JP4392291B2 - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム Download PDF

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本発明は、画像処理装置に係り、特に、動画像をエピポーラ解析により補間する画像処理装置に関するものである。
画像処理技術では、画像のノイズを除去したりあるいは画像中のある像を消去したりする際に補間処理が行なわれているが、この補間処理とは、色情報を持たない画素に色情報を設定する処理である。補間処理の代表的な手法としては、補間点の周辺にある画素の色情報を補間点に設定する手法がある。しかし、補間すべき領域が大きくなると、補間処理の精度が低下するので、この場合には次のような手法が用いられている。すなわち、相対的に移動する被写体としての動物体が存在する背景と、その動物体が存在しない背景とをそれぞれカメラで撮影しておき、これらの背景画像をもとに、背景画像中の動物体を消去する手法である(例えば、非特許文献1)。
紅山史子著,外1名,「繰り返し動画撮影による動体の消去(第I巻)」,情報処理学会(情報科学技術フォーラム),2002年,p.19−20
しかしながら、非特許文献1に開示された手法では、動物体が存在しない背景を予め撮影しておく必要があるので、これを撮影していない場合には、動物体を消去することができないし、また、撮影した背景の中に動物体が一つも存在しない場合には、動物体を消去することができなかった。したがって、三次元形状(奥行き情報)中の見え隠れする複数の像のうちの見えている像を削除して隠れている像を忠実に再現することができず、撮影者の視点に依存した動画像の編集をより正確に行うことができないという問題があった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、撮影者の視点に依存した動画像の忠実な編集を行うことが可能な画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することである。
前記課題を解決するために本発明は、記憶部および処理部を備え、前記した記憶部が、所定の方向に沿って一直線上でかつ等間隔に設定された撮影位置において所定の方向に対して垂直方向となる所定の撮影方向に光軸を向けて撮影された時空間画像を蓄積する。そして、前記した処理部は、前記した時空間画像中の特徴点の軌跡を抽出する抽出機能と、前記した時空間画像のうちの指定された特徴点の軌跡の画素を消去する消去機能と、消去した画素の近傍について消去した画素の軌跡よりも傾きが小さい特徴点の軌跡が複数ある場合、そのうち、その傾きが最小の特徴点の軌跡をもとに、消去した画素を軌跡Lの画素が持つ色情報によって補間する補間機能と、補間後の時空間画像を外部出力する出力機能とを有する。
本発明によると、時空間画像中のうちの指定された画素についてその近傍の特徴点の軌跡をもとに補間し、補間後の時空間画像を外部出力するので、特徴点の軌跡に対応する画素に依存した動画像の再現を行うことができる。したがって、撮影者の視点に依存した動画像の編集をより正確に行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す画像処理装置10は、入力部11、表示部12、記憶部13およびこれらを制御する処理部14を有している。例えば、画像処理装置10は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。以下、これらを具体的に説明する。
入力部11は、情報を入力するためのものであり、例えば、マウス、キーボードなどが用いられる。表示部12は、情報を表示するためのものであり、例えば、ディスプレイなどが用いられる。
記憶部13は、情報を記憶するためのものであり、例えば、メモリ、ハードディスクなどが用いられる。この記憶部13には時空間画像が蓄積されている。時空間画像というのは、連続的に撮影された画像群に基づいて生成される。
処理部14は、例えばCPUが用いられ、後記する各種の機能を持っている。これらの機能は、画像処理装置10に組み込まれている画像処理プログラムに従って処理部14が実行することによって実現される。
なお、前記した画像処理プログラムは、記憶部13に予め格納しておいてもよいし、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込まれてもよい。
次に、前記した時空間画像に関して図2ないし図4に基づいて説明する。
[カメラの撮影方法]
まず、時空間画像の生成に用いられるカメラの撮影方法について説明する。図2は、カメラの撮影方法を示す説明図である。図2では、被写体P,Qが静止している状態のときに、1台のカメラ(例えば、ビデオカメラ)が、x軸方向(所定の方向)に一定の速度(等速度)で平行移動し、撮影点(撮影位置)o1,o2,o3で被写体を連続撮影する。ここでいう平行移動とは、撮影者の視線方向(カメラレンズの光軸方向を意味する)に垂直で、かつスキャンライン方向に平行な移動のことである。視線方向は撮影方向を意味する。
なお図2では、カメラは、撮影者の視線方向であるz軸に垂直で、かつスキャンライン方向であるx軸方向に水平に移動することとする。カメラの移動は、撮影者がx軸方向に移動することによって実現してもよいし、撮影点o1,o2,o3にカメラを予めセットしておき、カメラのシャッタを順次あるいは同時に自動的に切ることによって実現してもよい。
各撮影点o1,o2,o3の撮影間隔は等間隔であり、それぞれの撮影点o1,o2,o3で、画像I1,I2,I3が撮影されている。図2では、画像I1,I2,I3は、撮影点o1,o2,o3からの距離が異なるように記載されているが、実際には同じ距離となっている。
画像I1には、被写体P(x,y,z)を示す画素p1と被写体Q(x,y,z)を示す画素q1とが含まれ、画像I2には、被写体Qを示す画素p2が含まれ、画像I3には、被写体Qを示す画素q3と被写体Pを示す画素p3とが含まれている。
ここで、画素p1,p2,q1〜q3を特徴点というが、特徴点とは被写体の像そのものを意味する。そして、同じ被写体の像を示す特徴点は対応点となることもある。例えば、図2では、被写体Pの像を示す画素p1,p2は被写体Pの対応点となり、また、被写体Qの像を示す画素q1〜q3も被写体Qの対応点となっている。
したがって、図2の画像I1,I3では被写体P,Qの対応点が互いに存在するが、図2の画像I2では被写体Qの対応点しか存在しないこととなり、これらの画像I1〜I3を一連の動画像として連続的に見てみると、被写体Pが被写体Qによって見えたり隠れたりすることとなる。
なお、図2では、2つの被写体P,Qおよび3つの画像I1〜I3が示されているが、実際には、それ以外の被写体や画像が存在している。
[三次元空間および時空間画像の構成]
そして、図2に示した画像I1〜I3を含む画像群を、時間(撮影時間)軸tを持つ図3に示す三次元空間(x,y,t)とみなす。図3の三次元空間は、時間軸tと空間軸(x,y)とを持っている。そして、この三次元空間を時間軸t方向に切断することで、時空間画像が生成されることとなる。つまり、ここでは、時空間画像とは、平行移動するカメラによって連続的に撮影された二次元の画像群を、時間軸tを持つ三次元空間(x,y,t)とみなし、この三次元空間を時間軸t方向に切断することで得られるものであり、時間軸tおよび空間軸(x,y)持つ。さらに詳述すると、時空間画像は、x軸方向に沿って一直線上でかつ等間隔に設定された各撮影点においてx軸方向に対して垂直方向となる撮影方向に光軸を向けて撮影されたものである。
そして図3では、軌跡線L1,L2が示されているが、これらは、画像I1〜I3中の該当する共通の対応点を通る線をあらわしている。例えば、軌跡線L1は、被写体Pを示す画素p1,p3を通る線をあらわし、軌跡線L2は、被写体Qを示す画素q1,q2,q3を通る線をあらわしている。
なお、三次元空間(x,y,t)内で画素の位置をあらわす場合、(i,j)を用いて示す。図3では、例えば、画素p1などの位置を(i1,j1)などで示している。
[エピポーラ平面の抽出方法]
次に、図3に示した三次元空間(x,y,t)からエピポーラ平面を抽出する方法について説明する。
図3の三次元空間(x,y,t)において、y軸方向の点yを固定(y=一定)して、x軸と時間軸tとで構成される(x−t)平面を離散的に抽出すると、例えば、図4(a)に示す(x−t)平面、すなわちエピポーラ平面を抽出することができる。
図4(a)に示したエピポーラ平面上には、例えば、図3に示した画素p1,p3,q1,q2,q3が含まれている。そして、各画素p1,p3を通る軌跡線L1と、各画素q1,q2,q3を通る軌跡線L2とが示されている。
[軌跡線の傾きの意味]
ここで、図4(a)に示した各軌跡線L1、L2の傾き(t/x)の絶対値を比較してみると、軌跡線L2の傾きの方が、軌跡線L1の傾きよりも小さくなっている。これは、図2では、被写体Qの方が被写体Pよりもカメラからの距離が近いので、画像上での移動量xが大きくなり、軌跡線L2の傾きを示す式(t/x)中の分母xが大きくなるからである。すなわち、軌跡線の傾き(ここでは絶対値)は、軌跡線が示す像の被写体とカメラとの間の距離に反比例する。
したがって、時空間画像中、カメラの手前にある被写体の像の軌跡線は、その奥にある被写体の像の軌跡線よりも、その傾きの絶対値が小さくなる。例えば、カメラの一番手前にある被写体の像の軌跡線は、時空間画像の中で、その傾きが最小となる。
なお、例えば、図4(a)に示したように、エピポーラ平面を離散的に抽出するのではなく、時間的に連続してエピポーラ平面を抽出すると、図4(b)に示すように、対応点の軌跡が直線状になる。
[補間処理手法の概略]
次に、画像処理装置10によって実現される補間処理の手法の概略を図5に基づいて説明する。
例えば、図5(a)に示すエピポーラ平面において、ユーザによって除去したい物体の像の軌跡線が指定されると、同図(b)に示すように、その軌跡線が除去されブランクができる。そして、指定された軌跡線とは異なる他の軌跡線Lを延長して、ブランクを埋める(同図(c)参照)。つまり、延長した軌跡線Lの色情報がブランクに設定されることとなる。なお、軌跡線Lの延長方法は、後記の図7で詳述する。
[ブランクへの軌跡線の色情報の設定]
ここで、軌跡線Lの色情報がブランクに設定されることとなるが、この点について詳述しておく。まず、軌跡線Lの色情報について説明する。軌跡線Lの色情報というのは、該当する対応点である画素が持つ色情報を意味する。例えば、図4(a)の軌跡線L2の色情報というときは、該当する対応点である各画素q1,q2,q3が持つ色情報を意味する。この場合、これらの画素q1〜q3は、同じ被写体Qの像であるから、同じ色情報を持つと仮定する。
なお、画素には所定の領域があるため、ここでは、画素の中心部の色情報を画素が持つ色情報として定義しておく。例えば、画素(i,j)の領域を、i≦x≦i+1、j≦y≦j+1とした場合、その画素の色情報は、(x,y)=(i+0.5,j+0.5)における色情報とする。ただし、例えば、延長した軌跡線Lがある画素を複数通過する場合、その画素の中心部に最も近い点を通過する軌跡線Lの色情報をその画素に設定してもよい。
[動画像の補間処理]
次に、画像処理装置10の処理部14における動画像の補間処理を示す手順を図6ないし図8に基づいて具体的に説明する。ここでは、まず、図6に基づいて、動画像中の消去対象の画素の受付などに関する処理手順S101〜S108について説明する。
S101において、処理部14は、例えば、所定のタイミングで図3に示した時空間画像を記憶部13に読み込む。そして、ユーザが入力部11を用いて対象区間、すなわち、時空間画像中の画像のフレーム区間をフレーム番号(開始フレーム番号、終了フレーム番号)で指定する。フレーム番号は、画像に時系列順に付与される番号である。そうすると、処理部14は、ユーザによって指定された対象区間を受け付ける(S102)。
なお、対象区間は、フレーム番号によって指定されたフレーム区間としたが、すべてのフレームが対象区間として予め設定されている場合にはS102の処理を省略してもよい。
次に、処理部14は、S102で受け付けた対象区間において、図3に示したように、各画像中の対応する軌跡を抽出する(S103:これを「抽出機能」という。)。軌跡の抽出は、ブロックマッチングによりあるフレームからその次のフレームを追跡して抽出してもよいし、ウィンドウサイズ(例えばN×M画素分)によりフレーム間を追跡して抽出してもよい。
そして、処理部14は、S103で抽出した軌跡からなる軌跡線を修正する(S104)。軌跡線の修正は、抽出した軌跡が直線となるように行えば、例えば、撮影時間を変更し修正してもよいし(特開平11−339043号公報参照)、カメラの位置を変更し修正してもよい(特開2001−28049号公報参照)。なお、軌跡が直線とならないのは、カメラの位置や撮影時間のずれなどの影響を受けるからである。
次に、処理部14は、修正後の軌跡線の識別化処理を行う(S105)。識別化処理では、それぞれの軌跡線を一意に識別するための識別子(番号)を付与する。そして、識別子には、該当する軌跡線のフレームや画素の位置との対応関係を識別するため、次のような情報が対応付けられる。すなわち、該当する軌跡線が存在する画像の開始フレーム番号、処理を開始する画素の位置、終了フレーム番号、処理を終了する画素の位置などの情報である。また、識別子には、該当する軌跡線の傾きが対応付けられる。
次に、処理部14は、S104で修正した軌跡線をS101で読み込んだ時空間画像に反映させるため、時空間画像を修正する(S106)。これにより、時空間画像が持つ時間軸tのずれなどが修正されることとなる。
そして、処理部14は、修正後の時空間画像に基づく動画像を表示部12に表示し(S107)、利用者が入力部11を用いて、表示部12上の動画像のうち、消去すべき画素を指定する。画素の指定は、動画像中の見え隠れしている像のうち、見えている像を消去して隠れている像を再現するようにするため、見えている像を指定する。例えば、利用者が図2の画像I1〜I3中の被写体Pを再現したい場合、図2に示した画像I2中の画素q2が指定される。なお、画素の指定としては、例えば、クリック操作やドラッグ操作によって行われる。
そうすると、処理部14は、指定された画素を消去対象の画素として受け付け(S108)、次に、図7のS109に進む。なお、処理部14は、S108の受け付けにより、消去対象の画素を消去し、消去した画素を通る軌跡線(例えば図3の画素q2を通る軌跡線L2)を除去してブランクとする(図5(a)(b)参照:これを「消去機能」という。)。そして、処理部14は、除去した軌跡線の傾き(ここではその傾きの絶対値を「m」)を求めておく。ここでは、例えば、消去対象の画素を1フレーム中の1画素として説明を続けるが、複数の画素であってもよい。
なお、任意のフレームをfとした場合、任意のフレームf中の画素(i,j)は(i,j,f)であらわすこととする。例えば、図3の画像I2のフレームをf2とした場合、図3の画素q2は(i3,j3,f2)であらわす。
次に、図7を参照しながら、画像処理装置10の処理部14における処理手順S109〜S122について説明する。
S109では、処理部14は、図6のS108で受け付けた画素すべての軌跡線(ここでは傾きの絶対値がmのもの)についての処理について(S109の「No」の場合)、該当するすべてのx−t平面、すなわちエピポーラ平面についての処理(すなわち図3のy軸方向の処理)が終了したかどうかを判断する(S110)。
そして、S110における処理対象のエピポーラ平面(ここでは図4(a)のエピポーラ平面)について(S110の「No」の場合)、処理部14は、該当するフレーム(ここでは図4(a)の画像I2などのフレーム)すべての画素(i,j,f)についての処理が終了していなければ(S111の「No」の場合)、例えば、8近傍を指定し(S112)、各画素の8近傍を通る軌跡線を探索する(S113)。軌跡線の探索は、図6のS108で消去された画素があらわす像よりもカメラ手前に存在する被写体の像を探索するため、軌跡線の傾きがm(消去済みの画素に対応する軌跡線の傾き)以下のものを探索する。
ここで、8近傍について説明しておく。例えば、注目画素を(i,j,f)とすると、注目画素の8近傍というのは、画素(i−1,j,f)、(i+1,j,f)、(i−1,j、f−1)、(i,j,f−1)、(i+1,j,f−1)、(i−1,j,f+1)および(i+1,j,f+1)で示される画素のことである。
次に、S114において、処理部14が、例えば、該当する軌跡線がないと判断した場合(S114の「No」の場合)、近傍範囲を拡大し(S115)、S113に戻って、軌跡線を探索する。近傍範囲の拡大は、1画素幅の拡大とするが、例えば、2画素幅の拡大としてもよい。
これに対して、S114における判断において、該当する軌跡線があった場合(S114の「Yes」の場合)、処理部14は、軌跡線の数を判定する(S116)。
そして、S116における判定において、例えば、軌跡線が1つと判定された場合(S116の「1つ」の場合)、処理部14は、S116で判定した1つの軌跡線を延長して、該当する画素(ここでは図6のS108の受付処理により消去したもの)を軌跡線の端点とし(S117)、その軌跡線の色情報でその画素を補間する(S118:これを「補間機能」という。)。これにより、隠蔽していた被写体の像が補間されることとなる。
他方、S116における判定において、例えば、軌跡線が2つと判定された場合(S116の「2つ」の場合)、処理部14は、S119に進み、両者の傾き(例えば、傾きm1、傾きm2)が同一でないと判断したとき(S119の「No」のとき)、後記のS121に進む。これに対して、S119における判断において、例えば、図8に示すように、両者の軌跡線1、2の傾きが同一である(ここでは、m1=m2)と判断されたとき(S119の「Yes」のとき)、処理部14は、両者の軌跡線1、2を連結し(S120)、S118に進む。これを詳述すると、処理部14は、図8の軌跡線1、2の傾きに加え、両者の色情報が類似している場合に限り、両者の軌跡線1、2の傾きが同一であると判断し、両者の軌跡線1、2を連結する。なお、軌跡線1、2の色情報の類似範囲は、予め記憶部13に設定しておく。これにより、例えば、図8では、連結した軌跡線1、2がブランクを通ることとなる。
なお、S120における連結処理は、軌跡線1、2の傾きが同一である場合に行うこととしたが、例えば、両者の傾きの差を示す閾値を予め設定しておき、それが閾値未満であれば連結処理を行うこととしてもよい。
S118では、処理部14は、S120で連結した軌跡線1、2の色情報でその画素(ここではブランク)を補間する(図8参照:これを「補間機能」という。)。これを詳述すると、処理部14は、例えば、S120で連結した図8の連結線1,2の一方の色情報でその画素を補間することとする。
また、S116における判定において、例えば、軌跡線が3つ以上と判定された場合(S116の「3つ以上」の場合)、処理部14は、そのうち、傾きの大きい軌跡線を除外する(S121)。つまり、処理部14は、軌跡線の傾きが最小のものだけを残す。これにより、カメラの一番手前にある被写体の像の軌跡線が検出されることとなる。
そして、処理部14は、S117に進み、S121で除外することにより残った傾きが最小の軌跡線を延長し、図6のS108の受付処理により消去した該当する画素をその軌跡線の端点とした(S117)後、その軌跡線の色情報でその画素を補間する(S118:これを「補間機能」という。)。これにより、カメラの一番手前にある被写体の像が再現されることとなる。
このようにして、処理部14は、該当する軌跡線別のエピポーラ平面上のすべての画素について、図7のS109からS118までの処理を繰り返し、軌跡線の色情報で補間することとなる。
そして、処理部14は、該当するすべての軌跡線についての処理が終了すると(S109の「Yes」の場合)、S118の補間処理の結果を図6のS106で修正した時空間画像に反映させるため、その時空間画像を更新し(S121)、外部出力として、更新後の時空間画像に基づく動画像を表示部12に再生する(S122:これを「出力機能」という。)。これにより、例えば、動画像中に見えていた図2の被写体Qが消えて、その被写体Qの奥にある被写体Pが見えることとなる。すなわち、隠蔽状態にあった被写体Pが再現されることとなる。
なお、S122では、動画像を再生することとしたが、例えば、動画像の一部を再生することとしてもよい。この場合、S121で更新した時空間画像、例えば、図2の画像I1〜I3のうちの画像I2のみを出力してもよい。
前記したように、実施の形態によると、図1に示した画像処理装置10の処理部14は、記憶部13から読み出した時空間画像中の特徴点の軌跡を抽出する処理と、時空間画像のうちの指定された画素を消去する処理と、消去した画素の近傍についての対応点の軌跡をもとに、消去した画素を補間する処理と、補間後の時空間画像を表示部12に外部出力する処理とを実行する。このため、特徴点の軌跡に応じた画素に依存する動画像の再現を行うことができる。したがって、撮影者の視点に依存した動画像の編集をより正確に行うことができる。
しかも、処理部14は、消去した画素の近傍についての特徴点の軌跡をもとに補間する際に、消去した画素に対応する軌跡の傾きよりも小さい傾きの軌跡をもとに補間するようになっている。このため、画素の消去後、最前面の像が見えることとなり、動画像の再現が撮影者の視点と適合することとなる。
また、処理部14は、消去した画素の近傍についての特徴点の軌跡(ここでは消去した画素の軌跡の傾きが小さいもの)が1つの場合、その軌跡を延長し、その消去した画素を補間するようになっている。これにより、隠蔽していた被写体の像が見えることとなる。
さらに、処理部14は、消去した画素の近傍についての特徴点の軌跡(ここでは消去した画素の軌跡の傾きが小さいもの)が複数ある場合、そのうち、その傾きが最小の軌跡をもとに、その消去した画素を補間するようになっている。これにより、最前面の被写体の像が優先して補間され、動画像の再現が撮影者の視点とより適合することとなる。
[ブランクへの軌跡線の色情報の他の設定]
前記した実施の形態において、ブランクへの軌跡線の色情報の設定は、軌跡線の端部を延長して設定する場合で説明したが、ここでは、他の設定例について説明する。
色情報の設定は、例えば、軌跡線の開始位置の画素が持つ色情報を設定してもよいし、軌跡線の終了位置の画素が持つ色情報を設定してもよい。また、軌跡線の開始位置および終了位置の各画素の平均値を設定してもよい。
なお、本明細書において、時空間画像を生成するための撮影方法および装置は、一直線上を平行移動するカメラで撮影された動画像に基づく場合について説明したが、これらの撮影方向および装置に本発明は限定されるものではない。例えば、一直線上に所定の一定間隔で配置されるとともに、撮影の方向(光軸)がその配置された直線に対し、垂直方向になるように被写体に向けられ、かつ、すべての光軸が平行となるように配置された複数のカメラで撮影された画像を蓄積して適用するようにしてもよい。この場合、空間配置の順序がフレーム番号に対応して示されることとなるので、フレーム番号から、前記した説明におけるフレームあるいは撮影時刻を空間配置の順序に置き換える。
本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図1の記憶部に格納されている時空間画像の生成に用いられるカメラの撮影方法を示す説明図である。 図2の画像から得られる三次元空間を示す説明図である。 図3の三次元空間から得られるエピポーラ平面を示す説明図である。 図1の画像処理装置によって実現される補間処理手法を示す説明図である。 図1の処理部における動画像の補間処理の手順の一部を示す図である。 図6の残りの補間処理の手順を示す図である。 図7の補間処理によって連結される軌跡線の例を示す説明図である。
符号の説明
10 画像処理装置
11 入力部
12 表示部
13 記憶部
14 処理部

Claims (3)

  1. 記憶部および処理部を備え、前記記憶部が、所定の方向に沿って一直線上でかつ等間隔に設定された撮影位置において前記所定の方向に対して垂直方向となる所定の撮影方向に光軸を向けて撮影された時空間画像を蓄積する画像処理装置であって、
    前記処理部は、
    前記時空間画像中の特徴点の軌跡を抽出する抽出機能と、
    前記時空間画像のうちの指定された特徴点の軌跡の画素を消去する消去機能と、
    前記消去した画素の近傍について前記消去した画素の軌跡よりも傾きが小さい特徴点の軌跡が複数ある場合、そのうち、その傾きが最小の特徴点の軌跡をもとに、前記消去した画素を前記軌跡Lの画素が持つ色情報によって補間する補間機能と、
    補間後の時空間画像を外部出力する出力機能と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 記憶部および処理部を備え、前記記憶部が、所定の方向に沿って一直線上でかつ等間隔に設定された撮影位置において前記所定の方向に対して垂直方向となる所定の撮影方向に光軸を向けて撮影された時空間画像を蓄積する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記処理部は、
    前記時空間画像中の特徴点の軌跡を抽出するステップと、
    前記時空間画像のうちの指定された特徴点の軌跡の画素を消去するステップと、
    前記消去した画素の近傍について前記消去した画素の軌跡よりも傾きが小さい特徴点の軌跡が複数ある場合、そのうち、その傾きが最小の特徴点の軌跡をもとに、前記消去した画素を前記軌跡Lの画素が持つ色情報によって補間するステップと、
    補間後の時空間画像を外部出力するステップと、
    を実行することを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項2に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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