JP4435612B2 - 歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システム - Google Patents

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この発明は生体内に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システムに係り、特に取引の際の被設置者の照会及び本人確認を確実に行い、取引認証システムの信頼性を向上し得るとともに、被設置者と取引先との取引成立後には、成立した取引内容の電子情報を無線通信媒体に記録させ、電子情報の偽造及び不正使用の防止を図る生体内に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システムに関するものである。
近年、食品分野における肉類、野菜等生鮮食品の由来、産地偽装の横行が社会問題となった反省をふまえ、流通分野において従来のバーコードの数十倍という情報量を活かしたICタグを商品に付加し、在庫管理や流通履歴を随時記録することで、きめ細かくしかも表示の改竄など不正を防止できる商品管理の試みが始まっている。
速やかに流通から生産者までその原因と責任を遡及する事が可能となるシステムを構築することで、商品に対する信頼性を確保しようとするものである。
ダイナミックな情報のやりとりができる非接触型ICチップは、スタティックな情報媒体であるバーコードとは違い、商品に付加するタグとして利用する以前にもクレジットカードやテレホンカード等のプリペイドカード、電子マネーなどにおいて、様々な商取引における認証体として利用されるとともに、利用可能な残高などを随時記録する記録媒体としての機能が、様々な作業行程管理にも活かされ始めている。
例えば、作業員に非接触型ICチップを組み込んだICカードを所持させ、工場や建設現場における作業工程や実施状況をICカードに随時記録するシステムは、これまで書面等では可能であった恣意的な隠蔽工作や改竄を不可能とし、故意、あるいは過失を問わず不正行為を抑止する。
このように社会における信頼を担保する有力な手段として”認証”が大きな役割を果たす中で、そのソリューションとして非接触型ICチップを用いた電子認証が拡がりを見せている。
特開2003−70752号公報
ところで、このように”モノ”については非接触型ICチップ等を用いた”タグ”や”ラベル”による認証により、その信頼を確保する手法が築きつつある一方で、それらを取り仕切る”人”自身についてみると、いまだその信頼担保の手法は脆弱と言わざるを得ない。
従来の我が国は性善説的な道徳観念が社会を支配し、個々が不安要因を回避し、互いに生活の安寧を維持しようと努める人々が大半を占めていたけれども、近年、自らの欲求の充足のみに傾注し、他人の迷惑を省みないばかりか、他人の財産をいとも安直に侵害し、さらには奪取しようとする者が以前とは比べものにならない程の頻度で発生している。
今日の金銭や商品における大量の取引による副産物とも言えるクレジット犯罪に代表されるように、業者のみならず、一般市民までもが詐欺的取引による被害を日常的に受ける現状は、社会に大きな不安をもたらしている。
これらの不正行為の中で最も問題となるのが、偽造したクレジットカード等を用いて他人の名義で商品を購入するいわゆる”なりすまし”である。昨今は従来のクレジットカードに用いられた磁気カードから、偽造が困難と言われる非接触型ICチップを用いたカードを採用することで、上記のクレジット詐欺に対抗する試みが行われているとは言え、これらの認証の信用度も所詮は個人がシステムを正しく取り扱う’性善説的’な運用が為されることが大前提である。
いかにクレジットカードを偽造の困難な精巧な認証体にしたとしても、本人以外がそれを持つことが可能である以上、それを持つ人物が本人である保証等どこにも無く、他人へのなりすましは依然として可能であるから、その認証を持つ者が本人であると言う確証には常に疑いが生じる。
従っていかにICカードなどの認証体によるセキュリティチェックを厳格に適用し、注意深く運用を実施したとしても、クレジット犯罪を100%排除する決め手には成り得ない。
従って、今日の経済活動における取引において、最も重要なテーマが当事者同士の本人確認にあるといっても過言ではないだろう。
特に、その抑止が難しい”なりすまし”等の不正行為を完全に防止しようとするなら、一見乱暴かもしれないが、前述した商品の流通管理手法と同様、すなわち人自身を商品”タグ”に見立てるか、あるいは”タグ”そのものを施すしかないと思われる。
前者は人の形態や組成をパターン化しラベルとして認証する方法であり、後者はラベルとしての認証体を人に同化する、あるいは摘出が困難な状況下に埋め込む方法が該当する。
前者の方法には、指紋や網膜、顔貌、声紋、虹彩、DNA等のパターンが用いられるけれども、これらは名前や住所などの情報を含む訳では無く、あくまで本人であることの証明手段の一つになるだけである。
これら生体情報による認証例としては、例えば、パスポートに虹彩なパターンを記録した非接触型ICチップを付与し、出入国審査において本人確認を実施する際の照合に用いる手法が、試験的にではあるが2003年度に実施されている。
この手法は本人確認の精度の向上には寄与するけれども、非接触型ICチップのパスポートヘの埋め込みおよび生体認証の手続き等の新たな労力と費用を要するため、利用者自身の利便性にはつながらないと言う欠点がある。
しかも、そのようなデータには個人の健康やプライバシーに密接に関わるものも含まれる。
そして、これら個人の生体情報を認証に用いる際の最大の懸念は、社会において個人情報が様々な業種においてかつて無いほど収集されている現状で、ひとたび個人がこれらの生体情報を認証手段として第三者に提供してしまうと、今度はその生体情報を抹消したいとしても、個人には根本的な抹消手段が無いことである。
特に、一般市民にとっては、後ろめたさがあろうが無かろうが、私的企業に蓄えられた生体認証用データが、警察等の捜査機関に蓄えられている情報と付き合わされるような事態を恐れざるを得ない。
万一そのような事態となったとき、個人の網膜や指紋、ましてやDNAのパターンを変更する等は不可能である以上、その生体情報認証に纏わる社会的不利益や迫害に生涯つきまとわれる危倶が払拭できない。
しかもこれら生体情報については、登録した本人の近親者においても類似のパターンを有すると見られるから、第三者の手にある生体情報が本人以外の血縁者に対しても影響を及ぼすことまでも予想される。
半永久的に変化しないという生体情報による認証の利点は、裏を返せば個人にとっては大きな脅威となり得る欠点とも言えるのである。
後者による認証では、認証体や個人情報を含む非接触型ICチップ等の通信情報媒体を生体に埋め込む方法が該当する。
例えば、東京都で現在実施されているペットの飼育が認められている公共団地において飼育する動物に非接触型ICチップを埋込む制度が、飼い主のペットに対する管理責任を担保する目的で用いられているように、この手法では本人の身上を公的第三者が保証することが可能となる。
人への実施にあたっては、生体ガラス等に封入された非接触型ICチップを対象者の皮下に留置する方法が実用化されている。
しかしながら、現在、非接触型ICチップ等の情報デバイスを生体内に埋め込むことは医学的必要性において用いられているに過ぎない。
例えば、重度の糖尿病や循環器の疾病を有する患者には時と場所を問わず、突如人事不省に陥る懸念があるけれども、そのような事態の際には、もはや本人による病状の申告や説明が不可能となる。
けれども、あらかじめ上記の対策をとることにより、たとえ意識の無い状態に陥っても、体内に存在する情報媒体から病状に関する医学的情報を迅速且つ確実に参照出来るため、患者に対しては最善の治療を施すことが可能となる。
そのようなメリットが認められるならともかく、ただ本人であることを認証することのみの目的で、敢えて体内に異物を取り込む行為は誰もが躊躇するだろう。
ましてや、上記の手法では僅かではあるけれども生体を傷つける事が避けられず、一時の苦痛は避けられない。
体内に埋め込まれた非接触型ICチップは生体に対してはあくまで異物であるから、これらが生体内にある限り異物に対する抗原抗体反応や炎症反応、さらには埋め込まれた非接触型ICチップから経年変化によって重金属等が溶出する懸念を完全に払拭することができない。
さらに、これら認証体を本人確認手段として用いる場合は、生体から容易に取り出すことができないように、実際には体内の奥深くに埋め込む事が条件となる。
なぜなら、現状の非接触型ICチップの埋め込みは皮下とされているが、そのような埋め込み方法では、少量の麻酔注射と刃物によって簡単に摘出が可能であるから、事実上移植が容易である。
所有者以外が非接触型ICチップを流用する事も可能であるから実質的に他人へのなりすましを防止できず、本人確認の決め手にはならない。
仮に、敢えて非接触型ICチップを体内奥深く留置できた場合でも、非接触型ICチップとの通信装置との作動距離が増加してリード・ライトが困難になり、たとえリード・ライト可能となるにしても、その際は広域な通信となるため、その秘話通信が困難とならざるを得ず、セキュリティー上重大な懸念を生ずる。
例えば、知らぬ間に周囲から非接触型ICチップを走査され、個人情報を盗まれる可能性が高くなる。しかも、非接触型ICチップのメモリ等は医療行為において被爆するエックス線等の電離放射線に対して脆弱で不調を来す可能性がある。
その際、もしも非接触型ICチップが人体の深部に埋設されている場合、メンテナンスのための取り出しが極めて困難となることが予想される。
このように非接触型ICチップ等の通信媒体を人体内部にじかに埋め込もうとする事は、リスクを伴う割にあまり利益をもたらさない。
けれども、これらの欠点を克服した非接触型ICチップ等による証明体の人体埋め込み手法が確立できるならば、従来の身分証明書や免許証、パスポート、銀行キャッシュカード、クレジットカード等の各種証明書を人体と一体化することが可能となる。
様々な証明書を携帯し続ける自己管理の必要性がなくなり、紛失や盗難のおそれも皆無となる。
いかなる状況下でも確実に本人の身元を証明することができ、取引において信頼を担保する確かな拠り所となる。そこで、本特許出願人は、人の口腔内の処置歯に非接触型ICチップを導入する手法により、対象者に全く違和感や苦痛を与えずにこれらを強固に生体と一体化して簡単に摘出されぬ手法を開発し、上述の特許文献1を出願した。
この特許文献1に開示される手法は、認証体の埋め込み対象が歯であるために、従来の生体埋め込み型ICチップと異なり埋め込みを非侵襲にて行え、しかもICチップが直接生体に触れる事が無いため高い安全性を有するのが特徴である。
また、咬合力に耐える強固な人工歯内部に固着されるので、皮下に移植する場合に比較して非接触型ICチップを無傷で取り出すことが困難であり、移植による不正使用や他人へのなりすましを防止できる。
また、非接触型ICチップと通信を実施するリーダ・ライタと短い距離による通信が可能で、その傍受や意に反する走査を防止し易く、高いセキュリティーを確保できる。
また、必要に応じて歯科的手法による撤去するのも容易であり、故障の際や個人認証を解消したい場合など、歯科医院の設備下において顧客の求めに応じ撤去ないし交換が可能である。
更に、非接触型ICチップは金属冠内部に被包され、物理的外力と共にエックス線など非接触型ICチップに悪影響を及ぼす電離放射線から防護される。
そして、非接触型ICチップを装着しても、外見上は通常の歯科治療と全く同じであり、その装着を完全に秘密とする事ができる。
更にまた、装着対象者には一切の苦痛や違和感を与えず、特に通法の歯科治療の過程に何ら変更を来す事も無い。
すなわち、この特許文献1に開示される手法は、埋込みに対する対象者の負担が全く無く、これまでよりはるかに手軽に非接触型ICチップ等の情報デバイスを人と一体化できる長所を有し、しかもこれを本人確認の決め手として利用するための要件を全て満たしている。
定期的な歯科的メンテナンスを受けることで歯を生涯保存することが可能となった現在では、これを生涯利用することも十分可能である。
この手法により生体内に装着された非接触型ICチップ内に、従来のICチップにて提供されたクレジットカード・免許証・パスポートなどの各種認証機能を格納することはいとも容易である。
すなわち、これらの証明書を所有者そのものと一体化できるのであり、それによって、これまではカードや証明書、証券などといったような紛失や盗難のおそれのある財産管理の煩わしさから解放され、また本人確認が迅速かつ確実に行えることで円滑な商取引を達成する事が可能となる。
治安の悪化や金融犯罪が横行し、不安が取り巻く現代社会にあって、善良な市民が自らの身体や財産を守り、安寧を確保するため、自らの確かな身元を表す認証を自らの身体と一体にしたいというニーズは高まるに違いない。
ところが、この方法は論理的には安全な社会を確立する手段のひとつにはなり得るけれども、心情的観点から考慮した場合、特に伝統的に人々の交流に繊細な配慮を重んじる我々日本人には依然として受け容れ難いいくつかの側面がある。
その一つは、かねてからの人々に背番号を設けるような政策に対する抵抗感や、最近における住民基本台帳ネットワークに対する不信の根拠である個人のプライバシー保護への懸念である。
そして、このような認証体を保有する顧客に対し、どのような操作により認証を実施するのか、またそれに基づき顧客に対し、いかにサービスを提供するかなど、顧客に対する取り扱いや配慮の仕方も問題となろう。
例えば、検問による免許証の提示や検札による切符の提示等、認証を行う際には少なからず人々に不快感を生じさせるのが避けられない以上、あからさまな認証行為は出来る限り行われない方が望まれている。
実際、JR東日本において、自動改札装置を利用した乗客には指定席における車内検札が免除されている事例のように、認証作業によって顧客に不快感を与えうる機会を出来る限り少なくしようとする配慮は評価されている。
セキュリティーや信用の確保には認証が欠かせない一方で、従来の認証作業には少なからず顧客の協力や手間が要求され、時には顧客の心証を害するというジレンマがある。
従って、特許文献1に開示される手法の如く体内に認証体を保有する人々が、その認証に従いサービスが提供される局面では、その手続きにあたり人格権に対する充分な配慮が為されなければならない。
例えば、航空機におけるビジネスとエコノミーの座席のクラス分けのように、サービス内容の違いに応じて顧客を区別する場合は、人の尊厳を重んじる充分な配慮無しには反発を招く。
実際のところ、認証に基づきサービス提供の内容を区別する際の接客的配慮はあらゆる業界で工夫が凝らされ、不作為のない限り特に人々の不満をかき立てることはないけれども、もしもそのような区別を体内に埋入した認証体を拠り所にしようとするならば、それまでは想定されていなかった不作為や人々の反感を引き起こす可能性がある。
その最たる懸念は体内に埋入された非接触型ICチップを拠り所に認証を行う行程にあるだろう。カードによる認証ならばそれを係員に示す、あるいはATMなどの自動機械に投入するなどして通信が行われるけれども、体内の認証体と通信するには、リーダ・ライタを非接触型ICチップが埋め込まれた部位に近づけるか、あるいは逆にその部位をリーダ・ライタに近づける必要がある。
それはまるでボディチェックのような状況であり、明らかな違和感を伴うに違いない。
しかも、口腔内など頭部に埋め込まれた認証体と通信するために、リーダ・ライタのアンテナないしセンサ部をあからさまに顔面に近づけるとなれば、その嫌悪感はさらに大きくなるであろうし、ましてやそこから得られた認証体の情報を元にサービスが区別されるとなれば、人々は荷物がバーコードに従って配送先別に機械的に分別されるような感触を覚えるだろう。
このようないわば人々がさながら”モノ”として取り扱われるような方策が到底受け容れられる訳は無い。
また、歯の中に認証体を埋め込むことにより、認証体の存在を秘匿するメリットがあるにもかかわらず、操作上リーダ・ライタを近づけるのでは、これらのカムフラージュは全く無意味となる。
しかも、体内に埋め込まれた認証をもとに、例えば先に述べたファーストクラスとエコノミークラスの乗客を”区別”するような行為がなされれば、少なくとも相対的に下位のサービスが提供される側、すなわちエコノミー側の乗客に対し強い反感を与えることになるだろう。
このように体内に認証体を設置する方策は、これまでよりはるかに高いレベルの人格に対する配慮やプライバシーの保護など、手厚いバックグラウンドおよびインフラ整備が付随しない限りの実効性に乏しいものにならざるを得ない。
さらに、特に非接触型ICチップ等を用いた体内埋込み認証を実施する際は、そのリード・ライトが行われていることが外見上出来る限り露見しないように、体内に埋め込まれた非接触型ICチップに対する通信装置および通信の実施方法について、特にデリケートな心証への配慮がなされねばならない。
すなわち、体内に情報媒体を格納することで得られるチケットレスシステムの利便性を人々が実感するためには、その段取りにも工夫が施されねばならない。
そこでこの発明は、まず既に特許文献1にて確立された、非侵襲にて頭頸部における体内に設置された無線通信型の非接触型ICチップを、本人を表す認証体として利用する。
次に無線通信型の非接触型ICチップのリーダ・ライタを固定電話機のハンドセットや携帯電話に内蔵し、顧客がこれらを用いて通話する際に併せて体内にある無線通信型の非接触型ICチップと通信を実施する。
体内にある認証体を根拠として様々な取引における顧客本人の確認手段とするとともに、取引によって顧客が購入したサービスおよび契約を証明するデータを体内の非接触型ICチップに併せて記載し、購入した契約を遂行する時点において顧客体内の非接触型ICチップを読み取ることでその内容を把握し、サービスを提供する。
これら一連の行程により、なりすましによる不正な取引行為を完全に防ぎ、しかも従来のようにサービスを受けようとする際にその権利の証となるチケットやカードおよびそれに代わる記録媒体・機器を顧客が携帯する必要はなくなる。
既存のチケットレスシステムよりはるかに厳重なセキュリティーを実現出来るとともに、埋め込まれた無線通信媒体である非接触型ICチップと通信ないしこれを制御する行程が顧客の通話時に実施されるので、本人確認および契約などの電子的認証行程は外見上全く不顕化される。
これまでの電話による取引とほぼ変わらぬスタイルで、従来とは比較にならない高い信用度にて、且つ厳重なセキュリティーを確保するシステムを実現することを目的とするものである。
つまり、人の口腔内および顔面周囲における体内に設置された非接触型ICチップ等の無線通信媒体に本人を証明するユニークな電子情報を格納する。
電話機ないし携帯電話等の通話機器における送話器にこれら非接触型ICチップ等の無線通信媒体と通信を行うリーダ・ライタを内蔵し、人に埋め込まれた情報媒体を対象に、通信および制御を実施する。
上記非接触型ICチップ等の無線通信媒体を保有する顧客は、これらの電話を用いてエージェント(「取引先」ともいう。)に対し、鉄道・バス・航空機などの公共交通機関の乗車券ならびに搭乗券、コンサート・展示会・博覧会など各種イベントのチケット、映画館・ホテル・旅館・テーマパーク…スポーツジムなど施設の利用クーポンを発注する。
エージェントは電話機のリーダ・ライタを通じて上記非接触型ICチップ等の無線通信媒体と通信を行い、発注者本人を認証した後、チケットを取得したとの証明書を電子データとして情報媒体に記録する。
これら証明書を会場にて電話機型のリーダ・ライタを用いて確認の上、顧客の入場を許可する、あるいはサービスの提供を行う。
体内にある非接触型ICチップ等の無線通信媒体との通信は電話の通話姿勢に乗じて実施されるので、ごく自然なスタイルでデータを読み書きないしコントロールすることができるので、これまでの無線型ICタグで行われていたリーダ・ライタで走査するような、外見上、仰々しい認証作業をしないで済み、これを体内に所持する顧客はごく自然な操作で日常的に使用できる。
このような一連の工夫を施すことにより、非接触型ICチップ等の無線通信媒体を生体内に保有する顧客は、プライバシーの保護に充分な配慮を施されながらも、体一つで上記施設や交通機関等のサービスを享受する、完全なチケットレスシステムを構築することが出来る。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させることを特徴とする。
また、生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関が取引に関する決済を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させることを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させるので、取引の際の被設置者の照会及び本人確認を確実に行うことができ、取引認証システムの信頼性を向上させ得るとともに、被設置者と取引先との取引成立後には、成立した取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させ、電子情報の偽造及び不正使用を防止し得る。
また、生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関が取引に関する決済を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させるので、取引の際の被設置者の照会及び本人確認を確実に行うことができ、取引認証システムの信頼性を向上させ得るとともに、金融機関による決済をも実施することができ、しかも被設置者と取引先との取引成立後には、成立した取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させ、電子情報の偽造及び不正使用を防止し得る。
近年急速な発達を遂げた非接触型ICチップ等の無線通信媒体は、これまでの磁気記録媒体に比較して複製や偽造が困難であるなどのセキュリティー機能の高さからクレジットカードをはじめ、プリペイドカードやゲート認証用身分証明書、診察券、各種チケットなど多岐の分野にわたり実用化されている。近い将来ICカードシステムは電子認証の決め手として住民基本台帳ネットワークと連携した国民皆番号の証明体として、運転免許証やパスポート機能が統合された公的ライセンス情報の一元的管理システムとして発展する可能性がある。
既に述べたように、非接触型ICチップ等の無線通信媒体におけるICカードシステムのセキュリティーは盤石と言われる一方で、そもそもその社会的信頼性はひとえにICカード所有者の正しい管理が前提である事を忘れてはならない。
すなわち、それを取り扱うヒトのヒューマンエラーや悪意による不作為があれば、所詮いかに高度なセキュリティー対策が施されようとも全く無意味である。
電話やインターネット等の通信回線を用いたクレジットカードの取引では、本人を目の前にして確認する事が不可能であり、コンサートやスポーツイベント等の電話によるチケット取引において、なりすましによる不正行為を阻むのは困難であり、その対策としてアーティストや主催者のファンクラブや会員に優先してチケットを販売するなどの対抗策は実施されているけれども、取引自体の安全性を確保する効果的な方策は実施されていない。
そのため、特に人気の高いイベントではチケット争奪に纏わるダフ屋行為や不正な転売が後を絶たない。
実際、2002年のワールドカップでは、このような不正行為を防止するために、日本国内におけるチケット販売の際に、極めて複雑な申し込み作業が適用される一方で、開催直前の残余チケット電話販売において著しい混乱をきたすなど、もしも本発明のような確実かつ迅速に本人確認が出来うる手段があれば防げたであろう事例は数えきれぬほど存在する。
既に、安全保障に関わる分野では、単にICカードの所有者であることが本人認証の決め手とは見なされておらず、暗唱コードや生体パターン認識網膜、指紋などによる認証が必ず併用されている。
但し、個人の生体情報を拠りどころとする手法は先に述べたように、個人にとっては代えることのできない身体のプライバシーに関わる情報を提供する必要がある。
既に過去において大きな社会問題となった指紋押捺制度の例を考慮するとき、このような個人の生体情報を利用したセキュリティーシステムの運用は極めで慎重にならざるを得ない。
そこで、個人の身体的特徴を本人確認手段として用いなくとも、なりすましを完全に防いで本人確認の決め手となり得るための手段として、これら認証体を含む非接触型ICチップ等の無線通信媒体を体内に埋め込み、本人と一体化しようとする試みが始まっている。
1991年、米国デストロン・フェアリング社は生体ガラスに封入した認識票(DogTag)を開発し、家畜およびペットなどの個体識別用として販売を開始した。
これは人に対しても適用が可能であったけれども、それには侵襲が伴う上、装置は情報の書き込みができない単なる名札に過ぎず、アドバンテージが乏しいためこの技術が実際に人に適用されるには至らなかった。
確かに、体内にこれら電子デバイスを埋設することは、倫理的観点からは様々な問題が指摘されるけれども、社会に電子認証が広く普及する現状ではむしろそのメリットが注目されるようになった。
特に、2001年9月に発生した米国同時テロ以降、安全保障の観点から高度のセキュリティーを確立する手段として、認証体の体内埋込みが実用化されつつある。
2001年12月、米国において患者の医学的管理を目的とした非接触型ICチップの体内埋込みが実施された。
有病者の医学的情報を格納した非接触型ICチップを腕に埋め込むことで、病歴、投薬、血液型や家族の連絡先など、危急の際に必要となる情報を迅速かつ確実に医療機関が把握できるものである。
仮に、患者本人の意識が無い状態であっても、最善の治療が直ちに実施できるメリットがある。
但し、このような人々の生命保全に関わる医学的用途によって使用されるのならともかく、単なる本人確認手段としてわざわざこれら認証体を肉体にメスを入れてまで埋込もうとする者はまず皆無であろう。
先に、述べたように仮に埋め込みが実施されたとしても、逆にそれらはメス一本で取り出すことが容易であり、埋込まれた非接触型ICチップの移植による’なりすまし’は、技術的にはカード偽造よりもむしろ容易ですらある。
電子認証体である非接触型ICチップを体内に留置するなら、その目的のために敢えて肉体を傷つけることは避けねばならないし、しかもひとたび設置されたならこれが容易に破損する、あるいは取り出されることが無いよう対策を施す必要があるだろう。
特に、非接触型ICチップに代表される電子認証体が本人確認手段として高い確度を得るには、所有者がこれと強固に一体化することが大前提である。
それを実現する手段の一つとして、特許文献1に開示される手法よる非接触型ICチップを歯と一体化する手法が極めて有効と思われる。
齢蝕や審美的要因によって歯の実質が失われた後、人工歯による補綴によって歯は本来の機能および形態や色調を回復する。
その際、しばしば歯の内部の神経が除去されることがあり、除去後に生じる空洞は人工歯と本来の歯の実質である歯根が、強い咬合力に耐えうるよう強固に固着し長年にわたり維持するための支台築造体が設置される。
支台築造体は金合金ないしセラミック等の化学的に安定で腐食しない素材を用いた歯冠補綴物と称される人工歯にて被覆される。
歯は人の組織中最も堅牢な構造であり、歯根部分は健康な状態であれば数10キログラムの咬合力に耐える強度にて顎骨に固定されているので、支台築造体に内蔵された非接触型ICチップは歯根に固着され人工歯に被覆されることで口腔内に長期にわたり安定して保持される。
非接触型ICチップを装着者以外の者が使用して他人へのなりすましを試みるため、上記の構造を破壊して内蔵された非接触型ICチップなどの無線通信媒体を取り出そうと意図した場合でも、装着者が人事不省であるか、あるいは共謀しない限り困難である。
その理由は、通常人工歯では歯科用のタービンモータを備えた特殊ドリルを用いて破壊する以外の方法で撤去する事は困難であり、また仮にこれらを用いて人工歯を撤去できたとしても、非接触型ICチップを内蔵する支台築造体を固着した歯根より無傷で撤去することが困難だからである。
このように歯に非接触型ICチップを設置し、身体と一体化したうえ、本発明のコミュニケータを用いて認証を実施するメリットには、以下が挙げられる。
1)紛失や盗難の災禍を完全に回避できること
2)確度の高い本人認証(なりすましの防止)
3)生体埋め込みチップが生活組織と直接触れないことによる生体への安全性
4)チップ撤去は可能である一方、無傷での摘出は困難(移植の抑止)
5)通常の歯科治療の過程に設置されるので、対象者に対して設置による侵襲、苦痛および煩わしさを一切与えることがない
6)設置および利用がほぼ完全に秘匿できる
7)頭部に設置した非接触型ICチップは、普段の生活では衝撃等による破損のおそれが少ない
8)不正アクセスおよび認証体の強奪等犯罪に対する罰則がカード犯罪に比べ格段に重いことによる犯罪の抑止効果(傷害罪、殺人未遂罪等の適用)
9)網膜や指紋、DNAパターンなどの、取り替え出来ない個人の生体情報による認証と異なり、認証の無効化あるいは交換が可能であるから、仮にその個人の認証情報が悪用されても対処が容易であり、個人のプライバシーを効果的に保護できる。
10)埋め込み非接触型ICチップとリーダ・ライタ間との距離を十数センチ以内と短くすることが可能であり、小さい出力の電波で通信が可能であり、漏洩電波による盗聴等のおそれがない
上記メリットから明らかなように、ATM等のキャッシュディスペンサによる現金引き出しに纏わる犯罪やクレジットカードを悪用した商品の詐取の多くが、カードの盗難や偽造による他人へのなりすましによって実行されている。
従って、本人確認のステップがこれらクレジット社会の信用を支える最も重要な要素であり、これを厳密に実施する技術が求められていた。
非接触型ICチップを歯内に埋め込む手法は、その他の手法による認証体の体内埋め込み方法と比較してはるかに安全で手軽であり、将来的に本人確認手段の決め手となることが期待できるが、現状で社会的に全く周知されていない以上、個人がそれを装着した際に、それが周囲に知られることで装着者に対して奇異の目を向けられる恐れは否めない。
従って、本発明が対象とする歯内埋め込み非接触型ICチップを利用する際は、個人のプライバシーに十分に配慮する必要があり、特にその決め手となるのは本発明によって実現できる歯内埋め込み非接触型ICチップの隠密な運用である。
銀行から多額の預金を持ち帰るタイミングを狙う犯罪は後を絶たないが、このような犯罪者は銀行窓口やATMコーナーにおける実際の現金のやりとりを確認しているのが常であり、高額な現金の引き出しや決済を第三者に不顕化することは上記の犯罪を未然に防ぐ点で多大な効果がある。
近年、普及が試みられているプリペイド型電子マネーは、このような現金の持ち歩きや決済を解消して上記の犯罪を防止できるものと期待されている一方で、これらの電子マネーに額面を充当する際は、従来のATMや各種ネットワーク端末において、銀行預金等の引き落としと同様の操作を実施する必要があり、結局は従来と同様、本人確認のための認証体を電子マネーIC力ードに含むか、あるいは別にキャッシュカードを携帯する必要がある。
従って、この方法でも結局なりすましによる不正使用を防止することは出来ない。
そこで本発明による本人確認を実施することにより、電子マネーに額面を充当する操作を口座の所有者本人に限ることが出来るので、なりすましによる電子マネーヘの額面の不正引き出しが完全に防止できるとともに、持ち歩く電子マネーには本人確認のための認証機能や個人情報を含む必要が無い。
個人情報が含まれていない電子マネーは、現金やプリペイドカードと同じ取り扱いをすることができる。
他人への譲渡や、額面が0であれば廃棄することに何の問題もない。
仮にその電子マネーカードを紛失する、ないし盗難されることがあっても、その被害は最大でも電子マネーに充当された額面に留まり、従来の盗難キャッシュカードにおける不正使用のように口座にある預金を詐取されるような多額の損害が発生する事態は防止される。
特に、本発明の適用により、電子マネーに対する額面の充填手続きがATM等の設備を必要としなくなり、ハンドセットに非接触型ICチップのリーダ・ライタを組み込んだ、カード式公衆電話や、インターネット端末においても高いセキュリティーを確保しながら電子マネーに対する額面の充当を実施できる。
非接触型ICチップの体内埋込みがスタンダードとなれば、毎年数百億円規模の損害を生じ大きな社会問題となっているカード犯罪をほぼ完壁に抑止することが可能である。
金融取引のみならず、他にも航空機など、同じく高いセキュリティーが要求される現場でも、迅速・確実な本人確認手段として利用できる。
このような信頼性は他の手法では代え難いものがあり、社会の安寧の一助としての大きな発展が期待できるだろう。
以上のように生体内に電子媒体を設置することは多くのメリットがあるにもかかわらず、たとえ無害とはいえ体内に異物を内包することの嫌悪感を払拭することは容易ではない。
それらの違和感を和らげるため、歯の治療という、歴史的に人々に広く受け容れられて来た生体への人工物装着の機会を利用することできる。
しかし、電子媒体を体に受けつける際の違和感を最小限にしたとして、今度はそれを運用する際に通常の非接触型ICチップのリーダ・ライタごとき読み取り装置を用いて通信しようとすれば、やはり装着者に対して違和感や嫌悪感を与えることが避けられないに違いない。
既に述べたように、本人の同意無くば言うまでもなく、たとえ本人の同意が得られていたとしても、体内に埋め込まれた認証体をあからさまに検知してサービス等の区別や検札などをする行為や個人情報を閲覧する行為、ましてやその個人の行動に制約を与える行為は厳に慎まねばならない。
人権尊重の観点から、個人の体内に埋め込まれた認証体を参照する際は本人の意志のもとで、周囲の第三者に気取られぬよう隠密下に当事者同士がそれら個人情報をやりとりする配慮が確立されねばならない。
そこで、本発明では、口腔内に設置された非接触型ICチップとの通信の実施方法にも一夫を凝らし、外見上のみならず装着者本人すらその装着や使用を意識しないほど自然なスタイルで情報のやりとりを行う方法を編み出し、装着者が体内に埋め込まれた情報通信媒体を外聞や格好に躊躇することなく積極的に利用できる具体的手段を示している。
本発明は、これまでの身分証明書をはじめ、指紋や網膜、声紋、DNA等の生体情報を参照する手法による、人々の精神にとって煩わしい本人確認手法と比較して格段に優れたセキュリティー機能を有する一方、本発明は、従来の手法による本人確認手段よりもむしろ人々にとって優しく、利便性の高いオーサライズを実現する。
本発明の最大の特色は、個人のプライバシーを保護するため、特許文献1の手法によって設置された口腔周囲における埋め込み非接触型ICチップの位置的特性を利用し、口元に寄せて使用する電話等の通信端末と通信することで、埋め込み非接触型ICチップの存在や動作を、他人から全く知られぬようにする事であり、この手法によってこれまでのカードやICタグを利用した、いかにも物に対するような無機質な認証から、電話等による通話や交通機関による移動の際の認証へと、生活スタイルや社会的行動にマッチしたまさに21世紀に相応しいアメニティの概念を取り入れた画期的なハイテク認証を実現することができる。
上述の如く発明したことにより、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際には、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させ、取引の際の被設置者の照会及び本人確認を確実に行い、取引認証システムの信頼性を向上するとともに、被設置者と取引先との取引成立後の無線通信媒体に記録させた電子情報の偽造及び不正使用を防止している。
また、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際には、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関が取引に関する決済を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させ、取引の際の被設置者の照会及び本人確認を確実に行い、取引認証システムの信頼性を向上するとともに、金融機関による決済をも実施することができ、しかも被設置者と取引先との取引成立後の無線通信媒体に記録させた電子情報の偽造及び不正使用を防止している。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図5はこの発明の第1実施例を示すものである。
この第1実施例は、生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関が取引に関する決済を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させるものである。
すなわち、特許文献1の手法により歯内に装着された、個人認証機能及び取引内容である取引の履歴やそれらの証明を記録するメモリ機能を有する無線通信媒体、例えば埋め込み式の非接触型ICチップを用いて、外見上、非接触型ICチップの存在を意識させることなく個人を認証するものである。
また、様々な個人情報を読み出しあるいは記録する一連の手法を示すものである。なお、この発明は実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
図2の(a)〜(e)は、特許文献1の手法により歯内に設置される非接触型ICチップついてその適用例を示したものであり、2は無線通信媒体、例えば埋め込み式の非接触型ICチップ、図2(a)は非接触型ICチップ2を格納した歯科用築造体4、図2(b)は歯科用築造体4の外観、図2(c)は歯内療法により保存された歯6の根部8に歯科用築造体4を固着する設置例であり、図2(d)は歯6の根部8及び歯科用築造体4の内部を示したものである。
図2(e)は、図2(c)及び図2(d)に示す如く、歯6の根部8に歯科用築造体4を設置した後に装着される歯科用金属冠10である。
なお、図2(a)において、符号12は、後述する各種通信端末、例えば多機能電話機に類する電子端末等である各種通信端末14に付属する通話用のハンドセット16と前記非接触型ICチップ2とが密に通信する目的で、非接触型ICチップ2の通信する方向に指向性を付与するためのアンテナである。
図3において、図3(a)に示す如く、14は各種通信端末、例えば多機能電話機に類する電子端末等からなり、この各種通信端末14は、図示しないリーダ・ライタの制御等の中心的機能を含んでいる。
このアンテナについては、ハンドセットとの通信のために適切な指向性を付与するため、図2(f)に示すアンテナ12’のごとく歯の縦方向(「アンテナの長手方向」とも換言できる。)に巻線を実施し、非接触型ICチップ2と接続した上で、歯科用築造体4とすることもできる。
また、図3(a)及び(b)に示す如く、16は各種通信端末14の通話用のハンドセット、18は受話器用スピーカー、20は送話器用マイクロフォンである。このとき、前記各種通信端末14は、電話機およびインターホン等の通話用のハンドセット16と、携帯電話(図示せず)、ネットワーク端末の送話器用マイクロフォン20等からなる。
そして、前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16側において、例えば図3(a)及び(b)に示す如く、受話器用スピーカー18と送話器用マイクロフォン20との間に前記非接触無線通信型ICチップ2のリーダ・ライタ用のアンテナ22を2個配設するとともに、これらのアンテナ22間にリーダ・ライタの始動スイッチ24を配設する。この始動スイッチ24は、遠隔操作による自らの口腔内にある無線通信媒体、例えば埋め込み式の非接触型ICチップ2に対するアクセスを許可する意思表示を示すスイッチともなる。
図4は、図2及び図3に示す如く、被設置者である顧客26が通話用のハンドセット16を用いている実施風景であり、このときの顧客26は、図2にて説明したように、歯内療法により保存された歯6の根部8に非接触型ICチップ2を格納した歯科用築造体4を固着している。
追記すれば、電子マネーカード等が利用可能な前記非接触型ICチップ2をリード・ライトする機能を有する多機能電話機等の前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16の表面あるいは内部にアンテナ22を設置する。
前記非接触型ICチップ2は、図2に示す如く、歯科用築造体4によって包埋・封止され、図2(b)に示す如く、成形された後、図2(c)に示す如く、歯科的処置が施された人歯質たる歯6の根部8に固着された上、図2(d)及び図2(e)に示す如く、冠等により被覆された上、口腔内に強固に固定される。
この例では、人の天然歯に設置されることを想定していているが、図2(e)に示す手法により、設置部位は人歯列内における任意の部位とする事ができる。
これを歯内に設置する際は、前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16非接触型ICチップ2とが密に通信するために、非接触型ICチップ2の通信指向性がハンドセット16に向かうよう、アンテナ12およびアンテナ12’を適宜適用することにより、通信における指向性が側顔面方向となるように設置する。
図4に示すように、個人の認証情報および取引の履歴やそれらの証明を記録するメモリ機能を含む非接触型ICチップ2を適用された顧客26が、図3に開示される前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16を用いて通話する体勢をとることにより、ハンドセット16に内蔵されたアンテナ12ないし12’は口腔内にある非接触型ICチップ2に対して数〜10数センチメートル程度の距離となり、非接触型ICチップ2とハンドセット16に内蔵されたリーダ・ライタとの密なる通信が可能となる。
このリーダ・ライタと非接触型ICチップ2との距離は短いので、弱い電波による通信が可能であり、電波の外部への漏洩によって起こりうる他人による通信の傍受を防ぐことが出来る上、外部からのノイズ混入を最小限に留めることが出来る。
その際、アンテナ12ないし12’は、人の口腔内ないし頭頸部周辺に設置された非接触型ICチップ2との相対的距離を短縮し、通信条件をより良好とするため、前記ハンドセット16内に複数個設置されるのが望ましい。
更に、本発明の無線通信媒体を用いた取引認証システムにおいて、前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16によりチケットを購入する手法の一連の動作を示す例を、図1に示す。
この図1において、28はチケット購入を依頼する顧客26と電話やインターネット等の通信回線である前記各種通信端末14、例えば通話用のハンドセット16を通じて、顧客26の依頼を受け、取引を実施する取引先であるエージェント、30はコンサートを開催一運営・管理する主催者たるコンサート主催会社、32は顧客26が取引する信販会社もしくは銀行からなる金融機関である。
但し、エージェント28については顧客26の前記非接触型ICチップ2と通信し、遠隔操作にてリード・ライトを行う設備ないし機能を有するとともに、コンサート主催会社30との提携ないし合従連衡による座席配給に関する実質的管理・運営が行え、さらに顧客26が取引する銀行もしくは顧客26が契約する信販会社等の金融機関32より、チケット代金の決済に必要となる顧客情報の参照と、顧客26との取引に応じてこれら口座・クレジット等より代金決済が実施できるものとする。
なお、エージェント28やコンサート主催会社30、金融機関32における処理は、必ずしも人(「オペレーター」ともいう。)が行う必要はなく、プログラムにより制御された図示しない自動装置により運用することも可能である。
上述した例では、前記非接触型ICチップ2をリード・ライトする機能を有する多機能電話機に類する前記各種通信端末14、例えば通話用のハンドセット16上で、口腔内の歯に設置された非接触型ICチップ2に格納されている認証データに基づき、取引先となるエージェント28が本人確認を行い、金融機関32の決済をも行い、取引成立後に認証した顧客26の依頼に応じてコンサートのチケットを発券し、取引内容、つまり取引の証明およびコンサートの日時、指定座席等の情報を非接触型ICチップ2に記録した後、コンサート会場34において顧客26の非接触型ICチップ2と再び通信を実施し、顧客26がコンサートのチケットに該当する証明を有することを確認し、かつ指定席を提示して速やかにコンサート会場34内に誘導するものである。
次に作用を説明する。
先ず、例1について説明すると、実際に前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16を使用して顧客26がコンサートチケットの取得をコンサート主催会社30が公示したチケットを取り扱うエージェント28に依頼すると、図1に示す如く、エージェント28が顧客26に埋め込まれた非接触型ICチップ2に発券証明を記載し、コンサート会場34でこれを提示して入場する行程となる。
つまり、コンサートチケットの取得を希望する顧客26は、非接触型ICチップ2と通信し、リード・ライトを行う機能を有する各種通信端末14の通話用のハンドセット16より、チケットを取り扱うエージェント28に対し、電話もしくはインターネット等の通信回線を通じてアクセスする(チケット申込処理S1)。
次に、エージェント28は、コンサートの日時やチケットの残り枚数等の顧客26の依頼対象のイベントに関する情報をコンサート主催会社30に求める(チケット在庫の問い合わせ処理S2)。
エージェント28は、コンサート主催会社30よりコンサートのスケジュールや客席の空席状況等のイベント情報の提供を受け(在庫状況の通知処理S3)、この情報を顧客26に対して伝達、説明を行う(在庫状況の説明処理S4)。
この在庫状況の説明処理S4の後に、顧客26が観覧チケット取得をエージェント28に求める、すなわち対象であるコンサートを観賞する契約の締結を依頼する時、顧客26はエージェント28に対し埋め込まれた非接触型ICチップ2の所有を申告し、その利用を許可し、その意思表示として前記始動スイッチ24を操作し、口腔内にある非接触型ICチップ2との通信を可能とする(取引依頼・生体内ICチップとの通知承諾処理S5)。
エージェント28は顧客26からコンサート観賞券の取得及び利用希望の意志、すなわち生体内にある埋め込まれた非接触型ICチップ2による本人確認の許諾を確認した後に、顧客26の生体内にある非接触型ICチップ2を、前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16を通じて遠隔操作により読み取り(生体内認証体の読取処理S6)、顧客26の身元を確認する電子認証データ及び顧客26の所有する銀行口座の口座番号もしくは、顧客26が契約する信販会社のクレジットカードのカードナンバを含む顧客情報を得る(認証データ転送・本人確認処理S7)。
エージェント28は、顧客26との取引の可否を判断する目的として、顧客26の口座を管理する銀行、もしくは顧客26が契約するクレジット会社等の金融機関32に対し、顧客26の口座残高や取引状況等の信用情報の参照を依頼する(顧客の取引ないし信用状況の確認、または口座残高の照会処理S8)。
その際、エージェント28は、取引が顧客26本人の依頼であることを証明する電子認証データを添付する。
金融機関32は、エージェント28が要求する顧客26に関する信用情報の提供が、顧客26の依頼による取引に因るものであることを、エージェント28が提示した顧客26の電子認証データを照合して確認した後、エージェント28に対して顧客26に関する信用情報等を提供(顧客の信用情報、あるいは口座残高の確認処理S9)し、エージェント28は提供された信用情報を参照し、取引の可否を判断する。
エージェント28は、顧客26との取引が不可能であると判断した場合には、その旨を顧客26に説明し、取引の解消を行う。
また、エージェント28は、顧客26との取引が可能であると判断した場合には、コンサート主催会社30に対してチケットの発券、すなわち顧客26が希望するコンサートの観覧指定席の提供を要求する(チケット発券依頼処理S10)。
コンサート主催会社30は、エージェント28の要求を受諾した際に、提供可能なコンサート観覧席の座席指定番号等を含む、イベントに入場する権利を証明する情報をエージェント28に発送する(チケットの発券に関する証明情報の転送処理S11)。
エージェント28は、遠隔操作により前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16を通じてこれらチケット発券を示す証明情報の、顧客26の体内にある埋め込まれた非接触型ICチップ2のメモリ内への書き込みを実施して取引を成立させ、取引内容であるコンサートのチケットを発券手続き及び発券に伴うチケット代金の決済を終了する(生体内情報媒体に対する発見証明の書込処理S12)。
これら一連の行程がすべて成立する事により、チケット等の書面を全く用いずコンサート等、イベント観覧あるいは入場チケットを、埋め込まれた非接触型ICチップ2の所有者と一体化して格納する事が可能となる。
これらの処理S1〜S12の行程は、顧客26やエージェント28、コンサート主催会社30、金融機関32のいずれにもチェック機能を有することができ、チケット発券に関わる顧客26やエージェント28、コンサート主催会社30、金融機関32のいずれの当事者であっても、取引に同意しなければ、これらの発券手続きを停止することが出来る。
処理S1〜S12の行程が滞りなく遂行され、チケットの発券証明を自らの体内にある埋め込まれた非接触型ICチップ2内に所持した顧客26は、入手した電子的な観覧チケットを、対象となるコンサートに入場する際に、前記各種通信端末14の通話用のハンドセット16の情報端末にて、前記コンサート会場34のコンサート開催実行者にリードしてもらうことで観覧する権利の証明し、必要に応じて指定座席への案内やイベントプログラムの内容などの情報をその場で書面等を受け取る事も出来る(処理S13)。
以上のように、本発明では、コンサート等のイベントにおいて、チケット購入から観覧に至るまで、書面を一切用いることなく取引を実施し、チケット購入者に対し確実にサービスを提供することが可能となる。
さらに、これら一連の行程は、エージェント28やコンサート主催会社30、金融機関32を、プログラムにより自動化する事が可能であり、その際は極めて迅速かつ確実な取引が可能となる。
図1における一連の操作法では、顧客26が行う見かけ上の動作は、
1)端末機のボタン操作、
2)会話等を含む電話の通話体勢の維持
のみである。
これらの動作は、人々がごく普通に電話を用いて通話する行為と外見上は何ら異なるものではない。
図1における処理S6〜S12の過程における埋め込まれた非接触型ICチップ2に対して随時行われるリード・ライト等の通信行程は、第三者に察知されることなく実施することができる。
これにより、被設置者である顧客26が各種通信端末14を介して取引を行う際に、取引先であるエージェント28が各種通信端末14の通話用のハンドセット16に内蔵した図示しないリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体である非接触型ICチップ2と通信を行い、非接触型ICチップ2に記録される顧客26の認証データにより顧客26の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関32が取引に関する決済を実施し、顧客26とエージェント28との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記非接触型ICチップ2に記録させることにより、取引の際の顧客26の照会及び本人確認を確実に行うことができ、取引認証システムの信頼性を向上させ得るとともに、顧客26とエージェント28との取引成立後には、成立した取引内容の電子情報を前記非接触型ICチップ2に記録させ、電子情報の偽造及び不正使用を防止し得て、実用上有利である。
上述した例で用いられる非接触型ICチップのリーダ・ライタについては、非接触型ICカードのインターフェースとしての国際標準規格である近接型ISO/IEC14443、及び近傍型のISO/IEC15693に準拠したRFIDシステムを採用する。
これらRFIDシステムにおけるリーダ・ライタユニットとしてはHW200(田村電機)、あるいはYSR−2400WLV(スタンダード)を利用する事が可能である。
このうちYSR−2400WLVについてはハンディ型で90mmまでの距離において非接触型ICチップとの通信が行え、上記の例に設置することが可能であり、生体内にある非接触型ICチップと確度の高いコミュニケーションを実施できるのが特徴である。
また、HW200ではDES、MD5による暗号化通信をサポートしているので、盗聴等の不正アクセスおよび傍受に対するセキュリティー機能も確保されている。
暗証番号を設定することにより、第三者からの遠隔操作による自らの体内に所持する非接触型ICチップに対する望まれないアクセスを制限することが可能である。
これらのリーダ・ライタについては将来的には小型化・軽量化が見込まれていて、上記の例の他、携帯電話、服飾、ヘルメット等の安全装置に内蔵する事が可能となるであろう。
非接触ICカードの通信方式として、10cm以内の通信を想定した近接型ISO/IEC14443は、1m以内の通信を想定した近傍型のISO/IECl5693に比較して周辺への電波漏洩のおそれが少なくセキュリティー確保の上では有利と思われるが、通信可能距離に若干の不足を生じるおそれがある。
このため、生体内に適用する非接触型ICチップについては通信感度を向上するため、その具体的手法について説明した前述の特許文献1に基づくコイル型アンテナを付加し、さらに、これらコイル型アンテナの巻線方向を調整することにより、リーダ・ライタとの通信方向を定める指向性を付与することで本発明の利用者が意図せぬ方向から歯内にあるICチップへのアクセスを防ぐことができるので、近傍型ISO/IEC15693に準拠したRFIDシステムを用いて十分な通信距離とともに、セキュリティーを確保することが可能である。
図5はこの発明の第2実施例を示すものである。
この第2実施例の特徴とするところは、第1実施例の無線通信媒体を用いた取引認証システムを電子マネー用ICカード等に額面を充当する方法に使用した点にある。
すなわち、この第2実施例では、被設置者である顧客が電子マネー用ICカードやプリペイドカードを利用して取引先と取引を行う際には、金融機関が無線通信媒体である通信端末に記録される顧客の認証データにより顧客の照会及び本人確認を実施し、電子マネー用ICカードやプリペイドカードに所定の額面を電子的に充当するものである。
次に、電子マネー用ICカード等を適用できる多機能電話機に類する電子的な各種通信端末上で、歯に設置された認証体である非接触型ICチップ2を拠り所として本人確認を行い、その顧客の口座から預金を引き落として手元にある電子マネー用ICカード等に額面を充当する方法につき、図5を用いて説明する。
この第2実施例においても、上述の第1実施例にて説明した図1〜図3が使用されるが、同様な説明となることにより、詳細な説明は省略する。
図5に沿って作用を説明すると、先ず、埋め込み式の非接触型ICチップに含まれる認証機能に基づいて電子マネー用ICカードにクレジットを充当するための操作法は、各種通信端末上のディスプレイ上にメニューとして表示される。そして、その機能を使用する顧客は、ディスプレイ上のメニューのガイダンスに従い通信端末を操作する。つまり、メニューの選択項目から、「電子マネー用ICカードに金額を充当する」を選択する(工程K1)。
このメニューによる項目選択の工程K1の後に、サブメニューが表示され、このサブメニューの項目より「口腔内もしくはその周囲に設置された認証体を使用する」を選択する(工程K2)。
この工程K2において、サブメニューの項目より「口腔内もしくはその周囲に設置された認証体を使用する」を選択すると、埋め込み式の非接触型ICチップとの通信を実施するため、オペレータ側から受話器を介して以下の如きアナウンスが流れる(工程K3)。
(認証体との通信を実施します。通話の姿勢のままお待ち下さい。)
上記の工程K3においてアナウンスが流れると、顧客がハンドセットを持ち、所定の通話体勢をとることにより、ハンドセット内のリーダ・ライタと埋め込み式の非接触型ICチップ間において通信が実施される(工程K4)。
前記通信端末は、埋め込み式の非接触型ICチップよりATMネットワークとの接続手順を読み取り、それを基にATMラインとの接続を試みる。この時、受話器を介して以下の如きアナウンスが流れる(工程K5)。
(ATMと接続しています。そのままお待ち下さい。)
工程K5の後にATMラインとの接続が完了すると、通信端末は口座番号等の埋め込み式の非接触型ICチップに含まれる顧客情報をATMネットワークに送信する。この時、受話器を介して以下の如きアナウンスが流れる(工程K6)。
(ATMラインと通信しています。通話の姿勢ままお待ち下さい。)
そして、ATMネットワークは、顧客口座を参照した後に、通信端末に対し電子マネー用ICカードへ充当額を指定するよう要求し、通信端末は顧客に対しディスプレイ表示及び受話器を通じて充当額を指定するよう促す。その際、受話器を介して以下の如きアナウンスが流れる(工程K7)。
(ICカードへの入金額を指定して下さい。)
この後、顧客が希望する額を入力することにより、通信端末はATMネットワークに対し電子マネー用ICカードへの額面の充当を要求する(工程K8)。
この工程K8の後に、電子マネー用ICカードへの額面充当リクエストを受けたATMネットワークは、顧客情報を参照し、通信端末に対し本人確認のための認証情報を要求する(工程K9)。
そして、通信端末は、ATMネットワークのリクエストに応じ、埋め込み式の非接触型ICチップ内の認証情報をATMラインに送信する。ATMネットワークは、これら情報を参照し、本人確認を実施する。電子マネー用ICカードに予め設定される額面を超える高額の額面を充当する際には、さらに確実な本人確認を行うために、暗証番号の入力を顧客に要求する。その際には、
(暗証番号を入力して下さい。)
とのアナウンスを行う(工程K10)。
その後、ATMネットワークは、顧客が入力した認証情報を参照し、高額取引の際にはさらに暗証番号と併せて本人確認を実施する。本人確認完了後に、電子マネー用ICカードに額面充当の手続きを行う。顧客に通信端末上の所定の部位に電子マネー用ICカードをセットするように指示するために、
(電子マネー用ICカードをセットして下さい。)
とのアナウンスを行う(工程K11)。
なお、前記電子マネー用ICカードをセットする所定の部位とは、通信端末に予め装備されるカード書き込み機能を有する機器を想定することができるが、通信端末に対してカード書き込み機能を有する機器を外付けする場合も考えられる。
また、ATMネットワークは、認証情報の偽造及び不正使用を防止するためのシャドウパスワードを埋め込みICチップに書き込む。その結果、認証情報はアップデートされ、万一認証体が偽造された際にもコピーの使用を防止することができる。その際は、
(認証体との通信を実施します。通話の姿勢のままお待ち下さい。)
とのアナウンスを行う。この時、併せて電子マネー用ICカードの使用履歴を追跡するため、電子マネー用ICカードのカード番号なしIDを記録する(工程K12)。
その後、ATMネットワークは、通信端末を通じ電子マネー用ICカードに額面を充当する。完了後には、取引終了の旨のアナウンスを行う(工程K13)。
つまり、埋め込まれた非接触型ICチップ(この例2では、単に「埋め込みICチップ」という場合もある。)を保有する顧客が、電話回線ないしネットワークに接続した各種通信端末を用い、自らの銀行口座等の預金から電子マネーカードに額面を充当する際は、図1の遠隔端末である各種通信端末の通話用のハンドセットを図3のスタイルで図5の手順に従い操作し、図2の非接触型ICチップに組み込まれたプログラムにより本人の銀行口座等と自動的に接続、認証を実施し、電子マネー用ICカードに額面を充当する。
実際には、口腔内に認証用非接触型ICチップを装着した顧客はハンドセットを把持して普段の通話姿勢をとり、簡単な指示操作をするだけで、自らの非接触型ICチップに含まれるプログラムが実行され、回線を通じて自らの銀行口座と接続し、認証コード等により本人確認が自動的に実施できる。
埋め込み式ICチップである非接触型ICチップの保有者には何ら煩雑な手続きあるいは動作を要求しなくとも、迅速にしかも極めて高度なセキュリティーを確立することができる。
従来のキャッシュカードとそれに付随する暗証番号による本人確認手法を拠り所とするATMシステムでは、盗み出した他人のキャッシュカードを使ってキャッシュカードの所有者になりすまし、ATMから現金を引き出す不正行為が横行しているけれども、この第2実施例ではこのようななりすましによる金融犯罪を完全に防止する事ができる。
長期的な視点から見た場合、現在利用されている非接触型ICチップは比較的偽造が困難である点でセキュリティー上有利な面があるものの、将来何らかの方法によって偽造が行われる可能性は否定できない。
そのため、非接触型ICチップに格納された電子的認証がいかに精巧であったとしても、それが静的なものであれば100%安全とは言い難い。
従って、この第2実施例では、図5におけるK12に示すように、取引の都度新たなパスコードを非接触型ICチップに書き込む手法、いわゆるシャドウパスワードワードの更新による動的認証を併せて実施することも可能である。
これにより、万一非接触型ICチップの偽造によるコピーが作成されても、オリジナルのシャドウパスワードを更新することにより直ちにコピーを無効とする堅固なセキュリティーを確立することが出来る。ただし、このようなセキュリティーが効果的に機能するにはオリジナルのパスワード更新をコピーに先んじて実施する必要があるから、このような動的認証は認証用非接触型ICチップに対して出来るだけ頻繁なシャドウパスワード更新を行うのが望ましい。自ら有する認証用非接触型ICチップに頻繁なアクセスを行わせるとすれば、これがカードなどであればそのために新たな手間を必要とする一方で、これが歯内にある場合、例えば携帯電話等を用いて、普段の通話時に併せ、非接触型ICチップに対してアクセスし、シャドウパスワードの更新を行えるので、新たな手間や労力を必要としない利点を持つことになる。
図5における一連の操作法によれば、顧客が見かけ上行う動作は、
1)端末機のボタン操作、
2)端末機への電子マネーカードの出し入れ、
及び
3)電話の通話体勢の維持、
である。これらの動作は、人々がごく普通にカード公衆電話等を使用するものと外見上は何ら異なるものではない。特に、図5におけるK3〜K12の過程における非接触型ICチップに対して随時行われる通信および認証行程は秘匿され、第三者に察知されることなく実施される。
上述した例で用いられる非接触型ICチップのリーダ・ライタについては、上述第1実施例のものと同様に、非接触型ICカードのインターフェースとしての国際標準規格である近接型ISO/IEC14443、及び近傍型のISO/IEC15693に準拠したRFIDシステムを採用する。
これらRFIDシステムにおけるリーダ・ライタユニットとしてはHW200(田村電機)、あるいはYSR−2400WLV(スタンダード)を利用する事が可能である。
このうちYSR−2400WLVについては、本実施例を銀行、信販会社などのATMコーナーに設置されているATM(銀行自動預払機)などの装置には、ほぼそのままで適用することが可能である。
また、HW200ではDES、MD5による暗号化通信をサポートしているので、上述第1実施例のものと同様に、盗聴等の不正アクセスおよび傍受に対するセキュリティー機能も確保されている。
暗証番号を設定することにより、上述第1実施例のものと同様に、第三者からの遠隔操作による自らの体内に所持する非接触型ICチップに対する望まれないアクセスを制限することが可能である。
前述したようにこれらのリーダ・ライタのダウンサイジングによって、本実施例は将来的には、携帯電話等の小型端末においても実施することができるだろう。
なお、この発明は上述第1及び第2実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
この発明の第1実施例を示す歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システムの概略説明図である。 無線通信媒体である非接触型ICチップを歯内に埋設する状態を示し、(a)は非接触型ICチップを格納した歯科用築造体を示す図、(b)は歯科用築造体の外観を示す図、(c)は歯内療法により保存された歯の根部に歯科用築造体を固着する設置例を示す図、(d)は歯の根部及び歯科用築造体の内部を示す図、(e)は歯の根部に歯科用築造体を設置した後に装着される歯科用金属冠を示す図、(f)は非接触型ICチップに接続されるアンテナの変更例を示す図である。 各種通信端末を示し、(a)は各種通信端末及びこの各種通信端末に接続される通話用のハンドセットの不使用時の斜視図、(b)は通話用のハンドセットの使用時の斜視図である。 被設置者である顧客が通話用のハンドセットを用いている実施風景を示す図である。 この発明の第2実施例を示す電子マネー用ICカードに額面を充当する方法の工程図である。
符号の説明
2 非接触型ICチップ
4 歯科用築造体
6 歯
8 根部
10 歯科用金属冠
12 アンテナ
12’ アンテナ(歯の長手方向への巻線)
14 各種通信端末
16 ハンドセット
18 受話器用スピーカー
20 送話器用マイクロフォン
22 アンテナ
24 始動スイッチ
26 顧客
28 エージェント
30 コンサート主催会社
32 金融機関

Claims (4)

  1. 生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させることを特徴とする歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システム。
  2. 生体の口腔内または口腔近傍に設置され、かつ被設置者の認証データを記録するとともに各種認証後の追加データを記録するメモリ機能を有する医学的および歯科学的術式によって歯科用築造体に設置される非接触型ICチップからなる無線通信媒体を設け、この無線通信媒体との通信及び制御を行うリーダ・ライタを電話機およびインターホン等のハンドセット、携帯電話、ネットワーク端末のマイクロフォンからなる各種通信端末に内蔵して設け、被設置者が各種通信端末を介して取引を行う際に、取引先が各種通信端末に内蔵したリーダ・ライタを介して前記無線通信媒体と通信を行い、無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施するとともに、金融機関が取引に関する決済を実施し、被設置者と取引先との取引成立後には、取引内容の電子情報を前記無線通信媒体に記録させることを特徴とする歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システム。
  3. 前記各種通信端末は、取引によって発生する商品またはサービスの享受に際して、記録される取引内容の電子情報により権利を証明することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システム。
  4. 前記被設置者が電子マネー用ICカードやプリペイドカードを利用して取引先と取引を行う際には、金融機関が無線通信媒体に記録される被設置者の認証データにより被設置者の照会及び本人確認を実施し、電子マネー用ICカードやプリペイドカードに所定の額面を電子的に充当することを特徴とする請求項2に記載の歯科用築造体に設置した無線通信媒体を用いた取引認証システム。
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