JP4425374B2

JP4425374B2 - Sealer composition for root canal filling

Info

Publication number: JP4425374B2
Application number: JP20142399A
Authority: JP
Inventors: 敬蒲原; 信孝渡邉; 正雄安蒜
Original assignee: GC Corp
Current assignee: GC Corp
Priority date: 1999-07-15
Filing date: 1999-07-15
Publication date: 2010-03-03
Anticipated expiration: 2019-07-15
Also published as: JP2001031519A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科治療の根管治療に於いてガッタパーチャポイントと共に用いて根管壁とガッタパーチャポイントとの隙間を封鎖するための根管充填用シーラー組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
歯科治療に於いて歯髄疾患及び根尖歯周疾患の治療を行う際に、抜髄後の根管内に材質的に安定な物質を充填し、根管内の空隙を完全に封鎖し根管と歯周組織との間及び根管と口腔との間の感染経路を遮断して根尖部の創傷を保護する根管治療が広く行われている。この処置を行う際に現在最も多く用いられている方法は、抜髄後の根管内にガッタパ−チャ及び／又はトランスポリイソプレンと酸化亜鉛とを主成分とするガッタパーチャポイントと呼ばれる細い針状の根管充填材を充填しセメントなどで封鎖する方法である。
【０００３】
このガッタパーチャポイントを用いた根管の充填は、複数本のガッタパーチャポイントを順次根管内に充填する側方加圧充填法と呼ばれる方法で一般的に行われている。この時、ガッタパーチャポイントを根管内に緻密に充填することが必要であるが、ガッタパーチャポイントは予め針状に成形されているため根管壁に対する密着性が不充分であり、根管充填用シーラーと呼ばれるペースト状材料をガッタパーチャポイントに塗布し根管壁とガッタパーチャポイントとの隙間を埋める方法が行われている。
【０００４】
この根管充填用シーラーとして現在広く使用されているものは、酸化亜鉛とユージノールを主成分とした材料である。この酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーは、酸化亜鉛を主成分とする液又は粉末とユージノールを主成分とする液とを練和することにより硬化する。この酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーは室温でペースト状であるため、ガッタパーチャポイントへの塗布が容易であり、また比較的硬化時間が長いため充填操作を余裕を持って行えるという特徴を持っている。
【０００５】
しかし、酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーは、根管壁とガッタパーチャポイントとの隙間を埋めることはできるが、根管壁及びガッタパーチャーポイントの双方に対する密着性に劣り、臨床に於ける根管の封鎖性が充分ではないという欠点がある。また、ユージノールは生体に対する為害作用があり安全性に問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するため、従来の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーと同等の操作性を有し、現在多用されている酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーよりもガッタパーチャポイントと根管壁との双方に対する密着性に優れ、しかもより安全性の高い根管充填用シーラ組成物を提供することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はガッタパーチャポイントと同系の材料で根管充填用シーラー組成物を作製することを目的として前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、ガッタパーチャポイントの主成分の一つであるガッタパーチャ及び／又はトランスポリイソプレンに、粘着性を付与し根管壁に対する密着性の向上を目的として特定分子量のポリブテンとエステルガムとを含有させると共に、従来の酸化亜鉛・ユージノール系材料と同等の塗布操作性を与える成分として特定分子量のイソパラフィンを含有させ、加えて硬さとＸ線不透過性とを与える目的で特定の無機充填材を加えて根管充填用シーラーを作製すると、ガッタパーチャポイントと根管壁とに対する密着性が良好で従来の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーと同等の操作性を持ち、更にユージノールを使用せずより安全性の高い根管充填材用シーラー組成物が得られることを究明して本発明を完成したのである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
即ち、本発明は、
Ａ）ガッタパーチャ及び／又はトランスポリイソプレン０.５〜１０重量％
Ｂ）数平均分子量６００〜４０００のポリブテン０.１〜２０重量％
Ｃ）エステルガム０.１〜２０重量％
Ｄ）数平均分子量２００〜４５０のイソパラフィン０.１〜３０重量％
Ｅ）酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化チタン,水酸化カルシウム，酸化ジルコニウムより選ばれた１種又は２種以上の無機充填材２０〜９５重量％
から成ることを特徴とする根管充填用シ−ラ−組成物である。
【０００９】
Ａ成分のガッタパーチャ及び／又はトランスポリイソプレンは、根管充填用シーラーとしての基本的な強度や成形性を与えると共に、同成分が配合されているガッタパーチャポイントとの密着性の向上に極めて有効に作用する。ガッタパーチャは天然の樹脂であって種々の化合物の混合物である。トランスポリイソプレンはこのガッタパーチャの主成分を成す樹脂であり、天然のガッタパーチャに代わるものとして合成により作製され使用されている樹脂である。このＡ成分は本発明に係る根管充填用シーラー組成物中に０.５〜１０重量％必要である。０.５重量％未満では根管充填用シーラーに充分な強度を与えることができなくなると共にガッタパーチャポイントとの密着性が悪くなるため、根管内での封鎖性が低下する。また、１０重量％を超えると根管充填用シーラー組成物の軟化温度が上がってしまい、操作性が劣る。
【００１０】
Ｂ成分の数平均分子量６００〜４０００のポリブテンは、次に示すＣ成分のエステルガムと共に用いることにより根管充填用シーラー組成物に粘着性を与え根管壁に対する密着性を向上させる作用を有する。このポリブテンは、イソブチレンを主体とし若干の１−ブテンが共重合した液状ポリマーであり、数平均分子量が６００〜４０００のものが適当である。この数平均分子量が６００未満であるとＣ成分と共存させた時の粘着性が低くなって根管壁に対する密着性が劣ると共に、ガッタパーチャポイントに塗布し根管内に充填する際に流動性が急速に失われる傾向がある。また数平均分子量が４０００を超えると加熱軟化後の流動性が得難くなる。中でも、このＢ成分の数平均分子量が１０００〜３０００であると、Ｃ成分との作用による根管に対する密着性が良いので好ましい。またポリブテンは、０．１重量％未満であるとその効果は充分ではなく、２０重量％を超えると根管充填用シーラーの強度が著しく低下してくる。中でもこのＢ成分が０．５〜１０重量％であると、操作できる時間も適当であり根管壁に対する密着性も充分あり、しかも適度な強度が出るので好ましい。
【００１１】
Ｃ成分のエステルガムは、前記のようにＢ成分と共に用いることにより根管充填用シーラー組成物に粘着性を与え、根管壁に対する密着性を向上させる効果がある。このＣ成分であるエステルガムは、ロジンをグリセリンでエステル化したものが一般的であるが、水素化ロジンをグリセリンでエステル化したものも使用することができる。このエステルガムは、根管充填用シーラー組成物中に０．１重量％未満であるとＢ成分と共存した時の根管壁に対する密着性が充分ではなく、２０重量％を超えると過度に粘着性が生じ、根管内から除去しなければならない場合に除去が非常に困難となってくる。中でも、このＣ成分が０．５〜１０重量％であると根管壁に対する密着性が適度であり好ましい。
【００１２】
Ｄ成分の数平均分子量２００〜４５０のイソパラフィンは、根管充填用シーラー組成物に従来の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーと同等の操作性を与える作用、即ち根管充填用シーラー組成物をガッタパーチャポイントが軟化し始める温度（約６０℃）よりも低い温度（約４５℃〜５０℃）でガッタパーチャポイントに塗布可能なペースト状とする作用を有する。このＤ成分であるイソパラフィンは石油留分中より抽出することによって得られるもので、中でも本発明に係る根管充填用シーラー組成物に於いて使用する数平均分子量２００〜４５０のイソパラフィンは通常のパラフィンと比較して室温付近での柔軟性や伸びに優れており、熱による膨張・収縮が小さいため好適に使用できる。数平均分子量が２００未満であると根管充填用シーラーとしての強度が不足し、数平均分子量が４５０を超えるとイソパラフィンの軟化点が高くなり、低温での流動性が悪化しガッタパーチャポイントへの塗布が難しくなる。
このイソパラフィンは根管充填用シーラー組成物中に０．１重量％〜３０重量％配合されることが必要であり、０．１重量％未満であると添加した効果が充分得られず、３０重量％を超えると根管充填用シーラーとしての強度を得ることが難しくなる。中でも、このＤ成分が１〜１０重量％であるとガッタパーチャポイントに塗布する操作も行い易く好ましい。
【００１３】
Ｅ成分の酸化亜鉛，硫酸バリウム，酸化チタン，水酸化カルシウム，酸化ジルコニウムより選ばれた１種又は２種以上の無機充填材は、根管充填用シーラーに硬さとＸ線不透過性とを与える効果を有し、その含有量は２０〜９５重量％が適当である。２０重量％未満であると根管充填用シーラーとしての硬さが不充分であり、レントゲンでの確認もほとんどできなくなる。また、９５重量％を超えると根管内に充填する際の流動性が極めて低下してしまい充填操作性が悪化する。このＥ成分は５０〜８５％であると硬さがありレントゲンによる確認も容易であるため好ましい。
なお、本発明に係る根管充填用シーラー組成物には、その特性を失わない範囲で各種の無機及び／又は有機の着色剤や抗菌剤などを加えても良い。
【００１４】
【実施例】
次に本発明に係る根管充填用シーラー組成物について実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれ等に限定されるものではない。
【００１５】
＜実施例１＞
トランスポリイソプレン５重量％
ポリブテン（数平均分子量：２９００）５重量％
エステルガム（ロジンのグリセリンエステル）５重量％
イソパラフィン（数平均分子量：３５０）５重量％
酸化亜鉛５０重量％
硫酸バリウム３０重量％
【００１６】
上記各成分を秤量し、加圧ニーダーにて１１０〜１２０℃の条件下で加熱練和して根管充填用シーラー組成物を作製した。作製した根管充填用シーラー組成物について以下の試験方法により、封鎖性，ガッタパーチャポイントとの密着性，流動性の試験を行った。結果は表１に纏めて示した。
【００１７】
ａ）封鎖性
抜歯後、１０％ホルマリン溶液中に保存された標準的なヒト上顎側切歯３０歯を試料とした。切端を削除し髄室開拡後のヒト上顎側切歯を、通常の根管拡大操作で根管形成を行った。５０℃に加熱・軟化した根管充填用シーラー組成物をガッタパーチャポイント（製品名：ジーシーガッタパーチャポイント，株式会社ジーシー製）に塗布し、根管形成した根管に側方加圧充填法にて充填した。
前記試料を３７℃恒温器内で０.６％ロ−ダミン水溶液に７日浸漬後、根管からガッタパーチャポイントを撤去し根管内に進入した色素の長さを測定した。
【００１８】
ｂ）ガッタパーチャポイントとの密着性
ガッタパーチャポイント（製品名：ジーシーガッタパーチャポイントNo．４５，株式会社ジーシー製）に、５０℃に加熱し軟化した根管充填用シーラー組成物を塗布して冷却した後、ガッタパーチャポイントの中程を１８０゜折り曲げ、周囲に付着している根管充填用シーラー組成物のガッタパーチャポイント表面からの剥離の様子を目視にて観察した。
【００１９】
ｃ）流動性
作製した根管充填用シーラー組成物を日本歯科材料工業協同組合規格（団体規格 JDMAS 361）「歯科用根管充てん（填）シーラー」の「3.3 流動性」の試験方法を準用して５０℃の条件下での流動性を測定した。この値が大きい程、組成物が流動し易いことを表す。
【００２０】
実施例２
トランスポリイソプレン２.０重量％
ポリブテン（数平均分子量：３７００）９.５重量％
エステルガム（ロジンのグリセリンエステル）２.５重量％
イソパラフィン（数平均分子量：４５０）２.０重量％
酸化亜鉛８４.０重量％
上記各成分を秤量し、実施例１と同様の方法で根管充填用シーラー組成物を作製し、実施例１と同様の試験を行った。結果を表１に纏めて示した。
【００２１】
実施例３
トランスポリイソプレン１０重量％
ポリブテン（数平均分子量：６３０）３重量％
エステルガム（水添ロジンのグリセリンエステル）４重量％
イソパラフィン（数平均分子量：２００）９重量％
酸化ジルコニウム７４重量％
上記各成分を秤量し、実施例１と同様の方法で根管充填用シーラー組成物を作製し、実施例１と同様の試験を行った。結果を表１に纏めて示した。
【００２２】
実施例４
トランスポリイソプレン８重量％
ポリブテン（数平均分子量：１６００）１重量％
エステルガム（ロジンのグリセリンエステル）１重量％
イソパラフィン（数平均分子量：３５０）２０重量％
水酸化カルシウム７０重量％
上記各成分を秤量し、実施例１と同様の方法で根管充填用シーラー組成物を作製し、実施例１と同様の試験を行った。結果を表１に纏めて示した。
【００２３】
比較例１
市販の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーとして「商品名：キャナルス」（昭和薬品化工株式会社製）を用いた。封鎖性，ガッタパーチャポイントとの密着性試験，流動性試験の各試験は使用説明書に基づいて粉と液とを練和したものを用い、２５℃で試験した以外は実施例１と同様にして行った。結果を表１に纏めて示した。
【００２４】
【表１】

【００２５】
表１から明らかなように、本発明に係る根管充填用シーラー組成物は、ガッタパーチャポイントと良好に密着し、色素の侵入も少ないことから根管壁との密着性も高いことが確認できた。また、流動性も従来の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーと同等であり実際の塗布性も良好であった。
これに対し、比較例１の従来から使用されている酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーは、ガッタパーチャポイントとの密着性が悪く、封鎖性も不充分であった。
【００２６】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に係る根管充填用シーラー組成物は、ガッタパ−チャポイントと根管壁との双方に対する密着性が高く、しかも従来の酸化亜鉛・ユージノール系根管充填用シーラーと同等の流動性があり優れた操作性を有し、構成にユージノールを使用しないため安全性が高い根管充填用シーラー組成物である。
このように、従来の根管充填用シーラーでは不充分であった各種特性を格段に向上させることができる本発明に係る根管充填用シーラー組成物の歯科界に貢献する価値は非常に大きなものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sealer composition for filling a root canal for sealing a gap between a root canal wall and a gutta-percha point in a root canal treatment of a dental treatment.
[0002]
[Prior art]
When treating dental pulp diseases and apical periodontal diseases in dental treatment, the root canal after filling is filled with a material that is stable in material, and the space in the root canal is completely sealed. BACKGROUND OF THE INVENTION Root canal treatment that protects the apical wound by blocking the infection pathway between the periodontal tissue and between the root canal and the oral cavity is widely performed. The most commonly used method at the time of this treatment is a thin needle-like root called a gutta percha point and / or a gutta percha point mainly composed of transpolyisoprene and zinc oxide in the root canal after extraction. This is a method in which a tube filler is filled and sealed with cement or the like.
[0003]
The root canal filling using the gutta-percha points is generally performed by a method called a lateral pressure filling method in which a plurality of gutta-percha points are sequentially filled in the root canal. At this time, it is necessary to densely fill the gutta-percha point into the root canal, but since the gutta-percha point is pre-shaped into a needle shape, the adhesion to the root canal wall is insufficient, and the root canal filling sealer A paste-like material called gutta-percha point is applied to fill the gap between the root canal wall and the gutta-percha point.
[0004]
What is currently widely used as this root canal filling sealer is a material mainly composed of zinc oxide and eugenol. This zinc oxide / eugenol root canal filling sealer is cured by kneading a liquid or powder containing zinc oxide as a main component and a liquid containing eugenol as a main component. This zinc oxide / eugenol root canal filling sealer is paste-like at room temperature, so it can be easily applied to gutta-percha points and has a relatively long curing time, so that filling operations can be performed with a margin. ing.
[0005]
However, the zinc oxide / eugenol root canal filling sealer can fill the gap between the root canal wall and the gutta-percha point, but it has poor adhesion to both the root canal wall and the gutta-percha point, and it is in root in clinical practice. There is a disadvantage that the sealing performance of the tube is not sufficient. Eugenol has a harmful effect on the living body and has a safety problem.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In order to eliminate the drawbacks of the prior art, the present invention has the same operability as a conventional zinc oxide / eugenol root canal filling sealer and is widely used at present, a zinc oxide / eugenol root canal filling sealer. It is an object of the present invention to provide a sealer composition for filling a root canal that is superior in adhesion to both the gutta-percha point and the root canal wall and that is safer.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research aimed at solving the above-mentioned problems for the purpose of producing a sealer composition for root canal filling with a material similar to the gutta percha point, the present inventors have found that gutta percha and / or Or trans-polyisoprene contains polybutene of specific molecular weight and ester gum for the purpose of imparting tackiness and improving adhesion to the root canal wall, and has the same coating operability as conventional zinc oxide / eugenol-based materials. When an isoparaffin having a specific molecular weight is added as a component to be added and a specific inorganic filler is added for the purpose of giving hardness and radiopacity, a sealer for root canal filling is produced. Good adhesion and operability equivalent to conventional zinc oxide / eugenol root canal filling sealers. By investigation that safer root canal filling material sealer composition without the use of eugenol, is obtained than the present invention has been completed.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
That is, the present invention
A) Gutta-percha and / or trans polyisoprene 0.5 to 10% by weight
B) 0.1 to 20% by weight of polybutene having a number average molecular weight of 600 to 4000
C) Ester gum 0.1-20% by weight
D) 0.1-30% by weight of isoparaffin having a number average molecular weight of 200-450
E) One or more inorganic fillers selected from zinc oxide, barium sulfate, titanium oxide, calcium hydroxide, and zirconium oxide 20 to 95% by weight
A sealer composition for filling a root canal.
[0009]
A component gutta percha and / or trans polyisoprene provides basic strength and formability as a sealer for root canal filling, and is extremely effective in improving adhesion to gutta percha points containing the same component. To do. Gutta-percha is a natural resin and a mixture of various compounds. Transpolyisoprene is a resin that constitutes the main component of this gutta percha, and is a resin that is synthetically produced and used as an alternative to natural gutta percha. The component A is required to be 0.5 to 10% by weight in the sealer composition for filling a root canal according to the present invention. If it is less than 0.5% by weight, sufficient strength cannot be given to the root canal filling sealer, and the adhesion to the gutta-percha point becomes poor, so that the sealing performance in the root canal is lowered. On the other hand, if it exceeds 10% by weight, the softening temperature of the root canal filling sealer composition increases, and the operability is poor.
[0010]
The polybutene having a number average molecular weight of 600 to 4000 of the component B has an effect of imparting adhesiveness to the sealer composition for root canal filling and improving the adhesion to the root canal wall when used together with the ester gum of the component C shown below. This polybutene is a liquid polymer in which isobutylene is the main component and some 1-butene is copolymerized, and those having a number average molecular weight of 600 to 4000 are suitable. If this number average molecular weight is less than 600, the cohesiveness when coexisting with the C component is lowered and the adhesion to the root canal wall is inferior, and the fluidity when applied to the gutta-percha point and filled in the root canal It tends to be lost quickly. On the other hand, if the number average molecular weight exceeds 4000, it becomes difficult to obtain fluidity after heat softening. Especially, it is preferable that the number average molecular weight of this B component is 1000-3000, since the adhesiveness with respect to a root canal by the effect | action with C component is good. Further, if the polybutene is less than 0.1% by weight, the effect is not sufficient, and if it exceeds 20% by weight, the strength of the root canal filling sealer is remarkably lowered. Above all, it is preferable that the B component is 0.5 to 10% by weight because the operation time is appropriate, the adhesiveness to the root canal wall is sufficient, and an appropriate strength is obtained.
[0011]
The ester gum of component C has an effect of imparting adhesiveness to the sealer composition for filling the root canal and improving the adhesion to the root canal wall when used together with the component B as described above. The ester gum which is the component C is generally one obtained by esterifying rosin with glycerin, but one obtained by esterifying hydrogenated rosin with glycerin can also be used. If the ester gum is less than 0.1% by weight in the sealer composition for root canal filling, the adhesiveness to the root canal wall when coexisting with the component B is not sufficient, and if it exceeds 20% by weight, it is excessively sticky. Removal occurs and becomes very difficult to remove when it must be removed from within the root canal. Among these, it is preferable that the C component is 0.5 to 10% by weight because the adhesiveness to the root canal wall is appropriate.
[0012]
The isoparaffin having a number average molecular weight of 200 to 450 of the D component gives the rooter filling sealer composition the same operability as a conventional zinc oxide / eugenol root canal filling sealer, that is, the root canal filling sealer composition Has a paste-like action that can be applied to the gutta percha point at a temperature (about 45 ° C. to 50 ° C.) lower than the temperature at which the gutta percha point starts to soften (about 60 ° C.). The isoparaffin as component D is obtained by extraction from petroleum fractions. Among them, the isoparaffin having a number average molecular weight of 200 to 450 used in the sealer composition for root canal filling according to the present invention is ordinary paraffin. Compared to the above, it is excellent in flexibility and elongation near room temperature, and can be suitably used because of its small expansion / contraction due to heat. When the number average molecular weight is less than 200, the strength as a sealer for root canal filling is insufficient, and when the number average molecular weight exceeds 450, the softening point of isoparaffin becomes high, the fluidity at low temperature deteriorates, and application to gutta-percha points. Becomes difficult.
This isoparaffin needs to be blended in the sealer composition for filling the root canal in an amount of 0.1 wt% to 30 wt%, and if it is less than 0.1 wt%, the added effect cannot be sufficiently obtained, and 30 wt% If it exceeds%, it will be difficult to obtain strength as a root canal sealer. Among these, it is preferable that the D component is 1 to 10% by weight because it is easy to perform an operation of applying to the gutta percha point.
[0013]
One or more inorganic fillers selected from E component zinc oxide, barium sulfate, titanium oxide, calcium hydroxide and zirconium oxide give the root canal sealer hardness and radiopacity. It has an effect, and its content is suitably 20 to 95% by weight. If it is less than 20% by weight, the hardness as a root canal filling sealer is insufficient, and confirmation by X-rays is hardly possible. On the other hand, if it exceeds 95% by weight, the fluidity when filling the root canal is extremely lowered, and the filling operability is deteriorated. This E component is preferably 50 to 85% because it has hardness and is easy to check by X-rays.
In addition, you may add various inorganic and / or organic coloring agents, antibacterial agents, etc. in the range which does not lose the characteristic to the sealer composition for root canal filling which concerns on this invention.
[0014]
【Example】
Next, the sealer composition for root canal filling according to the present invention will be described in detail with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
[0015]
<Example 1>
Trans polyisoprene 5% by weight
Polybutene (number average molecular weight: 2900) 5% by weight
Ester gum (glycerin ester of rosin) 5% by weight
Isoparaffin (number average molecular weight: 350) 5% by weight
Zinc oxide 50% by weight
Barium sulfate 30% by weight
[0016]
Each of the above components was weighed and kneaded with a pressure kneader under conditions of 110 to 120 ° C. to prepare a root canal sealer composition. The prepared sealer composition for root canal filling was tested for sealing property, adhesion to gutta percha point, and fluidity by the following test methods. The results are summarized in Table 1.
[0017]
a) Standard human maxillary incisors stored in a 10% formalin solution after sealing extraction were used as samples. The human maxillary incisor after the incision was removed and the spinal cord was expanded, and root canal was formed by normal root canal enlargement. The root canal filling sealer composition heated and softened to 50 ° C is applied to gutta percha point (product name: GS gutta percha point, manufactured by GC Corporation), and the root canal formed is filled by lateral pressure filling. did.
The sample was immersed in a 0.6% rhodamine aqueous solution in a 37 ° C. incubator for 7 days, the gutta-percha point was removed from the root canal, and the length of the pigment entering the root canal was measured.
[0018]
b) Adhesion with gutta-percha point After applying and cooling the root-canal filling sealer composition heated to 50 ° C. and softened to gutta-percha point (product name: GS gutta percha point No. 45, manufactured by GS Co., Ltd.), The middle part of the gutta-percha point was bent by 180 °, and the state of peeling from the surface of the gutta-percha point of the sealer composition for filling the root canal was observed visually.
[0019]
c) Fluidity prepared root canal filling sealer composition was applied mutatis mutandis to the "3.3 Fluidity" test method of the Japan Dental Materials Industry Cooperative Standard (Group Standard JDMAS 361) "Dental Root Canal Filling Sealer". The fluidity at 50 ° C. was measured. The larger this value, the easier the composition flows.
[0020]
Example 2
Trans polyisoprene 2.0% by weight
Polybutene (number average molecular weight: 3700) 9.5% by weight
Ester gum (glycerin ester of rosin) 2.5% by weight
Isoparaffin (number average molecular weight: 450) 2.0% by weight
Zinc oxide 84.0% by weight
Each of the above components was weighed, a root canal sealing composition was prepared in the same manner as in Example 1, and the same test as in Example 1 was performed. The results are summarized in Table 1.
[0021]
Example 3
Trans polyisoprene 10% by weight
Polybutene (number average molecular weight: 630) 3% by weight
Ester gum (glycerin ester of hydrogenated rosin) 4% by weight
Isoparaffin (number average molecular weight: 200) 9% by weight
Zirconium oxide 74% by weight
Each of the above components was weighed, a root canal sealing composition was prepared in the same manner as in Example 1, and the same test as in Example 1 was performed. The results are summarized in Table 1.
[0022]
Example 4
Trans polyisoprene 8% by weight
Polybutene (Number average molecular weight: 1600) 1% by weight
1% by weight of ester gum (glycerin ester of rosin)
Isoparaffin (number average molecular weight: 350) 20% by weight
Calcium hydroxide 70% by weight
Each of the above components was weighed, a root canal sealing composition was prepared in the same manner as in Example 1, and the same test as in Example 1 was performed. The results are summarized in Table 1.
[0023]
Comparative Example 1
As a commercially available zinc oxide / eugenol root canal filling sealer, “trade name: Canals” (manufactured by Showa Yakuhin Kako Co., Ltd.) was used. Each test of sealing property, adhesion test with gutta-percha point, and fluidity test was carried out in the same manner as in Example 1 except that the powder and liquid were kneaded based on the instruction manual and tested at 25 ° C. went. The results are summarized in Table 1.
[0024]
[Table 1]

[0025]
As can be seen from Table 1, the sealer composition for root canal filling according to the present invention was found to adhere well to the gutta-percha point and to have high adhesion to the root canal wall because of less pigment intrusion. . In addition, the fluidity was equivalent to that of a conventional zinc oxide / eugenol root canal filling sealer, and the actual coating property was also good.
On the other hand, the zinc oxide / eugenol-based root canal filling sealer conventionally used in Comparative Example 1 has poor adhesion to the gutta-percha point and has insufficient sealing properties.
[0026]
【The invention's effect】
As described in detail above, the sealer composition for root canal filling according to the present invention has high adhesion to both the gutta percha point and the root canal wall, and is also a conventional zinc oxide / eugenol-based root canal sealer. It is a sealer composition for filling a root canal that has the same fluidity and excellent operability, and does not use eugenol in its structure.
As described above, the root canal filling sealer composition according to the present invention, which can remarkably improve various properties that were insufficient with the conventional root canal filling sealer, has a great value in contributing to the dental field. It is.

Claims

A) Gutta-percha and / or trans polyisoprene 0.5 to 10% by weight
B) 0.1 to 20% by weight of polybutene having a number average molecular weight of 600 to 4000
C) Ester gum 0.1-20% by weight
D) 0.1-30% by weight of isoparaffin having a number average molecular weight of 200-450
E) One or more inorganic fillers selected from zinc oxide, barium sulfate, titanium oxide, calcium hydroxide and zirconium oxide 20 to 95% by weight
A sealer composition for filling a root canal.