JP4434102B2 - 光記憶素子及び光記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光信号を記憶する光記憶素子及び光記憶装置に関する。
近年、情報技術の進展によって通信される情報量が飛躍的に増大しており、この大量の情報を伝送するために光通信が用いられる機会が増大している。光通信におけるノードでのルーティング処理では、光信号を一旦電気信号に変換してからルーティング処理を行い、ルーティング処理を終えた後で再度電気信号を光信号に変換するものが一般的であった。
以下の特許文献1には、光ファイバからなる光遅延回路を用いて光信号を光遅延回路中を伝播させることにより光信号そのものを一時的に記憶する光記憶装置が開示されている。また、以下の特許文献2には、負性微分抵抗素子を用いた光フリップフロップ装置が開示されている。更に、以下の特許文献3には、フォトダイオード及び共鳴トンネルダイオードを用いた光信号処理装置が開示されている。これらの光関連装置を用いることにより、例えば高速なルーティング動作が可能となる。
特開2002−341389号公報 特開平11−68521号公報 特開2004−328304号公報
ところで、例えば上述した特許文献1に開示された光記憶装置においては、記憶容量は光遅延回路をなす光ファイバの長さと、この光ファイバ中を伝播する光信号のビット速度とに依存し、また、アクセス速度は光遅延回路の遅延量に依存する。このため、光遅延回路の遅延量を少なくすればアクセス速度が向上する(早くなる)ものの記憶容量が減少してしまう。反対に、光遅延回路の遅延量を多くすれば記憶容量が増大するもののアクセス速度が低下してしまう(遅くなる)。また、この光記憶装置の記憶時間は、光信号が光遅延回路を周回させる回数によって規定されており、ランダムアクセスが可能であるとは言い難かった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、任意のタイミングで光信号の高速な書き込み及び読み出しが可能な光記憶素子及び光記憶装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の光記憶素子は、光信号を記憶する光記憶素子(20)において、前記光信号を電気信号に変換する第1光電変換素子(21)と、前記光信号の書き込みを制御する第1制御光信号を電気信号に変換する第2光電変換素子(22)と、前記第1光電変換素子で変換された電気信号と前記第2光電変換素子で変換された電気信号との双方が入力された場合に、所定の状態に遷移して当該状態を維持することで前記光信号を記憶する共鳴トンネルダイオード(23)と、前記共鳴トンネルダイオードが前記所定の状態である場合にのみ、前記共鳴トンネルダイオードに記憶された前記光信号の読み出しを制御する第2制御光信号を透過する電界吸収型光変調素子(24)とを含むことを特徴としている。
この発明によると、第1光電変換素子に光信号が照射されるとともに第2光電変換素子に第1制御光信号に照射されると、第1光電変換素子で変換された電気信号と第2光電変換素子で変換された電気信号との双方が共鳴トンネルダイオードに入力され、共鳴トンネルダイオードは所定の状態に遷移してその状態が維持される。これにより、光信号が電気信号として共鳴トンネルダイオードに記憶される。共鳴トンネルダイオードが所定の状態のときに第2制御光信号が電界吸収型光変調素子に照射されると、第2制御光信号は電界吸収型光変調素子を透過し、これにより光信号が読み出される。
ここで、本発明の光記憶素子は、前記共鳴トンネルダイオードが、印加される所定の制御電圧の制御により前記所定の状態から初期状態に遷移することを特徴としている。
この発明によると、制御電圧を制御することにより、所定の状態に遷移した共鳴トンネルダイオードを初期状態に遷移させることができる。
また、本発明の光記憶素子は、前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子がフォトダイオードであり、前記共鳴トンネルダイオードには前記所定の制御電圧として所定のバイアス電圧が印加されていることが望ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点による光記憶装置は、光信号を記憶する光記憶装置(10、30)において、上記の何れかに記載の光記憶素子を複数備える基板(11)と、前記光信号を前記基板全体に亘って照射する光信号照射装置(12)と、前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第1制御光信号を走査する第1走査装置(13)と、前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第2制御光信号を走査する第2走査装置(14)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、第1走査装置によって第1制御光信号が基板上で走査され、第2走査装置によって第2制御光信号が基板上で走査される。これにより、光信号照射装置によって基板に照射される光信号が順次書き込まれ、順次読み出される。
また、本発明の第1の観点による光記憶装置は、少なくとも前記基板上の前記第2制御光信号が照射される部位に対する前記光信号の照射を遮断する遮光装置(31)を備えることを特徴としている。
或いは、本発明の第1の観点による光記憶装置は、前記光信号照射装置及び前記第1走査装置は、前記光信号の書き込み時にのみ前記光信号の前記基板上への照射及び前記第1制御光信号の走査をそれぞれ行い、前記第2走査装置は、前記光信号の読み出し時にのみ前記第2制御光信号の走査を行うことを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点による光記憶装置は、光信号を記憶する光記憶装置(40)において、上記の何れかに記載の光記憶素子を複数備える基板(11)と、前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第1制御光信号を走査する第1走査装置(13)と、前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第2制御光信号を走査する第2走査装置(14)と、前記基板上における少なくとも前記第1制御光信号が照射される部位を含んで前記第2制御光信号が照射される部位を含まない部位に前記光信号を照射する光信号照射装置(41)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、第1制御光信号が照射される部位を含んで第2制御光信号が照射される部位を含まない部位に光信号が照射される。これにより、光信号照射装置によって基板に照射される光信号が順次書き込まれると同時に順次読み出される。
また、本発明の第1、第2の観点による光記憶装置は、前記第1走査装置及び前記第2走査装置は、前記第1制御光信号と前記第2制御光信号とが同時に同一の前記光記憶素子に照射されないよう前記第1制御光信号及び前記第2制御光信号をそれぞれ走査することを特徴としている。
本発明によれば、第1制御光信号及び第2制御光信号の各々を制御することで、任意のタイミングで光信号の高速な書き込み及び読み出しを行うことができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態による光記憶素子及び光記憶装置について詳細に説明する。尚、以下の説明においては、必要であれば図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。図1に示す通り、本実施形態の光記憶装置10は、記憶素子基板11、光信号照射装置12、書込制御光走査装置13、読取制御光走査装置14、及び光信号出力装置15を含んで構成される。記憶素子基板11は、光信号を記憶する配列された複数の光記憶素子20(図2参照)を基板上に備える。尚、光記憶素子20の構成の詳細は後述する。
光信号照射装置12は、記憶素子基板11の+Z方向側に配置され、入射する波長λ1の光信号を記憶素子基板11の照射面11aの全面に照射する。光信号照射装置12によって記憶素子基板11に照射される光信号の波長λ1は例えば1.55μmである。書込制御光走査装置13は、光信号照射装置12と同様に記憶素子基板11の+Z方向側に配置され、光信号を記憶素子基板11に書き込むための書込制御光信号(第1制御光信号)を記憶素子基板11上で走査する。
ここで、書込制御光走査装置13は、記憶素子基板11に照射される光信号に同期して記憶素子基板11を走査する。つまり、光信号照射装置12によって1ビット分の光信号が記憶素子基板11に照射される度に、記憶素子基板11上の異なる光記憶素子に書込制御光信号が照射されるよう書込制御光信号を走査する。図1に示す例では、書込制御光走査装置13は、記憶素子基板11のX方向における一端から他端まで書込制御光信号を走査し、その走査をY方向に繰り返す走査を行っている。つまり、書込制御光走査装置13は、主走査方向がX方向に設定されており、副走査方向がY方向に設定されている。尚、書込制御光信号の波長λ2は例えば1.3μmである。
読取制御光走査装置14は、光信号照射装置12と同様に、記憶素子基板11の+Z方向側に配置され、記憶素子基板11に書き込まれた光信号を読み取るための読取制御光信号(第2制御光信号)を記憶素子基板11上で走査する。ここで、読取制御光走査装置14は、上記の書込制御光走査装置13と同様に、記憶素子基板11に照射される光信号に同期して記憶素子基板11を走査しても良く、光信号に同期せずに(非同期で)記憶素子基板11を走査しても良い。但し、本実施形態では、書込制御光走査装置13による書込制御光信号の走査が行われている最中は読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査は行われず、読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査が行われている最中は書込制御光走査装置13による書込制御光信号の走査及び光信号照射装置12による光信号の照射が行われない。
図1に示す例では、読取制御光走査装置14の主走査方向及び副走査方向は、書込制御光走査装置13の主走査方向及び副走査方向とそれぞれ同じ方向に設定されている。読取制御光信号の波長λ3は記憶素子基板11に照射される光信号と同様の1.55μmである。尚、ここでは読取制御光信号の波長と光信号の波長が等しい場合を例に挙げて説明するが、これらの信号の波長は異なっていても良い。また、図1に示す例では、光信号照射装置12の+X方向側に書込制御光走査装置13が配置され、−X方向側に読取制御光走査装置14が配置されているが、記憶素子基板11の+Z方向側であればこれらの配置は図1に示す例には制限されない。光信号出力装置15は、記憶素子基板11の+Z方向側に配置され、記憶素子基板11で反射された読取制御信号を例えば光ファイバ(図示省略)に出力する。
次に、記憶素子基板11に形成される光記憶素子について詳細に説明する。図2は記憶素子基板11に形成されている光記憶素子の上面透視図であり、図3は記憶素子基板11に形成されている光記憶素子の電気的な等価回路である。1つの光記憶素子20の大きさは数十μm角〜数百μm角程度であり、この構成の光記憶素子20が記憶素子基板11上にX方向及びY方向に配列されている。図2,3に示す通り、記憶素子基板11に形成される1つの光記憶素子20は、フォトダイオード21,22、共鳴トンネルダイオード23、及び電界吸収型光変調素子24、並びに抵抗25を含んで構成される。
フォトダイオード21は、光信号照射装置12によって照射される光信号(波長λ1)を受光して電気信号に変換する。フォトダイオード22は、書込制御光走査装置13によって走査される書込制御光信号(波長λ2)を受光して電気信号に変換する。これらフォトダイオード21,22は、図3に示す通り並列に接続されており、各々のカソード電極にはバイアス電圧V1が印加され、各々のアノード電極は接続点C1に接続されている。尚、接続点C1には、一方の電極にバイアス電圧V2が印加される抵抗25の他方の電極が接続されている。
共鳴トンネルダイオード23は、量子井戸構造を有しており、この量子井戸により電子の共鳴トンネリング現象を起こさせる負性抵抗スイッチ素子である。この共鳴トンネルダイオード23の一方の電極は接続点C1に接続されており、他方の電極にはバイアス電圧−V3が印加される。共鳴トンネルダイオード23は、量子力学的共鳴効果を有することから、100Gbps以上での高速電気信号に対するスイッチング動作が可能である。
電界吸収型光変調素子24は、共鳴トンネルダイオード23のスイッチ動作により透過率が変化する素子であり、図3に示す通り、カソード電極が接続点C1に接続され、アノード電極にはバイアス電圧V4が印加される。この電界吸収型光変調器24には、読取制御光走査装置14によって走査される読取制御光信号(波長λ3)が照射され、共鳴トンネルダイオード23が所定の状態に遷移している場合にのみ照射される読取制御信号を透過する。
ここで、図2に示す通り、電界吸収型光変調器24の両端には電界吸収型光変調器24を挟むように一対の反射ミラー25が形成されている。この反射ミラー25は、その鏡面がXY平面に対してほぼ45°の角度をなし、且つ互いの鏡面がほぼ90°の角度をなすよう形成されている。この反射ミラー25の何れか一方に読取制御光走査装置14からの読取制御光信号(波長λ3)が照射される。他方の反射ミラー25は、電界吸収型光変調器24を透過した電界吸収型光変調器24を光信号出力装置15に向けて反射する。
図2に示す通り、フォトダイオード21,22、共鳴トンネルダイオード23、及び電界吸収型光変調素子24は記憶素子基板11上に形成されており、フォトダイオード21,22の受光面は、記憶素子基板11の照射面11a側に形成されている。次に、フォトダイオード21,22、共鳴トンネルダイオード23、及び電界吸収型光変調素子24の構成について説明する。図4は、図2中のA−A線に沿う断面の模式図である。
図4に示す構成は、図5に示す化合物半導体の多層構造が形成された基板に対してエッチング処理等の処理を施すことにより形成される。図5は、化合物半導体の多層構造を示す図である。尚、図4,図5においては、理解を容易にするために、各層の厚みを誇張して図示している。図5に示す多層構造は、InP基板100上に、P−InP層101、(u)−InGaP層102、n−InP層103、n−InGaAs層104、n−InGaAs層105、AlAs(InAlAs)層106、(i)−InGaAs層107、AlAs(InAlAs)層108、n−InGaAs層109、n−InGaAs層110、n−InGaAs層111、(n)−InP層112を順に積層した構造である。そして、Zn拡散領域113が、n−InGaAs層111及び(n)−InP層112の一部に形成されている。
以上の化合物半導体の多層構造に対してエッチングを行い、図4に示す通り、電極114、絶縁膜115、配線116を形成する。この結果、n−InGaAs層110〜Zn拡散領域113でフォトダイオード22を形成し、n−InGaAs層104〜n−InGaAs層110で共鳴トンネルダイオード23を形成し、p−InP層101〜n−InGaAs層104で電界吸収型光変調素子24を形成する。尚、図4においてはフォトダイオード21の図示を省略しているが、フォトダイオード21はフォトダイオード22とほぼ同様の構成である。このように、フォトダイオード21,22、共鳴トンネルダイオード23、及び電界吸収型光変調器24は、同一基板(InP基板100)上に形成される。
次に、光記憶素子20の動作について説明する。図6は、共鳴トンネルダイオード23の電圧−電流特性を示す図である。図6では、横軸に共鳴トンネルダイオード23の電極間に印加される電圧Vとっており、縦軸に共鳴トンネルダイオード23に流れる電流Iをとっている。
いま、図3中に示す抵抗25の抵抗値をRとし、フォトダイオード21に対する光信号(波長λ1)の照射、フォトダイオード22に対する書込制御光信号(波長λ2)の照射、及び電界吸収型光変調素子24に対する読取制御光信号(波長λ3)の照射が何れも無い状態であるとする。この状態では、共鳴トンネルダイオード23の電流・電圧は、図6中の負荷直線L1と共鳴トンネルダイオード23の電圧−電流特性を示す曲線との交点Aで与えられる。尚、負荷直線L1は、抵抗25の抵抗値Rと図3中に示すバイアス電圧V2,V3によって決定される。
ここで、フォトダイオード21に対する光信号(波長λ1)及びフォトダイオード22に対する書込制御光信号(波長λ2)の両方の照射を行うと、共鳴トンネルダイオード23に流れ込む電流量が増加する。これにより、図6中の負荷直線L1から負荷直線L2に動き、共鳴トンネルダイオード23の電流・電圧は、負荷直線L2と共鳴トンネルダイオード23の電圧−電流特性を示す曲線との交点Bで与えられる。
この状態から、フォトダイオード21に対する光信号(波長λ1)の照射及びフォトダイオード22に対する書込制御光信号(波長λ2)の照射を停止すると、共鳴トンネルダイオード23は図6中の交点Bから元の交点Aに遷移せずに交点Cに遷移する。この状態に遷移している共鳴トンネルダイオード23を初期状態に戻すには、制御電圧としてのバイアス電圧V2,V3を所定の電圧値(例えば、0[V])にする。
図1に示す通り、本実施形態では光信号照射装置12により波長λ1の光信号を記憶素子基板11の照射面11aの全面に照射している。このため、照射面11aに照射される光信号が「1」であり、且つ、書込制御光走査装置13からの書込制御光信号(波長λ2)が照射されたときにのみ、その書込制御光信号が照射された共鳴トンネルダイオード23の状態が図6中の交点Aから交点Bに遷移するようにバイアス電圧V2,V3の電圧値及び抵抗25の抵抗値Rが設定されている。つまり、書込制御光信号が照射されても照射される光信号が「0」である場合、又は照射される光信号が「1」であっても書込制御光信号が照射されない場合は、共鳴トンネルダイオード23の状態は、図6中の交点Aから交点Bに遷移しないようバイアス電圧V2,V3及び抵抗25の抵抗値Rが設定されている。
かかる設定を行うことで、複数設けられた光記憶素子20のうちの1つの光記憶素子20に1ビットの光信号を電気信号に変換して記憶させることができる。また、前述した通り、書込制御光走査装置13は、記憶素子基板11に照射される光信号に同期して記憶素子基板11を走査しているため、入力される光信号の各ビットを走査している光記憶素子20に順次記憶させることができる。
また、図3に示す電界吸収型光変調素子24に印加されるバイアス電圧V4は、共鳴トンネルダイオード23が図6に示す交点Cの状態にあるときに電界吸収型光変調素子24が波長λ3の読取制御光信号を透過し、図6に示す交点Aの状態にあるときに電界吸収型光変調素子24が波長λ3の読取制御光信号を透過しないよう設定される。
かかる設定を行うことで、1ビットの光信号を電気信号として記憶している光記憶素子20に設けられた電界吸収型光変調素子24に読取制御光信号が反射ミラー25を介して入射された場合には、入射された読取制御光信号は電界吸収型光変調素子24を透過し、1ビットの光信号を電気信号として記憶していない光記憶素子20に設けられた電界吸収型光変調素子24に読取制御光信号が反射ミラー25を介して入射された場合には、入射された読取制御光信号は電界吸収型光変調素子24を透過しない。
電界吸収型光変調素子24を透過した読取制御光信号は、反射ミラー25で反射されて光信号出力装置15から出力される。これにより、光記憶素子20に電気信号として記憶されている1ビットの光信号を読み取ることができる。また、前述した通り、読取制御光走査装置14は、記憶素子基板11を走査しているため、光記憶素子20に電気信号として記憶されている光信号を順次読み取ることができる。尚、前述した通り、書込制御光走査装置13による書込制御光信号の走査と読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査とは同時に行われないため、光信号の書き込み期間と光信号の読み出し期間とが設けられる。
〔第2実施形態〕
図7は、本発明の第2実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。尚、図7においては、図1に示す本発明の第1実施形態による光記憶装置10が備える構成と同一の構成には同一の符号を付してある。図7に示す光記憶装置30と図1に示す光記憶装置10との相違点は、図7に示す光記憶装置30が遮光部材31を備えており、書込制御光走査装置13による書込制御光信号の走査と読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査とが同時に行われる点である。但し、読取制御光走査装置14は、書込制御光走査装置13からの書込制御光信号が照射されている光記憶素子20に対して同時に読取制御光信号が照射されないように読取制御光信号を走査する。
遮光部材31は、光信号照射装置12と記憶素子基板11との間においてXY面に平行な面内で移動可能に構成されており、光信号照射装置12によって照射される光信号の一部を遮光するために設けられる。つまり、本実施形態においても光信号照射装置12によって光信号が記憶素子基板11の照射面11aの全面に照射されるが、信号光の波長λ1と読取制御光信号の波長λ3が同一であり、これらが同時に記憶素子基板11に照射される場合には、読取制御光信号による読み取り制御ができなくなる。このため、少なくとも読取制御光信号が照射される光記憶素子20に対する光信号の照射を遮光部材31により遮光して、光信号の書き込み及び読み取りの同時実行を可能としている。
遮光部材31による光信号の遮光領域は、上述の通り、少なくとも読取制御光信号が照射される光記憶素子20が含まれる領域であるが、書込制御光信号が照射される光記憶素子20への光信号の照射は確保する必要がある。このため、遮光部材31による光信号の遮光領域は、少なくとも書込制御光信号が照射される光記憶素子20を除き、読取制御光信号が照射される光記憶素子20が含まれる領域であれば、任意の領域に設定することができる。この遮光部材31が読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査と同期して移動することにより、光信号の書き込みと読み出しとを同時に行うことができる。
〔第3実施形態〕
図8は、本発明の第3実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。尚、図8においては、図1に示す本発明の第1実施形態による光記憶装置10が備える構成と同一の構成には同一の符号を付してある。図8に示す光記憶装置40と図1に示す光記憶装置10との相違点は、図1に示す光信号照射装置12に代えて光信号照射装置41を備えた点、及び書込制御光走査装置13による書込制御光信号の走査と読取制御光走査装置14による読取制御光信号の走査とが同時に行われる点である。但し、読取制御光走査装置14は、書込制御光走査装置13からの書込制御光信号が照射されている光記憶素子20に対して同時に読取制御光信号が照射されないように読取制御光信号を走査する。
光信号照射装置41は、記憶素子基板11上の一部にのみ光信号を走査しつつ照射する点において、記憶素子基板11の全面に光信号を照射する光信号照射装置12と相違する。具体的に、光信号照射装置41は、少なくとも書込制御光走査装置13からの書込制御光信号が照射されている光記憶素子が含まれる領域に光信号を照射する。但し、光信号照射装置41による光信号の照射領域は、読取制御光走査装置14による読取制御光信号が照射される光記憶素子20が含まれないように設定される。
光信号照射装置41が記憶素子基板11上における上記の領域にのみ光信号を走査しつつ照射することにより、書き込みが行われる光記憶素子には光信号照射装置41からの光信号と書込制御光走査装置13からの書込制御光信号とが照射される一方、読み取りが行われる光記憶素子には読取制御光走査装置14からの読取制御光信号のみが照射される。これにより、光信号の書き込みと読み出しとを同時に行うことができる。
以上説明した第1実施形態による光記憶装置10は、書き込み及び読み取りを同時に行うことができなかったが、第2実施形態による光記憶装置30及び第3実施形態による光記憶装置40は、書き込み及び読み取りを同時に行うことができる。また、その書き込み及び読み出しは任意のタイミングで行うことができる。このため、光記憶装置30,40は、例えば光パケット通信におけるデータ衝突を回避するデータ衝突回避装置として用いることができる。
図9は、本発明の実施形態による光記憶装置30,40をデータ衝突回避装置として用いた例を示す図である。図9に示す例では、光信号を伝播する2つの光ファイバF1,F2が設けられており、これらが合波部50で接続されている。かかる伝播路において、光ファイバF1,F2の各々を伝播してきた光信号は合波部50で合波されることになるが、光ファイバF1,F2の各々を伝播する光信号の間に時間的なずれがあると合波部50においてデータ衝突を起こしてしまう。
このため、光ファイバF1,F2の何れか一方(図9に示す例では光ファイバF2)に光記憶装置30(又は光記憶装置40)を設け、光ファイバF1中を伝播する光信号と光ファイバF2中を伝播する光信号との時間的なずれを補正して光パケットのデータ衝突を回避する。光記憶装置30,40は、読取制御光走査装置14からの読取制御光信号の走査を任意のタイミングで制御することができるため、光記憶装置30,40に記憶された光信号を任意のタイミングで読み取ることができる。このため、光ファイバF1中を伝播する光信号と光ファイバF2中を伝播する光信号との時間的なずれを補正することができる。また、本実施形態の光記憶装置30,40は、従来の光遅延回路を用いた光記憶装置と異なり記憶した光信号を任意のタイミングで読み取ることができるため、光パケットの密度が高くなっても対応することができる。
以上、本発明の実施形態による光記憶素子及び光記憶装置について説明したが、本発明は上記実施形態に制限される訳ではなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態ではフォトダイオード21,22を並列に接続した構成を例に挙げて説明したが、これらは直列に接続されていても良い。
本発明の第1実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。 記憶素子基板11に形成されている光記憶素子の上面透視図である。 記憶素子基板11に形成されている光記憶素子の電気的な等価回路である。 図2中のA−A線に沿う断面の模式図である。 化合物半導体の多層構造を示す図である。 共鳴トンネルダイオード23の電圧−電流特性を示す図である。 本発明の第2実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態による光記憶装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態による光記憶装置30,40をデータ衝突回避装置として用いた例を示す図である。
符号の説明
10 光記憶装置
11 記憶素子基板(基板)
12 光信号照射装置
13 書込制御光走査装置(第1走査装置)
14 読取制御光走査装置(第2走査装置)
20 光記憶素子
21 フォトダイオード(第1光電変換素子)
22 フォトダイオード(第2光電変換素子)
23 共鳴トンネルダイオード
24 電界吸収型光変調素子
30 光記憶装置
31 遮光部材(遮光装置)
40 光記憶装置
41 光信号照射装置

Claims (8)

  1. 光信号を記憶する光記憶素子において、
    前記光信号を電気信号に変換する第1光電変換素子と、
    前記光信号の書き込みを制御する第1制御光信号を電気信号に変換する第2光電変換素子と、
    前記第1光電変換素子で変換された電気信号と前記第2光電変換素子で変換された電気信号との双方が入力された場合に、所定の状態に遷移して当該状態を維持することで前記光信号を記憶する共鳴トンネルダイオードと、
    前記共鳴トンネルダイオードが前記所定の状態である場合にのみ、前記共鳴トンネルダイオードに記憶された前記光信号の読み出しを制御する第2制御光信号を透過する電界吸収型光変調素子
    を含むことを特徴とする光記憶素子。
  2. 前記共鳴トンネルダイオードは、印加される所定の制御電圧の制御により前記所定の状態から初期状態に遷移することを特徴とする請求項1記載の光記憶素子。
  3. 前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子はフォトダイオードであり、
    前記共鳴トンネルダイオードには前記所定の制御電圧として所定のバイアス電圧が印加されている
    ことを特徴とする請求項2記載の光記憶素子。
  4. 光信号を記憶する光記憶装置において、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の光記憶素子を複数備える基板と、
    前記光信号を前記基板全体に亘って照射する光信号照射装置と、
    前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第1制御光信号を走査する第1走査装置と、
    前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第2制御光信号を走査する第2走査装置と
    を備えることを特徴とする光記憶装置。
  5. 少なくとも前記基板上の前記第2制御光信号が照射される部位に対する前記光信号の照射を遮断する遮光装置を備えることを特徴とする請求項4記載の光記憶装置。
  6. 前記光信号照射装置及び前記第1走査装置は、前記光信号の書き込み時にのみ前記光信号の前記基板上への照射及び前記第1制御光信号の走査をそれぞれ行い、
    前記第2走査装置は、前記光信号の読み出し時にのみ前記第2制御光信号の走査を行う
    ことを特徴とする請求項4記載の光記憶装置。
  7. 光信号を記憶する光記憶装置において、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の光記憶素子を複数備える基板と、
    前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第1制御光信号を走査する第1走査装置と、
    前記光記憶素子を備える前記基板上で前記第2制御光信号を走査する第2走査装置と、
    前記基板上における少なくとも前記第1制御光信号が照射される部位を含んで前記第2制御光信号が照射される部位を含まない部位に前記光信号を照射する光信号照射装置と
    を備えることを特徴とする光記憶装置。
  8. 前記第1走査装置及び前記第2走査装置は、前記第1制御光信号と前記第2制御光信号とが同時に同一の前記光記憶素子に照射されないよう前記第1制御光信号及び前記第2制御光信号をそれぞれ走査することを特徴とする請求項4、請求項5、及び請求項7の何れか一項に記載の光記憶装置。
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