JP4450983B2 - Plasma processing equipment for liquid crystal display substrate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示体基板用プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から液晶表示体用基板(以下、「LCD用基板」と称す。)にプラズマ処理を施すための装置が種々提案されている。例えば図12はマルチチャンバータイプのプラズマ処理装置の外観を示す図である。同図に示すプラズマ処理装置は、例えば3室の処理室101と、これらの処理室101がゲートバルブ102を介して連結された矩形状の搬送室103と、この搬送室103にゲートバルブ104を介して連結されたロードロック室105と、ロードロック室105にゲートバルブ106を介して隣接する搬入搬出機構107と、搬入搬出機構107の左右に配設されたインデクサ108とを備えている。
【0003】
インデクサ108にはLCD用基板Sを例えば25枚収納したカセットCが載置され、搬入搬出機構107を介してカセット内のLCD用基板Sをロードロック室105内へ搬入すると共に処理済みのLCD用基板Sをロードロック室105内から搬出する。ロードロック室105内へLCD用基板Sを搬入すると、ゲートバルブ106を閉じる。次いで、ロードロック室105内を所定の真空度まで減圧した後、搬送室103とロードロック室105間のゲートバルブ104が開き、ロードロック室105内のLCD用基板Sを搬送室103内の搬送機構(図示せず)を介して搬送室103内へ搬入した後、ゲートバルブ104を閉じる。搬送室103内では更に減圧してロードロック室105内よりも高い真空度まで減圧した後ゲートバルブ102を開き、処理室101内の下部電極との間で未処理のLCD用基板Sと処理済みのLCD用基板S’とを交換する(図13参照)。交換後、処理室101内では下部電極と上部電極間にプラズマを発生させLCD用基板Sに対して所定のプラズマ処理を行う。3室の処理室101では同一の処理(例えばエッチング処理等)を行っても良いし、互いに異なった処理(例えばエッチング処理とアッシング処理等)を行うようにしても良い。
【0004】
ところが、LCD用基板Sは半導体ウエハと異なり処理面積が大きく、プラズマ装置自体が半導体ウエハ用と比較して大型であるため、半導体ウエハ用のプラズマ処理装置の仕様では対応しきれない種々の問題がある。例えば、下部電極におけるLCD用基板Sの受け渡し機構も以下で説明するように半導体ウエハの場合とは異なる独自の機構がある。また、下部電極、上部電極等の構成部材は半導体ウエハ用の場合と比較して大きく、しかも最近はLCD用基板S自体が益々大面積化しているため、液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の難しい問題がある。
【0005】
さて、ここで液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の機構であるLCD用基板Sの受け渡し機構について図13、図14を参照しながら説明する。処理室101内には図14に示すようにLCD用基板Sを載置する載置台を兼ねる下部電極109が配設され、搬送室103内には例えば多関節型の搬送機構(図13ではハンド110のみを図示してある)が配設されている。また、下部電極109には第1、第2受け渡し機構111、112が配設され、第1、第2受け渡し機構111、112を介して下部電極109と搬送機構のハンド110との間で未処理LCD用基板S及び処理済みLCD用基板S’の受け渡しを行う。ハンド110は図13に示すように上下二段のフォーク110A、110Bを有し、上フォーク110Aで未処理のLCD用基板Sを支持し、下フォーク110Bで処理済みのLCD用基板S’を支持する。
【0006】
第1、第2受け渡し機構111、112について図13、図14を参照しながら更に説明する。第1受け渡し機構111は、例えば下部電極109の左右両側縁部の前後に配設された二対の第1昇降ピン111Aを有し、LCD用基板Sの左右両側縁からLCD用基板Sを水平に支持する。第2受け渡し機構112は、例えば下部電極109の周囲を被覆する枠状のシールドリング113の左右に配設された二対の第2昇降ピン112Aを有している。第2昇降ピン112Aは例えば上端部が水平方向、上方向へ二度に渡って90°ずつ折曲形成され、L字状の先端で第1昇降ピン111Aよりも高い位置で未処理のLCD用基板Sを支持する。また、第2昇降ピン112Aは正逆方向に回転可能になっており、LCD用基板Sを受け渡す時には図14の(b)に示すようにL字状部を反時計方向へ90°回転させ下部電極109の内側に向け、その他の時にはL字状部を時計方向へ90°回転させてシールドリング113に形成された凹部113A内に後退し、蓋112Bで凹部113Aを閉じる。
【0007】
従って、未処理及び処理済みのLCD用基板S、S’の受け渡し(交換)は以下のように実施する。まず、第2受け渡し機構112では図14の(a)の状態から蓋112Bが開いた後、同図の(b)の矢印で示すように第2昇降ピン112Aがシールドリング113の凹部113Aから上昇すると共にL字状部を下部電極109の内側に向ける。引き続き第1受け渡し機構111では第1昇降ピン111Aが上昇して処理済みLCD用基板S’を水平に持ち上げる。そして、搬送機構のハンド110が下部電極109に向けて進出すると、上フォーク110Aに載置された未処理のLCD用基板Sが第2昇降ピン112AのL字状部のやや上方に位置すると共に下フォーク110Bが処理済みのLCD用基板S’のやや下方に位置する。次いで、第2昇降ピン112Aが上昇して上フォーク110Aから未処理のLCD用基板Sを受け取った後、第1昇降ピンが下降して処理済みのLCD用基板S’を下フォーク110Bへ引き渡す。引き続きハンド110が下部電極109から後退し、第1昇降ピン111Aがやや上昇すると共に第2昇降ピン112Aが下降し、未処理のLCD用基板Sを第2昇降ピン112Aから第1昇降ピン111Aへ引き渡す。更に、第1昇降ピン111Aが下降して下部電極109内に後退しLCD用基板Sを下部電極109上に載置する。第2昇降ピン112Aは未処理のLCD用基板Sを引き渡した後、L字状部が逆向きに90°回転した後下降してシールドリング113の凹部113A内へ後退し、蓋112Bを閉じ、一連のLCD用基板の受け渡しを終了する。
【0008】
ところで、第2受け渡し機構112の第2昇降ピン112Aはシールドリング113の凹部113A内に収納され、蓋112Bによって凹部113Aを閉じるようにしているため、蓋112Bと凹部113Aには開閉用のクリアランスが必要である。また、第2昇降ピン112Aの駆動部は下部電極中の空洞に配設されているため、プラズマ処理時にはこのクリアランスを通って異常放電が発生する虞があり、また、このクリアランスからプラズマ副生成物が進入し、副生成物が凹部113A内に堆積し、パーティクルの原因になる虞がある。また、第2受け渡し機構112がLCD用基板Sに隣接するシールドリング113に設けられているため、その可動部から発生したパーティクルが隣のLCD用基板Sを汚染する虞がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、プラズマ処理時の異常放電を防止すると共にLCD用基板をパーティクルの汚染から防止することができる液晶表示体基板用プラズマ処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、プラズマ処理を施す液晶表示体用基板を載置する載置台を有する処理室と、この処理室に連結された搬送機構を有する搬送室とを備え、上記処理室は上記搬送機構と上記載置台との間で上記液晶表示体用基板を受け渡す受け渡し機構を有し、上記受け渡し機構は上記載置台の近傍に設けられてなり、更に、上記受け渡し機構は、正逆回転可能で且つ昇降可能な支持ロッドと、この支持ロッドの上端から水平に張り出す液晶表示体用基板受け渡し用支持部材と、この受け渡し用支持部材を収納する筐体とを有し、上記受け渡し用支持部材は、上記液晶表示体用基板を受ける受け部材と、この受け部材と平行にその上部に設けられ且つ上記筐体の上端開口を閉じる蓋部材とを有することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項2に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項1に記載の発明において、上記筐体の上端は、上記載置台の載置面よりも10〜50mm下方に位置していることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項3に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記受け渡し機構は、上記受け部材が回転する時に上記蓋部材の回転を拘束する拘束機構を有することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項4に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項3に記載の発明において、上記拘束機構は、上記蓋部材から垂下するロッドと、上記ロッドに対応して上記筐体に設けられた昇降ガイドとを有することを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明の請求項5に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記受け部材は、上記蓋部材に上記支持ロッドと同軸状に取り付けられた軸部材で回転自在に支持されていることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の請求項6に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、上記受け渡し機構は、上記筐体を支持する支持機構を有し、上記支持機構は、上記支持ロッドの側方に配置され且つその上端が上記筐体の下面に連結されていることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項7に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、請求項6に記載の発明において、上記支持機構は、垂直ガイドロッドと、この垂直ガイドロッドの上端を挿着した第1スリーブと、第1スリーブと所定間隔を空けてその下方に装着された第2スリーブと、第1、第2スリーブの間に弾装された弾性部材と、この弾性部材を囲むように上記筐体の下面に連結された第3スリーブとを有し、上記弾性部材を介して上記筐体を弾力的に支持することを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図11に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。
本実施形態の液晶表示体基板用プラズマ処理装置(以下、単に「プラズマ処理装置」と称する。)は、基本的には従来と同様に、LCD用基板Sにプラズマ処理を施す上部電極及び下部電極を有する処理室と、この処理室に連結された搬送機構を有する搬送室とを備えている。本実施形態の処理室1の側壁には図1の(a)に示すようにゲートバルブGが取り付けられ、このゲートバルブGを介して処理室1と搬送室(図示せず)は連通可能になっている。この処理室1内には下部電極2Aを有する載置台2が配設され、この載置台2の上方には隙間を介してプロセスガスの供給部を兼ねる上部電極3が対向配置されている。上部電極3はマッチング回路3Aを介して高周波電源3Bに接続され、高周波電源3Bから上部電極3に13.56MHzの高周波電力を印加する。また、処理室1の外側にはプロセスガス供給源4が配設され、このプロセスガス供給源4からプロセスガスを処理室1内に供給する。従って、プロセスガス供給源4から処理室1内へプロセスガスを供給すると共に上部電極3に高周波電力を印加することにより、下部電極2Aと上部電極3間でプロセスガスのプラズマを発生させ、LCD用基板Sに対してエッチングあるいはアッシング等のプラズマ処理を行うことができる。
【0019】
図1の(a)に示すようにプロセスガス供給源4はマスフローコントローラ4A、開閉バルブ4B及びガス配管5を介して上部電極3に接続され、処理室1近傍のガス配管5は処理室1の側壁に形成された貫通孔1Aを貫通している。また、処理室1は上端近傍で上下に二分割されて処理室1の上部が開閉可能になっており、内部のメンテナンスを行い易いようにしてある。これに伴ってガス配管5も分割され、同図の(b)に拡大して示すようにそれぞれの分割端にはフランジ5A、5Aが取り付けられている。フランジ5Aの周縁部は処理室1の側壁の分割面に穿設されたリング状凹陥部1B内に収納されている。そして、フランジ5A、5Aの衝合面間、各フランジ5Aとリング状凹陥部1Bとの衝合面間にはそれぞれシール部材5B、5Cが介装され、更に、側壁の分割面間にもシール部材1Cが介装され、これらのシール部材1Cによって処理室1内の気密を保持している。このようにガス配管5を処理室1の壁面内に収納することで処理室1を開閉する場合にはガス配管5が邪魔になることがない。また、上部電極3を冷却する場合にはその冷媒配管を側壁の貫通孔1Aに通しても良い。
【0020】
処理室1の底面には図1の(a)、図2に示すように排気口1Eが5箇所に略均等に分散して形成され、これらの排気口1Eから処理室1内のガスを排気する。排気口1Eは載置台2の周囲の他、載置台2の下方にも形成され、排気口1Eに接続された排気管6を介して排気の高速化や処理室1内の排気流の均一化を図るようにしてあるため、処理室1内のプロセスガスの分布を均一化してエッチング処理等のプラズマ処理の均一化を実現することができる。
【0021】
載置台2は処理室1の底面中央に配置され、例えば4本の中空状の支柱7によって底面から浮上した状態で支持されている。この支柱7は図2に示すように処理室1の底面の貫通孔1Fに対してフランジ結合されており、ユーティリティ関連の収納配管を兼ねている。即ち、下部電極2Aの内部には冷媒流路2Bが形成され、この冷媒流路2Bは冷媒供給源(図示せず)に連なる冷媒配管2Cに接続され、この冷媒配管2Cを介して冷媒流路2Bを循環する冷媒により下部電極2Aを所定の温度まで冷却制御する。また、下部電極2Aの表面には静電チャック8が配設され、静電チャック8を介してLCD用基板Sを静電吸着する。この静電チャック8は配線8Aを介して電源8Bに接続されている。これらの冷媒配管2C、配線8A及び下部電極2Aのアース配線2D等のユーティリティ関連の配管、配線が支柱7内に収納されている。
【0022】
また、図1の(a)に示すように下部電極2Aの外周縁部はセラミックス等の耐プラズマ性材料によって枠状に形成されたシールドリング9によって被覆され、このシールドリング9によって下部電極2A外周縁部をスパッタリングによる損傷から防止すると共に上部電極3の間に発生したプラズマの下部電極2Aの外側への広がりを防止する。また、このシールドリング9は、下部電極2Aの外周縁部を被覆するリング状枠9Aと、下部電極2Aの外周面を被覆する筒状体9Bからなっている。これら両者9A、9Bは同図に示すように分割されたものであっても一体化したものであっても良い。
【0023】
静電チャック8は図1の(a)に示すように下部電極2Aの周縁部に配設されたリング状枠9A及びその上面のガス整流ブロック10によって囲まれている。ガス整流ブロック10はLCD用基板Sを搬入、搬出する場合には上部電極3の方に上昇するようになっている。このガス整流ブロック10はセラミック等の耐プラズマ性材料によって図3の(a)、(b)、(c)に示すように断面がL字状を呈する枠状に形成され、上部電極3から下降流で供給されるプロセスガスがLCD用基板S表面全体に均一な流速で行き渡るようにしてある。即ち、上部電極3からプロセスガスを下降流で供給した後、使用後のガスを排気口1Eから排気する。この時の排気流はLCD用基板Sの中央部よりも周縁部の方が速いが、ガス整流ブロック10を設けることでガス流がガス整流ブロック10によって堰き止められてLCD用基板Sの周縁部のガス流速が遅くなる。この結果、ガス整流ブロック10内側のLCD用基板S全面でのプロセスガスの密度が均一化され、プラズマ処理を均一化することができる。このような結果をより確実に得るためには、ガス整流ブロック10のLCD用基板S表面からの高さは例えば25mm程度に設定することが好ましい。
【0024】
また、ガス整流ブロック10は、図3の(a)、(b)に示すように、矩形状の基板枠10Aと、この基板枠10Aの内周縁に着脱自在に複数の固定用ピン10Bを介して取り付けられた整流枠10Cと、この整流枠10Cを基板枠10Aに装着した状態で整流枠10Cを側面から押圧し固定用ピン10Bを介して基板枠10A上に整流枠10Cを固定するカム等の固定具10Dとを有している。固定用ピン10Bは整流枠10Cの下端に所定間隔を空けて全周に渡って垂直下方に向けて取り付けられ、基板枠10Aに設けられたピン孔に嵌入するようになっている。また、カム等の固定具10Dは例えば図3の(a)に示すように基板枠10Aの各辺に取り付けられている。従って、メンテナンス時には整流枠10Cは固定具10Dを手動操作することで基板枠10Aから簡単に着脱することができるため、整流枠10Cにプラズマ副生成物が付着、堆積した場合にはクリーニングを簡単に行うことができる。尚、基板枠10Aに対する整流枠10Cの位置決め及び取り付けは、固定用ピン10B以外の構成を採用することもできる。例えば、図3の(c)に示すように整流枠10Cの下端部に段部10Eを設けると共に基板枠10Aの内周に段部10Eと係合する凸部10Fを設け、段部10Eと凸部10Fを係合させて一体化しても良い。
【0025】
而して、図4に示すように処理室1内には搬送室の搬送機構と載置台2との間でLCD用基板Sを受け渡す第1、第2受け渡し機構11、12が配設されている。第1受け渡し機構11は同図に示すように従来と同様に下部電極2Aの内周縁部に沿って配設された4本の昇降ピン11Aを有している。図示してないが、これらの昇降ピン11Aは太さ(外径)が一定のピンであっても良く、また、上端部のみが太くその下方から縊れて一定の細さになったピンであっても良い。昇降ピン11Aが出没する下部電極2Aの孔には絶縁性材料によって形成されたブッシュ(図示せず)が装着され、このブッシュに従って昇降ピン11Aが昇降する。このブッシュは下部電極2Aを形成する電極板(図示せず)の裏面側に装着され、ブッシュ自体が電極表面に露呈しないようになっており、下部電極2Aの孔での放電を防止している。一方、第2受け渡し機構12は、載置台2に隣接させて処理室1の底面に第1受け渡し機構11に対応して配設されている。
【0026】
そこで、本実施形態の第2受け渡し機構12について詳述する。第2受け渡し機構12は、例えば図4、図5に示すように、正逆回転可能で且つ昇降可能な支持ロッド13と、この支持ロッド13の上端から水平に張り出す長円形状の支持部材14と、この支持部材14を上端開口から受け入れて下降端で収納する長円形状の筐体15と、この筐体15を支持する支持機構16とを有している。この筐体15は載置台2の側面に平行に配置され、その上端が載置台2の載置面より10〜50mmだけ低く位置している。そして、筐体15等の各部材は基本的には表面がアルマイト加工されたアルミニウムによって形成されている。
【0027】
図5に示すように支持ロッド13は処理室1の底面に形成された貫通孔1Gを貫通し、底面の下方に配設されたリフタ17に対して接続部材13Aを介して連結されている。このリフタ17は底面の下方に配設された回転駆動機構及び昇降駆動機構(共に図示せず)を介して正逆回転及び昇降可能になっている。従って、支持ロッド13はリフタ17を介して正逆回転及び昇降可能になっており、しかも、接続部材13Aを介してリフタ17から取り外せるようになっている。また、底面の貫通孔1Gの裏側にはフランジ18Aを介してベローズ18が取り付けられ、このベローズ18内にリフタ17が収納されている。支持ロッド13は筐体15よりも下側の部分が筒状部材19内に収納されている。この筒状部材19の下端にはフランジ19Aが形成され、このフランジ19Aを介して支持機構16の基板16Aの一端に固定されている。そして、筒状部材19の上端開口にはブッシュ19Bが装着され、筒状部材19内ひいては底面下側空間から処理室1内を遮断し、底面下方の駆動機構によって発生するパーティクルが筒状部材19から処理室1内へ入り込まないようにしてある。また、ブッシュ19Bは支持ロッド13の昇降ガイドの機能も有している。
【0028】
また、図5に示すように支持部材14は筐体15内に収まるように筐体15と相似形状を呈するように形成され、その基端で支持ロッド13の上端に連結されている。この支持部材14は、LCD用基板Sを受ける受け部材14Aと、筐体15の上端開口を開閉する蓋部材14Bとを有している。受け部材14Aは例えば表面がアルマイト加工されたアルミニウムによって先端側が薄肉状の受け部として形成されていると共に基端側が厚肉状に形成され、受け部においてLCD用基板Sを受けるようになっている。この受け部材14Aの表面にはフッ素系樹脂等の摩擦係数の大きな耐熱、耐食性の材料からなる滑り止め14Cが設けられ、この滑り止め14CによってLCD用基板Sの受け部材14Aからの滑落を防止している。蓋部材14Bはセラミックス等の耐プラズマ性材料によって平面形状が筐体15と略同一大きさに形成され、受け部材14Aの厚肉部に固定されている。従って、支持部材14が支持ロッド13を介して下降端に達すると、筐体15の上端開口を蓋部材14Bによって閉じるようになっている。筐体15の開口端面には全周に渡ってシール部材20が取り付けられ、シール部材20を介して筐体15内を処理室1から遮断し、プラズマ処理時にプラズマ副生成物が筐体15内に進入して付着、堆積しないようにしてある。従って、LCD用基板Sを載置する受け部材14Aは常に清浄に保たれる。
【0029】
筐体15の底面には図5に示すように基端部に支持ロッド13が遊嵌する孔15Aが形成され、また、その底面には長軸線に沿って所定間隔を空けて2個の孔が形成され、これらの孔を介して支持機構16が連結されている。支持機構16は、同図に示すように、筐体15の2個の孔をそれぞれ垂直に貫通するガイドロッド16B、16Bと、ガイドロッド16B、16Bの上端がそれぞれ挿着されたフランジを有する第1スリーブ16C、16Cと、第1スリーブ16C、16Cとそれぞれ所定間隔を空けてそれぞれの下方に装着された第2スリーブ16D、16Dと、第1、第2スリーブ16C、16Dの間に弾装された弾性部材(例えばコイルスプリング)16E、16Eと、コイルスプリング16E、16Eをそれぞれ囲んで筐体15の下面にそれぞれ固定された第3スリーブ16F、16Fとを有している。各ガイドロッド16B、16Bは第1スリーブ16C、16C上端のフランジから突出し、突出端において連結板16Gを介して互いに連結されている。第1スリーブ16C、16Cは筐体15内に位置するフランジを介して筐体15の底面に固定されている。従って、支持ロッド13が下降して支持部材14が筐体15内へ収納される時に、蓋部材14Bが下降端に達すると支持機構16のスプリング16Eを介して弾力的に支持された筐体15の開口端面と弾力的に接触し、シール部材20を介して筐体15内を確実に封止する。尚、蓋部材14Bは筐体15の開口端面に弾力的に接触するため、シール部材20を省略することもできる。
【0030】
一方、上部電極3は図1の(a)に示すように中空状に形成され、処理室1上面の中央孔に絶縁性部材からなる枠体21を介して装着されている。この上部電極3の下面(下部電極と対向する面)全面には多数の分散孔3Cが均等に分散配置され、各分散孔3Cから処理室1内全体へプロセスガスを下降流で供給する。また、同図に示すように上部電極3の内部には第1、第2バッフル板22、23が上下二段に所定間隔を空けて取り付けられている。各バッフル板22、23にはぞれぞれ全面に渡って分散孔22A、23Aが均等に分散して形成され、しかも各分散孔22A、23Aは互い違いになっている。
【0031】
また、上部電極3の上壁内面と第1バッフル板22は、例えば図6に示すように、第1、第2仕切板24、25によって連結され、上壁と第1バッフル板22間の空間を3つの部屋3D、3E、3Fに分割している。第1仕切板24は平面形状が上部電極3と相似形の枠体として形成され、第2仕切板25は第1仕切板24の両側面と上部電極3の内壁面を連結する矩形板として形成されている。また、各部屋3D、3E、3Fには図1の(a)に示すようにガス配管5の分岐管5D、5E、5Fが連結されている。これらの分岐管5D、5E、5Fにはコントロールバルブ26、26、26がそれぞれ取り付けられ、各部屋3D、3E、3Fへのプロセスガスの流量を個別に制御できるようにしてある。このように各部屋3D、3E、3Fへのガス流量を個別に制御することにより、LCD用基板Sが大面積化してもLCD用基板S全領域でのガス流量を均等化することができ、ひいてはプラズマ処理を均一化することができる。
【0032】
また、上部電極3の下面周縁部には図1の(a)に示すように枠状のシールドリング27が取り付けられ、このシールドリング27は基本的には下部電極2Aのシールドリング9と同様の機能を有するもので、耐プラズマ性材料によって形成されている。このシールドリング27はLCD用基板Sの大面積化に伴って大型化するため、一体物では取り扱いなどが難しく、図7に示すように4つに分割し、互いに隙間なく密着している。しかも、各繋ぎ目27Aは同図に示すように水平方向及び垂直方法に段差を有し、繋ぎ目同士が重なるようになっているため、異常放電を防止することができ、繋ぎ目からプラズマ副生成物が進入しない。尚、図1の(a)に示す下部電極2A側のシールドリング9も上部電極3のシールドリング27と同様に分割して形成されている。
【0033】
次に、動作について説明する。処理室1内でLCD用基板Sのプラズマ処理を終了すると、ゲートバルブGが開く。これに伴って第2受け渡し機構12は支持ロッド13が図5に示す状態から一点鎖線で示す上方の接続部材13Aの位置まで上昇した後、図4に示すように時計方向へ90°回転し、支持部材14を載置台2の内側に向ける。引き続き第1、第2受け渡し機構11、12及び搬送室内の搬送機構(図示せず)が作動し、載置台2においてLCD用基板S、S’の受け渡しを行う。この際、搬送機構及び第1受け渡し機構11は従来と同様に作動するため、本実施形態の第2受け渡し機構12の動作を中心に説明する。即ち、第1受け渡し機構11を介して処理済みLCD用基板S’を水平に持ち上げ、搬送機構を介してLCD用基板Sが支持部材14の受け部材14Aと蓋部材14Bの隙間に進入する。次いで、支持ロッド13が上昇して搬送機構から未処理のLCD用基板Sを受け部材14Aで受け取った後、第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが下降して処理済みのLCD用基板S’を搬送機構へ引き渡すと、搬送機構は従来と同様に処理済みのLCD用基板S’を処理室1から搬出した後、ゲートバルブGを閉じる。
【0034】
一方、処理室1内では第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aがやや上昇すると共に第2受け渡し機構12の支持ロッド13が下降し、未処理のLCD用基板Sを支持部材14から第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aへ引き渡す。これと同時に支持ロッド13を介して支持部材14が反時計方向へ90°回転し、載置台2から退避すると共に支持ロッド13を介して支持部材14が下降し、蓋部材14Bが筐体15の開口端面へ弾力的に着地し筐体15を密閉すると共に受け部材14Aが筐体15内へ収納される。この間に第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが下降して下部電極2A内に後退し、LCD用基板Sを下部電極2A上へ引き渡し、一連のLCD用基板S、S’の交換を終了する。下部電極2A上のLCD用基板Sは静電チャック8によって確実に固定される。
【0035】
次いで、処理室1内では上部電極3に高周波電力を印加してプラズマ処理を行う。この際、プロセスガスはガス配管5の分岐管5D、5E、5Fを介して上部電極3の各部屋3D、3E、3Fへ分配供給される。各部屋3D、3E、3Fへ供給されたプロセスガスは第1、第2バッフル板22、23及び上部電極3の分散孔22A、23A及び3Cを経由して処理室1内へ下降流で供給される。この時点で上部電極3には高周波電力が印加されているため、下部電極2Aと上部電極3間でプロセスガスのプラズマを生成する。この際、載置台2のシールドリング9(更に詳しくは、リング状枠9A)には従来のように受け渡し機構が存在せず、ひいてはリング状枠体9A表面には受け渡し機構に起因する隙間(クリアランス)がないため、上部電極3との間で異常放電を発生することがない。しかもプラズマは下部電極2A及び上部電極3それぞれのシールドリング9、27の働きで各電極の外側へ広がることない。上部電極3からのプロセスガスは下降流でLCD用基板Sの表面に達し、ガス整流ブロック10の働きでLCD用基板S中央部のガス流速とその周縁部のガス流速が略均一になり、LCD用基板Sに対して均一なプラズマ処理を施すことができる。しかも、処理室1の底面には全領域に分散配置した排気口1Eを介して処理室1全体から高速且つ均等に排気することができ、プロセスガスの遍在を防止することができ、更にLCD用基板Sに対して均一なプラズマ処理を施すことができる。
【0036】
プラズマ処理中には副生成物が生成し、処理室1内の隙間に進入するが、本実施形態では下部電極2Aのシールドリング9には第2受け渡し機構12に起因する隙間がないため、副生成物がシールドリング9内に進入することがない。また、上部電極3のシールドリング27には繋ぎ目27Aがあるが、繋ぎ目27は段違いに重ねて接合されているため、繋ぎ目27Aから副生成物が内部へ進入することがない。また、第2受け渡し機構12の筐体15は支持部材14の蓋部材14Bによって密閉されているため、筐体15内へ副生成物が進入することはない。
【0037】
プラズマ処理が終了すると、上部電極3への高周波電力の印加を停止し、上述した要領で処理済みのLCD用基板S’と未処理のLCD用基板Sを交換する。そして、所定枚数のLCD用基板Sの処理が終了し、処理室1内のクリーニングを行ったり、メンテナンスを行う場合には、処理室1の上部を開放した状態で内部のクリーニング、メンテナンスを行うことができる。この際、ガス配管5は処理室1の壁面内に収納されているため、ガス配管5等が邪魔になることはない。
【0038】
尚、本実施形態では搬送室の搬送装置が図13に示すように上下二段のフォーク110A、110Bを有する場合について説明したが、一枚のフォークを有する搬送装置を用いた場合にも本発明を適用することができる。即ち、まず、搬送装置のフォークにより未処理のLCD用基板Sを処理室1内の載置台2の上方まで搬入する。この状態で、第2受け渡し機構12の支持ロッド13が上昇、回転してLCD用基板Sを受け部材14Aと蓋部材14Bの間に配置した後、支持ロッド13を上昇させて受け部材14AでフォークからLCD用基板Sを受け取る。次いで、フォークが載置台2から一旦退避した後、第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが上昇して処理済みのLCD用基板S’を下部電極2Aから持ち上げる。次いで、フォークが処理済みのLCD用基板S’のやや下方から載置台2上へ進出した後、昇降ピン11Aが下降して処理済みのLCD用基板S’をフォークへ引き渡す。この状態でフォークが載置台2から後退して処理済みのLCD用基板S’を処理室1から搬出した後、受け部材14Aから昇降ピン11Aに未処理のLCD用基板Sを引き渡し、昇降ピン11Aを介して未処理のLCD用基板Sを下部電極2A上へ載置することができる。
【0039】
以上説明したように本実施形態によれば、第2受け渡し機構12を載置台2の外側近傍に設けたため、載置台2のシールドリング9のリング状枠9Aに従来のような隙間がなく、プラズマ処理中に異常放電を発生することがなく、均一で安定したプラズマ処理を行うことができる。また、第2受け渡し機構12は載置台2から離間し、しかも可動部が筒状部材19によって処理室1から隔絶されているため、その可動部からパーティクルが発生することがあってもパーティクルは排気口に向かうため下部電極2A上のLCD用基板Sを汚染から防止することができる。
【0040】
また、第2受け渡し機構12の支持部材14は、筐体15の上端開口を閉じる蓋部材14Bとを有しているため、プラズマ処理中に筐体15内へ副生成物が堆積することを防止し、パーティクルの発生源を少なくすることができる。また、支持ロッド13をリフタ17から取り外し可能にしてあるため、適宜交換したり、取り外してクリーニングしたりすることができる。筐体15の上端面にはシール部材20が取り付けられているため、筐体15内をより確実に密閉することができる。支持機構16は、ガイドロッド16Bと、このガイドロッド16Bの上端に挿着された第1スリーブ16Cと、第1スリーブ16Cと所定間隔を空けてその下方に装着された第2スリーブ16Dと、第1、第2スリーブ16C、16Dの間に弾装されたコイルスプリング16Eと、このコイルスプリング16Eを囲むように筐体15の下面に固定された第3スリーブ16Fとを有し、筐体15をコイルスプリング16Eを介して弾力的に支持するようにしたため、支持部材14を筐体15内へ円滑に収納することができ、筐体15内を確実に密閉することができる。
【0041】
また、図8〜図10はプラズマ処理装置の他の実施形態を示す図である。このプラズマ処理装置は、上記実施形態の上部電極に代えて高周波アンテナが誘導結合プラズマの発生源として用いられている。図示してないが、このプラズマ処理装置は上記実施形態で説明した載置台及び第1、第2受け渡し機構を備えて構成されている。本実施形態では図8に示すように処理室1の上部がセラミック、石英等からなる誘電体壁31によって水平に仕切られ、誘電体壁31の上方に渦巻状の高周波アンテナ32を収納するアンテナ室33が形成され、誘電体壁31の下方にプラズマ処理室34が形成されている。この高周波アンテナ32の給電部32Aは処理室1の上壁を貫通し、マッチング回路32B及び高周波電源32Cに接続されている。
【0042】
誘電体壁31は図9に示すように十文字に4分割され、LCD用基板が大面積化しても誘電体壁31の製作、搬送、組立が容易なようになっている。4枚の誘電体壁ユニット31Aはそれぞれ十字状の接続部材35を介して互いに接合され、例えば四フッ化エチレン樹脂等の合成樹脂板36を介してアンテナ室33側で誘電体31として一体化している。そして、各誘電体壁ユニット31A及び接続部材35は吊持部材37を介して処理室1の上壁に取り外し可能に連結され、吊持部材37を介して処理室1の上壁で吊持されている。この吊持部材37の両端にはフランジ37Aが形成され、フランジ37Aを介して処理室1の上壁及び誘電体壁ユニット31A側に固定するようになっている。そして、合成樹脂板36は外周が枠状の押さえ部材38によって処理室1の内周面全周に渡って段状の係止部1Aに固定されている。
【0043】
また、図8、図10に示すように接続部材35の上面には吊持部材37に対応する位置に突起35Aが形成され、この突起35Aと吊持部材37のフランジ37Aが合成樹脂板36を介して連結されている。そして、合成樹脂板36と突起35A間にはシール部材39が介装されプラズマ処理室34の真空漏れを防止している。更に、図10に示すように合成樹脂板36と係止部1A間にもシール部材39が介装され、プラズマ処理室34の真空漏れを防止している。
【0044】
また、図8に示すように処理室1の上壁中心にはガス配管40が貫通し、このガス配管40は更にアンテナ室33を貫通して十字状の接続部材35の中心に連結されている。また、図8〜図10に示すように十字状の接続部材35内には接続部材35の形状に沿った十字状のガス流路35Bが形成され、このガス流路35Bは図9に示すように接続部材35の十字に沿って所定間隔を空けた複数箇所でプラズマ処理室34内へのガス供給口35Cとして開口している。従って、プロセスガスは接続部材35のガス流路35B及びガス供給口35Cを経由してプラズマ処理室34全体に均等に供給される。
【0045】
従って、高周波アンテナ32に13.56MHzの高周波電力を印加した状態でプロセスガスをガス配管40を介して供給すると、プロセスガスは十字状の接続部材25内部のガス流路35Bを経由してガス供給口35Cからプラズマ処理室34全体に均等に供給される。これによりプラズマ処理室34では高密度の誘導結合プラズマが発生し、載置台(図示せず)上のLCD用基板がプラズマ処理を受ける。
【0046】
また、図11は本発明の他の実施形態に係る第2受け渡し機構12の要部を示す断面図ある。尚、本実施形態では上記実施形態と同一部分または相当部分には同一符号を附して説明する。本実施形態では、蓋部材14Bは受け部材14Aと共に昇降するが、受け部材14Aと共には回転しないようになっている。即ち、蓋部材14Bの両端部にはガイドロッド51がそれぞれ取り付けられ、これらのガイドロッド51は蓋部材14Bから垂直下方に延設されている。また、筐体15の底部両端部には2本のガイドロッド51に対応するガイドスリーブ52が貫通して取り付けられ、これらのガイドスリーブ52をガイドロッド51が昇降自在に貫通している。更に、筐体15底面の両端部にはガイドスリーブ52を貫通したガイドロッド51を収納し処理室1内の雰囲気から遮断する筒状部材53が取り付けられている。この筒状部材53は筐体15の底面から垂直下方に延設されている。また、受け部材14Aの基端部の厚肉部上面には円形状の凹陥部54が支持ロッド13と同軸状に形成され、この凹陥部54に蓋部材14Bに取り付けられた軸部材55が同軸状に嵌入している。これらの凹陥部54と軸部材55間にはスラストベアリング及びラジアルベアリングからなるベアリング56が介在し、受け部材14Aが支持ロッド13を介して軸部材55を中心に回転するようになっている。尚、図11では省略されているが、図5に示す機構と同じ態様で支持機構16、筒状部材19等が設けられる。
【0047】
従って、支持ロッド13が上昇すると、受け部材14A及び蓋部材14Bがガイドロッド51及びガイドスリーブ52を介して上昇する。そして、支持ロッド13が回転すると、受け部材14Aは蓋部材14Bの軸部材55を中心に回転して載置台の内側に張り出するが、蓋部材14Bはガイドロッド51及びガイドスリーブ52で拘束されて回転せず載置台の側方で平行状態を維持する。つまり、ガイドロッド51及びガイドスリーブ52は蓋部材14Bの回転を拘束する機構として機能する。このように本実施形態によれば、プラズマ処理中に蓋部材14Bの上面にパーティクルが付着しても、LCD用基板を交換する時に受け部材14Aが載置台の上方へ回転しても蓋部材14Bは載置台の側方から動くことがないため、蓋部材14B上に堆積したパーティクルが交換中のLCD用基板上に落下することがなく、蓋部材14BのパーティクルによってLCD用基板を汚染することがない。
【0048】
尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる、要は本発明の要旨を逸脱しない限り本発明に包含される。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、プラズマ処理時の異常放電を防止すると共にLCD用基板をパーティクルの汚染から防止することができる液晶表示体基板用プラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置を示す図で、(a)は処理室の断面図、(b)は処理室の接合部を拡大して示す断面図である。
【図2】図1に示す処理室の底面を示す平面図である。
【図3】図1に示すガス整流ブロックを示す図で、(a)はその斜視図、(b)、(c)はガス整流ブロックを固定する状態を示す側断面図である。
【図4】図1に示すプラズマ処理装置に用いられる第2受け渡し機構と下部電極の関係を示す部分斜視図である。
【図5】図4に示す第2受け渡し機構を示す断面図である。
【図6】図1に示す上部電極の内部を上方から見た示す平面図である。
【図7】図1に示す上部電極のシールドリングを示す斜視図である。
【図8】他のプラズマ処理装置の要部を示す断面図である。
【図9】図8に示す誘電体壁を下方から見た平面図である。
【図10】図8の一部を拡大して示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る第2受け渡し機構を示す断面図である。
【図12】マルチチャンバー処理装置を示す斜視図である。
【図13】図12に示すプラズマ処理装置の搬送機構で下部電極のLCD用基板を交換する状態を示す斜視図である。
【図14】図13の受け渡し機構を示す図で、(a)は受け渡し機構が作動していない状態を示す斜視図、(b)は受け渡し機構が作動している状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 処理室
2 載置台
2A 下部電極
3 上部電極
11 第1受け渡し機構
12 第2受け渡し機構
13 支持ロッド
14 支持部材
15 筐体
16 支持機構
16B ガイドロッド
16C 第1スリーブ
16D 第2スリーブ
16E コイルスプリング(弾性部材)
16F 第3スリーブ
19 筒状部材
51 ガイドロッド(拘束機構)
52 ガイドスリーブ(拘束機構)
53 筒状部材(拘束機構)
55 軸部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Conventionally, various apparatuses for performing plasma treatment on a liquid crystal display substrate (hereinafter referred to as “LCD substrate”) have been proposed. For example, FIG. 12 is a view showing the appearance of a multi-chamber type plasma processing apparatus. The plasma processing apparatus shown in the figure includes, for example, three
[0003]
For example, a cassette C containing 25 LCD substrates S is placed on the
[0004]
However, the LCD substrate S has a large processing area, unlike the semiconductor wafer, and the plasma apparatus itself is larger than that for the semiconductor wafer. Therefore, there are various problems that cannot be satisfied by the specifications of the plasma processing apparatus for the semiconductor wafer. is there. For example, the delivery mechanism of the LCD substrate S in the lower electrode has a unique mechanism different from that of the semiconductor wafer as described below. In addition, the constituent members such as the lower electrode and the upper electrode are larger than those for the semiconductor wafer, and the LCD substrate S itself has recently been increased in area, which is unique to the plasma processing apparatus for the liquid crystal display substrate. There is a difficult problem.
[0005]
Now, a delivery mechanism for the LCD substrate S, which is a unique mechanism for the plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate, will be described with reference to FIGS. In the
[0006]
The first and
[0007]
Accordingly, the unprocessed and processed LCD substrates S and S ′ are delivered (exchanged) as follows. First, in the
[0008]
By the way, since the second raising / lowering
[0009]
The present invention has been made to solve the above problems, and provides a plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate capable of preventing abnormal discharge during plasma processing and preventing the LCD substrate from contamination of particles. The purpose is that.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
A plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate according to claim 1 of the present invention includes a processing chamber having a mounting table on which a liquid crystal display substrate to be subjected to plasma processing is mounted, and a transport mechanism connected to the processing chamber. A transfer chamber that has a transfer mechanism for transferring the liquid crystal display substrate between the transfer mechanism and the mounting table, and the transfer mechanism is provided in the vicinity of the mounting table. Tetanari Furthermore, the delivery mechanism houses a support rod that can rotate forward and backward and that can be raised and lowered, a liquid crystal display substrate delivery support member that projects horizontally from the upper end of the support rod, and a delivery support member. With housing The transfer support member includes a receiving member that receives the liquid crystal display substrate, and a lid member that is provided on the upper side in parallel with the receiving member and closes the upper end opening of the housing. It is characterized by doing.
[0011]
Further, in the plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate according to
[0013]
In addition, the
[0014]
In addition, the
[0015]
In addition, the
[0016]
In addition, the
[0017]
In addition, the
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on the embodiments shown in FIGS.
The plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate of the present embodiment (hereinafter simply referred to as “plasma processing apparatus”) is basically an upper electrode and a lower electrode that perform plasma processing on the LCD substrate S, as in the prior art. And a transfer chamber having a transfer mechanism connected to the process chamber. A gate valve G is attached to the side wall of the processing chamber 1 of the present embodiment as shown in FIG. 1A, and the processing chamber 1 and the transfer chamber (not shown) can communicate with each other through the gate valve G. It has become. A mounting table 2 having a
[0019]
As shown in FIG. 1A, the process
[0020]
As shown in FIGS. 1A and 2, exhaust ports 1 </ b> E are formed at approximately five locations on the bottom surface of the processing chamber 1, and the gas in the processing chamber 1 is exhausted from these exhaust ports 1 </ b> E. To do. The exhaust port 1 </ b> E is formed not only around the mounting table 2 but also below the mounting table 2, so that the exhaust speed is increased and the exhaust flow in the processing chamber 1 is made uniform through the
[0021]
The mounting table 2 is disposed at the center of the bottom surface of the processing chamber 1 and is supported in a state where it floats from the bottom surface by, for example, four
[0022]
As shown in FIG. 1A, the outer peripheral edge of the
[0023]
As shown in FIG. 1A, the
[0024]
Further, as shown in FIGS. 3A and 3B, the
[0025]
Thus, as shown in FIG. 4, first and
[0026]
Therefore, the
[0027]
As shown in FIG. 5, the
[0028]
As shown in FIG. 5, the
[0029]
As shown in FIG. 5, a
[0030]
On the other hand, the
[0031]
Also, the inner surface of the upper wall of the
[0032]
Further, as shown in FIG. 1A, a frame-shaped
[0033]
Next, the operation will be described. When the plasma processing of the LCD substrate S is completed in the processing chamber 1, the gate valve G is opened. Accordingly, the
[0034]
On the other hand, in the processing chamber 1, the lifting pin 11 </ b> A of the first delivery mechanism 11 slightly rises and the
[0035]
Next, in the processing chamber 1, plasma processing is performed by applying high-frequency power to the
[0036]
By-products are generated during the plasma processing and enter the gap in the processing chamber 1. However, in this embodiment, the
[0037]
When the plasma processing is completed, the application of the high frequency power to the
[0038]
In this embodiment, the case where the transfer device in the transfer chamber has the upper and lower two-
[0039]
As described above, according to the present embodiment, since the
[0040]
In addition, since the
[0041]
8-10 is a figure which shows other embodiment of a plasma processing apparatus. In this plasma processing apparatus, a high frequency antenna is used as a source of inductively coupled plasma instead of the upper electrode of the above embodiment. Although not shown, the plasma processing apparatus includes the mounting table and the first and second delivery mechanisms described in the above embodiment. In the present embodiment, as shown in FIG. 8, the upper part of the processing chamber 1 is horizontally partitioned by a
[0042]
As shown in FIG. 9, the
[0043]
8 and 10, a
[0044]
As shown in FIG. 8, a
[0045]
Accordingly, when the process gas is supplied through the
[0046]
Moreover, FIG. 11 is sectional drawing which shows the principal part of the
[0047]
Accordingly, when the
[0048]
Note that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and the design of each component can be appropriately changed as necessary. In short, the present invention is included in the present invention without departing from the gist of the present invention.
[0049]
【The invention's effect】
Main departure Clearly Accordingly, it is possible to provide a plasma processing apparatus for a liquid crystal display substrate that can prevent abnormal discharge during plasma processing and prevent the LCD substrate from being contaminated with particles.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are views showing a plasma processing apparatus according to the present invention, in which FIG. 1A is a cross-sectional view of a processing chamber, and FIG. 1B is an enlarged cross-sectional view of a bonding portion of the processing chamber;
FIG. 2 is a plan view showing a bottom surface of the processing chamber shown in FIG.
3 is a diagram showing the gas rectifying block shown in FIG. 1, in which (a) is a perspective view thereof, and (b) and (c) are side sectional views showing a state in which the gas rectifying block is fixed.
4 is a partial perspective view showing the relationship between a second delivery mechanism used in the plasma processing apparatus shown in FIG. 1 and a lower electrode. FIG.
5 is a cross-sectional view showing a second delivery mechanism shown in FIG.
6 is a plan view showing the inside of the upper electrode shown in FIG. 1 as viewed from above. FIG.
7 is a perspective view showing a shield ring of the upper electrode shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a main part of another plasma processing apparatus.
FIG. 9 is a plan view of the dielectric wall shown in FIG. 8 as viewed from below.
10 is an enlarged cross-sectional view of a part of FIG.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a second delivery mechanism according to another embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a perspective view showing a multi-chamber processing apparatus.
13 is a perspective view showing a state in which the lower electrode LCD substrate is replaced by the transport mechanism of the plasma processing apparatus shown in FIG. 12; FIG.
14A is a perspective view showing a state where the delivery mechanism is not operating, and FIG. 14B is a perspective view showing a state where the delivery mechanism is operating.
[Explanation of symbols]
1 treatment room
2 mounting table
2A Lower electrode
3 Upper electrode
11 First delivery mechanism
12 Second delivery mechanism
13 Support rod
14 Support member
15 housing
16 Support mechanism
16B Guide rod
16C 1st sleeve
16D 2nd sleeve
16E Coil spring (elastic member)
16F 3rd sleeve
19 Cylindrical member
51 Guide rod (restraint mechanism)
52 Guide sleeve (restraint mechanism)
53 Cylindrical member (restraint mechanism)
55 Shaft member
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