JP4407676B2 - 光ディスク記録・描画方法および光ディスク記録・描画装置 - Google Patents

光ディスク記録・描画方法および光ディスク記録・描画装置 Download PDF

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この発明は、1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成(描画)を行う(以下これを「同時記録・描画」という)方法および装置に関し、バッファアンダーラン対策を講じたものである。
記録可能型CD、記録可能型DVD等の光ディスクの盤面に感熱層、感光層等による描画層を形成し、該光ディスクのデータ記録層にデータ記録を行う光ディスク記録装置を光ディスク描画装置として兼用して、光ピックアップから、画像データに応じて変調したレーザ光を前記描画層に照射して、該描画層に描画を行う技術が下記特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術は1台の光ピックアップから2本のレーザ光を同軸状に出射し、そのうちの1本のレーザ光をデータ記録層に照射しフォーカス制御およびトラッキング制御してデータ記録を行い、該データ記録と並行して該レーザ光でデータ記録層から位置情報を検出し、該検出された位置情報に基づいて、他の1本のレーザ光で描画層の所定位置に描画を行う(すなわち、同時記録・描画を行う)ものである。
特開2005−346886号公報(図2)
データ記録に使用する記録データは通常ホストコンピュータから光ディスクドライブに転送され、該光ディスクドライブは該記録データをバッファメモリに順次格納しながら、該バッファメモリから順次読み出して、該読み出した記録データに基づきレーザ光を変調してデータ記録を行う。同様に、描画に使用する画像データは通常ホストコンピュータから光ディスクドライブに転送され、該光ディスクドライブは該画像データをバッファメモリに順次格納しながら、該バッファメモリから順次読み出して、該読み出した画像データに基づきレーザ光を変調して描画を行う。
データ記録または描画を行っているときに、ホストコンピュータからバッファメモリへの記録データまたは画像データの転送速度が低下すると、該バッファメモリが空になるいわゆるバッファアンダーランが生じる場合がある。データ記録においてバッファアンダーランが生じると記録失敗となる。そこで、データ記録中はバッファメモリの記録データ量を監視し、該記録データ量が所定量以下に減少した場合にバッファアンダーランの危険性が高まった状態(バッファアンダーラン接近状態)と判断し、データ記録を一旦中断してバッファアンダーランを未然に防止し、該バッファメモリの記録データ量が十分な量に回復するのを待って、該中断位置からデータ記録を再開するようにしている。同時記録・描画においても、データ記録側または描画側でバッファアンダーランが生じる危険性があり、その対策を講じる必要がある。
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、同時記録・描画時のバッファアンダーラン対策を講じた光ディスク記録・描画方法および光ディスク記録・描画装置を提供しようとするものである。
この発明の光ディスク記録・描画方法は、1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開するものである。
この光ディスク描画方法によれば、同時記録・描画時に記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、データ記録を中断し、これと同時またはその後に可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開するようにしたので、記録データの連続性を保って光ディスクにデータ記録を行うことができる。また、データ記録の再開と同時またはその後に可視画像の形成を再開するようにしたので、形成される可視画像の連続性を保って(またはほぼ保って)光ディスクに該可視画像の形成を行うことができる。
この光ディスク描画方法は、描画を開始した位置を通りディスク放射方向に延びる仮想的な半直線を描画基準線として、該描画基準線上の位置から前記可視画像の形成を再開することができる。
この発明の別の光ディスク記録・描画方法は1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開するものである。
この光ディスク描画方法によれば、同時記録・描画時に記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、可視画像の形成をそのまま続行した状態でデータ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置からデータ記録を再開するようにしたので、記録データの連続性を保って光ディスクにデータ記録を行うことができる。また、データ記録の再開後に可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開するようにしたので、形成される可視画像の連続性を保って(またはほぼ保って)光ディスクに該可視画像の形成を行うことができる。
この光ディスク描画方法は、描画を開始した位置を通りディスク放射方向に延びる仮想的な半直線を描画基準線として、該描画基準線上の位置で前記可視画像の形成を中断し、かつ該中断位置から該可視画像の形成を再開することができる。
この光ディスク描画方法によれば、同時記録・描画時に画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至って可視画像の形成を中断しても、データ記録は中断しないので、記録データの連続性を確実に保って光ディスクにデータ記録を行うことができる。また、可視画像の形成が中断されている区間は可視画像が形成されないことになるが、画像形成のディスク径方向ピッチが短ければ、可視画像の欠落幅を微小幅にして、人の目には目立たなくすることができる。したがって、形成される可視画像の連続性をほぼ保って光ディスクに該可視画像の形成を行うことができる。
この光ディスク描画方法において、前記データ記録を続行し前記可視画像の形成を中断している状態で、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、該データ記録を併せて中断し、前記画像データ用バッファメモリに画像データを補給しかつ該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開することができる。これによれば、データ記録を続行し可視画像の形成を中断しているときに、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態に至った場合においても、記録データの連続性を保って光ディスクにデータ記録を行うことができる。
この発明のさらに別の光ディスク記録・描画方法は、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときの処理と、前記画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときの処理を複合させたものである。すなわち、この方法は、1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開し、かつ、前記記録データ用バッファメモリが前記バッファアンダーラン接近状態に至ってない状態で、前記可視画像の形成に使用する画像データを供給する画像データ供給系統の画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開するものである。
この発明のさらに別の光ディスク記録・描画方法は、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときの別の処理と、前記画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときの処理を複合させたものである。すなわち、この方法は、1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開し、かつ、前記記録データ用バッファメモリが前記バッファアンダーラン接近状態に至ってない状態で、前記可視画像の形成に使用する画像データを供給する画像データ供給系統の画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開するものである。
この発明の光ディスク記録・描画装置は、2本のビームを出射する光ピックアップと、光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段とを具備してなるものである。
この発明の別の光ディスク記録・描画装置は、2本のビームを出射する光ピックアップと、光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段とを具備してなるものである。
この発明のさらに別の光ディスク記録・描画装置は、上記2つの光ディスク記録・描画装置を複合させたものである。すなわち、この光ディスク記録・描画装置は、2本のビームを出射する光ピックアップと、光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、前記画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったことを検出する画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段と、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開する制御を行い、かつ、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記バッファアンダーラン接近状態を検出していない状態で、前記画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段が前記画像データ用バッファメモリのバッファアンダーラン状態を検出したときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段とを具備してなるものである。
この発明のさらに別の光ディスク記録・描画装置は、上記別の2つの光ディスク記録・描画装置を複合させたものである。すなわち、この光ディスク記録・描画装置は、2本のビームを出射する光ピックアップと、光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開する制御を行い、かつ、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記バッファアンダーラン接近状態を検出していない状態で、前記画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段が前記画像データ用バッファメモリのバッファアンダーラン状態を検出したときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段とを具備してなるものである。
この発明の実施の形態1を説明する。図1はこの発明が適用された描画機能付き光ディスク装置10のシステム構成を示す。光ディスク装置10は既存のCD規格ディスクについてデータ記録・再生、既存のDVD規格ディスクについてデータ記録・再生を行えるほか、CD規格記録+描画可能型光ディスクについてデータのみの記録(以下これを「データ単独記録」という)、同時記録・描画、データ再生、DVD規格記録+描画可能型光ディスクについてデータ単独記録、同時記録・描画、データ再生を行えるものである。CD規格記録+描画可能型光ディスクおよびDVD規格記録+描画可能型光ディスクは後述するようにデータ記録層と描画層が積層形成されたもので、データ記録・再生はデータ記録層に対して行われ、描画は描画層に対して行われる。
光ディスク12はスピンドルモータ14で回転駆動される。スピンドルモータ14からはFGパルスが1回転につき所定パルス数ずつ等角度間隔で出力される。光ピックアップ16はスレッド送りモータ11によって光ディスク12の径方向に移送される。光ピックアップ16の対物レンズ18からは2個のレーザダイオードから出射される2本のレーザ光20,22(いずれも主ビームをいう)が同軸状にかつそれらの合焦位置が光ディスク12内でデータ記録層と描画層の間隔に近似した固定距離分光軸方向に相互にずれた状態となるように出射される。レーザ光20,22の合焦位置間の距離(以下「合焦位置間距離」という)は後述するように調整可能である。ここではレーザ光20がCD用、レーザ光22がDVD用であるとする。
ホストコンピュータ13からは、データ単独記録を行うときは記録データ(音楽データ等)が送出され、同時記録・描画を行うときは記録データおよび画像データが時分割で送出される。これら記録データと画像データは光ディスク装置10に転送され、それぞれ記録データ用バッファメモリ15A、画像データ用バッファメモリ15Bを介して信号処理部17に入力される。記録データ用バッファメモリ15Aを介して記録データを供給する系統が記録データ供給系統41を構成し、画像データ用バッファメモリ15Bを介して可視画像の画像データを供給する系統が画像データ供給系統43を構成する。なお、記録データ用バッファメモリ15Aと画像データ用バッファメモリ15Bは、別々のメモリ素子で構成するほか、1つのメモリ素子を両バッファメモリ15A,15Bで領域を分けて共用するように構成することもできる。
信号処理部17はDSP(Digital Signal Processor)で構成され、制御部19、エンコーダ21A、21B、デコーダ23等を具備する。信号処理部17に入力された記録データはエンコーダ21Aでエンコード(光ディスク12がCD規格ディスクの場合はEFM変調、DVD規格ディスクの場合は8/16変調)される。エンコードされた記録データ(“1”、“0”2値の記録パルス)はストラテジー回路25で適宜の時間軸補正が施されてレーザドライバ27に供給される。レーザドライバ27はこの記録パルスに応じて光ピックアップ16内のレーザダイオード(CDデータの場合はCD用レーザダイオード、DVDデータの場合はDVD用レーザダイオード)に駆動電流を供給し、光ディスク12のデータ記録層にデータ記録を行う。
信号処理部17に入力された画像データはエンコーダ21Bで適宜のエンコード処理をされた後、FIFO(First-In First-Out)メモリ29を経てパルス生成部31に入力される。パルス生成部31は入力される画像データに基づき、該画像データを構成する画素ごとの“1”、“0”2値のパルス信号(描画パルス)を生成する。すなわち、画像データは描画する各画素の階調を表すデータ(階調データ)で構成されており、パルス生成部31は、1画素あたりの描画割り当て時間が一定で該各画素の階調データに応じてデューティが変化する描画パルスを順次生成する(図11参照)。パルス生成部31で生成された描画パルスはストラテジー回路25で適宜の時間軸補正が施されてレーザドライバ27に供給される。レーザドライバ27はこの描画パルスに応じて光ピックアップ16内のレーザダイオード(CD用レーザダイオードまたはDVD用レーザダイオード)を駆動し、光ディスク12の描画層に描画を行う。描画された1つの画素は人の目には1つの点(ドット)として認識され、また各ドットのデューティの違いは人の目には描画の濃度の違いとして感じられる(デューティが高いほど濃い描画として感じられる)ので、これによりモノクロ多階調による描画が実現される。なお、ストラテジー回路25は記録パルスと描画パルスの時間軸補正を並行して行うことができる。また、レーザドライバ27は記録パルスと描画パルスのいずれか一方によるCD用レーザダイオードの駆動と、記録パルスと描画パルスのいずれか他方によるDVD用レーザダイオードの駆動を並行して行うことができる。
ウォブル検出回路33はデータ単独記録時、同時記録・描画時およびデータ再生時に、光ピックアップ16のデータ記録またはデータ再生を行っているレーザ光の戻り光信号からウォブル信号を検出する。RF回路35はデータ単独記録時、同時記録・描画時およびデータ再生時に光ピックアップ16のデータ記録またはデータ再生を行っているレーザ光の戻り光信号(RF信号)を増幅する。信号処理部17のデコーダ23はこのRF信号をデコード(光ディスク12がCD規格ディスクの場合はEFM復調、DVD規格ディスクの場合は8/16復調)して記録データを復調する。復調された記録データはバッファメモリ(バッファメモリ15Aまたは別途設けられた図示しないバッファメモリ)を介してホストコンピュータ13に転送される。
サーボ回路37はデータ単独記録時、同時記録・描画時およびデータ再生時に光ピックアップ16のデータ記録またはデータ再生を行っているレーザ光の戻り光(CDデータの記録および再生時はCD用レーザ光20の戻り光、DVDデータの記録および再生時はDVD用レーザ光22の戻り光)に基づき光ピックアップ16のフォーカス制御、トラッキング制御、スレッド送り制御を行う。また、サーボ回路37はスピンドルモータ14を、データ単独記録時にウォブル信号に基づき線速度一定(CLV)に制御し、同時記録・描画時にスピンドルモータ14から出力されるFGパルスに基づき回転数一定(CAV)に制御し、データ再生時にウォブル信号またはRF信号から再生される再生クロックに基づき線速度一定に制御する。サーボ回路37は後述するように、同時記録・描画の開始前に、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離の調整を行う。調整された合焦位置間距離は同時記録・描画が終了するまで(描画が先に終了する場合は描画が終了するまででもよい)保持される。
信号処理部17において、記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段45は、データ単独記録時および同時記録・描画時に、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データ(ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aに転送された後、記録データ用バッファメモリ15Aから信号処理部17に転送されるのを待っている記録データ)のデータ量を常時監視し、該転送待ち記録データのデータ量が所定量以下に減少した状態をバッファアンダーラン接近状態として検出する。
画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段47は、同時記録・描画時に画像データ用バッファメモリ15Bの転送待ち画像データ(ホストコンピュータ13から画像データ用バッファメモリ15Bに転送された後、画像データ用バッファメモリ15Bから信号処理部17に転送されるのを待っている画像データ)のデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン状態すなわち該転送待ち画像データのデータ量が0になった状態を検出する。制御部19は記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段45によるバッファアンダーラン接近状態の検出および画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段47によるバッファアンダーラン状態の検出に応じて、後述する制御を実行する。
ALPC(Automatic Laser Power Control)回路39は光ピックアップ16内のフロントモニタで検出されるレーザパワーに基づき、データ単独記録時はデータ記録を行うレーザ光の再生パワーおよび記録パワーが、同時記録・描画時はデータ記録を行うレーザ光の再生パワーと記録パワーおよび描画を行うレーザ光の再生パワー(非描画パワー)と記録パワー(描画パワー)が、データ再生時はデータ再生を行うレーザ光の再生パワーが、それぞれ制御部19で指令された値に一致するようにサーボループを形成してレーザドライバ27を制御する。
この発明の描画方法で使用できる描画可能型光ディスクの層構造例を図2〜図4を参照して説明する。図2および図3はCD規格記録+描画可能型光ディスク、図4はDVD規格記録+描画可能型光ディスクである。図2〜図4の光ディスク12はいずれも、同一面側から波長および合焦位置が異なるレーザ光20,22を入射してデータ記録層に対するデータ記録およびデータ再生と描画層に対する描画を行うことができる。光ディスク12のレーザ光20,22が入射される側の面を「レーザ入射面12a」といい、その反対側の面を「レーベル面12b」というものとする。図2〜図4はいずれも、一方のレーザ光でデータ記録層にデータ記録を行い、他方のレーザ光で描画層に描画を行う同時記録・描画時の状態を示す。なお、図2〜図4では説明の便宜上レーザ光20,22を離れた位置に図示しているが、実際にはレーザ光20,22は1つの対物レンズ18から同軸状に出射される。
図2〜図4において、描画層はレーザ光の照射により可視光特性が変化するもので、感熱材料、感光材料等で構成されている。この描画層は例えばデータ記録層と同じ色素材料で構成することができる。データ記録層にはトラックとしてウォブルグルーブが形成されている。描画層にはトラックは形成されていない。データ記録層と描画層の配列順序は、データ記録層の方がレーザ入射側に近い配置、描画層の方がレーザ入射側に近い配置のいずれもとり得る。レーザ入射側から見て奥側の層への該レーザ光の照射は手前側の層を透過して行われる。図2〜図4の層構造はいずれも描画層を、データ記録層に対し、該描画層に描画された画像を目視する方向に近い側に配置し、該画像を視認しやすくしている。図2および図3のCD規格記録+描画可能型光ディスク12は正規のCD−Rディスクで使用されている1.2mm厚の1枚の基板に代えて、それぞれ0.6mm厚に形成されている2枚の基板を用意し、これら2枚の基板を、間に描画層を挟んで相互に貼り合わせたものである。図4のDVD規格記録+描画可能型光ディスク12はDVDディスクに描画層を追加形成したものである。図2〜図4において共通する部分には同一の符号を用いる。
図2〜図4の各光ディスク12について説明する。
《光ディスクの層構造例1:図2》
図2のCD規格記録+描画可能型光ディスク12はグルーブが形成されていない0.6mm厚のポリカーボネート基板24の表面に描画層26、合焦制御用半透明反射層28を順次積層した第1基板30と、0.6mm厚のポリカーボネート基板32のグルーブ34が形成されている表面にデータ記録層36、合焦制御用反射層38、保護層40を順次積層した第2基板42とを、透明接着層44で相互に接合して、全体を1.2mm厚の一体構造に形成したものである。
データ記録層36に対するデータ単独記録およびデータ再生はCD用レーザ光20を用いて行われる。このときフォーカス制御およびトラッキング制御はCD用レーザ光20を用いて行われ、スレッド送り制御はトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。同時記録・描画は、CD用レーザ光20でデータ記録層36に対するデータ記録を行いながら、同時にDVD用レーザ光22で描画層26に対する描画を行う。このときフォーカス制御およびトラッキング制御はCD用レーザ光20を用いて行われ、スレッド送り制御はトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。このとき2本のレーザ光20,22の合焦位置fa,fb間の光軸方向距離は、同時記録・描画動作開始前の後述する初期調整でデータ記録層36と描画層26間の距離(0.6mm)またはこれに近い固定距離に調整されているので、DVD用レーザ光22は必然的に描画層26に合焦またはほぼ合焦された状態で描画を行う。また、DVD用レーザ光22はトラッキング制御されているCD用レーザ光20と一体となってディスク径方向に移動するので、データ記録層36のトラックピッチ(グルーブ34のピッチ)に相当する径方向密度で描画層26に対する描画が行われる。描画された可視画像はレーザ入射面12a側から目視することができる。
《光ディスクの層構造例2:図3》
図3のCD規格記録+描画可能型光ディスク12は図2の光ディスク12の変形例であり、最表面の保護層40の上に別の画像を予め印刷した(またはユーザーが印刷可能な)印刷層46を積層形成したものである。すなわち、印刷層46には予めディスクメーカーやディスク販売者・頒布者等が任意の画像を印刷しておくことができる。あるいは、印刷層46を無地の白色等に形成し、ユーザーがプリンタ等を使用して任意の画像を印刷できるようにしておくことができる。データ単独記録、同時記録・描画、データ再生は図2の光ディスク12と同様にして行われる。描画層26に描画された可視画像はレーザ入射面12a側から目視され、印刷層46に印刷された画像はレーベル面12b側から目視される。
《光ディスクの層構造例3:図4》
図4のDVD規格記録+描画可能型光ディスク12はDVD−R(+R)に描画層を追加形成したものである。この光ディスク12は0.6mm厚のポリカーボネート基板24のグルーブ34が形成されている表面にデータ記録層36、合焦制御用半透明反射層28を順次積層した第1基板30と、0.6mm厚のグルーブが形成されていないポリカーボネート基板32の表面に描画層26、合焦制御用半透明反射層48、保護層40を順次積層した第2基板42とを、透明接着層44で相互に接合して、全体を1.2mm厚の一体構造に形成したものである。
データ記録層36に対するデータ単独記録およびデータ再生はDVD用レーザ光22を用いて行われる。このときフォーカス制御およびトラッキング制御はDVD用レーザ光22を用いて行われ、スレッド送り制御はトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。同時記録・描画は、DVD用レーザ光22でデータ記録層36に対するデータ記録を行いながら、同時にCD用レーザ光20で描画層26に対する描画を行う。このときフォーカス制御およびトラッキング制御はDVD用レーザ光22を用いて行われ、スレッド送り制御はトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。このとき2本のレーザ光20,22の合焦位置fa,fb間の光軸方向距離は、同時記録・描画動作開始前の後述する初期調整でデータ記録層36と描画層26間の距離(0.6mm)またはこれに近い固定距離に調整されているので、CD用レーザ光20は必然的に描画層26に合焦またはほぼ合焦された状態で描画を行う。また、CD用レーザ光20はトラッキング制御されているDVD用レーザ光22と一体となってディスク径方向に移動するので、データ記録層36のトラックピッチ(グルーブ34のピッチ)に相当する径方向密度で描画層26に対する描画が行われる。描画された可視画像は半透明反射層48を透過してレーベル面12b側から目視することができる。
次に、光ピックアップ16の光学系の構成例を図5に示す。光ピックアップ16は波長が780nmのCD用レーザ光20を出射するCD用レーザダイオード50と、波長が650nmのDVD用レーザ光22を出射するDVD用レーザダイオード52を搭載している。CD用レーザダイオード50は受光素子付きホログラムレーザで構成されている。CD用レーザダイオード50から出射されたCD用レーザ光20は、液晶補正素子(液晶光学素子、液晶レンズ)53を介してコリメータレンズ54で平行光(または平行光に近い発散光)にされた後、ビームスプリッタ56を透過し、ハーフミラー58で一部が反射され、1/4波長板60を経て対物レンズ18から開口数0.45程度で出射されて、光ディスク12に照射される。CD用レーザ光20に対する対物レンズ18の開口数は例えば対物レンズ18に入射するCD用レーザ光20のビーム径の調整で設定することができる。液晶補正素子53は外部から印加される電圧により屈折率が変化して、この素子を通過するレーザ光20の合焦位置を移動させることにより、CD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の合焦位置間距離を調整するものである。すなわち、同時記録・描画を開始するのに先立ち液晶補正素子53でCD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の合焦位置間距離を調整することにより、データ記録用のレーザ光をデータ記録層に、描画用のレーザ光を描画層にそれぞれ所定の状態に合焦させた状態で同時データ記録・描画が行えるようにしている。液晶補正素子53に電圧が印加されていない状態で、CD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の光ディスク12内での合焦位置間距離をデータ記録層と描画層の間隔(0.6mm)に近い状態に設定すれば、液晶補正素子53による合焦位置間距離の調整量を少なくすることができる。
光ディスク12で反射されたCD用レーザ光20の戻り光は対物レンズ18から入射され、1/4波長板60を経てハーフミラー58で一部が反射され、ビームスプリッタ56を透過し、コリメータレンズ54で収束され、液晶補正素子53を介してCD用レーザダイオード50(受光素子付きホログラムレーザ)内の受光素子で受光される。この受光素子の受光信号に基づきトラッキングエラー検出、フォーカスエラー検出、ウォブル検出、クロック再生、記録データの復調等が行われる。
DVD用レーザダイオード52から出射されたDVD用レーザ光22は回折格子62を経て偏光ビームスプリッタ64を透過し、コリメータレンズ66で平行光にされた後、ビームスプリッタ56で反射され、ハーフミラー58で一部が反射され、1/4波長板60を経てCD用レーザ光20と同軸状に対物レンズ18から開口数0.65程度で出射されて、光ディスク12に照射される。DVD用レーザ光22に対する対物レンズ18の開口数は例えば対物レンズ18に入射するDVD用レーザ光22のビーム径の調整で設定することができる。光ディスク12で反射されたDVD用レーザ光22の戻り光は対物レンズ18から入射され、1/4波長板60を経てハーフミラー58で一部が反射され、ビームスプリッタ56で反射され、コリメータレンズ66で収束され、偏光ビームスプリッタ64で反射され、凹レンズ68(検出レンズ)を経て受光部70(受光素子)で受光される。この受光部70の受光信号に基づきトラッキングエラー検出、フォーカスエラー検出、ウォブル検出、クロック再生、記録データの復調等が行われる。なお、ビームスプリッタ56は図5で上側の面56a(フィルタ面)が波長選択性を有するミラーで構成されているものであり、この面56aに入射される波長780nmのCD用レーザ光20を透過させ、波長650nmのDVD用レーザ光22を反射させる特性を有するものである。
なお、対物レンズ18はその表面18aに輪帯状の回折構造(ブレーズ化ホログラム)を有し、CDとDVDの基板厚の違いによる球面収差を補正する。また、液晶補正素子53による合焦位置間距離の調整量を少なくするために、液晶補正素子53に電圧が印加されていない状態でCD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の光ディスク12内での合焦位置間距離をデータ記録層と描画層の間隔(0.6mm)に近い状態に設定する(すなわち合焦位置間距離を十分引き離す)方法としては、例えば次が考えられる。
(a)対物レンズ表面18aのホログラムを、CD用レーザ光20に対し凹レンズの作用をするように設計する。これにより、CD用レーザ光20の合焦位置はDVD用レーザ光22の合焦位置から遠ざかった位置に配置される。
(b)対物レンズ18に対しDVD用レーザ22を平行光(無限光学系)で入射させ、CD用レーザ光20を発散光(有限光学系)で入射させるようにコリメータレンズ66,54を設計し配置する。これにより、CD用レーザ光20の合焦位置はDVD用レーザ光22の合焦位置から遠ざかった位置に配置される。
CD用レーザダイオード50およびDVD用レーザダイオード52から出射されたCD用レーザ光20およびDVD用レーザ光22の各一部はハーフミラー58をそれぞれ透過しビームスプリッタ71に入射される。ビームスプリッタ71は波長選択性を有するもので、前記ビームスプリッタ56と同一のもので構成できる。すなわち、ビームスプリッタ71は図5で下側の面71a(フィルタ面)が波長選択性を有するミラーで構成されているものであり、この面71aに入射される波長780nmのCD用レーザ光20を透過させ、波長650nmのDVD用レーザ光22を反射させる特性を有するものである。ビームスプリッタ71を透過したCD用レーザ光20はCD光用フロントモニタを構成する受光素子72で受光される。ビームスプリッタ71で反射されたDVD用レーザ光22はDVD光用フロントモニタを構成する受光素子73で受光される。
受光素子72はCD用レーザ光20のフロントモニタとして該レーザ光20のレーザパワーの検出に使用される。すなわち、受光素子72の受光信号に基づきCD用レーザ光20のALPCによる出射パワー制御{CD用レーザ光20でデータ記録を行うときは記録パワーおよび再生パワーの制御、CD用レーザ光20で再生を行うときは再生パワーの制御、CD用レーザ光20で描画を行うときは記録パワー(描画パワー)および再生パワー(非描画パワー)の制御}が行われる。
受光素子73はDVD用レーザ光22のフロントモニタとして該レーザ光22のレーザパワーの検出に使用される。すなわち、受光素子73の受光信号に基づきDVD用レーザ光22のALPCによる出射パワー制御{DVD用レーザ光22でデータ記録を行うときは記録パワーおよび再生パワーの制御、DVD用レーザ光22で再生を行うときは再生パワーの制御、DVD用レーザ光22で描画を行うときは記録パワー(描画パワー)および再生パワー(非描画パワー)の制御}が行われる。
フォーカスアクチュエータ74はCD用レーザ光20およびDVD用レーザ光22に共通のフォーカスアクチュエータとして、いずれか一方のフォーカスエラー信号に基づいて駆動され、対物レンズ18をフォーカス制御方向に動作させる。トラッキングアクチュエータ76はCD用レーザ光20およびDVD用レーザ光22に共通のトラッキングアクチュエータとして、いずれか一方のトラッキングエラー信号に基づいて駆動され、対物レンズ18をトラッキング制御方向に動作させる。データ単独記録時およびデータ再生時は一方のレーザ光のみが使用されるので、この使用される方のレーザ光に基づいてトラッキング制御およびフォーカス制御を行う。また、同時記録・描画時はデータ記録を行う方のレーザ光でトラッキングおよびフォーカス制御を行う。なお、同時記録・描画時は描画を行う方のレーザ光でフォーカス制御を行うことも可能であるが、データ記録を行う方のレーザ光でフォーカス制御を行った方がデータ記録を高精度に行うことができる。
液晶補正素子53の構成例を図6に示す。液晶補正素子53は周知の液晶光学素子(液晶レンズ)で構成されるもので、CD用レーザ光20が透過する面が同心円状パターンに配された透明電極によって複数の液晶領域53−1,53−2,・・・、53−nに区分されている。各液晶領域53−1,53−2,・・・、53−nごとに印加電圧を調整して屈折率を調整することにより、CD用レーザ光20の合焦位置を移動させることができる。
図7は液晶補正素子53による合焦位置の調整動作を示す。図7(a)は液晶補正素子53に電圧を印加していないときの状態で、対物レンズ18から出射されたCD用レーザ光20の合焦位置f0は合焦目標位置55(データ記録層または描画層)から外れている。この状態から、液晶補正素子53の各液晶領域53−1,53−2,・・・、53−nに印加する電圧を調整することにより、図7(b)に示すように、CD用レーザ光20の合焦位置f0を合焦目標位置55に一致させることができる。
図1のサーボ回路37におけるフォーカス制御、2ビームの合焦位置間距離調整制御、トラッキング制御、スレッド送り制御に関する部分の構成例を図8に示す。フォーカス制御は、CD用レーザ光20の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号とDVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号のうちスイッチ57で選択された方の信号をドライブ回路59に供給し、ドライブ回路59でフォーカスアクチュエータ74を駆動してフォーカスエラーを打ち消すようにサーボループが構成されている。
2ビームの合焦位置間距離調整制御は、CD用レーザ光20の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号とDVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号のうちスイッチ61で選択された方の信号に基づいて液晶補正素子53を駆動することにより行われる。液晶補正素子53の駆動信号路に配されたスイッチ63は液晶補正素子53の駆動信号を切り換えるもので、制御部19により切り換えられる。すなわち、スイッチ63は同時記録・描画動作を開始する前の合焦位置間距離調整時に接点Bに接続される。このとき、スイッチ61で選択されたフォーカスエラー信号はドライブ回路65およびスイッチ63を介して液晶補正素子53を駆動し、フォーカスエラーを打ち消すようにサーボループが構成される。これにより、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離が調整される。調整が終了したら、その時のドライブ回路65の駆動電圧値がA/D変換器51でディジタルデータに変換され、制御部19内に格納される。その後、同時記録・描画動作を開始する際に、スイッチ63は接点Cに接続され、制御部19は前記格納した駆動電圧データをD/A変換して固定電圧としてスイッチ63の接点Cに供給する。これにより、液晶補正素子53は同時記録・描画動作中は連続してこの固定電圧で駆動され、同時記録・描画動作を終了するまで、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離が前記調整された状態に保持される。
トラッキング制御は、CD用レーザ光20の戻り光信号から検出されるトラッキングエラー信号とDVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるトラッキングエラー信号のうちスイッチ67で選択された方の信号をドライブ回路69に供給し、ドライブ回路69でトラッキングアクチュエータ76を駆動してトラッキングエラーを打ち消すようにサーボループが構成されている。スレッド送り制御は、スイッチ67で選択されたトラッキングエラー信号について直流成分検出回路75で直流成分を検出し、ドライブ回路77を介してスレッド送りモータ11(DCモータ)を駆動して該直流成分を打ち消すようにサーボループが構成されている。
図8の各スイッチ57,61,67の切り換えは信号処理部17(図1)の制御部19によって行われる。なお、同時記録・描画動作中に、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離を制御部19から出力される固定電圧により固定値に保持するのに代えて、図8に点線で示すように、直流成分検出回路79でフォーカス制御に使用していない方のフォーカスエラー信号(フォーカス駆動信号)の直流成分を検出してスイッチ63の接点Aに供給し、スイッチ63を接点Aに接続してこの直流成分を打ち消すようにサーボループを形成して液晶補正素子53を駆動することもできる。
次に、図5のCD用レーザダイオード50と、DVD用レーザダイオード52の駆動回路の構成例(図1のALPC回路39とレーザドライバ27の構成例)を図9に示す。この回路はCD用レーザダイオード駆動回路78とDVD用レーザダイオード駆動回路80を具えている。データ単独記録時またはデータ再生時はCD用レーザダイオード50、DVD用レーザダイオード52のいずれか一方が使用されるので、このとき他方のレーザダイオードの駆動は休止(消灯)される。同時記録・描画時は両レーザダイオード50,52が使用される。図9のサーボスイッチ100,102,104,106の接続状態(いずれもオン)は、同時記録・描画時の状況を示している。
CD用レーザダイオード駆動回路78は再生(リード)パワー駆動電圧を出力するCD用再生パワー駆動電圧出力回路84と記録(ライト)パワー駆動電圧を出力するCD用記録パワー駆動電圧出力回路86を並列に具えている。DVD用レーザダイオード駆動回路80は再生パワー駆動電圧を出力するDVD用再生パワー駆動電圧出力回路88と記録パワー駆動電圧を出力するDVD用記録パワー駆動電圧出力回路90を並列に具えている。各駆動電圧出力回路84,86,88,90は、サンプルホールド回路92、94,96,98と、サーボスイッチ100,102,104,106と、設定器111,113,115,117と、アンプ119,121,123,125でそれぞれ構成されている。
サンプルホールド回路92,94はフロントモニタ用受光素子72で検出されるCD用レーザ光20のレーザパワーをサンプルホールドする。サンプルホールド回路96,98はフロントモニタ用受光素子73で検出されるDVD用レーザ光22のレーザパワーをサンプルホールドする。サーボスイッチ100,102,104,106は、各駆動電圧出力回路84,86,88,90によるサーボ制御系統をオン、オフする。設定器111,113はサーボループ形成時(サーボスイッチ100,102がオンしている時)に、CD用レーザダイオード50の再生パワー指令電圧値{再生パワー(または非描画パワー)の目標値を指令する電圧値}V1、記録パワー指令電圧値{記録パワー(または描画パワー)の目標値を指令する電圧値}V2をそれぞれ出力する。設定器115,117はサーボループ形成時(サーボスイッチ104,106がオンしている時)に、DVD用レーザダイオード52の再生パワー指令電圧値{再生パワー(または非描画パワー)の目標値を指令する電圧値}V3、記録パワー指令電圧値{記録パワー(または描画パワー)の目標値を指令する電圧値}V4をそれぞれ出力する。アンプ119,121,123,125はサーボスイッチ100,102,104,106がオンしているときにサンプルホールド値とパワー指令電圧値V1、V2、V3、V4との偏差電圧をそれぞれ出力する。
なお、描画に使用するレーザ光のレーザパワーはデータ記録に使用するレーザ光のレーザパワーほど厳密さは必要ないので、後述するように、描画に使用するレーザ光についてはサーボループを形成することなく固定の駆動電流で駆動することもできる。この場合は、描画に使用するレーザ光のサーボスイッチをオフする。すなわち、CD用レーザ光20で描画する時はサーボスイッチ100,102をオフする。このとき、アンプ119,121はバッファーアンプとして固定電圧V1,V2をそれぞれ出力する。また、DVD用レーザ光22で描画する時はサーボスイッチ104,106をオフする。このとき、アンプ123,125はバッファーアンプとして固定電圧V3,V4をそれぞれ出力する。
記録パワー駆動電圧の出力経路に配置されたスイッチ127,129は記録パルスまたは描画パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフされる。電圧・電流変換器131,133,135,137は駆動電圧出力回路84,86,88,90から出力される偏差電圧をその電圧値に比例した電流に変換する。加算器139は電圧・電流変換器131,133の出力電流を加算してCD用レーザダイオード50を駆動する。加算器141は電圧・電流変換器135,137の出力電流を加算してDVD用レーザダイオード52を駆動する。
次に、光ディスク12の描画層に描画する1枚の画像を構成する画素の配列例を説明する。該画素の配列例を図10に模式的に示す。符号12cは光ディスク12の中心穴を示す。1枚の画像を構成する画素P11,P12,・・・,P1n,P21,P22,・・・P2n,・・・・・・,Pmnは光ディスク12の中心点を中心にデータ記録層のトラック(ウォブルグルーブ)が形成されている領域に該トラックに沿ってトラックピッチΔrで螺旋状に配列される。画素の周方向の配列間隔(角度)Δθは一定であり、したがって1周あたりの画素数nは径方向位置にかかわらず常に一定である。なお、描画する側(レーザ入射面12a側)から見た画像とレーベル面12b側から見た画像は表裏が反転するので、描画された画像を光ディスク12のレーベル面12b側から目視する場合(図4のディスク層構造)は、描画する画像の原図は表裏を反転して用い、目視する側(レーベル面12b側)から見て表裏が正しく表示されるように描画する。
描画層26に対する描画は同時記録・描画時に光ディスク12をCAV制御して内周側から順次外周側に向けて実行される。すなわち、同時記録・描画時は、基準クロックに同期してスピンドルモータ14がCAV制御され、かつこの基準クロックに同期してパルス生成部31(図1)から一定速度(1個の画素あたりの描画割り当て時間が一定で、1周あたりn個の画素を描画する速度)で各画素P11,P12,・・・,P1n,P21,P22,・・・P2n,・・・・・・,Pmnの描画パルスが順次出力される。このとき、データ記録層36に対するデータ記録が同時に行われる。データ記録は検出されるウォブル信号に同期して行われる。そして、このデータ記録を行っているレーザ光でデータ記録層36のトラック(グルーブ34)に対するトラッキング制御が行われる。描画を行っているレーザ光20(または22)とデータ記録を行っているレーザ光22(または20)の光ディスク12の面に沿った方向の位置関係は相互に固定であるので、描画径方向位置はトラックピッチΔrで順次外周方向に移動していく。各画素の描画パルスはその階調に応じたデューティを有するので、これによりモノクロ多階調による描画が順次進行していく。このようにして、描画は1周あたりn画素ずつ一定速度で連続的に行われ、m周回で完了する。その結果、各画素が図10に示す位置にそれぞれ描画されて、対応する画像が光ディスク12の盤面に表示される。
同時記録・描画時に、描画を行っているレーザ光のレーザパワーのレーザパワーは、図11に示すようになる。すなわち、1画素あたりの描画割り当て時間が一定でかつ該各画素の階調データに応じたデューティで再生パワー(非描画パワー)と記録パワー(描画パワー)の2値に変化する。記録パワーで描画層の可視光特性が変化して描画が行われる。また、このときデータ記録を行うレーザ光のレーザパワーも記録パルスに応じて再生パワーと記録パワーの2値に変化してデータ記録が行われる。同時記録・描画時にデータ記録は、スピンドルモータ14をCAV回転させた状態で線密度が一定になるように行うので、記録パルスの1フレームあたりの時間は外周に行くほど短くなる。同時記録・描画時はデータ記録を行うレーザ光の再生パワー時に検出されるフォーカスエラーでフォーカス制御が行われ、トラッキングエラーでトラッキング制御が行われる。
以上の構成の光ディスク装置10の各動作モード時の制御について説明する。なお、データ単独記録、同時記録・描画、データ再生はいずれもディスク内周側から外周側に向けて実行される。
《既存のCD−Rまたは図2、図3の描画層付きCD−Rのデータ単独記録時》
図8のスイッチ57,67はそれぞれCD側に接続される。液晶補正素子53は駆動されない。図9のサーボスイッチ100,102はオンされ、サーボスイッチ104,106はオフされる。これにより、CD用レーザダイオード駆動回路78は能動状態となり、DVD用レーザダイオード駆動回路80は休止状態(DVD用レーザダイオード52はオフ)となる。スイッチ127は記録パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフされる。これにより、CD用レーザダイオード50は、記録パルスが“1”のときは電圧・電流変換器131,133の出力電流を加算した電流で駆動され、記録パルスが“0”のときは電圧・電流変換器131の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子72で検出される記録パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路94にサンプルホールドされ、記録パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路92にサンプルホールドされる。アンプ119は記録パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器111に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V1に相当するパワーに制御する。アンプ121は、記録パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器113に設定された適宜の記録パワー指令電圧値V2に相当するパワーに制御する。これにより、記録パルスに応じたデータ記録が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御は記録パルスが“0”のとき(つまり再生パワー時)のCD用レーザ光20の戻り光に基づいて行われる。光ピックアップ16のスレッド送り制御はCD用レーザ光20によるトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。スピンドル制御はウォブル信号に基づくCLV制御で行われる。記録パルスはウォブル信号に同期して一定のビットレートで生成される。
《既存のCD−Rまたは図2、図3の描画層付きCD−Rのデータ再生時》
図8のスイッチ57,67はそれぞれCD側に接続される。液晶補正素子53は駆動されない。図9のサーボスイッチ100はオンされ、サーボスイッチ102,104,106はオフされる。これにより、CD用レーザダイオード駆動回路78は能動状態となり、DVD用レーザダイオード駆動回路80は休止状態(DVD用レーザダイオード52はオフ)となる。スイッチ127,129は常時オフされる。これにより、CD用レーザダイオード50は電圧・電流変換器131の出力電流のみで連続駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子72で検出されるレーザパワーはサンプルホールド回路92に所定周期でサンプルホールドされる。アンプ119はレーザパワーを設定器111に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V1に相当するパワーに制御する。これにより、データ再生が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御はCD用レーザ光20の戻り光に基づいて行われる。光ピックアップ16のスレッド送り制御はCD用レーザ光20によるトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。スピンドル制御はウォブル信号または再生クロックに基づくCLV制御で行われる。
《既存のDVD−R(+R)または図4の描画層付きDVD−R(+R)のデータ単独記録時》
図8のスイッチ57,67はそれぞれDVD側に接続される。液晶補正素子53は駆動されない。図9のサーボスイッチ104,106はオンされ、サーボスイッチ100,102はオフされる。これにより、DVD用レーザダイオード駆動回路80は能動状態となり、CD用レーザダイオード駆動回路78は休止状態(CD用レーザダイオード50はオフ)となる。スイッチ129は記録パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフされる。これにより、DVD用レーザダイオード52は、記録パルスが“1”のときは電圧・電流変換器135,137の出力電流を加算した電流で駆動され、記録パルスが“0”のときは電圧・電流変換器135の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子73で検出される記録パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路98にサンプルホールドされ、記録パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路96にサンプルホールドされる。アンプ123は記録パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器115に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V3に相当するパワーに制御する。アンプ125は、記録パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器117に設定された適宜の記録パワー指令電圧値V4に相当するパワーに制御する。これにより、記録パルスに応じたデータ記録が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御は記録パルスが“0”のとき(つまり再生パワー時)のDVD用レーザ光22の戻り光に基づいて行われる。光ピックアップ16のスレッド送り制御はDVD用レーザ光22によるトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。スピンドル制御はウォブル信号に基づくCLV制御で行われる。記録パルスはウォブル信号に同期して一定のビットレートで生成される。
《既存のDVD−R(+R)または図4の描画層付きDVD−R(+R)のデータ再生時》
図8のスイッチ57,67はそれぞれDVD側に接続される。液晶補正素子53は駆動されない。図9のサーボスイッチ104はオンされ、サーボスイッチ100,102,106はオフされる。これにより、DVD用レーザダイオード駆動回路80は能動状態となり、CD用レーザダイオード駆動回路78は休止状態(CD用レーザダイオード50はオフ)となる。スイッチ127,129は常時オフされる。これにより、DVD用レーザダイオード52は電圧・電流変換器135の出力電流のみで連続駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子73で検出されるレーザパワーはサンプルホールド回路96に所定周期でサンプルホールドされる。アンプ123はレーザパワーを設定器115に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V3に相当するパワーに制御する。これにより、データ再生が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御はDVD用レーザ光22の戻り光に基づいて行われる。光ピックアップ16のスレッド送り制御はDVD用レーザ光22によるトラッキングエラー信号の直流成分に基づいて行われる。スピンドル制御はウォブル信号または再生クロックに基づくCLV制御で行われる。
《図2、図3の描画層付きCD−Rまたは図4の描画層付きDVD−R(+R)の同時記録・描画時(初期調整)》
同時・記録描画を行うときは、予め液晶補正素子53でCD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の合焦位置間距離の調整を行う。この調整は例えば次のようにして行われる。光ディスク装置10に光ディスク12を装填し、光ピックアップ16をデータ記録層36と描画層26が積層されている領域に移動し、図9のサーボスイッチ104をオンし、サーボスイッチ100,102,106をオフし、スイッチ127,129をオフして、レーザダイオード52を再生パワーで(電圧・電流変換器135の出力電流のみで)連続駆動する。この状態で図8のスイッチ57をDVD側に接続し、DVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号を使用したサーボループによりフォーカスアクチュエータ74を駆動して、DVDのデータ記録層に相当する位置にある層(図2、図3の描画層付きCD−Rの場合は描画層26、図4の描画層付きDVD−R(+R)の場合はデータ記録層36)に対しフォーカス制御を行う。
このフォーカス制御で合焦状態が得られたら、この合焦状態を保ったまま(フォーカスサーボをオンしたまま)図9のサーボスイッチ100をオンし、レーザダイオード50を再生パワーで(電圧・電流変換器131の出力電流のみで)連続駆動する。このとき図8のスイッチ61はCD側に接続し、スイッチ63は接点B側に接続し、CD用レーザ光20の戻り光から検出されるフォーカスエラー信号を使用したサーボループにより液晶補正素子53を駆動して、CDのデータ記録層に相当する位置にある層(図2、図3の描画層付きCD−Rの場合はデータ記録層36、図4の描画層付きDVD−R(+R)の場合は描画層26)に対しフォーカス制御を行う。このフォーカス制御で所望の合焦状態(ジャストフォーカス状態または描画に好適なビームスポット径が得られるようにジャストフォーカスから少し外れた状態)が得られたら、光ディスク12内で2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離はデータ記録層36と描画層26間の距離に調整されたことになるので、そのときの調整値(液晶補正素子53の駆動値)を図8のA/D変換器51でディジタルデータに変換し、制御部19内に格納する。その後、スイッチ63は接点Cに接続され、制御部19は前記格納した駆動電圧データをD/A変換して固定電圧としてスイッチ63の接点Cに供給する。以後、同時記録・描画動作を終了するまで、この固定電圧で液晶補正素子53を駆動して、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離をこの調整された状態に保持する。以上で同時・記録描画時の初期調整を終了する。
《図2、図3の描画層付きCD−Rの同時記録・描画時(同時記録・描画実行時)》
図8のスイッチ57をCD側に接続し、CD用レーザ光20の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号を使用したサーボループによりフォーカスアクチュエータ74を駆動してデータ記録層36に対しフォーカス制御を行う。同様に、スイッチ67をCD側に接続し、CD用レーザ光20の戻り光信号から検出されるトラッキングエラー信号を使用したサーボループによりトラッキングアクチュエータ76を駆動してデータ記録層36に対しトラッキング制御を行う。また、このとき直流成分検出回路75で検出されるトラッキングエラー信号の直流成分を使用したサーボループによりスレッド送りモータ11を駆動してスレッド送り制御を行う。スピンドル制御はFGパルスが所定の基準クロックに同期するようにスピンドルモータ14を駆動するCAV制御で行う。描画パルスはこの基準クロックに同期して一定のビットレートで生成される。記録パルスはウォブル信号に同期して一定のビットレートで生成される。これにより、データ記録および描画が同時に正しく行われる。
同時記録・描画実行時は、図9のサーボスイッチ100,102,104,106をすべてオンする。また、スイッチ127を記録パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフする。これによりCD用レーザダイオード50は、記録パルスが“1”のときは電圧・電流変換器131,133の出力電流を加算した電流で駆動され、記録パルスが“0”のときは電圧・電流変換器131の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子72で検出される記録パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路94にサンプルホールドされ、記録パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路92にサンプルホールドされる。アンプ119は記録パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器111に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V1に相当するパワーに制御する。アンプ121は、記録パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器113に設定された適宜の記録パワー指令電圧値V2に相当するパワーに制御する。これにより、記録パルスに応じたデータ記録が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御は記録パルスが“0”のとき(つまり再生パワー時)のCD用レーザ光20の戻り光に基づいて行われる。
同時記録・描画実行時は、データ記録と並行して、スイッチ129を描画パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフする。これにより、DVD用レーザダイオード52は、描画パルスが“1”のときは電圧・電流変換器135,137の出力電流を加算した電流で駆動され、描画パルスが“0”のときは電圧・電流変換器135の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子73で検出される描画パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路98にサンプルホールドされ、描画パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路96にサンプルホールドされる。アンプ123は描画パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器115に設定された適宜の再生パワー(非描画パワー)指令電圧値V3に相当するパワーに制御する。アンプ125は、描画パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器117に設定された適宜の記録パワー(描画パワー)指令電圧値V4に相当するパワーに制御する。これにより、描画パルスに応じた描画が行われる。なお、描画用レーザ光のレーザパワーはデータ記録用レーザ光のレーザパワーほど厳密さは必要ないので、描画用レーザ光(この場合DVD用レーザ光22)についてはサーボループを形成することなく固定の駆動電流{再生(非描画)パワー用駆動電流および記録(描画)パワー用駆動電流}で駆動することもできる。このとき、サーボスイッチ104,106はオフされ、アンプ123,125はバッファーアンプとして固定電圧V3,V4をそれぞれ出力する。
この同時記録・描画時の合焦状態は前出の図2、図3に示すようになる。すなわち、CD用レーザ光20はデータ記録層36に合焦し、DVD用レーザ光22は描画層26に合焦した状態となる。DVD用レーザ光22は、トラッキング制御されているCD用レーザ光20と一体にディスク径方向に移動するので、トラックピッチに相当する径方向密度で描画が行われる。
《図4の描画層付きDVD−R(+R)の同時記録・描画時(同時記録・描画実行時)》
図8のスイッチ57をDVD側に接続し、DVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるフォーカスエラー信号を使用したサーボループによりフォーカスアクチュエータ74を駆動してデータ記録層36に対しフォーカス制御を行う。同様に、スイッチ67をDVD側に接続し、DVD用レーザ光22の戻り光信号から検出されるトラッキングエラー信号を使用したサーボループによりトラッキングアクチュエータ76を駆動してデータ記録層36に対しトラッキング制御を行う。また、このとき直流成分検出回路75で検出されるトラッキングエラー信号の直流成分を使用したサーボループによりスレッド送りモータ11を駆動してスレッド送り制御を行う。スピンドル制御はFGパルスが所定の基準クロックに同期するようにスピンドルモータ14を駆動するCAV制御で行う。描画パルスはこの基準クロックに同期して一定のビットレートで生成される。記録パルスはウォブル信号に同期して一定のビットレートで生成される。これにより、データ記録および描画が正しく行われる。
同時記録・描画実行時は、図9のサーボスイッチ100,102,104,106をすべてオンする。また、スイッチ129を記録パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフする。これによりDVD用レーザダイオード52は、記録パルスが“1”のときは電圧・電流変換器135,137の出力電流を加算した電流で駆動され、記録パルスが“0”のときは電圧・電流変換器135の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子73で検出される記録パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路98にサンプルホールドされ、記録パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路96にサンプルホールドされる。アンプ123は記録パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器115に設定された適宜の再生パワー指令電圧値V3に相当するパワーに制御する。アンプ124は、記録パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器117に設定された適宜の記録パワー指令電圧値V4に相当するパワーに制御する。これにより、記録パルスに応じたデータ記録が行われる。フォーカス制御およびトラッキング制御は記録パルスが“0”のとき(つまり再生パワー時)のDVD用レーザ光22の戻り光に基づいて行われる。
同時記録・描画実行時は、データ記録と並行して、スイッチ127を描画パルスの信号レベル“1”、“0”に応じてオン、オフする。これにより、CD用レーザダイオード50は、描画パルスが“1”のときは電圧・電流変換器131,133の出力電流を加算した電流で駆動され、描画パルスが“0”のときは電圧・電流変換器131の出力電流のみで駆動される。このとき、フロントモニタ用受光素子72で検出される描画パルスが“1”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路94にサンプルホールドされ、描画パルスが“0”のときのレーザパワーはサンプルホールド回路92にサンプルホールドされる。アンプ119は描画パルスが“0”のときのレーザパワーを設定器111に設定された適宜の再生パワー(非描画パワー)指令電圧値V1に相当するパワーに制御する。アンプ121は、描画パルスが“1”のときのレーザパワーを設定器113に設定された適宜の記録パワー(描画パワー)指令電圧値V2に相当するパワーに制御する。これにより、描画パルスに応じた描画が行われる。なお、描画用レーザ光のレーザパワーはデータ記録用レーザ光のレーザパワーほど厳密さは必要ないので、描画用レーザ光(この場合CD用レーザ光20)についてはサーボループを形成することなく固定の駆動電流{再生(非描画)パワー用駆動電流および記録(描画)パワー用駆動電流}で駆動することもできる。このとき、サーボスイッチ100,102はオフされ、アンプ119,121はバッファーアンプとして固定電圧V1,V2をそれぞれ出力する。
この同時記録・描画時の合焦状態は前出の図4に示すようになる。すなわち、DVD用レーザ光22はデータ記録層36に合焦し、CD用レーザ光20は描画層26に合焦した状態となる。CD用レーザ光20は、トラッキング制御されているDVD用レーザ光22と一体にディスク径方向に移動するので、トラックピッチに相当する径方向密度で描画が行われる。
次に、同時記録・描画時の制御手順を図12を参照して説明する。図12の制御は図4の描画層付きDVD−R(+R)を使用して、DVD用レーザ光22でデータ記録を行いCD用レーザ光20で描画を行う場合を想定している。また、図12の制御は図13に示す同時記録・描画の2つのケースを考慮している。いずれのケースもデータ記録はDAO(ディスク・アット・ワンス)記録で行われる。図13(a)のケース1は半径r1で先にデータ記録を開始し、データ記録の途中の半径r2で描画を開始し、半径r2〜r5でデータ記録と描画を並行して行い(途中の半径r3〜r4の区間は描画を休止)、半径r5でデータ記録を先に終了し、その後半径r6で描画を終了するものである。半径r5〜r6は描画のみ行われるが、この間トラッキング制御を続ける必要があるので、DVD用レーザ光22を再生パワーで駆動する。図13(b)のケース2は半径r1〜r2でデータ記録を行い、その後半径r3〜r4で描画を行うものである。半径r3〜r4は描画のみ行われるが、この間トラッキング制御を続ける必要があるので、半径r2でデータ記録を終了してから半径r4で描画を終了するまでの間はDVD用レーザ光22を再生パワーで駆動する。
図12の制御について説明する。はじめに同時記録・描画時のディスク回転数を設定し、スピンドルモータ14をその回転数にCAV制御する(S1)。続いて両レーザ光20,22を点灯してそれぞれのパワー調整を行う(S2)。すなわち、DVD用レーザ光22についてはフロントモニタ用受光素子73(図5、図9)でそのレーザパワーを検出し、所定の再生パワーと記録パワーが得られるようにDVD用レーザ光22の駆動電流を調整する。この調整した状態でデータ記録を開始し、データ記録中もこのサーボループを使用して、ALPC制御によりレーザパワーが上記所定の再生パワーと記録パワーに保たれるようにする。また、CD用レーザ光20についてはフロントモニタ用受光素子72(図5、図9)でそのレーザパワーを検出し、所定の再生パワー(非描画パワー)と記録パワー(描画パワー)が得られるようにCD用レーザ光20の駆動電流を調整する。この調整した状態で描画を開始し、描画中もこのサーボループを使用して、ALPC制御によりレーザパワーが上記所定の再生パワー(非描画パワー)と記録パワー(描画パワー)に保たれるようにする。
続いてDVD用レーザ光22についてフォーカス制御およびトラッキング制御をオンする(S3)。フォーカス制御およびトラッキング制御がロック状態に引き込まれたら、CD用レーザ光22により検出されるフォーカスエラーに基づき液晶補正素子53を駆動してCD用レーザ光20とDVD用レーザ光22の合焦位置間距離の調整を行う(S4)。この調整を終了したら、この調整された合焦位置間距離を同時記録・描画が終了するまで保持する。そして、DVD用レーザ光22を用いてOPC制御(Optimum Power Control)を実行し、データ記録に使用する最適記録パワーを求める(S5)。このとき、同時記録・描画実行中に近い状態でOPC制御を行うために、CD用レーザ光20を適宜の描画パルスで駆動しながらOPC制御を行うこともできる。最適記録パワーが求められたら、光ピックアップ16をデータ記録開始位置に移動させる(S6)。CD用レーザ光20については描画さえできればよいので、OPC制御を行う必要はなく、固定の記録パワー(描画パワー)を使用する。最適記録パワーが求められたら、記録パワーをその値に設定してデータ記録開始位置(図13(a),(b)の半径r1の位置)からデータ記録を開始する(S7)。データ記録の進行に伴い、光ピックアップ16をスレッド送り制御によりディスク外周方向に順次移送する(S8)。
その後描画開始位置に到達したら(S9)(図13(a)の半径r2)、CD用レーザ光20のパワーを描画パルスで変調して描画を開始する(S10)。そしてデータ記録と描画を同時に行いながら、その進行に伴い光ピックアップ16をDVD用レーザ光22に基づくスレッド送り制御によりディスク外周方向に順次移送する(S11)。その後データ記録が描画よりも先に終了するときは(S12で“YES”)(図13(a)の半径r5)、データ記録を終了した時点でDVD用レーザ光22について記録パワーをオフし、再生パワーでトラッキング制御を続行する(S13)。そして描画が終了したら(S14)(図13(a)の半径r6)、制御を終了する。描画がデータ記録よりも先に終了するときは(S12で“NO”)、描画を終了したらCD用レーザ光20を消灯し(S15)、その後データ記録を終了したらDVD用レーザ光22を消灯して制御を終了するS16)。
描画開始位置に到達する前に(S9で“NO”)データ記録を終了した場合は(S17で“YES”)(図13(b)の半径r2)、データ記録を終了した時点でDVD用レーザ光22について記録パワーをオフする(S18)。そして光ピックアップ16を描画開始位置に移動させ(S19)(図13(b)の半径r3)、再生パワーのDVD用レーザ光22でデータ記録層36にトラッキング制御を行って(S20)、CD用レーザ光20で描画を開始し(S21)、描画を行う(S22)。そして描画が終了したら(S23)(図13(b)の半径r4)、制御を終了する。
なお、以上は図4の描画層付きDVD−R(+R)を使用して、DVD用レーザ光22でデータ記録を行いCD用レーザ光20で描画を行う場合について説明したが、図2、図3の描画層付きCD−Rを使用して、CD用レーザ光20でデータ記録を行いDVD用レーザ光22で描画を行う場合は、図12のステップS5以降の制御についてDVDに関する制御とCDに関する制御を入れ換えた内容にすればよい。
また、以上は同時記録・描画動作実行中に、2本のレーザ光20,22の合焦位置間距離を、同時記録・描画動作実行前の初期調整で調整した状態に保持する場合について説明したが、これに代えて、同時記録・描画動作実行中に直流成分検出回路79(図8点線)でフォーカス制御に使用していない方のフォーカスエラー信号の直流成分を検出してスイッチ63の接点Aに供給し、スイッチ63を接点Aに接続してこの直流成分を打ち消すように液晶補正素子53を制御することもできる。
また、以上説明した実施の形態では液晶補正素子53をCD用レーザ光20の光軸に配置した場合について説明したが、DVD用レーザ光22の光軸に配置することもできる。液晶補正素子53をCD用レーザ光20の光軸に配置した場合と、DVD用レーザ光22の光軸に配置した場合の制御内容をまとめると表1のようになる。
Figure 0004407676
次に、バッファアンダーラン防止機能について説明する。
《データ単独記録時のバッファアンダーラン防止機能》
データ単独記録時に図1の記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段45は、記録データ用バッファメモリ15Aに格納されている転送待ち記録データのデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン接近状態(記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が所定量以下に減少した状態)の有無を検出する。制御部19は、該バッファアンダーラン接近状態が検出されたときに、所定のバッファアンダーラン処理を実行する。このバッファアンダーラン処理は、例えば、データ記録を一旦中断して、ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aへの記録データの転送を続け、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が、十分とされる所定量に回復するのを待って、データ記録の中断位置の手前をシークし、データ記録の中断位置に達したらデータ記録を再開することにより行われる。
《同時記録・描画時のバッファアンダーラン防止機能》
同時記録・描画時の図1の制御部19によるバッファアンダーラン防止制御の制御フローを図14に示す。これは、記録データ用バッファメモリ15Aのバッファアンダーラン防止制御と、画像データ用バッファメモリ15Bのバッファアンダーラン防止制御の双方を含んでいる。図14の制御について説明する。同時記録・描画の実行指令が出されると、データ記録が開始され(S30)、続いて描画が開始される(S31)。同時記録・描画の実行中は、図1の記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段45は、記録データ用バッファメモリ15Aに格納されている転送待ち記録データのデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン接近状態(記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が所定量以下に減少した状態)の有無を検出する(S32)。また、画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段47は、画像データ用バッファメモリ15Bに格納されている転送待ち画像データのデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン状態(該転送待ち画像データのデータ量が0になった状態)の有無を検出する(S32)。
データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されると(S32で「データ記録側で発生」)、データ記録を中断し(S33)、これと同時またはその後に描画を中断して(S34)、データ記録側のバッファアンダーラン処理を実行する(S35)。このバッファアンダーラン処理は、例えば、データ記録および描画を一旦中断して、ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aへの記録データの転送を続け、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が、十分とされる所定量に回復するのを待って、データ記録の中断位置の手前をシークし、データ記録の中断位置に達したらデータ記録を再開し(S36)、これと同時またはその後に描画動作を再開させる(S37)ことにより行われる。
一方、描画側でバッファアンダーラン状態が検出された場合は(S32で「描画側で発生」)、描画を中断し(S38)、データ記録をそのまま続行して(S39)、描画側のバッファアンダーラン処理を実行する(S40)。このバッファアンダーラン処理は、例えば、描画中断中もデータ記録位置が進行するため、描画中断によるディスク半径方向の描画欠落幅が目視で目立たない程度の所定幅に収まるように、該所定幅に相当するディスク回転数分だけ描画を中断して、その間ホストコンピュータ13から画像データ用バッファメモリ15Bへの画像データの転送を続け、中断開始から該ディスク回転数分回転し終えたら、描画動作を再開させる(S41)ことにより行うことができる。
なお、描画側のバッファアンダーラン処理を実行中にデータ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出された場合は、データ記録を併せて中断し(S33)、データ記録側のバッファアンダーラン処理(S35)を併せて実行する。そして、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量および画像データ用バッファメモリ15Bの転送待ち画像データのデータ量がともに、十分とされる所定量に回復するのを待って、データ記録の中断位置からデータ記録を再開し(S36)、これと同時またはその後に描画動作を再開させる(S37)ことができる。
図15は図14の制御による、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されたときの動作を示す。図15の(a)はデータ記録層におけるデータ記録位置の軌跡を示し、(b)は描画層における描画位置の軌跡(点線は描画欠落区間)を示す。図16は図15の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す(実線はデータ記録、一点鎖線は描画)。なお、図16は見易くするためにデータ記録と描画が同時に行われる領域(半径r1〜r2間、半径r2〜)についてデータ記録の線と描画の線を離して図示しているが、実際にはこの領域においてデータ記録位置と描画位置は同一時刻には同一径方向位置にある。図15の動作について図16を参照しながら説明する。
(1)位置Po1でデータ記録が開始される。
(2)描画基準線L(後述)上の位置Po3(r1,0)(図10の位置P11)で描画が開始される。
(3)位置Po2(時刻T1)でデータ記録側のバッファアンダーラン接近状態が検出される。これにより、データ記録側の記録パワーをオフしてデータ記録を中断させる。
(4)位置Po2’(r2,θ1)で描画側の記録パワーをオフして描画も中断させる。このとき画像データ用バッファメモリ15B内に残っている画像データの内、位置Po2’から描画再開位置Po4の直前までの領域に相当するデータをクリア(廃棄)する(描画再開位置Po4以降のデータは残す)。位置Po2’はバッファアンダーラン接近状態が検出された時刻T1から描画側の記録パワーをオフさせる指示が下されるまでの時間Δtに相当する分だけ位置Po2に対してずれる。
(5)データ記録側でバッファアンダーラン処理が実行される。これにより、ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aに記録データが補給されて、そのデータ量が、十分とされる所定量まで回復する。併せて、ホストコンピュータ13から画像データ用バッファメモリ15Bに画像データ(描画再開位置Po4以降のデータで、未だ画像データ用バッファメモリ15Bに格納されていないデータ)が、十分とされる所定量まで補給される。なお、データ記録はその中断位置Po2から書き継ぐことができるが、描画はその中断位置Po2’(つまり任意の周方向位置)から書き継ぐのは難しく高い精度が要求される。書き継ぎ位置が正確な位置から周方向に少しでもずれると、書き継ぎ前の画像と書き継ぎ後の画像とが相互に周方向にずれてしまう。そこで、図15の例では描画開始位置Po3を通りディスク放射方向に延びる仮想的な半直線を描画基準線L(図10のθ=0の位置に相当)と定め(描画基準線Lの到来タイミングはFGパルス発生位置を基準として基準クロックをカウントすることにより正確に検出可能である)、描画中断位置Po2’を通過後初めて到来する描画基準線L上の位置Po4(図10のθ=0上の位置P21,P31,・・・,Pm1のいずれか)から描画を書き継ぐようにする。したがって、この場合、画像データ用バッファメモリ15Bにはバッファアンダーラン処理時に、書き継ぎ開始位置(描画再開位置)Po4以降の画像データで、未だ画像データ用バッファメモリ15Bに格納されていないデータが補給される。
(6)データ記録の中断位置Po2からデータ記録を再開する(時刻T2)。記録されるデータは中断された直後のデータからである。これによりデータ欠落のない完全な書き継ぎが実現され、記録データの連続性を保つことができる。
(7)位置Po4(r2,0)で描画が再開される。描画中断位置Po2’から描画再開位置Po4まで描画が欠落することになるが、半径方向の描画欠落幅はごくわずか(図15の例ではトラック1本分)であり、人の目では通常視認できない程度の欠落である。したがって、形成される可視画像の連続性を保つ(またはほぼ保つ)ことができる。しかも、位置Po4は描画基準線L上の位置であり、描画基準線Lの到来タイミングはFGパルス発生位置を基準として基準クロックをカウントすることにより正確に検出可能なので、書き継ぎ前の画像と書き継ぎ後の画像とが相互に周方向にずれるのを防止することができる。
図17は図14の制御による、描画側でバッファアンダーラン状態が検出されたときの動作を示す。図17の(a)はデータ記録層におけるデータ記録位置の軌跡を示し、(b)は描画層における描画位置の軌跡(点線は描画欠落区間)を示す。図18は図17の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す(実線はデータ記録、一点鎖線は描画)。なお、図18は見易くするためにデータ記録と描画が同時に行われる領域(半径r4〜r5間、半径r6〜)についてデータ記録の線と描画の線を離して図示しているが、実際にはこの領域においてデータ記録位置と描画位置は同一時刻には同一径方向位置にある。図17の動作について図18を参照しながら説明する。
(1)位置Po5でデータ記録が開始される。
(2)描画基準線L上の位置Po6(r4,0)(図10の位置P11)で描画が開始される。
(3)位置Po7(r5,θ2)で描画側のバッファアンダーラン状態が検出される(時刻T3)。これにより、描画側の記録パワーをオフして描画を中断させる。この時、画像データ用バッファメモリ15B内のデータ量は0である。
(4)データ記録はそのまま続行する。
(5)描画側でバッファアンダーラン処理が実行される。これにより、ホストコンピュータ13から画像データ用バッファメモリ15Bに画像データが補給される。補給される画像データは、描画基準線L上の描画再開位置Po8(r6,0)以降のデータである。この描画再開位置Po8のディスク径方向位置r6は、例えば半径方向の描画欠落幅が目視で目立たない程度の所定幅に収まるように、描画中断位置Po7のディスク半径方向位置r5から所定トラック本数分半径方向に離れた位置である。この半径位置r5、r6間のトラック本数は、データ記録中の光スポットが半径位置r6を通過する頃には画像データ用バッファメモリ15B内に画像データが十分に補給されるものと推測される値として予め設定される値で、描画中断半径位置r5の半径値によらず固定の値である。
(6)位置Po7で描画を中断後、上記所定トラック本数分回転したら、描画基準線L上の位置Po8で描画を再開させる(時刻T4)。描画を中断している時刻T3からT4までの間もデータ記録は進行するが、これによる画像欠落幅は前述のように目視で目立たない程度の所定幅に抑えられている。したがって、形成される可視画像の連続性をほぼ保つことができる。また、描画を中断してもデータ記録は中断しないので、データ記録の連続性を確実に保つことができる。
前記図14の制御によれば、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されたときに、データ記録を中断し(S33)、これと同時またはその後に描画を中断して(S34)、データ記録側のバッファアンダーラン処理を実行する(S35)ようにしたが、ステップS35、S34の順序を入れ替えることもできる。この制御について説明する。
図19は制御フローを示す。これは、前出の図14の制御フローのステップS33,S34,S35に置き換えてステップS33’,S34’,S35’を配置したものである。ステップS33’,S34’,S35’以外は図14と同じである。図19の制御について説明する。同時記録・描画の実行指令が出されると、データ記録が開始され(S30)、続いて描画が開始される(S31)。同時記録・描画の実行中は、図1の記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段45は、記録データ用バッファメモリ15Aに格納されている転送待ち記録データのデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン接近状態(記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が所定量以下に減少した状態)の有無を検出する(S32)。また、画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段47は、画像データ用バッファメモリ15Bに格納されている転送待ち画像データのデータ量を常時監視し、バッファアンダーラン状態(該転送待ち画像データのデータ量が0になった状態)の有無を検出する(S32)。
データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されると(S32で「データ記録側で発生」)、描画を続行したままデータ記録を中断し(S33’)、データ記録側のバッファアンダーラン処理を実行する(S34’)。このバッファアンダーラン処理は、例えば、データ記録を一旦中断して、ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aへの記録データの転送を続け(このとき、ホストコンピュータ13から画像データ用バッファメモリ15Bへの画像データの転送も続けられる)、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量が、十分とされる所定量に回復したら描画を中断し(S35’)、次いでデータ記録の中断位置の手前をシークし、データ記録の中断位置に達したらデータ記録を再開し(S36)、さらに描画の中断位置に達したらその位置またはその先の位置から描画動作を再開させる(S37)ことにより行われる。
描画側でバッファアンダーラン状態が検出された場合の制御は図14の制御フローについて説明したのと同じである。なお、描画側のバッファアンダーラン処理を実行中にデータ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出された場合は、データ記録を併せて中断し(S33’)、データ記録側のバッファアンダーラン処理(S34’)を併せて実行する。そして、記録データ用バッファメモリ15Aの転送待ち記録データのデータ量および画像データ用バッファメモリ15Bの転送待ち画像データのデータ量がともに、十分とされる所定量に回復するのを待って、データ記録の中断位置からデータ記録を再開し(S36)、これと同時またはその後に描画動作を再開させる(S37)ことができる。
図20は図19の制御による、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されたときの動作を示す。図20の(a)はデータ記録層におけるデータ記録位置の軌跡を示し、(b)は描画層における描画位置の軌跡を示す。この例では描画欠落区間が生じないようにしている。図21は図20の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す(実線はデータ記録、一点鎖線は描画)。なお、図21は見易くするために、データ記録と描画が同時に行われる領域(半径r8〜r9間、半径r10〜)について、データ記録の線と描画の線を離して図示しているが、実際にはこの領域においてデータ記録位置と描画位置は同一時刻には同一径方向位置にある。図20の動作について図21を参照しながら説明する。
(1)位置Po9でデータ記録が開始される。
(2)描画基準線L上の位置Po11(r8,0)(図10の位置P11)で描画が開始される。
(3)位置Po10(時刻T5)でデータ記録側のバッファアンダーラン接近状態が検出される。これにより、データ記録側の記録パワーをオフしてデータ記録を中断させる。描画はそのまま続行させる。
(4)データ記録側でバッファアンダーラン処理が実行される。これにより、ホストコンピュータ13から記録データ用バッファメモリ15Aに記録データが補給されて、そのデータ量が、十分とされる所定量まで回復する。
(5)その後描画基準線L上の位置Po12(r10,0)(時刻T6)で描画を中断させる。
(6)データ記録の中断位置Po10をシークし(シーク時間ΔT)、該位置Po10からデータ記録を再開する(時刻T6+ΔT)。記録されるデータは中断された直後のデータからである。これによりデータ欠落のない完全な書き継ぎが実現され、記録データの連続性を保つことができる。
(7)データ記録位置が描画中断位置Po12に到達するタイミング(時刻T7)で描画を再開させる。これにより、描画欠落のない完全な書き継ぎが実現され、形成される可視画像の連続性を保つことができる。
この発明が適用された描画機能付き光ディスク装置10のシステム構成を示すブロック図である。 この発明の描画方法で使用できるCD規格記録+描画可能型光ディスクの層構造例および2本のレーザ光の合焦状態を示す模式断面図である。 図2のCD規格記録+描画可能型光ディスクの変形例および2本のレーザ光の合焦状態を示す模式断面図である。 この発明の描画方法で使用できるDVD規格記録+描画可能型光ディスクの他の層構造例および2本のレーザ光の合焦状態を示す模式断面図である。 図1の光ピックアップ16の光学系の構成例を示す模式図である。 液晶補正素子53の構成例を示す正面図である。 液晶補正素子53による合焦位置の調整動作を示す断面図である。 図1のサーボ回路37におけるフォーカス制御、2ビームの合焦位置間距離調整制御、トラッキング制御、スレッド送り制御に関する部分の構成例を示すブロック図である。 図5のCD用レーザダイオード50と、DVD用レーザダイオード52の駆動回路(図1のALPC回路39とレーザドライバ27)の構成例を示すブロック図である。 図1の光ディスク12の描画層に描画する1枚の画像を構成する画素の配列例を示す模式図である。 この発明による同時記録・描画の描画パルスの一例を示す波形図である。 図1のシステム構成による同時記録・描画時の制御手順を示すフローチャートである。 図12の制御で考慮している同時記録・描画の2つのケースを示す模式図である。 同時記録・描画時の図1の制御部19によるバッファアンダーラン防止制御の制御フロー図である。 図14の制御による、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されたときの動作を示す図である。 図15の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す図である。 図14の制御による、描画側でバッファアンダーラン状態が検出されたときの動作を示す図である。 図17の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す図である。 同時記録・描画時の図1の制御部19によるバッファアンダーラン防止制御の別の制御フロー図である。 図19の制御による、データ記録側でバッファアンダーラン接近状態が検出されたときの動作を示す図である。 図20の動作による記録・描画径方向位置の時間変化を示す図である。
符号の説明
10…描画機能付き光ディスク装置(光ディスク記録・描画装置)、12…光ディスク、12a…レーザ入射面、12b…レーベル面、14…スピンドルモータ、15A…記録データ用バッファメモリ、15B…画像データ用バッファメモリ、16…光ピックアップ、19…制御部(制御手段)、20…CD用レーザ光、22…DVD用レーザ光、26…描画層、27…レーザドライバ(データ記録用ビーム変調手段、描画用ビーム変調手段)、36…データ記録層、41…記録データ供給系統、43…画像データ供給系統、45…記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段、47…画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段

Claims (10)

  1. 1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、
    前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開する光ディスク記録・描画方法。
  2. 描画を開始した位置を通りディスク放射方向に延びる仮想的な半直線を描画基準線として、該描画基準線上の位置から前記可視画像の形成を再開する請求項1記載の光ディスク記録・描画方法。
  3. 1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、
    前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開する光ディスク記録・描画方法。
  4. 描画を開始した位置を通りディスク放射方向に延びる仮想的な半直線を描画基準線として、該描画基準線上の位置で前記可視画像の形成を中断し、かつ該中断位置から該可視画像の形成を再開する請求項3記載の光ディスク記録・描画方法。
  5. 1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、
    前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開し、かつ、
    前記記録データ用バッファメモリが前記バッファアンダーラン接近状態に至ってない状態で、前記可視画像の形成に使用する画像データを供給する画像データ供給系統の画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する光ディスク記録・描画方法。
  6. 1台の光ピックアップから2本のビームを出射し、データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、一方のビームで前記データ記録層にデータ記録を行いながら、同時に他方のビームで前記描画層に可視画像の形成を行う方法において、
    前記データ記録に使用する記録データを供給する記録データ供給系統の記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開し、かつ、
    前記記録データ用バッファメモリが前記バッファアンダーラン接近状態に至ってない状態で、前記可視画像の形成に使用する画像データを供給する画像データ供給系統の画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する光ディスク記録・描画方法。
  7. 2本のビームを出射する光ピックアップと、
    光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、
    光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、
    前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、
    前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、
    前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、
    データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段と
    を具備してなる光ディスク記録・描画装置。
  8. 2本のビームを出射する光ピックアップと、
    光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、
    光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、
    前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、
    前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、
    前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、
    データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段と
    を具備してなる光ディスク記録・描画装置。
  9. 2本のビームを出射する光ピックアップと、
    光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、
    光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、
    前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、
    前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、
    前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、
    前記画像データ用バッファメモリがバッファアンダーラン状態に至ったことを検出する画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段と、
    データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記データ記録を中断し、これと同時またはその後に前記可視画像の形成を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に、前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開と同時またはその後に前記可視画像の形成を再開する制御を行い、かつ、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記バッファアンダーラン接近状態を検出していない状態で、前記画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段が前記画像データ用バッファメモリのバッファアンダーラン状態を検出したときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段と
    を具備してなる光ディスク記録・描画装置。
  10. 2本のビームを出射する光ピックアップと、
    光ディスクに記録する記録データを記録データ用バッファメモリを介して供給する記録データ供給系統と、
    光ディスクに形成する可視画像の画像データを画像データ用バッファメモリを介して供給する画像データ供給系統と、
    前記光ピックアップから出射される一方のビームの強度を前記記録データ供給系統から供給される記録データで変調するデータ記録用ビーム変調手段と、
    前記光ピックアップから出射される他方のビームの強度を前記画像データ供給系統から供給される画像データで変調する描画用ビーム変調手段と、
    前記記録データ用バッファメモリが所定のバッファアンダーラン接近状態に至ったことを検出する記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段と、
    データ記録層と描画層を積層配置した光ディスクに対し、前記記録データで変調された一方のビームを前記データ記録層に照射してデータ記録を行いながら、同時に前記画像データで変調された他方のビームを前記描画層に照射して可視画像の形成を行い、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記記録データ用バッファメモリのバッファアンダーラン接近状態を検出したときに、前記可視画像の形成をそのまま続行した状態で前記データ記録を中断し、該記録データ用バッファメモリに記録データを補給した後に前記可視画像の形成を中断し、その後前記データ記録の中断位置から前記データ記録を再開し、かつ該データ記録の再開後に前記可視画像の形成を中断した位置またはその先の位置から該可視画像の形成を再開する制御を行い、かつ、前記記録データ用バッファアンダーラン接近状態検出手段が前記バッファアンダーラン接近状態を検出していない状態で、前記画像データ用バッファアンダーラン状態検出手段が前記画像データ用バッファメモリのバッファアンダーラン状態を検出したときに、前記データ記録をそのまま続行した状態で該可視画像の形成を中断し、該画像データ用バッファメモリに画像データを補給した後に該可視画像の形成を再開する制御を行う制御手段と
    を具備してなる光ディスク記録・描画装置。
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