JP4390100B2 - 固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置およびその駆動方法に関し、特に、MOSイメージセンサのダイナミックレンジを拡大するための技術に関する。
固体撮像装置は、画像入力処理を行う基本素子として、様々な分野で広く利用されている。現在、一般に利用されている固体撮像装置は、CCDイメージセンサとMOSイメージセンサに大別される。MOSイメージセンサの原理は、個々の画素ごとに受光素子として機能するフォトダイオードを設け、このフォトダイオードの出力をMOSトランジスタで増幅して取り出すものであり、特に、CMOS回路を採用したCMOSイメージセンサは、低消費電力で駆動する小型の固体撮像素子として有望視されている。
固体撮像装置によって高品質の画像データを得るためには、ダイナミックレンジをできる限り広げる必要があり、そのための様々な方法が提案されてきている。ダイナミックレンジが狭いと、露光超過となった画素については、いわゆる「白とび」が発生することになる。そこで、たとえば、下記の特許文献1には、感度の異なる撮像素子を集積することによりダイナミックレンジを広げる方法が開示されている。また、特許文献2には、各画素に対数変換回路を設置することによりダイナミックレンジを広げる方法が開示されている。更に、下記の非特許文献1には、抵抗ネットワークを用いて強い光信号を周囲に拡散して対処する方法が開示されている。
特開2003−218343号公報 特開平5−129579号公報 宇井博貴,有馬裕,村尾文秀,小守伸史,久間和生,「感度自動調節機能を有する人工網膜LSI」電気学会論文誌B,vol.120-E,No.5,pp.197-203,2000年5月
上述したとおり、これまでも、固体撮像装置のダイナミックレンジを広げるために、様々な手法が提案されてきている。しかしながら、いずれの手法も複雑な構造物や複雑な回路を付加する必要が生じるため、装置の小型化、低コスト化を図ることが困難になるという問題がある。
そこで本発明は、できるだけ単純な構成により、広いダイナミックレンジを確保することが可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
この画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
を備える固体撮像装置において、
検出制御部に、時刻t1+T/k(但し、k>2)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/kとなるように、時刻t2−T/kのタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
個々の画素の検出値に実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
を更に設けるようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
この画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
を備える固体撮像装置において、
検出制御部に、時刻t1+T/2 (nは2以上の自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
個々の画素の検出値に実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
を更に設けるようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
この画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
を備える固体撮像装置において、
検出制御部に、時刻t1+T/2 (nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2 となるように、時刻t2−T/2 のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
個々の画素の検出値に実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
を更に設け
複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
この画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
を備える固体撮像装置において、
検出制御部に、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジ未満かつフルレンジの1/2を越えていた場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットし、モニタした電圧値がフルレンジであった場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2(n+1)となるように、時刻t2−T/2(n+1)のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
個々の画素の検出値に実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
を更に設けるようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第4の態様に係る固体撮像装置において、
1つおきに連続した自然数からなる複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第2〜第5の態様に係る固体撮像装置において、
T/2なる実露光時間を示すデータとして、値nを露光時間記憶部に記憶させるようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6の態様に係る固体撮像装置において、
制御検出部に、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出す機能をもたせ、
データ出力部が、個々の画素の実露光時間として記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力するようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第6の態様に係る固体撮像装置において、
制御検出部に、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出す機能をもたせ、
データ出力部が、個々の画素の実露光時間として記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する圧縮処理を行い、この圧縮されたデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力するようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述の第8の態様に係る固体撮像装置において、
データ出力部が、各画素の実露光時間についての統計量を求め、この統計量を考慮した圧縮処理を実施するようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述の第9の態様に係る固体撮像装置において、
データ出力部が、複数通りの実露光時間のそれぞれについて、対応する画素の頻度値を求め、mビットのデジタルデータで表現されるダイナミックレンジを、頻度値に応じた幅をもつ区間に按分し、個々の実露光時間ごとに得られるデジタルデータを、それぞれ対応する按分区間内に圧縮して割り当てる圧縮処理を行うようにしたものである。
(11) 本発明の第11の態様は、上述の第1〜第10の態様に係る固体撮像装置において、
画素配列部が、MOSイメージセンサによって構成されているようにしたものである。
(12) 本発明の第12の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法において、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
時刻t1+T/k(但し、k>2)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/kとなるように、時刻t2−T/kのタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたものである。
(13) 本発明の第13の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法において、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
時刻t1+T/2 (nは2以上の自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたものである。
(14) 本発明の第14の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法において、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
時刻t1+T/2 (nは自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2 となるように、時刻t2−T/2 のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにし
複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うようにしたものである。
(15) 本発明の第15の態様は、リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法において、
時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジ未満かつフルレンジの1/2を越えていた場合には、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該画素を再リセットし、モニタした電圧値がフルレンジであった場合には、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2(n+1)となるように、時刻t2−T/2(n+1)のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたものである。
(16) 本発明の第16の態様は、上述の第15の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
1つおきに連続した自然数からなる複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うようにしたものである。
(17) 本発明の第17の態様は、上述の第13〜第16の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
各画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出した後、当該検出値を得るのに要した実露光時間T/2の値nを参照し、mビットのデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、撮像した画像データとして出力させるようにしたものである。
(18) 本発明の第18の態様は、上述の第13〜第16の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
各画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出した後、当該検出値を得るのに要した実露光時間T/2の値nを参照し、mビットのデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する圧縮処理を行い、この圧縮されたデータを、撮像した画像データとして出力させるようにしたものである。
(19) 本発明の第19の態様は、上述の第18の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
各画素についての検出値を得るのに要した実露光時間の統計量を求め、この統計量を考慮した圧縮処理を実施するようにしたものである。
(20) 本発明の第20の態様は、上述の第19の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
複数通りの実露光時間のそれぞれについて、対応する画素の頻度値を求め、mビットのデジタルデータで表現されるダイナミックレンジを、頻度値に応じた幅をもつ区間に按分し、個々の実露光時間ごとに得られるデジタルデータを、それぞれ対応する按分区間内に圧縮して割り当てる圧縮処理を行うようにしたものである。
本発明に係る固体撮像装置では、1フレーム分の標準露光時間の途中で、各画素からの出力電圧をモニタし、その結果に基づいて、所定タイミングで再リセットを行うようにし、各画素ごとにその受光量に応じた露光時間を設定するようにしたため、単純な構成により、広いダイナミックレンジを確保することが可能になる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< 第1章:固体撮像装置の基本構造 >>>
図1は、本発明の一実施形態に係る固体撮像装置の基本構成を示すブロック図である。図示のとおり、この固体撮像装置は、行選択部10、列選択部20、画素配列部30、検出制御部40、露光時間記憶部50、タイマー部60、データ出力部70なる構成要素を備えている。
画素配列部30は、この固体撮像装置の主要部であり、多数の画素Pを二次元マトリックス状に配列することにより構成されている。図に小さな正方形で示す構成要素が個々の画素Pであり、図では便宜上、画素配列部30の4隅に配置された一部の画素Pのみを示し、その他の画素の図示を省略している。また、ここでは、1つの画素Pを正方形のブロックとして示してあるが、実際には、個々の画素Pの内部には、光検出に必要な構造体が組み込まれている。
行選択部10および列選択部20は、画素配列部30内の特定の画素を選択画素として選択する機能をもった構成要素である。行選択部10は、図示のとおり、行選択ライン11によって特定の行を選択し、列選択部20は、図示のとおり、列選択ライン21によって特定の列を選択する。具体的には、特定の行選択ライン11や列選択ライン21に対して所定の電圧を印加することにより、特定の画素Pを選択することができる。特定の行に所属する画素Pをすべて選択したり、特定の列に所属する画素Pを選択したり、その組み合わせにより、特定の単一画素Pのみを選択したりすることができる。
各画素Pには、それぞれ読出信号ライン31およびリセット信号ライン41が接続されており、検出制御部40は、これら各ライン31,41を用いて、行選択部10および列選択部20によって選択された特定の画素Pにアクセスし、後述するリセット処理や、信号読出処理を実行することができる。
個々の画素Pは、検出制御部40からリセット信号ライン41を介して与えられるリセット信号によりリセットされ、このリセット時からの受光量に応じて徐々に増加する電圧値を出力する機能をもっている。たとえば、MOSイメージセンサからなる固体撮像装置の場合、個々の画素Pには、それぞれフォトダイオードが組み込まれており、リセットにより、このフォトダイオードが満充電状態になる。そして、リセット後、時間とともに、充電されていた電荷が徐々に放電してゆくことになり、この放電した電荷量を示す電気信号が、MOSトランジスタにより増幅され、電圧値として出力される。フォトダイオードからの放電電荷量は、フォトダイオードの受光量に左右され、受光量が多ければ多いほど、放電電荷量も多くなる。
各画素Pには、時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間が設定される。たとえば、一般的な動画撮影用の固体撮像装置の場合、標準露光時間Tは、1/30秒に設定され、1秒間に30フレームの撮影が行われる。検出制御部40は、行選択部10や列選択部20に対して、所望の画素を選択する指示を与えた上で、選択された画素Pを、1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットし、この画素Pから、1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を読み出す処理を行う。画素Pのリセット処理は、リセット信号ライン41に所定のリセット信号を与えることにより行い、画素Pから出力される電圧値の読出処理は、読出信号ライン31の電圧を測定することにより行う。検出制御部40内には、A/D変換器が組み込まれており、個々の画素Pについて測定された電圧値はデジタル化され、当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出される。標準露光時間Tは、各画素Pを外光(撮像対象物からの光)の照射下においた状態で、蓄積電荷の放電を行なわせる期間ということになる。
この周期Tの間に実行される固体撮像装置の駆動動作を、図2のグラフに基づいて説明しよう。図2の上段は、特定の画素Pから出力される読出信号の電圧値を示すグラフであり、下段は、当該画素Pに対して検出制御部40によって実行されるリセットのタイミングを示すグラフである。1フレーム分の標準露光時間は、時刻t1からt2に至る周期Tに設定されており、1つのフレームの終了時刻t2は、次のフレームの開始時刻t1に相当する。検出制御部40は、この周期Tごとに、画素Pにリセット信号を与えてリセット処理を行う。図2の下段に示す例では、時刻t1においてリセット信号R1が与えられ、時刻t2においてリセット信号R2が与えられている。リセット信号が与えられた瞬間、画素Pから出力される読出信号の電圧値は0になり、その後、時間の経過とともに、この電圧値は徐々に増加してゆく。なお、逆に、電圧値が徐々に減少するような機能をもった画素Pを用いてもかまわないが、ここでは便宜上、電圧値が徐々に増加してゆく例を述べることにする。
たとえば、図2に示すグラフAは、時刻t1から徐々に増加してゆき、時刻t2に至った時点で、電圧値=0.75Eになるまで単調増加している(但し、値Eは、電圧値のフルレンジ)。前述したとおり、電圧値の増加の程度は、当該画素Pの受光量に依存しており、受光量の多い画素ほど電圧値の増加割合も多くなり、グラフの傾斜が急になる。こうして、リセット時から周期Tが経過した時刻t2の時点における電圧値が、当該画素Pの当該フレームにおける受光量を示す検出値(図示のグラフAの場合は、0.75E)ということになる。もちろん、時刻t2では、次のフレームのためのリセット信号R2が与えられることになるので、電圧値0.75Eは、直ちに0に落ちてしまい、再び次のフレームにおいて、時間とともに電圧値が増加することになる。このように、周期Tごとにリセットを行って電圧値を0に落とすとともに、その直前の電圧値を測定することにより、周期Tの間隔で当該画素Pの受光量を示す検出値を得ることができる。
なお、リセットのタイミングは、画素配列部30内の全画素について同期させてもかまわないし、個々の画素ごとに異ならせるようにしてもかまわない。通常は、同一行に所属する画素についてはリセットタイミングを同期させるが、行ごとにタイミングを少しずつずらすような駆動形態がとられることが多い。もっとも、1フレームの周期Tは、全画素について共通であり、いずれの画素も周期Tが標準露光時間となる。
結局、個々の画素についての受光量のアナログ的なダイナミックレンジは、読出信号ライン31を介して読み出される電圧値0〜Eということになり、図2に示す時刻t2において読み出される電圧値が、電圧値0〜Eの範囲に収まっていれば、実際の受光量に応じた正しい検出値が得られることになる。たとえば、図2のグラフAに示すような電圧増加が生じた画素については、0.75Eなる検出値が得られ、この検出値は、実際の受光量に応じた正しい値ということになる。ところが、より強い光の照射を受け、図2のグラフBに示すような電圧増加が生じた画素については、正しい検出値を得ることができない。なぜなら、グラフBは、時刻tbにおいて既に飽和してしまっているので、時刻t2において得られた1.0Eなる飽和状態の検出値は、グラフBの傾斜を正しく示すものになっていないからである。もちろん、グラフBよりも更に傾斜が急なグラフも、周期Tの途中で飽和状態になるので、検出値としては、同じ1.0Eなる値が得られることになる。
このような現象がいわゆる「白とび」であり、一定以上の輝度をもった画素が、すべて真っ白で表現されてしまうことになる。この「白とび」を防ぐために、画素の感度を全体的に低下させたり、標準露光時間Tをより短く設定したりすると、今度は、輝度の低い画素からの信号を十分に検出することができなくなり、いわゆる「黒とび」が生じてしまうことになる。本発明は、このような問題を解決するために、見かけ上、検出値のダイナミックレンジを広げることができるユニークな駆動方法を提示するものである。以下、その基本原理を説明する。
<<< 第2章:本発明の基本原理 >>>
いま、図3のグラフに示すように、1フレームの周期Tの中間時刻t1+T/2において、画素Pが出力する電圧値をモニタした場合を考えてみる。この場合、もし、この画素Pの電圧値の増加割合がグラフAのようなものだとしたら、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値は、図示のとおり、E/2より小さくなる。これに対して、もし、この画素Pの電圧値の増加割合がグラフBのようなものだとしたら、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値は、図示のとおり、E/2より大きくなる。別言すれば、中間時刻t1+T/2の時点で電圧値をモニタした結果、グラフAのように、E/2以下であれば、時刻t2の時点での電圧値はE以下であると予想できるが、グラフBのように、E/2を越えていれば、時刻t2に至る前に電圧値はEに達して飽和状態になると予想できる。
このように、中間時刻で中間状態の電圧値をモニタすることにより、1フレームの終了時刻t2において飽和状態になるかどうかを予想する点が、本発明に係る駆動方法の第1の特徴である。もっとも、中間時刻での電圧値のモニタは、画素Pにおける電荷の蓄積状態に影響を与えることのない非破壊的な手法で行う必要がある。このような点を考慮すると、本発明は、いわゆるCCDイメージセンサへの適用には向いていない。CCDイメージセンサでは、個々の画素からの信号を読み出す際に、それまでに蓄積されていた電荷をいわゆるバケツリレー方式で転送することになるので、中間時刻での電圧値のモニタを実施すると、電荷の蓄積状態に影響を与えることになる。したがって、現在のところ、本発明は、MOSイメージセンサからなる固体撮像装置への適用を意図したものになっている。MOSイメージセンサでは、前述したとおり、リセット時に充電されたフォトダイオードの放電電荷量をMOSトランジスタの出力として読み出すことができるので、中間時刻での電圧値をモニタしても、電荷の蓄積状態に影響を与えることはない。
もちろん、時刻t2の時点において出力電圧が飽和するか否かは、あくまでも予想であり、物理的には、必ずしも予想どおりになるとは限らない。ただ、前述したとおり、1フレームの周期Tは、実用上、1/30秒程度の比較的短い時間であり、このような短いフレーム時間では、画素に照射されている光の光量が急激に変化する可能性は低い。別言すれば、周期Tの間、電圧値の増加割合(グラフの傾斜)はほぼ一定と考えても大きな支障は生じない。したがって、上述した手法による予想は、ほぼ正確なものになる。
さて、本発明に係る駆動方法の第2の特徴は、中間時刻での予想の結果、飽和状態になることが予想される場合には、再リセットを行うことにより、1フレームの終了時刻t2において出力電圧が飽和することを回避する点にある。たとえば、図3のグラフBの場合、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値はE/2を越えているので、このままでは、時刻tbの時点で電圧値はフルレンジEに達し、1フレームの終了時刻t2では、出力電圧が飽和してしまうことになる。
そこで、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値が、E/2を越えていた場合には、その時点で直ちに再リセットを行うことにしてみる。図4は、このような再リセットを実施した場合の電圧値の変化を示すグラフである。すなわち、もし、電圧増加の状態がグラフAのような場合には、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値は、E/2以下となっているので、再リセットを行う必要はない。しかしながら、もし、電圧増加の状態がグラフB1のような場合には、中間時刻t1+T/2の時点でモニタされる電圧値は、E/2を越えているので、この時点で再リセットを行うようにする。図に示すリセット信号R3は、このような再リセットを行うための信号である。再リセットを行わないと、グラフB1は、図に破線で示すように伸び、やがて飽和状態に達してしまうが、リセット信号R3による再リセットを行うと、中間時刻t1+T/2の時点で電圧値は0に落ち、そこからグラフB2のような電圧増加が繰り返される。グラフB1とグラフB2とは幾何学的には合同図形になり、図示の例の場合、時刻t2で得られるグラフB2についての検出値は0.63Eということになる。
もちろん、こうして得られた検出値0.63Eは、画素Pの正しい受光量を示す値にはなっていない。なぜなら、この検出値は、標準露光時間Tだけ露光を行うことにより得られた値ではなく、その半分のT/2なる露光時間だけ露光を行うことにより得られた値になっているためである。当然、正しい受光量を示す値は、その2倍の値1.26Eということになる。このように、中間時刻において再リセットを行った場合、実露光時間は、再リセット時から1フレームの終了時刻t2に至るまでの時間ということになり、最終的な画像データとしては、後述するように、個々の画素の検出値に実露光時間を加味した値を用いる必要がある。
ここで、再び図1のブロック図に示す構成要素の説明を行う。既に述べたとおり、検出制御部40は、行選択部10および列選択部20によって選択された画素を、1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、この選択画素から出力される電圧値を、1フレームの終了時刻t2のタイミングで読み出し、これを当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う機能をもっている。本発明の場合、この検出制御部40は、このような基本的な機能に加えて、更に、上述した再リセット処理を行う機能を併せもっている。すなわち、検出制御部40は、1フレームの中間時刻において、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素に対する再リセットを行う機能をもっている。
一方、図1に示すタイマー部60は、クロックおよびカウンタ回路から構成され、時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測する機能を有する。検出制御部40は、このタイマー部60によって計測された時間に基づいて、種々の処理を行うタイミングを認識することになる。
また、露光時間記憶部50は、個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する構成要素である。具体的には、露光時間記憶部50内には、画素配列部30に配列されている画素Pの総数と同じ数の記憶場所が確保されており、全画素について、それぞれ実露光時間が記憶されることになる。この実露光時間は、上述したとおり、実際の電圧検出値に対する補正を行う上で重要な情報になる。
データ出力部70は、検出制御部40で検出された個々の画素の検出値(時刻t2における出力電圧値)に、露光時間記憶部50内に記憶されている実露光時間を加味した値を、撮像した実際の画像データとして出力する機能をもった構成要素である。具体的には、(標準露光時間T/実露光時間)なるファクターを、実際の電圧検出値に乗じる補正を行い、補正後のデータを画像データとして出力する処理が行われる。
<<< 第3章:本発明の具体的な駆動方法 >>>
続いて、上述した基本原理に基づく具体的な駆動方法を説明する。図4を用いて説明したように、中間時刻t1+T/2において、モニタした電圧値がE/2以下であった場合(たとえば、グラフAのような場合)には、再リセットを行うことなしにそのまま時刻t2まで静観することにすれば、最終的に得られる電圧値は飽和することなく、0〜Eという適正な範囲内の電圧値(グラフAの場合、0.75E)として検出されることになる。一方、中間時刻t1+T/2において、モニタした電圧値がE/2を越えていた場合(たとえば、グラフB1のような場合)には、その時点で再リセットを行えば(リセット信号R3)、最終的に得られる電圧値はやはり飽和することなく、0〜Eという適正な範囲内の電圧値(グラフB2の場合、0.63E)として検出されることになる。
しかしながら、中間時刻t1+T/2において、このような処理を行ったとしても、すべての場合に対処できるわけではない。たとえば、上述したグラフBに示す場合よりも更に強い光が照射された場合を考えてみよう。図5のグラフCは、このような強い光が照射された場合の電圧値の増加割合を示すグラフである。図示のとおり、電圧値がモニタされる中間時刻t1+T/2より前の時刻tcにおいて、既に電圧値はフルレンジの値Eに達してしまっており、その後、電圧値は飽和状態となっている。図6は、このような電圧増加が生じているときに、前述の手法で再リセットを行った結果を示す。すなわち、中間時刻t1+T/2におけるモニタの結果、「電圧値はE/2を越えている」と判断されるので、リセット信号R3による再リセットが行われている。しかしながら、前半期間のグラフC1の段階で既に飽和状態となってしまっているので、当然ながら、後半期間のグラフC2も同様に飽和状態となり、再リセットの効果が有効に作用していない。
このように、中間時刻t1+T/2におけるモニタ結果に基づき再リセットを行う方法は、図3のグラフAやBのような割合で電圧値が増加する場合には有効であるが、図5のグラフCのような割合で電圧値が増加する場合には対処できない。そこで、グラフCに対処するために、図7に示すように、中間時刻t1+T/4におけるモニタを行ってみる。この時点では、グラフCはまだ飽和段階に達していないが、グラフA,Bについてのモニタ電圧値がE/2以下であるのに対し、グラフCについてのモニタ電圧値はE/2を越えていることがわかる。そこで、この中間時刻t1+T/4におけるモニタの結果、電圧値がE/2を越えていた場合には、その時点で直ちに再リセットを行うのではなく、時刻t2−T/4の時点で再リセットを行うことにしてみよう。そうすると、図8に示すように、グラフC1はやがて飽和状態に達してしまうが、時刻t2−T/4のタイミングで再リセット信号R4が与えられて再リセットされることになるので、再リセット後のグラフC2は、1フレームの終了時刻t2において、飽和電圧には達しない。
結局、中間時刻t1+T/4におけるモニタ結果に基づき、時刻t2−T/4のタイミングで再リセットを行う方法をとれば、グラフCのような電圧増加にも対処可能になる。この場合の実露光時間は、リセット信号R4が与えられてから、次のリセット信号R2が与えられるまでの時間、すなわち、T/4(標準露光時間Tの4分の1)ということになるので、時刻t2における電圧の検出値(図8のグラフC2のピーク電圧)を4倍する補正を行うことにより、実際の受光量に合致した画像データが得られることになる。
このグラフCに示す場合よりも更に強い光が照射された場合は、図9に示すように、中間時刻t1+T/8におけるモニタを行えばよい。図示のグラフD1は、中間時刻t1+T/8の時点では、まだ飽和段階に達していないが、モニタ電圧値はE/2を越えていることがわかる。そこで、中間時刻t1+T/8におけるモニタの結果、電圧値がE/2を越えていた場合には、時刻t2−T/8の時点で再リセットを行えばよい。そうすれば、図9に示すように、グラフD1はやがて飽和状態に達してしまうが、時刻t2−T/8のタイミングで再リセット信号R5を与えて再リセットすることになるので、再リセット後のグラフD2は、1フレームの終了時刻t2において、飽和電圧には達しない。
このように、中間時刻t1+T/8におけるモニタ結果に基づき、時刻t2−T/8のタイミングで再リセットを行う方法をとれば、グラフD1のような電圧増加にも対処可能になる。この場合の実露光時間は、リセット信号R5が与えられてから、次のリセット信号R2が与えられるまでの時間、すなわち、T/8(標準露光時間Tの8分の1)ということになるので、時刻t2における電圧の検出値(図9のグラフD2のピーク電圧)を8倍する補正を行うことにより、実際の受光量に合致した画像データが得られることになる。
もちろん、図9に示すグラフD1の場合よりも更に強い光が照射された場合にも対処することができるようにするためには、モニタを行う中間時刻を更に早めるとともに、再リセットのタイミングを更に遅めるようにすればよい。結局、モニタを行う中間時刻と、再リセットを行うタイミングとの関係は、1フレームの開始時刻t1から、時間T/2,T/4,T/8,…後の中間時刻でモニタした結果、電圧値がE/2を越えていた場合には、1フレームの終了時刻t2より時間T/2,T/4,T/8,…前のタイミングで再リセットを行えばよいことになり、この場合の実露光時間は、それぞれT/2,T/4,T/8,…ということになる。
もっとも、モニタを行う中間時刻は、必ずしも時刻t1から時間T/2で示される時間の経過後に設定する必要はなく、原理的には、所定の値kについて、時刻t1から時間T/kの経過後に設定することが可能である。この場合、再リセットは、時刻t2から時間T/kだけ前のタイミングで行えばよく、実露光時間は、T/kということになる。値kは任意の値でかまわないが、k≧2でなければ、対応する実露光時間を確保することができなくなる。すなわち、k=2に設定すると、図4に示す例のように、中間時刻t1+T/2の時点でモニタし、再リセットする必要がある場合は(電圧値がE/2を越えていた場合は)、直ちに再リセットすることにより、T/2なる実露光時間を確保することができるが、k<2に設定すると、中間時刻t1+T/kの時点でモニタし、再リセットする必要があっても、もはや再リセット後にT/kなる露光時間を確保することはできなくなる。
結局、一般論として述べれば、検出制御部40は、時刻t1+T/k(但し、k≧2)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/kとなるように、時刻t2−T/kのタイミングで当該選択画素を再リセットする処理を行えばよい。そして、データ出力部70において、時刻t2において検出される電圧値を、k倍する補正を行えば、正しい受光量に応じた画素データを得ることができ、実質的にダイナミックレンジをk倍に拡張することができるようになる。
ただ、実用上は、値kは任意の値に設定するのではなく、上述の例のように、k=2(nは自然数)に設定するのが好ましい。そうすれば、データ出力部70におけるk倍の演算を極めて容易に行うことが可能になる。たとえば、n=1,2,3,…の場合、k=2,4,8,…になるので、得られた検出値をk倍する演算は、単なるビットのシフト演算になる。
ここでは、具体的に、時刻t2で検出される電圧値0〜Eが、検出制御部40によって、8ビットのデジタル値0〜255に変換されて検出されたものとしよう。このとき、露光時間記憶部50には、T/2なる実露光時間を示すデータとして、値nを記憶させておけばよい。たとえば、図4に示すグラフAの場合であれば、実露光時間は標準露光時間Tに等しくなるので、n=0の場合に相当し、露光時間記憶部50には、n=0なる値が記憶されることになる。また、グラフBの場合であれば、実露光時間はT/2になるので、n=1の場合に相当し、露光時間記憶部50には、n=1なる値が記憶されることになる。同様に、図8のグラフC1の場合は、n=2なる値が記憶され、図9のグラフD1の場合は、n=3なる値が記憶されることになる。
データ出力部70は、露光時間記憶部50に記憶されているnの値に応じて、検出制御部40によって検出された8ビットのデジタル値を、nビットだけ左にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れる処理を行えばよい。たとえば、図4において、グラフB2の時刻t2における電圧値0.63Eが、検出制御部40によって、「10100001」なる8ビットのデジタルデータとして検出されたとしよう。この場合、露光時間記憶部50には、n=1なる値(実露光時間T/2を示す値)が記憶されているので、データ出力部70は、上記デジタルデータを1ビット分左にシフトし、LSBに0を入れる処理を行い、「101000010」なる9ビットのデータを、画像データとして出力する処理を行えばよい。
同様に、図8のグラフC2の時刻t2における電圧値が「10100001」なる8ビットのデジタルデータとして検出された場合は、n=2なる値を参照して2ビット分のシフトを行い、「1010000100」なる10ビットのデータが画像データとして出力され、図9のグラフD2の時刻t2における電圧値が「10100001」なる8ビットのデジタルデータとして検出された場合は、n=3なる値を参照して3ビット分のシフトを行い、「10100001000」なる11ビットのデータが画像データとして出力される。
結局、実用上は、検出制御部40によって、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットするようにすればよい。このとき、nの値を1フレーム分の実露光時間を示すデータとして露光時間記憶部50に記憶させておくようにし、検出制御部40によって、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出すようにしておけば、データ出力部70は、このmビットのデータをnビットだけシフトする演算を行うことにより、画像データを生成することができるようになる。具体的には、データ出力部70は、個々の画素の実露光時間として露光時間記憶部50に記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すmビットのデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力する処理を行うことになる。
さて、これまでの説明では、図4のグラフB1のような電圧増加が生じた場合には、n=1に設定して中間時刻t1+T/2でモニタを行い、図8のグラフC1のような電圧増加が生じた場合には、n=2に設定して中間時刻t1+T/4でモニタを行い、図9のグラフD1のような電圧増加が生じた場合には、n=3に設定して中間時刻t1+T/8でモニタを行い、それぞれ所定タイミングで再リセットをかければ、1フレームの終了時刻t2において、電圧値の飽和を回避できることを述べた。したがって、上述したグラフA〜D1のすべてに対応可能な固体撮像装置を実現するためには、図10に示すように、中間時刻t1+T/8(n=3),t1+T/4(n=2),t1+T/2(n=1)の各時点でそれぞれモニタを行い、電圧値がE/2を越えていた場合には、所定のタイミングで再リセットをかけるようにすればよい。
たとえば、図10のグラフD1のような割合で電圧増加が生じていた場合を考えてみよう。この場合、最初に実施される中間時刻t1+T/8(n=3)におけるモニタで、電圧値がE/2を越えている旨の認識がなされるので、時刻t2−T/8なるタイミングでリセット信号R5を与えて再リセットされることが決定される。こうして、再リセットが決定されてしまった場合には、中間時刻t1+T/4(n=2)およびt1+T/2(n=1)の時点でのモニタはもはや必要ない。グラフD1は、やがて飽和状態になるが、時刻t2−T/8において再リセットされてグラフD2となり、フレームの終了時刻t2では、適正レンジ0〜Eの間の電圧値が検出される。
次に、図10のグラフC1のような割合で電圧増加が生じていた場合を考えてみよう。この場合、最初に実施される中間時刻t1+T/8(n=3)におけるモニタでは、電圧値はE/2以下なので、再リセットのタイミング決定はなされない。そして、2番目に実施される中間時刻t1+T/4(n=2)におけるモニタで、電圧値がE/2を越えている旨の認識がなされるので、時刻t2−T/4なるタイミングでリセット信号R4を与えて再リセットされることが決定される。こうして、再リセットが決定されてしまった場合には、中間時刻t1+T/2(n=1)の時点でのモニタはもはや必要ない。グラフC1は、やがて飽和状態になるが、時刻t2−T/4において再リセットされてグラフC2となり、フレームの終了時刻t2では、適正レンジ0〜Eの間の電圧値が検出される。
また、図10のグラフB1のような割合で電圧増加が生じていた場合を考えてみよう。この場合、最初に実施される中間時刻t1+T/8(n=3)におけるモニタおよび2番目に実施される中間時刻t1+T/4(n=2)におけるモニタでは、電圧値はE/2以下なので、再リセットのタイミング決定はなされない。そして3番目に実施される中間時刻t1+T/2(n=1)におけるモニタで、電圧値がE/2を越えている旨の認識がなされるので、時刻t2−T/2なるタイミングでリセット信号R3を与えて再リセットされることが決定される。この場合、リセットタイミングt2−T/2は、中間時刻t1+T/2に一致するので、グラフB1は、直ちに再リセットされてグラフB2になり、フレームの終了時刻t2では、適正レンジ0〜Eの間の電圧値が検出される。
最後に、図10のグラフAのような割合で電圧増加が生じていた場合を考えてみよう。この場合、中間時刻t1+T/8(n=3)、中間時刻t1+T/4(n=2)、中間時刻t1+T/2(n=1)のいずれの時点におけるモニタでも、電圧値はE/2以下なので、再リセットのタイミング決定はなされず、再リセットは行われない。しかし、フレームの終了時刻t2では、適正レンジ0〜Eの間の電圧値が検出されることになる。
以上は、n=3,n=2,n=1に対応する3つの中間時刻でモニタを行った例であり、この例の場合、実質的なダイナミックレンジを8倍まで広げることが可能になる。もちろん、n=4以上に設定した中間時刻でもモニタを行い、これに応じた再リセットのタイミング決定を行うようにすれば、ダイナミックレンジを2倍に広げることが可能である。要するに、複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、その結果必要な場合には、再リセットのタイミング決定を行うようにすればよい。もっとも、過去に行われたモニタにおいて、既に再リセットのタイミング決定が行われている場合には、もはや再リセットのタイミング決定は不要であるので、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うことになる。
<<< 第4章:より効率的な変形例 >>>
前章では、図10に示す具体的な例に基づいて、n=3,n=2,n=1に対応する3つの中間時刻でモニタを行うことにより、実質的なダイナミックレンジを8倍まで広げる基本的な実施形態を述べた。ここでは、モニタ回数をより低減させることが可能な効率的な変形例を説明する。
これまで述べた基本的な実施形態の原理は、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで電圧値をモニタし、得られた電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで再リセットする、というものであった。別言すれば、モニタ時に、電圧値がE/2以下か、E/2を越えているか、の二者択一の判断を行い、前者の場合は、再リセットのタイミング決定は行わず、後者の場合は、時刻t2−T/2を再リセットタイミングとして決定する、という処理を行うことになる。
ここで述べる変形例では、モニタ時に、次のような三者択一の判断を行うようにする。すなわち、電圧値がE/2以下か、E/2以上かつE未満か、Eか、のいずれであるかを判断し、電圧値がE/2以下の場合は、再リセットのタイミング決定は行わず、E/2以上かつE未満の場合は、時刻t2−T/2を再リセットタイミングとして決定し、Eの場合は、時刻t2−T/2(n+1)を再リセットタイミングとして決定する、という処理を行う。
このような処理の意味を、n=1の場合を例にとって説明しよう。n=1の場合、図3に示すように、中間時刻t1+T/2においてモニタが行われる。ここで、もし、電圧増加の割合が図3のグラフAであったとすると、モニタされる電圧値はE/2以下ということになり、再リセットは行われない。一方、電圧増加の割合がグラフBであったとすると、モニタされる電圧値はE/2以上かつE未満ということになり、既に述べたとおり、時刻t2−T/2(=t1+T/2)が再リセットタイミングとして決定され、直ちに再リセットが行われる。ここまでの処理操作は、これまで述べてきた基本的な実施形態と同様である。
ここで述べる変形例の特徴は、モニタされる電圧値がEであった場合の取り扱いである。前述した基本的な実施形態では、モニタされる電圧値がE/2以上であった場合には、すべて時刻t2−T/2を再リセットタイミングとして決定していた。しかしながら、このような再リセットでは、モニタされる電圧値がEであった場合には、必ずしも時刻t2における電圧値の飽和を回避することはできない。たとえば、図6に示す例のように、電圧増加の割合がグラフC1であった場合、モニタを行った中間時刻t1+T/2において、既に電圧値は飽和状態になっている。そのため、上述したn=1なる設定による再リセット処理(時刻t2−T/2のタイミングでの再リセット処理)を行ったとしても、電圧値の飽和を回避することはできない。
ところが、ここで述べる変形例では、図11に示すように、n=1なる設定によるモニタ(中間時刻t1+T/2におけるモニタ)において、グラフC1については、電圧値がEであると認識されるので、時刻t2−T/2(n+1)、すなわち、時刻t2−T/4を再リセットタイミングとして決定する処理が行われることになる。すなわち、グラフC1は、図11に示すとおり、時刻t2−T/4において、リセット信号R4によって再リセットされ、グラフC2となり、時刻t2における電圧値の飽和が回避される。
このように、ここで述べる変形例の特徴は、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで電圧値をモニタしたときに、電圧値がEであった場合には、時刻t2−T/2(n+1)を再リセットタイミングとして決定するという点にある。このような手法をとれば、モニタ操作を1回おきに省略することが可能になる。たとえば、図11に示す例の場合、n=2なる設定によるモニタ(中間時刻t1+T/4におけるモニタ)は不要になる。これは、n=2なる設定によるモニタを行ったときに、電圧値がE/2を越えると判断されるケースを、n=1なる設定によるモニタを行ったときに、電圧値がEになるケースとして判断しているためである。
要するに、この変形例を実施する際には、検出制御部40に、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジ未満かつフルレンジの1/2を越えていた場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットし、モニタした電圧値がフルレンジであった場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2(n+1)となるように、時刻t2−T/2(n+1)のタイミングで当該選択画素を再リセットする処理を実行させればよい。
また、この変形例では、モニタ操作を1回おきに省略することが可能なので、実用上は、1つおきに連続した自然数からなる複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うようにすればよい。たとえば、図10に示すように、グラフD1,C1,B1,Aのすべてに対処するためには、上述した基本的な実施形態の場合、n=3,n=2,n=1なる設定を行い、中間時刻t1+T/8,t1+T/4,t1+T/2の3つのタイミングでモニタを行うようにしていたが、ここで述べた変形例を適用した場合、n=3,n=1なる設定を行い、中間時刻t1+T/8,t1+T/2の2つのタイミングでモニタを行うようにすれば足りる。
しかも、図10のグラフD1よりも更に急峻なグラフE1が存在し、中間時刻t1+T/8(n=3)におけるモニタの結果、電圧値がフルレンジEに達していたと判断された場合、この変形例では、時刻t2−T/2(n+1)のタイミング、すなわち、時刻t2−T/16という再リセットタイミングが決定されることになる。これは、前述した基本的な実施形態では、n=4なる設定を行うことにより得られる効果である。別言すれば、基本的な実施形態において、n=4,n=3,n=2,n=1なる設定を行い、合計4回のモニタタイミングを設けた場合と同様の効果が、本変形例では、n=4,n=2なる設定を行い、合計2回のモニタタイミングを設けただけで得られることになる。
<<< 第5章:ダイナミックレンジの圧縮を行う変形例 >>>
これまで述べた実施形態では、データ出力部70からは、拡大されたダイナミックレンジをもつ画像データの出力が行われた。たとえば、実露光時間がT/2に設定された画素から読み出された検出値に対しては、データ出力部70において、2倍する補正が行われることになる。したがって、たとえば、検出制御部40がmビットのデジタルデータとして検出値を出力する機能を有していた場合、データ出力部70から出力される画像データは、(m+n)ビットのデジタルデータになることは、既に述べたとおりである。
しかしながら、データ出力部70から出力される画像データのダイナミックレンジを単に拡張しただけでは、実用上、好ましくないケースもある。たとえば、パソコンなどで用いられている画像データは、8ビットのダイナミックレンジをもつデータとして取り扱われるのが一般的であるので、データ出力部70から、9ビット、10ビット、あるいは11ビットの画像データが出力されても、これをそのまま取り込んで、一般的なアプリケーションソフトウエア上で利用することはできない。
このような利用上の便宜を考慮すると、データ出力部70において、ダイナミックレンジの圧縮処理を併せて行うようにしておくのが好ましい。すなわち、検出制御部40が、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出す機能を有していた場合、データ出力部70は、まず、個々の画素の実露光時間として露光時間記憶部50内に記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを作成した上で、この(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する圧縮処理を行い、この圧縮されたデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力する処理を行えばよい。
このように、(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する方法としては、たとえば、MSB側からmビットを取り出し、LSB側のnビットを捨ててしまうような単純な方法を採ることも可能である。しかしながら、実用上は、実際に得られた画像データの内容に応じて、できるだけ合理的な圧縮を行うのが好ましい。基本的な方針として、近接する画素値が密集して出現しているようなレンジ帯については圧縮率を小さくし、画素値の出現頻度の少ないレンジ帯については圧縮率を大きくすればよい。
このような方針で圧縮を行うには、データ出力部70に、各画素の実露光時間についての統計量を求め、この統計量を考慮した圧縮処理を実施する機能をもたせておけばよい。これを具体例で示そう。
たとえば、1フレーム分の撮像を行った結果、図12(a) に示すような実露光時間分布が得られたとしよう。この図12(a) は、撮像された1フレーム分の二次元画像上の個々の画素について、その実露光時間を示したものである。たとえば、T/8と記された領域に所属する画素は、時刻t2−T/8なるタイミングで再リセットを行うことにより電圧値の検出が行われた画素であり、実露光時間はT/8となっている。これに対して、Tと記された領域に所属する画素は、再リセットを行うことなく、標準露光時間Tがそのまま実露光時間となった画素である。当然、T/8と記された領域に所属する画素には非常に強い光が照射されたことになり、Tと記された領域に所属する画素には弱い光が照射されたことになる。
図12(b) は、T,T/2,T/4,T/8という4種類の実露光時間ごとに、画素の頻度値を集計したヒストグラムであり、図12(a) に示す各領域の面積を示すヒストグラムになっている。この例では、実露光時間Tの領域に所属する画素が最も多く、図12(a) に示す領域Tが最も大きな面積を有することが示されている。このような統計量が得られた場合、この統計量を考慮した圧縮処理を行うようにする。すなわち、最も頻度値の大きな実露光時間Tに対応するレンジについての圧縮率をできるだけ小さくし、最も頻度値の小さな実露光時間T/8に対応するレンジについての圧縮率をできるだけ大きく設定すれば、この画像に適した合理的な圧縮処理が可能になる。
図13は、このような方針によって行われた圧縮処理の結果の一例を示すグラフである。このグラフの横軸の「輝度データ」とは、圧縮前の画素値を示し、横軸の「出力データ」とは、圧縮後の画素値を示している。この例は、11ビット(0〜2047)からなる輝度データを8ビット(0〜255)からなる出力データに圧縮した例である。輝度データの0〜255のレンジは、実露光時間がTである画素からの検出値が分布するレンジであり、図示の例では、このレンジが出力データの0〜196なるレンジに割り当てられている。若干、ダイナミックレンジは縮まるものの、圧縮率はそれほど大きくはない。同様に、輝度データの256〜511のレンジは、実露光時間がT/2である画素からの検出値が分布するレンジであり、輝度データの512〜1023のレンジは、実露光時間がT/4である画素からの検出値が分布するレンジであり、輝度データの1024〜2047のレンジは、実露光時間がT/8である画素からの検出値が分布するレンジである。輝度データ上、1024〜2047のレンジは最も広いが、図12に示す結果から、実露光時間がT/8である画素の頻度値は最も小さいので、出力データ上では、このレンジは、241〜255という狭い範囲内に圧縮されている。
実は、図13に示すグラフにおいて、出力データの各区間の幅L1,L2,L3,L4は、図12(b) に示す各ヒストグラムT,T/2,T/4,T/8の頻度値に比例するように設定されている。このような圧縮処理を行うためには、要するに、データ出力部70が、複数通りの実露光時間のそれぞれについて、対応する画素の頻度値を求め、mビットのデジタルデータで表現されるダイナミックレンジを、この頻度値に応じた幅をもつ区間に按分し、個々の実露光時間ごとに得られるデジタルデータを、それぞれ対応する按分区間内に圧縮して割り当てるようにすればよい。
図14(a) ,(b) は、別な画像についての実露光時間分布図およびヒストグラムである。この画像では、実露光時間がT/4である画素の頻度値が最も大きくなっている。そのため、各ヒストグラムT,T/2,T/4,T/8の頻度値に比例するように、出力データの各区間の幅L1,L2,L3,L4を設定すると、図15に示すようなグラフが得られることになる。輝度データの512〜1023のレンジは、頻度値が最も大きな実露光時間がT/4である画素からの検出値が分布するレンジであり、出力データ上では、96〜240という最も広いレンジが対応づけられている。
本発明の一実施形態に係る固体撮像装置の基本構成を示すブロック図である。 図1に示す固体撮像装置内の1画素から出力される電圧値の変化の様子およびリセットのタイミングを示すグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/2における電圧値のモニタ操作を説明するグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/2における再リセット操作を説明するグラフである。 急峻な立ち上がりをもつ電圧増加が生じた様子を示すグラフである。 図5に示す電圧増加が生じた際に、1フレーム中の時刻t1+T/2における再リセット操作を説明するグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/4における電圧値のモニタ操作を説明するグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/4における電圧値のモニタ操作および時刻t2−T/4における再リセット操作を説明するグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/8における電圧値のモニタ操作および時刻t2−T/8における再リセット操作を説明するグラフである。 1フレーム中の時刻t1+T/8,t1+T/4,t1+T/2における電圧値のモニタ操作および時刻t2−T/2,t2−T/4,t2−T/8における再リセット操作を説明するグラフである。 本発明の変形例に係る再リセット操作を説明するグラフである。 図1に示すデータ出力部70によって求められた特定の画像についての実露光時間分布図(図(a) )およびヒストグラム(図(b) )である。 図12に示す統計量を考慮して得られたダイナミックレンジの圧縮処理を説明するグラフである。 図1に示すデータ出力部70によって求められた別な特定の画像についての実露光時間分布図(図(a) )およびヒストグラム(図(b) )である。 図14に示す統計量を考慮して得られたダイナミックレンジの圧縮処理を説明するグラフである。
符号の説明
10…行選択部
11…行選択ライン
20…列選択部
21…列選択ライン
30…画素配列部
31…読出信号ライン
40…検出制御部
41…リセット信号ライン
50…露光時間記憶部
60…タイマー部
70…データ出力部
A〜D2…電圧値の増加を示すグラフ
E…電圧値のフルレンジ
L1〜L4…区間の幅
P…画素
R1〜R5…リセット信号
T…1フレームの周期(標準露光時間)
t1…1フレームの開始時刻
t2…1フレームの終了時刻
tb,tc…電圧値が飽和する時刻

Claims (20)

  1. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
    前記画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
    選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
    を備える固体撮像装置において、
    前記検出制御部に、時刻t1+T/k(但し、k>2)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/kとなるように、時刻t2−T/kのタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
    個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
    個々の画素の検出値に前記実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
    を更に備えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
    前記画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
    選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
    を備える固体撮像装置において、
    前記検出制御部に、時刻t1+T/2 (nは2以上の自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
    個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
    個々の画素の検出値に前記実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
    を更に備えることを特徴とする固体撮像装置。
  3. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
    前記画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
    選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
    を備える固体撮像装置において、
    前記検出制御部に、時刻t1+T/2 (nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2 となるように、時刻t2−T/2 のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
    個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
    個々の画素の検出値に前記実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
    を更に備え、
    複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  4. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成される画素配列部と、
    前記画素配列部内の特定の画素を選択画素として選択する画素選択部と、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を計測するタイマー部と、
    選択画素を1フレームの開始時刻t1のタイミングでリセットするとともに、選択画素から1フレームの終了時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出す処理を行う検出制御部と、
    を備える固体撮像装置において、
    前記検出制御部に、時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、選択画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジ未満かつフルレンジの1/2を越えていた場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該選択画素を再リセットし、モニタした電圧値がフルレンジであった場合には、当該選択画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2(n+1)となるように、時刻t2−T/2(n+1)のタイミングで当該選択画素を再リセットする機能をもたせ、
    個々の画素について、それぞれ1フレーム分の実露光時間を示すデータを記憶する露光時間記憶部と、
    個々の画素の検出値に前記実露光時間を加味した値を撮像した画像データとして出力するデータ出力部と、
    を更に備えることを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項4に記載の固体撮像装置において、
    1つおきに連続した自然数からなる複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    T/2なる実露光時間を示すデータとして、値nを露光時間記憶部に記憶させることを特徴とする固体撮像装置。
  7. 請求項6に記載の固体撮像装置において、
    制御検出部が、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出す機能を有し、
    データ出力部が、個々の画素の実露光時間として記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力することを特徴とする固体撮像装置。
  8. 請求項6に記載の固体撮像装置において、
    制御検出部が、個々の画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出す機能を有し、
    データ出力部が、個々の画素の実露光時間として記憶されている値nを参照し、個々の画素の検出値を示すデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する圧縮処理を行い、この圧縮されたデータを、個々の画素の画素値を示す画像データとして出力することを特徴とする固体撮像装置。
  9. 請求項8に記載の固体撮像装置において、
    データ出力部が、各画素の実露光時間についての統計量を求め、この統計量を考慮した圧縮処理を実施することを特徴とする固体撮像装置。
  10. 請求項9に記載の固体撮像装置において、
    データ出力部が、複数通りの実露光時間のそれぞれについて、対応する画素の頻度値を求め、mビットのデジタルデータで表現されるダイナミックレンジを、前記頻度値に応じた幅をもつ区間に按分し、個々の実露光時間ごとに得られるデジタルデータを、それぞれ対応する按分区間内に圧縮して割り当てる圧縮処理を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    画素配列部が、MOSイメージセンサによって構成されていることを特徴とする固体撮像装置。
  12. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する方法であって、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
    時刻t1+T/k(但し、k>2)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/kとなるように、時刻t2−T/kのタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
    各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  13. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する方法であって、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
    時刻t1+T/2 (nは2以上の自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
    各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  14. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する方法であって、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
    時刻t1+T/2 (nは自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジの1/2を越えていた場合に、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2 となるように、時刻t2−T/2 のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
    各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにし、
    複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  15. リセット時からの受光量に応じて徐々に変化する電圧値を出力する機能をもった画素を、多数配列することにより構成された固体撮像装置を駆動する方法であって、
    時刻t1からt2に至る周期Tをもった1フレーム分の標準露光時間を設定し、各画素を時刻t1のタイミングでリセットするとともに、各画素から時刻t2のタイミングで出力される電圧値を当該画素についての当該フレームにおける検出値として取り出すようにし、
    時刻t1+T/2(nは自然数)のタイミングで、各画素から出力される電圧値をモニタし、モニタした電圧値がフルレンジ未満かつフルレンジの1/2を越えていた場合には、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2となるように、時刻t2−T/2のタイミングで当該画素を再リセットし、モニタした電圧値がフルレンジであった場合には、当該画素についての1フレーム分の実露光時間がT/2(n+1)となるように、時刻t2−T/2(n+1)のタイミングで当該画素を再リセットするようにし、
    各画素の検出値に当該検出値を得るのに要した実露光時間を加味した値を、撮像した画像データとして出力させるようにしたことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  16. 請求項15に記載の駆動方法において、
    1つおきに連続した自然数からなる複数通りのnを設定し、1フレーム内の複数通りのタイミングで電圧値のモニタを行い、過去に行われたモニタで再リセットのタイミング決定がなされていないことを条件として、再リセットのタイミング決定を行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  17. 請求項13〜16のいずれかに記載の駆動方法において、
    各画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出した後、当該検出値を得るのに要した実露光時間T/2の値nを参照し、前記mビットのデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、撮像した画像データとして出力させるようにしたことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  18. 請求項13〜16のいずれかに記載の駆動方法において、
    各画素の検出値をmビットのデジタルデータの形式で取り出した後、当該検出値を得るのに要した実露光時間T/2の値nを参照し、前記mビットのデジタルデータをnビットだけ左方向にシフトさせ、LSB側のnビット分に0を入れることにより得られる(m+n)ビットのデジタルデータを、mビットのデジタルデータに圧縮する圧縮処理を行い、この圧縮されたデータを、撮像した画像データとして出力させるようにしたことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  19. 請求項18に記載の駆動方法において、
    各画素についての検出値を得るのに要した実露光時間の統計量を求め、この統計量を考慮した圧縮処理を実施することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  20. 請求項19に記載の駆動方法において、
    複数通りの実露光時間のそれぞれについて、対応する画素の頻度値を求め、mビットのデジタルデータで表現されるダイナミックレンジを、前記頻度値に応じた幅をもつ区間に按分し、個々の実露光時間ごとに得られるデジタルデータを、それぞれ対応する按分区間内に圧縮して割り当てる圧縮処理を行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
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