JP4390309B2 - 金型装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパンチ金型(雄型)及び当該パンチ金型と協働するダイ金型(雌型)よりなる金型装置に係り、さらに詳細には、上記パンチ金型,ダイ金型における刃部付近の温度を直接検出可能な金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
板状のワークWの例えば打抜き加工等を行う金型装置1は、図1に示すように、パンチ金型(雄型)3とダイ金型(雌型)5とを備えてなるものである。
【0003】
前記パンチ金型3は、リフタースプリング6及びリフターリング7を介してパンチプレス(図示省略)におけるパンチホルダ9に上下動自在に支持された筒状のパンチガイド11を備えており、このパンチガイド11内には、下端部にパンチ刃部13Bを備えたパンチボディ13が上下動自在に嵌合されている。上記パンチガイド11の下端部には前記パンチ刃部13Bを囲繞した板押え部11Aが形成してあり、上端部にはフランジ部11Bが形成してある。
【0004】
そして、前記パンチガイド11の上部に設けたカラー部材15と前記パンチボディ13の上端部に上下調節自在に螺着したパンチヘッド17との間にはストリッパースプリング19が弾装してある。
【0005】
前記ダイ金型5は、パンチプレスにおけるダイホルダ21にダイ刃部23Bを備えたダイ23を着脱自在に備えた構成である。
【0006】
上述のごとき構成において、ダイ23上にワークWを載置位置決めした後、パンチプレスにおけるストライカSTによってパンチヘッド17を打圧し、パンチボディ13を下降せしめることにより、パンチガイド11に備えた板押え部11AでもってワークWをダイ23に押圧固定した状態においてパンチ刃部13Bとダイ刃部23BとによってワークWの打抜き加工が行われるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構成のごとき金型装置1においては、型寿命の延長を図るために、パンチ刃部13B付近に潤滑油を供給することや、パンチガイド11内面とパンチボディ13との間に潤滑油を供給することが行われている。
【0008】
ところが、パンチ刃部13B等への潤滑油の供給が停止したり、パンチ刃部13Bの摩耗が進行してパンチ刃部13Bが加工熱によって高温になっても、その温度を直接検出することができないので、時としてパンチ刃部13Bに焼戻りを生じて劣化したり、加工材の微細粉末が溶着したりすることがあるという問題がある。
【0009】
また、時としてパンチガイド11とパンチボディ13との間の潤滑油が切れることがあり、当該部分の摩擦熱によって極めて熱くなることがあるという問題があった。
【0010】
ところで、本発明に係る先行例として、実公昭58−56020号(以下先行例と称す)があるが、上記先行例においては、パンチボディの軸心に貫通して設けた細孔内にナトリウム等を埋設密封し、パンチ先端が折損して上記ナトリウム等が酸素と反応して発熱したときに、上記発熱を検出して折損を検出するものであり、パンチ刃部の摩耗等により加工熱によって高温になることを検出できるものではない。
【0011】
したがって、パンチ刃部等の摩耗による工具寿命や加工精度の低下等を検出できるものではない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたものであって、パンチプレスに使用される金型装置であって、筒状のパンチガイド(11)内に、パンチ刃部(13B)を下端部に備えたパンチボディ(13)を上下動自在に嵌合して備え、前記パンチボディ(13)の上端部に螺着したパンチヘッド(17)と前記パンチガイド(11)の上端部に備えたフランジ部(11B)との間にストリッパースプリング(19)を弾装して備えた金型装置において、前記パンチ刃部(13B)付近の温度を直接検出するために、前記パンチボディ(13)の上端面から前記パンチ刃部(13B)付近に穿設した孔(27)内へ先端部が挿入配置された温度センサ(25)の後端部付近を、前記パンチヘッド(17)の外周面に設けた固定具(29)によって固定して設け、前記パンチガイド(11)の先端部付近の温度を直接検出するために、当該パンチガイド(11)の前記フランジ部(11B)の外周面から前記先端部付近に至る孔(47)を設け、この孔(47)内へ先端部を挿入配置した温度センサ(45)の後端部付近を、前記フランジ部(11B)の外周面に設けた固定具(49)によって固定してあることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、パンチ刃部13B付近の温度を直接検出するために、パンチボディ13には温度センサ25を設置可能のセンサ設置部として前記パンチ刃部13B付近に至る孔27が軸方向に穿設してある。
【0017】
上記温度センサ25は、被測定部の温度を検出できればよいもので、本例においては細いシース熱電対を使用している。シース熱電対は、熱電対素線を微細金属管(シース)の内に納め高純度の酸化マグネシア(MgO)のような無機系の粉末を充填し絶縁して一体構造とした後、さらに外径を細く成形加工した屈曲自在の細線状のもので、市販品であるから、温度センサ25についての詳細な説明は省略する。
【0018】
パンチボディ13に設けた前記孔27内へ先端部が挿入配置された温度センサ25の後端部付近はパンチヘッド17に設けた固定具29によって固定され、かつ適宜の接続具31を介して制御装置(図示省略)に接続された導線33に接続してある。
【0019】
また、パンチガイド11には、パンチボディ13とパンチガイド11との摺動部Sの温度を直接検出するための温度センサ35を設置可能のセンサ設置部としての孔37が摺動部S付近に至るように設けてある。そして、上記孔37へ先端部を挿入し配置した温度センサ35の後端部付近はフランジ部11Bに取付けた固定具39によって固定され、かつ接続具41を介して制御装置に接続された導線43と接続してある。
【0020】
なお、摺動部Sの温度を直接検出するための上記温度センサ35はパンチボディ13に設けることも可能である。
【0021】
さらに、前記パンチガイド11には、パンチガイド11の先端部付近、すなわちパンチ刃部13Bとの接触部付近の温度を直接検出するための温度センサ45を設置可能のセンサ設置部としての孔47が先端部付近に至るように設けてあり、この孔47内へ先端部を挿入し配置された前記温度センサ45の後端部付近はフランジ部11Bに設けた固定具49によって固定され、かつ接続具51を介して制御装置に接続された導線53に接続してある。
【0022】
さらに、ダイ23には、ダイ刃部23B付近の温度を検出するための温度センサ55を設置可能のセンサ設置部としての孔57がダイ刃部付近に至るように設けられている。そして、ダイホルダ21に設けた孔59に挿入されかつ上記孔57内へ先端部を挿入し配置された前記温度センサ55の後端部付近は、ダイホルダ21に設けた固定具61によって固定され、かつ接続具63を介して制御装置に接続された導線65に接続してある。
【0023】
上記構成により、ダイ23上に載置されたワークWの加工を行った際のパンチ刃部13Bの温度は温度センサ25によって直接検出される。同様に、パンチボディ13とパンチガイド11との摺動部の温度は温度センサ35によって、またパンチガイド11の先端部の温度は温度センサ45によって、さらにダイ23のダイ刃部23Bの温度は温度センサ55によってそれぞれ直接検出される。
【0024】
そして、上記各温度センサ25,35,45,55によって検出された検出値は制御装置へ入力され、各基準値と比較される。この各基準値は、例えば新しい金型装置1によって最初に所定回数の打抜き加工を行ったときの温度を各温度センサ25,35,45,55によって直接検出し、この検出した各温度に係数αを乗じた値としてもよく、また実験的に求めた金型寿命時に検出した各温度を各基準値としても良いものである。すなわち各基準値は、通常の使用時に対して各部の温度が上昇して異常を生じ易い状態にあることを個別に検出できる基準値であればよいものである。
【0025】
制御装置において、前記各温度センサ25,35,45,55によって検出した各検出値が各基準値と比較され、基準値より大きい検出値がある場合には、例えばパンチプレスを停止するなどの処理を行い、かつ例えば金型の交換,パンチ刃部,ダイ刃部の再研磨,潤滑油の供給などの適宜の対策が行われる。
【0026】
したがって、例えばパンチ刃部の摩耗異常に起因する加工精度の低下を来たす前にパンチ刃部の摩耗を検出できるものである。すなわち、金型装置においての異常を容易に検出することができるものである。
【0027】
図2は、前記各温度センサ25,35,45,55をそれぞれ孔内に一体的に埋設しかつ樹脂71等によって固定した例を示すもので、その他は同一構成であるから、同一機能を奏する部分には同一符号を付することとして詳細な説明は省略する。
【0028】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、本発明によれば、金型装置における各部の温度上昇を検出することができるので、金型装置における各部の異常、例えば刃部の摩耗,摺動部における潤滑油の不足等を検出することができるものであり、延いては金型装置の寿命管理,加工精度管理を容易に行い得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型装置の全体的構成を示す断面説明図である。
【図2】金型装置の第2例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 金型装置
3 パンチ金型
5 ダイ金型
13 パンチボディ
13B パンチ刃部
23 ダイ
23B ダイ刃部
25,35,45,55 温度センサ
27,37,47,57 孔(センサ設置部)
Claims (1)
- パンチプレスに使用される金型装置であって、筒状のパンチガイド(11)内に、パンチ刃部(13B)を下端部に備えたパンチボディ(13)を上下動自在に嵌合して備え、前記パンチボディ(13)の上端部に螺着したパンチヘッド(17)と前記パンチガイド(11)の上端部に備えたフランジ部(11B)との間にストリッパースプリング(19)を弾装して備えた金型装置において、前記パンチ刃部(13B)付近の温度を直接検出するために、前記パンチボディ(13)の上端面から前記パンチ刃部(13B)付近に穿設した孔(27)内へ先端部が挿入配置された温度センサ(25)の後端部付近を、前記パンチヘッド(17)の外周面に設けた固定具(29)によって固定して設け、前記パンチガイド(11)の先端部付近の温度を直接検出するために、当該パンチガイド(11)の前記フランジ部(11B)の外周面から前記先端部付近に至る孔(47)を設け、この孔(47)内へ先端部を挿入配置した温度センサ(45)の後端部付近を、前記フランジ部(11B)の外周面に設けた固定具(49)によって固定してあることを特徴とする金型装置。
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JP08988499A JP4390309B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 金型装置 |
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JP08988499A JP4390309B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 金型装置 |
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JP2000280035A JP2000280035A (ja) | 2000-10-10 |
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CN110645929A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-01-03 | 哈尔滨工业大学 | 一种可转位深孔钻头切削刃的磨损量测量装置及测量方法 |
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1999
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