JP4406489B2 - Alkoxylation catalyst and process for producing alkylene oxide adducts using this catalyst - Google Patents

Alkoxylation catalyst and process for producing alkylene oxide adducts using this catalyst Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコキシル化用触媒、および、アルコキシル化用触媒を用いたアルキレンオキサイド付加物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性水素を有する有機化合物またはその誘導体のアルキレンオキサイド付加物は、溶剤、界面活性剤および種々の化学品中間体として広く用いられている。特に、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アミンまたはアルキルフェノールなどに、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドなどを付加したアルキレンオキサイド付加物は、非イオン性界面活性剤として広範に活用されている。
なかでも、狭いアルキレンオキサイド付加モル分布を有する付加物は、広い付加モル分布を有する付加物と比較して、洗浄力および起泡力が高く、未反応物由来の臭気が少ないなどの利点を有している。
【0003】
このようなアルキレンオキサイド付加物を製造するためのアルコキシル化用触媒としては、以下に示すような複合金属酸化物が提案されている。
1)アルミニウムなどの金属イオンを添加した酸化マグネシウム(特開平1−164437号公報:例えば、3重量%のアルミニウムを含む酸化マグネシウムが開示されている。)。
2)天然または合成のハイドロタルク石を焼成することにより得られる焼成ハイドロタルサイト(特開平2−71841号公報)。
3)亜鉛、アンチモン、錫などを含有する酸化マグネシウム(特開平7−227540号公報)。
4)水酸化アルミニウム・マグネシウムを焼成することにより得られるアルミニウム・マグネシウム複合酸化物(特開平8−268919号公報)。
【0004】
上記複合金属酸化物によれば、触媒表面の酸点と塩基点の共同効果によって、アルコキシル化反応を触媒することができ、尚且つ、アルキレンオキサイド付加モル分布の狭い付加物を製造することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
アルキレンオキサイド付加物の製造においては、使用するアルコキシル化用触媒の触媒活性が高いほど、その製造効率が向上する。これは、触媒活性が高いと、反応時間を短縮することができるうえに、少量の触媒で反応を実施できるため反応後の触媒の分離・回収が容易となるからである。
このため、アルコキシル化用触媒においては、更なる触媒活性の向上が求められている。
【0006】
本発明は、高い触媒活性を有するアルコキシル化用触媒と、これを用いたアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明のアルコキシル化用触媒は、アルコキシル化触媒活性を有する複合金属酸化物を含むアルコキシル化用触媒であって、更に、炭化水素鎖を有する分子を含み、前記複合金属酸化物表面に前記分子が結合結合し、前記分子が、更に金属原子を含み、この金属原子と、前記複合金属酸化物表面の金属原子とが、酸素原子を介して結合し、前記分子に含まれる金属原子が、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1種の金属であることを特徴とする。
【0008】
このようなアルコキシル化用触媒は、高い触媒活性を有する。これは、複合金属酸化物表面が炭化水素鎖を含む分子により疎水化されるため、親油性の反応溶媒に対する分散性が向上するからであると推察される。
また、このアルコキシル化用触媒においては、複合金属酸化物の組成および焼成条件については何ら制限がない。従って、複合金属酸化物の組成および焼成条件に依存する特性(例えば、触媒の選択性、触媒反応で生成するアルキレンオキサイド付加物の付加モル分布など)を損なうことなく、高い触媒活性を得ることができる。
【0009】
前記アルコキシル化用触媒においては、前記分子が、更に金属原子を含み、この金属原子と、前記複合金属酸化物表面の金属原子とが、酸素原子を介して結合している。この構成によれば、より確実に高い触媒活性を実現することができる。これは、前記分子に含まれる金属原子が、新たな活性点として機能するためであると推察される。
【0010】
また、前記分子に含まれる金属原子が、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1種の金属である。
【0011】
また、前記アルコキシル化用触媒においては、前記複合金属酸化物が、マグネシウムおよびアルミニウムを含有することが好ましい。この好ましい例によれば、確実に高い触媒活性が得られることに加えて、付加モル分布の狭いアルキレンオキサイド付加物の製造が可能となる。
【0012】
また、前記アルコキシル化用触媒においては、前記複合金属酸化物が、更に、Fe、Ni、Cr、Mn、Ti、B、Ga、Ce、MoおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含有することが好ましい。この好ましい例によれば、触媒の選択性が向上するため、アルキレンオキサイド付加物の製造に用いたときに、副生物である高分子ポリアルキレングリコールの生成を抑制し、製造効率を向上させることができる。
【0013】
本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法は、本発明のアルコキシル化用触媒の存在下において、有機化合物にアルキレンオキサイドを付加することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のアルコキシル化用触媒においては、アルコキシル化触媒活性を有する複合金属酸化物の表面に、炭化水素鎖含有分子が結合している。
【0015】
前記複合金属酸化物は、アルコキシル化活性を持つものであれば、特に限定されるものではない。好ましい複合金属酸化物としては、マグネシウム・アルミニウム複合酸化物が挙げられる。この場合、マグネシウムとアルミニウムとの原子比は、Al/(Mg+Al)で表示して、例えば0.1〜0.7、好ましくは0.3〜0.6、更に好ましくは0.4〜0.5である。
【0016】
更に、前記複合金属酸化物は、第3の金属を含有するマグネシウム・アルミニウム複合酸化物であることが好ましい。第3の金属は、例えば、Fe、Ni、Cr、Mn、Ti、B、Ga、Ce、MoおよびZrが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらのなかで、Fe、Cr、Mnが好ましく、Mnが特に好ましい。第3の金属の含有量は、複合金属酸化物中の全金属に対する原子比で、例えば0.01〜0.5、好ましくは0.05〜0.3、更に好ましくは0.1〜0.2である。
【0017】
前記複合金属酸化物は、例えば、含浸法、共沈法など、従来から公知の方法によって調製することができる。以下に、共沈法による複合金属酸化物粉体の調製方法の一例について説明する。
【0018】
まず、各金属のイオンを含む混合水溶液を調製し、この混合水溶液に沈殿剤を添加する。混合水溶液は、例えば、各金属の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物などの金属化合物を含む水溶液を混合することにより調製できる。また、沈殿剤としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩またはその混合物を使用することができる。
【0019】
沈殿剤の添加により析出した沈殿物を水洗し乾燥した後、これを焼成することによって、複合金属酸化物が得られる。焼成温度は、例えば300〜1000℃、好ましくは600〜900℃、更に好ましくは700〜900℃である。また、焼成時間は、例えば0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間、更に好ましくは2〜4時間である。また、焼成は、不活性ガス雰囲気で実施されることが好ましく、窒素雰囲気で実施されることが更に好ましい。
【0020】
前記炭化水素含有分子は、炭化水素鎖を含み、複合金属酸化物表面に結合可能な分子であれば、特に限定されるものではない。
【0021】
前記炭化水素含有分子に含まれる炭化水素鎖は、特に限定されるものではなく、疎水性を有するものが好ましい。例えば、炭素数2〜30、好ましくは3〜25、更に好ましくは8〜18の炭化水素鎖である。また、炭化水素鎖は、直鎖でも分枝鎖でもよく、飽和でも不飽和でもよい。また、O、N、P、Sなどのヘテロ原子を含んでいてもよい。
【0022】
また、前記炭化水素鎖含有分子は、炭化水素鎖の一端に金属原子を有し、この金属原子が複合金属酸化物の金属原子と酸素原子を介して結合することにより、複合金属酸化物表面に固定されていることが好ましい。金属原子としては、特にAlおよびTiが好ましい。
【0023】
このような炭化水素鎖含有分子としては、例えば、カップリング剤を使用することができる。特に、チタネート系カップリング剤およびアルミニウム系カップリング剤を使用することが好ましい。また、カップリング剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0024】
チタネート系カップリング剤としては、例えば、チタンアシレート化合物、チタンキレート化合物などが挙げられる。具体的には、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ−n−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネートなどが挙げられる。これらのなかでも、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネートが好ましく、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートが特に好ましい。
【0025】
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アルミニウムアシレート化合物、アルミニウムキレート化合物が挙げられる。具体的には、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが好ましい。
【0026】
前記複合金属酸化物表面に前記炭化水素鎖含有分子を結合させる方法については、特に限定するものではない。例えば、カップリング剤を用いる場合であれば、気相法、液相法、オートクレイブ法、メカノケミカル法など、カップリング剤による無機紛体の表面処理方法として公知の方法を採用することができる。特に、操作が簡単で装置的制約を受けないことから、液相法が好ましい。
【0027】
液相法によるカップリング剤の処理の例について説明する。まず、溶媒にカップリング剤を分散させて吸着液を調製し、この吸着液に複合金属酸化物を浸漬する。その後、吸着液から触媒を濾別し、これを洗浄、乾燥することにより、表面にカップリング剤が結合した複合金属酸化物が得られる。
【0028】
吸着液を構成する溶媒としては、特に限定するものではないが、例えば、ベンゼン、n−ヘキサン、トルエン、エタノール、イソプロパノール、トリクレン、メタノール、酢酸エチルなどを使用することができる。これらのなかでも、ベンゼン、n−ヘキサン、イソプロパノールが好ましく、ベンゼン、n−ヘキサンが特に好ましい。
【0029】
吸着液中に含まれるカップリング剤の量は、カップリング剤および複合金属酸化物の種類により適宜決定されるが、複合金属酸化物1g当たり、例えば1×10-6〜1モル、好ましくは1×10-5〜1モル、更に好ましくは1×10-4〜5×10-1モルである。カップリング剤の量が1×10-6モル未満であると、触媒活性増大の効果が発現し難くなるおそれがある。また、カップリング剤の量が1モルより多くても、その量に見合うだけの触媒活性増大の効果を期待することはできず、コスト的に不利になることがある。これは、触媒活性増大の効果は、複合金属酸化物の全表面がカップリング剤の単分子膜で被覆された時点で飽和に達するからである。
【0030】
吸着液の温度は、例えば10〜80℃、好ましくは15〜60℃、更に好ましくは20〜40℃である。また、触媒の浸漬時間は、例えば0.5〜100時間、好ましくは1〜50時間、更に好ましくは12〜24時間である。
【0031】
次に、本発明のアルキレンオキサイド付加物の製造方法の一例について説明する。本発明の製造方法は、本発明のアルコキシル化用触媒の存在下において、有機化合物とアルキレンオキシドとを反応させることにより実施される。
【0032】
有機化合物は、アルコキシル化され得るものであれば、特に限定するものではない。具体的には、活性水素を有する有機化合物およびその誘導体が挙げられる。例えば、アルコール類、フェノール類、ポリオール類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、カルボン酸類、チオール類、脂肪酸アミド類、脂肪族アミン類およびこれらの混合物が挙げられる。これらのなかで、アルコール類、脂肪酸エステル類、脂肪族アミン類が好ましく、アルコール類が特に好ましい。
【0033】
アルコール類としては、例えば、炭素数が2〜30、好ましくは6〜24、更に好ましくは12〜18の飽和または不飽和アルコールなどが挙げられる。特に、第一級および第二級アルコールが好ましく、第一級アルコールが更に好ましい。アルコール類は、1種を単独で用いても、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0034】
フェノール類としては、例えば、モノ、ジまたはトリアルキルフェノールが挙げられる。特に、炭素数4〜12のアルキル基を有するモノ、ジまたはトリアルキルフェノールが好ましい。
【0035】
ポリオール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどが好ましい。ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールの場合、その平均重合度は、例えば2〜2000、好ましくは4〜500、更に好ましくは10〜200である。
【0036】
脂肪酸類としては、例えば、炭素数が8〜22、好ましくは10〜20、更に好ましくは12〜18の飽和または不飽和の脂肪酸およびその混合物などが挙げられる。特に、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸およびその混合物が好ましい。このような脂肪酸は、例えば、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、ひまわり油、菜種油、魚脂油の分解により得ることができる。また、脂肪酸エステル類としては、例えば、前記脂肪酸を炭素数1〜4のアルキル基でエステル化したものが挙げられる。
【0037】
脂肪族アミン類としては、例えば、炭素数が8〜44、好ましくは10〜22、更に好ましくは12〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有する脂肪族アミンなどが挙げられる。特に、第一級脂肪族アミンが好ましい。また、脂肪酸アミド類としては、例えば、炭素数が8〜22、好ましくは10〜20、更に好ましくは12〜18の飽和または不飽和のアシル基を有する脂肪酸アミドなどが挙げられる。特に、第一級または第二級脂肪酸アミドが好ましい。
【0038】
有機化合物と反応させるアルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜8のアルキレンオキサイドを使用することが好ましい。特に、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、すなわちエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびブチレンオキサイドが好ましい。
【0039】
本発明の触媒を用いたアルコキシル化反応の反応条件は特に限定されず、例えば、慣用の反応条件により実施することができる。以下、好ましい反応条件について説明する。反応温度は、例えば80〜230℃、好ましくは120〜200℃、更に好ましくは160〜180℃である。反応圧力は、反応温度により適宜決定されるが、例えば0〜20atm、好ましくは2〜8atm、更に好ましくは2〜6atmである。また、触媒の使用量は、反応に供される有機化合物とアルキレンオキサイドとの比により適宜決定されるが、有機化合物100重量部に対して、例えば0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部である。
【0040】
次に、具体的な反応操作の一例を説明する。まず、オートクレイブ内に出発原料である有機化合物と触媒とを仕込み、オートクレイブ内を窒素で置換した後、所定の温度および圧力条件下でアルキレンオキサイドを導入して反応させる。反応終了後、生成物を冷却した後、生成物から触媒を濾別することにより、アルキレンオキサイド付加物が得られる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
【0042】
(実施例1)
2.5MgO・Al23・mH2Oの組成式で表される水酸化アルミニウム・マグネシウム(協和化学社製、商品名:「キョーワード300」、以下同じ。)を、窒素気流中、700℃で3時間焼成し、アルミニウム・マグネシウム複合酸化物粉体を得た。ベンゼン100mlとイソプロピルトリステアロイルチタネート(味の素社製、商品名:「KR TTS」、以下同じ。)0.0957g(1.0×10-3モル)とを混合し、室温で10分間攪拌した。これに上記複合金属酸化物粉体3.0gを添加し、室温で30分攪拌した後、一昼夜放置した。放置後、溶媒から濾別した複合金属酸化物粉体をベンゼン500mlで洗浄し、続いてアセトン250mlで洗浄した。洗浄後の複合金属酸化物粉体を、予備乾燥として室温で1時間真空乾燥させた後、更に50℃で3時間真空乾燥させて触媒を得た。
【0043】
(実施例2)
イソプロピルトリステアロイルチタネートを0.957g(1.0×10-2モル)用いたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒を得た。
【0044】
(実施例3)
イソプロピルトリステアロイルチタネートを9.57g(1.0×10-1モル)用いたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒を得た。
【0045】
(実施例4)
イソプロピルトリステアロイルチタネートを47.85g(5.0×10-1モル)用いたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒を得た。
【0046】
(実施例5)
イソプロピルトリステアロイルチタネートに代えて、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート(味の素社製、商品名:「AL−M」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、触媒を得た。なお、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートは、ベンゼン100mlに対して4.96g(1.0×10-1モル)使用した。
【0047】
(実施例6)
硝酸マグネシウム6水和物68.03g(0.265モル)と、硝酸アルミニウム9水和物47.69g(0.127モル)と、硝酸マンガン6水和物24.33g(0.085モル)とを450gの脱イオン水で溶解し、溶液Aとした。一方、炭酸ナトリウム13.47g(0.127モル)を450gの脱イオン水溶解し、溶液Bとした。
溶液Aと溶液Bとを、予め1800gの脱イオン水を仕込んだ触媒調製槽に、2MのNaOHによりpHを9に保ち、温度を40℃に保ちながら1時間で滴下し、滴下終了後、1時間熟成させた。溶液より沈殿物を濾別し、これを6リットルの脱イオン水で洗浄し、噴霧乾燥することにより30gの複合金属水酸化物を得た。この複合金属水酸化物を、窒素雰囲気下800℃で3時間焼成して、Mg、Al、Mnを含む複合金属酸化物粉体19gを得た。
この複合金属酸化物粉体を用いたこと以外は実施例3と同様にして、触媒を得た。
【0048】
(比較例1)
2.5MgO・Al23・mH2Oの組成式で表される水酸化アルミニウム・マグネシウムを、窒素気流中、700℃で3時間焼成して触媒を得た。
【0049】
(比較例2)
カップリング処理を施さないこと以外は実施例6と同様にして、触媒を得た。
【0050】
実施例1〜6および比較例1〜2で得られた触媒を用いて、アルキレンオキサイド付加反応を実施し、触媒活性を評価した。結果を表1に示す。なお、反応条件、操作方法および触媒活性の評価方法は、下記の通りである。
【0051】
[反応条件および操作方法]
オートクレイブ内にラウリルアルコール400gおよび触媒0.4gを仕込み、オートクレイブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。次いで、オートクレイブ内を180℃、3atmに維持しながら、エチレンオキサイド(EO)663g(ラウリルアルコール1モル当たり7モル)を導入し、ラウリルアルコールとEOとを反応させた。
【0052】
[触媒活性の評価方法]
上記反応条件および操作方法により反応を行い、オートクレイブ内が定温(180℃)、定圧(3atm)になった時点からのEO供給速度(g-EO/min)を、単位触媒量あたりに換算し、触媒活性の評価尺度とした(単位:g-EO/(min・g-cat))。上記EO供給速度は、定温定圧下における単位時間当たりのEO消費量に相当する。なお、この測定の際には、化学反応速度支配下での触媒活性が正しく評価できる程度に触媒濃度が小さくなるように調整した。
【0053】

Figure 0004406489
【0054】
表1の結果から明らかなように、本発明の触媒によれば、高い触媒活性が得られることが確認できた。特に、実施例3の触媒によれば、比較例1の触媒と比較して、触媒活性が2.5倍程度まで向上した。
【0055】
このように、本発明の触媒は触媒活性が高いため、反応に要する時間が短縮される。例えば、上記反応条件および操作方法による反応において、比較例2の触媒を用いた場合の反応時間は276分であったのに対して、実施例6の触媒を用いた場合の反応時間は88分であった。
【0056】
次に、実施例6および比較例2の触媒を用いて、上記反応条件および操作方法による反応を実施し、副生物である高分子ポリエチレングリコール(分子量20000以上)の生成量を測定した。その結果、高分子ポリエチレングリコールの生成量は、実施例6の触媒を用いた場合は0.04重量%であり、比較例2の触媒を用いた場合は0.06重量%であった。なお、これらの数値は、全生成物量に対する重量%である。
このように、本発明によれば、触媒の選択性を劣化させることなく、高い触媒活性を達成することができる。
【0057】
また、実施例6および比較例2の触媒を用いて、上記反応条件および操作方法による反応を実施し、生成物であるエチレンオキサイド付加物の付加モル分布を測定した。実施例6の触媒を用いた場合の結果を図1に示し、比較例2の触媒を用いた場合の結果を図2に示す。図1および図2に示すように、実施例6の触媒によっても、比較例2の触媒と同様に、狭い付加モル分布を得ることができる。
このように、本発明によれば、触媒反応で生成するアルキレンオキサイド付加物の付加モル分布を狭くするという特性を劣化させることなく、高い触媒活性を達成することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のアルコキシル化用触媒は、アルコキシル化触媒活性を有する複合金属酸化物と、炭化水素鎖を有する分子とを含み、前記複合金属酸化物表面に前記分子が結合し、前記分子が、更に金属原子を含み、この金属原子と、前記複合金属酸化物表面の金属原子とが、酸素原子を介して結合し、前記分子に含まれる金属原子が、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1種の金属であるため、高い触媒活性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例6の触媒を用いた反応により生成したエチレンオキサイド付加物の付加モル分布を示す図である。
【図2】 比較例2の触媒を用いた反応により生成したエチレンオキサイド付加物の付加モル分布を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an alkoxylation catalyst and a method for producing an alkylene oxide adduct using the alkoxylation catalyst.
[0002]
[Prior art]
Alkylene oxide adducts of organic compounds having active hydrogen or their derivatives are widely used as solvents, surfactants and various chemical intermediates. In particular, alkylene oxide adducts obtained by adding ethylene oxide or propylene oxide to alcohols, fatty acids, fatty acid esters, amines or alkylphenols are widely used as nonionic surfactants.
Among them, an adduct having a narrow alkylene oxide addition molar distribution has advantages such as higher detergency and foaming power and less odor derived from unreacted substances than an adduct having a wide addition molar distribution. is doing.
[0003]
As an alkoxylation catalyst for producing such an alkylene oxide adduct, a composite metal oxide as shown below has been proposed.
1) Magnesium oxide to which metal ions such as aluminum are added (Japanese Patent Laid-Open No. 1-164437: for example, magnesium oxide containing 3% by weight of aluminum is disclosed).
2) A calcined hydrotalcite obtained by calcining natural or synthetic hydrotalcite (Japanese Patent Laid-Open No. 2-71841).
3) Magnesium oxide containing zinc, antimony, tin and the like (Japanese Patent Laid-Open No. 7-227540).
4) Aluminum / magnesium composite oxide obtained by firing aluminum hydroxide / magnesium (JP-A-8-268919).
[0004]
According to the composite metal oxide, the alkoxylation reaction can be catalyzed by the joint effect of the acid point and base point on the catalyst surface, and an adduct having a narrow alkylene oxide addition molar distribution can be produced. .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the production of an alkylene oxide adduct, the higher the catalytic activity of the alkoxylation catalyst used, the higher the production efficiency. This is because when the catalyst activity is high, the reaction time can be shortened and the reaction can be carried out with a small amount of catalyst, so that the catalyst can be easily separated and recovered after the reaction.
For this reason, in the catalyst for alkoxylation, further improvement in catalytic activity is required.
[0006]
An object of the present invention is to provide a catalyst for alkoxylation having high catalytic activity and a method for producing an alkylene oxide adduct using the catalyst.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the alkoxylation catalyst of the present invention is an alkoxylation catalyst containing a composite metal oxide having an alkoxylation catalyst activity, further comprising a molecule having a hydrocarbon chain, and the composite metal The molecule is bonded to the surface of the oxide , the molecule further contains a metal atom, and the metal atom and the metal atom on the surface of the composite metal oxide are bonded through an oxygen atom and included in the molecule. The metal atom is at least one metal of titanium and aluminum .
[0008]
Such an alkoxylation catalyst has a high catalytic activity. This is presumed to be because the surface of the composite metal oxide is hydrophobized by molecules containing hydrocarbon chains, so that dispersibility in a lipophilic reaction solvent is improved.
Further, in this alkoxylation catalyst, there is no limitation on the composition and firing conditions of the composite metal oxide. Therefore, it is possible to obtain high catalytic activity without impairing the characteristics (for example, selectivity of the catalyst, addition molar distribution of the alkylene oxide adduct generated by the catalytic reaction) depending on the composition and firing conditions of the composite metal oxide. it can.
[0009]
In the catalyst for the alkoxylation, said molecule further comprises a metal atom, a metal atom, a metal atom of the complex metal oxide surface, which is attached via an oxygen atom. According to this configuration , high catalytic activity can be realized more reliably. This is presumably because the metal atom contained in the molecule functions as a new active site.
[0010]
The metal atom contained in the molecule is at least one metal of titanium and aluminum .
[0011]
In the alkoxylation catalyst, the composite metal oxide preferably contains magnesium and aluminum. According to this preferred example, it is possible to produce an alkylene oxide adduct having a narrow addition molar distribution in addition to ensuring high catalytic activity.
[0012]
In the alkoxylation catalyst, the composite metal oxide further contains at least one metal selected from the group consisting of Fe, Ni, Cr, Mn, Ti, B, Ga, Ce, Mo, and Zr. It is preferable to contain. According to this preferred example, the selectivity of the catalyst is improved, so that when used in the production of an alkylene oxide adduct, the production of high molecular polyalkylene glycol as a by-product can be suppressed, and the production efficiency can be improved. it can.
[0013]
The method for producing an alkylene oxide adduct of the present invention is characterized by adding an alkylene oxide to an organic compound in the presence of the alkoxylation catalyst of the present invention.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the alkoxylation catalyst of the present invention, hydrocarbon chain-containing molecules are bonded to the surface of the composite metal oxide having alkoxylation catalytic activity.
[0015]
The composite metal oxide is not particularly limited as long as it has alkoxylation activity. Preferred examples of the composite metal oxide include magnesium / aluminum composite oxide. In this case, the atomic ratio of magnesium to aluminum is expressed as Al / (Mg + Al), for example, 0.1 to 0.7, preferably 0.3 to 0.6, and more preferably 0.4 to 0.00. 5.
[0016]
Furthermore, the composite metal oxide is preferably a magnesium / aluminum composite oxide containing a third metal. Examples of the third metal include Fe, Ni, Cr, Mn, Ti, B, Ga, Ce, Mo, and Zr. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, Fe, Cr, and Mn are preferable, and Mn is particularly preferable. Content of the 3rd metal is atomic ratio with respect to all the metals in complex metal oxide, for example, 0.01-0.5, Preferably it is 0.05-0.3, More preferably, it is 0.1-0. 2.
[0017]
The composite metal oxide can be prepared by a conventionally known method such as an impregnation method or a coprecipitation method. Below, an example of the preparation method of the composite metal oxide powder by a coprecipitation method is demonstrated.
[0018]
First, a mixed aqueous solution containing ions of each metal is prepared, and a precipitant is added to the mixed aqueous solution. The mixed aqueous solution can be prepared, for example, by mixing aqueous solutions containing metal compounds such as nitrates, sulfates, carbonates, acetates, and chlorides of each metal. Moreover, as a precipitant, an alkali metal hydroxide, carbonate, or a mixture thereof can be used, for example.
[0019]
The precipitate deposited by adding the precipitant is washed with water and dried, and then fired to obtain a composite metal oxide. A calcination temperature is 300-1000 degreeC, for example, Preferably it is 600-900 degreeC, More preferably, it is 700-900 degreeC. The firing time is, for example, 0.5 to 10 hours, preferably 1 to 5 hours, and more preferably 2 to 4 hours. Further, the firing is preferably performed in an inert gas atmosphere, and more preferably in a nitrogen atmosphere.
[0020]
The hydrocarbon-containing molecule is not particularly limited as long as it contains a hydrocarbon chain and can bind to the surface of the composite metal oxide.
[0021]
The hydrocarbon chain contained in the hydrocarbon-containing molecule is not particularly limited, and a hydrophobic chain is preferable. For example, it is a hydrocarbon chain having 2 to 30, preferably 3 to 25, more preferably 8 to 18 carbon atoms. The hydrocarbon chain may be linear or branched and may be saturated or unsaturated. Further, it may contain heteroatoms such as O, N, P, and S.
[0022]
Further, the hydrocarbon chain-containing molecule has a metal atom at one end of the hydrocarbon chain, and the metal atom is bonded to the surface of the composite metal oxide by bonding the metal atom of the composite metal oxide via an oxygen atom. It is preferably fixed. As the metal atom, Al and Ti are particularly preferable.
[0023]
As such a hydrocarbon chain-containing molecule, for example, a coupling agent can be used. In particular, it is preferable to use a titanate coupling agent and an aluminum coupling agent. Moreover, a coupling agent may be used individually by 1 type, or may use 2 or more types together.
[0024]
Examples of titanate coupling agents include titanium acylate compounds and titanium chelate compounds. Specifically, for example, isopropyl triisostearoyl titanate, isopropyl tri-n-dodecylbenzenesulfonyl titanate, isopropyl tris (dioctyl pyrophosphate) titanate, tetraisopropyl bis (dioctyl phosphite) titanate, tetraisopropyl bis (ditridecyl phosphite) ) Titanate, tetra (2,2-diallyloxymethyl-1-butyl) bis (ditridecyl phosphite) titanate, bis (dioctyl pyrophosphate) oxyacetate titanate, bis (dioctyl pyrophosphate) ethylene titanate, isopropyl trioctanoyl titanate , Isopropyl dimethacrylisostearoyl titanate, isopropyl tri (dioctyl phosphate) titanate, iso B pills tricumylphenyl titanate, isopropyl tri (N- aminoethyl - aminoethyl) such as titanates. Among these, isopropyl triisostearoyl titanate, isopropyl trioctanoyl titanate, and isopropyl dimethacrylisostearoyl titanate are preferable, and isopropyl triisostearoyl titanate is particularly preferable.
[0025]
Examples of the aluminum coupling agent include an aluminum acylate compound and an aluminum chelate compound. Specifically, acetoalkoxy aluminum diisopropylate is preferable.
[0026]
A method for bonding the hydrocarbon chain-containing molecule to the surface of the composite metal oxide is not particularly limited. For example, when a coupling agent is used, a known method can be employed as a surface treatment method of an inorganic powder with a coupling agent, such as a gas phase method, a liquid phase method, an autoclave method, or a mechanochemical method. In particular, the liquid phase method is preferable because the operation is simple and the apparatus is not restricted.
[0027]
An example of the treatment of the coupling agent by the liquid phase method will be described. First, an adsorbing liquid is prepared by dispersing a coupling agent in a solvent, and the composite metal oxide is immersed in the adsorbing liquid. Thereafter, the catalyst is filtered off from the adsorbed liquid, and this is washed and dried to obtain a composite metal oxide having a coupling agent bonded to the surface.
[0028]
Although it does not specifically limit as a solvent which comprises adsorption liquid, For example, benzene, n-hexane, toluene, ethanol, isopropanol, trichlene, methanol, ethyl acetate etc. can be used. Among these, benzene, n-hexane and isopropanol are preferable, and benzene and n-hexane are particularly preferable.
[0029]
The amount of the coupling agent contained in the adsorbent is appropriately determined depending on the type of the coupling agent and the composite metal oxide, and is, for example, 1 × 10 −6 to 1 mol, preferably 1 per 1 g of the composite metal oxide. × 10 -5 to 1 mol, more preferably 1 × 10 -4 to 5 × 10 -1 mol. If the amount of the coupling agent is less than 1 × 10 −6 mol, the effect of increasing the catalytic activity may be difficult to express. Further, even if the amount of the coupling agent is more than 1 mol, it is not possible to expect an effect of increasing the catalytic activity commensurate with the amount, which may be disadvantageous in terms of cost. This is because the effect of increasing the catalytic activity reaches saturation when the entire surface of the composite metal oxide is coated with the monomolecular film of the coupling agent.
[0030]
The temperature of the adsorbing liquid is, for example, 10 to 80 ° C, preferably 15 to 60 ° C, and more preferably 20 to 40 ° C. Moreover, the immersion time of a catalyst is 0.5 to 100 hours, for example, Preferably it is 1 to 50 hours, More preferably, it is 12 to 24 hours.
[0031]
Next, an example of the method for producing the alkylene oxide adduct of the present invention will be described. The production method of the present invention is carried out by reacting an organic compound with an alkylene oxide in the presence of the alkoxylation catalyst of the present invention.
[0032]
The organic compound is not particularly limited as long as it can be alkoxylated. Specific examples include organic compounds having active hydrogen and derivatives thereof. Examples include alcohols, phenols, polyols, fatty acids, fatty acid esters, carboxylic acids, thiols, fatty acid amides, aliphatic amines, and mixtures thereof. Among these, alcohols, fatty acid esters, and aliphatic amines are preferable, and alcohols are particularly preferable.
[0033]
Examples of alcohols include saturated or unsaturated alcohols having 2 to 30 carbon atoms, preferably 6 to 24 carbon atoms, and more preferably 12 to 18 carbon atoms. In particular, primary and secondary alcohols are preferable, and primary alcohols are more preferable. Alcohols may be used alone or as a mixture of two or more.
[0034]
Examples of phenols include mono-, di-, and trialkylphenols. In particular, mono-, di- or trialkylphenols having an alkyl group having 4 to 12 carbon atoms are preferred.
[0035]
As the polyols, polyethylene glycol, polypropylene glycol, glycerin, sorbitol and the like are preferable. In the case of polyethylene glycol and polypropylene glycol, the average degree of polymerization is, for example, 2 to 2000, preferably 4 to 500, and more preferably 10 to 200.
[0036]
Examples of the fatty acids include saturated or unsaturated fatty acids having 8 to 22 carbon atoms, preferably 10 to 20 carbon atoms, more preferably 12 to 18 carbon atoms, and mixtures thereof. In particular, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, oleic acid, stearic acid and mixtures thereof are preferred. Such fatty acids can be obtained by, for example, decomposition of coconut oil, palm oil, palm kernel oil, soybean oil, sunflower oil, rapeseed oil, and fish fat oil. Moreover, as fatty acid ester, what esterified the said fatty acid with a C1-C4 alkyl group is mentioned, for example.
[0037]
Examples of the aliphatic amines include aliphatic amines having a saturated or unsaturated alkyl group having 8 to 44 carbon atoms, preferably 10 to 22 carbon atoms, and more preferably 12 to 18 carbon atoms. In particular, primary aliphatic amines are preferred. Examples of fatty acid amides include fatty acid amides having a saturated or unsaturated acyl group having 8 to 22, preferably 10 to 20, and more preferably 12 to 18 carbon atoms. In particular, primary or secondary fatty acid amides are preferred.
[0038]
As the alkylene oxide to be reacted with the organic compound, it is preferable to use an alkylene oxide having 2 to 8 carbon atoms. Particularly, an alkylene oxide having 2 to 4 carbon atoms, that is, ethylene oxide, propylene oxide, and butylene oxide is preferable.
[0039]
The reaction conditions for the alkoxylation reaction using the catalyst of the present invention are not particularly limited, and can be carried out, for example, under conventional reaction conditions. Hereinafter, preferable reaction conditions will be described. The reaction temperature is, for example, 80 to 230 ° C, preferably 120 to 200 ° C, more preferably 160 to 180 ° C. Although reaction pressure is suitably determined by reaction temperature, it is 0-20 atm, for example, Preferably it is 2-8 atm, More preferably, it is 2-6 atm. The amount of the catalyst used is appropriately determined depending on the ratio of the organic compound to be subjected to the reaction and the alkylene oxide, and is, for example, 0.01 to 20 parts by weight, preferably 0.000, relative to 100 parts by weight of the organic compound. 05 to 10 parts by weight, more preferably 0.1 to 5 parts by weight.
[0040]
Next, an example of a specific reaction operation will be described. First, an organic compound as a starting material and a catalyst are charged into an autoclave, the inside of the autoclave is replaced with nitrogen, and then alkylene oxide is introduced and reacted under predetermined temperature and pressure conditions. After completion of the reaction, the product is cooled, and then the catalyst is filtered off from the product to obtain an alkylene oxide adduct.
[0041]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention still in detail, this invention is not limited by the following Example.
[0042]
Example 1
2.5MgO · Al 2 O 3 · mH 2 O aluminum hydroxide magnesium represented by the composition formula (Kyowa Chemical Industry Co., Ltd., trade name:. "Kyowaad 300", same below), and a stream of nitrogen, 700 Firing at 3 ° C. for 3 hours gave an aluminum / magnesium composite oxide powder. 100 ml of benzene and 0.0957 g (1.0 × 10 −3 mol) of isopropyl tristearoyl titanate (manufactured by Ajinomoto Co., Inc., trade name: “KR TTS”, the same shall apply hereinafter) were mixed and stirred at room temperature for 10 minutes. To this was added 3.0 g of the composite metal oxide powder, and the mixture was stirred at room temperature for 30 minutes and then allowed to stand overnight. After standing, the composite metal oxide powder filtered off from the solvent was washed with 500 ml of benzene, and then washed with 250 ml of acetone. The washed composite metal oxide powder was vacuum dried at room temperature for 1 hour as a preliminary drying, and further vacuum dried at 50 ° C. for 3 hours to obtain a catalyst.
[0043]
(Example 2)
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 1 except that 0.957 g (1.0 × 10 −2 mol) of isopropyl tristearoyl titanate was used.
[0044]
(Example 3)
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 1 except that 9.57 g (1.0 × 10 −1 mol) of isopropyl tristearoyl titanate was used.
[0045]
Example 4
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 1 except that 47.85 g (5.0 × 10 −1 mol) of isopropyl tristearoyl titanate was used.
[0046]
(Example 5)
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 1, except that acetoalkoxyaluminum diisopropylate (manufactured by Ajinomoto Co., Inc., trade name: “AL-M”) was used instead of isopropyl tristearoyl titanate. In addition, 4.96 g (1.0 × 10 −1 mol) of acetoalkoxyaluminum diisopropylate was used with respect to 100 ml of benzene.
[0047]
(Example 6)
Magnesium nitrate hexahydrate 68.03 g (0.265 mol), aluminum nitrate nonahydrate 47.69 g (0.127 mol), manganese nitrate hexahydrate 24.33 g (0.085 mol) Was dissolved in 450 g of deionized water to obtain a solution A. On the other hand, 13.47 g (0.127 mol) of sodium carbonate was dissolved in 450 g of deionized water to obtain a solution B.
Solution A and Solution B were added dropwise to a catalyst preparation tank previously charged with 1800 g of deionized water in 1 hour while maintaining the pH at 9 with 2M NaOH and maintaining the temperature at 40 ° C. Aged for hours. The precipitate was filtered off from the solution, washed with 6 liters of deionized water, and spray-dried to obtain 30 g of a composite metal hydroxide. This composite metal hydroxide was calcined at 800 ° C. for 3 hours in a nitrogen atmosphere to obtain 19 g of a composite metal oxide powder containing Mg, Al, and Mn.
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 3 except that this composite metal oxide powder was used.
[0048]
(Comparative Example 1)
Aluminum hydroxide-magnesium represented by the composition formula of 2.5MgO · Al 2 O 3 · mH 2 O, in a nitrogen stream to obtain a catalyst was calcined for 3 hours at 700 ° C..
[0049]
(Comparative Example 2)
A catalyst was obtained in the same manner as in Example 6 except that the coupling treatment was not performed.
[0050]
Using the catalysts obtained in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 and 2, an alkylene oxide addition reaction was performed to evaluate the catalytic activity. The results are shown in Table 1. In addition, reaction conditions, operation methods, and evaluation methods of catalyst activity are as follows.
[0051]
[Reaction conditions and operation method]
The autoclave was charged with 400 g of lauryl alcohol and 0.4 g of catalyst, and the autoclave was purged with nitrogen, and then heated while stirring. Next, 663 g of ethylene oxide (EO) (7 mol per 1 mol of lauryl alcohol) was introduced while maintaining the inside of the autoclave at 180 ° C. and 3 atm to react lauryl alcohol with EO.
[0052]
[Method for evaluating catalytic activity]
The reaction is carried out under the above reaction conditions and operation method, and the EO supply rate (g-EO / min) from the time when the inside of the autoclave becomes constant temperature (180 ° C) and constant pressure (3 atm) is converted per unit catalyst amount. And an evaluation scale for catalyst activity (unit: g-EO / (min · g-cat)). The EO supply rate corresponds to EO consumption per unit time under constant temperature and pressure. In this measurement, the catalyst concentration was adjusted so as to be small enough to correctly evaluate the catalyst activity under the control of the chemical reaction rate.
[0053]
Figure 0004406489
[0054]
As is clear from the results in Table 1, it was confirmed that the catalyst of the present invention can provide high catalytic activity. In particular, according to the catalyst of Example 3, the catalytic activity was improved to about 2.5 times that of the catalyst of Comparative Example 1.
[0055]
Thus, since the catalyst of the present invention has high catalytic activity, the time required for the reaction is shortened. For example, in the reaction according to the above reaction conditions and operation method, the reaction time when the catalyst of Comparative Example 2 was used was 276 minutes, whereas the reaction time when the catalyst of Example 6 was used was 88 minutes. Met.
[0056]
Next, using the catalysts of Example 6 and Comparative Example 2, the reaction was carried out under the above reaction conditions and operation methods, and the amount of high-molecular polyethylene glycol (molecular weight of 20000 or more) as a by-product was measured. As a result, the amount of high molecular polyethylene glycol produced was 0.04% by weight when the catalyst of Example 6 was used, and 0.06% by weight when the catalyst of Comparative Example 2 was used. In addition, these numerical values are weight% with respect to the total product amount.
Thus, according to the present invention, high catalytic activity can be achieved without degrading the selectivity of the catalyst.
[0057]
Moreover, the reaction of the said reaction conditions and operation method was implemented using the catalyst of Example 6 and Comparative Example 2, and the addition molar distribution of the ethylene oxide adduct which is a product was measured. The result when the catalyst of Example 6 is used is shown in FIG. 1, and the result when the catalyst of Comparative Example 2 is used is shown in FIG. As shown in FIGS. 1 and 2, the catalyst of Example 6 can obtain a narrow addition molar distribution similarly to the catalyst of Comparative Example 2.
Thus, according to the present invention, high catalytic activity can be achieved without degrading the characteristic of narrowing the addition molar distribution of the alkylene oxide adduct produced by the catalytic reaction.
[0058]
【The invention's effect】
As described above, the alkoxylation catalyst of the present invention includes a composite metal oxide having an alkoxylation catalytic activity and a molecule having a hydrocarbon chain, and the molecule is bonded to the surface of the composite metal oxide , The molecule further contains a metal atom, the metal atom and the metal atom on the surface of the composite metal oxide are bonded through an oxygen atom, and the metal atom contained in the molecule is at least one of titanium and aluminum. Since it is a seed metal , high catalytic activity can be obtained.
[Brief description of the drawings]
1 is a graph showing an addition molar distribution of an ethylene oxide adduct produced by a reaction using a catalyst of Example 6. FIG.
2 is a graph showing an addition molar distribution of an ethylene oxide adduct generated by a reaction using a catalyst of Comparative Example 2. FIG.

Claims (4)

アルコキシル化触媒活性を有する複合金属酸化物を含むアルコキシル化用触媒であって、更に、炭化水素鎖を有する分子を含み、前記複合金属酸化物表面に前記分子が結合し、
前記分子が、更に金属原子を含み、この金属原子と、前記複合金属酸化物表面の金属原子とが、酸素原子を介して結合し、
前記分子に含まれる金属原子が、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1種の金属であることを特徴とするアルコキシル化用触媒。
A catalyst for alkoxylation comprising a composite metal oxide having an alkoxylation catalyst activity, further comprising a molecule having a hydrocarbon chain, wherein the molecule is bonded to the surface of the composite metal oxide ,
The molecule further includes a metal atom, and the metal atom and the metal atom on the surface of the composite metal oxide are bonded through an oxygen atom,
The alkoxylation catalyst, wherein the metal atom contained in the molecule is at least one metal of titanium and aluminum .
前記複合金属酸化物が、マグネシウムおよびアルミニウムを含有する請求項1に記載のアルコキシル化用触媒。The catalyst for alkoxylation according to claim 1 , wherein the composite metal oxide contains magnesium and aluminum. 前記複合金属酸化物が、更に、Fe、Ni、Cr、Mn、Ti、B、Ga、Ce、MoおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含有する請求項2に記載のアルコキシル化用触媒。The alkoxylation according to claim 2 , wherein the composite metal oxide further contains at least one metal selected from the group consisting of Fe, Ni, Cr, Mn, Ti, B, Ga, Ce, Mo, and Zr. Catalyst. 請求項1〜3のいずれかに記載のアルコキシル化用触媒の存在下において、有機化合物にアルキレンオキサイドを付加することを特徴とするアルキレンオキサイド付加物の製造方法。 A method for producing an alkylene oxide adduct, comprising adding an alkylene oxide to an organic compound in the presence of the alkoxylation catalyst according to any one of claims 1 to 3 .
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