JP4412624B2 - Production method of biphenyl derivatives - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶原料及び医農薬中間体等として有用なビフェニル誘導体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホウ素化合物を利用したビアリール誘導体の合成法として、パラジウムまたはニッケル錯体を触媒に用いる方法が知られているが、より安価なニッケル錯体触媒を用いることが経済的及び工業的立場からは好ましい。ニッケル錯体触媒を用いる製造法としては例えば、(A)アリールホウ素酸とアリールクロリドを、2価ニッケル錯体及び無水リン酸三カリウムの存在下で作用させる方法(A.F.Indolese、Tetrahedron Letters,38,3513-3516(1997))、(B)アリールホウ素酸とアリールメシラートまたはアリールアレーンスルホネートを、2価ニッケル錯体、亜鉛及び無水リン酸三カリウムの存在下で作用させる方法( V.Percec et al、J. Org. Chem., 60,1060-1065(1995))、(C)アリールホウ素酸と芳香族クロリドを、0価ニッケル錯体、塩基及び非プロトン性極性溶媒の存在下で作用させる方法(S.Saito et al、Tetrahedron Letters,37,2993-2996(1996)、S.Saito et al、J. Org. Chem., 62,8024-8030(1997) )、(D)アリールホウ素酸またはアリールホウ素酸エステルとアリールハライドまたはアリールフルオロアルキルスルホネートを、0価または2価ニッケル錯体、塩基及び非プロトン性極性溶媒の存在下で作用させる方法(特開平2−131436号公報、特開平3−271243号公報)が知られている。
【0003】
しかし、前記(A)、(B)、(C)及び(D)の方法には、何れも触媒としてニッケルホスフィン錯体が用いられており、反応に先立って予め錯体触媒を調製し単離する必要があるなど工業製法としては工程が煩雑になる欠点を有していた。また、工程短縮をはかる目的で触媒として単にニッケル塩と三級ホスフィンの混合物を用いても、反応系内で充分な触媒活性のあるニッケルホスフィン錯体が効率よく生成せず低収率でしか目的物を得ることが出来ない。しかも、前記(A)、(B)、(C)及び(D)の方法は、収率面でのバラツキや再現性の悪さ、更には低反応速度(長時間反応)に起因する生産効率の低さなどが工業製法としての大きな問題点となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、充分に活性の高いニッケルホスフィン錯体触媒を単離せずに反応系内で直接調製し、アリールホウ素酸、その誘導体またはアリールホウ素酸無水物からビフェニル誘導体を短時間に高収率で再現性良く得る、経済的で簡便かつ工業的に有用な方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、アリールホウ素酸、その誘導体またはアリールホウ素酸無水物と芳香族化合物を、塩基及び芳香族炭化水素溶媒存在下で反応させるに際して、アルコール共存下でニッケル塩と三級ホスフィンまたはホスファイトを添加すると、反応系内で効率よく触媒活性の高いニッケルホスフィン錯体が生成し目的反応が円滑に進むことに加え、意外にもアルコール添加の効果により短時間に高収率でビフェニル誘導体が得られることを見いだし本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、下記一般式(I)または(II)
【化5】
(Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、シアノ基、ホルミル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいベンゾイル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェノキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいアミノ基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいアミド基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基を有するスルホニル基、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基を有するスルホン酸エステル基、フッ素、或いは炭素数1〜6のフルオロアルキル基を示し、Yは水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェノキシ基、シクロヘキシルオキシ基、あるいは下記一般式a、b、またはc
【化6】
(各式中、qは1、2、3または4であり、そしてr及びsはそれぞれ、2、3、4または5である。)で示される基を表す。)で表されるアリールホウ素酸、その誘導体またはアリールホウ素酸無水物と下記一般式(III)
【化7】
(Aは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、シアノ基、ホルミル基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいベンゾイル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェノキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいアミノ基、炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいアミド基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基を有するスルホニル基、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルキル基を有してもよいフェニル基を有するスルホン酸エステル基、フッ素或いは炭素数1〜6のフルオロアルキル基を示し、Dはフェニレン、ナフチレン、ピリジンジイル、キノリンジイル、ピリミジンジイル、トリアジンジイル、フランジイル、ベンゾフランジイル、チオフェンジイルまたはベンゾチオフェンジイルを示し、Xは塩素、臭素、沃素、メシラート基及びアレーンスルホネート基を示す。)で表される芳香族化合物を、塩基、及び芳香族炭化水素溶媒存在下で反応させるに際して、三級ホスフィンまたは三級ホスファイト、ニッケル塩及びアルコールを添加することを特徴とする下記一般式(IV)
【化8】
(R、A、及びDは前記と同じ。)で表されるビフェニル誘導体の製造法を要旨とする。
【0007】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
【0008】
本発明の方法において用いられる前記一般式(I)または(II)で表されるアリールホウ素酸、その誘導体またはアリールホウ素酸無水物としては、フェニルホウ素酸;p−メチルフェニルホウ素酸、m−イソプロピルフェニルホウ素酸等のアルキル置換フェニルホウ素酸類;p−イソプロペニルフェニルホウ素酸等のアルケニル置換フェニルホウ素酸類;p−エチニルフェニルホウ素酸等のアルキニル置換フェニルホウ素酸類、p−ビフェニルホウ素酸等のアリール置換ホウ素酸類;m−メトキシフェニルホウ素酸、p−ブトキシフェニルホウ素酸等のアルコキシ置換フェニルホウ素酸類、p−メチルチオフェニルホウ素酸等のアルキルチオ置換フェニルホウ素酸類;シアノ置換フェニルホウ酸類;ホルミル置換フェニルホウ酸類;p−アセチルフェニルホウ酸等のアシル置換フェニルホウ酸類;p−ベンゾイルフェニルホウ酸等のアロイル置換フェニルホウ酸類;p−メトキシカルボニルフェニルホウ酸等のアルコキシカルボニル置換フェニルホウ酸類;p−メチルフェノキシカルボニルフェニルホウ酸等のフェノキシカルボニル置換フェニルホウ酸類;p−アミノフェニルホウ酸、p−ジメチルアミノフェニルホウ酸等のアミノ置換フェニルホウ酸類;p−カルバモイルフェニルホウ酸、p−モノメチルカルバモイルフェニルホウ酸等のアミド置換フェニルホウ酸類;p−メチルスルホニルフェニルホウ酸、p−トリルスルホニルフェニルホウ酸等のスルホニル置換フェニルホウ酸類;フロロフェニルホウ酸類;トリフロロメチルフェニルホウ酸等のフロロアルキル置換フェニルホウ酸類など、及びそれらのアルキルエステル、フェニルエステル等のエステル類、酸無水物などを挙げることが出来る。これらのアリールホウ素酸またはその誘導体類は2種以上を混合して用いても何ら差し支えない。
【0009】
本発明の方法で用いられるもう一方の原料である前記一般式(III)で表される芳香族化合物としては、例えばDがフェニレン基の場合は、クロロベンゼン、p−ブロモトルエン等のハロゲン化ベンゼン類;p−クロロベンズアルデヒド等のハロゲン化ベンゼン類;m−クロロアニソール、p−クロロ(2−メトキシメチル)ベンゼン等のハロゲン化アニソール類;o−クロロベンゾニトリル、p−クロロベンゾニトリル等のハロゲン化ベンゾニトリル類;o−クロロ安息香酸メチル、p−ブロモ安息香酸メチル等のハロゲン化安息香酸エステル;p−クロロアニリン、p−クロロ−N,N−ジメチルアニリン等のハロゲン化アニリン類;p−ヨード安息香酸アミド、p−クロロ−N,N−ジメチル安息香酸アミド等のハロゲン化安息香酸アミド類;p−クロロアセトフェノン、p−ブロモベンゾフェノン等のハロゲン化アシルベンゼン類、あるいは2,4−ジメトキシ−5−アミノクロロベンゼン等の複数置換基を保有したハロゲン化ベンゼン類などを挙げることが出来る。
【0010】
一般式(III)においてDはフェニレン、ナフチレン、ピリジンジイル、ピリミジンジイル、トリアジンジイル、キノリンジイル、フランジイル、ベンゾフランジイル、チオフェンジイルまたはベンゾチオフェンジイル基を示すが、それぞれに対応する芳香族化合物の構造式は以下に掲げる一般式(III−1)〜(III−13)で示される。好ましいXは塩素、臭素、沃素など、好ましいAは水素、アルキル基、アシル基、アロイル基、アルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、アミノ基など前記のDがフェニレン基の例示で示した通りである。
【0011】
【化9】
【0012】
一般式(I)で表されるアリールホウ素酸またはその誘導体と前記一般式(III)で表される芳香族化合物の割合は、経済性および反応性の観点から、通常前記一般式(III)で表される芳香族化合物1モルに対しアリールホウ素酸またはその誘導体0.8〜1.5モル、好ましくは1〜1.3モルである。また、前記一般式(II)で表されるアリールホウ素酸無水物と前記一般式(III)で表される芳香族化合物の割合は、同様に、通常前記一般式(III)で表される芳香族化合物1モルに対しアリールホウ素酸無水物0.3〜0.5モル、好ましくは0.33〜0.43モルである。
【0013】
本発明に用いられる芳香族炭化水素溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン及びiso−プロピルベンゼンなどが挙げられる。その使用量は特に限定されないが、通常は前記一般式(III)で表される芳香族化合物100重量部に対して、700〜3000重量部程度であることが操作性や経済性の観点から工業的には好ましい。
【0014】
本発明の触媒として用いられるニッケル塩は、例えば、塩化ニッケル6水和物、無水塩化ニッケル、臭化ニッケル3水和物、無水臭化ニッケル、沃化ニッケル6水和物、無水沃化ニッケル等のハロゲン化ニッケル類、硝酸ニッケル6水和物、無水硝酸ニッケル等の硝酸ニッケル類、硫酸ニッケル7水和物、無水硫酸ニッケル、硫酸ニッケル等の硫酸ニッケル類、酢酸ニッケル4水和物、無水酢酸ニッケル、蓚酸ニッケル2水和物、無水蓚酸ニッケル等の有機カルボン酸ニッケル類、ニッケルアセチルアセトナト2水和物、無水ニッケルアセチルアセトナト等のニッケルアセチルアセトナト錯塩類、水酸化ニッケルなどである。その使用量は、経済性および反応性の観点から、前記一般式(III)で表される芳香族化合物1モルに対して0.005〜0.1モル、好ましくは0.01〜0.03モルである。
【0015】
本発明で用いられる三級ホスフィンまたは三級ホスファイトは、例えば、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,2−ビスジフェニルホスフィノエタン、1,3−ビスジフェニルホスフィノプロパン、1,4−ビスジフェニルホスフィノブタン、1,1’−ビスジフェニルホスフィノフェロセン、トリフェニルホスファイト、トリトリルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト等があげられる。その使用量は、経済性および反応性の観点から、前記ニッケル塩1モルに対して1〜6モル、好ましくは2〜4モルである。
【0016】
本発明で用いられるアルコール類は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、 n−ブタノール、 iso−ブタノール、 sec−ブタノール、 tert−ブタノールなどが挙げられる。その使用量は、前記一般式(III)で表される芳香族化合物1モルに対して0.5〜10モルであることが好ましい。アルコールを添加しなかったり、前記の所定量より少ない場合は低収率且つ反応速度が遅く、逆に多すぎる場合は触媒の失活を来たし、共に満足のいく反応成績と反応速度は得られない。
【0017】
本発明で用いる塩基としては、アルカリ金属の水酸化物またはその弱酸との塩、アルカリ土類金属の水酸化物またはその弱酸との塩及び四級アンモニウムの水酸化物またはその弱酸との塩などが用いられる。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウム及びリン酸三カリウム2水和物などである。その使用量は、前記一般式(II)で表される芳香族化合物1モルに対して1〜5モルであり、好ましくは1〜3モルである。
【0018】
本発明の方法で最も重要なことは、前記一般式(I)または(II)で表されるアリールホウ酸またはその誘導体と前記一般式(III)で表される芳香族化合物を、塩基及び芳香族炭化水素溶媒存在下で反応させるに際して、三級ホスフィンまたは三級ホスファイト、ニッケル塩及びアルコールを添加することにある。適量のアルコールの存在により、反応系内で三級ホスフィンまたは三級ホスファイトとニッケル塩は円滑に高活性のニッケル錯体触媒を形成し目的反応を促進するほか、適量のアルコールは反応速度と反応収率の向上にも極めて効果的であり、これらの相乗効果により工業的に極めて簡便且つ効率的に目的のビフェニル誘導体を製造可能にするものである。
【0019】
本発明の方法では、反応系に三級ホスフィンまたは三級ホスファイト、ニッケル塩及びアルコールを添加した後に反応することが重要であって、添加方法、添加順序等は特に限定されない。例えば、芳香族炭化水素溶媒中に三級ホスフィンまたは三級ホスファイトとニッケル塩のアルコール溶液を添加した後にアリールホウ素酸またはその誘導体、芳香族化合物及び塩基を仕込み反応する方法、芳香族炭化水素溶媒中にアリールホウ素酸またはその誘導体、芳香族化合物、塩基、三級ホスフィンまたは三級ホスファイト、ニッケル塩及びアルコールを順不同で添加した後に反応する方法など種々の仕込み方法が可能であるが、芳香族炭化水素中で先ず三級ホスフィンまたは三級ホスファイト、ニッケル塩及びアルコールからニッケル錯体を形成させ、次いでアリールホウ素酸類と芳香族化合物を塩基存在下でカップリング反応する二段反応法なども好ましく用いられる。
【0020】
本発明の方法では、反応温度は50〜120℃であり、好ましくは60〜100℃である。反応時間は反応温度、触媒量等により異なるが通常1〜15時間であり、好ましくは2〜10時間である。ニッケル錯体調製工程とカップリング反応工程に分けて反応を進める場合は、前者は反応温度50〜80℃、反応時間5〜60分程度、後者は反応温度60〜120℃、反応時間2〜10時間程度であればよい。反応中に酸素による触媒の失活を防ぐ為に、反応は不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどである。また、反応圧力は特に制限されないが、通常は大気圧で行われる。
【0021】
かくして、本発明の目的化合物である一般式(III)で表されるビフェニル誘導体が得られるが、かかるビフェニル誘導体の純度を向上させるために精製操作を行っても良い。例えば、反応液に塩酸を添加して二層分離した後に分液し、水酸化ナトリウム水溶液、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水などで洗浄し、次いで濃縮、晶析、結晶化などの通常の精製操作を行ない高純度品を得る。また、シリカゲル、アルミナなどで処理を施してもよい。
【0022】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明の効果をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1
300mlの反応器にトリフェニルホスフィン0.47g(1.8ミリモル)、トルエン110mlを仕込み、70℃に昇温した。そこへ1.8ml(30.6ミリモル)のエタノールに溶解させた塩化ニッケル6水和物0.21g(0.90ミリモル)を加え、黄色のスラリーを得た。次に、室温まで冷却した後にp−メチルフェニルホウ素酸5.31g(39.0ミリモル)、p−クロロベンズアルデヒド4.20g(30.0ミリモル)、リン酸三カリウムn水和物15g(65.2ミリモル)を加え、室温にて30分攪拌した。これを80℃まで昇温して7時間反応を継続した。反応終了後、混合物を室温まで冷却し、水100mlを加え反応を停止させた。この中へ2%塩酸20mlを加えて分液した。得られた有機層をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、4−ホルミル−4’−メチル−1,1’−ビフェニルの収率はp−クロロベンズアルデヒド基準で90%であった。
【0024】
実施例2
アルコールとしてエタノールをメタノールに代えたこと以外は実施例1と同様の操作を繰り返した。4−ホルミル−4’−メチル−1,1’−ビフェニルの収率はp−クロロベンズアルデヒド基準で83%であった。
【0025】
実施例3
実施例1と同様にフェニルホウ素酸とp−クロロベンゾニトリルの反応を行った。4−シアノ−1,1’−ビフェニルの収率はp−クロロベンゾニトリル基準で92%であった。
【0026】
実施例4
実施例1と同様にp−メチルフェニルホウ素酸と4−クロロアニソールの反応を行った。3−メトキシ−4’−メチル−1,1’−ビフェニルの収率は4−クロロアニソール基準で87%であった。
【0027】
比較例1
ニッケル塩をアルコール類に溶かさず、そのまま添加したこと以外は実施例1と同じ操作を繰り返した。4−ホルミル−4’−メチル−1,1’−ビフェニルの収率はp−クロロベンズアルデヒド基準で62%であった。
【0028】
比較例2
ニッケル塩をアルコール類に溶かさず、水に溶かしたものを添加したこと以外は実施例1と同じ操作を繰り返した。4−ホルミル−4’−メチル−1,1’−ビフェニルの収率はp−クロロベンズアルデヒド基準で27%であった。
【0029】
実施例5
実施例1と同様にp−メチルフェニルホウ素酸と3−クロロピリジンの反応を行った。p−トリル−3−ピリジンの収率は3−クロロピリジン基準で71%であった。
【0030】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、安価な触媒原料であるニッケル塩と三級ホスフィンまたは三級ホスファイト及びアルコールを用いて錯体触媒の単離精製無しに直接、所謂ワンポット反応により高収率でビフェニル誘導体を経済的、簡便かつ工業的に有利に製造することができる。アルコール類の共存は高活性のニッケル錯体触媒形成工程のみならず後のカップリング反応工程にも極めて効果的に作用し、これらの相乗効果により単に製造工程の短縮のみならず、収率の向上、反応速度の向上による反応時間の短縮、反応再現性の向上による反応収率のバラツキ防止など反応成績を劇的に向上させる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing biphenyl derivatives useful as liquid crystal raw materials, intermediates for pharmaceuticals and agricultural chemicals, and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method for synthesizing a biaryl derivative using a boron compound, a method using a palladium or nickel complex as a catalyst is known. However, it is preferable from an economic and industrial standpoint to use a cheaper nickel complex catalyst. As a production method using a nickel complex catalyst, for example, (A) a method in which an aryl boronic acid and an aryl chloride are allowed to act in the presence of a divalent nickel complex and anhydrous tripotassium phosphate (AFIndolese, Tetrahedron Letters, 38, 3513-3516 (1997)), (B) a method in which aryl boronic acid and aryl mesylate or arylarene sulfonate are allowed to act in the presence of a divalent nickel complex, zinc and anhydrous tripotassium phosphate (V. Percec et al, J. Org Chem., 60, 1060-1065 (1995)), (C) a method in which an arylboronic acid and an aromatic chloride are allowed to act in the presence of a zerovalent nickel complex, a base and an aprotic polar solvent (S. Saito et al. al, Tetrahedron Letters, 37, 2993-2996 (1996), S. Saito et al, J. Org. Chem., 62, 8024-8030 (1997)), (D) aryl boronic acid or aryl boronic acid ester and aryl Halide or aryl fluoro Le kill sulfonate, zero-valent or divalent nickel complexes, bases and method of reacting in the presence of an aprotic polar solvent (JP-A-2-131436, JP-A No. 3-271243 JP) are known.
[0003]
However, in the methods (A), (B), (C) and (D), a nickel phosphine complex is used as a catalyst, and it is necessary to prepare and isolate the complex catalyst in advance prior to the reaction. As an industrial production method, there are disadvantages that the process becomes complicated. In addition, even if a mixture of nickel salt and tertiary phosphine is simply used as a catalyst for the purpose of shortening the process, a nickel phosphine complex having sufficient catalytic activity is not efficiently produced in the reaction system, and only the target product is produced in a low yield. Can not get. In addition, the methods (A), (B), (C) and (D) have a high production efficiency due to variations in yield and poor reproducibility, and a low reaction rate (long-time reaction). Lowness was a major problem as an industrial manufacturing method.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to prepare a highly active nickel phosphine complex catalyst directly in the reaction system without isolation, and to obtain a biphenyl derivative from aryl boronic acid, its derivative or aryl boronic anhydride in a high yield in a short time. It is to provide an economical, simple and industrially useful method which can be obtained with good reproducibility.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the above problems, the present inventors have found that when an aryl boronic acid, a derivative thereof, or an aryl boronic acid anhydride is reacted with an aromatic compound in the presence of a base and an aromatic hydrocarbon solvent, the alcohol coexists. When a nickel salt and tertiary phosphine or phosphite are added under this condition, a nickel phosphine complex having high catalytic activity is efficiently produced in the reaction system and the target reaction proceeds smoothly. The inventors have found that a biphenyl derivative can be obtained at a high yield in time, and reached the present invention.
[0006]
That is, the present invention provides the following general formula (I) or (II)
[Chemical formula 5]
(R is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, a phenyl group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 6 carbon atoms, an alkynyl group having 2 to 6 carbon atoms, An alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, an alkylthio group having 1 to 6 carbon atoms, a cyano group, a formyl group, an acyl group having 2 to 7 carbon atoms, a benzoyl group that may have an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, An alkoxycarbonyl group having 2 to 7 carbon atoms, a phenoxycarbonyl group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, an amino group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, and 1 to 6 carbon atoms An amide group which may have an alkyl group, a nitro group, a sulfonyl group having a phenyl group which may have an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, 1 to 6 carbon atoms Or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms A sulfonic acid ester group having a phenyl group, fluorine, or a fluoroalkyl group having 1 to 6 carbon atoms, wherein Y represents a hydroxyl group, an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms; A phenoxy group, a cyclohexyloxy group, or the following general formula a, b, or c
[Chemical 6]
(Wherein q is 1, 2, 3 or 4 and r and s are 2, 3, 4 or 5, respectively). ) Represented by the following general formula (III):
[Chemical 7]
(A is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, a phenyl group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 6 carbon atoms, an alkynyl group having 2 to 6 carbon atoms, An alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, an alkylthio group having 1 to 6 carbon atoms, a cyano group, a formyl group, an acyl group having 2 to 7 carbon atoms, a benzoyl group that may have an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, An alkoxycarbonyl group having 2 to 7 carbon atoms, a phenoxycarbonyl group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, an amino group optionally having an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, and 1 to 6 carbon atoms An amide group which may have an alkyl group, a nitro group, a sulfonyl group having a phenyl group which may have an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, 1 to 6 carbon atoms Or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms A sulfonic acid ester group having a phenyl group, fluorine or a C1-C6 fluoroalkyl group, wherein D is phenylene, naphthylene, pyridinediyl, quinolinediyl, pyrimidinediyl, triazinediyl, frangyl, benzofurandyl, Thiophenediyl or benzothiophenediyl, and X represents chlorine, bromine, iodine, mesylate group, and arenesulfonate group)) in the presence of a base and an aromatic hydrocarbon solvent. , Tertiary phosphine or tertiary phosphite, nickel salt and alcohol are added, and the following general formula (IV)
[Chemical 8]
(R, A, and D are the same as described above).
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in more detail.
[0008]
The aryl boronic acid represented by the general formula (I) or (II) used in the method of the present invention, a derivative thereof or an aryl boronic acid anhydride includes phenyl boronic acid; p-methylphenyl boronic acid, m-isopropyl Alkyl-substituted phenylboric acids such as phenylboronic acid; alkenyl-substituted phenylboric acids such as p-isopropenylphenylboronic acid; alkynyl-substituted phenylboric acids such as p-ethynylphenylboronic acid; aryl-substituted boron such as p-biphenylboronic acid Acids; alkoxy-substituted phenylboric acids such as m-methoxyphenylboronic acid and p-butoxyphenylboronic acid; alkylthio-substituted phenylboric acids such as p-methylthiophenylboronic acid; cyano-substituted phenylboric acids; formyl-substituted phenylboric acids; p- Acyl-substituted phenylboric acids such as cetylphenylboric acid; aroyl-substituted phenylboric acids such as p-benzoylphenylboric acid; alkoxycarbonyl-substituted phenylboric acids such as p-methoxycarbonylphenylboric acid; phenoxy such as p-methylphenoxycarbonylphenylboric acid Carbonyl-substituted phenylboric acids; amino-substituted phenylboric acids such as p-aminophenylboric acid and p-dimethylaminophenylboric acid; amide-substituted phenylboric acids such as p-carbamoylphenylboric acid and p-monomethylcarbamoylphenylboric acid; p-methyl Sulfonyl-substituted phenylboric acids such as sulfonylphenylboric acid and p-tolylsulfonylphenylboric acid; Fluorophenylboric acids; Such Niruhou acids and their alkyl esters, esters such as phenyl ester, acid anhydride, and the like. These aryl boronic acids or derivatives thereof may be used in combination of two or more.
[0009]
The aromatic compound represented by the general formula (III), which is the other raw material used in the method of the present invention, is, for example, halogenated benzenes such as chlorobenzene and p-bromotoluene when D is a phenylene group. Halogenated benzenes such as p-chlorobenzaldehyde; halogenated anisole such as m-chloroanisole and p-chloro (2-methoxymethyl) benzene; halogenated benzoes such as o-chlorobenzonitrile and p-chlorobenzonitrile; Nitriles; Halogenated benzoates such as methyl o-chlorobenzoate and methyl p-bromobenzoate; Halogenated anilines such as p-chloroaniline and p-chloro-N, N-dimethylaniline; p-iodobenzoate Halogenated benzoic acid such as acid amide and p-chloro-N, N-dimethylbenzoic acid amide Bromide compound; p-chloroacetophenone, p- acyl halides benzenes bromo benzophenone, or 2,4-dimethoxy-5-halogenated benzenes that have multiple substituent amino chlorobenzene and the like.
[0010]
In the general formula (III), D represents phenylene, naphthylene, pyridinediyl, pyrimidinediyl, triazinediyl, quinolinediyl, furanyl, benzofuranyl, thiophenediyl or benzothiophenediyl group. Is represented by the following general formulas (III-1) to (III-13). Preferred X is chlorine, bromine, iodine, etc. Preferred A is hydrogen, alkyl group, acyl group, aroyl group, alkoxy group, cyano group, aldehyde group, carboxylic acid ester group, amide group, amino group, etc. This is as shown in the example.
[0011]
[Chemical 9]
[0012]
The ratio of the aryl boronic acid represented by the general formula (I) or a derivative thereof and the aromatic compound represented by the general formula (III) is usually represented by the general formula (III) from the viewpoint of economy and reactivity. Aryl boronic acid or a derivative thereof is 0.8 to 1.5 mol, preferably 1 to 1.3 mol per mol of the aromatic compound represented. Similarly, the ratio of the aryl boronic anhydride represented by the general formula (II) and the aromatic compound represented by the general formula (III) is generally the same as that of the aromatic compound represented by the general formula (III). The amount of aryl boronic acid anhydride is 0.3 to 0.5 mol, preferably 0.33 to 0.43 mol, per mol of the group compound.
[0013]
Examples of the aromatic hydrocarbon solvent used in the present invention include benzene, toluene, xylene, mesitylene, ethylbenzene, n-propylbenzene, and iso-propylbenzene. The amount used is not particularly limited, but it is usually about 700 to 3000 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the aromatic compound represented by the general formula (III) from the viewpoint of operability and economy. It is preferable.
[0014]
Examples of the nickel salt used as the catalyst of the present invention include nickel chloride hexahydrate, anhydrous nickel chloride, nickel bromide trihydrate, anhydrous nickel bromide, nickel iodide hexahydrate, anhydrous nickel iodide and the like. Nickel halides such as nickel nitrate hexahydrate, nickel nitrate such as anhydrous nickel nitrate, nickel sulfate heptahydrate, nickel sulfate such as nickel sulfate anhydrous, nickel sulfate, nickel acetate tetrahydrate, acetic anhydride Examples thereof include nickel, nickel carboxylate such as nickel oxalate dihydrate, anhydrous nickel oxalate, nickel acetylacetonate dihydrate, nickel acetylacetonate complex salts such as anhydrous nickel acetylacetonate, nickel hydroxide, and the like. The use amount thereof is 0.005 to 0.1 mol, preferably 0.01 to 0.03, relative to 1 mol of the aromatic compound represented by the general formula (III) from the viewpoints of economy and reactivity. Is a mole.
[0015]
The tertiary phosphine or tertiary phosphite used in the present invention is, for example, triphenylphosphine, tolylphosphine, methyldiphenylphosphine, dimethylphenylphosphine, trimethylphosphine, triethylphosphine, tributylphosphine, tricyclohexylphosphine, 1,2- Bisdiphenylphosphinoethane, 1,3-bisdiphenylphosphinopropane, 1,4-bisdiphenylphosphinobutane, 1,1'-bisdiphenylphosphinoferrocene, triphenylphosphite, tolylphosphite, trimethylphosphite , Triethyl phosphite, tributyl phosphite, tricyclohexyl phosphite and the like. The usage-amount is 1-6 mol with respect to 1 mol of said nickel salts, Preferably it is 2-4 mol from a viewpoint of economical efficiency and reactivity.
[0016]
Examples of the alcohol used in the present invention include methanol, ethanol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, iso-butanol, sec-butanol, and tert-butanol. It is preferable that the usage-amount is 0.5-10 mol with respect to 1 mol of aromatic compounds represented by the said general formula (III). When no alcohol is added or less than the above-mentioned predetermined amount, the yield is low and the reaction rate is slow. On the other hand, when it is too much, the catalyst is deactivated, and satisfactory reaction results and reaction rates are not obtained. .
[0017]
Examples of the base used in the present invention include alkali metal hydroxides or salts thereof with weak acids, alkaline earth metal hydroxides or salts thereof with weak acids, and quaternary ammonium hydroxides or salts thereof with weak acids. Is used. Preferred are sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, cesium carbonate, tripotassium phosphate and tripotassium phosphate dihydrate. The usage-amount is 1-5 mol with respect to 1 mol of aromatic compounds represented by the said general formula (II), Preferably it is 1-3 mol.
[0018]
The most important thing in the method of the present invention is that the arylboric acid represented by the general formula (I) or (II) or a derivative thereof and the aromatic compound represented by the general formula (III) are converted into a base and an aromatic. In the reaction in the presence of a hydrocarbon solvent, a tertiary phosphine or tertiary phosphite, a nickel salt and an alcohol are added. In the reaction system, tertiary phosphine or tertiary phosphite and nickel salt smoothly form a highly active nickel complex catalyst in the reaction system to accelerate the target reaction. It is also extremely effective in improving the rate, and the synergistic effect of these makes it possible to produce the target biphenyl derivative industrially very simply and efficiently.
[0019]
In the method of the present invention, it is important to react after adding tertiary phosphine or tertiary phosphite, nickel salt and alcohol to the reaction system, and the addition method, the order of addition, etc. are not particularly limited. For example, a method of adding and reacting an aryl boronic acid or a derivative thereof, an aromatic compound and a base after adding an alcohol solution of tertiary phosphine or tertiary phosphite and a nickel salt in an aromatic hydrocarbon solvent, an aromatic hydrocarbon solvent Various preparation methods such as a method in which aryl boronic acid or a derivative thereof, aromatic compound, base, tertiary phosphine or tertiary phosphite, nickel salt and alcohol are added in any order are possible. A two-stage reaction method in which a nickel complex is first formed from a tertiary phosphine or tertiary phosphite, a nickel salt and an alcohol in a hydrocarbon, and then an aryl boronic acid and an aromatic compound are coupled in the presence of a base is also preferably used. It is done.
[0020]
In the method of the present invention, the reaction temperature is 50 to 120 ° C, preferably 60 to 100 ° C. The reaction time varies depending on the reaction temperature, the amount of catalyst and the like, but is usually 1 to 15 hours, preferably 2 to 10 hours. When the reaction is carried out separately in the nickel complex preparation step and the coupling reaction step, the former is a reaction temperature of 50 to 80 ° C. and the reaction time is about 5 to 60 minutes, and the latter is a reaction temperature of 60 to 120 ° C. and a reaction time of 2 to 10 hours. Any degree is acceptable. In order to prevent deactivation of the catalyst by oxygen during the reaction, the reaction is preferably performed in an inert gas atmosphere. For example, nitrogen gas or argon gas. Further, the reaction pressure is not particularly limited, but it is usually carried out at atmospheric pressure.
[0021]
Thus, although the biphenyl derivative represented by the general formula (III), which is the target compound of the present invention, is obtained, a purification operation may be performed in order to improve the purity of the biphenyl derivative. For example, hydrochloric acid is added to the reaction solution and separated into two layers, followed by liquid separation, washing with an aqueous sodium hydroxide solution, aqueous sodium hypochlorite solution, saturated brine, and the like, followed by concentration, crystallization, crystallization, etc. The high-purity product is obtained by performing the purification operation. Moreover, you may process with a silica gel, an alumina, etc.
[0022]
【Example】
Hereinafter, although the effect of the present invention will be described more specifically based on examples, the present invention is not limited to the following examples.
[0023]
Example 1
A 300 ml reactor was charged with 0.47 g (1.8 mmol) of triphenylphosphine and 110 ml of toluene, and the temperature was raised to 70 ° C. Thereto was added 0.21 g (0.90 mmol) of nickel chloride hexahydrate dissolved in 1.8 ml (30.6 mmol) of ethanol to obtain a yellow slurry. Next, after cooling to room temperature, 5.31 g (39.0 mmol) of p-methylphenylboronic acid, 4.20 g (30.0 mmol) of p-chlorobenzaldehyde, and 15 g (65.65) of tripotassium phosphate n-hydrate. 2 mmol) was added and stirred at room temperature for 30 minutes. This was heated up to 80 degreeC and reaction was continued for 7 hours. After completion of the reaction, the mixture was cooled to room temperature, and 100 ml of water was added to stop the reaction. To this, 20 ml of 2% hydrochloric acid was added for liquid separation. When the obtained organic layer was analyzed by gas chromatography, the yield of 4-formyl-4′-methyl-1,1′-biphenyl was 90% based on p-chlorobenzaldehyde.
[0024]
Example 2
The same operation as in Example 1 was repeated except that ethanol was replaced with methanol as the alcohol. The yield of 4-formyl-4′-methyl-1,1′-biphenyl was 83% based on p-chlorobenzaldehyde.
[0025]
Example 3
In the same manner as in Example 1, the reaction of phenylboronic acid and p-chlorobenzonitrile was performed. The yield of 4-cyano-1,1′-biphenyl was 92% based on p-chlorobenzonitrile.
[0026]
Example 4
In the same manner as in Example 1, reaction of p-methylphenylboronic acid and 4-chloroanisole was performed. The yield of 3-methoxy-4′-methyl-1,1′-biphenyl was 87% based on 4-chloroanisole.
[0027]
Comparative Example 1
The same operation as in Example 1 was repeated except that the nickel salt was not dissolved in the alcohol but added as it was. The yield of 4-formyl-4′-methyl-1,1′-biphenyl was 62% based on p-chlorobenzaldehyde.
[0028]
Comparative Example 2
The same operation as in Example 1 was repeated except that a nickel salt dissolved in water was added without dissolving the nickel salt in alcohol. The yield of 4-formyl-4′-methyl-1,1′-biphenyl was 27% based on p-chlorobenzaldehyde.
[0029]
Example 5
In the same manner as in Example 1, p-methylphenylboronic acid was reacted with 3-chloropyridine. The yield of p-tolyl-3-pyridine was 71% based on 3-chloropyridine.
[0030]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, an inexpensive catalyst raw material such as nickel salt and tertiary phosphine or tertiary phosphite and an alcohol can be directly used in a high yield by so-called one-pot reaction without isolation and purification of the complex catalyst. Derivatives can be produced economically, conveniently and advantageously industrially. The coexistence of alcohols works extremely effectively not only in the highly active nickel complex catalyst formation process but also in the subsequent coupling reaction process. These synergistic effects not only shorten the manufacturing process but also improve the yield. Dramatically improve reaction performance by shortening reaction time by improving reaction rate and preventing variation in reaction yield by improving reaction reproducibility.
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