JP4400532B2 - 超電導アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、超電導アクチュエータに関し、詳しくは、一次コイルへの通電により二次コイルに一次コイルに発生する磁束と反対方向の磁束を発生させて反発力を生じさせ、この反発力により二次コイルを一次コイルに対して離反および近接方向へ移動させるものであり、この移動を観察することで教材用またはデモ用装置とし、あるいは、反発力を利用した産業用途のアクチュエータとする。
従来、磁気によって物体を浮上させる装置が提供されている。
例えば、バルク超電導体を永久磁石の上に浮上させる実験が行われたり、また、特開平5−15010号公報(特許文献1)では、図8に示す磁気浮上式走行装置1が提供されている。走行車2が浮上走行する軌道3は、該軌道3上に軌道の長さ方向と直交する方向に所定パターンに磁束が分布する磁場を形成するための永久磁石4が複数個敷設して構成されている一方、走行車2には塊状の高温超電導体(図示せず)が設けられている。このような構成とすることにより、永久磁石4によって発生する磁束と反対方向の磁束が走行車2内の高温超電導体に発生し、該高温超電導体が永久磁石4に反発して、走行車2が軌道3上に浮上する。
なお、磁気浮上式走行装置1には、走行車2を軌道3上を移動させるためにリニア誘導モータ固定子等も設けている。
しかしながら、特許文献1で提供されている磁気浮上式走行装置1では、走行車2の浮上に寄与する磁束の発生源が永久磁石4であるため、この磁束の大きさが常に一定である。よって、この構造をアクチュエータに用いようとしても、浮上する側の高温超電導体を固定側の永久磁石4に対して離反あるいは近接する方向に移動させることはできない。
また、前記磁気浮上式走行装置1を超電導の性能を示すための教材用として設ける場合、装置が大掛かりとなって教材用としては不適切である。また、永久磁石と高温超電導体を1つずつ取り出して高温超電導体が永久磁石上で浮上する教材用装置を設けたとしても、高温超電導体が一定高さで浮上し続けるだけであり、学習者の興味を引き付けるには不十分である。
特開平5−15010号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、固定配置された一次コイルへの通電により可動配置された二次コイルに磁気的反発力を発生させ、該二次コイルを一次コイルに対して離反および近接方向へ移動させることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、両端が電源に接続された超電導線からなる一次コイルと、超電導線の両端を接続して閉回路とした二次コイルとを備え、前記一次コイルおよび二次コイルの超電導線はビスマス系超電導線であり、
台座の中央に立設した磁性体からなるガイド軸に前記一次コイルと二次コイルを軸線方向の端部同士を対向配置して貫通し、下位置の一次コイルは前記ガイド軸に固定すると共に、上位置の二次コイルは前記ガイド軸の軸線方向に摺動自在に取り付けて往復直線運動可能に配置し、かつ、該一次コイルと二次コイルの周囲を囲む複数本の連結棒を前記台座から立設し、これら連結棒の上端に取出用の把持板を取り付けた本体と、
液体窒素を貯留した上面開口の冷却容器と、
前記一次コイルに接続して、前記二次コイルの往復直線運動の移動量を調節する通電量調節手段を備え、
前記冷却容器内に前記本体の一次コイルおよび二次コイルを入れると共に前記把持板は上面開口から突出させ、該把持板を持って前記本体を冷却容器から取り出し自在とし、
前記冷却容器内で一次コイルへ通電して二次コイルを浮上させ、該浮上状態で前記本体を冷却容器から取り出して外部から目視できる構成としている教材用の超電導アクチュエータを提供している
前記教材用の超電導アクチュエータでは、一次コイルへの通電により磁束が発生すると、一次コイルと対向配置させた二次コイルには、一次コイルに発生した磁束を打ち消すような電流が流れて、一次コイルに発生した磁束と反対方向の磁束が発生する。これにより、二次コイルを磁気的反発力により一次コイルと離反する方向に移動させることができる。
また、二次コイルを超電導線により形成しているため、超電導線の両端を接続した接続部以外は抵抗がなく、二次コイルに一旦電流が流れると長時間流れ続け、二次コイルを一次コイルから離反した所定の位置に留めておくことができる。よって、二次コイルを一次コイル上に配置して一次コイルに電流を流すと、二次コイルを長時間浮上させておくことができる。
また、前記一次コイルへの通電量調節手段を備え、前記一次コイルに対する二次コイルの近接あるいは離反する移動量を調節可能としている。
前記構成によれば、二次コイルの移動に寄与する磁束を永久磁石ではなく(一次)コイルによって発生させているため、一次コイルへの通電量を変えることにより発生する磁束の大きさも変えることができ、これにより一次コイルと二次コイルとの離間距離を変えることができる。
即ち、一次コイルへの通電量を大きくすれば二次コイルが一次コイルに対して離反方向へ移動する一方、一次コイルへの通電量を小さくすれば二次コイルが一次コイルに対して近接する方向へ移動する。よって、一次コイルへの通電量を周期的に変化させると、二次コイルを往復直線運動させて動力を得ることができる。
また、本発明の教材用の超電導アクチュエータでは、二次コイルが一定位置で浮上しているだけでなく、一次コイルに通電する電流値を変化させることにより、二次コイルが一次コイルに対して離反および近接方向に移動するため、学習者の関心を惹きつけることができる。
さらに、本発明の教材用の超電導アクチュエータでは、電源を乾電池としていることが好ましい。これにより、高価な定電圧電源装置ではなく日常的に用いられている乾電池でも二次コイルを浮上させることができ、超電導の優れた性能を示すことができる。
前記一次コイルと二次コイルは軸線を一致させている
また、一次コイルと二次コイルの対向させる端部同士は接触させていることが好ましいが、コイルの直径と同等程度の間隔をあけていても、二次コイルを磁気的反発力により移動させることができる。
さらに、一次コイルと二次コイルの径は異なっていてもよいが、教材用としては外観上の観点より一次コイルと二次コイルの径を同等としていることが好ましい。
前記のように、一次コイルと二次コイルに磁性体からなるガイド軸を貫通させ、前記一次コイルを前記ガイド軸に固定する一方、前記二次コイルを前記ガイド軸の軸線方向に摺動自在に取り付けている。
前記構成によれば、二次コイルをガイド軸にそってスムーズに移動させることができる。
また、ガイド軸を磁性体により形成しているため、一次コイルへの通電により発生する磁束を高めることができ、二次コイルに生じる磁気的反発力を高めることができる。
前記一次コイルも超電導線で形成している
前記構成によれば、一次コイルを小さくでき、超電導アクチュエータ自体も小型化することができる。
また、一次コイルに発生した磁束は二次コイルに発生した逆方向の磁束により打ち消されるため、一次コイルにかかる磁場が小さくなり、超電導線からなる一次コイルへ通電できる電流値を大きくすることができる。
また、前記ように、本発明の超電導アクチュエータは前記二次コイルを超電導温度に冷却する冷却手段として冷却容器を備えている。
本発明の超電導アクチュエータを超電導の性能を示す教材用としているため、予め一次コイルと二次コイルを冷却手段となる冷却容器内に収容して超電導温度まで冷却しておき、一次コイルへ通電して二次コイルが浮上した状態を冷却容器から取り出して生徒等の学習者に見せることができる。
なお、冷却容器自体を透明な素材により形成しておけば、一次コイルと二次コイルを冷却容器に収容したままでも二次コイルが浮上した状態を見せることができるため、このような場合には、一次コイルと二次コイルを冷却手段から取り出し可能としておく必要はない。
前記超電導線ビスマス系超電導線としている。
前記構成によれば、高温超電導線であるビスマス系超電導線は77ケルビン程度で十分に超電導状態となるため、冷却手段から取り出してもしばらく超電導状態を維持することができ教材用としても適している。
前記二次コイルを形成する超電導線は両端を半田付けにより接続し、該接続部における抵抗をR、前記二次コイルのインダクタンスをLとし、前記二次コイルに電流が流れ続ける時間を表す時定数L/Rを0.1ミリ秒以上1時間以下に設定していることが好ましい。
詳細には、二次コイルに蓄積されるエネルギーはEs=1/2×L×I(Lは二次コイルのインダクタンス、Iは電流値)、二次コイルで消費されるエネルギーはEc=R×I×時間(Rは二次コイルの接続部における抵抗)であり、電流が1/e(eは自然対数の底)まで減衰する時間はL/Rで表される。
前記構成によれば、二次コイルを超電導線により形成することにより時定数L/Rを0.1ミリ秒以上に設定でき、時定数L/Rで設定した0.1ミリ秒以上の間は、二次コイルに電流を流し続けることができ、本発明の超電導アクチュエータを教材用とした場合、二次コイルを十分長い時間浮上させておくことができ、超電導の性能を学習者に明確に示すことができる。また、時定数L/Rで設定した0.1ミリ秒以上としておけば、本発明の超電導アクチュエータを加振機に利用でき産業用として用いることができる。
時定数L/Rを1秒以上1時間以下とすると、本発明の超電導アクチュエータを用いた授業等において、二次コイルが徐々に下降するのを観察することができる。
なお、二次コイルのインダクタンスLを小さくすると、時定数L/Rが小さくなり二次コイルに流れる電流が短時間で低下して二次コイルが下降するため、目視で簡単に二次コイルの下降を観察することができる。また、浮上中の二次コイルを温めることによっても二次コイルを下降させることができる。二次コイルを温める手段としては、二次コイルに室温に相当する温風を送る等の簡単な手段でよい。
また、教材用ではなく産業用の超電導アクチュエータとする場合は、時定数L/Rを1時間以上に設定している。
前述したように、本発明によれば、一次コイルへの通電により磁束が発生すると、一次コイルと対向配置させた二次コイルには、一次コイルに発生した磁束を打ち消すような電流が流れて、一次コイルに発生した磁束と反対方向の磁束が発生する。これにより、二次コイルを磁気的反発力により一次コイルと離反する方向に移動させることができる。
また、二次コイルを超電導線により形成しているため、超電導線の両端を接続した接続部以外は抵抗がなく、二次コイルに一旦電流が流れると長時間流れ続け、二次コイルを所定の離反位置に留めておくことができる。よって、二次コイルを一次コイル上に配置して一次コイルに電流を流すと、二次コイルを長時間浮上させておくことができる。
本発明の超電導アクチュエータは簡易な構造により超電導の性能を確認できるため、教材用として適している
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3は、本発明の実施形態を示し、超電導アクチュエータ10は、教材用として超電導の性能を目視的に示すものである。
超電導アクチュエータ10の本体11において、台座12の上面の中央に立設した磁性体からなるガイド軸13が一次コイル14と二次コイル15に貫通しており、これら一次コイル14と二次コイル15とを軸線方向の端部同士を対向させていると共に軸線を一致させた状態で配置している。一次コイル14は台座12あるいは/およびガイド軸13に固定している一方、二次コイル15はガイド軸13の軸線方向に摺動自在に取り付けている。
なお、一次コイル14に電流を通電していない状態では、一次コイル14と二次コイル15の対向させた端部同士が接触している。
また、台座12の上面には、一次コイル14と二次コイル15の周囲を囲むように4本の連結棒16を立設しており、これら連結棒16の上端に1つの把持板17を取り付けている。該把持板17は熱伝導率の低い樹脂により成形しており、一次、二次コイル14、15を冷却した状態でも把持板17を手で持つことができるようにしている。
一次コイル14はビスマス系超電導線からなる超電導コイルであり、内径70mm、外径160mm、高さ10mm、巻き数300ターンのダブルパンケーキコイルである。一次コイル14を形成する超電導線の両端はリード線18を介して電源20に接続しており、該電源20は複数の1.5Vの乾電池21を並列に接続している。
一方、二次コイル15もビスマス系超電導線からなる超電導コイルであり、内径70mm、外径160mm、高さ10mm、巻き数300ターンのダブルパンケーキコイルである。二次コイル15を形成する超電導線の両端を銀によって溶接して閉回路としている。なお、二次コイル15の超電導線の両端を半田付けしてもよく、半田付けの長さを変えることで、抵抗値を調整することができる。
冷媒となる液体窒素を貯留する冷却容器30(冷却手段)は、本体11の一次、二次コイル14、15を十分に収容できる大きさとしており、上面開口から本体11を挿入および引き出し可能としている。また、本体11を冷却容器30に収容した状態で、本体11の把持板17を冷却容器30の上面開口から突出させている。
図2は本体11の回路図であり、本実施形態では、二次コイル15の半田付け部における抵抗rcを3Ω、保護抵抗rpを0.5Ω、乾電池21の内部抵抗riを0.5Ω、一次コイル14に接続したリード線18の配線抵抗rwを0.01Ωとしている。また、各乾電池21に対してそれぞれスイッチSW1、SW2、SW3、SW4…を設けている。
まず、スイッチSW1をオンすると、一次コイル14に流れる電流値はV/(rp+ri+rw)=1.5/0.5+0.5+0.01≒1.5Aとなる。
この状態で、スイッチSW2をオンすると、一次コイル14に流れる電流値はV/(1/(1/(rp+ri)+1/(rp+ri))+0.01)=1.5/(1/(1/(0.5+0.5)+1/(0.5+0.5))+0.01)≒3.0Aとなる。
即ち、電源20は、オンするスイッチの個数を増やすことで一次コイル14に流れる電流値を大きくし、逆にオンするスイッチの個数を減らすことで一次コイル14に流れる電流値を小さくすることができる(通電量調節手段)。
前記一次コイル14に電流を通電していない状態では、図3(A)に示すように、一次コイル14上に二次コイル15が載置されている。
この状態で、本体11を冷却容器30に収容して、一次、二次コイル14、15を超電導温度にまで冷却した後、電源20のスイッチをオンして、一次コイル14に所要の電流を流すと、図3(B)に示すように、一次コイル14の周りに矢印で示す磁束F1が発生する。すると、二次コイル15側では、磁束F1を打ち消そうとする磁束F2を発生させるように誘導電流が流れる。これにより、二次コイル15が一次コイル14に反発し、ガイド軸13の軸線に沿って上方へ浮上する。二次コイル15は超電導線からなるため、半田付けした接続部以外は抵抗がなく、極めて低抵抗であるため、一旦電流が流れると長時間流れ続け、二次コイル15が所要高さで浮上した状態で維持される。
二次コイル15に流れる電流が減衰するまでの時間について説明すると、二次コイル15に蓄積されるエネルギーはEs=1/2×L×I(Lは二次コイルのインダクタンス、Iは電流値)、二次コイルで消費されるエネルギーはEc=R×I×時間(Rは二次コイルの接続部における抵抗)であり、電流が1/e(eは自然対数の底)まで減衰する時間はL/Rで表される。即ち、二次コイル15のインダクタンスLを大きく、抵抗Rを小さくすれば二次コイル15に長時間電流を流し続けることができる。
本実施形態では、二次コイル15の抵抗を50nΩ、インダクタンスを10mHとして約70時間電流が流れ続け、二次コイル15を浮上させることができる構成としている。
なお、電流値は時間の経過と共に徐々に低下するため、二次コイル15は時間の経過と共に一次コイル14側に下降する。
さらに、図3(B)に示した状態で、一次コイル14に通電する電流値を下げると、一次コイル14の周りに発生する磁束F1が小さくなり、図3(C)に示すように、二次コイル15の磁気的反発力が小さくなって、二次コイル15が一次コイル14側に下降する。このように一次コイル14に通電する電流値を変えることにより、二次コイル15を上下方向に移動させることができ、二次コイル15を往復直線運動させることができる。
本実施形態の超電導アクチュエータ10は教材用であり、本体11を冷却容器30から取り出した状態で一次コイル14に電流を流して二次コイル15を移動させて、二次コイル15が移動する様子を外部から目視できるようにしている。
なお、本体11を冷却容器30に収容した状態で一次コイル14に電流を流して二次コイル15を浮上させ、その後本体11を冷却容器30から引き出して二次コイル15の浮上状態を目視できるようにしてもよい。
図4は、前記実施形態の参考変形例を示し、一次コイル14を常電導線で形成し、二次コイル15のみを前記実施形態と同様の超電導線により形成している。二次コイル15には、コイルを覆うように冷却容器31を付設し、該冷却容器31内に液体窒素を貯留して、二次コイル15のみを冷却している。
一次コイルに通電すると、図4(B)に示すように、冷却容器31と共に二次コイル15が一次コイル14から離反する方向へ移動する。
前記構成によれば、一次コイル14への通電中も二次コイル15を冷却することができるため、二次コイル15の超電導状態を長時間維持することができる。
次に、本実施形態の超電導アクチュエータ10を用いた実験例について説明する。
(実験1)
一次コイル14に通電される電流値を変えて、その時の二次コイル15の浮上高さを測定した。なお、一次コイルに接続した電源を前記実施形態とは替えており、大電流の供給を可能とした。
その結果、図のグラフに示すように、一次コイル14に通電される電流値が10Aのとき二次コイル15の浮上高さ10mm、15Aのとき20mm、20Aのとき32mm、25Aのとき40mm、30Aのとき50mm、35Aのとき54mmとなり、一次コイル14に通電される電流値を大きくするにつれて二次コイル15の浮上高さが高くなることが確認できた。
(実験2)
一次コイル14に通電される電流値を一定(30A)として、二次コイル15の浮上高さを測定し続けた。なお、一次コイルの巻き数を実施形態の2倍の600ターンとした。
その結果、図に示すように、実験開始から1時間26分経過しても、二次コイル15の浮上高さが約70mmで維持されることが確認できた。
(実験3)
実験2と同様の条件において、二次コイル15上に重りを載せ、その時の二次コイル15の浮上高さを測定した。
その結果、図に示すように、二次コイル15上に何も載せないとき二次コイル15の浮上高さ70mm、5kgの重りを載せたとき45mm、10kgのとき34mm、15kgのとき28mm、20kgのとき22mm、25kgのとき21mm、30kgのとき20mmであった。これにより、二次コイル15には大きな磁気的反発力がかかっていることが確認でき、また、一次コイル14と二次コイル15を近づける程反発力が大きくなるため、浮上高さ20mm程度の位置では重りを増やしてもほとんど二次コイル15が下降しないことが確認できた。
本発明の実施形態の超電導アクチュエータを示す図面である。 超電導アクチュエータの回路図である。 一次コイルと二次コイルの位置関係を示し、(A)は一次コイルに電流を通電していない状態、(B)は一次コイルに大きな電流を通電した状態、(C)は一次コイルに小さな電流を通電した状態を示す図面である。 (A)(B)は実施形態の変形例を示す図面である。 実験1の実験結果を示すグラフである。 実験2の実験結果を示すグラフである。 実験3の実験結果を示すグラフである。 従来例を示す図面である。
符号の説明
10 超電導アクチュエータ
13 ガイド軸
14 一次コイル
15 二次コイル
20 電源
21 乾電池
30 冷却容器(冷却手段)

Claims (2)

  1. 両端が電源に接続された超電導線からなる一次コイルと、超電導線の両端を接続して閉回路とした二次コイルとを備え、前記一次コイルおよび二次コイルの超電導線はビスマス系超電導線であり、
    台座の中央に立設した磁性体からなるガイド軸に前記一次コイルと二次コイルを軸線方向の端部同士を対向配置して貫通し、下位置の一次コイルは前記ガイド軸に固定すると共に、上位置の二次コイルは前記ガイド軸の軸線方向に摺動自在に取り付けて往復直線運動可能に配置し、かつ、該一次コイルと二次コイルの周囲を囲む複数本の連結棒を前記台座から立設し、これら連結棒の上端に取出用の把持板を取り付けた本体と、
    液体窒素を貯留した上面開口の冷却容器と、
    前記一次コイルに接続して、前記二次コイルの往復直線運動の移動量を調節する通電量調節手段を備え、
    前記冷却容器内に前記本体の一次コイルおよび二次コイルを入れると共に前記把持板は上面開口から突出させ、該把持板を持って前記本体を冷却容器から取り出し自在とし、
    前記冷却容器内で一次コイルへ通電して二次コイルを浮上させ、該浮上状態で前記本体を冷却容器から取り出して外部から目視できる構成としている教材用の超電導アクチュエータ。
  2. 前記二次コイルを形成する超電導線は両端を半田付けにより接続し、該接続部における抵抗をR、前記二次コイルのインダクタンスをLとし、前記二次コイルに電流が流れ続ける時間を表す時定数L/Rを0.1ミリ秒以上1時間以下に設定している請求項1に記載の超電導アクチュエータ。
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