JP4389466B2 - Hydraulic control device for transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、変速機の変速を制御する油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧制御式の変速機においては、変速制御用の動作部材と、この動作部材の動作を制御する油圧室とが設けられている。そして、油圧室に供給されるオイルの状態、具体的には、オイルの流量またはオイルの圧力を制御することにより、動作部材が動作して変速機の変速が制御される。このような油圧制御式の変速機の一例が、下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
この特許文献1に記載されている変速機はベルト式無段変速機である。すなわち、ベルト式無段変速機は、入力軸に設けられたプライマリプーリと、出力軸に設けられたセカンダリプーリと、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられたベルトとを有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、固定側プーリおよび可動側プーリを、共に有している。
【0004】
一方、ベルト式無段変速機を制御する油圧制御装置が設けられており、油圧制御装置は、プライマリプーリを制御する変速制御部を有している。この変速制御部は、増速用流量制御弁および減速用流量制御弁を有している。増速用流量制御弁の出力ポートは、プライマリプーリの油圧室に接続され、減速用流量制御弁のドレーンポートは、プライマリプーリの油圧室に接続される。また、プライマリプーリの油圧室に対して、増速用流量制御弁と減速用流量制御弁とが相互に並列に接続されている。また、増速用流量制御弁の出力ポートから流れ出るオイルの量を制御する増速用電磁弁が設けられている。さらに、減速用流量制御弁のドレーンポートから流れ出るオイルの量を制御する減速用電磁弁が設けられている。
【0005】
上記構成において、増速用電磁弁がオンされると、増速用流量制御弁の出力ポートから出たオイルがプライマリプーリの油圧室に供給されるとともに、減速用電磁弁がオフされて、減速用流量制御弁のドレーンポートからはオイルがドレーンされない。このようにして、プライマリプーリの油圧室のオイル量が増加して、油圧室の油圧の上昇によりプライマリプーリの溝幅が狭められる。その結果、プライマリプーリに対するベルトの巻き掛け半径が大きくなり、ベルト式無段変速機の変速比が小さくなるように(増速側に)変速される。
【0006】
これに対して、減速用電磁弁がオンされると、プライマリプーリの油圧室のオイルが、減速用流量制御弁のドレーンポートからドレーンされるとともに、増速用電磁弁がオフされて、増速用流量制御弁の出力ポートからは、プライマリプーリの油圧室に対してオイルが供給されない。このようにして、プライマリプーリの油圧室のオイル量が減少して、油圧室の油圧が低下し、プライマリプーリの溝幅が広くなる。その結果、プライマリプーリに対するベルトの巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機の変速比が大きくなるように(減速側に)変速する。
【0007】
また、いずれかの電磁弁が故障した場合、例えば、増速用電磁弁がオンした状態で故障した場合は、減速用電磁弁がオンされる。すると、減速用流量制御弁の制御圧が増速用流量制御弁に供給されて、増速用流量制御弁の出力ポートが閉じられる。一方、増速用電磁弁の制御圧が減速用流量制御弁に供給されており、減速用流量制御弁のドレーンポートも閉じられる。このようにして、プライマリプーリの油圧室のオイル量が保持される。その結果、変速比が固定されて、急減速や急増速を防止できるとされている。なお、無段変速機の変速制御装置として、特許文献1の他に特許文献2が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−182657号公報(段落番号0017ないし段落番号0032、段落番号0045ないし段落番号0057、図1ないし図3)
【特許文献2】
特開2001−280455号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている変速機の油圧制御装置においては、変速制御部の電磁弁が故障した場合は、変速比が固定されてしまうこととなり、変速比を変更することができなかった。
【0010】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、変速制御機能の一部が低下した場合でも、変速比を変更することができる変速機の油圧制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置とを有し、前記車両が位置する道路が登坂路であるか否かを判断する判断手段と、前記車両が位置する道路が登坂路であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、前記車両が位置する道路が登坂路ではないと判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項1の発明によれば、車両が位置する道路が登坂路であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、車両が位置する道路が登坂路ではないと判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0013】
請求項2の発明は、油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置とを有し、前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であるか否かを判断する判断手段と、前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2の発明によれば、変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0015】
請求項3の発明は、油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置とを有し、前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であるか否かを判断する判断手段と、
前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値未満であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3の発明によれば、変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値未満であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0017】
請求項4の発明は、複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機が車両に搭載されており、複数のプーリのうち少なくとも一つのプーリにおけるベルトの巻き掛け状態を調整する可動シーブが設けられており、油圧室にオイルを供給して前記可動シーブの動作を制御することにより、前記ベルト式無段変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置とを有し、前記ベルトが滑るか否かを判断する判断手段と、
前記ベルトが滑ると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、前記ベルトが滑らないと判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項4の発明によれば、ベルト式無段変速機のベルトが滑ると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御し、ベルトが滑らないと判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0019】
請求項5の発明は、請求項4の構成に加えて、前記判断手段には、前記車両が位置する道路が登坂路である場合は前記ベルトが滑ると判断し、前記車両が位置する道路が登坂路でない場合は前記ベルトが滑らないと判断する手段が含まれることを特徴とするものである。
【0020】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明と同様の作用が生じる他に、車両が位置する道路が登坂路である場合はベルトが滑ると判断され、車両が位置する道路が登坂路でない場合はベルトが滑らないと判断される。
【0021】
請求項6の発明は、請求項4の構成に加えて、前記判断手段には、前記ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定値以上である場合は前記ベルトが滑ると判断し、前記ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満である場合は前記ベルトが滑らないと判断する手段が含まれることを特徴とするものである。
【0022】
請求項6の発明によれば、請求項4の発明と同様の作用が生じる他に、ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定値以上である場合はベルトが滑ると判断され、ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満である場合はベルトが滑らないと判断される。
【0039】
各請求項の発明において、「変速を制御する」には、「変速比の制御およびトルク容量の制御」が含まれる。各請求項の発明において、「油圧室に供給されるオイルの流量」には、「流量制御装置から油圧室に供給されるオイルの量」と、「油圧室から流量制御装置を経由して排出されるオイルの量」と、「油圧室に存在するオイルの量」とが含まれる。さらに、各請求項において、「油圧室に供給されるオイルの圧力」には、「油圧室に供給される前のオイルの油圧」と、「油圧室の内部におけるオイルの油圧」とが含まれる。また、請求項13の発明において、ベルトの巻き掛け状態には、ベルトの巻き掛け半径が含まれる。
【0040】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図2に示す。図2に示す車両Veにおいては、駆動力源1と車輪2との間の動力伝達経路に、流体伝動装置3、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、ベルト式無段変速機6などが設けられている。駆動力源1としては、例えば、エンジンまたは電動機の少なくとも一方を用いることができる。電動機としては、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有するモータ・ジェネレータを用いることが可能である。この実施例では、駆動力源1として、主としてエンジンが用いられている場合について説明する。
【0041】
また、流体伝動装置3およびロックアップクラッチ4は、駆動力源1と前後進切り換え機構5との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とは相互に並列に配置されている。流体伝動装置3は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、ロックアップクラッチ4は、摩擦力により動力を伝達する装置である。前後進切り換え機構5は、入力部材に対する出力部材の回転方向を、選択的に切り換える装置である。
【0042】
ベルト式無段変速機6は、前後進切り換え機構5と車輪2との間の動力伝達経路に設けられている。ベルト式無段変速機6は、相互に平行に配置されたプライマリシャフト7およびセカンダリシャフト8を有している。このプライマリシャフト7にはプライマリプーリ9が設けられており、セカンダリシャフト8にはセカンダリプーリ10が設けられている。プライマリプーリ9は、プライマリシャフト7に固定された固定シーブ11と、プライマリシャフト7の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ12とを有している。そして、固定シーブ11と可動シーブ12との間に溝M1が形成されている。
【0043】
また、この可動シーブ12をプライマリシャフト7の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ12と固定シーブ11とを接近・離隔させる油圧サーボ機構13が設けられている。この油圧サーボ機構13は、油圧室19と、油圧室19のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフト7の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ12に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
【0044】
一方、セカンダリプーリ10は、セカンダリシャフト8に固定された固定シーブ14と、セカンダリシャフト8の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ15とを有している。そして、固定シーブ14と可動シーブ15との間にはV字形状の溝M2が形成されている。
【0045】
また、この可動シーブ15をセカンダリシャフト8の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ15と固定シーブ14とを接近・離隔させる油圧サーボ機構16が設けられている。この油圧サーボ機構16は、油圧室100と、油圧室100の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフト8の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ15に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。上記構成のプライマリプーリ9およびセカンダリプーリ10に、無端状のベルト17が巻き掛けられている。このベルト17は、金属製のリングに、円周方向に沿って金属製の駒(エレメント)を多数取り付けて構成されている。
【0046】
一方、ベルト式無段変速機6の油圧サーボ機構13,16およびロックアップクラッチ4、および前後進切り換え機構5を制御する機能を有する油圧制御装置18が設けられている。さらに、駆動力源1、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、ベルト式無段変速機6、油圧制御装置18を制御するコントローラとしての電子制御装置52が設けられており、この電子制御装置52は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0047】
この電子制御装置52に対しては、エンジン回転数、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブの開度、シフトポジション、プライマリシャフト7の回転数、セカンダリシャフト8の回転数、油圧制御装置18のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジンの吸入空気量、登坂路か否かなどを検知するセンサの信号が入力される。このセカンダリシャフト8の回転数に基づいて車速が求められる。電子制御装置52には各種のデータが記憶されており、電子制御装置52に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置52から、駆動力源1を制御する信号、ベルト式無段変速機6を制御する信号、前後進切り換え機構5を制御する信号、ロックアップクラッチ4を制御する信号、油圧制御装置18を制御する信号などが出力される。
【0048】
電子制御装置52に記憶されているデータとしては、変速機制御マップ、ロックアップクラッチ制御マップなどが挙げられる。この変速機制御マップには、変速比の制御マップ、トルク容量の制御マップ、流量制御と圧力制御との切り替えマップなどが含まれる。変速比制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ベルト式無段変速機6の変速比を設定するマップである。駆動力源1としてエンジンが用いられている場合は、ベルト式無段変速機6の変速比の制御により、エンジン回転数を最適燃費曲線に近づけるように制御できる。トルク容量制御マップは、変速比、伝達するべきトルクなどに基づいて、ベルト式無段変速機6のトルク容量を制御する場合に用いるマップである。さらに、流量制御と圧力制御との切り替えマップは、油圧室19,100の制御として、流量制御または圧力制御を選択的に切り替える場合に用いるマップである。また、ロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ4のトルク容量を設定するマップである。
【0049】
つぎに、図2に示す車両Veの作用を説明する。まず、駆動力源1の動力を車輪2に伝達する場合、つまり、正駆動の場合について説明する。ロックアップクラッチ4のトルク容量が所定値以下である場合は、駆動力源1の動力が、流体伝動装置3および前後進切り換え機構5を経由して、ベルト式無段変速機6のプライマリシャフト7に伝達される。プライマリシャフト7のトルクは、プライマリプーリ9、ベルト17、セカンダリプーリ10を介してセカンダリシャフト8に伝達される。具体的には、プライマリプーリ9のトルクがベルト17に伝達されると、そのトルクはエレメント同士の圧縮力に変換され、その圧縮力がセカンダリプーリ10に伝達されてトルクに変換される。そして、セカンダリシャフト8のトルクが車輪2に伝達されて駆動力が発生する。
【0050】
ここで、ベルト式無段変速機6の変速制御を説明する。まず、油圧サーボ機構13の油圧室19の油圧に基づいて、プライマリプーリ9の可動シーブ12を軸線方向に動作させる推力が調整される。また、油圧サーボ機構16の油圧室(図示せず)の油圧により、セカンダリプーリ10の可動シーブ15を軸線方向に動作させる推力(挟圧力)が調整される。そして、可動シーブ12の軸線方向の動作に応じて溝M1の幅が変化し、可動シーブ15の軸線方向の動作に応じて溝M2の幅が変化する。
【0051】
上記のようにして、溝M1の幅が調整されると、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径と、セカンダリプーリ10におけるベルト17の巻き掛け半径との比が変化する。その結果、プライマリシャフト7とセカンダリシャフト8との間の回転速度の比、すなわち変速比が変化する。具体的には、油圧サーボ機構13の油圧室19のオイル量が増加するか、または油圧室19の油圧が高められて溝M1の幅が狭められると、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が大きくなり、ベルト式無段変速機6の変速比が小さくなるように変速する。これに対して、油圧サーボ機構13の油圧室19のオイル量が減少するか、または油圧室19の油圧が低下すると、ベルト17の張力により溝M1の幅が広げられて、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機6の変速比が大きくなるように変速する。
【0052】
また、この変速制御に伴い溝M2の幅が調整されると、ベルト17に作用する挟圧力およびベルト17の張力が変化し、かつ、プライマリシャフト7とセカンダリシャフト8との間で伝達されるトルクの容量が制御される。具体的には、油圧サーボ機構16の油圧室100の油圧が高められるか、または油圧室100のオイル量が増加して、ベルト17に作用する挟圧力が増加すると、ベルト17のトルク容量が増加する。これに対して、油圧サーボ機構16の油圧室100の油圧が低下するか、または油圧室100のオイル量が減少して、ベルト17に作用する挟圧力が減少すると、ベルト17のトルク容量が低下する。
【0053】
このように、正駆動の場合は、ベルト式無段変速機6の変速比を、主としてプライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径に基づいて制御することが可能であるが、ベルト式無段変速機6の変速比は、プライマリプーリ9の回転速度と、セカンダリプーリ10の回転速度との比であるため、セカンダリプーリ10におけるベルト17の巻き掛け半径も、ベルト式無段変速機6の変速比に事実上は影響を及ぼす。言い換えれば、セカンダリプーリ10の油圧室100のオイル量または油圧を制御することにより、ベルト式無段変速機6の変速比を制御することも可能である。
【0054】
また、ベルト式無段変速機6のトルク容量は、主としてセカンダリプーリ10からベルト17に作用する挟圧力に基づいて制御することが可能であるが、ベルト17はプライマリプーリ9およびセカンダリプーリ10に巻き掛けられているため、プライマリプーリ9からベルト17に作用する挟圧力も、ベルト式無段変速機6のトルク容量に事実上は影響を及ぼす。言い換えれば、プライマリプーリ9の油圧室19の油圧を制御することにより、ベルト式無段変速機6のトルク容量を制御することも可能である。
【0055】
ここで、エンジントルクがプライマリプーリ9を経由してセカンダリプーリ10に伝達される場合において、主としてセカンダリプーリ10でベルト式無段変速機6のトルク容量を制御する理由は、以下のとおりである。前述のように、ベルト17は、エレメント同士の圧縮力により動力伝達をおこなうものであるため、ベルト17の回転方向において、プライマリプーリ9から離れてセカンダリプーリ10に巻き付く部分では、エレメント同士に作用する圧縮力が高く、セカンダリプーリ10から離れてプライマリプーリ9に巻き付く部分では、エレメント同士の圧縮力は低い。このため、ベルト17の円周方向(回転方向)において、エレメント同士に所定値以上の圧縮力が作用する部分の長さは、プライマリプーリ9に巻き付いている部分よりもセカンダリプーリ10に巻き付いている部分の方が長くなり、プライマリプーリ9よりもセカンダリプーリ10の方が、トルク容量の管理および制御を、容易、かつ、高精度に実行できるからである。
【0056】
つぎに、車両Veが惰力走行し、かつ、車両Veの運動エネルギが、車輪2からベルト式無段変速機6を経由して駆動力源1に伝達される場合、つまり、逆駆動の場合について説明する。駆動力源1としてエンジンを用いている場合は、逆駆動によりエンジンブレーキ力が発生する。また、駆動力源1として電動機を用いている場合は、車両Veの運動エネルギを電動機に伝達して、電動機を発電機として機能させ、その電力を蓄電装置に蓄電することも可能である。このような制御により、いわゆる回生制動力が生じる。
【0057】
ところで、図2に示す車両Veにおいては、油圧制御装置18のうち、油圧室19にオイルを供給する油圧回路として各種の構成を採用することができる。以下、これらの油圧回路の構成例を順次説明する。
【0058】
(第1の構成例)
この第1の構成例に相当する油圧回路を、図1に基づいて説明する。まず、オイルポンプ(図示せず)から吐出されたオイルが供給される油路20が形成されている。上記オイルポンプは、駆動力源1の動力、または、駆動力源1とは別個に設けられた電動機(図示せず)により駆動される。一方、油圧サーボ機構13の油圧室19には、油路21が接続されている。そして、油路20と油路21との間には、レシオコントロールバルブ22が設けられている。
【0059】
このレシオコントロールバルブ22は、入力ポート23と、出力ポート24と、第1の制御ポート25および第2の制御ポート26と、ポート27と、スプール(図示せず)を所定方向に付勢する弾性部材28とを有している。そして、入力ポート23と油路20とが接続され、出力ポート24と油路21とが接続されている。また、第1の制御ポート25および第2の制御ポート26に入力される油圧により、弾性部材28の付勢力とは逆向きに、スプールを付勢する力が発生する。
【0060】
さらに、第1の制御ポート25には油路29が接続され、油路29は、第1のソレノイドバルブ30に接続されている。この第1のソレノイドバルブ30は、スプール(図示せず)と、スプールを所定方向に付勢する弾性部材31と、入力ポート32と、出力ポート33と、ドレーンポート34とを有し、出力ポート33と油路29とが接続されている。また、出力ポート33にはフィードバック油路35が接続されており、フィードバック油路35の油圧により、弾性部材31の付勢力と同じ向きの力が、第1のソレノイドバルブ30のスプールに作用するように構成されている。この第1のソレノイドバルブ30は、非通電状態では、入力ポート32と出力ポート33とが遮断され、出力ポート33の油圧Psol1が零となる一方、通電電流が増加することに伴い、入力ポート32と出力ポート33との開度が増して、油圧Psol1が上昇する特性を備えたバルブ、いわゆる、ノーマルクローズ形式のソレノイドバルブである。
【0061】
前記油路20には油路36が接続されている一方、レシオコントロールバルブ22のポート27に接続する油路37が設けられている。そして、油路36と油路37との間に、シーブ圧コントロールバルブ38が設けられている。シーブ圧コントロールバルブ38は、スプール(図示せず)と、スプールを所定方向に付勢する弾性部材39と、入力ポート40と、出力ポート41と、ドレーンポート42と、制御ポート44とを有している。そして、入力ポート40と油路36とが接続され、出力ポート41と油路37とが接続されている。
【0062】
また、出力ポート41に接続されたフィードバック油路43が設けられており、フィードバック油路43の油圧により、弾性部材39の付勢力と同じ向きの力が、シーブ圧コントロールバルブ38のスプールに作用する。また、制御ポート44に作用する油圧により、弾性部材39の付勢力とは逆向きの力が、シーブ圧コントロールバルブ38のスプールに作用する。
【0063】
一方、制御ポート44には油路45を介して第2のソレノイドバルブ46が接続されている。第2のソレノイドバルブ46は、スプール(図示せず)と、スプールを所定方向に付勢する弾性部材47と、入力ポート48と、出力ポート49と、ドレーンポート50とを有し、出力ポート49と油路45とが接続されている。また、出力ポート49にはフィードバック油路51が接続されており、フィードバック油路51の油圧により、弾性部材47の付勢力とは逆向きの力が、第2のソレノイドバルブ46のスプールに作用するように構成されている。この第2のソレノイドバルブ46は、非通電状態では、入力ポート48と出力ポート49との開度が増加して高い油圧Psol2を発生する一方、通電電流が増加することに伴い、入力ポート48と出力ポート49との開度が低下して、油圧Psol2が低下する特性を備えたバルブ、いわゆる、ノーマルオープン形式のソレノイドバルブである。
【0064】
つぎに、図1に示す油圧回路を図2のシステムに用いた場合の作用を説明する。まず、オイルポンプから吐出されたオイルの油圧が、調圧弁(図示せず)により所定の油圧、すなわち、ライン圧PLに調圧されるとともに、そのオイルが油路20を経由して、レシオコントロールバルブ22の入力ポート23に供給される。ここで、図1の油圧回路においては、第1のモードおよび第2のモードを選択可能である。この第1のモードは、通常走行時、例えば、第1のソレノイドバルブ30の機能が正常である場合に選択される。第1のモードが選択されると、第1のソレノイドバルブ30および第2のソレノイドバルブ46に対して通電される。すると、第1のソレノイドバルブ30では、通電電流に応じた磁気吸引力が発生して、弾性部材31の付勢力に抗してスプールが動作し、入力ポート32と出力ポート33とが連通される。
【0065】
ここで、第1のソレノイドバルブ30の入力ポート32には、モジュレータ圧Pmodに調圧されたオイルが供給されており、入力ポート32のオイルが、出力ポート33を経由して油路29に供給される。なお、モジュレータ圧Pmodは、例えば、車速およびアクセル開度などに基づいて調圧される。また、フィードバック油路35の油圧により、弾性部材31の弾性力と同じ向きの力が、第1のソレノイドバルブ30のスプールに作用する。そして、油路29の油圧が上昇すると、入力ポート32と出力ポート33との連通面積が狭められる。
【0066】
このようにして、第1のソレノイドバルブ30の出力ポート33の油圧Psol1が調圧され、その油圧Psol1が、レシオコントロールバルブ22の第1の制御ポート25に作用する。なお、第1のモードが選択された場合は、第2の制御ポート26のフェール圧Pfail は零に制御される。
【0067】
一方、第2のソレノイドバルブ46では、通電電流に応じた磁気吸引力が発生して、弾性部材47の付勢力に抗してスプールが動作し、入力ポート48と出力ポート49とが遮断され、出力ポート49とドレーンポート50とが連通される。このため、入力ポート48のオイルは、油路45には供給されないとともに、油路45のオイルがドレーンポート50を経由してオイルパン53にドレーンされて、油路45の油圧Psol2は零となっている。
【0068】
前記レシオコントロールバルブ22においては、第1の制御ポート25の油圧Psol1に対応する付勢力と、弾性部材28の付勢力とが、スプール(図示せず)に逆向きに作用しており、2つの付勢力同士の相対関係により、スプールが動作する。このスプールの動作により、出力ポート24から出るオイルの流量が制御される。例えば、油圧Psol1が低下するほど、入力ポート23と出力ポート24との連通面積が拡大される。その結果、油路20から油路21に供給されるオイル量が増加し、油圧室19の油圧が高められて、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が大きくなる。すなわち、ベルト式無段変速機6の変速比が小さくなるように変速する。
【0069】
これに対して、油圧Psol1が高くなるほど、出力ポート24とドレーンポート27との連通面積が拡大される。また、前述のように第2のソレノイドバルブ46に対する通電制御により、油路45から制御ポート44に作用する油圧Psol2が零となっている。このため、シーブ圧コントロールバルブ38においては、弾性部材39の付勢力によりスプールが動作して、出力ポート41とドレーンポート42とが連通され、入力ポート40が閉じられている。したがって、油圧室19のオイルは、油路21、レシオコントロールバルブ22、油路37、シーブ圧コントロールバルブ38を経由して、オイルパン53にドレーンされる。
【0070】
このようにして、油圧室19のオイル量が減少して油圧室19の油圧が低下し、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が小さくなる。すなわち、ベルト式無段変速機6の変速比が大きくなるように変速する。なお、この第1のモードが選択されている場合において、油圧室19のオイル量を略一定量に制御すれば、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が略一定に維持される。すなわち、ベルト式無段変速機6の変速比が略一定に制御される。このように、第1のモードが選択された場合は、レシオコントロールバルブ22が流量制御弁として機能し、そのレシオコントロールバルブ22の流量制御機能により、ベルト式無段変速機6の変速比が制御される。
【0071】
つぎに、前記第2のモードについて説明する。この第2のモードは、例えば、第1のソレノイドバルブ30の機能が低下した場合(フェールした場合)に選択される。第1のソレノイドバルブ30がフェールすると、入力ポート32と出力ポート33とが遮断されるため、第1の制御ポート25に作用する油圧Psol1は零となる。また、第2のモードが選択されると、第2の制御ポート26にフェール圧Pfail が入力される。
【0072】
さらに、第2のモードが選択されると、第1のモードが選択された場合よりも、制御ポート44に作用する油圧Psol2が高くなるように、第2のソレノイドバルブ46に対する通電電流が制御される。この第2のソレノイドバルブ46への通電電流の制御により、レシオコントロールバルブ22および油路21を経由して油圧室19に供給されるオイルの油圧Pin が制御される。すなわち、シーブ圧コントロールバルブ38が、いわゆる圧力制御弁として機能する。
【0073】
このように、第1の構成例によれば、ベルト式無段変速機6の変速比を制御する場合に、油圧室19に供給されるオイルの流量を制御して変速比を制御する第1のモードと、油圧室19の油圧を制御して変速比を制御する第2のモードとを、選択的に切り換えることができる。したがって、第1のソレノイドバルブ30がフェールした場合でも、第2のモードを選択することにより、ベルト式無段変速機6の変速比を変更できる。したがって、車両Veの駆動力の過不足を抑制できドライバビリティが向上する。言い換えれば、圧力制御によりベルト式無段変速機6の変速比を制御して車両Veが走行すること、つまり、走行リンプフォーム走行をおこなうことができ、ドライバビリティが向上する。
【0074】
また、第1のソレノイドバルブ30のフェールが発生した場合は、第2の制御ポート26にフェール圧Pfail を入力して、ベルト式無段変速機6の変速比が小さくなるように変速する。したがって、第1のソレノイドバルブ30のフェール時に、「ベルト式無段変速機6の変速比が急激に大きくなり、車両の挙動が急激に変化し、ショックとして体感されること。」を防止でき、ドライバビリティが向上する。
【0075】
(第2の構成例)
つぎに、油圧室19にオイルを供給する油圧回路の他の構成例を、図3に基づいて説明する。なお、図3の構成を示す符号において、図1の構成の符号と同じものは、図1および図3の構成が同じであることを意味している。
【0076】
図3に示す第1のソレノイドバルブ30においては、フィードバック油路35Aの油圧により、第1のソレノイドバルブ30のスプールを、弾性部材31の付勢力とは逆向きに付勢する力が発生するように構成されている。第1のソレノイドバルブ30が非通電状態である場合に、入力ポート32と出力ポート33とが開かれて、最大の油圧Psol1が発生する一方、第1のソレノイドバルブ30に供給される電力の電流が低下するほど、油圧Psol1が上昇する特性を備えたバルブ、いわゆるノーマルオープン形式のバルブである。また、レシオコントロールバルブ22には第1の制御ポート25が設けられており、前述した第2の制御ポート26は設けられていない。図3のその他の構成は、図1の構成と同じである。
【0077】
つぎに、図3の油圧回路を、図2のシステムに用いる場合の作用を説明する。この図3の油圧回路においては、第1のモードおよび第3のモードを選択できる。第1のモードは、車両Veの車速が、車速センサにより検知できるような車速以上である場合に選択される。この第1のモードが選択された場合は、第1のソレノイドバルブ30および第2のソレノイドバルブ46に対する通電がおこなわれる。第1のソレノイドバルブ30に対する通電電流を制御して、油路29の油圧Psol1を制御することにより、油路20から油圧室19に供給されるオイルの流量を制御する作用と、これらの作用によりベルト式無段変速機6の変速比が制御される作用は、第1の構成例と同じである。また、第2のソレノイドバルブ46への通電電流に基づいて、油路45の油圧Psol2が零に制御される点も、第1の構成例と同じである。
【0078】
つぎに、第3のモードが選択された場合について説明する。この第3のモードは、例えば、車両Veの車速が、車速センサにより検知できないような極低車速である場合に選択される。この第3のモードが選択された場合は、第1のソレノイドバルブ30の出力油圧Psol1が高められて、レシオコントロールバルブ22の入力ポート23と出力ポート24とが遮断され、かつ、出力ポート24とポート27とが連通される。このため、油路20のオイルは、入力ポート23を経由しては油路21には供給されない。
【0079】
さらに、第3のモードが選択された場合は、第2のソレノイドバルブ46の出力ポート49の油圧Psol2が変化させられて、その油圧Psol2に応じてシーブ圧コントロールバルブ38のスプールが動作し、油路36から油路37に供給されるオイルの油圧が調圧される。油路37に供給されたオイルは、レシオコントロールバルブ22のポート27および出力ポート24を経由して油路21に流れ込み、ついで、油路21のオイルが油圧室19に供給される。このように、第3のモードが選択された場合は、まず、レシオコントロールバルブ22の状態が、油圧室19のオイルをポート27からドレーンされ、ベルト式無段変速機6の変速比が大きくなるような変速が実行される場合に対応する状態(減速側)となる。そして、油路36のライン圧PLを、シーブ圧コントロールバルブ38により調圧して油圧室19に供給することにより、ベルト式無段変速機6の変速比を制御している。
【0080】
以上のように、第2の構成例においても、ベルト式無段変速機6の変速比を制御する場合に、油圧室19に供給されるオイルの流量を制御して変速を実行する第1のモードと、油圧室19に供給されるオイルの油圧を制御して変速を実行する第3のモードとを、選択的に切り換えることができる。したがって、第1の構成例と同様の効果を得られる。
【0081】
ところで、流量制御によりベルト式無段変速機6の変速比を制御する場合と、油圧制御によりベルト式無段変速機6の変速比を制御する場合とを比較すると、油圧制御によりベルト式無段変速機6の変速比を制御する場合の方が、プライマリプーリ9に与えられる推力が安定し、ベルト17のトルク容量の制御安定性が高い。そこで、車両Veの車速が極低車速である場合に第3のモードを選択すれば、伝達するべきトルクが大きい場合でも、ベルト17が滑ることを抑制でき、ベルト17、プライマリプーリ9、セカンダリプーリ10の耐久性の低下を抑制できるとともに、車両Veの発進時における駆動力不足または駆動力変化を抑制でき、ドライバビリティが向上する。
【0082】
(第3の構成例)
つぎに、油圧室19にオイルを供給する油圧回路の他の構成例を、図4に基づいて説明する。この第3構成例においては、第1のソレノイドバルブ30としてノーマルオープン形式のソレノイドバルブが用いられており、レシオコントロールバルブ22には第2の制御ポート26は設けられていない。なお、図4の構成を示す符号において、図1および図3の構成の符号と同じものは、図4の構成と、図1および図3の構成とが同じであることを意味している。
【0083】
この図4に示す油圧回路は、ロックアップクラッチ4のトルク容量を制御する油圧室54を有している。また、油圧室54の油圧を制御するロックアップリレーバルブ55が設けられている。このロックアップリレーバルブ55は、弾性部材56により所定方向に付勢されるスプール(図示せず)と、入力ポート57と、第1の出力ポート58および第2の出力ポート59と、ドレーンポート60と、スプールに対して弾性部材56の付勢力とは逆向きの付勢力を与える制御ポート61とを有している。
【0084】
そして、入力ポート57と、シーブ圧コントロールバルブ38の出力ポート41とが油路37により接続されている。また、第1の出力ポート58と油圧室54とが油路62により接続されている。さらに、第2の出力ポート59と、レシオコントロールバルブ22のポート27とが油路63により接続されている。さらに、ドレーンポート60はオイルパン53に接続されている。
【0085】
つぎに、図4の油圧回路を図2のシステムに適用した場合の作用を説明する。この図4の油圧回路においては、第1のモードおよび第3のモードを選択可能である。第1のモードは、車両Veの車速が、車速センサにより検知できる所定車速以上である場合に選択される。この第1のモードが選択された場合は、第1のソレノイドバルブ30および第2のソレノイドバルブ46に通電される。すると、第2の構成例と同様の作用により油圧Psol1が制御され、レシオコントロールバルブ22の流量制御機能により、ベルト式無段変速機6の変速比が制御される。
【0086】
一方、第2のソレノイドバルブ46に対する通電電流の制御により、油路45のPsol2が高められる。このため、シーブ圧コントロールバルブ38のスプールが、弾性部材39の付勢力に抗して動作し、入力ポート40と出力ポート41とが連通される。したがって、油路20のオイルは、油路36、シーブ圧コンロトールバルブ38を経由して油路37に供給される。
【0087】
また、第1のモードが選択された場合は、ロックアップリレーバルブ55の制御ポート61に入力される油圧Psl が高められる。その結果、ロックアップリレーバルブ55のスプールが、弾性部材56の付勢力に抗して動作し、入力ポート57と第1の出力ポート58とが連通される一方、第2の出力ポート59とドレーンポート60とが連通される。すると、油路37のオイルがロックアップリレーバルブ55、油路62を経由して油圧室54に供給される。このようにして、油圧室54の油圧が上昇し、ロックアップクラッチ4の係合圧が高められる。
【0088】
なお、この第3の構成例で第1のモードが選択されている場合に、油圧Psol1が低下されると、レシオコントロールバルブ22は第1の構成例で第1のモードが選択された場合と同様に動作し、ベルト式無段変速機6の変速比が小さくなるように変速される。
【0089】
これに対して、第3のモードは、車両Veの車速が、車速センサにより検知することが不可能な極低車速以下である場合に選択される。この第3のモードが選択された場合は、第1のソレノイドバルブ30およびレシオコントロールバルブ22の状態が、第2の構成例と同じに制御される。その結果、油路36から油路37に供給されるオイルの油圧が、第2の構成例と同様にシーブ圧コントロールバルブ38で調圧される。
【0090】
また、第3のモードが選択された場合は、油圧Psl が低下させられて、入力ポート57と第2の出力ポート59とが連通される。すると、油路37のオイルがロックアップリレーバルブ55、油路63、レシオコントロールバルブ22、油路21を経由して油圧室19に供給される。このようにして、シーブ圧コントロールバルブ38により調圧された油圧Pin により、ベルト式無段変速機6の変速比が制御される。一方、油圧室54のオイルは、油路62、ロックアップリレーバルブ55を経由してオイルパン53にドレーンされて、ロックアップクラッチ4の係合圧が低下する。
【0091】
以上のように、第3の構成例においても、レシオコントロールバルブ22の機能により、油圧室19に供給するオイルの流量を制御して、ベルト式無段変速機6の変速比を制御する第1のモードと、シーブ圧コントロールバルブ38により、油圧室19に供給するオイルの油圧Pin を制御して、ベルト式無段変速機6の変速比を制御する第3のモードとを、選択的に切り換えることができる。したがって、第1の構成例と同様の効果を得られる。また、車両Veの車速が極低車速である場合に、第3のモードを選択すれば、第2の構成例と同様の理由により、第2の構成例と同様の作用効果を得られる。
【0092】
また、電子制御装置52から出力される信号により第2のソレノイドバルブ46の油圧Psol2が制御されるように構成されており、その油圧Psol2が作用する制御ポート44を有するシーブ圧コントロールバルブ38は、ロックアップクラッチ4の油圧室54に供給されるオイルの油圧を制御する機能と、プライマリプーリ9の油圧室19に供給されるオイルの油圧を制御する機能とを兼備している。したがって、油圧室19の油圧を制御するために、新たな部品を設ける必要がなく、装置の大型化・大重量化を抑制できるとともに、油圧制御装置18の製造コストの上昇を抑制できる。
【0093】
(第4の構成例)
つぎに、油圧室19にオイルを供給する油圧回路の他の構成例を、図5に基づいて説明する。この第4の構成例において、第2の構成例と同じ構成については、第2の構成例と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0094】
この第4の構成例においては、レシオコントロールバルブ22の状態として、油路21と油路20および油路37とを遮断する第1の状態と、油路21と油路20とを遮断し、かつ、油路21と油路37とを連通する第2の状態と、油路20と油路21とを連通し、かつ、油路21と油路37とを遮断する第3の状態とを選択することができる。上記第2の状態において、レシオコントロールバルブ22の第1の制御ポート25に作用する油圧Psol1を略一定圧に制御して、油路21とポート27との連通面積(開度)を略一定に制御することができる。すなわち、油路21とポート27との連通面積を、全開と全閉との間に制御することができる。そして、シーブ圧コントロールバルブ38の制御ポート44に作用する油圧Psol2を制御して、油路37の油圧PMを変化させる制御を実行することができる。このような制御を実行し、かつ、油圧室19の油圧Ps>油路37の油圧PMに制御すれば、油圧室19のオイルが、油路21、油路37を経由してオイルポンプ53にドレーンされる。
【0095】
この第4の構成例においては、油圧室19の油圧Psから油路37の油圧PMを除した差圧を変化させることにより、油圧室19から排出されるオイルの流量を制御することができる。すなわち、この第4の構成例では、レシオコントロールバルブ22およびシーブ圧コントロールバルブ38の両方を制御することにより、油圧室19からドレーンされるオイル量を、高精度に制御することができる。
【0096】
なお、上記の各構成例および図1、図3ないし図5においては、プライマリプーリ9の油圧室19のオイル量を制御するモードと、油圧室19の油圧を制御するモードとを選択的に切り換える例について説明しているが、この発明を、セカンダリプーリ10の油圧室100の油圧を制御するモードと、油圧室100のオイル量を制御するモードとを選択的に切り換える場合にも適用できる。このセカンダリプーリ10は、主としてベルト式無段変速機6のトルク容量を制御する機能を有している。このため、この発明をセカンダリプーリ10の油圧室100のオイル供給状態の制御に用いる場合は、例えば、主として圧力制御により油圧室100の油圧を制御するモードを選択し、圧力制御により油圧室100の油圧を制御できないような場合、または圧力制御により油圧室100の油圧を制御することが適当でない場合に、油圧室100のオイル量を制御するモードを選択することも可能である。
【0097】
つぎに、上記の油圧回路を用いて、油圧室のオイル量を制御する流量制御モードと、油圧室の油圧を制御する圧力制御モードとを選択的に切り換える制御例を、順次説明する。
【0098】
(第1の制御例)
この第1の制御例は、プライマリプーリ9の油圧室19の制御として、圧力制御または流量制御を選択する制御例であり、セカンダリプーリ10の油圧室100の制御は、油圧制御に限定されるものとする。また、この第1の制御例は正駆動時におこなわれる。この第1の制御例を図6のフローチャートに基づいて説明する。図6のフローチャートにおいては、まず、現在の実車速が所定車速V0 以下であるか否かが判断される(ステップS1)。ここで、所定車速V0 としては、車速センサによる読み取り下限車速が挙げられる。このステップS1で否定的に判断された場合はフラグをオフする(ステップS2)。このフラグとは、圧力制御を実行するためのフラグである。このステップS2についで、油圧室19に供給されるオイルの流量制御を実行し(ステップS3)、前述のステップS1に戻る。
【0099】
前記ステップS1で肯定的に判断された場合は、車両Veが位置する(走行する)道路が登坂路であるか否かが判断される(ステップS4)。道路が平坦路または降坂路であれば、ステップS4で否定的に判断される。この場合は、プライマリプーリ9でベルト17の滑りが生じる可能性が低いため、ステップS2に進む。これに対して、ステップS4で肯定的に判断された場合は、圧力制御を実行するフラグがオンされているか否かが判断される(ステップS5)。
【0100】
このステップS5で否定的に判断された場合は、
T0 (n)=T0 (n−1)+ΔT0
の処理を実行する(ステップS6)。ここで、“T0 ”は、後述する図7のマップを用いて流量制御または圧力制御を選択的に切り換える際のタービントルクのしきい値、具体的には、駆動力源1からプライマリシャフト7に伝達されるトルクのしきい値であり、“n”は、図6の制御ルーチンの実行回数のカウンタであり、“ΔT0 ”は、圧力制御を実行するべき領域の増加分であり、“T0 (n−1)”は、前回の制御ルーチン実行時におけるタービントルクのしきい値である。上記のステップS6についで、圧力制御を実行するフラグがオンされ(ステップS7)、かつ、油圧室19の圧力制御を実行し(ステップS8)、ステップS1に戻る。
【0101】
一方、前記ステップS5で肯定的に判断された場合は、
T0 (n)=T0 (n−1)
の処理を実行するとともに(ステップS9)、ステップS7に進み、圧力制御を実行するフラグのオンを継続する。
【0102】
上記の制御において、制御ルーチンの初回実行時におけるnの初期値は
n=1
に設定され、制御ルーチンの初回実行時におけるフラグはオフに設定され、制御ルーチンの初回実行時におけるタービントルクのしきい値は、
T0 (1)=T0_int
に設定される。
【0103】
上記の制御例において、流量制御または圧力制御を選択的に切り換える場合に用いるマップの一例を、図7に示す。図7に示すマップにおいては、車速およびタービントルクをパラメータとして、流量制御領域A1と圧力制御領域B1とが設定されている。具体的には、車速V0 以下であり、かつ、タービントルクのしきい値T0 以下である領域に圧力制御領域B1が設定され、圧力制御領域B1以外の領域に流量制御領域A1が設定されている。そして、圧力制御領域B1を決めるタービントルクのしきい値T0 は、前述の増加分ΔT0 に応じて変化する。
【0104】
以上のように、図6の制御例において、ステップS1で肯定的に判断された場合は、プライマリシャフト7の回転数を検知することが困難であり、油圧室19の制御として流量制御を実行したのでは、プライマリプーリ9でベルト17の滑りが生じる可能性がある。そこで、第1の制御例によれば、ステップS1で肯定的に判断されてステップS8に進み、油圧制御を選択することが可能である。したがって、ベルト17の滑りを可及的に抑制することができる。一方、ステップS4で肯定的に判断された場合は、車両Veの走行負荷により、プライマリプーリ9でベルト17の滑りが生じる可能性がある。そこで、ステップS8で油圧制御を選択することにより、ベルト式無段変速機6のトルク容量を増加させれば、ベルト17の滑りを可及的に抑制することができる。
【0105】
なお、ステップS1で肯定的に判断された場合に、ステップS4,S5,S6,S9を省略し、ステップS7に進む制御ルーチンを採用することも可能である。また、ステップS1を省略する制御ルーチンを採用することも可能である。ここで、図6に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS4が、この発明の判断手段に相当し、ステップS8が、この発明の第1モード選択手段に相当し、ステップS3が、この発明の第2モード選択手段に相当する。
【0106】
(第2の制御例)
この第2の制御例も、正駆動時に実行される制御である。また、プライマリプーリ9の油圧室19の制御として、圧力制御または流量制御を選択する制御例であり、セカンダリプーリ10の油圧室100の制御は、油圧制御に限定されるものとする。この第2の制御例を、図8に基づいて説明する。まず、ベルト式無段変速機6の変速比γが、所定変速比γ0 以上であるか否かが判断される(ステップS11)。このステップS11で否定的に判断された場合は、プライマリプーリ9でベルト17が滑る可能性が低いため、油圧室19の制御として流量制御を選択し(ステップS12)、かつ、圧力制御を実行するフラグをオフし(ステップS13)、ステップS11に戻る。
【0107】
一方、前記ステップS11で肯定的に判断された場合は、圧力制御を実行するフラグがオンされているか否かが判断され(ステップS14)、ステップS14で否定的に判断された場合は、油圧室19の制御として圧力制御を選択し(ステップS15)、かつ、圧力制御を実行するフラグをオンし(ステップS16)、ステップS11に戻る。また、ステップS14で肯定的に判断されるということは、現在、圧力制御が実行されていることになるため、ステップS11に戻る。
【0108】
この第2の制御例によれば、ベルト式無段変速機11の変速比が所定変速比以上である場合、つまり、ベルト式無段変速機11で伝達するトルクが所定値以上となる場合は、油圧室19の制御として圧力制御を実行し、プライマリプーリ9におけるベルト17の滑りを抑制することができる。
【0109】
なお、図8のステップS11において、ベルト式無段変速機6の変速比γが、所定変速比γ0 以上であるか否かの判断以外に、減速中、つまり、変速比を大きくするような変速を実行中であるか否かを判断することも可能である。この場合、これら2種類の判断のうち、少なくとも一方を実行することが可能である。ステップS11で、ベルト式無段変速機6の減速中であるか否かの判断を実行する場合は、ステップS11で肯定的に判断された場合はステップS14に進み、ステップS11で否定的に判断された場合はステップS12に進む。このように、ステップS11で減速中であるか否かを判断すれば、減速中には油圧室19が圧力制御されるため、“プライマリプーリ9の溝M1の幅が急激に広がってベルト17が滑る不具合”を抑制することが可能である。ここで、図8に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS11が、この発明の判断手段に相当し、ステップS16が、この発明の第1モード選択手段に相当し、ステップS13が、この発明の第2モード選択手段に相当する。
【0110】
(第3の制御例)
この第3の制御例は、プライマリプーリ9の油圧室19の制御として、圧力制御または流量制御を選択可能であり、かつ、セカンダリプーリ10の油圧室100の制御として、圧力制御または流量制御を選択可能な場合に相当する制御例である。この第3の制御例を図9のフローチャートに基づいて説明する。まず、変速速度要求が所定値V以上であるか否かが判断される(ステップS21)。
【0111】
ベルト式無段変速機6の変速速度は、可動シーブ12に加えられる軸線方向の推力(Pin)の偏差と、変速時におけるプライマリシャフト7の回転数とで決まる。このため、変速速度要求は、たとえば、次式により算出することが可能である。
dx/dt=(B(γ)K(γ)tanθ)/Ain×Nin×(Win−Win*
【0112】
ここで、“dx/dt”は、可動シーブ12の軸線方向の移動量の時間微分値であり、この時間微分値を変速速度要求として取り扱うことが可能である。また、“B(γ)”、“K(γ)”は変速比の係数であり、“Ain”は、可動シーブ12のベルト接触面の面積であり、“Nin”はプライマリシャフト7の回転数であり、“Win”は油圧室19の油圧である。そして、前記推力は、
Pin=Win/Ain
で算出される。なお、変速速度要求は、プライマリシャフト7の回転数の目標値(Nin)と、プライマリシャフト7の実回転数との偏差から判断することも可能である。
【0113】
このベルト式無段変速機6の変速応答性を、図10の線図を参照して説明する。図10の線図は、ソレノイドバルブにより制御されるオイルの流量または油圧と、ソレノイドバルブを制御するデューティ比の指示値との関係を示す線図である。図10において、流量が実線で示され、油圧が破線で示されている。油圧については、デューティ比の増加にともない油圧も増加する特性を有しており、デューティ比の変化割合に対する油圧の変化割合が略一定となっている。これに対して、流量は、デューティ比が増加しても流量が変化しない領域がある。つまり、デューティ比の変化割合に対応する圧力(油圧)の変化割合の方が、デューティ比の変化割合に対応する流量の変化割合よりも多い。言い換えれば、圧力制御は、変速速度要求が大きい場合に適する制御であり、流量制御は、変速比の制御精度を高くする要求がある場合に適する制御である。
【0114】
そして、図10に基づいて説明したように、流量制御は速い変速要求には不向きであるため、ステップS21で否定的に判断された場合は、油圧室19を流量制御し、かつ、油圧室100を圧力制御する(ステップS22)。このステップS22についで、フラグをオフし(ステップS23)、ステップS21に戻る。ここで、“フラグのオフ”とは、ステップS22の処理が選択されていることを意味する。
【0115】
これに対して、ステップS21で肯定的に判断された場合は、フラグがオンされているか否かが判断される(ステップS24)。このステップS24で否定的に判断された場合は、油圧室19を圧力制御し、かつ、油圧室100を圧力制御する(ステップS25)。このステップS25についで、フラグをオンし(ステップS26)、ステップS21に戻る。前記ステップS24で肯定的に判断された場合は、ステップS21に戻る。なお、“フラグのオン”とは、ステップS25の処理が選択されていることを意味する。また、第3の制御例において、ルーチン初回実行時における初期フラグはオフが設定される。
【0116】
図9の制御例によれば、ステップS25に進んだ場合は、油圧室19の制御として圧力制御が選択される。特に、ダウンシフトによりプライマリプーリ9の溝M1の幅を広げる際に、溝幅M1が急激に広がってベルト17が滑ることを抑制できる。より具体的には、アクセル開度が急激に減少して車両Veが惰力走行する際に、ステップS25に進んだ場合は、車両Veの運動エネルギが車輪2からベルト式無段変速機6を経由してエンジンに伝達されてエンジンブレーキ力が発生する。また、駆動力源として電動機を用いている場合は、車両Veの運動エネルギを電動機に伝達して、電動機を発電機として機能させ、その電力を蓄電装置に蓄電することも可能である。
【0117】
そして、ベルト17のエレメント同士に圧縮力が生じる長さ(周長)は、プライマリプーリ9に巻き掛けられている部分の方が長くなる。このため、ステップS25のように、油圧室19の圧力制御を実行して、ベルト式無段変速機6のトルク容量を制御すれば、ベルト17の滑りを抑制できる。なお、変速速度要求が所定値未満である場合は、油圧室19の制御として流量制御を選択することで、変速比の制御精度が低下することを抑制できる。
【0118】
ここで、図9に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS21が、この発明の判断手段に相当し、ステップS25が、この発明の第1モード選択手段に相当し、ステップS22が、この発明の第2モード選択手段に相当する。
【0119】
(第4の制御例)
この第4の制御例は、プライマリプーリ9の油圧室19の制御として、圧力制御または流量制御を選択可能であり、かつ、セカンダリプーリ10の油圧室100の制御として、圧力制御または流量制御を選択可能な場合に相当する制御例である。この第4の制御例を図11のフローチャートに基づいて説明する。まず、実変速比γが所定値γ0 以上であるか否かが判断される(ステップS31)。このステップS31で否定的に判断された場合は、油圧室19を流量制御し、かつ、油圧室100を圧力制御する(ステップS32)。このステップS32についで、フラグをオフし(ステップS33)、ステップS31に戻る。ここで、“フラグのオフ”とは、ステップS32の処理が選択されていることを意味する。
【0120】
これに対して、ステップS31で肯定的に判断された場合は、フラグがオンされているか否かが判断される(ステップS34)。このステップS34で否定的に判断された場合は、油圧室19を流量制御し、かつ、油圧室100を圧力制御する(ステップS35)。このステップS35についで、フラグをオンし(ステップS36)、ステップS31に戻る。前記ステップS34で肯定的に判断された場合は、ステップS31に戻る。なお、“フラグのオン”とは、ステップS35の処理が選択されていることを意味する。また、第4の制御例において、ルーチン初回実行時における初期フラグはオフが設定される。
【0121】
そして、駆動力源1のトルクにより車両Veが走行している場合に、ステップS35に進んだ場合は、油圧室100を油圧制御することにより、既に述べた理由により、ベルト17の滑りを抑制することができる。これに対して、車両Veが惰力走行し、かつ、車輪2の動力が電動機に伝達されて、電動機により発電制御が実行されている場合に、ステップS32の制御が実行された場合は、前述と同様の理由により、ベルト式無段変速機6の動力伝達効率の低下が抑制され、発電効率(回生効率)を向上することが可能である。なお、ステップS32またはステップS35のいずれにおいても、油圧室19または油圧室100のうち、いずれか一方の油圧室の制御として流量制御を選択することにより、その油圧室の油圧を必要以上に高める事態を回避できる。したがって、オイルポンプを駆動する回転装置の動力の無駄の増加を抑制できる。
【0122】
ところで、図11のステップS31において、アクセル開度が所定開度以上であるか否か、または、ベルト式無段変速機6における入力トルクTinが所定値以上であるか否かを判断する他の制御ルーチンを採用することも可能である。ベルト式無段変速機6における入力トルクは、エンジンの吸入空気量、アクセル開度などに基づいて判断可能である。このような他の制御ルーチンを採用した場合において、ステップS31で肯定的に判断された場合はステップ34に進み、ステップS31で否定的に判断された場合はステップS32に進む。
【0123】
このように、入力トルクが所定値を越えている場合に、油圧室19を流量制御により制御すれば、プライマリプーリの油圧室19の油圧を制御する圧力発生手段、具体的にはソレノイドバルブなどを、高圧発生可能な仕様とせずに済む。このため、そのソレノイドバルブを、他の油圧必要機構で必要な油圧を発生させる場合にも共用することが可能となる。したがって、油圧制御装置18の軽量化および低コスト化を図ることが可能である。
【0124】
また、実車速が所定車速以下であり、かつ、ベルト式無段変速機6における入力トルクが所定値以上である場合としては、車両の発進後にドライバーがアクセルペダルの踏み込み量を急激に増加させた場合が挙げられる。このような場合には、流量制御を実行することにより、制御性よくアップシフトさせることが可能である。アップシフトとは、変速比が小さくなるような変速を意味する。
【0125】
た、各制御例で説明した事項、具体的には、実車速が所定車速以上であるか否か、実変速比が所定変速比以上であるか否か、アクセル開度が所定値以上であるか否か、道路が登坂路または降坂路または平坦路か、入力トルクが所定値以上であるか否か、変速速度要求が所定値以上であるか否か、減速中か増速中かなどのパラメータが、この発明の“車両の運転状態”に相当する。
【0126】
ここで、各構成例および各制御例で説明した構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ベルト式無段変速機6がこの発明の変速機に相当し、変速比の制御およびトルク容量の制御が、この発明の「変速を制御」に相当し、プライマリプーリ9の可動シーブ12、およびセカンダリプーリ10の可動シーブ15が、この発明の動作部材および可動シーブに相当し、油圧サーボ機構13の油圧室19、および油圧サーボ機構16の油圧室100が、この発明の油圧室に相当し、第1のソレノイドバルブ30、レシオコントロールバルブ22および電子制御装置52が、この発明の流量制御装置に相当し、プライマリプーリ9およびセカンダリプーリ10が、この発明の複数のプーリに相当する。
【0127】
また、第2のソレノイドバルブ46、シーブ圧コントロールバルブ38、ロックアップリレーバルブ55、電子制御装置52が、この発明の圧力制御装置に相当する。このように、圧力制御を実行する第2のソレノイドバルブ46、シーブ圧コントロールバルブ38、ロックアップリレーバルブ55と、流量制御を実行する第1のソレノイドバルブ30およびレシオコントロールバルブ22とが別々に設けられている。
【0128】
この発明におけるベルトは、いわゆる巻き掛け伝動部材であり、このベルトにはチェーンも含まれる。
【0129】
また、各構成例において、第2のモードまたは第3のモードが選択された場合も、レシオコントロールバルブ22を経由してオイルが油圧室19に供給され、かつ、出力ポート24から流れるオイルの流量が所定流量に固定される。この意味で、第2のモードまたは第3のモードが選択された場合は、シーブ圧コントロールバルブ38およびレシオコントロールバルブ22が、共に機能しているということもできる。その意味で、第2のモードまたは第3のモードが選択された場合は、流量制御装置および圧力制御装置により、油圧室に供給されるオイルの状態が制御されると言える。
【0130】
なお、特に図示しないが、シーブ圧コントロールバルブによりオイルの調圧をおこなう場合に、調圧されたオイルがレシオコントロールバルブを経由することなく、油圧室に供給される油圧回路を構成することもできる。この構成の油圧回路を採用した場合は、流量制御装置または圧力制御装置のいずれか一方により、油圧室に供給されるオイルの状態が制御されることとなる。また、上記実施例では、変速機としてベルト式無段変速機6が挙げられているが、他の無段変速機、例えば、トロイダル式無段変速機にも、この発明を適用できる。
【0131】
このトロイダル式無段変速機は、トロイダル面を有する入力ディスクおよび出力ディスクと、各ディスクに対して接触するパワーローラとを有する変速機である。入力ディスクは入力回転部材に連結され、出力ディスクは出力回転部材に連結される。各ディスクとパワーローラとの接触面には潤滑油が存在する。そして、パワーローラを、各ディスクの軸線に直交する平面内で直線状に移動させて、パワーローラと各ディスクとの接触半径を調整することにより、入力回転部材と出力回転部材との間の変速比が制御される。また、各ディスクとパワーローラとの接触面圧を調整することにより、入力回転部材と出力回転部材との間で伝達されるトルクの容量が制御される。
【0132】
すなわち、各ディスクとパワーローラとの接触面圧を高圧にすると、潤滑油がガラス状になり、いわゆるトラクション伝動により、入力回転部材と出力回転部材との間で動力の伝達がおこなわれる。そして、各ディスクを回転軸線方向に付勢して、各ディスクとパワーローラとの接触面圧を調整する第1の油圧サーボ機構が設けられている。第1の油圧サーボ機構は、各ディスクを回転軸線方向に動作させるピストンと、ピストンを動作させる第1の油圧室とを有している。また、パワーローラを各ディスクの軸線に直交する平面内で直線状に移動させる第2の油圧サーボ機構が設けられている。この第2の油圧サーボ機構は、パワーローラを動作させる第2の油圧室を有している。そして、この発明を、トロイダル式無段変速機に適用する場合は、第1の油圧室および第2の油圧室に供給されるオイルの状態が、流量制御装置および圧力制御装置により制御される。
【0133】
このように、この発明をトロイダル式無段変速機の油圧制御装置に用いる場合は、トロイダル式無段変速機がこの発明の変速機に相当し、各ディスクおよびパワーローラが、この発明の動作部材に相当し、第1の油圧室および第2の油圧室が、この発明の油圧室に相当する。なお、この発明は、変速比を段階的(不連続的)に制御することのできる有段変速機にも適用可能である。
【0134】
この実施例に記載されている特徴的な構成を列挙すれば、以下のとおりである。第1の構成は、変速機の変速を制御する動作部材の動作を制御する油圧室を有し、その油圧室に供給されるオイルの状態を制御して、前記変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置(油圧制御方法)において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御手段(流量制御ステップ)と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御手段(圧力制御ステップ)とを有することを特徴とする変速機の油圧制御装置(油圧制御方法)である。
【0135】
第2の構成は、変速機の変速を制御する動作部材の動作を制御する油圧室を有し、その油圧室に供給されるオイルの状態を制御して、前記変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置(油圧制御方法)において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御手段(流量制御ステップ)と、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御手段(圧力制御ステップ)と、前記油圧室に供給されるオイルの状態を制御する場合に、前記流量制御手段(流量制御ステップ)または前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)の少なくとも一方により制御するオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)とを有することを特徴とする変速機の油圧制御装置(油圧制御方法)である。
【0136】
第3の構成は、第1の構成または第2の構成における流量制御手段(流量制御ステップ)が、電磁弁により前記油圧室に供給するオイルの流量を制御する機能を有していることを特徴とするものである。
【0137】
第4の構成は、第1の構成ないし第3の構成のいずれかにおいて、前記動作部材の動作により、前記変速機の変速比が制御される構成であるとともに、前記圧力制御装置から出るオイルが、前記流量制御装置を経由して前記油圧室に供給される構成であり、前記圧力制御装置から出るオイルを、前記流量制御装置を経由させて前記油圧室に供給する場合は、前記流量制御装置の状態を、前記油圧室のオイルを排出して前記変速機の変速比が大きくなる変速を実行する場合に対応する状態となるように制御するオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)とを有していることを特徴とするものである。
【0138】
第5の構成は、第3の構成のオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記電磁弁の機能に基づいて、前記流量制御手段(流量制御ステップ)または前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)の少なくとも一方を選択する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0139】
第6の構成は、第5の構成のオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記電磁弁の機能が低下している場合に、前記流量制御手段(流量制御ステップ)により供給されるオイルの供給形態を、前記変速機の変速比が小さくなるように変速されるオイルの供給形態に制御する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0140】
第7の構成は、第5または第6の構成のオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記電磁弁の機能が低下した場合に、前記油圧室に供給されるオイルの状態を、前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)により制御する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0141】
第8の構成は、第2の構成または第3の構成のオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記変速機を有する移動体の車速に関連する情報に基づいて、前記流量制御手段(流量制御ステップ)または前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)の少なくとも一方により、前記油圧室に供給されるオイルの状態を制御する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0142】
第9の構成は、第8の構成のオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記変速機を有する移動体の車速が所定車速以下である場合に、前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)により、前記油圧室に供給されるオイルの状態を制御する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0143】
第10の構成は、第2の構成ないし第9の構成のいずれかのオイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)が、前記変速用動作部材以外の油圧制御対象に供給されるオイルの状態を制御する機能を、更に兼備していることを特徴とするものである。
【0144】
第11の構成は、第10の構成を前提としており、変速機に入力される動力の伝達経路にクラッチが設けられており、前記油圧制御対象は前記クラッチを含むことを特徴とするものである。
【0145】
第12の構成は、第2の構成または第3の構成を前提とし、前記変速機に入力される動力の伝達経路にクラッチが設けられており、前記オイル供給状態制御手段(オイル供給状態制御ステップ)は、前記クラッチのトルク容量を制御するクラッチ用油圧室の油圧を制御する機能と、前記クラッチ用油圧室の油圧を高める場合に前記流量制御手段(流量制御ステップ)を選択する機能と、前記クラッチ用油圧室の油圧を低下させる場合に前記圧力制御手段(圧力制御ステップ)を選択する機能とを、更に備えていることを特徴とするものである。
【0146】
第13の構成は、第1ないし12のいずれかの構成の変速機が、複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機であり、前記動作部材は、いずれかのプーリにおけるベルトの巻き掛け状態を調整する可動シーブであることを特徴とするものである。なお、上記第1の構成ないし第13の構成において、各機能的手段および制御ステップは、電子制御装置52により達成される。
【0147】
第14の構成は、第1の構成において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する流量制御モード、または前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する圧力制御モードのいずれを選択するかを、前記変速機を搭載した車両の運転状態に基づいて判断するモード選択器(モード選択用コントローラ)を備えていることを特徴とする油圧制御装置である。ここで、電子制御装置52が、モード選択器(モード選択用コントローラ)に相当する。
【0148】
第15の構成は、第1の構成において、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する流量制御モード、または前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する圧力制御モードのいずれを選択するかを、前記変速機を搭載した車両の運転状態に基づいて判断するモード選択ステップを備えていることを特徴とする油圧制御方法である。
【0149】
第16の構成は、前述した各構成の油圧制御装置は、駆動力源の動力が変速機を経由して車輪に伝達される構成の車両、または、車両の運動エネルギが変速機を経由して駆動力源に伝達される構成の車両のいずれにも適用可能である。
【0150】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、車両が位置する道路が登坂路であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、車両が位置する道路が登坂路ではないと判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0151】
請求項2の発明によれば、変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0152】
請求項3の発明によれば、変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を圧力制御装置により制御し、変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値未満であると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0153】
請求項4の発明によれば、ベルト式無段変速機のベルトが滑ると判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御し、ベルトが滑らないと判断された場合は、油圧室に供給されるオイルの流量を流量制御装置により制御する。
【0154】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明と同様の効果を得られる他に、車両が位置する道路が登坂路である場合はベルトが滑ると判断され、車両が位置する道路が登坂路でない場合はベルトが滑らないと判断される。
【0155】
請求項6の発明によれば、請求項4の発明と同様の効果を得られる他に、ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定値以上である場合はベルトが滑ると判断され、ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満である場合はベルトが滑らないと判断される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の油圧制御装置の第1の構成例を示す油圧回路図である。
【図2】 この発明の油圧制御装置の適用対象である車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。
【図3】 この発明の油圧制御装置の第2の構成例を示す油圧回路図である。
【図4】 この発明の油圧制御装置の第3の構成例を示す油圧回路図である。
【図5】 この発明の油圧制御装置の第4の構成例を示す油圧回路図である。
【図6】 この発明の油圧制御装置で実行可能な第1の制御例を示すフローチャートである。
【図7】 図6の制御例で用いるマップの一例である。
【図8】 この発明の油圧制御装置で実行可能な第2の制御例を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の油圧制御装置で実行可能な第3の制御例を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の油圧制御装置で実行可能な制御例において、ソレノイドバルブに対するデューティ比の指示値と、流量または油圧との対応関係を示す線図である。
【図11】 この発明の油圧制御装置で実行可能な第4の制御例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4…ロックアップクラッチ、 6…ベルト式無段変速機、 9…プライマリプーリ、 12…可動シーブ、 17…ベルト、 18…油圧制御装置、 19,54…油圧室、 22…レシオコントロールバルブ、 30…第1のソレノイドバルブ、 38…シーブ圧コントロールバルブ、 46…第2のソレノイドバルブ、 55…ロックアップリレーバルブ、 Ve…車両。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic control device that controls a shift of a transmission.
[0002]
[Prior art]
In a hydraulically controlled transmission, an operation member for speed change control and a hydraulic chamber for controlling the operation of the operation member are provided. Then, by controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber, specifically, the flow rate of oil or the pressure of oil, the operating member operates to control the shift of the transmission. An example of such a hydraulically controlled transmission is described in Patent Document 1 below.
[0003]
The transmission described in Patent Document 1 is a belt-type continuously variable transmission. That is, the belt-type continuously variable transmission has a primary pulley provided on the input shaft, a secondary pulley provided on the output shaft, and a belt wound around the primary pulley and the secondary pulley. The primary pulley and the secondary pulley both have a fixed pulley and a movable pulley.
[0004]
On the other hand, a hydraulic control device that controls the belt type continuously variable transmission is provided, and the hydraulic control device has a shift control unit that controls the primary pulley. The speed change control unit has a speed increasing flow control valve and a speed reducing flow control valve. The output port of the acceleration flow control valve is connected to the hydraulic chamber of the primary pulley, and the drain port of the deceleration flow control valve is connected to the hydraulic chamber of the primary pulley. Further, an acceleration flow control valve and a deceleration flow control valve are connected in parallel with each other to the hydraulic chamber of the primary pulley. Further, a speed increasing solenoid valve for controlling the amount of oil flowing out from the output port of the speed increasing flow control valve is provided. Further, a deceleration solenoid valve for controlling the amount of oil flowing out from the drain port of the deceleration flow control valve is provided.
[0005]
In the above configuration, when the speed increasing solenoid valve is turned on, oil from the output port of the speed increasing flow control valve is supplied to the hydraulic chamber of the primary pulley and the speed reducing solenoid valve is turned off to reduce the speed. Oil is not drained from the drain port of the industrial flow control valve. In this way, the amount of oil in the hydraulic chamber of the primary pulley is increased, and the groove width of the primary pulley is narrowed by the increase in the hydraulic pressure in the hydraulic chamber. As a result, the belt winding radius with respect to the primary pulley is increased, and the speed is changed (to the speed increasing side) so that the transmission ratio of the belt type continuously variable transmission is reduced.
[0006]
In contrast, when the deceleration solenoid valve is turned on, the oil in the hydraulic chamber of the primary pulley is drained from the drain port of the deceleration flow control valve, and the acceleration solenoid valve is turned off to increase the speed. Oil is not supplied to the hydraulic chamber of the primary pulley from the output port of the flow control valve for use. In this way, the amount of oil in the hydraulic chamber of the primary pulley is reduced, the hydraulic pressure in the hydraulic chamber is lowered, and the groove width of the primary pulley is increased. As a result, the belt winding radius with respect to the primary pulley is reduced, and the speed is changed (to the deceleration side) so that the transmission ratio of the belt-type continuously variable transmission is increased.
[0007]
In addition, when one of the solenoid valves fails, for example, when the speed increasing solenoid valve is turned on, the speed reducing solenoid valve is turned on. Then, the control pressure of the deceleration flow control valve is supplied to the acceleration flow control valve, and the output port of the acceleration flow control valve is closed. On the other hand, the control pressure of the acceleration solenoid valve is supplied to the deceleration flow control valve, and the drain port of the deceleration flow control valve is also closed. In this way, the amount of oil in the hydraulic chamber of the primary pulley is maintained. As a result, the gear ratio is fixed, and sudden deceleration and rapid acceleration can be prevented. In addition to Patent Document 1, Patent Document 2 is known as a shift control device for a continuously variable transmission.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-11-182657 (paragraph number 0017 to paragraph number 0032, paragraph number 0045 to paragraph number 0057, FIGS. 1 to 3)
[Patent Document 2]
JP 2001-280455 A
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the hydraulic control device for a transmission described in Patent Document 1 above, if the solenoid valve of the transmission control unit fails, the transmission ratio is fixed, and the transmission ratio can be changed. There wasn't.
[0010]
The present invention has been made against the background of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a hydraulic control device for a transmission that can change a gear ratio even when a part of the gear shift control function is lowered.
[0011]
[Means for Solving the Problem and Action]
  In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 is characterized in that the oil is supplied to the hydraulic chamber to control the operation of the operating member., Changes mounted on the vehicleIn the hydraulic control device for a transmission that controls the speed change of the speed machine, a flow rate control device that controls a flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber, and a pressure control device that controls the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber;And determining means for determining whether or not the road on which the vehicle is located is an uphill road, and if it is determined that the road on which the vehicle is located is an uphill road, it is supplied to the hydraulic chamber. First mode selection means for controlling the pressure of oil by the pressure control device; and when it is determined that the road on which the vehicle is located is not an uphill road, the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control. Second mode selection means controlled by the device.It is characterized by.
[0012]
  According to the invention of claim 1When it is determined that the road on which the vehicle is located is an uphill road, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and it is determined that the road on which the vehicle is located is not an uphill road Controls the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by a flow rate control device.
[0013]
  The invention of claim 2By supplying oil to the hydraulic chamber and controlling the operation of the operating member,In a hydraulic control device for a transmission that controls a shift of a speed machine, a flow rate control device that controls a flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber, and a pressure control device that controls the pressure of oil supplied to the hydraulic chamberDetermining means for determining whether or not the transmission gear ratio is greater than or equal to a predetermined gear ratio; and the transmission gear ratio is greater than or equal to a predetermined gear ratio. If it is determined that there is a first mode selection means for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device, and the transmission gear ratio is less than a predetermined gear ratio. And a second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device.It is characterized by.
[0014]
  According to the invention of claim 2When the transmission gear ratio is determined to be greater than or equal to a predetermined gear ratio, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and the transmission gear ratio is determined in advance. When it is determined that the ratio is less than the predetermined speed ratio, the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device.
[0015]
  The invention of claim 3In the hydraulic control device for a transmission that controls the shift of the transmission mounted on the vehicle by supplying oil to the hydraulic chamber and controlling the operation of the operation member, the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled. A flow rate control device for controlling and a pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber, and whether or not a shift speed request of the transmission is equal to or greater than a predetermined value. A judging means for judging;
First mode selection means for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device when it is determined that the transmission speed request of the transmission is equal to or greater than a predetermined value; Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device when it is determined that the transmission speed request of the transmission is less than a predetermined value set in advance; prepare forIt is characterized by being.
[0016]
  According to the invention of claim 3When the transmission speed request for the transmission is determined to be equal to or greater than a predetermined value, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and the transmission speed request for the transmission is When it is determined that the value is less than the predetermined value, the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device.
[0017]
  The invention of claim 4The belt type continuously variable transmission in which a belt is wound around a plurality of pulleys is mounted on the vehicle, and a movable sheave for adjusting a belt winding state in at least one of the plurality of pulleys is provided, In the hydraulic control device for the transmission that controls the shift of the belt-type continuously variable transmission by supplying oil to the hydraulic chamber and controlling the operation of the movable sheave, the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled. A flow rate control device for controlling, a pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber, and a determination means for determining whether or not the belt slips;
When it is determined that the belt slips, the first mode selection means for controlling the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device, and when it is determined that the belt does not slip, the hydraulic pressure Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the chamber by the flow rate control device.It is characterized by.
[0018]
  According to the invention of claim 4When it is determined that the belt of the belt type continuously variable transmission slips, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device. When it is determined that the belt does not slip, the hydraulic chamber is The flow rate of the supplied oil is controlled by a flow rate control device.
[0019]
  The invention of claim 5 claimsIn addition to the configuration of item 4, the determination means determines that the belt slips when the road on which the vehicle is located is an uphill road, and the belt is on if the road on which the vehicle is located is not an uphill road. Includes a means to determine that it will not slip.It is characterized by.
[0020]
  According to the invention of claim 5, the claimItem 4Besides the same effect as the inventionWhen the road on which the vehicle is located is an uphill road, it is determined that the belt slips. When the road on which the vehicle is located is not an uphill road, it is determined that the belt does not slip.
[0021]
  The invention of claim 6In addition to the configuration of item 4, the determination means determines that the belt slips when the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission is equal to or greater than a predetermined value. Means are included for determining that the belt does not slip when the transmission gear ratio is less than a predetermined gear ratio.It is characterized by.
[0022]
  According to the invention of claim 6,Item 4Besides the same effect as the inventionWhen the speed ratio of the belt type continuously variable transmission is equal to or greater than a predetermined value, it is determined that the belt slips, and the speed ratio of the belt type continuously variable transmission is less than the predetermined speed ratio. In some cases, it is determined that the belt does not slip.
[0039]
In the invention of each claim, “controlling the gear shift” includes “control of the gear ratio and control of the torque capacity”. In the invention of each claim, “the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber” includes “the amount of oil supplied from the flow control device to the hydraulic chamber” and “discharged from the hydraulic chamber via the flow control device”. And “amount of oil present in the hydraulic chamber”. Further, in each claim, “the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber” includes “the hydraulic pressure of oil before being supplied to the hydraulic chamber” and “the hydraulic pressure of oil inside the hydraulic chamber”. . In the invention of claim 13, the belt winding state includes a belt winding radius.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. First, FIG. 2 shows a power train of a vehicle to which the present invention can be applied and a control system of the vehicle. In the vehicle Ve shown in FIG. 2, a fluid transmission device 3, a lock-up clutch 4, a forward / reverse switching mechanism 5, a belt type continuously variable transmission 6, and the like are provided in a power transmission path between the driving force source 1 and the wheels 2. Is provided. As the driving force source 1, for example, at least one of an engine or an electric motor can be used. As the electric motor, it is possible to use a motor generator having a power running function for converting electrical energy into kinetic energy and a regeneration function for converting kinetic energy into electrical energy. In this embodiment, a case where an engine is mainly used as the driving force source 1 will be described.
[0041]
Further, the fluid transmission device 3 and the lockup clutch 4 are provided in a power transmission path between the driving force source 1 and the forward / reverse switching mechanism 5, and the fluid transmission device 3 and the lockup clutch 4 are parallel to each other. Is arranged. The fluid transmission device 3 is a device that transmits power by the kinetic energy of the fluid, and the lockup clutch 4 is a device that transmits power by a frictional force. The forward / reverse switching mechanism 5 is a device that selectively switches the rotation direction of the output member relative to the input member.
[0042]
The belt type continuously variable transmission 6 is provided in a power transmission path between the forward / reverse switching mechanism 5 and the wheels 2. The belt type continuously variable transmission 6 has a primary shaft 7 and a secondary shaft 8 arranged in parallel to each other. The primary shaft 7 is provided with a primary pulley 9, and the secondary shaft 8 is provided with a secondary pulley 10. The primary pulley 9 has a fixed sheave 11 fixed to the primary shaft 7 and a movable sheave 12 configured to be movable in the axial direction of the primary shaft 7. A groove M <b> 1 is formed between the fixed sheave 11 and the movable sheave 12.
[0043]
Further, a hydraulic servo mechanism 13 is provided for moving the movable sheave 12 in the axial direction of the primary shaft 7 so that the movable sheave 12 and the fixed sheave 11 approach and separate from each other. The hydraulic servo mechanism 13 includes a hydraulic chamber 19 and a piston (not shown) that operates in the axial direction of the primary shaft 7 according to the oil amount or hydraulic pressure of the hydraulic chamber 19 and is connected to the movable sheave 12. I have.
[0044]
On the other hand, the secondary pulley 10 has a fixed sheave 14 fixed to the secondary shaft 8 and a movable sheave 15 configured to be movable in the axial direction of the secondary shaft 8. A V-shaped groove M <b> 2 is formed between the fixed sheave 14 and the movable sheave 15.
[0045]
In addition, a hydraulic servo mechanism 16 is provided that moves the movable sheave 15 in the axial direction of the secondary shaft 8 to bring the movable sheave 15 and the fixed sheave 14 closer to or away from each other. The hydraulic servo mechanism 16 includes a hydraulic chamber 100 and a piston (not shown) that operates in the axial direction of the secondary shaft 8 according to the hydraulic pressure or the oil amount of the hydraulic chamber 100 and is connected to the movable sheave 15. I have. An endless belt 17 is wound around the primary pulley 9 and the secondary pulley 10 configured as described above. The belt 17 is configured by attaching a number of metal pieces (elements) to a metal ring along the circumferential direction.
[0046]
On the other hand, a hydraulic control device 18 having a function of controlling the hydraulic servo mechanisms 13 and 16 and the lockup clutch 4 and the forward / reverse switching mechanism 5 of the belt type continuously variable transmission 6 is provided. Further, an electronic control device 52 is provided as a controller for controlling the driving force source 1, the lockup clutch 4, the forward / reverse switching mechanism 5, the belt-type continuously variable transmission 6, and the hydraulic control device 18. Reference numeral 52 denotes an arithmetic processing unit (CPU or MPU), a storage unit (RAM and ROM), and a microcomputer mainly including an input / output interface.
[0047]
For this electronic control unit 52, engine speed, accelerator pedal operation state, brake pedal operation state, throttle valve opening, shift position, primary shaft 7 rotation speed, secondary shaft 8 rotation speed, hydraulic pressure Sensor signals for detecting whether or not the solenoid valve of the control device 18 has failed, the intake air amount of the engine, and whether or not the road is uphill are input. The vehicle speed is obtained based on the rotational speed of the secondary shaft 8. Various types of data are stored in the electronic control unit 52, and a signal for controlling the driving force source 1 from the electronic control unit 52 based on a signal input to the electronic control unit 52 and the stored data, A signal for controlling the belt type continuously variable transmission 6, a signal for controlling the forward / reverse switching mechanism 5, a signal for controlling the lockup clutch 4, a signal for controlling the hydraulic control device 18, and the like are output.
[0048]
Data stored in the electronic control unit 52 includes a transmission control map, a lockup clutch control map, and the like. This transmission control map includes a gear ratio control map, a torque capacity control map, a flow rate control / pressure control switching map, and the like. The gear ratio control map is a map for setting the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 based on the vehicle speed, the accelerator opening, and the like. When an engine is used as the driving force source 1, the engine speed can be controlled to approach the optimum fuel consumption curve by controlling the transmission ratio of the belt type continuously variable transmission 6. The torque capacity control map is a map used when controlling the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6 based on the gear ratio, the torque to be transmitted, and the like. Furthermore, the switching map between the flow rate control and the pressure control is a map used when the flow rate control or the pressure control is selectively switched as the control of the hydraulic chambers 19 and 100. The lockup clutch control map is a map for setting the torque capacity of the lockup clutch 4 based on the vehicle speed, the accelerator opening, and the like.
[0049]
Next, the operation of the vehicle Ve shown in FIG. 2 will be described. First, the case where the power of the driving force source 1 is transmitted to the wheels 2, that is, the case of positive driving will be described. When the torque capacity of the lock-up clutch 4 is less than or equal to a predetermined value, the power of the driving force source 1 passes through the fluid transmission device 3 and the forward / reverse switching mechanism 5 and the primary shaft 7 of the belt type continuously variable transmission 6. Is transmitted to. The torque of the primary shaft 7 is transmitted to the secondary shaft 8 via the primary pulley 9, the belt 17, and the secondary pulley 10. Specifically, when the torque of the primary pulley 9 is transmitted to the belt 17, the torque is converted into a compressive force between the elements, and the compressive force is transmitted to the secondary pulley 10 and converted into torque. Then, the torque of the secondary shaft 8 is transmitted to the wheel 2 to generate a driving force.
[0050]
Here, the shift control of the belt type continuously variable transmission 6 will be described. First, based on the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 of the hydraulic servo mechanism 13, the thrust that moves the movable sheave 12 of the primary pulley 9 in the axial direction is adjusted. Further, the thrust (clamping pressure) for moving the movable sheave 15 of the secondary pulley 10 in the axial direction is adjusted by the hydraulic pressure in the hydraulic chamber (not shown) of the hydraulic servo mechanism 16. The width of the groove M1 changes according to the operation of the movable sheave 12 in the axial direction, and the width of the groove M2 changes according to the operation of the movable sheave 15 in the axial direction.
[0051]
When the width of the groove M1 is adjusted as described above, the ratio between the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9 and the winding radius of the belt 17 in the secondary pulley 10 changes. As a result, the ratio of the rotational speed between the primary shaft 7 and the secondary shaft 8, that is, the gear ratio changes. Specifically, when the amount of oil in the hydraulic chamber 19 of the hydraulic servo mechanism 13 increases, or when the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 is increased and the width of the groove M1 is reduced, the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9 is increased. Is increased so that the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is reduced. On the other hand, when the amount of oil in the hydraulic chamber 19 of the hydraulic servo mechanism 13 decreases or the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 decreases, the width of the groove M1 is widened by the tension of the belt 17, and the belt in the primary pulley 9 is expanded. Shifting is performed so that the winding radius of 17 is reduced and the transmission ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 is increased.
[0052]
Further, when the width of the groove M2 is adjusted in accordance with this shift control, the clamping pressure acting on the belt 17 and the tension of the belt 17 change, and the torque transmitted between the primary shaft 7 and the secondary shaft 8 Capacity is controlled. Specifically, when the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 100 of the hydraulic servo mechanism 16 is increased, or when the amount of oil in the hydraulic chamber 100 increases and the clamping pressure acting on the belt 17 increases, the torque capacity of the belt 17 increases. To do. On the other hand, when the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 100 of the hydraulic servo mechanism 16 decreases or the amount of oil in the hydraulic chamber 100 decreases and the clamping pressure acting on the belt 17 decreases, the torque capacity of the belt 17 decreases. To do.
[0053]
As described above, in the case of the positive drive, the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 can be controlled mainly based on the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9. Since the gear ratio of the machine 6 is the ratio of the rotation speed of the primary pulley 9 and the rotation speed of the secondary pulley 10, the wrapping radius of the belt 17 in the secondary pulley 10 is also the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 6. In effect. In other words, the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 can be controlled by controlling the oil amount or the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10.
[0054]
Further, the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6 can be controlled mainly based on the clamping pressure acting on the belt 17 from the secondary pulley 10, but the belt 17 is wound around the primary pulley 9 and the secondary pulley 10. Therefore, the clamping pressure acting on the belt 17 from the primary pulley 9 also has an effect on the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6. In other words, the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6 can be controlled by controlling the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9.
[0055]
Here, when the engine torque is transmitted to the secondary pulley 10 via the primary pulley 9, the reason why the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6 is mainly controlled by the secondary pulley 10 is as follows. As described above, the belt 17 transmits power by the compressive force between the elements. Therefore, in the rotational direction of the belt 17, the belt 17 acts on the elements at a portion where the belt 17 is wound around the secondary pulley 10. The compressive force between the elements is low at the portion where the compressive force to be applied is high and the primary pulley 9 is wound away from the secondary pulley 10. For this reason, in the circumferential direction (rotation direction) of the belt 17, the length of the portion where a compressive force of a predetermined value or more acts between the elements is wound around the secondary pulley 10 rather than the portion wound around the primary pulley 9. This is because the length of the portion is longer, and the secondary pulley 10 can more easily and accurately manage and control the torque capacity than the primary pulley 9.
[0056]
Next, when the vehicle Ve travels by repulsive force and the kinetic energy of the vehicle Ve is transmitted from the wheels 2 to the driving force source 1 via the belt type continuously variable transmission 6, that is, in the case of reverse driving. Will be described. When an engine is used as the driving force source 1, engine braking force is generated by reverse driving. Further, when an electric motor is used as the driving force source 1, it is possible to transmit the kinetic energy of the vehicle Ve to the electric motor so that the electric motor functions as a generator and store the electric power in the power storage device. Such control generates a so-called regenerative braking force.
[0057]
Incidentally, in the vehicle Ve shown in FIG. 2, various configurations can be adopted as a hydraulic circuit that supplies oil to the hydraulic chamber 19 in the hydraulic control device 18. Hereinafter, configuration examples of these hydraulic circuits will be sequentially described.
[0058]
  (First configuration example)
  This first structureIn phaseThe corresponding hydraulic circuit will be described with reference to FIG. First, an oil passage 20 to which oil discharged from an oil pump (not shown) is supplied is formed. The oil pump is driven by the power of the driving force source 1 or an electric motor (not shown) provided separately from the driving force source 1. On the other hand, an oil passage 21 is connected to the hydraulic chamber 19 of the hydraulic servo mechanism 13. A ratio control valve 22 is provided between the oil passage 20 and the oil passage 21.
[0059]
The ratio control valve 22 is an elastic member that urges an input port 23, an output port 24, a first control port 25 and a second control port 26, a port 27, and a spool (not shown) in a predetermined direction. Member 28. The input port 23 and the oil passage 20 are connected, and the output port 24 and the oil passage 21 are connected. Further, the hydraulic pressure input to the first control port 25 and the second control port 26 generates a force that biases the spool in a direction opposite to the biasing force of the elastic member 28.
[0060]
  Further, an oil passage 29 is connected to the first control port 25, and the oil passage 29 is connected to the first solenoid valve 30. The first solenoid valve 30 includes a spool (not shown), an elastic member 31 that biases the spool in a predetermined direction, an input port 32, an output port 33, and a drain port 34, and an output port. 33 and the oil passage 29 are connected. Further, a feedback oil passage 35 is connected to the output port 33 so that the force in the same direction as the urging force of the elastic member 31 acts on the spool of the first solenoid valve 30 due to the hydraulic pressure of the feedback oil passage 35. It is configured. When the first solenoid valve 30 is not energized, the input port32 and output port 33Is cut off and the hydraulic pressure Psol1 of the output port 33 becomes zero, while the energizing current increases,32 and output port 33Is a so-called normally closed solenoid valve having a characteristic of increasing the hydraulic pressure Psol1.
[0061]
  An oil passage 36 is connected to the oil passage 20 while a ratio control valve is connected.22An oil passage 37 connected to the port 27 is provided. A sheave pressure control valve 38 is provided between the oil passage 36 and the oil passage 37. The sheave pressure control valve 38 includes a spool (not shown), an elastic member 39 that biases the spool in a predetermined direction, an input port 40, an output port 41, a drain port 42, and a control port 44. ing. The input port 40 and the oil passage 36 are connected, and the output port 41 and the oil passage 37 are connected.
[0062]
  In addition, the feedback connected to the output port 41Ku oil passage 43 is provided.Ku oil passage 43, a force in the same direction as the urging force of the elastic member 39 acts on the spool of the sheave pressure control valve 38. Further, due to the hydraulic pressure acting on the control port 44, a force opposite to the biasing force of the elastic member 39 acts on the spool of the sheave pressure control valve 38.
[0063]
On the other hand, a second solenoid valve 46 is connected to the control port 44 via an oil passage 45. The second solenoid valve 46 includes a spool (not shown), an elastic member 47 that biases the spool in a predetermined direction, an input port 48, an output port 49, and a drain port 50. And the oil passage 45 are connected. A feedback oil passage 51 is connected to the output port 49, and a force opposite to the urging force of the elastic member 47 acts on the spool of the second solenoid valve 46 due to the hydraulic pressure of the feedback oil passage 51. It is configured as follows. When the second solenoid valve 46 is in a non-energized state, the opening degree of the input port 48 and the output port 49 increases to generate a high hydraulic pressure Psol2, while the energizing current increases, This is a so-called normally open solenoid valve having a characteristic that the opening with the output port 49 is reduced and the hydraulic pressure Psol2 is reduced.
[0064]
  Next, the operation when the hydraulic circuit shown in FIG. 1 is used in the system of FIG. 2 will be described. First, the hydraulic pressure of the oil discharged from the oil pump is regulated to a predetermined hydraulic pressure, that is, the line pressure PL by a pressure regulating valve (not shown), and the oil is ratio-controlled via the oil passage 20. It is supplied to the input port 23 of the valve 22. Here, in the hydraulic circuit of FIG. 1, the first mode and the second mode can be selected. This first mode is selected during normal traveling, for example, when the function of the first solenoid valve 30 is normal. When the first mode is selected, the first solenoid valve 30 and the second solenoid valve 30To 46It is energized. Then, in the first solenoid valve 30, a magnetic attractive force corresponding to the energization current is generated, the spool operates against the urging force of the elastic member 31, and the input port 32 and the output port 33 are communicated with each other. .
[0065]
  Here, the oil adjusted to the modulator pressure Pmod is supplied to the input port 32 of the first solenoid valve 30, and the oil of the input port 32 is supplied to the oil passage 29 via the output port 33. Is done. The modulator pressure Pmod is regulated based on, for example, the vehicle speed and the accelerator opening. Also, feedbackKu oil passage 3Due to the hydraulic pressure of 5, the force in the same direction as the elastic force of the elastic member 31 acts on the spool of the first solenoid valve 30. When the oil pressure in the oil passage 29 increases, the communication area between the input port 32 and the output port 33 is reduced.
[0066]
In this way, the hydraulic pressure Psol1 of the output port 33 of the first solenoid valve 30 is regulated, and the hydraulic pressure Psol1 acts on the first control port 25 of the ratio control valve 22. When the first mode is selected, the fail pressure Pfail of the second control port 26 is controlled to zero.
[0067]
  On the other hand, in the second solenoid valve 46, a magnetic attractive force corresponding to the energization current is generated, the spool operates against the urging force of the elastic member 47, and the input port 48 and the output port 49 are shut off., Output port 49 andThe drain port 50 is communicated. Therefore, the oil in the input port 48 is not supplied to the oil passage 45, and the oil in the oil passage 45 is drained to the oil pan 53 via the drain port 50, so that the oil pressure Psol2 in the oil passage 45 becomes zero. ing.
[0068]
  In the ratio control valve 22, the urging force corresponding to the hydraulic pressure Psol 1 of the first control port 25 and the urging force of the elastic member 28 act on the spool (not shown) in opposite directions. The spool operates due to the relative relationship between the urging forces. By the operation of the spool, the flow rate of the oil coming out from the output port 24 is controlled. For example, hydraulic Psol1DecreaseAccordingly, the communication area between the input port 23 and the output port 24 is expanded. As a result, the amount of oil supplied from the oil passage 20 to the oil passage 21 is increased, the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 is increased, and the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9 is increased. That is, the speed is changed so that the speed ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is reduced.
[0069]
  In contrast, hydraulic Psol1Will be higherHowever, the communication area between the output port 24 and the drain port 27 is expanded. Further, as described above, the hydraulic pressure Psol2 acting on the control port 44 from the oil passage 45 becomes zero by the energization control on the second solenoid valve 46. For this reason, in the sheave pressure control valve 38, the spool is operated by the biasing force of the elastic member 39, the output port 41 and the drain port 42 are communicated, and the input port 40 is closed. Accordingly, the oil in the hydraulic chamber 19 is drained to the oil pan 53 via the oil passage 21, the ratio control valve 22, the oil passage 37, and the sheave pressure control valve 38.
[0070]
In this way, the amount of oil in the hydraulic chamber 19 decreases, the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 decreases, and the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9 decreases. That is, the speed is changed so that the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is increased. When the first mode is selected, if the amount of oil in the hydraulic chamber 19 is controlled to a substantially constant amount, the winding radius of the belt 17 in the primary pulley 9 is maintained substantially constant. That is, the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled to be substantially constant. As described above, when the first mode is selected, the ratio control valve 22 functions as a flow rate control valve, and the speed ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled by the flow rate control function of the ratio control valve 22. Is done.
[0071]
  Next, the second mode will be described. This second mode is selected, for example, when the function of the first solenoid valve 30 is lowered (when failed). When the first solenoid valve 30 fails, the input port 32 and the output port 33 are cut off, so that the hydraulic pressure Psol1 acting on the first control port 25 becomes zero. When the second mode is selected, the fail pressure Pfail is input to the second control port 26.The
[0072]
  Furthermore, when the second mode is selected, the energization current to the second solenoid valve 46 is controlled so that the hydraulic pressure Psol2 acting on the control port 44 is higher than when the first mode is selected. Ru. For controlling the energization current to the second solenoid valve 46Thus, the oil pressure Pin of the oil supplied to the hydraulic chamber 19 via the ratio control valve 22 and the oil passage 21 is controlled.. That is, the sheave pressure control valve 38 functions as a so-called pressure control valve.
[0073]
Thus, according to the first configuration example, when the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 is controlled, the flow ratio is controlled by controlling the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber 19. And the second mode in which the gear ratio is controlled by controlling the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 19 can be selectively switched. Therefore, even when the first solenoid valve 30 fails, the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 can be changed by selecting the second mode. Therefore, excessive or insufficient driving force of the vehicle Ve can be suppressed and drivability is improved. In other words, the vehicle Ve travels by controlling the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 by pressure control, that is, travel limp-form travel can be performed, and drivability is improved.
[0074]
  Further, when a failure of the first solenoid valve 30 occurs, the fail pressure Pfail is input to the second control port 26.ForceThe speed is changed so that the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 becomes small. Therefore, when the first solenoid valve 30 fails, it can be prevented that “the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 suddenly increases and the behavior of the vehicle changes suddenly and is felt as a shock”. Improved drivability.
[0075]
  (Second configuration example)
  Next, another configuration example of a hydraulic circuit that supplies oil to the hydraulic chamber 19 will be described with reference to FIG. 3 that are the same as the reference numerals in FIG. 1 mean that the configurations in FIGS. 1 and 3 are the same.Yes.
[0076]
  In the first solenoid valve 30 shown in FIG. 3, the oil pressure of the feedback oil passage 35 </ b> A generates a force that urges the spool of the first solenoid valve 30 in the direction opposite to the urging force of the elastic member 31. It is configured. When the first solenoid valve 30 is in a non-energized state, the input port 32 and the output port 33 are opened, and the maximum hydraulic pressure Psol1 is generated. On the other hand, the electric current supplied to the first solenoid valve 30 The lower the pressure, the hydraulic Psol1RiseThis is a so-called normally open valve. Further, the ratio control valve 22 is provided with the first control port 25, and the second control port 26 described above is not provided. The other configuration in FIG. 3 is the same as the configuration in FIG.
[0077]
Next, the operation when the hydraulic circuit of FIG. 3 is used in the system of FIG. 2 will be described. In the hydraulic circuit of FIG. 3, the first mode and the third mode can be selected. The first mode is selected when the vehicle speed of the vehicle Ve is equal to or higher than the vehicle speed that can be detected by the vehicle speed sensor. When the first mode is selected, the first solenoid valve 30 and the second solenoid valve 46 are energized. By controlling the energization current to the first solenoid valve 30 and controlling the oil pressure Psol1 of the oil passage 29, the action of controlling the flow rate of the oil supplied from the oil passage 20 to the hydraulic chamber 19, and the action The operation of controlling the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is the same as that in the first configuration example. Further, the point that the hydraulic pressure Psol2 of the oil passage 45 is controlled to zero based on the energization current to the second solenoid valve 46 is the same as the first configuration example.
[0078]
Next, a case where the third mode is selected will be described. This third mode is selected, for example, when the vehicle speed of the vehicle Ve is an extremely low vehicle speed that cannot be detected by the vehicle speed sensor. When this third mode is selected, the output hydraulic pressure Psol1 of the first solenoid valve 30 is increased, the input port 23 and the output port 24 of the ratio control valve 22 are shut off, and the output port 24 The port 27 is communicated. For this reason, the oil in the oil passage 20 is not supplied to the oil passage 21 via the input port 23.
[0079]
  Further, when the third mode is selected, the hydraulic pressure Psol2 of the output port 49 of the second solenoid valve 46 is changed, and the spool of the sheave pressure control valve 38 operates according to the hydraulic pressure Psol2, The oil pressure of the oil supplied from the path 36 to the oil path 37 is regulated. The oil supplied to the oil passage 37 flows into the oil passage 21 via the port 27 and the output port 24 of the ratio control valve 22, and then the oil in the oil passage 21 is supplied to the hydraulic chamber 19. Thus, when the third mode is selected, first, the ratio control valve 22 is drained from the port 27 with the oil in the hydraulic chamber 19, and the gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is increased. A state (deceleration side) corresponding to such a shift is executed. And oilLine pressure PL of path 36The gear ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled by adjusting the pressure by the sheave pressure control valve 38 and supplying the pressure to the hydraulic chamber 19.
[0080]
As described above, also in the second configuration example, when the speed ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled, the flow rate is controlled by controlling the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber 19. It is possible to selectively switch between the mode and the third mode in which the oil pressure supplied to the hydraulic chamber 19 is controlled to execute a shift. Therefore, the same effect as the first configuration example can be obtained.
[0081]
By the way, when the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 is controlled by flow control and the speed ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 is controlled by hydraulic control, the belt-type continuously variable transmission is controlled by hydraulic control. When the transmission gear ratio of the transmission 6 is controlled, the thrust applied to the primary pulley 9 is more stable and the control stability of the torque capacity of the belt 17 is higher. Therefore, if the third mode is selected when the vehicle speed of the vehicle Ve is extremely low, the belt 17 can be prevented from slipping even when the torque to be transmitted is large, and the belt 17, the primary pulley 9, the secondary pulley can be suppressed. 10 can suppress a decrease in durability, and can suppress deficiencies in driving force or changes in driving force when the vehicle Ve starts, improving drivability.
[0082]
  (Third configuration example)
  Next, another configuration example of a hydraulic circuit for supplying oil to the hydraulic chamber 19 will be described with reference to FIG.To do. thisIn the third configuration example, a normally open solenoid valve is used as the first solenoid valve 30, and the ratio control valve 22 is not provided with the second control port 26. 4 that are the same as the reference numerals in FIGS. 1 and 3 indicate that the configuration in FIG. 4 is the same as the configuration in FIGS. 1 and 3.
[0083]
The hydraulic circuit shown in FIG. 4 has a hydraulic chamber 54 that controls the torque capacity of the lockup clutch 4. Further, a lockup relay valve 55 that controls the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 54 is provided. The lockup relay valve 55 includes a spool (not shown) biased in a predetermined direction by an elastic member 56, an input port 57, a first output port 58 and a second output port 59, and a drain port 60. And a control port 61 that applies an urging force opposite to the urging force of the elastic member 56 to the spool.
[0084]
The input port 57 and the output port 41 of the sheave pressure control valve 38 are connected by an oil passage 37. The first output port 58 and the hydraulic chamber 54 are connected by an oil passage 62. Further, the second output port 59 and the port 27 of the ratio control valve 22 are connected by an oil passage 63. Further, the drain port 60 is connected to the oil pan 53.
[0085]
Next, the operation when the hydraulic circuit of FIG. 4 is applied to the system of FIG. 2 will be described. In the hydraulic circuit of FIG. 4, the first mode and the third mode can be selected. The first mode is selected when the vehicle speed of the vehicle Ve is equal to or higher than a predetermined vehicle speed that can be detected by the vehicle speed sensor. When the first mode is selected, the first solenoid valve 30 and the second solenoid valve 46 are energized. Then, the hydraulic pressure Psol1 is controlled by the same action as in the second configuration example, and the speed ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled by the flow rate control function of the ratio control valve 22.
[0086]
On the other hand, by controlling the energization current to the second solenoid valve 46, Psol2 of the oil passage 45 is increased. Therefore, the spool of the sheave pressure control valve 38 operates against the urging force of the elastic member 39, and the input port 40 and the output port 41 are communicated. Therefore, the oil in the oil passage 20 is supplied to the oil passage 37 via the oil passage 36 and the sheave pressure control valve 38.
[0087]
When the first mode is selected, the hydraulic pressure Psl input to the control port 61 of the lockup relay valve 55 is increased. As a result, the spool of the lockup relay valve 55 operates against the urging force of the elastic member 56, and the input port 57 and the first output port 58 are communicated with each other, while the second output port 59 and the drain are connected. The port 60 is communicated. Then, the oil in the oil passage 37 is supplied to the hydraulic chamber 54 via the lockup relay valve 55 and the oil passage 62. In this way, the hydraulic pressure in the hydraulic chamber 54 increases, and the engagement pressure of the lockup clutch 4 is increased.
[0088]
  Note that when the first mode is selected in the third configuration example, the hydraulic pressure Psol1 is decreased.The ratio control valve 22 operates in the same manner as when the first mode is selected in the first configuration example, and is shifted so that the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 becomes small.
[0089]
On the other hand, the third mode is selected when the vehicle speed of the vehicle Ve is equal to or lower than an extremely low vehicle speed that cannot be detected by the vehicle speed sensor. When the third mode is selected, the states of the first solenoid valve 30 and the ratio control valve 22 are controlled in the same manner as in the second configuration example. As a result, the oil pressure of the oil supplied from the oil passage 36 to the oil passage 37 is regulated by the sheave pressure control valve 38 as in the second configuration example.
[0090]
  When the third mode is selected, the hydraulic pressure Psl is reduced and the input port 57 and the second output port 59 are communicated with each other.It is.Then, the oil in the oil passage 37 is supplied to the hydraulic chamber 19 via the lockup relay valve 55, the oil passage 63, the ratio control valve 22, and the oil passage 21. In this way, the transmission ratio of the belt type continuously variable transmission 6 is controlled by the hydraulic pressure Pin adjusted by the sheave pressure control valve 38. On the other hand, the oil in the hydraulic chamber 54 is drained to the oil pan 53 via the oil passage 62 and the lockup relay valve 55, and the engagement pressure of the lockup clutch 4 is lowered.
[0091]
As described above, also in the third configuration example, the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber 19 is controlled by the function of the ratio control valve 22 to control the speed ratio of the belt type continuously variable transmission 6. And a third mode for controlling the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 6 by controlling the oil pressure Pin of oil supplied to the hydraulic chamber 19 by the sheave pressure control valve 38. be able to. Therefore, the same effect as the first configuration example can be obtained. Further, when the vehicle speed of the vehicle Ve is an extremely low vehicle speed, if the third mode is selected, the same effects as those of the second configuration example can be obtained for the same reason as in the second configuration example.
[0092]
  In addition, the electronic control unit 52 is configured so that the hydraulic pressure Psol2 of the second solenoid valve 46 is controlled by a signal output from the control valve 44. A sheave pressure control valve 38 having a control port 44 on which the hydraulic pressure Psol2 acts is provided.The oil pressure chamber 54 has a function of controlling the oil pressure supplied to the oil pressure chamber 54 of the lockup clutch 4 and a function of controlling the oil pressure of the oil supplied to the oil pressure chamber 19 of the primary pulley 9. Therefore, it is not necessary to provide new parts to control the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 19, and the increase in size and weight of the apparatus can be suppressed, and the increase in the manufacturing cost of the hydraulic control apparatus 18 can be suppressed.
[0093]
  (Fourth configuration example)
  Next, another configuration example of a hydraulic circuit for supplying oil to the hydraulic chamber 19 will be described with reference to FIG.The thisIn the fourth configuration example, the same reference numerals as those in the second configuration example are assigned to the same configurations as those in the second configuration example, and the description thereof is omitted.
[0094]
In the fourth configuration example, as the state of the ratio control valve 22, the first state in which the oil passage 21, the oil passage 20 and the oil passage 37 are shut off, and the oil passage 21 and the oil passage 20 are shut off. In addition, a second state in which the oil passage 21 and the oil passage 37 are communicated with each other, and a third state in which the oil passage 20 and the oil passage 21 are communicated and the oil passage 21 and the oil passage 37 are blocked. You can choose. In the second state, the hydraulic pressure Psol1 acting on the first control port 25 of the ratio control valve 22 is controlled to a substantially constant pressure so that the communication area (opening) between the oil passage 21 and the port 27 is substantially constant. Can be controlled. That is, the communication area between the oil passage 21 and the port 27 can be controlled between fully open and fully closed. Then, it is possible to execute control for changing the oil pressure PM of the oil passage 37 by controlling the oil pressure Psol 2 acting on the control port 44 of the sheave pressure control valve 38. If such control is executed and the oil pressure Ps of the oil pressure chamber 19 is controlled to be greater than the oil pressure PM of the oil passage 37, the oil in the oil pressure chamber 19 is transferred to the oil pump 53 via the oil passage 21 and the oil passage 37. Drained.
[0095]
In the fourth configuration example, the flow rate of oil discharged from the hydraulic chamber 19 can be controlled by changing the differential pressure obtained by dividing the hydraulic pressure PM of the oil passage 37 from the hydraulic pressure Ps of the hydraulic chamber 19. That is, in the fourth configuration example, the amount of oil drained from the hydraulic chamber 19 can be controlled with high accuracy by controlling both the ratio control valve 22 and the sheave pressure control valve 38.
[0096]
In each of the above configuration examples and FIGS. 1, 3 to 5, the mode for controlling the oil amount of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9 and the mode for controlling the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 19 are selectively switched. Although an example has been described, the present invention can be applied to a case where the mode for controlling the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10 and the mode for controlling the oil amount of the hydraulic chamber 100 are selectively switched. The secondary pulley 10 mainly has a function of controlling the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6. Therefore, when the present invention is used for controlling the oil supply state of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10, for example, a mode for controlling the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 100 mainly by pressure control is selected and the hydraulic chamber 100 of the hydraulic chamber 100 is controlled by pressure control. When the hydraulic pressure cannot be controlled, or when it is not appropriate to control the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 100 by pressure control, a mode for controlling the oil amount of the hydraulic chamber 100 can be selected.
[0097]
  Next, control examples for selectively switching between the flow rate control mode for controlling the oil amount in the hydraulic chamber and the pressure control mode for controlling the hydraulic pressure in the hydraulic chamber using the above hydraulic circuit will be sequentially described.To do.
[0098]
(First control example)
This first control example is a control example in which pressure control or flow rate control is selected as control of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9, and control of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10 is limited to hydraulic control. And The first control example is performed at the time of positive driving. The first control example will be described based on the flowchart of FIG. In the flowchart of FIG. 6, it is first determined whether or not the current actual vehicle speed is equal to or lower than a predetermined vehicle speed V0 (step S1). Here, examples of the predetermined vehicle speed V0 include a reading lower limit vehicle speed by a vehicle speed sensor. If a negative determination is made in step S1, the flag is turned off (step S2). This flag is a flag for executing pressure control. Subsequent to step S2, flow control of the oil supplied to the hydraulic chamber 19 is executed (step S3), and the process returns to step S1 described above.
[0099]
If the determination in step S1 is affirmative, it is determined whether or not the road on which the vehicle Ve is located (runs) is an uphill road (step S4). If the road is flat or downhill, a negative determination is made in step S4. In this case, since there is a low possibility of the belt 17 slipping at the primary pulley 9, the process proceeds to step S2. On the other hand, if a positive determination is made in step S4, it is determined whether or not a flag for executing pressure control is turned on (step S5).
[0100]
  If a negative determination is made in step S5,
T0 (n) = T0 (n-1) +. DELTA.T0
The process is executed (step S6). Where "T0"Is a switch for selectively switching between flow control and pressure control using the map shown in FIG.ー BintleThreshold,Specifically, the torque transmitted from the driving force source 1 to the primary shaft 7At the thresholdYes, "n" is a counter for the number of executions of the control routine of FIG. 6, "ΔT0" is an increment of the area where pressure control is to be executed, and "T0 (n-1)" Turbine torque during control routine executionAt the thresholdis there. Following the above step S6, the flag for executing the pressure control is turned on (step S7), and the pressure control of the hydraulic chamber 19 is executed.(StayStep S8) and return to Step S1.
[0101]
On the other hand, if a positive determination is made in step S5,
T0 (n) = T0 (n-1)
(Step S9), the process proceeds to step S7, and the flag for executing the pressure control is kept on.
[0102]
In the above control, the initial value of n at the first execution of the control routine is
n = 1
The flag at the first execution of the control routine is set to OFF, and the turbine torque threshold at the first execution of the control routine is
T0 (1) = T0_int
Set to
[0103]
  FIG. 7 shows an example of a map used when the flow rate control or the pressure control is selectively switched in the above control example. In the map shown in FIG. 7, the flow rate control region A1 and the pressure control region B1 are set using the vehicle speed and the turbine torque as parameters. Specifically, the vehicle speed is V0 or less and the turbine torque isThreshold TThe pressure control region B1 is set in a region equal to or less than 0, and the flow rate control region A1 is set in a region other than the pressure control region B1. And pressure control region BDecide 1Turbine TurtleThreshold T0 changes in accordance with the aforementioned increase ΔT0.
[0104]
As described above, in the control example of FIG. 6, when the determination in step S <b> 1 is affirmative, it is difficult to detect the rotation speed of the primary shaft 7, and the flow rate control is executed as the control of the hydraulic chamber 19. In this case, the belt 17 may slip on the primary pulley 9. Therefore, according to the first control example, it is possible to make an affirmative determination in step S1 and proceed to step S8 to select hydraulic control. Therefore, the slip of the belt 17 can be suppressed as much as possible. On the other hand, if a positive determination is made in step S4, the belt 17 may slip on the primary pulley 9 due to the traveling load of the vehicle Ve. Therefore, if the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6 is increased by selecting the hydraulic control in step S8, the slip of the belt 17 can be suppressed as much as possible.
[0105]
  If the determination in step S1 is affirmative, steps S4, S5, S6, and S9 may be omitted, and a control routine that proceeds to step S7 may be employed. It is also possible to employ a control routine that omits step S1. Here, the functional means shown in FIG.And thisExplaining the correspondence with the configuration of the invention, stepsS4 corresponds to the determination means of the present invention, step S8 corresponds to the first mode selection means of the present invention, and step S3 corresponds to the second mode of the present invention.This corresponds to the mode selection means.
[0106]
(Second control example)
This second control example is also a control executed during the positive drive. Moreover, it is a control example which selects pressure control or flow control as control of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9, and control of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10 shall be limited to hydraulic control. This second control example will be described with reference to FIG. First, it is determined whether or not the speed ratio γ of the belt type continuously variable transmission 6 is equal to or greater than a predetermined speed ratio γ0 (step S11). If the determination in step S11 is negative, the possibility that the belt 17 slips on the primary pulley 9 is low, so the flow rate control is selected as the control of the hydraulic chamber 19 (step S12), and the pressure control is executed. The flag is turned off (step S13), and the process returns to step S11.
[0107]
On the other hand, if the determination in step S11 is affirmative, it is determined whether or not a flag for executing pressure control is turned on (step S14). If the determination in step S14 is negative, the hydraulic chamber is determined. Pressure control is selected as control 19 (step S15), a flag for executing pressure control is turned on (step S16), and the process returns to step S11. If the determination in step S14 is affirmative, the pressure control is currently being executed, and the process returns to step S11.
[0108]
According to the second control example, when the gear ratio of the belt-type continuously variable transmission 11 is equal to or greater than a predetermined gear ratio, that is, when the torque transmitted by the belt-type continuously variable transmission 11 is equal to or greater than a predetermined value. The pressure control can be executed as the control of the hydraulic chamber 19 and the slip of the belt 17 in the primary pulley 9 can be suppressed.
[0109]
  Note that in step S11 of FIG. 8, the speed change γ of the belt type continuously variable transmission 6 is not determined whether or not the speed change ratio γ0 is equal to or greater than the predetermined speed change ratio γ0. It is also possible to determine whether or not the process is being executed. In this case, at least one of these two kinds of determinations can be executed. If it is determined in step S11 whether or not the belt type continuously variable transmission 6 is decelerating, if the determination in step S11 is affirmative, step S11 is performed.S1Proceed to step S4. If a negative determination is made in step S11, the process proceeds to step S12. As described above, if it is determined whether or not the vehicle is decelerating in step S11, the pressure of the hydraulic chamber 19 is controlled during the deceleration. Therefore, “the width of the groove M1 of the primary pulley 9 is abruptly increased and the belt 17 It is possible to suppress the “slip problem”. Here, the correspondence between the functional means shown in FIG. 8 and the configuration of the present invention will be described.11 corresponds to the determination means of the present invention, step S16 corresponds to the first mode selection means of the present invention, and step S13 corresponds to the second mode of the present invention.This corresponds to the mode selection means.
[0110]
(Third control example)
In this third control example, pressure control or flow rate control can be selected as the control of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9, and pressure control or flow control is selected as the control of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10. This is a control example corresponding to a possible case. The third control example will be described based on the flowchart of FIG. First, it is determined whether or not the shift speed request is greater than or equal to a predetermined value V (step S21).
[0111]
The speed of the belt-type continuously variable transmission 6 is determined by the deviation of the axial thrust (Pin) applied to the movable sheave 12 and the rotational speed of the primary shaft 7 at the time of shifting. For this reason, the speed change request can be calculated by the following equation, for example.
dx / dt = (B (γ) K (γ) tan θ) / Ain × Nin × (Win−Win)*)
[0112]
Here, “dx / dt” is a time differential value of the movement amount of the movable sheave 12 in the axial direction, and this time differential value can be handled as a speed change request. “B (γ)” and “K (γ)” are coefficients of the gear ratio, “Ain” is the area of the belt contact surface of the movable sheave 12, and “Nin” is the rotational speed of the primary shaft 7. “Win” is the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 19. And the thrust is
Pin = Win / Ain
Is calculated by The speed change request can also be determined from the deviation between the target value (Nin) of the rotation speed of the primary shaft 7 and the actual rotation speed of the primary shaft 7.
[0113]
The shift response of the belt type continuously variable transmission 6 will be described with reference to the diagram of FIG. The diagram of FIG. 10 is a diagram showing the relationship between the flow rate or oil pressure of the oil controlled by the solenoid valve and the indicated value of the duty ratio for controlling the solenoid valve. In FIG. 10, the flow rate is indicated by a solid line, and the hydraulic pressure is indicated by a broken line. The hydraulic pressure has a characteristic that the hydraulic pressure increases as the duty ratio increases, and the change rate of the hydraulic pressure with respect to the change rate of the duty ratio is substantially constant. On the other hand, the flow rate has a region where the flow rate does not change even if the duty ratio increases. That is, the change rate of the pressure (hydraulic pressure) corresponding to the change rate of the duty ratio is larger than the change rate of the flow rate corresponding to the change rate of the duty ratio. In other words, the pressure control is a control that is suitable when the speed change speed requirement is large, and the flow rate control is a control that is suitable when there is a demand for increasing the control accuracy of the speed ratio.
[0114]
As described with reference to FIG. 10, since the flow rate control is not suitable for a fast shift request, if a negative determination is made in step S <b> 21, the flow rate of the hydraulic chamber 19 is controlled and the hydraulic chamber 100 is controlled. Is pressure controlled (step S22). Following step S22, the flag is turned off (step S23), and the process returns to step S21. Here, “flag off” means that the process in step S22 is selected.
[0115]
On the other hand, if a positive determination is made in step S21, it is determined whether or not the flag is turned on (step S24). If a negative determination is made in step S24, the hydraulic chamber 19 is pressure controlled and the hydraulic chamber 100 is pressure controlled (step S25). Following step S25, the flag is turned on (step S26), and the process returns to step S21. If the determination in step S24 is affirmative, the process returns to step S21. “Flag on” means that the process in step S25 is selected. In the third control example, the initial flag at the first execution of the routine is set to OFF.
[0116]
  According to the control example of FIG. 9, when the process proceeds to step S <b> 25, pressure control is selected as control of the hydraulic chamber 19. In particular, when the width of the groove M1 of the primary pulley 9 is widened by downshifting, it is possible to prevent the belt 17 from slipping due to a sudden expansion of the groove width M1. More specifically, the accelerator opening decreases rapidly and the vehicle VeRun hardWhen the process proceeds to step S25, the kinetic energy of the vehicle Ve is transmitted from the wheel 2 to the engine via the belt type continuously variable transmission 6 to generate an engine braking force. In the case where an electric motor is used as a driving force source, the kinetic energy of the vehicle Ve can be transmitted to the electric motor so that the electric motor functions as a generator and the electric power can be stored in the power storage device.
[0117]
  The length (circumferential length) at which the compressive force is generated between the elements of the belt 17 is longer in the portion wound around the primary pulley 9. For this stepS25As described above, if the pressure control of the hydraulic chamber 19 is executed to control the torque capacity of the belt type continuously variable transmission 6, the slip of the belt 17 can be suppressed. When the speed change request is less than a predetermined value, the flow rate control is selected as the control of the hydraulic chamber 19 so that the reduction in the control accuracy of the speed ratio can be suppressed.
[0118]
  Here, the functional means shown in FIG.,thisExplaining the correspondence with the configuration of the invention, step S21 corresponds to the determination means of the present invention, step S25 corresponds to the first mode selection means of the present invention, and step S22 corresponds to the second mode of the present invention.This corresponds to the mode selection means.
[0119]
(Fourth control example)
In this fourth control example, pressure control or flow rate control can be selected as control of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley 9, and pressure control or flow control is selected as control of the hydraulic chamber 100 of the secondary pulley 10. This is a control example corresponding to a possible case. The fourth control example will be described based on the flowchart of FIG. First, it is determined whether or not the actual speed ratio γ is greater than or equal to a predetermined value γ0 (step S31). If a negative determination is made in step S31, the hydraulic chamber 19 is subjected to flow control, and the hydraulic chamber 100 is subjected to pressure control (step S32). Following step S32, the flag is turned off (step S33), and the process returns to step S31. Here, “flag off” means that the process in step S32 is selected.
[0120]
On the other hand, if a positive determination is made in step S31, it is determined whether or not the flag is turned on (step S34). If a negative determination is made in step S34, the hydraulic chamber 19 is subjected to flow control and the hydraulic chamber 100 is subjected to pressure control (step S35). Following step S35, the flag is turned on (step S36), and the process returns to step S31. If the determination in step S34 is affirmative, the process returns to step S31. Note that “flag is on” means that the process in step S35 is selected. In the fourth control example, the initial flag at the first execution of the routine is set to OFF.
[0121]
When the vehicle Ve is traveling with the torque of the driving force source 1 and the process proceeds to step S35, the hydraulic chamber 100 is hydraulically controlled to suppress slipping of the belt 17 for the reasons already described. be able to. On the other hand, when the vehicle Ve travels in a repulsive manner, the power of the wheels 2 is transmitted to the electric motor, and the electric power generation control is executed by the electric motor, the control in step S32 is executed as described above. For the same reason, it is possible to suppress a reduction in power transmission efficiency of the belt type continuously variable transmission 6 and to improve power generation efficiency (regeneration efficiency). In either step S32 or step S35, a situation in which the hydraulic pressure in the hydraulic chamber is increased more than necessary by selecting the flow rate control as the control of one of the hydraulic chamber 19 or the hydraulic chamber 100. Can be avoided. Therefore, it is possible to suppress an increase in waste of power of the rotating device that drives the oil pump.
[0122]
Meanwhile, in step S31 of FIG. 11, it is determined whether or not the accelerator opening is equal to or larger than a predetermined opening, or whether or not the input torque Tin in the belt type continuously variable transmission 6 is equal to or larger than a predetermined value. It is also possible to employ a control routine. The input torque in the belt type continuously variable transmission 6 can be determined based on the intake air amount of the engine, the accelerator opening, and the like. When such other control routines are employed, the process proceeds to step 34 if the determination is affirmative in step S31, and the process proceeds to step S32 if the determination is negative in step S31.
[0123]
Thus, if the hydraulic chamber 19 is controlled by flow control when the input torque exceeds a predetermined value, a pressure generating means for controlling the hydraulic pressure of the hydraulic chamber 19 of the primary pulley, specifically a solenoid valve, etc. This eliminates the need for high pressure generation specifications. For this reason, it becomes possible to share the solenoid valve also when generating the hydraulic pressure required by other hydraulic pressure required mechanisms. Therefore, the hydraulic control device 18 can be reduced in weight and cost.
[0124]
Further, when the actual vehicle speed is equal to or lower than the predetermined vehicle speed and the input torque in the belt type continuously variable transmission 6 is equal to or higher than the predetermined value, the driver suddenly increases the amount of depression of the accelerator pedal after the vehicle starts. There are cases. In such a case, it is possible to upshift with good controllability by executing flow rate control. Upshift means a shift that reduces the gear ratio.
[0125]
MaIn addition, the matters described in each control example, specifically, whether the actual vehicle speed is equal to or higher than a predetermined speed, whether the actual speed ratio is equal to or higher than the predetermined speed ratio, and the accelerator opening is equal to or higher than a predetermined value. Whether the road is uphill, downhill, or flat, whether the input torque is greater than a predetermined value, whether the shift speed request is greater than a predetermined value, whether it is decelerating or increasing speed, etc. The parameter corresponds to the “vehicle operating state” of the present invention.
[0126]
  Here, the correspondence between the configuration described in each configuration example and each control example and the configuration of the present invention will be described. The belt-type continuously variable transmission 6 corresponds to the transmission of the present invention, and the gear ratio control is performed. The control of the torque capacity corresponds to the “shift control” of the present invention, and the movable sheave 12 of the primary pulley 9 and the movable sheave 15 of the secondary pulley 10 correspond to the operating member and the movable sheave of the present invention. The hydraulic chamber 19 of the servo mechanism 13 and the hydraulic chamber 100 of the hydraulic servo mechanism 16 correspond to the hydraulic chamber of the present invention.And secondOne solenoid valve 30, the ratio control valve 22 and the electronic control device 52 correspond to the flow control device of the present invention, and the primary pulley 9 and the secondary pulley 10 correspond to a plurality of pulleys of the present invention.
[0127]
  In addition, the second solenoid valve 46, the sheave pressure control valve 38, the lock-up relay valve 55, and the electronic control device 52 are compatible with the pressure control device of the present invention.Win. As described above, the second solenoid valve 46 that performs pressure control, the sheave pressure control valve 38, the lockup relay valve 55, and the first solenoid valve 30 and ratio control valve 22 that perform flow rate control are provided separately. It has been.
[0128]
thisThe belt in the invention is a so-called winding transmission member, and this belt includes a chain.
[0129]
In each configuration example, even when the second mode or the third mode is selected, oil is supplied to the hydraulic chamber 19 via the ratio control valve 22 and flows from the output port 24. Is fixed at a predetermined flow rate. In this sense, when the second mode or the third mode is selected, it can be said that both the sheave pressure control valve 38 and the ratio control valve 22 are functioning. In that sense, when the second mode or the third mode is selected, it can be said that the state of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device and the pressure control device.
[0130]
Although not specifically illustrated, when adjusting the oil pressure by the sheave pressure control valve, it is possible to configure a hydraulic circuit in which the adjusted oil is supplied to the hydraulic chamber without passing through the ratio control valve. . When the hydraulic circuit having this configuration is employed, the state of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by either the flow rate control device or the pressure control device. In the above embodiment, the belt type continuously variable transmission 6 is cited as the transmission, but the present invention can also be applied to other continuously variable transmissions, for example, toroidal type continuously variable transmissions.
[0131]
This toroidal-type continuously variable transmission is a transmission having an input disk and an output disk having toroidal surfaces, and a power roller in contact with each disk. The input disk is connected to the input rotating member, and the output disk is connected to the output rotating member. Lubricating oil is present on the contact surface between each disk and the power roller. Then, the power roller is moved linearly in a plane perpendicular to the axis of each disk, and the contact radius between the power roller and each disk is adjusted to change the speed between the input rotating member and the output rotating member. The ratio is controlled. Moreover, the capacity | capacitance of the torque transmitted between an input rotation member and an output rotation member is controlled by adjusting the contact surface pressure of each disk and a power roller.
[0132]
That is, when the contact surface pressure between each disk and the power roller is increased, the lubricating oil becomes glassy, and power is transmitted between the input rotating member and the output rotating member by so-called traction transmission. A first hydraulic servo mechanism is provided that urges each disk in the rotational axis direction to adjust the contact surface pressure between each disk and the power roller. The first hydraulic servomechanism has a piston that operates each disk in the direction of the rotation axis, and a first hydraulic chamber that operates the piston. Further, a second hydraulic servo mechanism is provided for moving the power roller in a straight line within a plane orthogonal to the axis of each disk. The second hydraulic servo mechanism has a second hydraulic chamber for operating the power roller. When the present invention is applied to a toroidal continuously variable transmission, the state of oil supplied to the first hydraulic chamber and the second hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device and the pressure control device.
[0133]
Thus, when the present invention is used in a hydraulic control device for a toroidal continuously variable transmission, the toroidal continuously variable transmission corresponds to the transmission of the present invention, and each disk and the power roller are the operating members of the present invention. The first hydraulic chamber and the second hydraulic chamber correspond to the hydraulic chamber of the present invention. The present invention can also be applied to a stepped transmission that can control the gear ratio stepwise (discontinuously).
[0134]
The characteristic configurations described in this embodiment are listed as follows. The first configuration includes a hydraulic chamber that controls the operation of an operating member that controls the shift of the transmission, and a shift that controls the shift of the transmission by controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber. In the hydraulic control apparatus (hydraulic control method) of the machine, flow control means (flow control step) for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber, and pressure control for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber Means (pressure control step). A transmission hydraulic control device (hydraulic control method).
[0135]
The second configuration includes a hydraulic chamber that controls the operation of an operating member that controls the shift of the transmission, and a shift that controls the shift of the transmission by controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber. In the hydraulic control apparatus (hydraulic control method) of the machine, flow control means (flow control step) for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber, and pressure control for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber Oil controlled by at least one of the flow control means (flow control step) or the pressure control means (pressure control step) when controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber (pressure control step) A transmission hydraulic control device (hydraulic control method), characterized by comprising supply state control means (oil supply state control step).
[0136]
The third configuration is characterized in that the flow rate control means (flow rate control step) in the first configuration or the second configuration has a function of controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by an electromagnetic valve. It is what.
[0137]
The fourth configuration is a configuration in which the transmission ratio of the transmission is controlled by the operation of the operation member in any one of the first configuration to the third configuration, and oil discharged from the pressure control device is The oil flow chamber is configured to be supplied to the hydraulic chamber via the flow rate control device, and when the oil discharged from the pressure control device is supplied to the hydraulic chamber via the flow rate control device, the flow rate control device Oil supply state control means (oil supply state control step) for controlling the state so as to be in a state corresponding to a case where a shift in which the transmission gear ratio of the transmission is increased by discharging the oil in the hydraulic chamber is performed. It is characterized by having.
[0138]
In the fifth configuration, the oil supply state control means (oil supply state control step) of the third configuration is configured so that the flow control means (flow control step) or the pressure control means (pressure And a function of selecting at least one of the control steps).
[0139]
In the sixth configuration, the oil supply state control means (oil supply state control step) of the fifth configuration is supplied by the flow rate control means (flow rate control step) when the function of the solenoid valve is degraded. The oil supply mode is further provided with a function of controlling the oil supply mode to be changed so that the transmission gear ratio of the transmission is reduced.
[0140]
In the seventh configuration, the oil supply state control means (oil supply state control step) of the fifth or sixth configuration changes the state of oil supplied to the hydraulic chamber when the function of the solenoid valve is lowered. The pressure control means (pressure control step) further has a function of controlling.
[0141]
In the eighth configuration, the oil supply state control means (oil supply state control step) of the second configuration or the third configuration is configured to control the flow rate based on information related to the vehicle speed of the moving body having the transmission. The apparatus further includes a function of controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber by at least one of means (flow rate control step) and pressure control means (pressure control step).
[0142]
According to a ninth configuration, when the oil supply state control means (oil supply state control step) of the eighth configuration has a vehicle speed of the moving body having the transmission equal to or lower than a predetermined vehicle speed, the pressure control means (pressure control The step further includes a function of controlling the state of oil supplied to the hydraulic chamber.
[0143]
In the tenth configuration, the oil supply state control means (oil supply state control step) of any one of the second configuration to the ninth configuration is a state of oil supplied to a hydraulic control target other than the speed change operation member It further has a function of controlling the above.
[0144]
The eleventh configuration is premised on the tenth configuration, wherein a clutch is provided in a transmission path of power input to the transmission, and the hydraulic control object includes the clutch. .
[0145]
The twelfth configuration is based on the second configuration or the third configuration, and a clutch is provided in a transmission path of power input to the transmission, and the oil supply state control means (oil supply state control step) ) Is a function of controlling the hydraulic pressure of the clutch hydraulic chamber for controlling the torque capacity of the clutch, a function of selecting the flow rate control means (flow rate control step) when increasing the hydraulic pressure of the clutch hydraulic chamber, And a function of selecting the pressure control means (pressure control step) when lowering the hydraulic pressure in the clutch hydraulic chamber.
[0146]
A thirteenth configuration is a belt-type continuously variable transmission in which the transmission of any one of the first to twelfth configurations is configured such that a belt is wound around a plurality of pulleys, and the operating member is a belt of any one of the pulleys. It is a movable sheave that adjusts the winding state. In the first to thirteenth configurations, each functional means and control step is achieved by the electronic control unit 52.
[0147]
In a fourteenth configuration according to the first configuration, a flow rate control mode in which a flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device, or a pressure of oil supplied to the hydraulic chamber is set to the pressure control device. A hydraulic control device comprising a mode selector (mode selection controller) that determines which of the pressure control modes controlled by the control is selected based on the driving state of the vehicle on which the transmission is mounted. It is. Here, the electronic control unit 52 corresponds to a mode selector (mode selection controller).
[0148]
According to a fifteenth configuration, in the first configuration, the flow rate control mode in which the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device, or the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device. A hydraulic pressure control method comprising: a mode selection step of determining which pressure control mode to be controlled is selected based on an operating state of a vehicle equipped with the transmission.
[0149]
In the sixteenth configuration, the hydraulic control device of each configuration described above is configured such that the power of the driving force source is transmitted to the wheels via the transmission, or the kinetic energy of the vehicle is transmitted via the transmission. The present invention can be applied to any vehicle configured to be transmitted to a driving force source.
[0150]
【The invention's effect】
  As explained above, according to the invention of claim 1When it is determined that the road on which the vehicle is located is an uphill road, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and it is determined that the road on which the vehicle is located is not an uphill road Controls the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by a flow rate control device.
[0151]
  According to the invention of claim 2When the transmission gear ratio is determined to be greater than or equal to a predetermined gear ratio, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and the transmission gear ratio is determined in advance. When it is determined that the ratio is less than the predetermined speed ratio, the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device.
[0152]
  According to the invention of claim 3When the transmission speed request for the transmission is determined to be equal to or greater than a predetermined value, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device, and the transmission speed request for the transmission is When it is determined that the value is less than the predetermined value, the flow rate of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the flow rate control device.
[0153]
  According to the invention of claim 4When it is determined that the belt of the belt type continuously variable transmission slips, the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber is controlled by the pressure control device. When it is determined that the belt does not slip, the hydraulic chamber is The flow rate of the supplied oil is controlled by a flow rate control device.
[0154]
  According to the invention of claim 5, the claimItem 4Besides obtaining the same effect as the inventionWhen the road on which the vehicle is located is an uphill road, it is determined that the belt slips. When the road on which the vehicle is located is not an uphill road, it is determined that the belt does not slip.
[0155]
  According to the invention of claim 6,Item 4Besides obtaining the same effect as the inventionWhen the speed ratio of the belt type continuously variable transmission is equal to or greater than a predetermined value, it is determined that the belt slips, and the speed ratio of the belt type continuously variable transmission is less than the predetermined speed ratio. In some cases, it is determined that the belt does not slip.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a hydraulic circuit diagram showing a first configuration example of a hydraulic control apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a conceptual diagram showing a power train of a vehicle to which the hydraulic control device of the present invention is applied and its control system.
FIG. 3 is a hydraulic circuit diagram showing a second configuration example of the hydraulic control apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a hydraulic circuit diagram showing a third configuration example of the hydraulic control apparatus of the present invention.
FIG. 5 is a hydraulic circuit diagram showing a fourth configuration example of the hydraulic control apparatus according to the present invention.
FIG. 6 is a flowchart showing a first control example that can be executed by the hydraulic control device of the present invention;
FIG. 7 is an example of a map used in the control example of FIG.
FIG. 8 is a flowchart showing a second control example that can be executed by the hydraulic control device of the present invention;
FIG. 9 is a flowchart showing a third control example that can be executed by the hydraulic control device of the present invention;
FIG. 10 is a diagram showing a correspondence relationship between an instruction value of a duty ratio for a solenoid valve and a flow rate or a hydraulic pressure in a control example that can be executed by the hydraulic control device of the present invention.
FIG. 11 is a flowchart showing a fourth control example that can be executed by the hydraulic control device of the present invention;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 4 ... Lock-up clutch, 6 ... Belt type continuously variable transmission, 9 ... Primary pulley, 12 ... Movable sheave, 17 ... Belt, 18 ... Hydraulic control device, 19, 54 ... Hydraulic chamber, 22 ... Ratio control valve, 30 ... 1st solenoid valve, 38 ... Sheave pressure control valve, 46 ... 2nd solenoid valve, 55 ... Lock-up relay valve, Ve ... Vehicle.

Claims (6)

油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、
前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、
前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置と
を有し、
前記車両が位置する道路が登坂路であるか否かを判断する判断手段と、
前記車両が位置する道路が登坂路であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、
前記車両が位置する道路が登坂路ではないと判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段と
を備えていることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
By controlling the operation of the hydraulic chamber to operate by supplying oil member, the hydraulic control apparatus for a transmission which controls the shift of speed change device mounted on the vehicle,
A flow rate control device for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber;
A pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber;
Have
Determining means for determining whether the road on which the vehicle is located is an uphill road;
First mode selection means for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device when it is determined that the road on which the vehicle is located is an uphill road;
Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device when it is determined that the road on which the vehicle is located is not an uphill road;
Transmission oil pressure control apparatus according to claim and this you are provided with.
油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、
前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、
前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置
を有し、
前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であるか否かを判断する判断手段と、
前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比以上であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、
前記変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段と
を備えていることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
By controlling the operation of the hydraulic chamber to operate by supplying oil member, the hydraulic control apparatus for a transmission which controls the shift of speed change device mounted on the vehicle,
A flow rate control device for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber;
A pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber ;
Have
Determination means for determining whether or not a transmission gear ratio of the transmission is equal to or greater than a predetermined transmission gear ratio;
First mode selection means for controlling the pressure of the oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device when it is determined that the transmission gear ratio is equal to or higher than a predetermined gear ratio;
Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device when it is determined that the transmission gear ratio is less than a predetermined gear ratio set in advance;
Transmission oil pressure control apparatus according to claim and this you are provided with.
油圧室にオイルを供給して動作部材の動作を制御することにより、車両に搭載された変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、
前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、
前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置と
を有し、
前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であるか否かを判断する判断手段と、
前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値以上であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、
前記変速機の変速速度要求が、予め定められた所定値未満であると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段と
を備えていることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
In a hydraulic control device for a transmission that controls the shift of a transmission mounted on a vehicle by supplying oil to a hydraulic chamber and controlling the operation of an operation member,
A flow rate control device for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber;
A pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber;
Have
A determination means for determining whether or not the shift speed request of the transmission is equal to or greater than a predetermined value;
First mode selection means for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device when it is determined that the speed change request of the transmission is equal to or greater than a predetermined value;
Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device when it is determined that the transmission speed request of the transmission is less than a predetermined value set in advance;
The hydraulic control device for varying the speed, characterized in that it comprises a.
複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機が車両に搭載されており、複数のプーリのうち少なくとも一つのプーリにおけるベルトの巻き掛け状態を調整する可動シーブが設けられており、油圧室にオイルを供給して前記可動シーブの動作を制御することにより、前記ベルト式無段変速機の変速を制御する変速機の油圧制御装置において、
前記油圧室に供給されるオイルの流量を制御する流量制御装置と、
前記油圧室に供給されるオイルの圧力を制御する圧力制御装置と
を有し、
前記ベルトが滑るか否かを判断する判断手段と、
前記ベルトが滑ると判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの圧力を前記圧力制御装置により制御する第1モード選択手段と、
前記ベルトが滑らないと判断された場合は、前記油圧室に供給されるオイルの流量を前記流量制御装置により制御する第2モード選択手段と
を備えていることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
A belt type continuously variable transmission in which a belt is wound around a plurality of pulleys is mounted on a vehicle, and a movable sheave for adjusting a belt winding state in at least one of the plurality of pulleys is provided. In a hydraulic control device for a transmission that controls the shift of the belt-type continuously variable transmission by supplying oil to the chamber and controlling the operation of the movable sheave,
A flow rate control device for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber;
A pressure control device for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber;
Have
Judging means for judging whether or not the belt slips;
First mode selection means for controlling the pressure of oil supplied to the hydraulic chamber by the pressure control device when it is determined that the belt slips;
Second mode selection means for controlling the flow rate of oil supplied to the hydraulic chamber by the flow rate control device when it is determined that the belt does not slip;
The hydraulic control device for varying the speed, characterized in that it comprises a.
記判断手段には、前記車両が位置する道路が登坂路である場合は前記ベルトが滑ると判断し、前記車両が位置する道路が登坂路でない場合は前記ベルトが滑らないと判断する手段が含まれることを特徴とする請求項4に記載の変速機の油圧制御装置。 The front Symbol judging means, when a road where the vehicle is located is an uphill road is determined that the belt slips when a road where the vehicle is located is not uphill road is the means for determining that the belt does not slip hydraulic control system for a transmission according to claim 4, characterized that you included. 記判断手段には、前記ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定値以上である場合は前記ベルトが滑ると判断し、前記ベルト式無段変速機の変速比が、予め定められた所定変速比未満である場合は前記ベルトが滑らないと判断する手段が含まれることを特徴とする請求項4に記載の変速機の油圧制御装置。 The front Symbol judging means, the gear ratio of the belt type continuously variable transmission, if it is equal to or higher than the predetermined value and determining that the belt is slipping, the speed ratio of the belt type continuously variable transmission, hydraulic control system for a transmission according If less than the predetermined predetermined gear ratio to claim 4, characterized that you includes means for determining that the belt does not slip.
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