JP4387622B2 - 金型温度調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型温度調節装置に関し、詳しくは、成形金型における複数系統の被冷却要素、すなわち、固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を行うための冷却水供給口部、冷却水排出口部の配管接続の簡略化を図った金型温度調節装置に関するものである。
【従来の技術】
従来、例えば、成形金型における複数系統の被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対して各々冷却水の供給及び排出を行う複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置においては、装置本体内に４系等の冷却水系を構成する４個の温度調節手段を備えている。
そして、例えば装置本体の背面壁部に設けた４個の冷却水供給口部に各々冷却水を供給し、各冷却水供給口部から４個の温度調節手段を経て各々固定型、可動型、スプルー、パンチに対して温度調節した冷却水を送るようにしている。
更に、固定型、可動型、スプルー、パンチを循環した冷却水、すなわち、冷却排水を各々例えば装置本体の背面壁部に設けた４個の冷却水排出口部に導き外部に排出するようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した構成の従来の金型温度調節装置においては、例えば装置本体の背面壁部に、４個の冷却水供給口部、４個の冷却水排出口部を設ける構成であることから、この金型温度調節装置を動作させる前提として、工場内等で４個の冷却水供給口部各々への冷却水の供給のための配管、４個の冷却水排出口部に対して各々冷却水の排出のための配管を行う必要があり、金型温度調節装置の立ち上げ時の配管処理が煩雑であるという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みて開発されたものであり、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できる金型温度調節装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項１記載の発明は、成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、前記複数系統の被冷却要素は２組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、前記装置本体の外壁部に、前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部、単一の冷却水排出口部を設けたことを特徴とするものである。
請求項１記載の発明によれば、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けているので、工場等において、冷却水供給口部に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、しかも、固定型、可動型、スプルー、パンチを備えた成形金型に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できると同時に、２組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを備えた成形金型、すなわち、６系統以上の被冷却要素に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができる。
請求項２記載の発明は、成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、前記複数系統の被冷却要素は２組以上複数組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、前記装置本体の外壁部に設けた前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部と、前記装置本体内に設けた単一の冷却水供給口部から供給される冷却水を複数系統の被冷却要素に分配する分配管路及び複数系統の被冷却要素を経た冷却水を集水して単一の冷却水排出口部に送る集水管路とを具備することを特徴とするものである。
請求項２記載の発明によれば、前記装置本体の外壁部に設けた前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部と、前記装置本体内に設けた単一の冷却水供給口部から供給される冷却水を複数系統の被冷却要素に分配する分配管路及び複数系統の被冷却要素を経た冷却水を集水して単一の冷却水排出口部に送る集水管路とを具備しながら、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けているので、工場等において、冷却水供給口部に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、しかも固定型、可動型、スプルー、パンチを備えた成形金型に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できると同時に、２組以上複数組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを備えた成形金型、すなわち、６系統以上の被冷却要素に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態１に係る金型温度調節装置について詳細に説明する。
（実施の形態１）
図１乃至図５を参照して本発明に係る実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置について説明する。
図１は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の正面図、図２は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の側面図、図３は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の背面図、図４は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の概略配管系統図、図５は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１は、箱型状の装置本体２を具備し、この装置本体２はその底部に床面走行用のキャスタ３、床面固定用の固定具４を備えている。
前記装置本体２の正面には、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うための冷却水系における温度調節手段５Ａ乃至５Ｄ（図４参照）を構成する例えば４個構成のコントローラ群が配置されている。
前記４個のコントローラ群は、図４にも示すように、固定側温度コントローラ６ａ、可動側温度コントローラ６ｂ、スプルー用温度コントローラ６ｃ、パンチ用温度コントローラ６ｄからなるものである。
また、装置本体２の正面には、前記例えば４個の各コントローラ群に対応して、４個の圧力計７ａ乃至７ｄも配置している。
更に、４個のコントローラ群の隣に供給水圧力計７ｆも配置している。
次に、前記装置本体２の背面壁部の構成について図３を参照して説明する。
前記装置本体２の背面壁部の略中央部には、複数の各冷却水系における単一の冷却水供給口部１１及び単一の冷却水排出口部１２を隣り合う配置で設けている。
また、装置本体２の背面壁部には、冷却水供給口部１１の下側にパージ用エアー接続口１３を設けている。
更に、装置本体２の背面壁部の下部側には、成形金型における図示しない固定型への冷却水の供給口（止め弁付き）１４ａ、固定型からの冷却水の戻り口（止め弁付き）１４ｂ、図示しない可動型への冷却水の供給口（止め弁付き）１５ａ、可動型からの冷却水の戻り口（止め弁付き）１５ｂをそれぞれ設けている。
前記装置本体２の背面壁部の上部側には、成形金型における図示しないスプルーへの冷却水の供給口（止め弁付き）１６ａ、スプルーからの冷却水の戻り口（止め弁付き）１６ｂ、図示しないパンチへの冷却水の供給口（止め弁付き）１７ａ、パンチからの冷却水の戻り口（止め弁付き）１７ｂを設けている。
なお、図２は上述した単一の冷却水供給口部１１、供給口１４ａ、戻り口１４ｂ等を装置本体２の側面から見た状態を示している。
次に、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の配管系統全体について図４、図５を参照して説明する。
前記装置本体２において、単一の冷却水供給口部１１から供給される冷却水は、フィルタ２１、減圧弁２２、止め弁２３を経て分配管路３１に送られ、分配管路３１により４系統に分配されて冷却水系における温度調節手段５Ａ乃至５Ｄに各々供給される。
また、分配管路３１の入口側には、前記パージ用エアー接続口１３から止め弁２５、２６を経てパージ用エアーが供給される。
また、前記分配管路３１には、圧力スイッチ２７、前記供給水圧力計７ｆを接続している。
一方、前記温度調節手段５Ａ乃至５Ｄから各々排出されてくる４系等の冷却水（冷却排水）は、集水管路３２により集水され、前記単一の冷却水排出口部１２に送られるようになっている。
前記温度調節手段５Ａは、図５に示すように、分配管路３１からの冷却水を吸引して圧送するポンプ４１と、ポンプ４１からの冷却水を所定温度に加熱調節可能なヒータ部４２とを有し、ヒータ部４２により温度調節された冷却水を前記供給口１４ａを経て固定型に送るようになっている。
前記ヒータ部４２には、リリーフ弁４３が接続され、また、ヒータ部４２の出口側には、前記圧力計７ａが接続されている。
一方、固定型を循環して戻り口１４ｂから温度調節手段５Ａに戻ってくる冷却水（冷却排水）は、ソレノイドバルブ４４を経て前記集水管路３２に送られるようになっている。
実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１では、戻ってくる冷却水（冷却排水）の管路と前記ポンプ４１の吸引側との間を連結する管路には、止め弁４５、サーモカップル４６を設けている。
また、前記供給口１４ａ、戻り口１４ｂ間を連結する管路には、止め弁４７を設けている。
前記温度調節手段５Ｂ、５Ｃ、５Ｄも各々前記温度調節手段５Ａと同一の構成となっている。
上述した構成の金型温度調節装置１によれば、装置本体２の背面壁部に、単一の冷却水供給口部１１及び単一の冷却水排出口部１２を設けているので、工場等において、冷却水供給口部１１に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部１２に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置１を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することが可能となる。
次に、図６を参照して本発明に係る実施の形態１について説明する。
なお、図６に示す実施の形態１の金型温度調節装置１Ａにおいて、図５に示す実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施の形態１の金型温度調節装置１Ａは、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１の構成に加えて、固定型、可動型を２組備え、被冷却要素が６系統となる成形金型に適用するために、例えば６個の冷却水系を備えたことが特徴であるが、本発明においては、固定型、可動型を２組以上の複数備えた構成のものでも良く、また、被冷却要素が６系統以上の複数となる成形金型構成のものでも良い。
この場合、温度調節手段５Ａ乃至５Ｄの他に、同様な構成の温度調節手段５Ａ、５Ｂを付加し、ソレノイドバルブ４４から集水管路３２への例えば合計６個の管路に各々止め弁５１を設けている。
この他の構成は、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１と同様である。
本実施の形態１の金型温度調節装置１Ａにおいても、例えば６系等の冷却水系を備えた構成で、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１の場合と同様、簡略な接続作業だけでこの金型温度調節装置１Ａを立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することが可能となる。
【発明の効果】
本発明によれば、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けたことにより、工場等において、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、成形金型を速やかに稼動状態とすることが可能な金型温度調節装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の正面図である。
【図２】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の側面図である。
【図３】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の背面図である。
【図４】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の概略配管系統図である。
【図５】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
【図６】本発明の実施の形態２の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
【符号の説明】
１ 金型温度調節装置
１Ａ 金型温度調節装置
２ 装置本体
５Ａ〜５Ｄ 温度調節手段
５Ａ’温度調節手段
５Ｂ’温度調節手段
６ａ 固定側温度コントローラ
６ｂ 可動側温度コントローラ
６ｃ スプルー用温度コントローラ
６ｄ パンチ用温度コントローラ
７ａ〜７ｄ 圧力計
７ｆ 供給水圧力計
１１ 冷却水供給口部
１２ 冷却水排出口部
１３ パージ用エアー接続口
１４ａ 供給口
１４ｂ 戻り口
２１ フィルタ
２３ 止め弁
２７ 圧力スイッチ
３１ 分配管路
３２ 集水管路
４１ ポンプ
４２ ヒータ部
４３ リリーフ弁
４４ ソレノイドバルブ
４５ 止め弁
４６ サーモカップル
４７ 止め弁
５１ 止め弁
本発明は、金型温度調節装置に関し、詳しくは、成形金型における複数系統の被冷却要素、すなわち、固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を行うための冷却水供給口部、冷却水排出口部の配管接続の簡略化を図った金型温度調節装置に関するものである。
【従来の技術】
従来、例えば、成形金型における複数系統の被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対して各々冷却水の供給及び排出を行う複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置においては、装置本体内に４系等の冷却水系を構成する４個の温度調節手段を備えている。
そして、例えば装置本体の背面壁部に設けた４個の冷却水供給口部に各々冷却水を供給し、各冷却水供給口部から４個の温度調節手段を経て各々固定型、可動型、スプルー、パンチに対して温度調節した冷却水を送るようにしている。
更に、固定型、可動型、スプルー、パンチを循環した冷却水、すなわち、冷却排水を各々例えば装置本体の背面壁部に設けた４個の冷却水排出口部に導き外部に排出するようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した構成の従来の金型温度調節装置においては、例えば装置本体の背面壁部に、４個の冷却水供給口部、４個の冷却水排出口部を設ける構成であることから、この金型温度調節装置を動作させる前提として、工場内等で４個の冷却水供給口部各々への冷却水の供給のための配管、４個の冷却水排出口部に対して各々冷却水の排出のための配管を行う必要があり、金型温度調節装置の立ち上げ時の配管処理が煩雑であるという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みて開発されたものであり、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できる金型温度調節装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項１記載の発明は、成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、前記複数系統の被冷却要素は２組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、前記装置本体の外壁部に、前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部、単一の冷却水排出口部を設けたことを特徴とするものである。
請求項１記載の発明によれば、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けているので、工場等において、冷却水供給口部に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、しかも、固定型、可動型、スプルー、パンチを備えた成形金型に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できると同時に、２組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを備えた成形金型、すなわち、６系統以上の被冷却要素に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができる。
請求項２記載の発明は、成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、前記複数系統の被冷却要素は２組以上複数組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、前記装置本体の外壁部に設けた前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部と、前記装置本体内に設けた単一の冷却水供給口部から供給される冷却水を複数系統の被冷却要素に分配する分配管路及び複数系統の被冷却要素を経た冷却水を集水して単一の冷却水排出口部に送る集水管路とを具備することを特徴とするものである。
請求項２記載の発明によれば、前記装置本体の外壁部に設けた前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部と、前記装置本体内に設けた単一の冷却水供給口部から供給される冷却水を複数系統の被冷却要素に分配する分配管路及び複数系統の被冷却要素を経た冷却水を集水して単一の冷却水排出口部に送る集水管路とを具備しながら、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けているので、工場等において、冷却水供給口部に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、しかも固定型、可動型、スプルー、パンチを備えた成形金型に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行できると同時に、２組以上複数組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを備えた成形金型、すなわち、６系統以上の被冷却要素に接続している装置本体の立ち上げ時において、冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態１に係る金型温度調節装置について詳細に説明する。
（実施の形態１）
図１乃至図５を参照して本発明に係る実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置について説明する。
図１は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の正面図、図２は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の側面図、図３は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の背面図、図４は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の概略配管系統図、図５は本実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１は、箱型状の装置本体２を具備し、この装置本体２はその底部に床面走行用のキャスタ３、床面固定用の固定具４を備えている。
前記装置本体２の正面には、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うための冷却水系における温度調節手段５Ａ乃至５Ｄ（図４参照）を構成する例えば４個構成のコントローラ群が配置されている。
前記４個のコントローラ群は、図４にも示すように、固定側温度コントローラ６ａ、可動側温度コントローラ６ｂ、スプルー用温度コントローラ６ｃ、パンチ用温度コントローラ６ｄからなるものである。
また、装置本体２の正面には、前記例えば４個の各コントローラ群に対応して、４個の圧力計７ａ乃至７ｄも配置している。
更に、４個のコントローラ群の隣に供給水圧力計７ｆも配置している。
次に、前記装置本体２の背面壁部の構成について図３を参照して説明する。
前記装置本体２の背面壁部の略中央部には、複数の各冷却水系における単一の冷却水供給口部１１及び単一の冷却水排出口部１２を隣り合う配置で設けている。
また、装置本体２の背面壁部には、冷却水供給口部１１の下側にパージ用エアー接続口１３を設けている。
更に、装置本体２の背面壁部の下部側には、成形金型における図示しない固定型への冷却水の供給口（止め弁付き）１４ａ、固定型からの冷却水の戻り口（止め弁付き）１４ｂ、図示しない可動型への冷却水の供給口（止め弁付き）１５ａ、可動型からの冷却水の戻り口（止め弁付き）１５ｂをそれぞれ設けている。
前記装置本体２の背面壁部の上部側には、成形金型における図示しないスプルーへの冷却水の供給口（止め弁付き）１６ａ、スプルーからの冷却水の戻り口（止め弁付き）１６ｂ、図示しないパンチへの冷却水の供給口（止め弁付き）１７ａ、パンチからの冷却水の戻り口（止め弁付き）１７ｂを設けている。
なお、図２は上述した単一の冷却水供給口部１１、供給口１４ａ、戻り口１４ｂ等を装置本体２の側面から見た状態を示している。
次に、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置の配管系統全体について図４、図５を参照して説明する。
前記装置本体２において、単一の冷却水供給口部１１から供給される冷却水は、フィルタ２１、減圧弁２２、止め弁２３を経て分配管路３１に送られ、分配管路３１により４系統に分配されて冷却水系における温度調節手段５Ａ乃至５Ｄに各々供給される。
また、分配管路３１の入口側には、前記パージ用エアー接続口１３から止め弁２５、２６を経てパージ用エアーが供給される。
また、前記分配管路３１には、圧力スイッチ２７、前記供給水圧力計７ｆを接続している。
一方、前記温度調節手段５Ａ乃至５Ｄから各々排出されてくる４系等の冷却水（冷却排水）は、集水管路３２により集水され、前記単一の冷却水排出口部１２に送られるようになっている。
前記温度調節手段５Ａは、図５に示すように、分配管路３１からの冷却水を吸引して圧送するポンプ４１と、ポンプ４１からの冷却水を所定温度に加熱調節可能なヒータ部４２とを有し、ヒータ部４２により温度調節された冷却水を前記供給口１４ａを経て固定型に送るようになっている。
前記ヒータ部４２には、リリーフ弁４３が接続され、また、ヒータ部４２の出口側には、前記圧力計７ａが接続されている。
一方、固定型を循環して戻り口１４ｂから温度調節手段５Ａに戻ってくる冷却水（冷却排水）は、ソレノイドバルブ４４を経て前記集水管路３２に送られるようになっている。
実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１では、戻ってくる冷却水（冷却排水）の管路と前記ポンプ４１の吸引側との間を連結する管路には、止め弁４５、サーモカップル４６を設けている。
また、前記供給口１４ａ、戻り口１４ｂ間を連結する管路には、止め弁４７を設けている。
前記温度調節手段５Ｂ、５Ｃ、５Ｄも各々前記温度調節手段５Ａと同一の構成となっている。
上述した構成の金型温度調節装置１によれば、装置本体２の背面壁部に、単一の冷却水供給口部１１及び単一の冷却水排出口部１２を設けているので、工場等において、冷却水供給口部１１に冷却水供給用の配管を接続し、冷却水排出口部１２に冷却水排出用の配管を接続するだけで、この金型温度調節装置１を立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することが可能となる。
次に、図６を参照して本発明に係る実施の形態１について説明する。
なお、図６に示す実施の形態１の金型温度調節装置１Ａにおいて、図５に示す実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施の形態１の金型温度調節装置１Ａは、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１の構成に加えて、固定型、可動型を２組備え、被冷却要素が６系統となる成形金型に適用するために、例えば６個の冷却水系を備えたことが特徴であるが、本発明においては、固定型、可動型を２組以上の複数備えた構成のものでも良く、また、被冷却要素が６系統以上の複数となる成形金型構成のものでも良い。
この場合、温度調節手段５Ａ乃至５Ｄの他に、同様な構成の温度調節手段５Ａ、５Ｂを付加し、ソレノイドバルブ４４から集水管路３２への例えば合計６個の管路に各々止め弁５１を設けている。
この他の構成は、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１と同様である。
本実施の形態１の金型温度調節装置１Ａにおいても、例えば６系等の冷却水系を備えた構成で、実施の形態１の基本構成である単一の金型温度調節装置１の場合と同様、簡略な接続作業だけでこの金型温度調節装置１Ａを立ち上げ状態とすることができ、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することが可能となる。
【発明の効果】
本発明によれば、装置本体の外壁部に、複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部を設けたことにより、工場等において、装置立ち上げ時の冷却水の給排のための配管接続を極めて簡略に実行することができ、成形金型を速やかに稼動状態とすることが可能な金型温度調節装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の正面図である。
【図２】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の側面図である。
【図３】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の背面図である。
【図４】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の概略配管系統図である。
【図５】本発明の実施の形態１の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
【図６】本発明の実施の形態２の金型温度調節装置の具体的配管系統図である。
【符号の説明】
１ 金型温度調節装置
１Ａ 金型温度調節装置
２ 装置本体
５Ａ〜５Ｄ 温度調節手段
５Ａ’温度調節手段
５Ｂ’温度調節手段
６ａ 固定側温度コントローラ
６ｂ 可動側温度コントローラ
６ｃ スプルー用温度コントローラ
６ｄ パンチ用温度コントローラ
７ａ〜７ｄ 圧力計
７ｆ 供給水圧力計
１１ 冷却水供給口部
１２ 冷却水排出口部
１３ パージ用エアー接続口
１４ａ 供給口
１４ｂ 戻り口
２１ フィルタ
２３ 止め弁
２７ 圧力スイッチ
３１ 分配管路
３２ 集水管路
４１ ポンプ
４２ ヒータ部
４３ リリーフ弁
４４ ソレノイドバルブ
４５ 止め弁
４６ サーモカップル
４７ 止め弁
５１ 止め弁
Claims (2)
- 成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、
前記複数系統の被冷却要素は、２組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、
前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、
前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、
前記装置本体の外壁部に、前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部、単一の冷却水排出口部を設けたことを特徴とする金型温度調節装置。 - 成形金型における複数系統の被冷却要素に対して各々冷却水の供給及び排出を行う温度調節手段を具備する複数の冷却水系を装置本体に備えた金型温度調節装置において、
前記複数系統の被冷却要素は、２組以上複数組の固定型及び可動型と、スプルー、パンチを具備する構成で、
前記複数系統の冷却水系は、成形金型における被冷却要素である固定型、可動型、スプルー、パンチに対する冷却水の給排を各々行うようにした構成で、
前記冷却水系の冷却水は、前記固定型を循環して当該冷却水の戻り口から前記温度調節手段に戻り、ソレノイドバルブを経て集水管路に送られるように構成しているとともに、前記戻り口から前記温度調節手段に戻ってくる当該冷却水の管路とポンプの吸引側との間を連結する管路には止め弁、サーモカップルを設け、前記冷却水の供給口、戻り口間を連結する管路には止め弁を設けて構成し、
前記装置本体の外壁部に設けた前記複数の冷却水系における単一の冷却水供給口部及び単一の冷却水排出口部と、
前記装置本体内に設けた単一の冷却水供給口部から供給される冷却水を複数系統の被冷却要素に分配する分配管路及び複数系統の被冷却要素を経た冷却水を集水して単一の冷却水排出口部に送る集水管路と、
を有することを特徴とする金型温度調節装置。
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