JP4407814B2 - レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

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本発明は、(1)酸発生剤として特定のスルホン酸を発生するオニウム塩含有することを特徴とする波長200nm以下、特にはArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV、X線、EB用レジスト材料、及び()このレジスト材料を用いたパターン形成方法に関する。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィー及び真空紫外線リソグラフィーが有望視されている。中でもArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーは、0.13μm以下の超微細加工に不可欠な技術として、F2エキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーは、0.1μm以下の加工技術としてその実現が切望されている。
ArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーでは、精密かつ高価な光学系材料の劣化を防ぐために、少ない露光量で十分な解像性を発揮できる、感度の高いレジスト材料が求められている。高感度レジスト材料を実現する方策としては、各組成物として波長193nmにおいて高透明なものを選択するのが最も一般的である。例えばベース樹脂については、ポリアクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン−無水マレイン酸交互重合体、ポリノルボルネン及びメタセシス開環重合体等が提案されており、樹脂単体の透明性を上げるという点ではある程度の成果を得ている。しかしながら、酸発生剤については、透明性を上げると酸発生効率が下がって結果的に低感度になったり、あるいは熱安定性や保存安定性を欠くものになってしまったりと、未だ実用に足るものが得られていないのが現状である。
例えば、特開平7−25846号公報(特許文献1)、特開平7−28237号公報(特許文献2)、特開平8−27102号公報(特許文献3)等において提案されているアルキルスルホニウム塩は、非常に透明性が高い一方で酸発生効率が十分でなく、また熱安定性にも難があり、好適ではない。特開平10−319581号公報(特許文献4)等において提案されているアルキルアリールスルホニウム塩は、透明性と酸発生効率とのバランスがよくて高感度であるものの、熱安定性、保存安定性に欠ける。KrFエキシマレーザー光を用いたフォトリソグラフィーで有効だったアリールスルホニウム塩は、酸発生効率、熱安定性、保存安定性には優れるものの透明性が著しく低く、現像後のパターンは激しいテーパー形状となる。透明性を補うためにレジスト膜を薄膜化する方策もあるが、この場合レジスト膜のエッチング耐性を低下させることになるので、パターン形成方法として好適ではない。
光酸発生剤として広く用いられているオニウム塩は、アルキル基又はアリール基と結合したスルホニウムあるいはヨードニウムカチオンとアニオンとの中和塩からなる。光照射によりカチオンが分解し、アニオンが酸を放出するのである。前記例示はオニウム塩のカチオン側の構造が例示されているが、解像性やパターン形状において、発生する酸、即ちアニオンの種類と酸不安定基の種類は密接な関係があることが報告されている。例えば、KrFリソグラフィー用のポリヒドロキシスチレン及びポリヒドロキシスチレン/(メタ)アクリレート共重合ベースのレジストにおいて、酸の種類を変えた検討が数多く報告されている。例えば、米国特許第5,744,537号明細書(特許文献5)においては、カンファースルホン酸を発生する酸発生剤を添加したときに良好なパターン形状を得ることができるということが報告されている。しかしながら、脂環式構造をもつArF、F2用ポリマーにおいては酸脱離の反応性が低く、ポリヒドロキシスチレン及びポリヒドロキシスチレン/(メタ)アクリレート共重合体と酸脱離基が同じであっても、カンファースルホン酸では十分な脱離反応が進行しない。
オニウム塩のアニオン側としては、主に酸性度が高いフッ素化アルキルスルホン酸が適用されている。フッ素化アルキルスルホン酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ヘキサデカフルオロオクタンスルホン酸が挙げられる。また、フッ素置換あるいはフッ素アルキル置換したアリールスルホン酸も挙げられる。具体的には4−フルオロベンゼンスルホン酸、3−ベンゼンスルホン酸、2−ベンゼンスルホン酸、2,4−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,3−ジフルオロベンゼンスルホン酸、3,4−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,6−ジフルオロベンゼンスルホン酸、3,5−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,3,4−トリフルオロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、5−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、6−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリフルオロメチルナフチル−2−スルホン酸などが挙げられる。
また、最近において、液浸リソグラフィーが採用されるようになってきた。ArF液浸リソグラフィーにおいては液浸溶媒として純水が用いられる。液浸リソグラフィーは、プリベーク後のレジスト膜と投影レンズの間に水を挿入して露光する。NAが1.0以上の投影レンズと組み合わせることによって、ArFリソグラフィーを65nmノードまで延命させるための重要な技術であり、開発が加速されている。ArFレジスト用として主要に用いられているノナフルオロスルホン酸を発生させる酸発生剤は水への溶解性が高く、水中で露光を行うとレジスト表面の酸あるいは酸発生剤が水に溶解してしまうためにポジ型レジストではT−トップ形状になるなどの問題が生じている。パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は水への溶解性が低いが、環境負荷の問題が生じている。新規な酸発生剤として、特開2002−214774号公報(特許文献6)、特開2003−140332号公報(特許文献7)、米国特許出願公開第2002/0197558号公報(特許文献8)においてパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸が発生する酸発生剤が提案されている。水への溶解性が低い新規な酸の開発が望まれているのである。
ここで、ポリマーバッテリーの電解質膜としてナフィオンポリマーが優れた特性を有し、燃料電池への応用が試みられている。ナフィオンポリマーのモノマーとして末端にオレフィンを有するパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸が用いられている。
特開平7−25846号公報 特開平7−28237号公報 特開平8−27102号公報 特開平10−319581号公報 米国特許第5,744,537号明細書 特開2002−214774号公報 特開2003−140332号公報 米国特許出願公開第2002/0197558号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、酸発生剤として使用することにより、ArF及びF2エキシマレーザー光に対して高感度、高解像でラインエッジラフネスが小さく、かつ熱安定性、保存安定性に優れるスルホニウム塩、このスルホニウム塩を含む特定のオニウム塩を含有する高解像性レジスト材料、及び該レジスト材料を用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、末端にオレフィンを有するパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸を発生する酸発生剤、特に下記一般式(3)で示されるニウム塩がArFエキシマレーザー光及びF2に対して高感度であり、かつ水への溶解性が低いためにArF液浸露光に対応でき、十分な熱安定性と保存安定性を有していること、このものを配合したレジスト材料が高解像性を有し、かつラインエッジラフネスと疎密依存性を改善することができ、精密な微細加工に極めて有効であることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は下記に示レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
ベース樹脂、酸発生剤及び溶剤を含有してなるレジスト材料において、前記酸発生剤が、下記一般式(3)で示されるオニウム塩を含有することを特徴とすレジスト材料。
Figure 0004407814

〔式中、(R 01 x + は、下記構造のカチオンから選ばれるものである。
Figure 0004407814

(上記式中、R A11 、R A12 、R A13 は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はアルコキシ基である。R A14 、R A15 は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。a、b、cは0〜5の整数である。)〕
請求項2:
式(3)中の(R 01 x + が、下記から選ばれるものである請求項1記載のレジスト材料。
Figure 0004407814

請求項
ベース樹脂が、ポリアクリル酸及びその誘導体、シクロオレフィン誘導体−無水マレイン酸交互重合体、シクロオレフィン誘導体と無水マレイン酸とポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元以上の共重合体、シクロオレフィン誘導体−αトリフルオロメチルアクリル共重合体、ポリノルボルネン、並びにメタセシス開環重合体から選択される1種又は2種以上の高分子重合体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
請求項
ベース樹脂が、珪素原子を含有する高分子構造体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
請求項
ベース樹脂が、フッ素原子を含有する高分子構造体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
請求項
請求項又は記載のベース樹脂、請求項1又は2記載の一般式(3)で示される酸発生剤及び溶剤を含有し、上記ベース樹脂が現像液に不溶あるいは難溶であって、酸によって現像液に可溶となる化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項
更に、塩基性化合物を添加してなることを特徴とする請求項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項
更に、溶解阻止剤を含有することを特徴とする請求項又は記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項
請求項乃至のいずれか1項記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後フォトマスクを介して波長200nm以下の高エネルギー線で露光する工程と、必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
請求項10
波長193nmのArFエキシマレーザーを用い、ウエハーと投影レンズの間に水を挿入する液浸リソグラフィー法であることを特徴とする請求項記載のパターン形成方法。
本発明の酸発生剤を添加したレジスト材料は、特に解像性に優れ、孤立パターンと密集パターンの寸法差が小さくかつラインエッジラフネスも小さく、水への溶解性が極めて低いために水中露光(液浸露光)によってもパターン形状の変化が小さいという特徴を有する。
本発明のレジスト材料は、ベース樹脂、酸発生剤、溶剤を含有してなるものであり、この場合、酸発生剤として、波長200nm以下の高エネルギー線を照射したときに、末端に2重結合を有するパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸を発生するものを使用する。
このような酸発生剤としては、下記一般式(2)で示されるスルホン酸を発生するものであり、特に下記一般式(3)で示されるオニウム塩が好適に用いられる。この場合、下記一般式(1)で示されるスルホニウム塩は新規物質である。
Figure 0004407814
(R01は同一又は異種の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基又はエーテル基を含んでいてもよく、又は炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はチオフェニル基を表す。nは1〜10、mは1〜6、pは1又は2である。また、M+はヨードニウム又はスルホニウムを表し、xは2又は3である。)
01は同一又は異種の炭素数1〜12、特に1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基(=C=O)、エステル基(−COO−)又はエーテル基(−O−)等を含んでいてもよい。また、R01はフェニル基、キシリル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12、特に6〜10のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等の炭素数7〜20、特に7〜12のアラルキル基、チオフェニル基としては、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イルであり、2−置換−2−オキソエチル基であってもよい。M+はヨードニウム又はスルホニウムを示し、aはM+がヨードニウムの場合は2、M+がスルホニウムの場合は3である。
具体的には、一般式(2)におけるスルホン酸は、具体的には下記のものを例示することができる。
Figure 0004407814
従って、上記式(3)のオニウム塩としては、具体的には特に下記一般式で示されるものが例示される。
Figure 0004407814
(R01、aは上記の通りである。)
本発明のオニウム塩は、発生する酸の構造、即ちアニオン側を限定するものであるが、カチオン側は特に限定しない。一般式(3)においてMは硫黄原子又はヨウ素原子であり、一般式(3)は下記一般式(4),(5)で表すことができる。
Figure 0004407814
ここで、R03、R04、R05は同一又は異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、R03とR04、R04とR05、R03とR05がそれぞれ結合して硫黄原子と共に炭素数3〜20、特に4〜14の環を形成してもよい。R06とR07は同一又は異種の炭素数6〜20のアリール基であり、R06とR07がそれぞれ結合してヨウ素原子と共に炭素数6〜20、特に6〜14の環を形成してもよい。なお、アリール基としては、フェニル基、キシリル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、アラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が例示される。
上記一般式(4)あるいは(5)の化合物のカチオン側としては、具体的に下記構造のものを例示することができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814

ここで、RA11、RA12、RA13は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状、環状のエステル基、カルボニル基又はラクトン環を含むアルキル基又はパーフルオロアルキル基である。RA14、RA15、RA16は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基、ラクトン環を含んでいてもよく、RA17はメチレン基、RA18は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、RA17とRA18が結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜12、特に4〜10の環を形成してもよい。a、b、cは0〜5の整数である。
本発明のスルホニウム塩を合成するためには、本発明の置換フルオロアルキルスルホン酸アニオン(1b)と既知のスルホニウム塩のハライドあるいはアルキルスルホネート、アリールスルホネート等のアニオンを交換して合成する方法が挙げられる。
本発明のスルホニウム塩のアニオンとして用いられる置換フルオロアルキルスルホン酸アニオン(1b)を合成するためには、下記一般式(1c)に代表されるスルホニルフルオライドをアルカリ水溶液中で加水分解する方法がある。
Figure 0004407814
(式中、pは1又は2を示す。)
一般的なパーフルオロアルキルスルホニルフルオライドの加水分解方法として、50%KOH水溶液を用いて加熱する処方が米国特許第2,732,398号明細書に記載されており、同様な処方を本発明にも適用できる。アルカリ水溶液には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を用いることができ、濃度も限定されるものではないが、50%が好ましく用いられる。
スルホニウム塩(スルホニウムカチオン)の合成は既知であり、特に限定されるものではないが、スルホキシドと芳香族化合物の五酸化二燐/メタンスルホン酸やフッ化水素、硫酸による縮合反応(特開昭53−44533号公報、特開昭61−212554号公報)や、ジアリールスルホキシドとアリールグリニヤ試薬をトリアルキルシリルハライド存在下で反応させる方法(特開平9−323970号公報)、過剰のアリールグリニヤ試薬存在下で塩化チオニル、次いでトリアルキルシリルハライドと反応させる方法等(特開平8−311018号公報)、フェナシルクロリドあるいはクロロアセトンとジアルキルスルフィドや環状アルキレンスルフィドを反応させる方法(特開2001−354669号公報、特開2003−321466号公報)、ナフトール、フェノール等の水酸基含有芳香族化合物とジアルキルスルフィド、環状アルキレンスルフィドを反応させる方法(特開2002−229192号公報)等が挙げられる。ここで上記のスルホニウム塩のアニオンにはその共役酸の酸強度が高すぎないものを用いることが好ましい。例えばアニオンとして塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオン等のハロゲン化物イオン、メタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、10−カンファースルホネート等のアルキルスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート等のアリールスルホネートを有するスルホニウム塩を用いることが好適である。この場合アニオンにトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロ−1−ブタンスルホネート、パーフルオロ−1−オクタンスルホネート等のパーフルオロアルキルスルホネートをアニオンに有するスルホニウム塩と上記の置換フルオロアルキルスルホン酸アニオンのアニオン交換反応は定量的に進まないことが多い。
上記のスルホン酸フルオライドの加水分解で得られる置換フルオロアルキルスルホン酸アニオンと上記スルホニウム塩のアニオン交換は既存の方法で行うことができる。
具体的には、上記のように既存の方法で合成したスルホニウム塩、特にアニオンにハロゲン化物イオン、アルキルスルホネート、アリールスルホネートを有するスルホニウム塩と上記一般式(1b)で示される置換フルオロアルキルスルホネートのナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン等の金属イオン塩あるいはアンモニウム、トリエチルアンモニウム塩等のアンモニウム塩をジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン等の水との分離が可能な有機溶剤と水の存在下で撹拌し、アニオン交換反応を行うことができる。
上記式(3)のオニウム塩の配合量は、後述するベース樹脂100部(質量部、以下同様)に対して0.1〜15部、特に0.5〜8部である。配合量が少なすぎると低感度となり、多すぎると透明性が低下し、レジスト材料の解像性能が低下することがある。
本発明のレジスト材料において、ベース樹脂としては、芳香族置換基を含まない繰り返し単位が好ましく用いられ、ポリアクリル酸及びその誘導体、シクロオレフィン誘導体−無水マレイン酸交互重合体、シクロオレフィン誘導体と無水マレイン酸とポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元以上の共重合体、シクロオレフィン誘導体−αトリフルオロメチルアクリル共重合体、ポリノルボルネン、並びにメタセシス開環重合体から選択される1種又は2種以上の高分子重合体であり、特に下記一般式(6)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量1,000〜500,000、好ましくは5,000〜100,000の高分子化合物であることが好ましく、上記高分子重合体の二つ以上をブレンドすることもできる。
この場合、レジスト材料を化学増幅ポジ型に調製するには、ベース樹脂は、現像液(通常、アルカリ現像液)に不溶又は難溶であって、酸によって現像液に可溶となるものが使用される。このため、酸によって開裂し得る酸不安定基を有するものが用いられる。
Figure 0004407814
ここで、R001は水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はCH2CO2003を示す。R002は水素原子、メチル基又はCO2003を示す。R003は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、エチルシクロペンチル基、ブチルシクロペンチル基、エチルシクロヘキシル基、ブチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、エチルアダマンチル基、ブチルアダマンチル基等を例示できる。R004は水素原子又は炭素数1〜15のカルボキシ基又は水酸基を含有する一価の炭化水素基(好ましくは直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基)あるいは親水性の密着性基を示し、具体的にはカルボキシエチル、カルボキシブチル、カルボキシシクロペンチル、カルボキシシクロヘキシル、カルボキシノルボルニル、カルボキシアダマンチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシシクロペンチル、ヒドロキシシクロヘキシル、ヒドロキシノルボルニル、ヒドロキシアダマンチル等の基が例示できる。R005〜R008の少なくとも1個は炭素数1〜15のカルボキシ基又は水酸基を含有する一価の炭化水素基(好ましくは直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基)、あるいはβ位にフッ素原子あるいはフッ素化されたアルキル基を持つヒドロキシ基を示し、残りはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はフッ素化されたアルキル基を示す。また、R005〜R008は親水性の密着性基であってもよい。
炭素数1〜15のカルボキシ基又は水酸基を含有する一価の炭化水素基としては、具体的にはカルボキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシブチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチル、2−カルボキシエトキシカルボニル、4−カルボキシブトキシカルボニル、2−ヒドロキシエトキシカルボニル、4−ヒドロキシブトキシカルボニル、カルボキシシクロペンチルオキシカルボニル、カルボキシシクロヘキシルオキシカルボニル、カルボキシノルボルニルオキシカルボニル、カルボキシアダマンチルオキシカルボニル、ヒドロキシシクロペンチルオキシカルボニル、ヒドロキシシクロヘキシルオキシカルボニル、ヒドロキシノルボルニルオキシカルボニル、ヒドロキシアダマンチルオキシカルボニル等の基が例示できる。
炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、具体的にはR003で例示したものと同様のものが例示できる。
005〜R008は互いに環を形成していてもよく、その場合にはR005〜R008の少なくとも1個は炭素数1〜15のカルボキシ基又は水酸基を含有する二価の炭化水素基(好ましくは直鎖状又は分岐状のアルキレン基)を示し、残りはそれぞれ独立に単結合又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基を示す。炭素数1〜15のカルボキシ基又は水酸基を含有する二価の炭化水素基としては、具体的には上記カルボキシ基又は水酸基を含有する一価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。
炭素数1〜15の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基としては、具体的にはR003で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。R009は炭素数3〜15の−CO2−部分構造を含有する一価の炭化水素基あるいは親水性の密着性基を示し、具体的には2−オキソオキソラン−3−イル、4,4−ジメチル−2−オキソオキソラン−3−イル、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル、5−メチル−2−オキソオキソラン−5−イル等の基を例示できる。
010〜R013の少なくとも1個は炭素数2〜15の−CO2−部分構造あるいはスルホン又はスルホンアミドを含有する一価の炭化水素基を示し、残りはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。また、R010〜R013は親水性の密着性基であってもよい。
炭素数2〜15の−CO2−部分構造を含有する一価の炭化水素基としては、具体的には2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニル、4,4−ジメチル−2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニル、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イルオキシカルボニル、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イルメチルオキシカルボニル、5−メチル−2−オキソオキソラン−5−イルオキシカルボニル等の基を例示できる。炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、具体的にはR003で例示したものと同様のものが例示できる。
010〜R013は互いに環を形成していてもよく、その場合にはR010〜R013の少なくとも1個は炭素数1〜15の−CO2−部分構造を含有する二価の炭化水素基を示し、残りはそれぞれ独立に単結合又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を示す。
炭素数1〜15の−CO2−部分構造を含有する二価の炭化水素基としては、具体的には1−オキソ−2−オキサプロパン−1,3−ジイル、1,3−ジオキソ−2−オキサプロパン−1,3−ジイル、1−オキソ−2−オキサブタン−1,4−ジイル、1,3−ジオキソ−2−オキサブタン−1,4−ジイル等の他、上記−CO2−部分構造を含有する一価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。炭素数1〜15の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基としては、具体的にはR003で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。
014は炭素数7〜15の多環式炭化水素基又は多環式炭化水素基を含有するアルキル基を示し、具体的にはノルボルニル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル、アダマンチル、エチルアダマンチル、ブチルアダマンチル、ノルボルニルメチル、アダマンチルメチル等を例示できる。R015は酸不安定基を示す。R016はメチレン又は酸素原子を示す。R017は存在しない(単結合)か、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基であり、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アセチル基などのヘテロ原子を含む置換基を含んでもよい。R018は水素原子、又は炭素数1〜10のアルキル基を示す。
kは0又は1である。a1、a2、a3、b1、b2、b3、c1、c2、c3、d1、d2、d3、eは0以上1未満の数である。この場合、a1+a2+a3+b1+b2+b3+c1+c2+c3+d1+d2+d3+e=1である。
015の酸不安定基としては、具体的には下記一般式(L1)〜(L5)で示される基、炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基等を挙げることができる。
Figure 0004407814
上記式中、RL01、RL02は水素原子又は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できる。RL03は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の酸素原子等のヘテロ原子を有してもよい一価の炭化水素基を示し、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基等に置換されたものを挙げることができ、具体的には下記の置換アルキル基等が例示できる。
Figure 0004407814
L01とRL02、RL01とRL03、RL02とRL03とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはRL01、RL02、RL03はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
L04は炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(L1)で示される基を示し、三級アルキル基として具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基等が挙げられ、トリアルキルシリル基として具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等が挙げられ、オキソアルキル基として具体的には、3−オキソシクロヘキシル基、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル基、5−メチル−5−オキソオキソラン−4−イル基等が挙げられる。aは0〜6の整数である。
L05は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等を例示でき、置換されていてもよいアリール基として具体的にはフェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等を例示できる。mは0又は1、nは0、1、2、3のいずれかであり、2m+n=2又は3を満足する数である。
L06は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、具体的にはRL05と同様のものが例示できる。RL07〜RL16はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい一価の炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホ基等に置換されたものを例示できる。RL07〜RL16は互いに環を形成していてもよく(例えば、RL07とRL08、RL07とRL09、RL08とRL10、RL09とRL10、RL11とRL12、RL13とRL14等)、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい二価の炭化水素基を示し、上記一価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。また、RL07〜RL16は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい(例えば、RL07とRL09、RL09とRL15、RL13とRL15等)。
上記式(L1)で示される酸不安定基のうち、直鎖状又は分岐状のものとしては、具体的には下記の基が例示できる。
Figure 0004407814
上記式(L1)で示される酸不安定基のうち環状のものとしては、具体的にはテトラヒドロフラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル基等が例示できる。
上記式(L2)の酸不安定基としては、具体的にはtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等が例示できる。
上記式(L3)の酸不安定基としては、具体的には1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、1−n−プロピルシクロペンチル、1−イソプロピルシクロペンチル、1−n−ブチルシクロペンチル、1−sec−ブチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、3−メチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−エチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−メチル−1−シクロヘキセン−3−イル、3−エチル−1−シクロヘキセン−3−イル等が例示できる。
上記式(L4)の酸不安定基としては、具体的には下記の基が例示できる。
Figure 0004407814
また、R015の酸不安定基の三級アルキル基、トリアルキルシリル基、オキソアルキル基としては、先に例示したものを挙げることができる。
上記式(L5)の酸不安定基としては、具体的には下記の基が例示できる。
Figure 0004407814
また、酸不安定基として、次に示す珪素含有酸不安定基を用いることができる。
Figure 0004407814
ここで、R1、R2は水素原子、又は炭素数1〜20のアルキル基、R3、R4、R5は同一又は異種の炭素数1〜20のアルキル基、ハロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、各アルキル基が炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、あるいは式中の珪素原子とシロキサン結合又はシルエチレン結合で結合している珪素含有基である。R1とR2は結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜10の環を形成してもよい。
更に、R3とR4、R3とR5、R4とR5は、互いに結合してこれらが結合する珪素原子と共に珪素原子数3〜10のポリシロキサン環を形成してもよい。
この場合、珪素原子とシロキサン結合もしくはシルアルキレン結合している珪素含有基としては、下記式
−W−(SiR2−W)v−SiR3
(但し、WはO又はCH2を示し、Rは炭素数1〜10、特に1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、vは0〜10、特に0〜6の整数である。)
で示される基が挙げられる。
更に、ポリシロキサン環としては、下記のものが挙げられる。
Figure 0004407814
(但し、Rは上記と同様であり、wは2〜10、特に3〜6の整数である。)
上記式(A−4),(A−5),(A−6)の基として具体的には下記に示すものを挙げることができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
また、一般式(A−7)あるいは(A−8)で表される環状の珪素含有酸不安定基を用いることもできる。
Figure 0004407814
ここで、R1、R13は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R12は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、R4、R5、R8、R9は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、フッ素化した炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基、p、q、r、sは0〜10の整数、1≦p+q+s≦20である。具体的には、下記のものを例示することができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
ここで、式(6)中のa1、b1で表される繰り返し単位は、親水性の密着性基を含むものであり、下記式(6)−1〜(6)−53に例示されるものが挙げられる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
上記式中、R14は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、R15は水素原子、メチル基、フッ素原子、又はトリフルオロメチル基である。
ここで、式(6)中のa2、b2で表される繰り返し単位は、親水性の密着性基を含むものであり、下記式(7)−1〜(7)−54に例示されるものが挙げられる。なお、下記式(7)−1〜(7)−54において、nは0又は1である。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
なお、本発明でベース樹脂として用いられる高分子構造体において、a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b4、c1、c2、c3、c4、d1、d2、d3、d4、eに挙げられる以外の繰り返し単位と共重合させることもできる。例えば下記式(8)−1〜(8)−8に挙げられるフッ素化された無水マレイン酸、フッ素化マレイミド、あるいはビニルエーテル誘導体、アリルエーテル誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルラクトン誘導体などが挙げられる。
Figure 0004407814
また、ベース樹脂としては、珪素原子を含有する高分子構造体であってもよく、この場合、珪素原子含有の繰り返し単位は下記式(9)−1〜(9)−6に示すものを挙げることができる。なお、その重量平均分子量は、3,000〜100,000の範囲であることが望ましい。
Figure 0004407814
ここで、R20は水素原子、メチル基、フッ素原子、又はトリフルオロメチル基であり、R21は単結合、あるいは炭素数1〜10のアルキレン基等の二価の炭化水素基、R22、R23、R24は同一又は異種の水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フッ素原子を含むアルキル基、又は式中の珪素原子とシロキサン結合もしくはシルアルキレン結合している珪素含有基であり、R22とR23、R23とR24あるいはR22とR24がそれぞれ結合してこれらが結合する珪素原子と共にポリシロキサン環を形成してもよい。R25は酸不安定基あるいは密着性基を有する繰り返し単位である。
珪素原子とシロキサン結合もしくはシルアルキレン結合している珪素含有基としては、下記式
−W−(SiR2−W)v−SiR3
(但し、WはO又はCH2を示し、Rは炭素数1〜10、特に1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、vは0〜10、特に0〜6の整数である。)
で示される基が挙げられる。
更に、ポリシロキサン環としては、下記のものが挙げられる。
Figure 0004407814
(但し、Rは上記と同様であり、wは2〜10、特に3〜6の整数である。)
例えば、上記式(9)−5をより具体的に例示すると、下記式(10)−1〜(10)−18で示されるものが挙げられ、上記式(9)−1〜(9)−4における−R21−SiR222324は、下記式(10)−1〜(10)−18におけるものと同様のものを例示することができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
上記式(9)−6に示される繰り返し単位は、ラダー構造を有するシルセスキオキサンであり、具体的には下記に例示することができる。
酸による分解基を有するシルセスキオキサンの繰り返し単位は下記一般式(11)のいずれかで示すことができる。
Figure 0004407814
上記式中、R63、R64、R68は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、又は炭素数6〜20のアリーレン基であり、フッ素原子、トリフルオロメチル基で置換されていてもよい。R66、R67は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基、又はフッ素化されたアルキル基であり、R66とR67の少なくともどちらか一方に1個以上のフッ素原子を含む。R69はフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Aは酸不安定基であり、前述したものが挙げられる。g、h、iは1又は2であり、jは0〜4の整数である。上記繰り返し単位a−1は下記に例示することができる。
Figure 0004407814
次に、繰り返し単位a−2は下記に例示することができる。
Figure 0004407814
次に、繰り返し単位a−3は下記に例示することができる。
Figure 0004407814
繰り返し単位a−4、a−5は次に例示することができる。
Figure 0004407814
本発明におけるポリマーブレンド用の式(9)−6のポリシルセスキオキサンは、上記一般式(11)で示される酸によってアルカリ溶解性が向上する繰り返し単位の他に親水性基を有する密着性の繰り返し単位を共重合することができる。密着性基としては、アルコール基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、アセチル基、ホルミル基、カーボネート基、ラクトン環、スルホンアミド基、シアノ基、カルボン酸無水物などの酸素原子を主成分とする。具体的には上記a−1、a−2、a−3の酸不安定基Aが水素原子である繰り返し単位が挙げられる。
それ以外の密着性基を有する繰り返し単位は下記に例示することができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
更に、透明性向上、あるいは分子量の最適化のために下記(12)−1〜(12)−4に示されるアルキル基あるいはフッ素化アルキルがペンダントされた繰り返し単位を共重合させることもできる。
Figure 0004407814
(式中、R70は同一又は異種の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は置換の炭素数1〜10のアルキル基であり、フッ素化されたアルキル基であってもよく、R71は酸素原子、炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数6〜10のアリーレン基であり、0≦j<1、0≦k<1、0≦l<1、0≦m<1の範囲である。)
一般式(11)の繰り返し単位aに用いられるシランモノマーの合成例を下記に示す。ここでは、カルボキシレートを持つノルボルネンとシランと白金触媒下ハイドロシリレーション反応を行う。R72は酸不安定基であっても水素原子であっても、アルカリ加水分解可能な基でもよい。下記反応式においてXはそれぞれ同一又は異種のハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は炭素数1〜10のアシル基である。反応温度は室温、場合によっては最大150℃程度まで加熱し、常圧、場合によってはオートクレーブ中10気圧程度にまで加圧して行う。触媒は塩化白金酸が好ましく用いられる。
Figure 0004407814
一般式(11)に示される繰り返し単位を得るためのシランモノマーを下記に例示する。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
ここで、R72はAで示される酸不安定基であってもよいし、水素原子あるいは炭素数1〜6のアシル基でもよく、アシル基の場合は重合後アルカリ加水分解によって−OR72をヒドロキシ基にして、ヒドロキシ基の水素原子を酸不安定基で置換することもできる。
更に、下記シラン化合物を共縮合させることもできる。
Figure 0004407814
更に、下記に示す4官能以上の縮合基を持つシラン化合物を共重合することもできる。
Figure 0004407814
一般式(11)に示される高分子化合物の合成方法としては、上記ハイドロシリレーションによって得られたシランモノマーを用いて加水分解による共縮合を行う。加水分解反応における水の量は、モノマー1モル当たり0.2〜10モルを添加することが好ましい。この時に、触媒を用いることもでき、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸、アンモニアトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネノン(DBN)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどの塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの金属キレート化合物を挙げることができる。
反応操作としては、モノマーを有機溶媒に溶解させ、水を添加し、加水分解反応を開始させる。触媒は水に添加していてもよいし、有機溶媒中に添加しておいてもよい。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。有機溶媒としては、水に難溶あるいは不溶のものが好ましく、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート、γ−ブチルラクトンなどが好ましい。
その後、触媒の中和反応を行い、有機溶媒層を分別し脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、脱水は十分に行う必要がある。脱水方法としては、硫酸マグネシウムなどの塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく挙げられる。
また、上記高分子化合物は1種に限らず2種以上を添加することができる。複数種の高分子化合物を用いることにより、レジスト材料の性能を調整することができる。
更には、ベース樹脂としてフッ素原子を含有する高分子構造体を用いることができる。フッ素原子含有の繰り返し単位は下記式(13)−1〜(13)−8で示すことができる。なお、その重量平均分子量は、3,000〜100,000の範囲であることが望ましい。
Figure 0004407814
上記式中、一般式(13)−1〜(13)−8中、R30、R31、R32は同一又は異種の水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であるが、R30〜R32のうちに少なくとも1個以上のフッ素原子を含む。R33、R38、R42、R44は同一又は異種の水素原子、酸不安定基、又は密着性基である。R34、R35、R36は同一又は異種の水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であるが、R30〜R32のうちに少なくとも1個以上のフッ素原子を含む。R38、R43はそれぞれ水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、R40、R41は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフッ素化されたアルキル基であり、R40とR41に少なくとも1個以上のフッ素原子を含む。R45、R46、R47、R48は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフッ素化されたアルキル基であり、R45、R46、R47、R48のうちに少なくとも1個以上のフッ素原子を含む。R49、R50、R51、R52は水素原子、フッ素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であるが、R49〜R52のうちに少なくとも1個以上のフッ素原子を含む。式中、R53、R54は水素原子又は酸不安定基であり、0<l<1、0<m<1、0<r<1である。なお、酸不安定基は上述したものが例示される。
本発明のレジスト材料には、パーフルオロアルキルエーテルスルホン酸を発生する酸発生剤、特に一般式(3)で示されるスルホニウム塩、ヨードニウム塩とは異なる従来から提案された酸発生剤を配合することができる。
酸発生剤として配合する化合物としては、
i.下記一般式(P1a−1),(P1a−2)又は(P1b)のオニウム塩、
ii.下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
iii.下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
iv.下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
v.下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
vi.β−ケトスルホン酸誘導体、
vii.ジスルホン誘導体、
viii.ニトロベンジルスルホネート誘導体、
ix.スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
Figure 0004407814
(式中、R101a、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部がアルコキシ基等によって置換されていてもよい。また、R101bとR101cとは環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示す。K-は式(1),(2),(3)以外の非求核性対向イオンを表す。)
上記R101a、R101b、R101cは互いに同一であっても異なっていてもよく、具体的にはアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロぺニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。オキソアルキル基としては、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基等が挙げられ、2−オキソプロピル基、2−シクロペンチル−2−オキソエチル基、2−シクロヘキシル−2−オキソエチル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−オキソエチル基等を挙げることができる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等や、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等のアルキルナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基等のアルコキシナフチル基、ジメチルナフチル基、ジエチルナフチル基等のジアルキルナフチル基、ジメトキシナフチル基、ジエトキシナフチル基等のジアルコキシナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基、フェネチル基等が挙げられる。アリールオキソアルキル基としては、2−フェニル−2−オキソエチル基、2−(1−ナフチル)−2−オキソエチル基、2−(2−ナフチル)−2−オキソエチル基等の2−アリール−2−オキソエチル基等が挙げられる。K-の非求核性対向イオンとしては塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネートが挙げられる。
Figure 0004407814
(式中、R102a、R102bはそれぞれ炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R103は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を示す。R104a、R104bはそれぞれ炭素数3〜7の2−オキソアルキル基を示す。K-は非求核性対向イオンを表す。)
上記R102a、R102bとして具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。R103としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、1,4−シクロへキシレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロオクチレン基、1,4−シクロヘキサンジメチレン基等が挙げられる。R104a、R104bとしては、2−オキソプロピル基、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、2−オキソシクロヘプチル基等が挙げられる。K-は式(P1a−1)及び(P1a−2)で説明したものと同様のものを挙げることができる。
Figure 0004407814
(式中、R105、R106は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。)
105、R106のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。ハロゲン化アリール基としてはフルオロフェニル基、クロロフェニル基、1,2,3,4,5−ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
Figure 0004407814
(式中、R107、R108、R109は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。R108、R109は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R108、R109はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖状、分岐状のアルキレン基を示す。)
107、R108、R109のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R105、R106で説明したものと同様の基が挙げられる。なお、R108、R109のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。
Figure 0004407814
(式中、R101a、R101bは上記と同じである。)
Figure 0004407814
(式中、R110は炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数1〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルコキシ基、ニトロ基、アセチル基、又はフェニル基で置換されていてもよい。R111は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は置換のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基、フェニル基、又はナフチル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基;炭素数3〜5のヘテロ芳香族基;又は塩素原子、フッ素原子で置換されていてもよい。)
ここで、R110のアリーレン基としては、1,2−フェニレン基、1,8−ナフチレン基等が、アルキレン基としては、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−フェニル−1,2−エチレン基、ノルボルナン−2,3−ジイル基等が、アルケニレン基としては、1,2−ビニレン基、1−フェニル−1,2−ビニレン基、5−ノルボルネン−2,3−ジイル基等が挙げられる。R111のアルキル基としては、R101a〜R101cと同様のものが、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基等が、アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペンチロキシメチル基、ヘキシロキシメチル基、ヘプチロキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペンチロキシエチル基、ヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メトキシペンチル基、エトキシペンチル基、メトキシヘキシル基、メトキシヘプチル基等が挙げられる。
なお、更に置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等が、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、トリル基、p−tert−ブトキシフェニル基、p−アセチルフェニル基、p−ニトロフェニル基等が、炭素数3〜5のヘテロ芳香族基としては、ピリジル基、フリル基等が挙げられる。
具体的には、例えばトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、エチレンビス[メチル(2−オキソシクロペンチル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート]、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、ビスナフチルスルホニルメタン、ビストリフルオロメチルスルホニルメタン、ビスメチルスルホニルメタン、ビスエチルスルホニルメタン、ビスプロピルスルホニルメタン、ビスイソプロピルスルホニルメタン、ビス−p−トルエンスルホニルメタン、ビスベンゼンスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−ケトスルホン誘導体、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−オクタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−メトキシベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−クロロエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド−2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドp−トルエンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体等が挙げられるが、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、ビスナフチルスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が好ましく用いられる。なお、上記酸発生剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。オニウム塩は矩形性向上効果に優れ、ジアゾメタン誘導体及びグリオキシム誘導体は定在波低減効果に優れるため、両者を組み合わせることによりプロファイルの微調整を行うことが可能である。
上記酸発生剤の添加量は、上記パーフルオロアルキルエーテルスルホン酸を発生する酸発生剤、特に式(3)のオニウム塩との合計量として、ベース樹脂100部に対して好ましくは0.1〜15部、より好ましくは0.5〜8部である。0.1部より少ないと低感度となり、15部より多いと透明性が低下し、レジスト材料の解像性能が低下することがある。
本発明で使用される有機溶剤としては、ベース樹脂、酸発生剤、その他の添加剤等が溶解可能な有機溶剤であればいずれでもよい。このような有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノールの他、安全溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
有機溶剤の使用量は、ベース樹脂100部に対して200〜1,000部、特に400〜800部が好適である。
本発明のレジスト材料には、更に溶解阻止剤を添加することができる。溶解阻止剤としては、平均分子量が100〜1,000、好ましくは150〜800で、かつ分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の該フェノール性水酸基の水素原子を酸不安定基により全体として平均0〜100モル%の割合で又は分子内にカルボキシ基を有する化合物の該カルボキシ基の水素原子を酸不安定基により全体として平均80〜100モル%の割合で置換した化合物を配合する。
なお、フェノール性水酸基又はカルボキシ基の水素原子の酸不安定基による置換率は、平均でフェノール性水酸基又はカルボキシ基全体の0モル%以上、好ましくは30モル%以上であり、その上限は100モル%、より好ましくは80モル%である。
この場合、かかるフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物又はカルボキシ基を有する化合物としては、下記式(D1)〜(D14)で示されるものが好ましい。
Figure 0004407814
(但し、式中R201、R202はそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示す。R203は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基、あるいは−(R207hCOOHを示す。R204は−(CH2i−(i=2〜10)、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子を示す。R205は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子を示す。R206は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、又はそれぞれ水酸基で置換されたフェニル基又はナフチル基を示す。R207は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R208は水素原子又は水酸基を示す。jは0〜5の整数である。u、hは0又は1である。s、t、s’、t’、s’’、t’’はそれぞれs+t=8、s’+t’=5、s’’+t’’=4を満足し、かつ各フェニル骨格中に少なくとも1つの水酸基を有するような数である。αは式(D8)、(D9)の化合物の分子量を100〜1,000とする数である。)
上記式中R201、R202としては、例えば水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基、エチニル基、シクロヘキシル基、R203としては、例えばR201、R202と同様なもの、あるいは−COOH、−CH2COOH、R204としては、例えばエチレン基、フェニレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子等、R205としては、例えばメチレン基、あるいはR204と同様なもの、R206としては例えば水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基、エチニル基、シクロヘキシル基、それぞれ水酸基で置換されたフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
ここで、溶解阻止剤の酸不安定基としては、下記一般式(L1)〜(L5)で示される基、炭素数4〜20の三級アルキル基、各アルキル基の炭素数がそれぞれ1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基等が挙げられる。
Figure 0004407814
(式中、RL01〜RL16、a、m、nの定義及び具体例は上記と同様である。)
上記溶解阻止剤の配合量は、ベース樹脂100部に対し、0〜50部、好ましくは5〜50部、より好ましくは10〜30部であり、単独又は2種以上を混合して使用できる。配合量が5部に満たないと解像性の向上がない場合があり、50部を超えるとパターンの膜減りが生じ、解像度が低下する場合がある。
なお、上記のような溶解阻止剤は、フェノール性水酸基又はカルボキシ基を有する化合物に対し、有機化学的処方を用いて酸不安定基を導入することにより合成される。
更に、本発明のレジスト材料には、塩基性化合物を配合することができる。
塩基性化合物としては、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適している。塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制し、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
更に下記一般式(B)−1で示される塩基性化合物から選ばれる1種又は2種以上を添加することもできる。
N(X)n(Y)3-N (B)−1
上記式中、n=1、2又は3である。側鎖Xは同一でも異なっていてもよく、下記一般式(X)−1〜(X)−3で表すことができる。側鎖Yは同一又は異種の、水素原子、又は直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、エーテル基もしくはヒドロキシル基を含んでもよい。また、X同士が結合して環を形成してもよい。
Figure 0004407814
ここでR300、R302、R305は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、R301、R304は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環を1あるいは複数含んでいてもよい。
303は単結合、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、R306は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、ヒドロキシ基、エーテル、エステル基、ラクトン環を1あるいは複数含んでいてもよい。
上記一般式(B)−1で表される化合物は具体的には下記に例示される。
トリス(2−メトキシメトキシエチル)アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6、トリス(2−フォルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−ホルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−アセトキシエチル)アミン、トリス(2−プロピオニルオキシエチル)アミン、トリス(2−ブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−イソブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−バレリルオキシエチル)アミン、トリス(2−ピバロイルオキシキシエチル)アミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(アセトキシアセトキシ)エチルアミン、トリス(2−メトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス(2−tert−ブトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス[2−(2−オキソプロポキシ)エチル]アミン、トリス[2−(メトキシカルボニルメチル)オキシエチル]アミン、トリス[2−(tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス[2−(シクロヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス(2−メトキシカルボニルエチル)アミン、トリス(2−エトキシカルボニルエチル)アミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−アセトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(4−ヒドロキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(4−ホルミルオキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(2−ホルミルオキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−メトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−メトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチル]アミン、N−メチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−エチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−メチルビス(2−ピバロイルオキシキシエチル)アミン、N−エチルビス[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、N−エチルビス[2−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、トリス(メトキシカルボニルメチル)アミン、トリス(エトキシカルボニルメチル)アミン、N−ブチルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、N−ヘキシルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、β−(ジエチルアミノ)−δ−バレロラクトンを例示できるが、これらに制限されない。
更に下記一般式(B)−2に示される環状構造を持つ塩基性化合物の1種又は2種以上を添加することもできる。
Figure 0004407814
(式中、Xは前述の通り、R307は炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、カルボニル基、エーテル基、エステル基、スルフィドを1個あるいは複数個含んでいてもよい。)
上記式(B)−2として具体的には、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピロリジン、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(メトキシメトキシ)エチル]モルホリン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピロリジン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピペリジン、4−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]モルホリン、酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、酢酸2−ピペリジノエチル、酢酸2−モルホリノエチル、ギ酸2−(1−ピロリジニル)エチル、プロピオン酸2−ピペリジノエチル、アセトキシ酢酸2−モルホリノエチル、メトキシ酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、4−[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、1−[2−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(2−メトキシエトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−ピペリジノプロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸メチル、3−(チオモルホリノ)プロピオン酸メチル、2−メチル−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸エチル、3−ピペリジノプロピオン酸メトキシカルボニルメチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−ヒドロキシエチル、3−モルホリノプロピオン酸2−アセトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、3−モルホリノプロピオン酸テトラヒドロフルフリル、3−ピペリジノプロピオン酸グリシジル、3−モルホリノプロピオン酸2−メトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、3−モルホリノプロピオン酸ブチル、3−ピペリジノプロピオン酸シクロヘキシル、α−(1−ピロリジニル)メチル−γ−ブチロラクトン、β−ピペリジノ−γ−ブチロラクトン、β−モルホリノ−δ−バレロラクトン、1−ピロリジニル酢酸メチル、ピペリジノ酢酸メチル、モルホリノ酢酸メチル、チオモルホリノ酢酸メチル、1−ピロリジニル酢酸エチル、モルホリノ酢酸2−メトキシエチルで挙げることができる。
更に、一般式(B)−3〜(B)−6で表されるシアノ基を含む塩基性化合物を添加することができる。
Figure 0004407814
(式中、X、R307、nは前述の通り、R308、R309は同一又は異種の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基である。)
シアノ基を含む塩基は、具体的には3−(ジエチルアミノ)プロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−エチル−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−テトラヒドロフルフリル−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、ジエチルアミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−シアノメチル−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−(シアノメチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(シアノメチル)アミノアセトニトリル、1−ピロリジンプロピオノニトリル、1−ピペリジンプロピオノニトリル、4−モルホリンプロピオノニトリル、1−ピロリジンアセトニトリル、1−ピペリジンアセトニトリル、4−モルホリンアセトニトリル、3−ジエチルアミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、3−ジエチルアミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピロリジンプロピオン酸シアノメチル、1−ピペリジンプロピオン酸シアノメチル、4−モルホリンプロピオン酸シアノメチル、1−ピロリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピペリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、4−モルホリンプロピオン酸(2−シアノエチル)が例示される。
上記塩基性化合物の配合量は、酸発生剤1部に対して0.001〜10部、好ましくは0.01〜1部である。配合量が0.001部未満であると、添加剤としての効果が十分に得られない場合があり、10部を超えると解像度や感度が低下する場合がある。
ある。
本発明のレジスト材料には、溶解促進剤を添加することができる。溶解促進剤としては、ヘキサフルオロアルコールなどのようなフルオロアルコール基を有する化合物が好ましく用いられる。
この場合、溶解促進剤として、下記に例示することができる。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
更に、本発明のレジスト材料には、添加剤としてアセチレンアルコール誘導体を配合することができ、これにより保存安定性を向上させることができる。
アセチレンアルコール誘導体としては、下記一般式(S1),(S2)で示されるものを好適に使用することができる。
Figure 0004407814
(式中、R501、R502、R503、R504、R505はそれぞれ水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、X、Yは0又は正数を示し、下記値を満足する。0≦X≦30、0≦Y≦30、0≦X+Y≦40である。)
アセチレンアルコール誘導体として好ましくは、サーフィノール61、サーフィノール82、サーフィノール104、サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノールTG、サーフィノールPC、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(Air Products and Chemicals Inc.製)、サーフィノールE1004(日信化学工業(株)製)等が挙げられる。
上記アセチレンアルコール誘導体の添加量は、レジスト材料100質量%中0.01〜2質量%、より好ましくは0.02〜1質量%である。0.01質量%より少ないと塗布性及び保存安定性の改善効果が十分に得られない場合があり、2質量%より多いとレジスト材料の解像性が低下する場合がある。
本発明のレジスト材料には、上記成分以外に任意成分として塗布性を向上させるために慣用されている界面活性剤を添加することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
ここで、界面活性剤としては非イオン性のものが好ましく、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルEO付加物、含フッ素オルガノシロキサン系化合物等が挙げられる。例えばフロラード「FC−430」、「FC−431」(いずれも住友スリーエム(株)製)、サーフロン「S−141」、「S−145」(いずれも旭硝子(株)製)、ユニダイン「DS−401」、「DS−403」、「DS−451」(いずれもダイキン工業(株)製)、メガファック「F−8151」(大日本インキ工業(株)製)、「X−70−092」、「X−70−093」(いずれも信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。好ましくは、フロラード「FC−430」(住友スリーエム(株)製)、「X−70−093」(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
本発明のレジスト材料を使用してパターンを形成するには、公知のリソグラフィー技術を採用して行うことができ、例えばシリコンウエハー等の基板上にスピンコーティング等の手法で膜厚が0.3〜2.0μmとなるように塗布し、これをホットプレート上で60〜150℃、1〜10分間、好ましくは80〜130℃、1〜5分間プリベークする。次いで目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、ArFエキシマレーザーを露光量1〜100mJ/cm2程度、好ましくは5〜50mJ/cm2程度となるように照射した後、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜130℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。なお、上記範囲を上限及び下限から外れる場合は、目的のパターンを得ることができない場合がある。
この場合、本発明のレジスト材料は、波長180〜250nm、特に波長193nmのArFエキシマレーザーを光源とし、投影レンズとウエハーの間に水を挿入する液浸フォトリソグラフィーに適用することができる。即ち、上記波長、特にArF液浸リソグラフィーによって水中で露光する。露光後、水をスピンドライし、ポストエクスポージャベーク(PEB)を行い、その後現像する方法が採用し得る。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[合成例1] パーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホン酸カリウムの合成
25gの50wt%水酸化カリウム水溶液とSynQuest社製のパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホニルフルオライド25gを110℃のオイルバスで加熱撹拌した。
3時間の加熱の後、氷浴にて冷却し、析出した結晶を減圧濾過した。結晶を少量の冷水で洗った後に減圧乾燥して白色結晶21gを得た。
[合成例2] トリフェニルスルホニウム塩化物の合成
ジフェニルスルホキシド40g(0.2モル)をジクロロメタン400gに溶解させ、氷冷下撹拌した。トリメチルシリルクロリド65g(0.6モル)を20℃を超えない温度で滴下し、更にこの温度で30分熟成を行った。次いで金属マグネシウム14.6g(0.6モル)とクロロベンゼン67.5g(0.6モル)、THF(テトラヒドロフラン)168gから別途調製したグリニヤ試薬を20℃を超えない温度で滴下した。反応の熟成を1時間行った後、20℃を超えない温度で水50gを加えて反応停止し、更に水150gと12規定塩酸10gと、ジエチルエーテル200gを加えた。
水層を分取し、ジエチルエーテル100gで洗浄し、トリフェニルスルホニウム塩化物水溶液を得た。これはこれ以上の単離操作をせず、水溶液のまま次の反応に用いた。
[合成例3] 4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム塩化物の合成
合成例2のクロロベンゼンの代わりに4−tert−ブチルクロロベンゼンを用い、抽出時の水の量を増やす以外は合成例2と同様にして目的物を得た。
[合成例4] 4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム塩化物の合成
合成例2のクロロベンゼンの代わりに4−tert−ブトキシクロロベンゼンを、溶剤にトリエチルアミンを5質量%含むジクロロメタン溶剤を用い、抽出時の水の量を増やす以外は合成例2と同様にして目的物を得た。
[合成例5] トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム塩化物の合成
合成例2のフェニルスルホキシドの代わりにビス(4−メチルフェニル)スルホキシドを用い、クロロベンゼンの代わりに4−クロロトルエンを用い、抽出時の水の量を増やす以外は合成例2と同様にして目的物を得た。
[合成例6] トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム塩化物の合成
合成例2のフェニルスルホキシドの代わりにビス(4−tert−ブチルフェニル)スルホキシドを、クロロベンゼンの代わりに4−tert−ブチルクロロベンゼンを用い、抽出時の水の量を増やす以外は合成例2と同様にして目的物を得た。
[合成例7] ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロジェンスルフェートの合成
tert−ブチルベンゼン84g(0.5モル)、ヨウ素酸カリウム53g(0.25モル)、無水酢酸50gの混合物を氷冷下撹拌し、無水酢酸35gと濃硫酸95gの混合物を30℃を超えない温度で滴下した。次いで室温で3時間熟成を行い、再度氷冷して水250gを滴下し、反応を停止した。この反応液をジクロロメタン400gを用いて抽出し、有機層に亜硫酸水素ナトリウム6gを加えて脱色した。更にこの有機層を水250gで洗浄することを3回繰り返した。洗浄した有機層を減圧濃縮することで、目的の粗成生物を得た。これ以上の精製はせず、このまま次の反応に用いた。
[合成例8]フェナシルテトラヒドロチオフェニウムブロミドの合成
フェナシルブロミド88.2g(0.44モル)、テトラヒドロチオフェン39.1g(0.44モル)をニトロメタン220gに溶解し、室温で4時間撹拌を行った。反応液に水800gとジエチルエーテル400gを加え、分離した水層を分取し、目的のフェナシルテトラヒドロチオフェニウムブロミド水溶液を得た。
[合成例9] ジメチルフェニルスルホニウム硫酸塩の合成
チオアニソール6.2g(0.05モル)とジメチル硫酸6.9g(0.055モル)を室温で12時間撹拌した。反応液に水100gとジエチルエーテル50mlを加えて水層を分取し、目的のジメチルフェニルスルホニウム硫酸塩水溶液を得た。
[合成例10] トリフェニルスルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例2記載のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液0.014モル相当と合成例1記載のスルホン酸カリウム6.5g(0.014モル)とをジクロロメタン100g、水50gに溶解し、撹拌を行った。10分の撹拌の後に有機層を分取し、更に有機層を水100gで3回洗浄した。有機溶剤を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的の化合物を4g得た(油状物、収率40%)。
得られた目的物の飛行時間型質量分析(TOF−MS)の結果を下記に記す。
(MALDI−TOFMS)
(+) 263 (C1815S相当)
(−) 443 (C7135S相当)
1H−NMR、13C−NMR、19F−NMRの結果を図1〜3に記す。
[合成例11] 4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例3の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例12] 4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例4の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例13] トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例5の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例14] トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例6の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例15] ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例7の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例16] フェナシルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例8の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[合成例17] ジメチルフェニルスルホニウムパーフルオロ(4−メチル−3,6−ジオキサ−7−オクテン)スルホネートの合成
合成例10のトリフェニルスルホニウムクロリド水溶液の代わりに合成例9の化合物を用いる以外は合成例10と同様にして目的物を合成した。
[実施例]
下記式で示されるスルホニウム塩、ヨードニウム塩(PAG1〜8)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
Figure 0004407814
[実施例1〜25]レジストの解像性の評価
上記式で示されるスルホニウム塩(PAG1〜8)を酸発生剤として、また下記式で示されるポリマー(Polymer1〜8)をベース樹脂として使用し、下記式で示される溶解促進剤DRR1、溶解阻止剤DRI1、塩基性化合物を表に示す組成でFC−430(住友スリーエム(株)製)0.01質量%を含む溶媒中に溶解してレジスト材料を調合し、更に各組成物を0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターで濾過することにより、レジスト液をそれぞれ調製した。
Figure 0004407814
Figure 0004407814
Figure 0004407814
シリコン基板上に反射防止膜溶液(日産化学工業(株)製ARC−29A)を塗布し、200℃で60秒間ベークして作製した反射防止膜(78nm膜厚)基板上にレジスト溶液をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて120℃で60秒間ベークし、200nm膜厚のレジスト膜を作成した。これをArFエキシマレーザーマイクロステッパー((株)ニコン製S305B、NA=0.68、σ0.85、2/3輪帯照明、Crマスク)を用いて露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で60秒間現像を行った。
レジストの評価は、0.12μmのグループのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅(μm)を評価レジストの解像度とした。
各レジストの組成及び評価結果を表1,2に示す。なお、表1,2において、溶剤及び塩基性化合物は下記の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
CyHO:シクロヘキサノン
TOA:トリ−n−オクチルアミン
TEA:トリエタノールアミン
TMMEA:トリスメトキシメトキシエチルアミン
TMEMEA:トリスメトキシエトキシメトキシエチルアミン
AAA:トリス(2−アセトキシエチル)アミン
Figure 0004407814
Figure 0004407814
[比較例]
比較のため、下記式で示されるスルホニウム塩(PAG9)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
Figure 0004407814
[比較例1]
上記式で示されるスルホニウム塩(PAG9)を使用して、上記と同様に表3に示す組成でレジストを調製し、上記と同様に感度及び解像性の評価を行った。
各レジストの組成及び評価結果を表3に示す。
Figure 0004407814
次に、実施例1、比較例1のレジストを用いて、プリベークと露光の間、あるいは、露光とPEBの間に300秒の純水リンスを行い、疑似的な液浸露光を行い、現像後の110nmラインアンドスペースパターンの形状を観察した。結果を表4にまとめた。
Figure 0004407814
表1〜4の結果より、本発明のレジスト材料が高感度及び高解像性で、従来品に比べて水による長時間のリンスに対しても形状変化がなく、液浸露光に十分対応できることが確認された。
1H−NMR/CDCl3を示した図である。 13C−NMR/CDCl3を示した図である。 19F−NMR/CDCl3を示した図である。

Claims (10)

  1. ベース樹脂、酸発生剤及び溶剤を含有してなるレジスト材料において、前記酸発生剤が、下記一般式(3)で示されるオニウム塩を含有することを特徴とすレジスト材料。
    Figure 0004407814

    〔式中、(R 01 x + は、下記構造のカチオンから選ばれるものである。
    Figure 0004407814

    (上記式中、R A11 、R A12 、R A13 は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はアルコキシ基である。R A14 、R A15 は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。a、b、cは0〜5の整数である。)〕
  2. 式(3)中の(R 01 x + が、下記から選ばれるものである請求項1記載のレジスト材料。
    Figure 0004407814
  3. ベース樹脂が、ポリアクリル酸及びその誘導体、シクロオレフィン誘導体−無水マレイン酸交互重合体、シクロオレフィン誘導体と無水マレイン酸とポリアクリル酸又はその誘導体との3あるいは4元以上の共重合体、シクロオレフィン誘導体−αトリフルオロメチルアクリル共重合体、ポリノルボルネン、並びにメタセシス開環重合体から選択される1種又は2種以上の高分子重合体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
  4. ベース樹脂が、珪素原子を含有する高分子構造体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
  5. ベース樹脂が、フッ素原子を含有する高分子構造体であることを特徴とする請求項又は記載のレジスト材料。
  6. 請求項又は記載のベース樹脂、請求項1又は2記載の一般式(3)で示される酸発生剤及び溶剤を含有し、上記ベース樹脂が現像液に不溶あるいは難溶であって、酸によって現像液に可溶となる化学増幅ポジ型レジスト材料。
  7. 更に、塩基性化合物を添加してなることを特徴とする請求項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  8. 更に、溶解阻止剤を含有することを特徴とする請求項又は記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  9. 請求項乃至のいずれか1項記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後フォトマスクを介して波長200nm以下の高エネルギー線で露光する工程と、必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
  10. 波長193nmのArFエキシマレーザーを用い、ウエハーと投影レンズの間に水を挿入する液浸リソグラフィー法であることを特徴とする請求項記載のパターン形成方法。
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