JP4377482B2 - Dielectric ceramic composition and manufacturing method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘電体磁器組成物、特にAgまたはAgを主成分とする合金を内部導体として使用できるような低温燒結性を有する誘電体磁器組成物と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車電話、携帯電話等の移動体通信分野の成長が著しい。これら移動体通信では、数100MHz〜数GHzのいわゆる準マイクロ波と呼ばれる高周波帯が使用される。そのため、移動体通信機器に用いられる共振器、フィルター、コンデンサー等の電子デバイスにおいても高周波特性が重視される。また、近年の移動体通信の普及に関しては、サービスの向上の他に通信機器の小型化および低価格化が重要な因子となっている。そのため、上記の電子デバイスに関しても小型化・低価格化が要求されている。
【0003】
例えば、共振器用材料では高周波特性の向上と小型化を達成するために、使用周波数において以下の(1)〜(4)のような特性が要求される。
(1)比誘電率が大きいこと:マイクロ波付近で使用される共振器は、誘電体中において波長が誘電率の平方根の逆数に比例して短縮されることを利用する場合が多く、そのため共振器の長さは誘電率の平方根の逆数に比例して短くできる。
(2)Qが大きいこと:マイクロ波材料では、誘電損失の評価としてQ=1/tanδで定義されるQを用い、このQが大きいことは損失が小さいことを表す。
(3)誘電率の温度変化が小さいこと:共振器やフィルター等の共振周波数の温度変化を極力抑えるため、誘電率の温度変化は小さいことが望ましい。
(4)低温燒結が可能であること:電子デバイスの小型化を実現するために、内部に導体電極を内蔵した表面実装型の部品(SMD:Surface Mount Device)が主流となりつつあるが、その場合、電子デバイスの損失特性を向上させるために、内部導体電極としては低抵抗であるAgもしくはCuを用いることが望ましい。しかし、AgやCuは融点が低く、使用される誘電体磁器組成物としては、これらの融点以下の温度で燒結が可能であることが要求される。この同時燒結の問題は、AgやCu等を内部導体電極とした温度補償用コンデンサー材料とするときにも同様に指摘される。
【0004】
従来、マイクロ波用誘電体磁器の材料としては、BaO−4TiO2系、BaO−希土類酸化物−TiO2系等の組成系がよく知られている。特に、BaO−Nd23−TiO2系は、誘電率およびQ値が高いことから広範な研究がなされている。近年では、この組成系での低温燒結化も行なわれており、特許第2613722号(主成分仮焼の後に所定粒径まで粉砕を行い、これに副成分を添加するもの);特許第2781500号、特許第2781501号、特許第2781502号、特許第2781503号、特許第2786977号(これらは、副成分としてガラスを使用する);特開平5−234420号公報、特開平6−211564号公報、特開平6−223625号公報、特開平7−69719号公報、特開平8−55518号公報、特開平8−55519号公報、特開平8−167322号公報、特開平8−167323号公報、特開平8−167324号公報、特開平8−208328号公報、特開平8−208329号公報(これらは、副成分としてガラスを含有する);特開平3−290359号公報、特開平3−295854号公報、特開平3−295855号公報、特開平3−295856号公報、特開平6−116023号公報、特開平6−150719号公報、特開平6−162822号公報、特開平8−55518号公報、特開平8−167322号公報、特開平8−167323号公報、特開平8−167324号公報、特開平8−208328号公報、特開平8−208329号公報、特開平8−245262号公報(これらは、副成分としてGe酸化物を含有する);その他、特開昭61−56407号公報、特開平2−44609号公報、特開平5−97508号公報、特開平6−116023号公報、特開平8−157257号公報、特開平8−277161号公報等に記載されている。
【0005】
これらのものは、ほとんどがBaO−希土類酸化物−TiO2を主成分とするものであり、これにガラス組成物、あるいは、ガラス組成物と数種の副成分を添加する形で低温焼結化を可能としている。また、上述の誘電体材料の多くは、主成分中もしくは添加成分中にPbO、Bi23等を含有している。これは、PbO、Bi23が誘電率の増大等のような特性向上効果とともに低温焼結助成効果を有し、このような両方の効果を利用することにより、低温焼結高周波用材料を可能とするためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、BaO−Nd23−TiO2系の誘電体磁器は、誘電率およびQが高く、誘電率の温度係数が小さいことから、マイクロ波用誘電体として利用されている。特に、近年においてBaO−Nd23−TiO2系での低温焼結化が実現されるようになったが、それらのほとんどは、特性の向上と低温焼結助成のために、上記のようにPbO、Bi23の少なくとも一方を含有している。
【0007】
しかしながら、近年においては地球規模の環境保護運動がいっそう高まりを見せている。そのため、電子部品の分野においてもPbO、Bi23等の環境汚染物質の低減が要望されている。また、このような環境汚染物質を含有する場合、製造工程における廃液の処理施設等、特殊設備も必要となり、製造コストの面からも、環境汚染物質を含有しないことが望まれる。さらに、PbO、Bi23等は高温において蒸発しやすい物質であるため、製造時の品質のばらつきの要因ともなりやすく、この点からもPbO、Bi23を含まないことが望まれている。
【0008】
また、従来の誘電体磁器組成物は、Agを内部導体として焼成した場合、内部導体のAgが誘電体中に拡散する。このAgの拡散は、Agの濃度勾配により発生するため、誘電体内部におけるAgの濃度は均一ではなく、例えば、Ag導体周辺ではAg濃度が高く、Ag導体から離れた部位ではAg濃度が低いといった濃度分布が生じる。このようにAgが誘電体内に拡散した場合、その濃度によって誘電特性が変化するため、Agを内部導体とした電子部品においては、部位によって異なる誘電特性をもつことになり、所望のデバイス特性が得られず、デバイス特性のバラツキを生じる等の不具合の要因となる。また、上記のAgの誘電体内への拡散により、内部導体のAg量が減少し、これによっても、所望のデバイス特性が得られず、デバイス特性にバラツキを生じることになる。
【0009】
さらに、内部導体から誘電体内へのAgの拡散量が多い場合、内部導体と誘電体との間に隙間が生じたり、外部との接続のための導体部分に引き込みが発生し、導通不良等の不具合の原因となる。特に近年において高周波部品の小型化が急速に進行しており、これに伴い内部導体のファインパターン化と薄層化も進んでいるため、上記の内部導体と誘電体素地との間の隙間や、内部導体の外部接続部分における引き込みによる不具合は大きな問題となる。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、PbO、Bi23等の環境汚染物質を含有しなくても低温燒結が可能である誘電体磁器組成物であり、さらに、AgまたはAg合金を内部導体として使用しても、Agの拡散による誘電特性のバラツキが極めて少なく、かつ、内部導体と誘電体間の空隙の発生や、内部導体の外部接続導体部における引き込み発生のないマイクロ波用誘電体磁器を可能とする誘電体磁器組成物と、その製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の誘電体磁器組成物は、主成分が一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表され、該主成分に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%、Agを0.3〜1.5重量%の範囲で含有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあるような構成とした。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
【0012】
本発明の誘電体磁器組成物の製造方法は、BaO、Nd23およびTiO2の各原料を混合後、1100℃以上の温度にて仮焼を行い、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表される母材粉末を作成する工程と、該母材粉末に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%、Agを0.3〜1.5重量%の範囲となるように混合した粉末を、該粉末の燒結温度以下の温度にて再び仮焼し、該仮焼粉末を所定の粒径まで粉砕する工程と、を有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあるものを使用するような構成とした。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
【0013】
また、本発明の誘電体磁器組成物の製造方法は、BaO、Nd23およびTiO2の各原料を混合後、1100℃以上の温度にて仮焼を行い、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表される母材粉末を作成する工程と、該母材粉末に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%の範囲となるように混合した粉末を、該粉末の燒結温度以下の温度にて再び仮焼し、該仮焼粉末に更に副成分としてAgを前記母材粉末に対し0.3〜1.5重量%の範囲となるように添加した後、所定の粒径まで粉砕する工程と、を有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあるものを使用するような構成とした。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
【0014】
さらに、本発明の誘電体磁器組成物の製造方法は、副成分のAgの添加形態が金属Ag粉、AgNO3、Ag2OおよびAgClの少なくとも1種であるような構成、1回目の仮焼を1100〜1350℃の範囲内の所定温度にて行うような構成とした。
【0015】
このような本発明では、所定の組成範囲にあるBaO−Nd23−TiO2系主成分とともに所定の含有量で添加されたCu酸化物およびガラス組成物により、誘電特性がほぼ維持されたまま、誘電体磁器組成物の燒結温度がAgもしくはAgを主成分とする合金の融点以下となり、さらに、副成分として所定の含有量で添加されたAgが、AgまたはAg合金を内部導体として使用した場合のAgの誘電体内への拡散を抑制する作用をなす。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
誘電体磁器組成物
本発明の誘電体磁器組成物は、一般式xBaO・yNd23・zTiO2で表される主成分に対して、副成分としてCu酸化物、ガラス組成物およびAgを含有するものである。
【0018】
上記の主成分は、x、y、zが下記の関係を満足する組成である。
6≦x≦23
13≦y≦30
64≦z≦68
x+y+z=100
【0019】
また、主成分に対して含有される各副成分の含有量は、下記の範囲内で設定される。
Cu酸化物 :CuO換算にて0.1〜3.0重量%、好ましくは
0.5〜1.5重量%
ガラス組成物:2.0〜10重量%、好ましくは3.0〜6.0重量%
Ag :0.3〜1.5重量%
【0020】
ただし、上記のガラス組成物は、その組成が下記の範囲にあるものとする。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦80重量%(好ましくはZnO必須)
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
【0021】
より好ましくは、上記のガラス組成物の組成範囲は以下のものである。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦ZnO≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+ZnO)≦100重量%
【0022】
上記のような主成分の組成範囲、副成分の含有範囲は、本発明にて目標とする誘電特性に基づいて設定され、以下、これについて説明する。
【0023】
本発明では、誘電特性の評価を、▲1▼低温燒結性、▲2▼比誘電率、▲3▼誘電率の温度係数(以下、TCCで表す)、▲4▼Q(1/tanδ)特性に関して、以下のように行うものである。
【0024】
▲1▼低温燒結性
本発明の目的は、AgまたはAgを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイスに用いられる低温燒結可能な誘電体磁器組成物を提供することにあり、低温燒結性は最重要特性である。具体的には、920℃での焼成後に燒結体密度が5.0g/cm3以上ものを実用可能であると判断する。
【0025】
▲2▼比誘電率
例えば、本発明の誘電体磁器組成物が高周波用の誘電体共振器に用いられた場合、共振器の長さは誘電率の大きさに依存するので、共振器の小型化を図るためには誘電率が大きい方が有利である。しかし、本発明の誘電体磁器組成物は、上記の誘電体共振器の他にも、AgまたはAgを主成分とした合金を内部導体とする種々の電子デバイスに使用可能であり、好ましい誘電率の値は一概には決定できない。したがって、本発明では誘電率の値は特に考慮しないものとする。
【0026】
▲3▼TCC
本発明では、TCC(ppm/℃)は下記の式で算出される。
TCC=[(C85 −C-25 )/C25 ]×(1/110℃)×106
ここで、TCC:−25℃〜85℃の誘電率の温度係数
85 :85℃でのキャパシタンス
-25 :−25℃でのキャパシタンス
25 :25℃でのキャパシタンス
【0027】
例えば、誘電体共振器ではTCCが±30ppm/℃以内であることが好ましく、誘電体フィルタではTCCが±100ppm/℃以内であることが好ましく、さらに、温度補償用コンデンサーではTCCは広範な値をもつ方が利用領域が広くなる。そして、本発明の誘電体磁器組成物を、このような誘電体共振器、誘電体フィルタ、温度補償用コンデンサ等に利用可能とするためには、TCCの目標として0近傍が好ましいが、TCCの絶対値が大きくても特に問題とはならない。
【0028】
▲4▼Q特性
上述のように、本発明の目的はAgやAgを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイスに用いられる低温燒結可能な誘電体磁器組成物を提供することにあり、Q特性の低下は電子デバイスの損失が大きくなることを意味するので、ある程度以上のQ特性が必要となる。そこで、本発明では、Q特性の目標を1000以上とする。
【0029】
上述のような評価を受ける▲1▼低温燒結性、▲2▼比誘電率、▲3▼TCC、および、▲4▼Q特性等の誘電特性は、誘電体磁器組成物の主成分組成により大きく影響され、主成分組成が上記の本発明の組成範囲から外れると、以下のような不具合が生じる。
【0030】
まず、BaOの割合が6モル%未満であると、誘電率が低下するとともに、低温燒結性も低下(920℃での焼成後において燒結体密度が5.0g/cm3未満となる)する。低温燒結性の低下は、AgまたはAgを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイスの提供という本発明の目的に対して致命的であるため、低温燒結性の確保が可能な範囲にBaO量を限定した。また、BaOが23モル%を超えると、誘電率が大きくなり低温燒結性が向上し、TCCが大きくマイナス側にシフトするとともに、Q特性が低下(1000未満)する。Q特性の低下は、電子デバイスの損失増大を来すことになり好ましくないため、Q特性の確保(1000以上)が可能な範囲にBaO量を限定した。
【0031】
次に、Nd23の割合が13モル%未満の場合、誘電率が増加し、低温燒結性が向上するものの、TCCおよびQ特性の低下(1000未満)が生じるので、Q特性の確保が可能な範囲にNd23量を限定した。一方、Nd23が30モル%を超えると、誘電率が低下するとともに、低温燒結性が低下(920℃での焼成後において燒結体密度が5.0g/cm3未満)するので好ましくない。
【0032】
また、TiO2の割合が64モル%未満の場合、TCCがプラス側に大きくなるとともに、Q特性が悪化(1000未満)するので好ましくない。一方、TiO2の割合が68モル%を超えると、低温燒結性が低下するとともに、TCCがマイナス側に大きくなる。このため、低温燒結性の確保が可能な範囲にTiO2量を限定した。
【0033】
本発明の誘電体磁器組成物における副成分組成が上記の範囲から外れると、以下のような不具合が生じる。
【0034】
まず、Cu酸化物の割合が、主成分に対してCuO換算にて0.1重量%未満であると、Cu酸化物による低温燒結効果が不充分なものとなる。また、3.0重量%を超えると、Q特性が低下(1000未満)して好ましくないとともに、温度に対して誘電率が非直線的に変化するため、電子デバイスとしては使用しにくいものとなる。
【0035】
また、副成分であるガラス組成物が、主成分に対して2.0重量%未満の場合には、低温燒結効果が不充分であり、10重量%を超える場合には、誘電率が低下するとともに、Q特性も低下(1000未満)するので好ましくない。
【0036】
尚、ガラス組成物に関しては、SiO2とB23が必須成分であり、これにMgO、BaO、SrO、ZnOおよびCaOの中から選択された副成分を加えた合計が90重量%以上であるものが好ましく、特に副成分としてZnOがより好ましい。例えば、Al23等のような上記の群以外の無機成分の含有量が10重量%を超えると、低温燒結効果が不充分なものとなり好ましくない。
【0037】
さらに、ガラス組成物のSiO2量が5重量%未満の場合、またはB23量が25重量%を超える場合、ガラス化が困難であり実用的ではない。また、SiO2量が15重量%を超える場合、またはB23量が15重量%未満の場合、低温燒結効果が不充分である。
【0038】
また、本発明の誘電体磁器組成物に副成分としてAgを含有させるのは、内部導体としてAgまたはAg合金を使用した場合の内部導体から誘電体素地中へのAgの拡散を抑制するためである。このような副成分のAgの含有量が主成分に対して0.3重量%未満であると、上記のAg拡散の抑制が不十分となり、Ag拡散による不具合、例えば、誘電体内のAg含有量の不均一化による誘電率のバラツキ発生、内部導体のAg量低減による導体と誘電体素地との間での空隙発生、外部との接続部分における内部導体の引き込みによる導通不良等を起こすことになる。また、Agの含有量が増大するにつれて誘電率が大きくなる傾向にあるが、Agの含有量が主成分に対して1.5重量%を超えると、誘電体中でのAg拡散の許容取り込み量を超えてしまい、誘電体素地中においてAgの偏析を生じるようになり、電圧負荷寿命等の信頼性に悪影響を及ぼすことになり好ましくない。
【0039】
誘電体磁器組成物の製造方法
次に、本発明の誘電体磁器組成物の製造方法について説明する。
【0040】
まず、主成分であるバリウム,ネオジム、チタンの酸化物を用意し、所定量を秤量し混合して、仮焼を行う。上記の混合は、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)を満足する範囲内で混合する。尚、主成分原料としては、酸化物である必要はなく、例えば、炭酸塩、水酸化物、硫化物等のように熱処理により酸化物となるものを使用しても、酸化物を使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0041】
主成分原料の混合は、例えば、水等を用いた湿式混合等により行うことができ、混合時間は4〜24時間程度で設定することができる。仮焼は、主成分原料の混合物から(BaO−希土類酸化物−TiO2)化合物の合成を行う工程であり、1100℃以上、好ましくは1100〜1350℃で1〜24時間程度行うことが望ましい。
【0042】
次に、副成分であるCu酸化物、所定範囲の組成からなるガラス組成物およびAgの所定量を秤量し、上記の仮焼した主成分(母材粉末)に混合する。すなわち、母材粉末に対して副成分としてのCu酸化物がCuO換算で0.1〜3.0重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%、ガラス組成物が2.0〜10重量%、好ましくは3.0〜6.0重量%、Agが0.3〜1.5重量%の範囲となるように混合する。尚、Cuに関しても、主成分原料と同様に、酸化物である必要はなく、例えば、炭酸塩、水酸化物、硫化物等のように熱処理により酸化物となるものを使用することにより、酸化物を使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。また、Agに関しても、金属Agである必要はなく、例えば、AgNO3、Ag2OおよびAgClのように熱処理により金属Agとなるものを使用することにより、金属Agを使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0043】
また、使用するガラス組成物は、その組成が下記の範囲にあるものとする。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦80重量%(好ましくはZnO必須)
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
【0044】
より好ましいガラス組成物の組成範囲は以下のものである。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦ZnO≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+ZnO)≦100重量%
【0045】
上記の主成分と副成分との混合は、例えば、水等を用いた湿式混合等により行うことができる。
【0046】
次に、上記の混合粉砕物に対して、その燒結温度以下の温度、例えば、650〜850℃にて1〜10時間程度で再度の仮焼を行い、その仮焼粉末を所定の粒径まで粉砕する。このような再度の仮焼を行うことにより、主成分と副成分とを均一に分散させることが可能になるとともに、粒度分布の狭い粉体を得ることができ、後工程の成型等の作業性を向上させることができる。
【0047】
上述のようにして得られた粉末に対して、ポリビニルアルコール系、アクリル系、エチルセルロース系のような有機バインダーを混合した後、所望の形状に成型を行い、この成型物を焼成して燒結する。成型はシート法や印刷法等の湿式成型の他、プレス成型等の乾式成型でもよく、所望の形状に応じて成型方法を適宜選択することが可能である。また、焼成は、例えば、空気中のような酸素雰囲気にて行うことが望ましく、焼成温度は内部導体として用いるAgまたはAg合金の融点以下、好ましくは850〜950℃の範囲で設定することができ、焼成時間は0.1〜24時間程度が好ましい。
【0048】
次に、本発明の誘電体磁器組成物の製造方法の他の態様について説明する。
まず、主成分であるバリウム,ネオジム、チタンの酸化物を用意し、所定量を秤量し混合して、仮焼を行う。上記の混合も、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)を満足する範囲内で混合する。また、主成分原料としては、酸化物である必要はなく、例えば、炭酸塩、水酸化物、硫化物等のように熱処理により酸化物となるものを使用しても、酸化物を使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0049】
主成分原料の混合は、例えば、水等を用いた湿式混合等により行うことができ、混合時間は4〜24時間程度で設定することができる。仮焼は、主成分原料の混合物から(BaO−希土類酸化物−TiO2)化合物の合成を行う工程であり、1100℃以上、好ましくは1100〜1350℃で1〜24時間程度行うことが望ましい。
【0050】
次に、副成分であるCu酸化物および所定の組成範囲にあるガラス組成物の所定量を秤量し、上記の仮焼した主成分(母材粉末)に混合する。すなわち、母材粉末に対して副成分としてCu酸化物がCuO換算で0.1〜3.0重量%、ガラス組成物2.0〜10重量%の範囲となるように混合する。尚、この場合も、主成分と同様に、Cuは酸化物である必要はなく、例えば、炭酸塩、水酸化物、硫化物等のように熱処理により酸化物となるものを使用することにより、酸化物を使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。また、使用できるガラス組成物の組成範囲は、上述の製造方法において挙げたガラス組成物と同様である。
【0051】
上記の主成分と副成分との混合は、例えば、水等を用いた湿式混合等により行うことができる。
【0052】
次に、上記の混合粉砕物に対して、その燒結温度以下の温度、例えば、650〜850℃にて1〜10時間程度で再度の仮焼を行う。このような再度の仮焼を行うことにより、主成分と副成分とを均一に分散させることが可能になるとともに、粒度分布の狭い粉体を得ることができ、後工程の成型等の作業性を向上させることができる。
【0053】
次いで、2回目の仮焼により得た仮焼粉末に、副成分であるAgを所定量秤量して混合(上記の母材粉末に対してAgが0.3〜1.5重量%の範囲となるように混合)し、仮焼粉を所定の粒径まで粉砕する。Agに関しては、金属Agである必要はなく、例えば、AgNO3、Ag2OおよびAgClのように熱処理により金属Agとなるものを使用することにより、金属Agを使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0054】
上述のようにして得られた粉末に対して、ポリビニルアルコール系、アクリル系、エチルセルロース系のような有機バインダーを混合した後、所望の形状に成型を行い、この成型物を焼成して燒結する。成型はシート法や印刷法等の湿式成型の他、プレス成型等の乾式成型でもよく、所望の形状に応じて成型方法を適宜選択することが可能である。また、焼成は、例えば、空気中のような酸素雰囲気にて行うことが望ましく、焼成温度は内部導体として用いるAgまたはAg合金の融点以下、好ましくは850〜950℃の範囲で設定することができ、焼成時間は0.1〜24時間程度が好ましい。
【0055】
上述のような本発明の製造方法により製造される誘電体磁器組成物は、AgまたはAgを主成分とする合金の融点以下での低温燒結が可能である。このため、低抵抗であるAgやAg合金のような融点の低い金属を内部導体として電子部品を構成することが可能となり、さらに、副成分として含有されるAgが、内部導体から誘電体内へのAg拡散を抑制するので、誘電特性の不均一性が防止され、かつ、内部導体と誘電体間の空隙の発生や、内部導体の外部接続部位における引き込み発生が防止され、結果として高周波用デバイスの諸特性の向上、小型化、低コスト化が可能となる。
【0056】
また、本発明では、PbO、Bi23等の環境汚染物質を含有していないので、近年の環境保護の要請に適応した電子デバイスを提供することが可能になるとともに、廃液処理等の特殊な設備を必要としないため、製造コストの低減が可能となる。また、PbO、Bi23は高温において蒸発しやすい物質であるが、本発明ではこれらの蒸発性物質を含有しないので、製造工程時の不安定性の除去にも効果のある誘電体磁器組成物が可能となる。
【0057】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
まず、ガラス組成物として、下記の表1に示される12種のガラス組成物A〜Lを調製した。尚、ガラス組成物A〜Gは本発明の範囲内の組成であり、ガラス組成物H〜Lは比較例である。
【0058】
【表1】

Figure 0004377482
【0059】
[実施例1]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表2の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し乾燥した。その後、この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0060】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示されるガラス組成物A、CuO、Agをそれぞれ下記の表2中の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量して添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末をスラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料1〜7)を得た。
【0061】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物100重量部に対して、バインダーとしてエチルセルロースを6重量部、溶剤としてテルピネオールを90重量部添加し、らいかい機にて混合後、3本ロールにて分散し、誘電体ペーストを作成した。この誘電体ペーストおよびAgペーストをスクリーン印刷法により交互に積層後、4.5mm×3.2mmのグリーンチップに切断した。このグリーンチップを空気中で2時間焼成(焼成温度は920℃とした)した後、端子導体としてAgを焼き付けて、図1に示されるような構造をもつチップコンデンサーを作製した。図1において、チップコンデンサーは、Agの内部導体1と誘電体2とが交互に積層され、最外層のAg内部導体1は、それぞれ異なる端子導体3に接続されたものである。
【0062】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、低温燒結性(誘電体2の燒結密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表2に示した。尚、表2中の燒結密度の単位は(g/cm3)、誘電率εおよびQは無次元、TCCの単位は(ppm/℃)である。
【0063】
また、試料1と試料5の誘電体磁器組成物を用いて作製したチップコンデンサーに関して、Ag内部導体1まで研磨(図1(B)に鎖線矢印で示される個所)し、Ag内部導体1からの距離によるAgの濃度分布をEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)によるWDS(Wavelength Dispersive Spectrometer)により分析し、結果を図2に示した。
【0064】
【表2】
Figure 0004377482
表2に示されるように、副成分であるAgの含有量にかかわらず、低温燒結性、誘電率ε、Q特性、TCCは、全て実用上問題のないレベルである。しかし、高周波デバイスを設計する際に最も重要な要素である誘電率εに関しては、Agの含有量が増えるにつれて大きくなっている。
【0065】
ここで、図2に示されるように、Agを含有していない誘電体磁器組成物(試料1)を用いて作製したチップコンデンサーでは、内部導体1からAgが誘電体2中に拡散し、内部導体1近傍の誘電体素地中のAg濃度が高く、内部導体1からの距離が大きくなるにしたがって、Ag濃度が減少する濃度分布が存在している。これに対して、Agを所定量含有する本発明の誘電体磁器組成物(試料5)を用いて作製したチップコンデンサーでは、誘電体素地中のAg濃度がほぼ均一であり、内部導体1からのAgの拡散が抑制されていることが確認された。そして、上述のように、Agを含有していない誘電体磁器組成物(試料1)を用いて作製したチップコンデンサーでは、誘電体素地中にAgの濃度分布を生じているが、これと同時に、誘電率分布も生じている。このため、Agを含有していない誘電体磁器組成物では、設計値通りのデバイス特性を得ることが難しい。しかし、Agを所定量含有する本発明の誘電体磁器組成物を用いて作製したチップコンデンサーでは、内部導体からのAgの拡散が抑制され、Ag濃度がほぼ均一となるので、誘電体素地中の誘電特性のバラツキを極めて少ないものとすることができ、所望の設計値通りのデバイス特性が可能となる。
【0066】
次に、上述のチップコンデンサーと同様の方法により、スクリーン印刷法により導通試験用のグリーンチップを作製し、空気中にて920℃で2時間焼成した後、端子導体としてAgを焼き付けて、図3に示されるような内部導体1(幅W=100μm)と誘電体2と端子導体3とを備えた導通試験用のサンプルを作製した。この導通試験用サンプルの両端の端子導体3間の導通をテスターにて測定し、導通不良率を下記の表3に示した。また、導通試験用サンプルを内部導体1の部位まで研磨し、図4に示されるような内部導体1の端部に生じている空隙の大きさGを測定して、下記の表3に示した。
【0067】
【表3】
Figure 0004377482
表3示されるように、内部導体1と誘電体2との間に生じる空隙は、使用する誘電体磁器組成物のAg含有量が増加するにしたがって減少する。このことより、誘電体磁器組成物にAgを含有させることで、内部導体からのAgの拡散が抑制され、内部導体の端部に発生する空隙を原因とする不具合(内部導体パターン面積の変化、電磁気結合量の変化によるデバイス特性のバラツキ)を低減することができ、設計値通りのデバイス特性を安定して得られることが確認された。また、導通不良率の結果から、Agの含有量が0.3重量%未満(試料1、2)の場合、内部導体1の端子導体3との接続部分において、Agの拡散が原因である内部導体の引き込みが発生し導通不良を生じることが明らかである。しかし、Agを0.3重量%以上含有する場合、内部導体1からのAgの拡散が抑制され、これにより、内部導体1の端子導体3との接続部分における引き込みが抑えられ、結果として導通不良が防止される。ただし、Agの含有量が1.5重量%を超える場合(試料7)、コンデンサー特性および導通の両方において問題は生じないが、誘電体素地中のAgの取り込み量の限界を超え、極度なAgの偏析が生じ、コンデンサーとしての寿命に悪影響を及ぼす。
【0068】
[実施例2]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表4の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し乾燥した。その後、この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0069】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示されるガラス組成物A、CuO、AgNO3(Agとして換算)をそれぞれ下記の表4中の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量して添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末をスラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料8〜13)を得た。
【0070】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物を用いて、実施例1と同様にして誘電体ペーストを作成した。この誘電体ペーストおよびAgペーストを用いて、実施例1と同様にして図1に示されるような構造をもつチップコンデンサー、および、図3に示されるような導通試験用のサンプルを作製した。
【0071】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、実施例1と同様に、低温燒結性(誘電体2の密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表4に示した。また、導通試験用のサンプルについて、実施例1と同様に導通不良率を測定し、結果を下記の表5に示した。
【0072】
【表4】
Figure 0004377482
表4に示されるチップコンデンサーの評価結果より、副成分であるAgの含有量にかかわらず、低温燒結性、誘電率ε、Q特性、TCCは、全て実用上問題のないレベルである。しかし、この場合においても、高周波デバイスを設計する際に最も重要な要素である誘電率εに関しては、Agの含有量が増えるにつれて大きくなっている。そして、Agの含有量が不充分な誘電体磁器組成物(試料8)を用いて作製したチップコンデンサーでは、誘電体素地中に図2に示されるようなAgの濃度分布を生じ、これと同時に、誘電率分布も発生している。このことから、Agを含有していない、あるいは、含有量が不充分(0.3重量%未満)な誘電体磁器組成物では、設計値通りのデバイス特性を得ることが難しいことが確認された。
【0073】
【表5】
Figure 0004377482
表5に示される導通不良率の結果から、副成分であるAgの添加形態を変えても、実施例1と同様に、Agの含有量が0.3重量%未満(試料8)の場合、内部導体1の端子導体3との接続部分において、Agの拡散が原因である内部導体の引き込みが発生し導通不良を生じることが明らかである。しかし、Agを0.3重量%以上含有する場合、内部導体1からのAgの拡散が抑制され、これにより、内部導体1の端子導体3との接続部分における引き込みが抑えられ、結果として導通不良が防止される。ただし、Agの含有量が1.5重量%を超える(試料13)場合には、コンデンサー特性および導通の両方において問題は生じないが、誘電体素地中のAgの取り込み量の限界を超え、極度なAgの偏析が生じ、コンデンサーとしての寿命に悪影響を及ぼす。
【0074】
上述のように、Agの添加形態をAgNO3に変えた場合にも、Ag粉として添加した場合と同様の効果が奏されることが確認された。
【0075】
[実施例3]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表6の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し乾燥した。その後、この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0076】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示されるガラス組成物A、CuOをそれぞれ下記の表6中の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量して添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末に、母材粉末に対し下記の表6の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量したAgを添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料14〜19)を得た。
【0077】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物を用いて、実施例1と同様にして誘電体ペーストを作成し、この誘電体ペーストおよびAgペーストを用い、実施例1と同様にして図1に示されるような構造をもつチップコンデンサー、および、図3に示されるような導通試験用のサンプルを作製した。
【0078】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、実施例1と同様に、低温燒結性(誘電体2の密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表6に示した。また、導通試験用のサンプルについて、実施例1と同様に導通不良率を測定し、結果を下記の表7に示した。
【0079】
【表6】
Figure 0004377482
表6に示されるチップコンデンサーの評価結果より、副成分であるAgの含有量にかかわらず、低温燒結性、誘電率ε、Q特性、TCCは、全て実用上問題のないレベルである。しかし、この場合においても、高周波デバイスを設計する際に最も重要な要素である誘電率εに関しては、Agの含有量が増えるにつれて大きくなっている。そして、Agの含有量が不充分な誘電体磁器組成物(試料14)を用いて作製したチップコンデンサーでは、誘電体素地中に図2に示すようなAgの濃度分布を生じ、これと同時に、誘電率分布も発生しており、Agを含有していない、あるいは、含有量が不充分(0.3重量%未満)な誘電体磁器組成物では、設計値通りのデバイス特性を得ることが難しいことが確認された。
【0080】
【表7】
Figure 0004377482
表7に示される導通不良率の結果から、副成分であるAgの添加時期を変えても、実施例1と同様に、Agの含有量が0.3重量%未満(試料14)の場合、内部導体1の端子導体3との接続部分において、Agの拡散が原因である内部導体の引き込みが発生し導通不良を生じることが明らかである。しかし、Agを0.3重量%以上含有する場合、内部導体1からのAgの拡散が抑制され、これにより、内部導体1の端子導体3との接続部分における引き込みが抑えられ、結果として導通不良が防止される。ただし、Agの含有量が1.5重量%を超える場合(試料19)には、コンデンサー特性および導通の両方において問題は生じないが、誘電体素地中のAgの取り込み量の限界を超え、極度なAgの偏析が生じ、コンデンサーとしての寿命に悪影響を及ぼす。
【0081】
上述のように、Agの添加時期に関しては、2回目の仮焼後の粉砕工程において添加しても、他の副成分と同時に添加する場合(実施例1、2)と同様の効果が奏されることが確認された。
【0082】
[実施例4]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表8中の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し乾燥した。その後、この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0083】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示されるガラス組成物Aと、CuO、Agを、それぞれ下記の表8の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量して添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末にスラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料20〜31)を得た。
【0084】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物を用いて、実施例1と同様にして誘電体ペーストを作成し、この誘電体ペーストおよびAgペーストを用いて、実施例1と同様にして図1に示されるような構造をもつチップコンデンサーを作製した。ただし、試料20は焼成温度を1300℃とした。
【0085】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、実施例1と同様に、低温燒結性(誘電体2の密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表8に示した。
【0086】
【表8】
Figure 0004377482
表8に示されるように、ガラス組成物Aの含有量が2.0重量%未満、あるいはCuOの含有量が0.1重量%未満である場合(試料26、29)、920℃での燒結密度が5.0g/cm3未満となってしまい、所望の低温燒結性が確保できない。一方、ガラス組成物Aの含有量が10重量%を超え、あるいはCuOの含有量が3.0重量%を超える場合(試料28、31)、Q特性が不充分(1000未満)となり、実用に供し得ないものである。そして、ガラス組成物Aの含有量が2.0〜10重量%の範囲内、CuOの含有量が0.1〜3.0重量%の範囲内にある試料であっても、ガラス組成物Aの含有量が3.0〜6.0重量%の範囲で、かつ、CuOの含有量が0.1〜1.5重量%の範囲内ある場合(試料22〜25)は、これを外れる場合(試料21、27、30)に比べて低温焼結性が更に高く、また、Q特性が更に高いものとなっている。
【0087】
これに対して、本発明の範囲内でガラス組成物A、CuOおよびAgを含有する場合(試料21〜24、27、30)、920℃の焼成温度であっても、燒結密度が目標とする5.0g/cm3以上となる。また、このときの誘電率ε、Q特性、TCCは全て実用上問題のないレベルにあり、実用上充分な誘電体磁器を得られることが確認された。
【0088】
[実施例5]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表9中の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し、乾燥した。次いで、この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0089】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示される各ガラス組成物B〜Lと、CuO、Agを、それぞれ下記の表9の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末にスラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料32〜42)を得た。
【0090】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物を用いて、実施例1と同様にして誘電体ペーストを作成し、この誘電体ペーストおよびAgペーストを用いて、実施例1と同様にして図1に示されるような構造をもつチップコンデンサーを作製した。
【0091】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、実施例1と同様に、低温燒結性(誘電体2の密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表9に示した。
【0092】
【表9】
Figure 0004377482
表9に示されるように、SiO2の含有量が本発明の範囲を超えるガラス組成物I〜Lを含有する場合(試料39〜42)、920℃での燒結密度が5.0g/cm3未満となってしまい、所望の低温燒結性が確保できない。また、SiO2の含有量は本発明の範囲内であるが、Al23のような成分(SiO2、B23、MgO、BaO、SrO、ZnOおよびCaO以外の成分)の含有量が10重量%を超えるガラス組成物Hを含有する場合(試料38)も、所望の低温燒結性が確保できない。
【0093】
これに対して、本発明の範囲内の組成からなるガラス組成物B〜Gと、CuOおよびAgを含有する場合(試料32〜37)、920℃の焼成温度であっても、燒結密度が目標とする5.0g/cm3以上となり、このときの誘電率ε、Q特性、TCCは全て実用上問題のないレベルにあり、実用上充分な誘電体磁器を得られることが確認された。
【0094】
[実施例6]
主成分原料として、BaCO3、Nd(OH)3およびTiO2を用いて、仮焼後のBaO、Nd23およびTiO2の混合比が下記の表10中の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて16時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末を空気中にて仮焼(1250℃、2時間)した。
【0095】
次に、上記のようにして得た母材粉末に対して、表1に示されるガラス組成物Aと、CuO、Agを、それぞれ下記の表10の副成分組成の欄に示す割合となるように秤量して添加し、スラリー濃度33%となるように純水を加え、ボールミルにて24時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末について、空気中にて再度の仮焼(750℃、2時間)を行った。このようにして得た仮焼粉末にスラリー濃度33%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体磁器組成物(試料43〜70)を得た。
【0096】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体磁器組成物を用いて、実施例1と同様にして誘電体ペーストを作成し、この誘電体ペーストおよびAgペーストを用いて、実施例1と同様にして図1に示されるような構造をもつチップコンデンサーを作製した。
【0097】
次に、上記の各チップコンデンサーについて、実施例1と同様に、低温燒結性(誘電体2の密度が5.0g/cm3以上を実用レベルとする)、誘電率ε、Q(=1/tanδ)、および、TCC(−25℃から85℃の誘電率の温度係数)を測定し、結果を下記の表10に示した。
【0098】
【表10】
Figure 0004377482
表10に示されるように、主成分であるBaO、Nd23およびTiO2の組成が本発明の範囲内にある場合、誘電体磁器組成物は低温燒結性を備え(920℃での焼成後の燒結密度が5.0g/cm3以上)、得られた誘電体磁器の誘電特性は実用上充分であることが確認された。そして、Nd23の割合が減りBaOの割合が増すにしたがって、誘電率εが大きくなるとともに、Qが減少する傾向がある。また、TCCはTiO2の割合が増すにしたがって、正方向にシフトする傾向がみとめられた。
【0099】
一方、BaOの含有量が6モル%未満の場合(試料66、67)、低温燒結性を確保することができず、誘電率も低下する。BaO含有量が23モル%を超える場合(試料68〜70)、Q特性が低下(1000未満)することが確認された。
【0100】
また、Nd23の含有量が13モル%未満の場合(試料68〜70)、Q特性が低下(1000未満)し、Nd23含有量が30モル%を超える場合(試料66)、低温燒結性を確保することができないことが確認された。
【0101】
さらに、TiO2の含有量が64モル%未満の場合(試料48、49、68)、Q特性が低下(1000未満)し、TiO2含有量が68モル%を超える場合(試料45、46)、低温燒結性を確保することができないことが確認された。
【0102】
上述のように、主成分であるBaO、Nd23およびTiO2の組成を本発明の範囲内とすることにより、小さな温度係数を保ったまま、40から80以上という広範な誘電率を選択することができ、その所定の誘電率を維持したままAgの融点以下での燒結が可能な誘電体磁器組成物を得られることが明らかとなった。
【0103】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば所定の組成範囲にあるBaO−Nd23−TiO2系主成分とともに、Cu酸化物、所定の組成範囲にあるガラス組成物およびAgが含有されるので、誘電特性を低下させることなく、AgまたはAgを主成分とする合金の融点以下で燒結可能な誘電体磁器組成物が得られる。これにより、低抵抗であるAgやAg合金のような融点の低い金属を内部導体として電子部品を構成することが可能となり、結果として高周波用デバイスの諸特性の向上、小型化、低コスト化が可能となる。さらに、副成分として含有されるAgが、内部導体から誘電体内へのAg拡散を抑制するので、誘電特性の不均一性が防止され、かつ、内部導体と誘電体間の空隙の発生や、内部導体の外部接続部位における引き込み発生が防止される。また、本発明では、PbO、Bi23等の環境汚染物質を含有していないので、近年の環境保護の要請に適応した電子デバイスを提供することが可能になるとともに、その製造工程において廃液処理等の特殊な設備を必要としないため、製造コストの低減が可能となる。さらに、PbO、Bi23は高温において蒸発しやすい物質であるが、本発明ではこれらの蒸発性物質を含有しないので、製造工程時の不安定性の除去も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップコンデンサーの一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)に示されるチップコンデンサーのI−I線における断面図である。
【図2】実施例1において、チップコンデンサーの誘電体素地中のAgの濃度分布を分析した結果を示す図である。
【図3】導通試験用のサンプルの例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)に示されるサンプルのII−II線における断面図である。
【図4】図3(A)に示されるサンプルのIII−III線における拡大断面図である。
【符号の説明】
1…内部導体
2…誘電体
3…端子導体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dielectric ceramic composition, and more particularly to a dielectric ceramic composition having a low temperature sintering property such that Ag or an alloy containing Ag as a main component can be used as an internal conductor, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the growth of mobile communication fields such as automobile phones and mobile phones has been remarkable. In these mobile communications, a so-called quasi-microwave high frequency band of several hundred MHz to several GHz is used. For this reason, high-frequency characteristics are emphasized also in electronic devices such as resonators, filters, and capacitors used in mobile communication devices. Further, regarding the spread of mobile communications in recent years, in addition to the improvement of services, miniaturization and cost reduction of communication devices are important factors. Therefore, miniaturization and price reduction are also demanded for the above electronic devices.
[0003]
For example, in the resonator material, the following characteristics (1) to (4) are required at the operating frequency in order to achieve high frequency characteristics and miniaturization.
(1) Large relative dielectric constant: Resonators used in the vicinity of microwaves often use the fact that the wavelength is shortened in proportion to the reciprocal of the square root of the dielectric constant in the dielectric. The length of the vessel can be reduced in proportion to the inverse of the square root of the dielectric constant.
(2) Q is large: In the microwave material, Q defined by Q = 1 / tan δ is used as dielectric loss evaluation, and a large Q indicates a small loss.
(3) Small dielectric constant temperature change: In order to suppress the temperature change of the resonance frequency of a resonator, filter, etc. as much as possible, it is desirable that the dielectric constant temperature change is small.
(4) Able to be sintered at low temperature: In order to realize downsizing of electronic devices, surface mount type components (SMD: Surface Mount Device) with built-in conductor electrodes are becoming mainstream. In order to improve the loss characteristics of the electronic device, it is desirable to use Ag or Cu having a low resistance as the internal conductor electrode. However, Ag and Cu have a low melting point, and the dielectric ceramic composition to be used is required to be sintered at a temperature below these melting points. The problem of this simultaneous sintering is also pointed out when a temperature compensating capacitor material using Ag, Cu or the like as an internal conductor electrode is used.
[0004]
Conventionally, as a dielectric ceramic material for microwaves, BaO-4TiO has been used.2, BaO-rare earth oxide-TiO2Composition systems such as systems are well known. In particular, BaO-Nd2OThree-TiO2The system has been extensively studied due to its high dielectric constant and Q value. In recent years, low temperature sintering in this composition system has also been carried out. Patent No. 2613722 (after calcination of main component, pulverized to a predetermined particle size and added with subcomponents); Patent No. 2781500 No. 2781501, No. 2781502, No. 2781503, No. 2778697 (these use glass as an accessory component); JP-A-5-234420, JP-A-6-212564, JP JP-A-6-223625, JP-A-7-69719, JP-A-8-55518, JP-A-8-55519, JP-A-8-167322, JP-A-8-167323, JP-A-8 JP-A-167324, JP-A-8-208328, JP-A-8-208329 (these contain glass as a subcomponent) JP-A-3-290359, JP-A-3-295854, JP-A-3-295855, JP-A-3-295856, JP-A-6-116023, JP-A-6-150719 JP-A-6-162822, JP-A-8-55518, JP-A-8-167322, JP-A-8-167323, JP-A-8-167324, JP-A-8-208328, Japanese Laid-Open Patent Publication No. 8-208329, Japanese Laid-Open Patent Publication No. 8-245262 (these contain Ge oxides as subcomponents); Japanese Laid-Open Patent Publication Nos. 61-56407, 2-44609, No. 5-97508, JP-A-6-1116023, JP-A-8-157257, JP-A-8-277161, etc. There.
[0005]
These are mostly BaO-rare earth oxide-TiO2As a main component, low-temperature sintering can be achieved by adding a glass composition or a glass composition and several subcomponents thereto. In addition, many of the dielectric materials described above contain PbO, Bi in the main component or additive component.2OThreeEtc. are contained. This is PbO, Bi2OThreeThis is because it has a low-temperature sintering assisting effect as well as a characteristic improvement effect such as an increase in dielectric constant, and by using both of these effects, a low-temperature sintering high-frequency material is made possible.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As mentioned above, BaO-Nd2OThree-TiO2Since the dielectric ceramics of the system have a high dielectric constant and Q and a low temperature coefficient of dielectric constant, they are used as microwave dielectrics. In particular, in recent years BaO-Nd2OThree-TiO2Low temperature sintering in the system has been realized, but most of them are made of PbO, Bi as described above in order to improve characteristics and assist low temperature sintering.2OThreeAt least one of the above.
[0007]
However, in recent years, the global environmental protection movement has increased. Therefore, in the field of electronic components, PbO, Bi2OThreeReduction of environmental pollutants such as these is desired. In addition, when such an environmental pollutant is contained, special equipment such as a waste liquid treatment facility in the manufacturing process is also required, and it is desirable that no environmental pollutant be contained from the viewpoint of manufacturing cost. Furthermore, PbO, Bi2OThreeAnd the like are easily evaporated at high temperatures, and can easily cause variations in quality during manufacturing. From this point of view, PbO, Bi2OThreeIt is desirable not to include.
[0008]
Further, in the conventional dielectric ceramic composition, when Ag is fired as an inner conductor, Ag of the inner conductor diffuses into the dielectric. The diffusion of Ag is caused by the Ag concentration gradient, so the Ag concentration in the dielectric is not uniform. For example, the Ag concentration is high around the Ag conductor, and the Ag concentration is low at the part away from the Ag conductor. Concentration distribution occurs. In this way, when Ag diffuses into the dielectric, the dielectric characteristics change depending on the concentration thereof. Therefore, electronic parts using Ag as an inner conductor have different dielectric characteristics depending on the part, and desired device characteristics can be obtained. This is a cause of problems such as variations in device characteristics. In addition, the diffusion of Ag into the dielectric body reduces the amount of Ag in the inner conductor, which also prevents desired device characteristics from being obtained and causes variations in device characteristics.
[0009]
Furthermore, when the amount of Ag diffused from the inner conductor into the dielectric is large, a gap is generated between the inner conductor and the dielectric, or the conductor portion for connection to the outside is drawn, resulting in poor conduction. It causes a malfunction. Especially in recent years, miniaturization of high-frequency components has progressed rapidly, and along with this, fine patterning and thinning of the inner conductor are also progressing, so the gap between the inner conductor and the dielectric substrate, Problems caused by pulling in the external connection portions of the internal conductors become a big problem.
[0010]
The present invention has been made in view of such circumstances, and PbO, Bi2OThreeDielectric porcelain composition that can be sintered at low temperature without containing environmental pollutants such as the above, and even if Ag or an Ag alloy is used as an internal conductor, variation in dielectric characteristics due to Ag diffusion is extremely high Provided are a dielectric porcelain composition capable of producing a microwave dielectric porcelain which is small and does not generate an air gap between an inner conductor and a dielectric, and does not generate a pull-in in an outer connecting conductor portion of the inner conductor, and a manufacturing method thereof The purpose is to do.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve such an object, the dielectric ceramic composition of the present invention is composed mainly of the general formula xBaO · yNd.2OThree・ ZTiO2(However, it has a relationship of 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100). .1-1.5% By weight glass composition3.0-6.0The glass composition was contained in a range of 0.3 to 1.5% by weight and the glass composition was in the following composition range.
    5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
    15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
    50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
    90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ MgO + BaO + SrO + ZnO
                  + CaO) ≦ 100 wt%
[0012]
  The manufacturing method of the dielectric ceramic composition of the present invention includes BaO and Nd.2OThreeAnd TiO2After mixing the raw materials, calcining is performed at a temperature of 1100 ° C. or higher, and the general formula xBaO · yNd2OThree・ ZTiO2(However, 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100). Cu oxide as a component is 0.1 to 0.1 in terms of CuO1.5% By weight glass composition3.0-6.0The powder in which the weight% and Ag are mixed in the range of 0.3 to 1.5 weight% is calcined again at a temperature lower than the sintering temperature of the powder, and the calcined powder is reduced to a predetermined particle size. And the glass composition is configured to use one having the following composition range.
    5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
    15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
    50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
    90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ MgO + BaO + SrO + ZnO
                  + CaO) ≦ 100 wt%
[0013]
  In addition, the method for producing the dielectric ceramic composition of the present invention includes BaO, Nd2OThreeAnd TiO2After mixing the raw materials, the calcination is performed at a temperature of 1100 ° C. or higher, and the general formula xBaO · yNd2OThree・ ZTiO2(However, 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100). Cu oxide as a component is 0.1 to 0.1 in terms of CuO1.5% By weight glass composition3.0-6.0The powder mixed so as to be in the range of% by weight is calcined again at a temperature equal to or lower than the sintering temperature of the powder, and Ag is further added to the calcined powder as a subcomponent from 0.3 to 1 with respect to the base material powder. And a step of pulverizing to a predetermined particle size after adding to a range of 5% by weight, and the glass composition having the following composition range is used.
    5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
    15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
    50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
    90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ MgO + BaO + SrO + ZnO
                  + CaO) ≦ 100 wt%
[0014]
Furthermore, in the method for producing a dielectric ceramic composition of the present invention, the additive component of Ag is added in the form of metal Ag powder, AgNO.Three, Ag2The configuration is such that it is at least one of O and AgCl, and the first calcination is performed at a predetermined temperature in the range of 1100 to 1350 ° C.
[0015]
In the present invention, BaO—Nd in a predetermined composition range.2OThree-TiO2The sintering temperature of the dielectric ceramic composition is Ag or the melting point of the alloy containing Ag as a main component while the dielectric properties are substantially maintained by the Cu oxide and glass composition added together with the main component of the system at a predetermined content. In addition, Ag added at a predetermined content as a subsidiary component acts to suppress diffusion of Ag into the dielectric when Ag or an Ag alloy is used as the internal conductor.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described.
[0017]
Dielectric porcelain composition
The dielectric ceramic composition of the present invention has a general formula xBaO · yNd.2OThree・ ZTiO2The Cu component, the glass composition, and Ag are contained as subcomponents with respect to the main component represented by.
[0018]
The main component has a composition in which x, y, and z satisfy the following relationship.
6 ≦ x ≦ 23
13 ≦ y ≦ 30
64 ≦ z ≦ 68
x + y + z = 100
[0019]
Moreover, content of each subcomponent contained with respect to a main component is set within the following range.
Cu oxide: 0.1 to 3.0% by weight in terms of CuO, preferably
0.5-1.5% by weight
Glass composition: 2.0 to 10% by weight, preferably 3.0 to 6.0% by weight
Ag: 0.3 to 1.5% by weight
[0020]
However, said glass composition shall have the composition in the following range.
5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 80 wt% (preferably ZnO essential)
90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 100 wt%
[0021]
More preferably, the composition range of the glass composition is as follows.
5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
50 wt% ≦ ZnO ≦ 80 wt%
90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ ZnO) ≦ 100 wt%
[0022]
The composition range of the main component and the content range of the subcomponents as described above are set based on the target dielectric characteristics in the present invention, and will be described below.
[0023]
In the present invention, dielectric properties are evaluated by: (1) low temperature sintering property, (2) relative dielectric constant, (3) temperature coefficient of dielectric constant (hereinafter referred to as TCC), and (4) Q (1 / tan δ) characteristics. Is performed as follows.
[0024]
(1) Low temperature sintering
An object of the present invention is to provide a dielectric ceramic composition capable of being sintered at low temperature, which is used in an electronic device having an internal conductor of Ag or an alloy containing Ag as a main component, and low temperature sintering is the most important characteristic. . Specifically, the sintered body density is 5.0 g / cm after firing at 920 ° C.ThreeThe above is judged to be practical.
[0025]
(2) Relative permittivity
For example, when the dielectric ceramic composition of the present invention is used for a high frequency dielectric resonator, the length of the resonator depends on the dielectric constant. A higher dielectric constant is advantageous. However, the dielectric ceramic composition of the present invention can be used for various electronic devices having an internal conductor of Ag or an alloy containing Ag as a main component in addition to the above-described dielectric resonator. The value of cannot be determined unconditionally. Therefore, in the present invention, the value of the dielectric constant is not particularly considered.
[0026]
(3) TCC
In the present invention, TCC (ppm / ° C.) is calculated by the following formula.
TCC = [(C85 -C-twenty five ) / Ctwenty five ] × (1/110 ° C.) × 106
Where TCC: temperature coefficient of dielectric constant of −25 ° C. to 85 ° C.
C85   : Capacitance at 85 ℃
C-twenty five   : Capacitance at -25 ° C
Ctwenty five   : Capacitance at 25 ° C
[0027]
For example, TCC is preferably within ± 30 ppm / ° C for dielectric resonators, TCC is preferably within ± 100 ppm / ° C for dielectric filters, and TCC has a wide range of values for temperature compensation capacitors. If you have it, the area of use will be wider. In order to make the dielectric ceramic composition of the present invention usable for such a dielectric resonator, a dielectric filter, a temperature compensation capacitor, etc., the vicinity of 0 is preferable as a TCC target. A large absolute value is not a problem.
[0028]
(4) Q characteristics
As described above, an object of the present invention is to provide a dielectric ceramic composition capable of being sintered at low temperature, which is used for an electronic device having Ag or an alloy containing Ag as a main component as an internal conductor. Since it means that the loss of the electronic device becomes large, a Q characteristic more than a certain level is required. Therefore, in the present invention, the target of the Q characteristic is set to 1000 or more.
[0029]
Dielectric properties such as (1) low temperature sintering property, (2) relative dielectric constant, (3) TCC, and (4) Q characteristic, which are evaluated as described above, are greatly affected by the main component composition of the dielectric ceramic composition. If affected and the main component composition is out of the composition range of the present invention, the following problems occur.
[0030]
First, when the proportion of BaO is less than 6 mol%, the dielectric constant is lowered and the low-temperature sintering property is also lowered (the sintered density is 5.0 g / cm after firing at 920 ° C.ThreeLess than). The decrease in the low temperature sintering property is fatal for the purpose of the present invention of providing an electronic device having Ag or an alloy containing Ag as a main component as an inner conductor. Limited amount. On the other hand, when BaO exceeds 23 mol%, the dielectric constant increases and the low-temperature sintering property is improved, TCC is greatly shifted to the negative side, and the Q characteristic is decreased (less than 1000). Decreasing the Q characteristic is not preferable because it causes an increase in the loss of the electronic device. Therefore, the BaO amount is limited to a range in which the Q characteristic can be secured (1000 or more).
[0031]
Next, Nd2OThreeWhen the ratio is less than 13 mol%, the dielectric constant increases and the low-temperature sintering property is improved, but TCC and Q characteristics are deteriorated (less than 1000).2OThreeLimited amount. On the other hand, Nd2OThreeWhen the content exceeds 30 mol%, the dielectric constant decreases and the low-temperature sintering property decreases (the sintered density is 5.0 g / cm after firing at 920 ° C).ThreeLess).
[0032]
TiO2When the ratio is less than 64 mol%, TCC increases on the plus side and the Q characteristic deteriorates (less than 1000), which is not preferable. On the other hand, TiO2When the ratio exceeds 68 mol%, the low-temperature sintering property decreases and TCC increases on the negative side. For this reason, TiO is within the range where low temperature sintering properties can be secured.2Limited amount.
[0033]
When the subcomponent composition in the dielectric ceramic composition of the present invention is out of the above range, the following problems occur.
[0034]
First, when the ratio of Cu oxide is less than 0.1% by weight in terms of CuO with respect to the main component, the low-temperature sintering effect by Cu oxide becomes insufficient. On the other hand, if it exceeds 3.0% by weight, the Q characteristic is deteriorated (less than 1000), which is not preferable, and the dielectric constant changes nonlinearly with respect to the temperature. .
[0035]
Further, when the glass composition as a subcomponent is less than 2.0% by weight with respect to the main component, the low-temperature sintering effect is insufficient, and when it exceeds 10% by weight, the dielectric constant decreases. At the same time, the Q characteristic also decreases (less than 1000), which is not preferable.
[0036]
For glass compositions, SiO2And B2OThreeIs an essential component, and a total of 90% by weight or more of a total of the subcomponents selected from MgO, BaO, SrO, ZnO and CaO is preferred, with ZnO being particularly preferred as the subcomponent. For example, Al2OThreeWhen the content of inorganic components other than the above groups such as above exceeds 10% by weight, the low-temperature sintering effect is insufficient, which is not preferable.
[0037]
Furthermore, SiO of the glass composition2If the amount is less than 5% by weight or B2OThreeIf the amount exceeds 25% by weight, vitrification is difficult and impractical. In addition, SiO2If the amount exceeds 15% by weight or B2OThreeWhen the amount is less than 15% by weight, the low-temperature sintering effect is insufficient.
[0038]
The reason why the dielectric ceramic composition of the present invention contains Ag as an auxiliary component is to suppress the diffusion of Ag from the inner conductor into the dielectric substrate when Ag or an Ag alloy is used as the inner conductor. is there. When the content of Ag as such a subcomponent is less than 0.3% by weight with respect to the main component, the suppression of Ag diffusion becomes insufficient, and defects due to Ag diffusion, for example, the Ag content in the dielectric body Causes non-uniformity in the dielectric constant, causes a gap between the conductor and the dielectric substrate due to a reduction in the Ag content of the inner conductor, and causes a conduction failure due to the pulling of the inner conductor at the connection portion with the outside. . In addition, the dielectric constant tends to increase as the Ag content increases. However, if the Ag content exceeds 1.5% by weight with respect to the main component, the allowable amount of Ag diffusion in the dielectric is increased. This is undesirable because it causes the segregation of Ag in the dielectric substrate and adversely affects the reliability such as the voltage load life.
[0039]
Method for producing dielectric ceramic composition
Next, the manufacturing method of the dielectric ceramic composition of the present invention will be described.
[0040]
First, oxides of barium, neodymium, and titanium, which are the main components, are prepared, a predetermined amount is weighed and mixed, and calcined. The above mixture is represented by the general formula xBaO · yNd2OThree・ ZTiO2(However, 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100 are satisfied.) The main component material does not need to be an oxide. For example, even when a material that becomes an oxide by heat treatment such as carbonate, hydroxide, sulfide, etc. is used, the oxide is used. A dielectric ceramic composition equivalent to the above can be obtained.
[0041]
The main component raw materials can be mixed by, for example, wet mixing using water or the like, and the mixing time can be set to about 4 to 24 hours. Calcination is performed from a mixture of main component raw materials (BaO-rare earth oxide-TiO 22) A step of synthesizing the compound, and it is desirable to carry out at 1100 ° C. or higher, preferably 1100 to 1350 ° C. for about 1 to 24 hours.
[0042]
Next, Cu oxide as a subcomponent, a glass composition having a composition in a predetermined range, and a predetermined amount of Ag are weighed and mixed with the calcined main component (base material powder). That is, Cu oxide as an auxiliary component is 0.1 to 3.0% by weight, preferably 0.5 to 1.5% by weight, and the glass composition is 2.0 to 10% in terms of CuO with respect to the base material powder. It mixes so that it may become the range of weight%, Preferably 3.0-6.0 weight% and Ag 0.3-1.5 weight%. Note that Cu does not need to be an oxide as in the case of the main component material. For example, by using a material that becomes an oxide by heat treatment such as carbonate, hydroxide, sulfide, etc., it is oxidized. It is possible to obtain a dielectric ceramic composition equivalent to the case where a product is used. Further, Ag does not need to be metallic Ag, for example, AgNO.Three, Ag2By using a material such as O and AgCl that becomes metal Ag by heat treatment, a dielectric ceramic composition equivalent to the case of using metal Ag can be obtained.
[0043]
Moreover, the glass composition to be used shall have the composition in the following range.
5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 80 wt% (preferably ZnO essential)
90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 100 wt%
[0044]
The more preferable composition range of the glass composition is as follows.
5 wt% ≤ SiO2≦ 15% by weight
15 wt% ≦ B2OThree≦ 25% by weight
50 wt% ≦ ZnO ≦ 80 wt%
90 wt% ≦ (SiO2+ B2OThree+ ZnO) ≦ 100 wt%
[0045]
The above main component and subcomponent can be mixed, for example, by wet mixing using water or the like.
[0046]
Next, the mixed pulverized product is calcined again at a temperature equal to or lower than the sintering temperature, for example, 650 to 850 ° C. for about 1 to 10 hours, and the calcined powder is reduced to a predetermined particle size. Smash. By performing such recalcination, the main component and the subcomponent can be uniformly dispersed, and a powder having a narrow particle size distribution can be obtained. Can be improved.
[0047]
The powder obtained as described above is mixed with an organic binder such as polyvinyl alcohol, acrylic or ethyl cellulose, then molded into a desired shape, and the molded product is fired and sintered. The molding may be dry molding such as press molding as well as wet molding such as a sheet method and a printing method, and the molding method can be appropriately selected according to a desired shape. The firing is desirably performed in, for example, an oxygen atmosphere such as in the air, and the firing temperature can be set within the melting point of Ag or Ag alloy used as the internal conductor, preferably in the range of 850 to 950 ° C. The firing time is preferably about 0.1 to 24 hours.
[0048]
Next, another aspect of the method for producing the dielectric ceramic composition of the present invention will be described.
First, oxides of barium, neodymium, and titanium, which are the main components, are prepared, a predetermined amount is weighed and mixed, and calcined. The above mixture is also represented by the general formula xBaO · yNd2OThree・ ZTiO2(However, 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100 are satisfied.) Moreover, the main component material does not need to be an oxide. For example, even when a material that becomes an oxide by heat treatment such as carbonate, hydroxide, sulfide, etc. is used, the oxide is used. A dielectric ceramic composition equivalent to the above can be obtained.
[0049]
The main component raw materials can be mixed by, for example, wet mixing using water or the like, and the mixing time can be set to about 4 to 24 hours. Calcination is performed from a mixture of main component raw materials (BaO-rare earth oxide-TiO 22) A step of synthesizing the compound, and it is desirable to carry out at 1100 ° C. or higher, preferably 1100 to 1350 ° C. for about 1 to 24 hours.
[0050]
Next, a predetermined amount of the Cu oxide as a subcomponent and a glass composition in a predetermined composition range is weighed and mixed with the calcined main component (base material powder). That is, it mixes so that Cu oxide may be 0.1-3.0 weight% in conversion of CuO as a subcomponent with respect to a base material powder, and it may become the range of 2.0-10 weight% of glass compositions. Also in this case, like the main component, Cu does not need to be an oxide, for example, by using a material that becomes an oxide by heat treatment such as carbonate, hydroxide, sulfide, etc. A dielectric ceramic composition equivalent to the case where an oxide is used can be obtained. Moreover, the composition range of the glass composition which can be used is the same as that of the glass composition quoted in the above-mentioned manufacturing method.
[0051]
The above main component and subcomponent can be mixed, for example, by wet mixing using water or the like.
[0052]
Next, the mixed pulverized product is calcined again at a temperature lower than the sintering temperature, for example, 650 to 850 ° C. for about 1 to 10 hours. By performing such recalcination, the main component and the subcomponent can be uniformly dispersed, and a powder having a narrow particle size distribution can be obtained. Can be improved.
[0053]
Next, a predetermined amount of Ag as a subcomponent is weighed and mixed with the calcined powder obtained by the second calcining (Ag is in the range of 0.3 to 1.5% by weight with respect to the base material powder). And the calcined powder is pulverized to a predetermined particle size. As for Ag, it is not necessary to be metallic Ag, for example, AgNO.Three, Ag2By using a material such as O and AgCl that becomes metal Ag by heat treatment, a dielectric ceramic composition equivalent to the case of using metal Ag can be obtained.
[0054]
The powder obtained as described above is mixed with an organic binder such as polyvinyl alcohol, acrylic or ethyl cellulose, then molded into a desired shape, and the molded product is fired and sintered. The molding may be dry molding such as press molding as well as wet molding such as a sheet method and a printing method, and the molding method can be appropriately selected according to a desired shape. The firing is desirably performed in, for example, an oxygen atmosphere such as in the air, and the firing temperature can be set within the melting point of Ag or Ag alloy used as the internal conductor, preferably in the range of 850 to 950 ° C. The firing time is preferably about 0.1 to 24 hours.
[0055]
The dielectric ceramic composition produced by the production method of the present invention as described above can be sintered at a low temperature below the melting point of Ag or an alloy containing Ag as a main component. For this reason, it becomes possible to constitute an electronic component using a low-resistance metal such as Ag or an Ag alloy having a low melting point as an inner conductor, and further, Ag contained as a subcomponent is transferred from the inner conductor into the dielectric. Since the Ag diffusion is suppressed, nonuniformity of dielectric characteristics is prevented, and the generation of voids between the inner conductor and the dielectric and the pull-in of the inner conductor at the external connection site are prevented. Various characteristics can be improved, downsized, and reduced in cost.
[0056]
In the present invention, PbO, Bi2OThreeBecause it does not contain environmental pollutants such as the above, it is possible to provide electronic devices that meet the recent environmental protection requirements, and it does not require special equipment such as waste liquid treatment, thus reducing manufacturing costs. Is possible. PbO, Bi2OThreeIs a substance that easily evaporates at a high temperature. However, since the present invention does not contain these evaporable substances, a dielectric ceramic composition that is also effective in removing instabilities during the manufacturing process becomes possible.
[0057]
【Example】
Next, an Example is shown and this invention is demonstrated further in detail.
First, 12 types of glass compositions A to L shown in Table 1 below were prepared as glass compositions. Glass compositions A to G are compositions within the scope of the present invention, and glass compositions H to L are comparative examples.
[0058]
[Table 1]
Figure 0004377482
[0059]
[Example 1]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2The mixture was weighed so that the mixing ratio was as shown in the column of the main component composition in Table 2 below, pure water was added so that the slurry concentration would be 30%, and wet-mixed for 16 hours in a ball mill and dried. Thereafter, the dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0060]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass composition A, CuO, and Ag shown in Table 1 are in proportions shown in the subcomponent composition column of Table 2 below. Weighed and added, pure water was added to a slurry concentration of 33%, wet-mixed in a ball mill for 24 hours, and then dried. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). The calcined powder thus obtained was added with pure water to a slurry concentration of 33%, wet-ground by a ball mill for 24 hours, and then dried to obtain dielectric ceramic compositions (Samples 1 to 7).
[0061]
Next, 6 parts by weight of ethyl cellulose as a binder and 90 parts by weight of terpineol as a solvent are added to 100 parts by weight of each dielectric ceramic composition obtained as described above. A dielectric paste was prepared by dispersing with this roll. This dielectric paste and Ag paste were alternately laminated by screen printing, and then cut into 4.5 mm × 3.2 mm green chips. This green chip was fired in air for 2 hours (baking temperature was 920 ° C.), and then Ag was baked as a terminal conductor to produce a chip capacitor having a structure as shown in FIG. In FIG. 1, the chip capacitor has Ag inner conductors 1 and dielectrics 2 alternately stacked, and the outermost Ag inner conductor 1 is connected to a different terminal conductor 3.
[0062]
Next, for each of the above-described chip capacitors, low-temperature sintering property (the sintering density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are taken as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 2 below. . The unit of the sintering density in Table 2 is (g / cmThree), Permittivity ε and Q are dimensionless, and the unit of TCC is (ppm / ° C.).
[0063]
Further, with respect to the chip capacitors produced using the dielectric ceramic compositions of Sample 1 and Sample 5, the Ag inner conductor 1 is polished (the part indicated by the chain line arrow in FIG. The concentration distribution of Ag by distance was analyzed by WDS (Wavelength Dispersive Spectrometer) using EPMA (Electron Probe Micro Analyzer), and the results are shown in FIG.
[0064]
[Table 2]
Figure 0004377482
As shown in Table 2, the low-temperature sintering property, the dielectric constant ε, the Q characteristic, and the TCC are all at a level having no practical problem regardless of the content of Ag as a subcomponent. However, the dielectric constant ε, which is the most important factor in designing a high-frequency device, increases as the Ag content increases.
[0065]
Here, as shown in FIG. 2, in the chip capacitor manufactured using the dielectric ceramic composition (sample 1) containing no Ag, Ag diffuses from the inner conductor 1 into the dielectric 2, There is a concentration distribution in which the Ag concentration in the dielectric substrate near the conductor 1 is high and the Ag concentration decreases as the distance from the inner conductor 1 increases. On the other hand, in the chip capacitor produced using the dielectric ceramic composition of the present invention (sample 5) containing a predetermined amount of Ag, the Ag concentration in the dielectric substrate is almost uniform, It was confirmed that Ag diffusion was suppressed. As described above, in the chip capacitor manufactured using the dielectric ceramic composition (sample 1) containing no Ag, the concentration distribution of Ag is generated in the dielectric substrate. At the same time, Dielectric constant distribution also occurs. For this reason, it is difficult to obtain device characteristics as designed with a dielectric ceramic composition that does not contain Ag. However, in the chip capacitor produced using the dielectric ceramic composition of the present invention containing a predetermined amount of Ag, the diffusion of Ag from the inner conductor is suppressed and the Ag concentration becomes substantially uniform. Variations in dielectric characteristics can be made extremely small, and device characteristics as desired can be achieved.
[0066]
Next, a green chip for a continuity test is produced by a screen printing method in the same manner as the above-described chip capacitor. After firing in air at 920 ° C. for 2 hours, Ag is baked as a terminal conductor. The sample for a continuity test provided with the inner conductor 1 (width W = 100 μm), the dielectric 2 and the terminal conductor 3 as shown in FIG. The continuity between the terminal conductors 3 at both ends of this continuity test sample was measured with a tester, and the continuity failure rate is shown in Table 3 below. Further, the sample for continuity test was polished up to the site of the inner conductor 1, and the size G of the gap generated at the end of the inner conductor 1 as shown in FIG. 4 was measured and shown in Table 3 below. .
[0067]
[Table 3]
Figure 0004377482
As shown in Table 3, the gap generated between the inner conductor 1 and the dielectric 2 decreases as the Ag content of the dielectric ceramic composition used increases. From this, by making Ag contained in the dielectric ceramic composition, the diffusion of Ag from the inner conductor is suppressed, and a defect caused by a gap generated at the end of the inner conductor (change in the inner conductor pattern area, It was confirmed that the variation in device characteristics due to changes in the amount of electromagnetic coupling can be reduced, and that device characteristics as designed can be stably obtained. Further, from the result of the continuity failure rate, when the Ag content is less than 0.3% by weight (Samples 1 and 2), the internal conductor 1 is caused by the diffusion of Ag in the connection portion of the internal conductor 1 with the terminal conductor 3. It is clear that conductor pull-in occurs and poor conduction occurs. However, when Ag is contained in an amount of 0.3% by weight or more, the diffusion of Ag from the inner conductor 1 is suppressed, thereby suppressing the pull-in at the connection portion between the inner conductor 1 and the terminal conductor 3, resulting in poor conduction. Is prevented. However, when the Ag content exceeds 1.5% by weight (Sample 7), there is no problem in both the capacitor characteristics and conduction, but the limit of the amount of Ag incorporated in the dielectric substrate exceeds the limit, and extreme Ag Segregation occurs, which adversely affects the life of the capacitor.
[0068]
[Example 2]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2The mixture was weighed so that the mixing ratio shown in the column of the main component composition in Table 4 below was added, pure water was added so that the slurry concentration became 30%, and wet-mixed for 16 hours in a ball mill and dried. Thereafter, the dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0069]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass composition A, CuO, and AgNO shown in Table 1 were used.Three(Converted as Ag) was weighed and added so as to have the ratio shown in the subcomponent composition column of Table 4 below, pure water was added so that the slurry concentration would be 33%, and wet in a ball mill for 24 hours. Mix and then dry. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). The calcined powder thus obtained was added with pure water to a slurry concentration of 33%, wet-ground by a ball mill for 24 hours, and then dried to obtain dielectric ceramic compositions (samples 8 to 13).
[0070]
Next, a dielectric paste was prepared in the same manner as in Example 1 using each dielectric ceramic composition obtained as described above. Using this dielectric paste and Ag paste, a chip capacitor having a structure as shown in FIG. 1 and a sample for continuity test as shown in FIG. 3 were produced in the same manner as in Example 1.
[0071]
Next, for each of the above-described chip capacitors, similarly to Example 1, the low temperature sintering property (the density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are taken as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 4 below. . Further, the continuity failure rate was measured in the same manner as in Example 1 for the continuity test sample, and the results are shown in Table 5 below.
[0072]
[Table 4]
Figure 0004377482
From the evaluation results of the chip capacitor shown in Table 4, the low-temperature sintering property, the dielectric constant ε, the Q characteristic, and the TCC are all at a level having no practical problem regardless of the content of the subcomponent Ag. However, also in this case, the dielectric constant ε, which is the most important factor in designing a high-frequency device, increases as the Ag content increases. A chip capacitor produced using a dielectric ceramic composition (Sample 8) with insufficient Ag content produces an Ag concentration distribution as shown in FIG. 2 in the dielectric substrate. A dielectric constant distribution is also generated. From this, it was confirmed that it is difficult to obtain device characteristics as designed with a dielectric ceramic composition that does not contain Ag or that is insufficient (less than 0.3% by weight). .
[0073]
[Table 5]
Figure 0004377482
From the result of the conduction failure rate shown in Table 5, even when the addition form of Ag as a subcomponent is changed, as in Example 1, the Ag content is less than 0.3% by weight (Sample 8). It is apparent that the internal conductor 1 is pulled in due to the diffusion of Ag at the connection portion of the internal conductor 1 with the terminal conductor 3, resulting in poor conduction. However, when Ag is contained in an amount of 0.3% by weight or more, the diffusion of Ag from the inner conductor 1 is suppressed, thereby suppressing the pull-in at the connection portion between the inner conductor 1 and the terminal conductor 3, resulting in poor conduction. Is prevented. However, when the Ag content exceeds 1.5% by weight (sample 13), there is no problem in both the capacitor characteristics and conduction, but the limit of the amount of Ag incorporated in the dielectric substrate exceeds the limit. Ag segregation occurs, which adversely affects the lifetime of the capacitor.
[0074]
As described above, the addition form of Ag is AgNO.ThreeIt was confirmed that the same effect as that obtained when Ag powder was added was obtained.
[0075]
[Example 3]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2The mixture was weighed so that the mixing ratio shown in the column of the main component in Table 6 below was added, pure water was added so that the slurry concentration would be 30%, and wet-mixed for 16 hours in a ball mill and dried. Thereafter, the dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0076]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass composition A and CuO shown in Table 1 are weighed so as to have the proportions shown in the subcomponent composition column of Table 6 below. Pure water was added to a slurry concentration of 33%, wet-mixed with a ball mill for 24 hours, and then dried. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). To the calcined powder thus obtained, Ag weighed so as to have a ratio shown in the column of subcomponent composition of Table 6 below with respect to the base material powder was added, and pure water was added so that the slurry concentration became 33%. After being wet pulverized for 24 hours in a ball mill, the dielectric ceramic composition (samples 14 to 19) was obtained by drying.
[0077]
Next, using each dielectric ceramic composition obtained as described above, a dielectric paste was prepared in the same manner as in Example 1, and this dielectric paste and Ag paste were used in the same manner as in Example 1. A chip capacitor having a structure as shown in FIG. 1 and a sample for continuity test as shown in FIG. 3 were prepared.
[0078]
Next, for each of the above-described chip capacitors, similarly to Example 1, the low temperature sintering property (the density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are taken as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 6 below. . Further, the continuity failure rate of the sample for continuity test was measured in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 7 below.
[0079]
[Table 6]
Figure 0004377482
From the evaluation results of the chip capacitor shown in Table 6, the low-temperature sintering property, the dielectric constant ε, the Q characteristic, and the TCC are all at a level having no practical problem regardless of the content of the subcomponent Ag. However, also in this case, the dielectric constant ε, which is the most important factor in designing a high-frequency device, increases as the Ag content increases. And in the chip capacitor produced using the dielectric ceramic composition (sample 14) with insufficient Ag content, the concentration distribution of Ag as shown in FIG. 2 is generated in the dielectric substrate. At the same time, Dielectric constant distribution is also generated, and it is difficult to obtain device characteristics as designed with a dielectric ceramic composition that does not contain Ag or has insufficient content (less than 0.3% by weight). It was confirmed.
[0080]
[Table 7]
Figure 0004377482
From the results of the continuity failure rate shown in Table 7, even when the addition time of the subcomponent Ag is changed, the Ag content is less than 0.3% by weight (sample 14) as in Example 1, It is apparent that the internal conductor 1 is pulled in due to the diffusion of Ag at the connection portion of the internal conductor 1 with the terminal conductor 3, resulting in poor conduction. However, when Ag is contained in an amount of 0.3% by weight or more, the diffusion of Ag from the inner conductor 1 is suppressed, thereby suppressing the pull-in at the connection portion between the inner conductor 1 and the terminal conductor 3, resulting in poor conduction. Is prevented. However, when the Ag content exceeds 1.5% by weight (Sample 19), there is no problem in both the capacitor characteristics and conduction, but the limit of the amount of Ag incorporated in the dielectric substrate is exceeded, Ag segregation occurs, which adversely affects the lifetime of the capacitor.
[0081]
As described above, regarding the addition timing of Ag, the same effect as in the case of adding at the same time as other subcomponents (Examples 1 and 2) can be achieved even if added in the pulverization step after the second calcination. It was confirmed that
[0082]
[Example 4]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2The mixture was weighed so that the mixing ratio was as shown in the column of the main component composition in Table 8 below, pure water was added so that the slurry concentration would be 30%, and wet-mixed for 16 hours in a ball mill and dried. Thereafter, the dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0083]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass composition A, CuO, and Ag shown in Table 1 are in proportions shown in the subcomponent composition column of Table 8 below. The pure water was added to a slurry concentration of 33%, wet-mixed with a ball mill for 24 hours, and then dried. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). Pure water was added to the calcined powder thus obtained to a slurry concentration of 33%, wet pulverized with a ball mill for 24 hours, and then dried to obtain a dielectric ceramic composition (samples 20 to 31).
[0084]
Next, using each dielectric ceramic composition obtained as described above, a dielectric paste was prepared in the same manner as in Example 1, and this dielectric paste and Ag paste were used as in Example 1. Thus, a chip capacitor having a structure as shown in FIG. 1 was produced. However, the firing temperature of Sample 20 was 1300 ° C.
[0085]
Next, for each of the above-described chip capacitors, similarly to Example 1, the low temperature sintering property (the density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are measured as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 8 below. .
[0086]
[Table 8]
Figure 0004377482
  As shown in Table 8, when the content of the glass composition A is less than 2.0% by weight or the content of CuO is less than 0.1% by weight (samples 26 and 29), sintering at 920 ° C. Density is 5.0 g / cmThreeThe desired low-temperature sintering property cannot be ensured. On the other hand, when the content of the glass composition A exceeds 10% by weight or the content of CuO exceeds 3.0% by weight (samples 28 and 31), the Q characteristic becomes insufficient (less than 1000), which is practical. It cannot be provided.And even if it is a sample in which the content of the glass composition A is in the range of 2.0 to 10% by weight and the content of CuO is in the range of 0.1 to 3.0% by weight, the glass composition A When the content of Cu is within the range of 3.0 to 6.0% by weight and the content of CuO is within the range of 0.1 to 1.5% by weight (Samples 22 to 25) Compared to (Samples 21, 27, 30), the low-temperature sinterability is higher and the Q characteristic is higher.
[0087]
On the other hand, when the glass composition A, CuO, and Ag are contained within the scope of the present invention (samples 21 to 24, 27, and 30), the sintering density is a target even at a firing temperature of 920 ° C. 5.0 g / cmThreeThat's it. In addition, it was confirmed that the dielectric constant ε, Q characteristic, and TCC at this time are all at a level having no practical problem, and that a dielectric ceramic that is practically sufficient can be obtained.
[0088]
[Example 5]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2Was mixed so that the slurry concentration would be 30%, wet-mixed in a ball mill for 16 hours, and dried. . Next, the dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0089]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass compositions B to L shown in Table 1, CuO, and Ag are shown in the subcomponent composition column of Table 9 below, respectively. Then, pure water was added so that the slurry concentration would be 33%, wet-mixed for 24 hours with a ball mill, and then dried. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). Pure water was added to the calcined powder thus obtained to a slurry concentration of 33%, wet pulverized with a ball mill for 24 hours, and then dried to obtain dielectric ceramic compositions (samples 32-42).
[0090]
Next, using each dielectric ceramic composition obtained as described above, a dielectric paste was prepared in the same manner as in Example 1, and this dielectric paste and Ag paste were used as in Example 1. Thus, a chip capacitor having a structure as shown in FIG. 1 was produced.
[0091]
Next, for each of the above-described chip capacitors, similarly to Example 1, the low temperature sintering property (the density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are taken as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 9 below. .
[0092]
[Table 9]
Figure 0004377482
As shown in Table 9, SiO2When the glass composition contains the glass compositions I to L exceeding the range of the present invention (samples 39 to 42), the sintered density at 920 ° C. is 5.0 g / cm.ThreeThe desired low-temperature sintering property cannot be ensured. In addition, SiO2The content of Al is within the scope of the present invention, but Al2OThreeIngredients (SiO2, B2OThree, MgO, BaO, SrO, ZnO and CaO are contained in the glass composition H containing more than 10% by weight (sample 38), the desired low-temperature sintering property cannot be ensured.
[0093]
In contrast, when glass compositions B to G having a composition within the scope of the present invention, CuO and Ag are included (samples 32 to 37), the sintering density is a target even at a firing temperature of 920 ° C. 5.0 g / cmThreeAs described above, it was confirmed that the dielectric constant ε, Q characteristic, and TCC at this time are all at a level having no practical problem, and a dielectric ceramic having sufficient practicality can be obtained.
[0094]
[Example 6]
BaCO as the main ingredientThree, Nd (OH)ThreeAnd TiO2BaO, Nd after calcination2OThreeAnd TiO2Is mixed so that the slurry concentration becomes 30%, wet-mixed in a ball mill for 16 hours, and then mixed. Dried. The dried powder was calcined in air (1250 ° C., 2 hours).
[0095]
Next, with respect to the base material powder obtained as described above, the glass composition A, CuO, and Ag shown in Table 1 are in proportions shown in the subcomponent composition column of Table 10 below. The pure water was added to a slurry concentration of 33%, wet-mixed with a ball mill for 24 hours, and then dried. The dried powder was re-calcined in the air (750 ° C., 2 hours). Pure water was added to the calcined powder thus obtained to a slurry concentration of 33%, wet pulverized with a ball mill for 24 hours, and then dried to obtain dielectric ceramic compositions (samples 43 to 70).
[0096]
Next, using each dielectric ceramic composition obtained as described above, a dielectric paste was prepared in the same manner as in Example 1, and this dielectric paste and Ag paste were used as in Example 1. Thus, a chip capacitor having a structure as shown in FIG. 1 was produced.
[0097]
Next, for each of the above-described chip capacitors, similarly to Example 1, the low temperature sintering property (the density of the dielectric 2 is 5.0 g / cmThreeThe above are taken as practical levels), dielectric constant ε, Q (= 1 / tan δ), and TCC (temperature coefficient of dielectric constant from −25 ° C. to 85 ° C.) were measured, and the results are shown in Table 10 below. .
[0098]
[Table 10]
Figure 0004377482
As shown in Table 10, the main components BaO and Nd2OThreeAnd TiO2When the composition is within the range of the present invention, the dielectric ceramic composition has a low temperature sintering property (the sintering density after firing at 920 ° C. is 5.0 g / cmThreeAs described above, it was confirmed that the obtained dielectric ceramic had practically sufficient dielectric properties. And Nd2OThreeAs the ratio decreases and the ratio of BaO increases, the dielectric constant ε increases and Q tends to decrease. TCC is TiO2There was a tendency to shift in the positive direction as the percentage increased.
[0099]
On the other hand, when the content of BaO is less than 6 mol% (samples 66 and 67), the low temperature sintering property cannot be ensured, and the dielectric constant also decreases. When the BaO content exceeds 23 mol% (samples 68 to 70), it was confirmed that the Q characteristics were reduced (less than 1000).
[0100]
Nd2OThreeIs less than 13 mol% (samples 68 to 70), the Q characteristics are reduced (less than 1000), and Nd2OThreeWhen the content exceeds 30 mol% (Sample 66), it was confirmed that the low temperature sintering property could not be ensured.
[0101]
In addition, TiO2Is less than 64 mol% (samples 48, 49, 68), the Q characteristics are reduced (less than 1000), and TiO2When the content exceeded 68 mol% (samples 45 and 46), it was confirmed that the low temperature sintering property could not be secured.
[0102]
As described above, the main components BaO and Nd2OThreeAnd TiO2By keeping the composition within the range of the present invention, a wide dielectric constant of 40 to 80 or more can be selected while maintaining a small temperature coefficient, and the melting point of Ag or less can be maintained while maintaining the predetermined dielectric constant. It has been clarified that a dielectric ceramic composition capable of being sintered at a low temperature can be obtained.
[0103]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, BaO—Nd in a predetermined composition range.2OThree-TiO2Since Cu oxide, glass composition in a predetermined composition range, and Ag are contained together with the system main component, it can be sintered below the melting point of Ag or an alloy containing Ag as a main component without deteriorating the dielectric properties. A dielectric ceramic composition is obtained. As a result, it becomes possible to configure an electronic component using a metal having a low resistance such as Ag or an Ag alloy having a low resistance as an inner conductor, and as a result, various characteristics of the high-frequency device are improved, reduced in size, and reduced in cost. It becomes possible. Furthermore, since Ag contained as a subcomponent suppresses Ag diffusion from the inner conductor into the dielectric, non-uniformity of the dielectric characteristics is prevented, and generation of voids between the inner conductor and the dielectric, Pulling-in at the external connection portion of the conductor is prevented. In the present invention, PbO, Bi2OThreeBecause it does not contain environmental pollutants such as, it becomes possible to provide electronic devices adapted to the recent environmental protection requirements, and no special equipment such as waste liquid treatment is required in the manufacturing process. Manufacturing cost can be reduced. Furthermore, PbO, Bi2OThreeIs a substance that easily evaporates at a high temperature, but in the present invention, since these evaporable substances are not contained, instability during the manufacturing process can be removed.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are diagrams illustrating an example of a chip capacitor, in which FIG. 1A is a plan view, and FIG. 1B is a cross-sectional view taken along line II of the chip capacitor illustrated in FIG.
FIG. 2 is a diagram showing the result of analyzing the concentration distribution of Ag in the dielectric substrate of the chip capacitor in Example 1.
FIG. 3 is a diagram showing an example of a sample for continuity test, (A) is a plan view, and (B) is a cross-sectional view taken along the line II-II of the sample shown in (A).
4 is an enlarged sectional view taken along line III-III of the sample shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1 ... Internal conductor
2. Dielectric
3. Terminal conductor

Claims (5)

主成分が一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表され、該主成分に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%、Agを0.3〜1.5重量%の範囲で含有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあることを特徴とする誘電体磁器組成物。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
The main component is represented by the general formula xBaO.yNd 2 O 3 .zTiO 2 (where 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100). As a subsidiary component, Cu oxide is 0.1 to 1.5 % by weight in terms of CuO, glass composition is 3.0 to 6.0 % by weight, and Ag is 0.3 to 1.5 % by weight. And the glass composition is in the following composition range.
5 wt% ≦ SiO 2 ≦ 15 wt%
15% by weight ≦ B 2 O 3 ≦ 25% by weight
50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
90 wt% ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 + MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 100 wt%
BaO、Nd23およびTiO2の各原料を混合後、1100℃以上の温度にて仮焼を行い、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表される母材粉末を作成する工程と、該母材粉末に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%、Agを0.3〜1.5重量%の範囲となるように混合した粉末を、該粉末の燒結温度以下の温度にて再び仮焼し、該仮焼粉末を所定の粒径まで粉砕する工程と、を有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあることを特徴とする誘電体磁器組成物の製造方法。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
BaO, Nd 2 O 3 and TiO 2 raw materials are mixed and then calcined at a temperature of 1100 ° C. or higher to obtain a general formula xBaO.yNd 2 O 3 .zTiO 2 (where 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100), and a Cu oxide as a subcomponent with respect to the base material powder in terms of CuO. 1 to 1.5 wt%, the glass composition 3.0 to 6.0 wt%, the mixed powder to be in the range of Ag 0.3 to 1.5 wt%, or less sintering temperature of the powder And calcining the calcined powder again to a predetermined particle size, and the glass composition is in the following composition range: Manufacturing method.
5 wt% ≦ SiO 2 ≦ 15 wt%
15% by weight ≦ B 2 O 3 ≦ 25% by weight
50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
90 wt% ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 + MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 100 wt%
BaO、Nd23およびTiO2の各原料を混合後、1100℃以上の温度にて仮焼を行い、一般式xBaO・yNd23・zTiO2(ただし、6≦x≦23、13≦y≦30、64≦z≦68、x+y+z=100の関係を有する)で表される母材粉末を作成する工程と、該母材粉末に対して副成分としてCu酸化物をCuO換算で0.1〜1.5重量%、ガラス組成物を3.0〜6.0重量%の範囲となるように混合した粉末を、該粉末の燒結温度以下の温度にて再び仮焼し、該仮焼粉末に更に副成分としてAgを前記母材粉末に対し0.3〜1.5重量%の範囲となるように添加した後、所定の粒径まで粉砕する工程と、を有し、前記ガラス組成物は以下の組成の範囲にあることを特徴とする誘電体磁器組成物の製造方法。
5重量%≦SiO2≦15重量%
15重量%≦B23≦25重量%
50重量%≦(MgO+BaO+SrO+ZnO+CaO)≦80重量%
90重量%≦(SiO2+B23+MgO+BaO+SrO+ZnO
+CaO)≦100重量%
BaO, Nd 2 O 3 and TiO 2 raw materials are mixed and then calcined at a temperature of 1100 ° C. or higher to obtain a general formula xBaO.yNd 2 O 3 .zTiO 2 (where 6 ≦ x ≦ 23, 13 ≦ y ≦ 30, 64 ≦ z ≦ 68, and x + y + z = 100), and a Cu oxide as a subcomponent with respect to the base material powder in terms of CuO. A powder prepared by mixing 1 to 1.5 wt% and a glass composition in a range of 3.0 to 6.0 wt% is calcined again at a temperature lower than the sintering temperature of the powder, and the calcined A step of adding Ag as a subcomponent to the powder so as to be in the range of 0.3 to 1.5% by weight with respect to the base material powder, and then pulverizing to a predetermined particle size. A method for producing a dielectric ceramic composition, wherein the product is in the following composition range.
5 wt% ≦ SiO 2 ≦ 15 wt%
15% by weight ≦ B 2 O 3 ≦ 25% by weight
50 wt% ≦ (MgO + BaO + SrO + ZnO + CaO) ≦ 80 wt%
90 wt% ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 + MgO + BaO + SrO + ZnO
+ CaO) ≦ 100 wt%
副成分のAgの添加形態が金属Ag粉、AgNO3、Ag2OおよびAgClの少なくとも1種であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の誘電体磁器組成物の製造方法。The method for producing a dielectric ceramic composition according to claim 2 or 3 , wherein the auxiliary component Ag is added in at least one of metallic Ag powder, AgNO 3 , Ag 2 O, and AgCl. 1回目の仮焼を1100〜1350℃の範囲内の所定温度にて行うことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物の製造方法。  5. The method for producing a dielectric ceramic composition according to claim 2, wherein the first calcination is performed at a predetermined temperature within a range of 1100 to 1350 ° C. 6.
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