JP4393689B2 - Conductive composite fiber - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、除電性能に優れた複合繊維に関する。詳しくは、実使用時の発塵性が抑えられ、優れた導電性能が長期に亘り保持され、また他の繊維との混用した場合に、消費性能、特に耐アイロン性及び染色堅牢度を十分に満足する衣料用に適した導電性繊維に関する。さらに本発明は、少量の導電性カーボンブラックを含有するにもかかわらず、複写機やプリンター用の帯電用ブラシ等として長期間に亘り優れた除電性能を示し、高品質の印刷画像を長期に亘り形成することのできる導電性繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から除電性能に優れた導電性繊維については種々の提案がなされており、たとえば導電性を有さない繊維の表面に金属メッキを施して導電性を付与したものや導電性カーボンブラックを樹脂やゴム類に分散させ、これを繊維表面にコートすることによって導電性被覆層を形成せしめたもの等がある。しかし、これらは製造工程が複雑で技術的に困難な方法によって得られるものであったり、導電性繊維を実用に供するための準備段階、たとえば製織編のための精練工程での薬品処理や実使用における摩耗や繰返し洗濯といつた外的作用によって導電性が容易に低下し実用の域を脱してしまうという問題があつた。
【0003】
他の導電性繊維として、スチール繊維のような金属繊維が除電性能に優れたものとして知られているが、金属繊維はコストが高く、しかも一般の有機素材とはなじみにくいため紡績性が不良となつたり、製織、染仕上工程でのトラブルの原因となったり、着用時の洗濯による断線、脱落が生じやすく、さらには通電性に基づく感覚、スパークの問題、布地の溶融トラブル等の原因となつていた。
【0004】
さらにまた別のタイプの導電性繊維として、導電性カーボンブラックを均一に分散させたポリマーを繊維化する方法が提案されているが、導電性カーボンブラツクを多量に含有するために繊維の製造が難しく、収率も悪く、コスト高であり、かつ繊維物性が著しく低下し、特殊な工程を用いる以外に製品化が困難というのが現状である。
【0005】
これらの問題を少しでも解消しようという目的で、たとえば米国特許第3,803,453号明細書には、芯鞘型複合繊維の芯成分ポリマーに導電性カーボンブラツクを含有させ、それを通常の繊維形成性ポリマーからなる鞘で包み込もうという方法が提案されている。また、特公昭53−44579号公報等で提案されている如く、導電性カーボンブラックを含む芯成分のかなりの部分が鞘成分をつきぬけて繊維の表面に露出している導電性繊維もある。
【0006】
前者の場合、繊維物性を保つため芯成分を50%以下にする必要があり、そのため非導電性の鞘成分が芯成分を厚く包囲し、芯成分中のカーボンブラック含有量を多くしないと充分な性能が発揮されない。特公昭53−44579号公報は、その課題を解消しようとするものであるが、カーボンブラックを含む芯成分が表面に露出している割合が大きいため、繊維は耐薬品性、耐久性に劣り、芯成分と鞘成分との剥離その他のトラブルを生じやすい。さらに特開昭52−152513号公報においては、上記単一の芯鞘型導電性繊維の除電性能向上と成分層間の剥離防止を中心とした耐久性向上を目的とし、導電性カーボンブラックを含む導電性ポリマー層とそれと同じポリマーで導電性カーボンを含まない非導電性ポリマー層とを多層状に張合わせた繊維が提案されているが、この場合も導電性カーボンブラックを含む層が繊維表面に露出しすぎているため耐薬品性、耐久性の向上は十分には認められない。
【0007】
一方、特開昭53−147865号公報や特開昭54−34470号公報等においては、有機導電性物質を含有する線状重合体を繊維形成性ポリマー内に筋状に分散せしめた導電性繊維が提案されており、これらにおいては導電性成分が繊維表面ではなく繊維内部に入っているために剥離、表面摩耗、洗濯等の耐久性が向上するというものである。
【0008】
しかしながら、この場合、有機導電性物質を含有する線状重合体は、それと全く相溶性のない繊維形成性ポリマー内において、長さ方向へ非連続状態で分散混合しており、繊維強度には全く寄与しないため繊維強度の低下は避けることができない。また、導電性ポリマーの分散状態によって導電性能が変化するため、製造条件、製品品質の管理が非常に難しくならざるを得ない。さらに、一般的に非相溶重合体を混合分散させた場合、分散成分は非分散ポリマーに完全に包み込まれるものではなく一部表面に露出するため、その部分から導電性重合体の一部が脱落する可能性もある。また、このような繊維を製造する場合の工程調子、たとえば紡糸吐出におけるバルーニングが異常に大きく、口金汚れや断糸が多く発生して生産性の非常に低いものとなってしまう。
【0009】
このほか、導電性ポリマー層が繊維表面の一部に露出するタイプの複合繊維は、例えば、特開昭54-134117号公報、特開昭61-132624号公報、特開平9-279416号公報などにおいても、繊維や繊維製品の製造工程において金属との摩耗が少なく、複合成分間の剥離や導電性成分が抜け落ちることのない導電性複合繊維が提案されている。
【0010】
しかしながら、従来提案されてきた導電性ポリマー層と非導電性ポリマー層との組み合わせでは、製造工程では問題なくても、導電性の繊維製品として長期間の実使用において評価したとき、やはり剥離による導電性の低下が生じるという問題があった。また、導電性繊維をユニフォームなどの衣料用途に使用する場合、導電性複合繊維のみで衣料を作成することよりも、他の繊維に少量の導電性複合繊維を混用して衣料とすることが多いが、このような混用生地を染色する場合、従来の導電性繊維は、仮に染色されても染色堅牢度が悪いために、他の繊維に色が移るという問題を起こし、衣料製品として満足できるものはなかった。
このように、導電性繊維の衣料用途で、導電性能の長期耐久性、複合成分の耐剥離性、消費性能まで考慮した技術は従来提案されていなかった。
【0011】
また、非衣料用途で見た場合においても、たとえば、導電性能の湿度依存性(環境)が少なく、放電開始電圧が低く高印加電圧下においても優れた除電性能を有し、実際に使用を続けた場合の除電性能の低下がほとんどなく、性能(画像の鮮明さ)が長期にわたり維持される優れた導電性複合繊維は従来存在していないというのが現状である。
【0012】
本発明の目的は、繊維や繊維製品の製造工程での摩耗や成分剥離が生じないのは勿論のこと、実際に繊維製品として長期間使用した場合においても、かかる不都合が生ずることなく、初期の良好な導電性能を保持することの可能な導電性複合繊維を提供することである。また、本発明の別の目的は、他の繊維と混用して繊維製品とする場合、染色処理を行なっても、他の繊維に色移りのしない染色堅牢度に優れる導電性複合繊維を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、導電性カーボンブラックを15〜50重量%含有するナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイロンエラストマーのいずれかからなる導電性ポリマー層(A)と融点170℃以上の熱可塑性ポリアミドからなる保護ポリマー層(B)とからなる導電性複合繊維であって、任意の繊維断面で見たとき導電性ポリマー層(A)からなる4つの芯成分が繊維断面の外周近辺に配置され、該導電性ポリマー層(A)は繊維表面に4箇所露出しており、その露出箇所1個あたりの露出距離L1(μm)は下記式(1)かつ式(2)を満足し、かつ保護ポリマー層(B)は繊維断面周長の60%以上を占有し、繊維全体重量の50重量%以上97重量%以下を占めており、さらに、保護ポリマー層(B)を構成する熱可塑性ポリアミドが、ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分とジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンであるジアミン成分とから重合されてなる熱可塑性ポリアミドである導電性複合繊維である。
0.1≦L1≦L2/10 (1)
1 /L 2 ≦7/176 (2)
2;1フィラメントの繊維断面周長(μm)また、本発明において、好ましくは、導電性ポリマー層(A)が、少なくとも2種以上の吸油量の異なる導電性カーボンブラックを含有し、かつ100V印加時の電気抵抗値R(Ω/cm・f)が下記式を満足する上記の導電性複合繊維であり、さらに好ましくは、吸油量比が1.2〜25である2種の導電性カーボンブラックが含有されてなる導電性複合繊維である。
logR=7.0〜11.9 (2)
【0014】
本発明の導電性複合繊維は、ユニフォームなどの衣料用途はもちろんのこと、プリンターや複写機などのOA機器に組み込まれる帯電ブラシ及び/又は除電ブラシなどにも利用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明において、導電性ポリマー層(A)に含まれる導電性カーボンブラックは、該A成分中に15〜50重量%、好ましくは20〜40重量%含有されることが重要である。導電性カーボンブラックの含量が15重量%より少ない場合には目的とする導電性が得られず、充分な除電性能は発揮されない。一方、50重量%を越える場合は、導電性のより一層の向上は認められず、芯成分ポリマーの流動性が著しく低下して紡糸性が極端に悪化するので好ましくない。
【0016】
導電性カーボンブラックは完全に粒子状分散をしている場合、導電性が不良であって、ストラクチヤーと呼ばれる連鎖構造をとるときに導電性が向上して導電性カーボンブラックと言われるものになる。したがって、導電性カーボンブラックによってポリマーを導電化するに当っては、このストラクチヤーを破壊しないで導電性カーボンブラックを分散させることが肝要となる。
導電性カーボンブラック含有する複合体の電気伝導メカニズムは、カーボンブラック連鎖の接触によるものとトンネル効果によるものと考えられるが、前者の方が主と考えられる。したがって、カーボンブラックの連鎖は長いほうが、また高密度でポリマー中に存在するほうが接触確率が大となり高導電性となる。本発明者らの検討結果では、導電性カーボンブラック含量が15重量%未満ではほとんど効果がなく、20重量%になると急激に導電性が向上し、30重量%を越えるとほぼ飽和する。
【0017】
次に導電ポリマー層(A)と保護ポリマー層(B)との複合比率について、保護ポリマー層(B)が97重量%を超えて多くなり、すなわち導電性ポリマー層(A)が3重量%未満になると安定した複合構造として紡糸することが困難となる。とくに、繊維断面において導電性ポリマーからなる芯部の数が多い場合には、芯部の長さ方向へ連続性をもつ繊維を得るのが難しくなる。一方、導電性ポリマー層(A)が50重量%を越えると、保護ポリマー層(B)が充分に繊維形成性を持っていたとしても、複合繊維の紡糸性及び延伸後の繊維物性が極端に低下し実用性は全く失われてしまう。
【0018】
これは導電性カーボンブラックを含有することによって導電性ポリマー層(A)の曳糸性が著しく低下し、曳糸性の低い成分が複合繊維の半分以上を占めることになるため導電性ポリマー層(A)のかかる欠点が繊維にそのまま現れてしまうためと考えられる。
かかる理由から、導電性ポリマー層(A)と保護ポリマー層(B)の複合重量比率はA:B=3:97〜50:50、好ましくは7:93〜35:65の範囲である。
本発明の導電性複合繊において、導電性ポリマー層(A)は繊維表面へ一部露出しており、複合繊維断面で見て1フィラメント当り3箇所以上、A成分が繊維表面に露出していることが必要であり、上限は10箇所以下であることが好ましい。特に好ましくは4箇所以上8箇所以下である。
また、繊維表面への露出の程度は、露出部1個についての繊維断面周長方向の露出距離L1(μm)が0.1μm以上であり、(L2/10)以下であることが重要である。ここでL2は複合繊維1フィラメントの繊維断面周長(μm)を表す。
表面露出部の個数が2個以下の場合や、3個以上であっても露出部距離L1が0.1μm未満の場合は、摩擦帯電時に繊維表面に現れている導電性ポリマーが対象物と接触する確率が低く、低摩擦帯電時の安定な導電性能を得ることが困難となる。また、露出部距離L1が(L2/10)(μm)を超えるような場合は、繊維化工程性が不良であり、得られる導電性繊維は耐摩耗性に劣り、導電性ポリマー層(A)と保護ポリマー層(B)とが剥離しやすく、さらには導電性能も低下する。
さらに本発明においては、保護ポリマー層(B)が繊維断面周長の60%以上を占有することが必要であり、好ましくは70%以上を占有することが望まれる。保護ポリマー層(B)の繊維断面周長に対する比率が60%未満の場合は、繊維化工程性や繊維強度の低下が目立ち好ましくない。
【0019】
保護ポリマー層(B)は繊維化の際の良好な工程性を維持することと、消費性能及び長期耐久性能を維持するために重要な役割を担っている。この保護ポリマー層(B)を構成するポリマー成分としては、融点170℃以上の繊維形成性熱可塑性ポリアミドであって、特に、ジカルボン酸成分とジアミン成分とからなり、ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であること、およびジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンである熱可塑性ポリアミドを使用することが重要である。かかるポリアミドは、耐熱性、特に湿熱での耐熱性、曳糸性に優れ、得られる繊維の強度にも優れ、しかも、染色堅牢度が非常に優れているのが大きな特徴である。
【0020】
芳香族ジカルボン酸としては、耐熱性の点からテレフタル酸が好ましく、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカンルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を1種類、または2種類以上併用して使用することもできる。かかる芳香族ジカルボン酸の含有量はジカルボン酸成分の60モル%以上であり、75モル%以上であることが好ましい。
【0021】
上記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸としてはマロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸を挙げることができ、これらの酸は1種類のみならず2種類以上を用いることができる。
さらにトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸を繊維化が容易な範囲内で含有させることもできる。
本発明においては、繊維物性、耐熱性等の点でジカルボン酸成分が100%芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。
【0022】
また、ジアミン成分の60モル%以上は炭素数が6〜12の脂肪族アルキレンジアミンで構成されることが好ましく、かかる脂肪族アルキレンジアミンとしては、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミンを挙げることができる。なかでも繊維物性、耐熱性の点で1,9−ノナンジアミン単独または1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの併用が好ましい。
この脂肪族アルキレンジアミンの含有量はジアミン成分の60モル%以上であることが好ましく、より好ましくは75モル%以上、とくに90モル%以上であることが好ましい。
【0023】
上述の脂肪族アルキレンジアミン以外のジアミンとしてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン等の脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルジアミン、トリシクロデカンジメチルジアミン等の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミン、あるいはこれらの混合物を挙げることができ、これらは1種類のみならず2種類以上を用いることができる。
【0024】
脂肪族アルキレンジアミンとして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとを併用する場合は、ジアミン成分の60〜100モル%が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなり、そのモル比は前者:後者=30:70〜99:1、特に、前者:後者=40:60〜95:5であることが好ましい。
【0025】
また、本発明に用いられるポリアミドはその分子鎖における[CONH/CH2]の比が1/2〜1/8、特に1/3〜1/5であることが好ましい。
【0026】
上述のポリアミドの極限粘度(濃硫酸中30℃で測定した値)は0.6〜2.0dl/gであることが好ましく、特に0.6〜1.8dl/g、0.7〜1.6dl/gが好ましい。該極限粘度の範囲内のポリアミドは、繊維化する際の溶融粘度特性が良好であり、更に繊維物性、耐熱性が優れたものとなる。
【0027】
さらに上述のポリアミドはその分子鎖の末端基の10%以上が末端封止剤により封止されていることが好ましく、末端の40%以上、さらには末端の70%以上が封止されていることが好ましい。
【0028】
上述のポリアミドの製造方法は特に制限されず、結晶性ポリアミドを製造する方法として公知の任意の方法を用いることができる。たとえば、酸クロライドとジアミンとを原料とする溶液重合法あるいは界面重合法、ジカルボン酸またはジカルボン酸のアルキルエステルとジアミンとを原料とする溶融重合法、固相重合法等の方法により製造できる。
【0029】
上述のポリアミドは本発明の重要なポイントの一つである導電性ポリマー層(A)との接着性も良好であり、界面剥離も生じ難く耐熱性、繊維物性の点から好適である。
【0030】
次に、本発明の導電性ポリマー層(A)を構成するポリマーについて説明する。
本発明においては、導電性ポリマー層(A)に用いる樹脂として熱可塑性ポリアミドを使用することが重要である。熱可塑性ポリアミドとしては、具体的にはナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイロンエラストマー等を挙げることができる。また、導電性ポリマー層(A)に前述の保護層を構成するポリアミドを使用しても差し支えない。
【0031】
通常、導電性繊維は、静電気発生により爆発するような場所での作業服や複写機用の帯電ブラシとして長期間使用される過程で、過酷な曲げ、引張り、屈曲、摩耗等の繰返しが行われ、導電性ポリマー層の性能低下が進み、除電性能が低下せざるを得なかった。通常、導電性ポリマー層を構成する部分は一度クラック等の歪により連続性が失われると修復は困難であり、短期間で交換せざるを得ないのが現状である。
本発明者らは、各種ポリマーに導電性カーボンブラックを分散せしめて検討したところ、ポリアミドが適当な極性基を持つために導電性カーボンブラックと相溶性、接着性が良好で、高濃度に導電性カーボンブラックを配合しても流動性があまり低下せず、高い導電性と良好な流動性を兼ね備えたものとなること、さらに、導電性カーボンブラックとポリアミドは強固な接着をするためか機械的物性もきわめて良好であることを見出したのである。
【0032】
これに対して、ポリエステル系ポリマーに導電性カーボンブラックを混練配合した場合は、理由は明確でないが、低配合比でもポリマーの粘度が急上昇して流動性を失い、所望の導電性を持ちかつ繊維化できるような導電性ポリマーになりにくく、ポリアミド系ポリマーには全く対抗できないのである。
【0033】
また、ポリオレフイン系ポリマーは、ポリエステル系ポリマーに比べると導電性カーボンブラックの混練配合によって流動性をある程度有し、かつ導電性も良好な導電性ポリマーを得ることは容易である。しかし、ポリオレフイン系ポリマーは導電性カーボンブラックとの接着性が弱く、得られたポリマーの機械的物性はポリアミド系ポリマーの場合に比べるとかなりもろく、複合繊維化に当っては充分に注意をしないと導電性ポリマー層の切断といった問題が起こりやすい。
以上のことから、導電性カーボンブラックを含有せしめる導電性ポリマー層(A)を構成するポリマーとしては熱可塑性ポリアミドが最も好適である。
【0034】
次に、本発明の導電性複合繊維の電気抵抗値R(Ω/cm・f)は、用途によって適宜設定可能であるが、衣料用途及び複写機やプリンターなどのOA機器に組み込まれる帯電ブラシ等を目標とする場合、100V印加時の電気抵抗値R(Ω/cm・f)が下記式を満足することが好ましい。
logR=7.0〜11.9
特に、帯電ブラシに用いられる導電性繊維の電気抵抗値R(Ω/cm・f)としては、logR=8.5〜11.5であることが好ましい。
【0035】
かかる電気抵抗特性を実現するために、本発明においては、吸油量を異にする2種の導電性カーボンブラックを使用することが好ましく、例えば、130〜350cc/100gの吸油量を有する導電性カーボンブラックと15〜130cc/100gの吸油量を有する導電性カーボンブラックとを併用することが好ましい。そして、前者をαタイプ、後者をβタイプと称するとαタイプとβタイプの吸油量比はα/β=1.2〜25であることが好ましい。なお、本発明において、吸油量は以下の方法によって求められる。
<吸油量>
アマニ油を用い、各々のカーボン量100gにおける飽和量(cc)を測定した(cc/100g)。
【0036】
かかる導電性カーボンブラックの組合せとして、本発明においては、固有電気抵抗値で示せば10-3〜102Ω・cmの抵抗値を有するカーボンブラックと、100〜106Ω・cmの抵抗値を有するカーボンブラックとを併用することが好ましい。
さらに、両者の導電性カーボンブラックの混合比率としては、αタイプ:βタイプ=10:1〜1:10であることが良好な導電性性能を得る点から好ましい。
【0037】
本発明の導電性複合繊維の製造方法は特に限定されず、例えば、多芯芯鞘型複合繊維を製造するために使用される溶融紡糸装置を用い、複合紡糸を行い、その後延伸する方式で製造してもよいし、高速紡糸を行い延伸工程を省略する方式で製造してもよい。ただし、導電性ポリマー層(A)が所望の状態で繊維表面に露出するようにするためには、紡糸装置内での分配板における導電性ポリマー用の導入孔と保護ポリマー用の導入孔の位置関係を調節したり、両ポリマーの複合比率を調整することが好ましい。
また、本発明においては、導電性複合繊維の延伸性をより向上させるために、保護ポリマー層(B)に平均粒子径が0.5μm以下である無機微粒子を5重量%以下の割合で含有させておくことが好ましい。
【0038】
このような方法で製造される本発明の導電性複合繊維の単繊維繊度は、特に限定されず、用途に応じて2dtex〜34dtex程度のものとすることができる。
【0039】
本発明においては、前述の導電性ポリマー層(A)に対して特定の保護ポリマー層(B)を用いることにより、低摩擦帯電圧の環境下においても導電性能を発揮できるような複合繊維の設計、即ち導電性ポリマー層(A)の繊維表面への一部露出が容易となるものである。
【0040】
本発明の複合繊維の複合断面形態は、前述のような露出条件を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、図1〜図8に見られるような断面形態を例示することができる。そして、本発明の作用効果を最大限に発現できるという点からは、導電性ポリマー層(A)からなる4つの芯成分が繊維断面の外周近辺にほぼ等間隔で配置され、それぞれの芯成分の一部が繊維表面に露出している図3に見られるような断面形態が最も好ましい。
【0041】
このような本発明の導電性複合繊維は、繊維物性・実使用における耐久性に優れた除電性能を有するものであり、複写機やプリンターなどのOA機器に組み込まれる帯電ブラシや除電ブラシとして好適に使用することができる。また、染色堅牢度が優れているというメリットを生かし、静電気を嫌う環境における作業服、ユニフォーム等の衣料分野にも使用することができる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を詳述するが、これによって本発明は何ら限定されるものではない。なお、導電性繊維の電気抵抗値の測定、帯電電荷量の測定、布帛物の染色堅牢度、帯電ブラシにしたときの画像評価等は以下に示す方法で行なった。
【0043】
<電気抵抗値R>
電圧電流計法により、平行クリップ電極にセットされた導電性繊維(単繊維)試料に、直流電圧25〜500Vを印可し、その電圧とその時の試料に流れる電流値からオームの法則により求めた。また、本発明で規定される電気抵抗値は100V印可時で求めたものである。
【0044】
<帯電電荷量>
JIS L−1094に準じて簡易型ファラデーゲージを用いて、20℃、40%RHの雰囲気中でアクリル繊維布を摩擦布として用い帯電電荷量を測定した。
【0045】
<洗濯に対する染色堅牢度>
実施例1に示す染色条件にしたがって染色処理された試料を100×40mmに切り出し、該試料片の表面に、50×40mmのナイロン添付布を2枚隣り合わせにならべて縫いつけ、該試験片についてJIS L−0844:1997 A−2法に準じて洗濯を行ない、判定については下記に基づいて行なった。
(1)液汚染
洗濯試験後の残液を2×4×1cmの磁性ビーカーに入れ、JIS L−0801の9.により判定を行なった。
(2)添付布の汚染
ナイロン添付布の汚染について、JIS L−0801の9.により判定を行なった。
【0046】
<画像評価方法>
ブラシ帯電法において、ブラシ回転方向を感光体と反方向とし、直流のバイアス電圧をかけて帯電画像出しテストを行ない、初期及び1万枚コピー後の画像評価を以下に示す基準で行なった。
(1)初期性能評価
○:鮮明均一な画像が得られる。
△:やや異常放電跡が認められる。
×:画像が不鮮明であり、スジ斑が目立つ。
(2)繰り返し(1万枚)画像評価
○:初期と同様な鮮明均一な画像が得られる。
△:やや異常放電跡が認められる。
×:画像が不鮮明であり、スジ斑が目立つ。
【0047】
参考例1、2(熱可塑性ポリアミドの製造)
表1に示す量のテレフタル酸、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、安息香酸、次亜リン酸ナトリウム−水和物(原料に対して0.1重量%)および蒸留水2.2リットルを、内容積20リットルのオートクレーブに添加し、窒素置換を行った。ついで100℃で30分間攪拌し、2時間かけて内温を210℃に昇温した。この時、オートクレーブは22kg/cm2(2.16×106Pa)まで昇圧した。そのまま1時間反応を続けた後、230℃に昇温し、その後2時間、230℃に保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を22kg/cm2(2.16×106Pa)に保持しながら反応を続けた。次に、30分かけて圧力を10kg/cm2(9.81×105Pa)まで下げ、さらに1時間反応を続けてプレポリマーを得た。このプレポリマーを100℃、減圧下で12時間乾燥し、2mm以下の大きさまで粉砕した。
粉砕物を230℃、0.1mmHg(13.3Pa)下にて10時間固相重合することによりポリアミドを得た。得られたポリアミドの極限粘度及びCONH/CH2を表1に示す。
【0048】
【表1】

Figure 0004393689
【0049】
実施例1
導電性カーボンブラック(吸油量;115cc/100g)を35重量%含有したナイロン6を導電性ポリマー成分(A)として用い、保護ポリマー成分(B)として表1の参考例1に示す熱可塑性ポリアミド(PA9MT)を用い、A:Bの複合比率13/87重量%、図3に示すような4芯芯鞘露出型断面で複合紡糸し、その後延伸を実施し、25デニール/4f(27.8dtex/4f)の導電性複合繊維(L2:1フィラメントの繊維断面周長=88μm)を得た。繊維化工程性は良好で問題なかった。得られた導電性複合繊維において導電性ポリマー層(A)は繊維軸方向に均一に連続されていた。また、該導電性ポリマー層(A)の繊維表面での露出部数は4であり、かつそれぞれ導電性ポリマー層の繊維断面周長方向の露出距離L1(μm)は周長方向でいずれも0.6μmであり、0.1≦L1(μm)≦L2/10の条件を満たしていた。さらに100V印加時の電気抵抗値は2×108Ω/cm・f(すなわち、logR=8.3)で非常に安定しており、低印加電圧下においても優れた導電性能を有するものであった。
得られた繊維を、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)/綿=65/35の混紡糸でカバーリングし、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)/綿=65/35、綿番手20S/2の経糸に80本に1本の割合で打ち込んで経80本/in、緯50本/inの2/1ツイル織物を作成した。続いて下記に示す条件でポリエステルを染色処理した後、次いで綿の染色処理を行なった。
【0050】
Figure 0004393689
30℃×20分処理後、20分かけて70℃まで昇温、70℃×20分経過後にNa2CO3を20g/lとなるように添加し、その後20分間染色を行う。
次いで、マルセル石鹸(2g/l)、Na2CO3(2g/l)で90℃×20分間ソーピングを行ない、最後に冷水洗を行なった。
【0051】
織物の帯電電荷量は、3.5μクーロン/m2であった。2年間実着用し、その間約250回繰り返し洗濯を行なった後の帯電電荷量は4.8μクーロン/m2であり、優れた除電性能、つまり、労働省産業安全研究所発行の静電気安全指針の基準値(以下、単に基準値と略記する)7μクーロン/m2以下をクリアーしており、耐久性も非常に優れたものであった(表2,3参照)。
【0052】
【表2】
Figure 0004393689
【0053】
【表3】
Figure 0004393689
【0054】
実施例2
保護ポリマー成分(B)を表1の参考例2に示す熱可塑性ポリアミド(PA9T)とすること以外は実施例1と同様に繊維化を実施した。いずれも繊維化工程性及び除電性能も良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回繰り返し洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリアーし、実着用耐久性に優れたものであった(表2,3参照)。
【0055】
実施例3〜5
複合比率及び/又は露出長を表2、表3に示すように変更すること以外は実施例1と同様に繊維化を実施した。いずれも繊維化工程性及び除電性能も良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回繰り返し洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリアーし、実着用耐久性に優れたものであった(表2,3参照)。
【0056】
実施例6〜7、参考例8
複合断面を図1(実施例6)、図6(実施例7)及び図2(参考例8)とすること以外は実施例1と同様に実施した。いずれも繊維化工程性及び除電性能も良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回繰り返し洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリアーし、実着用耐久性に優れたものであった(表2,3参照)。
【0057】
実施例9、10
実施例9は、保護ポリマー層に微粒子としてSiO2を2.0wt%添加し、実施例10は導電層マトリックスポリマーをナイロン12としたこと以外は実施例1と同様に実施した。いずれも繊維化工程性及び除電性能も良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回繰り返し洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリアーし、実着用耐久性に優れたものであった(表2,3参照)。
【0058】
比較例1〜4
導電性複合繊維として表2,3に示すような繊維を製造すること以外は実施例1と同様に繊維化を実施したが、実着用耐久性又は繊維化工程性が不良であった(表2,3参照)。
【0059】
実施例11
導電性能が異なる2種の導電性カーボンブラック(αタイプ吸油量;180cc/100g、βタイプ吸油量;80cc/100g、混合比α/β=2/1)を35重量%含有したナイロン6を導電性ポリマー成分(A)とすること以外は実施例1と同様に繊維化を行ない、25デニール/4f(27.8dtex/4f)の導電性複合繊維(L2:1フィラメントの繊維断面周長=88μm)を得た。繊維化工程性は良好で問題なかった。得られた導電性複合繊維において導電性ポリマー層(A)は繊維軸方向に均一に連続されていた。また、該導電性ポリマー層(A)の繊維表面での露出部数は4であり、かつそれぞれ導電性ポリマー層の繊維断面周長方向の露出距離L1(μm)は周長方向でいずれも0.6μmであり、0.1≦L1(μm)≦L2/10の条件を満たしていた。さらに100V印加時の電気抵抗値は1×109Ω/cm・f(すなわち、logR=9.0)で非常に安定しており、低印加電圧下においても優れた導電性能を有するものであった。
得られた繊維について、パイル編5.0万本/(2.54cm)2密度の導電性ブラシを作成した。複写機での画像評価結果、異常放電のない非常に優れたものであつた。コピー10000回繰返し画像評価も良好であり、耐久性も非常に優れたものであった。導電性複合繊維の複合組成、繊維形態、繊維化工程性、電気抵抗値、画像評価結果を表2及び表3に示す。
【0060】
実施例12〜14
カーボンブラックの種類、その混合割合及びマトリックスポリマーへの添加量を表2に示すように変更すること以外は実施例11と同様に繊維化を行なった。いずれも、繊維化工程性及び画像特性に優れるものであった(表2,3参照)。
【0061】
比較例5、6
導電性複合繊維として表2に示すような繊維を製造し、実施例11と同様に画像評価を行なったがいずれも不良であった(表2,3参照)。
【0062】
【発明の効果】
本発明においては、導電性カーボンブラックを特定量含有したポリアミドと特定組成の熱可塑性ポリアミドとを所定の条件を満足する方法で複合紡糸することにより、衣料用途や複写機等の帯電ブラシとして長期間実使用した後でも優れた除電性能を有している導電性繊維を提供できるものである。また、本発明の導電性複合繊維は、他の繊維と混用して繊維製品とする場合、染色処理を行なっても、他の繊維に色移りのしない染色堅牢度に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の導電性複合繊維の複合形態を示す断面図。
【図2】 参考例8の導電性複合繊維の複合形態を示す断面図。
【図3】 本発明の導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図。
【図4】 導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図(参考図)
【図5】 導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図(参考図)
【図6】 本発明の導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図。
【図7】 導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図(参考図)
【図8】 導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図(参考図)
【図9】 比較例3の導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面図。
【図10】 比較例4の導電性複合繊維の複合形態を示す他の断面。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite fiber excellent in static elimination performance. Specifically, dust generation during actual use is suppressed, excellent conductive performance is maintained for a long time, and when mixed with other fibers, consumption performance, especially ironing resistance and dyeing fastness are sufficient The present invention relates to a conductive fiber suitable for satisfactory clothing. Furthermore, the present invention shows excellent static elimination performance over a long period of time as a charging brush for copying machines and printers, despite containing a small amount of conductive carbon black, and allows high-quality printed images to be produced over a long period of time. The present invention relates to a conductive fiber that can be formed.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various proposals have been made for conductive fibers having excellent static elimination performance. For example, conductive fibers with metal plating applied to the surface of non-conductive fibers or conductive carbon black as a resin or There are those in which a conductive coating layer is formed by dispersing in rubber and coating this on the fiber surface. However, these can be obtained by methods that are difficult to manufacture because of complicated manufacturing processes, or chemical treatment and actual use in the preparation stage for putting conductive fibers into practical use, for example, in the refining process for weaving and knitting. There was a problem that the electrical conductivity was easily lowered by the external action due to wear and repetitive washing, and the practical use was lost.
[0003]
As other conductive fibers, metal fibers such as steel fibers are known to have excellent static elimination performance, but metal fibers are expensive and difficult to be blended with general organic materials, so spinning properties are poor. This may cause troubles in the process of wetting, weaving and dyeing, and may easily cause disconnection or falling off due to washing when worn, and may also cause sensations based on electrical conductivity, spark problems, fabric melting troubles, etc. It was.
[0004]
Furthermore, as another type of conductive fiber, a method of forming a polymer in which conductive carbon black is uniformly dispersed has been proposed, but it is difficult to produce the fiber because it contains a large amount of conductive carbon black. However, the present situation is that the yield is poor, the cost is high, the fiber properties are remarkably lowered, and it is difficult to produce a product other than using a special process.
[0005]
For the purpose of eliminating these problems as much as possible, for example, US Pat. No. 3,803,453 discloses that the core component polymer of the core-sheath type composite fiber contains conductive carbon black and is used as a normal fiber. A method of enveloping with a sheath made of a forming polymer has been proposed. In addition, as proposed in Japanese Patent Publication No. 53-44579 and the like, there is a conductive fiber in which a substantial part of the core component including conductive carbon black is exposed on the surface of the fiber through the sheath component.
[0006]
In the former case, the core component needs to be 50% or less in order to maintain the fiber physical properties. Therefore, it is sufficient that the non-conductive sheath component surrounds the core component thickly and the carbon black content in the core component is not increased. Performance is not demonstrated. Japanese Examined Patent Publication No. 53-44579 is intended to solve the problem, but since the core component containing carbon black is exposed to a large ratio, the fiber is inferior in chemical resistance and durability. Peeling between the core component and the sheath component and other troubles are likely to occur. Furthermore, in Japanese Patent Laid-Open No. 52-152513, for the purpose of improving the durability of the single core-sheath type conductive fiber and improving the durability centering on prevention of delamination between component layers, a conductive material containing conductive carbon black is disclosed. A fiber in which a conductive polymer layer and a non-conductive polymer layer containing the same polymer and containing no conductive carbon are laminated together has been proposed. In this case as well, a layer containing conductive carbon black is exposed on the fiber surface. Therefore, chemical resistance and durability are not sufficiently improved.
[0007]
On the other hand, in JP-A-53-147865 and JP-A-54-34470, etc., a conductive fiber in which a linear polymer containing an organic conductive substance is dispersed in a fiber-forming polymer in a streak shape. In these methods, since the conductive component is not inside the fiber surface but inside the fiber, durability such as peeling, surface wear, and washing is improved.
[0008]
However, in this case, the linear polymer containing the organic conductive substance is dispersed and mixed in a discontinuous state in the length direction in the fiber-forming polymer that is not compatible with the linear polymer. Since it does not contribute, a decrease in fiber strength cannot be avoided. In addition, since the conductive performance varies depending on the dispersion state of the conductive polymer, management of manufacturing conditions and product quality must be extremely difficult. Furthermore, in general, when an incompatible polymer is mixed and dispersed, the dispersed component is not completely encapsulated in the non-dispersed polymer, but is partially exposed to the surface. There is a possibility of dropping out. In addition, the process condition when manufacturing such a fiber, for example, ballooning in spinning discharge is abnormally large, and many base stains and yarn breakage occur, resulting in very low productivity.
[0009]
In addition, composite fibers of the type in which the conductive polymer layer is exposed on a part of the fiber surface include, for example, Japanese Patent Laid-Open Nos. 54-134117, 61-132624, and 9-279416. However, there has been proposed a conductive composite fiber that is less likely to be worn with a metal in the manufacturing process of the fiber or fiber product, and that does not cause peeling between the composite components or the conductive component from falling off.
[0010]
However, with the combination of the conductive polymer layer and the non-conductive polymer layer that has been proposed in the past, even if there is no problem in the manufacturing process, when the conductive fiber product is evaluated in actual use over a long period of time, the conductive property due to peeling is still present. There was a problem that the deterioration of sex occurred. In addition, when using conductive fibers for clothing such as uniforms, it is often the case that a small amount of conductive composite fiber is mixed with other fibers to make a garment rather than making clothing with only conductive composite fiber. However, when dyeing such mixed fabrics, conventional conductive fibers are satisfactory as clothing products because they cause a problem of color transfer to other fibers due to poor dyeing fastness even if they are dyed. There was no.
As described above, there has not been proposed a technique that takes into consideration long-term durability of conductive performance, peeling resistance of composite components, and consumption performance in clothing use of conductive fibers.
[0011]
In addition, even when viewed in non-clothing applications, for example, the electrical conductivity performance is less dependent on humidity (environment), has a low discharge start voltage, and has excellent static elimination performance even under high applied voltage. In the present situation, there is almost no decline in the static elimination performance in the case of the conventional conductive fibers, and excellent conductive composite fibers that maintain the performance (the sharpness of the image) over a long period of time have not existed.
[0012]
The object of the present invention is not to cause abrasion or component separation in the manufacturing process of fibers and textile products, but also to prevent the occurrence of such inconvenience even when actually used as a textile product for a long period of time. An object of the present invention is to provide a conductive conjugate fiber capable of maintaining good conductive performance. Another object of the present invention is to provide a conductive composite fiber excellent in dyeing fastness that does not transfer to other fibers even when dyeing treatment is performed when mixed with other fibers to obtain a fiber product. That is.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
  That is, the present invention includes a conductive polymer layer (A) made of any one of nylon 12, nylon 11, nylon 6, nylon 66, and nylon elastomer containing 15 to 50% by weight of conductive carbon black and a melting point of 170 ° C. or higher. A conductive composite fiber comprising a protective polymer layer (B) made of thermoplastic polyamide, and the conductive polymer layer (A) when viewed in an arbitrary fiber cross sectionAre arranged in the vicinity of the outer periphery of the fiber cross section, and the conductive polymer layer (A)On the fiber surface4 placesExposed, exposure distance L per exposed location1(Μm) is the following formula (1)And formula (2)And the protective polymer layer (B) occupies 60% or more of the fiber cross-sectional circumference, occupies 50% to 97% by weight of the total fiber weight, and further comprises the protective polymer layer (B). The thermoplastic polyamide is composed of a dicarboxylic acid component in which 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component is an aromatic dicarboxylic acid and a diamine component in which 60 mol% or more of the diamine component is an aliphatic alkylenediamine having 6 to 12 carbon atoms. It is a conductive conjugate fiber which is a thermoplastic polyamide obtained by polymerization.
        0.1 ≦ L1≦ L2/ 10 (1)
        L 1 / L 2 ≦ 7/176 (2)
L2In the present invention, preferably, the conductive polymer layer (A) contains at least two kinds of conductive carbon blacks having different oil absorption amounts and when 100 V is applied. Is an electrically conductive conjugate fiber satisfying the following formula, and more preferably two kinds of electrically conductive carbon blacks having an oil absorption ratio of 1.2 to 25. It is a conductive composite fiber that is contained.
        logR = 7.0 to 11.9 (2)
[0014]
The conductive conjugate fiber of the present invention can be used not only for clothing such as uniforms, but also for charging brushes and / or static elimination brushes incorporated in office automation equipment such as printers and copying machines.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, it is important that the conductive carbon black contained in the conductive polymer layer (A) is contained in the component A in an amount of 15 to 50% by weight, preferably 20 to 40% by weight. When the content of conductive carbon black is less than 15% by weight, the desired conductivity cannot be obtained, and sufficient static elimination performance cannot be exhibited. On the other hand, when it exceeds 50% by weight, further improvement in conductivity is not recognized, and the fluidity of the core component polymer is remarkably lowered, and the spinnability is extremely deteriorated.
[0016]
When the conductive carbon black is completely dispersed in the form of particles, the conductivity is poor, and when taking a chain structure called a structure, the conductivity is improved and the conductive carbon black is called conductive carbon black. Therefore, when conducting the polymer with the conductive carbon black, it is important to disperse the conductive carbon black without destroying the structure.
The electrical conduction mechanism of the composite containing conductive carbon black is considered to be due to the contact of the carbon black chain and due to the tunnel effect, but the former is mainly considered. Therefore, the longer the chain of carbon black, the higher the density of the carbon black present in the polymer, the higher the contact probability and the higher the conductivity. According to the results of the study by the present inventors, when the conductive carbon black content is less than 15% by weight, there is almost no effect, and when it is 20% by weight, the conductivity is abruptly improved, and when it exceeds 30% by weight, it is almost saturated.
[0017]
Next, regarding the composite ratio of the conductive polymer layer (A) and the protective polymer layer (B), the protective polymer layer (B) exceeds 97% by weight, that is, the conductive polymer layer (A) is less than 3% by weight. Then, it becomes difficult to spin as a stable composite structure. In particular, when the number of core parts made of a conductive polymer is large in the fiber cross section, it becomes difficult to obtain fibers having continuity in the length direction of the core part. On the other hand, if the conductive polymer layer (A) exceeds 50% by weight, the spinnability of the composite fiber and the fiber properties after drawing are extremely high even if the protective polymer layer (B) has sufficient fiber-forming properties. The utility will be lost.
[0018]
This is because, by containing conductive carbon black, the spinnability of the conductive polymer layer (A) is remarkably lowered, and the low spinnability component occupies more than half of the composite fiber. This is considered to be because the defect A) appears as it is in the fiber.
For this reason, the composite weight ratio of the conductive polymer layer (A) and the protective polymer layer (B) is in the range of A: B = 3: 97 to 50:50, preferably 7:93 to 35:65.
In the conductive composite fiber of the present invention, the conductive polymer layer (A) is partially exposed on the fiber surface, and the A component is exposed on the fiber surface at three or more locations per filament when viewed from the cross section of the composite fiber. The upper limit is preferably 10 or less. Particularly preferably, they are 4 or more and 8 or less.
The degree of exposure to the fiber surface is determined by the exposure distance L in the fiber cross-section circumferential direction for one exposed portion.1(Μm) is 0.1 μm or more, (L2/ 10) It is important that the following is satisfied. Where L2Represents the fiber cross-sectional circumference (μm) of one filament of the composite fiber.
When the number of surface exposed portions is 2 or less, or even when the number is 3 or more, the exposed portion distance L1Is less than 0.1 μm, the probability that the conductive polymer appearing on the fiber surface at the time of frictional charging comes into contact with the object is low, and it becomes difficult to obtain stable conductive performance at the time of low frictional charging. Also, the exposed portion distance L1(L2/ 10) When exceeding (μm), the fiberization processability is poor, the conductive fiber obtained is inferior in abrasion resistance, and the conductive polymer layer (A) and the protective polymer layer (B) are It is easy to peel off, and also the conductive performance is lowered.
Furthermore, in the present invention, the protective polymer layer (B) needs to occupy 60% or more of the fiber cross-sectional circumference, and preferably occupies 70% or more. When the ratio of the protective polymer layer (B) to the fiber cross-sectional peripheral length is less than 60%, the fiber forming processability and the fiber strength decrease are conspicuously undesirable.
[0019]
The protective polymer layer (B) plays an important role in maintaining good processability during fiberization and maintaining consumption performance and long-term durability performance. The polymer component constituting the protective polymer layer (B) is a fiber-forming thermoplastic polyamide having a melting point of 170 ° C. or more, and particularly comprises a dicarboxylic acid component and a diamine component, and is 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component. Is an aromatic dicarboxylic acid, and it is important to use a thermoplastic polyamide in which 60 mol% or more of the diamine component is an aliphatic alkylenediamine having 6 to 12 carbon atoms. Such polyamides are characterized by excellent heat resistance, particularly heat resistance under wet heat, and stringiness, excellent strength of the resulting fiber, and excellent dyeing fastness.
[0020]
As the aromatic dicarboxylic acid, terephthalic acid is preferable from the viewpoint of heat resistance, and is isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-phenic acid. Rangeoxydiacetic acid, 1,3-phenylenedioxydiacetic acid, diphenic acid, dibenzoic acid, 4,4'-oxydibenzoic acid, diphenylmethane-4,4'-dicarboxylic acid, diphenylsulfone-4,4'-dicarboxylic One kind or two or more kinds of aromatic dicarboxylic acids such as acid and 4,4′-biphenyldicarboxylic acid can be used in combination. The content of the aromatic dicarboxylic acid is 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component, and preferably 75 mol% or more.
[0021]
Examples of dicarboxylic acids other than the aromatic dicarboxylic acids include malonic acid, dimethylmalonic acid, succinic acid, 3,3-diethylsuccinic acid, glutaric acid, 2,2-dimethylglutaric acid, adipic acid, 2-methyladipic acid, and trimethyl. Aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid, pimelic acid, azelaic acid, sebacic acid, and suberic acid; and alicyclic dicarboxylic acids such as 1,3-cyclopentanedicarboxylic acid and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, These acids can be used alone or in combination of two or more.
Furthermore, a polyvalent carboxylic acid such as trimellitic acid, trimesic acid, pyromellitic acid or the like can be contained within a range where fiberization is easy.
In the present invention, the dicarboxylic acid component is preferably 100% aromatic dicarboxylic acid in terms of fiber properties, heat resistance, and the like.
[0022]
Further, 60 mol% or more of the diamine component is preferably composed of an aliphatic alkylene diamine having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the aliphatic alkylene diamine include 1,6-hexanediamine and 1,8-octanediamine. 1,9-nonanediamine, 1,10-decanediamine, 1,11-undecanediamine, 1,12-dodecanediamine, 2-methyl-1,5-pentanediamine, 3-methyl-1,5-pentanediamine, 2,2,4-trimethyl-1,6-hexanediamine, 2,4,4-trimethyl-1,6-hexanediamine, 2-methyl-1,8-octanediamine, 5-methyl-1,9-nonanediamine And the like. Of these, 1,9-nonanediamine alone or a combination of 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8-octanediamine is preferable from the viewpoint of fiber properties and heat resistance.
The content of the aliphatic alkylene diamine is preferably 60 mol% or more of the diamine component, more preferably 75 mol% or more, and particularly preferably 90 mol% or more.
[0023]
Examples of diamines other than the above aliphatic alkylene diamines include aliphatic diamines such as ethylene diamine, propylene diamine, and 1,4-butane diamine; fats such as cyclohexane diamine, methyl cyclohexane diamine, isophorone diamine, norbornane dimethyl diamine, and tricyclodecane dimethyl diamine. Cyclic diamines; aromatic diamines such as p-phenylenediamine, m-phenylenediamine, xylylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylsulfone, 4,4′-diaminodiphenylether, or the like The mixture of these can be mentioned, These can use not only one type but 2 or more types.
[0024]
When 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8-octanediamine are used in combination as the aliphatic alkylenediamine, 60 to 100 mol% of the diamine component is 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8. It consists of octanediamine, and the molar ratio is preferably the former: the latter = 30: 70 to 99: 1, particularly the former: the latter = 40: 60 to 95: 5.
[0025]
The polyamide used in the present invention is [CONH / CH in its molecular chain.2] Is preferably 1/2 to 1/8, particularly preferably 1/3 to 1/5.
[0026]
The intrinsic viscosity (value measured at 30 ° C. in concentrated sulfuric acid) of the above polyamide is preferably 0.6 to 2.0 dl / g, particularly 0.6 to 1.8 dl / g, 0.7 to 1. 6 dl / g is preferred. The polyamide within the range of the intrinsic viscosity has good melt viscosity characteristics when fiberized, and further has excellent fiber properties and heat resistance.
[0027]
Furthermore, in the above-mentioned polyamide, it is preferable that 10% or more of the terminal groups of the molecular chain are sealed with an end-capping agent, 40% or more of the terminals, and 70% or more of the terminals are sealed. Is preferred.
[0028]
The method for producing the above polyamide is not particularly limited, and any known method can be used as a method for producing the crystalline polyamide. For example, it can be produced by a solution polymerization method or an interfacial polymerization method using acid chloride and diamine as raw materials, a melt polymerization method using dicarboxylic acid or an alkyl ester of dicarboxylic acid and diamine as raw materials, or a solid phase polymerization method.
[0029]
The above-mentioned polyamide is suitable from the viewpoint of heat resistance and fiber physical properties because it has good adhesion to the conductive polymer layer (A), which is one of the important points of the present invention, and hardly causes interfacial peeling.
[0030]
Next, the polymer constituting the conductive polymer layer (A) of the present invention will be described.
In the present invention, it is important to use a thermoplastic polyamide as the resin used for the conductive polymer layer (A). Specific examples of the thermoplastic polyamide include nylon 12, nylon 11, nylon 6, nylon 66, nylon elastomer, and the like. Further, it is possible to use polyamide constituting the protective layer for the conductive polymer layer (A).
[0031]
In general, conductive fibers are repeatedly subjected to severe bending, pulling, bending, wear, etc. in the process of being used for a long time as work clothes and charging brushes for copying machines in locations where they explode due to the generation of static electricity. As a result, the performance of the conductive polymer layer was lowered, and the static elimination performance was inevitably lowered. Usually, once the continuity of the portion constituting the conductive polymer layer is lost due to strain such as cracks, it is difficult to repair, and it is necessary to replace it in a short period of time.
The present inventors studied by dispersing conductive carbon black in various polymers, and because polyamide has an appropriate polar group, it has good compatibility and adhesiveness with conductive carbon black and is highly conductive. Even if carbon black is blended, the fluidity does not decrease so much that it has both high electrical conductivity and good fluidity. In addition, the conductive carbon black and polyamide are mechanically bonded to each other. Was also found to be very good.
[0032]
In contrast, when conductive carbon black is kneaded and blended with a polyester polymer, the reason is not clear, but even at a low blending ratio, the viscosity of the polymer suddenly increases, the fluidity is lost, and the desired conductivity and fiber are obtained. It is difficult to become a conductive polymer that can be made into a polymer, and it cannot be opposed to a polyamide-based polymer at all.
[0033]
In addition, it is easy to obtain a conductive polymer having a certain degree of fluidity and good conductivity by kneading and blending conductive carbon black as compared with a polyester polymer. However, the polyolefin polymer has poor adhesion to the conductive carbon black, and the mechanical properties of the polymer obtained are considerably fragile compared to those of the polyamide polymer. Problems such as cutting of the conductive polymer layer are likely to occur.
From the above, thermoplastic polyamide is most preferable as the polymer constituting the conductive polymer layer (A) containing conductive carbon black.
[0034]
Next, the electrical resistance value R (Ω / cm · f) of the conductive conjugate fiber of the present invention can be appropriately set depending on the application, but it is used for clothing, charging brushes incorporated in OA equipment such as copying machines and printers, etc. When the target is 100V, it is preferable that the electric resistance value R (Ω / cm · f) when 100 V is applied satisfies the following formula.
logR = 7.0-11.9
In particular, the electrical resistance value R (Ω / cm · f) of the conductive fiber used for the charging brush is preferably logR = 8.5 to 11.5.
[0035]
In order to realize such electric resistance characteristics, in the present invention, it is preferable to use two kinds of conductive carbon blacks having different oil absorption amounts, for example, conductive carbon having an oil absorption amount of 130 to 350 cc / 100 g. It is preferable to use black in combination with conductive carbon black having an oil absorption of 15 to 130 cc / 100 g. When the former is called α type and the latter is called β type, the oil absorption ratio of α type and β type is preferably α / β = 1.2-25. In the present invention, the oil absorption is determined by the following method.
<Oil absorption amount>
Using linseed oil, the saturation amount (cc) at 100 g of each carbon was measured (cc / 100 g).
[0036]
As a combination of such conductive carbon blacks, in the present invention, the specific electric resistance value is 10-3-102Carbon black having a resistance value of Ω · cm, 100-106It is preferable to use carbon black having a resistance value of Ω · cm in combination.
Further, the mixing ratio of the conductive carbon blacks is preferably α type: β type = 10: 1 to 1:10 from the viewpoint of obtaining good conductive performance.
[0037]
The method for producing the conductive conjugate fiber of the present invention is not particularly limited. For example, it is produced by using a melt spinning apparatus used for producing a multi-core core-sheath conjugate fiber, performing composite spinning, and then stretching. Alternatively, it may be produced by a method in which high-speed spinning is performed and the drawing step is omitted. However, in order to expose the conductive polymer layer (A) to the fiber surface in a desired state, the positions of the introduction holes for the conductive polymer and the protective polymer in the distribution plate in the spinning device It is preferable to adjust the relationship or adjust the composite ratio of both polymers.
In the present invention, in order to further improve the stretchability of the conductive conjugate fiber, the protective polymer layer (B) contains inorganic fine particles having an average particle diameter of 0.5 μm or less in a proportion of 5% by weight or less. It is preferable to keep it.
[0038]
The single fiber fineness of the conductive conjugate fiber of the present invention produced by such a method is not particularly limited, and can be about 2 dtex to 34 dtex depending on the application.
[0039]
In the present invention, by using a specific protective polymer layer (B) for the conductive polymer layer (A) described above, a composite fiber design that can exhibit conductive performance even in an environment of low frictional voltage That is, partial exposure of the conductive polymer layer (A) to the fiber surface is facilitated.
[0040]
Although the composite cross-sectional form of the composite fiber of this invention will not be specifically limited if the above exposure conditions are satisfy | filled, For example, a cross-sectional form as seen in FIGS. 1-8 can be illustrated. And from the point that the effects of the present invention can be expressed to the maximum, the four core components composed of the conductive polymer layer (A) are arranged at almost equal intervals in the vicinity of the outer periphery of the fiber cross section. Most preferred is a cross-sectional configuration as seen in FIG. 3 with a portion exposed to the fiber surface.
[0041]
Such a conductive conjugate fiber of the present invention has a neutralizing performance excellent in fiber physical properties and durability in actual use, and is suitable as a charging brush or a neutralizing brush incorporated in an OA device such as a copying machine or a printer. Can be used. Further, taking advantage of the excellent fastness to dyeing, it can be used in the clothing field such as work clothes and uniforms in an environment where static electricity is disliked.
[0042]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, the measurement of the electrical resistance value of the conductive fiber, the measurement of the charged charge amount, the dyeing fastness of the fabric, the image evaluation when used as a charging brush, and the like were performed by the following methods.
[0043]
<Electric resistance value R>
A direct current voltage of 25 to 500 V was applied to the conductive fiber (single fiber) sample set on the parallel clip electrode by the voltage ammeter method, and the voltage and current value flowing through the sample at that time were determined according to Ohm's law. Moreover, the electrical resistance value prescribed | regulated by this invention is calculated | required at the time of 100V application.
[0044]
<Charged charge amount>
Using a simple Faraday gauge according to JIS L-1094, the charged charge amount was measured using an acrylic fiber cloth as a friction cloth in an atmosphere of 20 ° C. and 40% RH.
[0045]
<Dyeing fastness to washing>
A sample dyed according to the dyeing conditions shown in Example 1 was cut out to 100 × 40 mm, and two 50 × 40 mm nylon attached cloths were sewn side by side on the surface of the sample piece. -0844: 1997 Washing was performed according to the A-2 method, and the determination was performed based on the following.
(1) Liquid contamination
The remaining liquid after the washing test is put into a 2 × 4 × 1 cm magnetic beaker, and JIS L-0801 9. Judgment was carried out.
(2) Contamination of attached cloth
Regarding the contamination of the nylon-attached cloth, see JIS L-0801, 9. Judgment was carried out.
[0046]
<Image evaluation method>
In the brush charging method, a charged image output test was performed by applying a DC bias voltage with the brush rotating direction opposite to the photoconductor, and image evaluation after initial and 10,000 copies was performed according to the following criteria.
(1) Initial performance evaluation
○: A clear and uniform image is obtained.
Δ: Slightly abnormal discharge traces are observed.
X: The image is unclear and streaks are conspicuous.
(2) Repeated (10,000 sheets) image evaluation
A: A clear and uniform image similar to the initial one can be obtained.
Δ: Slightly abnormal discharge traces are observed.
X: The image is unclear and streaks are conspicuous.
[0047]
Reference Examples 1 and 2 (Production of thermoplastic polyamide)
The amounts of terephthalic acid, 1,9-nonanediamine, 2-methyl-1,8-octanediamine, benzoic acid, sodium hypophosphite-hydrate (0.1% by weight based on the raw materials) shown in Table 1 and Distilled water (2.2 liters) was added to an autoclave with an internal volume of 20 liters to perform nitrogen substitution. Subsequently, the mixture was stirred at 100 ° C. for 30 minutes, and the internal temperature was raised to 210 ° C. over 2 hours. At this time, the autoclave is 22 kg / cm2(2.16 × 106The pressure was increased to Pa). The reaction was continued for 1 hour, and then the temperature was raised to 230 ° C., and then maintained at 230 ° C. for 2 hours.2(2.16 × 106The reaction was continued while maintaining at Pa). Next, the pressure is 10 kg / cm over 30 minutes.2(9.81 × 10FivePa) and the reaction was continued for another hour to obtain a prepolymer. The prepolymer was dried at 100 ° C. under reduced pressure for 12 hours and pulverized to a size of 2 mm or less.
The pulverized product was subjected to solid phase polymerization at 230 ° C. and 0.1 mmHg (13.3 Pa) for 10 hours to obtain polyamide. Intrinsic viscosity of the obtained polyamide and CONH / CH2Is shown in Table 1.
[0048]
[Table 1]
Figure 0004393689
[0049]
Example 1
Nylon 6 containing 35% by weight of conductive carbon black (oil absorption amount: 115 cc / 100 g) was used as the conductive polymer component (A), and the protective polyamide component (B) was a thermoplastic polyamide (see Reference Example 1 in Table 1). PA9MT), A: B composite ratio 13/87% by weight, composite spinning with a four-core core-sheath exposed cross section as shown in FIG. 3, followed by drawing, 25 denier / 4f (27.8 dtex / 4f) conductive composite fiber (L2: Filament cross-sectional length of 1 filament = 88 μm). The fiberization processability was good and no problem. In the obtained conductive conjugate fiber, the conductive polymer layer (A) was continuously continuous in the fiber axis direction. Further, the number of exposed portions on the fiber surface of the conductive polymer layer (A) is 4, and the exposed distance L in the fiber cross-section circumferential direction of the conductive polymer layer, respectively.1(Μm) is 0.6 μm in the circumferential direction, and 0.1 ≦ L1(Μm) ≦ L2/ 10 conditions were satisfied. Furthermore, the electric resistance value when 100 V is applied is 2 × 10.8It was very stable at Ω / cm · f (that is, logR = 8.3), and had excellent conductive performance even under a low applied voltage.
The obtained fiber is covered with a blended yarn of polyester (polyethylene terephthalate) / cotton = 65/35, and polyester / polyethylene terephthalate / cotton = 65/35, one for every 80 warps of cotton count 20S / 2. 2/1 twill woven fabric with a warp of 80 / in and a weft of 50 / in was created. Subsequently, after dyeing polyester under the conditions shown below, cotton was then dyed.
[0050]
Figure 0004393689
After treatment at 30 ° C for 20 minutes, the temperature was raised to 70 ° C over 20 minutes, and after 70 ° C for 20 minutes, Na2COThreeIs added to 20 g / l, followed by staining for 20 minutes.
Next, Marcel soap (2 g / l), Na2COThree(2 g / l) was soaped at 90 ° C. for 20 minutes, and finally washed with cold water.
[0051]
The charged amount of woven fabric is 3.5μ coulomb / m2Met. The actual amount of charge after wearing for 2 years and repeated washing about 250 times during that period is 4.8μcoulomb / m2Excellent static elimination performance, that is, the standard value (hereinafter simply abbreviated as the standard value) of the electrostatic safety guidelines published by the Ministry of Labor, Industrial Safety Research Institute 7μ coulomb / m2The following items were cleared and the durability was very excellent (see Tables 2 and 3).
[0052]
[Table 2]
Figure 0004393689
[0053]
[Table 3]
Figure 0004393689
[0054]
Example 2
Fiberization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the protective polymer component (B) was a thermoplastic polyamide (PA9T) shown in Reference Example 2 of Table 1. Both the fiber forming processability and the static elimination performance were good, and both the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after repeated washing 250 times cleared the reference value, and were excellent in actual wearing durability. (See Tables 2 and 3).
[0055]
Examples 3-5
Fiberization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the composite ratio and / or the exposure length were changed as shown in Tables 2 and 3. Both the fiber forming processability and the static elimination performance were good, and both the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after repeated washing 250 times cleared the reference value, and were excellent in actual wearing durability. (See Tables 2 and 3).
[0056]
Example 6-7, Reference Example 8
The composite cross section is shown in FIG. 1 (Example 6), FIG. 6 (Example 7) and FIG.referenceThe same operation as in Example 1 was carried out except that Example 8) was used. Both the fiber forming processability and the static elimination performance were good, and both the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after repeated washing 250 times cleared the reference value, and were excellent in actual wearing durability. (See Tables 2 and 3).
[0057]
Examples 9, 10
In Example 9, SiO2 as fine particles in the protective polymer layer2Example 10 was carried out in the same manner as in Example 1 except that nylon 12 was used as the conductive layer matrix polymer. Both the fiber forming processability and the static elimination performance were good, and both the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after repeated washing 250 times cleared the reference value, and were excellent in actual wearing durability. (See Tables 2 and 3).
[0058]
Comparative Examples 1-4
Except for producing fibers as shown in Tables 2 and 3 as conductive conjugate fibers, fiberization was carried out in the same manner as in Example 1, but the actual wearing durability or fiber forming processability was poor (Table 2). , 3).
[0059]
Example 11
Nylon 6 containing 35% by weight of conductive carbon black (α type oil absorption: 180 cc / 100 g, β type oil absorption: 80 cc / 100 g, mixing ratio α / β = 2/1) with different conductivity performance Except for using the conductive polymer component (A), fiberization was carried out in the same manner as in Example 1, and 25 denier / 4f (27.8 dtex / 4f) conductive composite fiber (L2: Filament cross-sectional length of 1 filament = 88 μm). The fiberization processability was good and no problem. In the obtained conductive conjugate fiber, the conductive polymer layer (A) was continuously continuous in the fiber axis direction. Further, the number of exposed portions on the fiber surface of the conductive polymer layer (A) is 4, and the exposed distance L in the fiber cross-section circumferential direction of the conductive polymer layer, respectively.1(Μm) is 0.6 μm in the circumferential direction, and 0.1 ≦ L1(Μm) ≦ L2/ 10 conditions were satisfied. Furthermore, the electric resistance value when 100 V is applied is 1 × 109It was very stable at Ω / cm · f (that is, logR = 9.0), and had excellent conductive performance even under a low applied voltage.
About the obtained fiber, 50,000 piles / (2.54 cm)2A conductive brush of density was created. As a result of image evaluation with a copying machine, it was very excellent with no abnormal discharge. The image evaluation was good for 10,000 copies and the durability was very good. Tables 2 and 3 show the composite composition, fiber form, fiberization processability, electrical resistance value, and image evaluation results of the conductive composite fiber.
[0060]
Examples 12-14
Fiberization was carried out in the same manner as in Example 11 except that the type of carbon black, the mixing ratio thereof, and the addition amount to the matrix polymer were changed as shown in Table 2. All of them were excellent in fiberizing process properties and image characteristics (see Tables 2 and 3).
[0061]
Comparative Examples 5 and 6
Fibers as shown in Table 2 were produced as conductive conjugate fibers, and image evaluation was performed in the same manner as in Example 11. However, both were poor (see Tables 2 and 3).
[0062]
【The invention's effect】
In the present invention, a polyamide containing a specific amount of conductive carbon black and a thermoplastic polyamide having a specific composition are combined and spun by a method that satisfies a predetermined condition, so that it can be used for a long time as a charging brush for clothing or copying machines. It is possible to provide conductive fibers having excellent static elimination performance even after actual use. In addition, when the conductive conjugate fiber of the present invention is mixed with other fibers to obtain a fiber product, even if a dyeing process is performed, the other fibers are excellent in dyeing fastness.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a composite form of a conductive conjugate fiber of the present invention.
[Figure 2]Reference Example 8Sectional drawing which shows the composite form of the conductive composite fiber.
FIG. 3 is another cross-sectional view showing a composite form of the conductive conjugate fiber of the present invention.
FIG. 4 is another cross-sectional view showing a composite form of conductive composite fibers.(Reference diagram).
FIG. 5 is another cross-sectional view showing a composite form of conductive composite fibers.(Reference diagram).
FIG. 6 is another cross-sectional view showing a composite form of the conductive conjugate fiber of the present invention.
FIG. 7 is another cross-sectional view showing a composite form of conductive composite fiber.(Reference diagram).
FIG. 8 is another cross-sectional view showing a composite form of conductive composite fiber.(Reference diagram).
9 is another cross-sectional view showing a composite form of the conductive conjugate fiber of Comparative Example 3. FIG.
10 is another cross section showing a composite form of the conductive conjugate fiber of Comparative Example 4. FIG.

Claims (4)

導電性カーボンブラックを15〜50重量%含有するナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイロンエラストマーのいずれかからなる導電性ポリマー層(A)と融点170℃以上の熱可塑性ポリアミドからなる保護ポリマー層(B)とからなる導電性複合繊維であって、任意の繊維断面で見たとき導電性ポリマー層(A)からなる4つの芯成分が繊維断面の外周近辺に配置され、該導電性ポリマー層(A)は繊維表面に4箇所露出しており、その露出箇所1個あたりの露出距離L1(μm)は下記式(1)かつ式(2)を満足し、かつ保護ポリマー層(B)は繊維断面周長の60%以上を占有し、繊維全体重量の50重量%以上97重量%以下を占めており、さらに、保護ポリマー層(B)を構成する熱可塑性ポリアミドが、ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分とジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンであるジアミン成分とから重合されてなる熱可塑性ポリアミドであることを特徴とする導電性複合繊維。
0.1≦L1≦L2/10 (1)
1 /L 2 ≦7/176 (2)
2;1フィラメントの繊維断面周長(μm)
A conductive polymer layer (A) made of any one of nylon 12, nylon 11, nylon 6, nylon 66 and nylon elastomer containing 15 to 50% by weight of conductive carbon black, and protection made of thermoplastic polyamide having a melting point of 170 ° C. or higher. A conductive composite fiber comprising a polymer layer (B), and when viewed in an arbitrary fiber cross section, the four core components comprising the conductive polymer layer (A) are arranged near the outer periphery of the fiber cross section, The polymer layer (A) is exposed at four positions on the fiber surface, and the exposed distance L 1 (μm) per exposed position satisfies the following formulas (1) and (2) , and the protective polymer layer ( B) occupies 60% or more of the fiber cross-sectional peripheral length, occupies 50% to 97% by weight of the total fiber weight, and further comprises the thermoplastic polymer constituting the protective polymer layer (B). However, heat obtained by polymerizing a dicarboxylic acid component in which 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component is an aromatic dicarboxylic acid and a diamine component in which 60 mol% or more of the diamine component is an aliphatic alkylene diamine having 6 to 12 carbon atoms. A conductive conjugate fiber, which is a plastic polyamide.
0.1 ≦ L 1 ≦ L 2/ 10 (1)
L 1 / L 2 ≦ 7/176 (2)
L 2 : Fiber cross-sectional circumference of one filament (μm)
導電性ポリマー層(A)が、少なくとも2種以上の吸油量の異なる導電性カーボンブラックを含有し、かつ100V印加時の電気抵抗値R(Ω/cm・f)が下記式を満足する請求項1に記載の導電性複合繊維。
logR=7.0〜11.9 (2)
The conductive polymer layer (A) contains at least two kinds of conductive carbon blacks having different oil absorptions, and an electric resistance value R (Ω / cm · f) when 100 V is applied satisfies the following formula: The conductive conjugate fiber according to 1.
logR = 7.0 to 11.9 (2)
吸油量比が1.2〜25である2種の導電性カーボンブラックが含有されてなる請求項2に記載の導電性複合繊維。  The conductive conjugate fiber according to claim 2, comprising two types of conductive carbon black having an oil absorption ratio of 1.2 to 25. 保護ポリマー層(B)に平均粒径0.5μm以下の無機微粒子が5重量%以下添加されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導電性複合繊維。  The conductive composite fiber according to any one of claims 1 to 3, wherein an inorganic fine particle having an average particle size of 0.5 µm or less is added to the protective polymer layer (B) in an amount of 5 wt% or less.
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