JP4447719B2 - Metal can weld repair film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属缶溶接部の補修に使用される熱融着性ポリエステルフィルムに関する。詳しくは、本発明は、金属缶の製缶過程において、溶接後に表面保護層から露出した金属板の腐食防止目的あるいは金属溶出防止目的のために被覆される補修用のフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、金属製溶接缶は、食品、非食品問わず保存容器として幅広い用途に使用されている。金属製溶接缶の缶材表面はそのままで用いられることは少なく、例えば塗料塗布やフィルム貼り合わせにより、缶内外面を錆び、傷、汚れ等から保護するための表面処理が施されている。
【0003】
例えば、代表的な金属溶接缶である飲料用の3ピーススチール缶の製缶工程では、まずスチール鋼板に表面保護処理がなされる。これらの処理方法としては、塗料の塗布や樹脂フィルムを接着剤あるいは熱融着によりラミネートする方法が挙げられる。表面処理のなされたスチール鋼板を所望のサイズに切断し、次いで切り出されたスチール鋼板から溶接により円筒状の缶胴部を製造し、その後、缶胴上下に缶蓋を巻き締めることにより、缶体が製造される。
【0004】
ところが3ピーススチール缶の製缶工程では、缶胴部の溶接後に下地のスチール鋼鈑が露出することが避けられないという問題を有している。具体的には、溶接後、溶接貼り合わせ部近傍の幅約数ミリ程度の部分には、保護処理層がのっておらず、下地のスチールが露出した状態となってしまう。
【0005】
そのままの状態では、缶内容物あるいは外気との接触により露出したスチールが腐食してしまうため、現状では、腐食防止処理として、エポキシ・フェノール系塗料、塩化ビニル系オルガノゾル塗料等の有機系塗料を用いた補修塗装が缶胴製造後に実施されている。
【0006】
しかしながら、現行の有機系塗料による補修塗装にも幾つかの問題点がある。例えば、補修塗装処理を実施してもピンホール状の塗装欠陥が発生する場合がある。現在は塗料塗布量や塗装回数を増加して対処しているが、それでも補修部に塗装欠陥を有する缶の発生を皆無にすることは困難であり、現状の溶接金属缶の補修塗装は、生産性、歩留まりの観点で未だに問題を有している。また、塗料塗布処理では、高温加熱による焼き付け工程で発生する溶剤の回収設備が必要で、製造設備コストの観点から負担が大きいことや、焼き付け工程に要するエネルギー消費量が極めて大きいことなどの問題がある。
【0007】
さらに近年、エポキシ/フェノール樹脂や塩化ビニル系オルガノゾル塗料等の有機系塗料は、ユーザー等に敬遠されつつあり、製缶メーカーではその使用を控えようとする動きも出始めている。
【0008】
最近は、現行塗料に取って代わる次世代塗料である水性塗料、紫外線硬化型塗料、粉体塗料等などの脱有機溶剤型塗料あるいは脱ハロゲン系塗料の検討も盛んになされている。しかし従来の有機系塗料のような保護性能を有する塗料は未だに開発されていないのが現状である。
【0009】
また、有機系塗料剤は一般的に缶内容物からの吸着物質が多く、缶内容物の減味、フレーバー特性に劣るという大きな欠点も有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、従来の塗布型補修剤では達成し得なかった環境特性、防錆性の問題を解決し、さらに耐衝撃性、密着性等にも優れた金属缶溶接部の補修用ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の物性を有するポリエステルフィルムを用いた場合、上述の課題を解決できることを見いだし、本発明に至った。
【0012】
すなわち、本発明の要旨は、融点が180〜240℃であり、熱融着性を有するポリエステルaから片方の表面層(A)が構成され、ガラス転移温度が60〜150℃の非晶性ポリエステルbから中間層(B)が構成され、当該非晶性ポリエステルbを構成する全多価アルコール成分中、1,4−シクロヘキサンジメタノール含有量が20〜40モル%であり、融点がポリエステルaの融点以上であるポリエステルcからもう一方の表面層(C)が構成された積層構造のフィルムであり、A、BおよびCの各層厚み(dA、dB、dC)および総厚み(dT)が下記式(1)〜(3)を同時に満足することを特徴とする金属缶溶接部補修フィルムに存する。
dB/dT≧0.2 …(1)
dC/(dA+dB)≦3 …(2)
dT≦100μm …(3)
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明の金属缶溶接部補修フィルム(以下、補修フィルムという)は、例えば、ジカルボン酸とジオールの重縮合で得られるポリエステル、あるいはジカルボン酸とジオールとから縮重合により得られたポリエステルの混合物等で構成される複数の層からなる積層フィルムである。
【0015】
積層フィルムの各層を構成するポリエステルのジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、アゼライン酸、ドデカジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられ、ジオール成分としては、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカンジオール、2−エチル−2−ブチル−1−プロパンジオールなどが挙げられる。これらのうち、3種類以上のジカルボン酸やジオールの共重合体や、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のモノマーやポリマーとの共重合体であっても構わない。
【0016】
本発明のフィルムの片方の表面層Aを構成するポリエステルaの融点(TmA )は、180〜240℃であり、好ましくは190〜235℃である。当該ポリエステルの融点が180℃未満の場合、缶加工後にレトルト処理が加わる場合、補修フィルムが剥離したり、シワが発生する場合があるため好ましくない。また、融点が240℃を超える場合には、缶表面に塗装された塗料面、印刷面、ラミネートされた保護用樹脂フィルム、スチールやアルミ等の露出缶材への十分な熱接着性を持ち得ないので好ましくない。
【0017】
さらに、ポリエステルaは上記の融点を有するとともに、熱融着性を有する必要がある。本発明における熱溶融性とは、当該ポリエステルのガラス転移温度+60℃以上の温度に加熱し、目的の被着体、例えば缶胴内面や缶胴溶接部に加圧密着させた後、室温付近まで降温しても、被着体に対して密着した状態で継続することをいう。
【0018】
また、ポリエステルaの固有粘度(IV)は、0.40〜1.50の範囲であることが好ましい。IVが1.50を超えると、原料レジンおよびフィルムの生産性が低下する場合がある。IVが0.40未満であると、耐衝撃性、耐熱性が低下する場合がある。
【0019】
本発明のフィルムの中間層Bを構成するポリエステルは、ガラス転移温度(Tg)が50〜150℃の非晶性ポリエステルb、あるいは融点(TmB )がTmA −10℃以下の結晶性ポリエステルb’である。
【0020】
当該非晶性ポリエステルのTgが150℃を超える場合、溶接部段差への密着性が不十分となる場合があり、50℃未満の場合は、耐熱性が不十分であり好ましくない。非晶性ポリエステルbのTgは、さらに60〜120℃であることが好ましい。
【0021】
一方、結晶性ポリエステルb’の融点(TmB )は、さらに、TmA ―20℃以下であることが好ましい。TmB がTmA ―10℃を超える場合、フィルムの溶接部段差への追従密着性が不十分となり、レトルト処理後に補修フィルム下の缶材に腐食が発生したり、補修フィルムの剥離を生じるるため好ましくない。
【0022】
また、ポリエステルbの固有粘度(IV)は、0.40〜1.50の範囲である。IVが1.50を超えると、生産性が低下する場合がある。IVが0.40未満であると、耐衝撃性、耐熱性が低下することがある。
【0023】
本発明の補修フィルムのもう一方の表面層Cを構成するポリエステルcの融点(TmC )は、TmA 以上であることが必要である。TmA 未満であると、十分に密着性を確保するためにTmA ℃付近からTmA ℃を超える温度で熱ラミネートした場合、ポリエステルcにより構成される表面がラミネ−ターのロールに粘着したり、補修フィルム表面に皺や傷が発生したり剥離する場合があるため好ましくない。
【0024】
本発明のフィルムは、金属缶の製缶過程で発生する缶材露出部を補修するために、露出部上に被覆される。
【0025】
本発明のフィルムの全厚みに特に制限はないが、金属飲料缶の場合、通常、5〜100μmであり、好ましくは10〜75μm、さらに好ましくは15〜50μmである。全厚みが10μm未満であると、耐衝撃性、耐錆性が不十分となる傾向があり、100μmを超えると、缶溶接部に存在する段差に追従して密着しない場合がある。
【0026】
本発明の補修フィルムの各層厚みdA、dB、dCおよび総厚み(dT)は、下式を同時に満たすことが好ましい。
【0027】
【数2】
dB/dT≧0.2 …▲1▼
dC/(dA+dB)≦3 …▲2▼
dT≦100μm …▲3▼
補修フィルムの厚み比dB/(dA+dB+dC)が0.2未満であったり、dC/(dA+dB)が3を超えたり、総厚みが100ミクロンを超えると、熱ラミネート処理により金属缶溶接跡の段差形状に十分追従して密着できず、結果として耐衝撃性、防錆性、耐熱性に劣る場合がある。
【0028】
本発明のフィルムは、滑剤粒子を含有してフィルムが滑り性を有することが好ましい。特に表層のポリエステルAおよび/またはポリエステルCには滑剤粒子が含有されることが好ましい。ポリエステルフィルムが含有する粒子径に特に制限はないが、一般的に平均粒子径が0.01〜5.0μmであり、さらには0.02〜3.0μmであることが好ましい。また、滑剤粒子の配合量は、通常0.01〜1.0重量%であり、0.05〜0.5重量%がさらに好ましい。粒子は無機系、有機系の如何を問わないが、コストの観点から無機系が好ましい。
【0029】
本発明のフィルムは、保護塗料を金属板の両面あるいは片面に塗布したり、樹脂フィルムを接着剤や熱融着によりラミネートしたり、溶融した熱可塑性樹脂を金属板の両面あるいは片面にキャスト処理した後、金属板を所望のサイズに切断し、溶接により製缶されたもの、例えば、飲料缶に代表される食品缶詰缶等、ペール缶、ブリキ板製18L缶、鋼製ドラム等の補修フィルムとして好適である。
【0030】
また、缶材の素材種類には特に制限はなく、一般的に製缶に供される金属材料であれば構わず、例えば、ブリキ、TFS(チンフリースチール)、アルミニウム等が挙げられる。また、金属缶の溶接方法に特に制限はなく、従来用いられている方法で構わず、またここで言う溶接缶とは、溶接後に缶材の露出があり、補修を必要とするものなら構わない。また、缶胴貼り合わせを接着剤により行う金属缶であっても、缶材の露出がある場合は本発明の補修フィルムが好適に使用される。
【0031】
本発明のフィルムは、本発明の要旨を越えない限り、その製造法については特に限定されない。一般的には、まず原料ポリエステルを押出機にて溶融し(積層構造とする場合は、この段階で共押出することが好ましい)、Tダイより押し出した後、冷却ロールにて急冷し非晶性シートとし、次いで原料ポリエステルのガラス転移温度以上に加熱した後、縦延伸、横延伸と逐次延伸あるいは同時延伸する成形方法が生産性の観点から適している。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの例に何ら限定されない。なお、本発明のフィルムの評価方法および原料の製造方法は以下のとおりである。
(1)樹脂フィルム貼り合わせ型スチール板溶接サンプルの作製
テレフタル酸とエチレングリコールより重縮合したポリエステル樹脂(融点254℃)を、290℃で押出し、70℃の冷却ドラムで急冷して未延伸フィルムを得た。次いで、この未延伸フィルムを85℃で縦方向に3.7倍延伸し、120℃で横方向に4.0倍延伸した後、220℃にて熱固定処理することによって、厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
【0033】
次いで、300mm角に切り出した厚み0.2mmのスチール板に得られたフィルムをウレタン樹脂系接着剤を使用して両面に貼り合わせた後、熱風オーブン中、150℃にて6時間熱処理した。このスチール板2枚を電気溶接することによって高さ、70〜100ミクロンの段差を有し、段差を中心に4.0〜5.0mmの幅でスチール材が露出した両面ポリエステルフィルムラミネートサンプル板(約300mm×600mm×0.2mm)を作製した。
(2)補修フィルムのラミネート
幅10mm×長さ300mmのテープ状にフィルムサンプルをカットした後、前述のラミネ−ター装置にて、上記(1)で得られた両面ポリエステルフィルムラミネートサンプル板の両面に対して溶接加工部を被覆するようにテープ位置を合わせてラミネートした。テフロンによる表面加工の施された上下2本の金属ロールを有するラミネート装置にて、貼り合わせ速度25m/分、ロール圧力0.3MPaとして両面ポリエステルフィルムラミネートサンプル板の両面に加圧密着した。
【0034】
次いで、下記項目(3)〜(10)について評価した。
(3)段差密着性
補修フィルムが両面ポリエステルフィルムラミネートサンプル板(特に溶接部段差の形状通り)に密着しているか否かを、得られた試料片の断面を光学顕微鏡で観察して、下記基準にて評価した。
【0035】
○:段差通りに密着している
△:ロール速度25m/分では段差部分に浮きが見られるが、ロール速度を10m/分に下げると段差通りに密着する
×:ロール速度5.0m/分まで落としても、段差通りに密着しておらず、浮きがある
(4)耐衝撃性
補修フィルム被覆面の片方側からデュポン衝撃試験機にてデンツ加工を施し、缶外からの衝撃への補修フィルムの耐性指標とした。撃芯先端Rは3/16インチ、落下距離は30cm、落錘質量は500gの条件で実施した。試験後、被覆フィルム表面の状態(剥離、クラック等)を電子顕微鏡により観察し、下記基準で評価した。
【0036】
○:いずれの落下距離でも剥離、クラックが認められない
×:いずれの落下距離でも剥離、クラックが認められる
(5)耐熱性
補修フィルム被覆面に、耐衝撃性評価と同条件でデンツ加工した後、熱風オーブン中で200℃において5分の熱処理を施した後、デンツ凹部のフィルムの密着状態を観察、確認した。
【0037】
○:いずれの熱処理温度においてもフィルムに剥離は認められない
×:いずれの熱処理温度においてもデンツ部のフィルムが剥離する
(6)ポリエステルの融点
ティ・エイ・インスツルメンタト製示差走査熱量計MDSC2920にて原料ポリエステルの融点(以下「Tm」)およびガラス転移温度(以下「Tg」)を測定した。測定条件は、10℃/分の昇温速度であり、ポリエステルの融点は得られた結晶融解による吸熱ピーク温度とした。
(7)極限粘度[η](dl/g)
ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100ml中に溶解し、30℃で測定した。
(8)耐腐食性
補修フィルムを被覆したサンプル板を、5%NaCl水溶液を入れたビーカー中30℃で1ヶ月保存した後に補修フィルム被覆部下のスチール材の腐食状態を観察した。
【0038】
○:1ヶ月後にフィルム被覆部下のスチール板は不変であった。
×:1ヶ月後にフィルム被覆部下のスチール板に腐食が認められた。
(9)フィルム厚み
フィルムの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、厚みを測定した。
(10)レトルト処理
フィルム被覆面に、耐衝撃性評価と同条件でデンツ加工し、次いで125℃、30分のレトルト処理を施した後、デンツ凹部のフィルムの密着状態を観察、確認した。
【0039】
○:デンツ部のフィルムに剥離、白化が認められない
×:デンツ部のフィルムが剥離したり、フィルムが白化している
【0044】
実施例1、2
テレフタル酸、イソフタル酸とエチレングリコールから重縮合したポリエステルa1(ポリエステル中のイソフタル酸含量12モル%、Tm=226℃、〔η〕=0.67)、テレフタル酸、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(シス体/トランス体比=32/68モル%比)から重縮合したポリエステル樹脂e1(ポリエステル中の1,4−シクロヘキサンジメタノール含量24モル%、Tm=無し、Tg=79.9℃、〔η〕=0.78)、テレフタル酸とエチレングリコールから重縮合したポリエステル樹脂c1(Tm=253℃、〔η〕=0.70)を、別々に溶融し、直前に流路を合わせてTダイから290℃で共押出し、70℃の冷却ドラムで急冷して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを83℃で縦方向に3.5倍延伸し、120℃で横方向に3.8倍延伸した後、230℃にて熱固定処理することによって、ポリエステルA層(ポリエステルa1由来)厚2.5μm、ポリエステルB層(ポリエステルe1由来)厚み20μm、ポリエステルC層(ポリエステルc1由来)厚み2.5μm、総厚み25μmのフィルムを得た(実施例1)。ポリエステル樹脂e1の代わりに、テレフタル酸、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールから重縮合したポリエステル樹脂f1(ポリエステル中の1,4−シクロヘキサンジメタノール含量36モル%、Tm=無し、Tg=82.5℃、〔η〕=0.80)を使用した以外は実施例1と同様にしフィルムを得た(実施例2)。本補修フィルムは貼り合わせに際して、ロール速度を25m/分から75m/分に上げても段差密着性に優れており、耐衝撃性、耐熱性、耐レトルト性にも優れており、1ヶ月後も被覆部に腐食は観察されなかった。
【0047】
比較例1
実施例1において、ポリエステルa1の代りに、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコールから重縮合したポリエステルh1(ポリエステル中のイソフタル酸含量 2.4モル%、Tm=248℃、〔η〕=0.64)を使用し、ロール温度を250℃とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、段差密着性、耐熱性、耐レトルト性が劣っており、1ヶ月後には被覆部下に黒い点(=腐食)が観察された。
【0048】
比較例2
実施例1において、ポリエステルc1の代りに、ポリエステルb1を使用した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、ロール温度230℃では補修フィルムがロールに粘着してしまうためにラミネートすることができなかった。ロール温度を200℃まで下げることにより、ロールに粘着は起こらなくなったもののフィルムをラミネートすることができなかった。
【0049】
比較例3
実施例1において、ポリエステルb1の代りに、ポリエステルa1を使用した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、段差密着性、耐レトルト性に劣っており、1ヶ月後には被覆部下に黒い点が観察された。
【0050】
比較例4,5
実施例1において、フィルムの各層厚みを下記表に記載のとおりとした以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、段差密着性、耐レトルト性が劣っており、1ヶ月後には被覆部下に黒い点が観察された。
【0051】
比較例6
実施例1において、ポリエステルb1の代りに、ビスフェノールAおよびイソフタル酸/テレフタル酸=90/10mol%からなる非晶性ポリエステル樹脂i1(Tm=無し、Tg=182℃)を使用した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、段差密着性、耐レトルト性が劣っており、1ヶ月後には被覆部下に黒い点が観察された。
【0052】
比較例7
実施例1において、ポリエステルa1の代りに、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコールから重縮合したポリエステルj1(ポリエステル中のイソフタル酸含量 32モル%、Tm=176℃、〔η〕=0.66)を使用した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、耐熱性、耐衝撃性、耐レトルト性が劣っており、1ヶ月後には被覆部下に黒い点(=腐食)が観察された。
【0053】
以上、得られた結果をまとめて、下記表1および2に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】
本発明のポリエステルフィルムは、接着性、耐衝撃性、耐腐食性等に優れ、加熱やレトルト処理によっても剥離し難く、また、ポリエステルにより形成されるため環境特性に極めて優れており、特に金属飲料缶などの溶接部の耐食被膜として有用であり、その工業的価値は高い。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-fusible polyester film used for repairing a metal can weld. More specifically, the present invention relates to a repair film that is coated for the purpose of preventing corrosion or metal elution of a metal plate exposed from a surface protective layer after welding in the process of making a metal can.
[0002]
[Prior art]
In recent years, metal welded cans have been used in a wide range of applications as storage containers regardless of food or non-food. The surface of the can of metal welded cans is rarely used as it is, and surface treatment for protecting the inner and outer surfaces of the can from rusting, scratches, dirt, etc. is performed by, for example, coating or film bonding.
[0003]
For example, in a can manufacturing process of a three-piece steel can for beverages, which is a typical metal welded can, a surface protection treatment is first performed on a steel plate. Examples of these treatment methods include a method of applying a paint and laminating a resin film by an adhesive or heat fusion. The steel plate subjected to surface treatment is cut into a desired size, and then a cylindrical can body is manufactured from the cut steel plate by welding, and then the can body is wound up and down by tightening the can lid Is manufactured.
[0004]
However, in the can manufacturing process of the three-piece steel can, there is an inevitable problem that the underlying steel plate is exposed after the can body is welded. Specifically, after welding, a protective treatment layer is not placed on a portion having a width of about several millimeters in the vicinity of the weld bonded portion, and the underlying steel is exposed.
[0005]
As it is, the exposed steel will corrode due to contact with the contents of the can or the outside air, so at present, organic paints such as epoxy / phenolic paints and vinyl chloride organosol paints are used as corrosion prevention treatments. The repair painting that had been carried out was carried out after the can body was manufactured.
[0006]
However, there are some problems with the current repair painting with organic paints. For example, pinhole-like coating defects may occur even when the repair coating process is performed. Currently, we are dealing with increasing the amount of paint applied and the number of paintings, but it is still difficult to eliminate the occurrence of cans with coating defects in the repair area. Still have problems in terms of performance and yield. In addition, the coating application process requires a facility for recovering the solvent generated in the baking process by high-temperature heating, and there are problems such as a heavy burden from the viewpoint of manufacturing equipment cost and the extremely large energy consumption required for the baking process. is there.
[0007]
Furthermore, in recent years, organic paints such as epoxy / phenolic resins and vinyl chloride organosol paints are being shunned by users, and can makers are beginning to refrain from using them.
[0008]
Recently, studies are being made on organic solvent-based paints or dehalogenated paints such as water-based paints, ultraviolet curable paints, and powder paints, which are next-generation paints that replace the current paints. However, the present condition is that the coating material which has protection performance like the conventional organic coating material is not yet developed.
[0009]
In addition, organic coating agents generally have a large amount of adsorbed material from the can contents, and have the major disadvantages of reduced can taste and poor flavor characteristics.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and the problem to be solved is to solve environmental characteristics and rust prevention problems that could not be achieved by conventional coating-type repair agents, and further, impact resistance and adhesion. Another object of the present invention is to provide a polyester film for repairing a welded portion of a metal can that is excellent in the above.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above problems, the present inventors have found that the above-described problems can be solved when a polyester film having specific physical properties is used, and the present invention has been achieved.
[0012]
That is, the gist of the present invention is an amorphous polyester having a melting point of 180 to 240 ° C., one surface layer (A) composed of heat-fusible polyester a, and a glass transition temperature of 60 to 150 ° C. b or et intermediate layer (B) is formed, the total polyhydric alcohol component constituting the amorphous polyester b, 1,4-cyclohexanedimethanol content of 20 to 40 mol%, a melting point of polyester a film der of the laminated structure other surface layer of polyester c (C) is configured at least the melting point of Ri, a, thickness of each layer of the B and C (dA, dB, dC) and total thickness (dT) is It exists in the metal can welded part repair film characterized by satisfying following formula (1)-(3) simultaneously .
dB / dT ≧ 0.2 (1)
dC / (dA + dB) ≦ 3 (2)
dT ≦ 100 μm (3)
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0014]
The metal can welded part repair film of the present invention (hereinafter referred to as repair film) is, for example, a polyester obtained by polycondensation of dicarboxylic acid and diol, or a mixture of polyester obtained by condensation polymerization from dicarboxylic acid and diol. It is a laminated film composed of a plurality of layers.
[0015]
As the dicarboxylic acid component of the polyester constituting each layer of the laminated film, terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, adipic acid, sebacic acid, decanedicarboxylic acid, azelaic acid, dodecadicarboxylic acid, cyclohexane Examples of the diol component include ethylene glycol, butanediol, hexanediol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, decanediol, 2-ethyl-2-butyl-1-propanediol, and the like. Can be mentioned. Among these, it may be a copolymer of three or more kinds of dicarboxylic acid or diol, or a copolymer with a monomer or polymer such as diethylene glycol, triethylene glycol, or polyethylene glycol.
[0016]
The melting point (Tm A ) of polyester a constituting one surface layer A of the film of the present invention is 180 to 240 ° C., preferably 190 to 235 ° C. When the melting point of the polyester is less than 180 ° C., when a retort treatment is applied after can processing, the repair film may be peeled off or wrinkles may be generated. Also, if the melting point exceeds 240 ° C, it can have sufficient thermal adhesiveness to the paint surface coated on the can surface, printed surface, laminated protective resin film, exposed can material such as steel and aluminum. Since it is not, it is not preferable.
[0017]
Furthermore, the polyester a needs to have the above-mentioned melting point and heat fusion properties. In the present invention, the heat melting property means that the polyester is heated to a glass transition temperature of + 60 ° C. or higher, and press-contacted to the target adherend, for example, the inner surface of the can body or the welded portion of the can body, and then to around room temperature. Even when the temperature is lowered, it means that the temperature is kept in close contact with the adherend.
[0018]
Moreover, it is preferable that the intrinsic viscosity (IV) of the polyester a is in the range of 0.40 to 1.50. When IV exceeds 1.50, the productivity of the raw material resin and the film may decrease. If IV is less than 0.40, impact resistance and heat resistance may be lowered.
[0019]
The polyester constituting the intermediate layer B of the film of the present invention is an amorphous polyester b having a glass transition temperature (Tg) of 50 to 150 ° C., or a crystalline polyester b having a melting point (Tm B ) of Tm A −10 ° C. or less. 'Is.
[0020]
When Tg of the amorphous polyester exceeds 150 ° C., the adhesion to the welded portion may be insufficient, and when it is less than 50 ° C., the heat resistance is insufficient, which is not preferable. The Tg of the amorphous polyester b is preferably 60 to 120 ° C.
[0021]
On the other hand, the melting point (Tm B ) of the crystalline polyester b ′ is preferably Tm A −20 ° C. or lower. When Tm B exceeds Tm A -10 ° C, the adherence to the step of the welded part of the film becomes insufficient, and after the retort treatment, corrosion occurs in the can material under the repair film or the repair film is peeled off. Therefore, it is not preferable.
[0022]
The intrinsic viscosity (IV) of polyester b is in the range of 0.40 to 1.50. When IV exceeds 1.50, productivity may be reduced. If IV is less than 0.40, impact resistance and heat resistance may be lowered.
[0023]
The melting point (Tm C ) of the polyester c constituting the other surface layer C of the repair film of the present invention is Tm A That is necessary. Tm A If it is less than, when heat lamination at a temperature above the Tm A ° C. from near Tm A ° C. in order to ensure sufficient adhesion, the surface constituted by polyester c laminating - or stick to the roll coater, repair This is not preferable because wrinkles and scratches may occur on the film surface or may peel off.
[0024]
The film of the present invention is coated on the exposed portion in order to repair the exposed portion of the can material generated in the process of making the metal can.
[0025]
Although there is no restriction | limiting in particular in the total thickness of the film of this invention, in the case of a metal drink can, it is 5-100 micrometers normally, Preferably it is 10-75 micrometers, More preferably, it is 15-50 micrometers. If the total thickness is less than 10 μm, impact resistance and rust resistance tend to be insufficient, and if it exceeds 100 μm, there may be cases where the step does not adhere to a step present in the can weld.
[0026]
It is preferable that each layer thickness dA, dB, dC and total thickness (dT) of the repair film of the present invention satisfy the following formulas simultaneously.
[0027]
[Expression 2]
dB / dT ≧ 0.2 (1)
dC / (dA + dB) ≦ 3 (2)
dT ≦ 100 μm (3)
If the repair film thickness ratio dB / (dA + dB + dC) is less than 0.2, dC / (dA + dB) exceeds 3, or the total thickness exceeds 100 microns, the step shape of the metal can weld trace will be caused by thermal lamination. May not sufficiently adhere to the surface, resulting in inferior impact resistance, rust resistance, and heat resistance.
[0028]
The film of the present invention preferably contains lubricant particles and the film has slipperiness. In particular, the polyester A and / or polyester C in the surface layer preferably contains lubricant particles. Although there is no restriction | limiting in particular in the particle diameter which a polyester film contains, Generally it is preferable that an average particle diameter is 0.01-5.0 micrometers, Furthermore, it is preferable that it is 0.02-3.0 micrometers. Moreover, the compounding quantity of a lubricant particle is 0.01 to 1.0 weight% normally, and 0.05 to 0.5 weight% is still more preferable. The particles may be either inorganic or organic, but are preferably inorganic from the viewpoint of cost.
[0029]
In the film of the present invention, the protective coating is applied to both surfaces or one surface of the metal plate, the resin film is laminated by an adhesive or heat fusion, or the molten thermoplastic resin is cast on both surfaces or one surface of the metal plate. After that, the metal plate is cut into a desired size and canned by welding, for example, canned foods represented by beverage cans, pail cans, tin plate 18L cans, steel drums and other repair films Is preferred.
[0030]
Moreover, there is no restriction | limiting in particular in the raw material kind of can material, What is necessary is just a metal material generally used for can-making, for example, tin, TFS (chin free steel), aluminum etc. are mentioned. Moreover, there is no restriction | limiting in particular in the welding method of a metal can, The method used conventionally may be used, and the welding can said here may be the thing which has exposure of can material after welding and needs repair. . Moreover, even if it is a metal can which performs can body bonding with an adhesive agent, when there exists exposure of a can material, the repair film of this invention is used suitably.
[0031]
The production method of the film of the present invention is not particularly limited as long as it does not exceed the gist of the present invention. Generally, the raw material polyester is first melted in an extruder (in the case of a laminated structure, it is preferable to co-extrusion at this stage), extruded from a T die, and then rapidly cooled with a cooling roll to be amorphous. From the viewpoint of productivity, a forming method in which the sheet is heated to the glass transition temperature or higher of the raw material polyester and then longitudinally stretched, laterally stretched and sequentially stretched or simultaneously stretched is suitable.
[0032]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to these examples at all unless it exceeds the summary. In addition, the evaluation method of the film of this invention and the manufacturing method of a raw material are as follows.
(1) Production of resin film-bonded steel plate welding sample Polyester resin (melting point 254 ° C) polycondensed from terephthalic acid and ethylene glycol was extruded at 290 ° C and rapidly cooled with a cooling drum at 70 ° C to form an unstretched film. Obtained. Next, this unstretched film was stretched 3.7 times in the longitudinal direction at 85 ° C., stretched 4.0 times in the transverse direction at 120 ° C., and then heat-set at 220 ° C. to thereby form a biaxial film having a thickness of 12 μm. A stretched polyethylene terephthalate film was obtained.
[0033]
Next, the film obtained on a steel plate having a thickness of 0.2 mm cut into 300 mm square was bonded to both surfaces using a urethane resin adhesive, and then heat-treated at 150 ° C. for 6 hours in a hot air oven. A double-sided polyester film laminate sample plate having a height of 70 to 100 microns and a steel material exposed at a width of 4.0 to 5.0 mm centered on the level difference. About 300 mm × 600 mm × 0.2 mm).
(2) After a film sample is cut into a tape shape having a repair film laminate width of 10 mm and a length of 300 mm, both sides of the double-sided polyester film laminate sample plate obtained in (1) above are obtained on the laminator device. On the other hand, the tape was aligned and laminated so as to cover the welded portion. In a laminating apparatus having two upper and lower metal rolls subjected to surface processing with Teflon, the pressure was adhered to both surfaces of a double-sided polyester film laminate sample plate at a laminating speed of 25 m / min and a roll pressure of 0.3 MPa.
[0034]
Subsequently, the following items (3) to (10) were evaluated.
(3) Whether or not the step adhesion repair film is in close contact with the double-sided polyester film laminate sample plate (especially according to the shape of the weld step), the cross section of the obtained sample piece is observed with an optical microscope, and the following criteria Evaluated.
[0035]
○: Adhering in accordance with the step Δ: Floating is observed in the step portion when the roll speed is 25 m / min, but it adheres in accordance with the step when the roll speed is lowered to 10 m / min. X: Up to 5.0 m / min of the roll speed Even if dropped, it does not adhere to the level difference and has a float. (4) Impact resistant repair film Dent processing is performed on one side of the coated surface with a DuPont impact tester to repair impact from outside the can. Resistance index. The striker tip R was 3/16 inch, the falling distance was 30 cm, and the falling weight mass was 500 g. After the test, the state of the coated film surface (peeling, cracks, etc.) was observed with an electron microscope and evaluated according to the following criteria.
[0036]
○: Peeling and cracks are not observed at any falling distance ×: Peeling and cracking are observed at any falling distance (5) After denting on the heat-resistant repair film coated surface under the same conditions as the impact resistance evaluation Then, after heat treatment at 200 ° C. for 5 minutes in a hot air oven, the adhesion state of the film in the dents recess was observed and confirmed.
[0037]
○: No peeling is observed on the film at any heat treatment temperature. X: The film at the dents part peels off at any heat treatment temperature. (6) Polyester Melting Point TI Instruments Differential Scanning Calorimeter MDSC2920 The melting point (hereinafter “Tm”) and glass transition temperature (hereinafter “Tg”) of the raw material polyester were measured. The measurement conditions were a heating rate of 10 ° C./min, and the melting point of the polyester was the endothermic peak temperature due to crystal melting obtained.
(7) Intrinsic viscosity [η] (dl / g)
1 g of the polymer was dissolved in 100 ml of a mixed solvent of phenol / tetrachloroethane = 50/50 (weight ratio) and measured at 30 ° C.
(8) After the sample plate coated with the corrosion-resistant repair film was stored at 30 ° C. for 1 month in a beaker containing a 5% NaCl aqueous solution, the corrosion state of the steel material under the repair film coating was observed.
[0038]
○: The steel plate under the film covering part was unchanged after 1 month.
X: Corrosion was observed on the steel plate under the film coating after one month.
(9) Film thickness The cross section of the film was observed with a scanning electron microscope (SEM), and the thickness was measured.
(10) The retort-treated film-coated surface was dented under the same conditions as the impact resistance evaluation and then subjected to a retort treatment at 125 ° C. for 30 minutes, and then the adhesion state of the film in the dents recess was observed and confirmed.
[0039]
○: No peeling or whitening is observed on the film of the dents part ×: The film of the dents part is peeling or the film is whitening [0044]
Examples 1 and 2
Polyester a1 polycondensed from terephthalic acid, isophthalic acid and ethylene glycol (isophthalic acid content in the polyester is 12 mol%, Tm = 226 ° C., [η] = 0.67), terephthalic acid, ethylene glycol, 1,4-cyclohexane Polyester resin e1 polycondensed from dimethanol (cis / trans ratio = 32/68 mol% ratio) (1,4-cyclohexanedimethanol content in the polyester is 24 mol%, Tm = none, Tg = 79.9 ° C. , [Η] = 0.78), polyester resin c1 polycondensed from terephthalic acid and ethylene glycol (Tm = 253 ° C., [η] = 0.70) were melted separately, and the flow paths were aligned immediately before The film was coextruded from a T die at 290 ° C. and quenched with a cooling drum at 70 ° C. to obtain an unstretched film. This unstretched film is stretched 3.5 times in the longitudinal direction at 83 ° C., stretched 3.8 times in the transverse direction at 120 ° C., and then heat-set at 230 ° C. to thereby obtain a polyester A layer (derived from polyester a1) ) A film having a thickness of 2.5 μm, a polyester B layer (derived from polyester e1) of 20 μm, a polyester C layer (derived from polyester c1) of 2.5 μm, and a total thickness of 25 μm was obtained (Example 1). Instead of polyester resin e1, polyester resin f1 polycondensed from terephthalic acid, ethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol (content of 1,4-cyclohexanedimethanol in the polyester is 36 mol%, Tm = none, Tg = 82) A film was obtained in the same manner as in Example 1 except that 0.5 ° C. and [η] = 0.80) were used (Example 2). This repair film has excellent step adhesion even when the roll speed is increased from 25 m / min to 75 m / min, and also has excellent impact resistance, heat resistance and retort resistance. No corrosion was observed on the part.
[0047]
Comparative Example 1
In Example 1, instead of polyester a1, polyester h1 polycondensed from terephthalic acid, isophthalic acid and ethylene glycol (isophthalic acid content in the polyester 2.4 mol%, Tm = 248 ° C., [η] = 0.64) The film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the roll temperature was 250 ° C. The obtained film was inferior in step adhesion, heat resistance, and retort resistance, and a black spot (= corrosion) was observed under the coating after one month.
[0048]
Comparative Example 2
In Example 1, a film was obtained in the same manner as in Example 1 except that polyester b1 was used instead of polyester c1. The film obtained could not be laminated at a roll temperature of 230 ° C. because the repair film would stick to the roll. By reducing the roll temperature to 200 ° C., no adhesion occurred on the roll, but the film could not be laminated.
[0049]
Comparative Example 3
In Example 1, a film was obtained in the same manner as in Example 1 except that polyester a1 was used instead of polyester b1. The obtained film was inferior in the step adhesion and retort resistance, and a black spot was observed under the covering part after one month.
[0050]
Comparative Examples 4 and 5
In Example 1, a film was obtained in the same manner as in Example 1 except that each layer thickness of the film was as described in the following table. The obtained film was inferior in level difference adhesion and retort resistance, and a black spot was observed under the coating after one month.
[0051]
Comparative Example 6
Example 1 Example 1 except that amorphous polyester resin i1 (Tm = none, Tg = 182 ° C.) composed of bisphenol A and isophthalic acid / terephthalic acid = 90/10 mol% was used instead of polyester b1. A film was obtained in the same manner as in 1. The obtained film was inferior in level difference adhesion and retort resistance, and a black spot was observed under the coating after one month.
[0052]
Comparative Example 7
In Example 1, instead of polyester a1, polyester j1 polycondensed from terephthalic acid, isophthalic acid and ethylene glycol (isophthalic acid content 32 mol% in polyester, Tm = 176 ° C., [η] = 0.66) A film was obtained in the same manner as in Example 1 except that it was used. The obtained film was inferior in heat resistance, impact resistance and retort resistance, and a black spot (= corrosion) was observed under the coating after one month.
[0053]
The results thus obtained are summarized and shown in Tables 1 and 2 below.
[0054]
[Table 1]
[0055]
[Table 2]
[0056]
【The invention's effect】
The polyester film of the present invention is excellent in adhesion, impact resistance, corrosion resistance, etc., hardly peeled off by heating or retort treatment, and is extremely excellent in environmental characteristics because it is formed of polyester, particularly metal beverage It is useful as a corrosion-resistant coating for welds such as cans, and its industrial value is high.
Claims (1)
dB/dT≧0.2 …(1)
dC/(dA+dB)≦3 …(2)
dT≦100μm …(3) A melting point of 180 to 240 ° C., one surface layer of a polyester A having a heat fusion property (A) is formed, amorphous polyester b or et intermediate layer having a glass transition temperature of 60 to 150 ° C. (B) In the total polyhydric alcohol component constituting the amorphous polyester b, 1,4-cyclohexanedimethanol content is 20 to 40 mol%, and the melting point is higher than the melting point of the polyester a. Ri film der of the laminated structure other (C) of the surface layer is constituted, a, thickness of each layer of the B and C (dA, dB, dC) and total thickness (dT) is the following formula (1) to (3 ) Is a metal can weld repair film.
dB / dT ≧ 0.2 (1)
dC / (dA + dB) ≦ 3 (2)
dT ≦ 100 μm (3)
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