JP4382457B2 - 曲げ加工条件の適正化方法、プログラム及び装置 - Google Patents

曲げ加工条件の適正化方法、プログラム及び装置 Download PDF

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本発明は、曲げ加工条件の適正化方法、ずれ量算出プログラム及びずれ量算出装置に関する。
圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら、曲げ型を回転させてワークを曲げ加工する方法がある。この方法を行った場合、ワークを曲げ加工した後、圧力型による前記押付けを解除すると、ワークにスプリングバックが生じる。よって、ワークを目標の形状に精度良く曲げ加工するためには、スプリングバックのことを考慮に入れた曲げ加工条件に従って曲げ加工する必要がある。
特許文献1には、予め実験によって得た経験式に曲げ角度、曲げ半径、ワーク径等を入力することでスプリングバック量の予測値を求め、その予測値と目標の曲げ角度値を加算した値に曲げ型の回転角(曲げ加工条件の一例)を設定することで、ワークの曲げ角度を目標値に近づけようとする技術が記載されている。
特開平8−192230号公報(その公報の〔0023〕〜〔0026〕参照)
しかしながら、特許文献1の技術によると、スプリングバック量の予測値を求める前提として経験式を作成する必要がある。しかし、このような経験式を作成するには、実験を多数回行う必要がある。実験を行うとすると、現実の曲げ型の形状等を様々に変更したり、多数の実験用のパイプを用意する必要がある。従って、実験を行うと、多大な手間と時間と材料費等を要し、大きな負担となる。
特に、ワークの材質等や曲げ加工条件が様々に異なる場合は、これらの場合に応じて様々な経験式を作成しなければならない。どのようなワークや曲げ加工条件であっても統一的に使用できる経験式を作成するのは実際上困難だからである。従って、このような方法を行うことは、非常に大きな負担となる。
本発明は、適正な曲げ加工条件を少ない負担で求めることを目的とする。
本発明の1つの態様の曲げ加工条件の適正化方法は、圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を回転させてワークを曲げ加工する場合の曲げ加工条件を適正化する方法である。この方法は、コンピュータに前記ワークに関するデータを記憶させる第1工程と、前記コンピュータに曲げ加工条件データを記憶させる第2工程と、前記第1工程で記憶させた前記ワークに関するデータと前記第2工程で記憶させた前記曲げ加工条件データが利用される有限要素法解析を前記コンピュータに実行させて、前記圧力型によって前記ワークを前記曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を求める第3工程と、基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を前記コンピュータで算出する第4工程と、前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める第5工程とを有する。なお、第4工程では、基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域LA の座標に対する前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
/((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
(但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
に従って前記コンピュータで算出してもよい。
この方法では、前記押付けを解除した後のスプリングバックが生じたワークの曲げ加工形状を、コンピュータに有限要素法解析を実行させることで求める。そして、基準曲げ加工形状の各単位長さ領域に対する前記押付けを解除した後の曲げ加工形状の各領域のずれ量をコンピュータで算出し、各ずれ量に基づいて曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める。この方法によると、上記各ずれ量に基づいて、ワークを目標の形状に精度良く曲げ加工するための適正な曲げ加工条件を求めることができる。そして、この方法によると、実験を必要とする経験式を作成しなくてもよい。従って、この方法によると、適正な曲げ加工条件を少ない負担で求めることができる。
前記第5工程を行った後に、前記第2工程、前記第3工程、前記第4工程をその順序で再度行い、再度行う前記第2工程では、前記第5工程で求めた前記新たな曲げ加工条件データを前記コンピュータに記憶させることが好ましい。
本態様によると、再度行う第4工程において、第5工程で求めた新たな曲げ加工条件に基づいたずれ量を算出できる。よって、そのずれ量に基づいて、前記新たな曲げ加工条件を定量的に評価できる。
再度行う前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量に基づいて前記第5工程を再度行うことが好ましい。
本態様によると、より適正な曲げ加工条件を求めることができる。
前記第2工程、前記第3工程、前記第4工程、前記第5工程をその順序で繰返し行うとともに、繰返し行う前記第2工程では、その第2工程の直前に行った第5工程で求めた前記新たな曲げ加工条件データを前記コンピュータに記憶させることが好ましい。
本態様によると、より適正な曲げ加工条件を求めることができる。
前記第4工程で使用する基準曲げ加工形状のデータは、予め用意しておき、それを前記コンピュータに入力し、記憶させておくようにするとよい。
あるいは、前記有限要素法解析処理を前記コンピュータに実行させて、前記圧力型によって前記ワークを前記曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除する前の前記ワークの曲げ加工形状(押付け解除前形状)を求め、これを基準曲げ加工形状としてもよい。
前記第4工程は、前記押付けを解除した後の前記曲げ加工形状のワークと前記基準曲げ加工形状のワークを、複数の単位領域にそれぞれ分割し、対応する単位領域ごとの単位ずれ量を算出する工程と、算出した単位ずれ量を合計する工程を有することが好ましい。
本態様によると、ずれ量を精度良く算出することができる。
前記第5工程では、ずれ量に基づいて、新たな曲げ加工条件として新たな曲げ型の形状を求めることが好ましい。
曲げ型の形状は、ワークの曲げ加工形状に大きく依存するため、ずれ量に基づいて新たな曲げ型の形状を求めるようにすれば、適正な曲げ加工条件を実現し易い。
前記第4工程では、前記ずれ量としてずれ角度を算出し、前記第5工程では、前記ずれ角度に基づいて前記曲げ型の曲げ部の中心角を増減修正して新たな曲げ型の形状を求めることが好ましい。前記ずれ角度は、所定の算出式に従って算出すればよい。
この場合、前記第5工程では、前記押付け解除後の前記曲げ加工形状の曲げ角度が前記基準曲げ加工形状の曲げ角度に比べて大きくなるようにずれている場合は、概ね前記ずれ角度分、前記曲げ型の曲げ部の中心角を増加させることが好ましい。一方、前記曲げ加工形状の曲げ角度が前記基準曲げ加工形状の曲げ角度に比べて小さくなるようにずれている場合は、概ね前記ずれ角度分、前記曲げ型の曲げ部の中心角を減少させることが好ましい。
ここで「曲げ部の中心角」は、曲げ部が複数ある場合は、複数の曲げ部の中心角の合計値である。「概ね前記ずれ角度分」とは、前記ずれ角度の±10%の範囲内であることが好ましく、±5%の範囲内であることがより好ましい。
このような手法で曲げ型の曲げ部の中心角を増減修正すると、適正な曲げ加工条件を効率良く実現できる。
前記第5工程は、人間が行っても、前記コンピュータが行ってもよい。
本発明は、スプリングバック量の予測値を算出する方法にも具現化できる。この方法は、圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を回転させてワークを曲げ加工する場合に生じるスプリングバック量の予測値を算出する方法である。この方法は、コンピュータに前記ワークに関するデータを記憶させる第1工程と、前記コンピュータに曲げ加工条件データを記憶させる第2工程と、前記第1工程で記憶させた前記ワークに関するデータと前記第2工程で記憶させた前記曲げ加工条件データが利用される有限要素法解析を前記コンピュータに実行させて、前記圧力型によって前記ワークを前記曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除する前及び後の前記ワークの曲げ加工形状を求める第3工程と、前記第3工程で求めた前記押付けを解除する前の前記ワークの曲げ加工形状に対する前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状のスプリングバック量をこれらの形状データに基づいて前記コンピュータで算出する第4工程を有する。
この方法によると、スプリングバック量の予測値を少ない負担で求めることができる。よって、そのスプリングバック量を利用して適正な曲げ加工条件を求める等といったことを少ない負担で行うことができる。
本発明は、曲げ加工後形状のずれ量算出プログラムにも具現化できる。このプログラムは、圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記ワークに関するデータと曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理と、基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記処理で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記処理で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を算出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。なお、算出処理は、基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記処理で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域LA の座標に対する前記処理で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
/((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
(但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
に従って算出してもよい。
このプログラムを使用して先に述べた曲げ加工条件の適正化方法を実施すると、その方法を効率的に実施できる。
このプログラムでは、角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める処理を前記コンピュータにさらに実行させる。
本発明は、ずれ量算出装置にも具現化できる。この装置は、ワークに関するデータが記憶される第1記憶手段と、曲げ加工条件データが記憶される第2記憶手段と、基準曲げ加工形状データが記憶される第3記憶手段と、圧力型によって前記ワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記第1記憶手段に記憶された前記ワークに関するデータと前記第2記憶手段に記憶された前記曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理を行う処理手段と、前記第3記憶手段に記憶された前記基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を算出する算出手段を備えている。なお、算出手段は、前記第3記憶手段に記憶された前記基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域LA の座標に対する前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
/((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
(但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
に従って算出してもよい。
この装置を使用して先に述べた曲げ加工条件の適正化方法を実施すると、その方法を効率的に実施できる。
この装置は、角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める曲げ加工条件導出手段をさらに備える。
本明細書において「手段」とは、ハードウェアに限られず、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も含む。さらに、1つの手段の機能が2つ以上のハードウェア又はソフトウェアによって実現されていても、あるいは、2つ以上の手段の機能が1つのハードウェア又はソフトウェアによって実現されていてもよい。
上記した本発明の方法に具現化された好適な実施態様は、上記した本発明のプログラムや装置にも適用できる。
後述する本発明の実施形態の曲げ加工条件の適正化方法によって求められる曲げ加工条件に従って、パイプを曲げ加工をする装置(曲げ加工装置)の構成と動作を最初に説明する。図1は、曲げ加工装置の要部構成の正面図を示す。曲げ加工装置は、曲げ型20(この例ではフォームドロール)と、固定具46(この例ではクランプダイ)と、圧力型30(押し型ともいう、この例ではプレッシャーレール)と、制御装置48を備えている。この曲げ加工装置は、ワークとしての中空のパイプ(管材ともいえる)28を引き曲げ加工するために用いられる。
曲げ型20は、図1の紙面垂直方向に所定の厚みを持った円板状である。曲げ型20は、回転軸部25を有する。回転軸部25は図示しない支持部に取付けられている。これにより、曲げ型20は支持部によって支持されている。曲げ型20は、回転軸部25を中心として回転可能である。曲げ型20を回転させる駆動機構に特に限定はない。例えばモータを用いて曲げ型20を回転させるとよい。また、曲げ型20は、パイプ28を収容する溝が形成されたパイプ収容部22を有する。図1の符号24は、パイプ収容部22によって形成される溝の底部である。
曲げ型20には、固定具46が取付けられている。固定具46には、孔状のパイプ挿入部46aが形成されている。パイプ28は、パイプ搬送機構(図示省略)によって搬送される。パイプ搬送機構は、図2に示すように、パイプ28を図示右向きに搬送して、そのパイプ28をパイプ挿入部46aに挿入する。固定具46は、パイプ挿入部46aにパイプ28が挿入された状態で、パイプ28を締付けてクランプする。これにより、パイプ28は曲げ型20に対して固定される。
図1に示すように、曲げ型20と対向する位置には、圧力型30が配置されている。圧力型30は、図1の上下方向に移動可能である。このように、圧力型30は、曲げ型20に接近する向きと、曲げ型20から離れる向きに移動可能である。圧力型30を移動させる駆動機構の構成に特に限定はない。例えば流体圧シリンダ装置を用いて圧力型30を移動させるとよい。また、圧力型30は、パイプ28を収容する溝が形成されたパイプ収容部32を有する。図1の符号34は、パイプ収容部32によって形成される溝の底部である。
制御装置48は、曲げ型20と、パイプ搬送機構と、圧力型30の動作等を制御する。制御装置48は記憶部を有する。その記憶部には、曲げ加工条件として、曲げ型20の回転速度や、圧力型30がパイプ28を押付ける圧力値のデータ等が記憶されている。
次に、上記パイプ曲げ加工装置を使用したパイプ曲げ加工方法について、図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、最初の状態では、圧力型30は、曲げ型20から離れた位置にある。この状態から、図2に示すように、パイプ搬送機構(図示省略)によって、パイプ28を図示右方向に搬送し、そのパイプ28を固定具46のパイプ挿入部46aに挿入する。そして、固定具46によってパイプ28を締付けてクランプする。これにより、曲げ型20にパイプ28が固定される。
次に、駆動機構(図示省略)によって、圧力型30を、待機位置(図1に示す位置)から、図2に示すように、曲げ型20に近接する向きに移動させる。具体的には、曲げ型20のパイプ収容部22と、圧力型30のパイプ収容部32内にパイプ28が収容される位置まで移動させる。但し、この時点では、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付ける必要は必ずしもない。
次に、図3に示すように、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付けた状態で、回転軸部25を中心として曲げ型20を反時計回りに所定角度回転させる。これにより、パイプ28が引き曲げ加工される。
この状態から、図4に示すように、圧力型30による前記押付けを解除して、圧力型30を下向きに移動させたとすると、図4に模式的に示すように、パイプ28がスプリングバックすることにより、曲げ加工後形状にずれが生じる。よって、上記曲げ加工方法により目標とする曲げ加工形状を精度良く得るためには、このスプリングバックのことも考慮して曲げ加工条件を設定しなければならない。
図3に示す形状が、押付け解除前のパイプ28の曲げ加工形状(押付け解除前形状と略す)である。詳細には、押付け解除前形状とは、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付けながら曲げ型20を所定角度回転させた後であって、圧力型30による押付けを解除する前のパイプ28の形状である。
図4に示す形状が、押付け解除後のパイプ28の曲げ加工形状(押付け解除後形状と略す)である。詳細には、押付け解除後形状とは、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付けながら曲げ型20を所定角度回転させた後であって、圧力型30による押付けを解除した後のパイプ28の形状であり、パイプ28にスプリングバックが生じている。
以下では、スプリングバックのことを考慮した本実施形態の曲げ加工条件の適正化方法について説明する。この方法の一部は、以下に示すコンピュータ装置を使用して実施する。このコンピュータ装置は、ずれ量算出装置(曲げ加工形状導出装置も含まれる)として機能する。図5は、コンピュータ装置の機能ブロック図を示す。このコンピュータ装置は、ハードウェア構成としては汎用のコンピュータと同様であり、コンピュータ本体部60と、入力装置90と、表示装置(出力装置)92を有する。コンピュータ本体部60は、入力装置90と表示装置92に接続されている。コンピュータ本体部60は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を有する。コンピュータ本体部60には、ずれ量算出プログラム(曲げ加工形状導出プログラムも含まれている)がインストールされている。曲げ加工形状導出プログラムは、有限要素法(Finite Element Method:FEM)解析を実行して曲げ加工形状を算出するものである。
有限要素法による解析は、主に工学の分野の発展に大きく寄与している解析手法である。有限要素法に関しては多くの出版物があり、その詳細な説明は省略する。例えば、(1)C.C.ツィエンキーヴィッツ著 吉識雅夫、山田嘉昭監訳 「マトリックス有限要素法」(培風館、1984年発行)や、(2)矢川元基、吉村忍著「有限要素法」(培風館、1991年発行)や、(3)社団法人日本塑性加工学会編「非線形有限要素法」(コロナ社、1994年発行)がある。
コンピュータ本体部60は、入力データ記憶部62と、有限要素法解析部70と、有限要素法解析データ記憶部72と、ずれ量算出部78と、ずれ量データ記憶部84を有する。入力データ記憶部62は、使用者が入力装置90を利用してコンピュータ装置に入力したデータを記憶している。具体的には、入力データ記憶部62には、パイプに関するデータ(パイプデータと略す)、曲げ加工条件データや、目標曲げ加工形状データ(基準曲げ加工形状の例)が入力され、それぞれデータベース(DBと略す)64、66、68に記憶される。
パイプデータとしては、パイプ28の材料特性データ(ヤング率、応力−歪み関係、ポアソン比、摩擦係数)と、曲げ加工前のパイプ形状(外径、肉厚、管長)が入力され、記憶されることが好ましい。
曲げ加工条件データとしては、曲げ型の形状、曲げ型の回転速度、圧力型の形状、圧力型のパイプを押付ける圧力値が入力され、記憶されることが好ましい。
目標曲げ加工形状データとしては、目標とする曲げ加工形状そのもののデータであってもよいし、目標とする曲げ加工形状を示す指標(例えば曲げ角度)であってもよい。なお、基準とする曲げ加工形状を、後述するように最初の曲げ型を使用したときの押付け解除前形状とする場合には、その押付け解除前形状は、後述する有限要素法解析によって求めることができる。よって、この場合には、目標曲げ加工形状データを入力しなくてもよい。最初の曲げ型とは、形状を後述のように修正する前の曲げ型のことである
入力データ記憶部62に記憶されたパイプデータと曲げ加工条件データは、有限要素法解析部70に入力される。有限要素法解析部70は、入力されたパイプデータと曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析を実行する。この有限要素法解析により、押付け解除前のパイプの曲げ加工形状データ(押付け解除前形状データ)と、押付け解除後のパイプの曲げ加工形状データ(押付け解除後形状データ)を求める。なお、基準とする曲げ加工形状として、押付け解除前形状を採用しない場合は、押付け解除前形状データは求めなくてもよい。
有限要素法解析部70で求められた押付け解除前形状データと押付け解除後形状データは、有限要素法解析データ記憶部72に入力され、それぞれDB74、76に記憶される。
ずれ量算出部78は、単位ずれ量算出部80と、単位ずれ量合計部82を有する。単位ずれ量算出部80には、DB76から押付け解除後データが入力される。また、単位ずれ量算出部80には、基準曲げ加工形状として目標曲げ加工形状データを使用する場合は、DB68から目標曲げ加工形状データが入力される。一方、単位ずれ量算出部80には、基準曲げ加工形状として押付け解除後形状データを使用する場合は、DB74から押付け解除後形状データが入力される。
単位ずれ量算出部80は、基準曲げ加工形状(目標曲げ加工形状又は押付け解除前形状)のパイプ28を、その軸方向(パイプの伸びる方向)に沿って並ぶ多数の単位領域(微小領域)に分割する。また、基準曲げ加工形状のパイプ28の単位領域と対応する単位領域が形成されるように、押付け解除後形状のパイプ28も同様に、その軸方向に沿って並ぶ多数の単位領域に分割する。そして、基準曲げ加工形状のパイプ28と押付け解除後形状のパイプ28の対応する単位領域ごとのずれ量(単位ずれ量)を算出する。
具体例を挙げると、基準曲げ加工形状のパイプ28を、その軸方向に沿って並ぶ1000等分の単位領域A1〜A1000に分割する。また、押付け解除後形状のパイプ28を、その軸方向に沿って並ぶ1000等分の単位領域B1〜B1000に分割する。そして、対応する単位領域A1とB1のずれ量、単位領域A2とB2のずれ量、…、単位領域A1000とB1000のずれ量を算出する。なお、単位領域の大きさは等しくなくてもよい。
単位ずれ量算出部80で算出された単位ずれ量データは、ずれ量データ記憶部84に入力され、DB86に記憶される。さらに、この単位ずれ量データは、単位ずれ量合計部82に入力される。単位ずれ量合計部82は、単位ずれ量の合計値(合計ずれ量)を算出する。上記具体例でいうと、単位領域A1とB1のずれ量、単位領域A2とB2のずれ量、…、単位領域A1000とB1000のずれ量を合計する。ずれ量の合計値データは、ずれ量データ記憶部84に入力され、DB88に記憶される。
上記したずれ量を表す態様としては種々の態様がある。例えば、単位領域を線状の領域とみなす場合は、対応する線状単位領域がなす角度(ずれ角度)をずれ量としてもよい。また、単位領域を点状の領域とみなす場合は、対応する点状単位領域間の距離をずれ量としてもよい。要するに、ずれ量とは、ずれの大きさを何らかの形で定量的に示すものであればよい。
基準曲げ加工形状として押付け解除前形状を採用した場合のずれ量は、押付け解除前形状に対する押付け解除後形状のずれ量となる。即ち、この場合のずれ量は、スプリングバック量ともいえる。
以上で説明した記憶部62、72、84に記憶された各データは、表示装置92に適宜表示させることができる。
次に、本実施形態の曲げ加工条件の適正化方法を図6のフローチャートを参照しながら説明する。この方法の一部は、上記したコンピュータ装置を使用して実施する。
コンピュータ本体部60で先に述べたずれ量算出プログラムを実行させると、パイプデータ、曲げ加工条件データ、目標曲げ加工形状データの入力を促す画面が表示装置92に表示される。操作者が、入力装置90を用いてパイプデータをコンピュータ本体部60に入力したとする(S10)。また、同様にして曲げ加工条件データを入力したとする(S20)。すると、これらのデータは、コンピュータ本体部60の入力データ記憶部62に入力され、記憶される。なお、先に述べたように、目標曲げ加工形状データは必ずしも入力しなくてよく、必要に応じて入力すればよい。
入力データ記憶部62に記憶されたパイプデータと曲げ加工条件データは、有限要素法解析部70に入力される。有限要素法解析部70は、入力されたパイプデータと曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析を実行し、押付け解除前形状データを求める(S30)。押付け解除前形状データは、有限要素法解析データ記憶部72に入力され、記憶される。なお、先に述べたように、基準曲げ加工形状データとして、目標曲げ加工形状データを採用し、このデータを入力した場合は、押付け解除前形状データは求めなくてもよい。
有限要素法解析部70はまた、入力されたパイプデータと曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析を実行し、押付け解除後形状データを求める(S32)。押付け解除後形状データは、有限要素法解析データ記憶部72に入力され、記憶される。
有限要素法解析データ記憶部72に記憶された押付け解除前形状データと押付け解除後形状データは、ずれ量算出部78の単位ずれ量算出部80に入力される。
単位ずれ量算出部80は、先に述べたように、押付け解除前形状(基準曲げ加工形状)のパイプ28と、押付け解除後形状のパイプ28を多数の単位領域にそれぞれ分割し、対応する単位領域ごとのずれ量(単位ずれ量)を算出する(S40)。なお、先に述べたように基準曲げ加工形状として、入力した目標曲げ加工形状を採用してもよい。
単位ずれ量データは、ずれ量データ記憶部84に入力され、記憶される。この単位ずれ量データは、ずれ量算出部78の単位ずれ量合計部82に入力される。単位ずれ量合計部82は、入力された単位ずれ量の合計値(合計ずれ量)を算出する(S42)。合計ずれ量データは、ずれ量データ記憶部84に入力され、記憶される。また、合計ずれ量データは表示装置92に表示される。
合計ずれ量の算出が1回目の場合(S44でYESの場合)は、表示装置92に表示された合計ずれ量データに基づいて、操作者は新たな曲げ加工条件を求める(S50)。これにより、S20で最初に入力した曲げ加工条件よりも適正な曲げ加工条件を得ることができる。
操作者が、S50で求めた新たな曲げ加工条件に基づいた新たな合計ずれ量を算出する必要がないと判断した場合(S52でNOの場合)は、以上の方法の実施を終了する。そして、求めた新たな曲げ加工条件に従って、先に図1等を参照して説明した曲げ加工装置を動作させて実際の曲げ加工を行う。
一方、操作者が、S50で求めた新たな曲げ加工条件に基づいた新たな合計ずれ量を算出する必要があると判断した場合(S52でYESの場合)は、その新たな曲げ加工条件を入力装置90を用いてコンピュータ本体部60に入力する(S20)。そして、コンピュータ本体部60に、新たに入力された曲げ加工条件データに基づいて、上記S30、S32、S40、S42の処理を再度実行させる。この結果、単位ずれ量合計部82で、新たな合計ずれ量が算出される。新たな合計ずれ量データは、ずれ量データ記憶部84に入力され、記憶される。また、新たな合計ずれ量データは表示装置92に表示される。これにより、操作者は、新たに求めた曲げ加工条件を、新たな合計ずれ量に基づいて定量的に評価できる。
新たに合計ずれ量を算出すると、S44はNOとなる。この場合、操作者は、合計ずれ量が目標値に達しているかを判別する(S46)。合計ずれ量が目標値に達していない場合(S46でNOの場合)は、その合計ずれ量に基づいて、新たな曲げ加工条件を再度求める(S50)。そしてさらに、先に述べたようなS52以降の処理を行う。
これに対し、合計ずれ量が目標値に達している場合(S46でYESの場合)は、以上の方法の実施を終了する。そして、求めた新たな曲げ加工条件に従って、先に図1等を参照して説明した曲げ加工装置を動作させて実際の曲げ加工を行う。
なお、S52の処理は常にYESとするようにしてもよい。また、S44、S46、S52の処理は、コンピュータ装置に判別部を設け、その判別部に実行させるようにしてもよい。S50の処理は、コンピュータ装置に曲げ加工条件導出部を設け、その導出部に実行させるようにしてもよい。これらの判別部や導出部は、例えばプログラムによって実現すればよい。
次に、上記した曲げ加工条件の適正化方法を実際に実施した内容について説明する。なお、以下に記載するS10〜S52は、図6のS10〜S52を意味する。
S10では、本発明者は、パイプデータとして、パイプ材質(引張り強度590MPa級の炭素鋼)、曲げ加工前のパイプ形状(外径:直径65mm(但し縮径部の外径:直径40mm)、肉厚:2.3mm、管長:700mm)を入力した。なお、パイプの縮径部とは、図8の符号29に示す部分である。
S20では、曲げ加工条件データとして、曲げ型20の形状(図8の曲げ型20の形状)、曲げ型20の回転速度:0.157rad/sec、圧力型30の形状(図8の圧力型30の形状)、圧力型30がパイプ28を押付ける力(押付け力):25Tonを入力した。
入力した曲げ型20の形状の詳細を図7を参照して説明する。曲げ型20を構成する曲げ部10の半径R1は180mmとし、中心角θ1は55度とした。曲げ部12の半径R2は110mmとし、中心角θ2は35度とした。曲げ部10と12の間の距離L1は40mmとした。直線M1と直線M2のなす角度θ3を45度とした。直線M1は基準点Pを通る線である。直線M2は基準点Pと回転中心25を通る線である。直線M1と回転中心25の間の距離L2を80mmとした。
なお、本発明者の実施では、目標曲げ加工形状データは入力しなかった。この実施では、基準曲げ加工形状として、最初の曲げ型20を使用したときの押付け解除前形状を採用したからである。
図8は、実際にS30を実施して、コンピュータ装置に有限要素法解析を実行させて求めた押付け解除前形状データを示す。図8には、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付けながら曲げ型20を回転軸25を中心として所定角度回転させた後であって、圧力型30による押付けを解除する前のパイプ28の形状が示されている。
図9は、実際にS32を実施して、コンピュータ装置に有限要素法解析を実行させて求めた押付け解除後形状データを示す。図9には、圧力型30によってパイプ28を曲げ型20に押付けながら曲げ型20を回転軸25を中心として所定角度回転させた後であって、圧力型30による押付けを解除した後のパイプ28の形状が示されている。図9に示すように、圧力型30による押付けを解除することで、図8の押付け解除前形状に対して、パイプ28にスプリングバックが生じていることがわかる。
図10は、図8の押付け解除前形状のパイプ28の内側輪郭線28aと、図9の押付け解除後形状のパイプ28の内側輪郭線28bを抽出して示した図である。図10は、これらの輪郭線28a、28bをx−y座標上に配置した状態を示している。図10の横軸のx方向位置がゼロの位置は、パイプ28の曲げ加工が行われた領域と行われていない領域の境界位置である。パイプ28の輪郭線28a、28bのうちx方向位置がゼロ以上の領域は、曲げ加工が行われた部分である。一方、パイプ28の輪郭線28a、28bのうちx方向位置がゼロより小さい領域は、曲げ加工が行われていない部分である。
S40では、単位ずれ量算出部80に以下に示す(1)と(2)の処理を実行させた。この処理の内容について図11を参照して説明する。図11は、輪郭線28a、28bを模式的に示したものである。
(1)パイプ28の内側の輪郭線28a、28bのうち、曲げ加工が行われた領域(x方向位置がゼロ以上の領域)を単位領域に分割する。具体的には、押付け解除前形状の内側の輪郭線28aを単位領域LA(n=1、2、…、N(Nは自然数))に分割する。押付け解除後形状の内側の輪郭線28bを単位領域LBn(n=1、2、…、N(Nは自然数))に分割する。単位領域LAと単位領域LBは対応している。即ち、押付け解除前形状の単位領域LAが押付け解除後に位置する領域が単位領域LBである。
(2)単位領域LAと単位領域LBのなす角度θを以下に述べる式に従ってで算出する。ここで、単位領域LAの両端の2点の座標を(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)とする。単位領域LBの両端の2点の座標を(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)とする。
すると、図11(b)に示すような単位領域LAと単位領域LBのなす角度θは次式で表される。但し、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YAとし、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBとしている。
θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
/((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
図12のグラフG1は、単位領域LAとLBごとに実際に単位ずれ角度を算出した結果を示す。図12の横軸のx方向位置は、図10の横軸のx方向位置に対応する。x方向位置がゼロ以上の領域(曲げ加工が行われた領域)で単位ずれ角度を求めたことが示されている。
S42では、曲げ加工によって形状が変形した最初の単位領域から、最後の単位領域までの単位ずれ角度を積分する処理を単位ずれ量合計部82に実行させた。これにより、最初の単位領域から最後の単位領域まで累積された合計ずれ角度を算出した。図12のグラフG2は、上記最初の単位領域側(x方向位置の値が大きい側)から、上記最後の単位領域側(x方向位置の値が小さい側)に向けてグラフG1に示す単位ずれ角度を積分している状態を示すグラフである。このグラフG2から、x方向位置がゼロの位置における合計ずれ角度は約6.1度であることがわかる。
なお、この例では、基準曲げ加工形状として押付け解除前形状を採用しているので、上記した合計ずれ角度は、スプリングバック量ともいえる。即ち、この例では、スプリングバック量が約6.1度であったともいえる。
S50では、合計ずれ角度が約6.1度であることに基づいて、図7に示す曲げ型20のうち、半径R1が180mmの曲げ部10の中心角θ1を55度から58度に増加させた。また、半径R2が110mmの曲げ部12の中心角θ2を35度から38度に増加させた。これは、合計ずれ角度(約6.1度)を、曲げ型20を構成する2つの曲げ部10、12の曲げ角度θ1、θ2の増加(3度ずつ)に振り分けたものである。
以上で例示した本実施例のように、押付け解除後形状のパイプ28の曲げ角度が基準曲げ加工形状のパイプ28の曲げ角度に比べて大きくなるようにずれている場合は、ほぼ合計ずれ角度分、曲げ型20の曲げ部10、12の中心角を増加させることが好ましい。
反対に、押付け解除後形状のパイプ28の曲げ角度が基準曲げ加工形状のパイプ28の曲げ角度に比べて小さくなるようにずれている場合は、ほぼ合計ずれ角度分、曲げ型20の曲げ部10、12の中心角を減少させることが好ましい。
その後、S52をYESとし、2度目のS20で、本発明者は、新たな曲げ角度(曲げ加工条件)θ1(58度)、θ2(38度)を入力装置90を用いてコンピュータ本体部60に入力した。そして、2度目のS30、S32、S40、S42の処理をコンピュータ装置に実行させた。この結果、S42において単位ずれ量合計部82で算出された合計ずれ角度は、0.5度に減少した。
その後、S44をNOとし、S46をNOとし、2度目のS50を行った。具体的には、合計ずれ角度が約0.5度であることに基づいて、図7に示す曲げ型20のうち、半径R1が180mmの曲げ部10の曲げ角度θ1を58度から58.3度に増加させた。また、半径R2が110mmの曲げ部12の曲げ角度θ2を38度から38.2度に増加させた。これは、合計ずれ角度(約0.5度)を、曲げ型20を構成する2つの曲げ部10、12の曲げ角度θ1、θ2の増加(それぞれ、0.3度と0.2度)に振り分けたものである。
その後、2度目のS52をYESとし、3度目のS20で、本発明者は、新たな曲げ角度(曲げ加工条件)θ1(58.3度)、θ2(38.2度)を入力装置90を用いてコンピュータ本体部60に入力した。そして、3度目のS30、S32、S40、S42の処理をコンピュータ装置に実行させた。この結果、S42において単位ずれ量合計部82で算出された合計ずれ角度は、0度となった。このため、S44をNOとし、S46をYESとすることで、本実施形態の方法の実施を終了した。
このように、本実施形態の方法を実際に実施した結果、基準曲げ加工形状(この例では、最初の曲げ型を使用したときの押付け解除前形状)と、押付け解除後形状(スプリングバックが生じた後の形状)を一致させることができた。言い換えると、上記した方法を実施することで、基準曲げ加工形状と押付け解除後形状が一致するように曲げ型30の形状(曲げ加工条件)を適正化することができた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本発明の実施形態の曲げ加工条件の適正化方法によって求められる曲げ加工条件に従って、パイプを曲げ加工をする装置の要部構成の正面図を示す。 図1の曲げ加工装置の動作の説明図を示す(1)。 図1の曲げ加工装置の動作の説明図を示す(2)。 図1の曲げ加工装置の動作の説明図を示す(3)。 本発明の実施形態の曲げ加工条件の適正化方法で使用されるコンピュータ装置の機能ブロック図を示す。 本発明の実施形態の曲げ加工条件の適正化方法の手順を示すフローチャートである。 曲げ加工条件の1つの要素である曲げ型の形状を示す。 有限要素法解析により求めたパイプの押付け解除前形状を示す。 有限要素法解析により求めたパイプの押付け解除後形状を示す。 有限要素法解析により求めたパイプの押付け解除前形状と押付け解除後形状のうち、パイプの内側輪郭線のみを抽出した図を示す。 単位ずれ角度の算出方法の説明図を示す。 算出した単位ずれ角度と、その単位ずれ角度の合計値(合計ずれ角度)のグラフを示す。
符号の説明
20:曲げ型
28:パイプ
30:圧力型
46:固定具
48:制御装置
60:コンピュータ本体部
62:入力データ記憶部
70:有限要素法解析部
72:有限要素法解析データ記憶部
78:ずれ量算出部
84:ずれ量データ記憶部
90:入力装置
92:表示装置

Claims (9)

  1. 圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を回転させてワークを曲げ加工する場合の曲げ加工条件を適正化する方法であって、
    コンピュータに前記ワークに関するデータを記憶させる第1工程と、
    前記コンピュータに曲げ加工条件データを記憶させる第2工程と、
    前記第1工程で記憶させた前記ワークに関するデータと前記第2工程で記憶させた前記曲げ加工条件データが利用される有限要素法解析を前記コンピュータに実行させて、前記圧力型によって前記ワークを前記曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を求める第3工程と、
    基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を前記コンピュータで算出する第4工程と、
    前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める第5工程
    を有する曲げ加工条件の適正化方法。
  2. 圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を回転させてワークを曲げ加工する場合の曲げ加工条件を適正化する方法であって、
    コンピュータに前記ワークに関するデータを記憶させる第1工程と、
    前記コンピュータに曲げ加工条件データを記憶させる第2工程と、
    前記第1工程で記憶させた前記ワークに関するデータと前記第2工程で記憶させた前記曲げ加工条件データが利用される有限要素法解析を前記コンピュータに実行させて、前記圧力型によって前記ワークを前記曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を求める第3工程と、
    基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域LA の座標に対する前記第3工程で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
    θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
    /((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
    (但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
    に従って前記コンピュータで算出する第4工程と、
    前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量θに基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める第5工程
    を有する曲げ加工条件の適正化方法。
  3. 前記第5工程を行った後に、前記第2工程、前記第3工程、前記第4工程をその順序で再度行い、
    再度行う前記第2工程では、前記第5工程で求めた前記新たな曲げ加工条件データを前記コンピュータに記憶させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の曲げ加工条件の適正化方法。
  4. 再度行う前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量に基づいて前記第5工程を再度行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の曲げ加工条件の適正化方法。
  5. 前記第5工程では、前記第4工程で算出した角度変化に相当する各ずれ量の合計値を算出し、算出された合計値に基づいて前記曲げ型の曲げ角度を修正することによって、前記新たな曲げ加工条件を求める
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の曲げ加工条件の適正化方法。
  6. 圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記ワークに関するデータと前記曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理と、
    基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記処理で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記処理で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を算出する処理と、
    角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 圧力型によってワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記ワークに関するデータと前記曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理と、
    基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記処理で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各領域LA の座標に対する前記処理で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
    θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
    /((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
    (但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
    に従って算出する処理と、
    角度変化に相当する各ずれ量θ に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  8. ワークに関するデータが記憶される第1記憶手段と、
    曲げ加工条件データが記憶される第2記憶手段と、
    基準曲げ加工形状データが記憶される第3記憶手段と、
    圧力型によって前記ワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記第1記憶手段に記憶された前記ワークに関するデータと前記第2記憶手段に記憶された前記曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理を行う処理手段と、
    前記第3記憶手段に記憶された前記基準曲げ加工形状を複数の単位長さ領域に分割し、前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域に対応する複数の領域に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域の座標に対する前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状の各領の座標角度変化に相当するずれ量を算出する算出手段と、
    角度変化に相当する各ずれ量に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める手段と
    を備えた装置。
  9. ワークに関するデータが記憶される第1記憶手段と、
    曲げ加工条件データが記憶される第2記憶手段と、
    基準曲げ加工形状データが記憶される第3記憶手段と、
    圧力型によって前記ワークを曲げ型に押付けながら前記曲げ型を所定角度回転させた後であって、前記圧力型による前記押付けを解除した後の前記ワークの曲げ加工形状を、前記第1記憶手段に記憶された前記ワークに関するデータと前記第2記憶手段に記憶された前記曲げ加工条件データを利用して、有限要素法解析によって求める処理を行う処理手段と、
    前記第3記憶手段に記憶された前記基準曲げ加工形状を複数のN個の単位長さ領域LA(n=1、2、…、N)に分割し、前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状を前記各単位長さ領域LAに対応する複数の前記N個の領域LB(n=1、2、…、N)に分割し、前記基準曲げ加工形状の各単位長さ領域LA の座標に対する前記処理手段で求めた前記曲げ加工形状の各領域LB の座標角度変化に相当するずれ量θを、以下の数式、即ち、
    θ=sin−1(|dXA・dYB−dXB・dYA|)
    /((dXA +dYA 0.5・(dXB +dYB 0.5
    (但し、前記単位長さ領域LAの両端の2点の座標は(XA,YA)と(XAn+1,YAn+1)であり、これに対応する記領域LBの両端の2点の座標は(XB,YB)と(XBn+1,YBn+1)であり、dXA=XAn+1−XA、dYA=YAn+1−YA、dXB=XBn+1−XB、dYB=YBn+1−YBである)
    に従って算出する算出手段と、
    角度変化に相当する各ずれ量θ に基づいて、前記曲げ型の曲げ角度が修正された新たな曲げ加工条件を求める手段と
    を備えた装置。
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