JP4451804B2 - 3次元表示方法、画像生成装置、および画像表示装置 - Google Patents
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Description
前述した提案済みの3次元表示装置は、複数の表示面に2次元像を表示し、この複数の表示面に表示される2次元像の輝度を各表示面毎に変化させて3次元立体像を表示するものである。
しかし、この2種類の画像(2次元画像と奥行き画像、および、複数の独立した2次元画像)が混在して、画像生成側から画像表示側に転送された場合に、画像表示側において、どちらの画像が伝送されているかの識別ができず、手動で切り替える必要があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、画像表示側において、画像生成側から転送された画像が、2次元画像と奥行き画像、あるいは、独立した2次元画像であるかを自動的に判別して、それぞれの画像に応じた方法でDFD方式の3次元表示を行うことが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
前述の課題を解決するために、本発明は、画像表示側において、観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示面にそれぞれ2次元像を表示し、表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示する3次元表示方法であって、画像生成側において、画像表示側に転送する画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別するための識別画像を、前記画像表示側に転送する画像に埋め込んで前記画像表示側に転送し、前記画像表示側において、前記画像生成側から転送された画像に埋め込まれた識別画像に基づき、前記転送された画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別し、前記転送された画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成される場合には、前記奥行き画像に基づき前記各表示面毎にそれぞれ輝度あるいは透過度を変化させた前記2次元画像を前記各表示面に表示し、前記転送された画像が独立した複数の2次元画像で構成される場合には、前記複数の2次元画像を前記各表示面にそれぞれ表示することを特徴とする。
また、本発明では、前記識別画像として、2次元像が奥行き画像に切り替わった最初のフレームあるいは画素に奥行き画像であることを示す識別信号を埋め込み、さらに、奥行き画像が継続されるフレーム数あるいは画素数の情報も埋め込むことを特徴とする。
また、本発明では、前記識別画像として、奥行き画像が転送されるフレームあるいは画素に常に識別信号を埋め込むことを特徴とする。
また、本発明では、前記識別画像として、画像が切り替わる直前のフレームに、奥行き画像である領域を指定するマップ画像埋め込むことを特徴とする。
また、本発明では、前記識別画像として、ライン毎の最初の画素に、奥行き画像の始点と終点の位置情報を埋め込むことを特徴とする。
本発明によれば、画像表示側において、画像生成側から転送された画像が、2次元画像と奥行き画像、あるいは、独立した2次元画像であるかを自動的に判別して、それぞれの画像に応じた方法でDFD方式の3次元表示を行うことが可能となる。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
始めに、本発明の基本となるDFD型の3次元表示装置について説明する。
[DFD型の3次元表示装置の一例]
図11は、DFD型の3次元表示装置の一例を説明するための図である。
図11に示す3次元表示装置は、観察者100の前面に複数の面、例えば、表示面(101,102)(表示面101が表示面102より観察者100に近い)を設定し、これらの表示面(101,102)に複数の2次元像を表示するために、2次元表示装置と種々の光学素子を用いて光学系103を構築する。
前記2次元表示装置としては、例えば、CRT、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、FEDディスプレイ、DMD、プロジェクション方式ディスプレイ、オシロスコープのような線描画型ディスプレイなどを用い、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図11は、前述の特許文献1に記載されているものと同じ構成のものであり、また、この表示面の設定方法については、前述の特許文献1を参照されたい。
図11に示す3次元表示装置では、図12に示すように、観察者100に提示したい3次元物体104を、観察者100の両眼の視線方向から、前述の表示面(101,102)へ射影した像(以下、「2D化像」と呼ぶ)(105,106)を生成する。
この2D化像の生成方法としては、例えば、視線方向から3次元物体104をカメラで撮影した2次元像を用いる方法、あるいは別の方向から撮影した複数枚の2次元像から合成する方法、あるいはコンピュータグラフィックによる合成技術やモデル化を用いる方法など種々の方法がある。
かかる構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えることで、3次元物体104の3次元立体像を表示する。
その2D化像(105,106)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。なお、ここでは、白黒図面であるため、分かりやすいように、以下の図面では、輝度の高い方を濃く示してある。
例えば、3次元物体104が表示面101上にある場合には、図13に示すように、この上の2D化像105の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100より少し遠ざかって表示面101より表示面102側に少し寄った位置にある場合には、図14に示すように、2D化像105の輝度を少し下げ、2D化像106の輝度を少し上げる。
さらに、例えば、3次元物体104が表示面102上にある場合には、図16に示すように、この上の2D化像106の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面101上の2D化像105の輝度はゼロとする。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(105,106)であっても、観察者100にはあたかも表示面(101,102)の中間に3次元物体104が位置しているように感じられる。
例えば、表示面(101,102)にほぼ等輝度の2D化像(105,106)を表示した場合には、表示面(101,102)の奥行き位置の中間付近に3次元物体104があるように感じられる。この場合に、この3次元物体104は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合における重要な要点は、図11に示す構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の部位の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の各部位が有する奥行き位置に対応して変えることである。
なお、前述の説明では、2次元像を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者に提示する物体が2つの面の間にある場合について述べたが、2次元像を配置する面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合であっても、同様な手法により3次元立体像を表示することが可能であることは明らかである。
例えば、面が3つで、観察者100に近い面と、中間の面との間に第1の3次元物体が、中間の面と、観察者100に遠い面との間に第2の3次元物体が存在する場合には、観察者100に近い面と、中間の面とに、第1の3次元物体の2D化像を表示し、中間の面と、観察者100に遠い面とに第2の3次元物体の2D化像を表示することで、第1および第2の3次元物体の3次元立体像を表示することができる。
さらに、2D化像が3次元的に移動する場合に関しては、観察者の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生によって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元立体像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させることにより、3次元像の動画を表現できることは明らかである。
図17は、本発明の前提となるDFD型の3次元表示装置の他の例を説明するための図である。
図17に示す3次元表示装置は、観察者100の前方に、複数の透過型表示装置、例えば、透過型表示装置(111,112)(透過型表示装置111が透過型表示装置112より観察者100に近い)と、種々の光学素子と、光源110を用いて光学系103を構築する。即ち、本実施例では、前述の図11における表示面(101,102)に代えて、透過型表示装置(111,112)を用いるものである。
前記透過型表示装置(111,112)としては、例えば、ツイストネマティック型液晶ディスプレイ、イン・プレイン型液晶ディスプレイ、ホモジニアス型液晶ディスプレイ、強誘電液晶ディスプレイ、ゲスト−ホスト型液晶ディスプレイ、高分子分散型液晶ディスプレイ、ホログラフィック高分子分散型液晶ディスプレイ、あるいはこれらの組み合わせなどを使用する。また、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲面鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図17では、バックライト(光源)110が、観察者100から見て最も後方に配置された場合を示し、また、図17は、前述の特許文献2に記載されているものと同じ構成のものである。
前記2D化像(107,108)を、図17に示すように、各々透過型表示装置111と透過型表示装置112との双方に、観察者100の右眼と左眼を結ぶ線上の一点から見て重なるように、2D化像(107,108)として表示する。
これは、例えば、2D化像(107,108)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大/縮小率を制御することで可能となる。
前記構成を有する装置上で、観察者100が見る像は、光源110から射出された光で、2D化像108を透過し、さらに2D化像107を透過した光によって生成される。
図17に示す3次元表示装置では、前記構成を有する装置上で、2D化像(107,108)の各々の透過度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えて、透過型表示装置111と透過型表示装置112との間に存在する3次元物体の3次元立体像を表示する。
例えば、3次元物体104が透過型表示装置111上にある場合には、透過型表示装置111上の透過度を、2D化像107の輝度が3次元物体104の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置112上の2D化像108の部分の透過度を、例えば、その透過型表示装置112の最大値とする。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100より少し遠ざかって、透過型表示装置111より透過型表示装置112側に少し寄った位置にある場合には、透過型表示装置111上の2D化像107の部分の透過度を少し増加させ、透過型表示装置112上の2D化像108の部分の透過度を少し減少させる。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100よりさらに遠ざかって、透過型表示装置111より透過型表示装置112側にさらに寄った位置にある場合には、透過型表示装置111上の2D化像107の部分の透過度をさらに増加させ、透過型表示装置112上の2D化像108の部分の透過度をさらに減少させる。
さらに、例えば、3次元物体104が透過型表示装置112上にある場合には、透過型表示装置112上の透過度を、2D化像108の輝度が3次元物体104の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置111上の2D化像107の部分の透過度を、例えば、透過型表示装置111の最大値とする。
即ち、例えば、透過型表示装置(111,112)にほぼ等輝度の2D化像(107,108)を表示した場合には、透過型表示装置(111,112)の奥行き位置の中間付近に3次元物体104があるように感じられる。この場合に、この3次元物体104は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
なお、前述の説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、透過型表示装置(111,112)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、図17に示す3次元表示装置においても、図11に示す3次元表示装置で説明した方法と同様の手法により、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
また、図17に示す3次元表示装置においても、2D化像が3次元的に移動する場合には、観察者100の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に透過型表示装置内での動画再生によって可能であり、また、奥行き方向への移動に関しては、複数の透過型表示装置における透過度の変化を時間的に行うことで、3次元立体像の動画を表現することができることは明らかである。
即ち、図11に示す3次元表示装置では、2D化像(105,106)の各々の輝度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変化させて3次元立体像を表示する。
また、図17に示す3次元表示装置では、2D化像(107,108)の各々の透過度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変化させて3次元立体像を表示する。
このように、図11に示す3次元表示装置では、3次元物体104に近い方の面に表示される2D化像の輝度を、3次元物体104に遠い方の面に表示される2D化像の輝度よりも増加させるのに対して、図17に示す3次元表示装置では、3次元物体104に近い方の透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を、3次元物体104に遠い方の透過型表示装置に表示される2D化像の透過度よりも減少させる点で異なっている。
したがって、図17に示す3次元表示装置において、図11に示す3次元表示装置と同様の手法を用いて、3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合、あるいは、3次元立体像の動画を表現する場合には、図11に示す3次元表示装置において、各表示面に表示される2D化像の輝度を増加させる場合には、各透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を減少させ、また、図17に示す3次元表示装置において、各表示面に表示される2D化像の輝度を減少させる場合には、各透過型表示装置に表示される2D化像の透過度を増加させるようにすればよい。
図1は、本発明の実施例の3次元表示方法を実現するための3次元表示システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施例の3次元表示システムでは、画像生成装置10の画像生成手段201により生成された画像211が、画像表示装置11に転送され、表示手段(204,205)に表示される。
本実施例では、画像表示装置11において、画像生成装置10の画像生成手段201から転送される画像211の種別を、画像判断手段202によって判断し、2次元画像と奥行き画像(2次元画像212,奥行き画像213)である場合には、輝度分配手段203によって複数の2次元画像に変換されて、表示手段(204,205)に表示される。
また、画像表示装置11において、画像生成装置10の画像生成手段201から伝送される画像211の種別を、画像判断手段202によって判断し、独立した2次元画像(2次元画像214,2次元画像215)である場合には、輝度分配手段203の処理を行わずにそのまま表示手段(204,205)に表示される。
R、G、Bの各々の画像信号を転送する方式(例えば、パーソナルコンピュータに使用されているようなアナログRGB、DVI、LVDSなどを含む)において、2系統の画像信号を転送するためには、全部で6種類(R1、G1、B1、R2、G2、B2)の信号を転送することになる。
そのため、独立した2次元画像(RGB+RGB)を転送する場合には6種類全ての信号を利用することになるが、2次元画像と奥行き画像(RGB+Z)の画像を伝送する場合には4種類の信号しか用いずに2つの信号が余ることになる。
この余っている信号を利用して、(RGB+RGB)の画像なのか、(RGB+Z)の画像なのかを判断させる。
なお、3次元物体の奥行き方向の情報は、例えば、視線方向から3次元物体をカメラで撮影する際に、カメラ位置から3次元物体までの距離を、距離測定装置で測定し、その距離データに基づき生成することができる。
前述したように、本発明の基本となる3次元表示装置の重要な要点は、2D化像(105,106)の各々の輝度、あるいは、2D化像(107,108)の各々の透過度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えることである。
したがって、画像生成装置10から画像表示装置11へ送信する画像として、2次元画像212と奥行き画像213とを使用することにより、画像表示装置11において、各表示面に表示する2次元画像を生成することが可能である。
例えば、表示面(101,102)の奥行き位置の中間に3次元物体104がある場合、画像生成装置10は、3次元物体の奥行き方向の情報を輝度の情報に置き換えた奥行き画像213を、画像表示装置11に対して送信する。
そして、画像表示装置11は、当該奥行き画像213に基づき、転送された輝度情報を一対一に分割し、2個の表示手段(204,205)にほぼ等輝度の2D化像(105,106)を表示することにより、2個の表示手段(204,205)の奥行き位置の中間付近に3次元物体があるように、3次元立体像を表示することが可能となる。
埋め込む画像は、図2に示すように、(RGB+Z)の始まりのフレームに始点、(RGB+Z)の終わりのフレームに終点の識別画像を埋め込む。
識別画像は、例えば、図3に示すように、通常の2次元画像にはあまり出現しないパターン(1つの信号に最高輝度(11111111/8bitなど)、最低輝度(00000000/8bitなど)を交互に全ての画素に配置し、もう1つの信号には逆の最低輝度、最高輝度というように逆のパターンにするなど)として、始点と終点を判断するための識別とさせる。このパターンは、ここに例示したものに限らず、なるべく通常の2次元画像に出現しないものを選択する。
また、(RGB+Z)の始まりのフレームに始点の識別画像を埋め込み、そこに継続させるフレームの枚数を埋め込み、そのフレーム数分だけ切り替えを行う方法もある。
また、埋め込む識別画像は、図4に示すように、(RGB+Z)の場合には、常に識別画像を埋め込み、識別する方法もある。例えば、図5に示すように、通常の2次元画像にはあまり出現しないパターンとして、(RGB+Z)であることを判断するための識別とさせる。
あるいは、図6に示すように、奥行き画像を反転させた画像を埋め込むなどの方法もある。この方法では、識別画像を1フレーム分読み込んでから判断されるために、1フレーム分のフレームバッファが必要となり、表示にも1フレームの遅れが生じる。
遅れを最小限にするためには、識別画像をフレーム全体とせずに、例えば、最初の1ラインのみ、最初の数画素のみなどに限定することで、フレームバッファを最小(最初の1ラインのみ、最初の数画素のみなど)とすることができ、表示までの遅れを小さくすることができる。
本実施例では、フレーム内で、領域毎に、あるいは画素毎に、(RGB+RGB)、あるいは(RGB+Z)を切り替えるために、1フレームを用いて奥行き画像である領域を指定するマップ画像を挿入し、そのマップ画像を元にして次のフレーム以降の領域の判断を行う。
マップ画像であることを示す識別画像を、余っている2つの信号に埋め込み、例えば、図7に示すように、通常の2次元画像にはあまり出現しないパターンとして、マップ画像であることを判断するための識別とさせる。
図7の例では、マップ画像の「白」で表した領域が奥行き画像である領域を、「黒」で表した領域が2次元画像である領域をそれぞれ表している。識別画像はマップ画像の反転画像などを利用する方法もある。
画像は、すぐには表示せずに、画像判断手段202に1フレーム分のフレームメモリを介して表示する方法とすることで、このフレームがマップ画像であると判断した場合には、マップ画像が直接表示されるのを避けるために、このフレームは表示せず、前のフレームの画像を保持して表示する。
次のフレームからはマップ画像に従い、画像判断手段202にて、領域あるいは画素毎に輝度分配手段203を通る画像(RGB+Z)か、輝度分配手段203を通らない画像(RGB+RGB)かを切り替える。これを次のマップ画像が出現するまで繰り返す。
全面を、(RGB+RGB)にする場合には、図7に示すように、識別画像として全面が同一なマップ画像とすることで実現できる。逆に、全面(RGB+Z)も同様である。これにより、フレーム内で領域あるいは画素単位での切り替えが可能となる。
本実施例では、画素毎に(RGB+RGB)が、あるいは(RGB+Z)を切り替えるために、1画素内に識別信号を埋め込むことで識別し判断する。
埋め込む信号は、図8に示すように(RGB+Z)の始まりの画素に始点、(RGB+Z)の終わりの画素に終点の識別信号を埋め込む。
識別信号は、例えば、図8に示すように、通常の2次元画像の画素にはあまり出現しないパターン(1つの信号に、01010101/8bit、もう1つの信号には、10101010/8bitというように逆のパターンにするなど)として、始点と終点を判断するための識別とさせる。
識別信号は、2次元画像のビットを反転したものを利用することもできる。このパターンは、ここに例示したものに限らず、なるべく通常の2次元画像の画素に出現しないものを選択する。
また、埋め込む識別信号は、図9に示すように、(RGB+Z)の場合には、常に識別信号を埋め込み、識別する方法もある。
例えば、図9に示すように、通常の2次元画像の画素にはあまり出現しないパターン(1つの信号に、01010101/8bit、もう1つの信号には、10101010/8bitというように逆のパターンにする、あるいはそれを画素毎に交互に繰り返すなど)として、(RGB+Z)であることを判断するための識別とさせる。または、奥行き画像の画素を反転させた画素を埋め込むなどの方法もある。
この方法では、識別画像を1画素分読み込んでから判断されるために、1画素分のバッファが必要となる。この方法は、奥行き画像の画素のみに埋め込む場合に比べて、通常の2次元画像で同様なパターンが出現する確立は低くなり、誤った判断を防止することができる。
画像のビット数が少なくない(例えば、8bit)場合にも、目立ちにくい下位のビットに同様に埋め込むことで、識別の精度を向上することも可能である。
また、画素が、(RGB+RGB)から(RGB+Z)に切り替わる画素の識別信号に、その画素から何画素分が(RGB+Z)を維持するかの情報を埋め込むことで、常に識別信号を埋め込むことなく判断することもできる。
また、ライン毎の左端の画素(ライン走査する最初の画素)に識別信号として、そのライン中の奥行き画像の存在位置を示すために、例えば、信号2に始点信号(左端からの画素数など)、信号3に終点信号(左端からの画素数、あるいは右端からの画素数など)を埋め込んで、ライン中のどの範囲が奥行き画像であるかを判断する方法もある。
以上説明したように、本実施例によれば、画像生成側から画像表示側に対して、2次元画像と奥行き画像を転送し、画像表示側において輝度分配してDFD方式の3次元表示する場合と、画像生成側から画像表示側に対して、独立した2次元画像を転送し、画像表示側においてそのまま表示してDFD方式の3次元表示する場合との切り替えを、画像に埋め込んだ識別画像により自動的に行うことが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
11 画像表示装置
100 観察者
101,102 表示面
103 光学系
104 3次元物体
105,106,107,108 2D化像
111,112 透過型表示装置
110 バックライト
201 画像生成手段
202 画像判断手段
203 輝度分配手段
204,205 表示手段
211 画像
212,214,215 2次元画像
213 奥行き画像
Claims (8)
- 画像表示側において、観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示面にそれぞれ2次元像を表示し、表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示する3次元表示方法であって、
画像生成側において、画像表示側に転送する画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別するための識別画像を、前記画像表示側に転送する画像に埋め込んで前記画像表示側に転送し、
前記画像表示側において、前記画像生成側から転送された画像に埋め込まれた識別画像に基づき、前記転送された画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別し、
前記転送された画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成される場合には、前記奥行き画像に基づき前記各表示面毎にそれぞれ輝度あるいは透過度を変化させた前記2次元画像を前記各表示面に表示し、
前記転送された画像が独立した複数の2次元画像で構成される場合には、前記複数の2次元画像を前記各表示面にそれぞれ表示することを特徴とする3次元表示方法。 - 前記識別画像として、2次元像が奥行き画像に切り替わった最初のフレームあるいは画素と、奥行き画像の最後のフレームあるいは画素に、奥行き画像であることを示す識別信号を埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
- 前記識別画像として、2次元像が奥行き画像に切り替わった最初のフレームあるいは画素に奥行き画像であることを示す識別信号を埋め込み、さらに、奥行き画像が継続されるフレーム数あるいは画素数の情報も埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
- 前記識別画像として、奥行き画像が転送されるフレームあるいは画素に常に識別信号を埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
- 前記識別画像として、画像が切り替わる直前のフレームに、奥行き画像である領域を指定するマップ画像埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
- 前記識別画像として、ライン毎の最初の画素に、奥行き画像の始点と終点の位置情報を埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の3次元表示方法。
- 観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に2次元像をそれぞれ表示し、当該各表示面に表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて3次元立体像を表示する画像表示装置に対して、画像を転送する画像生成装置であって、
前記画像表示装置に転送する画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別するための識別画像を、前記画像表示装置に転送する画像に埋め込んで前記画像表示装置に転送する手段を備えることを特徴とする画像生成装置。 - 画像生成装置から転送される画像に基づき、観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に2次元像をそれぞれ表示し、当該各表示面に表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて3次元立体像を表示する画像表示装置であって、
観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示面を構成する表示手段と、
前記画像生成装置から転送された画像に埋め込まれた識別画像に基づき、前記転送された画像が、2次元画像と奥行き画像とから構成されるか、あるいは、独立した複数の2次元画像で構成されるかを判別する判別手段と、
前記判別手段において、前記転送された画像が2次元画像と奥行き画像とから構成されると判別された場合に、前記奥行き画像に基づき前記各表示手段毎にそれぞれ輝度あるいは透過度を変化させた前記2次元画像を前記各表示手段に表示する輝度分配手段と、
前記判別手段において、前記転送された画像が独立した複数の2次元画像で構成されると判別された場合に、前記複数の2次元画像を前記各表示手段にそれぞれ表示する手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。
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