JP4451647B2 - 電子顕微鏡におけるチルト系列の自動配置決定方法 - Google Patents

電子顕微鏡におけるチルト系列の自動配置決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子顕微鏡におけるチルト系列の自動配置決定方法に関する。
電子顕微鏡の利用において、電子顕微鏡で観察されるサンプルに関する3次元情報を取得できることが望ましい。そのような3次元情報は、当該サンプルのチルト系列(tilt series)から、コンピュータアルゴリズムを利用して3次元構造を再構築することにより導出することができる。透過型電子顕微鏡(TEM)では、サンプルの薄さが数百ナノメータ、顕微鏡の分解能が数ナノメータあるいはそれ以下の場合もある。チルト系列とは、あるサンプルの画像系列であり、各画像が当該サンプルを露光する電子ビームの入射角を様々に変えながらサンプルを照射することにより得られるものをいう。例えば、1°刻みによる−70°から+70°までのチルト間隔では、合計141枚の画像の系列が得られる。特に高い分解能でサンプルの構造を適切に再構成するため、測定幾何がわかっていることが重要である。従って、これらの画像が適切に位置決めされることが重要である。例えば、データ取得中の顕微鏡の温度ドリフト、サンプルの収縮、あるいは試料台やチルト機構の機械不良によるナノメータ単位の精度での試料台の位置決めができないというような理由から、各画像の位置合わせが失敗する。
チルト系列における複数の画像の位置合わせに関する既知の方法では、典型的には、数十ナノメータのサイズを有する金粒子のようなマーカー粒子をサンプルに付着させる。各マーカー粒子がチルト系列の各画像中に現れ、それによって、各画像の位置を参照することが可能になる。1つのチルト系列には多数の画像があるので、これらのマーカーは自動的に認識及び特定されることが好ましい。画像中のマーカーを自動認識するためのアルゴリズムは、画像中の構造をマーカーとして示すことができるが、そのような検出された構造が確実にマーカーであるという保証はない。このため、検出された構造は候補マーカーとしてラベル付けされ、ある確率でこのラベル付けされた構造は真のマーカーとして検出される。
画像中の候補マーカー群を特定し、各候補マーカーに少なくとも1つの確率パラメータを与える方法に関し、「”Scale−Space Signatures for the Detection of Clustered Microcalcifications in Digital Mammograms”, IEEE Transactions on Medical Imaging, Vol. 18, No. 9, 1999, pp.774−786」において記述がある。この論文において、画像中における候補マーカーの検出方法に関する記述がある。信頼性のあるパラメータの与え方や、検出された構造が認識されるべきかを決定するのに利用されるマーカーのサイズやコントラストに関して記述されている。しかしながら、マーカーの認識に関するさらなる説明はこの文献では与えられていない。
"Scale−Space Signatures for the Detection of Clustered Microcalcifications in Digital Mammograms", IEEE Transactions on Medical Imaging, Vol. 18, No. 9, 1999, pp.774−786
本発明の課題は、考察対象のサンプルにおけるマーカーを認識することによる電子顕微鏡のチルト系列の自動配置決定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のマーカーを電子顕微鏡により画像形成されるサンプルに付するステップと、前記サンプルの複数の画像のチルト系列を与えるステップと、前記チルト系列の前記複数の画像の各自で第1候補マーカー群を特定するステップと、少なくとも1つの確率パラメータを各画像の各候補マーカーに与えるステップからなる電子顕微鏡におけるチルト系列の自動配置決定方法であって、前記少なくとも1つの確率パラメータに基づき、前記第1候補マーカー群から第2候補マーカー群を選択するステップと、前記第2候補マーカー群の候補マーカーを1つの画像に投影するステップと、前記1つの画像における前記候補マーカーを最もよく適合させる平行な直線群あるいは細長の楕円群を決定する適合アルゴリズムを適用するステップと、前記特定された候補マーカー群に基づき前記チルト系列の前記複数の画像を配置するステップをさらに備えることを特徴とする。
さらに上記課題を解決するために、本発明は、前記平行な直線群を決定する前記適合アルゴリズムは、ハフ変換から構成されることを特徴とする。
さらに上記課題を解決するために、本発明は、前記平行な直線群あるいは細長の楕円群を決定する前記適合アルゴリズムは、一般化ハフ変換から構成されることを特徴とする。
さらに上記課題を解決するために、本発明は、前記チルト系列の前記複数の画像の各自で候補マーカー群を特定する前に、相互相関処理が前記チルト系列の前記複数の画像に適用されることを特徴とする。
さらに上記課題を解決するために、本発明は、前記少なくとも1つの確率パラメータは、マーカーのサイズまたはローカルコントラストから導出されることを特徴とする。
さらに上記課題を解決するために、本発明は、前記適合アルゴリズムは、さらに、各候補マーカーに対し、前記ハフ変換に従って、対応する候補マーカーの座標に基づき正弦曲線を導出するステップと、前記正弦曲線から、各方向に対して、前記ハフ変換に従って、候補マーカーの密度と直線距離パラメータとの間の関係を示す複数のヒストグラムを導出するステップと、前記複数のヒストグラムの各自にエントロピー処理を適用し、各ヒストグラムに1つのエントロピーパラメータからなるエントロピーパラメータ群を取得するステップと、前記エントロピーパラメータ群の最小値を決定するステップと、ピーク多様性が最も高いものとして前記最小値に対応するヒストグラムを特定するステップと、前記特定されたヒストグラムから複数のピークを選択するステップと、前記ヒストグラムの選択された複数のピークの各ピーク位置から、前記ハフ変換に従って対応する直線距離パラメータを導出するステップを備えることを特徴とする。
本発明によると、チルト系列の画像におけるマーカー検出では、まず、チルト系列の各画像中で候補マーカーをおおまかに特定する。この粗い選択方法を適用するとき、真のマーカーでない多くの候補マーカー(偽陽性候補)が選択される。本発明による確率パラメータに基づくさらなる選択処理を実行することにより、これら偽陽性候補の多くが削除され、より信頼性の高い第2候補マーカー群を抽出することができる。この第2候補マーカー群の候補マーカーを1つの画像上に投影することにより、サンプルの画像のチルト系列を取得するのにチルト軸として利用される回転軸の直交方向の互いに平行な直線群上で真のマーカーが検出される。他の候補マーカー、すなわち、残りの偽陽性マーカーは、投影ステップにおいて得られた画像上に散在する。好ましくはコンピュータを利用して適当な適合アルゴリズムを適用することによって、画像中の候補マーカー群に適合した平行な直線群あるいは細長の楕円が決定される。場合によっては、直線群の代わりに細長の楕円群が利用されることがある。これは、チルト軸が電子ビームの光軸に正確には直交しない場合に起こる。直線群が決定された後、チルト軸の方向が判明し、チルト系列の画像群の位置合わせに利用される真のマーカー、すなわち、直線群上に検出されるマーカーが特定される。以降、既知の方法により位置合わせが実行される。
本発明によると、また、平行な直線群を決定するのに利用される適合アルゴリズムは、ハフ変換から構成される。多数の候補マーカーから直線群を認識するコンピュータによる認識処理では、周知のハフ変換が確実かつ安定的なアルゴリズムであることが知られている。
本発明によると、また、平行な直線群あるいは細長の楕円群を決定するのに利用される適合アルゴリズムは一般化ハフ変換から構成される。ある望ましからぬ影響により、直線に属する候補マーカーは直線に従って配置されず、概ね細長の楕円に従い配置されるかもしれない。このような場合、候補マーカー群に最もよく適合する楕円の長軸方向を検出するのに、一般化ハフ変換は好適なアルゴリズムである。
本発明によると、また、チルト系列の各画像における候補マーカーの特定前に、相互相関処理がチルト系列の画像に適用される。まず、チルト系列の各画像がおおまかに位置合わせされ、マーカーの1つの画像への投影がランダムに散在するのでなく、直線群上にほぼ配置される。この第1の粗い位置合わせ処理により、直線群にマーカーが集められ、適合アルゴリズムにより検出された直線群がわずかな偽陽性候補しか含まないようにすることができる。この第1の粗い位置合わせ処理は、相互相関処理から構成される。
本発明によると、また、確率パラメータはマーカーのサイズまたはローカルコントラストから導出される。これらは、画像のコンピュータ分析により比較的容易に導出でき、第1の粗い選択処理における初期的に検出された構造を候補マーカーとして特定するかの判断のための信頼性の高い数値であることがわかっている。
本発明によると、また、真のマーカー位置を含む直線群を特定するパラメータが決定される。この処理はコンピュータ利用することにより実行可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、チルト系列において電子ビーム4により露光されているサンプル2の説明図である。典型的には、サンプルの厚さは数百ナノメータのオーダーである。チルト系列において当該サンプルは、図1に関して垂直なチルト軸6に関して回転される。この回転は、例えば、−70°から+70°まで刻み幅1°というようなある一定の角度により行われる。この例では、141の露光が実行される。チルト系列におけるサンプルの様々な向きは、2−1、2−2、2−3などのように示される。既知の方法により、サンプルには、典型的には、数十ナノメータの金微粒子の形態によるマーカー粒子(marker particle)が与えられる。これは市販の金溶液にサンプルを浸すことにより行うことができる。液体にサンプルを浸けると、無数の金粒子がサンプルに付着し、それらがマーカーとして機能する。図1では、これらマーカーは参照番号8−1、8−2などによって示される。ここで、サンプルの画像に関するチルト軸6の向きは、例えば、電磁レンズ(magnetic electron lens)を利用することにより生じる画像回転のため、一般にはわからない。チルト系列におけるサンプルの回転中、系列におけるサンプルステージの温度ドリフトやサンプルステージの可動部でのプレイ(play)のような様々な理由により、当該サンプルの配置は正確にはわからない。サンプル画像の良好な空間再構成を実現するため、チルト系列の画像の適切な位置決めが可能でなければならず、そのためにマーカーが位置決めのための基準点として利用される。従って、与えられた画像中のマーカーがその他の画像においても認識可能とならねばならない。本発明は、各画像中のマーカーを容易かつ確実に認識するための方法を提供する。
図1bは、各マーカーを認識するために、マーカーがどのように投影ラインに寄与するかについての動作原理を示す。図1bは、電子ビームの入射方向から見た場合のサンプル2の描写を与えている。回転軸6は、ずべてのマーカーが投影されている画像平面2と共に、図1bの平面上に位置する。図1bには、複数のマーカー8−1、8−2、8−3、8−4などが示されている。チルト系列の実行において、マーカー8−iは軸に関して回転され、回転軸6に直交する平面を有する円の一部を構成する。この円に沿ったマーカーの軌道は、例えば、マーカー8−3を参照することにより示されるように、画像平面2に投影される。チルト系列の各画像iは、画像平面2上に投影12−iを与える。ドリフト及びプレイのない理想状態において、投影群12−iが直線10−3に沿って配置されるが、現実には、投影群12−iは直線10−3に沿って正確には配置されないが、ほぼこの直線に沿って分布する。本発明の課題は、このような分布した投影12−iに適合する直線を特定することにある。
図2a、2b及び2cは、チルト系列を利用して考察されるサンプルを示している。サンプル2は、オブジェクト14から構成され、金粒子がマーカーとして備えられている。これらのマーカーが既知の第1の粗めの(rough)選択方法を適用することにより特定するようにしてもよい。しかしながら、この第1の粗めの認識処理の結果として、多くの実際のマーカーでない候補マーカーが真のマーカー(偽陽性候補)として特定されてしまう可能性がある。このように得られた第1のマーカー群が、図2aにおいて参照番号8−1、8−2、…、8−i、…により表されている。第1認識処理の後、1つあるいは2つの確率パラメータが各画像の個々の候補マーカーに与えられ、この確率パラメータに基づき第1候補マーカー群からさらに第2マーカー群を選ぶ選択処理が実行される。この第2の選択処理の結果が図2bに表されている。図2bでは、第1候補マーカー群のうちの偽陽性とみなされたもの18−iが「−」として表され、第1候補マーカー群のうち、真のマーカーとして選ばれた第2マーカー群16−iが「+」として表されている。図2cには、真のマーカー16−iの画像平面2上への投影結果が示されている。図1bを参照することによりすでに説明されたように、マーカー16−iはチルト軸6に関し回転される。基本的に、各マーカーは画像平面2に直線トレース20−iを生成する。しかしながら、例えば、マーカー16−1と16−2、及び16−3と16−4のように、直線トレースが一致するマーカーもある。このようにして得られる直線が、図3aと図3bを参照することにより後述されるハフ変換(Hough transformation)から構成されるアルゴリズムにより検出される。
図3aでは、直線22−1は、通常のX−Y平面に表されている。直線22−1上の点(x, y)が示されている。点(x, y)を通る直線群が22−iとして示される。直線22−1は、方程式y=rx+c(ただし、αを直線22−1とX軸の正の部分とのなす角としたとき、r=tan(α)であり、cは直線22−1とY軸との交点)により表すことができる。または周知のように、直線22−1は、r=ycos(α)−xsin(α)(ただし、rは原点から直線22−1までの距離)として表すこともできる。このように点(x, y)を通る任意の直線は、r=ycos(α)−xsin(α)により表現することができ、(r, α)の各ペアにより直線群22−iの1つを特定することができる。後者の数式は、図3bに示されるように、α−r平面上の1点として表すことができる。ある特定のr, αの値を有する直線22−1は、図3bの1点22−1により表される。同様にして、図3aの点(x, y)を通る他の直線も図3bの1点により表現することができる。図3aの直線群22−iは、図3bにおいて正弦曲線24を構成する点群22−iを与える。
図3aにおいて、他の点(x, y)(図示せず)を通る直線群もまた、他の正弦曲線を図3bに与える。この2つの正弦曲線が交わる場合、2点(x, y)と(x, y)は図3aにおいて同一直線状にあるということを意味する。同一直線上にあるすべての点を検出するということは、図3bのハフ表現に関して、これらの点に対応するすべての正弦曲線の交点を検出するということを意味する。これら正弦曲線すべてが同一の交点を持っている場合、すべての点(x, y)が図3aにおいて同一直線上にあるということを意味する。
上記アルゴリズムを図2cの(個々に示されるものでなく、直線20−iにより表される)投影されたマーカーに適用するため、各候補マーカーに対し、対応する正弦曲線を生成する必要がある。一例として、真のマーカー(第2マーカー群)として特定された50個のマーカーが存在し、かつチルト系列が141枚の画像(1°刻みで−70°から+70°までのチルト間隔)から構成される場合、図3bの正弦曲線をもたらす50×141=7050個の点が図2cには存在する。高い密度でマーカーを含む直線を図2bにおいて検出するために、図3bによるすべての正弦曲線のすべての交点を検出する必要がある。このことは、n本の正弦曲線に対し、図3bにおいて1/2n(n−1)個の交点が計算される必要がある。
すべての交点を計算することにより、図3bに交点を密に有する領域が与えられる。図3bにおけるこの密な交点群は、図2bによる相対的に多くのマーカーを含む直線に相当する。
(α, r)形式での交点群の密度に関する数値解析のため、以下の演算が実行される。αにおける全区間が、αの各値のまわりの(均一な)小区間Δαに分割される。αの各値αに対し、ヒストグラムが生成され、rのすべての値に対して、マーカー数の分布が決定される。この演算結果は、αが分割される区間数に等しいヒストグラム群を与える。そのようなヒストグラムの1つが図4に示される。ここで、rの様々な値に対するマーカー個数の分布はそれほど分散しておらず、αでの小窓(幅Δr)をr軸方向に変換することは、当該窓に現れるマーカー数に大きな差異をもたらさない。図5aは、後者の演算のグラフ表現を示す。図5aでは、すべてのマーカーがX−Y平面上に置かれている。マーカーの直線群が密に存在する方向の検出は、幅Δrと方向αを有する窓を定義することに関係する。図5aには、方向αを有する窓26と、方向αを有する窓28が示されている。図5aから、マーカーが密な直線群のの方向がαと一致しているということがわかる。窓28をX−Y平面上で平行移動させると、マーカーが密となる領域が現れないということがわかる。したがって、この操作により形成されるヒストグラムでは、窓28において観察されるマーカー数に高い差異、すなわち、rの様々な値は示されない。他の大部分の窓の方向に関して同様のことが成り立つ。しかしながら、方向αを有する窓26を平行移動させると、マーカーが密となる方向αを有する直線群が現れ、rの対応する値で窓26には相対的に多くのマーカーが検出される。そのような分布が後述される図6に示される。
マーカーが密な直線群を検出するための上記図形的操作が、コンピュータへの適用に適した数学的方法により説明される。αのすべての値に対して、マーカー数nと距離パラメータrとのヒストグラム(r, n)が生成される。各ヒストグラムは、以下の式(1)に従って、エントロピー計算される。
Figure 0004451647
ここで、Sは算出されるエントロピー、nは距離rのある値におけるマーカー数、NはSが算出されるヒストグラムにおける合計マーカー数、Mは区間Δαの個数、「ln」はベースをe=2.718…とする自然対数を表す。周知のように、Sはrの様々な値に対するマーカー数の分布の発散度合いを示すものであり、言い換えると、Sはヒストグラムのピーキネス(peakiness)の度合いを示している。上記式に従って、Sの値を得るための計算がすべてのヒストグラムに行われる。これによる値の範囲が図5bにおいて方向αの関数として表される。ここで、図5bにおいてSの値が小さいということは、それに属するヒストグラムが高い「ピーキネス」を有するということを意味している。図5bにおいて、(最大となるピーキネスに対応する)Sの最小値はα=77°において達成され、これが選択されたX−Y平面に関するチルト軸の直交方向の値を示していると考えることができる。
図6は、上述されたSの極値、すなわち、チルト軸に直交方向に対応するヒストグラムを示している。図6のヒストグラムを図4のヒストグラムと比較すると、図6はよりピークがはっきりとしていて、高い確率でチルト軸の直交方向に対応したものであるということが明らかである。図6から、図1b、2cあるいは5aに示されるようなマーカーの様々な平行線の特定が可能である。これらの平行線が特定されると、関連する直線を生じ、それに基づきチルト系列の各画像を互いに位置決めした1つのマーカーの様々な投影位置を容易に特定することができる。ここで、他のすべての候補マーカーは偽陽性候補として分類される。
本発明は上記特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨内において様々な変形・変更が可能である。
図1aは、チルト系列において露光されるサンプルを表した図である。 図1bは、チルト系列のマーカーが投影された画像を表す図である。 図2aは、すべてのマーカー候補が表されたオブジェクトの画像を示す図である。 図2bは、粗いマーカー選択が実行されたオブジェクトの画像を示す図である。 図2cは、チルト系列の選ばれたマーカー候補の投影を示す図である。 図3aは、本発明によるハフ変換の適用を説明する直線のグラフ表現を示す図である。 図3bは、本発明によるハフ変換の適用を説明する直線群のグラフ表現を示す図である。 図4は、第1方向に観察されるマーカー数を表すヒストグラムである。 図5aは、チルト軸に対応する直線方向の選択を説明する補助図である。 図5bは、チルト軸に対応する直線方向を選択するための図4によるヒストグラムのピーキネスを表す補助図である。 図6は、チルト軸の直線方向に対応するヒストグラムである。
符号の説明
2 サンプル
4 電子ビーム
6 チルト軸
8−1、8−2、8−3、8−4、8−i、16−1、16−2、16−3、16−4、16−i、18−i マーカー
10−1、10−2、10−3、22−1、22−2、22−i 直線
12−1、12−2 投影
14 オブジェクト
24 正弦曲線
26,28 窓

Claims (2)

  1. 電子顕微鏡におけるチルト系列の自動配置方法であって、
    複数のマーカーを電子顕微鏡により画像形成されるサンプルに付するステップと、
    前記サンプルの複数の画像のチルト系列を与えるステップと、
    前記チルト系列の前記複数の画像の各画像において第1候補マーカー群を特定するステップと、
    候補マーカーがマーカーである確率を表す少なくとも1つの確率パラメータを各画像の各候補マーカーに付与するステップと、
    前記少なくとも1つの確率パラメータに基づき、前記第1候補マーカー群からの候補マーカーのサブセットとして第2候補マーカー群を選択するステップと、
    前記第2候補マーカー群の候補マーカーを1つの画像に投影するステップと、
    前記1つの画像における前記候補マーカーを最もよく適合させる平行な直線群あるいは細長の楕円群を決定する適合アルゴリズムを適用するステップと、
    前記特定された候補マーカー群に基づき前記チルト系列の前記複数の画像を配置するステップと、
    を備える方法であって、
    前記適合アルゴリズムは、
    各候補マーカーから、対応する候補マーカーの座標に基づき正弦曲線を導出するステップと、
    前記正弦曲線から、各方向に対して、候補マーカーの密度と直線距離パラメータとの間の関係を示す複数のヒストグラムを導出するステップと、
    前記複数のヒストグラムの各ヒストグラムにエントロピー処理を適用し、各ヒストグラムに対し1つのエントロピーパラメータからなるエントロピーパラメータ群を取得するステップと、
    前記エントロピーパラメータ群の最小値を決定するステップと、
    ピーク多様性が最も高いものとして前記最小値に対応するヒストグラムを特定するステップと、
    前記特定されたヒストグラムから複数のピークを選択するステップと、
    前記ヒストグラムの選択された複数のピークの各ピーク位置から、前記適合アルゴリズムに従って対応する直線距離パラメータを導出するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記平行な直線群を決定するのに用いられる適合アルゴリズムは、ハフ変換から構成される、請求項1記載の方法。
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