JP4395554B2 - 流体圧送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体圧送装置に関し、特には温度変化に対して粘度が変化する流体を圧送する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料、塗料、インク、接着剤、シーリング用充填剤等のように温度変化に対し粘度が変化する流体、特に液体の圧送装置においては、配管の長さや径が同一であっても、流体の温度変化により圧送抵抗が変化するため、一定の吐出量を保持しポンプを無駄なく運転するには、流体の温度変化による粘度変化に対応したポンプ圧力等の調整が必要であった。特に、高粘度の流体は2〜3℃の温度変化に対しても粘度が大きく変化するため、温度変化に対応したポンプ圧力等の調整は必要不可欠となっている。
【0003】
前記したような温度に起因する粘度変化による圧送抵抗の変化を軽減するため、配管保温等によって流体の温度を一定にすることが行われているが、やや高い温度での保温となるため、流体の種類によっては硬化等が発生するという問題がある。また、高粘度の流体は、配管を流れる間に流体自体及び配管の管壁との間における摩擦によって温度が上昇するため、流体の温度調節は容易ではなかった。
【0004】
そこで、流体温度等を検出して圧送圧力を自動的に補正することにより流体の吐出量を制御することが考えられているが、これには、温度センサー、制御回路、電気−エアー圧力変換装置の3つの機械要素が必要となるため、装置が大型となり大きな設置スペースを必要とし、また設備費が嵩むという不具合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記の点に鑑みなされたもので、温度変化に起因して吐出量が変化する流体の圧送に際し、簡単な構造で吐出量を自動的に温度補正でき、ポンプの省エネ運転も行え、しかも大きな設置スペースを必要とせず、経済的な流体圧送装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、圧送ポンプによって流体を圧送して吐出する流体圧送装置において、前記圧送ポンプによって圧送された流体が通る配管経路に流体温度を検出して制御用エアーの圧力調整を行うセンサーを配置し、前記センサーで圧力調整された制御用エアーを圧送ポンプのレギュレータ装置に供給して行う圧送圧力調整または前記センサーで圧力調整された制御用エアーを前記レギュレータ装置及び前記配管経路に設けられた圧力調整弁の両方に供給して行う圧送圧力調整のいずれかを行うことにより、流体の圧送圧力を流体の温度に応じて自動的に制御し、前記圧送圧力と対応する流体の吐出量を自動補正することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、圧送ポンプによって流体を圧送して吐出する流体圧送装置において、前記圧送装置の周りの雰囲気温度を検出して制御用エアーの圧力調整を行うセンサーを配置し、前記センサーで圧力調整された制御用エアーを圧送ポンプのレギュレータ装置に供給して行う圧送圧力調整または前記センサーで圧力調整された制御用エアーを前記レギュレータ装置及び前記圧送ポンプによって圧送された流体が通る配管経路に設けられた圧力調整弁の両方に供給して行う圧送圧力調整のいずれかを行うことにより、流体の圧送圧力を雰囲気温度に応じて自動的に制御し、前記圧送圧力と対応する流体の吐出量を自動補正することを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、前記センサーが、制御用エアー流入口と、排出口と、前記流入口の開閉量を調整する弁体を作動させるダイヤフラムと、該ダイヤフラムを作動させる熱応動体とを有し、配管経路を通過する流体の温度又は圧送装置の周りの雰囲気温度で前記熱応動体が作動する構造となっていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、前記熱応動体に皿バネ状のバイメタルを使用することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は流体圧送装置の概略図、図2は圧送ポンプを制御用エアーで制御する場合における流体圧送装置の概略図、図3は流体圧送装置のセンサーを示す拡大断面図、図4は他の実施例に係る流体圧送装置のセンサーを示す拡大断面図である。
【0011】
図1に示す流体圧送装置10は、タンク11内の流体Rを圧送ポンプ12で圧送して吐出口13から吐出させるものである。
【0012】
この例の圧送装置10では、前記圧送ポンプ12から圧送された流体Rが通る配管経路14に、圧力調整弁15とセンサー20が設けられ、配管経路14先端には前記吐出口13が設けられている。なお、流体Rとしては、塗料等の液体が好適である。
【0013】
前記圧送ポンプ12は、タンク11内の流体Rを配管経路14に圧送する公知のもので、エアー供給管16が接続されている。また、圧力調整弁15は、配管経路14を流れる流体Rの圧力を、制御用エアーによって調整する公知のものであり、この例では、エアーによってシリンダーが駆動する制御シリンダー装置(セントラル工業社製、品番:NT070)と、前記シリンダーの駆動によって作動する高圧レギュレータ(グラコ社製、品番:206−661)との組合せからなる。
【0014】
センサー20は、配管経路14を流れる流体Rの温度を検出して制御用エアーの圧力調整を行うもので、その圧力調整後のエアーが前記圧力調整弁15に供給されるようになっている。符号18は圧力調整後の制御用エアーをセンサー20から圧力調整弁15へ供給するためのエアー配管であり、符号19はセンサー20へ制御用エアーを供給するためのエアー配管である。
【0015】
なお、前記圧送ポンプ12を圧力調整後の制御用エアーで制御する場合には、前記圧力調整後の制御用エアーを圧力調整弁15に供給するのに代えて、あるいはそれに加えて、図2に図示する実施例のような、圧送ポンプ12のレギュレータ装置Rへ供給するようにすればよい。前記レギュレータ装置Rは、例えばエアー供給管16の途中に設けられ、前記圧力調整後の制御用エアーによって圧送ポンプ12に供給される動力エアーを調整するものである。なお、このレギュレータ装置Rの例として、セントラル工業社製、品番:NRA15を挙げる。
【0016】
この実施例のセンサー20は、流体Rが通る配管経路14に取り付けられており、前記流体Rの温度がセンサー20に直接伝わるようになっている。図3に示すように、前記センサー20の構造は、ケーシング21に、圧力調節ネジ70、バルブロッド80、ダイヤフラムD、熱応動体90等が取り付けられたものからなる。
【0017】
前記ケーシング21は、熱伝導性の良好な材質、例えば銅やアルミニウム等の金属からなり、前記配管経路14の流体Rを導入する流体導入部30と、該流体導入部30と接して設けられた作動部40とよりなる。
【0018】
前記流体導入部30は、前記配管経路14から流体Rを導入する流体入口31と流体Rを配管経路14に戻す流体出口32と、前記流体入口31と出口32間を貫通する流体通路33とよりなり、前記流体入口31が配管経路14途中の上流側に、前記流体出口32が配管経路14の下流側に接続される。なお、前記流体通路33は中央部が環状にされて、その環状部内側に圧力調節ネジ挿通孔34が形成されている。
【0019】
前記作動部40の外面は、一端側41外面が前記流体導入部30との接触面とされ、他端側42が制御用エアー流入口43となっている。作動部40の内部には前記制御用エアー流入口43と通じる作動室44が形成されている。
【0020】
前記作動室44は、前記流体導入部30側の熱応動体用空間50と、制御用エアー流入口43側の制御エアー用空間60とに、ダイヤフラムDによって仕切られるようになっている。前記熱応動体用空間50側には、その端壁51に前記圧力調節ネジ挿通孔34と連通する挿通孔52が形成され、側壁53に給排気孔54が形成されている。前記挿通孔34,52には、外周にネジの刻設された圧力調節ネジ70が、螺合することなく挿通され、摺動可能となっている。
【0021】
また、前記制御エアー用空間60側には、前記制御用エアー流入口43の内奥に段状にくびれて形成された吸気弁口61と、側壁62に形成された制御用エアー排出口63とを有する。前記制御用エアー流入口43にはバルブロッド80が挿通され、内端81がダイヤフラムDと当接し、ダイヤフラムDと連動するようになっている。このバルブロッド80は、外端が前記吸気弁口61を開閉できる弁体の役割をする拡大部82となっており、前記制御用エアー流入口43内に収容されたスプリングSによって前記拡大部82が吸気弁口61を閉じるように付勢されている。なお、前記制御用エアー流入口43はエアー配管19を介してエアー供給装置(図示せず)と接続され、前記制御用エアー排出口63は、エアー配管18を介して前記圧力調整弁15あるいは、圧送ポンプ12のレギュレータ装置Rに接続される。
【0022】
ダイヤフラムDは、公知の弾性膜部材からなり、前記ケーシング21の作動室44の所定位置に張設されて、前記作動室44を熱応動体用空間50と制御エアー用空間60とに仕切っている。このダイヤフラムDの中央は、前記圧力調節ネジ70の内端71及びバルブロッド80の内端81との当接面となっている。なお、符号Hは排気弁口である。
【0023】
熱応動体90は、温度低下によって全長が伸び、温度上昇によって全長が縮むものが用いられる。この例では、略ドーナツ板状であらかじめ一方向にある程度強制的に湾曲変形してあるバイメタルが湾曲変形の方向が交互になるように複数枚重合配設され、その中心部を前記圧力調節ネジ70が貫通している。このバイメタルは、所望の温度で作動するように、所要の材質の積層品からなり、温度上昇によってバイメタル各々が傘の開くように外方へ拡がり、それによってバイメタル全体の厚みが小、すなわち全長が縮み、温度低下によってバイメタル各々が傘を閉じるようにすぼみ、それによってバイメタル全体の厚みが大、すなわち、全長が伸びるようになっている。前記バイメタルの材質として、バイメタルの作動温度が−10〜+50℃の場合、湾曲内面側を20%Ni―Mo―Feとし、外面側を36%Ni−Feとする例を示す。
【0024】
図における熱応動体90の下側には、前記圧力調節ネジ70に螺着された押え板91が設けられており、この押え板91と作動室44の熱応動体用空間50の端壁51とで熱応動体90が挟持されている。
【0025】
そして、前記押さえ板91と圧力調節ネジ70が互いに螺合しているため、圧力調節ネジ70の回転により該圧力調節ネジ70内端71が作動室44内を上下するようになる。その際、圧力調節ネジ70の内端71とバルブロッド80の内端81とがダイヤフラムDを介して接しており、しかもバルブロッド80がスプリングSによってダイヤフラムD側へ付勢されているため、例えば、圧力調節ネジ70が下降する場合、押さえ板91が上部端壁51側へ移動して端壁51と押さえ板91間の間隔を縮めながらも、圧力調節ネジ70が下降してダイヤフラムD及びバルブロッド80を押すことになる。その結果前記スプリングSによりバブルロッド80を吸気弁口61に押しつける力が弱くなり、バルブロッド80の拡大部82を吸気弁口61から離すのが弱い圧力で行えるようになる。それと反対に、圧力調節ネジ70が上昇する場合には、前記スプリングSによりバブルロッド80の拡大部82が吸気弁口61に強く押しつけられ、吸気弁口61を開くのに大なる圧力が必要となる。このように、前記圧力調節ネジ70によって、吸気弁口61の開閉具合を設定することができる。
【0026】
次に前記流体圧送装置10の作動の一例について説明する。まず、タンク11から圧送ポンプ12で配管経路14を圧送されてきた流体Rがセンサー20の流体通路33を通過する際に、流体Rの温度がセンサー20内部の熱応動体90に伝えられる。そして、前記流体Rの温度が変化すると、熱応動体90が湾曲変形して、熱応動体90の下側で熱応動体90を支えている押え板91に螺着している圧力調節ネジ70が上下方向に移動する。この実施例の熱応動体90は、温度が上昇すると縮み方向に変形し、温度が低下すると伸び方向に変形する性質を有しているため、例えば温度低下を検出すると、熱応動体90が伸び方向に変形して、それに連動して圧力調節ネジ70が下方向に移動する。
【0027】
これにより、ダイヤフラムDにかかる圧力が大きくなるため、ダイヤフラムDの中心部分が下方向に移動する。すると、ダイヤフラムDの動きに連動してバルブロッド80が下方向に摺動する。そして、バルブロッド80が下方向に摺動することによって、吸気弁口61の開口度が大きくなり、制御用エアー流入口43からの制御用エアー流入量が増す。このとき、バルブロッド80はスプリングSによって上方向に押圧されているため、吸気弁口61の開口度はダイヤフラムDによる下方向への圧力とスプリングSによる上方向への押圧力の拮抗作用によって決定される。
【0028】
前記センサー20によって圧力調整された制御用エアーは、前記圧力調整弁15または圧送ポンプ12のレギュレータ装置Rに送られて、配管経路14内の流体Rの圧送圧力を高め、前記流体Rの温度低下に起因する粘度増大で生じる流量低下を圧送圧力の増大により補正し、吐出口13からの吐出量を自動的に補正する。
【0029】
逆に流体Rの温度が上昇すると、熱応動体90が縮み方向に変形して、それに連動して圧力調節ネジ70が上方向に移動する。これにより、ダイヤフラムDにかかる圧力が小さくなるため、バルブロッド80にかかるスプリングSによる押圧力がダイヤフラムDによる下方向への圧力よりも相対的に大きくなり、バルブロッド80が上方向に摺動し、これに連動してダイヤフラムDの中心部分が上方向に移動する。そして、ダイヤフラムDによる下方向への圧力とスプリングSの押圧力が再び拮抗したところで、バルブロッド80の上方向への摺動が停止する。このようにして、吸気弁口61の開口度を所要量小さくし、流入口43からの制御用エアー流入量を減らす。
【0030】
そして、前記流入量の減少で圧力が低下した制御用エアーにより圧力調整弁15または圧送ポンプ12が配管経路14内の流体圧送圧力を下げ、前記流体Rの温度上昇に起因する粘度低下で生じる流量増大を圧送圧力の低下により補正し、吐出口13からの吐出量を自動的に補正する。なお、流体の種類を変える等によって流体の粘度特性が変わる等の場合には、前記のように圧力調節ネジ70の回転によって、吸気弁口61の開閉具合を調整することによって対応できる。
【0031】
次に、他の実施例における流体圧送装置について説明する。図4に示すものは、前記実施例の流体圧送装置のセンサー20とは異なる構造のセンサー20aである。なお、流体圧送装置におけるセンサー以外のタンク、圧送ポンプ、吐出口、配管経路、圧力調整弁等の構成については前記実施例と同じであり、前記実施例と同様のものについては同じ符号を付す。
【0032】
この実施例のセンサー20aは、流体Rが通る配管経路14に接して取り付けられて、ケーシング21aを介して配管経路14を流れる流体Rの温度を検出するようになっている。また、センサー20a内の上部には、ワックスやアルコール等の熱膨張材料で構成される熱応動体90aが収容されている。符号22aは熱応動体90aの注入口である。熱応動体90aの下部には、熱応動体90aの伸縮に連動して上下動するピストン23a、ピストン23aの下部に位置し後述するバルブコントロールロッド80aの上方端部81aに当接する制御スプリングSaが設けられている。
【0033】
また、センサー20aの側壁には、制御用エアー流入口43aと制御用エアー排出口63aが設けられ、エアー流入口43aとセンサー内部の間には、中心部分に貫通口BkのあるバルブシートBs及び前記貫通口Bkを塞ぐことのできる大きさのバルブボールBbからなる吸気弁Bが設けられている。さらに、センサー20a内の下部にはダイヤフラムDaが張設されており、該ダイヤフラムDaの中心部分は調圧スプリングSbで上方向に押圧されて、圧力調節ネジ70aによって圧力設定の調節ができるようになっている。
【0034】
センサー20a内の中央部付近には、断面視略コ字形状のバルブコントロールロッド80aが設けられており、その上方端部81aが前記制御スプリングSa及びバルブボールBbに当接し、下方端部82aが前記ダイヤフラムDaの中心部分と連結されている。そして、このバルブコントロールロッド80aは、上方から熱応動体90aによって下方向に押圧され、下方から調圧スプリングSbにより押圧されたダイヤフラムDaによって上方向に押圧されて、双方の作用が拮抗した位置で停止して、吸気弁Bの開閉を制御している。
【0035】
次に、前記センサー20aを用いた流体圧送装置の作動の一例について説明する。まず、タンク11から圧送ポンプ12で配管経路14を圧送されてきた流体Rの温度が、センサー20aのケーシング21aを介して熱応動体90aに伝わる。ここで検出される温度が変化すると、熱応動体90aの体積が変化し、これによりピストン23aが上下方向に移動する。例えば、温度上昇を検出すると、熱応動体90aが膨張してピストン23aを押圧し、それによってピストン23aが下方向に移動する。
【0036】
すると、制御スプリングSaを介してバルブコントロールロッド80aが下方向に押圧され、ダイヤフラムDaにかかる圧力が大きくなる。このバルブコントロールロッド80aの下方向への圧力と、ダイヤフラムDaにおける調圧スプリングSbによる下方からの押圧力が、再び拮抗する位置までバルブコントロールロッド80aが下方向に移動し、これによりバルブコントロールロッド80aがバルブボールBbを押圧して制御用エアー流入量を少なくする。
【0037】
前記センサー20aによって圧力調整された制御用エアーは、前記実施例と同様に、前記圧力調整弁15または圧送ポンプ12のレギュレータ装置Rに送られて、配管経路14内の流体Rの圧送圧力を下げ、前記流体Rの温度上昇に起因する粘度低下で生じる流量増大を圧送圧力の低下により補正し、吐出口13からの吐出量を自動的に補正する。
【0038】
逆に温度低下を検出すると、熱応動体90aが収縮して、制御スプリングSaに上方向に押圧されているピストン23aが上方向に移動する。すると、バルブコントロールロッド80aの下方向への圧力が小さくなるため、バルブコントロールロッド80aが再び圧力が拮抗する位置まで上方向に移動する。これにより、バルブボールBbへの押圧力が小さくなり、制御用エアー流入量が増加する。
【0039】
そして、前記流入量の増大で圧力が上昇した制御用エアーにより圧力調整弁15または圧送ポンプ12が配管経路14内の流体圧送圧力を高め、前記流体Rの温度低下に起因する粘度増大で生じる流量低下を圧送圧力の増大により補正し、吐出口13からの吐出量を自動的に補正する。なお、流体の種類を変える等によって流体の粘度特性が変わる等の場合には、前記圧力調節ネジ70aによって、調圧スプリングSbによるダイヤフラムDaへの押圧力を調節することによって対応できる。
【0040】
なお、センサーの構成も含めて流体圧送装置の構成は前記したものに限らず、適宜の構成とすればよい。また、センサーは流体の温度変化を検知するものに限らず、流体が周りの温度の影響を受けやすいものであるときなどは、配管経路に直接接することなく設けられ、圧送装置の周りの温度(雰囲気温度)を検知するものであっても良い。
【0041】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明における流体圧送装置によれば、流体が通る配管経路に流体温度を検出して制御用エアーの圧力をコントロールするセンサーを配置し、あるいは流体圧送装置の周囲雰囲気温度を検出して制御用エアーの圧力をコントロールするセンサーを配置し、該コントロールされた制御用エアーによって流体の流動圧力を調整するため、簡単な装置で経済的に流量を制御でき、かつ、圧送装置の設置スペースを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る流体圧送装置の概略図である。
【図2】圧送ポンプを制御用エアーで制御する場合における流体圧送装置の概略図である。
【図3】流体圧送装置のセンサーを示す拡大断面図である。
【図4】他の実施例に係る流体圧送装置のセンサーを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 流体圧送装置
12 圧送ポンプ
14 配管経路
15 圧力調整弁
20,20a センサー
43,43a 制御用エアー流入口
63,63a 制御用エアー排出口
90,90a 熱応動体
D,Da ダイヤフラム
R 流体
Claims (4)
- 圧送ポンプによって流体を圧送して吐出する流体圧送装置において、
前記圧送ポンプによって圧送された流体が通る配管経路に流体温度を検出して制御用エアーの圧力調整を行うセンサーを配置し、前記センサーで圧力調整された制御用エアーを圧送ポンプのレギュレータ装置に供給して行う圧送圧力調整または前記センサーで圧力調整された制御用エアーを前記レギュレータ装置及び前記配管経路に設けられた圧力調整弁の両方に供給して行う圧送圧力調整のいずれかを行うことにより、流体の圧送圧力を流体の温度に応じて自動的に制御し、前記圧送圧力と対応する流体の吐出量を自動補正することを特徴とする流体圧送装置。 - 圧送ポンプによって流体を圧送して吐出する流体圧送装置において、
前記圧送装置の周りの雰囲気温度を検出して制御用エアーの圧力調整を行うセンサーを配置し、前記センサーで圧力調整された制御用エアーを圧送ポンプのレギュレータ装置に供給して行う圧送圧力調整または前記センサーで圧力調整された制御用エアーを前記レギュレータ装置及び前記圧送ポンプによって圧送された流体が通る配管経路に設けられた圧力調整弁の両方に供給して行う圧送圧力調整のいずれかを行うことにより、流体の圧送圧力を雰囲気温度に応じて自動的に制御し、前記圧送圧力と対応する流体の吐出量を自動補正することを特徴とする流体圧送装置。 - センサーが、制御用エアー流入口と、排出口と、前記流入口の開閉量を調整する弁体を作動させるダイヤフラムと、該ダイヤフラムを作動させる熱応動体とを有し、配管経路を通過する流体の温度又は圧送装置の周りの雰囲気温度で前記熱応動体が作動する構造となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体圧送装置。
- 熱応動体に皿バネ状のバイメタルを使用することを特徴とする請求項3記載の流体圧送装置。
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