JP4443006B2

JP4443006B2 - Plastic cap with excellent opening and closing performance and sealing performance

Info

Publication number: JP4443006B2
Application number: JP2000194651A
Authority: JP
Inventors: 慎次小田嶋; 善弘貝塚
Original assignee: Nippon Closures Co Ltd
Current assignee: Nippon Closures Co Ltd
Priority date: 1999-08-09
Filing date: 2000-06-28
Publication date: 2010-03-31
Anticipated expiration: 2020-06-28
Also published as: JP2001114310A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックのワンピースで形成されていながら、開栓性、閉栓性及び密封性に優れたプラスチックキャップに関する。
【０００２】
【従来の技術】
飲料用ボトル等に用いるプラスチックキャップは、今日では一般的であり、一般にプロピレン系重合体や、エチレン系重合体などのオレフィン系樹脂製のものが広く使用されている。
【０００３】
本出願人の提案に係る実開昭６４−２６２５７号公報には、容器首部と係合するための螺子部を内面に有するポリプロピレン製樹脂キャップにおいて、該螺子部表面は、JIS B 0651に基づいて測定した表面粗さが２乃至６μｍの範囲にあることを特徴とするポリプロピレン製樹脂キャップが提案されている。
【０００４】
また、特開平９−３１５４５１号公報には、天面及びスカートから成るキャップにおいて、少なくとも容器口に接する天面内面が密度が０．９３５ｇ／ｃｍ³ 以下のエチレン系重合体の連続相と、エチレン系重合体−オルガノポリシロキサン共重合体の分散相との樹脂組成物で形成されていることを特徴とするキャップが記載されている。
【０００５】
プラスチックキャップの成形方法には、大別して射出成形法と圧縮成形法とがあり、それぞれ一長一短があるが、圧縮成形法は金型内での占有時間が射出成形法に比して短く、しかも必要な成形圧も小さくてよいなど、生産性や製造設備の点では利点がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
プラスチックキャップは、スカート部内面に容器口部との締結のためのネジを備え、天面部内面に容器口部との密封のための密封部を備えているが、キャップ用プラスチックは一般に滑り性に欠けるという問題を有している。
また、プラスチックキャップにおける開栓及び閉栓のためのトルクと、容器口部との密封性（シール性）とは、反比例する関係にあるのが一般的であり、密封性を上げようとすると、トルクが高くなってしまい、締まりが硬く、開栓しにくいという問題がある。
【０００７】
この問題を解決するために、キャップに成形するプラスチックにワックス等の滑剤を含有させる手段が一般に採用されているが、しかしながら、開栓或いは閉栓トルクの低減・改善には未だ限度があるとともに、ワックスは味や臭いの問題があり、また、ワックスによるトルク制御では、経時変化が著しく、しかも温度依存性も大きく、扱いにくい面を有している。
【０００８】
また、キャップの成形時に、特に圧縮成形法において顕著であるが、天面の密封部にチャージマークやウエルドが発生しやすく、これらのチャージマークやウエルドはマイクロリークの発生原因となっている。
これを軽減するため、成形時の樹脂温度を上げたり、冷却水温度を変更したりするなどの手段が採用されているが、成形条件の変更により、ネジだれを生じたり、生産性が低下するなどの他への悪影響がある。
【０００９】
従って、本発明の目的は、開栓性、閉栓性及び密封性の組み合わせに優れたプラスチックキャップを提供するにある。
本発明の他の目的は、閉栓が比較的小さな閉栓トルクでしかも確実な密封性をもって行われるプラスチックキャップを提供するにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、熱可塑性樹脂で一体に成形された天面部と、スカート部と、天面部の内面に形成された容器口部との密封部とを備えたプラスチックキャップにおいて、天面部は少なくとも密封部をも含めて内面側が粗面化され、密封部の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５μｍの範囲にあり、且つ密封部よりも内側の内表面の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さを有することを特徴とする開栓性、閉栓性及び密封性に優れたプラスチックキャップが提供される。
本発明では、密封部よりも内側の内表面が密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さを有するべきであり、特に密封部よりも内側の内表面の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が５μｍよりも大きいことが望ましい。
また、本発明に用いる熱可塑性樹脂は曲げ弾性率（ＪＩＳＫ７２０３）が８００乃至１６００ＭＰａの範囲にある耐環境応力亀裂性熱可塑性樹脂であることが好ましい。
更に、本発明のキャップでは、スカート部内面が鏡面であることが好ましい。
本発明は特に、前記スカート部の下端に破断可能なブリッジを介して連結された周状バンドを備え、周状バンドの内面に容器口部外周下方のあご部と係合する係合部を備えたものに有利に適用することができ、この場合、閉栓に際して前記あご部と接触する前記係合部の面を、表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５０μｍの範囲の粗面とすることが望ましい。
周状バンドの内面に設ける前記係合部の適当な例としては、多数周状に配置され、径内方向且つ斜め上方向に延びるフラップ片を挙げることができる。
【００１１】
【発明の実施形態】
本発明のキャップは、熱可塑性樹脂で一体に成形された天面部と、スカート部と、天面部の内面に形成された容器口部との密封部とを備えている。
本発明のプラスチックキャップでは、
▲１▼天面部は少なくとも密封部をも含めて内面側が粗面化されていること、
▲２▼密封部の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５μｍの範囲にあること、
及び
▲３▼密封部よりも内側の内表面の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さを有すること、
の組み合わせに特徴を有するものである。
【００１２】
即ち、本発明のプラスチックキャップは、天面部内面が粗面化されていることが特徴であり、しかもこの粗面化は、表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５μｍの密封部と、表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さを有する密封部よりも内側の表面とに、区別されて粗面化が行われていることが特徴である。
【００１３】
本発明によれば、密封部を含めて天面部内面に上記の粗面化を行うことにより、密封部によく現れるチャージマークやウエルドが殆ど完全に消失し、マイクロリークの発生を有効に防止することができる。
尚、上記のチャージマークとは、金型内で樹脂が急速に固化したことによる表面欠陥であり、一方ウエルドとは樹脂流の合流部において、金型内の空気が逃げ切れずに残留することによる表面欠陥である。これらの表面欠陥が密封部に形成されていると、マイクロリーク発生の原因となることが容易に了解されよう。
後述する例を参照されたい。
即ち、密封部を含めて天面部内面が鏡面となっている従来のプラスチックキャップでは、室温の水を充填し、１８ｋｇｆｃｍのトルクでキャッピング後、４０℃の雰囲気に４８時間倒立した条件下にマイクロリークの発生を試験すると、１０個中５個の発生であるのに対して、密封部を含めて天面部内面を粗面化した本発明のキャップでは、同様の試験条件下において、マイクロリークの発生が１０個中０個であって、天面部内面の粗面化がマイクロリーク発生防止に有効であることが理解される。
【００１４】
密封部を粗面化することにより、かえって密封性が向上するというのは甚だ奇異な感じを与えるかもしれないが、この理由としては、次のことが考えられる。即ち、キャップ天面部の粗面化は金型の粗面化により達成されるものであるが、金型が粗面化されていると、金型表面と溶融樹脂とが接触したときの樹脂の冷えかたが少なく、また成形時における空気の逃げも良好であり、これがマイクロリークの原因となるチャージマークやウエルドの消失につながっていると思われる。即ち、チャージマークやウエルドによる表面欠陥は、本発明における密封部の粗面化の程度を越えており、チャージマークやウエルドの消失が密封性の向上に結びついているのである。
【００１５】
本発明においては、更に天面部内面に設ける容器口部との密封部の表面粗さを一定の範囲に設定することにより、開栓トルクを易開栓性と呼ばれる一定の領域に制御し、更に閉栓時における不完全巻締による密封不良の発生をも完全に防止することができる。
【００１６】
後述する例に示すとおり、密封部を含めて天面部内面が鏡面となっている従来のプラスチックキャップでは、室温経時２週間の条件下に開栓トルクを測定すると、平均で１１ｋｇｆ−ｃｍのオーダーであるのに対して、密封部の表面粗さを１乃至５μｍの範囲に設定した本発明のキャップでは、開栓トルクを８ｋｇｆ−ｃｍのオーダーに低減することができるのである。
【００１７】
また、本発明によれば、密封部の表面粗さを上記の特定の範囲に設定することにより、閉栓時におけるキャップの不完全巻締による密封不良の発生をも有効に防止することができる。容器口部に対するキャッピング操作（閉栓操作）は、一般に電磁的結合手段を備えたチャックにより行われており、閉栓トルクが一定値に達するとキャップに対する回転トルクの伝達が遮断されるようになっている。そのため、閉栓に際してトルクの異常な上昇があると、キャップの巻締が完全に進行せず、キャップは密封不良の状態、即ちゆるんだ状態で容器口部に締められることになる。これに対して、本発明では、閉栓時におけるトルクの異常な上昇も抑制され、キャップの巻締が設計された終段まで完全に進行し、不完全巻締による密封不良の発生が防止されるのである。
【００１８】
後述する例に示すとおり、密封部が鏡面仕上げされている場合には、締結トルク１８ｋｇｆｃｍの条件下で、容器口部への閉栓操作を行うと、密封不良の発生率は０．０１％のオーダーに達するのに対して、前記範囲の表面粗さの密封部を設けたキャップでは不完全巻締による密封不良の発生率をゼロに抑制できるのであって、本発明の優れた効果が明らかである。
【００１９】
本発明では、このようにキャップ天面部内面の密封部に特定範囲の表面粗さの粗面を形成することにより、密封性を低下させることなしに、むしろ密封性を向上させながら、開栓性及び閉栓性を向上させることが可能となるのであるが、これは容器口部との接触面積が減少しているためと思われる。
【００２０】
本発明においては、密封部の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）を前述した１乃至５μｍの範囲とすることも重要である。密封部の表面粗さが上記範囲を下回ると、開栓性及び閉栓性の向上効果が十分でなく、一方密封部の表面粗さが上記範囲を上回ると、マイクロリークの発生傾向が大きくなるので好ましくない。
【００２１】
本発明のキャップでは、密封部を含めて天面部内面を粗面化することは、既に指摘したとおりであるが、密封部よりも内側の内表面の粗面の程度にも一定の範囲があり、一般にこの部分の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）は５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さを有するべきである。というのは、密封部よりも内側の内表面は、圧縮成形では強く圧縮される部分であり、また射出成形においても樹脂の流動が最も激しく起こる部分であり、この部分を粗面化しておくことはチャージマークやウエルドの消失に極めて有効に作用する。
【００２２】
密封部よりも内側の部分の内面の表面粗さが上記範囲を下回るとチャージマークやウエルドを消失させる効果が上記範囲内にある場合に比して低下するようになる。密封部よりも内側の部分の内面の表面粗さは、５μｍよりも大きく、３０μｍよりも小さいことが好ましい。この表面粗さがこの範囲を越えて大きいと、マイクリーク防止に対しては上記範囲にある場合に比して効果の増大は望めず、かえって肉眼で表面の粗さが目立つようになり、外観特性の点で望ましくない。
【００２３】
本発明に用いる熱可塑性樹脂は曲げ弾性率が８００乃至１６００ＭＰａの範囲にある耐環境応力亀裂性熱可塑性樹脂であることが好ましい。
本発明によるキャップ天面部の内面粗面化による効果は、用いるプラスチックの曲げ弾性率とも関係することがわかった。即ち、プラスチックの曲げ弾性率が上記範囲を下回ると粗面化による上記の作用効果が低減する傾向があり、一方この曲げ弾性率が上記範囲を上回るとトルクの調節には影響がないにしてもマイクロリークの防止にはあまり有効でなくなる傾向がある。
【００２４】
また、用いるプラスチックは、耐環境応力亀裂性を有することも重要である。
環境応力亀裂はポリエチレン成形品によく見られる欠陥の一つであり、応力が加わっているポリエチレン成形品などに、水、アルコール類等の有機系溶媒、界面活性剤、或いはそれらの蒸気等が接触すると、亀裂を発生する現象として知られている。
キャップの場合、キャップのシール部には容器口部との密封圧力（シール圧）が必ず印加されており、しかもこのシール部には内容物やその蒸気が接触するため、環境応力亀裂が至って発生しやすい環境となっていることが了解されよう。
本発明のキャップでは、天面部内面の粗面化により、マイクロリークの発生を防止することは、既に指摘したとおりであるが、シール部にこのような亀裂が発生すると、この亀裂がたとえ微細なマイクロクラックであっても、漏洩や密封不良を招くことになるので、耐環境応力亀裂性に優れた樹脂を使用しなければならないことになるのである。
更に、本発明のキャップでは、スカート部内面が鏡面であることが好ましい。即ち、キャップのスカート部内面を鏡面とすることにより、キャップ製造の際の型抜きが容易となり、製造の際の作業性が向上する。
【００２５】
本発明は、スカート部の下端に破断可能なブリッジを介して連結された周状バンドを備え、周状バンドの内面に容器口部外周下方のあご部と係合する係合部を備えたキャップに有利に適用することができるが、この場合、閉栓に際して前記あご部と接触する前記係合部の面を、表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５０μｍの範囲の粗面とすることが、閉栓に際して不完全巻締による密封不良の発生を防止する上で望ましい。
即ち、閉栓に際して閉栓トルクの異常な上昇があると、キャップの巻締が完全に進行せず、密封不良の原因となることは既に指摘したとおりであるが、この閉栓トルクの異常な上昇の原因としては、容器口部とキャップ密封部との係合トルクの外に、前記係合部が容器のあご部を乗り越えるときのトルクがある。
本発明では、閉栓に際して前記あご部と接触する係合部の面を、表面粗さ（Ｒｍａｘ）が１乃至５０μｍの範囲の粗面とすることにより、係合部が容器のあご部を乗り越えるときのトルクを減少させ、キャップの巻締を確実に行い、密封性を保持することができる。
【００２６】
【実施例】
本発明は、熱可塑性樹脂で一体に成形された天面部と、スカート部と、天面部の内面に形成された容器口部との密封部とを備えた任意のプラスチックキャップに適用することができる。このキャップは、それ自体公知の任意の開封明示機能（タンパーエビデント機能）を備えていることができる。
また、天面部内面に設ける密封部は、容器口部の頂面と接する平面シールでもよいし、容器口部の外周面と接するアウターリングによるシールでもよいし、また容器口部の内周面と接するインナーリングによるシールでもよいし、更にこれらの２種以上の組み合わせであってもよい。
【００２７】
本発明のキャップの一例を示す図１（一部断面側面図）、図２（下面図）及び図３（容器口部と共に示す一部断面側面図）において、このプラスチックキャップは、容器口部５の形状にあわせてほぼ円筒形状をしており、天面部１と天面部１の周縁部から垂下したスカート部２とから形成されている。
【００２８】
天面部１の内面には、容器口部５との密封用係合部１１と密封用係合部よりも内側の部分１２とからなっており、密封用係合部１１の内、少なくとも容器との密封に寄与する部分の内面は表面粗さ（Ｒｍａｘ）が前述した１乃至５μｍの範囲に粗面化されている。一方１乃至５μｍに粗面化された密封部よりも内側の部分は部分１２も含めて表面粗さ（Ｒｍａｘ）が５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さとなるように粗面化されている。
【００２９】
この具体例のキャップにおいて、密封用係合部１１は、アウターリング１３と、インナーリング１５と、中間部１４とからなっており、アウターリング１３には容器口部外周部５１と係合する径内方向きの突起１６が形成されている。インナーリング１５はキャップを容器口部５に締結する際、キャップを容器口部に正しくセンターリングさせるガイドとなるものであり、容器口部５との密封部は、アウターリング１３と段肩状の中間部１４とで構成される。即ち、容器口部との密封は、アウターリング１３と容器口部外周部５１との径方向の係合及び中間部１４と容器口部頂面５０との垂直方向の係合によってもっぱら行われるものである。
【００３０】
この場合、アウターリング１３と段肩状の中間部１４を１乃至５μｍの範囲に粗面化し、これよりも内方の部分を表面粗さが５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さとなるように粗面化してもよいし、また密封係合部１１全体を１乃至５μｍの範囲に粗面化し、内方部分１２を表面粗さが５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さとなるように粗面化してもよい。
本発明のキャップでは、密封部とそれより内側の部分との二重粗面化により、マイクロリークの防止など、優れた密封性が達成されるものである。
【００３１】
スカート部２の外面には、キャップの把持を容易にするためのローレット溝２１が形成されており、一方スカート部２の内面側には、容器口部のネジ５３と係合するネジ２２が形成されている。ネジ２２の所々には、開栓に際してガス抜きを速やかに行い、キャップの飛翔を防止するためのガス抜き溝２３が形成されている。
本発明のキャップでは、スカート部２の内面は鏡面仕上げとし、離型性をよくするのがよい。
【００３２】
図１乃至３の具体例のキャップにおいても、キャップの開封明示機構が設けられている。即ち、キャップのスカート部２の下側に環状切断面３を介し開封明示用の周状バンド４が設けられている。
キャップのスカート部２の下端と周状バンド４とは環状切断面３により分割されていると共に、切断面３の内周よりも内側に位置するように周状に分布して配置されたブリッジ３１により連結されている。
【００３３】
周状バンド４は、容器口部への係止のために、径内方向且つ斜め方向に延びる片状のフィン４１を多数周状に配置して備えているが、このフィン４１は、閉栓時において、容器口部外周下方のあご部５４と係合するようになっている。
キャップの容器への閉栓に際しては、キャップを閉栓方向に回転させると、容器口部のネジ５３とスカート部内面のネジ２２とが係合して、閉栓が進行する。この場合、周状バンド４のフィン４１の延びる方向と閉栓方向とが一致しているため、このフィン４１は容器口部のあごを乗り越えて、その下部に達し、フィン４１による周状バンド４の保持が確実に行われる。
本発明のキャップでは、密封部を一定の表面粗さに粗面化したため、閉栓トルクの異常な上昇が抑制され、アウターリング１３と容器口部外周部との径方向への密封係合及び段肩状の中間部１４と容器口部頂面との垂直方向への密封係合が確実に行われて、ゆるみのない完全な巻締が可能となる。
【００３４】
一方、キャップの開栓時においては、フィン４１により周状バンド４が容器口部のあご部の下に位置していると共に、開栓方向がフィンの延びている方向と逆方向となるため、回転不能に固定され、キャップ本体（天面部１及びスカート部２）のみが開栓方向に回転するので、剪断力によりブリッジ３１が破断する。この破断により、キャップ本体と周状バンド４とが分離して開栓が行われる。
この際、本発明のキャップでは、密封部を一定の表面粗さ（Ｒｍａｘ）に粗面化したため、開栓トルクが低い値に抑制され、手による開栓が容易である。
【００３５】
本発明のキャップの他の例を示す図４（一部断面側面図）、図５（下面図）及び図６（容器口部と共に示す一部断面側面図）において、このプラスチックキャップは、全体的な構成は図１に示したものと同様であり、共通の部材は共通の引照数字で示されている。
【００３６】
この具体例のキャップにおいて、図１乃至３の例と同様に、密封係合部１１は、アウターリング１３と、インナーリング１５と、中間部１４とからなっており、インナーリング１５には容器口部内周部と係合する径外方向きの突起１７が形成されている。アウターリング１３はキャップを容器口部に締結する際、容器口部の外周部の位置を規制してインナーリングと容器口部内周部５２との密封的係合を確実にするためのものであり、容器口部５との密封部は、インナーリング１５と段肩状の中間部１４とで構成される。即ち、容器口部との密封は、インナーリング１５と容器口部内周部５２との径方向の係合及び平面部１４と容器口部頂面５０との垂直方向の係合によってもっぱら行われるものである。
勿論、アウターリング１３とインナーリング１５との両者で密封的係合が行われるようにしてもよいし、また、アウターリング１３と平面部１４とインナーリング１５との三者で密封的係合が行われるようにすることもできる。
【００３７】
図４乃至６の具体例のキャップの場合、周状バンド４の容器口部への係合固定は、フラップ片４２により行われる。このフラップ片４２斜め上方向に延びており、その先端の径が大きくなる方向への変形は可能であるように設けられている。
かくして、図４乃至６に示すキャップでも、フラップ片４２は、閉栓時において、容器口部外周下方のあご部５４を乗り越えて、その下部と係合することが可能であり、これにより周状バンド４の容器口部への固定を行えるものである。
この具体例では、閉栓に際してあご部５４と接触するフラップ片４２の面を、表面粗さ（Ｒｍａｘ）が１乃至５０μｍの範囲の粗面とすることにより、フラップ片４２が容器のあご部５４を乗り越えるときのトルクを減少させ、キャップの巻締を確実に行い、密封不良を防止することができる。
このフラップ片４２の粗面化による閉栓トルクの低減化は、図４乃至６に示す密封係合部のみならず、図１乃至３の密封係合部との組み合わせにおいても同様に達成されることが了解されるべきである。
【００３８】
図４乃至６に示すキャップにおいても、閉栓及び開栓は、図１乃至３に示したのと同様な原理で行われる。
【００３９】
本発明のキャップの更に他の例を示す図７（側面断面図）、図８（下面図）及び図９（容器口部と共に示す一部断面図）において、このプラスチックキャップは、全体的な構成は図１乃至３に示したものと同様であり、共通の部材は共通の引照数字で示されている。
【００４０】
この具体例のキャップにおいて、図１乃至３の例と同様に、密封用係合部１１は、アウターリング１３と、インナーリング１５と、小突起状の中間部１４からなっている。アウターリング１３はキャップを容器口部に締結する際、容器口部の外周部５１の位置を規制してインナーリング１５と容器口部内周部５２との密封的係合を確実にするためのものであり、容器口部５との密封部は、インナーリング１５と小突起状の中間部１４とで構成される。即ち、容器口部との密封は、インナーリング１５と容器口部内周部５２との径方向の係合及び小突起状の中間部１４と容器口部頂面５０との垂直方向の係合によってもっぱら行われるものである。
勿論、アウターリング１３とインナーリング１５との両者で密封的係合が行われるようにしてもよいし、また、アウターリング１３と中間部１４とインナーリング１５との三者で密封的係合が行われるようにすることもできる。
【００４１】
図７乃至９の具体例のキャップの場合、周状バンド４の容器口部への係合固定は、ラチェット４３により行われる。このラチェット４３は、周状バンド４の内面に付け根を介して一定間隔をおいて多数取り付けられており、その先端は径内方及び開栓方向に延びている。この先端部と周状バンド４との間には先端部の径外方への変形を許容するための空間４４が形成されていることが理解されるべきである。
一方、このキャップを締結する容器口部５は、あご部５４の下方及び外周にラチェット５５を備えている。
かくして、図７乃至９に示すキャップでは、ラチェット４３は、閉栓時において、容器口部外周のあご部５４及びラチェット５５を乗り越えて、回動可能であり、これにより適正締結トルクで周状バンドの容器口部への締結を行えるものである。
また、開栓に際しては、キャップのラチェット４３の先端部と容器口部のラチェット５５とが係合して、回転不能に固定され、キャップ本体（天面部１及びスカート部２）のみが開栓方向に回転するので、剪断力によりブリッジ３１が破断する。この破断により、キャップ本体と周状バンド４とが分離して開栓が行われる。
【００４２】
図７乃至９に示すキャップでは、開栓後容器口部５に残留する周状バンド４が、内容物の注出などに際して、容器口部から脱落しないようにするために、落下防止用突起４５が設けられており、この突起４５が容器口部のあご部５４と係合することにより、この目的を達成している。
【００４３】
また、図７乃至９に示すキャップでは、閉栓に際してブリッジ３１を破断から保護するために、周状バンド４に一辺が直立した突起部４６を形成すると共に、スカート部２の下端にも段肩部３２を形成し、閉栓に際しては、突起部４６と段肩部３２とが当接して、ブリッジを破断することなく、周状バンド４への閉栓トルクの伝達が円滑に行えるようになっている。
【００４４】
図７乃至９に示すキャップにおいても、密封部を一定の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）に粗面化したため、ゆるみのない巻締が可能であり、マイクロリークの発生が防止され、開栓トルクが低い値に抑制され、手による開栓が容易である。
【００４５】
［プラスチック］
本発明のキャップを構成するプラスチックは、既に述べた理由により、曲げ弾性率が８００乃至１６００ＭＰａの範囲にある耐環境応力亀裂性熱可塑性樹脂でなければならない。
上記の条件を満足する樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、及び分岐鎖構造を有する高密度ポリエチレンが挙げられる。
【００４６】
用いるポリプロピレンは、結晶性であり、少量の共単量体が共重合されていてもよいという条件下にホモポリプロピレンであっても、またブロック共重合ポリプロピレンでも、ランダム共重合ポリプロピレンであってもよい。
用いるポリプロピレンのメルトフローレート（ＪＩＳＫ７２１０）は、一般に２乃至３０ｇ／１０ｍｉｎの範囲にあるのがよい。
ポリプロピレンは、耐環境応力亀裂性に優れているという特性があり、マイクロリークの発生防止に有効である。
【００４７】
分岐鎖構造を有する高密度ポリエチレンは、前記範囲の曲げ弾性率を有しながら、しかもポリエチレンとしては例外的に耐環境応力亀裂性に優れているという利点を与える。
上記の高密度ポリエチレンとしては、エチレンと炭素数３〜１２のα−オレフィンとの共重合体であって、メルトフローレート（ＭＦＲ）が２．０〜１０ｇ／１０分であり、且つ密度が０．９４５〜０．９６０ｇ／ｃｍ³ である高密度ポリエチレンが適している。
【００４８】
上記高密度ポリエチレンにおいて、エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、特にＣ数が３乃至１２のα−オレフィン、具体的にはプロピレン、ブテン−１、、ヘキセン−１、、オクテン−１、４−メチル−１−ペンテン、ノネン−１、デセン−１、ドデセン−１等が単独或いは２種以上の組合せで使用される。
これらのα−オレフィン共単量体は、高密度ポリエチレンの耐環境応力亀裂性を向上させるものである。
上記α−オレフィンの内でも、ブテン−１及びヘキセン−１が好適である。
一般に、エチレン・α−オレフィン共重合体における密度は、α−オレフィン共単量体の量が増大するに伴って、低下する傾向がある。本発明に用いる高密度ポリエチレンにあっては、密度が前述した０．９４５〜０．９６０ｇ／ｃｍ³ の範囲内にあるように、α−オレフィンが共重合されているのがよい。
この高密度ポリエチレンにおけるα−オレフィンの含有量は、重合法によっても変化するが、一般に１乃至１５重量％、特に１乃至１０重量％の範囲にあるのがよい。
本発明に用いる高密度ポリエチレンは、０．９４５〜０．９６０ｇ／ｃｍ³ 、特に０．９５０乃至０．９５５ｇ／ｃｍ³ の密度を有するのがよい。密度が上記範囲を下回ると、樹脂製容器蓋としての剛性が不足し、例えば天面の膨出変形等によりシール性が低下する傾向がある。一方、密度が上記範囲を上回ると、環境応力亀裂などが発生しやすくなる傾向がある。
【００４９】
本発明において、キャップの製造に用いるプラスチックには、充填剤、着色剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属セッケンやワックス等の滑剤、改質用樹脂乃至ゴム、等の公知の樹脂配合剤を、それ自体公知の処方に従って配合できる。
【００５０】
［キャップの製造方法］
本発明のキャップは、上述した熱可塑性樹脂を、キャップ天面内面に対応する表面が粗面化されたコア金型と、キャビテイ金型とから成る金型に射出することにより製造することができるし、また熱可塑性樹脂の溶融樹脂塊を上記金型を用いて圧縮成形することによっても製造される。
【００５１】
本発明に用いるコア金型は、キャップの内面を形成するものであり、天面部の内面に対応する部分には前述した粗面化が施されており、密封部に対応する部分には表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５μｍの粗面化が行われており、更に密封部に対応する部分よりも内側の部分は表面粗さ（Ｒｍａｘ）が５μｍ以上であって密封部の表面粗さよりも大きい表面粗さとなるように粗面化されている。
型表面の粗面加工は、放電加工やサンドブラストのそれ自体公知の手段で行われ、それ自体公知の手段で表面粗さの程度が制御される。
一方、コア金型のスカート部対応部分は鏡面仕上げされている。
【００５２】
圧縮成形の場合、コア金型とキャビテイ金型とは昇降動可能な対として、回転ターレットの周囲に多数配置されている。この回転ターレットの回転方向には、溶融樹脂の供給域、圧縮成形域、成形されたキャップの取り出し域がこの順序に設けられている。
【００５３】
キャップの成形に用いるプラスチックは、押出機中で混練され、オリフィス乃至ダイスから定量的に押し出される。押し出された溶融樹脂はカッターで切断され、切断された溶融樹脂塊は、カッターの回転及びエアーにより、開いている金型内に供給される。この際金型内面が粗面化されているため、樹脂の急冷によるチャージマークの発生が防止される。
かくして、圧縮成形により形成されたキャップは、金型が開いたとき、金型から取り出され、キャップ製品となる。
【００５４】
本発明によるキャップは、極めて簡単な手段で、優れた開栓性、閉栓性及び密封性の組み合わせを有するという利点を有する。
【００５５】
［実験例］
本発明による優れた効果を具体的に示すため、次の実験例を示す。
（１）試料の作成
密封部に形成する型表面を鏡面仕上げし、比較例１を作成した。
密封部に形成する型表面に機械研磨およびサンドブラスト処理を施し、密封部に１〜１２μｍまでの表面粗度（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）をもつ比較例１〜５を作成した。
更に密封部よりも内側の内表面に１０μｍの表面粗度（Ｒｍａｘ）をもつ実施例１〜３を作成した。
鏡面仕上げはバフ研磨、サンドブラスト処理は＃１２０、＃１３５、＃１５０、＃１８０、＃２２０の粒度のガラスビ−ズを空気圧４Kg/cm^２で１０秒間吹き付けた。
【００５６】
比較例および実施例の処理をした型にメルトフロ−レ−ト２０、曲げ弾性率１４４０ＭＰａのポリエチレンとポリプロピレンのブロック共重合体を２２０゜Ｃ、１００ＭＰａで射出成形し、密封部に鏡面〜１２μまでの表面粗度（Ｒｍａｘ）をもつワンピ−スプラスチックキャップを製造した。
【００５７】
（２）キャップの性能評価
瞬間耐圧試験：
室温の水を５００ｍｌＰＥＴボトルに充填し、（１）で作成したキャップを１８Kgfcmでキャッピングした。このとき、ボトルのネジ切り始め位置とキャップのネジ切り始め位置とのなす角度を締まり角度とした。
次に、室温に一日放置後、水中でボトル内に窒素ガスを圧入し、キャップとボトルの密封部から気泡が発生する圧力を瞬間耐圧値とした。
液漏れ試験：
着色した室温の水を５００ｍｌＰＥＴボトルに充填し、（１）で作成したキャップを１８Kgfcmのトルクでキャッピングし、４０゜Ｃの雰囲気に４８時間倒立し、その試料数１０のうち、内容液が漏れ出した本数を確認した。
開栓トルク試験：
室温の水を５００ｍｌＰＥＴボトルに充填し、（１）で作成したキャップを１８Kgfcmのトルクでキャッピングし、室温に２週間放置後、開栓トルクを測定した。
【００５８】
評価結果を表１に示した。
以上の結果から、本発明で明かなように、キャップの密封部表面が鏡面である場合に対して、当該部表面粗度（Ｒｍａｘ）を１μ以上とすることで、締まり角度は増大し、瞬間耐圧値は表面粗度（Ｒｍａｘ）１〜５μまでの間で増大した。また、室温２週間放置後の開栓トルクの低下が認められた。更に、密封部よりも内側の内表面の表面粗度（Ｒｍａｘ）を１０μｍにすることで、水充填４０゜Ｃ倒立４８時間での液漏れは０／１０となった。
【００５９】
【表１】

【００６０】
【発明の効果】
本発明によれば、密封部を含めて天面部内面に特定の表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）の粗面化を行うことにより、密封部によく現れるチャージマークやウエルドが殆ど完全に消失し、マイクロリークの発生を有効に防止することができる。
また、本発明では、このようにキャップ天面部内面の密封部に特定範囲の表面粗さの粗面を形成することにより、密封性を低下させることなしに、むしろ密封性を向上させながら、開栓性及び閉栓性を向上させることが可能となる。
本発明は、スカート部の下端に破断可能なブリッジを介して連結された周状バンドを備え、周状バンドの内面に容器口部外周下方のあご部と係合する係合部を備えたキャップに有利に適用することができ、この場合、閉栓に際して前記あご部と接触する前記係合部の面を、表面粗さ（ＪＩＳＢ０６０１に基づく最大高さ、Ｒｍａｘ）が１乃至５０μｍの範囲の粗面とすることにより、閉栓に際して不完全巻締による密封不良の発生を一層有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のキャップの一例を示す一部断面側面図である。
【図２】図１のキャップの下面図である。
【図３】図１のキャップを容器口部と共に示す一部断面側面図である。
【図４】本発明のキャップの他の例を示す一部断面側面図である。
【図５】図４のキャップの下面図である。
【図６】図４のキャップを容器口部と共に示す一部断面側面図である。
【図７】本発明のキャップの更に他の例を示す側面断面図である。
【図８】図７のキャップの下面図である。
【図９】図７のキャップを容器口部と共に示す一部断面図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plastic cap that is formed of a plastic one-piece and has excellent openability, closure performance, and sealing performance.
[0002]
[Prior art]
Plastic caps used for beverage bottles and the like are common today, and generally those made of olefin resins such as propylene polymers and ethylene polymers are widely used.
[0003]
Japanese Utility Model Laid-Open No. 64-26257 according to the applicant's proposal discloses a polypropylene resin cap having a screw part for engaging with a container neck part on the inner surface, and the screw part surface is based on JIS B 0651. A polypropylene resin cap characterized in that the measured surface roughness is in the range of 2 to 6 μm has been proposed.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-315451 discloses a cap composed of a top surface and a skirt, in which at least the top surface inner surface in contact with the container mouth has a density of 0.935 g / cm. ^Three A cap characterized in that it is formed of a resin composition of a continuous phase of the following ethylene polymer and a dispersed phase of an ethylene polymer-organopolysiloxane copolymer is described.
[0005]
Molding methods for plastic caps can be broadly divided into injection molding methods and compression molding methods. Each has its advantages and disadvantages, but the compression molding method requires a shorter occupation time in the mold than the injection molding method. There is an advantage in terms of productivity and manufacturing equipment, such as a small molding pressure.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The plastic cap has a screw for fastening to the container mouth on the inner surface of the skirt, and a sealing part for sealing with the container mouth on the inner surface of the top surface, but the plastic for the cap is generally slippery. It has a problem of lacking.
Also, the torque for opening and closing the plastic cap and the sealing property (sealing property) with the container mouth are generally in an inversely proportional relationship. However, it is difficult to open the cap.
[0007]
In order to solve this problem, means for incorporating a lubricant such as wax into the plastic to be molded into the cap is generally employed. However, there is still a limit in reducing or improving the opening or closing torque. Has problems of taste and odor, and torque control with wax has a significant change over time, has a large temperature dependence, and is difficult to handle.
[0008]
Further, when forming the cap, particularly in the compression molding method, charge marks and welds are likely to occur in the sealed portion of the top surface, and these charge marks and welds cause micro leaks.
In order to alleviate this, measures such as increasing the resin temperature during molding or changing the cooling water temperature have been adopted. However, changes in molding conditions can cause screw dripping and lower productivity. There are adverse effects on others.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a plastic cap having an excellent combination of openability, closure performance and sealing performance.
Another object of the present invention is to provide a plastic cap that can be closed with a relatively small closing torque and with a reliable sealing property.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, in the plastic cap including the top surface portion integrally formed of the thermoplastic resin, the skirt portion, and the sealing portion of the container mouth portion formed on the inner surface of the top surface portion, the top surface portion is at least The inner surface including the sealing portion is roughened, the surface roughness of the sealing portion (maximum height based on JIS B0601; Rmax) is in the range of 1 to 5 μm, and the inner surface surface inside the sealing portion A plastic having excellent openability, plugging performance and sealing performance, having a roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) of 5 μm or more and a surface roughness larger than the surface roughness of the sealing portion A cap is provided.
In the present invention, the inner surface inside the sealing portion should have a surface roughness larger than the surface roughness of the sealing portion. In particular, the surface roughness of the inner surface inside the sealing portion (maximum height based on JIS B0601) Rmax) is preferably larger than 5 μm.
The thermoplastic resin used in the present invention is preferably an environmental stress cracking thermoplastic resin having a flexural modulus (JIS K7203) in the range of 800 to 1600 MPa.
Furthermore, in the cap of the present invention, the inner surface of the skirt portion is preferably a mirror surface.
In particular, the present invention includes a circumferential band connected to the lower end of the skirt portion via a breakable bridge, and an inner surface of the circumferential band includes an engaging portion that engages with a jaw portion below the outer periphery of the container mouth. In this case, the surface of the engaging portion that comes into contact with the jaw when closing the plug has a surface roughness (maximum height based on JIS B0601, Rmax) in the range of 1 to 50 μm. It is desirable to have a rough surface.
As a suitable example of the engaging portion provided on the inner surface of the circumferential band, there can be mentioned a flap piece which is arranged in a plurality of circumferential shapes and extends in the radial direction and obliquely upward.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The cap of this invention is provided with the sealing | blocking part of the top | upper surface part integrally molded with the thermoplastic resin, the skirt part, and the container opening part formed in the inner surface of a top | upper surface part.
In the plastic cap of the present invention,
(1) The top surface is roughened on the inner surface side including at least the sealing portion.
(2) The surface roughness of the sealed portion (maximum height based on JIS B0601; Rmax) is in the range of 1 to 5 μm.
as well as
(3) The surface roughness of the inner surface inside the sealed portion (maximum height based on JIS B0601; Rmax) is 5 μm or more and has a surface roughness larger than the surface roughness of the sealed portion;
It has a feature in the combination.
[0012]
In other words, the plastic cap of the present invention is characterized in that the inner surface of the top surface is roughened, and this roughening has a surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) of 1 to 5 μm. And the inner surface of the sealed portion having a surface roughness (maximum height based on JIS B0601, Rmax) of 5 μm or more and having a surface roughness larger than the surface roughness of the sealed portion. It is characterized by roughening.
[0013]
According to the present invention, by performing the above roughening on the inner surface of the top surface including the sealing portion, charge marks and welds that often appear in the sealing portion disappear almost completely, and the occurrence of microleakage is effectively prevented. be able to.
The charge mark is a surface defect due to the rapid solidification of the resin in the mold, while the weld is due to the air in the mold remaining without escaping at the junction of the resin flow. It is a surface defect. If these surface defects are formed in the sealing portion, it will be easily understood that microleakage is caused.
See the examples below.
In other words, with a conventional plastic cap that has a mirror surface on the top surface including the sealed part, it is filled with room temperature water, capped with a torque of 18 kgfcm, and then in a condition where it is inverted for 48 hours in an atmosphere of 40 ° C. In the cap of the present invention in which the inner surface of the top surface including the sealing portion is roughened, the occurrence of microleakage occurs under the same test conditions. Is 0 out of 10, and it is understood that roughening the inner surface of the top surface portion is effective in preventing the occurrence of microleakage.
[0014]
The fact that the sealing performance is improved by roughening the sealing portion may give a strange feeling. The reason for this may be as follows. That is, the roughening of the top surface of the cap is achieved by roughening the mold. However, when the mold is roughened, the resin surface when the mold surface comes into contact with the molten resin is reduced. There is little cooling, and air escape during molding is good, which seems to have led to the disappearance of charge marks and welds that cause microleakage. That is, surface defects due to charge marks and welds exceed the degree of roughening of the sealed portion in the present invention, and disappearance of charge marks and welds leads to improved sealing performance.
[0015]
In the present invention, by further setting the surface roughness of the sealing portion with the container mouth portion provided on the inner surface of the top surface portion within a certain range, the opening torque is controlled in a certain region called easy opening property, Occurrence of poor sealing due to incomplete tightening at the time of closing can be completely prevented.
[0016]
As shown in an example to be described later, with a conventional plastic cap in which the inner surface of the top surface including the sealing portion is a mirror surface, when the opening torque is measured under conditions of room temperature aging for 2 weeks, it is on the order of 11 kgf-cm on average. On the other hand, in the cap of the present invention in which the surface roughness of the sealing portion is set in the range of 1 to 5 μm, the opening torque can be reduced to the order of 8 kgf-cm.
[0017]
In addition, according to the present invention, by setting the surface roughness of the sealing portion in the above specific range, it is possible to effectively prevent the occurrence of poor sealing due to incomplete tightening of the cap at the time of closing. The capping operation (capping operation) for the container mouth is generally performed by a chuck having electromagnetic coupling means, and transmission of rotational torque to the cap is cut off when the capping torque reaches a certain value. . For this reason, if there is an abnormal increase in torque at the time of closing the cap, the cap will not be completely tightened, and the cap will be tightened to the container mouth in a poorly sealed state, that is, in a loose state. On the other hand, in the present invention, an abnormal increase in torque at the time of closing is also suppressed, and the cap tightening is completely advanced to the designed final stage, thereby preventing the occurrence of poor sealing due to incomplete tightening. It is.
[0018]
As shown in an example to be described later, when the sealing portion is mirror-finished, when the closing operation to the container mouth portion is performed under the condition of a fastening torque of 18 kgfcm, the incidence of sealing failure is on the order of 0.01%. On the other hand, the cap provided with the sealing portion having the surface roughness in the above range can suppress the occurrence rate of sealing failure due to incomplete winding to zero, and the excellent effect of the present invention is clear. .
[0019]
In the present invention, by forming a rough surface having a surface roughness within a specific range in the sealing portion on the inner surface of the cap top surface portion in this way, it is possible to improve the sealing performance without deteriorating the sealing performance. In addition, it is possible to improve the closing performance, but this seems to be because the contact area with the container mouth is reduced.
[0020]
In the present invention, it is also important that the surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) of the sealing portion is in the range of 1 to 5 μm. If the surface roughness of the sealed portion is below the above range, the effect of improving the opening and closing properties is not sufficient, whereas if the surface roughness of the sealed portion is above the above range, the tendency of microleakage to increase is increased. It is not preferable.
[0021]
In the cap of the present invention, it is as already pointed out that the inner surface of the top surface including the sealing portion is roughened, but there is a certain range in the degree of the rough surface on the inner surface inside the sealing portion. In general, the surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) of this portion should be 5 μm or more and larger than the surface roughness of the sealed portion. This is because the inner surface inside the sealed part is the part that is strongly compressed in compression molding, and the part where the resin flows most intensely in injection molding, and this part should be roughened. Works extremely effectively on the disappearance of charge marks and welds.
[0022]
When the surface roughness of the inner surface of the inner portion of the sealing portion is less than the above range, the effect of erasing the charge mark and weld is reduced as compared with the case where the surface roughness is within the above range. The surface roughness of the inner surface of the portion inside the sealing portion is preferably larger than 5 μm and smaller than 30 μm. If this surface roughness exceeds this range, the effect of preventing microphone leakage cannot be increased compared to the above range, but the surface roughness becomes conspicuous with the naked eye. It is not desirable in terms of characteristics.
[0023]
The thermoplastic resin used in the present invention is preferably an environmental stress crack resistant thermoplastic resin having a flexural modulus in the range of 800 to 1600 MPa.
It has been found that the effect of roughening the inner surface of the cap top surface according to the present invention is also related to the bending elastic modulus of the plastic used. That is, if the bending elastic modulus of the plastic is below the above range, the above-described effect due to the roughening tends to be reduced. On the other hand, if the bending elastic modulus exceeds the above range, the torque adjustment is not affected. It tends to be less effective in preventing micro leaks.
[0024]
It is also important that the plastics used have environmental stress crack resistance.
Environmental stress cracking is one of the defects often found in polyethylene molded products, and water, alcohol and other organic solvents, surfactants, or their vapors are in contact with stressed polyethylene molded products. Then, it is known as a phenomenon that causes cracks.
In the case of a cap, the sealing pressure (sealing pressure) with the container mouth is always applied to the seal part of the cap, and the contents and its vapor come into contact with this seal part, resulting in environmental stress cracking. It will be understood that the environment is easy to do.
In the cap of the present invention, it has already been pointed out that the occurrence of microleakage is prevented by roughening the inner surface of the top surface portion. However, when such a crack occurs in the seal portion, the crack is fine. Even micro cracks cause leakage and poor sealing, and therefore a resin having excellent environmental stress crack resistance must be used.
Furthermore, in the cap of the present invention, the inner surface of the skirt portion is preferably a mirror surface. That is, by making the inner surface of the skirt portion of the cap a mirror surface, it is easy to remove the mold at the time of manufacturing the cap, and the workability at the time of manufacturing is improved.
[0025]
The present invention includes a circumferential band connected to the lower end of the skirt portion via a breakable bridge, and an inner surface of the circumferential band having an engagement portion that engages with a jaw portion below the outer periphery of the container mouth portion. In this case, the surface of the engaging part that contacts the jaw part when closing the plug has a surface roughness (maximum height based on JIS B0601, Rmax) in the range of 1 to 50 μm. A rough surface is desirable to prevent the occurrence of poor sealing due to incomplete winding during closing.
In other words, as has already been pointed out, if there is an abnormal increase in the closing torque when closing the cap, the tightening of the cap does not proceed completely, causing a sealing failure. In addition to the engagement torque between the container mouth portion and the cap sealing portion, there is a torque when the engagement portion gets over the jaw portion of the container.
In the present invention, when the engagement portion gets over the jaw portion of the container by making the surface of the engagement portion that comes into contact with the jaw portion when closing the cap surface into a rough surface having a surface roughness (Rmax) of 1 to 50 μm. Thus, the cap can be securely tightened and the sealing performance can be maintained.
[0026]
【Example】
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention can be applied to any plastic cap provided with a sealing portion of a top surface portion formed integrally with a thermoplastic resin, a skirt portion, and a container mouth portion formed on the inner surface of the top surface portion. . This cap can be provided with an arbitrary opening indication function (tamper evidence function) known per se.
Further, the sealing portion provided on the inner surface of the top surface portion may be a flat seal in contact with the top surface of the container mouth portion, a seal by an outer ring in contact with the outer peripheral surface of the container mouth portion, or the inner peripheral surface of the container mouth portion. It may be a seal with an inner ring in contact, or may be a combination of two or more of these.
[0027]
In FIG. 1 (partial sectional side view), FIG. 2 (bottom view) and FIG. 3 (partial sectional side view shown together with the container mouth part) showing an example of the cap of the present invention, this plastic cap is composed of the container mouth part 5. The top surface portion 1 and a skirt portion 2 depending from the peripheral edge of the top surface portion 1 are formed.
[0028]
The inner surface of the top surface portion 1 includes a sealing engagement portion 11 with the container mouth portion 5 and a portion 12 inside the sealing engagement portion. Among the sealing engagement portions 11, at least the container and The inner surface of the portion that contributes to sealing is roughened in the range of 1 to 5 μm as described above. On the other hand, the portion inside the sealed portion roughened to 1 to 5 μm, including the portion 12, has a surface roughness (Rmax) of 5 μm or more and a surface roughness larger than the surface roughness of the sealed portion. It is faced.
[0029]
In the cap of this specific example, the sealing engaging portion 11 includes an outer ring 13, an inner ring 15, and an intermediate portion 14, and the outer ring 13 has a diameter that engages with the container mouth outer peripheral portion 51. An inward projection 16 is formed. The inner ring 15 serves as a guide for correctly centering the cap to the container mouth portion when the cap is fastened to the container mouth portion 5, and the sealing portion with the container mouth portion 5 has a shoulder-like shape with the outer ring 13. It is comprised with the intermediate part 14. FIG. That is, the sealing with the container mouth is performed exclusively by the radial engagement between the outer ring 13 and the container mouth outer periphery 51 and the vertical engagement between the intermediate portion 14 and the container mouth top surface 50. It is.
[0030]
In this case, the outer ring 13 and the shoulder-shaped intermediate portion 14 are roughened to a range of 1 to 5 μm, and the inner portion of the outer ring 13 has a surface roughness of 5 μm or more and is larger than the surface roughness of the sealed portion. The surface may be roughened so as to have a surface roughness, or the entire sealing engagement portion 11 is roughened to a range of 1 to 5 μm, and the inner portion 12 has a surface roughness of 5 μm or more and the surface of the sealing portion. You may roughen so that it may become a surface roughness larger than roughness.
In the cap of the present invention, excellent sealing performance such as prevention of microleakage is achieved by double roughening of the sealing portion and the inner portion.
[0031]
A knurled groove 21 for facilitating gripping of the cap is formed on the outer surface of the skirt portion 2, while a screw 22 that engages with the screw 53 of the container mouth portion is formed on the inner surface side of the skirt portion 2. Has been. Degassing grooves 23 are formed in the screws 22 for quickly degassing when opening the cap and preventing the cap from flying.
In the cap of the present invention, the inner surface of the skirt portion 2 is preferably mirror-finished to improve releasability.
[0032]
The cap of the specific example shown in FIGS. 1 to 3 is also provided with a cap opening clarification mechanism. That is, a circumferential band 4 for revealing opening is provided on the lower side of the skirt portion 2 of the cap via an annular cut surface 3.
The lower end of the cap skirt 2 and the circumferential band 4 are divided by an annular cut surface 3 and are arranged in a circumferentially distributed manner so as to be located inside the inner circumference of the cut surface 3. It is connected by.
[0033]
The circumferential band 4 is provided with a large number of piece-like fins 41 extending radially inward and obliquely for locking to the container mouth portion. In FIG. 4, the jaw 54 is engaged with the lower part of the outer periphery of the container mouth.
When the cap is closed to the container, when the cap is rotated in the closing direction, the screw 53 of the container mouth part and the screw 22 of the inner surface of the skirt part are engaged to advance the closing. In this case, since the extending direction of the fins 41 of the circumferential band 4 and the closing direction coincide with each other, the fins 41 get over the chin of the container mouth and reach the lower part thereof. Retention is ensured.
In the cap of the present invention, since the sealing portion is roughened to a certain surface roughness, an abnormal increase in the closing torque is suppressed, and the radial engagement between the outer ring 13 and the outer peripheral portion of the container mouth and the stepped portion are suppressed. The vertical sealing engagement between the shoulder-shaped intermediate portion 14 and the top surface of the container mouth is ensured, and complete winding without loosening is possible.
[0034]
On the other hand, when the cap is opened, the circumferential band 4 is positioned under the jaw portion of the container mouth by the fin 41, and the opening direction is opposite to the direction in which the fin extends. Since it is fixed to be non-rotatable and only the cap body (the top surface portion 1 and the skirt portion 2) rotates in the opening direction, the bridge 31 is broken by the shearing force. By this breakage, the cap body and the circumferential band 4 are separated, and the plug is opened.
At this time, in the cap of the present invention, since the sealing portion is roughened to a certain surface roughness (Rmax), the opening torque is suppressed to a low value, and opening by hand is easy.
[0035]
In FIG. 4 (partial sectional side view), FIG. 5 (bottom view) and FIG. 6 (partial sectional side view shown together with the container mouth portion) showing another example of the cap of the present invention, The configuration is the same as that shown in FIG. 1, and common members are indicated by common reference numerals.
[0036]
In the cap of this specific example, the sealing engagement portion 11 includes an outer ring 13, an inner ring 15, and an intermediate portion 14 as in the example of FIGS. 1 to 3, and the inner ring 15 has a container opening. A radially outward projection 17 is formed to engage with the inner peripheral portion. When the cap is fastened to the container mouth portion, the outer ring 13 is for restricting the position of the outer peripheral portion of the container mouth portion to ensure the sealing engagement between the inner ring and the inner peripheral portion 52 of the container mouth portion. The sealing part with the container mouth part 5 is composed of an inner ring 15 and a shoulder-like intermediate part 14. That is, the sealing with the container mouth is performed exclusively by the radial engagement between the inner ring 15 and the container inner peripheral portion 52 and the vertical engagement between the flat portion 14 and the container mouth top surface 50. It is.
Of course, both the outer ring 13 and the inner ring 15 may be hermetically engaged, and the outer ring 13, the flat surface portion 14, and the inner ring 15 may be hermetically engaged. It can also be done.
[0037]
In the case of the cap of the specific example of FIGS. 4 to 6, the engagement and fixation of the circumferential band 4 to the container mouth is performed by the flap piece 42. The flap piece 42 extends obliquely upward, and is provided so as to be deformable in a direction in which the diameter of the tip thereof becomes larger.
Thus, even in the cap shown in FIGS. 4 to 6, when the flap is closed, the flap piece 42 can get over the jaw portion 54 below the outer periphery of the container mouth and engage with the lower portion thereof. 4 can be fixed to the container mouth.
In this specific example, the surface of the flap piece 42 that comes into contact with the jaw portion 54 at the time of closing is a rough surface with a surface roughness (Rmax) in the range of 1 to 50 μm, so that the flap piece 42 causes the jaw portion 54 of the container to move. The torque at the time of getting over can be reduced, the cap can be securely tightened, and the sealing failure can be prevented.
The reduction of the closing torque by roughening the flap piece 42 is achieved not only in the sealing engagement portion shown in FIGS. 4 to 6 but also in the combination with the sealing engagement portion shown in FIGS. Should be understood.
[0038]
Also in the caps shown in FIGS. 4 to 6, closing and opening are performed on the same principle as shown in FIGS.
[0039]
In FIG. 7 (side sectional view), FIG. 8 (bottom view) and FIG. 9 (partial sectional view together with the container mouth portion) showing still another example of the cap of the present invention, this plastic cap has an overall configuration. Is similar to that shown in FIGS. 1-3, and common elements are indicated by common reference numerals.
[0040]
In the cap of this specific example, as in the example of FIGS. 1 to 3, the sealing engagement portion 11 includes an outer ring 13, an inner ring 15, and a small protrusion-like intermediate portion 14. When the cap is fastened to the container mouth portion, the outer ring 13 is for restricting the position of the outer peripheral portion 51 of the container mouth portion and ensuring the sealing engagement between the inner ring 15 and the inner peripheral portion 52 of the container mouth portion. And the sealing part with the container mouth part 5 is comprised with the inner ring 15 and the intermediate part 14 of small protrusion shape. That is, the sealing with the container mouth is performed by the radial engagement between the inner ring 15 and the container mouth inner peripheral portion 52 and the vertical engagement between the small protrusion-shaped intermediate portion 14 and the container mouth top surface 50. It is done exclusively.
Of course, the outer ring 13 and the inner ring 15 may be hermetically engaged, and the outer ring 13, the intermediate portion 14, and the inner ring 15 may be hermetically engaged. It can also be done.
[0041]
In the case of the cap of the specific example of FIGS. 7 to 9, the engagement and fixing of the circumferential band 4 to the container mouth is performed by a ratchet 43. A large number of ratchets 43 are attached to the inner surface of the circumferential band 4 via a root at regular intervals, and the tips of the ratchets 43 extend radially inward and in the direction of opening. It should be understood that a space 44 is formed between the tip portion and the circumferential band 4 to allow the tip portion to be deformed radially outward.
On the other hand, the container opening 5 for fastening the cap includes a ratchet 55 below and on the outer periphery of the jaw 54.
Thus, in the cap shown in FIGS. 7 to 9, the ratchet 43 can turn over the jaw portion 54 and the ratchet 55 on the outer periphery of the container mouth portion at the time of closing, so that the circumferential band of the circumferential band can be rotated with an appropriate fastening torque. It can be fastened to the container mouth.
Further, when opening the cap, the tip of the ratchet 43 of the cap and the ratchet 55 of the container mouth are engaged and fixed so as not to rotate, and only the cap main body (the top surface portion 1 and the skirt portion 2) is opened. Therefore, the bridge 31 is broken by the shearing force. By this breakage, the cap body and the circumferential band 4 are separated, and the plug is opened.
[0042]
7 to 9, in order to prevent the circumferential band 4 remaining in the container mouth portion 5 after opening from dropping from the container mouth portion when the contents are poured out, etc., the fall prevention protrusion 45 is provided. This object is achieved by engaging the projection 45 with the jaw portion 54 of the container mouth portion.
[0043]
In addition, in the cap shown in FIGS. 7 to 9, in order to protect the bridge 31 from breakage at the time of closing, the circumferential band 4 is formed with a protruding portion 46 with one side upright, and the shoulder portion is also formed at the lower end of the skirt portion 2. 32, the projection 46 and the shoulder portion 32 come into contact with each other, so that the closing torque can be smoothly transmitted to the circumferential band 4 without breaking the bridge.
[0044]
Also in the cap shown in FIGS. 7 to 9, since the sealing portion is roughened to a certain surface roughness (maximum height based on JIS B0601, Rmax), it is possible to perform winding without loosening and to generate microleakage. It is prevented, the opening torque is suppressed to a low value, and opening by hand is easy.
[0045]
[plastic]
The plastic constituting the cap of the present invention must be an environmental stress crack resistant thermoplastic resin having a flexural modulus in the range of 800 to 1600 MPa for the reasons already described.
Examples of the resin that satisfies the above conditions include polypropylene resins and high-density polyethylene having a branched chain structure.
[0046]
The polypropylene used is crystalline and may be a homopolypropylene, a block copolymerized polypropylene or a random copolymerized polypropylene under the condition that a small amount of a comonomer may be copolymerized. .
Generally, the melt flow rate (JIS K7210) of the polypropylene used should be in the range of 2 to 30 g / 10 min.
Polypropylene has the property of being excellent in resistance to environmental stress cracking and is effective in preventing the occurrence of microleakage.
[0047]
The high-density polyethylene having a branched chain structure has the advantage that it has exceptional bending stress modulus in the above-mentioned range and exceptionally excellent resistance to environmental stress cracking as polyethylene.
The high-density polyethylene is a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 12 carbon atoms, has a melt flow rate (MFR) of 2.0 to 10 g / 10 min, and a density of 0. .945-0.960 g / cm ^Three High density polyethylene is suitable.
[0048]
The α-olefin copolymerized with ethylene in the high-density polyethylene is particularly an α-olefin having 3 to 12 carbon atoms, specifically, propylene, butene-1, hexene-1, octene-1, 4-Methyl-1-pentene, nonene-1, decene-1, dodecene-1, etc. are used alone or in combination of two or more.
These α-olefin comonomers improve the environmental stress crack resistance of high-density polyethylene.
Of the α-olefins, butene-1 and hexene-1 are preferable.
In general, the density of the ethylene / α-olefin copolymer tends to decrease as the amount of the α-olefin comonomer increases. In the high density polyethylene used in the present invention, the density is 0.945 to 0.960 g / cm as described above. ^Three It is preferable that the α-olefin is copolymerized so as to be within the range of.
The α-olefin content in the high-density polyethylene varies depending on the polymerization method, but is generally in the range of 1 to 15% by weight, particularly 1 to 10% by weight.
The high density polyethylene used in the present invention is 0.945 to 0.960 g / cm. ^Three , Especially 0.950-0.955 g / cm ^Three It is good to have a density of When the density is lower than the above range, the rigidity as the resin container lid is insufficient, and the sealing performance tends to decrease due to, for example, the bulging deformation of the top surface. On the other hand, if the density exceeds the above range, environmental stress cracks tend to occur.
[0049]
In the present invention, the plastic used for producing the cap includes a filler, a colorant, a heat stabilizer, a weather stabilizer, an antioxidant, an anti-aging agent, a light stabilizer, an ultraviolet absorber, an antistatic agent, a metal soap, A known resin compounding agent such as a lubricant such as wax and a modifying resin or rubber can be compounded according to a formulation known per se.
[0050]
[Cap manufacturing method]
The cap of the present invention can be manufactured by injecting the above-described thermoplastic resin into a mold comprising a core mold whose surface corresponding to the inner surface of the cap top surface is roughened and a cavity mold. It can also be produced by compression molding a molten resin mass of thermoplastic resin using the above mold.
[0051]
The core mold used in the present invention forms the inner surface of the cap. The portion corresponding to the inner surface of the top surface portion is subjected to the above-mentioned roughening, and the portion corresponding to the sealing portion is surface roughened. (Maximum height based on JIS B0601, Rmax) is 1 to 5 μm, and the inner surface of the portion corresponding to the sealed portion has a surface roughness (Rmax) of 5 μm or more. The surface is roughened so that the surface roughness is larger than the surface roughness of the sealed portion.
The roughening of the mold surface is performed by means known per se such as electric discharge machining or sandblasting, and the degree of surface roughness is controlled by means known per se.
On the other hand, the part corresponding to the skirt part of the core mold is mirror finished.
[0052]
In the case of compression molding, a large number of core molds and cavity molds are arranged around the rotating turret as a pair capable of moving up and down. In the rotating direction of the rotary turret, a molten resin supply area, a compression molding area, and a molded cap take-out area are provided in this order.
[0053]
The plastic used for forming the cap is kneaded in an extruder and is quantitatively extruded from an orifice or a die. The extruded molten resin is cut by a cutter, and the cut molten resin lump is supplied into an open mold by rotation of the cutter and air. At this time, since the inner surface of the mold is roughened, generation of charge marks due to rapid cooling of the resin is prevented.
Thus, the cap formed by compression molding is removed from the mold when the mold is opened, and becomes a cap product.
[0054]
The cap according to the invention has the advantage of having an excellent combination of openability, closure and sealing in a very simple manner.
[0055]
[Experimental example]
In order to specifically show the excellent effect of the present invention, the following experimental example is shown.
(1) Sample preparation
The mold surface formed on the sealed portion was mirror-finished to produce Comparative Example 1.
The mold surface formed in the sealed part was subjected to mechanical polishing and sandblasting, and Comparative Examples 1 to 5 having a surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) of 1 to 12 μm were created on the sealed part.
Further, Examples 1 to 3 having a surface roughness (Rmax) of 10 μm on the inner surface inside the sealed portion were prepared.
Mirror finish is buffed, sandblasting is # 120, # 135, # 150, # 180, # 220 glass beads with air pressure 4Kg / cm ² Sprayed for 10 seconds.
[0056]
A block copolymer of polyethylene and polypropylene having a melt flow rate of 20 and a flexural modulus of 1440 MPa was injection-molded at 220 ° C. and 100 MPa on the mold treated in the comparative example and the example, and the sealing portion had a mirror surface of up to 12 μm. A one-piece plastic cap having a surface roughness (Rmax) was produced.
[0057]
(2) Cap performance evaluation
Instantaneous pressure test:
A 500 ml PET bottle was filled with room temperature water, and the cap prepared in (1) was capped with 18 kgfcm. At this time, the angle formed between the threading start position of the bottle and the threading start position of the cap was defined as the tightening angle.
Next, after standing at room temperature for a day, nitrogen gas was injected into the bottle in water, and the pressure at which bubbles were generated from the cap and the sealed portion of the bottle was taken as the instantaneous pressure resistance value.
Liquid leak test:
Fill the 500 ml PET bottle with colored room temperature water, capping the cap prepared in (1) with a torque of 18 kgfcm, and invert for 48 hours in an atmosphere of 40 ° C. I confirmed the number.
Opening torque test:
Water at room temperature was filled in a 500 ml PET bottle, the cap prepared in (1) was capped with a torque of 18 kgfcm, and left at room temperature for 2 weeks, and then the opening torque was measured.
[0058]
The evaluation results are shown in Table 1.
From the above results, as is apparent from the present invention, when the surface of the sealing portion of the cap is a mirror surface, the tightening angle increases by setting the surface roughness (Rmax) of the portion to 1 μm or more. The pressure resistance value increased between 1 to 5 μm of the surface roughness (Rmax). Further, a decrease in the opening torque after standing at room temperature for 2 weeks was observed. Furthermore, by setting the surface roughness (Rmax) of the inner surface inside the sealed portion to 10 μm, the liquid leakage after 48 hours of water filling at 40 ° C. was reduced to 0/10.
[0059]
[Table 1]

[0060]
【The invention's effect】
According to the present invention, charge marks and welds that often appear in a sealed portion are formed by roughening a specific surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) on the inner surface of the top surface including the sealed portion. Almost completely disappears, and the occurrence of microleakage can be effectively prevented.
Further, in the present invention, by forming a rough surface having a surface roughness within a specific range in the sealing portion on the inner surface of the cap top surface portion in this way, the sealing performance is improved while the sealing performance is improved without being deteriorated. It is possible to improve the plugging and closing properties.
The present invention includes a circumferential band connected to the lower end of the skirt portion via a breakable bridge, and an inner surface of the circumferential band having an engagement portion that engages with a jaw portion below the outer periphery of the container mouth portion. In this case, the surface of the engaging portion that comes into contact with the jaw portion at the time of closing is roughened with a surface roughness (maximum height based on JIS B0601; Rmax) in the range of 1 to 50 μm. By using the surface, it is possible to more effectively prevent the occurrence of poor sealing due to incomplete tightening when closing the plug.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially sectional side view showing an example of a cap of the present invention.
2 is a bottom view of the cap of FIG. 1. FIG.
3 is a partial cross-sectional side view showing the cap of FIG. 1 together with a container mouth portion. FIG.
FIG. 4 is a partially sectional side view showing another example of the cap of the present invention.
FIG. 5 is a bottom view of the cap of FIG. 4;
6 is a partial cross-sectional side view showing the cap of FIG. 4 together with the container mouth portion.
FIG. 7 is a side sectional view showing still another example of the cap of the present invention.
8 is a bottom view of the cap of FIG. 7;
FIG. 9 is a partial cross-sectional view showing the cap of FIG. 7 together with a container mouth portion.

Claims

In a plastic cap provided with a top surface portion integrally formed of a thermoplastic resin, a skirt portion, and a sealing portion of a container mouth portion formed on the inner surface of the top surface portion, the top surface portion includes at least the sealing portion. The inner surface side is roughened, the surface roughness of the sealed portion (maximum height based on JIS B0601; Rmax) is in the range of 1 to 5 μm, and the surface roughness of the inner surface inside the sealed portion (according to JIS B0601) A plastic cap excellent in openability, closure performance and sealing performance, characterized in that the maximum height (Rmax) is 5 μm or more and the surface roughness is larger than the surface roughness of the sealing portion.

4. The plastic cap according to claim 1, wherein the thermoplastic resin is an environmental stress cracking thermoplastic resin having a flexural modulus (JIS K7203) in a range of 800 to 1600 MPa.

The plastic cap according to claim 1 or 2, wherein the inner surface of the skirt portion is a mirror surface.

A circumferential band connected to the lower end of the skirt portion via a breakable bridge; an inner surface of the circumferential band having an engagement portion that engages with a jaw portion at the lower outer periphery of the container mouth portion; The surface of the engaging portion that contacts the portion is a rough surface having a surface roughness (maximum height based on JIS B0601, Rmax) in the range of 1 to 50 μm. The cap in any one.

The cap according to claim 4, wherein the engaging portions are formed of flap pieces that are arranged in a plurality of circumferential shapes and extend in the radial direction and obliquely upward.