JP4385288B2 - データ送信システム - Google Patents

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Description

本発明は位置情報通知システムに関し、例えば、様々な場所にアクセスポイント装置を設置し、これらアクセスポイント装置を介して携帯無線端末へ位置情報を通知する場合に適用して好適なものである。また本発明は、例えば、位置情報を通知された携帯情報端末がこれらアクセスポイント装置を介してデータを受信する場合において、当該アクセスポイント装置から提供されるデータを受信する際に適用して好適なものである。また本発明は、例えば、位置情報を通知された携帯情報端末が過去および現在の位置情報履歴を表示する場合に適用して好適なものである。
さらに本発明はデータ送信システムに関し、例えば、様々な場所にアクセスポイント装置を設置し、これらアクセスポイント装置を介して携帯無線端末へデータを提供する場合において、当該アクセスポイント装置から提供されるデータを追加・更新する際に適用して好適なものである。
近年、携帯電話や携帯無線端末の普及により、それら携帯端末における位置情報取得技術の研究開発が盛んになっている。
例えば第1に、カーナビゲーションなどで広く用いられているGPS衛星からの電波を利用したGPS(Global Positioning System)技術が従来技術として普及しており、その改良技術も研究開発されている。
そのようなGPS技術の改良技術としては、GPS衛星からの電波による計測結果に含まれる誤差を少なくするために、基準局における位置ずれ量で補正する技術としてDGPS(Differential GPS)技術や、GPS衛星の電波が届きにくい山岳地域や建物の陰での測位を可能にするために、ある一定の時間に天頂付近に見える衛星を複数配置してGPS衛星を補完する衛星が常に少なくとも1つ存在するようにする技術として準天頂衛星技術や、GPS衛星の電波が届かない屋内や建物の陰での測位を可能にするために、GPS衛星からの電波を受信してその一部を変更した上で再送信することで擬似的に局地的に受信可能なGPS衛星が存在しているようにする技術として擬似GPS衛星(疑似GPS衛星、Pseudolite (Pseudo-Satellite))技術などの技術開発が行われている。また実用面では、最近GPS受信機を搭載した携帯電話も販売されている。
また例えば第2に、位置情報取得とは異なる目的で利用されている放送電波や通信電波を流用して、その信号波形や電波強度から測位を行う技術も開発されている。
このように電波を流用している技術例としては、米国Rosum Corporationなどが開発している地上波テレビ放送の電波に含まれる同期信号を利用する技術がある。これは、3つの放送局からの電波を受信した時に同期信号を利用して電波の到達時間を求め、これを各放送局からの距離に変換して3点測量の原理で測位する方法である。この時、位置基準となる受信機(基準受信局)でも同様に放送電波を受信しており、基準受信局までの到達時間とユーザ受信機までの到達時間を換算することで、距離を計算する。この換算処理のためにユーザ受信機は、基準受信局でのデータを集積している測位サーバと通信する必要がある。
別の電波を流用している技術例としては、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)において基地局の位置とユーザ端末での電界強度を利用する技術が実用化されている。これは、ユーザ端末で1つ以上の基地局の電波を受信し、それら基地局IDと各基地局からの電波の電界強度を測定して、ユーザ端末はその情報(基地局IDと電界強度)を回線事業者が設置したセンター(測位サーバ)に送信する。すると、測位サーバは、その情報(基地局IDと電界強度)を用いて、位置情報(緯度経度)を計算して、ユーザ端末またはユーザが閲覧しようとしているコンテンツ事業者へ位置情報を送信するようになっている。
また別の電波を流用している技術例としては、米国Ekahau Inc.などが開発している無線LANのアクセスポイントの位置とユーザ端末での電界強度を利用する技術がある。これは、ユーザ端末で1つ以上のアクセスの電波を受信し、それらアクセスポイントのIDと各アクセスポイントからの電波の電界強度を測定して、ユーザ端末はその情報(アクセスポイントIDと電界強度)を測位サーバに送信する。測位サーバでは、あらかじめ測定して登録しておいた各場所での電界強度の分布を基に、受信した情報(アクセスポイントIDと電界強度)を用いて、位置情報を計算して、ユーザ端末へ位置情報を送信するようになっている。
さらに無線LANの電波を流用している技術例としては、日立電線株式会社などが開発している無線LANのアクセスポイントの位置と無線LANの電波に含まれる同期信号を利用する方法がある。これは最初に、最低1台の無線LAN基地局(アクセスポイント)をマスタ基地局とし、最低3台の無線LAN基地局(アクセスポイント)をスレーブ基地局として、それぞれの基地局の位置を正確に把握した上で設置する。そして測位を行う場合には、マスタ基地局からスレーブ基地局および対象となる無線LAN端末へ同期信号を送信する。次に、それぞれのスレーブ基地局は無線LAN端末から送信された同期信号を受信する。この時、無線LAN端末から送信された同期信号をスレーブ基地局で受信した時の時間差を用いて3点測量の原理で測位する方法である。この同期信号の受信の時間差から測位を行う処理については、測位対象となるエリア内に存在する基地局と無線LAN端末の管理情報を管理するプログラムと、基地局と連携を取りながら受信の時間差から位置座標情報を計算する位置検知プログラムとが動作する測位サーバが処理を行う。このため、測位対象となる無線LAN端末の位置情報を得たい無線LAN端末または外部の端末は、この測位サーバと通信する必要がある。
また例えば第3に、無線タグ(RFIDタグ)などの安価な近距離通信装置を設置して、局所的な測位を行う技術も開発されている。
このような近距離通信装置を用いる技術例としては、米国Staccato Communicationsや米国Time Domain Corporationなどが開発しているUWB(Ultra Wide Band)通信技術を利用する技術がある。これは、UWB通信技術を用いた端末間では距離測定が可能であるので、網の目のように配置された端末があった場合には互いの相対位置関係が計算可能となる。そして、いずれかの端末の絶対位置情報(緯度経度)が確定されているなら、それらの相対位置関係からすべての端末の位置情報が確定できることになる。
またなお、近距離通信装置を利用するものではないが、ある特定の装置を通過することで、その場所を通過したという位置情報のみを検出する技術も知られている。例えば、オムロン株式会社が開発した情報配信サービスでは、鉄道などの駅の自動改札機に定期券を通した時にその定期券の固有IDを読み取り、その固有IDがその情報配信サービスに登録されている場合は、固有IDに対応付けられて登録されている携帯電話の電子メールアドレスに対して広告などの情報を送信するようになっている。この時、自動改札機の設置場所によって、その定期券が通過した位置と移動方向の情報が得られるようになされている。
以上のように、位置情報通知システムに関しては、既存の位置情報取得技術が普及している一方で、その改良技術や新規技術が開発されている。
一方、データ送信システムに関しては、例えば図17に示すように、所定範囲内に存在する携帯無線端末と無線通信するアクセスポイント装置(基地局)を、店内や駅のホーム等の様々な場所に設置した上で、各アクセスポイント装置に予め種々のデータ(近辺に存在する店の広告データ等)を記憶保持させておき、これを携帯無線端末へ適宜提供するようなデータ提供システムが提案されている。(例えば特許文献1参照)
このデータ提供システムにおいて、インターネットに接続されているアクセスポイント装置には、それぞれ固有のIP(Internet Protocol)アドレスが予め割り当てられている。
例えば、このデータ提供システムを運用するオペレータは、アクセスポイント装置を介して携帯無線端末へ提供しているデータを更新する際、当該更新対象のデータと共に当該アクセスポイント装置のIPアドレスをオペレータ装置に対して入力する。
オペレータ装置は、FTP(File Transfer Protocol)等のプロトコルに従って、入力されたIPアドレスに対応するアクセスポイント装置へアクセスし、当該アクセスしたアクセスポイント装置へ入力されたデータを送信する。
このときアクセスポイント装置は、例えば、これまで記憶保持していたデータを消去する替わりに、オペレータ装置からのデータを記憶保持するようにし、この後これを所定範囲内に存在する携帯無線端末へ適宜提供するようになされている。
特開2003−333636公報
まず、位置情報通知システムに関しては、上記従来技術のように多くの改良技術や新規技術が考案され、実用になっている技術もある。しかしながら、センサーや送信機・受信機などハードウエアが既存の技術とは異なるなどの理由や、改良技術であってもハードウエアに対応する制御プログラムを入れ替えなければならないなどの理由により、既存のハードウエアや既存の端末のOSに対して対応が不可能であるなどの問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、位置情報取得とは異なる目的で利用されている通信電波を流用した上で、既存のハードウエアや既存の端末のOSに対してはアプリケーションレベルのソフトウエア追加だけで実現可能な位置情報取得技術を提供し、もちろん新規のハードウエアや新規の端末のOSに対しても適用可能な位置情報取得技術、すなわち既存のハードウエアに対して互換性を有する位置情報取得技術を提案しようとするものである。
次に、従来のデータ送信システムにおいては、例えば、オペレータがA地域(図17)に設置されているアクセスポイント装置に対してデータを送信する場合、事前にネットワーク構成図等を参照し、A地域に設置されているアクセスポイント装置のIPアドレスを調べておく必要がある。
従ってこのデータ提供システムにおいては、アクセスポイント装置の設置台数が増加してネットワーク構成が複雑になった場合、データの送信先となるアクセスポイント装置のIPアドレスを調べる作業負荷が重くなってしまい、この結果、アクセスポイント装置へデータを送信する際の作業が著しく煩雑になってしまう問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、格段と容易にデータ提供装置に対してデータを送信し得るデータ送信システムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、携帯無線端末と、所定のネットワークに接続されており、データを記憶保持するデータ記憶手段と所定範囲内に存在する携帯無線端末に対し無線を介してデータ記憶手段に記憶保持しているデータを提供する提供手段とを有するデータ提供装置と、データ提供装置のネットワークにおける位置を示すネットワーク位置情報と当該データ提供装置の設置場所を示す場所情報とを対応付けてなる対応情報を記憶しておく対応情報記憶手段と、送信データの送信先として場所情報が入力されると、対応情報を参照することにより、入力された場所情報に対応するネットワーク位置情報を認識する認識手段とを有するネットワーク位置情報通知装置と、ネットワーク位置情報通知装置により認識されたネットワーク位置情報に対応するデータ提供装置に対して送信データを送信することにより、当該データ提供装置のデータ記憶手段に当該送信データを記憶保持させる送信手段を有する送信装置とを設け、携帯無線端末は、データ提供装置から上記データを受信した際にデータ提供装置と送信装置との接続を確認し、データを提供した送信装置が送信装置と接続できない場合、送信装置と接続できない孤立状態であることを示す情報をユーザに通知するようにした。
この結果、ある場所に設置されているデータ提供装置に対して送信データを送信する際、当該データ提供装置のネットワーク位置情報ではなく、当該データ提供装置の設置場所を表す場所情報を入力すれば良く、また携帯端末がデータ提供装置と送信装置との接続を確認するので、データを受信したタイミングでデータ提供装置が送信装置と接続されていない場合、孤立状態を示す情報をユーザに通知することによって当該データ提供装置から提供されたデータが古いものである可能性を当該ユーザに示唆することができる。
本発明によれば、ある場所に設置されているデータ提供装置に対して送信データを送信する際、当該データ提供装置のネットワーク位置情報ではなく、当該データ提供装置の設置場所を表す場所情報を入力すれば良く、またデータを受信したタイミングでデータ提供装置が送信装置と接続されていない場合、孤立状態を示す情報をユーザに通知することによって送信データが古いものである可能性を当該ユーザに示唆することができるので、ネットワーク構成図等を参照して当該データ提供装置のネットワーク位置情報を調べる作業を行わなくて済み、かくしてデータ提供装置が送信装置と接続されている場合には格段と容易にデータ提供装置に対してデータを送信し得、またデータを受信したタイミングでデータ提供装置が送信装置と接続されていない場合には当該データ提供装置から提供されたデータが古いものである可能性を当該ユーザに示唆し得るデータ送信システムを実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)位置情報通知システムの構成
図18において、101は全体として位置情報通知システムを示し、それぞれ所定の場所に設置されている各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、所定の無線通信方式(IEEE802.11b等)に従って通信圏内ARa、ARb、ARcに存在する携帯無線端末2と無線通信する。
各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、それぞれ設置場所に基づく位置情報のデータを記憶保持している。この時、各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、インターネットNTに接続されている場合とインターネットNTに接続されていない場合とのいずれかの場合があり得るが、図18においては、アクセスポイント装置APa、APb、APcの全てはインターネットNTに接続されている状態を示している。
ここで、本実施の形態における位置情報の形式について説明する。当該位置情報においては、上位ドメイン名として「geom.net」が使用されており、当該上位ドメイン名「geom.net」の下位には、東経139度北緯35度を表す「139e35n」が記される。この「e」及び「n」は、その前に記された数値「139」及び「35」がそれぞれ東経及び北緯を示すことを意味している。そしてこの「139e35n」の下位には、「44e37n」が記されており、これは東経が139度における44分である旨と北緯が35度における37分である旨とを表している。この位置情報の形式(以下、緯度経度表現方式と呼ぶ)、すなわち位置情報通知システムのドメイン構成については、この後更に詳述する。
そして、この位置情報通知システム101の各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、それぞれ自身の設置されている場所を示す位置情報を含むドメイン名である「44e37n.139e35n.geom.net」、「50e40n.139e35n.geom.net」、「53e42n.139e35n.geom.net」を、予め記憶保持している。
例えば、図18において二点鎖線で示される移動状態LMに沿って、携帯無線端末2がA地域に設置されているアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入して、このアクセスポイント装置APaと携帯無線端末2とが自動的に無線接続すると、本発明による処理手順に従って、アクセスポイント装置APaは携帯無線端末2に対して、記憶保持しているドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を無線送信する。
携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaからドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を受信すると、これを受信時刻「10:00」と対応付けて内蔵の記憶部に記憶すると共に、このドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を処理することによって、現在位置が東経139度44分北緯35度37分であることを認識する。
これら本発明によるアクセスポイント装置APaと携帯無線端末2との間の処理手順、すなわち緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理は、この後更に詳述する。
次いで携帯無線端末2は、図2(A)に示すように、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示する。
この後、携帯無線端末2は、例えばユーザの移動に伴ってB地域におけるアクセスポイント装置APbの通信圏内ARbに侵入し、これによりB地域のアクセスポイント装置APbからドメイン名「50e40n.139e35n.geom.net」を受信すると、アクセスポイント装置APaで行った処理と同様に、受信時刻「10:15」と対応付けて内蔵の記憶部に記憶すると共に、このドメイン名「50e40n.139e35n.geom.net」を処理することによって、現在位置が東経139度50分北緯35度40分であることを認識する。
次いで携帯無線端末2は、図2(B)に示すように、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示し直す。またこのとき携帯無線端末2は、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するポイント(A地域)と、当該現在位置マークMKが表示されているB地域とを結ぶ直線LNを表示することにより、携帯無線端末2の移動経路(すなわち、携帯無線端末2を携帯しているユーザの移動経路)をユーザに提示する。
このようにしてこの携帯無線端末2は、GPS(Global Positioning System)回路等が内蔵されていないにも関わらず、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信する場所情報に基づいて現在位置を認識し、これを表示部3を介してユーザに通知することができる。
またこの携帯無線端末2は、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信した場所情報を受信時刻と対応付けて記憶部に蓄積し、当該蓄積している複数の場所情報に対応する地図上の各ポイントを、時系列順に直線LNで結んで表示部3に表示することにより、ユーザの移動経路を提示することもできる。
これら本発明によるアクセスポイント装置APa、APb、APcと携帯無線端末2との通信処理手順および当該認識結果に基づいて表示部3に移動経路を表示する処理手順、すなわち移動経路表示処理は、この後更に詳述する。
(2)アクセスポイント装置の構成
次に、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaの構成について、図3を用いて説明する。なお他のアクセスポイント装置APb、APcの構成については、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaと同様なので、説明を省略する。アクセスポイント装置APaにおいて、全体を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)10に対し、バス11を介してROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13が接続されている。また、このバス11に接続している入出力インターフェース部14に対しては、キーボード等からなる操作入力部15、表示制御部16、ハードディスクドライブ等からなる記憶部17、光ディスクや半導体メモリ等に対してデータの読み書きを行うためのドライブ部18、インターネットNTやLAN(Local Area Network)等に接続するための有線通信部19、携帯無線端末2と無線通信するための無線通信部20が接続されている。
またアクセスポイント装置APaを、機能ブロックに分けて説明すると、例えば図4に示すように、全体を統括的に制御する制御部21と、WWWサーバ機能を有する蓄積情報通信部22と、DHCP機能を有する動的通信アドレス割当て部23と、ルーティング機能を有する通信ルーティング部24と、IEEE802.11b等の無線通信方式に従って無線通信する無線通信部25と、IEEE802.3等の通信方式に従って有線通信する有線通信部26と、DNS(Domain Name System)サーバ機能を有するドメイン名−通信アドレス変換部27とからなる。
(3)携帯無線端末の構成
次に、携帯無線端末2の構成について、図5を用いて説明する。携帯無線端末2において、全体を統括的に制御するCPU30に対し、バス31を介してROM32及びRAM33が接続されている。また、このバス31に接続している入出力インターフェース部34に対しては、赤外線通信を行うための赤外線通信部35、テンキー等からなる操作入力部36、表示部3を制御する表示制御部37、ハードディスクドライブ等からなる記憶部38、非接触型ICカードに対してデータの読み書きを行うためのICカード非接触通信部39、磁気ディスクや光ディスクや光磁気ディスクや半導体メモリに対してデータの読み書きを行うためのドライブ部40、アクセスポイント装置APa等と無線通信するための無線通信部41が接続されている。
また携帯無線端末2を、機能ブロックに分けて説明すると、例えば図6に示すように、全体を統括的に制御する制御部42と、WWWブラウザ機能を有する蓄積情報受信表示部43と、DHCPクライアント機能を有する動的通信アドレス割当て受信部44と、IEEE802.11b等の無線通信方式に従って無線通信する無線通信部45と、DNSクライアント機能を有するドメイン名−通信アドレス変換受信部46とからなる。
(4)位置情報通知システムのドメイン構成
次に、位置情報通知システム101のドメイン構成を、図19を用いて説明する。本実施の形態の場合、この位置情報通知システム101の上位ドメイン名として「geom.net」を用いている。
そして上述したように、この上位ドメイン名「geom.net」の下位は、緯度経度表現方式に従って決定される。
すなわちこの緯度経度表現方式によると、例えばX地方(西経179度北緯89度)のドメイン名(場所情報)は、「179w89n.geom.net」と表現される。この「w」は、その前に記された数値「179」が西経を示すことを意味している。
またY地方(西経109度南緯27度)のドメイン名(場所情報)は、「109w27s.geom.net」と表現される。この「s」は、その前に記された数値「27」が南緯を示すことを意味している。
このような緯度経度表現方式によるドメイン構成の概念を、図8に示す。この図8に示すように、緯度経度表現方式によって表現される緯度経度の単位としては、度や分だけでなく、秒やそれ以下のレベルを適用するようにしても良い。
また本実施の形態において、DNSサーバ機能を有するサーバ装置5及びDNSサーバ機能を有するアクセスポイント装置APa、APb、APcが保持する対応表データの内容の一例を、図9に示す。この図9に示すように対応表データでは、緯度経度表現方式によって表現されたドメイン名(場所情報)と、そのドメイン名が割り当てられている各機器のIPアドレスとが対応付けられている。
これらの対応表データは分散データベースとして各DNSサーバ機能を有するサーバ装置および各DNSサーバ機能を有するアクセスポイント装置に分散されて記憶されており、携帯無線端末2は、当該通信圏内に侵入しているアクセスポイント装置とのみ通信するだけで、緯度経度表現方式によるドメイン名を取得することができる。
また、DNSサーバ機能を有するアクセスポイント装置が保持する対応表データは、分散されて記憶されているので、上記で述べたようにアクセスポイント装置が、「geom.net」などの上位ドメインのDNSサーバ機能を有するサーバ装置またはアクセスポイント装置と接続されていない状態、すなわち所謂インターネットNTに接続されていない状態であっても、携帯無線端末2に対して緯度経度表現方式によるドメイン名の情報を提供することができる。
(5)緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理
かかる緯度経度表現方式によって表現されたドメイン名に類似した技術として、特開2002−176444号では、通信端末に通信アドレス(IPアドレス)を割り当てる際に、郵便番号または電話番号または行政区画に対応する固有の地域番号などの地域上を含むIPアドレスを割り当てる旨が開示されている。しかしながら、現在のインターネットにおいては、通信アドレス(IPアドレス)は回線事業者やインターネットプロバイダなどによって管理されている。これら複数の管理者や事業者をまたがって、かつ、複数の通信端末(およびその利用者)に対して位置情報を含む通信アドレス(IPアドレス)を動的に割り当てることは、技術的に難しく、コストが多くなってしまうという欠点がある。また、現在、普及しているIPアドレスであるIPv4においては、すでに多くのアドレスが利用されており、実現は難しい。
また、類似した技術として、特表2003−524309号では、モバイル装置に対して動的インターネットプロトコル(UDIP)アドレスを生成する際には、モバイル装置の現在の物理的位置、特に、緯度、経度及び高度に基づいて生成する旨が開示されている。しかしながら、前述のように複数の管理者や事業者をまたがって、かつ、複数の通信端末(およびその利用者)に対して位置情報を含む通信アドレス(IPアドレス)を動的に割り当てることは、技術的に難しく、コストが多くなってしまうという欠点がある。
そこで、本発明では、携帯無線端末に割り当てるIPアドレスには変更を加えることなく、緯度経度表現方式によるドメイン名の情報を、以下で説明する所定の処理手順によって通信することにより、安価で且つ実現可能な位置情報通知システムとして動作させることができる。
図20に示すフローチャートを参照しながら、アクセスポイント装置APaが「44e37n.139e35n.geom.net」に例示される緯度経度表現方式の位置情報データを携帯無線端末2へ提供する場合を一例として、緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理手順RT102を説明する。
ここで、図20は、緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理手順RT102の全体を示しており、図21、図22、図23、図24は、通信処理手順RT102のより具体的な手順を説明するために手順の一部を示している。
アイドル状態にある携帯無線端末2は(ステップSP121)、ユーザの移動に伴ってアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入したとき、当該アクセスポイント装置APaとの間で通信リンクの確立処理RT103を実行する(ステップSP122及びSP123)。
この通信リンクの確立RT103は、例えば、IEEE802.11bやIEEE802.11aやIEEE802.11gやブルートゥース(R)等の電波無線方式やIrDA等の赤外線無線通信方式等の無線通信方式を用いて行うことができる。図21は、この処理手順RT103をIEEE802.11bで行う場合の具体的な実施例となる処理手順RT103aを示している。
この場合、アクセスポイント装置APaは、携帯無線端末2がアクセスポイント装置を発見しやすいようにビーコン信号を送信している(ステップSP202)。このビーコン信号は、タイムスタンプやビーコン間隔やケーパビリティ情報やSSIDやサポート通信速度などの情報を含む信号であり、ビーコン間隔の情報で示される任意の時間間隔でアクセスポイント装置APaから送信されている。アイドル状態にあった携帯無線端末2は、任意の時間間隔または常時にこのビーコン信号の受信の待ち受けを行い、ビーコンを受信した場合、上記ビーコンに含まれる情報を取り出すことができる(ステップSP201)。
次に、携帯無線端末2がビーコン信号の受信の待ち受けを行って受信できなかったと判定した場合(ステップSP203)には、プローブ要求信号の送信を行うことで、積極的にアクセスポイント装置APaを探索することもできる(ステップSP204)。このステップSP204では、携帯無線端末2は、プローブ要求信号としてケーパビリティ情報やSSIDやサポート通信速度などの情報を含む信号を送信する。これに対し、アクセスポイント装置APaはプローブ要求信号を受信すると、要求信号への応答としてプローブ応答信号の送信を行う(ステップSP205)。そして、携帯無線端末2はプローブ応答信号を受け取ったことを確認すると、ACK信号を送信することでお互いが通信圏内に存在していて通信可能であることを通知する。
そして次は、アクセスポイント装置APaと携帯無線端末2との間で通信の接続を行うことができるかできるかの認証処理を行う。携帯無線端末2からは認証要求の送信を行い、
アクセスポイント装置APaからは要求に対する成功か失敗かの認証応答の送信を行う(ステップSP206、SP207)。この時、必要に応じて、チャレンジ・レスポンス
方式による認証処理、すなわちアクセスポイント装置APaからのチャレンジコードを含む認証応答の送信と携帯無線端末2からのレスポンスコードを含む認証応答の送信との処理も行われる。
そして、認証が成功した場合、携帯無線端末2はアソシエーション要求信号の送信を行い(ステップSP208)、アクセスポイント装置APaは要求信号に反応して、アソシエーション応答信号の送信を行う。
以上の結果、携帯無線端末2とアクセスポイント装置APaは接続の完了を確認し、通信を開始するための準備処理を行う(ステップSP210およびSP211)。これにより通信リンクが確立されたことになる。
そして通信リンクが確立(RT103)された後、アクセスポイント装置APaは、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP24)、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP25)。
このIPアドレスの割り当て処理RT104は、DHCPやBOOTTPなどのIPアドレス割り当てプロトコルを用いて行うことができる。図22は、この処理手順RT104をDHCPで行う場合の具体的な実施例となる処理手順RT104aを示している。
まず通信リンクが確立された後、携帯無線端末2はIPアドレスの要求信号であるDHCPDISCOVERメッセージを送信する(ステップSP212)。これに対して、アクセスポイント装置APaはIPアドレス要求への応答として、割り当てIPアドレス、リース時間、ゲートウエイアドレス、サブネットマスクなどの候補情報を含むDHCPOFFERメッセージを送信する(ステップSP213)。
次に、携帯無線端末2は要求への応答として通知されたIPアドレスなどを使用する場合は、IPアドレスの取得依頼としてDHCPREQUESTメッセージを送信する(ステップSP214)。これに対して、アクセスポイント装置APaは依頼されたIPアドレスなどを割り当てた旨を通知するDHCPACKメッセージをIPアドレス割り当て通知として送信する(ステップ215)。
以上によってIPアドレスの割り当て処理をDHCPで行う場合の処理手順RT104aが完了する。ちなみに、ここで割り当てられるIPアドレスは、アクセスポイント装置の位置および緯度経度の情報を含んでいる必要は無く、RFC1918で規定されているプライベートアドレスや、IANAおよびNICにより割り当てられたグローバルアドレスを技術的な制限無しに用いることができる。また、ここで用いるIPアドレスはIPv4またはIPv6のいずれでも良い。
続いてIPアドレスが割り当てられた(RT104)後、アクセスポイント装置APaは、携帯無線端末2からの要求に応じてA地域の場所情報を含むドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP126)、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaからドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を受信し、この緯度経度表現方式によるドメイン名を処理してアクセスポイント装置APaの場所情報、すなわちアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaにある携帯無線端末2の位置情報を得ることができる。(ステップSP127)。
この位置情報の送受信RT105は、例えば、DHCPのオプション機能やDNSサーバへの問合せを用いて行うことができる。図23は、この処理手順RT105をDHCPのオプション機能およびDNSサーバへの問合せを順に行う場合の具体的な実施例となる処理手順RT105aを示している。
本発明の要部をなす緯度経度表現方式によるドメイン名の取得と、そのドメイン名から緯度経度すなわち位置情報を取得する手順は、まず、携帯無線端末2が処理手順RT104aで受信したDHCPメッセージの中にDNSドメイン名が含まれているかどうかを確認する(ステップSP216)。すでに受信したDHCPメッセージの中にDNSドメイン名が含まれていなかった場合は、携帯無線端末2はアクセスポイント装置APaに対し、ドメイン名の要求信号としてDHCPINFORMメッセージを送信する(ステップSP217)。
これに対して、アクセスポイント装置APaはドメイン名の要求への応答として、DNSドメイン名(Domain Name、コード15)が"10e13n.44e37n.139e35n.geom.net"であることを示すDHCPACKメッセージによってドメイン名を通知する(ステップSP218)。携帯無線端末2は、すでに受信したDHCPメッセージまたはDHCPACKメッセージによって得られたドメイン名"10e13n.44e37n.139e35n.geom.net"から、上記で説明した緯度経度表現方式を用いて、アクセスポイント装置APaの位置である「東経139度44分10秒、北緯35度37分13秒」を得る(ステップSP219)。
これにより目的とするアクセスポイント装置APaの位置、すなわちアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaにある携帯無線端末2の位置が得られたことになる。
しかしながら、DHCPサーバにおいてDNSサーバ情報はオプション機能であるため、必ずしも情報が登録されておらず、よってDNSドメイン名が得られない場合もある。そのような場合は、引き続き、DNSサーバへの問合せ機能によりDNSドメイン名を得ることができる。
その手順としては、まず、すでに受信したDHCPメッセージの中にDNSサーバのアドレス情報が含まれているかどうかを確認する(ステップSP220)。すでに受信したDHCPメッセージの中にDNSサーバのアドレス情報が含まれていなかった場合は、携帯無線端末2はアクセスポイント装置APaに対し、DNSサーバのアドレスの要求信号としてDHCPINFORMメッセージを送信する(ステップSP221)。これに対して、アクセスポイント装置APaはDNSサーバのアドレスの要求への応答として、DNSサーバのIPアドレス(Domain Server、コード6)が"10.26.37.48"であることを示すDHCPACKメッセージによってドメイン名を通知する(ステップSP222)。
次に、携帯無線端末2は、DNSサーバのIPアドレスを用いてDNSサーバのドメイン名付きホスト名(FQDN)を取得する処理を行う。携帯無線端末2はDNSサーバのFQDNの要求処理として、問合せ内容および問合せ先のIPアドレスが”10.26.37.48”で、問合せレコードが”A”で、オペレーション・コードが「逆順問合せ」であるDNS問合せメッセージをアクセスポイント装置APaに対して送信する(ステップSP223)これに対して、アクセスポイント装置APaは、IPアドレス”10.26.37.48”のFQDNが”ns.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net"である旨のDNS回答メッセージの送信をDNSサーバFQDNの通知処理として行う(ステップSP224)。携帯無線端末2は、DNS回答メッセージによって得られたFQDNである”ns.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net"からドメイン名"10e13n.44e37n.139e35n.geom.net"を抽出し、そのドメイン名から上記で説明した緯度経度表現方式を用いて、アクセスポイント装置APaの位置である「東経139度44分10秒、北緯35度37分13秒」を得る(ステップSP225)。
これにより目的とするアクセスポイント装置APaの位置、すなわちアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaにある携帯無線端末2の位置が得られたことになる。
この後携帯無線端末2は、ユーザにより現在地付近のデータの取得操作が行われたことを認識すると、ステップSP128で肯定結果を得てステップSP129へ移り、アクセスポイント装置APaに対して現在地付近のデータを要求する。
この要求に応じてアクセスポイント装置APaはステップSP130へ移り、記憶保持している現在地付近のデータを携帯無線端末2へ送信する。携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaから現在地付近のデータを受信するとステップSP131へ移り、当該受信した現在地付近のデータに基づく現在地情報を表示部3に表示する。
この現在地付近のデータに基づく現在地情報とは、例えば、現在地付近の地形、住宅・建物、店舗、道路、交通機関などを表す地図などの静止画像情報や鉄道やバスの路線、停留所、駅、時刻表などを表す交通機関案内などの文字情報などのことを指す。また、静止画像情報や文字情報に限らず音声情報や動画像情報であっても良く、それらの目的についても、無償の案内情報のみならず商業目的の広告情報や有償で提供される所謂コンテンツ情報にも用いることができる。
この現在地付近の情報の送受信および表示RT106は、例えば、DNSサーバへの問合せとWWWサーバおよびクライアント(WWWブラウザ)との組合せを用いて行うことができる。図24は、この処理手順RT106をDNSサーバへの問合せとWWWサーバおよびクライアント間の通信を順に行う場合の具体的な実施例となる処理手順RT106aを示している。
上記処理によって、アクセスポイント装置APaの緯度経度表現方式によるドメイン名と緯度経度による位置情報を得た後、携帯無線端末2はドメイン名にあらかじめ規定された定型のホスト名を付けることにより、現在地付近の情報を保存している情報サーバ(WWWサーバ)のFQDNを生成する(ステップSP226)。例えば、この処理はアクセスポイント装置APaのドメイン名”10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”と判明した時に、地図情報を示す定型のホスト名が”map”と規定されていたならば、FQDNとして”map.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”を生成する。また、地図情報以外にも一般的な案内情報を示す定型のホスト名が”www”と規定されていたならば、FQDNとして” www.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”を生成する。
次に、ステップSP227では、生成した定型の情報サーバ名(FQDN)から受信すべきURLを決定する。例えば、現在地付近の案内情報がWWWサーバとしてHTTPプロトコルによって提供されており、そのトップページが"index.htm"として知られている場合には、上記FQDNより”http://www.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net/index.htm"なるURLを生成する。
この後、携帯無線端末2は、受信すべきURLに対してIP通信を行うためのIPアドレスを取得するために、DNS問合せによる情報サーバのIPアドレスの要求処理を行う(ステップSP228)例えば、この情報サーバのIPアドレスの要求処理は、問合せ内容が” www.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”であり、問合せレコードが”A”である「正順問合せ」とされたDNS問合せメッセージをアクセスポイント装置APaにあるDNSサーバへ送信することで行われる。これに対して、アクセスポイント装置APaは、FQDNが” www.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”であるIPアドレスは”10.26.37.59"であることを示すDNS回答メッセージを送信することによって情報サーバのIPアドレスの通知処理を行う(ステップSP229)。
そして、携帯無線端末2は、DNS問合せによって通知された情報サーバのIPアドレスを用いて、上記URLで表記された情報をHTTPプロトコルで要求し、これに対応して、アクセスポイント装置APaは要求された情報をHTTPプロトコルで応答する。(ステップSP230およびSP231)。
例えば、上記の”http://www.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net/index.htm"なるURLの情報を取得する場合は、上記のIPアドレス”10.26.37.59"であるアクセスポイント装置APaに" GET /index.htm HTTP/1.1"なるメッセージを送信することで、URLに相当する情報を受信することができる。
最後にこの上記URLの情報すなわち現在地付近の案内情報は、ステップSP232において、携帯無線端末2の表示部3に表示される。
このようにしてこの位置情報通知システム101では、A地域のアクセスポイント装置APaが記憶保持している位置情報データを携帯無線端末2へ提供するようになされている。
またさらに、位置情報通知システム101では、A地域のアクセスポイント装置APaが記憶保持している現在地付近に関する静止画像情報や文字情報や音声情報や動画像情報などを携帯無線端末2へ提供するようになされている。
(6)移動経路表示処理
次に、アクセスポイント装置APa及びアクセスポイント装置APbからの場所情報に基づいて携帯無線端末2の表示部3にユーザの移動経路を表示する場合を一例として、移動経路表示処理手順RT3を説明する。
因みに携帯無線端末2のCPU30は、記憶部38に予めインストールされている場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムに従って、移動経路表示処理を実行するようになされている。なお以下では、説明の便宜上、場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムを適宜主体的に扱って説明を行うが、実際には携帯無線端末2のCPU30が、場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムに従って処理を実行するようになされていることは言うまでもない。
アイドル状態にある携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは(ステップSP41)、ユーザの移動に伴ってA地域に設置されているアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入したとき、当該アクセスポイント装置APaとの間で通信リンクの確立処理を実行する(ステップSP42及びSP43)。
アクセスポイント装置APaのCPU10は、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP44)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APaから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP45)。
続いてアクセスポイント装置APaのCPU10は、携帯無線端末2からの要求に応じてA地域の場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP46)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APaから通知された場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を受信する(ステップSP47)。
このようにして携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaから、当該A地域の場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を取得する。
携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは次のステップSP48において、この場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を移動経路管理プログラムに通知し、この後のステップSP61においてアイドル状態へ遷移する。
一方、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP49において、場所情報取得プログラムから場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を取得すると、ステップSP50へ移り、当該取得した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を、これを受信した受信時刻「10:00」(すなわちステップSP47の処理時刻に相当する)と対応付けて記憶部38に記憶する。
また携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP51において、当該取得した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に基づき、現在位置が東経139度44分北緯35度37分であることを認識し、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示するようになされている(図2(A))。
ところで、ステップSP61でアイドル状態に遷移した携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、更なるユーザの移動に伴ってB地域に設置されているアクセスポイント装置APbの通信圏内ARbに侵入すると、当該B地域のアクセスポイント装置APbとの間で通信リンクの確立処理を実行する(ステップSP62及びSP63)。
アクセスポイント装置APbのCPUは、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP64)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APbから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP65)。
続いてアクセスポイント装置APbのCPUは、携帯無線端末2からの要求に応じてB地域の場所を示す場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP66)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APbから通知された場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を受信する(ステップSP67)。
携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは次のステップSP68において、この場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を移動経路管理プログラムに通知し、この後のステップSP81においてアイドル状態へ遷移する。
一方、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP69において、場所情報取得プログラムから場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を取得すると、ステップSP70へ移り、当該取得した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を、これを受信した受信時刻「10:15」(すなわちステップSP67の処理時刻に相当する)と対応付けて記憶部38に記憶する。
また携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP71において、当該取得した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」に基づき、現在位置が東経139度50分北緯35度40分であることを認識し、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示し直す(図2(B))。
またこれと同時に携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP72において、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するポイント(A地域)と、当該現在位置マークMKが表示されているB地域とを結ぶ直線LNを表示することにより、ユーザの移動経路を当該ユーザに提示する。
続いて携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP73へ移り、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」と最近(「10:15」)に受信した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」とから、ユーザの移動方向がA地域からB地域の方向である旨と現在位置がB地域近辺である旨とを認識し、当該認識結果に応じて所定のイベント処理を実行する。
すなわち携帯無線端末2の移動経路管理プログラムは、例えばかかる認識結果に基づいて、ユーザが「会社の存在するA地域から駅の存在するB地域に向かって移動し、この結果現在、駅の存在するB地域に居る」状態であると判断すると、このB地域に存在する駅の時刻表情報を携帯無線端末2の表示部3に表示するイベント処理を実行するようになされている。
このようにしてこの携帯無線端末2は、GPS回路等が内蔵されていないにも関わらず、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信する場所情報に基づいて現在位置を認識し、これを表示部3を介してユーザに通知することができる。
またこの携帯無線端末2は、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信した場所情報を受信時刻と対応付けて記憶部38に蓄積し、当該蓄積している複数の場所情報に対応する地図上の各ポイントを、時系列順に直線で結んで表示部3に表示することにより、ユーザの移動経路を提示することもできる。
(7)遠隔地を含む位置情報通知システムの構成
図18で示した位置情報通知システム101の変形例となる本発明の一実施の形態を説明する。
図25において、102は全体として位置情報通知システムを示し、それぞれ所定の場所に設置されている各アクセスポイント装置APa、APb、APc、APdは、所定の無線通信方式(IEEE802.11b等)に従って通信圏内ARa、ARb、ARc、ARdに存在する携帯無線端末2と無線通信する。
各アクセスポイント装置APa、APb、APc、APdは、それぞれ設置場所に基づく位置情報のデータを記憶保持している。この時、各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、図18と同様にインターネットNTに接続されている場合を示している。一方、アクセスポイント装置APdはインターネットNTに接続されていない場合を示している。
そして、この位置情報通知システム102の各アクセスポイント装置APa、APb、APc、APdは、それぞれ自身の設置されている場所を示す位置情報を含むドメイン名である「44e37n.139e35n.geom.net」、「50e40n.139e35n.geom.net」、「53e42n.139e35n.geom.net」、「50e44n.139e35n.geom.net」を、予め記憶保持している。
例えば、まず図18と同様に、図25において二点鎖線で示される移動状態LMに沿って、携帯無線端末2がA、B、C地域に設置されているアクセスポイント装置APa、APb、APcの通信圏内ARa、ARb、ARcに順に侵入する。その時、携帯無線端末2は前述の処理手順を用いて、それぞれのアクセスポイント装置APa、APb、APcからそれぞれのドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」を受信して、現在位置を緯度経度情報として認識する。そして、図2(A)および(B)に示すように、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKおよび時系列順に直線LNで結んだ表示を行うことができる。
その後、図25において二点鎖線で示される移動状態LMdに沿って、携帯無線端末2がD地域に設置されているアクセスポイント装置APdの通信圏内ARdに侵入する。アクセスポイント装置APdはインターネットNTに接続されていないアクセスポイント装置であるが、移動状態LMに沿ってインターネットNTに接続されているアクセスポイント装置で行った処置と同様に、アクセスポイント装置APdからドメイン名「50e44n.139e35n.geom.net」を受信すると、受信時刻「10:30」と対応付けて内蔵の記憶部に記憶すると共に、このドメイン名「50e44n.139e35n.geom.net」を処理することによって、現在位置が東経139度50分北緯35度44分であることを認識する。
これにより携帯無線端末2は、図26(A)に示すように、移動状態LMに沿って、携帯無線端末2がA、B、C地域に設置されているアクセスポイント装置APa、APb、APcと通信することで、携帯無線端末2の現在位置マークMKと移動経路LNが表示部3に表示している地図上に、前述の処理と同様の処理を行うことで、図26(B)に示すような新たな現在位置を示す現在位置マークMKdと追加された移動経路LNdを表示することができる。
このようにしてこの携帯無線端末2は、GPS(Global Positioning System)回路等が内蔵されていないにも関わらず、かつ、アクセスポイント装置と携帯無線端末2との通信処理のみによって、各アクセスポイント装置APa、APb、APc、APdから受信する場所情報に基づいて現在位置を認識し、これを表示部3を介してユーザに通知することができる。
(8)遠隔地を含む位置情報通知システムのドメイン構成
次に、位置情報通知システム102のドメイン構成を、図27を用いて説明する。本実施の形態の場合、図19に示した位置情報通知システム101のドメイン構成と同様に、アクセスポイント装置APa、APb、APcは、緯度経度表現方式で表される上位ドメインにインターネットNTなどによって接続されている。
また、図27に示した位置情報通知システム102のドメイン構成においては、アクセスポイント装置APdは、緯度経度表現方式で表される上位ドメインにインターネットNTなどによって接続されていないが、そのアクセスポイント装置が有するDNSサーバ機能によって、緯度経度表現方式で表される自己のドメイン情報を保持している。
すなわち、アクセスポイント装置APdは、本発明による位置情報通知システムのドメイン構成の一部として、図9に示すような対応表データを分散させて記憶している。
これにより携帯無線端末2は、アクセスポイント装置が上位ドメインにインターネットNTなどによって接続されているか否かを問わず、当該通信圏内に侵入しているアクセスポイント装置とのみ通信するだけで、緯度経度表現方式によるドメイン名を取得することができる。
(9)遠隔地を含む緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理
次に、図28に示すフローチャートを参照しながら、アクセスポイント装置APdが「50e44n.139e35n.geom.net」に例示される緯度経度表現方式の位置情報データを携帯無線端末2へ提供する場合を一例として、緯度経度表現方式の位置情報データの通信処理手順RT102Xを説明する。
ここでは、図20との対応部分に同一符号を付して示す図28の位置情報データの通信処理手順RT102Xにおいて、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APdが孤立状態であるか否かを調べるために、アクセスポイント装置APdを介して外部のネットワークへ接続し得るか否かを検出する処理RT107(以下、これを接続検出処理と呼ぶ)を実行するようになされている。
すなわち携帯無線端末2のCPU30は、ステップSP127においてアクセスポイント装置APdから例えばドメイン名「50e44n.139e35n.geom.net」を受信した後ステップSP191へ移り、アクセスポイント装置APdとの間で接続検知処理RT107を実行する。
ここで、この接続検知処理RT107の一手法を説明する。図29は、上位ネットワークとの接続によって接続検知処理を行う具体的な処理手順RT107aを示している。
この場合、例えば携帯無線端末2のCPU30は、ステップSP127で取得したドメイン名「50e44n.139e35n.geom.net」からドメインの階層構造を分析し、例えば上位ドメイン名である「139e35n.geom.net」及び「geom.net」を切り出す(ステップSP233)。
そして携帯無線端末2は、当該切り出した上位ドメイン名「139e35n.geom.net」及び「geom.net」のドメインサーバ名(ドメインサーバのFQDN)をアクセスポイントAPdに問合せる(ステップSP234)。例えば、問合せ内容のドメイン名が「139e35n.geom.net」で、問合せレコードが「NS」で、オペレーション・コードが「正順問合せ」であるDNS問合せメッセージをアクセスポイント装置APdに対して送信する。これに対してアクセスポイント装置APdは、ドメイン名「139e35n.geom.net」のドメインサーバ名が「ns.139e35n.geom.net」である旨のDNS回答メッセージの送信を上位ドメインのDNSサーバの通知処理として行う(ステップSP235)。携帯無線端末2は、上位ドメインのDNSサーバのFQDNが取得できた場合は、上位ドメインを含む外部のネットワークへ接続していると判断する(ステップSP236)。
しかしながら、上位ドメインのDNSサーバのFQDNが取得できなかった場合であっても、ファイヤーウオール等の設置によって外部と内部の通信がフィルターされている場合もありうる。そこで、本実施例では、インターネットに対してはproxyを使って通信を行うことができる場合には、DNSサーバの確認を行うだけでは、上位のネットワークへの接続を正しく検知できないことを考慮して、proxyが存在しているかどうかを確認する。そのため、ステップSP237およびステップSP238では、WPAD(Web Proxy Auto-Discovery protocol)を用いてproxyを検知する。この処理手順として、携帯無線端末2はアクセスポイント装置APdに対し、WPADデータの要求信号としてDHCPINFORMメッセージを送信する。これに対して、アクセスポイント装置APdはWPADデータの要求への応答として、WPADデータへのURL(WPAD、コード252)が「http://wpad.10e13n.44e37n.139e35n.geom.net/proxyconfig.pac」であることを示すDHCPACKメッセージによってドメイン名を通知する。これにより携帯無線端末2は、このURLにproxy情報が存在していることを知るので、DNS機能とHTTP通信機能を用いて、当該URLが示すサーバからWPADデータを受け取ることができる。(以上、ステップSP237およびステップSP238)。
以上の処理手順の結果、携帯無線端末2は、WPADデータに含まれるproxy情報を元に、外部のネットワークへ接続しているかどうかを判断する(ステップSP239)。
しかしながら、図29で説明した処理手順RT107aでは、proxy以外のSOCKSなどの他のプロトコルには対応できない上、検出の終了までにDNSやDHCPなど複数のサービスを用いなければならないので、手順が煩雑な上に実行時間がかかるという欠点が残る。
そこで、接続検知処理RT107についての異なる一手法を説明する。図30は、上位ネットワークとの接続によって接続検知処理を行う具体的な処理手順RT107bを示している。この実施例では、本発明におけるアクセスポイント装置内のDNSサーバ機能の中に記憶されるレコードとして、「local」または「internet」のいずれかをホスト名とする、AレコードおよびまたはCNAMEレコードが書かれていることを特徴とする。すなわち、アクセスポイント装置がインターネットに接続されていない場合には、現在のドメインにおける「local」ホスト名がDNSサーバと一致するようAレコードおよびまたはCNAMEレコードを設定するが、「internet」ホスト名は設定しない。逆に、アクセスポイント装置がインターネットに接続されている場合には、現在のドメインにおける「internet」ホスト名がDNSサーバと一致するようAレコードおよびまたはCNAMEレコードを設定するが、「local」ホスト名は設定しない。というような、一種のフラグを規定しておく。
このような判断基準を規定した場合、例えば携帯無線端末2のCPU30は、ステップSP127で取得したドメイン名「50e44n.139e35n.geom.net」からドメインの階層構造を分析し、アクセスポイント装置がインターネットに接続されていない場合のホスト名(非接続時識別名)である「local」を加えて「local.50e44n.139e35n.geom.net」を生成する(ステップSP240)。そして、携帯無線端末2はアクセスポイントAPdに対して
問合せ内容のホスト名が「local.50e44n.139e35n.geom.net」で、問合せレコードが「CNAME」およびまたは「A」で、オペレーション・コードが「正順問合せ」であるDNS問合せメッセージを送信する。これに対してアクセスポイント装置APdは、ホスト名が「local.50e44n.139e35n.geom.net」のIPアドレスが「10.26.37.59」である旨のDNS回答メッセージの送信をインターネットへの接続状態の通知処理として行う(ステップSP242)。携帯無線端末2は、インターネットに接続されていない場合のホスト名(非接続時識別名)に関するDNSレコード情報が取得できた場合は、上位ドメインを含む外部のネットワークへ接続していないと判断する(ステップSP243)。
次に、携帯無線端末2は、インターネットに接続されていない場合のホスト名(非接続時識別名)に関するDNSレコード情報が取得できなかった場合は、非接続時識別名である「local」の代わりに接続時識別名である「internet」を用いて、ホスト名「internet.50e44n.139e35n.geom.net」を生成する(ステップSP244)。そして、非接続時識別名と同様に、携帯無線端末2とアクセスポイントAPdとの間でインターネットに接続されている場合のホスト名(接続時識別名)に関するDNSレコード情報の取得処理を行い、取得できた場合は、上位ドメインを含む外部のネットワークへ接続していないと判断する(ステップSP245及びステップSP246及びSP247)。
上記2つの実施例のような接続検知処理RT107に続いて、携帯無線端末2は続くステップSP193へ進み、当該検知結果に基づいてアクセスポイント装置APdが孤立状態にあるか否かを示す情報(この場合、孤立状態であることを示す情報)を表示部3に表示する。
このようにして、携帯無線端末2を利用するユーザに対しアクセスポイント装置APdが孤立状態であることを通知することができ、これにより、当該アクセスポイント装置APdから提供される現在地データに関連するデータは、アクセスポイント装置APdが孤立しているためにそれ以外のサーバからは得られないことをユーザに示唆することができる。
(10)他の実施の形態
なお、本発明による携帯無線端末およびアクセスポイント装置に対して設定するドメイン名は、緯度経度に基づくドメイン名のみを説明したが、従来からのgTLDやccTLDのサブドメインであるドメイン名を併用して設定しても良い。その緯度経度に基づかないドメイン名については、住所(戸籍や住民基本台帳や住居表示に用いる行政区画および行政区画コード)に基づくもの、電話番号に基づくもの、郵便番号に基づくもの、または、従来からのように組織名に基づくものなどがあり、特に何かに限定されるものではない。
緯度経度に基づかないドメイン名を併用して設定することで、本発明による携帯無線端末およびアクセスポイント装置または本発明によらない携帯無線端末およびアクセスポイント装置を用いて、ある組織の情報を得ようとした場合に、その組織の情報をその組織名からURLを求めて情報を得ることができ、または、その組織が存在する地理的位置からURLを求めた上で、その場所付近の情報の中からその組織の情報を得ることができ、複数の探索方法を時と場合に応じて使い分けることができるので、利便性が高まる。
またなお、本発明による携帯無線端末およびアクセスポイント装置は、IETF RFC 2136で規定された“Dynamic Updates in the Domain Name System (DNS UPDATE)”、いわゆるダイナミックDNS (Dynamic DNS)を用いることで、2つ以上の緯度経度に基づくドメイン名の間を移動した場合にも、緯度経度に基づかないドメイン名の中で同一のFQDNを保ち続けることも可能である。
例えば、携帯無線端末が”10e13n.44e37n.139e35n.geom.net”ドメインとそのアクセスポイントを利用している場合、アクセスポイントから割り当てられたIPアドレスを、ダイナミックDNSサービスを提供している緯度経度に基づかないドメインのDNSサーバ(例えば、”ns.abcxyz.com”)へ通知することで、その携帯無線端末のFQDNを”moblie1.abcxyz.com”としてDNSに設定することができる。そして、その携帯無線端末が移動を行い、”9e12n.44e37n.139e35n.geom.net”ドメインとそのアクセスポイントを利用するように変更した場合は、その移動した先のアクセスポイントから割り当てられたIPアドレスを、ダイナミックDNSサービスを提供している緯度経度に基づかないドメインのDNSサーバ(例えば、”ns.abcxyz.com”)へ再び通知することで、その携帯無線端末のFQDNを”moblie1.abcxyz.com”としてDNSに設定し続けることができる。
またなお、本発明による携帯無線端末およびアクセスポイント装置では、無線通信部から送信する電波の強度を2段階以上に設定できることが望ましい。
本発明によるアクセスポイント装置は、それ自身が設置された地理的位置に対応して緯度経度に基づくドメイン名が設定される。そして、そのようなアクセスポイント装置が多数設置された場合には、個々のアクセスポイントから通信可能な範囲が重なり合って、本発明による携帯無線端末にとっては地理的位置に対応したアクセスポイントを少数に絞り込めない場合が生じる。すなわち、本発明による携帯無線端末にとって、携帯無線端末自身の地理的位置を細かく知りたい場合にも、多数のアクセスポイントが通信可能になることで、逆に地理的位置が不明瞭になってしまう。
そこで、本発明によるアクセスポイント装置において、無線通信部から送信する電波の強度を2段階以上に設定できるようにして、通信可能な距離を制限することで、アクセスポイントが多数設置された場合であっても、個々のアクセスポイントから通信可能な範囲を適切に配分することができる。例えば、IEEE802.11b規格による通信方式では見通し距離で100〜200m前後の通信が可能とされているが、これに対して、制限無しを含めて、100〜200m、20〜50m、2〜5mの3段階の電波強度を設定できるようにする。
これにより、例えば、あるアクセスポイント装置の通信可能距離を2〜5mに想定した電波強度に設定した場合、そのアクセスポイント装置と通信する携帯無線端末の地理的位置の検知精度を通信可能距離と同程度に高めることができる。
(11)広告データ提供システムの構成
図1において、 1は全体として広告データ提供システムを示し、それぞれ所定の場所に設置されている各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、所定の無線通信方式(IEEE802.11b等)に従って通信圏内ARa、ARb、ARcに存在する携帯無線端末2と無線通信する。
各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、それぞれ設置場所の近辺に存在する店の広告データを記憶保持している。
例えば、A地域(東経139度44分北緯35度37分)に設置されているアクセスポイント装置APaは、A地域に存在する店の広告データを記憶保持している。
このアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに携帯無線端末2が侵入すると、このアクセスポイント装置APaと携帯無線端末2とが自動的に無線接続する。そしてこのアクセスポイント装置APaは、記憶保持している広告データを携帯無線端末2へ無線送信する。携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaからの広告データを受信し、当該受信した広告データに基づく広告情報を表示部3に表示する。
これにより、携帯無線端末2を携帯しながら移動しているユーザは、現在位置(この場合、A地域)付近に存在する店の広告情報を、携帯無線端末2を介して確認することができる。
一方、この広告データ提供システム1を運用しているオペレータは、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaを介して携帯無線端末2へ提供している広告データの内容を変更したい場合、まず最初に、オペレータ装置4に対し、内容を変更した新たな広告データ(以下、これを新広告データと呼ぶ)と、当該アクセスポイント装置APaの設置されているA地域(東経139度44分北緯35度37分)を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」とを入力する。
ここで、本実施の形態における場所情報の形式について説明する。当該場所情報においては、上位ドメイン名として「geom.net」が使用されており、当該上位ドメイン名「geom.net」の下位には、東経139度北緯35度を表す「139e35n」が記される。この「e」及び「n」は、その前に記された数値「139」及び「35」がそれぞれ東経及び北緯を示すことを意味している。そしてこの「139e35n」の下位には、「44e37n」が記されており、これは東経が139度における44分である旨と北緯が35度における37分である旨とを表している。この場所情報の形式(以下、緯度経度表現方式と呼ぶ)については、この後更に詳述する。
オペレータ装置4は、入力された場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するIPアドレスの問い合わせを、DNS(Domain Name System)サーバ機能を有するサーバ装置5に対して行う。このサーバ装置5は、保持している対応表データ(いわゆるゾーン情報)を参照したり、他のDNSサーバ装置に対して反復的問い合わせを行うことにより、かかる場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するIPアドレス「10.11.13.26」を認識し、これをオペレータ装置4へ通知する。
本実施の形態の場合、このサーバ装置5や他のDNSサーバ装置は、従来のようなドメイン名とIPアドレスとを対応づけてなる対応表データではなく、緯度経度表現方式による場所情報とIPアドレスとを対応付けてなる対応表データを保持している。この対応表データの内容については、この後更に詳述する。また本実施の形態の場合、当該他のDNSサーバ装置には、DNSサーバ機能を有する各アクセスポイント装置APa、APb、APcも含まれる。
オペレータ装置4はFTPプロトコルに従って、インターネットNTを介して、サーバ装置5から通知されたIPアドレス「10.11.13.26」に対応するA地域のアクセスポイント装置APaへアクセスし、当該アクセスしたアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信する。
アクセスポイント装置APaは、これまで記憶保持していた広告データを消去する替わりに、オペレータ装置4からの新広告データを記憶保持するようにし、この後、当該アクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに携帯無線端末2が侵入した場合には、当該新広告データを携帯無線端末2へ無線送信する。
このようにオペレータは、A地域のアクセスポイント装置APaを介して携帯無線端末2へ提供している広告データを新広告データに変更する場合、オペレータ装置4に対して当該新広告データを当該A地域のアクセスポイント装置APaへ送信するための作業を行う。このときオペレータは、オペレータ装置4に対し、当該新広告データの送信先として、かかるアクセスポイント装置APaのIPアドレス「10.11.13.26」ではなく、A地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を入力すれば良い。
従ってオペレータは、従来手法のようにネットワーク構成図等をいちいち参照してA地域に設置されているアクセスポイント装置APaのIPアドレス「10.11.13.26」を調べるような作業を行わなくて良く、この結果格段と容易に新広告データをアクセスポイント装置APaへ送信することができる。
ところで、この広告データ提供システム1の各アクセスポイント装置APa、APb、APcは、それぞれ自身の設置されている場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」、「50e40n.139e35n.geom.net」、「53e42n.139e35n.geom.net」を、予め記憶保持している。
例えば、携帯無線端末2がA地域に設置されているアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入して、このアクセスポイント装置APaと携帯無線端末2とが自動的に無線接続すると、アクセスポイント装置APaは、記憶保持している場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を、携帯無線端末2に対して無線送信する。
携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaから場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を受信すると、これを受信時刻「10:00」と対応付けて内臓の記憶部に記憶すると共に、この場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に基づいて、現在位置が東経139度44分北緯35度37分であることを認識する。
次いで携帯無線端末2は、図2(A)に示すように、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示する。
この後、携帯無線端末2は、例えばユーザの移動に伴ってB地域におけるアクセスポイント装置APbの通信圏内ARbに侵入し、これによりB地域のアクセスポイント装置APbから場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を受信すると、これも受信時刻「10:15」と対応付けて内臓の記憶部に記憶すると共に、この場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」に基づいて、現在位置が東経139度50分北緯35度40分であることを認識する。
次いで携帯無線端末2は、図2(B)に示すように、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示し直す。またこのとき携帯無線端末2は、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するポイント(A地域)と、当該現在位置マークMKが表示されているB地域とを結ぶ直線LNを表示することにより、携帯無線端末2の移動経路(すなわち、携帯無線端末2を携帯しているユーザの移動経路)をユーザに提示する。
このようにしてこの携帯無線端末2は、GPS(Global Positioning System)回路等が内蔵されていないにも関わらず、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信する場所情報に基づいて現在位置を認識し、これを表示部3を介してユーザに通知することができる。
またこの携帯無線端末2は、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信した場所情報を受信時刻と対応付けて記憶部に蓄積し、当該蓄積している複数の場所情報に対応する地図上の各ポイントを、時系列順に直線LNで結んで表示部3に表示することにより、ユーザの移動経路を提示することもできる。
(12)アクセスポイント装置の構成
次に、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaの構成について、図3を用いて説明する。なお他のアクセスポイント装置APb、APcの構成については、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaと同様なので、説明を省略する。アクセスポイント装置APaにおいて、全体を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)10に対し、バス11を介してROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13が接続されている。また、このバス11に接続している入出力インターフェース部14に対しては、キーボード等からなる操作入力部15、表示制御部16、ハードディスクドライブ等からなる記憶部17、光ディスクや半導体メモリ等に対してデータの読み書きを行うためのドライブ部18、インターネットNTやLAN(Local Area Network)等に接続するための有線通信部19、携帯無線端末2と無線通信するための無線通信部20が接続されている。
またアクセスポイント装置APaを、機能ブロックに分けて説明すると、例えば図4に示すように、全体を統括的に制御する制御部21と、WWWサーバ機能を有する蓄積情報通信部22と、DHCP機能を有する動的通信アドレス割当て部23と、ルーティング機能を有する通信ルーティング部24と、IEEE802.11b等の無線通信方式に従って無線通信する無線通信部25と、IEEE802.3等の通信方式に従って有線通信する有線通信部26と、DNS(Domain Name System)サーバ機能を有するドメイン名−通信アドレス変換部27とからなる。
(13)携帯無線端末の構成
次に、携帯無線端末2の構成について、図5を用いて説明する。携帯無線端末2において、全体を統括的に制御するCPU30に対し、バス31を介してROM32及びRAM33が接続されている。また、このバス31に接続している入出力インターフェース部34に対しては、赤外線通信を行うための赤外線通信部35、テンキー等からなる操作入力部36、表示部3を制御する表示制御部37、ハードディスクドライブ等からなる記憶部38、非接触型ICカードに対してデータの読み書きを行うためのICカード非接触通信部39、磁気ディスクや光ディスクや光磁気ディスクや半導体メモリに対してデータの読み書きを行うためのドライブ部40、アクセスポイント装置APa等と無線通信するための無線通信部41が接続されている。
また携帯無線端末2を、機能ブロックに分けて説明すると、例えば図6に示すように、全体を統括的に制御する制御部42と、WWWブラウザ機能を有する蓄積情報受信表示部43と、DHCPクライアント機能を有する動的通信アドレス割当て受信部44と、IEEE802.11b等の無線通信方式に従って無線通信する無線通信部45と、DNSクライアント機能を有するドメイン名−通信アドレス変換受信部46とからなる。
(14)広告データ提供システムのドメイン構成
次に、広告データ提供システム1のドメイン構成を、図7を用いて説明する。本実施の形態の場合、この広告データ提供システム1の上位ドメイン名として「geom.net」を用いている。
そして上述したように、この上位ドメイン名「geom.net」の下位は、緯度経度表現方式に従って決定される。
すなわちこの緯度経度表現方式によると、例えばX地方(西経179度北緯89度)のドメイン名(場所情報)は、「179w89n.geom.net」と表現される。この「w」は、その前に記された数値「179」が西経を示すことを意味している。
またY地方(西経109度南緯27度)のドメイン名(場所情報)は、「109w27s.geom.net」と表現される。この「s」は、その前に記された数値「27」が南緯を示すことを意味している。
このような緯度経度表現方式によるドメイン構成の概念を、図8に示す。この図8に示すように、緯度経度表現方式によって表現される緯度経度の単位としては、度や分だけでなく、秒やそれ以下のレベルを適用するようにしても良い。
また本実施の形態において、DNSサーバ機能を有するサーバ装置5及びアクセスポイント装置APa、APb、APcが保持する対応表データの内容の一例を、図9に示す。この図9に示すように対応表データでは、緯度経度表現方式によって表現されたドメイン名(場所情報)と、そのドメイン名が割り当てられている各機器のIPアドレスとが対応付けられている。
(15)新広告データ送信処理
次に、図10に示すフローチャートを参照しながら、オペレータ装置4からA地域のアクセスポイント装置APa及びB地域のアクセスポイント装置APbへ新広告データを送信する場合を一例として、新広告データ送信処理手順RT1を説明する。
ステップSP1においてオペレータ装置4のCPUは、オペレータの操作により、新広告データが入力されると、これを一旦内臓の記憶部に記憶する。またオペレータ装置4のCPUは、オペレータの操作により、アクセスポイント装置APaの設置されているA地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」とアクセスポイント装置APbの設置されているB地域を示す場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」とが送信先指定データとして入力されると、これも一旦内臓の記憶部に記憶する。
オペレータ装置4のCPUは、オペレータの送信開始操作に応じてステップSP2へ移り、記憶部に記憶している送信先指定データを読み出した後、続くステップSP3へ移って、記憶部から更に新広告データを読み出す。
そしてオペレータ装置4のCPUはステップSP4へ移り、当該読み出した送信先指定データに、新広告データの送信先となる場所情報が示されているか否かを判断する。この場合この送信先指定データには、新広告データの送信先として、場所情報「44e37n.139e35n.geom.net(A地域)」及び「50e40n.139e35n.geom.net(B地域)」が示されているので、オペレータ装置4のCPUは、当該ステップSP4で肯定結果を得てステップSP5へ移る。
オペレータ装置4のCPUはこのステップSP5において、送信先指定データに示されている場所情報「44e37n.139e35n.geom.net(A地域)」及び「50e40n.139e35n.geom.net(B地域)」のうち、例えば場所情報「44e37n.139e35n.geom.net(A地域)」に対応するIPアドレスの問い合わせを、DNSサーバ機能を有するサーバ装置5に対して行い、この結果、当該サーバ装置5からの応答として例えばIPアドレス「10.11.13.26」(A地域のアクセスポイント装置のIPアドレス)を受信する。
続いてオペレータ装置4のCPUはステップSP6へ移り、FTPプロトコルに従って、サーバ装置5から受信したIPアドレス「10.11.13.26」に対応するA地域のアクセスポイント装置APaへアクセスした後、管理者権限を有するID及びパスワードを、当該アクセスポイント装置APaへ送信する。アクセスポイント装置APaのCPUはステップSP7において、オペレータ装置4からのID及びパスワードに基づいて認証処理を実行し、この認証処理を正常に終了すると、この旨をオペレータ装置4に通知する。
この通知に応じてオペレータ装置4のCPUは続くステップSP8へ移り、ステップSP3で記憶部から読み出した新広告データを、かかるA地域のアクセスポイント装置APaへ送信する。アクセスポイント装置APaは、オペレータ装置4から新広告データを受信するとステップSP9へ移り、これまで記憶保持していた広告データを消去する替わりに、オペレータ装置4からの当該新広告データを記憶部17に記憶する。
次いでオペレータ装置4のCPUはステップSP10へ移り、送信先指定データに、新広告データの送信先となる他の場所情報が示されているか否かを判断する。この場合この送信先指定データには、新広告データの送信先として場所情報「44e37n.139e35n.geom.net(A地域)」の他に、場所情報「50e40n.139e35n.geom.net(B地域)」が示されているので、オペレータ装置4のCPUは、当該ステップSP10で肯定結果を得てステップSP11へ移る。
オペレータ装置4のCPUはこのステップSP11において、場所情報「50e40n.139e35n.geom.net(B地域)」に対応するIPアドレスの問い合わせをサーバ装置5に対して行い、この結果、当該サーバ装置5からの応答として例えばIPアドレス「10.22.13.26」(B地域のアクセスポイント装置APbのIPアドレス)を受信する。
続いてオペレータ装置4のCPUはステップSP12へ移り、FTPプロトコルに従って、サーバ装置5から通知されたIPアドレス「10.22.13.26」に対応するB地域のアクセスポイント装置APbへアクセスした後、管理者権限を有するID及びパスワードを、当該アクセスポイント装置APbへ送信する。アクセスポイント装置APbのCPUはステップSP13において、オペレータ装置4からのID及びパスワードに基づいて認証処理を実行し、この認証処理を正常に終了すると、この旨をオペレータ装置4に通知する。
この通知に応じてオペレータ装置4のCPUは続くステップSP14へ移り、ステップSP3で記憶部から読み出した新広告データを、かかるB地域のアクセスポイント装置APbにも送信する。B地域のアクセスポイント装置APbは、オペレータ装置4から新広告データを受信するとステップSP15へ移り、これまで記憶保持していた広告データを消去する替わりに、オペレータ装置4からの当該新広告データを内臓の記憶部に記憶する。
次いでオペレータ装置4のCPUはステップSP16へ移り、送信先指定データに、新広告データの送信先となる他の場所情報が示されているか否かを判断する。この場合この送信先指定データには、新広告データの送信先として、場所情報「44e37n.139e35n.geom.net(A地域)」及び場所情報「50e40n.139e35n.geom.net(B地域)」の他に場所情報が示されていないので、オペレータ装置4のCPUは、当該ステップSP16で否定結果を得てステップSP17へ移り、新広告データ送信処理手順RT1を終了する。
このようにオペレータは、A地域のアクセスポイント装置APa及びB地域のアクセスポイント装置APbを介して携帯無線端末2へ提供している広告データを新広告データに変更する際、オペレータ装置4に対して、この新広告データを当該A地域のアクセスポイント装置APa及び当該B地域のアクセスポイント装置APbへ送信する作業を行う。このときオペレータは、オペレータ装置4に対し、当該新広告データの送信先としてA地域及びB地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」及び「50e40n.139e35n.geom.net」を入力すれば良い。
従ってオペレータは、従来手法のようにネットワーク構成図等をいちいち参照して、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaのIPアドレス「10.12.13.26」と、B地域に設置されているアクセスポイント装置APbのIPアドレス「10.22.13.26」とを調べるような作業を行わなくて良く、この結果格段と容易に新広告データをアクセスポイント装置APa、APbへ送信することができる。
(16)広告データ提供処理
次に、図11に示すフローチャートを参照しながら、A地域のアクセスポイント装置APaが記憶保持している新広告データを携帯無線端末2へ提供する場合を一例として、広告データ提供処理手順RT2を説明する。
アイドル状態にある携帯無線端末2は(ステップSP21)、ユーザの移動に伴ってアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入したとき、当該アクセスポイント装置APaとの間で通信リンクの確立処理を実行する(ステップSP22及びSP23)。
そしてアクセスポイント装置APaは、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP24)、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP25)。
続いてアクセスポイント装置APaは、携帯無線端末2からの要求に応じてA地域の場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP26)、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaからの場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を受信する(ステップSP27)。
この後携帯無線端末2は、ユーザにより広告データの取得操作が行われたことを認識すると、ステップSP28で肯定結果を得てステップSP29へ移り、アクセスポイント装置APaに対して広告データを要求する。
この要求に応じてアクセスポイント装置APaはステップSP30へ移り、記憶保持している新広告データを携帯無線端末2へ送信する。携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APaから新広告データを受信するとステップSP31へ移り、当該受信した新広告データに基づく広告情報を表示部3に表示する。
このようにしてこの広告データ提供システム1では、A地域のアクセスポイント装置APaが記憶保持している新広告データを携帯無線端末2へ提供するようになされている。
(17)移動経路表示処理
次に、アクセスポイント装置APa及びアクセスポイント装置APbからの場所情報に基づいて携帯無線端末2の表示部3にユーザの移動経路を表示する場合を一例として、移動経路表示処理手順RT3(図12)を説明する。
因みに携帯無線端末2のCPU30は、記憶部38に予めインストールされている場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムに従って、移動経路表示処理を実行するようになされている。なお以下では、説明の便宜上、場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムを適宜主体的に扱って説明を行うが、実際には携帯無線端末2のCPU30が、場所情報取得プログラム及び移動経路管理プログラムに従って処理を実行するようになされていることは言うまでもない。
アイドル状態にある携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは(ステップSP41)、ユーザの移動に伴ってA地域に設置されているアクセスポイント装置APaの通信圏内ARaに侵入したとき、当該アクセスポイント装置APaとの間で通信リンクの確立処理を実行する(ステップSP42及びSP43)。
アクセスポイント装置APaのCPU10は、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP44)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APaから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP45)。
続いてアクセスポイント装置APaのCPU10は、携帯無線端末2からの要求に応じてA地域の場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP46)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APaから通知された場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を受信する(ステップSP47)。
このようにして携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、A地域に設置されているアクセスポイント装置APaから、当該A地域の場所を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を取得する。
携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは次のステップSP48において、この場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を移動経路管理プログラムに通知し、この後のステップSP61においてアイドル状態へ遷移する。
一方、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP49において、場所情報取得プログラムから場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を取得すると、ステップSP50へ移り、当該取得した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を、これを受信した受信時刻「10:00」(すなわちステップSP47の処理時刻に相当する)と対応付けて記憶部38に記憶する。
また携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP51において、当該取得した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に基づき、現在位置が東経139度44分北緯35度37分であることを認識し、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示するようになされている(図2(A))。
ところで、ステップSP61でアイドル状態に遷移した携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、更なるユーザの移動に伴ってB地域に設置されているアクセスポイント装置APbの通信圏内ARbに侵入すると、当該B地域のアクセスポイント装置APbとの間で通信リンクの確立処理を実行する(ステップSP62及びSP63)。
アクセスポイント装置APbのCPUは、携帯無線端末2からの要求に応じて携帯無線端末2に対しIPアドレスを動的に割り当てた後これを携帯無線端末2へ通知し(ステップSP64)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APbから通知されたIPアドレスを認識する(ステップSP65)。
続いてアクセスポイント装置APbのCPUは、携帯無線端末2からの要求に応じてB地域の場所を示す場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を当該携帯無線端末2へ送信し(ステップSP66)、携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは、アクセスポイント装置APbから通知された場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を受信する(ステップSP67)。
携帯無線端末2の場所情報取得プログラムは次のステップSP68において、この場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を移動経路管理プログラムに通知し、この後のステップSP81においてアイドル状態へ遷移する。
一方、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP69において、場所情報取得プログラムから場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を取得すると、ステップSP70へ移り、当該取得した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」を、これを受信した受信時刻「10:15」(すなわちステップSP67の処理時刻に相当する)と対応付けて記憶部38に記憶する。
また携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP71において、当該取得した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」に基づき、現在位置が東経139度50分北緯35度40分であることを認識し、当該認識結果に基づいて表示部3に表示している地図上に、現在位置を示す現在位置マークMKを表示し直す(図2(B))。
またこれと同時に携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP72において、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するポイント(A地域)と、当該現在位置マークMKが表示されているB地域とを結ぶ直線LNを表示することにより、ユーザの移動経路を当該ユーザに提示する。
続いて携帯無線端末2の移動経路管理プログラムはステップSP73へ移り、過去(「10:00」)に受信した場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」と最近(「10:15」)に受信した場所情報「50e40n.139e35n.geom.net」とから、ユーザの移動方向がA地域からB地域の方向である旨と現在位置がB地域近辺である旨とを認識し、当該認識結果に応じて所定のイベント処理を実行する。
すなわち携帯無線端末2の移動経路管理プログラムは、例えばかかる認識結果に基づいて、ユーザが「会社の存在するA地域から駅の存在するB地域に向かって移動し、この結果現在、駅の存在するB地域に居る」状態であると判断すると、このB地域に存在する駅の時刻表情報を携帯無線端末2の表示部3に表示するイベント処理を実行するようになされている。
このようにしてこの携帯無線端末2は、GPS回路等が内蔵されていないにも関わらず、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信する場所情報に基づいて現在位置を認識し、これを表示部3を介してユーザに通知することができる。
またこの携帯無線端末2は、各アクセスポイント装置APa、APb、APcから受信した場所情報を受信時刻と対応付けて記憶部38に蓄積し、当該蓄積している複数の場所情報に対応する地図上の各ポイントを、時系列順に直線で結んで表示部3に表示することにより、ユーザの移動経路を提示することもできる。
(18)動作及び効果
以上の構成においてオペレータ装置4は、例えばユーザの操作により、A地域のアクセスポイント装置APaへ送信すべき新広告データと共に、当該アクセスポイント装置APaの設置されているA地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」が入力されると、入力された場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するIPアドレスの問い合わせを、DNSサーバ機能を有するサーバ装置5に対して行う。
このサーバ装置5は、保持している対応表データを参照したり、他のDNSサーバ装置に対して反復的問い合わせを行うことにより、かかる場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」に対応するIPアドレス「10.11.13.26」を認識し、これをオペレータ装置4へ通知する。
オペレータ装置4は、FTPプロトコルに従って、サーバ装置5から通知されたIPアドレス「10.11.13.26」に基づき、A地域のアクセスポイント装置APaへアクセスし、当該アクセスしたアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信する。
かくしてオペレータは、オペレータ装置4に対し、当該新広告データの送信先としてA地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を入力すれば良いので、従来手法のようにネットワーク構成図等をいちいち参照してA地域に設置されているアクセスポイント装置APaのIPアドレス「10.11.13.26」を調べるような作業を行わなくて済み、この結果格段と容易に新広告データをアクセスポイント装置APaへ送信することができる。
以上の構成によれば、例えばA地域に設置されているアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信する際、当該アクセスポイント装置APaのIPアドレスではなく、当該アクセスポイント装置APaの設置場所(A地域)を表す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」を入力すれば良いので、ネットワーク構成図等を参照して当該アクセスポイント装置APaのIPアドレスを調べる作業を行わなくて済み、かくして格段と容易にアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信することができる。
また本実施の形態においては、場所情報を緯度経度表現方式によって表現する場合(つまり「44e37n.139e35n.geom.net」と表現する場合)について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、A地域に対応する場所情報を「A地域」とそのまま表現するようにしても良い。このようにするとオペレータは、例えばA地域に設置されているアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信する際、オペレータ装置4に対して、当該アクセスポイント装置APaの設置地域名「A地域」をそのまま入力すれば良いので、かくして一段と容易にアクセスポイント装置APaに対して新広告データを送信することができる。
さらに本実施の形態においては、図13に示すように例えば遠隔地Dに設置されているアクセスポイント装置APdが存在する。このアクセスポイント装置APdは、インターネットNT等の外部のネットワークと接続していないので、オペレータ装置4等と通信することができない状態(以下、これを孤立状態と呼ぶ)にある。これによりこのアクセスポイント装置APdは、オペレータ装置4から新広告データを取得することができず、従って設置された際に記憶した古い広告データのみを記憶保持している。
このような状況において、携帯無線端末2が遠隔地Dに設置されているアクセスポイント装置APdの通信圏内ARdに侵入し、当該アクセスポイント装置APdから広告データを取得した際、携帯無線端末2を利用するユーザに対しこのアクセスポイント装置APdが孤立状態であることを通知することができれば、当該広告データに基づく広告情報が古いものである可能性が高いことをユーザに示唆することができ、かくして使い勝手を向上し得ると考えられる。
ここで、図11との対応部分に同一符号を付して示す図14の広告データ提供処理手順RT2Xにおいて、携帯無線端末2は、アクセスポイント装置APdが孤立状態であるか否かを調べるために、アクセスポイント装置APdを介して外部のネットワークへ接続し得るか否かを検出する処理(以下、これを接続検出処理と呼ぶ)を実行するようになされている。
すなわち携帯無線端末2のCPU30は、ステップSP27においてアクセスポイント装置APdから例えば場所情報「nnn.mmm.geom.net」を受信した後ステップSP91へ移り、アクセスポイント装置APdとの間で接続検知処理を実行する。
ここでこの接続検知処理の一手法を説明する。例えば携帯無線端末2のCPU30は、ステップSP27で取得した場所情報(つまりドメイン名に相当する)「nnn.mmm.geom.net」から、上位のドメイン名を切り出す(例えば、上位ドメイン名「mmm.geom.net」及び「geom.net」を切り出す)。
そして携帯無線端末2は、当該切り出した上位ドメイン名「mmm.geom.net」及び「geom.net」に対応するIPアドレスを取得できるか否かによって、上位のネットワーク(すなわち外部のネットワーク)へ接続し得るか否かを検知する。続いて携帯無線端末2は続くステップSP92へ進み、当該検知結果に基づいてアクセスポイント装置APdが孤立状態にあるか否かを示す情報(この場合、孤立状態であることを示す情報)を表示部3に表示する。
このようにして、携帯無線端末2を利用するユーザに対しアクセスポイント装置APdが孤立状態であることを通知することができ、これにより、当該アクセスポイント装置APdから提供された広告データに基づく広告情報が古いものである可能性が高いことをユーザに示唆することができる。
(19)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、図10に示す新広告データ送信処理手順RT1に従って、オペレータ装置4からアクセスポイント装置APaへ新広告データを送信する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図15(図7との対応部分に同一符号を付す)に示すように、オペレータ装置4や各アクセスポイント装置APa、APb……に対しエージェントプログラムを予めインストールしておき、これらエージェントプログラムを利用して、オペレータ装置4から入力された新広告データを、上位ドメインDM1のサーバ装置6から、その下位ドメインDM4のサーバ装置7を介して、各アクセスポイント装置APa、APb……へ順次送信するようにしても良い。この場合の新広告データ送信処理手順を、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップSP101においてオペレータ装置4のCPUは、オペレータの操作により、新広告データが入力されると、これを一旦内臓の記憶部に記憶する。またオペレータ装置4のCPUは、オペレータの操作により、アクセスポイント装置APaの設置されているA地域を示す場所情報「44e37n.139e35n.geom.net」が送信先指定データとして入力されると、これも一旦内臓の記憶部に記憶する。
オペレータ装置4のCPUは、オペレータの送信開始操作に応じてステップSP102へ移り、記憶部に記憶している送信先指定データを読み出した後、続くステップSP103へ移って、記憶部から更に新広告データを読み出す。
そしてオペレータ装置4のCPUはステップSP104へ移り、エージェントプログラムに従って、オペレータ装置4の上位に位置する上位ドメインDM1内のサーバ装置6がオペレータ装置4の管理下にあるか否かを判断し、ここで肯定結果が得られると次のステップSP105へ移って、管理者権限を有するID及びパスワードを、当該サーバ装置6へ送信する。サーバ装置6のCPUはステップSP106において、オペレータ装置4からのID及びパスワードに基づいて認証処理を実行し、この認証処理を正常に終了すると、この旨をオペレータ装置4に通知する。
この通知に応じてオペレータ装置4のCPUは続くステップSP107へ移り、ステップSP102及びステップSP103で読み出した送信先指定データ及び新広告データを、かかるサーバ装置6へ送信する。サーバ装置6のCPUはステップSP108において、オペレータ装置4からの送信先指定データ及び新広告データを受信する。
ところでこのサーバ装置6にインストールされているエージェントプログラムは、図15に示す下位ドメインDM2、DM3及びDM4のドメイン名「179w89n.geom.net」、「109w27s.gem.net」及び「139e35n.geom.net」の一覧を、ドメイン一覧データとして保持している。
サーバ装置6のCPUは次のステップSP109において、ドメイン一覧データに記されている各ドメイン名と、オペレータ装置4から受信した送信先指定データに示されているドメイン名(場所情報)「44e37n.139e35n.geom.net」とを比較する。
そしてサーバ装置6のCPUはこの比較の結果、送信先指定データに示されているドメイン名「44e37n.139e35n.geom.net」において、ドメイン一覧データに記されているドメイン名「139e35n.geom.net」が含まれていることを認識すると、当該ドメイン名「139e35n.geom.net」に対応するサーバ装置(以下、これを下位サーバ装置と呼ぶ)7に対し新広告データを送信すべきと判断し、このステップSP110で肯定結果を得てステップSP111へ移る。
ステップSP111においてサーバ装置6のCPUは、下位サーバ装置7へのアクセス権限を有するID及びパスワードを、当該下位サーバ装置7へ送信する。下位サーバ装置7はステップSP112において、サーバ装置6からのID及びパスワードに基づいて認証処理を実行し、この認証処理を正常に終了すると、この旨をサーバ装置6に通知する。
この通知に応じてサーバ装置6のCPUは続くステップSP113へ移り、オペレータ装置4から受信した送信先指定データ及び新広告データを、かかる下位サーバ装置7へ送信する。下位サーバ装置7のCPUはステップSP114において、サーバ装置6からの送信先指定データ及び新広告データを受信する。
このようにこの新広告データ送信処理手順RT1Xでは、オペレータ装置4から入力された新広告データを、上位ドメインDM1のサーバ装置6から、下位ドメインDM4の下位サーバ装置7へ送信するようになされている。またこの下位サーバ装置7は受信した新広告データを、同様の手順により例えばA地域のアクセスポイント装置APaへ送信するようになされている。
このようにして、オペレータ装置4から入力された新広告データを各アクセスポイント装置APa、APb、APcへ送信するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ステップSP73において携帯無線端末2の移動経路管理プログラムが、「会社の存在するA地域から駅の存在するB地域に向かって移動し、この結果現在、駅の存在するB地域に居る」旨を認識した場合に、イベント処理として、当該駅の時刻表を携帯無線端末2の表示部3に表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムが「ある地域に設置されているアクセスポイント装置の通信圏内に始めて侵入した」旨を認識した場合に、イベント処理として、当該アクセスポイント装置から当該地域付近の地図データを自動的に取得するようにしても良い。また例えば、携帯無線端末2の移動経路管理プログラムが「ある地域に設置されているアクセスポイント装置の通信圏内に夜18時〜20時の間に到達した」旨を認識した場合に、イベント処理として、当該アクセスポイント装置から当該地域において夜18時〜20時の間に開店している店の情報を自動的に取得するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、IEEE802.11bの方式により無線通信をする携帯無線端末2を本発明に適用する場合について述べたが、これに限らず、IEEE802.11aやIEEE802.11gやブルートゥース(R)等の電波無線方式や、IrDA等の赤外線無線通信方式等により無線通信をする携帯無線端末や、携帯電話機等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、所定のネットワーク(インターネットNT)に接続されており、データ(広告データ)を記憶保持するデータ記憶手段(記憶部17)と所定範囲内に存在する携帯無線端末(携帯無線端末2)に対し無線を介してデータ記憶手段に記憶保持しているデータを提供する提供手段(無線通信部20)とを有するデータ提供装置として、図3に示す構成でなるアクセスポイント装置APa等を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、データ提供装置のネットワークにおける位置を示すネットワーク位置情報(IPアドレス)と当該データ提供装置の設置場所を示す場所情報(「44e37n.139e35n.geom.net」等)とを対応付けてなる対応情報(対応表データ)を記憶しておく対応情報記憶手段として、アクセスポイント装置APaの記憶部17等を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、DNSサーバ機能を有するこの他種々の装置の記憶部に記憶するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、送信データ(新広告データ)の送信先として場所情報が入力されると、対応情報を参照することにより、入力された場所情報に対応するネットワーク位置情報を認識する認識手段として、アクセスポイント装置APaのCPU30等を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、認識したネットワーク位置情報に対応するデータ提供装置に対して送信データを送信することにより、当該データ提供装置のデータ記憶手段に当該送信データを記憶保持させる送信手段として、オペレータ装置4を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、IPアドレス等のネットワーク位置情報に基づいてデータを送信することができれば、この他種々の装置を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ネットワーク位置情報通知装置として、DNSサーバ機能を有するアクセスポイント装置APa等を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、オペレータ装置4からの場所情報に応じたIPアドレスを当該オペレータ装置4に通知することができれば、この他種々の構成を適用することができる。
因みに上述の実施の形態の広告データ提供システム1(データ送信システム)は、携帯無線端末と、それぞれ所定の位置に予め設置されている複数の位置通知装置(アクセスポイント装置APa等)とを有し、各位置通知装置には、設置されている位置を表す位置情報(場所情報)を記憶保持する記憶手段(記憶部17)と、所定範囲内(通信圏内ARa等)に存在する携帯無線端末に対し無線を介して記憶手段に記憶保持している位置情報を送信する送信手段(無線通信部20)とを設け、携帯無線端末(携帯無線端末2)には、位置通知装置の所定範囲内に存在するときに当該位置通知装置から無線を介して送信される位置情報を受信する受信手段(無線通信部41)と、受信した位置情報をユーザに対して提示する提示手段(表示部3)とを設けるようにしたことにより、携帯無線端末2に対してGPS回路等を設けることなく、ユーザに現在位置を通知することができる。
さらにかかる携帯無線端末2は、各位置通知装置から受信した位置情報を蓄積しておく蓄積手段(記憶部38)を有し、提示手段は、蓄積している位置情報に基づいて当該携帯無線端末2の移動経路(直線LN)を提示するようにしたことにより、ユーザの移動経路を提示することもできる。
本発明は、様々な場所にアクセスポイント装置を設置し、これらアクセスポイント装置を介して携帯無線端末へ広告データを提供する広告データ提供システムであって、当該アクセスポイント装置から提供される広告データを追加・更新し得るようになされた広告データ提供システム等に利用することができる。
本実施の形態における広告データ提供システムを示す略線図である。 地図表示の様子を示す略線図である。 アクセスポイント装置の構成を示す略線図である。 アクセスポイント装置の機能ブロックを示す略線図である。 携帯無線端末の構成を示す略線図である。 携帯無線端末のブロック構成を示す略線図である。 広告データ提供システムのドメイン構成(1)を示す略線図である。 ドメイン構成の概念を示す略線図である。 対応表データを示す略線図である。 新広告データ送信処理手順を示すフローチャートである。 広告データ提供処理手順(1)を示すフローチャートである。 移動経路表示処理手順を示すフローチャートである。 広告データ提供システムのドメイン構成(2)を示す略線図である。 広告データ提供処理手順(2)を示すフローチャートである。 広告データ提供システムのドメイン構成(3)を示す略線図である。 新広告データ送信処理手順(2)を示すフローチャートである。 従来のデータ提供システムを示す略線図である。 本実施の形態における位置情報通知システムを示す略線図である。 位置情報通知システムのドメイン構成(1)を示す略線図である。 緯度経度表現方式の位置情報データ通信処理手順(1)を示すフローチャートである。 本実施の形態における通信リンクの確立処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態におけるIPアドレスの割り当て処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態における位置情報の送受信処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態における現在地付近の情報の送受信および表示処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態における位置情報通知システムを示す略線図である。 地図表示の様子を示す略線図である。 位置情報通知システムのドメイン構成(2)を示す略線図である。 緯度経度表現方式の位置情報データ通信処理手順(2)を示すフローチャートである。 本実施の形態における上位ネットワーク接続の検出処理手順(1)を示すフローチャートである。 本実施の形態における上位ネットワーク接続の検出処理手順(2)を示すフローチャートである。
符号の説明
1……広告データ提供システム、2……携帯無線端末、3……表示部、4……オペレータ装置、5……サーバ装置、10、30……CPU、17、38……記憶部、20、41……無線通信部、APa、APb、APc……アクセスポイント装置。

Claims (3)

  1. 携帯無線端末と、
    所定のネットワークに接続されており、データを記憶保持するデータ記憶手段と所定範囲内に存在する上記携帯無線端末に対し無線を介して上記データ記憶手段に記憶保持している上記データを提供する提供手段とを有するデータ提供装置と、
    上記データ提供装置の上記ネットワークにおける位置を示すネットワーク位置情報と当該データ提供装置の設置場所を示す場所情報とを対応付けてなる対応情報を記憶しておく対応情報記憶手段と、送信データの送信先として上記場所情報が入力されると、上記対応情報を参照することにより、上記入力された場所情報に対応する上記ネットワーク位置情報を認識する認識手段とを有するネットワーク位置情報通知装置と、
    上記ネットワーク位置情報通知装置により認識されたネットワーク位置情報に対応する上記データ提供装置に対して上記送信データを送信することにより、当該データ提供装置の上記データ記憶手段に当該送信データを記憶保持させる送信手段を有する送信装置と
    を具え、
    上記携帯無線端末は、
    上記データ提供装置から上記データを受信した際に上記データ提供装置と上記送信装置との接続を確認し、上記データを提供した上記データ提供装置が上記送信装置と接続できない場合、上記送信装置と接続できない孤立状態であることを示す情報をユーザに通知する
    データ送信システム。
  2. 上記ネットワーク位置情報は、IP(Internet Protocol)アドレスでなる
    請求項1に記載のデータ送信システム。
  3. 上記場所情報には、上記データ提供装置の設置場所に対応する緯度経度が示される
    請求項1に記載のデータ送信システム。
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