JP4386342B2 - アルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ方法及び設備 - Google Patents
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鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させて脱アルカリする方法であり、
前記接触工程を、廃油と酸水溶液とを向流接触させる工程と、廃油と酸水溶液とを混合接触させる工程と、に分け、
前記廃油は、前記向流接触工程で処理した後、更に前記混合接触工程で処理し、前記酸水溶液は、濃度5〜50質量%として前記混合接触工程で利用した後、更に前記向流接触工程で利用する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ方法。
鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させて脱アルカリする方法であり、
前記接触工程を、廃油と酸水溶液とを向流接触させる工程と、廃油と酸水溶液とを混合接触させる工程と、に分け、
前記廃油は、前記混合接触工程で処理した後、更に前記向流接触工程で処理し、前記酸水溶液は、濃度5〜50質量%として前記向流接触工程で利用した後、更に前記混合接触工程で利用する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ方法。
鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させる手段を有する脱アルカリ設備であり、
前記接触手段として、塔内で廃油と酸水溶液とを向流的に多段接触させる装置と、槽内で廃油と濃度5〜50質量%の酸水溶液とを混合接触させる装置と、を有し、
前記向流接触装置で処理された廃油を、前記混合接触装置へ移送する手段と、前記混合接触装置で利用した酸水溶液を、前記向流接触装置へ移送する手段と、を有する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ設備。
鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させる手段を有する脱アルカリ設備であり、
前記接触手段として、塔内で廃油と濃度5〜50質量%の酸水溶液とを向流的に多段接触させる装置と、槽内で廃油と酸水溶液とを混合接触させる装置と、を有し、
前記混合接触装置で処理された廃油を、前記向流接触装置へ移送する手段と、前記向流接触装置で利用した酸水溶液を、前記混合接触装置へ移送する手段と、を有する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ設備。
〔定義等〕
本発明において、処理の対象となるアルカリ分を含有する廃油は、鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有するにいたったものであり、その発生場所は、特に限定されない。例えば、エチレンプラント、スチレンプラント等の化学プロセスプラントや、コークス炉タール、原油分解重質油の処理などにおいて発生する廃油が処理の対象となる。
本実施の形態においては、まず、廃油の温度を、60〜100℃にするのが好ましく、80〜90℃にするのがより好ましい(当然、廃油の温度が以上の範囲内であればそのまま使用することができ、以上の範囲よりも低ければ加熱を、高ければ冷却をすることになる。例えば、エチレンプラントの廃油等であれば、一般に、以上の範囲よりも低いので、加熱することになる。なお、廃油の温度調節の方法は、特に限定されず、公知の方法によることができる。)。廃油の温度を60℃以上にすると油の粘度が下がるので、アルカリ分と酸水溶液とが確実に接触するようになる。したがって、中和反応が迅速に進むので、脱アルカリ効果が向上する。他方、廃油の温度を100℃以下にすると酸水溶液の気化を原因とする濃度変化が生じにくくなるので、脱アルカリ反応が安定化する。また、酸水溶液の気化を避けると、部分濃縮も避けられ圧力容器等の高価な装置が必要にならなくなるので、設備コストの増加を抑えることができるとの利点もある。
次に、第2の実施の形態を、図1を参照しながら、説明する。
本実施の形態の脱アルカリ設備1においては、まず、廃油Pを、管などからなる移送路10を通して、塔内で廃油と酸水溶液とを向流的に多段接触させる装置(向流接触装置)たる充填塔2に、その底部2bから供給する。この供給に際しては、廃油Pを、熱交換器などの加熱手段9によって、60〜100℃に加熱する。本形態の加熱手段9は、管などからなる移送路11を通して供給される蒸気を熱源とするものであり、加熱手段9を通った後の廃油Pの温度を、温度指示調節計(Temperature indicator controller)13によって計測し、この計測値に基づいて流量制御弁12を開閉することにより、蒸気の流量を調節して温度調節する。
すなわち、まず、アルカリ分濃度が高い段階においては、脱アルカリ反応速度が速いため、酸水溶液との接触時間が短くても十分に脱アルカリ反応が進み、むしろ処理効率の観点からは、(接触)処理時間を短くすることができるためこの方が好ましいともいえる。もっとも、単に(接触)処理時間を短くするだけでは、アルカリ分と酸水溶液とが確実に接触せず、期待するほど脱アルカリ反応が進まないおそれがある。したがって、アルカリ分濃度が高い段階においては、(接触)処理時間が短くともアルカリ分と酸水溶液とが確実に接触する接触方法により、しかも(接触)処理時間を短くするのが、最も効率的であるといえる。他方、アルカリ分濃度が低くなった段階においては、脱アルカリ反応速度も遅くなるため、アルカリ分濃度が高い段階に比して、接触時間を長くするのが、効率的であるといえる。
一方、一般に、向流接触装置に存在する廃油の量と、混合接触装置に存在する廃油の量とでは、混合接触装置に存在する廃油の量の方が多くなるため、単に廃油を連続的に通し続けたとしても、必然的に混合接触処理時間の方が、向流接触処理時間よりも長くなる。したがって、廃油を向流接触装置に通した後、混合接触装置に通すようにしたのみでも、接触時間が短くて足りるアルカリ濃度が高い段階においては接触処理時間が相対的に短くなり、長い接触時間が必要とされるアルカリ濃度が低くなった段階においては接触処理時間が相対的に長くなるというように、アルカリ濃度に応じた接触時間となる。しかも、向流接触は、両液の比重差などの影響を受けにくいため、接触が完全なものとなる。以上から、本方法によると、連続的に、かつ効率的に脱アルカリ化が図られることになる。
すなわち、まず、中和槽7にpH指示調節計(pH indicator controller)26を備えているとともに、移送路14に流量指示調節計(flow indicating controller)25を備えている。そして、pH指示調節計26及び流量指示調節計25で計測した計測値に基づいて、移送路14の途中に備わる流量制御弁27を開閉し、苛性ソーダの量を調節する。これにより、苛性ソーダの過不足が生じることがなくなり、酸水溶液Cの中和が確実に図られる。
以上、第2の実施の形態では、「接触工程を、廃油と酸水溶液とを向流接触させる工程と、廃油と酸水溶液とを混合接触させる工程と、に分け、廃油は、向流接触工程で処理した後、更に前記混合接触工程で処理し、酸水溶液は、混合接触工程で利用した後、更に前記向流接触工程で利用する」ようにした。この形態によると、酸水溶液は、濃度が低くなりアルカリとの接触が生じにくくなった段階において、アルカリ濃度が高い廃油と、しかも向流接触することになるので、未反応のまま接触工程を通り抜けてしまうことがなくなる。したがって、酸の消費が確実になり、コストの点で優れたものとなる。
廃油と酸水溶液とを接触する形態については、以上のほか、撹拌槽、セトラー、撹拌槽、セトラーの順に、接触が行われるようにすることもできる。この方法は、脱アルカリが確実になるとの利点を有するが、設備が過大になるとの難点も有する。
Claims (4)
- 鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させて脱アルカリする方法であり、
前記接触工程を、廃油と酸水溶液とを向流接触させる工程と、廃油と酸水溶液とを混合接触させる工程と、に分け、
前記廃油は、前記向流接触工程で処理した後、更に前記混合接触工程で処理し、前記酸水溶液は、濃度5〜50質量%として前記混合接触工程で利用した後、更に前記向流接触工程で利用する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ方法。 - 鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させて脱アルカリする方法であり、
前記接触工程を、廃油と酸水溶液とを向流接触させる工程と、廃油と酸水溶液とを混合接触させる工程と、に分け、
前記廃油は、前記混合接触工程で処理した後、更に前記向流接触工程で処理し、前記酸水溶液は、濃度5〜50質量%として前記向流接触工程で利用した後、更に前記混合接触工程で利用する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ方法。 - 鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させる手段を有する脱アルカリ設備であり、
前記接触手段として、塔内で廃油と酸水溶液とを向流的に多段接触させる装置と、槽内で廃油と濃度5〜50質量%の酸水溶液とを混合接触させる装置と、を有し、
前記向流接触装置で処理された廃油を、前記混合接触装置へ移送する手段と、前記混合接触装置で利用した酸水溶液を、前記向流接触装置へ移送する手段と、を有する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ設備。 - 鹸化及び付加反応の少なくとも一方が行われたことによってアルカリ分を含有した廃油に酸水溶液を接触させる手段を有する脱アルカリ設備であり、
前記接触手段として、塔内で廃油と濃度5〜50質量%の酸水溶液とを向流的に多段接触させる装置と、槽内で廃油と酸水溶液とを混合接触させる装置と、を有し、
前記混合接触装置で処理された廃油を、前記向流接触装置へ移送する手段と、前記向流接触装置で利用した酸水溶液を、前記混合接触装置へ移送する手段と、を有する、ことを特徴とするアルカリ分を含有する廃油の脱アルカリ設備。
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