JP4402210B2 - Kerosene oil supply pump - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンク固定式の灯油用給油ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の灯油用給油ポンプを図7に示す。ここでは電動式の灯油用給油ポンプを示している。
【0003】
この図7において、71は先端に電動ポンプ本体72が取り付けられた吸込管、73は先端部73aに液面センサ74が取り付けられた吐出ホース、75は電池ケース76内に収納された電池、77は電池ケース76の上面に設けられたポンプオン、オフ用のスイッチ、78はキャップである。なお、PTは灯油が貯留されたポリタンク、PTaはその給油口、HDRはホース先端・ドレン受けである。
【0004】
図示給油ポンプにおいて、図示しない灯油ファンヒータ等のカートリッジタンクへの給油は次のように行われる。
【0005】
まず、吸込管71を給油口PTaからポリタンクPT内に挿入し、キャップ78を締めて図示状態に固定すると共に、吐出ホース先端部73aをカートリッジタンク(図示せず)の注油口内に挿入する。
【0006】
この状態でスイッチ77をオンすると、ポンプ本体72は電池75から直流電源が供給されてポリタンクPT内の灯油を吸い上げる。吸い上げられた灯油は、吸込管71及び吐出ホース73を通ってカートリッジタンク内に給油される。灯油がカートリッジタンクの注油口(図示せず)近くまでに達すると、液面センサ74がそれを検知しポンプ本体72をオフして給油を終了する。
【0007】
給油を終えると、吐出ホース先端部73aをつまみ、吐出ホース73を2点鎖線で示すように湾曲させながら、その先端部73aをホース先端・ドレン受けHDR内に差し込む。吐出ホース73内の残油は、吐出ホース73の湾曲時に一部がポリタンクPT内に戻り、残りがホース先端・ドレン受けHDR内に排出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来の給油ポンプには、次のような問題点があった。すなわち、給油後における吐出ホース73内の残油の処置について何ら考慮されておらず、油切れが悪い。このため、給油後、吐出ホース73内の残油がポリタンクPT周辺にこぼれ、灯油臭の拡散、汚れの発生及び引火の危険等を引き起こす。
【0009】
そこで、ポリタンクPTにホース先端・ドレン受けHDRを取り付け、吐出ホース73内の残油をホース先端・ドレン受けHDRで受けるようにしているが、これでも受けた残油が気化して灯油臭が拡散するばかりか、引火の危険も避け得ず、定期的にホース先端・ドレン受けHDR内の排油の処置作業を行う必要もある。更に、吸込管71と吐出ホース73を通して、ポリタンクPT内部が外部と連通することとなるので、室内に灯油臭が漏れ出すという問題があった。
【0010】
そこで、手動式ではあるが図8に示すような灯油用給油ポンプも知られている。この図8において、82は手動ポンプ本体、88は吸込管71を介して給油ポンプ全体を支持するキャップ、88aはキャップ88に形成されたホース先端受け口である。その他、図8において、図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。ここで、ホース先端受け口88aを備えたキャップ88はポリタンク給油口PTaに嵌着されている。
【0011】
この給油ポンプによれば、給油後、吐出ホース先端部73aをつまみ、ホース先端受け口88a内に差し込むことにより、吐出ホース73内の残油はポリタンクPT内に戻り、しかもホース先端受け口88aが吐出ホース先端部73aで塞がれることになって、灯油臭の拡散、引火の危険がなくなり、また、上記ホース先端・ドレン受けHDR内の排油の処置作業の問題も解消される。
【0012】
しかしこの灯油用給油ポンプでは、給油時にホース先端受け口88aが開放状態になるので、ここから灯油臭が拡散するという問題点があった。また、給油時におけるポリタンクPTの傾斜、転倒等によりこの受け口88aから灯油がこぼれるという問題点もあった。
【0013】
更に、キャップ88の平面上に、吸込管71挿通部分及びホース先端受け口88a部分を形成しなければならない関係上、キャップ88の直径を大きくせざるを得ない。このため、給油口PTaも大径となり、2〜3種類の径に大別される給油口PTaをもつ汎用のポリタンクPTに適用できないという問題点もあった。
【0014】
本発明の目的は、不使用時にあっても給油時にあっても、外気中へ灯油が気化、放出されることがなく、したがって灯油臭の拡散、引火の危険がなく、給油時におけるタンクの傾斜、転倒等による灯油のこぼれもなく、また給油後の排油処置作業の必要もなく、更に汎用のタンクにも適用できる灯油用給油ポンプを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る灯油用給油ポンプは、ポンプ本体の作動により吸込管内に吸い込まれた灯油を当該吸込管に連通する吐出用管状体を介してポンプ外方へ吐出する灯油用給油ポンプにおいて、
灯油が貯留されたタンク内に前記吸込管を挿入した状態で当該タンクの給油口に締付固定することにより当該給油口を閉じると共に前記吸込管をタンクに位置決め固定するキャップと、前記吸込管と前記吐出用管状体との連通部の上方に位置し、前記吐出用管状体の先端部を上方から着脱自在とするノズル受け部を有すると共に、そのノズル受け部への前記先端部装着時には開弁して前記吸込管と前記先端部とを連通させ、同離脱時には閉弁する弁構造を有するドレン・エアー口構造体とを具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項2の灯油用給油ポンプは、更に、ポンプ本体が電動式であり、電動ポンプの電源となる電池を収容する電池ケースを、吐出用管状体の先端部上方に一体に連設したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図1、図2は、各々本発明による灯油用給油ポンプの一実施形態を示す一部切断側面図で、図1は不使用時の状態を、図2は使用時の状態(給油状態)を示している。
【0019】
図1、図2において、11は先端に電動ポンプ本体12が取り付けられた吸込管、13は吸込管11に連通する吐出用管状体を構成する吐出ホース、13aは同じく吐出用管状体を構成する吐出ホース13の先端に連結された給油ノズル、15は電池、16は電池15を収納するグリップ兼用の電池ケース、18はキャップである。
【0020】
ここで、吸込管11は上部にスリーブパイプ11aを有し、このスリーブパイプ11aと二重構造になっており、軸方向長さを、灯油が貯留されたタンク、ここではポリタンクPTの深さ寸法に応じて調整可能である。11bは吸込管11及びスリーブパイプ11a相互間に設けられたOリングである。スリーブパイプ11aの上部は、キャップ18の内頂面に沿って拡開し、その周縁がパッキン18aによって挟持され、キャップ18に密着固定される。
【0021】
キャップ18は、灯油が貯留されたポリタンクPT内に、スリーブパイプ11aと吸込管11を吊り下げ支持し、後述するチーズ22を貫通させた状態で、ポリタンク給油口PTaにねじ構造をもって締付固定するものであり、これによって、給油口PTaを密閉すると共に吸込管11をポリタンクPTに位置決め固定している。キャップ18の径がポリタンク給油口PTaの径に合わないときには、図4に示すように、ポリタンク給油口PTaにアダプタADPを締付固定し、そのアダプタADPにキャップ18を締付固定する。
【0022】
吐出ホース13は、ここでは可撓性をもつ合成樹脂を蛇腹状に形成してなり、適宜寸法まで、伸縮自在である。給油ノズル13aは、吐出ホース13のような可撓性をもたず、給油すべき灯油ファンヒータ等のカートリッジタンクCTの注油口CTa内に撓むことなく挿入できる材質でほぼ円筒状に形成され、灯油吐出方向を吐出ホース13の先端部において下方に向けてほぼ直角に転換させる。この給油ノズル13a先端部外周には、ノズル13a先端面に近い順からOリング13a1及びストッパ13a2が設けられている。
【0023】
19は、電動ポンプ本体12への上記電池15からの直流電源供給時間をセットするタイマ、20は、タイマ19を作動させるスイッチ釦、21は、スイッチ釦20の押圧によりタイマ19が作動されたとき上記電池15からの直流電源を電動ポンプ本体12に供給する電源ケーブルである。この為、電源ケーブル21は、電池15から、吐出ホース13、チーズ22、スリーブパイプ11a、吸込管11の内部に沿って、電動ポンプ本体12まで配線されている。
【0024】
22は、吸込管11と吐出ホース13との連通部を構成し、ドレン・エアー口構造体を内部に備えたチーズである。チーズ22は、キャップ18の中央を貫通する円筒状に形成され、上方、ここでは直上に、給油ノズル13aの先端部を上方から着脱自在とする円筒状ノズル受け部23が形成されている。また、キャップ18から上方に突出するチーズ22の側方には、吐出ホース13の基端を差し込み、外部と遮断させた状態で連続させる吐出ホースを連結する差し込み口24が形成されている。
【0025】
チーズ22は、キャップ18を貫通する貫通部分の外周面に取り付けられるカラーをキャップ18内側面の環状凹溝へ嵌着することによって、キャップ18に対する上下動が規制され、また、このカラーとリング状突条により挟持されるOリングを同内側面に圧接させることによって、キャップ18に対して密着しながら鉛直軸回り方向に回転自在に支持されるものである。
【0026】
キャップ18を貫通するチーズ22の下端には、スリーブパイプ11aの上端がキャップ18に固定され臨んでいるので、両者は、その対向位置で連通するものである。
【0027】
ドレン・エアー口構造体は、ノズル受け部23に給油ノズル13aの先端部が装着されると開弁し、離脱されると閉弁する弁構造が形成されたもので、図3に取り出して示すように、チーズ22内部とノズル受け部23の内底面側を連通させるドレン・エアー口22aと仕切弁22cとコイルスプリング22dとを備えて構成されている。
【0028】
コイルスプリング22dは、仕切弁22cの受圧部22c1下面とノズル受け部23の内底面との間に圧縮して配設されることにより、仕切弁22cを上方へ付勢するもので、これによって、仕切弁22cは、ノズル受け部23への給油ノズル13a先端部装着時には、コイルスプリング22dのばね偏倚力に抗して開弁しドレン・エアー口22aを開いて吸込管11の上端開口と上記先端部とを連通させ(図1参照)、同離脱時には上記ばね偏倚力により閉弁しドレン・エアー口22aを閉じて上記連通を断つ(図2参照)。
【0029】
上述本発明給油ポンプにおいて、カートリッジタンクCTへの給油は次のように行われる。
【0030】
まず、吸込管11を給油口PTaからポリタンクPT内に挿入し、キャップ18を給油口PTaにねじ締めする。これにより、ポリタンクPTの給油口PTaが密閉されると共に吸込管11、ひいては給油ポンプ全体がポリタンクPTに位置決め固定される。次いで、グリップ兼用の電池ケース16を握って給油ノズル13aの先端部をノズル受け部23から引き抜き、カートリッジタンクCTの注油口CTa内に挿入する(図2参照)。この際に、吐出ホース13が蛇腹に形成されているとともに、吐出ホース13の基端が連結するチーズ22が、キャップ18に対して回転自在であるので、給油ノズル13aを容易に注油口CTaへ差し込むことができる。また、この給油作業の際に、給油ノズル13a先端部はノズル受け部23から引き抜いてあるので仕切弁22cは閉弁している。
【0031】
なお、この給油作業前に、ポリタンクPTの容量が、例えば18リットルか20リットルか等によって、予めスリーブパイプ11aに対して吸込管11を摺動させ、その軸方向長さ調節しておけば、所望の給油量以上を給油することがなくなる。
【0032】
この状態でタイマ19をカートリッジタンクCTの容量に応じた時間にセットし、スイッチ釦20を押すと、電動ポンプ本体12は電池15から直流電源が供給されてポリタンクPT内の灯油を吸い上げる。吸い上げられた灯油は、吸込管11、チーズ22、吐出ホース13及び給油ノズル13aを通ってカートリッジタンクCT内に給油される。タイマ19のセット時間が経過すると、電動ポンプ本体12は電池15からの直流電源供給が停止してその作動を停止し、給油を終了する。
【0033】
給油を終えると、再びグリップ兼用の電池ケース16を握り、給油ノズル13a部分をそのまま真上に引き上げると、給油ノズル13a内の僅かな残油はカートリッジタンク注油口CTa内に滴り落ち、吐出ホース13内の残油は自重でチーズ22側に逆流し、吸込管11内、ひいてはポリタンクPT内に戻る(油切れがよい)。
【0034】
次いで、給油ノズル13aの先端部を、ノズル受け部23に差し込む。差し込む深さは、ストッパ13a2で適宜位置になるように調整される。また、Oリング13a1により給油ノズル13aの先端部は程よく支持固定されると共に、ノズル受け部23及びポンプ外方相互間を遮断し、ここからの灯油の気化、放出を防止する。上記Oリング13a1は、ノズル受け部23の内側面に圧接するので、ポリタンクPTの転倒時における給油ノズル13のノズル受け部23からの脱落防止にも機能する。
【0035】
給油ノズル13aの先端部がノズル受け部23に差込装着されると、仕切弁22cの受圧部22c1を押し下げ、これにより仕切弁22cは開弁するので、残留していた給油ノズル13a内から滴り落ちる残油もドレン・エアー口22aを通って吸込管11内、ひいてはポリタンクPT内に戻る。
【0036】
この電動ポンプ本体12を用いた本実施の形態によれば、給油ノズル13aの上方で電動ポンプ本体12を駆動させる電池15を収容しているので、電池15による荷重が給油ノズル13aに加わり、給油の吐出による反力や不用意な外力が吐出ホース13に加わっても、給油ノズル13aが注油口CTaから抜け出て、灯油がまき散らされることがない。
【0037】
また、電池15を収容する電池ケース16は、グリップの形状としているので、グリップと兼用でき、電池15の収容スペースを別に設ける必要がなく、全体が大型化しない。
【0038】
なお、タイマ19に代えて、図7に示す従来給油ポンプの場合と同等の位置、ここでは給油ノズル13aの先端部13aに液面センサ(図示せず)を取り付け、灯油がカートリッジタンク注油口CTa近くまでに達し、上記液面センサがそれを検知した時に電動ポンプ本体12をオフして給油を終了するようにしてもよい。
【0039】
更に、カートリッジタンクCT側に液面センサが備えられている場合には、電動ポンプ本体12による給油動作を連続させ、カートリッジタンクCT側から灯油の飽和を表す表示が出されたときに、図示しない停止釦を押して電動ポンプ本体12の給油動作を停止させてもよい。
【0040】
また、連通部であるチーズ22とノズル受け部23は、一体に成形しているが、互いに係合させて連結させる別部材であってもよい。
【0041】
本発明給油ポンプは上述電動式のみならず手動式にも適用できる。図5、図6は、各々手動式の本発明給油ポンプの実施形態を示す一部切断側面図で、図5は不使用時の状態を、図6は使用時の状態(給油状態)を示している。
【0042】
この図5、図6において、52は手動ポンプ本体である。54は吸込管11と吐出ホース13との連通部で、円筒形状の内部には、吐出ホース13側から連通部54への逆流を防止する図示しない弁体が備えられている。59は、吐出ホース13の先端側で、給油ノズル13aと一体にその上方に連設されたグリップである。その他、図1、図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0043】
手動ポンプ本体52は、可撓性の円筒体で形成され、手動ポンプ本体52を握り、離しを繰り返し、あるいはグリップ59を握っての手動ポンプ本体52の上下方向への伸縮を繰り返すことによって連通部54の内圧を変化させ、同時に上記弁体が開閉することで、ポリタンクPT内の灯油が吸い上げられてカートリッジタンクCT内に給油される。
【0044】
ドレン・エアー口22aは、この連通部54の上方である手動ポンプ本体52の上部に形成され、更にその上方にノズル受け部23が立設されている。図6に示すように、手動ポンプ本体52の伸縮操作を繰り返して給油する際には、給油ノズル13aをノズル受け部23から抜き取り、カートリッジタンクCTの注油孔CTaへ差し込んでいるので、仕切弁22cはドレン・エアー口22aを塞ぎ、ポンプの動作中にドレン・エアー口22aから空気が流入することがない。
【0045】
尚、灯油の吸い上げによってポリタンクPT内は減圧するので、給油操作の際には、キャップ18をゆるめるか、ポリタンクPTの図示しない別の空気流入口のキャップをゆるめて、外気を流入させるようにする。また、キャップ18にポリタンクPTからの灯油の流出を防止する逆止弁を設けて、この逆止弁から外気を流入させてもよい。
【0046】
給油を終えて、給油ノズル13aの先端部をノズル受け部23に差し込むと、仕切弁22cの受圧部22c1が押し下げられ、これにより仕切弁22cが開弁するので、残留していた給油ノズル13a内から滴り落ちる残油は、ドレン・エアー口22a、手動ポンプ本体52、吸込管11を経由してポリタンクPT内に戻る。このように本実施の形態では、油が手動動作であることを除き、図1、図2の電動式の本発明給油ポンプと同様に動作し、同様の効果が得られる。
【0047】
更に、手動式の給油ポンプでは、給油を終えた後に連通部54への逆流を防止する弁体の作用で、吐出ホース13内に灯油が残留するものであるが、本実施の形態では、給油ノズル13aの先端部をノズル受け部23に差し込み、Oリング13a1でその周囲が外部と完全に遮断されるので、灯油臭が室内に拡散することがない。吐出ホース13内に残留する灯油は、時間の経過とともに、自重で弁体の隙間からポリタンクPT内に落下する。
【0048】
また、給油を終えた際にポンプ内に残された残油は、給油ノズル13aの先端部をノズル受け部23に差し込む前の図6に示す状態で、仕切弁22c上部を手動で押圧して処理してもよい。仕切弁22cが押し下げられることによって、ドレン・エアー口22aから外気が流入し、吐出ホース13と給油ノズル13a内の残油はカートリッジタンクCTへ、吸込管11内の残油はポリタンクPTへ、それぞれ自重で落下する。
【0049】
また、給油ノズル13aの上方にグリップ59を設けているので、注油孔CTa若しくはノズル受け部23への差し込み作業が容易に行うことができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、キャップにより、タンク内に吸込管を挿入した状態でタンク給油口が閉じられ、また、吐出用管状体の先端部を着脱するノズル受け部も、吐出用管状体先端部装着時にはその先端部により、同離脱時には弁構造により、各々外気とは遮断される。したがって、不使用時にあっても給油時にあっても、タンク給油口から外気中へ灯油が気化、放出されず、灯油臭の拡散、引火の危険がなく、また給油時におけるタンクの傾斜、転倒等による灯油のこぼれもない。
【0051】
更に、吐出用管状体先端部を上方から着脱自在とするノズル受け部を、キャップ面ではなく、吸込管の吐出用管状体との連通部の上方に位置させたので、キャップを大径に形成する必要はなく、標準径の給油口をもつ汎用のタンクに適用できる等の効果がある。
【0052】
また、請求項2の発明によれば、給油後、吐出用管状体内に残った灯油は全てタンク内に戻される(油切れがよい)ので別途ドレン受け等は不要で、給油後の排油処置作業の必要もない。
【0053】
更に、請求項2の発明では、電動ポンプの電源となる電池を収容する電池ケースを、吐出用管状体の先端部上方に一体に連設したので、電池15による荷重が吐出用管状体の先端部に加わり、給油の吐出による反力や不用意な外力が吐出用環状体に加わっても、その先端部が注油口から抜け出て、灯油がまき散らすことがない。
【0054】
また、電池ケースを、グリップの形状としてグリップと兼用できるので、電池の収容スペースを別に設ける必要がなく、全体の構成を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動式の灯油用給油ポンプの一実施形態を示す一部切断側面図(不使用時状態)である。
【図2】同じく一部切断側面図(使用時状態)である。
【図3】図1中のドレン・エアー口構造体の要部を取り出し、拡大して示す図である。
【図4】図1に示す本発明給油ポンプにおいてアダプタを用いてキャップをポリタンク給油口に締付固定した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る手動式の灯油用給油ポンプを示す一部切断側面図(不使用時状態)である。
【図6】同じく一部切断側面図(使用時状態)である。
【図7】従来の給油ポンプの一例を示す斜視図である。
【図8】従来の給油ポンプの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 吸込管
11a スリーブパイプ
11b、13a1 Oリング
12 電動ポンプ本体
13 吐出ホース(吐出用管状体)
13a 給油ノズル(吐出用管状体)
13a2 ストッパ
15 電池
16 グリップ兼用電池ケース
18 キャップ
18a パッキン
19 タイマ
20 タイマ作動用スイッチ釦
21 電源ケーブル
22 チーズ(連通部)
22a ドレン・エアー口
23 ノズル受け部
22c 仕切弁
54 連通部
PT ポリタンク
PTa ポリタンク給油口
CT カートリッジタンク
CTaカートリッジタンク注油口
ADP アダプタ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tank-fixed kerosene oil supply pump.
[0002]
[Prior art]
FIG. 7 shows a conventional oil pump for kerosene of this type. Here, an electric kerosene oil supply pump is shown.
[0003]
In FIG. 7,
[0004]
In the illustrated oil supply pump, oil supply to a cartridge tank such as a kerosene fan heater (not illustrated) is performed as follows.
[0005]
First, the
[0006]
When the
[0007]
When refueling is finished, the
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional oil pump configured as described above has the following problems. That is, no consideration is given to the treatment of residual oil in the
[0009]
Therefore, the hose tip / drain receiver HDR is attached to the polytank PT so that the residual oil in the
[0010]
Therefore, a kerosene oil supply pump as shown in FIG. In FIG. 8, 82 is a manual pump body, 88 is a cap that supports the entire oil pump via the
[0011]
According to this oil pump, after refueling, the
[0012]
However, this kerosene oil supply pump has a problem that the kerosene odor diffuses from the
[0013]
Furthermore, the diameter of the
[0014]
The object of the present invention is to prevent kerosene from being vaporized and released into the outside air, even when not in use or during refueling, and therefore there is no danger of kerosene odor diffusion and ignition, and the inclination of the tank during refueling Another object of the present invention is to provide a kerosene oil supply pump that can be applied to a general-purpose tank without kerosene spillage due to overturning or the like, and without the need for an oil discharge treatment after refueling.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a kerosene oil supply pump according to claim 1 is directed to the outside of a pump via a discharge tubular body that communicates kerosene sucked into a suction pipe by operation of the pump body. In the oil pump for kerosene to be discharged,
A cap that closes the oil supply port and fixes the suction tube to the tank and closes the oil supply port by tightening and fixing to the oil supply port of the tank with the suction tube inserted into the tank in which kerosene is stored; The nozzle receiving portion is located above the communicating portion with the discharge tubular body, and the tip end portion of the discharge tubular body is detachable from above, and is opened when the tip end is mounted on the nozzle receiving portion. And a drain / air port structure having a valve structure that allows the suction pipe and the tip portion to communicate with each other and closes when the suction pipe is detached.
[0016]
The kerosene oil supply pump according to claim 2 further includes an electric pump main body, and a battery case that houses a battery that serves as a power source for the electric pump is integrally provided above the distal end of the discharge tubular body. It is characterized by that.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0018]
1 and 2 are partially cut side views showing an embodiment of a kerosene oil pump according to the present invention. FIG. 1 shows a non-use state, and FIG. 2 shows a use state (oil supply state). Show.
[0019]
1 and 2, 11 is a suction pipe having an electric pump
[0020]
Here, the
[0021]
The
[0022]
Here, the
[0023]
19 is a timer for setting the DC power supply time from the
[0024]
22 is the cheese which comprises the communicating part of the
[0025]
The
[0026]
Since the upper end of the
[0027]
The drain / air port structure is formed with a valve structure that opens when the tip of the
[0028]
The
[0029]
In the above-described oil supply pump of the present invention, the oil supply to the cartridge tank CT is performed as follows.
[0030]
First, the
[0031]
Before this refueling operation, if the capacity of the poly tank PT is 18 liters or 20 liters, for example, the
[0032]
In this state, when the
[0033]
When the refueling is finished, the
[0034]
Next, the tip of the
[0035]
When the tip of the
[0036]
According to this embodiment using the electric pump
[0037]
Further, since the
[0038]
In place of the
[0039]
Further, when a liquid level sensor is provided on the cartridge tank CT side, the oil supply operation by the electric pump
[0040]
Moreover, although the
[0041]
The oil pump of the present invention can be applied not only to the electric type described above but also to a manual type. FIGS. 5 and 6 are partially cut side views showing an embodiment of the manually operated oiling pump of the present invention. FIG. 5 shows a state when not in use and FIG. 6 shows a state when in use (oiling state). ing.
[0042]
In FIGS. 5 and 6,
[0043]
The manual pump
[0044]
The drain /
[0045]
Since the inside of the polytank PT is depressurized by sucking up kerosene, the
[0046]
When the refueling is finished and the tip of the
[0047]
Further, in the manual type oil supply pump, kerosene remains in the
[0048]
Further, the residual oil remaining in the pump when refueling is finished is manually pressed on the upper part of the
[0049]
Moreover, since the
[0050]
【The invention's effect】
According to the present invention, the tank filler opening is closed by the cap with the suction pipe inserted into the tank, and the nozzle receiving portion for attaching / detaching the distal end portion of the discharge tubular body is also mounted on the distal end portion of the discharge tubular body. Sometimes it is cut off from the outside air by its tip, and at the time of detachment by the valve structure. Therefore, kerosene is not vaporized and released from the tank refueling port into the outside air, even when not in use or during refueling, there is no risk of kerosene odor diffusion and ignition, and tank tilting or overturning during refueling, etc. There is no spillage of kerosene.
[0051]
In addition, the nozzle receiving part that allows the discharge tubular body tip part to be detachable from above is positioned above the communication part of the suction pipe with the discharge tubular body, not on the cap surface, so the cap is formed with a large diameter. There is no need to do this, and there is an effect that it can be applied to a general-purpose tank having an oil filler port of a standard diameter.
[0052]
According to the second aspect of the present invention, since kerosene remaining in the discharge tubular body is all returned to the tank after the refueling (oil drainage is good), there is no need for a separate drain receptacle or the like, and the oil draining treatment after the refueling There is no need for work.
[0053]
Furthermore, in the invention of claim 2, since the battery case that houses the battery serving as the power source of the electric pump is integrally connected above the distal end portion of the discharge tubular body, the load from the
[0054]
Further, since the battery case can also be used as the grip as the shape of the grip, it is not necessary to provide a separate battery storage space, and the overall configuration can be reduced in size.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cut side view (non-use state) showing an embodiment of an electric kerosene oil supply pump according to the present invention.
FIG. 2 is a partially cut side view (in use).
FIG. 3 is an enlarged view showing a main part of the drain / air port structure in FIG.
4 is a cross-sectional view showing a state in which a cap is fastened and fixed to a plastic tank oil filler port using an adapter in the oil pump of the present invention shown in FIG. 1; FIG.
FIG. 5 is a partially cut side view (non-use state) showing a manually operated kerosene oil supply pump according to another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a partially cutaway side view (in use).
FIG. 7 is a perspective view showing an example of a conventional oil pump.
FIG. 8 is a perspective view showing another example of a conventional oil pump.
[Explanation of symbols]
11
13a Refueling nozzle (discharging tubular body)
22a Drain /
Claims (2)
灯油が貯留されたタンク(PT)内に前記吸込管(11)を挿入した状態で当該タンク(PT)の給油口(PTa)に締付固定することにより当該給油口(PTa)を閉じると共に前記吸込管(11)をタンク(PT)に位置決め固定するキャップ(18)と、
前記吸込管(11)と前記吐出用管状体(13)との連通部(22)(54)の上方に位置し、前記吐出用管状体(13)の先端部(13a)を上方から着脱自在とするノズル受け部(23)を有すると共に、そのノズル受け部(23)への前記先端部(13a)装着時には開弁して前記吸込管(11)と前記先端部(13a)とを連通させ、同離脱時には閉弁する弁構造(22c)を有するドレン・エアー口構造体とを具備することを特徴とする灯油用給油ポンプ。For kerosene that discharges the kerosene sucked into the suction pipe (11) by the operation of the pump body (12) (52) to the outside of the pump through the discharge tubular body (13) communicating with the suction pipe (11). In the oil pump,
The oil supply port (PTa) is closed and fixed by tightening and fixing to the oil supply port (PTa) of the tank (PT) in a state where the suction pipe (11) is inserted into the tank (PT) in which kerosene is stored. A cap (18) for positioning and fixing the suction pipe (11) to the tank (PT);
Located above the communication portion (22) (54) between the suction pipe (11) and the discharge tubular body (13), the tip end portion (13a) of the discharge tubular body (13) is detachable from above. And when the tip (13a) is attached to the nozzle receiver (23), the valve is opened to allow the suction pipe (11) and the tip (13a) to communicate with each other. And a drain / air port structure having a valve structure (22c) that closes when detached.
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