiles and paper, binder for nonwoven fabric, etc. It has been.
However, there is no suitable solvent other than alkaline water, and application to binder resins and adhesives for various uses such as paints and batteries has been limited.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
First aspect of the present invention, excellent dispersion stability, and chemical resistance, adhesion property is good, even better dispersion stability ethylene - is to provide an acrylic acid copolymer dispersion. 請 Motomeko 2 the described invention, to provide an advantage of the invention described in claim 1, more excellent dispersion stability ethylene - is to provide an acrylic acid copolymer dispersion. The invention according to claim 3 is a battery binder resin having excellent chemical stability and adhesiveness using an ethylene-acrylic acid copolymer dispersion having excellent dispersion stability and good chemical resistance and adhesiveness. A composition is provided.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to an organic solvent comprising, as an essential component , 1 to 50% by weight of an ethylene-acrylic acid copolymer based on the total amount of the dispersion and 20 to 100% by weight of an amide solvent based on the total amount of the organic solvent. And an ethylene-acrylic acid copolymer dispersion in which the ethylene-acrylic acid copolymer is crystallized and dispersed in the form of fine particles in an amide solvent in the cooling process after being heated and dissolved at a temperature below the boiling point. In the present invention, the ethylene-acrylic acid copolymer has a molecular weight corresponding to a melt flow rate (ASTM D 1238) of 5 to 150 g / 10 min, and the ethylene unit / acrylic acid unit is 90/10 to 94 /. It is related with the said ethylene-acrylic acid copolymer dispersion liquid which is 6 (mol%). Moreover, this invention relates to the binder resin composition for batteries using the said ethylene-acrylic acid copolymer dispersion liquid.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention is obtained by dispersing a carboxyl group-containing polyethylene resin in an organic solvent containing a nitrogen-containing solvent as an essential component.
[0007]
Examples of the carboxyl group-containing polyethylene resin used in the present invention, if example embodiment, ethylene - acrylic acid copolymer, ethylene - methacrylic acid copolymer, ethylene - although itaconic acid copolymer, and the like, among these Then, it is an ethylene-acrylic acid copolymer in terms of improving the dispersion stability of the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention , and in particular, the molecular weight corresponding to 5-150 g / 10 min in terms of melt flow rate (ASTM D1238). An ethylene-acrylic acid copolymer having an ethylene unit / acrylic acid unit of 90/10 to 94/6 (mol%) is more preferred. These carboxyl group-containing polyethylene resins are used alone or in combination of two or more.
[0008]
There is no restriction | limiting in particular as an organic solvent which contains the nitrogen-containing solvent used for this invention as an essential component.
Examples of the nitrogen-containing solvent include amide solvents such as N-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylethyleneurea, and N, N-dimethylpropylene. Examples include urea-based solvents such as urea and tetramethylurea. Of these, amide solvents are preferred from the standpoint of improving the dispersion stability of the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention. These nitrogen-containing solvents are used alone or in combination of two or more.
[0009]
On the other hand, as other organic solvents that can be used in combination with nitrogen-containing solvents, lactone solvents such as γ-butyrolactone and γ-caprolactone, carbonate solvents such as propylene carbonate, ketone solvents such as methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, and cyclohexanone, Ester solvents such as ethyl acetate, n-butyl acetate, butyl cellosolve acetate, butyl carbitol acetate, ethyl cellosolve acetate and ethyl carbitol acetate, glyme solvents such as diglyme, triglyme and tetraglyme, glycols such as ethylene glycol and propylene glycol And solvents such as hydrocarbon solvents such as toluene, xylene and cyclohexane, and sulfone solvents such as sulfolane. These organic solvents can be used alone or in combination of two or more.
[0010]
The blending ratio of the nitrogen-containing solvent in the organic solvent is preferably 20 to 100% by weight, more preferably 50 to 100% by weight, and 80 to 100% by weight with respect to the total amount of the organic solvent. It is particularly preferred. When the mixing ratio of the nitrogen-containing solvent in the organic solvent is less than 20% by weight, the dispersion stability of the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention tends to decrease.
[0011]
The resin content in the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention is preferably 1 to 50% by weight, more preferably 3 to 30% by weight, and more preferably 5 to 15% with respect to the total amount of the dispersion. It is particularly preferred that it is wt%. When the resin content exceeds 50% by weight, the handleability tends to decrease due to a significant increase in viscosity or solidification of the dispersion. On the other hand, if the resin content is less than 1% by weight, the handleability tends to be lowered due to a significant viscosity drop of the dispersion.
[0012]
The method for preparing the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention is not particularly limited. For example, under stirring, the carboxyl group-containing polyethylene resin is heated to a nitrogen-containing solvent at a temperature not higher than the boiling point of the nitrogen-containing solvent. Examples include a method of gradually cooling to room temperature after dissolution, and crystallizing and depositing a carboxyl group-containing polyethylene resin in a nitrogen-containing solvent in the course of cooling.
[0013]
The carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention includes a curing agent having reactivity with a carboxyl group such as an epoxy resin, an amino resin, or a polyoxazoline compound, a tertiary amine, an imidazole compound, or an organotin compound, if necessary. Further, a curing catalyst such as a quaternary onium salt, an organic phosphorus compound, an organic acid alkali metal salt, an inorganic salt, a metal carbonyl compound, or a metal ether compound can be blended.
[0014]
The carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention can be used as it is for binder resins and adhesives for various uses such as paints and batteries without removing the organic solvent used. It is suitable as a binder resin composition for a battery that can greatly improve the adhesion to the negative electrode current collector made of copper, which has been pointed out.
[0015]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited to this.
[0016]
Example 1
In a 0.5 liter separable flask equipped with a stirrer, thermometer, cooling pipe and nitrogen gas introduction pipe, PRIMACOR 5980I (trade name of Dow Chemical Company, ethylene-acrylic) as a carboxyl group-containing polyethylene resin in a nitrogen atmosphere. Acid copolymer, melt flow rate (ASTM D 1238) 15 g / 10 min, ethylene unit / acrylic acid unit≈91 / 9 (mol%)) 17. 45 g and 200.7 g of amide solvent N-methyl-2-pyrrolidone (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd., dehydrated grade) as a nitrogen-containing solvent were added, and the temperature was raised to 150 ° C. while stirring at a rotational speed of 150 min ^−1. The mixture was kept at the same temperature for 30 minutes to uniformly dissolve the carboxyl group-containing polyethylene resin in the nitrogen-containing solvent.
[0017]
Next, the resin solution is cooled to 35 ° C. over 1.5 hours, and the resin is crystallized and precipitated in a nitrogen-containing solvent in the form of fine particles in the cooling process to obtain the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion (nonvolatile) of the present invention. 8% by weight).
This carboxyl group-containing polyethylene-based resin dispersion was excellent in dispersion stability because no aggregation or sedimentation of the resin was observed at 25 ° C. for more than 3 months.
[0018]
Example 2
PRIMACOR 5990I (trade name, Dow Chemical Company, ethylene-acrylic acid copolymer, melt flow rate (ASTM D 1238) 65 g / 10 min, ethylene unit / acrylic acid unit≈91 / 9 (mol%) as a carboxyl group-containing polyethylene resin ) A carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion (nonvolatile content: 8% by weight) of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1 except that 17.45 g was used.
This carboxyl group-containing polyethylene-based resin dispersion was excellent in dispersion stability because no aggregation or sedimentation of the resin was observed at 25 ° C. for more than 3 months.
[0019]
Comparative Example 1
Carboxyl group-containing polyethylene is the same as in Example 1 except that 200.7 g of lactone solvent, γ-butyrolactone (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd., special grade grade) is used instead of nitrogen-containing solvent. The resin was uniformly dissolved in the lactone solvent.
Next, the resin solution was cooled to 35 ° C. over 1.5 hours. In this system, the resin was finally obtained only in the form of a lump in which the resin was aggregated and settled in the lactone solvent.
[0020]
The carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion (non-volatile content 8% by weight) of the present invention obtained in Example 1 and Example 2 was treated with polyvinylidene fluoride resin (abbreviated as PVDF, Kureha Chemical Co., Ltd.). ), Trade name KF polymer # 1120, binder resin grade for battery, NV12% N-methyl-2-pyrrolidone solution).
[0021]
[Chemical resistance evaluation method]
After uniformly casting the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion and PVDF of the present invention obtained in Example 1 and Example 2 on a soft glass plate so that the dry film thickness is about 20 μm, at 80 ° C. Dry at atmospheric pressure for 1 hour, and then dry under reduced pressure at 150 ° C. for 3 hours to obtain a resin coating film with a single-sided glass plate. The coating film was forcibly peeled off from the glass plate with a razor to obtain a resin film, which was accurately weighed approximately 30 mg, and about 8 ml of chemical (1M-lithium hexafluorophosphate-containing ethylene carbonate / dimethyl carbonate = 1/2 (Volume ratio) After being immersed in a mixed solution, Kishida Chemical Co., Ltd. (battery electrolyte grade), it is hermetically stored in a constant temperature bath at 50 ° C. for 24 hours. The resin film is taken out from the chemical, and the chemical adhering to the resin film surface is thoroughly wiped with paper. The weight of the resin film is measured, and the degree of swelling after chemical immersion is determined from the weight difference before and after chemical immersion. The chemical resistance is determined to be good when the degree of swelling after chemical immersion is 30% or less, and poor when the degree of swelling after chemical immersion exceeds 30%.
[0022]
[Adhesion evaluation method]
A copper plate (trade name: CU-113381, 0 manufactured by Niraco Co., Ltd.) was prepared so that the dry film thickness of the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion and PVDF of the present invention obtained in Example 1 and Example 2 was about 10 μm. .2 mm thickness), and uniformly dried at 80 ° C. for 1 hour, and then dried under reduced pressure at 150 ° C. for 3 hours to obtain a resin coating film with a single-sided copper plate. For this coating film, first, a cross-cut test was performed in accordance with JIS D 0202, and the adhesion retention rate with the initial copper plate (maintenance of the cross-cut pattern of 100 1 mm square crosscut patterns that was not peeled off by the cello tape peel test) Rate). Next, the resin coating after the cross cut test is treated with chemicals (1M-lithium hexafluorophosphate-containing ethylene carbonate / dimethyl carbonate = 1/2 (volume ratio) mixed solution, Kishida Chemical Co., Ltd., battery electrolyte grade) After being immersed in a thermostat bath at 50 ° C. for 120 hours, the resin coating film taken out of the chemical is examined for adhesion maintenance rate with the copper plate after chemical immersion counted with the naked eye. Adhesion is good when the initial adhesion maintenance rate with the copper plate and the adhesion maintenance rate with the copper plate after chemical immersion are both 100%-good, the initial adhesion maintenance rate with the copper plate, with the copper plate after chemical immersion. If any one of the adhesion maintenance rates is less than 100%, it is determined as defective.
[0023]
These results are summarized in Table 1.
[0024]
[Table 1]

[0025]
From the above results, the carboxyl group-containing polyethylene resin dispersion of the present invention has excellent chemical resistance comparable to that of polyvinylidene fluoride resin (PVDF), and has excellent adhesiveness not found in PVDF. Thus, it can be seen that it is suitable as a binder resin composition for a battery that can greatly improve the adhesiveness with a negative electrode current collector made of copper, which is pointed out in PVDF.
[0026]
【The invention's effect】
The ethylene-acrylic acid copolymer dispersion according to claim 1 is more excellent in dispersion stability, chemical resistance and adhesiveness. The ethylene-acrylic acid copolymer dispersion according to claim 2 exhibits the effect of the invention according to claim 1 and has better dispersion stability. The battery binder resin composition using the ethylene-acrylic acid copolymer dispersion according to claim 3 has good chemical resistance and adhesiveness.

Claims

An organic solvent comprising 1 to 50% by weight of an ethylene-acrylic acid copolymer based on the total amount of the dispersion as an essential component and 20 to 100% by weight of an amide solvent based on the total amount of the organic solvent. An ethylene-acrylic acid copolymer dispersion in which the ethylene-acrylic acid copolymer is crystallized and dispersed in the form of fine particles in an amide solvent in the course of cooling after being heated and dissolved at a temperature.

The ethylene-acrylic acid copolymer has a molecular weight corresponding to 5-150 g / 10 min in melt flow rate (ASTM D 1238), and ethylene units / acrylic acid units are 90 / 10-94 / 6 (mol%). ethylene certain claim 1, wherein - acrylic acid copolymer dispersion.

The binder resin composition for batteries using the ethylene-acrylic acid copolymer dispersion liquid of Claim 1 or 2.