JP4443052B2 - 第1段蒸気流出物からの非接触的不純物除去を伴う多段アップフロー水素処理 - Google Patents

第1段蒸気流出物からの非接触的不純物除去を伴う多段アップフロー水素処理 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1段蒸気流出物からの非接触不純物除去を伴う、炭化水素質原料の多段アップフロー水素処理に関する。より詳細には、本発明は、気−液接触段における第1の反応段蒸気流出物からの不純物の非接触式除去を伴う、液体及び蒸気流出物を各々生成する少なくとも2つの連続する並流アップフロー反応段で炭化水素質原料を接触水素処理する方法に関する。第2反応段蒸気流出物は第1反応段に供給される。第1反応段蒸気流出物は、接触段に供給され、炭化水素質液体と接触することによってヘテロ原子(例えば硫黄)化合物のような原料不純物が除去される。次に、接触液体は、第1反応段液体流出物と共に第2反応段で水素処理され、不純物が低減された蒸気は、別の生成物液体を凝縮させて回収するために冷却される。反応段及び接触段は全て同じ槽の中にあってもよい。
【0002】
発明の背景
軽質で清浄な原料の供給が次第に減少することから、石油産業のおいては、石炭、タールサンド、シェール油、重質原油などの物質から誘導される比較的高沸点の原料に、より大きく依存する必要があるであろう。これら全てには、特に環境の観点から、典型的には相当量のより望ましくない成分が含まれるであろう。これら成分には、ハロゲン化物、金属、不飽和物、及び硫黄、窒素、酸素などのヘテロ原子が含まれる。さらに、環境問題に起因して、燃料油、潤滑油、及び化学製品の規格は、これらの望ましくない成分に関して、厳しくなり続けている。結果として、これらの原料及び製品ストリームは、より品質向上することにより、これらの望ましくない成分の含有量を低減することを必要としており、そしてこのことは最終製品のコストを増大させる。
【0003】
水素処理プロセスにおいては、適切な水素処理触媒の存在下に、原料を水素と反応させることによって、ヘテロ原子化合物の少なくとも一部が除去されるか、原料の分子構造が変化するか、又はその両方が起こる。水素処理には、水素添加、水素化分解、水素化、水素異性化及び水素化脱ロウが含まれる。したがって、水素処理は、石油ストリームを品質向上することにより厳しい品質要求を満たすという重要な役割をはたしている。例えば、ヘテロ原子の除去、芳香族の飽和、及び沸点の低減を進めることに対する需要が増えている。これらの目的をより経済的に達成するために、種々のプロセス形態が、主としてダウンフロー又は細流床反応器を用いて開発された。これには、例えば、米国特許第5,522,983号、同第5,705,052号、及び同第5,720,872号に開示されているような多数の水素処理段を用いることが含まれる。ダウンフロー細流床反応器は、触媒と液体との良好な接触を達成するために、高い液体質量速度(断面積あたりの液体流量)で設計されなければならない。このことは、反応器の断面積を小さくすることを必要とし、したがって、反応器が極端に高くならない限り(例えば≧〜100フィート)、保持できる触媒量が限定される。
【0004】
発明の概要
本発明は、少なくとも2つの連続する並流アップフロー接触反応段及び蒸気不純物除去のための気−液接触段で炭化水素質原料を水素処理することに関する。炭化水素質原料は、第1の反応段に供給される。第1段液体流出物は第2段のための液体原料を含み、第2段液体流出物は、水素処理された生成物液体を含む。各々の反応段は、液体及び蒸気流出物を生成し、第2段蒸気流出物は第1段へと上昇して供給される。第1段蒸気流出物は、原料不純物が蒸気から液体へ移行するのに有効な条件下で、接触段において、炭化水素質接触液体と接触する。この接触は、蒸気が上昇し、液体が降下して流れる、蒸気−液体接触媒質を含む向流又は交差流接触段、又は接触域の中で達成される。好ましい実施形態においては、接触段は、蒸気から不純物を最大限に除去するための内部還流を含む。精製された蒸気は、別の水素処理された液体を凝縮して回収するために冷却され、この液体は、別の生成物液体として、第2段液体流出物と組合わされても組合わされなくてもよく、いまや移行した不純物を含有する接触液体は、精製のために第2反応段に供給される。好ましい一実施形態においては、接触液体は、以下で詳述するように、第1段及び第2段の液体流出物のいずれか又は両方を含む。同様に、気−液接触段がアップフロー接触水素処理段と同じ反応槽内にあることも好ましい。水素処理及び接触は、水素処理すべき原料内に当初から存在するヘテロ原子(例えば硫黄)化合物又はその他の望ましくない成分のような原料不純物を除去する。第2段流出物は、原料及び対応する第1段流出物のものよりも低い不純物レベルを有する水素処理された蒸気及び液体を含む。第1段蒸気流出物は、原料不純物を含む原料成分を含有する。蒸気−液体接触により第1段蒸気流出物から除去されるのはこれらの原料不純物である。かくして、不純物というのは、その一部が第1反応段蒸気及び液体流出物へと運ばれ、第1段及び第2段水素処理及び蒸気−液体接触によって除去されるような、当初から原料中に存在する不純物のことを意味する。
【0005】
接触段蒸気流出物は、原料及び第1段流出物のものよりも低い原料不純物レベルを有する。液体が細流状に床内を流下する細流床反応器とは対照的に、アップフロー床反応器では、液体及び気体は両方共に、細流床とは異なり溢流(すなわち液体で満たされた)床として運転される触媒床を通って上昇して並流に流れる。溢流床とは、触媒粒子の実質的に全てが液体反応物と接触状態にあることを意味する。かくして、細流床又は向流反応器と比べ、必要とされる触媒量の20〜30重量%もの削減が可能となる。細流床では、液体は細流として床を通って下方に流れることから、この20〜30重量%の触媒削減が可能なのである。このことは、床内の触媒粒子の全てが液体により接触されるわけではなく、従って、水素処理反応に参加するわけではないということを意味している。
【0006】
アップフロー反応段と気−液接触段の両方が全て同じ反応器の中にある実施形態においては、反応器は単一の反応槽からなる。かくして、この実施形態では、反応器は、中に、(i)その上部に配置された蒸気−液体分離手段を有する、触媒固定床を含む第2のアップフロー水素処理反応段、(ii)分離手段の上部に配置された触媒固定床を含む第1の水素処理反応段、及び(iii)第1段の上部に配置された気−液接触段を含む単一の槽からなる。第2段は、槽の底面近くに配置され、接触段は頂部近くにあり、第1段は第2段と接触段の間に位置する。反応器は、第2の反応段より下に、水素又は水素含有処理ガスを供給するための手段、第1段及び第2段の触媒床上から液体を引き出すための手段、接触段上に蒸気を抜き出し接触液体を導入するための手段、及び第1段の上から抜き出された液体を第2段床下に原料として供給するためのポンプも含む。
【0007】
各反応段からの液体及び蒸気流出物は、各相の不純物レベルに関して、相互に平衡状態にあり、第2段流出物内の不純物レベルは第1段流出物内のものよりもはるかに低い。第1段蒸気流出物と接触する炭化水素質接触液体は、好ましくは、第1段液体流出物に存在するものよりも高くない、より好ましくはそれよりも低い不純物レベルを有する。接触液体の不純物レベルが、第1段液体流出物と同じか又はそれよりも高い場合には、不純物を蒸気から液体に移行させるために、液体は第1段蒸気との接触前に冷却される。接触前に、接触液体中の不純物レベルが第1段液体流出物より少なく、また接触液体の温度が第1段蒸気流出物よりも低いことが特に好ましい。このことにより、蒸気から液体への不純物の移行がより効率的、かつより大きくなることが確実となる。接触液体は、原料、プロセス、及び生成物と適合するあらゆる適切な炭化水素質液体であってよいが、それは第1段液体流出物と組合わされ、従って第2段原料の一部を成すことから、少なくとも一部が該プロセスにより生成された液体であることが好ましい。これには、第1段及び第2段の液体流出物のいずれか又は両方、同様に第1段蒸気流出物から凝縮された炭化水素質液体が含まれる。最も好ましくは、全て、又は一部が第2段液体流出物からなる。これについて、以下で詳細に説明する。反応段では、炭化水素質原料は、望ましい水素処理を達成するに充分な反応条件で適切な水素処理触媒の存在下で水素と反応する。水素は、反応、生成物、又はプロセスに不利な影響を及ぼさない他の気体及び蒸気成分と混合又は希釈されているか又はいない水素ガスである。水素ガスが他のこのような成分を含有する場合、それはしばしば水素処理ガスと呼ばれる。フレッシュ水素又は実質的に純粋な水素が利用可能である場合、少なくとも第2反応段でそれが用いられることが好ましい。典型的な実施形態では、第1段に流上して供給される第2段蒸気流出物は、第1段で望ましい水素処理を達成するために充分な未反応水素を含有することになるものの、第1段水素の少なくとも一部は、フレッシュ水素又は水素含有処理ガスであってよい。本発明の実施において、フレッシュ水素が利用可能である場合には、少なくとも第2段水素処理のためにそれが使用されることが好ましい。各段で水素処理されている炭化水素質材料の少なくとも一部、より標準的には大部(例えば>50重量%)が、反応条件において液体である。水素処理の結果、各段における液体の一部が蒸気に転化されることになる。ほとんどの場合、炭化水素質材料は炭化水素を含む。
【0008】
広義には、本発明は、少なくとも2つの並流アップフロー水素処理反応段及び1つの接触段を含み、炭化水素質液体を含む原料から1種以上の不純物を除去するための多段水素処理方法において、
(a)前記原料を、第1の並流アップフロー水素化処理反応段において、水素化処理触媒の存在下に、前記原料よりも低い不純物含有量の第1段流出物(該流出物は、第1段で水素処理された炭化水素質液体及び水素処理された炭化水素質原料成分を含有する蒸気からなり、前記液体及び蒸気流出物はこれら流出物間で平衡な状態で前記不純物を含有する。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
(b)前記第1段の液体及び蒸気流出物を分離する工程と、
(c)前記蒸気流出物を、接触段において、炭化水素質接触液体と、前記蒸気中の不純物が炭化水素質接触液体に移行するような条件下で接触させ、不純物含有量が増加した前記炭化水素質接触液体及び前記第1段蒸気流出物より低い不純物含有量の水素処理された炭化水素質原料成分を含む蒸気からなる接触段流出物を形成する工程と、
(d)前記第1段及び接触段液体流出物を組合せ、それらを第2の並流アップフロー水素処理反応段に供給する工程と、
(e)前記組合された液体流出物を、前記第2の水素処理反応段において、水素処理触媒の存在下に、前記原料より低い不純物含有量を有する第2段流出物(該第2段流出物は、水素処理された炭化水素質液体、及び水素処理された炭化水素質原料成分と未反応水素とを含む蒸気からなる。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
(f)前記第2段蒸気及び液体流出物を分離する工程と、
(g)前記第2段蒸気流出物を前記第1の反応段に供給する工程と、
を含む多段水素処理方法からなる。
【0009】
第2段液体流出物は、ストリッピングを必要とするであろうが、水素処理された生成物液体を含む。接触段蒸気流出物は、一般には蒸気の一部を液体に凝縮すべく冷却され、次にこの液体は残りの蒸気から分離される。液体凝縮物は、所望により、別の生成物液体として第2段液体と組み合わされるであろう。同様に、第2段蒸気流出物は、第1段に流上して供給する前に炭化水素質蒸気成分の一部を凝縮物液体として凝縮して排出するように冷却され得る。この凝縮液体は、別の生成物液体として第2段液体流出物と共に回収可能である。凝縮は反応槽の内部で行なっても外部で行なってもよく、また図2と3に示されているものと類似の要領で行なうことができる。上記した通り、好ましい実施形態では、水素処理反応段及び気−液接触段は全て同じ反応槽内に存在することになる。この方法の特定の例としては、中間留出燃料留分のような原料及びより重い原料から、硫黄、窒素、及び酸素化合物のようなヘテロ原子不純物を除去するための水素化処理方法がある。しかしながら、本発明は、水素化処理方法に限定されるわけではない。これについては、以下で詳述する。さらに、実際問題として、各反応段からの蒸気流出物は未反応水素を含有する。
【0010】
詳細な記述
水素処理は、1種以上の不純物を除去し、原料の少なくとも一部の分子構造を変えるか又は転化するか、又はその両方を行なうため炭化水素質原料と水素とが反応するプロセスを意味する。制限的な意味のない例示の不純物としては、(i)硫黄、窒素、及び酸素のようなヘテロ原子不純物、(ii)芳香族、縮合された芳香族、及び他の環式不飽和物のような環状化合物、(iii)金属、(iv)その他の不飽和物、(v)ロウ質物質などがある。かくして、不純物というのは、水素処理により原料から除去することが望まれるあらゆる原料成分のことである。本発明により実施可能な水素処理方法の制限的意味のない例示としては、水素化分解による軟質及び重質原料からのより低い沸点留分の形成;芳香族及び他の不飽和物への水素添加;ロウ及びロウ質原料の水素異性化及び/又は接触脱ロウ、及び重質ストリームの金属除去がある。同様に、開環、特にナフテン環の開環も水素処理方法とみなすことができる。炭化水素質原料というのは、原油から得られた又は誘導された主として炭化水素材料を意味する。本発明の実施において使用される反応段は、望まれる反応に適した温度及び圧力で運転される。例えば、標準的な水素処理温度は、約50〜約3000psig、好ましくは50〜2500psigの圧力で約40〜約450℃の範囲にある。第1反応段蒸気流出物は、第1段蒸気から除去することが望まれる硫黄又は他のヘテロ原子化合物のような不純物又は望ましくない原料成分を含有するであろう。炭化水素質接触液体は、第1段蒸気と平衡状態にある第1段液体流出物中の不純物濃度より高くない、好ましくはそれより低い不純物濃度を有するであろう。この接触液体は、プロセス及び望ましい水素処理済み生成物液体のいずれにも悪影響を及ぼさず、その中に蒸気不純物が移行するであろうあらゆる炭化水素質液体でありうるが、これは、より典型的には、第1及び第2反応段液体流出物のいずれか又は両方を含む。好ましくは、それは、接触に先立ち、第1段蒸気流出物よりも低い温度まで冷却される。接触液体不純物濃度が比較的低いことから、一部の不純物は第1段蒸気から液中に移行するが、蒸気の温度よりも低い温度の接触液体を使用することにより、蒸気と同じ温度であった場合に比べてより多くの不純物が液中に移行する。
【0011】
かかるシステムで使用するに適した原料としては、ナフサ沸騰範囲からガスオイル及び残油のような重質原料に至るものが含まれる。本発明の実施において使用可能であるこのような原料の制限的意味のない例としては、減圧残油、常圧残油、減圧ガスオイル(VGO)、常圧ガスオイル(AGO)、重質常圧ガスオイル(HAGO),水蒸気分解ガスオイル(SCGO),脱瀝油(DAO),軽質接触分解油(LCCO)、タールサンド、シェール油、石炭液化、フィッシャートロプシュ合成タイプの炭化水素合成によりHとCOの混合物から合成された炭化水素から誘導された天然及び合成の原料が含まれる。
【0012】
水素処理を目的として、また本発明の文脈において、「水素」及び「水素含有処理ガス」という語は同義語であり、意図された反応にとって少なくとも充分な量の水素に加えて、反応及び生成物のいずれをも不利に妨害したり影響を及ぼすことのない他の1種以上の気体(例えば窒素及びメタンといった軽質炭化水素)を含有する処理ガスストリームである水素含有処理ガス、又は純水素のいずれであってもよい。HS及びNHのような不純物は望ましいものではなく、有意な量で存在する場合には、通常、反応器に供給される前に処理ガスから除去される。反応段に導入される処理ガスストリームは、好ましくは少なくとも約50体積%、より好ましくは少なくとも約75体積%の水素を含有する。いずれかの特定段の蒸気流出物中の未反応水素がいずれかの段における水素処理のために使用される運転においては、その段の蒸気流出物が後続の1段又は複数段のために充分な水素を含有するよう、その段に導入されるフレッシュ処理ガス中に充分な水素が存在しなければならない。本発明の実施においては、第1段水素処理のために必要とされる水素の全て又は一部が、第1段へ流上して供給される第2段蒸気流出物に含有されていることが好ましい。
【0013】
本発明は、単一の反応槽内に2つの連続する並流アップフロー反応段及び気−液接触段を含む、本発明の実施において有用な水素処理ユニットの概略的流れ図である図1を参照することによりさらに理解される。この特定の実施形態において、水素処理プロセスは、水素化処理プロセスであり、反応段は水素化処理段である。単純化のため、全てのプロセス反応槽インターナル、バルブ、ポンプ、伝熱装置が示されているわけではない。かくて、水素化処理ユニット10は、留出物又はディーゼル燃料原料を水素化処理するため、トレイ18で分離された固定触媒床14及び18を収納する中空の円筒形金属反応槽12からなる。触媒床14及び16はそれぞれ第1及び第2の水素化処理段を意味する。破線で示された蒸気−液体接触手段を含む気−液接触段20が、第1の水素化処理段14の上部に配置された状態で示されている。水素化処理すべきヘテロ原子含有炭化水素はライン22を介して第1段反応槽12内に入る。本発明のこの特定の例示においては、原料は、硫黄、窒素、そして多分酸素のヘテロ原子化合物を含有する石油から誘導された留出物又はディーゼル燃料留分である。水素ガス又は水素含有処理ガスが、気体ライン24を介して、第2段触媒床16の下の反応器の底面に導入される。上述のように、この気体は少なくとも50%の水素ガスを含むことが好ましく、第2段については少なくとも75%の水素ガスを含むことが好ましい。ライン24を介して反応器に導入される水素の量は、それが同様に第1反応段のための水素も全て提供している(図示した)実施形態において、両方の水素化処理反応段のために充分なものでなくてはならない。水素化処理すべきヘテロ原子含有炭化水素原料は、ライン22を介して第1段反応槽12に入る。本発明のこの特定の例示においては、原料は、硫黄、窒素、そして多分酸素のヘテロ原子化合物を含有する石油から誘導された留出物又はディーゼル燃料留分である。第2反応段からの水素リッチ蒸気流出物は第1及び第2の反応段を分離するガス透過性トレイ18を通って上方へと移行する。このようなトレイは、当該技術分野において既知のものであり、典型的には、貫通して延びる複数のパイプを備えた金属ディスク、バブルキャップトレイ、その類似物を含む。第2反応段の圧力は、水素リッチ蒸気がトレイ18、第1反応段、及び接触段を通って流上し、反応器から外へと移行できるようにすると共に、液体原料が第2段へ流下して移行しないようにするため、第1反応段の圧力よりも高い。原料及び水素リッチ第2段蒸気は、硫黄耐性触媒を収納する触媒床14へ、そしてこれを通って並流で流上して移行し、この中で原料は触媒の存在下に水素と反応して原料不純物を除去する。水素化処理の場合、これらの不純物は、含酸素化合物、硫黄、及び窒素化合物、オレフィン及び芳香族化合物を含む。水素は不純物と反応してそれらを蒸気流出物の一部として除去されるHS、NH、及び水蒸気に転化し、同様にオレフィン及び芳香族化合物も飽和する。かくして、部分的に水素化処理された炭化水素液体及び蒸気の混合物を含む第1段流出物が形成され、ここで蒸気は、気化された原料成分、未反応水素、HS、及びNHを含有する。当業者にとっては既知の通り、水素化処理及び他の水素処理プロセスにおいて、水素処理反応段に供給される水素の量は、望ましい転化度を達成するのに理論的に必要とされる量を上回る。これは、反応域全体にわたり充分な水素分圧を維持するために行なわれる。従って、各々の水素処理反応域からの蒸気流出物は未反応水素を含有する。原料水素化処理の大部分(例えば≧50%)は、第1段で達成される。2段水素化処理プロセスにおいては、原料内のヘテロ原子(S、N、及びO)化合物の60%、75%、さらには90%以上が、それらをHS、NH、及びHOに転化することによって第1段で液体から除去されるということはめずらしいことではない。従って、第2段触媒は、ヘテロ原子除去のための第1段触媒に比べて、反応速度論的により活性であるものの硫黄耐性がより低い触媒であってもよく、加えて、より大きい芳香族化合物飽和を達成することもできる。この実施形態においては、第1段触媒は、アルミナ上に支持されたコバルト及びモリブデン触媒成分を含み、第2段触媒は、アルミナ担体上のニッケル−モリブデン又はニッケル−タングステン触媒金属成分を含むであろう。第1段蒸気及び液体流出物は、原料不純物に関して平衡状態にあり、液体流出物は部分的にしか水素化処理されないことから、第1段蒸気流出物にはいくらかの原料不純物も存在する。第1段蒸気流出物は、部分的に水素化処理された液体流出物から分離し、矢印で示されているように接触段20へと流上して移行する。炭化水素接触液体が、ライン30を介して接触段の接触手段の頂部上部より槽内に導入される。第1反応段蒸気流出物は、接触手段を通って流上して流れるにつれて、液体に蒸気中の原料不純物の少なくとも一部が移行するに有効な条件下で、流下する液体と接触する。接触手段は、ラシヒリング、バールサドル、ワイヤメッシュ、リボン、開放ハニカム、例えばバブルキャップトレイ及び他の装置などの気体−液体接触トレイ、のようなあらゆる既知の液体−蒸気接触手段を含む。図に示されている実施形態においては、接触手段20として示された破線は、気体−液体接触トレイを表わしている。蒸気から接触液体への不純物移行にとって有効な条件としては、蒸気から液体への望ましい量の不純物の移行を導く温度と不純物濃度の組合せが含まれる。流下する液体が、液体及び蒸気が不純物濃度に関して平衡状態にあったとした場合の不純物濃度より大きい不純物濃度を有する場合には、接触液体は、望ましい移行を達成するために蒸気温度より十分に低い温度にある。好ましくは、接触液体の不純物濃度は平衡濃度より低く、より好ましくは、液体は蒸気より低い温度にあり、かつ平衡濃度より低い不純物濃度を有する。液体温度は、蒸気温度及び各相内のヘテロ原子化合物の相対的濃度、溶解度、及び凝縮温度によって決定される。温度及び濃度の組合せは、望ましい蒸気純度を達成するため、吸収、凝縮、及び平衡濃度差により望ましい量のこれら化合物を液体に移行させるような組合せである。適切なあらゆる炭化水素液体を使用できるが、接触液体の少なくとも一部は、第1及び第2の反応段の液体流出物の少なくとも1つからなることが好ましい。より好ましくは、これは、第1段蒸気流出物と平衡状態にある第1段液体流出物のものよりも低い不純物濃度を有する第2段液体流出物を含む。不純物が低減された蒸気はライン32を介して反応器の上部から除去される。不純物が低減された蒸気は、好ましくは冷却され、より重い(例えばG4+−C5+)水素化処理された蒸気の炭化水素成分を、残りの蒸気から分離される液体へと凝縮され、この液体は、望ましくは、別の生成物液体として水素化処理された第2段液体と組合わされる。この凝縮されて回収された水素化処理済み液体は、全ての残留HS及びNHを除去すべくストリッピングを必要とするであろう。冷却及び凝縮後に残っている蒸気は、大部がメタン、エタン、及び未反応水素を、水素化処理により形成されたHS及びNHの大部分と共に含むことになる。不純物が増大した接触液体は、第1反応段の頂部に流下して移行し、第1反応段液体流出物と組合わされ混合される。組合わされた液体は、図中に示されているように第1段の上に層を形成し、ライン26を介して抜き出され、液体ポンプ28及び再循環ライン26を用いて第2段下の槽底部へ供給される。組合わされた液体、及びフレッシュ水素又は水素含有処理ガスは、第2の水素化処理反応段16を通って並流で流上する。第2段水素化処理中、組合わされた液体中のヘテロ原子化合物の大部分は、水素化処理によって形成され蒸気中に移行したHS及びNHと共に除去される。第2段は、水素化処理液体及び蒸気流出物を生成する。蒸気は、段上部で液体から分離し、トレイ18を通って流上し、第1段反応域へと移行する。第2段蒸気流出物は、メタン、エタン、及び少量のHSとNHと共に、大部分未反応の水素を含んでいる。第2段蒸気流出物が、より重い炭化水素(例えばC4+)を高レベルで含有する場合、これらは、図2及び3に示され以下で詳述されているような内部又は外部の冷却手段のいずれかを用いて凝縮されるであろう。未反応水素は、第1段水素化処理のための水素を含む。水素化処理された第2段液体は、生成物液体を含み、図中に示されているように第1段上部に1つの層を形成する。この生成物液体は、ライン34を介して抜き出され、存在する可能性のある全ての残留HS及びNHを除去するためにストリッピングに送られる。
【0014】
図2は、図1の反応槽上部部分の概略図であり、ここでは、接触段上で反応器内側に配置された内部冷却手段36が付加されている。冷却手段36は、冷却コイルとして概略的に例示されている。水のような冷却液がライン38を介してコイル内に導入され、ライン40を介して排出される。冷却手段は、蒸気中のC4+−C5+炭化水素の一部を凝縮させる。この液体は、次に、炭化水素接触液体の一部として接触段へ流下し、かくして、他の供給源から必要とされる接触液体の量が削減される。図3は、接触段蒸気流出物の一部が冷却され、蒸気からより重い炭化水素を液体として凝縮するもう1つの実施形態を例示している。この実施形態においては、冷却は反応器の外部で達成される。かくして、ライン32を介して反応器の上部から出ていく接触段蒸気流出物は、熱交換手段50の中を通過し、蒸気中のC4+−C5+を液体、炭化水素凝縮物として凝縮させるために冷却される。得られる蒸気−液体混合物は、ライン52を介して、単純なフラッシュ又はドラムセパレータである蒸気−液体分離装置54内に移行する。残留蒸気は炭化水素液体凝縮物から分離し、ライン56を介して分離装置から除去される。液体炭化水素凝縮物の一部はライン60を介して接触液体の一部として反応器に再循環され、一方凝縮物の残りは、ライン58を介して生成物液体として除去される。
【0015】
上述の実施形態の全てにおいて、冷却後、残りの蒸気は、HS及びNHを除去すべくアミン水溶液でのスクラビングのような既知の手段によって処理されるであろう。残留する軽質炭化水素の一部はパージされ、未反応水素を含有する残留蒸気は、水素化処理のために必要とされる水素の一部として反応器に戻される。
【0016】
当業者であれば、本発明を2つの反応段及び1つの接触段より多い段に拡大すること、及び接触段が反応槽ではなく別の槽の内にあってもよいということがわかるだろう。かくして、第1段からの部分的に処理された液体流出物が第2段の原料であり、第2段液体流出物が第3段の原料であり、かつ、1段以上の液体−蒸気接触段において蒸気の付随的な接触が行われる、3段以上の反応段を利用することもできる。反応段というのは、液体又は液体と蒸気の混合物が適切な水素化処理触媒の存在下で水素と反応して少なくとも部分的に水素化処理された流出物を生成する、少なくとも1つの接触反応域を意味する。本発明のアップフロー反応域内の触媒は典型的には固定床の形をしている。特定の1つの域内で、混合物として又は層の形で(固定床について)1種以上の触媒を利用することもできる。
【0017】
ここで使用される「水素化処理」という語は、主としてヘテロ原子、例えば硫黄及び窒素の除去、非芳香族化合物飽和、そして任意には芳香族化合物の飽和のために活性である適切な触媒の存在下で水素含有処理ガスが使用されるプロセスのことを意味する。本発明の水素化処理の実施形態において使用するための適切な水素化処理触媒には、従来のあらゆる水素化処理触媒が含まれる。例としては、アルミナのような大表面積担体材料上の、少なくとも1種の第VIII属金属触媒成分、好ましくはFe、Co、及びNi、より好ましくはCo及び/又はNi、最も好ましくはCo、及び少なくとも1種の第VI属金属触媒成分、好ましくはMo及びW、より好ましくはMo、で構成された触媒である。他の適切な水素化処理触媒には、ゼオライト触媒、貴金属がPdとPtから選ばれる貴金属触媒が含まれる。ここで言及されているグループは、Sargent−Welch Scientific Companyによって1968年に版権が取得された元素周期律表の中にみられるものである。上述のとおり、同じ反応段又は域内で複数のタイプの水素化処理触媒を使用できるということも本発明の範囲内に入っている。典型的な水素化処理温度は、約50psig〜約3000psig、好ましくは約50psig〜約2500psigの圧力で約100℃から約400℃までの範囲内にある。反応段の1つが水素化分解段である場合、触媒は、典型的な水添分解条件で使用される適切なあらゆる従来の水添分解触媒でありうる。典型的な水添分解触媒は、例えば、ここに参考としてその開示が含まれている米国特許第4,921,595号の中で記載されている。かかる触媒は典型的には、ゼオライト分解ベース上の第VIII属金属の水素添加成分で構成されている。水添分解条件には、約200℃〜425℃の温度、約200psig〜約3000psigの圧力、及び約0.5〜10V/V/Hr、好ましくは約1〜5V/V/Hrの液体毎時空間速度が含まれる。芳香族水添触媒の制限的意味のない例としては、ニッケル、コバルト−モリブデン、ニッケル−モリブデン、及びニッケル−タングステンがある。貴金属(例えば白金及び/又はパラジウム)含有触媒も使用することができる。芳香族飽和域は、好ましくは約40℃〜約400℃、より好ましくは約260℃から約350℃の温度で、約100psig〜約3000psig、好ましくは約200psig〜約1200psig、そして約0.3V/V/Hr〜約2V/V/Hrの液体空間速度(LHSV)で運転される。
【0018】
本発明の実施における他のさまざまな実施形態及び修正が当業者にとって明白であり、上述の本発明の範囲及び精神から逸脱することなく当業者により容易に実行されうるものであるということを理解すべきである。従って、ここに添付されているクレームの範囲は上記の正確な記述に制限されるよう意図されたものではなく、むしろ、クレームは、本発明が関わる技術分野の当業者によりその等価物として扱われることになる全ての特長及び実施形態を含めた、本発明の中にある特許可能な新規性を有する特長の全てを包含するものとみなされることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全て同じ槽内にある2つの並流アップフロー反応段及び1つの接触段を用いた本発明の一実施形態の流れ図を概略的に例示している。
【図2】 蒸気冷却手段が配置されている反応器上部部分の概略的例示である。
【図3】 反応器の上部部分、蒸気冷却及び凝縮された液体の反応器への再循環のための外部手段の概略的例示である。

Claims (26)

  1. 単一の反応器内に少なくとも2つの並流アップフロー水素処理反応段と1つの接触段とを含み、少なくとも一部が液体である炭化水素質原料から1種以上の不純物を除去するための多段水素処理方法において、
    (a)前記原料を、第1の並流アップフロー水素処理反応段において、水素処理触媒の存在下に、前記原料よりも低い不純物含有量の第1段流出物(該流出物は、第1段で水素処理された炭化水素質液体及び水素処理された炭化水素質原料成分を含有する蒸気からなり、前記液体及び蒸気流出物はこれら流出物間で平衡な状態で前記不純物を含有する。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (b)前記第1段の液体及び蒸気流出物を分離する工程と、
    (c)前記蒸気流出物を、接触段において、炭化水素質接触液体と、前記蒸気中の不純物が炭化水素質接触液体に移行するような条件下で接触させ、不純物含有量が増加した前記炭化水素質接触液体及び前記第1段蒸気流出物より低い不純物含有量の水素処理された炭化水素質原料成分を含む蒸気からなる接触段流出物を形成する工程と、
    (d)前記第1段及び接触段液体流出物を組合せ、それらを第2の並流アップフロー水素処理反応段に供給する工程と、
    (e)前記組合された液体流出物を、前記第2の水素処理反応段において、水素処理触媒の存在下に、前記原料より低い不純物含有量を有する第2段流出物(該第2段流出物は、水素処理された炭化水素質液体、及び水素処理された炭化水素質原料成分と未反応水素とを含む蒸気からなる。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (f)前記第2段蒸気及び液体流出物を分離する工程と、
    (g)前記第2段蒸気流出物を前記第1の反応段に供給する工程と、
    を含む多段水素処理方法。
  2. 前記第1及び第2の反応段触媒が同じもの又は異なるものであることを特徴とする請求項1に記載の多段水素処理方法。
  3. 前記第2段液体流出物が生成物液体を含むことを特徴とする請求項2に記載の多段水素処理方法。
  4. 前記接触条件は、(i)前記接触液体が接触前の前記蒸気の温度より低い温度であること、及び(ii)前記接触液体不純物含有量が、前記不純物濃度に関して前記液が前記蒸気と平衡濃度にあった場合の不純物含有量より低いこと、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載の多段水素処理方法。
  5. 前記接触段蒸気流出物が、冷却され、前記炭化水素質成分の一部が液体に凝縮されることを特徴とする請求項4に記載の多段水素処理方法。
  6. 前記接触液体が、接触中の前記蒸気より低い温度に冷却されることを特徴とする請求項5に記載の多段水素処理方法。
  7. 前記接触段が内部還流を含むことを特徴とする請求項4に記載の多段水素処理方法。
  8. 前記接触液体の一部が前記接触段蒸気流出物凝縮物からなることを特徴とする請求項6に記載の多段水素処理方法。
  9. 前記第2の反応段蒸気流出物が前記第1の反応段に供給される前に、前記蒸気の少なくとも1部が冷却され、前記蒸気内に存在する前記水素処理された炭化水素質原料成分の少なくとも一部が液体として凝縮することを特徴とする請求項7に記載の多段水素処理方法。
  10. 単一の反応器内に少なくとも2つの並流アップフロー水素化処理反応段と1つの接触段とを含み、炭化水素液体を含む原料からヘテロ原子化合物及び不飽和物を含む1種以上の不純物を除去するための多段水素化処理方法において、
    (a)前記原料を、第1の並流アップフロー水素化処理反応段において、水素化処理触媒の存在下に、前記原料よりも低い不純物含有量の第1段流出物(該流出物は、第1段で水素化処理された炭化水素液体及び水素化処理された炭化水素原料成分を含有する蒸気からなり、前記液体及び蒸気流出物はこれら流出物の間で平衡な状態で前記不純物を含有する。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (b)前記第1段の液体及び蒸気流出物を分離する工程と、
    (c)前記蒸気流出物を、接触段において、炭化水素質接触液体と、前記蒸気中の不純物が炭化水素質接触液体に移行するような条件下で接触させ、不純物含有量が増大した前記炭化水素質接触液体及び前記第1段蒸気流出物より低い不純物含有量の水素化処理された炭化水素原料成分を含む蒸気からなる接触段流出物を形成する工程と、
    (d)前記第1段及び接触段液体流出物を組合せ、それらを第2の並流アップフロー水素化処理反応段に供給する工程と、
    (e)前記組合された液体流出物を、前記第2の水素化処理反応段において、水素化処理触媒の存在下に、前記原料より低い不純物含有量を有する第2段流出物(該第2段流出物は、水素化処理された炭化水素液体、及び水素化処理された炭化水素原料成分と未反応水素とを含む蒸気からなる。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (f)前記第2段蒸気及び液体流出物を分離する工程と、
    (g)前記第2段蒸気流出物を前記第1の反応段内に供給する工程と、
    を含む多段水素化処理方法。
  11. 前記第1及び第2の反応段触媒が同じもの又は異なるものであることを特徴とする請求項10に記載の多段水素化処理方法。
  12. 前記第2段液体流出物が生成物液体を含むことを特徴とする請求項11に記載の多段水素化処理方法。
  13. 前記接触条件は、(i)前記接触温度が前記蒸気の温度より低いこと、及び(ii)前記接触液体不純物含有量が、前記不純物濃度に関して前記液体が前記蒸気と平衡濃度にあった場合の不純物含有量より低いこと、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の多段水素化処理方法。
  14. 前記接触段蒸気流出物が、冷却され、前記炭化水素質成分の一部が液体に凝縮されることを特徴とする請求項13に記載の多段水素化処理方法。
  15. 前記接触液体が、接触中の前記蒸気の温度より低い温度に冷却されることを特徴とする請求項13に記載の多段水素化処理方法。
  16. 前記接触段が内部還流を含むことを特徴とする請求項13に記載の多段水素化処理方法。
  17. 前記接触液体の一部が前記接触段蒸気流出物凝縮物からなることを特徴とする請求項15に記載の多段水素化処理方法。
  18. 前記接触液体の一部が前記接触段蒸気流出物凝縮物からなることを特徴とする請求項16に記載の多段水素化処理方法。
  19. 別の槽に設けられた気−液接触段と、単一の反応器内に設けられた少なくとも2つの並流アップフロー水素処理反応段とを含み、少なくとも一部が液体である炭化水素質原料から1種以上の不純物を除去するための多段水素処理方法において、
    (a)前記原料を、第1の並流アップフロー水素処理反応段において、水素処理触媒の存在下に、前記原料より低い不純物含有量の第1段流出物(該流出物は、第1段で水素処理された炭化水素質液体及び水素処理された炭化水素質原料成分を含む蒸気からなり、前記液体及び蒸気流出物はこれらの流出物間で平衡な状態で前記不純物を含む。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (b)前記第1段の液体及び蒸気流出物を分離する工程と、
    (c)前記蒸気流出物を、前記接触段において、炭化水素質接触液体と、前記蒸気中の不純物が炭化水素質接触液体に移行するような条件下で接触させ、不純物含有量が増大した前記炭化水素質接触液体及び前記第1段蒸気流出物より低い不純物含有量の水素処理された炭化水素質原料成分を含む蒸気からなる接触段流出物を形成する工程と、
    (d)前記第1段及び接触段液体流出物を組合せ、それらを第2の並流アップフロー水素処理反応段内に供給する工程と、
    (e)前記組合された液体流出物を、前記第2の水素処理反応段において、水素処理触媒の存在下に、前記原料より低い不純物含有量の第2段流出物(該第2段流出物は、水素処理された炭化水素質液体、及び水素処理された炭化水素質原料成分と未反応水素とを含む蒸気からなる。)を形成するのに有効な反応条件で水素と反応させる工程と、
    (f)前記第2段蒸気及び液体流出物を分離する工程と、
    (g)前記第2段蒸気流出物を前記第1の反応段に供給する工程と、
    を含む多段水素処理方法。
  20. 前記第1及び第2の反応段触媒が同じもの又は異なるものであり、前記第2段液体流出物が生成物液体を含むことを特徴とする請求項19に記載の多段水素処理方法。
  21. 前記接触条件は、(i)前記接触液体が接触前の前記蒸気の温度より低い温度にあること、及び(ii)前記接触液体不純物含有量が、前記不純物濃度に関して該液体が前記蒸気と平衡濃度にあった場合の不純物含有量より低いこと、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の多段水素処理方法。
  22. 前記接触段蒸気流出物が、冷却され、前記炭化水素質成分の一部が液体に凝縮されることを特徴とする請求項21に記載の多段水素処理方法。
  23. 前記接触液体が、接触中の前記蒸気の温度より低い温度に冷却されることを特徴とする請求項21に記載の水素化処理方法。
  24. 前記接触段が内部還流を含むことを特徴とする請求項23に記載の水素化処理方法。
  25. 前記接触液体の一部が前記接触段蒸気流出物凝縮物からなることを特徴とする請求項22に記載の多段水素処理方法。
  26. 前記接触液体の一部が前記接触段蒸気流出物凝縮物からなることを特徴とする請求項23に記載の水素化処理方法。
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