JP4438663B2 - 算術符号化装置及び算術符号化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像符号化技術で使用される算術符号化装置及び算術符号化方法に関する。
近年、MPEG−2やMPEG−4に代表される動画像符号化方式が、ビデオカメラやディスクレコーダ等、一般家庭用機器にも幅広く使用されている。
しかし、これらの方法は割り当てる符号量が圧縮画像の質を大きく左右し、特に低ビットレートで激烈な画像の劣化を伴う。今後、高解像度の動画像符号化はより一般的になると考えられ、より高い符号化効率を持つ符号化方式が強く求められている。
国際標準として規格化が進んでいるMPEG4−AVC(ISO/IEC 14496−10 MPEG−4 Part10 Advanced Video Cording)/H.264もその一つである。MPEG4−AVC/H.264は、MPEG−2と比べ2倍から3倍の符号化効率を持つことが知られており、今後普及が期待されている。
MPEG4−AVC/H.264は、MPEG−2等と同様、直交変換と量子化に基づく圧縮を行うものであるが、エントロピー符号化法として、算術符号化法の一種であるCABAC(Context−based Adaptive Binary Arithmetic Coding)が採用されている点が大きく異なる(非特許文献1参照)。
算術符号化法は、0から1の領域をシンボルの発生確率に応じて分割するという操作を再帰的に行うものである。
図3は算術符号化の過程を示す説明図である。現在注目している領域中の値を符号化データとする。初期状態101において、0から1の範囲を持つ領域がシンボルA,B,Cそれぞれの発生確率で分割される。p(X)をシンボルXの発生確率とすると、シンボルAには0からp(A)の範囲の領域が、シンボルBにはp(A)からp(A+B)の範囲の領域が、シンボルCにはp(A+B)から1(=p(A+B+C))の範囲の領域が対応する。
ここで、シンボルAを符号化すると、処理は範囲0からp(A)の領域102へと移る。そして、次のシンボルの符号化に移る前に、領域102をシンボルA,B,Cの発生確率に応じて分割する。シンボルAには0からp(A)×p(A)の範囲の領域が、シンボルBにはp(A)×p(A)からp(A)×p(A+B)の範囲の領域が、シンボルCにはp(A)×p(A+B)からp(A)(=p(A)×p(A+B+C))の範囲の領域がそれぞれ対応する。
ここで、シンボルBを符号化すると、処理は範囲p(A)×p(A)からp(A)×p(A+B)の領域103に移る。ここで符号化を終了する場合は領域103に含まれる値、例えば最小値p(A)×p(A)を符号化データとする。符号化を続ける場合も以上と同様の動作を再帰的に行う。
算術符号化法で高圧縮するためにはシンボルの発生確率を正確に捉える必要がある。CABACではコンテキストと呼ばれる変数を複数個用意し、符号化する系列に応じてコンテキストを切り替えることによりシンボルの発生確率の予測精度を向上させ、符号化効率を向上させている。
図4(a)は系列が切り替わるときのコンテキストの切り替えを示す図、図4(b)は同じ系列内でのコンテキストの変化を示す図である。
図4(a)に示すように、発生シンボルはシンボルA,B,Cの3種類とする。系列A1,A2はシンボルAの発生確率が飛びぬけて高い系列、系列B1,B2はシンボルBの発生確率が飛びぬけて高い系列、系列C1はシンボルCの発生確率が飛びぬけて高い系列である。
それぞれの系列に対応したコンテキストctxA、ctxB、ctxCを用意する。系列A1,A2に対してはコンテキストctxAを使用し、系列B1,B2に対してはコンテキストctxBを使用し、系列C1に対してはコンテキストctxCを使用して符号化を行う。こうすることにより、系列が切り替わる時に符号化効率が低下することを防ぐことができる。
また、同じ系列内では各シンボルの発生確率を適応的に変化させる。図4(b)に示すように、系列A3を符号化しているとし、ある時点でコンテキストctxAがp(A)=74/100,p(B)=15/100,p(C)=11/100の状態であったとする。ここでシンボルAを符号化した場合のコンテキストctxAはp(A)=75/101,p(B)=15/101,p(C)=11/101の状態に推移する。
次に、CABACの動作を簡単に説明する。図5は従来のCABAC周辺の構成図である。図5に示すように、CABAC部200は、コンテキスト初期化部201と、算術符号化部202と、コンテキストメモリ203と、状態推移部204と、確率推定部205とからなる。CABAC部200はスライス符号化部206により制御される。
コンテキスト初期化部201はコンテキストメモリ203の初期化を行う。コンテキスト初期化部201は3種類の初期化テーブル0,1,2を有し、算術符号化部202から入力された初期化テーブルインデックスを使用して、コンテキストメモリ203の初期化に用いる初期化テーブルを決定する。図6は実際にCABACで使用されている初期化テーブルの一部である。
算術符号化部202は符号化すべきシンボル算術符号化し、符号化データをスライス符号化部206に出力する。
コンテキストメモリ203は、各コンテキストインデックスに対して、MPS(Most Probable Symbol:優勢シンボル)値、状態を記憶しておく。
状態推移部204は、算術符号化部202がひとつシンボルを符号化するたびにコンテキストの更新を行う。
確率推定部205は、コンテキストメモリ203から入力された状態に基づいてLPS(Least Probable Symbol:劣勢シンボル)幅を求め、算術符号化部202へ出力する。
スライス符号化部206はCABAC部200を制御し、CABAC部200が符号化を行うために必要な情報(初期化テーブルインデックス等)を保持している。CABAC部200に符号化要求を出力し、CABAC部200から符号化データを受け取る。
まず、コンテキストの初期化の動作を説明する。コンテキストの初期化は算術符号化部202にスライス符号化部206から初期化要求が入力されることにより行われる。算術符号化部202は、初期化要求が入力されるとコンテキスト初期化部201に対して初期化要求と、スライス符号化部206から入力された初期化テーブルインデックスと、SliceQP_Yとを出力する。
それに対し、コンテキスト初期化部201は初期化テーブルインデックスに基づいてコンテキストの初期化に使用する初期化テーブルを選択し、後述する図7に示すコンテキスト初期化プロセスに従いコンテキストの初期化を行う。コンテキストの初期値はコンテキストメモリ203に記憶される。
次に、CABACの符号化の動作を説明する。算術符号化部202に符号化すべきシンボルと、符号化に使用するコンテキストインデックスとがスライス符号化部206から入力されると、符号化プロセスが開始される。
算術符号化部202はコンテキストインデックスでコンテキストメモリ203をアドレッシングする。そして、算術符号化部202はコンテキストメモリ203からコンテキストインデックスに対応するMPS値を受け取り、コンテキストメモリ203は状態を確率推定部205へ出力する。
確率推定部205はコンテキストメモリ203から入力された状態に基づいてLPS幅を求め、これを算術符号化部202へ出力する。
算術符号化部202は、算術符号化部202の内部状態、符号化すべきシンボル、LPS幅、MPS値に基づいて算術符号化を行い、生成した符号化データを出力する。そして、算術符号化部202は、ひとつシンボルを符号化するたびに状態推移部204に更新指示を出力し、状態推移部204はこの更新指示に従いコンテキストメモリを更新する。
ところで、CABACではスライスと呼ばれる単位で処理を行う。図8(a)はスライスの説明図、図8(b)はスライスの先頭でのコンテキストの初期化の説明図である。
図8(a)に示すように、各スライス中にはmb_type,mvd,coeff等、それぞれ特徴の異なる系列が複数存在し、各系列に対応したコンテキスト群を使用して符号化を進める。
図8(a)において、スライスn中の系列mb_type301,304,306に対しては、コンテキスト群ctx_mb_type309が、系列mvd302,307に対しては、コンテキスト群ctx_mvd310が、系列coeff303,305,308に対してはコンテキスト群ctx_coeff311が使用される。その他の系列に対してもそれぞれ対応するコンテキスト群を用いて符号化を進める。
各スライスの先頭では各コンテキストの初期化を行う。コンテキストの初期化には図6に示す初期化テーブルを使用する。
図6において、ctxIdxはコンテキストインデックスであり、value of cabac_init_idcは初期化テーブルインデックスである。CABACでは3種類の初期化テーブル0,1,2が用意されており、それぞれのスライスに対し、使用する初期化テーブルを選択することができる。例えば図8(b)に示すように、スライス3,4のコンテキスト初期化には初期化テーブル0を、スライス5,7のコンテキスト初期化には初期化テーブル1を、スライス6のコンテキスト初期化には初期化テーブル2を使用する。
図7はCABACのコンテキスト初期化プロセスを示す図である。ここでClip(min,max,value)は、valueの値をmin以上max以下に制限するという操作である。もしvalue<minであればvalueの値をminで置き換え、value>maxであればvalueの値をmaxで置き換える。
SliceQP_y、cabac_init_idc(初期化テーブルインデックス)はスライス固有の値である。cabac_init_idcに基づいて初期化テーブル0,1,2を参照し、変数m,nを取り出し、図7に示すコンテキスト初期化プロセスを実行し、変数valMPSとpStateIdxとを得る。valMPSはMPS値の初期値であり、pStateIdxは状態の初期値である。以上の操作をすべてのコンテキストに対して行う。
ISO/IEC 14496−10 2002
スライスのコンテキスト初期値(MPS値の初期値、状態の初期値)は参照する初期化テーブルにより変化するため、初期化テーブルの選択はスライスの符号化効率に大きく影響する。このため、スライスで最大限の符号化効率を得るためには、そのスライスの性質に最も適した初期化テーブルを選択する必要がある。
しかしながら、スライスの性質は実際にそのスライスを符号化しなければ得ることができないため、スライスの性質に最も近い初期化テーブルを選択するためには、すべての初期化テーブルを用いてスライスすべてを符号化し、最も符号化効率に優れたテーブルを採用する必要がある。しかし、スライスの性質を得るためにスライス一つひとつをすべて符号化すると時間計算量及び空間計算量が多くなりすぎ、符号化効率の低下を招くという問題があった。
そこで本発明は、効率的な計算量で各スライスに最適な初期化テーブルを選択することができ、これにより画像の符号化効率を高め、高画質な画像圧縮を可能とする算術符号化装置及び算術符号化方法を提供することを目的とする。
本発明の算術符号化装置は、画像データから生成された算術符号化用のシンボルを、このシンボルの状態を示すコンテキストを用いてスライス単位で算術符号化する算術符号化装置において、符号化すべき画像のスライス開始位置を記憶するスライス開始位置記憶手段と、前記算術符号化に用いるCABAC法におけるすべての初期化テーブルインデックスを使用して、スライス先頭付近の所定数のシンボルを算術符号化したことによる発生ビット数をそれぞれ計算するビットカウント手段と、前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを記憶する初期化テーブルインデックス記憶手段と、前記初期化テーブルインデックス記憶手段に記憶してある前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを参照して、前記コンテキストを初期化する際に使用する初期化テーブルを決定するために用いる1つの初期化テーブルインデックスを、前記初期化テーブルインデックスの中から前記発生ビット数の最も少ない初期化テーブルインデックスに決定する初期化テーブルインデックス決定手段とを有し、前記初期化テーブルインデックス決定手段で決定した前記初期化テーブルインデックスに基づいて初期化テーブルを決定してコンテキストの初期化を行い、前記スライス開始位置記憶手段に記憶された前記スライス開始位置に基づいてスライスを開始位置に復帰させてから算術符号化を行うことを特徴とする。
本発明の算術符号化方法は、画像データから生成された算術符号化用のシンボルを、このシンボルの状態を示すコンテキストを用いてスライス単位で算術符号化する算術符号化方法において、符号化すべき画像のスライス開始位置を記憶するスライス開始位置記憶工程と、前記算術符号化に用いるCABAC法におけるすべての初期化テーブルインデックスを使用して、スライス先頭付近の所定数のシンボルを算術符号化したことによる発生ビット数をそれぞれ計算するビットカウント工程と、前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを記憶する初期化テーブルインデックス記憶工程と、前記初期化テーブルインデックス記憶工程において記憶した前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを参照して、前記コンテキストを初期化する際に使用する初期化テーブルを決定するために用いる1つの初期化テーブルインデックスを、前記初期化テーブルインデックスの中から前記発生ビット数の最も少ない初期化テーブルインデックスに決定する初期化テーブルインデックス決定工程とを有し、前記初期化テーブルインデックス決定工程で決定した前記初期化テーブルインデックスに基づいて初期化テーブルを決定してコンテキストの初期化を行い、前記スライス開始位置記憶工程で記憶された前記スライス開始位置に基づいてスライスを開始位置に復帰させてから算術符号化を行うことを特徴とする。
本発明によれば、すべての初期化テーブルインデックスを用いて、符号化すべき画像のスライス先頭付近の所定数のシンボルを算術符号化したことによる発生ビット数をそれぞれ計算し、これら発生ビット数と初期化テーブルインデックスとを参照して、シンボルの状態を示すコンテキストの初期化に使用する1つの初期化テーブルインデックスを、すべての初期化テーブルインデックスの中から発生ビット数の最も少ない初期化テーブルインデックスに決定し、決定した初期化テーブルインデックスに基づいてコンテキストの初期化に使用する初期化テーブルを選択するので、比較的効率的な計算量で各スライスに最適な初期化テーブルを選択することができる。これにより、画像の符号化効率を高め、高画質な画像圧縮が可能となる。
また、スライス開始位置を記憶するので、実際に符号化すべき画像データを損なうことなく初期化テーブルの選択が可能となる。
以下、本発明の算術符号化装置及び算術符号化方法を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の算術符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の算術符号化装置は、CABAC部200と、スライス符号化部206と、スライス開始位置記憶部407と、ビットカウント部408と、初期化テーブルインデックス記憶部409とからなり、CABAC部200及びスライス符号化部206は、図5に示す従来のCABAC周辺と同様の構成である。
スライス開始位置記憶部407は、符号化すべき画像の先頭位置を記憶する。本実施の形態では初期化テーブルを決定するためにスライスを符号化するという前処理を行うが、スライス開始位置記憶部407は、一度符号化したスライスを初期状態に復帰させるために、記憶した先頭位置をスライス符号化部206に出力する。
ビットカウント部408は前処理の長さを決定する。ビットカウント部408は予め前処理で符号化するシンボル数を所定値として保持している。また、前処理としてCABAC部200で符号化されたシンボルによる発生ビット数を計算して記憶し、スライス符号化部206に出力する。前処理は発生ビット数が所定値を上回るまで行われる。
初期化テーブルインデックス記憶部409には、ビットカウント部408に保持された所定の長さのシンボルが符号化された後、スライス符号化部206から発生符号化ビット数が入力される。すべての初期化テーブルインデックスに対して前処理が行われた後、一番発生符号化ビット数が少なかった初期化テーブルインデックスをそのスライスで使用する初期化テーブルインデックスとしてスライス符号化部206へ出力する。
ここで、図2を参照してコンテキストの初期化の動作を説明する。図2は図1に示す算術符号化装置のコンテキストの初期化の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS10では、スライス符号化部206はスライス開始位置記憶部407にスライス開始位置情報を出力し、スライス開始位置を記憶させる。
ここで記憶されたスライス開始位置は、初期化テーブルインデックスが更新されて新たにスライスの先頭から符号化を開始するときにスライス開始位置記憶部407からスライス符号化部206に出力される。
次に、ステップS20では、スライス符号化部206は初期化テーブルインデックスの初期化を行う。
次いで、ステップS30では、スライス符号化部206は、後述のステップS40,S50で行う前処理が終了していない初期化テーブルインデックスがあるか否かの判定を行う。前処理が終了していない初期化テーブルインデックスがある(YES)場合はステップS40に進み、ない(NO)場合はステップS80に進む。
次に、ステップS40では、コンテキストの初期化を行う。スライス符号化部206は算術符号化部202に初期化テーブルインデックスを出力し、算術符号化部202はこの初期化テーブルインデックスをコンテキスト初期化部201へ出力する。コンテキスト初期化部201は入力された初期化テーブルインデックスに基づいてコンテキストの初期化に使用する初期化テーブルを選択し、図7に示すコンテキスト初期化プロセスを実行し、コンテキストの初期値を求め、コンテキストメモリ203に出力する。
そして、ステップS50では、スライス符号化部206は、ビットカウント部408に記憶されている所定数のシンボルを符号化するまで算術符号化部202にスライスの符号化を行わせ、生成された符号化データを受け取る。また、スライス符号化部206は、符号化されたシンボル数情報をビットカウント部408に出力して発生ビット数を計算させる。計算された発生ビット数は、ビットカウント部408からスライス符号化部206に出力される。そして、スライス符号化部206は、ビットカウント部408から入力された発生ビット数を初期化テーブルインデックスとともに初期化テーブルインデックス記憶部409に出力し、記憶させる。
次いで、ステップS60では、スライス符号化部206は初期化テーブルインデックスの更新を行う。
そして、ステップS70では、スライス開始位置を復帰する。スライス符号化部206は、ステップS10でスライス開始位置記憶部407に記憶されたスライス開始位置を読み出す。その後、ステップS20に戻り以降の処理を繰り返す。
ステップS80では、スライス符号化部206は初期化テーブルインデックス記憶部409を参照し、最も発生ビットの少ない初期化テーブルインデックスをスライスの符号化で使用する初期化テーブルインデックスとして決定する。そして、スライス符号化部206は算術符号化部202に前処理終了指示を出力し、前処理を終了する。
この後、従来と同様に、CABAC部200によりスライスの符号化を行う。
スライスの符号化において、初期化テーブルの違いが影響するのはコンテキストの初期値のみであるため、ある程度スライスが長ければコンテキストの最終状態は初期化テーブルの違いによる差はほとんどないと考えられる。コンテキストの初期状態はコンテキストの推移とは独立であるためである。
したがって、初期化テーブルの選択による初期状態の違いによって発生する符号化効率の差はコンテキストの推移が収束しきっていないスライス先頭付近での符号化効率の差による影響が大半であり、その影響の大きさはスライスの先頭からの距離が近いほど大きいと考えられる。
以上を考慮すると、初期化テーブルの選択による符号化効率の差はスライス先頭付近の符号化効率の差で近似できるといえる。
各初期化テーブルに対し、スライス先頭付近を符号化し、その符号化効率を比較するという初期化処理を組み込むことにより、比較的効率的な計算量でスライスの符号化効率を高めることができる。また、時間、空間的に制約がある場合であっても、その中で十分な効果を得ることが可能である。
初期化テーブルインデックス記憶部409には、それぞれの初期化テーブルインデックスを用いた際の発生ビット数が記憶されており、最も発生ビット数の少ない初期化テーブルインデックスを符号化に最適な初期化テーブルインデックスとして決定し、この初期化テーブルインデックスに基づいて最適な初期化テーブルを選択することが可能となる。
また、スライス開始位置記憶部407にスライス開始位置を記憶しておくことにより、実際に符号化すべき画像データを損なうことなく初期化テーブルの選択が可能となる。
なお、ビットカウント部408には任意のビット数を記憶させておくことができる。時間的、または空間的に余裕があれば大きな数値を記憶させておくことで、より正確な初期化テーブルの選択が可能となる。
初期化テーブルの選択によるスライスの符号化効率は、スライス先頭に近い部分ほど大きいという性質から、ビットカウント部408に大きな数値を記憶させておくことができない場合でも、比較的よい初期化テーブルを選択できる。
このように本実施の形態によれば、実際にスライスの一部を符号化したときの発生ビット数を使ってスライスで使用する初期化テーブルを選択することが可能となる。したがって、スライスの符号化に最適な初期化テーブルの選択が可能となり、符号化効率改善、または高画質化の効果を得ることができる。
本発明の一実施の形態の算術符号化装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す算術符号化装置のコンテキストの初期化の動作を示すフローチャートである。 算術符号化の過程を示す説明図である。 (a)は系列が切り替わるときのコンテキストの切り替えを示す図、(b)は同じ系列内でのコンテキストの変化を示す図である。 従来のCABAC周辺の構成図である。 実際にCABACで使用されている初期化テーブルの一部である。 CABACのコンテキスト初期化プロセスを示す図である。 (a)はスライスの説明図、(b)はスライスの先頭でのコンテキストの初期化の説明図である。
符号の説明
200 CABAC部
201 コンテキスト初期化部
202 算術符号化部
203 コンテキストメモリ
204 状態推移部
205 確率推定部
206 スライス符号化部
407 スライス開始位置記憶部
408 ビットカウント部
409 初期化テーブルインデックス記憶部

Claims (2)

  1. 画像データから生成された算術符号化用のシンボルを、このシンボルの状態を示すコンテキストを用いてスライス単位で算術符号化する算術符号化装置において、
    符号化すべき画像のスライス開始位置を記憶するスライス開始位置記憶手段と、
    前記算術符号化に用いるCABAC法におけるすべての初期化テーブルインデックスを使用して、スライス先頭付近の所定数のシンボルを算術符号化したことによる発生ビット数をそれぞれ計算するビットカウント手段と、
    前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを記憶する初期化テーブルインデックス記憶手段と、
    前記初期化テーブルインデックス記憶手段に記憶してある前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを参照して、前記コンテキストを初期化する際に使用する初期化テーブルを決定するために用いる1つの初期化テーブルインデックスを、前記初期化テーブルインデックスの中から前記発生ビット数の最も少ない初期化テーブルインデックスに決定する初期化テーブルインデックス決定手段とを有し、
    前記初期化テーブルインデックス決定手段で決定した前記初期化テーブルインデックスに基づいて初期化テーブルを決定してコンテキストの初期化を行い、前記スライス開始位置記憶手段に記憶された前記スライス開始位置に基づいてスライスを開始位置に復帰させてから算術符号化を行うことを特徴とする算術符号化装置。
  2. 画像データから生成された算術符号化用のシンボルを、このシンボルの状態を示すコンテキストを用いてスライス単位で算術符号化する算術符号化方法において、
    符号化すべき画像のスライス開始位置を記憶するスライス開始位置記憶工程と、
    前記算術符号化に用いるCABAC法におけるすべての初期化テーブルインデックスを使用して、スライス先頭付近の所定数のシンボルを算術符号化したことによる発生ビット数をそれぞれ計算するビットカウント工程と、
    前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを記憶する初期化テーブルインデックス記憶工程と、
    前記初期化テーブルインデックス記憶工程において記憶した前記発生ビット数と前記初期化テーブルインデックスとを参照して、前記コンテキストを初期化する際に使用する初期化テーブルを決定するために用いる1つの初期化テーブルインデックスを、前記初期化テーブルインデックスの中から前記発生ビット数の最も少ない初期化テーブルインデックスに決定する初期化テーブルインデックス決定工程とを有し、
    前記初期化テーブルインデックス決定工程で決定した前記初期化テーブルインデックスに基づいて初期化テーブルを決定してコンテキストの初期化を行い、前記スライス開始位置記憶工程で記憶された前記スライス開始位置に基づいてスライスを開始位置に復帰させてから算術符号化を行うことを特徴とする算術符号化方法。
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