JP4450448B2 - 油圧作動式衝撃装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームと当該フレーム内で圧力流体により往復動するように構成された衝撃ピストンとを備えた油圧作動式の衝撃装置であって、前記衝撃ピストンがその上端部に当該衝撃ピストンの最大直径より小さい直径を有する円筒状の案内部を備えて当該案内部の上端部が衝撃圧力面を有し、前記衝撃装置が更に当該装置内に及び当該装置から圧力流体を供給するための入口流路及び戻り流路と、前記衝撃ピストンの上端部近傍に位置する圧力制御空間とを備え、前記衝撃ピストンの案内部が当該衝撃ピストンの戻り移動の終わりに略密に前記圧力制御空間に入るように構成され、前記衝撃装置が更に、前記衝撃ピストンの移動を制御するための制御弁を備え、当該制御弁が戻り位置で圧力流体用の前記入口流路を閉じると共に戻り流路を開き、前記制御弁が、前記圧力制御空間と常に連通する圧力面と、前記衝撃ピストンの衝撃方向で前記圧力制御空間から更に遠くに位置する圧力流体空間に常に接続されて反対方向に作用する圧力面とを備え、前記衝撃ピストンが前記圧力制御空間内に移動すると前記制御弁の前記圧力面の間の接続を閉じると共に、前記圧力制御空間内で圧力流体を介して前記制御弁を戻り位置から衝撃位置まで押すことにより圧力流体用の前記入口流路から前記圧力制御空間までの接続を開き、前記入口流路内の圧力流体の圧力が前記衝撃ピストンの前記衝撃圧力面と前記制御弁の前記圧力面との両方に作用して前記衝撃ピストンの衝撃移動を引き起こす衝撃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衝撃ハンマその他の破砕装置等の油圧作動式衝撃装置は、例えば石、コンクリート、アスファルト、凍結土、金属スラグ等の比較的硬い材料を破砕するために使用される。例えば衝撃ハンマは、通常バケットの代わりに掘削機内で補助装置として設置されるが、他の基礎機械やキャリヤを用いることもできる。衝撃装置は、通常基礎機械の油圧により作動させる。これに対応して、別の岩石材料を掘削するために、衝撃装置を備えた油圧作動式の掘削機が使用される。
【0003】
衝撃装置は、油圧式に往復動して工具を介して被破砕物に打撃を連続的に与える衝撃ピストンを備えている。衝撃ピストンへの及び当該ピストンからの圧力流体は、適当な流路を介して供給される。圧力流体の流れは、例えば異なるスプール弁及びスライドを介して衝撃装置の動作サイクルに応じて衝撃ピストンの作動空間まで案内される。しかしながら、公知の制御手段を作動させるためには別個の制御圧力を供給しなければならず、この結果、複雑な流路や溝の形成が必要となり、装置の内側で漏れが生じる頻度が高まる。制御圧力により作動する既存のスライドその他の部品のもう1つの問題は、圧力流体の迂回である。即ち、制御に使用される圧力流体は圧力流体回路の戻り流路内に放出される。この結果、当然不必要な電力消費が生じる。別の従来技術の装置では制御弁を移動させるために種々のばね等の機械的手段を含むが、かかる装置は操作と製造についても複雑であり、耐久性も当然劣る。
【0004】
欧州特許明細書第0085279号は、衝撃ピストンの移動を制御するための公知の装置を開示している。この引例では、衝撃ピストンは当該ピストンに供給される圧力流体の流れを制御するスリーブ状の制御弁により囲まれている。当該引例に係る装置では、衝撃ピストンの上昇に伴ない当該ピストンの上側部分がスリーブ内に嵌入すると、スリーブの上側表面が当該スリーブを下方に移動させる圧力を受ける。その結果、高圧流路への接続が開き、高圧力が衝撃ピストンの上端部に作用し始めて当該ピストンを押し下げ、衝撃を給送する。同時に高圧力はスリーブの上側表面にも作用して当該スリーブを下方位置までずっと押し下げる。衝撃ピストンの最上位の部分がスリーブから脱出すると、衝撃ピストンを押し下げている同じ高圧力がスリーブの下部の表面にも作用し始める。スリーブの下端部の圧力面の大きさは上端部の圧力面の大きさより大きいので、スリーブは再び上昇し始め、その上方位置で高圧流路への接続を再び閉じる。しかしながら、この装置の問題は、制御弁がその移動領域を画定する部品か或いは底部のいずれかを打撃し、構造を損傷すると共に長時間使用するうちに不必要な磨耗を生じかねないということである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術の欠点を回避して製造と使用に経済的な油圧作動式衝撃装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る衝撃装置は、前記制御弁が衝撃位置にあるときピストンの案内部と制御弁とにより部分的に画定される閉じた圧力流体空間を形成するように前記戻り流路への接続を閉じ、前記衝撃ピストンが前記案内部の下方に位置して当該案内部より大きい横断面積を有する第2の部分を備え、当該第2の部分が前記閉じた圧力流体空間を画定することにより、前記衝撃ピストンが衝撃方向に移動すると共に対応して制御弁が前記戻り位置から衝撃位置に向けて衝撃移動の長さの一部に亘りその移動を続け、制御弁に作用する圧力流体の圧力が制御弁及び閉じた圧力流体空間内の圧力流体を介して衝撃ピストンに対してその衝撃方向に作用し、これにより衝撃ピストンと制御弁の移動速度が、前記閉じた圧力流体空間に対向する制御弁の圧力面の合計面積に対する前記ピストンの各部分の横断面積の差の比に反比例するようにしたことを特徴とする。
【0007】
本発明の基本概念は、制御弁が圧力流体用の戻り流路への接続を閉じると、制御弁と衝撃ピストンとにより部分的に画定される閉じた圧力流体空間が形成されることである。衝撃ピストンの衝撃移動の最初のうちは、衝撃ピストンと弁の移動速度の比が閉じた圧力流体空間に対向する制御弁の圧力面の面積に対する閉じた圧力流体空間に対向する衝撃ピストンの圧力面の面積の比に反比例するように、制御弁とピストンは同じ方向に移動する。本発明の好適な実施形態の基本的な概念は、制御弁が衝撃ピストンと同軸に配置されて円筒状空間内で往復動するように構成されたスリーブ状要素から成ることである。弁の内側には衝撃ピストンの案内部に略密に対応する円筒状の圧力空間が形成されるので、上昇する衝撃ピストンの円筒状の案内部は当該円筒状の空間に嵌入して空間内の圧力流体を押し退けることにより、スリーブ状の制御弁を下方に移動させることができる。閉じた圧力流体空間に対向する制御弁の各圧力面の合計面積は、衝撃ピストンの案内部の面積と閉じた圧力流体空間に接続された最大直径を有するピストンの部分の面積との差より大きいので、制御弁は衝撃方向に衝撃ピストンよりゆっくり移動する。更に、別の好適な実施形態の基本的な概念は、制御弁が、衝撃ピストンの案内部に密に対応してフレーム内に形成された円筒状の空間に流体接続された上端部を有するスプール状要素から成ることである。これにより、衝撃ピストンが上方位置に移動してこの空間内に嵌入すると、衝撃ピストンにより押し退けられた圧力流体が制御弁を下方に移動させるように構成されている。
【0008】
本発明は、衝撃装置の構造を従来よりも単純にすることができ、装置の製造のみならず維持管理にも有利であるという利点を有する。更に、衝撃ピストンの周りの円筒或いはピストン自体に圧力制御溝を設ける必要がなく、フレームにも制御を行うための複雑な内孔を必要としない。これによっても、構造が単純になり、製造コストが低下する。全体に、本発明に係る衝撃装置の構造は、単純であり、且つ磨耗し易い可動部品が少ないので、製造コストが低く維持管理が容易で耐用性も高い。もう1つの利点は、圧力損失が小さくなるように高圧流体の流動距離を短くすることが容易であることである。本発明に係る衝撃装置の別の利点は、制御弁がその移動空間の底部を打ちつけないようにし得ることである。また、加速段階ではピストンの圧力面と制御弁の圧力面との協働により力を生成するので、衝撃ピストンがより迅速に加速して同じ圧力でも高衝撃力が得られるという大きな利点もある。
【0009】
なお、本願並びに特許請求の範囲では、装置又はその部品に関連して、「下端部」とは工具側の衝撃装置の端部を指し、これに対応して「上端部」とは衝撃装置の反対側の端部を指す、ことに留意されたい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、衝撃ピストンの実施可能な構造の側面図である。衝撃ピストン1は、ピストンの頂部から順に第1の部分即ち案内部Aと第2の部分Bと第三の部分Cと第四の部分Dとを含む同軸の円筒状部分を備えている。案内部Aの直径は一番小さい。案内部Aの端部であるピストンの上端部には、衝撃ピストンを衝撃方向に移動させる圧力流体の圧力を受ける衝撃圧力面2が設けられている。案内部Aの後には、第2の部分Bが続く。部分Bの直径は部分Aの直径より大きく、部分AとBの間には衝撃ピストンの上側肩部3を設けてもよい。更に部分Bの後には、部分Bより大きい直径を有する衝撃ピストンの部分Cが続いており、部分BとCの間には衝撃ピストンの中間肩部4が設けられている。これに対応して、部分Cとそれより直径が小さい部分Dとの間には、ピストンの復帰動作を生じさせる圧力面即ち下側肩部5が設けられており、当該肩部は衝撃に先立ちピストン1を上方位置に移動させるために高圧流体を受容する。一方、衝撃ピストンの衝撃圧力面2は、ピストンをその上方位置から工具の方へ押して衝撃を給送する際に高圧流体を受容する。衝撃ピストンの衝撃圧力面の面積は下側肩部の圧力面の面積より明らかに大きいので、本実施形態において下側肩部が常に高圧力並びにピストンを持ち上げる力を受けている場合でも、上端部に印加される圧力で衝撃ピストンを迅速に下方に移動させることができる。また、適当な圧力の圧力流体を中間肩部4に印加することもできるが、この場合は圧力流体の圧力が同じである限り、衝撃圧力面2の面積は下側肩部5の面積より小さくてもよい。中間肩部4に作用する圧力流体の圧力により、衝撃ピストンを衝撃方向に移動させようとする力が形成される。
【0011】
図2は、制御弁6の実施可能な構造の部分断面側面図である。図示の弁6は、衝撃ピストンが使用する圧力流体を弁の上下動により案内するように構成されたスリーブ状要素である。これにより、制御弁は、衝撃ピストンの上端部2と上側肩部3に作用すべく、高圧力と戻り管路の圧力を交互させることで、作動サイクルに応じて衝撃ピストンの動作を案内する。本実施形態では上端部となる制御弁の他方の端部には上側圧力面6aが設けられ、反対側の端部には下側圧力面6b及び6cが設けられており、当該下側圧力面の合計面積は圧力面6aの面積に等しい。衝撃装置のフレーム又は好ましくは図3に示すようなフレーム内に配設される別体のブロックは、制御弁用の円筒状空間を備えており、当該空間内で制御弁は往復動することができる。スリーブ状の制御弁6の外面は、その中央に、弁の両端部より直径が大きい拡大部7を備えているので、当該拡大部とスリーブの上端部との間に及び拡大部とスリーブの下端部との間に略等しい上側肩部8a及び下側肩部8bを有する。図では、分かり易くするために、拡大部と各肩部を誇張して示している。実際には、両端部の直径と拡大部の直径との間の差は、数ミリメートル程度或いはそれ以下でも十分である。制御弁の上側圧力面6aの側の肩部8aは、圧力流体用の戻り流路と連続的に接するように配設される一方、下側圧力面6bの側の肩部8bは、圧力流体用の入口流路或いは上端部より圧力が高い他の流路と接触するように配設されている。衝撃装置を使用している間、高圧流体が入口流路に作用するので、制御弁6は肩部8a及び8bを介して、衝撃装置の使用中弁を持ち上げ続ける力を受けることができる。更に、拡大部7には、圧力流体用の戻り流路まで圧力流体を搬送するために、制御弁の外周面から弁内に連通する一本以上の流路9が設けられている。制御弁の内面は、上部に、衝撃ピストン1の案内部Aが密に嵌合する第1の部分A′を備えている。衝撃ピストンに向かって部分A′に続く部分は、衝撃ピストンの第2の部分Bより直径が大きい第2の部分B′である。従って、衝撃ピストンの部分Bは弁の部分B′内に緩く嵌合するので、以下に示すようにピストンの上向きの移動にも拘わらず下側空間から戻り流路に至る接続は開いたままになる。
【0012】
図3は、スリーブ状の制御弁6を備えた本発明に係る衝撃装置を示す。衝撃装置の基本構造は当業者には自明であるので、ここでは、本発明に本質的な要素についてのみ装置の構造を説明する。図に係る構成では衝撃装置の蓋に圧力調整弁10を設けているが、衝撃装置のフレーム11上に或いは他の適当な場所に当該弁を設けることもできる。圧力調整弁10は、衝撃装置の低圧回路内で蓄圧部14の蓄圧を制御するように構成されている。蓄圧部には、後に作動サイクルを通じて使用可能な圧力流体を充填することができる。これにより、圧力流体の流れを平均化して圧力変動のバランスを取るために蓄圧部を使用することができる。衝撃装置の上端部には、更に、圧力流体用の戻り流路12及び入口流路即ち高圧流路13のための各接続部が設けられている。高圧流路13からの接続部は、常に、衝撃ピストンの下側肩部5の位置に形成された圧力空間15に連通すると同時に、制御流路18を介して制御弁6の下側肩部8bに連通している。分かり易くするために、図3では制御弁の肩部8aと8bを示していない。衝撃時には、高圧流路から制御弁6の部分A′の内側に位置する圧力制御空間A″に至る接続部16が形成される。作動サイクル時には、衝撃ピストンの下側肩部5は、常に、ピストンを上方位置に持ち上げる高圧力を受ける。作動サイクルに応じて、制御弁は、衝撃ピストンの衝撃圧力面2に作用するように高圧力を案内し、ピストン1に衝撃移動を行わしめる。一方、戻り流路12は、制御弁のために形成された円筒状空間の略中央に連通する。スリーブ状の制御弁6はその上端部が衝撃ピストンと同軸に配設されているので、ピストンに設けられた案内部Aは制御弁に設けられた圧力制御空間A″内に略密に移動し得る。制御弁は、フレーム内に固定された好ましくは別体のスリーブ状ブロック内に形成された円筒状空間内で、衝撃ピストンの軸線方向に移動するように設けられている。肩部を備えた制御弁を取り付けるために、ブロックは図に示すように別個の2つのブロック、即ち第1のブロック17aと第2のブロック17bを重ね合わせて構成している。第1のブロックは、その内周面上に、制御弁用の円筒状空間と、圧力流体のために必要な複数の流路とを有する。第2のブロックも、制御弁の下部を収容する円筒状空間を備え、当該ブロックの下端部は、更に、衝撃ピストンの部分Bが密に嵌合する開口部を有する。これらのブロック間の接続面は、好ましくは、入口流路13と絶えず接触する制御流路18を備える。装置には、当該装置の異なる部分への圧力流体の流れ及び供給がどのように行われるかに応じて、制御流路を一本又は数本設けてもよい。各ブロックは、肩部付きの制御弁が上下方向に移動可能なように且つ制御流路から供給された高圧流体が常時戻り流路に流入できないように、形成される。フレームとは別体のブロックは、必要に応じて容易に交換し得るので有利である。また、大きい基部フレームよりも別体のブロックで必要な形状及び封止面を加工する方が容易で低コストになる。
【0013】
図4〜図6は、本発明に係る衝撃装置の一部の概略的な特徴を側断面図で示す。本発明に本質的でない部分は、図では単純化した形で示されている。衝撃装置は、圧力流体を入口流路から衝撃ピストンの下側肩部まで供給することにより、作動させる。圧力流体は図示しない圧力調整弁を介して低圧回路にも同時に供給される結果、蓄圧部が充填される。制御弁6の下側肩部8bは常に入口流路内の高圧を受け、上側肩部8aは常に戻り流路内の圧力を受ける。従って、制御弁は上方位置即ち戻り位置内に設定され、圧力空間の上側部分A″から入口流路13aに至る接続を閉じる。制御弁の内部はスリーブ内に設けた各流路9を介して戻り流路12に接続されているので、衝撃ピストンの衝撃圧力面2は戻り管路の圧力を受けるだけであり、換言すれば当該空間は実質的に加圧されない。かくして、衝撃ピストン1は、当該ピストンの下側肩部5に作用する高圧力により上方に移動すると同時に、弁6内に形成された各横方向開口部9を介して戻り流路まで圧力流体を押しやる。衝撃ピストンの上端部2が制御弁の圧力制御空間A″の下縁部と同じ高さとなる図4に示した位置まで衝撃ピストンが上昇すると、衝撃ピストンの衝撃圧力面2と部分Bとの間の接続は閉じる。かかる場合、衝撃ピストンの衝撃圧力面2の上方には閉じた圧力流体空間が形成され、当該圧力流体空間は圧力流体で充填される。圧力流体は実質的に圧縮できないので、圧力空間の容積は一定のままである。従って、衝撃ピストンが上昇し続ける一方で、制御弁6は下降し始める。かくして、衝撃ピストンと制御弁は反対方向に移動する。同時に、衝撃ピストンの上側肩部及び下降する制御弁は、開口部9を介して戻り流路12まで圧力流体を押しやる。
【0014】
図5では、衝撃ピストン1は、上側反転位置即ちその上方位置にあり、当該位置から衝撃ピストンは圧力流体により高速で工具方向に押しやられる。圧力流体用の入口流路13への接続が開く程度まで制御弁6が下降すると、高圧流体は衝撃ピストンの衝撃圧力面2の上方の圧力空間に流入することができる。ここで、高圧力は制御弁と衝撃ピストンの両方の上側表面に作用することができる。この圧力により、制御弁6は下方位置に向けて更に下降すると同時に、衝撃ピストンがその衝撃移動を開始する。即ち、ピストンは高速で下降し始めて工具の上端部に衝撃を給送する。同時に、下降する制御弁は、衝撃ピストン1と制御弁の部分B′とにより画定される空間から戻り管路12に至る接続を閉じる。これにより、衝撃ピストンと制御弁との間には閉じた圧力流体空間B″が形成され、当該空間が圧力流体の解放も受容も実質的に行わないため、且つ、衝撃ピストンの下降時には当該ピストンのより広い部分Bが閉じた圧力流体空間B″から離間する方向に移動すると同時にピストンのより狭い端部が更に当該空間内に移動してその容積を増大させるため、制御弁の下方への移動のみが可能である。その結果、制御弁は下降して、容積の増加分に対応する量だけ制御弁の下側の空間から圧力流体を押し退けることができる。制御弁の直径と衝撃ピストンの直径とを適切に制御して衝撃ピストンの下降速度を制御弁の速度より大きくし得ない場合には、違った結果が生じる。スリーブ状の制御弁を図4及び図5に示したように使用したときには、衝撃ピストンが制御弁より速く移動して制御弁内に設けた空間Aから脱出し得るように、閉じた圧力流体空間B″に対向する制御弁の圧力面の合計面積は、衝撃ピストンの案内部の面積と閉じた圧力流体空間B″に対向して最大直径を有する部分の面積との差より大きくなければならない。かかる場合、衝撃ピストンの移動速度は既に大きく、ピストンはその下方への加速度運動を続行してピストンの案内部Aが制御弁6の部分A′から現れた後工具に当接し、圧力制御空間A″から制御弁6の下側の空間に至る接続を開く。弁は下方位置で止まるが、衝撃ピストンは下方に移動し続ける。制御弁及び衝撃ピストンが下方に同時に移動すると、高圧流体は上述したように衝撃ピストンの衝撃圧力面2と制御弁の上側圧力面6aとの両方に作用する。制御弁の上側圧力面6aに作用する圧力流体の圧力は、制御弁を介して上述した閉じた圧力流体空間B″に、更にそこから衝撃ピストンの部分Bの上側肩部3を介してピストンまで伝達される力を生成し、当該ピストンに対する付加的な力を生じさせる。従って、衝撃ピストンを加速させる力は、単にピストンの衝撃圧力面2により生成される力より遥かに大きい。制御弁は上方に移動し始めると入口流路13aへの接続を再び閉じると共に対応して戻り流路12への接続を開き、その後、衝撃ピストンの上端部が戻り管路の圧力を受ける。衝撃ピストン1の下側肩部5は入口流路内で絶えず高圧力を受けるので、ピストンは上方反転位置までずっと上昇し続ける。衝撃ピストンの上昇後、上述した作動サイクルは、衝撃装置への圧力流体の供給が中断されるまで繰り返される。
【0015】
図7は、制御弁がスプール状の往復スライドである本発明に係る衝撃装置の別の部分の簡易全体図である。この種の制御弁は、衝撃装置内の所望の位置にかなり自由に配置することができる。しかしながら、圧力損失を考慮すると、圧力流体が長い距離に亘り移動する必要がないように衝撃ピストンの上側部分にできるだけ近づけて弁を配置することが最も好ましい。かかる装置の利点は、制御弁が構造の残部とは独立した部品であるので、製造が容易で交換が簡単なことである。制御弁は、上述したスリーブ状スライドと同様に動作する。かくして、制御弁19は適当なフレーム内に設けられた円筒状空間内で往復動するように構成されたスプールであり、当該スプールは図の上から順に部分X、Y及びZから成る。部分X及びZの外形は、好ましくは略等しい。一方、部分Yの直径はスプールの両端部より大きいので、部分XとYの間にはスプールの上側肩部20aが形成され、これに対応して部分YとZの間には下側肩部20bが形成される。2つの肩部の面積は、略等しい。スリーブ状の制御弁の場合と同様、下側肩部20bは一定の高圧力を受け、上側肩部20aは通常ゼロに近い戻り管路の圧力を受ける。等しい大きさの肩部に異なる圧力が作用するので、制御弁19は当該弁を上方に押しやる力を絶えず受ける。更に、制御弁の下端部には、制御弁19が上方位置にあるとき戻り流路12と連通する流路21が設けられている。制御弁19の上端部に位置する上側圧力面19aは、衝撃ピストン1の上方の圧力面A′に接続され、制御弁の下端部に設けた下側圧力面19bは、側部流路22に接続されている。衝撃ピストンの案内部Aと衝撃装置のフレーム内に形成された円筒状の第1の部分A′との間では、略密な嵌合が生じる。フレーム11内に形成された第2の部分B′もまた、衝撃ピストンの部分Bに対して略密である。高圧力が衝撃ピストン1の下側肩部5に供給されると、ピストンはその上方位置に向けて上昇し始める。これにより、弁の下側肩部20bに高圧力が作用して制御弁19はその上方位置に来る。制御弁19が上方位置即ち戻り位置にあるときは、当該弁は上側入口流路13aに至る接続を閉じるが、フレームの部分B′から側部流路22及び流路21を介して戻り流路12に至る接続を開く。衝撃ピストンの案内部Aがフレームの圧力制御空間A″に入ると、案内部Aとフレームの部分B′と肩部3との間には圧力流体空間B″が形成され、当該圧力流体空間B″は流路22を介して制御弁の圧力面19bに、更には弁19を貫通する流路21を介して戻り流路12に接続される。衝撃ピストン1が上方に移動するためには、圧力媒体が前記圧力流体空間B″から戻り流路12へ流れなければならない。更に、衝撃ピストンの案内部Aがフレームの圧力制御空間Aに入ると、制御弁は衝撃ピストンにより押し退けられた圧力流体により図の下方に移動し始める。次に入口流路13aへの接続が開かれて高圧媒体が制御弁19の上側の空間に流入可能となり、弁を下方に押圧する。制御弁が一定距離下方に移動すると、流路12への接続が閉じ、その結果、フレームの部分B′、衝撃ピストンの案内部A、第2の部分B、肩部3、側部導管22、制御弁の下側の圧力空間、及び制御弁の流路21により画定される閉じた圧力流体空間B″が生じる。流路12が閉じた後は、制御弁19の下方への移動が可能となるように、衝撃ピストンと制御弁19は互いに対して一定速度で移動しなければならない。同時に圧力流体は制御弁の上側の空間を介して圧力流体流路23に沿って流れ衝撃ピストンの上端部に作用することができるので、ピストンは工具に向けて下向きの加速運動を開始する。衝撃後、制御弁と衝撃ピストンは再び上昇し、衝撃装置の作動サイクルは、衝撃装置への圧力流体の供給が遮断されるまで制御弁の制御下で自動的に続行する。
【0016】
図8は、衝撃装置の別の実施可能な構造を示す。制御弁は図には示されていないが、例えば先の図に示したと同様の制御弁或いは図9又は図10に示すような制御弁構造を用いることができる。衝撃装置は、上述したように動作する。差異は、本実施形態では案内部Aが衝撃ピストンの最上部に位置しないで例えばピストンの中間で環状部分を形成していることにある。衝撃ピストンの上部は、円筒状の部分Eから成る。当該部分Eは、衝撃ピストンが上昇するとフレーム内に設けられた部分E′を通って圧力空間E″内に移動して衝撃ピストンの上端部に蓄圧部を形成するように配設されている。しかしながら、対応する態様で、衝撃ピストンの部分Aはフレーム内に設けられた部分A′に嵌合し、換言すれば圧力制御空間A″に嵌合する。
【0017】
図9は、別のスプール型制御弁の構造を極めて単純化した形で示す。この構造では、制御弁19は一方の肩部20bのみを備え、上側肩部を有しない。制御弁の上端部の上側圧力面19aの面積は、ペグ24により、制御弁の下側圧力面19bと大きさが等しくされている。従って、装置を寸法決めする際に必要と考えられるならば、制御弁の両端部の面積の大きさを等しくするには幾通りかの方法がある。
【0018】
図10は、制御弁の実施可能な構造の側断面図である。先の図のように、制御弁はスプールに似ており、発明の概念に従って動作する。本実施形態では、制御弁19の下端部の直径はその上端部の直径より大きい。更に、制御弁19は、高圧流路13aと常時接触する流路13bを備えている。当該流路は、制御弁19の下側の圧力空間内に好ましくは固定されたペグ24により、略密に制御弁の下端部から遮断されている。制御弁19は、ペグ24に対して移動可能に配設されている。流路26とペグ24は常時高圧力を受ける閉じた圧力空間を画定し、その結果、流路の上向きの圧力面20bは、衝撃ピストンの戻り移動を引き起こす位置まで制御弁19を上昇させようとする高圧力を受ける。制御弁19の上側圧力面19aと下側圧力面19bはペグ24を介して好ましくは大きさが等しく構成されているので、流路23と流路22内の圧力が略等しい場合、制御弁19は、前記圧力面を介して略等しいが互いを相殺する反対方向の力を受ける。また、図に示した制御弁構造では、制御弁の下方への移動により閉じた空間が形成される。衝撃ピストンにより押し退けられて制御弁の上端部19aに作用する圧力媒体により制御弁19が一定距離移動すると、より広い下端部は弁の下側の空間から排出流路12に至る接続を閉じる。その後、圧力媒体が流路22を介して流出可能な場合に限り、制御弁は更に下方に移動することができる。この結果、流路22に連通する閉じた圧力空間が衝撃ピストンの衝撃移動により拡張することが必要となる。
【0019】
図11は、別の実施可能な構造の側断面図である。この装置も、先の各図に示されて本発明で開示されたように動作する。図11に示した装置では、スリーブ状の制御弁6は、衝撃ピストン1の案内部Aの環状肩部2と部分Bの肩部3で高圧力と戻り流路の圧力を交互させるために使用される。肩部5は、常に高圧力を受ける。図では、また、衝撃ピストンの最上部に位置する部分Eが示されている。部分Eの上方には、衝撃ピストンが上昇したときに部分Eが入り込む空の圧力空間E″を設けてもよい。また、部分Eの上部に蓄圧部を設けてもよい。部分E及びその上方に位置する圧力空間E″は、必ずしも設けなくともよい。
【0020】
図12は、本発明に係る衝撃装置の更に別の実施可能な構造を示す。図12の衝撃装置は、スリーブ状の制御弁6が圧力媒体及び別個の圧力面に起因する上昇力を受けないで、衝撃装置の戻り移動が生じる位置まで制御弁を移動させるためにばね25が設けられている点を除き、先の各図に関連して開示されたものに対応する。ばねは、図に示したもの以外の可撓手段でもよい。図に係る衝撃装置は、衝撃ピストン1の案内部Aが制御弁6の圧力制御空間A″に入って部分A′に略圧力密に嵌合すると制御弁6が図で下方に移動し始めると同時にばねを圧縮する、ように動作する。衝撃ピストンが上方に移動し続けて制御弁が反対方向に移動すると、高圧流路13aへの接続が開き、その結果、高圧媒体は制御弁と衝撃ピストンの上側圧力面の両方に作用することができ、両者を押し下げる。下降する制御弁が戻り流路12への接続を閉じると、衝撃ピストンとフレームと制御弁とにより画定される閉じた圧力流体空間B″が形成される。衝撃ピストンがその加速運動を続けて衝撃に至る一方、制御弁は下降し続ける。制御弁の下方への移動に伴ない、衝撃ピストンが下降する際に肩部表面が制御弁により押し退けられた圧力流体用の空間を作ることが必要となる。衝撃ピストンの案内部Aが制御弁6の圧力制御空間A″から抜け出すと、略等しい力がその後略大きさが等しい制御弁の圧力面6a及び6bに作用する。これにより、ばねは、衝撃ピストンの戻り移動に対応する上方位置まで制御弁6を押圧し、この位置で制御弁が高圧流路13aへの接続を閉じると共に戻り流路12への接続を開く。
【0021】
各図面及び関連した説明は、発明の概念を説明することのみを意図している。本発明の詳細は特許請求の範囲内で変化してもよい。衝撃ピストンは、衝撃移動時に制御弁と衝撃ピストンとの間に形成される閉じた空間に接続される別個の圧力肩部を必ずしも備える必要はない。代わりに、衝撃移動時に前記閉じた空間に接続されて更に衝撃方向に位置する衝撃ピストンの最も広い部分の直径より案内部の直径が小さくなるように、閉じた空間と連通する衝撃ピストンの部分でピストンの直径が変化すれば十分である。また、衝撃ピストンは、次々に幾つかの異なる直径を有してもよいが、かかる構造は、製造コストが高くつき、必ずしも本質的な利点を提供するものではない。制御弁の異なる各部分の直径並びに各圧力流体流路の位置は、当然、動作の要求条件に応じて決定される。しかしながら、2つの異なる直径を有する構造は、制御弁の動作及び移動速度を調整することにより、特に弁がスリーブ状の要素の場合、弁に対する急激な衝撃を減少させ、装置の高信頼性で安定した動作の実現を可能にする。更に、弁構造では、弁の上側と下側の両方の面に同じ圧力が加わる場合、結果として生じる力は常に同じであること、換言すれば圧力を受ける各面の面積が同じままであることが好ましい。弁は、また、装置の使用中に圧力流体の高圧力を常に受ける別個の肩部即ち圧力面を備えてもよい。この圧力により、弁は戻り位置に向けて常に同じ方向に移動し、戻り位置では、衝撃ピストン上の圧力流体は圧力流体用の排出流路に流入して衝撃ピストンの戻り移動を引き起こすことができる。制御弁を常に戻り位置まで上昇させる力は、ばね又はその他の対応する機械的手段により生成することもできる。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る効果は、衝撃装置の構造を従来より単純にすることができるので、製造のみならず装置の維持管理にも有用なことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝撃装置の衝撃ピストンの略側面図。
【図2】制御弁の実施可能な構造の部分断面略側面図。
【図3】本発明に係る衝撃装置の略側断面図。
【図4】衝撃ピストンの上昇から衝撃の給送までの図3の衝撃装置の動作サイクルの各相を単純化して示した略図。
【図5】衝撃ピストンの上昇から衝撃の給送までの図3の衝撃装置の動作サイクルの各相を単純化して示した略図。
【図6】衝撃ピストンの上昇から衝撃の給送までの図3の衝撃装置の動作サイクルの各相を単純化して示した略図。
【図7】本発明に係る別の実施可能な衝撃装置の略図。
【図8】本発明に係る別の実施可能な衝撃装置の略図。
【図9】本発明に係るスプール型制御弁の略断面図。
【図10】本発明に係るスプール型制御弁の略断面図。
【図11】摺動制御型の衝撃装置の略側断面図。
【図12】本発明に係る衝撃装置の構造の略断面図。
【符号の説明】
1 ピストン
2 衝撃圧力面
6 制御弁
6a 圧力面
6b 圧力面
6c 圧力面
8b 別の圧力面
11 フレーム
12 戻り流路
13 入口流路
19 制御弁
19a 圧力面
19b 圧力面
20b 別の圧力面
A 案内部
A″ 圧力制御面
B 第2の部分
B″ 流体空間

Claims (8)

  1. フレーム(11)と当該フレーム(11)内で圧力流体により往復動するように構成された衝撃ピストン(1)とを備えた油圧作動式の衝撃装置であって、
    前記衝撃ピストン(1)が、その上端部に当該衝撃ピストン(1)の最大直径より小さい直径を有する円柱状の案内部(A)を備え、当該案内部(A)の上端部が衝撃圧力面(2)を有し、
    前記衝撃装置が更に、当該装置内へ及び当該装置から圧力流体を供給するための入口流路(13)及び戻り流路(12)と、前記衝撃ピストン(1)の上端部近傍に位置する圧力制御空間(A″)とを備え、前記衝撃ピストン(1)の案内部(A)が当該衝撃ピストン(1)の戻り移動の終わりに略密に前記圧力制御空間(A″)に入るように構成され、
    前記衝撃装置が、更に、前記衝撃ピストン(1)の移動を制御するための制御弁(6;19)を備え、当該制御弁(6;19)が戻り位置で圧力流体用の前記入口流路(13)を閉じると共に戻り流路(12)を開き、前記制御弁(6;19)が、前記圧力制御空間(A″)と常に連通する圧力面(6a;19a)と、前記衝撃ピストン(1)の衝撃方向で前記圧力制御空間(A″)から更に遠くに位置する圧力流体空間(B″)に常に接続されて反対方向に作用する圧力面(6b、6c;19b)とを備え、前記衝撃ピストン(1)が、前記圧力制御空間(A″)内に移動すると前記制御弁(6;19)の前記圧力面(6a、6b、6c;19a、19b)の間の接続を閉じると共に、前記圧力制御空間(A″)内で圧力流体を介して前記制御弁(6;19)を前記戻り位置から衝撃位置まで押すことにより圧力流体用の前記入口流路(13)から前記圧力制御空間(A″)までの接続を開き、前記入口流路(13)内の圧力流体の圧力が前記衝撃ピストン(1)の前記衝撃圧力面(2)と前記制御弁の前記圧力面(6a;19a)との両方に作用して前記衝撃ピストン(1)の衝撃移動を引き起こす衝撃装置において、
    前記制御弁(6;19)が、前記衝撃位置にあるとき、前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)と前記制御弁(6;19)とにより部分的に画定される閉じた圧力流体空間(B″)を形成するように前記戻り流路(12)への接続を閉じ、
    前記衝撃ピストン(1)が、前記案内部(A)の下方に位置して当該案内部(A)より大きい横断面積を有する第2の部分(B)を備え、当該第2の部分(B)が前記閉じた圧力流体空間(B″)を画定することにより、前記衝撃ピストン(1)が衝撃方向に移動すると共に対応して前記制御弁(6;19)が前記戻り位置から前記衝撃位置に向けて衝撃移動の長さの一部に亘りその移動を続け、前記制御弁(6;19)に作用する圧力流体の圧力が前記制御弁(6;19)及び前記閉じた圧力流体空間(B″)内の圧力流体を介して前記衝撃ピストン(1)に対してその衝撃方向に作用し、これにより、前記衝撃ピストン(1)および前記制御弁(6;19)の移動速度が、前記閉じた圧力流体空間(B″)に対向する制御弁(6;19)の圧力面(6b,6c;19b)の合計面積に対する前記衝撃ピストン(1)の各部分(A及びB)の横断面積の差の比に反比例するようにしたことを特徴とする衝撃装置。
  2. 前記制御弁(6;19)が前記衝撃ピストン(1)と同軸に配置されたスリーブ状の弁であり、
    戻り移動の最終段階で前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)が移動する前記圧力制御空間(A″)が、前記制御弁(6)内に形成され、
    衝撃移動時に前記閉じた圧力流体空間(B″)に接続される前記制御弁(6)の圧力面の合計面積が、前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)の直径と前記閉じた圧力流体空間(B″)に接続された最大直径を有する前記第2の部分(B)の直径との差より大きい、
    ことを特徴とする、請求項1記載の衝撃装置。
  3. 前記圧力制御空間(A″)が、前記制御弁(6)の上端部に形成され、
    前記制御弁(6)が、前記圧力制御空間(A″)から下方に前記衝撃ピストン(1)の下端部に向けて位置して前記圧力制御空間(A″)より大きい直径を有する空間を備え、前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)より大きい横断面を有する前記第2の部分(B)がこの空間内で移動可能であることを特徴とする、請求項2に記載の衝撃装置。
  4. 反対方向に作用する前記制御弁(6)の圧力面の圧力作用が、両方向で等しく、
    前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)が前記圧力制御空間(A″)から出るとき、前記圧力面が、前記衝撃装置の使用時に前記入口流路(13)から供給される圧力流体の圧力を受けることを特徴とする、請求項2又は3に記載の衝撃装置。
  5. 戻り移動の最後に前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)が移動する前記圧力制御空間(A″)が、前記衝撃装置の前記フレーム(11)に形成され、
    前記制御弁(19)が、別箇のスプール状弁であることを特徴とする、請求項1に記載の衝撃装置。
  6. 前記制御弁(6;19)の外側に、前記圧力制御空間(A″)に常に接続された前記圧力面(6a、19)と比較して反対方向に作用する別個の圧力面(8b;20b)が設けられており、
    前記別個の圧力面(8b;20b)が前記衝撃装置の使用時に圧力流体の圧力を受けることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の衝撃装置。
  7. 前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)が、前記衝撃ピストン(1)の上端部の最後の部分であることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の衝撃装置。
  8. 前記衝撃ピストン(1)の前記案内部(A)が、前記衝撃ピストン(1)の上端部から一定距離を置いて位置決めされ、前記衝撃ピストン(1)が、前記案内部(A)から前記衝撃ピストン(1)の上端部に向けて位置する小径の円柱状部分を備えたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の衝撃装置。
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