JP4393760B2 - ガス製造方法及び製造プラント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス製造方法及び製造プラントに係り、特に低圧サイクリック式ガス発生装置を用いて都市ガス等を製造するガス製造方法及び製造プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスは、政府の政策により、液化天然ガス(LNG)から製造されるもの、例えば都市ガス事業法で定められた13A規格の高発熱量ガス(13Aガス)への転換が迫られている。この過渡期においては、転換前の都市ガス需要者に、転換前の都市ガス、例えば発熱量の低い6Cガスを供給し続ける必要がある。従来、この6Cガスが、特許文献1に記載の低圧サイクリック式ガス発生装置を備えた都市ガス製造プラントを用い、13Aガスを原料として製造されている。
【0003】
上記低圧サイクリック式ガス発生装置は改質炉および一酸化炭素変成器を備え、この改質炉が、13Aガスおよび水蒸気を水蒸気改質反応によって、水素、メタン、一酸化炭素及び二酸化炭素を含有する改質ガスを生成する。上記一酸化炭素変成器は、改質炉からの改質ガスを、一酸化炭素変成触媒を用いた一酸化炭素変成反応によって二酸化炭素に変成してクルードガス(変成ガス)とする。このクルードガスを常温まで冷却した後、このクルードガスに13Aガスおよび空気を加えて熱量調整等し、6Cガスを製造する。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−197593号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、6Cガスの需要が漸次減少しており、このため、上記都市ガス製造プラントは連続運転の必要がなくなり、断続運転が余儀なくされている。このように都市ガス製造プラントを断続運転すると、運転再開時における一酸化炭素変成器の温度が、一酸化炭素変成触媒の活性温度よりも低くなってしまう場合がある。この場合には、この都市ガス製造プラントの運転開始当初に製造される6Cガス中の一酸化炭素濃度が規定範囲を超えてしまう恐れがある。
【0006】
一酸化炭素変成器にヒータ加熱装備を設置して、都市ガス製造プラントの運転開始時に、このヒータ加熱装置を用いて一酸化炭素変成器を加熱することが考えられる。しかしこの場合、一酸化炭素変成器が大型であるため、ヒータ加熱設備の必要が嵩み、都市ガス製造プラントのコストが上昇してしまう。
【0007】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、製造すべきガスの製造量が少ない場合にも、コストを上昇させることなく、製造されるガス中の一酸化炭素量を規定範囲内に保持できるガス製造方法及び製造プラントを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、改質炉が、炭化水素を水蒸気改質反応させて水素及びメタンを含有する改質ガスを生成し、変成器が、改質ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成してクルードガスを生成し、このクルードガスから所望のガスを製造するガス製造方法において、上記改質炉へ炭化水素を原料として供給していると否とに拘らず当該改質炉を運転状態とし、上記改質炉へ炭化水素を原料として供給していないときに、当該改質炉及び上記変成器を備えて成る循環経路内でクルードガスを循環させることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記循環経路内でのクルードガスの循環運転開始から所定時間経過後に、上記循環経路内からクルードガスを移送し、その後、改質炉、変成器により改質ガス、クルードガスをぞれぞれ生成し、このクルードガスを上記循環経路内で再度循環させることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記所望のガスが都市ガスまたは水素ガスであることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、炭化水素を水蒸気改質反応させて水素及びメタンを含有する改質ガスを生成する改質炉と、この改質ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成してクルードガスを生成する変成器とを有し、クルードガスから所望のガスを製造するガス製造プラントにおいて、上記改質炉へ炭化水素が原料として供給されていると否とに拘らず当該改質炉を運転状態とし、当該改質炉及び上記変成器を備えて成る循環経路内でクルードガスを循環させ得るよう構成されたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、上記循環経路内でのクルードガスの循環運転開始から所定時間経過後に、上記循環経路内からクルードガスを移送可能とし、更に、改質炉、変成器により改質ガス、クルードガスをぞれぞれ生成し、このクルードガスを上記循環経路内で再度循環させ得るよう構成されたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、上記所望のガスが都市ガスまたは水素ガスであることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係るガス製造プラントの一実施の形態が適用された都市ガス製造プラントを示す系統図である。
この図1に示す都市ガス製造プラント10は、改質炉11、一酸化炭素変成器12、排熱回収装置19及び有水式ホルダ13を備えた低圧サイクリック式ガス発生装置と、送出用圧縮機14と、熱量調整器15と、送出用ホルダ16と、循環経路17とを有して構成される。
【0015】
上記改質炉11へは、都市ガス事業法で定められた13A規格の高発熱量の都市ガス(以下、13Aガスと称する)が、原料及び燃料として13Aガスホルダ18から供給される。この13Aガスホルダ18からは、上記熱量調整器15へも13Aガスが供給され、市内へも13Aガスが送出される。上記都市ガス製造プラント10は、この13Aガスを原料として、都市ガス事業法で定められた6C規格の低発熱量の都市ガス(以下、6Cガスと称する)を製造するものである。
【0016】
ここで、13Aガスは、液化天然ガス(LNG)が気化されることによって生成され、13Aガスホルダ18に貯留される。この13Aガスは、その代表的組成が、体積百分率を用いて、メタンCH4:87.78%、エタンC26:5.24%、プロパンC38:5.73%、ブタンC410:1.12%、窒素N2:0.13%であり、標準発熱量が46.0MJ/m3N(Nは標準状態を意味する。以下同じ)となっている。また、6Cガスは、その代表的組成が、体積百分率を用いて、二酸化炭素CO2:7.94%、炭化水素Cmn:4.38%、酸素O2:5.25%、一酸化炭素CO:1.38%、水素H2:28.90%、メタンCH4:32.85%、窒素N2:19.30%であり、標準発熱量が20.93025MJ/m3Nとなっている。
【0017】
ところで、前記改質炉11は、原料としての13Aガスと水蒸気とを700℃前後の温度で混合し、触媒(例えばニッケル系触媒)に接触させて水蒸気改質反応を行い、改質ガスを生成する。この改質ガスは、水素H2、メタンCH4、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭素Cおよび水H2Oを含有するものである。また、上記水蒸気改質反応は吸熱反応である。
【0018】
この改質炉11は、13Aガスを燃焼させて触媒の温度を上昇させるブロー工程と、このブロー工程で生じた排ガスを排出するブローパージ工程と、13Aガスを原料として改質ガスを製造するメイク工程と、メイク工程において残存した改質ガスを排出するメイクパージ工程とを数分間(例えば4分間)順次実施し、これらを繰り返すことによって改質ガスを生成する。
【0019】
前記一酸化炭素変成器12は、改質炉11からの改質ガス中の一酸化炭素を、400℃前後の温度で、一酸化炭素変成触媒を用いた一酸化炭素変成反応によって二酸化炭素に変成し、クルードガス(即ち変成ガス)を生成する。上記一酸化炭素変成触媒は、例えば酸化鉄‐酸化クロム系触媒が用いられる。また、一酸化炭素変成反応は、CO+H2O→CO2+H2によって表される発熱反応である。この一酸化炭素変成反応によって、改質ガス中の十数%の一酸化炭素が約5%に低減される。
前記排熱回収機19は、一酸化炭素変成器12にて生成されたクルードガスから熱を回収して、このクルードガスを常温まで冷却する。常温に冷却されたクルードガスは、前記有水式ホルダ13に一旦貯留される。
【0020】
前記送出用圧縮機14は、有水式ホルダ13内のクルードガスを送出用圧縮機14により昇圧して、前記熱量調整器15を経て前記送出用ホルダ16へ送給する。熱量調整器15は、クルードガスに13Aガスおよび空気を混入して、その発熱量、比重、燃焼速度などを調整し、あわせて一酸化炭素を希釈して6Cガスとする。これにより、6Cガス中の一酸化炭素は3%以下(例えば約1.38%)に低減される。送出用ホルダ16は6Cガスを貯留し、この6Cガスを市内へ送出可能とする。
【0021】
さて、前記循環経路17は、改質炉11、一酸化炭素変成器12、排熱回収装置19、有水式ホルダ13、第1開閉弁21、循環用圧縮機20、循環用ホルダ23、第2開閉弁22及び上記改質炉11が、配管により順次接続されてループ状に構成されたものである。
【0022】
循環用圧縮機20は、第1開閉弁21の開操作時に起動されて、有水式ホルダ13内のクルードガスを循環用ホルダ23へ送給する。この循環用ホルダ23は、クルードガスを貯溜可能に構成される。また、第2開閉弁22は、循環用ホルダ23内のクルードガスを改質炉11へ送給する際に開操作される。
【0023】
この実施の形態の都市ガス製造プラント10では、改質炉11は、原料供給弁24が開操作されて、13Aガスホルダ18から13Aガスが原料として供給されている場合に限らず、原料供給弁24が閉操作されて13Aガスが原料として供給されていない場合にも、ブロー工程、ブローパージ工程、メイク工程およびメイクパージ工程が繰り返し運転されるよう構成される。一方、燃料としての13Aガスは、13Aガスホルダ18から改質炉11へ常に供給されている。従って、13Aガスが原料として供給されていない場合には、メイク工程において改質ガスは生成されず、ブロー工程において燃料としての13Aガスが燃焼されて、改質炉11内の温度が所定温度に上昇される。
【0024】
13Aガスが改質炉11に供給されていない場合における当該改質炉11の運転中に、第1開閉弁21及び第2開閉弁22が開操作され、且つ循環用圧縮機20が起動されることによって、有水式ホルダ13に貯溜されたクルードガスは、図3に示すように循環経路17内を循環し得るよう構成される。これによって、改質炉11により加熱されたクルードガスが一酸化炭素変成器12内へ流入して、この一酸化炭素変成器12の温度が、一酸化炭素変成触媒の活性温度である約400℃の温度に維持される。
【0025】
この結果、原料供給弁24が開操作されて原料としての13Aガスが改質炉11へ供給され、この改質炉11から一酸化炭素変成器12へ改質ガスが供給され始めた場合には、この一酸化炭素変成器12は、改質ガスが供給された時点で直ちに、この改質ガス中の一酸化炭素を一酸化炭素変成触媒の作用で二酸化炭素に変成することが可能となる。
【0026】
なお、13Aガスが原料として改質炉11へ供給されている場合における当該改質炉11の運転中には改質ガスが製造され、この改質ガスは温度が高い(約300℃以上)ことから、この改質ガスが一酸化炭素変成器12へ供給されることによって、この一酸化炭素変成器12の温度は、一酸化炭素変成触媒の活性温度である約400℃の温度に維持される。
【0027】
上述のように、第1開閉弁21及び第2開閉弁22が開操作され、循環用圧縮機20が起動されて、有水式ホルダ13内のクルードガスが循環経路17内で循環する循環運転を開始してから所定時間経過後に、第1開閉弁21が閉操作され、循環用圧縮機20が停止されると共に、送出用圧縮機14が起動される。これにより、循環用ホルダ23内のクルードガスは第2開閉弁22、改質炉11、一酸化炭素変成器12、排熱回収装置19及び有水式ホルダ13を通って熱量調整器15へ移送され、この熱量調整器15にて13Aガスおよび空気により熱量調整等されて6Cガスとなる。この6Cガスは、送出用ホルダ16へ送給されて貯留され、この送出用ホルダが16から市内へ送出可能とされる。
【0028】
このように、循環経路17の循環用ホルダ23内におけるクルードガスが熱量調整器15へ移送され、6Cガスとして送出用ホルダ16に貯溜された後、送出用圧縮機14が停止され、第2開閉弁22が閉操作されると共に、原料供給弁24及び第1開閉弁21が開操作され、循環用圧縮機20が起動される。これにより、改質炉11にて改質ガスが生成され、一酸化炭素変成器12にてクルードガスが生成され、このクルードガスが排熱回収装置19、有水式ホルダ13、第1開閉弁21を経て循環用ホルダ23に貯溜可能とされる。このように、循環経路17内において同一のクルードガスが所定時間内に限り循環されることによって、この循環するクルードガス中に発生する窒素ガスN2の発生量が、許容範囲内に抑制される。
【0029】
次に、上記都市ガス製造プラント10の作用を、図2〜図4を用いて説明する。
図2に示すように、原料供給弁24及び第1開閉弁21を開操作し、第2開閉弁22を閉操作し、循環用圧縮機20を起動する。これにより、改質炉11が、原料としての13Aガスと水蒸気とを水蒸気改質反応により改質ガスとし、一酸化炭素変成器12が改質ガス中の一酸化炭素を、一酸化炭素変成反応により二酸化炭素としてクルードガスを生成し、このクルードガスを排熱回収装置19、有水式ホルダ13、第1開閉弁21を経て循環用ホルダ23内へ所定量を圧入する(クルードガス圧入運転)。
【0030】
図3に示すように、次に原料供給弁24を閉操作すると共に、第2開閉弁22を開操作して、循環用ホルダ23に貯溜されたクルードガスを循環経路17内で循環させる(クルードガス循環運転)。この場合、改質炉11にて改質ガスが製造されていないが、この改質炉11が運転状態とされるため、クルードガスは改質炉11を通る間に加熱されて一酸化炭素変成器12へ流入し、この一酸化炭素変成器12の温度を、一酸化炭素変成触媒の活性温度に維持する。
【0031】
図4に示すように、クルードガスの循環運転を開始してから所定時間経過後に、第1開閉弁21を閉操作し、循環用圧縮機20を停止させると共に、送出用圧縮機14を起動させる。これにより、循環用ホルダ23内のクルードガスを第2開閉弁22、改質炉11、一酸化炭素変成器12、排熱回収装置19、有水式ホルダ13を順次経て熱量調整器15へ移送し、このクルードガスを熱量調整器15により13Aガスおよび空気を用いて熱量調整等して6Cガスとし、この6Cガスを送出用ホルダ16内へ供給して貯溜する(6Cガス供給運転)。
【0032】
上述のクルードガス圧入運転、クルードガス循環運転、6Cガス供給運転を順次繰り返し、この送出用ホルダ16内に貯溜された6Cガスを適宜市内へ送出する。
【0033】
また、送出用ホルダ16内に6Cガスが満杯状態となり、且つクルードガスの循環運転が上述の所定時間実施された場合には、循環されたクルードガス中の窒素ガス量の上昇を回避するために、循環用圧縮機20を停止して都市ガス製造プラント10の稼動を停止する。その後、都市ガス製造プラント10を再度稼動する場合には、改質炉11を運転状態とし、循環用圧縮機20を起動させて、まずクルードガス循環運転を実施する。これにより、改質炉11によってクルードガスが加熱され、一酸化炭素変成器12へ供給されるクルードガスの温度が一酸化炭素変成触媒の活性温度以上となった後、一定時間を経過してから上記6Cガス供給運転を実施する。
【0034】
また、6Cガスの需要が増加した場合には、上述のクルードガス圧入運転、クルードガス循環運転及び6Cガス供給運転を実施しない。この場合には、送出用圧縮機14を起動し、原料供給弁24を開操作した状態で改質炉11にて改質ガスを生成し続け、一酸化炭素変成器12にてクルードガスを生成し、このクルードガスを排熱回収装置19及び有水式ホルダ13を経て熱量調整器15へ導いて6Cガスとし、この6Cガスを送出用ホルダ16に貯溜した後、この送出用ホルダ16から適宜市内へ送出する。
【0035】
以上のように構成されたことから、上記実施の形態によれば、次の効果▲1▼〜▲3▼を奏する。
▲1▼改質炉11へ原料供給弁24を経由して13Aガスが原料として供給されていると否とに拘わらず当該改質炉11を運転状態とし、改質炉11へ13Aガスが原料として供給されていないときに、当該改質炉11、一酸化炭素変成器12及び循環用ホルダ23等を備えてなる循環経路17内でクルードガスを循環させることによって、一酸化炭素変成器12へ高温の改質ガスまたはクルードガスが供給されるので、この一酸化炭素変成器12の温度を一酸化炭素変成触媒の活性温度に維持できる。この結果、都市ガス製造プラント10による都市ガス(6Cガス)の製造量が少ない場合であっても、改質炉11から一酸化炭素変成器12へ改質ガスが供給され始めた時点で直ちに、この一酸化炭素変成器12が改質ガス中の一酸化炭素を良好に低減できるので、製造された6Cガス中の一酸化炭素濃度を規定範囲内に保持できる。
【0036】
▲2▼一酸化炭素変成器12には改質炉11から加熱された改質ガスまたはクルードガスが常に供給されて、この一酸化炭素変成器12が一酸化炭素変成触媒の活性温度に維持されることから、この一酸化炭素変成器12がヒータ加熱設備により加熱される場合に比べて、コストの上昇を回避できる。
【0037】
▲3▼循環経路17内で同一のクルードガスが長時間循環されると、改質炉11の運転中に空気から取り込まれた窒素ガスN2がクルードガス中に増加して、クルードガス中の窒素ガス濃度が上昇してしまう。しかし、この都市ガス製造プラント10では、循環経路17におけるクルードガスの循環運転開始から所定時間経過後に、この循環中のクルードガスが循環経路17から熱量調整器15へ移送され、その後、改質炉11にて改質ガスが生成され、この改質ガスが一酸化炭素変成器12によりクルードガスに変成され、この新たに生成されたクルードガスが循環経路17の循環用ホルダ23内へ導入されるので、循環経路17内で循環されるクルードガス中の窒素ガス濃度を許容範囲内に常に維持でき、好適な組成の6Cガスを製造できる。
【0038】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
たとえば、上記実施の形態では、クルードガスから都市ガスとしての6Cガスを製造するものを述べたが、水素(H2)ガスを製造する水素ガス製造プラントに本発明を適用してもよい。この水素ガス製造プラントは、前記都市ガス製造プラント10において熱量調整器15がPSA装置に置き換えられ、製造された水素ガスが送出用ホルダ16に貯留される。
【0039】
上記PSA装置はPressure Swing Adsorption装置の略称であり、クルードガス中のメタン、二酸化炭素および一酸化炭素を除去する。このPSA装置は、水素ガス以外の成分を高圧下で選択的に吸着し、減圧下で脱着する吸着剤が充填された吸着塔を複数塔(4〜10塔)備え、これらの各塔に吸着工程、脱着工程、置換工程、昇圧工程を一つのサイクルとするサイクリック運転を実行させるとともに、各塔間のサイクルを時間的にずらして、装置全体として連続して吸着動作を実行させる。
PSA装置には、熱量調整器15の場合における13Aガスおよび空気が供給されない。このPSA装置は、送出用圧縮機14により送給されたクルードガスから、純度が体積百分率で99.99%以上の水素ガスを製造する。
【0040】
この他の実施の形態における水素ガス製造プラントにおいても、図3に示すクルードガス循環運転など、段落番号(0029)〜(0034)において、都市ガスまたは6Cガスの語句を水素ガスに置き換えた運転を実行する。この結果、この水素ガス製造プラントによっても、前記実施の形態の効果▲1▼〜▲3▼と同様な効果、つまり段落番号(0035)〜(0037)において、都市ガスまたは6Cガスの語句を水素ガスに置き換えた場合の効果を奏する。
【0041】
【発明の効果】
請求項1乃至3に記載の発明に係るガス製造方法によれば、製造すべきガスの製造量が少ない場合にも、コストを上昇させることなく、製造されるガス中の一酸化炭素量を規定範囲内に保持できる。
請求項4乃至6に記載の発明に係るガス製造プラントによれば、製造すべきガスの製造量が少ない場合にも、コストを上昇させることなく、製造されるガス中の一酸化炭素量を規定範囲内に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス製造プラントの一実施の形態が適用された都市ガス製造プラントを示す系統図である。
【図2】図1の都市ガス製造プラントにおいて、循環用ホルダへクルードガスを圧入するクルードガス圧入運転を示す動作図である。
【図3】図1の都市ガス製造プラントにおいて、循環経路内でクルードガスを循環させるクルードガス循環運転を示す動作図である。
【図4】図1の都市ガス製造プラントにおいて、循環経路内のクルードガスを熱量調整等して6Cガスとし、この6Cガスを送出用ホルダ2へ供給する6Cガス供給運転を示す動作図である。
【符号の説明】
10 都市ガス製造プラント(ガス製造プラント)
11 改質炉
12 一酸化炭素変成器
15 熱量調整器
17 循環経路
20 循環用圧縮機
23 循環用ホルダ
21 第1開閉弁
22 第2開閉弁
24 原料供給弁

Claims (6)

  1. 改質炉が、炭化水素を水蒸気改質反応させて水素及びメタンを含有する改質ガスを生成し、変成器が、改質ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成してクルードガスを生成し、このクルードガスから所望のガスを製造するガス製造方法において、
    上記改質炉へ炭化水素を原料として供給していると否とに拘らず当該改質炉を運転状態とし、上記改質炉へ炭化水素を原料として供給していないときに、当該改質炉及び上記変成器を備えて成る循環経路内でクルードガスを循環させることを特徴とするガス製造方法。
  2. 上記循環経路内でのクルードガスの循環運転開始から所定時間経過後に、上記循環経路内からクルードガスを移送し、
    その後、改質炉、変成器により改質ガス、クルードガスをぞれぞれ生成し、このクルードガスを上記循環経路内で再度循環させることを特徴とする請求項1に記載のガス製造方法。
  3. 上記所望のガスが、都市ガスまたは水素ガスであることを特徴とする請求項1または2に記載のガス製造方法。
  4. 炭化水素を水蒸気改質反応させて水素及びメタンを含有する改質ガスを生成する改質炉と、この改質ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変成してクルードガスを生成する変成器とを有し、クルードガスから所望のガスを製造するガス製造プラントにおいて、
    上記改質炉へ炭化水素が原料として供給されていると否とに拘らず当該改質炉を運転状態とし、当該改質炉及び上記変成器を備えて成る循環経路内でクルードガスを循環させ得るよう構成されたことを特徴とするガス製造プラント。
  5. 上記循環経路内でのクルードガスの循環運転開始から所定時間経過後に、上記循環経路内からクルードガスを移送可能とし、
    更に、改質炉、変成器により改質ガス、クルードガスをぞれぞれ生成し、このクルードガスを上記循環経路内で再度循環させ得るよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載のガス製造プラント。
  6. 上記所望のガスが、都市ガスまたは水素ガスであることを特徴とする請求項4または5に記載のガス製造プラント。
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