〔目次〕
1 実施の形態1
1−1 デジタルカメラの構成
1−1−1 全体構成の概要
1−1−2 カメラボディの構成
1−1−3 交換レンズの構成
1−1−4 ミラーボックスの状態
1−1−5 本実施の形態の構成と本発明の構成との対応
1−2 デジタルカメラの動作
1−2−1 リアルタイム画像の表示動作
1−2−1−1 光学式ビューファインダ使用時の動作
1−2−1−2 液晶モニタ使用時の動作
1−2−2 絞りの調整とリアルタイム画像の表示動作
1−2−2−1 光学式ビューファインダ使用時の動作
1−2−2−2 液晶モニタ使用時の動作
1−2−3 記録用画像の撮像動作
1−2−3−1 マニュアルフォーカスを使った撮像動作
1−2−3−1−1 光学式ビューファインダ使用時の動作
1−2−3−1−2 液晶モニタ使用時の動作
1−2−3−2 シングルフォーカスを使った撮像動作
1−2−3−2−1 光学式ビューファインダ使用時の動作
1−2−3−2−2 液晶モニタ使用時の動作
1−2−3−3 コンティニュアスフォーカスを使った撮像動作
1−2−3−3−1 光学式ビューファインダ使用時の動作
1−2−3−3−2 液晶モニタ使用時の動作
1−2−4 ライブビューモードへの移行時のオートフォーカス動作
1−2−5 測距ポイントの表示動作
1−2−6 ほこり自動除去動作
1−2−7 ライブビューモードにおけるストロボ撮像動作
1−2−7−1 AEセンサのみを用いた測光動作
1−2−7−2 AEセンサとCMOSセンサとを併用した測光動作
1−2−7−3 CMOSセンサのみを用いた測光動作
2 実施の形態2
2−1 絞り調整によりライブビューモードに移行するときの動作
2−2 リモコン操作によりライブビューモードに移行するときの動作
2−3 三脚の固定によりライブビューモードに移行するときの動作
2−4 液晶モニタの回転操作によりライブビューモードに移行するときの動作
2−5 外部端子の接続によりライブビューモードに移行するときの動作
2−6 4:3以外のアスペクト比設定によりライブビューモードに移行するときの動作
2−7 絞りリングの操作によりライブビューモードに移行するときの動作
3 実施の形態3
3−1 メニュー釦操作によりライブビューモードを解除する動作
3−2 電源OFF操作に応じてライブビューモードを解除する動作
3−3 電池蓋の開放操作に応じてライブビューモードを解除する動作
3−4 ローバッテリーを検知してライブビューモードを解除する動作
3−5 レンズの取り外しに応じてライブビューモードを解除する動作
3−6 外部端子の接続に応じてライブビューモードを解除する動作
4 実施の形態4
4−1 コンティニュアスフォーカスモードからシングルフォーカスモードに移行する動作
4−2 ライブビューモードからOVFモードに移行する動作
5 実施の形態5 マルチ画面のライブビュー表示
6 実施の形態6 その他の実施の形態
(実施の形態1)
〔1-1 デジタルカメラの構成〕
〔1-1-1 全体構成の概要〕
図1は、カメラ10の概要を説明するための模式図である。カメラ10は、カメラボディ100と、カメラボディ100に着脱可能な交換レンズ200とから構成される。
カメラボディ100は、交換レンズ200に含まれる光学系により集光された被写体像を撮像して、画像データとして記録する。カメラボディ100は、ミラーボックス120を備える。ミラーボックス120は、被写体像をCMOSセンサ130(complementary metal-oxide semiconductor)又は接眼レンズ136のいずれかに選択的に入射させるために、交換レンズ200に含まれる光学系からの光学的信号の光路を切り換える。ミラーボックス120は、可動ミラー121a、121bと、ミラー駆動部122と、シャッタ123と、シャッタ駆動部124と、焦点板125と、プリズム126とを含む構成である。
可動ミラー121aは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために、撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される。可動ミラー121bは、可動ミラー121aとともに撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される。そして、可動ミラー121bは、交換レンズ200に含まれる光学系から入力された光学的信号の一部を反射して、AFセンサ132(AF:auto focus)に入射させる。AFセンサ132は、例えば、位相差検知式のオートフォーカスを行うための受光センサである。AFセンサ132が位相差検知式である場合、AFセンサ132は、被写体像のデフォーカス量を検出する。
可動ミラー121aが撮像光学系の光路内に進入しているとき、交換レンズ200に含まれる光学系から入力された光学的信号の一部は、焦点板125及びプリズム126を介して接眼レンズ136に入射される。また、可動ミラー121aで反射された光学的信号は、焦点板125で拡散される。そして、この拡散された光学的信号の一部は、AEセンサ133(AE:auto exposure)に入射する。一方、可動ミラー121a及び121bが撮像光学系の光路内から退避しているときは、交換レンズ200に含まれる光学系から入力された光学的信号は、CMOSセンサ130に入射する。
ミラー駆動部122は、モータ、バネ等の機構部品を備えている。また、ミラー駆動部122は、マイコン110の制御に基づいて、可動ミラー121a、121bを駆動する。
シャッタ123は、交換レンズ200を介して入射する光学的信号を、遮断または通過するよう切り換えることができる。シャッタ駆動部124は、モータ、バネ等の機構部品を備えている。また、シャッタ駆動部124は、マイコン110による制御により、シャッタ123を駆動する。なお、ミラー駆動部122に含まれるモータと、シャッタ駆動部124に含まれるモータとは、別のモータであってもよいし、1つのモータで兼用してもよい。
カメラボディ100の背面には、液晶モニタ150が配置されている。液晶モニタ150は、CMOSセンサ130で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理を施した画像データを、表示可能である。
交換レンズ200に含まれる光学系は、対物レンズ220、ズームレンズ230、絞り240、像ぶれ補正ユニット250、およびフォーカスモータ260を含む。CPU210は、これらの光学系を制御する。CPU210は、カメラボディ100側のマイコン110と制御信号や光学系に関する情報を送受信可能である。
なお、本明細書においては、リアルタイムに被写体像を液晶モニタ150に表示させる機能及び表示を「ライブビュー」または「LV」という。また、そのようにライブビュー動作をさせるときのマイコン110の制御モードを「ライブビューモード」または「LVモード」という。また、交換レンズ200を介して入射する光学的画像を接眼レンズ136を通じて視認可能な機能を「ファインダービュー」または「OVF」という。また、そのようにOVF機能を動作させる時のマイコン110の制御モードを「OVFモード」という。
〔1-1-2 カメラボディの構成〕
図2は、カメラボディ110の構成を示す。図2に示すように、カメラボディ110は、様々な部位を有し、それらをマイコン110が制御する構成である。但し、本実施の形態では、1つのマイコン110がカメラボディ100全体を制御するとして説明するが、複数の制御部によってカメラボディ100を制御するよう構成しても、同様に動作する。
レンズマウント部135は、交換レンズ200を着脱する部材である。レンズマウント部135は、交換レンズ200と接続端子等を用いて電気的に接続可能であるとともに、係止部材等のメカニカルな部材によって機械的にも接続可能である。レンズマウント部135は、交換レンズ200からの信号をマイコン110に出力できるとともに、マイコン110からの信号を交換レンズ200に出力できる。レンズマウント部135は、中空構造となっている。そのため、交換レンズ200に含まれる光学系から入射される光学的信号は、レンズマウント部135を通過してミラーボックス120に到達する。
ミラーボックス120は、レンズマウント部135を通過した光学的信号を、内部の状態に応じてCMOSセンサ130、接眼レンズ136、AFセンサ132及びAEセンサ133に導く。ミラーボックスによる光学的信号の切り替えについては、「1-1-4 ミラーボックスの状態」の項で説明する。
CMOSセンサ130は、ミラーボックス120を通って入射された光学的信号を電気的信号に変換し、画像データを生成する。生成した画像データは、A/Dコンバータ131によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、マイコン110に出力される。なお、生成した画像データをCMOSセンサ130からA/Dコンバータ131に出力する経路の途上、またはA/Dコンバータ131からマイコン110に出力する経路の途上で、所定の画像処理を施すようにしてもよい。
接眼レンズ136は、ミラーボックス120を通って入射された光学的信号を通す。このとき、ミラーボックス120内では、図1に示すように、交換レンズ200から入射された光学的信号を可動ミラー121aで反射させ、焦点板125に被写体像を形成している。そして、プリズム126は、この被写体像を反射し、接眼レンズ136に出射する。これにより、ユーザは、ミラーボックス120からの被写体像を視認できる。ここで、接眼レンズ136は、単数のレンズで構成してもよいし、複数のレンズからなるレンズ群で構成してもよい。また、接眼レンズ136は、固定的にカメラボディ100に保持するようにしてもよく、視度調節等のため移動可能に保持するようにしてもよい。なお、光学式ビューファインダーは、焦点板125、プリズム126、接眼レンズ136から構成され、4:3のアスペクト比を有する構図の画像を表示するのに最適な形状で構成されている。但し、光学式ビューファインダを、他のアスペクト比を有する構図の画像を表示するのに最適な形状で構成してもよい。例えば、16:9のアスペクト比を有する構図の画像を表示するのに最適な形状でもよく、3:2のアスペクト比を有する構図の画像を表示するのに最適な形状でもよい。
保護材138は、CMOSセンサ130の表面を保護する。保護材138をCMOSセンサ130の前面に配置することにより、CMOSセンサ130の表面にほこり等の異物が付着するのを防ぐことができる。保護材138は、ガラスやプラスチック等の透明材料で構成できる。
超音波振動発生器134は、マイコン110からの信号に応じて起動し、超音波振動を発生する。超音波振動発生器134で発生した超音波振動は、保護材138に伝えられる。これにより、保護材138は振動し、保護材138に付着したほこり等の異物を振り落とすことができる。超音波振動発生器134は、例えば、保護材138に圧電素子を貼り付けることにより実現できる。この場合、保護材138に貼り付けた圧電素子に交流電流を通電する等により、圧電素子を振動させることができる。
ストロボ137は、マイコン110の指示に従って、発光する。ストロボ137は、カメラボディ100に内蔵してもよく、カメラボディ100に着脱可能なタイプでもよい。着脱可能なストロボであれば、カメラボディ100にはホットシュー等のストロボ取り付け部を設ける必要がある。
レリーズ釦141は、オートフォーカス動作や測光動作の起動についてユーザからの指示を受け付けるとともに、CMOSセンサ130による記録用画像の撮像開始についてユーザからの指示を受け付ける。レリーズ釦141は、半押し操作と全押し操作とを受け付けることができる。オートフォーカスモードにおいて、ユーザによりレリーズ釦141が半押し操作されると、マイコン110は、AFセンサ132からの信号に基づいて、交換レンズ200に対してオートフォーカス動作をするように指示する。また、自動露光モードにおいて、ユーザによりレリーズ釦141が半押し操作されると、マイコン110は、AEセンサ133からの信号に基づいて、交換レンズ200に対して測光動作をするように指示する。一方、ユーザによりレリーズ釦141が全押し操作されると、マイコン110は、ミラーボックス120及びCMOSセンサ130等を制御して、記録用画像を撮像する。そして、マイコン110は、撮像した記録用画像について、必要に応じて、YC変換処理、解像度変換処理、または圧縮処理等を施して、記録用の画像データを生成する。マイコン110は、生成した記録用の画像データを、カードスロット153を介してメモリカード300に記録する。レリーズ釦141が、半押し操作に応じる機能及び全押し操作に応じる機能を有するようにするには、例えば、レリーズ釦141に2つのスイッチを内蔵することで実現することができる。この場合、一方のスイッチは半押し操作によってONに切り替わり、他方のスイッチは全押し操作によってONに切り替わるようにする。
操作部140は、ユーザからの各種の指示を受け付けることができる。操作部140で受け付けた指示は、マイコン110に伝達される。図3は、カメラボディ100の背面図である。図3に示すように、カメラボディ100の背面には、メニュー釦140a、十字キー140b、セット釦140c、回転ダイアル140d、ビューファインダ切替スイッチ140e、フォーカスモード切替スイッチ140f、ストロボ起動釦140h、LVプレビュー釦140j、絞り込み釦140k、AV釦140m、および電源スイッチ142を備える。カメラボディ100の上面には、手振れ補正モード切替釦140g及びレリーズ釦141が配置されている。
メニュー釦140は、液晶モニタ150にカメラ10の設定情報を表示させ、ユーザによる設定変更を可能にするための釦である。十字キー140bは、液晶モニタ150に表示された各種設定、項目、または画像等を選択するためのキーであり、例えば、カーソル等を移動させることができる。セット釦140cは、液晶モニタ150に表示された各種設定、項目、または画像等を選択した後、決定するための釦である。回転ダイアル140dは、十字キー140bと同様に、液晶モニタ150に表示された各種設定、項目、または画像等を選択するための操作部材であり、例えば、回転することにより、カーソル等を移動させることができる。ビューファインダ切替スイッチ140eは、光学的画像を接眼レンズ136に導くか、撮像して得られた電気的画像を液晶モニタ150に表示させるかを選択するためのスイッチである。フォーカスモード切替スイッチ140fは、フォーカスモードを、マニュアルフォーカスモードとオートフォーカスモードとのいずれに設定するかを選択するためのスイッチである。手振れ補正モードスイッチ140gは、手振れ補正を実行するかどうかを選択可能なスイッチである。また、手振れ補正モードスイッチ140gは、手振れ補正の制御モードを選択することができる。絞り込み釦140kは、ライブビューモードにおいて、絞りを調節するための釦である。LVプレビュー釦140jは、ライブビューモードにおいて、絞りを調節するとともに液晶モニタ150に表示される画像の一部を拡大表示させるための釦である。AV釦140mは、OVFモードにおいて、絞りを調節するための釦である。
図2に示すように、液晶モニタ150は、マイコン110からの信号を受けて、画像または各種設定の情報を表示する。液晶モニタ150は、CMOSセンサ130で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理を施した画像データを表示可能である。液晶モニタ150は、メモリカード300に保持されている画像データを、必要に応じてマイコン110で伸張処理等所定の処理を施した後、表示可能である。液晶モニタ150は、図3に示すように、カメラボディ100の背面に配されている。液晶モニタ150は、カメラボディ100に対して回転可能に配されている。接点151は、液晶モニタ150の回転を検出する。液晶モニタ150は、4:3のアスペクト比の構図を有する画像を表示するのに最適な形状である。但し、液晶モニタ150は、マイコン110の制御により、他のアスペクト比(例えば、3:2や16:9)の構図を有する画像も表示可能である。
外部端子152は、外部装置に画像データや各種設定情報を出力するための端子である。外部端子152は、例えば、USB端子(USB:universal serial bus)やIEEE1394規格(IEEE:Institute of Electrical and Electronic Engineers)に準拠したインターフェイスのための端子等である。また、外部端子152は、外部装置からの接続端子が接続されると、その旨をマイコン110に伝える。
電源コントローラ146は、電池ボックス143に収納された電池400からの供給電力をマイコン110等カメラ10内の部材に供給することについて制御する。電源コントローラ146は、電源スイッチ142がONに切り替わると、電池400からの供給電力をカメラ10内の部材に供給し始める。また、電源コントローラ146は、スリープ機能を備え、電源スイッチ142がON状態のまま所定時間操作されない状態が続くと、電源供給を停止する(但し、カメラ10内の一部の部材を除く)。また、電源コントローラ146は、電池蓋144の開閉を監視する接点145からの信号に基づいて、マイコン110に対して電池蓋144が開いたことを伝達する。電池蓋144は、電池ボックス143の開口部を開閉する部材である。電源コントローラ146は、図2ではマイコン110を通じてカメラ10内の各部材に電力を供給する構成としているが、必要に応じて、電源コントローラ146から直接電力を供給する構成としても同様に動作する。
三脚固定部147は、三脚(図示省略)をカメラボディ100に固定するための部材であり、ネジ等で構成される。
接点148は、三脚が三脚固定部147に固定されたかどうかを監視し、その結果をマイコン110に伝える。接点148は、スイッチ等で構成可能である。
カードスロット153は、メモリカード300を装着するためのコネクタである。カードスロット153は、メモリカード300を装着するメカニカルな構造だけでなく、メモリカード300をコントロールする制御部及び/又はソフトウェアを含む構成としてもよい。
バッファ111は、マイコン110で信号処理を行う際に利用されるメモリである。バッファ111に一時的に記憶される信号は、主に画像データであるが、制御信号等を記憶するようにしてもよい。バッファ111は、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)、フラッシュメモリ、または強誘電体メモリ等の記憶可能な手段であればよい。また、画像の記憶に特化したメモリであってもよい。
AF補助光発光部154は、暗い撮影場所でオートフォーカス動作をするときの補助光を発光する部材である。AF補助光発光部154は、マイコン110の制御に基づいて発光する。AF補助光発光部154は、赤色LED(light-emitting diode)等を含む。
リモコン受信部155は、リモートコントローラ(図示省略)からの信号を受信して、受信した信号をマイコン110に伝える受信部である。リモコン受信部155は、典型的には、リモートコントローラからの赤外光を受光する受光素子を含む。
〔1-1-3 交換レンズの構成〕
図4は、交換レンズ200の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、交換レンズ200は、撮像光学系を備えている。また、交換レンズ200は、CPU210によって、撮像光学系等が制御される。
CPU210は、ズームモータ231、絞りモータ241、手振れ補正ユニット250、およびフォーカスモータ261等のアクチュエータの動作を制御することによって、撮像光学系を制御する。CPU210は、撮像光学系やアクセサリ装着部272等の状態を示す情報を、通信端子270を介して、カメラボディ100に送信する。また、CPU210は、カメラボディ100から制御信号等を受信し、受信した制御信号等に基づいて撮像光学系等を制御する。
対物レンズ220は、最も被写体側に配置されたレンズである。対物レンズ220は、光軸方向に移動可能としてもよく、固定されたものでもよい。
ズームレンズ230は、対物レンズ220よりも像面側に配置される。ズームレンズ230は、光軸方向に移動可能である。ズームレンズ230を移動することにより、被写体像の倍率を変えることができる。ズームレンズ230は、ズームモータ231で駆動される。ズームモータ231は、ステッピングモータでもよく、サーボモータでもよく、少なくともズームレンズ230を駆動するものであればよい。CPU210は、ズームモータ231の状態又は別の部材の状態を監視して、ズームレンズ230の位置を監視する。
絞り240は、ズームレンズ231よりも像面側に配置される。絞り240は、光軸を中心とした開口部を有する。その開口部のサイズは、絞りモータ241及び絞りリング242によって、変更可能である。絞りモータ241は、絞りの開口サイズを変えるための機構と連動し、この機構を駆動することによって、絞りの開口サイズを変更できる。絞りリング242も同様に、絞りの開口サイズを変えるための機構と連動し、この機構を駆動することによって、絞りの開口サイズを変更できる。絞りモータ241は、ユーザによってマイコン110又はCPU210に電気的な制御信号が与えられ、この制御信号に基づいて駆動する。これに対して、絞りリング242は、ユーザからのメカニカルな操作を受け付け、この操作を絞り240に伝達する。また、絞りリング242が操作されたかどうかは、CPU210で検出可能である。
手振れ補正ユニット250は、絞り240よりも像面側に配置される。手振れ補正ユニット250は、手振れ補正のための補正レンズ251、およびこれを駆動するアクチュエータを含む。手振れ補正ユニット250に含まれるアクチュエータは、補正レンズ251を光軸と直交する面内で移動可能である。ジャイロセンサ252は、交換レンズ200の角速度を計測する。図4では、便宜上、ジャイロセンサ252を1つのブロックで記載しているが、交換レンズ200は、2つのジャイロセンサ252を含む。その2つのジャイロセンサのうち一方のジャイロセンサは、カメラ10の鉛直軸を中心とする角速度を計測する。また他方のジャイロセンサは、光軸に垂直なカメラ10の水平軸を中心とする角速度を計測する。CPU210は、ジャイロセンサ252からの角速度情報に基づいて、交換レンズ200の手振れ方向及び手振れ量を計測する。そして、CPU210は、その手振れ量を相殺する方向に補正レンズ251を移動するようアクチュエータを制御する。これにより、交換レンズ200の撮像光学系で形成された被写体像は、手振れが補正された被写体像となる。
フォーカスレンズ260は、最も像面側に配置される。フォーカスモータ261は、フォーカスレンズ260を光軸方向に駆動する。これにより、被写体像のフォーカスを調整できる。
アクセサリ装着部272は、交換レンズ200の先端に遮光フード等のアクセサリを装着する部材である。アクセサリ装着部272は、ネジやバヨネット等のメカニカルな機構で構成される。また、アクセサリ装着部272は、アクセサリが装着されたかどうかを検出するための検出器を含む。そして、アクセサリ装着部272は、アクセサリが装着されると、CPU210にその旨を伝える。
〔1-1-4 ミラーボックスの状態〕
各動作状態におけるミラーボックス120内部の状態を、図1、図5及び図6を参照して説明する。
図1は、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察するモードにおけるミラーボックス120内部の状態を示す模式図である。本明細書では便宜上、この状態を「状態A」という。この状態Aでは、可動ミラー121a、121bは、交換レンズ200から入射された光学的信号の光路内に進入している。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、可動ミラー121aで、一部が反射し、残りの光学的信号は透過する。反射した光学的信号は、焦点板125、プリズム126、および接眼レンズ136を通過して、ユーザの目に届く。また、可動ミラー121aで反射した光学的信号は、焦点板125で反射し、その一部がAEセンサ133に入射する。一方、可動ミラー121aを透過した光学的信号の一部は、可動ミラー121bで反射し、AFセンサ132に届く。また、この状態Aでは、第1シャッタ123aが閉じられている。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、CMOSセンサ130まで届かない。従って、状態Aでは、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察すること、AFセンサ132を用いてオートフォーカス動作をすること、及びAEセンサ133を用いて測光動作をすることは可能である。しかし、液晶モニタ150を用いて被写体像を観察すること、CMOSセンサ130で生成した画像データを記録すること、及びCMOSセンサ130で生成された画像データのコントラストを用いてオートフォーカス動作をすることはできない。
図5は、被写体像をCMOSセンサ130に入力するモードにおけるミラーボックス120内部の状態を示す模式図である。本明細書では便宜上、この状態を「状態B」という。この状態Bでは、可動ミラー121a、121bは、交換レンズ200から入射された光学的信号の光路内から退避している。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、焦点板125、プリズム126、および接眼レンズ136を通過して、ユーザの目に届くことはなく、AFセンサ132及びAEセンサ133に届くこともない。また、この状態Bでは、第1シャッタ123a及び第2シャッタ123bが開いている。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、CMOSセンサ130まで届く。従って、状態Bでは、状態Aとは反対に、液晶モニタ150を用いて被写体像を観察すること、CMOSセンサ130で生成した画像データを記録すること、及びCMOSセンサ130で生成された画像データのコントラストを用いてオートフォーカス動作をすることは可能である。しかし、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察すること、AFセンサ132を用いてオートフォーカス動作をすること、及びAEセンサ133を用いて測光動作をすることはできない。なお、可動ミラー121a、121b及び第1シャッタ123aは、バネ等の付勢手段により、状態Aから状態Bに移行する方向に付勢されている。そのため、状態Aから状態Bへは瞬時に移行できるので、露光を開始するのに好適である。
図6は、CMOSセンサ130への被写体像の露光を終了した直後におけるミラーボックス120内部の状態を示す模式図である。本明細書では便宜上、この状態を「状態C」という。この状態Cでは、可動ミラー121a、121bは、交換レンズ200から入射された光学的信号の光路内から退避している。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、焦点板125、プリズム126、および接眼レンズ136を通過して、ユーザの目に届くことはなく、AFセンサ132及びAEセンサ133に届くこともない。また、この状態Cでは、第1シャッタ123aが開いている一方、第2シャッタ123bが閉じている。そのため、交換レンズ200からの光学的信号は、CMOSセンサ130まで届かない。従って、状態Cでは、液晶モニタ150を用いて被写体像を観察すること、CMOSセンサ130で生成した画像データを記録すること、CMOSセンサ130で生成された画像データのコントラストを用いてオートフォーカス動作をすること、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察すること、AFセンサ132を用いてオートフォーカス動作すること、及びAEセンサ133を用いて測光動作をすることは、いずれもできない。第2シャッタ123bは、閉じる方向に付勢されているので、瞬時に状態Bから状態Cに移行させることができる。そのため、状態Cは、CMOSセンサ130の露光を終了させるのに好適な状態である。
以上のように、状態Aから状態Bへは直接移行できる。これに対して、状態Bから状態Aへは、ミラーボックス120の機構の制約上、状態Cを介さなければ移行できない。但し、これは、ミラーボックス120の機構からくるテクニカルな問題なので、状態Cを介さずに、状態Bから状態Aに直接移行できる機構を採用することとしてもよい。
〔1-1-5 本実施の形態の構成と本発明の構成との対応〕
焦点板125、プリズム126及び接眼レンズ136を含む構成は、本発明の光学式ビューファインダの一例である。対物レンズ220、ズームレンズ230、補正レンズ251及びフォーカスレンズ260を含む光学系は、本発明の撮像光学系の一例である。可動ミラー121a、121bは、本発明の可動ミラーの一例である。CMOSセンサ130は、本発明の撮像素子の一例である。液晶モニタ150は、本発明の表示部の一例である。マイコン110は、本発明の制御部の一例である。この場合、制御部としてマイコン110の他にCPU210を含んでもよい。LVプレビュー釦140jは、本発明の絞り調整指示受付部の一例である。マイコン110は、本発明の画像処理手段の一例である。レリーズ釦141の全押し操作受付機能は、本発明のレリーズ部の一例である。同様に、リモートコントローラからの記録用画像の撮像開始指示を受け付けるリモコン受信部155は、本発明のレリーズ部の一例である。AFセンサ132は、本発明の測距部の一例である。マイコン110、CPU210、フォーカスモータ261及びフォーカスレンズ260を含む構成は、本発明のオートフォーカス部の一例である。フォーカスレンズ260及びフォーカスリング262を含む構成は、本発明のマニュアルフォーカス手段の一例である。メモリカード300は、本発明の記録部の一例である。レリーズ釦141の半押し操作受付機能は、本発明のAF開始指示受付部の一例である。同様に、リモートコントローラからのオートフォーカス開始指示を受け付けるリモコン受信部155は、本発明のAF開始指示受付部の一例である。バッファ111は、本発明の記憶手段の一例である。超音波振動発生器134は、本発明の異物除去部の一例である。絞りリング242は、本発明の絞り操作部の一例である。メニュー釦140aは、本発明の設定操作部の一例である。電池ボックス143は、本発明の電池収納部の一例である。電源スイッチ142は、本発明の電源操作部の一例である。外部端子152は、本発明の出力端子の一例である。ジャイロセンサ252は、本発明の衝撃検知部の一例である。
〔1-2 カメラ10の動作〕
図7〜図24を参照して、実施の形態1におけるカメラ10の動作を説明する。
〔1-2-1 リアルタイム画像の表示動作〕
交換レンズ200によって形成される被写体像をリアルタイムに観察するための表示動作について説明する。この表示動作として、2つの動作が設定されている。1つ目は、光学式ビューファインダを用いた動作であり、2つ目は、液晶モニタ150を用いた動作である。これらの動作を以下それぞれ詳細に説明する。
ライブビューは、リアルタイムに被写体像を液晶モニタ150に表示させるものであればよく、液晶モニタ150に表示させている画像データを、同時にメモリカード300等の記憶手段に記憶させても記憶させなくてもよい。
また、ライブビューを表示しているときは、交換レンズ200からの光学的信号をCMOSセンサ130に到達させる必要があるため、ミラーボックス120の内部は図5に示す状態Bに移行させる必要がある。しかし、マイコン110がライブビューモードに設定されていても、撮像動作、オートフォーカス動作、または自動露光制御動作等の各状態に応じて、ミラーボックス120の内部を状態Bの他に状態Aや状態Cにする必要があり、液晶モニタ150がライブビューを表示できない期間も生じる。
また、ライブビューは、上述したように、リアルタイムに被写体像を液晶モニタ150に表示させることであるが、「リアルタイム」とは厳密な意味を有するのではなく、使用者が常識的にリアルタイムと感じられれば、実際の被写体の動作とは多少の時間遅れがあってもよい。液晶モニタ150は、通常は0.1秒程度の時間遅れでライブビュー表示をすると考えられるが(この時間はカメラ10のハード等に依存して、多少長くなったり短くなったりする)、1秒から5秒程度遅れる場合もリアルタイムでの被写体像表示として、ライブビュー表示の概念に含めてよい。
〔1-2-1-1 光学式ビューファインダ使用時の動作〕
ユーザは、図3に示すビューファインダ切替スイッチ140eをスライドすることによって、ライブビューモードと光学式ビューファインダモード(以下、便宜上、OVFモードという)とを切り替えることができる。
ユーザがビューファインダ切替スイッチ140eをOVFモード側にスライドさせると、マイコン110はOVFモードに設定される。すると、マイコン110は、ミラー駆動部122及びシャッタ駆動部124を制御して、ミラーボックス120の内部を図1に示す状態Aに移行させる。これにより、接眼レンズ136を通して、ユーザは被写体像をリアルタイムで観察できる。また、この状態Aでは、上述したように、AFセンサ132を用いたオートフォーカス動作、及びAEセンサ133を用いた測光動作が可能である。
〔1-2-1-2 液晶モニタ使用時の動作〕
OVFモードにおいて、ユーザがビューファインダ切替スイッチ140eをライブビューモード側にスライドさせると、マイコン110はライブビューモードに設定される。すると、マイコン110は、ミラー駆動部122及びシャッタ駆動部124を制御して、ミラーボックス120の内部を図5に示す状態Bに移行させる。これにより、液晶モニタ150を用いて、ユーザは被写体像をリアルタイムで観察できる。
〔1-2-2 絞りの調整とリアルタイム画像の表示の動作〕
〔1-2-2-1 光学式ビューファインダ使用時の動作〕
この状態Aでは、通常、絞り240は開放状態となっている。そして、この状態Aから撮像動作を開始すると、交換レンズ200に入射される光の量に応じて、絞り240が絞られる。したがって、状態Aでの通常状態と撮像動作時とは、絞り240の開口状態が異なる。絞り240の開口状態が異なると、被写界深度が異なる。そのため、状態Aの通常状態のままだと、記録用画像を撮像する際の被写界深度を観察することができない。この問題を解消するために、AV釦140mを備えた。ユーザは、AV釦140mを押下することにより、記録用画像を撮像する際の被写界深度を、光学式ビューファインダを用いて観察することができる。その動作を、以下図7を参照して説明する。
図7は、OVFモード時にAV釦140mを押下したときの動作を説明するためのフローチャートである。図7において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、AV釦140mが押下されるかどうか監視している(S701)。この状態で、ユーザがAV釦140mを押下すると、マイコン110はそれを検知して、露光量の計測を開始する(S702)。具体的には、マイコン110は、交換レンズ200に入射し、可動ミラー121bで反射し、AEセンサ133に入射している光学的信号の光量を、AEセンサ133に計測させる。マイコン110は、この計測結果と、現在の絞り240の開放状態とに基づいて、記録用画像の撮像時の絞り240の適正開放量(絞り値)とシャッタスピードとを算出する。マイコン110は、算出した絞り値をCPU210に送信する。CPU210は、受信した絞り値に基づいて、モータ241を制御する。モータ241は、CPU210の制御に基づいて、絞り240を調節する(S703)。
なお、上記の動作がAFセンサ132を用いたオートフォーカスモードにおいて行われた場合には、ステップS702及びS703において、測光動作と共にオートフォーカス動作も行うことが可能である。
このように、AV釦140mを設けることにより、瞬時に記録用画像の撮像時の被写体像について、その被写界深度を観察できるので、操作性が良い。
〔1-2-2-2 液晶モニタ使用時の動作〕
ミラーボックス120の内部が状態Bになっている場合には、通常、絞り240は開放状態となっている。そして、この状態Bから撮像動作を開始すると、交換レンズ200に入射される光の量に応じて、絞り240の開度が小さくなるように制御される。したがって、状態Bでの通常状態と撮像動作時とは、絞り240の開口状態が異なる。絞り240の開口状態が異なると、被写界深度が異なる。そのため、状態Bの通常状態のままだと、記録用画像を撮像する際の被写界深度を観察することができない。この問題を解消するために、絞込み釦140k及びLVプレビュー釦140jを備えた。ユーザは、絞込み釦140k又はLVプレビュー釦140jを押下することにより、記録用画像を撮像する際の被写界深度を、ライブビュー表示にて観察することができる。それぞれの動作を、以下図8及び図9を参照して説明する。
図8は、ライブビューモード時に絞り込み釦140kを押下したときの動作を説明するためのフローチャートである。図8において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、絞込み釦140kが押下されるかどうか監視している(S801)。この状態で、ユーザが絞込み釦140kを押下すると、マイコン110はそれを検知して、ミラーボックス120の状態を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S802)。状態Aへの移行が完了すると、AEセンサ133による計測が可能となるので、マイコン110は、露光量の計測を開始する(S803)。具体的には、マイコン110は、交換レンズ200に入射し、可動ミラー121aで反射し、焦点板125で拡散され、AEセンサ133に入射している光学的信号の光量を、AEセンサ133に計測させる。マイコン110は、この計測結果と、現在の絞り240の開放状態とに基づいて、記録用画像を撮像する際の絞り240の適正開放量(絞り値)とシャッタスピードとを算出する。マイコン110は、算出した絞り値をCPU210に送信する。CPU210は、受信した絞り値に基づいて、モータ241を制御する。モータ241は、CPU210の制御に基づいて、絞り240を調節する(S804)。この後、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに戻して、ライブビュー動作を再開する(S805)。
なお、図8に示すステップS802からS804の間は、ライブビュー表示をすることはできない。この間は、液晶モニタ150に何の画像も表示しない状態としてもよく(この状態をブラックアウト状態という)、カメラ10の設定情報を表示してもよく、自動露光制御動作やオートフォーカス動作の現在の状態を示す情報を表示してもよく、直前のライブビューで表示した画像データを表示してもよく、所定の画像データを表示してもよい。直前のライブビューで表示した画像データを表示するには、マイコン110は、常にライブビュー動作で取得した画像データをバッファ111に一時的に保存し、バッファ111内の画像データを更新する必要がある。
また、上記の動作が、AFセンサ132を用いたオートフォーカスモードにおいて行われた場合には、ステップS803及びS804において、自動露光制御動作と共にオートフォーカス動作も行うことが可能である。
このように、絞り込み釦140kを設けることにより、記録用画像を撮像した場合には被写体像がどのような被写界深度になるのかを瞬時に確認できるので、操作性が良い。
図9は、ライブビューモード時にライブビュープレビュー釦140jを押下したときの動作を説明するためのフローチャートである。図9において、ステップS901〜ステップS905に示す動作は、上述のステップS801〜ステップS805に示す動作と同様であるため、説明を省略する。ステップS905で状態Aから状態Bへの移行が完了すると、マイコン110は、図10に示すように、CMOSセンサ130で生成された画像データの一部の領域R2について拡大して表示させる。画面内のどの部分を拡大する領域R2とするかは、十字キー140b等を操作することによって変更可能である。
このように、ライブビュープレビュー釦140jを備えることにより、被写界深度の確認が必要な場所を瞬時に拡大できるので、被写界深度の確認を容易にすることができる。
〔1-2-3 記録用画像の撮像動作〕
次に、記録用画像を撮像する際の動作を説明する。記録用画像を撮像するには、事前に、ユーザの意図するようにフォーカスを合わせる必要がある。フォーカスを合わせる方法には、マニュアルフォーカス方式、シングルフォーカス方式、コンティニュアスフォーカス方式等がある。
なお、図3に示すフォーカスモード切替スイッチ140fを操作することによって、マニュアルフォーカスモードとオートフォーカスモードとを互いに切り替えることができる。また、メニュー釦140aを押下して、メニュー画面を呼び出すことにより、オートフォーカスモードにおいて、シングルフォーカスモードとコンティニュアスフォーカスモードのいずれにするかを選択することができる。
〔1-2-3-1 マニュアルフォーカス撮像の動作〕
マニュアルフォーカス方式は、ユーザによるフォーカスリング262の操作に応じてフォーカス状態を変更する方式であり、ユーザの好み通りにフォーカスを設定できる。その反面、マニュアルフォーカス方式では、ユーザが操作に慣れていないと、フォーカスを合わせるのに手間がかかってしまうという問題がある。以下、図11及び図13を参照して、光学式ビューファインダを視認しながら撮像する場合と、液晶モニタ150を視認しながら撮像する場合とに分けて説明する。
〔1-2-3-1-1 光学式ビューファインダを用いた撮像動作〕
図11は、マニュアルフォーカスモードにおいて、光学式ビューファインダを用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。
図11において、OVFモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。ユーザは、撮像前に、接眼レンズ136を通して被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。ユーザは、フォーカスリング262を操作することで、フォーカスを合わせることができる(S1101)。
マイコン110は、ステップS1101と並行して、レリーズ釦141が全押し操作されたかどうかを監視する(S1102)。
マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されたことを検知した場合、ミラー駆動部122及びシャッタ駆動部124を制御して、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S1103)。
次に、マイコン110は、CMOSセンサ130に交換レンズ200からの光学的信号を露光し、記録用の記録用画像を撮像させる(S1104)。
次に、マイコン110は、シャッタスピードに対応する時間が経過すると、第2シャッタ123bを閉じるようシャッタ駆動部124を制御し、露光を終了させる(状態C)。その後、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aに戻すよう制御する(S1105)。
マイコン110は、CMOSセンサ130で生成された画像データを受けて、バッファ111に一時的に保存する。このとき保存された画像データは、例えば、RGB成分から構成される画像データである。マイコン110は、バッファ111に保存された画像データにYC変換処理、リサイズ処理、および圧縮処理等の所定の画像処理を施して、記録用の画像データを生成する(S1106)。
マイコン110は、最終的には、例えば、Exif(Exchangeable image file format)規格に準拠した画像ファイルを生成する。マイコン110は、生成した画像ファイルを、カードスロット153を介して、メモリカード300に記憶させる(S1107)。
ここで、マイコン110によって最終的に作成される画像ファイルについて説明する。
図12は、その画像ファイルの構造を示す模式図である。図12に示すように、画像ファイルは、ヘッダ部D1と画像データ部D2とを含む。画像データ部D2には、記録用の画像データが格納される。ヘッダ部D1は、各種情報格納部D11とサムネイル画像D12とを含む。各種情報格納部D11は、露出条件、ホワイトバランス条件、および撮像日時等の撮像条件をはじめとする各種の情報が格納される複数の格納部を備える。それらの格納部の一つに、ファインダモード情報格納部D111が含まれている。ファインダモード格納部D111は、「LV」か「OVF」のいすれかを情報として格納する。マイコン110は、ライブビューモードが設定されている場合に撮像動作を行うと、その結果生成される画像ファイルのファインダモード情報格納部D111に、「LV」情報を格納する。これに対して、マイコン110は、OVFモードが設定されている場合に撮像動作を行うと、その結果生成される画像ファイルのファインダモード情報格納部D111に、「OVF」情報を格納する。
これにより、生成された画像ファイルのヘッダ部D1を解析することにより、その画像ファイルに含まれる画像データがライブビューモードで生成されたものなのか、OVFモードで生成されたものなのかを容易に把握できる。これを利用して、ユーザは、自らの撮像画像の出来映えとファインダモードとの関係を把握することができる。これによって、写真撮影技術の向上等に役立てることができる。
なお、「LV」又は「OVF」を選択して格納する構成としたが、「LV」及び「OVF」のうちいずれか一方のみを用いて、それを格納するか否かによって、ライブビューモードで撮像したかどうかを判別するようにしてもよい。例えば、ライブビューモードで撮像した場合は「LV」情報を格納する一方、OVFモードで撮像した場合は何の情報も格納しないようにしてもよい。
また、ステップS1104においては、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができる。例えば、ステップS1104の初期において、CMOSセンサ130で生成された画像データを、記録用の画像データに先行してマイコン110に読み出し、この読み出した画像データを表示するようにしてもよい。また、液晶モニタ150を、ブラックアウト表示にしてもよい。また、全押し操作する前に、バッファ111に記憶しておいたライブビュー画像を表示するようにしてもよい。また、カメラ10の設定情報や動作状態を示す情報等を表示するようにしてもよい。
また、ステップS1103やステップS1105においても、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができる。例えば、液晶モニタ150をブラックアウト表示にしてもよい。また、全押し操作する前に、バッファ111に記憶しておいたライブビュー画像を表示するようにしてもよい。また、カメラ10の設定情報や、動作状態を示す情報等を、表示するようにしてもよい。
また、ステップS1101及びステップS1102において、ミラーボックス120の内部は状態Aになっている。そのため、AFセンサ132は測距可能な状態である。そこで、マイコン110は、AFセンサ132で測定した測定結果(デフォーカス値等)、又は測定結果に基づく情報を、液晶モニタ150に表示させるよう制御できる。このように制御することにより、ユーザは、マニュアルフォーカス操作時に、画像だけでなく、液晶モニタ150に表示される情報にも基づいて、フォーカスが合っているかどうかを確認できる。そのため、マニュアル操作であっても、確実にフォーカスを調整できる。AFセンサ132で測定した測定結果、又はその測定結果に基づく情報の表示方法としては、数値による表示、棒グラフによる表示、折れ線グラフによる表示、デフォーカス値の程度を示す記号による表示等が考えられる。
〔1-2-3-1-2 液晶モニタを用いた撮像動作〕
図13は、マニュアルフォーカスモードにおいて、液晶モニタ150を用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。
図13において、ライブビューモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。ユーザは、撮像前に、液晶モニタ150により被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。ユーザは、フォーカスを合わせるために、フォーカスリング262を操作する(S1301)。
マイコン110は、ステップS1301と並行して、レリーズ釦141が全押し操作されたかどうかを監視する(S1302)。
マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されたことを検知した場合、ミラー駆動部122及びシャッタ駆動部124を制御して、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S1303)。
このようにミラーボックス120の内部を一旦状態Aにするのは、CMOSセンサ130に入射される光学的信号を、一旦シャッタ123により遮断して、CMOSセンサ130に露光開始の準備をさせるためである。露光開始の準備としては、各画素における不要な電荷の除去等が挙げられる。
その後のステップS1304〜ステップS1306に示す動作は、図11におけるステップS1103〜ステップS1105に示す動作と同様であるため、説明を省略する。
露光が終了して、ミラーボックス120の内部が状態Aになると(S1306)、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を再び状態Bに戻して、ライブビュー表示を再開させる(S1307)。
マイコン110は、ステップS1307と並行して、画像処理及び記録用画像の記録を行う(S1308、S1309)。なお、ステップS1308及びステップS1309に示す動作は、図11におけるステップS1106及びステップS1107に示す動作と同様であるため、詳細説明を省略する。
ステップS1303〜ステップS1309に示す動作中においては、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができる。このことは、図11のステップS1103〜ステップS1107に示す動作における場合と同様であるため説明を省略する。
さらに、ステップS1308やステップS1309においても、ライブビュー表示の他に、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができる。
上述のように、ステップS1308やステップS1309では、ミラーボックス120内部は状態Bになっているため、ライブビュー表示可能である。しかし、ステップS1308やステップS1309において、マイコン110の制御能力の多くは画像処理や記録処理に割り当てられる。そのため、ステップS1308やステップS1309において、マイコン110には画像処理や記録処理以外に極力負担をかけないようにするのが好ましい。そこで、ステップS1308やステップS1309では、ライブビュー表示をしないようにする。これにより、マイコン110は、ライブビュー表示のために処理能力を割り当てる必要がないので、画像処理や記録処理を迅速に行うことができる。
ライブビュー表示をしない形態としては、例えば、液晶モニタ150をブラックアウト表示にしてもよい。また、全押し操作する前に、バッファ111に記憶しておいたライブビュー画像を表示するようにしてもよい。また、カメラ10の設定情報や動作状態を示す情報等を表示するようにしてもよい。
また、ステップS1301及びステップS1302において、ミラーボックス120の内部は状態Bになっている。そのため、マイコン110は、CMOSセンサ130で生成された画像データのコントラストの程度を算出可能である。コントラストの程度を算出する方法としては、画像データの全面又は所定の範囲内において、画像データの輝度信号の空間周波数の内、高周波成分を積算する方法等が考えられる。そこで、マイコン110は、算出した画像データのコントラストの程度、又はこれに基づく情報を、ライブビュー表示に重畳するようにして液晶モニタ150に表示させるよう制御できる。このように制御することにより、ユーザは、マニュアル操作時に画像だけでなく、液晶モニタ150に表示される情報にも基づいて、フォーカスが合っているかどうかを確認できる。そのため、マニュアル操作であっても確実にフォーカスを調整できる。算出した画像データのコントラストの程度、又はこれに基づく情報の表示方法としては、数値による表示、棒グラフによる表示、折れ線グラフによる表示、デフォーカス値の程度を示す記号による表示等が考えられる。
〔1-2-3-2 シングルフォーカス撮像時の動作〕
シングルフォーカス方式は、レリーズ釦141の半押し操作に応じて、オートフォーカス動作を行い、その結果得られたフォーカス状態を維持する方式である。このフォーカス状態の維持を「フォーカスロック」という。フォーカスロックは、記録用画像の撮像が完了するか、レリーズ釦141の半押し操作が解除されるまで持続する。ユーザは、シングルフォーカス方式を選択することによって、一旦フォーカスを合わせたいポイントにフォーカスを合わせた後、構図を調整することによって、好みの画像を撮像できる。以下、図14及び図15を参照して、光学式ビューファインダを用いて撮像する場合の動作と、液晶モニタ150を用いて撮像する場合の動作とを説明する。
〔1-2-3-2-1 光学式ビューファインダを用いた撮像動作〕
図14は、シングルフォーカスモードにおいて、光学式ビューファインダを用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。
図14において、OVFモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。ユーザは、撮像前に、接眼レンズ136を通して被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。マイコン110は、ユーザがフォーカスを合わせるためにレリーズ釦141を半押し操作するかどうかを監視する(S1401)。
ユーザがレリーズ釦141を半押し操作すると、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を開始し、その結果得られたフォーカス状態でロックする(S1402)。
一旦ロックした後も、ユーザは、フォーカスリング262を用いてマニュアルフォーカス合わせが可能である(S1403)。
ステップS1403が実行されている間、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S1404)。
ステップS1401〜ステップS1404の間で、レリーズ釦141の半押し操作が解除されると、マイコン110は、フォーカスロックを解除し、再びオートフォーカス可能な状態に戻す。そのため、再度レリーズ釦141を半押し操作すると、新たなフォーカス状態でロックする。
以降のステップS1405〜S1409までの動作は、図11のステップS1103〜S1107までの動作と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1405〜S1409において、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができるのは、図11のステップS1103〜S1107における場合と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、ステップS1402で一旦ロックした後も、フォーカスリング262を用いたマニュアルフォーカス合わせを可能とすることにより(S1403)、微妙なフォーカス合わせをすることができる。そのため、ユーザの好みに合ったフォーカス状態を設定できる。
なお、自動露光モードが設定されている場合、自動露光制御動作は、ステップS1404とステップS1405との間で行う。すなわち、自動露光制御動作は、レリーズ釦141が全押し操作されてからミラーボックス120の内部が状態Bになるまでの間に行う。
ここで、自動露光制御動作の詳細を説明すると、AEセンサ133で測光し、その結果測定された測光データをマイコン110に送信する。マイコン110は、取得した測光データに基づいて絞り値とシャッタスピードとを算出する。マイコン110は、算出した絞り値をCPU210に送信する。また、マイコン110は、算出したシャッタスピードとなるようにシャッタ駆動部124及びCMOSセンサ130を制御するよう準備する。CPU210は、受信した絞り値に基づいて、モータ241を制御する。モータ241は、CPU210の制御に応じて、絞り240の開口サイズを調整する。以上の動作を、レリーズ釦141が全押し操作されてからミラーボックス120の内部が状態Bになるまでの間に行う。
但し、自動露光制御動作を行うタイミングは、上記のタイミングに限らない。例えば、ステップ1302において、オートフォーカス制御とともに、AEセンサ133の測定結果に基づく自動露光制御を行ってもよい。
また、自動露光制御動作は、オートフォーカス制御の終了後に行ってもよい。AFセンサ132で測距する際には、絞り240を例えばF6.5以上に開放しておく必要がある。これは、AFセンサ132内のラインセンサに十分に被写体像を結像させるためである。そこで、オートフォーカス制御の終了後に絞り240の開口サイズを調整することによって、確実にAFセンサ132での測定を完了できる。
また、AFセンサ132での測定後、オートフォーカス制御と絞り240の開口サイズの調整とを並行して行ってもよい。これにより、オートフォーカス動作の終了を待つことなく絞り240を駆動するので、絞り240の設定に要する時間を短縮できる。
〔1-2-3-2-2 液晶モニタを用いた撮像動作〕
図15は、シングルフォーカスモードにおいて、液晶モニタ150を用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。
図15において、ライブビューモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、当初、図5に示す状態Bとなっている。ユーザは、撮像前に、液晶モニタ150を通して被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。マイコン110は、ユーザがフォーカスを合わせるためにレリーズ釦141を半押し操作するかどうかを監視する(S1501)。
ユーザによってリーズ釦141が半押し操作されると、マイコン110は、マイコン110内部のタイマーをスタートさせる(S1502)。
マイコン110は、ステップS1502と並行して、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させ(S1503)、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を開始し、その結果得られたフォーカス状態でロックする(S1504)。S1503でミラーボックス120の内部を状態Aに移行させるのは、AFセンサ132で測距するためである。
一旦、フォーカスロックした後も、フォーカスリング262を用いたマニュアルフォーカス合わせは可能である(S1505)。
マイコン110は、フォーカスリング262が操作されている間、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S1506)。
マイコン110は、レリーズ釦141が半押し操作されてから所定の時間が経過する前に全押し操作されるかどうかを監視する(S1507)。レリーズ釦141が半押し操作されてから所定の時間が経過する前に全押し操作されると、マイコン110はステップS1512に移行して、すぐに撮像動作を開始する。一方、レリーズ釦141が全押し操作されないまま、半押し操作されてから所定の時間が経過すると、マイコン110はステップS1508に移行する。
マイコン110は、ステップS1508において、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる。これにより、カメラ10はフォーカスロックした状態で被写体像を液晶モニタ150に表示できる。そのため、ユーザは、フォーカスを好みの状態に保持したまま、液晶モニタ150に表示される画像を見て好みの構図を決めることができる。
次に、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S1510)。
ステップS1510が実行されている間、ステップS1504と同様に、フォーカスリング262を用いてマニュアルでフォーカス状態を変えることができる(S1509)。
ステップS1501〜ステップS1510の間では、図14のステップS1401〜ステップS1404と同様に、レリーズ釦141の半押し操作が解除されると、マイコン110は、フォーカスロックを解除し、再びオートフォーカス可能な状態に戻す。そのため、再度レリーズ釦141を半押し操作すると、新たなフォーカス状態でロックする。
以降のステップS1511〜S1517に示す動作は、図13のS1303〜S1309に示す動作と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、レリーズ釦141を半押し操作するだけで、可動ミラー121がダウンして測距した後、ライブビューモードに戻るよう動作する。これにより、レリーズ釦141を半押し操作するという簡単な操作で、AFセンサ132を用いたオートフォーカス動作からライブビュー表示までを容易に行うことができる。そのため、ユーザは、簡単な操作で、被写体にフォーカスを合わせた状態でのライブビュー表示による構図合わせを行うことができる。
また、ユーザは、フォーカス状態を決めてから液晶モニタ150を見ながら構図を変えたい場合は、レリーズ釦141を半押し操作してから所定時間が経過するまで待てばよい。一方、半押し操作してから直ぐに全押し操作した場合には、ライブビュー表示をすることなく、撮像を開始するので(S1506においてS1508〜S1511をスキップしている)、半押し操作から撮像開始までの時間を短縮できる。これは、可動ミラーを不必要にアップダウンさせることがないからである。そのため、ユーザは、シャッタタイミングを逃すことなく、好みの画像を撮像できる。
なお、ステップS1511〜S1517において、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができるのは、ステップS1103〜S1107における場合と同様である。
また、オートフォーカス動作のとき(S1504)と、撮像動作のとき(S1513)とは、ライブビューを表示できない。あるいは、短時間の間表示できたとしても、継続的に表示するのは困難である。これは、オートフォーカス動作のとき(S1504)は、可動ミラー121がダウンしているためである。また、撮像動作のとき(S1513)は、CMOSセンサ130が露光中で画像データを出力するのが困難なためである。そこで、これらのときには、ライブビュー以外の画像を液晶モニタ150に表示することが考えられるが、その場合、オートフォーカス動作のとき(S1504)と、撮像動作のとき(S1513)とで、液晶モニタ130に表示させる方法又は表示させない方法を異なるものとするのが好ましい。液晶モニタ130の表示が異なるため、オートフォーカス動作中なのか撮像動作中なのかを認識しやすくなるからである。これにより、オートフォーカス動作のときと撮像動作のときとは、共に、可動ミラー121がダウンしアップするので、ミラーボックス120から発生する音のパターンが似ているため、ユーザが両動作を混同しやすいという問題を解決できる。表示又は非表示の例は様々なものがある。例えば、オートフォーカス動作時には、その直前にバッファ111に記憶されている画像データを液晶モニタ150に表示するようにする一方、撮像動作時には液晶モニタ150をブラックアウト(何も表示させない)にしてもよい。またはその逆でもよい。また、オートフォーカス動作中にはそれを示す情報(例えば「オートフォーカス中です」というメッセージ)を液晶モニタ150に表示させ、撮像動作中にはそれを示す情報(例えば「撮像中です」というメッセージ)を液晶モニタ150に表示させてもよい。
また、自動露光制御動作を行うタイミングは、様々に設定できる。この点は、「1-2-3-2-1 光学式ビューファインダを用いた撮像」で説明したものと同様である。
また、上記では、半押し操作から所定時間が経過するかどうかで、ライブビューモードに復帰するかどうかを決定していたが、これには限らない。例えば、全押し操作がオートフォーカス動作の完了前か後かにより、ライブビューモードに復帰するかどうかを決定するようにしてもよい。すなわち、半押し操作に応じてオートフォーカス動作を開始し、オートフォーカス動作が完了する前に全押し操作された場合、直接記録用画像の撮像動作に移行する一方、オートフォーカス動作が完了する前に全押し操作されなかった場合、一旦ライブビューモードに移行し、その後で全押し操作されたとき記録用画像の撮像動作に移行するようにしてもよい。
〔1-2-3-3 コンティニュアスフォーカス撮像の動作〕
コンティニュアスフォーカス方式は、レリーズ釦141の半押し操作に応じて、オートフォーカス動作を行うのであるが、半押し操作中は、継続的にオートフォーカス動作を繰り返して、フォーカス状態を更新する方式である。フォーカス状態の更新は、記録用画像の撮像が完了するか、レリーズ釦141の半押し操作が解除されるまで持続する。ユーザは、コンティニュアスフォーカス方式を選択することによって、特定の被写体に繰り返しフォーカスを合わせることできる。そのため、特に、動く被写体を撮像する際に便利なフォーカス方式である。
〔1-2-3-3-1 光学式ビューファインダを用いた撮像時の動作〕
図16は、コンティニュアスフォーカスモードにおいて、光学式ビューファインダを用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。
図16において、OVFモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。ユーザは、撮像前に、接眼レンズ136を通して被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。マイコン110は、ユーザがフォーカスを合わせるためにレリーズ釦141を半押し操作するかどうかを監視する(S1601)。
ユーザがレリーズ釦141を半押し操作すると、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を開始する(S1602)。
そして、ユーザがレリーズ釦141を半押し操作している間は、CPU210は、被写体までの距離に関するAFセンサ132の測定結果に基づいてフォーカス状態を更新する。その間、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S1603)。
以降のステップS1604〜S1608までの動作は、図11のステップS1103〜S1107までの動作と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1604〜S1608において、液晶モニタ150に様々な表示をさせることができるのは、図11のステップS1103〜S1107における場合と同様であるため、説明を省略する。
なお、ユーザがレリーズ釦141を全押し操作する前に、半押し操作が解除されると、CPU210はAFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を停止する。
また、自動露光制御動作を行うタイミングは、様々に設定できる。この点は、「1-2-3-2-1 光学式ビューファインダを用いた撮像」で説明したものと同様である。
〔1-2-3-3-2 液晶モニタを用いた撮像動作〕
図17は、コンティニュアスフォーカスモードにおいて、液晶モニタ150を用いた撮像の際の動作を説明するためのフローチャートである。本動作において、オートフォーカス動作は、CMOSセンサ130で生成された画像データを利用する方式のオートフォーカス動作とAFセンサ132の測定結果を利用する方式のオートフォーカスとを併用する。
ここで、CMOSセンサ130で生成された画像データを利用する方式のオートフォーカス動作としては、例えば、いわゆる山登り方式のオートフォーカス動作が考えられる。山登り方式のオートフォーカス動作とは、フォーカスレンズ260を微小動作させながらCMOSセンサ130で生成された画像データのコントラス値を監視し、そのコントラスト値の大きい方向にフォーカスレンズを位置させる方式のオートフォーカス動作である。
図17において、ライブビューモードでの撮像の場合、ミラーボックス120の内部は、当初、図5に示す状態Bとなっている。ユーザは、撮像前に、液晶モニタ150を通して被写体像を確認しながら、フォーカスや構図を合わせる。マイコン110は、ユーザがフォーカスを合わせるためにレリーズ釦141を半押し操作するかどうかを監視する(S1701)。
ユーザがレリーズ釦141を半押し操作すると、マイコン110は、CMOSセンサ130で生成される画像データのコントラストに基づくオートフォーカス動作を開始する(S1702)。
ユーザがレリーズ釦141を半押し操作している間は、CPU210は、上記コントラストに基づいてフォーカス状態を更新する。その間、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S1703)。
マイコン110は、ステップS1703においてレリーズ釦141が全押し操作されたことを検知すると、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S1704)。
次に、マイコン110は、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を行うよう制御する(S1705)。
以降は、撮像動作から記録動作までを行うが(S1706〜S1711)、これらの動作は、図15のステップS1512〜S1517に示す動作と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、CMOSセンサ130で生成された画像データに基づくオートフォーカス動作と、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作とを併用することにより、可動ミラー121が光路内から退避しているときも光路内に進入しているときもともに、オートフォーカス動作を行うことができる。
また、レリーズ釦141の半押し操作中は、CMOSセンサ130で生成された画像データに基づくオートフォーカス動作をすることにより、コンティニュアスフォーカス動作をしつつライブビューを継続的に液晶モニタ150に表示できる。
また、全押し操作後、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を行うので、撮像直前により正確にフォーカスを合わせることができる。特に、動きの速い被写体を撮像する場合、最後のオートフォーカス動作(S1705)から撮像動作(S1707)までの時間が短いので、フォーカスを合わせやすい。すなわち、CMOSセンサ130で生成された画像データに基づいてコンティニュアスフォーカス動作を行っている状態において、CMOSセンサ130での記録用画像の撮像動作に移行する際には、その撮像動作に移行する前に、可動ミラー121を光路内に進入させ、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を行うのである。
なお、ユーザがレリーズ釦141を全押し操作する前に、半押し操作が解除されると、CPU210は上記コントラストに基づくオートフォーカス動作を停止する。
また、ステップS1705において、オートフォーカス動作とともに、AEセンサ133での測光動作を行ってもよい。
また、ステップS1706〜S1711において液晶モニタ150に様々な表示をさせることができるのは、ステップS1103〜S1107における場合と同様である。
〔1-2-4 ライブビューモードへの移行時のオートフォーカス動作〕
実施の形態1にかかるカメラ10は、OVFモードからライブビューモードへ切り換えたとき、オートフォーカス動作を行う。図18は、ライブビューモードへの移行時のオートフォーカス動作を示すフローチャートである。
図18において、マイコン110は、OVFモードで動作しているとき、ビューファインダ切替スイッチ140eが切り替えられるかどうかを監視する(S1801)。
ビューファインダ切替スイッチ140eがライブビューモードに切り替えられると、マイコン110は、AFセンサ132の測定結果に基づくオートフォーカス動作を行うよう制御する(S1802)。
そのオートフォーカス動作が終了すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S1803)。そして、マイコン110は、ライブビューモードでの動作を開始する。
以上のように、OVFモードからライブビューモードへの切り替え時に、オートフォーカス動作を行うため、ライブビュー開始直後からフォーカスが被写体に合った状態で、液晶モニタ150で被写体像の観察を開始できる。そのため、ライブビュー切り替え時から構図の設定までに要する時間を短縮できるので、ユーザにとって操作性がよい。
なお、図18に示すフローでは、オートフォーカス動作(S1802)の後、可動ミラー121をアップさせる動作としたが(S1803)、これに限らず、可動ミラー121をアップさせた後オートフォーカス動作を行ってもよい。但し、この場合、オートフォーカス動作としては、CMOSセンサ130で生成した画像データに基づくオートフォーカス動作を行うのが好ましい。このオートフォーカス動作は、可動ミラー121をアップさせた状態で実行可能だからである。
また、ステップS1802において、オートフォーカス動作とともに、AEセンサ133での測光動作を行ってもよい。
また、図18に示すフローでは、オートフォーカス動作が終了した後、ライブビューモードに移行するとしたが、これに限らず、AFセンサ132での測定後、直ぐにライブビューモードに移行してもよい。この場合、AFセンサ132での測距工程以降のオートフォーカス動作のうち、少なくとも一部は、ライブビューモード中に動作するようにする。これにより、オートフォーカス動作が完了する前にライブビューモードに移行できるので、ビューファインダ切替スイッチ140eの切り替えからライブビューモードへの突入までの時間を短くできる。そのため、ユーザにとって操作性がよくなる。
〔1-2-5 測距ポイントの表示〕
実施の形態1にかかるカメラ10は、オートフォーカス動作のために可動ミラー121を光路内に進入させるとき、又はCMOSセンサ130で記録用画像を撮像する準備のために可動ミラー121を光路内に進入させるとき、図19に示すように、フォーカスを合わせたポイントを液晶モニタ150に表示する。
カメラ10は、オートフォーカス動作中又は記録用画像の撮像動作中は、液晶モニタ150にライブビューを表示できない。あるいは、短時間の間表示できたとしても、継続的に表示するのは困難である。この点については上述の通りである。このようなときには、ライブビュー以外の画像を液晶モニタ150に表示することが考えられるが、その場合、現在画面内のどこにフォーカスが合っているのかを確認することが難しい。そこで、オートフォーカス動作中又は記録用画像の撮像動作中などのようにライブビュー表示できない場合には、液晶画面上にどこにフォーカスがあっているのかを表示させる。
AFセンサ132は、ラインセンサ、結像レンズ、コンデンサレンズ等を含む構成である。図20は、AFセンサ132に含まれるラインセンサ132a〜132gの配置を示す模式図である。図20に示すように、ラインセンサは、8個配置される。そして、ラインセンサ132aとラインセンサ132b、ラインセンサ132cとラインセンサ132d、ラインセンサ132eとラインセンサ132f、及びラインセンサ132gとラインセンサ132hの4組によって、デフォーカス量を測定する。
デフォーカス量の算出方法は、次の通りである。交換レンズ200から入射された被写体像を分割して、各ペアのラインセンサにそれぞれ入射する。そして、各ペア毎にラインセンサ132a〜132gは、受光した被写体像のデフォーカス量を測定する。
その後、マイコン110は、ラインセンサ132a〜132hの各ペアで測定したデフォーカス量のうち最も大きいものを選択する。これは、カメラ10から最も近い被写体を選択することを意味する。そして、マイコン110は、選択したデフォーカス量をCPU210に送信するとともに、選択したラインセンサのペアに対応する液晶モニタ150の画面上の位置に、オートフォーカスを合わせるポイントとして選択した旨を示す情報を表示させる。その後、CPU210は、受信した距離に関する情報に基づいて、オートフォーカス制御を行う。
例えば、マイコン110がラインセンサ132a及び132bから構成されるペアで測定されたデフォーカス量が最も大きいと判断した場合、そのペアに対応する液晶モニタ150の画面上の位置に、図19に示すようなマークMを表示させる。
このマークMの表示は、可動ミラー121を光路内に進入させているときに行えばよい。また、マークMは、液晶モニタ150がブラックアウトしているときに表示してもよい。また、可動ミラー121を光路内に進入させる前に、バッファ111に記憶させておいた画像データを読み出して表示させ、その画像に上書きするようにマークMを表示するようにしてもよい。
以上のように、可動ミラー121を光路内に進入させているときにオートフォーカス動作をした場合、そのフォーカスを合わせたポイントを示すマークMを液晶モニタ150の画面上に表示するため、液晶モニタ150にライブビュー表示していなくても、どの被写体にフォーカスが合っているのかを把握できる。特に、図15のステップS1505〜ステップS1507では、所定時間経過するまでライブビュー表示できないが、このようにライブビュー表示できない期間にマークMを表示させることで、カメラ10の動作状態をユーザに示すことができる。
また、可動ミラー121を光路内に進入させる前に、バッファ111に記憶させておいた画像データを読み出して表示させ、その画像に上書きするようにオートフォーカスポイントを示すマークMを表示することにより、どの被写体にフォーカスが合っているのかをより容易に把握できる。
〔1-2-6 ほこり自動除去の動作〕
本実施の形態1にかかるカメラ10は、保護材138に付着したほこり等の異物を超音波振動発生器134で除去できる。図21は、ほこりの自動除去動作を説明するためのフローチャートである。
図21において、マイコン110は、異物自動除去動作が開始されるまで、異物除去釦140nが操作されるかどうかを監視する(S2101)。
ユーザは、カメラ10の交換レンズ200を白等の単色の被写体に向けた状態で異物除去釦140mを押下する。すると、マイコン110は、ライブビューモードが設定されているかどうかを把握する(S2102)。マイコン110は、ライブビューモードに既に設定されている場合は、ステップS2104に移行する。一方、マイコン110は、OVFモードに設定されている場合は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させた後(S2103)、ステップS2104に移行する。
ステップS2104において、マイコン110は、CMOS140で生成された画像データ、またはその画像データに所定の処理を施した画像データを、バッファ111に格納させる。そして、マイコン110は、バッファ111に格納した画像データを読み出して、その画像データに異常があるか、それともほぼ均一の画像データであるのかを判断する(S2105)。この判断は、例えば、画像データの空間的な高周波成分の積算値が所定値を超える場合に、異常であると判断するようにしてもよい。
マイコン110は、ステップS2105において画像データに異常があると判断した場合には、異物が保護材138に異物が付着していると判断し、超音波振動発生器134を起動する(S2106)。超音波振動発生器134で発生した振動は、保護材138に伝達し、多くの場合、保護材138から離脱する。その結果、異物が光路からずれて画像データが正常なものとなれば、超音波振動発生器134を停止してステップS2108に移行する。一方、引き続き画像データが異常であれば、超音波振動発生器134の動作を続ける。
ステップS2108において、マイコン110は、異物除去釦140nが操作される前にライブビューモードが設定されていたかどうかを判断する(S2108)。ライブビューモードが設定されていた場合には、マイコン110は、そのままの状態で異物除去動作を終了して、ライブビュー動作を続ける。一方、OVFモードが設定されていた場合には、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させ、OVFモードでの動作に移行し(S2109)、その状態で動作を続ける。
以上のように、異物除去釦140nを押下するという簡単な操作で、ライブビューモードに設定され、そのときの画像データを利用して、保護材138に異物が付着しているかどうかを検知する。これにより、簡単な操作で保護材138に付着した異物を除去可能である。
また、撮像した画像に異常があるときだけ超音波振動発生器134を起動するようにしたので、ミラーボックス120に余計な負荷を加えることがない。ミラーボックス120は精密な光学機器であるため、光学特性の維持という観点から、できるだけ振動等を加えない方がよい。同様に、画像データが正常に戻ると、それを検知して、超音波振動発生器134を停止するようにしたので、ミラーボックス120に余計な負荷を加えることがなく、ミラーボックス120の光学特性を良好に維持できる。
なお、上記の実施例では、画像データが正常に戻るまで超音波振動発生器134を動作し続けるとしたが、これに限らない。例えば、所定時間内は上記実施例のように画像データが正常になるまで超音波振動発生器134を動かす一方、所定時間が経過した場合は、画像データが異常なままであっても超音波振動発生器134を停止させるようにしてもよい。これにより、超音波振動発生器134を動作し続けることによりミラーボックス120に過度の負担が加わることを防止できる。
また、上記の実施例では、超音波振動発生器134を動作させた後、画像データが正常になるかどうかを監視するとしたが、これに限らない。例えば、超音波振動発生器134を動作させた後、画像データが正常になるかどうかを監視せず、所定の時間が経過することにより、超音波振動発生器134の動作を停止するようにしてもよい。
〔1-2-7 ライブビューモードにおけるストロボ撮像〕
図1において、カメラ10は、2つの測光方式を実行することができる。その測光方式は、AEセンサ133を用いて測光する方式と、CMOSセンサ130を用いて測光する方式である。AEセンサ133を用いて測光する方式については、上述した通りである。一方、CMOSセンサ130のみを用いて測光する場合には、AEセンサ133を省くことができるので、コスト低減を図ることができる。また、CMOSセンサ130を用いた場合、ミラーボックス120の内部が状態Bのときにも測光動作を行うことができる。そのため、ライブビュー動作中に測光を行い、絞り240を調節することが可能である。このようなCMOSセンサ130を用いた絞り240の自動調節は、ライブビュー動作中に継続的に実行してもよい。
ユーザは、メニュー釦140aを押下して、メニュー画面から選択項目を選択することにより、ストロボ撮像下で、AEセンサ133のみを用いた測光を行うか、AEセンサ133とCMOSセンサ130とを併用して測光を行うか、CMOSセンサ130のみを用いた測光を行うかを選択可能である。
〔1-2-7-1 AEセンサのみを用いた測光動作〕
図22は、AEセンサ133のみを用いた場合のストロボ撮像動作を説明するためのフローチャートである。
図22において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されているとする。また、フォーカスは、すでに、マニュアル操作またはオートフォーカス動作によりロックされているものとする。また、ストロボ起動釦140hがユーザにより押下され、ストロボ137は予め充電された状態であるとする。また、測光方式は、ユーザによりAEセンサ133のみを用いた測光方式に設定されているとする。
この状態で、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S2201)。そして、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されると、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2202)。
すると、交換レンズ200から入射される光の一部は、可動ミラー121aで反射し、焦点板125で拡散され、その一部がAEセンサ133に入射する。AEセンサ133は、これを測定する。すなわち、AEセンサ133は定常光を測定する(S2203)。そして、マイコン110は、AEセンサ133による定常光での測光結果を取得する。
次に、マイコン133は、ストロボ137を制御して、プリ発光させる。AEセンサ133は、プリ発光期間中に測光する(S2204)。マイコン110は、プリ発光期間中のAEセンサ133の測光結果を取得する。
マイコン110は、取得した定常光下での測光結果及びプリ発光下での測光結果に基づいて、絞り値およびシャッタスピードを決定する。これらの決定に際しては、定常光下での測光結果とプリ発光下での測光結果とを比較して、被写体の照明環境を把握する。例えば、被写体が暗い環境下にあるのか、逆光の状態にあるのか等によって、絞り値、シャッタスピードを決定する。マイコン110は、決定した絞り値をCPU210に送信する。CPU210は、受信した絞り値に基づいて絞り240を調整する。
また、マイコン110は、ステップS2205における絞り値及びシャッタスピードの決定と並行して、ストロボ137による本発光時の発光量を決定する(S2206)。そして、マイコン110は、決定した本発光量をストロボ137に送信する。
次に、ストロボ137は、受信した本発光量で本発光をする(S2207)。本発光期間中に、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させて(S2208)、撮像動作を開始する(S2209)。撮像動作は、ステップS2205で決定したシャッタスピード期間中行われる。
移行のステップS2210〜ステップS2213の動作は、上述のステップS1306〜ステップS1309に示す動作やステップS1414〜ステップS1417に示す動作等と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、ライブビューモードからミラーボックス120の内部を一旦状態Aにすることにより、AEセンサ133での測光が可能になる。
〔1-2-7-2 AEセンサとCMOSセンサとを併用した測光動作〕
図23は、AEセンサ133とCMOSセンサ130とを用いた場合のストロボ撮像動作を説明するためのフローチャートである。当初の設定は上記と同様である。すなわち、マイコン110は、ライブビューモードに設定されているとする。フォーカスは、すでに、マニュアル操作またはオートフォーカス動作によりロックされているものとする。ストロボ起動釦140hがユーザにより押下され、ストロボ137は予め充電された状態であるとする。測光方式は、ユーザによりAEセンサ133とCMOSセンサ130とを用いた測光方式に設定されているとする。
図23において、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されるかどうかを監視する(S2301)。そして、マイコン110は、レリーズ釦141が全押し操作されると、ライブビューモードのままCMOSセンサ130に測光させる。したがって、CMOSセンサ130は、定常光を測光する(S2302)。そして、マイコン110は、CMOSセンサ130による定常光での測光結果を取得する。
次に、マイコン130は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2303)。
すると、交換レンズ200から入射される光の一部は、可動ミラー121aで反射し、焦点板125で拡散され、その一部がAEセンサ133に入射する。この状態で、マイコン133は、ストロボ137を制御して、プリ発光させる。AEセンサ133は、プリ発光期間中に測光する(S2304)。マイコン110は、プリ発光期間中のAEセンサ133の測光結果を取得する。
以降のステップS2305〜ステップS2313に示す動作は、図22のステップS2205〜S2213に示す動作と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、定常光の測光はCMOSセンサ130で行うので、全押し操作後、直ぐに定常光の測光が行える。また、プリ発光の測光はAEセンサ133で行うようにしたため、プリ発光の測光を正確に行うことができる。プリ発光の測光を正確に行えるのは、AEセンサ133は、CMOSセンサ130に比べて、測光対象の光の量の許容範囲が広いからである。すなわち、AEセンサ133は、測光に特化して作製されているため、弱い光から強い光まで正確に測定できる。これに対して、CMOSセンサ130は、光量を測定するためのものではなく、画像データを生成するための素子である。すなわち、CMOSセンサ130での測光は、画像データの生成機能に伴う付随的な機能に過ぎないのである。CMOSセンサ130は、画像データの生成機能が主であって測光機能は副であるため、定常光の撮像には適しているが強い光の撮像には適していない。例えば、CMOSセンサ130は、強い光を入射すると、画像データが飽和して白くなってしまうことが多い。一方、プリ発光時には、ストロボ137が強い光を発し、被写体からの反射光が強い場合がある。以上から、プリ発光時には、CMOSセンサ130で測光するよりもAFセンサ133で測光する方が、正確な測光データを得られる場合が多いのである。
なお、上記実施例では、全押し操作(S2301)の後に、定常光の測光を行うとしたが(S2302)、これには限らない。例えば、全押し操作されるまで、マイコン110は、CMOSセンサ130を用いて継続的に測光しておき、全押し操作されると、全押し操作直前に取得した定常光の測光データを、絞り値、シャッタスピード、本発光の発光量の決定に用いるようにしてもよい。これにより、全押し操作から撮像動作までに要する時間を短縮できるので、ユーザはシャッタチャンスを逃しにくくなる。また、操作性もよくなる。
〔1-2-7-3 CMOSセンサのみを用いた測光動作〕
CMOSセンサ130のみを用いた場合のストロボ撮像動作を図23を参照して説明する。
図23において、AEセンサ133とCMOSセンサ130とを用いた場合には、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させた後(S2303)、プリ発光の測光を行う(S2304)。
これに対して、CMOSセンサ130のみを用いた場合、プリ発光の測光を行った後に(S2304)、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行する(S2303)。これにより、定常光の測光もプリ発光の測光もCMOSセンサ130のみを用いて実行できる。その他の動作は、AEセンサ133とCMOSセンサ130とを用いた場合と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、プリ発光の測光を待って、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させるようにしたため、CMOSセンサ130のみを用いて、定常光もプリ発光も測光できる。これにより、AEセンサ133を省くことができるので、コスト低減を図ることができる。
なお、上記実施例では、全押し操作(S2301)の後に、定常光の測光を行うとしたが(S2302)、これには限らない。例えば、全押し操作されるまで、マイコン110は、CMOSセンサ130を用いて継続的に測光しておき、全押し操作されると、全押し操作直前に取得した定常光の測光データを、絞り値、シャッタスピード、本発光の発光量の決定に用いるようにしてもよい。これにより、全押し操作から撮像動作までに要する時間を短縮できるので、ユーザはシャッタチャンスを逃しにくくなる。また、操作性もよくなる。
〔1-2-8 ライブビューモードのリセット動作〕
ライブビューモードにおいて、外部からカメラ10に衝撃が加わった場合、第2シャッタ123bの保持状態が解除されて、ミラーボックス120の内部が状態Bから状態Cに移行する場合がある。そうなると、交換レンズ200からの光学的信号は、第2シャッタ123bで遮断されてしまい、CMOSセンサ130に届かなくなってしまう。すると、それまで被写体像をライブビュー表示していた液晶モニタ150が、衝撃により何も表示しなくなってしまうことになる。これを見たユーザは、カメラ10が故障したものと勘違いしてしまう場合がある。
このような不具合を防止するためには、第2シャッタ123bの保持状態が解除されるかどうかを監視するためのセンサを設ける構成が考えられる。しかし、そのようなセンサを設けると、コストが増加してしまう。そこで、カメラ10に衝撃が加わると、その衝撃を検知して、ライブビューモードをリセットするように制御することで、上記不具合を防止することができる。上記不具合を防止できる理由は、第2シャッタ123bの保持状態が解除されることがあるからである。
図24は、衝撃によりライブビューモードをリセットする際の動作を説明するためのフローチャートである。
図24において、マイコン110は、当初、ライブビューモードで動作しているものとする。この状態でマイコン110は、カメラ10に衝撃が加わるかどうかを監視する(S2401)。衝撃印加の監視動作について、詳細に説明する。
図4において、ジャイロセンサ252は、継続的に角速度を測定する。CPU210は、ジャイロセンサ252で測定した角速度を積分して角度を求める。CPU210は、求めた角度を、手振れ補正ユニット250における手振れ補正制御に用いるとともに、求めた角度の所定時間当たりの変化量を監視する。そして、CPU210は、この変化量が所定値以上に大きくなった場合、マイコン110に通知する。これを受けて、マイコン110は、カメラ10に衝撃が加わったと判断する。
図24において、マイコン110は、衝撃を検知すると、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2402)。その後、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させて、ライブビューに戻る。
以上のように、カメラ10に加わる衝撃を検知して、ライブビューモードをリセットするようにしたので、衝撃によりライブビュー表示が中断された状態を自動的に回復することができる。そのため、カメラ10が故障したものとユーザが勘違いしてしまうことを防止できる。また、ライブビュー表示が中断した際に、手動でライブビュー表示に回復させる操作をする必要がないので、操作性がよい。
また、衝撃を検知するためのセンサとして、手振れ補正用のジャイロセンサ252を兼用したので、特別に衝撃検出用のセンサを設ける必要がなく、コストダウン、および機器の小型化が可能になる。
なお、本実施例では、衝撃を検知するために、CPU210が角度の所定時間当たりの変化量を監視するとしたが、これに限らない。例えば、CPU210は、ジャイロセンサ252からの角速度情報を直接監視するようにしてもよい。このように監視する理由は、角速度が大きい場合は衝撃が加わったものと判断できるからである。
また、本実施例では、衝撃を検知するためのセンサとして、手振れ補正用のジャイロセンサ252を兼用したが、これには限らない。例えば、衝撃用のセンサを設けてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1にかかるカメラ10は、ビューファインダ切替スイッチ140eをマニュアル操作することにより、OVFモードからライブビューモードに切り替えることとした。しかし、常にマニュアル操作をしなければライブビューモードに切り替えられないとすると、不便である。特に、ライブビューモードに切り替える必要性が高い場合に、自動的にライブビューモードに切り替えられれば、ユーザの操作性を向上できる。そこで、実施の形態2では、各種のイベントに応じて、自動的にライブビューモードに切り替えることができるカメラを実現している。
なお、実施の形態2にかかるカメラ10の構成は、実施の形態1にかかるカメラ10の構成と同様であるため、説明を省略する。
〔2-1 絞り調整によりライブビューモードに移行する動作〕
前述の実施の形態1では、ライブビューモードにおいて記録用画像の撮像時の被写界深度を観察するために、絞込み釦140k及びLVプレビュー釦140jを設けた。これにより、瞬時に記録用画像の撮像時の被写体像について、その被写界深度を液晶モニタ130を用いて観察できるので、操作性が良い。しかし、実施の形態1では、絞込み釦140k及びLVプレビュー釦140jが有効となるのは、マイコン110がライブビューモードに設定されているときである。そのため、OVFモードにおいて記録用画像の撮像時の被写界深度を観察するには、一旦手動でライブビューモードに切り替えた後、絞込み釦140k又はLVプレビュー釦140jを押下する必要があった。実施の形態2に示すカメラ10は、この問題を解決するものである。
図25は、OVFモード時にLVプレビュー釦140jを押下したときの動作を説明するためのフローチャートである。
図25において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、LVプレビュー釦140jが押下されるかどうか監視している(S2501)。
この状態で、ユーザがLVプレビュー釦140jを押下すると、マイコン110はそれを検知して、AEセンサ133を用いて露光量の計測を開始する(S2502)。
マイコン110は、この計測結果をCPU210に送信する。CPU210は、受信した計測結果と、現在の絞り240の開放状態とに基づいて記録用画像の撮像時の絞り240の適正開放量を算出する。そして、CPU210は、その算出結果に基づいて、モータ241を制御する。モータ241は、CPU210の制御に基づいて、絞り240を調節する(S2503)。
次に、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S2504)。
次に、マイコン110は、図10に示すように、CMOSセンサ130で生成された画像データの一部の領域R2について、拡大して表示させる(S2505)。画面内のどの部分を拡大領域R2とするかは、十字キー140b等を操作することによって変更可能である。
次に、マイコン110は、ライブビュー動作を続ける(S2506)。
マイコン110は、ライブビュー動作での動作中、LVプレビュー釦140jが再び押下されるかどうかを監視する(S2507)。
LVプレビュー釦140jが再び押下されると、マイコン110は、CPU210に絞り240を開放させる(S2508)。
次に、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2509)。これにより、最初にLVプレビュー釦140jを押下する前の状態にカメラ10を戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、LVプレビュー釦140jの操作という簡単な操作により、カメラ10をライブビューモードに移行して、記録用画像の被写界深度を撮像前にライブビュー表示にて容易に確認できる。
なお、本実施の形態2では、OVFモード時にLVプレビュー釦140jを押下する場合を説明したが、OVFモード時に絞込み釦140kを押下する場合も同様である。但し、LVプレビュー釦140jを押下する場合は、上述のように画像データの一部の領域R2について拡大して表示するが、絞込み釦140kを押下する場合は、そのような拡大表示をしない点で異なる。
〔2-2 リモコン操作によりライブビューモードに移行動作〕
図2に示すように、リモコン受信部155は、リモートコントローラ(図示省略)からの制御信号を受信可能である。リモートコントローラ(図示省略)からの制御信号を受信する場合、ユーザはカメラ10から離れたところで操作をしている場合が多い。このとき、被写体像を光学式ビューファインダを用いて観察するのでは不便であるため、ユーザは、リモートコントローラ(図示省略)を用いて操作する場合、ビューファインダ切替スイッチ140eを用いてライブビューモードに切り替える場合が多い。しかし、リモートコントローラ(図示省略)で操作する際、手動でライブビューモードに切り替えるのでは不便である。そこで、実施の形態2にかかるカメラ10では、リモコン受信部155がリモートコントローラからの制御信号を受信すると、マイコン110はライブビューモードに移行する。
図26は、リモコン操作によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図26において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、リモコン受信部155がリモートコントローラ(図示省略)からの制御信号を受信するかどうかを監視している(S2601)。
この状態で、リモコン受信部155がリモートコントローラ(図示省略)からの制御信号を受信すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S2602)。
この後、マイコン110は、ライブビュー動作を続ける(S2603)。
マイコン110は、ライブビュー動作での動作中、カメラボディ100の操作部140やレリーズ釦141等が操作されるかどうかを監視する(S2604)。
ユーザがこれらのうちいずれかを操作すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2605)。これにより、最初にリモートコントローラの制御信号を受信する前の状態にカメラ10を戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、リモートコントローラの操作に応じて、カメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
なお、リモコン受信部155は、カメラボディ100の前面と背面に設けるようにしてもよい。この場合、OVFモードにおいて、前面のリモコン受信部155で制御信号を受けた場合、ライブビューモードに移行しない一方、背面のリモコン受信部155で制御信号を受けた場合、ライブビューモードに移行するようにしてもよい。カメラボディ100の前面に配されているリモコン受信部155で制御信号を受ける場合には、ユーザはカメラ10の前方に位置し、液晶モニタ150を観察していない場合が多い。一方、カメラボディ100の背面に配されているリモコン受信部155で制御信号を受ける場合には、ユーザはカメラ10の後方に位置し、液晶モニタ150を観察している場合が多い。そのため、上記のように動作させると、液晶モニタ150を見ていない場合に余分な電力を液晶モニタ150等で消費することがなくなり、低消費電力化を図ることができる。
〔2-3 三脚の固定によりライブビューモードに移行動作〕
図2に示すように、カメラボディ100は、三脚固定部147を介して三脚(図示省略)に固定可能である。三脚(図示省略)に固定して撮影をする場合は、光学式ビューファインダを用いて撮像をするより、画面サイズが大きい電子ビューファインダ(液晶モニタ150)を用いて撮像した方が画像を把握しやすい。しかし、三脚に固定する際、手動でライブビューモードに切り替えるのでは不便である。そこで、実施の形態2にかかるカメラ10では、三脚が三脚固定部147に固定されると、マイコン110はライブビューモードに移行する。
図27は、三脚の固定によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図27において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、接点148が、三脚が三脚固定部147に固定されたことを示す情報を送信してくるかどうかを監視している(S2701)。この状態で、接点148が三脚の固定を検知すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S2702)。この後、マイコン110は、ライブビュー動作を続ける(S2703)。
マイコン110は、ライブビュー動作での動作中、接点148が、三脚が離脱されたことを示す情報を送信してくるかどうかを監視する(S2704)。接点148が三脚の離脱を検知すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2705)。これにより、三脚に固定する前の状態にカメラ10を戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、三脚の固定に応じて、カメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
なお、上記では、カメラ10を三脚に固定した後、ライブビューモードに移行するとしたが、ライブビューへの移行と併せてオートフォーカス動作を行うようにしてもよい。このオートフォーカス動作は、AFセンサ132を用いた位相差検知方式でもよく、CMOSセンサ130を用いたコントラスト方式でもよい。これにより、三脚を用いて撮像する際に、素早く被写体にフォーカスを合わせることができる。
また、オートフォーカス動作は、三脚への固定の直後でもよく、三脚への固定から所定時間経過後でもよい。所定時間経過後にオートフォーカス動作をすることにより、カメラ10が確実に静止した後、被写体にフォーカスを合わせることができる。そのため、フォーカス合わせ中にカメラ10が動いてしまい、再度フォーカス合わせを行う必要が生じるということを防止できる。
また、カメラ10を三脚に固定しOVFモードで動作している状態において、ライブビューモードに設定すると、一旦オートフォーカス動作をし、その後ライブビューモードに移行するとしてもよい。これにより、三脚を用いて撮像する際に素早く被写体にフォーカスを合わせることができる。
また、上記では、三脚に固定したときにライブビューモードに移行するとしたが、これとは違って、ジャイロセンサ252の検出結果に応じて、ライブビューモードに移行するとしてもよい。ジャイロセンサ252の出力が小さく、カメラ10が静止していると判断できる場合に、ライブビューモードに移行するのである。カメラ10が静止していると判断できる場合には、カメラ10を手持ちにしているのではなく、動かない場所に置いている場合が多い。このように手持ちでない場合には、OVFモードで被写体を観察するより、ライブビューモードで被写体を観察する方が楽である。そのため、カメラ10が静止していると判断できる場合にライブビューモードに移行する。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。なお、ジャイロセンサ252は、本発明のぶれ検出部の一例である。
この場合においても、ライブビューへの移行と併せてオートフォーカス動作を行うようにしてもよい。これにより、カメラ10を静止させた際に素早く被写体にフォーカスを合わせることができる。
また、オートフォーカス動作は、カメラ10が静止したと判断した直後でもよく、その判断から所定時間経過後でもよい。所定時間経過後にオートフォーカス動作をすることにより、カメラが確実に静止した後、被写体にフォーカスを合わせることができる。そのため、フォーカス合わせ中にカメラ10が動いてしまい、再度フォーカス合わせを行う必要が生じるということを防止できる。
また、カメラ10を静止させOVFモードで動作している状態において、ライブビューモードに設定すると、一旦オートフォーカス動作をし、その後ライブビューモードに移行するとしてもよい。これにより、カメラ10を静止させて撮像する際に素早く被写体にフォーカスを合わせることができる。
〔2-4 液晶モニタの回転操作によりライブビューモードに移行する動作〕
液晶モニタ150は、上述したように、回転操作可能である。ユーザは、液晶モニタ150を回転操作する場合、液晶モニタ150に表示される被写体像を観察する場合が多い。しかし、液晶モニタ150を回転操作する際、手動でライブビューモードに切り替えるのでは不便である。そこで、実施の形態2にかかるカメラ10では、液晶モニタ150が回転操作されると、マイコン110はライブビューモードに移行する。
図28は、液晶モニタ150の回転操作によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図28において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。また、液晶モニタ150は、液晶画面をカメラボディ100の背面に向けて収納されているか、液晶画面の反対面をカメラボディ100の背面に向けて収納されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、接点151が液晶モニタ150の回転操作を検知するかどうかを監視している(S2801)。この状態で、接点151が液晶モニタ150の回転操作を検知すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S2802)。この後、マイコン110は、ライブビュー動作を続ける(S2803)。
マイコン110は、ライブビュー動作での動作中、液晶モニタ150が元の状態に収納されるかどうかを監視する(S2804)。液晶モニタ150が元の状態に収納されると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2805)。これにより、液晶モニタ150が回転操作される前の状態にカメラ10を戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、液晶モニタ150の回転操作に応じて、カメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔2-5 外部端子の接続によりライブビューモードに移行する動作〕
カメラ10は、上述したように、外部端子152に外部装置(図示省略)からの端子を接続することにより、ライブビュー表示されている画像を出力可能である。ライブビュー表示を外部装置に出力する場合、CMOSセンサ130に被写体像を結像する必要がある。すなわち、被写体像をCMOSセンサ130で画像データに変換する必要があるからである。しかし、ライブビュー表示を外部装置に出力する際、手動でライブビューモードに切り替えるのでは不便である。そこで、実施の形態2にかかるカメラ10では、外部端子152に外部装置(図示省略)からの端子が接続されると、マイコン110はライブビューモードに移行する。
図29は、外部端子の接続によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図29において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、外部端子152と外部装置に接続されている端子とが接続されるかどうかを監視している(S2901)。この状態で、外部端子152と外部装置に接続されている端子とが接続されると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S2902)。この後、マイコン110は、ライブビュー表示を外部端子152を介して外部装置に出力する(S2903)。
マイコン110は、ライブビュー表示を外部装置に出力中、外部端子152から外部装置の端子が抜かれたかどうかを監視している(S2904)。外部端子152から外部装置の端子が抜かれると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S2905)。これにより、カメラ10の状態を、外部装置の端子が外部端子152に接続される前の状態に戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、外部端子152に外部装置が接続されているか否かに応じて、カメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
なお、ステップS2903において、ライブビュー表示を外部装置に出力するとともに、液晶モニタ150にも表示させるようにしてもよい。また、ライブビュー表示を、外部装置に出力する一方、液晶モニタ150には表示させないようにしてもよい。
〔2-6 4:3以外のアスペクト比設定によりライブビューモードに移行する動作〕
光学式ビューファインダのアスペクト比は、固定的に設定されている。したがって、その設定アスペクト比以外の構図を有する画像は、全体を表示できなかったり、表示できたとしても画像が小さくなって見えにくかったりする。したがって、光学式ビューファインダのアスペクト比以外の構図を有する画像は、電子ビューファインダで観察する方が見やすい。しかし、光学式ビューファインダのアスペクト比以外の構図を有する画像を表示する際、手動でライブビューモードに切り替えるのでは不便である。そこで、実施の形態2にかかるカメラ10は、表示アスペクト比が前記光学式ビューファインダのアスペクト比以外になるように設定された場合には、自動的にライブビューモードに移行する。
図30は、アスペクト比の設定によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図30において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。光学式ビューファインダに表示される画像の構図は4:3に設定されている。また、マイコン110は、アスペクト比が4:3以外に設定されるかどうかを監視している(S3001)。この状態で、ユーザがメニュー釦140a等を操作して、表示画像の構図を4:3以外の構図(例えば16:9の構図)に設定すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3002)。この後、マイコン110は、設定された構図で、ライブビュー表示を液晶モニタ150に表示させる(S3003)。
マイコン110は、ライブビューモードで動作中、アスペクト比が再び4:3に設定されるかどうかを監視する(S3004)。ユーザがメニュー釦140a等を操作して表示画像の構図を再び4:3の構図に設定すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3005)。これにより、カメラ10を、構図のアスペクト比が変更される前の状態に戻すことができる。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、構図のアスペクト比の変更に応じてカメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔2-7 絞りリングの操作によりライブビューモードに移行する動作〕
実施の形態1では、絞りの微調整を行うために、絞りリング242を備えた。ところで、絞りリング242で絞りを調整する際に、画面の一部を拡大表示させて観察することができれば、被写体深度を観察しやすいため好ましい。しかし、光学式ビューファインダを用いて観察していたのでは、画面の一部を拡大表示させることはできない。そこで、絞りリング242を操作すると、それに伴い、ライブビューモードに移行するとともに画面の一部を拡大表示する。
図31は、絞りリング242の操作によりライブビューモードに移行する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図31において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。また、マイコン110は、絞りリング242が操作されるかどうかを監視している(S3101)。この状態で、ユーザが絞りリング242を操作すると、CPU210は、絞りリング242の操作を検知して、マイコン110にその旨を送信する。マイコン110は、これを受けて、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3102)。そして、マイコン110は、図10に示すように、CMOSセンサ130で生成された画像データの一部の領域R2を、拡大して表示させる(S3103)。なお、画面内のどの部分を拡大領域R2とするかは、十字キー140b等を操作することによって変更可能である。この後、マイコン110は、ライブビューモードで動作を続ける。
以上のように、カメラ10がOVF動作中であっても、絞りリング242の操作に応じてカメラ10をライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。また、被写界深度の確認が必要な場所を瞬時に拡大できるので、被写界深度の確認を容易にすることができる。
(実施の形態3)
前述の実施の形態1にかかるカメラ10は、ビューファインダ切替スイッチ140eをマニュアル操作することにより、ライブビューモードを抜けてOVFモードに切り替えることとした。しかし、常にマニュアル操作をしなければライブビューモードから抜けることができない構成にすると、不便である。特に、ライブビューモードから抜ける必要性の高い場合に、自動的にライブビューモードから抜けることができれば、ユーザの操作性を向上できる。そこで、実施の形態3におけるカメラは、各種のイベントに応じて、自動的にライブビューモードから抜けるように構成されている。
なお、実施の形態3にかかるカメラ10の構成は、実施の形態1にかかるカメラ10の構成と同様であるため、説明を省略する。
〔3-1 メニュー釦操作によりライブビューモードを解除する動作〕
前述の実施の形態1では、ライブビューモードにおいてメニュー釦140aが操作されると、ライブビュー表示にメニュー画面を重畳する構成としたが、このような表示の方法ではライブビュー表示又はメニュー画面が見にくい。そこで、実施の形態3にかかるカメラ10は、メニュー釦140aが押下されると、リアルタイム画像は光学式ビューファインダに表示させ、メニュー画面を液晶モニタ150に表示させる。
図32は、メニュー釦140aの操作によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図32において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、メニュー釦140aが操作されたかどうかを監視している(S3201)。この状態で、ユーザがメニュー釦140aを操作すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3202)。これにより、可動ミラー121aは、交換レンズ200から入力される光学的信号を光学式ビューファインダに導く(S3203)。これにより、ユーザは、接眼レンズ136を通じて被写体像を観察可能である。
マイコン110は、ステップS3203の処理と並行して、液晶モニタ150に各種設定のためのメニュー画面を表示させる(S3204)。この状態で、ユーザは、液晶モニタ150に表示されたメニュー画面を利用して、各種設定を行うことができる一方、光学式ビューファインダを用いてリアルタイムの画像を観察できる。
マイコン110は、OVFモードで動作中、再びメニュー釦140aが押下されるかどうかを監視する(S3205)。ユーザがメニュー釦140aを再び押下すると、マイコン110は、液晶モニタ150によるメニュー画面の表示を終了させるとともに、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3206)。これにより、カメラ10を、メニュー画面表示前の状態に戻すことができる。
以上のように、カメラ10がライブビューモード中であっても、メニュー釦140aの操作に応じてライブビューモードを自動的に抜けることができる。これにより、OVFモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔3-2 電源OFF操作に応じてライブビューモードを解除する動作〕
カメラ10は、ライブビューモードで電源が切れると、可動ミラー121がアップした状態のまま放置されることになる。この状態では、カメラ10を通して被写体像を観察することはできない。なぜなら、可動ミラー121がアップしているため、光学式ビューファインダに被写体像を導くことができず、また、液晶モニタ150が通電していないため被写体像を表示できないからである。一方、カメラ10の電源がOFFの状態でも、光学式ビューファインダで被写体像を観察できれば便利である。そこで、本構成では、カメラ10の電源を切る前に、ライブビューモードからOVFモードに移行しておく構成とした。そうすれば、カメラ10の電源がOFFの状態であっても、可動ミラー121はダウンしているため、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。
しかし、手動でOVFモードに切り替えるのは手間である。そこで、本構成のカメラ10は、ライブビューモードが設定されている状態において、電源スイッチ142が自装置の電源を切る方向に操作されると、ライブビューモードから抜けて可動ミラー121を撮像光学系の光路内に進入させるように構成されている。
図33は、電源OFF操作によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図33において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、電源スイッチ142がOFFの方向に操作されたかどうかを監視している(S3301)。この状態で、ユーザが電源スイッチ142をOFFの方向に操作すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3302)。そして、ミラーボックス120が状態Aになると、電源コントローラ146は、カメラ10の各部位への電源供給を停止する(S3303)。
以上のように、カメラ10は、電源がOFFにされる前に、OVFモードに移行して可動ミラー121をダウンさせるので、その後、電源OFF状態になっても、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
なお、カメラ10の電源がOFFにされた後、再び電源をONにした場合、マイコン110が電源OFF前の状態を覚えていて、その状態に復帰するようにしてもよい。具体的には、ライブビューモードでカメラ10の電源を切ると、OVFモードに移行した後に実際に電源がOFFになる。その後、再びカメラ10の電源が投入されると、マイコン110はライブビューモードに設定された後、動作を続ける。これにより、電源を切る前の状態に自動的に復帰するので、ユーザにとって便利である。
また、上記実施例では、ユーザが電源スイッチ142を用いて電源を切る場合について述べたが、同様の動作はスリープ機能についても適用可能である。すなわち、カメラ10が、所定時間以上操作されない状態が続いた場合、電源コントローラ146は、電源を切る旨を示す予告をマイコン110に通知する。マイコン110は、予告通知を受けると、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aにする。その後、電源コントローラ146は、所定の部位を除く各部位への電源の供給を停止する。その後、カメラ10が、何らかの操作を受けると、電源コントローラ146はその操作を検知して、電源供給を停止していた各部位への電源供給を再開する。そして、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bにして、ライブビューモードでの動作を再開する。これにより、スリープ状態になる前にOVFモードに移行して可動ミラー121をダウンさせるので、その後、スリープ状態になっても、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。また、スリープ前後で同じモードに設定されるので、スリープ期間終了後、ユーザは操作に手間取ることがない。
〔3-3 電池蓋の開放操作に応じてライブビューモードを解除する動作〕
カメラ10は、ライブビューモードで電池400が抜かれると、可動ミラー121がアップした状態で電源が切れることになる。ライブビューモードでカメラ10の電源が切れると、可動ミラー121がアップした状態のまま放置されることになる。この状態では、カメラ10を通して被写体像を観察することはできない。なぜなら、可動ミラー121がアップしているため、光学式ビューファインダに被写体像を導くことができず、また、液晶モニタ150は通電していないため被写体像を表示できないからである。一方、カメラ10の電源がOFFの状態でも、光学式ビューファインダで被写体像を観察できれば便利である。そこで、本構成では、電池400を抜く前に、ライブビューモードからOVFモードに移行しておく構成とした。そうすれば、カメラ10の電源がOFFの状態であっても、可動ミラー121はダウンしているため、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。
しかし、手動でOVFモードに切り替えるのは手間である。そこで、ライブビューモードが設定されている状態において、電池蓋144が開放操作されると、ライブビューモードから抜けて可動ミラー121を撮像光学系の光路内に進入させる。
図34は、電池蓋400の開放操作によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図34において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、接点145が電池蓋144の開放を検知するかどうかを監視している(S3401)。この状態で、ユーザが電池蓋144を開放すると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3402)。
なお、電池400は、電池蓋144とは別の部材により電池ボックス143内に係止されている。そのため、電池蓋144が開放されても直ぐに電源が切れることはない。
以上のように、カメラ10から電池400を抜き取る前に、OVFモードに移行して可動ミラー121をダウンさせるので、その後、カメラ10の電源がOFFの状態になっても、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔3-4 ローバッテリーを検知してライブビューモードを解除する動作〕
カメラ10は、撮像中の電源切れを防止するために、電池の電圧が所定以下になると自ら電源を切って動作を停止する。ライブビューモードでカメラ10の電源が切れると、可動ミラー121がアップした状態のまま放置されることになる。この状態では、カメラ10を通して被写体像を観察することはできない。なぜなら、可動ミラー121がアップしているため、光学式ビューファインダに被写体像を導くことができず、また、液晶モニタ150は通電していないため被写体像を表示できないからである。一方、カメラ10の電源がOFFの状態でも、光学式ビューファインダで被写体像を観察できれば便利である。そこで、本構成では、電池400の電圧が低下すると、ライブビューモードからOVFモードに移行しておく構成とした。そうすれば、電源電圧の低下に伴いカメラ10の電源がOFFになっても、可動ミラー121はダウンしているため、光学式ビューファインダで被写体像を観察できる。
しかし、手動でOVFモードに切り替えるのは手間である。そこで、ライブビューモードが設定されている状態において、電池400の電圧が低下すると、ライブビューモードから抜けて可動ミラー121を撮像光学系の光路内に進入させる。
図35は、電源電圧の低下によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図35において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、電源コントローラ146が電池400の電圧が所定値より低いことを検知したかどうかを監視している(S3501)。この状態で、電源コントローラ146は、電池400の電圧が所定値より低いことを検知すると、その旨をマイコン110に通知する。これを受けて、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3502)。電源コントローラ146は、ミラーボックス120の内部が状態Aになった後、カメラ10内の電源を切る(S3503)。
以上のように、電池400の電圧低下により電源が切れる前に可動ミラー121をダウンさせることができるので、その後、電源OFF状態になっても、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔3-5 レンズの取り外しに応じてライブビューモードを解除する動作〕
カメラ10は、ライブビューモードにおいて、カメラボディ100から交換レンズ200が取り外されると、保護材138がむき出しになり、ほこり等が付着しやすくなる。これを防ぐためには、交換レンズ200を取り外す前に、ライブビューモードからOVFモードに移行しておく必要があるが、手動でOVFモードに切り替えるのは手間である。そこで、本構成では、ライブビューモードが設定されている状態において、カメラボディ100に装着されている交換レンズ200を取り外すと、ライブビューモードから抜けて可動ミラー121を撮像光学系の光路内に進入させる。
図36は、電源電圧の低下によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図36において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、レンズマウント部135から交換レンズ200が取り外されたかどうかを監視している(S3601)。この状態で、レンズマウント部135から交換レンズ200が取り外されると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3602)。
以上のように、カメラボディ100から交換レンズ200を取り外すと、可動ミラー121をダウンさせることができるので、保護材138にほこり等の異物が付着するのを防ぐことができる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔3-6 外部端子の接続に応じてライブビューモードを解除する動作〕
前述の実施の形態2にかかるカメラ10は、外部端子152に外部装置からの端子を接続すると、ライブビューモードに自動的に移行して、CMOSセンサ130で生成された画像データを外部装置に出力する構成とした。これに対して、実施の形態3にかかるカメラ10は、ライブビューモードにおいて外部端子152に外部装置からの端子を接続すると、自動的にライブビューモードから抜けて、メモリカード300に保存された画像データを外部装置に出力する構成とした。
カメラ10に、外部装置に接続されている端子が接続された場合、ユーザは、カメラ10内又はカメラ10に装着されたメモリカード300に保存された画像データを、外部装置に表示させようとしている場合が多い。このような場合に、外部装置に画像データを送りつつ、液晶モニタ150にライブビュー表示をする構成では、マイコン110の負担が大きくなってしまう。そのため、外部装置に画像データを送る場合、ライブビューモードを抜けるのが好ましいが、外部装置に接続する際、手動でライブビューモードから抜けるのでは手間がかかる。そこで、外部端子152に、外部装置に接続されている端子が接続されると、可動ミラー121を撮像光学系の光路内に進入させるとともに、メモリカード300に記憶されている画像データを外部端子152を介して外部装置に出力させるよう制御する。
図37は、外部端子152の接続によりライブビューモードを解除する際の動作を説明するためのフローチャートである。
図37において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。また、マイコン110は、外部端子152に外部装置の端子が接続するかどうかを監視している(S3701)。この状態で、外部端子152に外部装置の端子が接続されると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3702)。これにより、可動ミラー121aは、交換レンズ200からの光学的信号を光学式ビューファインダに導く。それとともに、マイコン110は、メモリカード300内に保存された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを、外部端子152を介して外部装置に出力する(S3704)。外部装置は、カメラ10から送られてくる画像データに基づく画像を表示する。
この状態で、マイコン110は、外部端子152に接続された端子が取り外されるかどうかを監視する(S3705)。外部端子152に接続された端子が取り外されると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3706)。この後、マイコン110は、ライブビューモードにより動作を続ける。
以上のように、カメラ10を外部装置に接続する際に、自動的にライブビューモードから抜けることができるので、操作性がよい。また、それと同時に、カメラ10がOVFモードに移行するので、光学式ビューファインダを用いてリアルタイム画像を観察することも可能である。
(実施の形態4)
前述の実施の形態1にかかるカメラ10は、ライブビューモードにおいて、コンティニュアスフォーカスモードでの撮像を行う場合、ライブビュー表示中(状態B)は、CMOSセンサ130で生成された画像データを用いてオートフォーカス動作を行う。それとともに、撮像直前(状態A)には、AFセンサ132の測定結果を用いたオートフォーカス動作を行う。これに対して、実施の形態4にかかるカメラ10は、ライブビューモード及びコンティニュアスフォーカスモードの両方が設定された状態になると、コンティニュアスフォーカスモードからシングルフォーカスモードに、又はライブビューモードからOVFモードに自動的に移行する。
〔4-1 コンティニュアスフォーカスモードからシングルフォーカスモードに移行する動作〕
図38は、ライブビューモードの移行に伴うシングルフォーカスモードへの移行動作を説明するためのフローチャートである。
図38において、マイコン110は、当初、OVFモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図1に示す状態Aとなっている。マイコン110は、コンティニュアスフォーカスモードで動作している。したがって、マイコン110は、AFセンサ132の測定結果を継続的にCPU210に送信する。そして、CPU210は、マイコン110から受信したAFセンサ132の測定結果に基づいてオートフォーカス動作を行う。この状態において、マイコン110は、ビューファインダ切替スイッチ140eがライブビューモードに切り替えられるかどうかを監視する(S3801)。
ビューファインダ切替スイッチ140eがライブビューモードに切り替えられると、マイコン110は、AFセンサ132に測距させ、その測定結果をCPU210に送信する。CPU210は、マイコン110から受信したAFセンサ132の測定結果に基づいてオートフォーカス動作を行う(S3802)。このようにOVFモードに突入する直前にオートフォーカス動作を行うことにより、極力被写体にフォーカスがあった画像を液晶モニタ150に表示できる。
次に、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3803)。
マイコン110は、ライブビューモードでの動作を続ける(S3804)。この間、マイコン110は、レリーズ釦141が半押し操作されるまで、オートフォーカス動作を指示しない。
この状態で、マイコン110は、ビューファインダ切替スイッチ140eがOVFモードに切り替えられるかどうかを監視する(S3805)。
ビューファインダ切替スイッチ140eがOVFモードに切り替えられると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3806)。そして、マイコン110は、コンティニュアスフォーカスモードでの動作に戻る。
以上のように、カメラ10は、ライブビューモード及びコンティニュアスフォーカスモードの両方が設定された状態になると、コンティニュアスフォーカスモードからシングルフォーカスモードに自動的に移行する。そのため、CMOSセンサ130で生成された画像データを用いずに、AFセンサ132を用いたオートフォーカス動作のみでオートフォーカス動作を実現できる。また、コンティニュアスフォーカスモードからシングルフォーカスモードへの移行を自動的に行うことができるので、操作性がよい。
〔4-2 ライブビューモードからOVFモードに移行する動作〕
図39は、コンティニュアスフォーカスモードの移行に伴うOVFモードへの移行動作を説明するためのフローチャートである。
図39において、マイコン110は、当初、ライブビューモードに設定されている。このとき、ミラーボックス120の内部は、図5に示す状態Bとなっている。マイコン110は、シングルフォーカスモードで動作している。したがって、マイコン110は、レリーズ釦141が半押し操作されるまで、オートフォーカス動作を指示しない。この状態において、マイコン110は、フォーカスモード切替スイッチ140fがコンティニュアスフォーカスモードに切り替えられるかどうかを監視する(S3901)。
フォーカスモード切替スイッチ140fがコンティニュアスフォーカスモードに切り替えられると、マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Bから状態Cを経て状態Aに移行させる(S3902)。そして、マイコン110は、OVFモードでの動作を続ける。この間、マイコン110は、コンティニュアスフォーカスモードで動作する(S3903)。
この状態で、マイコン110は、フォーカスモード切替スイッチ140fがシングルフォーカスモードに切り替えられるかどうかを監視する(S3904)。フォーカスモード切替スイッチ140fがシングルフォーカスモードに切り替えられると、マイコン110は、AFセンサ132の測定結果に基づいたオートフォーカス動作を指示する(S3905)。マイコン110は、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させる(S3906)。そして、マイコン110は、ライブビューモードでの動作に戻る。
以上のように、実施の形態4にかかるカメラ10は、ライブビューモード及びコンティニュアスフォーカスモードの両方が設定された状態になると、ライブビューモードからOVFモードに自動的に移行する。そのため、CMOSセンサ130で生成された画像データを用いずに、AFセンサ132を用いたオートフォーカス動作のみでオートフォーカス動作を実現できる。また、ライブビューモードからOVFモードへの移行を自動的に行うことができるので、操作性がよい。
(実施の形態5)
前述の実施の形態1にかかるカメラ10は、リアルタイムの画像を光学式ビューファインダ又は液晶モニタ150の全面に表示させる構成であった。これに対して、実施の形態5にかかるカメラ10は、マルチ表示釦140pを押下することにより、図40に示すように、複数枚のリアルタイム画像を液晶モニタ150に表示する構成である。このとき、表示する複数の画像の明るさは、電子的に調整することによって、画像毎に異なるものとする。また、その明るさの違いを示す情報を、各縮小画像の上部に表示する。
図41は、ライブビューのマルチ表示動作を説明するためのフローチャートである。
図41において、マイコン110は、マルチ表示釦140pが押下されるかどうかを監視する(S4101)。
マイコン110は、マルチ表示釦140pが押下されると、現在設定されているモードがライブビューモードかどうかを検知する(S4102)。マイコン110は、現在設定されているモードがライブビューモードであれば、ステップS4104に移行する。
一方、現在設定されているモードがOVFモード等のライブビューモードでない場合には、ミラーボックス120の内部を状態Aから状態Bに移行させた後(S4103)、ステップS4104に移行する。
ステップS4104において、CMOSセンサ130は、被写体像を撮像して画像データを生成する。A/Dコンバータ131は、生成された画像データをアナログデータからデジタルデータに変換する。マイコン110は、A/Dコンバータ131から取得した画像データをYC変換処理し、さらに、リサイズ処理して縮小画像を生成する(S4105)。
マイコン110は、生成した縮小画像を複製して、3枚分の縮小画像をバッファ111に記憶させる(S4106)。マイコン110は、バッファ111に記憶された3枚の縮小画像について輝度を変更する。輝度の変更は、1枚目についてEV−1になるように変更し、2枚目についてEV0になるように変更し、3枚目についてEV+1になるように変更する。
次に、マイコン110は、これらの縮小画像をバッファ111内の記憶空間に、適切に配置されるようにして記憶させる(S4108)。
最後に、マイコン110は、バッファ111内に記憶された画像データを液晶モニタ150に表示させる(S4109)。
以上のステップS4104〜ステップS4109の動作を繰り返すことにより、マルチ画面のライブビュー表示を実現できる。
なお、各縮小画像のEV値はメニュー釦140aを押下してメニュー画面を表示させることにより選択可能である。
以上のように、複数の縮小画像をライブビュー画面として表示したので、各縮小画像の比較が容易にできる。特に、撮像条件の違いを電子的に実現することにより、記録用画像を撮像した際の画像を容易に把握できる。
なお、実施の形態5では、電子的処理によって、EV値の異なる画像を模擬的に作製して表示したが、これには限らない。例えば、画像データの色差成分を電子的に変更することにより、ホワイトバランスの異なる画像を模擬的に作製して表示してもよい。
(実施の形態6)
本発明を実施するための形態として、実施の形態1〜5を例示した。しかし、本発明を実施するための形態は、これらに限らない。そこで、本発明のその他の実施の形態を、実施の形態6として、以下にまとめて説明する。
実施の形態1〜5では、本発明の光学式ビューファインダとして、焦点板125、プリズム126及び接眼レンズ136を含む構成を例示した。しかし、これには限らない。例えば、プリズム126の代わりに反射鏡を用いてもよい。また、プリズム126を用いず、被写体像をカメラボディ100の上面に出力するようにしてもよい。また、焦点板125の代わりに撮像素子を用い、接眼レンズ136の代わりに電子ビューファインダを用いてもよい。この場合、電子ビューファインダを2つ備えたカメラボディとなる。このように光学式電子ビューファインダの代わりに電子ビューファインダを用いた場合、本明細書で開示する発明の中には実施できないものも含まれることになるが、依然として実施可能な発明も含まれる。特に、可動ミラーを有することを主眼とする発明は実施可能である。
実施の形態1〜5では、撮像光学系として、4群レンズの撮像光学系を例示したが、これには限らない。例えば、ズームレンズ230は必須の部材ではなく、交換レンズ200を単焦点レンズとして構成してもよい。また、補正レンズ251ユニット250およびジャイロセンサ252は、必須の部材ではなく、交換レンズ200を手振れ補正機能を備えない交換レンズとして構成してもよい。
また、撮像光学系に含まれる各部材の配置は、適宜変更可能である。例えば、撮像光学系は、絞り240と手振れ補正ユニット250とを入れ替えて配置してもよい。また、撮像光学系は、手振れ補正ユニット250とフォーカスレンズ260とを入れ替えて配置してもよい。また、撮像光学系は、手振れ補正ユニット250とフォーカスレンズ260とを兼用するレンズ群を含む構成であってもよい。
また、対物レンズ220、ズームレンズ230、補正レンズ251、およびフォーカスレンズ260は、それぞれ単一のレンズで構成してもよく、複数のレンズを組み合わせたレンズ群として構成してもよい。
また、撮像光学系を構成する一部の部材を、カメラボディ100に備える構成としてもよい。さらに、交換レンズ方式ではなく、カメラボディ100にレンズが固定されているカメラ10であってもよい。
実施の形態1〜5では、ズームレンズ230、絞り240、およびフォーカスレンズ260は、それぞれズームモータ231、モータ241、およびフォーカスモータ261によって駆動可能であるとともに、ズームリング232、絞りリング242、およびフォーカスリング262と機構的に連動し、メカニカルに操作可能であるが、これに限らない。例えば、ズームモータ231、モータ241、およびフォーカスモータ261を備えず、ズームリング232、絞りリング242、およびフォーカスリング262によるメカニカルな操作のみを可能とする構成としてもよい。但し、フォーカスモータ261を備えない場合、オートフォーカス動作は困難である。また、モータ241を備えない場合、LVプレビュー釦140j、絞り込み釦140k、またはAV釦140mを押下することによる、絞り240の自動調節は困難になる。他には、例えば、ズームリング232、絞りリング242、およびフォーカスリング262を備えず、ズームモータ231、モータ241、およびフォーカスモータ261による駆動のみとしてもよい。また、他には、例えば、ズームリング232、絞りリング242、およびフォーカスリング262を備えるが、これらの動きを電気信号に変換し、その電気信号をCPU210に伝える構成としてもよい。その場合、CPU210は電気信号に応じて、ズームモータ231、モータ241、およびフォーカスモータ261を駆動するようにしてもよい。
実施の形態1〜5では、撮像素子はCMOSセンサ130を例示した。しかし、これには限らず、被写体像を撮像して画像データを生成する手段であればよい。例えば、CCDイメージセンサで実現することもできる。
実施の形態1〜5では、表示部は液晶モニタ150を例示した。しかし、これには限らず、画像を表示する手段であればよい。また、画像の表示の他に各種の情報を表示する手段であってもよい。例えば、表示部を有機ELディスプレイで実現してもよい。
実施の形態1〜5では、制御部はマイコン110を例示した。しかし、これには限らず、カメラ10を制御する手段であればよい。また、制御部は、複数の半導体装置を含む構成としてもよい。また、制御部は、半導体装置ではない抵抗器やコンデンサ等の電子部品を含む構成としてもよい。また、制御部は、必要に応じて、メモリを含む構成としてもよい。また、制御部は、ソフトウェアを含む構成としてもよく、ハードウェアのみで構成するものとしてもよい。また、制御部は、内蔵するプログラムを変更可能なものであってもよく、変更不可に固定されたものであってもよい。また、制御部は、電池制御をできるものであってもよい。
また、実施の形態1〜5では、カメラボディ100をマイコン110が制御し、交換レンズ200をCPU210が制御するとしたが、これには限らない。例えば、カメラボディ110側に設けられた制御部がカメラボディ100も交換レンズ200も両方制御するようにしてもよい。この場合、交換レンズ200には制御部を設けなくてもよい。
実施の形態1〜5では、絞り調整指示受付部はLVプレビュー釦140jを例示した。しかし、これには限らず、絞り調整をカメラ10に対して指示する際に用いる手段であればよい。例えば、絞り調整指示受付部は、スライド式やタッチ式のスイッチで実現してもよい。また、絞り調整指示受付部は、メニュー画面から絞り調整を指示するための操作キー等で実現してもよい。また、絞り調整指示受付部は、リモートコントローラから制御信号を受け付けるリモコン受信部155で実現してもよい。
実施の形態1〜5では、画像処理手段は、マイコン110を例示した。しかし、これに限らず、YC変換処理等の画像処理を行うことができる手段であればよい。例えば、DSP(digital signal processor)等のハードウェアで構成してもよい。また、画像処理手段は、1つの半導体装置で構成してもよく、複数の半導体装置を含む構成としてもよい。また、画像処理手段は、半導体装置ではない抵抗器やコンデンサ等の電子部品を含む構成としてもよい。また、画像処理手段は、内蔵するプログラムを変更可能なものであってもよく、変更不可に固定されたものであってもよい。また、画像処理手段と制御部とは、1つの半導体装置で構成してもよく、別々の半導体装置で構成してもよい。また、画像処理手段は、必要に応じて、メモリを含む構成としてもよい。
実施の形態1〜5では、レリーズ部は、レリーズ釦141を例示した。しかし、これには限らず、記録用画像の撮像開始を指示するための手段であればよい。例えば、レリーズ部は、スライド式やタッチ式のスイッチで実現してもよい。また、レリーズ部は、メニュー画面から絞り調整を指示するための操作キー等で実現してもよい。また、レリーズ部は、リモートコントローラから制御信号を受け付けるリモコン受信部155で実現してもよい。また、レリーズ部は、タッチ画面で構成してもよい。また、レリーズ部は、音を受信するマイクで実現してもよい。この場合、ユーザは記録用画像の撮像開始の指示を音声により行う。また、レリーズ部によるレリーズ動作は、セルフタイマーモードによるレリーズ動作も含む。
実施の形態1〜5では、測距部は、AFセンサ132を例示した。しかし、これには限らず、カメラ10から被写体までの距離に関する情報を取得する手段であればよい。例えば、測距部は、アクティブ方式のオートフォーカスに用いるセンサで実現してもよい。ここで、本発明において、被写体から自装置までの距離に関する情報とは、被写体像のデフォーカス量を含む概念である。
実施の形態1〜5では、記録部は、メモリカード300を例示した。しかし、これには限らず、記録用画像を記録する手段であればよい。例えば、記録部は、カメラ10に対して着脱可能とせず、カメラ10に内蔵されたメモリで実現してもよい。また、記録部は、フラッシュメモリ、強誘電体メモリ、電源付きのDRAMやSRAM等で実現してもよい。また、記録部は、ハードディスクや光ディスクで実現してもよい記録部。また、記録部は、磁気テープや磁気ディスク記録部で実現してもよい。
実施の形態1〜5では、AF開始指示受付部は、レリーズ釦141を例示した。しかし、これには限らず、オートフォーカス動作の開始を指示するための手段であればよい。例えば、AF開始指示受付部は、スライド式やタッチ式のスイッチで実現してもよい。また、AF開始指示受付部は、メニュー画面からオートフォーカス動作開始を指示するための操作キー等で実現してもよい。また、AF開始指示受付部は、リモートコントローラから制御信号を受け付けるリモコン受信部155で実現してもよい。また、AF開始指示受付部をタッチ画面で実現してもよい。また、AF開始指示受付部は、音を受信するマイクで実現してもよい。この場合、ユーザはAF動作開始の指示を音声により行う。
実施の形態1〜5では、AFセンサ132を備えたが、AFセンサ132は必須ではない。AFセンサ132を備えない場合、例えば、CMOSセンサ130で生成された画像データのコントラスト値を用いてオートフォーカス動作を行う。
実施の形態1〜5では、AEセンサ133を備えたが、AEセンサ133は必須ではない。AEセンサ133を備えない場合、例えば、CMOSセンサ130で生成された画像データを用いて測光動作を行う。
実施の形態1〜5では、測光方式は、AEセンサ133のみを用いるか、CMOSセンサ130のみを用いるか、AEセンサ133とCMOSセンサ130とを併用するかは、メニュー画面から選択可能であるとした。しかし、これには限らない。例えば、上記の測光方式のうちいずれか1つのみを常に用いるようにしてもよく、いずれか2つについて選択可能にしてもよい。また、他の測光方式と選択可能にしてもよい。
実施の形態1〜5では、異物除去部は、超音波振動発生器134を例示した。しかし、これには限らず、保護材138又はミラーボックス130の内部に混入した異物を除去するための手段であればよい。例えば、異物除去部は、空気を吹き付ける手段で実現してもよい。また、異物除去部は、ブラシ等で異物を除去する手段で実現してもよい。また、異物除去部は、静電気を利用して異物を移動させる手段で実現してもよい。
実施の形態1〜5では、絞り操作部は、絞りリング242を例示した。しかし、これには限らず、絞り240をパワー駆動するための操作手段であってもよい。また、絞り操作部は、カメラボディ100側に備えてもよい。
実施の形態1〜5では、設定操作部は、メニュー釦140aを例示した。しかし、これには限らず、メニュー画面を液晶モニタ150に表示させるための手段であればよい。例えば、設定操作部は、スライド式やタッチ式のスイッチで実現してもよい。また、設定操作部は、リモートコントローラから制御信号を受け付けるリモコン受信部155で実現してもよい。また、設定操作部をタッチ画面で実現してもよい。また、設定操作部は、音を受信するマイクで実現してもよい。この場合、ユーザはメニュー画面を表示する旨の指示を音声により行う。
実施の形態1〜5では、電源操作部は、電源スイッチ142を例示した。しかし、これには限らず、カメラ10の電源を入り切りするための手段であればよい。例えば、電源操作部は、押し釦やタッチ式のスイッチで実現してもよい。また、電源操作部は、リモートコントローラから制御信号を受け付けるリモコン受信部155で実現してもよい。また、電源操作部をタッチ画面で構成してもよい。また、電源操作部は、音を受信するマイクで実現してもよい。この場合、ユーザは電源を入り切りする旨の指示を音声により行う。
実施の形態1では、ライブビューモードにおいて、シングルフォーカスモードを用いて撮像する場合、半押し操作されてから所定の時間が経過する前に全押し操作されたとき、一旦ライブビュー表示動作に戻ることなく、撮像動作に移行するとした。しかし、これには限らない。例えば、所定時間の経過の如何に関わらず、半押し操作後、一旦ライブビュー表示動作に戻るとしてもよい。
実施の形態1〜5では、記録用画像は、Exif規格に準拠した画像ファイルを例示した。しかし、これには限らない。例えば、TIFF(tagged image file format)形式の画像ファイルであってもよいし、RGB信号のままの画像ファイルであってもよいし、MPEG(Motion Picture Expert Group)規格に準拠した画像ファイルであってもよいし、Motion−JPEG(JPEG:Joint Photographic Expert Group)規格に準拠した画像ファイルであってもよい。
〔付記1〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモード時には、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時と同等の明るさになるように絞りの開放サイズを制御する。
これにより、ライブビュー時に記録用画像の撮像時と同様の絞りの設定を行うため、記録用画像の被写界深度を撮像前にライブビュー表示にて容易に確認できる。従って、ユーザは好みの画像を簡単な操作で容易に得ることができる。
〔付記2〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時と同等の明るさになるように絞りの開放サイズを調節することについてユーザの指示を受け付ける絞り調整指示受付部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモード時には、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時とは異なるように絞りを開放する一方、絞り調整指示受付部が操作されると、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時と同等の明るさになるように絞りの開放サイズを調節するとともに、表示部に表示される画像データの一部を拡大して表示するよう制御する。
これにより、絞り調整指示受付部を操作するという簡単な操作により、記録用画像の被写界深度を撮像前にライブビュー表示にて容易に確認できるとともに、表示画像の一部を拡大することにより被写界深度をより詳細に確認できる。
〔付記3〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像素子で生成した画像データに基づいて、ヘッダ部を含む画像ファイルを生成する画像処理手段と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、画像処理手段は、ライブビューモードにおいて生成された画像データに基づいて画像ファイルを生成する場合、生成すべき画像ファイルに含まれるヘッダ部には、ライブビューモードにおいて画像データを生成した旨を示す情報を格納する。
これにより、生成された画像ファイルのヘッダ部を解析することにより、その画像ファイルに含まれる画像データがライブビューモードで生成されたものなのか、OVFモードで生成されたものなのかを容易に把握できる。これを利用して、ユーザは、自らの撮像画像の出来映えとファインダモードとの関係を把握することができる。これによって、写真撮影技術の向上等に役立てることができる。
〔付記4〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、ユーザの操作に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを変更するマニュアルフォーカス手段と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、可動ミラーが被写体像を光学式ビューファインダへと導いている状態において、マニュアルフォーカス手段が操作されている場合、制御部は、測距部による測定結果、またはこの結果に基づく情報を表示部に表示させるよう制御する。
これにより、ユーザは、マニュアルフォーカス操作時に、画像だけでなく、表示部に表示される情報にも基づいて、フォーカスが合っているかどうかを確認できる。そのため、マニュアルフォーカス操作であっても確実にフォーカスを調整できる。
〔付記5〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像素子で生成した画像データについて、所定の画像処理を行う画像処理手段と、画像処理手段で処理された画像データを記録する記録部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、画像処理手段による画像処理が行われている期間又は/及び記録部により記録用画像データが記録されている期間、ライブビューモードを停止するよう制御する。
これにより、画像処理や記録処理の期間中、制御部や画像処理手段はライブビュー表示のために処理能力を割く必要がないので、画像処理や記録処理を迅速に行うことができる。
〔付記6〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、ユーザの操作に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを変更するマニュアルフォーカス手段と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、可動ミラーが光学撮像系の光路から退避している状態において、マニュアルフォーカス手段が操作されている場合、制御部は、撮像素子で生成した画像データのコントラスト値、またはこのコントラスト値に基づく情報を表示部に表示させるよう制御する。
これにより、ユーザは、マニュアルフォーカス操作時に、画像だけでなく、表示部に表示される情報にも基づいて、フォーカスが合っているかどうかを確認できる。そのため、マニュアルフォーカス操作であっても確実にフォーカスを調整できる。
〔付記7〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、
可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、測距部による測定の後、オートフォーカス部が被写体像のフォーカス合わせを完了する前に、絞りの開口量を調整し始めるよう制御する制御部と、を備える。
これにより、オートフォーカス動作の終了を待つことなく絞りを駆動するので、絞りの設定に要する時間を短縮できる。
〔付記8〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、オートフォーカス部の起動についてユーザからの指示を受け付けるAF開始指示受付部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモード中にAF開始指示受付部がオートフォーカス動作の開始指示を受け付けると、可動ミラーを光路内に進入させて測距部で測定した後可動ミラーを光路内から退避させてライブビューモードに戻るよう制御する。
これにより、AF開始指示受付部を操作するという簡単な操作で、測距部を用いたオートフォーカス動作からライブビュー表示までを容易に行うことができる。そのため、ユーザは、簡単な操作で、被写体にフォーカスを合わせた状態でのライブビュー表示による構図合わせを行うことができる。
〔付記9〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像素子による記録用画像の撮像開始についてユーザからの指示を受け付けるレリーズ部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、オートフォーカス部の起動についてユーザからの指示を受け付けるAF開始指示受付部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、AF開始指示受付部の操作に応じてオートフォーカス部にオートフォーカス動作を開始させた後、レリーズ部が撮像開始の指示を受け付けるタイミングに応じて、直接記録用画像の撮像動作に移行するよう制御するか、一旦ライブビューモードに移行し、その後でレリーズ部が撮像開始の指示を受け付けたとき記録用画像の撮像動作に移行するよう制御するかを決定する。
〔付記10〕
デジタルカメラは、付記9に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御部は、前記AF開始指示受付部の操作に応じて前記オートフォーカス部にオートフォーカス動作を開始させた後、所定時間内に前記レリーズ部が撮像開始の指示を受け付けた場合、直接記録用画像の撮像動作に移行するよう制御する一方、所定時間内に前記レリーズ部が撮像開始の指示を受け付けなかった場合、一旦ライブビューモードに移行し、その後で前記レリーズ部が撮像開始の指示を受け付けたとき記録用画像の撮像動作に移行するよう制御する。
これにより、AF開始指示受付部を操作してから直ぐにレリーズ部を操作した場合には、ライブビュー表示をすることなく撮像を開始するので、AF開始指示受付部の操作から撮像開始までの時間を短縮できる。可動ミラーを不必要にアップダウンさせることがないからである。そのため、ユーザは、シャッタタイミングを逃すことなく、好みの画像を撮像できる。一方、フォーカス状態を決めてから表示部を見ながら構図を変えたい場合は、AF開始指示受付部を操作してから所定時間が経過するまで待てばよい。
〔付記11〕
デジタルカメラは、付記9に記載のデジタルカメラにおいて、制御部は、AF開始指示受付部の操作に応じてオートフォーカス部にオートフォーカス動作を開始させた後、オートフォーカス動作が完了する前にレリーズ部が撮像開始の指示を受け付けた場合、直接記録用画像の撮像動作に移行するよう制御する一方、オートフォーカス動作が完了する前にレリーズ部が撮像開始の指示を受け付けなかった場合、一旦ライブビューモードに移行し、その後でレリーズ部が撮像開始の指示を受け付けたとき記録用画像の撮像動作に移行するよう制御する。
〔付記12〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、オートフォーカス部にオートフォーカス動作をさせるために可動ミラーを光路内に進入させるときと、撮像素子で記録用の記録用画像を撮像する準備のために可動ミラーを光路内に進入させるときとで、表示部で画像を表示させる方法または表示させない方法を異なるものとするよう制御する。
これにより、表示部の表示が異なるため、オートフォーカス動作中なのか撮像動作中なのかを認識しやすくなるからである。そのため、ユーザが両動作を混同しやすいという問題を解決できる。ユーザが両動作を混同しやすいのは、両動作における可動ミラーから発生する音のパターンが似ているためである(オートフォーカス動作のときと撮像動作のときとは、共に、可動ミラーがダウンしアップするからである)。
〔付記13〕
デジタルカメラは、付記12に記載のデジタルカメラにおいて、撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを記憶する記憶手段をさらに備え、制御部は、オートフォーカス部にオートフォーカス動作をさせるために可動ミラーを光路内に進入させるとき、記憶手段に記憶された画像データまたはその画像データについて所定の処理を施した画像データを表示部に表示させる一方、撮像素子で記録用の記録用画像を撮像する準備のために可動ミラーを光路内に進入させるとき、記憶手段に記憶された画像データおよびその画像データについて所定の処理を施した画像データを表示部に表示させないよう制御する。
これにより、オートフォーカス動作中なのか撮像動作中なのかをより明確に認識しやすくなる。
〔付記14〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果又は撮像素子で生成された画像データ若しくはその画像データに所定の処理を施した画像データのコントラストを利用して撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、可動ミラーが光路内から退避しているときは、コントラストを利用してオートフォーカス動作を行うようオートフォーカス部を制御する一方、可動ミラーが光路内に進入しているときは、測距部による測定結果を利用してオートフォーカス動作を行うようオートフォーカス部を制御する。
これにより、可動ミラーが光路内から退避しているときも光路内に進入しているときもともに、オートフォーカス動作を行うことができる。
〔付記15〕
デジタルカメラは、付記14に記載のデジタルカメラにおいて、制御部は、コントラストを利用してオートフォーカス動作を継続的に行うようオートフォーカス部を制御している場合において、撮像素子での記録用画像の撮像動作に移行する際には、その撮像動作に移行する前に、可動ミラーを光路内に進入させ、測距部による測定結果を利用してオートフォーカス動作を行うよう制御する。
これにより、レリーズ部が撮像開始の指示を受け付ける前は、撮像素子で生成された画像データに基づくオートフォーカスをすることにより、コンティニュアスフォーカス動作をしつつライブビューを継続的に表示部に表示できる。一方、レリーズ部が撮像開始の指示を受け付けると、測距部の測定結果に基づくオートフォーカス動作を行うので、撮像直前により正確にフォーカスを合わせることができる。特に、動きの速い被写体を撮像する場合、最後のオートフォーカス動作から撮像動作までの時間を短くできるので、フォーカスを合わせやすい。
〔付記16〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、制御部をライブビューモードに設定するための設定部と、を備え、制御部は、設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、一旦オートフォーカス動作をするようオートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
これにより、ライブビューモードへの切り替え時に、オートフォーカス動作を行うため、ライブビュー開始直後からフォーカスが被写体に合った状態で表示部を用いた被写体像の観察を開始できる。そのため、ライブビュー切り替え時から構図の設定までに要する時間を短縮できるので、ユーザにとって操作性がよい。
〔付記17〕
デジタルカメラは、付記16に記載のデジタルカメラにおいて、制御部は、設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、測距部での測定を行った後、ライブビューモードに移行し、オートフォーカス部によるオートフォーカス動作の少なくとも一部はライブビューモードと並行して行うよう制御する。
これにより、オートフォーカス動作が完了する前にライブビューモードに移行できるので、設定部による設定からライブビューモードへの突入までの時間を短くできる。そのため、ユーザにとって操作性がよくなる。
〔付記18〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データのコントラストを利用して撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、制御部をライブビューモードに設定するための設定部と、を備え、制御部は、設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、一旦オートフォーカス動作をするようオートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記19〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、可動ミラーを光路内に進入させているとき、オートフォーカス部でフォーカスを合わせたポイントを表示部に表示させるよう制御する。
これにより、可動ミラーを光路内に進入させているときにオートフォーカス動作をした場合、そのフォーカスを合わせたポイントを表示部の画面上に表示するとしたため、表示部にライブビュー表示していなくても、どの被写体にフォーカスが合っているのかを把握できる。
〔付記20〕
デジタルカメラは、付記19に記載のデジタルカメラにおいて、撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを記憶する記憶手段をさらに備え、制御部は、可動ミラーを光路内に進入させているとき、記憶手段に記憶された画像データまたはその画像データについて所定の処理を施した画像データを表示部に表示させると共に、オートフォーカス部でフォーカスを合わせたポイントを表示部に表示させるよう制御する。
これにより、どの被写体にフォーカスが合っているのかをより容易に把握できる。
〔付記21〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系の光路内に存在する異物を除去する異物除去部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモード時に生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データに基づいて、撮像光学系の光路内に異物が存在するかどうかを判断し、異物が存在すると判断した場合異物除去部を起動するよう制御する。
これにより、簡単な操作で光路内の異物を容易に除去できる。
〔付記22〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが撮像光学系の光路内に進入しているとき、被写体からの光量を測定する測光部と、被写体に対して光を照射する照明部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、撮像素子で生成した画像データに基づいて被写体からの光量を取得した後、可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させ、照明部を発光させ、測光部による測定結果を取得するよう制御する。
以上のように、定常光の測光は撮像素子で行う一方、プリ発光の測光は測光部で行うようにしたため、全押し突入後直ぐに定常光の測光が行える一方、プリ発光の測光を正確に行うことができる。
〔付記23〕
デジタルカメラは、付記22に記載のデジタルカメラにおいて、制御部は、撮像素子で生成した画像データに基づいて取得した被写体からの光量および測光部による測定結果に基づいて、絞りの開口量および/または撮像素子の露光時間を設定する。
〔付記24〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、自装置に加わる衝撃を検知する衝撃検知部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている場合において、衝撃検知部の検知結果に応じて、一旦ライブビューモードから抜けて、再びライブビューモードに移行するよう制御する。
以上のように、衝撃を検知して、ライブビューモードをリセットするようにしたので、衝撃によりライブビュー表示が中断された状態を自動的に回復することができる。そのため、デジタルカメラが故障したものとユーザが勘違いしてしまうことを防止できる。また、ライブビュー表示が中断した際に、手動でライブビュー表示に回復させる操作をする必要がないので、操作性がよい。
〔付記25〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時と同等の明るさになるように絞りの開放サイズを調節することについてユーザの指示を受け付ける絞り調整指示受付部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、可動ミラーが被写体像を光学式ビューファインダへと導いている状態において、絞り調整指示受付部が操作されると、撮像素子に入射される被写体像の明るさが記録用画像の撮像時と同等の明るさになるように絞りの開放サイズを調節するとともに、ライブビューモードに移行するよう制御する。
これにより、絞り調整指示受付部の操作という簡単な操作により、OVF動作中であっても、ライブビューモードに移行して、記録用画像の被写界深度を撮像前にライブビュー表示にて容易に確認できる。
〔付記26〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、リモートコントローラからの制御信号を受信する受信部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、受信部がリモートコントローラからの制御信号を受信すると、ライブビューモードに移行するよう制御する。
これにより、リモートコントローラからオートフォーカス動作を指示する信号や撮像開始信号、セルフタイマー設定信号等を受信した場合、自動的にライブビューモードに移行する。リモートコントローラを使用した撮影をする場合は、デジタルカメラを三脚に固定した撮像や机の上に置いた撮像等、手から離れた状態での撮像の場合が多い。このような場合には、光学式ビューファインダを用いて撮像をするより、画面の大きい電子ビューファインダを用いて撮像した方が画像を把握しやすい。そこで、上記のようにリモートコントローラからの信号を受信した場合には自動的にライブビューモードに移行するようにすることで、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔付記27〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、三脚に固定するための三脚固定部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、三脚固定部により三脚に固定されると、ライブビューモードに移行するよう制御する。
これにより、デジタルカメラが三脚に固定された場合、自動的にライブビューモードに移行する。三脚に固定した撮影をする場合は、光学式ビューファインダを用いて撮像をするより、画面の大きい電子ビューファインダを用いて撮像した方が画像を把握しやすい。そこで、上記のようにデジタルカメラが三脚に固定された場合には自動的にライブビューモードに移行するようにすることで、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔付記28〕
デジタルカメラは、付記27に記載のデジタルカメラにおいて、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、をさらに備え、制御部は、三脚固定部により三脚に固定されると、固定された直後又は固定されてから所定時間経過後に、一旦オートフォーカス動作をするようオートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記29〕
デジタルカメラは、付記28に記載のデジタルカメラにおいて、制御部をライブビューモードに設定するための設定部をさらに備え、
制御部は、三脚固定部により三脚に固定されている状態において、設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、一旦オートフォーカス動作をするようオートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記30〕
デジタルカメラは、付記27に記載のデジタルカメラにおいて、前記撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データのコントラストを利用して前記撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部をさらに備え、前記制御部は、前記三脚固定部により前記三脚に固定されると、固定された直後又は固定されてから所定時間経過後に、オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御する。
〔付記31〕
デジタルカメラは、付記30に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御部をライブビューモードに設定するための設定部をさらに備え、
前記制御部は、前記三脚固定部により前記三脚に固定されている状態において、前記設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、ライブビューモードに移行するよう制御し、オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御する。
〔付記32〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、自装置のぶれを検出するぶれ検出部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ぶれ検出部の検出結果に応じて、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記33〕
デジタルカメラは、付記32に記載のデジタルカメラにおいて、前記可動ミラーが前記光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、
前記測距部による測定結果に応じて前記撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、をさらに備え、前記制御部は、前記ぶれ検出部の検出結果に応じて、一旦オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記34〕
デジタルカメラは、付記33に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御部をライブビューモードに設定するための設定部をさらに備え、
前記制御部は、前記ぶれ検出部の検出結果及び前記設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、一旦オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御した後、ライブビューモードに移行するよう制御する。
〔付記35〕
デジタルカメラは、付記32に記載のデジタルカメラにおいて、前記撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データのコントラストを利用して前記撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部をさらに備え、
前記制御部は、前記ぶれ検出部の検出結果に応じて、オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御する。
〔付記36〕
デジタルカメラは、付記35に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御部をライブビューモードに設定するための設定部をさらに備え、
前記制御部は、前記ぶれ検出部の検出結果及び前記設定部によりライブビューモードが設定されるのに応じて、ライブビューモードに移行するよう制御し、オートフォーカス動作をするよう前記オートフォーカス部を制御する。
〔付記37〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示し、自装置に対して回転可能に保持された表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、表示部が回転操作されると、ライブビューモードに移行するよう制御する。
これにより、表示部が回転操作された場合、自動的にライブビューモードに移行する。表示部を回転操作する場合は、ユーザは表示部(電子ビューファインダ)を用いて撮像する意図を有している場合が多い。そこで、表示部が回転操作された場合には自動的にライブビューモードに移行するようにすることで、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔付記38〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを外部装置に出力するための出力端子と、出力端子に外部装置からの端子が接続されると、可動ミラーを撮像光学系の光路内から退避させて、撮像素子に撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成させ、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを出力端子を介して外部装置に出力させるよう制御する制御部と、を備える。
これにより、デジタルカメラに外部装置からの端子が接続されると、撮像素子で生成した画像データを外部装置に自動的に出力できる。デジタルカメラに外部装置からの端子が接続された場合、ユーザは、リアルタイムで撮像している画像を外部装置に表示させようとしている場合が多い。そこで、デジタルカメラに外部装置からの端子が接続された場合には自動的にライブビューモードに移行するようにすることで、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔付記39〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを、光学式ビューファインダのアスペクト比を含む複数のアスペクト比の中から選択して表示可能な表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、表示アスペクト比が光学式ビューファインダのアスペクト比以外になるように設定されると、ライブビューモードに移行するよう制御する。
光学式ビューファインダのアスペクト比は固定的に設定されているので、その設定アスペクト比以外の構図を有する画像は全体を表示できなかったり、表示できたとしても画像が小さくなって見えにくかったりする。したがって、光学式ビューファインダのアスペクト比以外の構図を有する画像は、電子ビューファインダで観察する方が見やすい。そこで、表示アスペクト比が光学式ビューファインダのアスペクト比以外になるように設定された場合には自動的にライブビューモードに移行するようにすることで、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。
〔付記40〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像光学系で形成する被写体像の光量を調節する絞りと、ユーザの操作に応じて、絞りの開口サイズを変更する絞り操作部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、絞り操作部が操作されると、ライブビューモードに移行するとともに生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データの一部を拡大して表示部に表示するよう制御する。
これにより、絞り操作部の操作に応じて、OVF動作中であっても、ライブビューモードに移行することができる。これにより、ライブビューモードに手動で切り替える手間が省け、操作性が向上する。また、被写界深度の確認が必要な場所を瞬時に拡大できるので、被写界深度の確認を容易にすることができる。
〔付記41〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、自装置の設定情報を表示することについてユーザの指示を受け付ける設定操作部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示するとともに、設定操作部の操作に応じて自装置の設定情報を表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている状態において、設定操作部が操作されるのに応じて、ライブビューモードから抜けるとともに表示部に自装置の設定情報を表示させるよう制御する。
ライブビュー画面に設定情報表示画面を重畳して表示すると、ライブビュー画面が見えにくい。このような場合には、設定情報表示画面は表示部で観察し、ライブビュー画面は光学式ビューファインダで観察できるように、両者を別々に表示するのが便利である。しかし、このような場合に、設定部の操作と光学式ビューファインダモードへの手動切り替えの両方の操作を要するのでは不便である。そこで、設定操作部が操作されるのに応じて、ライブビューモードから抜けるとともに表示部に自装置の設定情報を表示させることで、操作性が向上する。
〔付記42〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、自装置の電源を入り切りするための電源操作部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている状態において、電源操作部が自装置の電源を切る方向に操作されると、ライブビューモードから抜けて可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるよう制御する。
これにより、電源を切る前にOVFモードに移行して可動ミラーをダウンさせるので、その後、電源OFF状態になっても、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔付記43〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、電池を収納する電池収納部を開閉する電池蓋と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている状態において、電池蓋が開状態になると、ライブビューモードから抜けて可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるよう制御する。
これにより、電池を抜き取る前にOVFモードに移行して可動ミラーをダウンさせるので、その後、電源OFF状態になっても、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔付記44〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、電池を収納する電池収納部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている状態において、電池収納部に収納された電池の電圧が低くなると、ライブビューモードから抜けて可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるよう制御する。
これにより、電池の電圧低下により電源が切れる前に可動ミラーをダウンさせることができるので、その後、電源OFF状態になっても、光学式ビューファインダを用いて被写体像を観察できる。また、手動でOVFモードに切り替える必要がないので、操作性がよくなる。
〔付記45〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有し、撮像光学系に含まれる交換レンズを着脱可能なデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、ライブビューモードが設定されている状態において、装着されている交換レンズを取り外すと、ライブビューモードから抜けて可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるよう制御する。
ライブビューモードで交換レンズが取り外されると、撮像素子がむき出しになり、ほこり等が付着しやすくなる。そのため、交換レンズを取り外す前に、ライブビューモードからOVFモードに移行しておく必要があるが、手動でOVFモードに切り替えるのは手間である。そこで、上記のように、ライブビューモードが設定されている状態において、装着されている交換レンズを取り外すと、ライブビューモードから抜けて可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させる。これにより、交換レンズを取り外すと自動的に可動ミラーをダウンさせることができるので、操作性がよくなる。また、ユーザが交換レンズを取り外した時に可動ミラーをダウンさせる操作をしなくても、確実にダウンさせることができるので、可動ミラーにほこり等が付着しにくくなる。
〔付記46〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、撮像素子で生成された画像データに所定の処理を施した画像データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された画像データを外部装置に出力するための出力端子と、表示部が撮像素子で生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示している状態において、出力端子に外部装置からの端子が接続されると、可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるとともに、記憶手段に記憶されている画像データを出力端子を介して外部装置に出力させるよう制御する制御部と、を備える。
デジタルカメラに外部装置からの端子が接続された場合、ユーザは、デジタルカメラ内又はデジタルカメラに装着されたメモリカードに保存された画像データを外部装置に表示させようとしている場合が多い。このような場合に、外部装置に画像データを送りつつ、表示部にライブビュー表示をするとしたのでは、制御部の負担が大きくなってしまう。そのため、外部装置に画像データを送る場合、ライブビューモードを抜けるのが好ましいが、外部装置に接続する際、手動でライブビューモードから抜けるのでは手間がかかる。そこで、上記のように、出力端子に外部装置からの端子が接続されると、可動ミラーを撮像光学系の光路内に進入させるとともに、記憶手段に記憶されている画像データを出力端子を介して外部装置に出力させるよう制御する。これにより、外部装置に接続する際に自動的にライブビューモードから抜けることができるので操作性がよい。また、同時にOVFモードに突入するので、光学式ビューファインダを用いてリアルタイム画像を観察することも可能である。
〔付記47〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、可動ミラーが光路内に進入した状態において、被写体像を受光して被写体から自装置までの距離に関する情報を測定する測距部と、測距部による測定結果に応じて撮像光学系を調節して被写体像のフォーカスを合わせるオートフォーカス部と、オートフォーカス部の起動についてユーザからの指示を受け付けるAF開始指示受付部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモード、及びAF開始指示受付部で指示を受け付けるとオートフォーカス部により継続的に被写体像のフォーカス状態を更新するコンティニュアスフォーカスモードを有する制御部と、を備え、制御部は、可動ミラーが被写体像を光学式ビューファインダへと導いているとき、コンティニュアスフォーカスモードでオートフォーカス部を制御可能である一方、ライブビューモードのとき、コンティニュアスフォーカスモードでオートフォーカス部の制御をしない。
これにより、測距部を用いたオートフォーカス動作のみでコンティニュアスオートフォーカス動作を含むオートフォーカス動作を実現できる。
〔付記48〕
デジタルカメラは、被写体像を光学式ビューファインダへと導くために撮像光学系の光路内に対して進退自在に配設される可動ミラーを有するデジタルカメラであって、撮像光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを保存する記憶手段と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データを表示する表示部と、生成された画像データ又はその画像データに所定の処理を施した画像データをリアルタイムで動画像として表示部に表示するよう制御するライブビューモードを有する制御部と、を備え、制御部は、記憶手段に記憶された画像データに基づいて、複数の縮小画像を生成し、それぞれ異なる画像処理を施し、その複数の縮小画像を並べて表示部に動画像として表示するよう制御する。
複数の縮小画像をライブビュー画面として表示したので、各縮小画像の比較が容易にできる。特に、撮像条件の違いを電子的に実現することにより、記録用画像を撮像した際の画像を容易に把握できる。