JP4380485B2 - ノード装置、ノード装置におけるパケット通信方法、およびプログラム - Google Patents
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RPRにおいて、双方向2重リング上の各ノードは、各ノードが周期的に送信している制御パケットを利用して、それぞれの物理アドレスをリング上に広告し、各ノードはそれらの広告情報を収集して各ノードの並び順であるトポロジーマップ(配置情報)を認識する機能を有している。
そして、各ノードは、リング上にパケットを送信する際に前記トポロジーマップを参照して宛先の物理アドレスに近い系のリングを選択する機能を有している。また、各ノードは、制御パケットに含まれる障害情報を常に監視することにより、リング上の障害箇所を迅速に検出して経路を切り替える障害迂回機能(プロテクション機能)を有している。
また、リングネットワークを構成するノード装置の並び順に対応する配置情報と、前記ノード装置間を接続するリンクの通信速度に対応するリンク速度情報とを記憶するトポロジー情報管理部と、
前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、パケットの送信を制御するパケット送信制御部と、を備え、
前記トポロジー情報管理部は、リンクの通信速度に反比例するリンクコストについて、自ノード装置から宛先としての各ノード装置までの間のリンクコストの和を記憶するとともに、自ノード装置から宛先としての各ノード装置までの間のノード装置の中継数を記憶し、
前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶されたリンクコストの和が小さい方向に、帯域保証を受けないパケットの送信方向を制御する一方、前記トポロジー情報管理部で記憶されたノード装置の中継数が小さい方向に、帯域保証を受けるパケットの送信方向を制御することを特徴とするものである。
この発明の実施の形態1においては、例えば双方向2重RPRネットワーク等のリングネットワーク内の各ノード装置の並び順(配置情報)と、各ノード装置間のリンクの通信速度(リンク速度情報)とを、それぞれのノード装置に記憶しておき、これらの情報に基いて各ノード装置がパケットの送信を制御するようにしたものを示す。
このようにリングネットワーク内の各リンク速度を踏まえて、各ノード装置がパケットの送信を制御することにより、異なる通信速度のリンクがリングネットワーク内に存在していても、リングネットワークを用いた適切なパケット送受信が行えるものである。
さらに、この実施の形態1においては、リンク速度に応じてパケットの送信方向や送信量等を制御することにより、効率良くパケット通信できるものを示すものである。
図2において、100はノード、110a、110bはそれぞれ外側リング200a、内側リング200bからのパケットを受信する外側リング受信部、内側リング受信部、120a、120bはそれぞれ外側リング200a、内側リング200bにパケットを送信する外側リング送信部、内側リング送信部である。
130は、各ノードに接続される上位装置(図示せず)との間でMAC(Media Access Control)フレーム(例えばイーサネット(登録商標)フレーム)の送受信を行うMACフレーム送受信部である。
140は、このMACフレーム送受信部130からのMACフレームを加工して上記外側リング送信部120aあるいは内側リング送信部120bを介して、外側リング200aあるいは内側リング200bに送信したり、上記外側リング受信部110a、内側リング受信部110bが受信したパケットを反対側の外側リング送信部120a、内側リング送信部120bを介して外側リング200a、内側リング200bに送信して中継したり、あるいは受信パケットに含まれるMACフレームを上記MACフレーム送受信部130に送る等のパケット送受信制御を行うパケット送受信制御部である。
150は、このパケット送受信制御部140を介して、双方向2重リングネットワーク(外側リング200a、内側リング200b)における制御パケットを利用して広告されるトポロジー情報を受け取って記憶するトポロジー情報管理部である。ここでトポロジー情報とは、リングネットワークを構成するノードの並び順に対応する配置情報と、各ノード間のリンク速度に対応するリンク速度情報とを含むものである。
そして、このトポロジー情報管理部150に記憶されたトポロジー情報に基づいて、パケット送信制御部としての上記パケット送受信制御部140が、上記外側リング送信部120a、内側リング送信部120bからのパケットの送信を制御する。
図3は、図2に示したノード100についてさらに詳細な構成を示した構成図である。図3において、外側リング受信部110aおよび内側リング受信部110b、外側リング送信部120aおよび内側リング送信部120b、MACフレーム送受信部130は図2に示したものと同じである。
外側リング受信部110a、内側リング受信部110bは、他ノードからの受信RPRフレームを受信し、RPRインタフェース受信部142に受け渡す。
外側リング送信部120a、内側リング送信部120bは、RPRインタフェース送信部141からのRPRフレームのリングネットワークへのAdd(挿入)と、他ノードからの受信RPRフレームのTransit(中継)機能の両トラヒックをスケジューリングする機能を担い、RPRフレームをパケットとして送信する。
外側リング用送信トラヒックシェーパ部144は、上記RPRインタフェース送信部141から外側リング200aに送信されるパケットについて、上記トポロジー情報の最小リンク速度をシェーピングレートとしたシェーピングを宛先ノード毎に実施する。内側リング用送信トラヒックシェーパ部145は、RPRインタフェース送信部141から内側リング200bに送信されるパケットについて、上記トポロジー情報の最小リンク速度をシェーピングレートとしたシェーピングを宛先ノード毎に実施する。
トポロジー情報管理部150を構成する上記各部を以下に説明する。
トポロジー管理部151は、上記RPRインタフェース受信部142から通知される前記トポロジー情報として、リング上の宛先ノードまでのノード中継数や、宛先ノード毎のリンク速度に対応するリンク速度情報をトポロジー情報テーブルに登録(記憶)し、管理する。外側リングトポロジー情報更新部152は、外側リング200aから受け取るトポロジー情報を下流に向けて中継する前に、トポロジー情報内の(リンク速度に反比例する量として定義される)リンクコストに自分の外側リングのリンクコストを加算し、最小リンク速度と自分の外側リングのリンク速度とを比較した最小値を再設定する機能を担う。
内側リングトポロジー情報更新部153は、内側リング200bから受け取るトポロジー情報を下流に向けて中継する前に、トポロジー情報内のリンクコストに自分の内側リングのリンクコストを加算し、最小リンク速度と自分の内側リングのリンク速度とを比較した最小値を再設定する機能を担う。
まず、トポロジー情報テーブルの生成方法について説明する。トポロジー情報テーブルは、パケットの送信制御のためのトポロジー情報が表にされたものであり、トポロジー管理部151に記憶される。
このトポロジー情報テーブルの生成に使われるRPR標準のトポロジー情報である配置情報は、ノードがどのような並び順で接続されているかを示すものである。配置情報の取得方法は以下のとおりである。各ノードがTP(Topology and Protection)フレームと呼ばれる制御フレームを両リングに一定周期でパケットとして送信する。初期値が255であり、各ノードで中継する毎に1が減算されるTTL(Time To Alive)を用いて、各ノードはこのTTLを含むTPフレーム受信により、各ノードからみたTPフレーム送信ノードの位置(ノードの中継数)を各ノード毎に把握する。これにより、ノードがどのような並び順で接続されているかを示す配置情報が得られる。
ここで、リンクコストは、リンク速度に反比例する量であるとし、例えば10Mb/s、100Mb/s、1000Mb/sに対して、1000、100、1と定義する。また、最小リンク速度情報は、自ノードから宛先としての各ノードまでの間の各リンクの最小の通信速度と定義する。
ただし、各ノードは,出力側を基準としてリンク速度を認識すると仮定する。例えば、図1に示すノード100eおいて、外側リングのリンク速度は100Mbps、内側リングのリンク速度は10Mbpsとなる。なお、入力側を基準としても良い。
例えば、図4に示すように、ノード100aは、宛先ノード(自ノード以外のノード)毎の上記トポロジー情報を収集することにより、リンク速度情報も追加したトポロジー情報テーブルを構築し、記憶する。また、ノード100a以外のノード100b〜100eも同様にトポロジー情報テーブルを構築し、記憶する。
図4に示すトポロジー情報テーブルの構築後に、外側リング用送信トラヒックシェーパ部144と内側リング用送信トラヒックシェーパ部145は、トポロジー管理部151に記憶されたトポロジー情報テーブルの宛先ノード毎の最小リンク速度をシェーパ機能のパラメータとして使用する。ここで、外側リング用送信トラヒックシェーパ部144と内側リング用送信トラヒックシェーパ部145は、RPRインタフェース送信部141から到着するRPRフレームを宛先ノード毎に分類し、宛先ノードに対応する最小リンク速度でシェーピングする。すなわち、一時的に記憶したパケットを最小リンク速度に対応する出力レートで出力する。これにより、余分な送信トラヒックをリング上から除くことが可能となる。
まず、隣接ノード間のリング障害の検出と広告におけるRPR標準動作としては、各ノードは上記TPフレームを両リングに送信する際に、直上流ノード(上流方向の隣接ノード)からのKeepAlive用フレーム不達と自ノード受信障害により直上流ノードから自ノードまでのリンク間で障害を検出する。KeepAlive用フレーム送信元が直上流ノードかどうかは配置情報に基づいて判断される。この直上流ノードとのリンク状態の情報は、上記TPフレームに載せて送信され、直下流ノード(下流方向の隣接ノード)を含む全受信ノードはTPフレーム送信元ノードのリンク状態の情報を受信し、リング上のどのリンクに障害があるのかを把握する。
なお、RPR標準では障害迂回時間を最大50ミリ秒とする規定があり、上記プロテクション機能は障害情報から障害発生箇所を検出し、RPRデータフレームの送信方向の切替までの動作を高速に実施する。
例えば、ユニキャスト送信で、かつ、図5に示すように、ノード100aがノード100d宛に送信する場合、図4に示す上記トポロジー情報テーブルにおいて、宛先ノードがノード100dの外側リングのリンクコストの和(21)と内側リングのリンクコストの和(110)を比較し、小さい方である外側リング200aを選択してRPRデータフレームを送信する。これにより、通信速度の低いパスを避けて効率良くユニキャスト送信を行うことができる。次に、例えば図6に示すように、ノード100cとノード100dとの間で障害が発生した場合、RPR標準動作と同様に、障害発生箇所を迂回するように内側リング200bを使用した経路を選択する。このとき、上記トポロジー情報テーブルにおけるノード100dの内側リングの最小リンク速度が10Mb/sとなっており、図3に示す内側リング用送信トラヒックシェーパ部145により、送信トラヒックが10Mb/sにシェーピングされる。これにより、余分な送信トラヒックをリング上から除くことが可能となる。
この発明の実施の形態2によるノード装置は、パケット送信制御部に、帯域保証型フローと非帯域保証型フローを判別し、リンク速度とノード中継数に基づいたトポロジー情報を使用して、ユニキャスト送信における送信すべきリングを選択する機能(パケットの送信方向制御機能)を備えるようにしたものである。
この発明の実施の形態3によるノード装置は、パケット送信制御部に、最小リンク速度を超過するMACフレームを廃棄する送信トラヒックポリシング部を備えるようにしたものであり、実施の形態1とは、送信トラヒック制御方法が異なる。
図10において、100Aはノード、148はMACフレーム送受信部130から到着するMACフレームを宛先ノード毎に分類し、トポロジー情報テーブルにおける最小リンク速度を入力レートとしたポリシングを実施する送信トラヒックポリシング部である。
なお、110a〜147は、図3に示した実施の形態1における構成と同様である。
この発明の実施の形態4によるノード装置は、パケット送信制御部に、帯域保証型フローと非帯域保証型フローを判別し、リンク速度とノード中継数に基づいたトポロジー情報テーブルを使用してFlooding送信を制御する機能を備えるようにしたものである。
この発明の実施の形態5によるノード装置は、トポロジー情報テーブル生成方法として、リンク速度登録後に宛先ノードまでのリンクコストおよび最小リンク速度を算出するようにしたものである。
図13において、図3に示した実施の形態1における外側リングトポロジー情報更新部152および内側リングトポロジー情報更新部153を省略し、構成が簡単になっている。この場合、トポロジー管理部151がトポロジー情報管理部に該当する。
このように、この発明の実施の形態5によるノード装置においては、トポロジー情報テーブル生成方法として、リンク速度登録後に宛先ノードまでのリンクコストの和および最小リンク速度を算出するようにしたので、実施の形態1における外側リングトポロジー情報更新部152および内側リングトポロジー情報更新部153が行うような、他のノードから受け取るトポロジー情報の更新(リンクコスト加算、最小リンク速度比較)を伴う中継動作を行う必要がなくなり、装置構成も簡単にできるという効果が得られる。
140 パケット送受信制御部
141 RPRインタフェース送信部
144 外側リング用送信トラヒックシェーパ部
145 内側リング用送信トラヒックシェーパ部
148 送信トラヒックポリシング部
150 トポロジー情報管理部
151 トポロジー管理部
152 外側リングトポロジー情報更新部
153 内側リングトポロジー情報更新部
200a 外側リング
200b 内側リング
Claims (12)
- 双方向2重リングネットワークを構成するノード装置の並び順に対応する配置情報と、前記ノード装置間を接続するリンクの通信速度に対応するリンク速度情報とを記憶するトポロジー情報管理部と、
前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、最小の通信速度のリンクを挟む第1及び第2のノード装置を宛先として、パケットのBidirectional Flooding送信を制御するパケット送信制御部と、
を備えることを特徴とするノード装置。 - 前記双方向2重リングネットワークのうちの一方に接続され、前記パケットを前記第1のノード装置までの最小リンク速度情報に対応する出力レートで前記第1のノード装置宛てに出力するシェーパ部と、
前記双方向2重リングネットワークのうちの他方に接続され、前記パケットを前記第2のノード装置までの最小リンク速度情報に対応する出力レートで前記第2のノード装置へ出力するシェーパ部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のノード装置。 - 前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、パケットの送信量を制御することを特徴とする請求項1に記載のノード装置。
- 前記トポロジー情報管理部は、自ノード装置から宛先としての各ノード装置までの間の各リンクの通信速度のうちの最小の通信速度に対応する最小リンク速度情報を記憶し、
前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶された最小リンク速度情報に基づいて、パケットの送信量を制御することを特徴とする請求項3に記載のノード装置。 - 前記パケット送信制御部は、前記最小リンク速度情報に対応する入力レートを超過して入力したパケットを廃棄するポリシング部を備えることを特徴とする請求項4に記載のノード装置。
- 前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、最小の通信速度のリンクを挟む前記第1及び第2のノード装置を宛先として、帯域保証を受けないパケットのBidirectional Flooding送信を制御することを特徴とする請求項1に記載のノード装置。
- 前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、自ノード装置から最も遠い隣り合った2つのノード装置を宛先として、帯域保証を受けるパケットのBidirectional Flooding送信を制御することを特徴とする請求項1に記載のノード装置。
- リングネットワークを構成するノード装置の並び順に対応する配置情報と、前記ノード装置間を接続するリンクの通信速度に対応するリンク速度情報とを記憶するトポロジー情報管理部と、
前記トポロジー情報管理部で記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、パケットの送信を制御するパケット送信制御部と、を備え、
前記トポロジー情報管理部は、リンクの通信速度に反比例するリンクコストについて、自ノード装置から宛先としての各ノード装置までの間のリンクコストの和を記憶するとともに、自ノード装置から宛先としての各ノード装置までの間のノード装置の中継数を記憶し、
前記パケット送信制御部は、前記トポロジー情報管理部で記憶されたリンクコストの和が小さい方向に、帯域保証を受けないパケットの送信方向を制御する一方、前記トポロジー情報管理部で記憶されたノード装置の中継数が小さい方向に、帯域保証を受けるパケットの送信方向を制御することを特徴とするノード装置。 - 前記トポロジー情報管理部は、中継する制御パケットに含まれる前記リンクコストの和に自ノード装置のリンクコストを加算することにより、中継する制御パケットに含まれるリンクコストの和を更新するトポロジー情報更新部を備えることを特徴とする請求項8に記載のノード装置。
- 前記トポロジー情報管理部は、中継する制御パケットに含まれる前記最小リンク速度情報に対応する通信速度と自ノードの通信速度とを比較し、そのうちの小さい値を最小リンク速度情報として再設定することにより、中継する制御パケットに含まれる最小リンク速度情報を更新するトポロジー情報更新部を備えることを特徴とする請求項8に記載のノード装置。
- 双方向2重リングネットワークを構成するノード装置の並び順に対応する配置情報と、前記ノード装置間を接続するリンクの通信速度に対応するリンク速度情報とを記憶するトポロジー情報管理ステップと、
前記トポロジー情報管理ステップで記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、最小の通信速度のリンクを挟む2つのノード装置を宛先として、パケットのBidirectional Flooding送信を制御するパケット送信制御ステップと、
を備えることを特徴とするノード装置におけるパケット通信方法。 - 双方向2重リングネットワークを構成するノード装置の並び順に対応する配置情報と、前記ノード装置間を接続するリンクの通信速度に対応するリンク速度情報とを記憶するトポロジー情報管理ステップと、
前記トポロジー情報管理ステップで記憶された配置情報およびリンク速度情報に基づいて、最小の通信速度のリンクを挟む2つのノード装置を宛先として、パケットのBidirectional Flooding送信を制御するパケット送信制御ステップと、
を備えることを特徴とするノード装置におけるパケット通信方法を電子計算機に実行させるプログラム。
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