JP4444401B2 - Seat reclining structure - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートバックの傾倒姿勢を調節し得るように構成されたシートのリクライニング構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図10に示すような、車両用に適したシート1のリクライニング構造が知られている。このリクライニング構造は、シートバック12の傾倒姿勢を調節して設定するためのものであり、シートボトム11と、このシートボトム11の後縁部に連結軸13回りに回動自在に軸支されたとシートバック12との間に介設されている。
【0003】
かかるリクライニング構造100は、シートボトム11の側部後端に取り付けられたケーシング110と、このケーシング110に自軸心回りに回転自在に内装されたナット部材120と、シートバック12の下縁部側面に突設されたリンク軸14回りに回動自在に軸支され、かつ、上記ナット部材120に螺着されたスパイラルロッド130と、ケーシング110に内装された上記スパイラルロッド130に直交する方向に延びる支持軸140回りに回動自在に軸支されたカム部材150と、上記支持軸140の先端部に装着された操作レバー160とを備えて構成されている。
【0004】
上記連結軸13は、シートバック12の側面の前方位置に設けられ、シートボトム11の後縁部から上方に向かって突設されたブラケット15に自軸心回りに回動自在に支持されているとともに、上記リンク軸14は、シートバック12側面の後方位置に設けられ、シートバック12を連結軸13回りに正逆回動操作することによってスパイラルロッド130が前後動し、これによってケーシング110内のナット部材120がスパイラルロッド130回りに正逆回転するようになっている。
【0005】
また、シートバック12の側面にはリンク軸14が嵌入される上下方向に延びた逃し孔12aが穿設され、シートバック12の連結軸(第1軸)13回りの回動をスパイラルロッド130の前後動に変換するときのリンク軸14のシートバック12に対する干渉をこの逃し孔12aで逃がすようにしている。
【0006】
上記ナット部材120は外周面に所定ピッチで設けられた複数の歯121を有する歯車によって形成されている一方、上記カム部材150は、上記ナット部材120の歯と歯の間に嵌まり込む係止刃151を有しており、ナット部材120は、上記係止刃151が歯121間に嵌まり込むことによってスパイラルロッド130回りの回転が阻止されるとともに、歯121間から外れることによって回転し得るようになっている。
【0007】
また、上記操作レバー160の支持軸140より前方位置の適所とシートボトム11側面の下方位置との間にはコイルばね170が張設され、これによって操作レバー160には常に支持軸140回りに反時計方向に向かう付勢力が付与されている。従って、普段はカム部材150の係止刃151がナット部材120の歯121間に噛合し、これによってナット部材120の回転が阻止された状態になっている一方、操作レバー160をコイルばね170の付勢力に抗して上方に向けて操作することにより、図10に二点鎖線で示すように係止刃151の歯121間に対する噛合が解除されることから、ナット部材120はケーシング110内でスパイラルロッド130回りに正逆回転し得る状態になる。
【0008】
従って、普段はスパイラルロッド130が前後動し得ないことによりシートバック12の傾倒姿勢がロックされた状態になっているが、操作レバー160を上方に向けて操作することによりナット部材120が回転可能になるため、スパイラルロッド130の前後動が可能になり、これによってシートバック12の傾倒姿勢を変更し得るようになる。そして、シートバック12の傾倒姿勢が選択された状態で操作レバー160から手を放すと、コイルばね170の付勢力によって操作レバー160は元の位置に復帰し、これによるカム部材150のナット部材120への噛合によってシートバック12の設定姿勢が再度ロックされることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来のリクライニング構造100にあっては、カム部材150の係止刃151がナット部材120の歯121間に噛合した状態でナット部材120の回転がロックされるようにしているため、ナット部材120の被ロック位相は、歯121のピッチによって制限され、従って、シートバック12を任意の傾倒姿勢を無段階的にロックすることができないという問題点を有していた。また、ロック操作を行うに際し、係止刃151がナット部材の歯先に当止してハーフロック状態になることがあるという不都合も存在する。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ハーフロックが起こらず、かつ、シートバックの傾倒姿勢を無段階的に設定してロックすることができるシートのリクライニング構造を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、シートボトムにシートバックが前後傾可能に支持されたシートであって、上記シートバックに、このシートバックを前後傾するためのスパイラルロッドの後端部が支持される一方、上記シートボトムに、上記スパイラルロッドの前端側を螺合するとともに、回動可能でかつ前後動が規制されるように取り付けられた円筒状のナット部材と、このナット部の軸方向に回動可能に取り付けられ、ナット部材の外周面との間に所定の隙間を隔てて対向するカム面を備えたロックカムと、このロックカムのカム面と上記ナット部材の外周面との間に、ナット部材の軸方向に延在して配置されるロックローラとを備え、上記ロックカムのカム面は、アンロック位置ではロックローラをフリーにする形状であり、ロック位置では回動方向に直交する方向の円弧状に形成されて、ロックローラをナット部材の外周面に押圧するとともに、両端側は外周面より大きな曲率に設定されていることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、ロックカムがアンロック位置に設定された状態ではシートバックの傾倒姿勢を任意に変更し得る一方、操作桿の操作でロックカムをロック位置に設定した状態では、ロックカムは、カム面がナット部材の外周面に対向してロックローラをナット部材に向けて押圧した状態になっているため、着座者がシートバックに凭れ掛かってもシートバックは倒れない。また、車両の急停止等でシートベルトを介してシートバックに前方に向かう大きな力が加わったときには、スパイラルロッドの前動によるナット部材の回転に伴ってロックローラがナット部材の周面と円弧溝との間に噛み込まれ、その楔効果によってナット部材の回転が規制されるため、シートバックが前倒するような不都合は生じない。
【0013】
ついでシートバックの傾倒がロックされた状態で、操作桿等の操作によりロックカムをアンロック位置に変更することによりシートバックは傾倒動作が可能になる。そして、シートバックの任意の傾倒姿勢が設定された後に、操作レバーの操作でカムを再度ロック位置に設定することにより、選択されたシートバックの傾倒姿勢がロックされる。
【0014】
このように、シートバックの傾倒姿勢をロックするロック機構を、ロックカムのカム面とナット部材の外周面との間にロックローラを介設することによって構成したため、シートバックの傾倒姿勢を無段階にいずれの角度にでも設定することが可能になり、従来の歯車の歯間にカムの先端の噛合刃を噛合させることによる歯車の回転阻止でシートバックの傾倒姿勢をロックする歯車方式のロック機構の場合、歯のピッチに対応した角度毎にしかシートバックの姿勢設定を行うことができなかったり、さらに噛合刃が歯車の歯先に乗り上げてハーフロックになるような不都合が起こるが、請求項1の発明はかかる不都合が生じない。
【0015】
本発明の請求項2記載のシートのリクライニング構造は、請求項1記載のシートのリクライニング構造において、上記ロックカムをロック位置の方向に付勢する付勢手段が備えられていることを特徴とするものである。
【0016】
このシートのリクライニング構造によれば、付勢手段の付勢力によって普段はロックカムがロック位置に設定されているため、シートバックは設定された傾倒姿勢が安定した状態でロックされている。そして、シートバックの傾倒姿勢を変更するときのみ、付勢手段の付勢力に抗して操作桿を操作してロックカムをロック解除位置に設定すればよい。こうすることでシートバックは、傾倒姿勢を変更し得る状態になり、操作桿の操作を止めることでカムはロック位置に復帰し、任意に選択された傾倒姿勢が再度ロックされる。
【0017】
本発明の請求項3記載のシートのリクライニング構造は、請求項1または2記載のシートのリクライニング構造において、上記ナット部材の周面には、周方向に複数条の前後方向に延びた凸条または凹条が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
このシートのリクライニング構造によれば、カムがロック姿勢に設定された状態で、ナット部材の周面と円弧溝の内壁面との間に狭持されたロックローラが、凸条または凹条の存在でより効果的に円弧溝の内壁面に押し付けられるため、ナット部材の回転がより確実に阻止され、これによってシートバックの設定された傾倒姿勢をより確実にロックすることが可能になる。
【0019】
本発明の請求項4記載のシートのリクライニング構造は、請求項1乃至3のいずれかに記載のシートのリクライニング構造において、上記ロックローラと上記ナット部材との間には、ロックローラをナット部材の外周面の中立位置に復帰させる弾性部材が介設されていることを特徴とするものである。
【0020】
このシートのリクライニング構造によれば、ナット部材がスパイラルロッド回りに回転しようとすれば、弾性部材がナット部材の回転に引きずられて回転方向に弾性変形し、これによってロックローラが円弧溝の中心位置から側方に移動して楔効果で係止され、ナット部材の回転が規制されてシートバックの傾倒がロックされる。
【0021】
このように、カムの円弧溝に装着されるロックローラとナット部材の外周面との間に弾性部材を介設することにより、ロックローラを常に円弧溝の幅方向の中心位置に位置させることが可能になり、これによってナット部材の回転方向に拘らず、左右同一変位でナット部材の回転をロックすることができる。
【0022】
請求項5記載のシートのリクライニング構造は、請求項1乃至4のいずれかに記載のシートのリクライニング構造において、上記ナット部材、ロックカムおよびロックローラは、シートボトムに取り付けられるケーシングに内装されていることを特徴とするものである。
【0023】
この発明によれば、ナット部材、ロックカムおよびロックローラがケーシング内にまとめて収納された状態になり、シートボトムのフレーム側を複雑な構造にしなくてもよくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るリクライニング構造が適用された状態のシートの側部を示す斜視図である。この図に示すように、本発明のリクライニング構造2は、着座席としてのシートボトム11と、このシートボトム11の後縁部に傾倒姿勢変更可能に連結されたシートバック12とからなるシート1の、シートボトム11およびシートバック12間に介設されるものである。
【0025】
すなわち、シートボトム11の幅方向両側部(図1には一方側のみ示している)には、断面視でコ字形状のボトムフレーム16が設けられ、このボトムフレーム16の後端部に互いに対向したボトムブラケット15が付設されている。また、シートバック12の幅方向両側部にも断面視でコ字形状のバックフレーム17が設けられている。このバックフレーム17は、下端部が上記ボトムブラケット15間に狭持された状態でボトムブラケット15の幅方向に延びる連結軸13回りに回動自在に軸支されている。
【0026】
かかるボトムフレーム16の後部とバックフレーム17の下部との間の各コ字状溝部分に本発明に係るクライニング構造2が介設され、このリクライニング構造2の操作によって任意に設定されたシートバック12の傾倒姿勢がロックされたり、ロック解除されるようになっている。
【0027】
図2は、本発明に係るリクライニング構造2の一実施形態を示す分解斜視図である。この実施形態のリクライニング構造2においては、第1実施形態のロック機構が適用されている。この図に示すように、リクライニング構造2は、シートボトム11(図1)の後側部に固定されるケーシング3と、このケーシング3に前後方向に向けて嵌装されるスパイラルロッド4と、前後動が規制された状態でこのスパイラルロッド4に螺着されてケーシング3に内装されるナット部材5と、上記スパイラルロッド4に直交する方向に延びるカム支持軸(第3軸)6回りに回動可能に上記ケーシングに内装されるロックカム7と、このロックカム7と上記ナット部材5との間に介設されるロックローラ8と、このカムを上記カム支持軸6回りに回動操作してロック姿勢とロック解除姿勢との間で姿勢変更させる操作レバー9とを備えた基本構成を有している。
【0028】
上記ケーシング3は、左右対称に形成された第1片割れケーシング31と、第2片割れケーシング32とからなっている。各片割れケーシング31,32には、対向面に互いに対応した、上記ナット部材5を遊嵌するためのナット部材装着室33が設けられているとともに、このナット部材装着室33の上方位置に上記ロックカム7を装填する扇形状を呈した下細りのロックカム装着室34が設けられている。また、ナット部材装着室33の前後位置には、上記スパイラルロッド4を遊嵌するための正面視で半円状を呈した前後方向に延びるロッド嵌装室35が設けられている。
【0029】
そして、ナット部材装着室33とロックカム装着室34との間は連通状態とされ、この連通部分に上記ロックローラ8を装着するローラ装着室36が形成されている。
【0030】
かかるケーシング3の両側部には、ケーシング3と一体の幅方向一対の回動軸37が突設されている。そしてケーシング3が上記ボトムフレーム16(図1)のコ字状溝に嵌め込まれた状態で上記各回動軸37がボトムフレーム16の側壁に穿設された装着孔に嵌め込まれることによって、ケーシング3が回動軸37回りに共回り可能に軸支されるようになっている。
【0031】
上記スパイラルロッド4には、後端部に結合孔を有する軸座41が設けられている一方、シートバック12の側部下端であって連結軸13より斜め下方位置にはバックフレーム17の側板間を架橋するようにリンク軸(第2軸)42が設けられ、このリンク軸42に上記軸座41が摺接状態で貫通されている。これによってボトムフレーム16とバックフレーム17とがケーシング3およびスパイラルロッド4を介して連結軸13、リンク軸42および回動軸37の3点支持で互いにリンクされた状態になるようにしている。
【0032】
また、スパイラルロッド4には外周面に所定ピッチで雄スパイラルが形成されている一方、上記ナット部材5には、軸心位置に上記雄スパイラルに対応した雌スパイラルを有するスパイラルホール51が螺設されている。そして、このスパイラルホール51にスパイラルロッド4が螺着された状態のナット部材5が装着室33に装着されている。
【0033】
かかるナット部材5は、前後長がナット部材装着室33の前後長より短く寸法設定されているとともに、前後面から前方および後方に向けて突設されたスパイラルホール51と同心の前後一対の筒体52を有している。
【0034】
これら筒体52の外形寸法はロッド嵌装室35の内径寸法より僅かに小さく寸法設定されているとともに、前後の筒体52間の外寸法は、ナット部材装着室33の前後長より若干長く寸法設定され、これによってナット部材5がローラ装着室36に装着された状態で前後の筒体52が前後のロッド嵌装室35に摺接状態で内嵌されるとともに、ナット部材5本体の前後端面とナット部材装着室33の前後内面との間にそれぞれ隙間が形成されるようにしている。かかる前後の隙間にベアリング53がそれぞれ装着され、ナット部材装着室33内でのナット部材5の回転が円滑に行われるようにしている。
【0035】
また、後部のベアリング53のさらに後方には、筒体52にワッシャ54が外嵌されている。かかるワッシャ54の存在で回転している後部のベアリング53がナット部材装着室33の後部壁に直接当接することを回避し、かつ、シートボトム11への着座者がシートバック12に凭れ掛かったときの力を、ベアリング53を介してこのワッシャ54で受けることによりケーシング3が破損し難くなるように補強している。
【0036】
上記カム支持軸6は、中央部が角柱状に形成されている一方、上記ロックカム7の上部には上記カム支持軸6の角柱状の部分に対向した幅方向に延びる角孔71が穿設され、カム支持軸6を角孔71に嵌入することによってロックカム7がカム支持軸6の軸心回りに共回りし得るようになっている。かかるカム支持軸6は、長さ寸法がロックカム7の幅寸法より長く寸法設定され、カム支持軸6が角孔71に嵌入された状態でその両側部が角孔71から若干外部に突出するようになっている。
【0037】
そして、カム支持軸6の角孔71から第1片割れケーシング31側に突出した部分には、端面から切り込まれて形成した割れ溝61が設けられているとともに、同第2片割れケーシング32側に突出した部分には角状の係止突片62が突設されている。上記割れ溝61は、第1片割れケーシング31の上部の支持孔に挿通されて外部に突出したカム支持軸6の端部に外嵌されるコイルばね63の一方端を嵌め込むものであり、コイルばね63の他方端が第1片割れケーシング31の適所に止められることにより、カム支持軸6に時計方向に向かう軸心回りの付勢力を付与するようにしている。また、上記係止突片62は、第2片割れケーシング32の上部の支持孔に挿通されて後述するリンクアーム93に接続されるものである。
【0038】
図3は、ロックカム7の拡大斜視図であり、図4は図3のA−A線断面図である。また、図5は図3のB−B線断面図である。これらの図に示すように、ロックカム7は、下部に角孔71の孔心を中心とした幅方向一対の円弧縁部72を有しているとともに、これら円弧縁部72間に周面が凹没されることによって形成した円弧溝73が形成されている。
【0039】
上記円弧溝73は、図5に示すように、溝深さが浅く、かつ、溝幅寸法がロックローラ8の直径よりも相当大きいロック溝74と、このロック溝74の前方位置(図5の左方)に形成された、溝幅寸法がロックローラ8の直径より若干大きく、かつ、溝深さが上記ロック溝74より深いロック解除溝75とからなっている。上記ロック溝74は、幅方向中央部の溝底とナット部材5の周面との間の距離がロックローラ8の径寸法と同一かあるいは僅かに大きく寸法設定されているとともに、円弧縁部72に向かうに従って溝底とナット部材5の周面との間の距離が漸減するように寸法設定されている。
【0040】
かかるロックカム7の円弧溝73とナット部材5の周面との間にロックローラ8がスパイラルロッド4と平行に配設されている。従って、図4および図5に実線で示すように、ロックローラ8がロック溝74に位置した状態、すなわちロックカム7がロック姿勢に設定された状態でスパイラルロッド4の前後動によりナット部材5が正逆回転しようとすると、ロック溝74内でナット部材5の周面に載置された状態のロックローラ8は、転動しながらロック溝74を隙間間隔が小さくなる円弧縁部72の方向に移動し、これによるいわゆる楔効果によってナット部材5の回転が規制されてスパイラルロッド4の前後動が阻止され、シートバック12の傾倒姿勢がロックされる。
【0041】
ついで、図4および図5に二点鎖線で示すように、ロックローラ8がロック解除溝75に位置した状態、すなわちロックカム7がロック解除姿勢に設定された状態では、ロックローラ8が溝の深いロック解除溝75に嵌まり込んでいるためロックローラ8はナット部材5の回転に追随して回転し得るようになっており、従ってスパイラルロッド4の前後動が可能になり、これによってシートバック12の傾倒姿勢を任意に設定することが可能になる。
【0042】
上記操作レバー9は、図1および図2に示すように、L字状に形状設定されたレバー本体91と、このレバー本体91の前部に形成された操作部92と、上記レバー本体91とカム支持軸6との間に介設されるリンクアーム93とからなっている。上記レバー本体91の下端部には、上記ケーシング3の回動軸37に外嵌される外嵌孔94が穿設されているとともに、この外嵌孔94の後方の斜め上部位置には、上記リンクアーム93にリンクされる上下方向に延びた長孔95が穿設されている。
【0043】
また、レバー本体91の下端縁部には、下方に向かって延びたねじ受け突片96が突設されている一方、第2片割れケーシング32の後部にも下方に向けて突設されたねじ受け突片38が設けられ、これら両ねじ受け突片38,96間にコイルばね97が張設されることによって操作レバー9は常に回動軸37回りに反時計方向に向かう付勢力を受けるようになっている。
【0044】
上記リンクアーム93は、上部にカム支持軸6の係止突片62に外嵌されて連結される角孔状の連結孔98を有しているとともに、下部にレバー本体91の長孔95に向かって突設された棒状のリンク突片99を有している。そして、カム支持軸6が第2片割れケーシング32を貫通して外部に突出した状態で連結孔98が係止突片62に外嵌されるとともに、リンク突片99が回動軸37に軸支されたレバー本体91の長孔95に嵌入されることによって、カム支持軸6と操作レバー9とがリンクアーム93を介して互いにリンクされるようになっている。
【0045】
従って、図1に示すように、リクライニング構造2がボトムフレーム16およびバックフレーム17間に組み付けられた状態、すなわちロックカム7がロック姿勢に設定された状態(図4および図5に実線で表示)で、操作レバー9の操作部92をコイルばね97の付勢力に抗して上方に向けて操作すると、レバー本体91が回動軸37回りに時計方向に回動し、これによって長孔95内のリンク突片99が後方に向かって移動してリンクアーム93がカム支持軸6の軸心回りに反時計方向に回動する。
【0046】
この回動によってカム支持軸6が軸心回りに反時計方向に回動し、これによるロックカム7の同方向への回動によって、図4および図5に二点鎖線で示すように、ロックカム7は、ロック姿勢からロック解除姿勢に姿勢変更する。
【0047】
図6は、本発明の作用を説明するための側面断面視の説明図であり、(イ)は、シートバック12の傾倒姿勢がロックされた状態、(ロ)は、シートバック12の傾倒姿勢のロックが解除された状態をそれぞれ示している。まず、図6の(イ)に示す状態では、コイルばね97の付勢力によってレバー本体91が回動軸37回りに反時計方向に向かう力を受け、これによって操作部92が下方に下がったホームポジションに位置しているとともに、ロックカム7は、コイルばね63(図2)の付勢力によってカム支持軸6回りに反時計方向に向かう力を受け、これによってロック姿勢に姿勢設定されている。
【0048】
そして、カム支持軸6がロック姿勢に姿勢設定された状態では、バックフレーム17を連結軸13回りに回動させようとしても、ナット部材5の回転がロックカム7のロック溝74とナット部材5の外周面との間で双方に当接したロックローラ8によって阻止されているため、スパイラルロッド4の前後動が規制されており、これによってスパイラルロッド4にリンク軸42およびバックフレーム17を介して連結されたシートバック12は、その傾倒が阻止された状態になっている。
【0049】
従ってこの状態では、シートボトム11への着座者がシートバック12に凭れ掛かってもシートバック12が後方に倒れるような不都合は起こらないし、図略のシートベルトの一端部がバックフレーム17に固定されているような場合に、車両の急停止や衝突によってシートベルトを介してバックフレーム17に前方に向かう大きな力が加わっても、シートバック12が前方に倒れるようなことはなく安全である。
【0050】
ついで、シートバック12の傾倒姿勢を変更するときは、図6の(ロ)に示すように、操作部92を把持して操作レバー9を上方に向けて引き上げればよい。このようにすると、レバー本体91の回動軸37回りの時計方向への回動によって長孔95に嵌入されているリンク突片99が後方に向かって押圧されてリンクアーム93が反時計方向に回動し、これによるカム支持軸6を介したロックカム7の反時計方向への回動によってロックカム7は図6の(イ)に示すロック姿勢から図6の(ロ)に示すロック解除姿勢に姿勢変更し、これによって、図4および図5に二点鎖線で示すように、ロックローラ8がロック解除溝75に嵌まり込んでロック解除溝75に遊嵌された状態になるため、ロックローラ8は、ロックカム7とロックローラ8との間に押圧狭持された状態から開放される。
【0051】
そして、ロックローラ8がロック解除姿勢に設定された状態では、ナット部材5が自在に回転し得るようになっているため、この状態を維持しながら(すなわち操作部92を上方に引き上げた状態で)シートバック12を操作して傾倒姿勢を変更すれば、その動きがバックフレーム17およびリンク軸42を介してスパイラルロッド4の前後動に伝達され、スパイラルロッド4に噛合しているナット部材5が回転しつつスパイラルロッド4が前後動し、これによってシートバック12を任意の傾倒姿勢に設定することができる。
【0052】
そして、シートバック12の任意の傾倒姿勢が設定された状態で、操作部92から手を放せば、レバー本体91はコイルばね97の付勢力によって回動軸37回りに反時計方向に回動するとともに、レバー本体91の回動およびコイルばね63の付勢力によってロックカム7がカム支持軸6回りに時計方向に回動し、元のロック姿勢に姿勢変更してナット部材5の回転を規制するため、シートバック12の設定された傾倒姿勢がロックされる。
【0053】
以上詳述したように、本発明のリクライニング構造2は、ロックカム7の円弧面に浅溝のロック溝74と深溝のロック解除溝75とからなる円弧溝73を凹設し、このような円弧溝73とナット部材5の外周面との間に、ロック溝74に嵌まり込んだ状態では転動が阻止されるがロック解除溝75に嵌まり込んだ状態では転動するロックローラ8を介設してなるものであるため、シートバック12の傾倒姿勢を連続的にいずれの角度にでも設定することが可能になり、従来の歯車の歯間にカムの先端の噛合刃を噛合させることによる歯車の回転阻止でシートバックの傾倒姿勢をロックする歯車方式のロック機構の場合、歯のピッチに対応した角度毎にしかシートバックの姿勢設定を行うことができないという不都合が解消され、シートバック12の姿勢設定の自由度が増大する。
【0054】
図7は、本発明に適用されるロック機構の第2実施形態を示す断面図である。第2実施形態のロック機構においては、ナット部材5aの外周面に、周方向に等ピッチで前後方向(図の紙面に直交する方向)に延びる複数条の凸条55が形成されている。それぞれの凸条55は、断面視で中心角が180度より小さく、かつ、径寸法がロックローラ8の径寸法より小さい円弧状に形成されている。その他の構成は、第1実施形態のものと同様である。
【0055】
第2実施形態のリクライニング構造2aによれば、ロックカム7がロック姿勢に設定された状態で、ナット部材5aの周面とロック溝74の内面との間に狭持されたロックローラ8が、凸条55の存在でより効果的にロック溝74の内壁面に押し付けられるため、ナット部材5aの回転がより確実に阻止され、これによってシートバック12の設定された傾倒姿勢をロックすることが可能になる。
【0056】
図8は、本発明に適用されるロック機構の第3実施形態を示す断面図である。この実施形態においては、ナット部材5bの外周面に、周方向に等ピッチで前後方向に延びる複数条の凹条56が形成されている。それぞれの凹条56は、断面視で中心角が180度より小さく、かつ、径寸法がロックローラ8の径寸法と同一であるか、それより小さい円弧状に形成されている。その他の構成は、第1実施形態のものと同様である。
【0057】
第2実施形態のリクライニング構造2aによれば、ロックカム7がロック姿勢に設定された状態で、ナット部材5bの周面とロック溝74の内面との間に狭持されたロックローラ8が凹条56に嵌まり込み、これによってロックローラ8のナット部材5b周面での摺動が阻止された状態になってナット部材5bとスパイラルロッド4回りに共回りするため、ナット部材5bの回転がより確実に阻止され、設定されたシートバック12の傾倒姿勢がより確実にロックされる。
【0058】
図9は、本発明に適用されるロック機構の第4実施形態を示す断面図であり、(イ)は、ナット部材5の回転がロック解除された状態、(ロ)は、ナット部材5の回転がロックされた状態をそれぞれ示している。
【0059】
この実施形態のロック機構は、図9に示すように、第1実施形態のロック機構において、ロックローラ8とナット部材5との間に薄い板状の弾性部材58が介設されてなるものである。上記弾性部材58は、ゴム板あるいは薄い板ばねで形成され、幅寸法がロックカム7aの幅寸法より若干長めに設定されて両側部に下方に向かって折り曲げられて形成した幅方向一対の折曲げ係止部58aが設けられているとともに、中央部に正面視で略半円状の下方に向かって凹没したローラ支持部58bが設けられている。
【0060】
ローラ支持部58bの曲率半径の内寸法は、ロックローラ8の半径より若干小さめに寸法設定されている。そして、ローラ支持部58bをロックローラ8の軸心位置から同心で突出した突出軸に外嵌することにより、ロックローラ8をローラ支持部58b内に嵌め込み得るようになっている。
【0061】
そして、ロックローラ8は、ロックカム7aのロック溝74に装着された状態で上記突出軸が弾性部材58のローラ支持部58bに嵌め込まれることによって、円弧溝73への装着状態が安定するようになされている。
【0062】
第4実施形態のロック機構によれば、図9の(イ)に示す状態でシートバック12に力が掛かることによりナット部材5がスパイラルロッド4回りに回転しようとすれば、図9の(ロ)に示すように、弾性部材58がナット部材5の回転に引きずられて回転方向に弾性変形し、これによってロックローラ8がロック溝74の中心位置から側方に移動して楔効果で係止され、ナット部材5の回転が規制されてシートバック12の傾倒がロックされる。
【0063】
このように、ロックカム7aのロック溝74に装着されるロックローラ8とナット部材5の外周面との間に弾性部材58を介設することにより、ロックローラ8を常にロック溝74の幅方向の中心位置に位置させることが可能になり、これによってナット部材5の回転方向に拘らず、左右同一変位でナット部材5の回転をロックすることができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ロックカムのカム面を、アンロック位置ではロックローラをフリーにする形状とし、ロック位置では回動方向に直交する方向の円弧状に形成されて、ロックローラをナット部材の外周面に押圧するとともに、両端側は外周面より大きな曲率に設定したため、シートバックの傾倒姿勢を無段階的にいずれの角度にでも設定することができ、従来の歯車の歯間にカム先端の刃を噛合させることによる歯車の回転阻止でシートバックの傾倒姿勢をロックする歯車方式のロック機構の場合、歯のピッチに対応した角度毎にしかシートバックの姿勢設定を行うことができず、さらにハーフロックになり易いという不都合が存在するが、請求項1の発明ではかかる不都合が存在せず、シートバックの姿勢設定の自由度が増大し、より快適な状態を自由に選択してシートに着座することができる。
【0065】
本発明の請求項2記載のシートのリクライニング構造によれば、ロックカムをロック位置の方向に付勢する付勢手段を設けたため、シートバックの傾倒姿勢を変更するときのみ、付勢手段の付勢力に抗して操作桿を操作してロックカムをロック解除位置に設定することができ、操作桿の操作を止めることでロックカムはロック位置に復帰し、任意に選択された傾倒姿勢を再度ロック状態にすることができる。
【0066】
本発明の請求項3記載のシートのリクライニング構造によれば、ナット部材の周面に周方向に複数条の前後方向に延びた凸条または凹条を設けたため、カムがロック姿勢に設定された状態で、ナット部材の周面と円弧溝の内壁面との間に狭持されたロックローラが、凸条または凹条の存在でより効果的に円弧溝の内壁面に押し付けられ、これによってナット部材の回転をより確実に阻止することができる。
【0067】
本発明の請求項4記載のシートのリクライニング構造によれば、ロックローラとナット部材の周面との間にロックローラをナット部材の外周面の中立位置に復帰させる弾性部材を介設したため、普段はロックローラを中立位置に位置させることができるとともに、ナット部材がスパイラルロッド回りに回転するときは、弾性部材がナット部材の回転に引きずられて回転方向に弾性変形し、これによってロックローラが円弧溝の中心位置から側方に移動して弾性部材を介した楔効果で係止され、ナット部材の回転をより確実に阻止することができる。
【0068】
また、普段はロックローラが円弧溝の幅方向の中心位置に位置していることにより、ナット部材の回転方向に拘らず、左右同一変位でナット部材の回転をロックすることができる。
【0069】
請求項5記載のシートのリクライニング構造によれば、ナット部材、ロックカムおよびロックローラをシートボトムに取り付けられるケーシングに内装したため、ナット部材等を装着するためにシートボトムのフレーム側を複雑な構造にしなくてもよく、その分製造コストの低減化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリクライニング構造が適用された状態のシートの側部を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るリクライニング構造の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】ロックカムの拡大斜視図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】本発明の作用を説明するための側面断面視の説明図であり、(イ)は、シートバックの傾倒姿勢がロックされた状態、(ロ)は、シートバックの傾倒姿勢のロックが解除された状態をそれぞれ示している。
【図7】本発明に適用されるロック機構の第2実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に適用されるロック機構の第3実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に適用されるロック機構の第4実施形態を示す断面図であり、(イ)は、ナット部材の回転がロック解除された状態、(ロ)は、ナット部材の回転がロックされた状態をそれぞれ示している。
【図10】従来のシートのリクライニング構造を例示する斜視図である。
【符号の説明】
1 シート
11 シートボトム
12 シートバック
2 リクライニング構造
3 ケーシング
4 スパイラルロッド
5 ナット部材
6 カム支持軸
7 ロックカム
73 円弧溝
8 ロックローラ
9 操作レバー
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a seat reclining structure configured to adjust a tilting posture of a seat back.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a reclining structure of a seat 1 suitable for a vehicle as shown in FIG. 10 is known. This reclining structure is for adjusting and setting the tilt posture of the seat back 12, and is supported by the seat bottom 11 and the rear edge of the seat bottom 11 so as to be rotatable around the connecting shaft 13. It is interposed between the seat back 12.
[0003]
The reclining structure 100 includes a casing 110 attached to the rear end of the side portion of the seat bottom 11, a nut member 120 that is rotatably mounted around the axis of the casing 110, and a side surface of the lower edge portion of the seat back 12. And a spiral rod 130 rotatably supported around the link shaft 14 projecting from the nut member 120 and extending in a direction orthogonal to the spiral rod 130 housed in the casing 110. A cam member 150 pivotally supported around the support shaft 140 and an operation lever 160 attached to the tip of the support shaft 140 are provided.
[0004]
The connecting shaft 13 is provided at a front position on the side surface of the seat back 12, and is supported by a bracket 15 protruding upward from the rear edge of the seat bottom 11 so as to be rotatable about its own axis. At the same time, the link shaft 14 is provided at a rear position on the side surface of the seat back 12, and the spiral rod 130 is moved back and forth by rotating the seat back 12 forward and backward around the connecting shaft 13. The nut member 120 rotates forward and backward around the spiral rod 130.
[0005]
Further, an escape hole 12a extending in the vertical direction in which the link shaft 14 is inserted is formed in the side surface of the seat back 12, and the rotation of the spiral rod 130 around the connecting shaft (first axis) 13 of the seat back 12 is performed. The interference with the seat back 12 of the link shaft 14 when converting to the forward and backward movement is released by the escape hole 12a.
[0006]
The nut member 120 is formed by a gear having a plurality of teeth 121 provided on the outer peripheral surface at a predetermined pitch, while the cam member 150 is a latch that fits between the teeth of the nut member 120. The nut member 120 has a blade 151. The nut member 120 is prevented from rotating around the spiral rod 130 when the locking blade 151 is fitted between the teeth 121, and can be rotated when the nut member 120 is detached from between the teeth 121. It is like that.
[0007]
In addition, a coil spring 170 is stretched between an appropriate position in front of the support shaft 140 of the operation lever 160 and a lower position of the side surface of the seat bottom 11, and thus the operation lever 160 is always counter-rotated around the support shaft 140. A biasing force directed in the clockwise direction is applied. Therefore, normally, the locking blade 151 of the cam member 150 is engaged with the teeth 121 of the nut member 120, thereby preventing the rotation of the nut member 120. By operating upward against the urging force, the engagement between the locking blade 151 and the teeth 121 is released as shown by a two-dot chain line in FIG. It will be in the state which can be rotated forward / reversely around the spiral rod 130.
[0008]
Therefore, the tilting posture of the seat back 12 is normally locked because the spiral rod 130 cannot move back and forth, but the nut member 120 can be rotated by operating the operation lever 160 upward. Therefore, the spiral rod 130 can be moved back and forth, whereby the tilting posture of the seat back 12 can be changed. Then, when the hand is released from the operation lever 160 in a state in which the tilting posture of the seat back 12 is selected, the operation lever 160 returns to the original position by the urging force of the coil spring 170, and thereby the nut member 120 of the cam member 150. The setting posture of the seat back 12 is locked again by the engagement.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional reclining structure 100 as described above, the rotation of the nut member 120 is locked while the locking blade 151 of the cam member 150 is engaged with the teeth 121 of the nut member 120. For this reason, the locked phase of the nut member 120 is limited by the pitch of the teeth 121, and therefore, the seatback 12 cannot be locked in an arbitrary tilted posture steplessly. Further, when performing the locking operation, there is a disadvantage that the locking blade 151 may come into contact with the tooth tip of the nut member to be in a half-locked state.
[0010]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and is a seat reclining structure in which half-lock does not occur and the tilting posture of the seat back can be set steplessly and locked. The purpose is to provide.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a seat in which a seat back is supported by a seat bottom so as to be tiltable forward and backward, and a rear end portion of a spiral rod for tilting the seat back forward and backward is supported by the seat back. On the other hand, the front end side of the spiral rod is screwed to the seat bottom, and a cylindrical nut member is attached so as to be rotatable and the back-and-forth movement is restricted, and the nut portion is rotated in the axial direction. A lock cam that is movably mounted and has a cam surface facing the outer peripheral surface of the nut member with a predetermined gap therebetween, and the nut member between the cam surface of the lock cam and the outer peripheral surface of the nut member The cam surface of the lock cam has a shape that makes the lock roller free at the unlock position, and rotates at the lock position. Is formed in the direction of the arc shape perpendicular to the direction, with pressing the locking roller on the outer peripheral surface of the nut member, both ends is characterized in that it is set to a large curvature of the outer peripheral surface.
[0012]
According to the present invention, the tilting posture of the seat back can be arbitrarily changed in the state where the lock cam is set to the unlock position, while in the state where the lock cam is set to the lock position by the operation rod, the lock cam Since the lock roller is pressed toward the nut member so as to face the outer peripheral surface of the nut member, the seat back does not fall even if the seated person leans on the seat back. Further, when a large forward force is applied to the seat back via the seat belt due to a sudden stop of the vehicle or the like, the lock roller moves along with the circumferential surface of the nut member and the arc groove along with the rotation of the nut member due to the forward movement of the spiral rod. And the rotation of the nut member is regulated by the wedge effect, so that there is no inconvenience that the seat back moves forward.
[0013]
Next, in a state where the tilt of the seat back is locked, the seat back can be tilted by changing the lock cam to the unlocked position by an operation of an operating rod or the like. After the arbitrary tilting posture of the seat back is set, the selected tilting posture of the seat back is locked by setting the cam to the lock position again by operating the operation lever.
[0014]
As described above, the lock mechanism that locks the tilting posture of the seat back is configured by inserting the lock roller between the cam surface of the lock cam and the outer peripheral surface of the nut member. It can be set at any angle, and a gear-type locking mechanism that locks the tilting posture of the seat back by preventing the rotation of the gear by engaging the meshing blade at the tip of the cam between the teeth of the conventional gear. In this case, the seat back posture can be set only for each angle corresponding to the tooth pitch, and the inconvenience that the meshing blade rides on the tooth tip of the gear and becomes half locked occurs. This invention does not cause such inconvenience.
[0015]
The seat reclining structure according to claim 2 of the present invention is characterized in that in the seat reclining structure according to claim 1, urging means for urging the lock cam in the direction of the lock position is provided. It is.
[0016]
According to this seat reclining structure, the locking cam is normally set at the locking position by the urging force of the urging means, so that the seat back is locked in a state where the set tilting posture is stable. Then, only when the tilting posture of the seat back is changed, the lock cam is set to the unlocked position by operating the operating rod against the urging force of the urging means. By doing so, the seat back is in a state in which the tilting posture can be changed, and by stopping the operation of the operating rod, the cam returns to the locked position, and the arbitrarily selected tilting posture is locked again.
[0017]
The seat reclining structure according to claim 3 of the present invention is the seat reclining structure according to claim 1 or 2, wherein a plurality of ridges extending in the front-rear direction in the circumferential direction are provided on the circumferential surface of the nut member. A concave line is provided.
[0018]
According to the reclining structure of the seat, the lock roller held between the peripheral surface of the nut member and the inner wall surface of the arc groove in the state where the cam is set in the locked posture is the presence of a ridge or a groove. Since the nut member is more effectively pressed against the inner wall surface of the arc groove, the rotation of the nut member is more reliably prevented, thereby making it possible to more reliably lock the set tilting posture of the seat back.
[0019]
The seat reclining structure according to a fourth aspect of the present invention is the seat reclining structure according to any one of the first to third aspects, wherein the lock roller is disposed between the lock roller and the nut member. The elastic member which returns to the neutral position of an outer peripheral surface is interposed, It is characterized by the above-mentioned.
[0020]
According to the reclining structure of the seat, when the nut member tries to rotate around the spiral rod, the elastic member is dragged by the rotation of the nut member and elastically deforms in the rotational direction. From the side to the side and locked by the wedge effect, the rotation of the nut member is restricted, and the tilt of the seat back is locked.
[0021]
As described above, the elastic member is interposed between the lock roller mounted in the arc groove of the cam and the outer peripheral surface of the nut member, so that the lock roller can always be positioned at the center position in the width direction of the arc groove. Thus, the rotation of the nut member can be locked with the same left and right displacement regardless of the rotation direction of the nut member.
[0022]
The seat reclining structure according to claim 5 is the seat reclining structure according to any one of claims 1 to 4, wherein the nut member, the lock cam and the lock roller are provided in a casing attached to the seat bottom. It is characterized by.
[0023]
According to the present invention, the nut member, the lock cam, and the lock roller are collectively housed in the casing, and the frame side of the seat bottom does not need to have a complicated structure.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a perspective view showing a side portion of a seat in a state where a reclining structure according to the present invention is applied. As shown in this figure, the reclining structure 2 of the present invention includes a seat bottom 11 that is a seat and a seat back 12 that is connected to the rear edge of the seat bottom 11 so that the tilting posture can be changed. The seat bottom 11 and the seat back 12 are interposed.
[0025]
That is, a U-shaped bottom frame 16 in a cross-sectional view is provided on both sides in the width direction of the seat bottom 11 (only one side is shown in FIG. 1), and the rear ends of the bottom frame 16 are opposed to each other. The bottom bracket 15 is attached. In addition, U-shaped back frames 17 in cross-sectional view are also provided on both sides in the width direction of the seat back 12. The back frame 17 is pivotally supported around a connecting shaft 13 extending in the width direction of the bottom bracket 15 with a lower end portion sandwiched between the bottom brackets 15.
[0026]
A reclining structure 2 according to the present invention is interposed in each U-shaped groove portion between the rear portion of the bottom frame 16 and the lower portion of the back frame 17, and the seat back arbitrarily set by the operation of the reclining structure 2. The 12 tilting postures are locked or unlocked.
[0027]
FIG. 2 is an exploded perspective view showing an embodiment of the reclining structure 2 according to the present invention. In the reclining structure 2 of this embodiment, the locking mechanism of the first embodiment is applied. As shown in this figure, the reclining structure 2 includes a casing 3 fixed to the rear side portion of the seat bottom 11 (FIG. 1), a spiral rod 4 fitted in the casing 3 in the front-rear direction, A nut member 5 that is screwed onto the spiral rod 4 in a state in which the movement is restricted and is housed in the casing 3, and a cam support shaft (third axis) 6 that extends in a direction perpendicular to the spiral rod 4 is rotated. A lock cam 7 that can be housed in the casing, a lock roller 8 interposed between the lock cam 7 and the nut member 5, and a rotating posture of the cam about the cam support shaft 6 to lock the cam. And a control lever 9 for changing the posture between the unlocking posture and the unlocking posture.
[0028]
The said casing 3 consists of the 1st piece crack casing 31 and the 2nd piece crack casing 32 which were formed symmetrically. Each of the split casings 31 and 32 is provided with a nut member mounting chamber 33 for loosely fitting the nut member 5 corresponding to the opposing surfaces, and the lock cam is positioned above the nut member mounting chamber 33. 7 is provided with a thin lock cam mounting chamber 34 having a fan shape. Further, at the front and rear positions of the nut member mounting chamber 33, a rod fitting chamber 35 extending in the front-rear direction having a semicircular shape in front view for loosely fitting the spiral rod 4 is provided.
[0029]
The nut member mounting chamber 33 and the lock cam mounting chamber 34 are in communication with each other, and a roller mounting chamber 36 in which the lock roller 8 is mounted is formed in this communication portion.
[0030]
On both sides of the casing 3, a pair of rotation shafts 37 in the width direction integral with the casing 3 are provided so as to project. When the casing 3 is fitted in the U-shaped groove of the bottom frame 16 (FIG. 1), the rotating shafts 37 are fitted into the mounting holes formed in the side walls of the bottom frame 16. The rotary shaft 37 is pivotally supported so that it can rotate together.
[0031]
The spiral rod 4 is provided with a shaft seat 41 having a coupling hole at the rear end portion, and at the lower end of the side portion of the seat back 12 and obliquely below the connecting shaft 13 between the side plates of the back frame 17. A link shaft (second shaft) 42 is provided so as to cross-link the shaft shaft 41, and the shaft seat 41 passes through the link shaft 42 in a sliding contact state. Thus, the bottom frame 16 and the back frame 17 are linked to each other by the three-point support of the connecting shaft 13, the link shaft 42, and the rotating shaft 37 through the casing 3 and the spiral rod 4.
[0032]
The spiral rod 4 is formed with a male spiral at a predetermined pitch on the outer peripheral surface, while the nut member 5 is provided with a spiral hole 51 having a female spiral corresponding to the male spiral at the axial position. ing. The nut member 5 with the spiral rod 4 screwed into the spiral hole 51 is mounted in the mounting chamber 33.
[0033]
The nut member 5 has a front-rear length shorter than the front-rear length of the nut member mounting chamber 33 and a pair of front and rear cylinders concentric with a spiral hole 51 projecting forward and rearward from the front-rear surface. 52.
[0034]
The outer dimensions of these cylindrical bodies 52 are set slightly smaller than the inner diameter dimension of the rod fitting chamber 35, and the outer dimensions between the front and rear cylindrical bodies 52 are slightly longer than the front and rear lengths of the nut member mounting chamber 33. Thus, with the nut member 5 mounted in the roller mounting chamber 36, the front and rear cylindrical bodies 52 are fitted into the front and rear rod mounting chambers 35 in a sliding contact state, and the front and rear end surfaces of the nut member 5 main body And gaps are formed between the front and rear inner surfaces of the nut member mounting chamber 33. Bearings 53 are mounted in the front and rear gaps, respectively, so that the nut member 5 is smoothly rotated in the nut member mounting chamber 33.
[0035]
A washer 54 is externally fitted to the cylindrical body 52 further rearward of the rear bearing 53. When the rear bearing 53 rotating due to the presence of the washer 54 avoids coming into direct contact with the rear wall of the nut member mounting chamber 33 and the seated person on the seat bottom 11 leans against the seat back 12 The casing 3 is reinforced so that the casing 3 is less likely to be damaged by receiving this force by the washer 54 via the bearing 53.
[0036]
The cam support shaft 6 is formed in a prismatic shape at the center, and a square hole 71 extending in the width direction facing the prismatic portion of the cam support shaft 6 is formed in the upper portion of the lock cam 7. The lock cam 7 can rotate about the axis of the cam support shaft 6 by fitting the cam support shaft 6 into the square hole 71. The cam support shaft 6 is set to have a length that is longer than the width of the lock cam 7, so that both sides of the cam support shaft 6 protrude slightly outward from the square hole 71 in a state where the cam support shaft 6 is fitted in the square hole 71. It has become.
[0037]
And the part which protruded from the square hole 71 of the cam support shaft 6 to the 1st piece crack casing 31 side is provided with the crack groove | channel 61 cut and formed from the end surface, and the 2nd piece crack casing 32 side is provided. An angular locking projection 62 is projected from the protruding portion. The crack groove 61 is inserted into one end of a coil spring 63 which is inserted into an end portion of the cam support shaft 6 which is inserted into the support hole in the upper part of the first piece crack casing 31 and protrudes to the outside. The other end of the spring 63 is stopped at an appropriate position of the first piece-breaking casing 31, so that the cam support shaft 6 is given a biasing force around the axial center in the clockwise direction. Moreover, the said locking protrusion 62 is inserted in the support hole of the upper part of the 2nd piece crack casing 32, and is connected to the link arm 93 mentioned later.
[0038]
FIG. 3 is an enlarged perspective view of the lock cam 7, and FIG. 4 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. FIG. 5 is a sectional view taken along line BB in FIG. As shown in these drawings, the lock cam 7 has a pair of arc edges 72 in the width direction centering on the hole center of the square hole 71 at the lower portion, and the circumferential surface is recessed between these arc edges 72. An arc groove 73 formed by being immersed is formed.
[0039]
5, the arc groove 73 has a shallow groove depth and a groove width dimension that is considerably larger than the diameter of the lock roller 8, and a forward position of the lock groove 74 (see FIG. 5). The unlocking groove 75 is formed on the left side and has a groove width dimension slightly larger than the diameter of the lock roller 8 and a groove depth deeper than the lock groove 74. The lock groove 74 is set such that the distance between the groove bottom at the center in the width direction and the peripheral surface of the nut member 5 is the same as or slightly larger than the diameter of the lock roller 8, and the arc edge 72. The dimension is set so that the distance between the groove bottom and the peripheral surface of the nut member 5 gradually decreases as it goes to.
[0040]
A lock roller 8 is disposed in parallel with the spiral rod 4 between the arc groove 73 of the lock cam 7 and the peripheral surface of the nut member 5. Therefore, as indicated by the solid line in FIGS. 4 and 5, the nut member 5 is moved forward and backward by the spiral rod 4 with the lock roller 8 positioned in the lock groove 74, that is, with the lock cam 7 set in the lock posture. When trying to rotate in the reverse direction, the lock roller 8 placed on the peripheral surface of the nut member 5 in the lock groove 74 moves while moving in the direction of the arc edge 72 where the clearance gap is reduced. Then, the so-called wedge effect thereby restricts the rotation of the nut member 5 to prevent the spiral rod 4 from moving back and forth, and the tilting posture of the seat back 12 is locked.
[0041]
Next, as indicated by a two-dot chain line in FIGS. 4 and 5, when the lock roller 8 is positioned in the unlocking groove 75, that is, when the lock cam 7 is set to the unlocking posture, the lock roller 8 has a deep groove. Since the lock roller 8 is fitted in the lock release groove 75, the lock roller 8 can be rotated following the rotation of the nut member 5, so that the spiral rod 4 can be moved back and forth. It is possible to arbitrarily set the tilt posture.
[0042]
As shown in FIGS. 1 and 2, the operation lever 9 includes an L-shaped lever body 91, an operation portion 92 formed at the front of the lever body 91, and the lever body 91. A link arm 93 is provided between the cam support shaft 6 and the cam support shaft 6. The lower end of the lever body 91 is provided with an outer fitting hole 94 that is fitted on the rotation shaft 37 of the casing 3. A long hole 95 extending in the vertical direction linked to the link arm 93 is formed.
[0043]
Further, a screw receiving projection 96 extending downward is projected from the lower end edge of the lever main body 91, and a screw receiving projecting downward also from the rear portion of the second piece cracking casing 32. A protrusion 38 is provided, and a coil spring 97 is stretched between the screw receiving protrusions 38 and 96 so that the operating lever 9 always receives a biasing force counterclockwise around the rotation shaft 37. It has become.
[0044]
The link arm 93 has a square hole-shaped connecting hole 98 that is externally fitted and connected to the locking protrusion 62 of the cam support shaft 6 at the upper part, and a long hole 95 of the lever main body 91 at the lower part. It has a bar-shaped link projection piece 99 projecting toward it. The connecting hole 98 is fitted on the locking protrusion 62 with the cam support shaft 6 penetrating the second piece crack casing 32 and protruding to the outside, and the link protrusion 99 is pivotally supported on the rotating shaft 37. The cam support shaft 6 and the operation lever 9 are linked to each other via the link arm 93 by being fitted into the elongated hole 95 of the lever body 91 formed.
[0045]
Therefore, as shown in FIG. 1, the reclining structure 2 is assembled between the bottom frame 16 and the back frame 17, that is, the lock cam 7 is set in the locked posture (shown by solid lines in FIGS. 4 and 5). When the operation portion 92 of the operation lever 9 is operated upward against the urging force of the coil spring 97, the lever main body 91 rotates clockwise around the rotation shaft 37, thereby The link protrusion 99 moves rearward and the link arm 93 rotates counterclockwise around the axis of the cam support shaft 6.
[0046]
As a result of this rotation, the cam support shaft 6 rotates counterclockwise around the axis, and by this rotation of the lock cam 7 in the same direction, as shown by the two-dot chain line in FIG. 4 and FIG. Changes the posture from the locked posture to the unlocked posture.
[0047]
FIG. 6 is an explanatory view of a side cross-sectional view for explaining the operation of the present invention. (A) is a state in which the tilting posture of the seat back 12 is locked, and (B) is a tilting posture of the seat back 12. Each of the locks is released. First, in the state shown in FIG. 6A, the lever main body 91 receives a counterclockwise force around the rotation shaft 37 by the biasing force of the coil spring 97, and the operation unit 92 is thereby lowered downward. In addition to being positioned, the lock cam 7 receives a counterclockwise force around the cam support shaft 6 by the biasing force of the coil spring 63 (FIG. 2), thereby setting the posture to the locked posture.
[0048]
When the cam support shaft 6 is set to the locked posture, the rotation of the nut member 5 causes the lock groove 74 of the lock cam 7 and the nut member 5 to rotate even if the back frame 17 is rotated around the connecting shaft 13. Since it is blocked by the lock roller 8 that is in contact with the outer peripheral surface, the longitudinal movement of the spiral rod 4 is restricted, whereby the spiral rod 4 is connected via the link shaft 42 and the back frame 17. The seat back 12 is prevented from being tilted.
[0049]
Therefore, in this state, even if a seated person sitting on the seat bottom 11 leans on the seat back 12, there is no inconvenience that the seat back 12 falls backward, and one end of the unillustrated seat belt is fixed to the back frame 17. In such a case, even if a large forward force is applied to the back frame 17 via the seat belt due to a sudden stop or collision of the vehicle, the seat back 12 does not fall forward and is safe.
[0050]
Next, when the tilting posture of the seat back 12 is changed, as shown in FIG. 6B, it is only necessary to hold the operating portion 92 and lift the operating lever 9 upward. In this way, the link protrusion 99 fitted in the elongated hole 95 is pressed backward by the clockwise rotation around the rotation shaft 37 of the lever main body 91, and the link arm 93 is counterclockwise. The lock cam 7 is rotated in the counterclockwise direction via the cam support shaft 6 and thereby the lock cam 7 is changed from the locked posture shown in FIG. 6A to the unlocked posture shown in FIG. 4 and 5, the lock roller 8 is fitted in the lock release groove 75 and loosely fitted in the lock release groove 75, so that the lock roller 8 is released from a state in which it is pressed and held between the lock cam 7 and the lock roller 8.
[0051]
In a state where the lock roller 8 is set to the unlocking posture, the nut member 5 can freely rotate. Therefore, while maintaining this state (that is, in a state where the operation portion 92 is pulled upward). If the tilting posture is changed by operating the seat back 12, the movement is transmitted to the back and forth movement of the spiral rod 4 via the back frame 17 and the link shaft 42, and the nut member 5 meshing with the spiral rod 4 is moved. While rotating, the spiral rod 4 moves back and forth, whereby the seat back 12 can be set to an arbitrary tilting posture.
[0052]
If the hand is released from the operation unit 92 in a state where an arbitrary tilting posture of the seat back 12 is set, the lever main body 91 rotates counterclockwise around the rotation shaft 37 by the biasing force of the coil spring 97. At the same time, the lock cam 7 is rotated clockwise around the cam support shaft 6 by the rotation of the lever body 91 and the biasing force of the coil spring 63, and the rotation of the nut member 5 is restricted by changing the posture to the original lock posture. The set tilting posture of the seat back 12 is locked.
[0053]
As described above in detail, the reclining structure 2 of the present invention has the arc groove 73 formed of the shallow groove locking groove 74 and the deep groove unlocking groove 75 on the arc surface of the lock cam 7, and such an arc groove. A rolling roller 8 is interposed between the nut 73 and the outer peripheral surface of the nut member 5 when rolling is prevented when fitted in the locking groove 74 but rolling when the locking groove 75 is fitted. Therefore, the tilting posture of the seat back 12 can be set continuously at any angle, and the gear by engaging the meshing blade at the tip of the cam between the teeth of the conventional gear. In the case of a gear-type locking mechanism that locks the tilting posture of the seat back by preventing the rotation of the seat back, the inconvenience that the posture of the seat back can only be set for each angle corresponding to the pitch of the teeth is eliminated. The degree of freedom of 2 of posture setting is increased.
[0054]
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the locking mechanism applied to the present invention. In the lock mechanism of the second embodiment, a plurality of ridges 55 are formed on the outer peripheral surface of the nut member 5a so as to extend in the front-rear direction (direction orthogonal to the paper surface of the drawing) at an equal pitch in the circumferential direction. Each of the ridges 55 is formed in an arc shape having a central angle smaller than 180 degrees and a diameter smaller than the diameter of the lock roller 8 in a sectional view. Other configurations are the same as those of the first embodiment.
[0055]
According to the reclining structure 2a of the second embodiment, the lock roller 8 sandwiched between the peripheral surface of the nut member 5a and the inner surface of the lock groove 74 in a state where the lock cam 7 is set in the locked posture is convex. The presence of the strip 55 is more effectively pressed against the inner wall surface of the lock groove 74, so that the rotation of the nut member 5a is more reliably prevented, thereby enabling the set tilting posture of the seat back 12 to be locked. Become.
[0056]
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a third embodiment of a locking mechanism applied to the present invention. In this embodiment, a plurality of recesses 56 extending in the front-rear direction at an equal pitch in the circumferential direction are formed on the outer peripheral surface of the nut member 5b. Each of the concave stripes 56 is formed in an arc shape having a central angle smaller than 180 degrees in a cross-sectional view and a diameter dimension equal to or smaller than the diameter dimension of the lock roller 8. Other configurations are the same as those of the first embodiment.
[0057]
According to the reclining structure 2a of the second embodiment, the lock roller 8 sandwiched between the peripheral surface of the nut member 5b and the inner surface of the lock groove 74 in the state in which the lock cam 7 is set in the locked posture. 56, the sliding of the lock roller 8 on the peripheral surface of the nut member 5b is prevented, and the nut member 5b and the spiral rod 4 are rotated together. It is reliably prevented and the set tilting posture of the seat back 12 is more reliably locked.
[0058]
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a fourth embodiment of the locking mechanism applied to the present invention. (A) is a state in which the rotation of the nut member 5 is unlocked, and (b) is a state of the nut member 5. Each of the rotations is locked.
[0059]
As shown in FIG. 9, the lock mechanism of this embodiment is formed by inserting a thin plate-like elastic member 58 between the lock roller 8 and the nut member 5 in the lock mechanism of the first embodiment. is there. The elastic member 58 is formed of a rubber plate or a thin leaf spring, and has a pair of folding members formed in a width direction formed by bending a width dimension slightly longer than a width dimension of the lock cam 7a and bending downward on both sides. A stop portion 58a is provided, and a roller support portion 58b that is recessed downward in a substantially semicircular shape when viewed from the front is provided at the center portion.
[0060]
The inner dimension of the radius of curvature of the roller support portion 58 b is set slightly smaller than the radius of the lock roller 8. The lock roller 8 can be fitted into the roller support portion 58b by externally fitting the roller support portion 58b to a projecting shaft protruding concentrically from the axial center position of the lock roller 8.
[0061]
The lock roller 8 is mounted in the arc groove 73 by the protrusion shaft being fitted into the roller support portion 58b of the elastic member 58 in a state where the lock roller 8 is mounted in the lock groove 74 of the lock cam 7a. ing.
[0062]
According to the locking mechanism of the fourth embodiment, if the nut member 5 tries to rotate around the spiral rod 4 by applying a force to the seat back 12 in the state shown in FIG. ), The elastic member 58 is dragged by the rotation of the nut member 5 and elastically deforms in the rotational direction, whereby the lock roller 8 moves laterally from the center position of the lock groove 74 and is locked by the wedge effect. Then, the rotation of the nut member 5 is restricted, and the tilt of the seat back 12 is locked.
[0063]
Thus, by providing the elastic member 58 between the lock roller 8 mounted in the lock groove 74 of the lock cam 7 a and the outer peripheral surface of the nut member 5, the lock roller 8 is always in the width direction of the lock groove 74. It is possible to position the nut member 5 at the center position, and thereby the rotation of the nut member 5 can be locked with the same left and right displacement regardless of the rotation direction of the nut member 5.
[0064]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the cam surface of the lock cam has a shape that makes the lock roller free at the unlock position, and is formed in an arc shape in a direction perpendicular to the rotation direction at the lock position. While pressing against the outer peripheral surface of the nut member, both ends are set to have a larger curvature than the outer peripheral surface, so the tilting posture of the seat back can be set steplessly at any angle, and between the teeth of the conventional gear In the case of a gear-type locking mechanism that locks the tilting posture of the seat back by preventing the rotation of the gear by engaging the blade at the cam end, the posture of the seat back can be set only for each angle corresponding to the tooth pitch. However, there is an inconvenience that it is more likely to be half-locked. However, the invention of claim 1 does not have such an inconvenience, and the degree of freedom for setting the seat back posture is increased. , It can be seated on the seat to freely select a more comfortable state.
[0065]
According to the seat reclining structure of the second aspect of the present invention, since the urging means for urging the lock cam in the direction of the lock position is provided, the urging force of the urging means is provided only when the tilting posture of the seat back is changed. The lock cam can be set to the unlocked position by operating the operating rod against this, and by stopping the operation of the operating rod, the lock cam returns to the locked position, and the arbitrarily selected tilting posture is again locked. can do.
[0066]
According to the reclining structure of the seat according to claim 3 of the present invention, the cam is set in the locked posture because the circumferential surface of the nut member is provided with a plurality of ridges or recesses extending in the front-rear direction in the circumferential direction. In this state, the lock roller held between the circumferential surface of the nut member and the inner wall surface of the arc groove is more effectively pressed against the inner wall surface of the arc groove due to the presence of the ridge or the groove. The rotation of the member can be more reliably prevented.
[0067]
According to the reclining structure of the seat according to claim 4 of the present invention, the elastic member for returning the lock roller to the neutral position of the outer peripheral surface of the nut member is interposed between the lock roller and the peripheral surface of the nut member. The lock roller can be positioned at the neutral position, and when the nut member rotates around the spiral rod, the elastic member is dragged by the rotation of the nut member and elastically deforms in the rotation direction. It moves to the side from the center position of the groove and is locked by the wedge effect via the elastic member, and the rotation of the nut member can be more reliably prevented.
[0068]
Further, since the lock roller is usually located at the center position in the width direction of the arc groove, the rotation of the nut member can be locked with the same left and right displacement regardless of the rotation direction of the nut member.
[0069]
According to the reclining structure of the seat according to claim 5, since the nut member, the lock cam and the lock roller are installed in the casing attached to the seat bottom, the frame side of the seat bottom is not complicated to attach the nut member or the like. The manufacturing cost may be reduced correspondingly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a side portion of a seat in a state where a reclining structure according to the present invention is applied.
FIG. 2 is an exploded perspective view showing an embodiment of a reclining structure according to the present invention.
FIG. 3 is an enlarged perspective view of a lock cam.
4 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
6A and 6B are side sectional views for explaining the operation of the present invention. FIG. 6A is a state in which the seat back tilting posture is locked, and FIG. 6B is a state in which the seat back tilting posture is locked. Each of the states is shown.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a second embodiment of a locking mechanism applied to the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a third embodiment of a locking mechanism applied to the present invention.
FIGS. 9A and 9B are cross-sectional views showing a fourth embodiment of a locking mechanism applied to the present invention, in which FIG. 9A shows a state in which the rotation of the nut member is unlocked, and FIG. Each locked state is shown.
FIG. 10 is a perspective view illustrating a conventional seat reclining structure.
[Explanation of symbols]
1 sheet
11 Seat bottom
12 Seat back
2 Reclining structure
3 Casing
4 Spiral rod
5 Nut member
6 Cam support shaft
7 Rock cam
73 Circular groove
8 Lock roller
9 Control lever

Claims (5)

シートボトムにシートバックが前後傾可能に支持されたシートであって、
上記シートバックに、このシートバックを前後傾するためのスパイラルロッドの後端部が支持される一方、
上記シートボトムに、上記スパイラルロッドの前端側を螺合するとともに、回動可能でかつ前後動が規制されるように取り付けられた円筒状のナット部材と、このナット部の軸方向に回動可能に取り付けられ、ナット部材の外周面との間に所定の隙間を隔てて対向するカム面を備えたロックカムと、このロックカムのカム面と上記ナット部材の外周面との間に、ナット部材の軸方向に延在して配置されるロックローラとを備え、上記ロックカムのカム面は、アンロック位置ではロックローラをフリーにする形状であり、ロック位置では回動方向に直交する方向の円弧状に形成されて、ロックローラをナット部材の外周面に押圧するとともに、両端側は外周面より大きな曲率に設定されていることを特徴とするシートのリクライニング構造。
The seat back is supported by the seat bottom so that the seat back can tilt forward and backward,
While the rear end of the spiral rod for tilting the seat back back and forth is supported on the seat back,
The front end side of the spiral rod is screwed onto the seat bottom, and a cylindrical nut member that is pivotable and is controlled so as to be restricted from moving back and forth, and pivotable in the axial direction of the nut portion. A lock cam having a cam surface opposed to the outer peripheral surface of the nut member with a predetermined gap therebetween, and a shaft of the nut member between the cam surface of the lock cam and the outer peripheral surface of the nut member. A lock roller that extends in a direction, and the cam surface of the lock cam has a shape that frees the lock roller at the unlock position and an arc shape perpendicular to the rotation direction at the lock position. A reclining structure for a sheet, which is formed and presses the lock roller against the outer peripheral surface of the nut member, and has both ends set to have a larger curvature than the outer peripheral surface.
上記ロックカムをロック位置の方向に付勢する付勢手段が備えられていることを特徴とする請求項1記載のシートのリクライニング構造。2. The seat reclining structure according to claim 1, further comprising urging means for urging the lock cam in a lock position direction. 上記ナット部材の周面には、周方向に複数条の前後方向に延びた凸条または凹条が一定のピッチで設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のシートのリクライニング構造。The reclining structure for a seat according to claim 1 or 2, wherein a plurality of ridges or recesses extending in the front-rear direction in the circumferential direction are provided on the circumferential surface of the nut member at a constant pitch. . 上記ロックローラと上記ナット部材との間には、ロックローラをナット部材の外周面の中立位置に復帰させる弾性部材が介設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシートのリクライニング構造。The elastic member which returns a lock roller to the neutral position of the outer peripheral surface of a nut member is interposed between the said lock roller and the said nut member, The Claim 1 thru | or 3 characterized by the above-mentioned. Reclining structure of the seat. 上記ナット部材、ロックカムおよびロックローラは、シートボトムに取り付けられるケーシングに内装されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のシートのリクライニング構造。5. The seat reclining structure according to claim 1, wherein the nut member, the lock cam, and the lock roller are housed in a casing attached to the seat bottom.
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